(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】高輝度照明システム、及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/24 20060101AFI20241108BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20241108BHJP
H04N 23/74 20230101ALI20241108BHJP
H04N 23/73 20230101ALI20241108BHJP
H04N 23/68 20230101ALI20241108BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20241108BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20241108BHJP
F21S 41/151 20180101ALI20241108BHJP
F21S 41/141 20180101ALI20241108BHJP
F21S 41/16 20180101ALI20241108BHJP
A01G 7/00 20060101ALI20241108BHJP
F21W 102/10 20180101ALN20241108BHJP
F21W 107/10 20180101ALN20241108BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241108BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20241108BHJP
【FI】
B60Q1/24 Z
H04N23/56
H04N23/74
H04N23/73
H04N23/68
G06T7/70 A
F21S2/00 600
F21S41/151
F21S41/141
F21S41/16
A01G7/00 603
F21W102:10
F21W107:10
F21Y115:10
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513419
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 US2022048547
(87)【国際公開番号】W WO2023081135
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522103465
【氏名又は名称】カーボン オートノマス ロボティック システムズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】セルゲーエフ, アレクサンダー イーゴレヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】マイクセル, ポール アンソニー
【テーマコード(参考)】
3K339
5C122
5L096
【Fターム(参考)】
3K339AA12
3K339BA26
3K339DA01
3K339DA05
3K339FA04
3K339GB30
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3K339MC48
5C122DA13
5C122DA14
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5L096AA02
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5L096FA16
5L096FA69
5L096GA40
5L096GA51
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
表面を照明するように構成された発光ダイオード等、光の照明アレイを含む高輝度照明システムを本明細書に記載する。照明アレイは、太陽光等の、周囲照明に匹敵するまたは周囲照明よりも複数倍明るい照明で表面を照明するように構成される。撮像、物体検出、及び物体位置特定を含む用途のために表面を照明するために高輝度照明システムを使用する方法も本明細書に記載する。本明細書に記載のシステム及び方法は、農耕、農業、建築、及び自律車両を含む一連の産業に適用することができる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体標的システムであって、
光を放出し、周囲照明よりも明るい照度で関心領域を照明するように構成された複数の発光体を備える照明アレイであって、前記関心領域は表面上の領域を画定する、前記照明アレイと、
検出システムと
を備え、前記検出システムは、
前記関心領域を撮像するように構成されたカメラであって、前記関心領域は、標的とされる物体を含む、前記カメラと、
前記カメラによって収集された前記物体の画像に基づいて物体位置を決定するように構成された物体位置モジュールと、
前記物体位置の前記物体を標的にするように構成された器具と
を備える、前記物体標的システム。
【請求項2】
前記照明アレイが起動されたとき、前記関心領域内の前記照度が、8cm以上の被写界深度範囲にわたって一貫している、請求項1に記載の物体標的システム。
【請求項3】
前記照明アレイが起動されたとき、前記関心領域内の前記照度が、前記関心領域にわたって一貫している、請求項1または請求項2に記載の物体標的システム。
【請求項4】
前記照明アレイが起動されたとき、前記関心領域内の前記照度が、少なくとも0.1m
2の面積にわたって一貫している、請求項1~3のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項5】
前記周囲照明が太陽光を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項6】
前記照明アレイが、120,000以上、240,000以上、または360,000以上のルーメン/m
2(ルクス)の照度を生じるように構成される、請求項1~5のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項7】
前記照明アレイが、200,000ルクス以上700,000ルクス以下の照度を生じるように構成される、請求項1~6のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項8】
前記照明アレイが起動されるとき、前記関心領域内の前記照度が、日中から夜に50%以下だけ変化する、請求項1~7のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項9】
前記照明アレイが起動されるとき、前記関心領域内の前記照度が、日中から夜まで20%以下だけ変化する、請求項1~8のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項10】
前記照明アレイが起動されるとき、前記関心領域内の前記照度が、前記関心領域にわたって50%以下だけ変化する、請求項1~9のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項11】
前記照明アレイが起動されるとき、前記関心領域内の前記照度が、前記関心領域にわたって20%以下だけ変化する、請求項1~10のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項12】
前記複数の発光体が、線、円、楕円、不規則なパターン、またはそれらの組み合わせで配置される、請求項1~11のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項13】
前記カメラが、1.5ms以下の露出時間を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項14】
前記カメラが、1インチ当たり100ピクセル以上の解像度を有する、請求項1~13のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項15】
前記物体標的システムが、車両に結合され、前記車両が、前記表面に対して移動するように構成される、請求項1~14のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項16】
前記検出システムが、前記検出システムによって撮像される前記関心領域が前記車両の下にあるように、前記車両に結合される、請求項15に記載の物体標的システム。
【請求項17】
前記照明アレイが、前記照明アレイによって照明される前記関心領域が前記車両の下にあるように、前記車両に結合される、請求項15または請求項16に記載の物体標的システム。
【請求項18】
前記車両が、前記表面に対して2km/時以上または1.2マイル/時以上の速度で移動することができる、請求項15~17のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項19】
前記車両が、前記表面に対して2km/時以上及び8km/時以下、または1.2マイル/時以上及び5.0マイル/時以下の速度で移動することができる、請求項15~18のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項20】
コンピュータ及びストロボ回路モジュールをさらに備え、前記コンピュータは、前記ストロボ回路モジュールを制御するように構成され、前記ストロボ回路モジュールは、前記照明アレイを起動及び停止し、前記カメラの露出時間を前記照明アレイの起動状態に同期させるように構成される、請求項1~19のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項21】
前記ストロボ回路モジュールが、前記カメラの前記露出時間が開始すると前記照明アレイを起動し、前記カメラの前記露出時間が終了すると前記照明アレイを停止するように構成される、請求項20に記載の物体標的システム。
【請求項22】
前記表面が地面である、請求項1~21のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項23】
前記表面が農地である、請求項1~22のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項24】
前記物体が植物である、請求項1~23のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項25】
前記物体が雑草である、請求項1~24のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項26】
前記表面が建築用地である、請求項1~22のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項27】
前記器具がレーザである、請求項1~26のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項28】
前記レーザが、前記物体を焼くように構成される、請求項27に記載の物体標的システム。
【請求項29】
前記器具が噴霧器である、請求項1~26のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項30】
前記噴霧器が、前記物体に噴霧するように構成される、請求項29に記載の物体標的システム。
【請求項31】
前記器具がグラバである、請求項1~26のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項32】
前記グラバが、前記物体を移動するように構成される、請求項31に記載の物体標的システム。
【請求項33】
前記発光体が発光ダイオード(LED)である、請求項1~32のいずれか1項に記載の物体標的システム。
【請求項34】
物体を標的にする方法であって、
(a)光を放出し、表面の領域を画定する関心領域を周囲照明よりも明るい照度で照明する複数の発光体を含む照明アレイを起動すること、
(b)カメラによって、前記関心領域の画像を、前記画像の収集を開始してから前記画像の収集を終了するまでの間の時間に対応する露出時間にわたって収集すること、
(c)前記画像の収集を終了すること、
(d)前記照明アレイを停止すること、
(e)前記画像に基づいて前記物体の位置を決定すること、及び、
(f)前記位置で器具を用いて前記物体を標的とすること
を含む、前記方法。
【請求項35】
120,000以上、240,000以上、または360,000以上のルーメン/m
2(ルクス)の照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
200,000ルクス以上700,000ルクス以下の照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項34または請求項35に記載の方法。
【請求項37】
日中から夜に50%以下または20%以下だけ変化する照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項34~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記関心領域にわたって50%以下または20%以下だけ変化する照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項34~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記周囲照明が太陽光を含む、請求項34~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
カメラフレームレートに対応する周期でステップ(a)~(c)を繰り返すことをさらに含む、請求項34~39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記露出時間が、前記カメラフレームレートの7%以下または15%以下である、請求項34~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記露出時間が、前記カメラフレームレートの2%以上及び15%以下である、請求項34~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記照明アレイ及び前記カメラが、前記照明アレイによって照明される前記関心領域が車両の下に位置するように前記車両に結合される、請求項34~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記器具が前記車両に結合される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記車両が前記表面に対して移動している、請求項43または請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記車両が、前記表面に対して2km/時以上8km/時以下、または1.2マイル/時以上5.0マイル/時以下の速度で移動している、請求項43~45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記露出時間が1.5ms以下である、請求項34~46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記露出時間が500μs以下である、請求項34~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記画像の解像度が1インチ当たり100ピクセル以上である、請求項43~48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
互いに0.1ms以内または10μs以内にステップ(a)を実行し、ステップ(b)を開始することを含み、ステップ(a)は、ステップ(b)が開始される前に実行される、またはステップ(b)は、ステップ(a)が実行される前に開始される、請求項34~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記画像の収集を開始してから0.1ms以内または10μs以内に前記照明アレイを起動することを含む、請求項34~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記画像の収集を開始する前に前記照明アレイを起動することを含む、請求項34~51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記画像の収集を開始した後に前記照明アレイを起動することを含む、請求項34~51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
ステップ(b)開始すると同時にステップ(a)を実行することを含む、請求項34~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記照明アレイを起動することと、同時に前記画像の収集を開始することとを含む、請求項34~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
互いに0.1ms以内または10μs以内にステップ(c)及び(d)を実行することを含み、ステップ(c)は、ステップ(d)の前に実行される、またはステップ(d)は、ステップ(c)の前に実行される、請求項34~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記画像の収集を終了してから0.1ms以内または10μs以内に前記照明アレイを停止することを含む、請求項34~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記画像の収集を終了する前に前記照明アレイを停止することを含む、請求項34~57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記画像の収集を終了した後に前記照明アレイを停止することを含む、請求項34~57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
ステップ(c)及び(d)を同時に実行することを含む、請求項34~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記照明アレイを停止することと、同時に前記画像の収集を終了することとを含む、請求項34~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記物体を前記器具の標的とすることが、前記物体をレーザで焼くことを含む、請求項34~61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記物体を前記器具の標的とすることが、前記物体を噴霧器で噴霧することを含む、請求項34~61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記物体を前記器具の標的とすることが、前記物体をグラバで移動させることを含む、請求項34~61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記物体が雑草である、請求項34~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
表面上の関心領域を照明するためのシステムであって、前記関心領域に向けて光を放出するように構成された複数の発光体を含む照明アレイを備え、前記照明アレイは、周囲照明よりも明るい照度で前記関心領域を照明するように構成され、前記関心領域は、前記表面上の領域を画定し、前記高輝度照明システムは、少なくとも8cmの被写界深度範囲内で一貫した照明を提供する、前記システム。
【請求項67】
前記複数の発光体が、120,000ルーメン/m
2(ルクス)以上の照度を生成する、請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記複数の発光体が、240,000ルクス以上の照度を生成する、請求項66または請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
前記複数の発光体が、360,000ルクス以上の照度を生成する、請求項66~68のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項70】
前記複数の発光体が、200,000ルクス以上700,000ルクス以下の照度を生成する、請求項66~69のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項71】
前記周囲照明が太陽光を含む、請求項66~70のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項72】
前記表面が地面である、請求項66~71のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項73】
前記表面が農地である、請求項66~72のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項74】
前記表面が建築用地である、請求項66~73のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項75】
前記照明が少なくとも0.1m
2の面積にわたって一貫している、請求項66~74のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項76】
前記複数の発光体が、線、円、楕円、不規則なパターン、またはそれらの組み合わせで配置される、請求項66~75のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項77】
前記複数の発光体の配置が、前記表面の均一な照明を生成する、請求項66~76のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項78】
前記複数の発光体のうちの1つまたは複数の発光体が、前記複数の発光体のうちの他の発光体に対して角度を付けられている、請求項66~77のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項79】
前記複数の発光体が発光ダイオード(LED)を含む、請求項66~78のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項80】
前記表面における前記照度が、日中から夜まで50%以下だけ変化する、請求項66~79のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項81】
前記表面における前記照度が、日中から夜まで20%以下だけ変化する、請求項66~80のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項82】
前記表面における前記照度が、前記関心領域にわたって50%以下だけ変化する、請求項66~81のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項83】
前記表面における前記照度が、前記関心領域にわたって20%以下だけ変化する、請求項66~82のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項84】
前記関心領域を撮像するように構成されたカメラをさらに備える、請求項66~83のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項85】
前記カメラが、1.5ms以下の露出時間で前記関心領域を撮像する、請求項84に記載のシステム。
【請求項86】
前記カメラが、1インチ当たり100ピクセル以上の解像度で前記関心領域を撮像する、請求項84または請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
照明アレイを制御するためのシステムであって、コンピュータと、ストロボ回路モジュールと、複数の発光体を有する照明アレイと、カメラとを備え、前記コンピュータは、前記ストロボ回路モジュールを制御するように構成され、前記ストロボ回路モジュールは、前記発光体をオン及びオフにし、前記カメラの露出時間を前記複数の発光体のオン/オフ状態に同期させるように構成される、前記システム。
【請求項88】
コンデンサをさらに備え、前記コンデンサは、前記複数の発光体がオフ状態にある間に充電するように構成される、請求項87に記載のシステム。
【請求項89】
前記コンデンサを放電することが、前記複数の発光体をオンにするように構成される、請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
前記複数の発光体から熱を放散するように構成されたヒートシンクをさらに備える、請求項87~89のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項91】
前記ストロボ回路モジュールが、15%以下のデューティ比で前記複数の発光体を動作させるように構成される、請求項87~90のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項92】
前記ストロボ回路モジュールが、7%以下のデューティ比で前記複数の発光体を動作させるように構成される、請求項87~91のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項93】
前記ストロボ回路モジュールが、2%以上15%以下のデューティ比で前記複数の発光体を動作させるように構成される、請求項87~92のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項94】
前記ストロボ回路モジュールが、前記複数の発光体がオンである間、前記カメラを露出するように構成される、請求項87~93のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項95】
前記ストロボ回路モジュールが、前記複数の発光体が動作するように設計された推奨電圧の少なくとも2倍の電圧を提供するように構成される、請求項87~94のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項96】
前記照明アレイが、少なくとも120,000ルーメン/m
2(ルクス)の照度を生成するように構成される、請求項87~95のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項97】
前記照明アレイが、少なくとも240,000ルクスの照度を生成するように構成される、請求項87~96のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項98】
前記照明アレイが、少なくとも360,000ルクスの照度を生成するように構成される、請求項87~97のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項99】
前記照明アレイが、200,000ルクス~700,000ルクスの照度を生成するように構成される、請求項87~98のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項100】
前記カメラが、最大1.5msの露出時間で動作するように構成される、請求項87~99のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項101】
前記カメラが、最大500μsの露出時間で動作するように構成される、請求項87~100のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項102】
表面上の関心領域を照明する方法であって、
光を放出する複数の発光体を有する照明アレイを含む高輝度照明システムから前記光を放出することと、
前記表面上の領域を画定する前記関心領域に前記光を向けることと、
少なくとも8cmまたは少なくとも3.1インチの被写界深度範囲内で前記関心領域にわたって一貫して少なくとも120,000ルーメン/m
2(ルクス)の照度で前記関心領域を照明することと
を含む、前記方法。
【請求項103】
前記関心領域を少なくとも0.1m
2の面積にわたって一貫して照明することを含む、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
日中から夜に50%以下だけ変化する照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項102または請求項103に記載の方法。
【請求項105】
日中から夜に20%以下だけ変化する照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項102~104のいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
前記関心領域にわたって50%以下だけ変化する照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項102~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項107】
前記関心領域にわたって20%以下だけ変化する照度で前記関心領域を照明することを含む、請求項102~106のいずれか1項に記載の方法。
【請求項108】
前記複数の発光体をオン/オフサイクルでオン及びオフにすることをさらに含む、請求項102~107のいずれか1項に記載の方法。
【請求項109】
前記オン/オフサイクルの15%以下の間、前記複数の発光体をオンにすることを含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記オン/オフサイクルの7%以下の間、前記複数の発光体をオンにすることを含む、請求項108または請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記オン/オフサイクルの2%以上15%以下の間、前記複数の発光体をオンにすることを含む、請求項108~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
画像を収集するためにカメラを用いて前記関心領域を撮像することをさらに含む、請求項102~111のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記カメラの露出時間が、前記発光体のオン状態と同期される、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記カメラが露出している間、前記複数の発光体がオンである、請求項112または請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記カメラの前記露出時間が1.5ms以下である、請求項112~114のいずれか1項に記載の方法。
【請求項116】
前記カメラの前記露出時間が500μs以下である、請求項112~115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項117】
前記カメラによって収集された前記画像が、1インチ当たり少なくとも100ピクセルの解像度を含む、請求項112~116のいずれか1項に記載の方法。
【請求項118】
前記画像が、前記照明アレイで前記関心領域を照明しない画像と比較して低減されたモーションブラーを有する、請求項112~117のいずれか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記画像内の物体を識別及び/または位置特定することをさらに含む、請求項112~118のいずれか1項に記載の方法。
【請求項120】
前記物体が、前記表面上、前記表面より上、または前記表面より下に位置している、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記高輝度照明システムが、車両に結合される、請求項102~120のいずれか1項に記載の方法。
【請求項122】
前記表面に対して前記車両を移動させることをさらに含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記車両が、前記表面に対して2km/時以上8km/時以下、または1.2マイル/時以上5.0マイル/時以下の速度で移動している、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記車両が、前記表面に対して2km/時以上または1.2マイル/時以上の速度で移動している、請求項122または請求項123に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
相互参照
本出願は、2021年11月2日に出願された「HIGH INTENSITY ILLUMINATION SYSTEMS AND METHODS OF USE THEREOF」と題された米国仮特許出願番号第63/274,686号の利益を主張し、参照により、あらゆる目的で、その出願全体を本明細書に組み込む。
【0002】
画像における自動物体検出の精度は、画像の品質に大きく依存する。さらに、一貫性のない撮像条件の下で収集された画像における自動物体検出のための訓練システムは、撮像条件の変動を考慮するために大量の訓練データを必要とする。様々な不規則な環境における自動物体検出のための一貫した撮像条件を生成するシステムに対するニーズがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
様々な態様では、本開示は、光を放出し、周囲照明よりも明るい照度で関心領域を照明するように構成された複数の発光体を備える照明アレイであって、関心領域が表面上の領域を画定する、照明アレイと、検出システムとを備え、検出システムは、関心領域を撮像するように構成されたカメラであって、関心領域が標的とされる物体を含む、カメラと、カメラによって収集された物体の画像に基づいて物体位置を決定するように構成された物体位置モジュールと、物体位置において物体を標的にするように構成された器具とを備える、物体標的システムを提供する。
【0004】
一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、8cm以上の被写界深度範囲にわたって一貫している。一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、関心領域にわたって一貫している。一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、少なくとも0.1m2の面積にわたって一貫している。一部の態様では、周囲照明は太陽光を含む。一部の態様では、照明アレイは、120,000以上、240,0000,000以上、または360,000以上のルーメン/m2(ルクス)の照度を生成するように構成される。一部の態様では、照明アレイは、200,000ルクス以上700,000ルクス以下の照度を生成するように構成される。
【0005】
一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、日中から夜まで50%以下だけ変化する。一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、日中から夜まで20%以下だけ変化する。一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、関心領域にわたって50%以下だけ変化する。一部の態様では、照明アレイが起動されるとき、関心領域内の照度は、関心領域にわたって20%以下だけ変化する。
【0006】
一部の態様では、複数の発光体は、線、円、楕円、不規則なパターン、またはそれらの組み合わせで配置される。一部の態様では、カメラは、1.5ms以下の露出時間を有する。一部の態様では、カメラは、1インチ当たり100ピクセル以上の解像度を有する。
【0007】
一部の態様では、物体標的システムは、車両に結合され、車両は、表面に対して移動するように構成される。一部の態様では、検出システムは、検出システムによって撮像される関心領域が車両の下にあるように、車両に結合される。一部の態様では、照明アレイは、照明アレイによって照明される関心領域が車両の下にあるように、車両に結合される。一部の態様では、車両は、表面に対して2km/時以上または1.2マイル/時以上の速度で移動することができる。一部の態様では、車両は、表面に対して2km/時以上8km/時以下、または1.2マイル/時以上5.0マイル/時以下の速度で移動することができる。
【0008】
一部の態様では、物体標的システムは、コンピュータ及びストロボ回路モジュールをさらに備え、コンピュータは、ストロボ回路モジュールを制御するように構成され、ストロボ回路モジュールは、照明アレイを起動及び停止し、カメラの露出時間を照明アレイの起動状態に同期させるように構成される。一部の態様では、ストロボ回路モジュールは、カメラの露出時間が開始すると照明アレイを起動し、カメラの露出時間が終了すると照明アレイを停止するように構成される。
【0009】
一部の態様では、表面は地面である。一部の態様では、表面は農地である。一部の態様では、物体は植物である。一部の態様では、物体は雑草である。一部の態様では、表面は建築用地である。一部の態様では、器具はレーザである。一部の態様では、レーザは物体を焼くように構成される。一部の態様では、器具は噴霧器である。一部の態様では、噴霧器は物体に噴霧するように構成される。一部の態様では、器具はグラバである。一部の態様では、グラバは物体を移動させるように構成される。一部の態様では、発光体は、発光ダイオード(LED)である。
【0010】
様々な態様において、本開示は、物体を標的とする方法を提供し、この方法は、(a)光を放出し、かつ表面上の領域を画定する関心領域を周囲照明よりも明るい照度で照明する複数の発光体を備える照明アレイを起動すること、(b)画像の収集を開始してから画像の収集を終了するまでの時間に対応する露出時間にわたって、関心領域の画像をカメラによって収集すること、(c)画像の収集を終了すること、(d)照明アレイを停止すること、(e)画像に基づいて物体の位置を決定すること、及び、(f)その位置で物体を器具の標的とすることを含む。
【0011】
一部の態様では、方法は、120,000以上、240,000以上、または360,000以上のルーメン/m2(ルクス)の照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、200,000ルクス以上700,000ルクス以下の照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、50%以下または20%以下だけ日中から夜まで変化する照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、関心領域にわたって50%以下または20%以下だけ変化する照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、周囲照明が太陽光を含むことを含む。
【0012】
一部の態様では、方法は、カメラフレームレートに対応する周期でステップ(a)~(c)を繰り返すことをさらに含む。一部の態様では、露出時間は、カメラフレームレートの7%以下または15%以下である。一部の態様では、露出時間は、カメラフレームレートの2%以下または15%以下である。一部の態様では、照明アレイ及びカメラは、照明アレイによって照明される関心領域が車両の下に位置するように、車両に結合される。
【0013】
一部の態様では、器具は、車両に結合される。一部の態様では、車両は表面に対して移動している。一部の態様では、車両は、表面に対して2km/時以上8km/時以下、または1.2マイル/時以上5.0マイル/時以下の速度で移動している。
【0014】
一部の態様では、露出時間は1.5ms以下である。一部の態様では、露出時間は、500μs以下である。一部の態様では、画像の解像度は、1インチ当たり100ピクセル以上である。
【0015】
一部の態様では、方法は、互いに0.1ms以内または10μs以内にステップ(a)を実行し、ステップ(b)を開始することを含み、ステップ(a)は、ステップ(b)が開始される前に実行される、またはステップ(b)は、ステップ(a)が実行される前に開始される。一部の態様では、方法は、画像の収集を開始してから0.1ms以内または10μs以内に照明アレイを起動することを含む。一部の態様では、方法は、画像の収集を開始する前に照明アレイを起動することを含む。一部の態様では、方法は、画像の収集を開始した後で照明アレイを起動することを含む。一部の態様では、方法は、ステップ(b)の開始と同時にステップ(a)を実行することを含む。一部の態様では、方法は、照明アレイを起動することと、同時に画像の収集を開始することとを含む。
【0016】
一部の態様では、方法は、互いに0.1ms以内または10μs以内にステップ(c)及び(d)を実行することを含み、ステップ(c)は、ステップ(d)の前に実行される、またはステップ(d)は、ステップ(c)の前に実行される。一部の態様では、方法は、画像の収集を終了してから0.1ms以内または10μs以内に照明アレイを停止することを含む。一部の態様では、方法は、画像の収集を終了する前に照明アレイを停止することを含む。一部の態様では、方法は、画像の収集を終了した後に照明アレイを停止することを含む。一部の態様では、方法は、ステップ(c)及び(d)を同時に実行することを含む。一部の態様では、方法は、照明アレイを停止することと、同時に画像の収集を終了することとを含む。
【0017】
一部の態様では、物体を器具の標的にすることは、レーザで物体を焼くことを含む。一部の態様では、物体を器具の標的にすることは、噴霧器で物体に噴霧することを含む。一部の態様では、物体を器具の標的にすることは、グラバで物体を移動させることを含む。一部の態様では、物体は雑草である。
【0018】
様々な態様において、本開示は、表面上の関心領域を照明するためのシステムを提供し、システムは、関心領域に向けて光を放出するように構成された複数の発光体を備える照明アレイを備え、照明アレイは、周囲照明よりも明るい照度で関心領域を照明するように構成され、関心領域は、表面上の領域を画定し、高輝度照明システムは、少なくとも8cmの被写界深度範囲内で一貫した照明を提供する。
【0019】
一部の態様では、複数の発光体は、120,000ルーメン/m2(ルクス)以上の照度を生成する。一部の態様では、複数の発光体は、240,000ルクス以上の照度を生成する。一部の態様では、複数の発光体は、360,000ルクス以上の照度を生成する。一部の態様では、複数の発光体は、200,000ルクス以上700,000ルクス以下の照度を生成する。一部の態様では、周囲照明は太陽光を含む。
【0020】
一部の態様では、表面は地面である。一部の態様では、表面は農地である。一部の態様では、表面は建築用地である。
【0021】
一部の態様では、照明は、少なくとも0.1m2の面積にわたって一貫している。一部の態様では、複数の発光体は、線、円、楕円、不規則なパターン、またはそれらの組み合わせで配置される。一部の態様では、複数の発光体の配置は、表面の均一な照明を生成する。一部の態様では、複数の発光体のうちの1つまたは複数の発光体は、複数の発光体の他の発光体に対して角度が付けられている。一部の態様では、複数の発光体は、発光ダイオード(LED)を含む。
【0022】
一部の態様では、表面における照度は、日中から夜に50%以下だけ変化する。一部の態様では、表面における照度は、日中から夜に20%以下だけ変化する。一部の態様では、表面における照度は、関心領域にわたって50%以下だけ変化する。一部の態様では、表面における照度は、関心領域にわたって20%以下だけ変化する。
【0023】
一部の態様では、システムは、関心領域を撮像するように構成されたカメラをさらに備える。一部の態様では、カメラは、1.5ms以下の露出時間で関心領域を撮像する。一部の態様では、カメラは、1インチ当たり100ピクセル以上の解像度で関心領域を撮像する。
【0024】
様々な態様では、本開示は、照明アレイを制御するためのシステムを提供し、システムは、コンピュータと、ストロボ回路モジュールと、複数の発光体を有する照明アレイと、カメラとを備え、コンピュータは、ストロボ回路モジュールを制御するように構成され、ストロボ回路モジュールは、発光体をオン及びオフにし、カメラの露出時間を複数の発光体のオン/オフ状態に同期させるように構成される。
【0025】
一部の態様では、システムは、コンデンサをさらに備え、コンデンサは、複数の発光体がオフ状態の間に充電するように構成される。一部の態様では、コンデンサを放電することによって複数の発光体をオンにするように構成される。一部の態様では、システムは、複数の発光体から熱を放散するように構成されたヒートシンクをさらに備える。一部の態様では、ストロボ回路モジュールは、15%以下のデューティ比で複数の発光体を動作させるように構成される。一部の態様では、ストロボ回路モジュールは、7%以下のデューティ比で複数の発光体を動作させるように構成される。一部の態様では、ストロボ回路モジュールは、2%以上15%以下のデューティ比で複数の発光体を動作させるように構成される。一部の態様では、ストロボ回路モジュールは、複数の発光体がオンの間にカメラを露出するように構成される。一部の態様では、ストロボ回路モジュールは、複数の発光体が動作するように設計された推奨電圧の少なくとも2倍の電圧を提供するように構成される。
【0026】
一部の態様では、照明アレイは、120,000ルーメン/m2(ルクス)の照度を生成するように構成される。一部の態様では、照明アレイは、少なくとも240,000ルクスの照度を生成するように構成される。一部の態様では、照明アレイは、少なくとも360,000ルクスの照度を生成するように構成される。一部の態様では、照明アレイは、200,000ルクスから700,000ルクスの照度を生成するように構成される。
【0027】
一部の態様では、カメラは、最大1.5msの露出時間で動作するように構成される。一部の態様では、カメラは、最大500μsの露出時間で動作するように構成される。
【0028】
様々な態様において、本開示は、表面上の関心領域を照明する方法を提供し、この方法は、光を放出するための複数の発光体を有する照明アレイを備える高輝度照明システムから光を放出することと、表面上の領域を画定する関心領域の方に光を向けることと、少なくとも8cmまたは少なくとも3.1インチの被写界深度範囲内で関心領域にわたって一貫して少なくとも120,000ルーメン/m2(ルクス)の照度で関心領域を照明することとを含む。
【0029】
一部の態様では、方法は、少なくとも0.1m2の面積にわたって関心領域を一貫して照明することを含む。一部の態様では、方法は、日中から夜に50%以下だけ変化する照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、日中から夜に20%以下だけ変化する照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、関心領域にわたって50%以下だけ変化する照度で関心領域を照明することを含む。一部の態様では、方法は、関心領域にわたって20%以下だけ変化する照度で関心領域を照明することを含む。
【0030】
一部の態様では、方法は、複数の発光体をオン/オフサイクルでオン及びオフにすることをさらに含む。一部の態様では、方法は、オン/オフサイクルの15%以下の間、複数の発光体をオンにすることを含む。一部の態様では、方法は、オン/オフサイクルの7%以下の間、複数の発光体をオンにすることを含む。一部の態様では、方法は、オン/オフサイクルの2%以上15%以下の間、複数の発光体をオンにすることを含む。
【0031】
一部の態様では、方法は、画像を収集するためにカメラを用いて関心領域を撮像することをさらに含む。一部の態様では、カメラの露出時間は、発光体のオン状態と同期される。一部の態様では、複数の発光体は、カメラが露出している間、オンである。一部の態様では、カメラの露出時間は1.5ms以下である。一部の態様では、カメラの露出時間は500μs以下である。一部の態様では、カメラによって収集された画像は、1インチ当たり少なくとも100ピクセルの解像度を含む。一部の態様では、画像は、照明アレイで関心領域を照明しない画像と比較して、モーションブラーが低減されている。
【0032】
一部の態様では、方法は、画像内の物体を識別及び/または位置特定することをさらに含む。一部の態様では、物体は、表面上、表面より上、または表面より下に位置している。
【0033】
一部の態様では、高輝度照明システムは、車両に結合される。一部の態様では、方法は、表面に対して車両を移動させることをさらに含む。一部の態様では、車両は、表面に対して2km/時以上8km/時以下、または1.2マイル/時以上5.0マイル/時以下の速度で移動している。一部の態様では、車両は、表面に対して2km/時以上または1.2マイル/時以上の速度で移動している。
【0034】
参照による組み込み
本明細書に記載される全ての刊行物、特許及び特許出願は、各個別の刊行物、特許、または特許出願が、具体的かつ個別に参照により組み込まれることが示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
本発明の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載される。本発明の原理が利用される例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明、及び添付の図面を参照することによって、本発明の特徴及び利点のより良い理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1A】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、自律した除草車両、検出システム、及び照明アレイの正面図を示す。
【
図1B】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、自律した除草車両、検出システム、及び照明アレイの等角図を示す。
【
図1C】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、照明アレイの対象領域を示す、自律した除草車両の下の表面の上面図を示す。
【
図2】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システムを使用して照明された関心領域の画像の例を示す。
【
図3】高輝度照明無しで収集された関心領域の画像を示す。
【
図4A】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、毎時2マイルの速度で移動しながら0.3msの露出時間で収集された600,000ルクスで照明された関心領域の画像の例を示す。
【
図4B】毎時2マイルの速度で移動しながら、120,000ルクスで照明された関心領域を撮像するときのシミュレートされたモーションブラーを示す。
【
図4C】毎時2マイルの速度で移動しながら、60,000ルクスで照明された関心領域を撮像するときのシミュレートされたモーションブラーを示す。
【
図5A】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システム用の照明アレイの底面図を概略的に示す。
【
図5B】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システム用の照明アレイの等角底面図を概略的に示す。
【
図6A】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システム用の照明アレイの底面図を概略的に示す。
【
図6B】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、自律した除草車両上に構成された高輝度照明システム用の複数の照明アレイを備えた車両の底面図を概略的に示す。
【
図7】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システムと検出システムとを同期させるためのシステムを概略的に示す。
【
図8】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明で照明された表面を概略的に示す。
【
図9】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システムに電力供給するための電気構成を概略的に示す。
【
図10】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、物体を識別し、位置特定し、標的にし、操作するためのシステムを示す。
【
図11A】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、レーザ路及び可視光路が示されている検出システムの一部の等角図を示す。
【
図11B】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、レーザ路及び可視光路が示されている検出システムの一部の上面図を示す。
【
図12】本明細書の1つまたは複数の実施形態による、高輝度照明システムを使用して物体を標的にする方法を概略的に示す。
【
図13A】例示的な実施形態による、コンピューティングデバイスを示すブロック図である。
【
図13B】例示的な実施形態による、コンピューティングデバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示の様々な例示的な実施形態について、以下に詳細に説明する。特定の実施態様について説明するが、当然ながら、この記載は説明のみを目的としている。関連分野の当業者であれば、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の構成要素及び構成を使用してよいことを認識されよう。したがって、以下の記載及び図面は例示的なものであり、限定として解釈されるべきではない。本開示を完全に理解するために、多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、特定の例では、説明を不明瞭にすることを避けるために、周知のまたは従来の詳細については記載していない。本開示における一実施形態またはある実施形態という言及は、同じ実施形態または任意の実施形態への言及であってよく、そのような言及は、例示的な実施形態の少なくとも1つを意味する。
【0038】
「一実施形態」または「ある実施形態」という言及は、その実施形態との関連で記載される特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所に出現する「一実施形態では」という語句は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指してはおらず、別個または代替の例示的な実施形態が他の例示的な実施形態と相互に排他的であることもない。さらに、一部の例示的な実施形態によって示され、他の実施形態によって示されない場合がある様々な特徴を記載する。一例の任意の特徴は、任意の他の例の任意の他の特徴と統合することができる、またはそれと共に使用することができる。
【0039】
本明細書で使用される用語は一般に、本開示の文脈内で、かつ各用語が使用される特定の文脈内で、当該技術分野における通常の意味を有する。択一的文言及び同義語は、本明細書で論じられる用語の任意の1つまたは複数に使用されてよく、用語が本明細書で詳述される、または論じられるかどうかに特別な意味を置くべきではない。場合によっては、特定の用語の同義語が提供される。1つまたは複数の同義語の記載は、他の同義語の使用を排除するものではない。本明細書で論じられるあらゆる用語の例を含む本明細書のあらゆる箇所での例の使用は、例示的なものに過ぎず、本開示またはいずれかの例示的な用語の範囲及び意味をさらに限定することを意図するものではない。同様に、本開示は、本明細書で与えられる様々な例示的な実施形態に限定されない。
【0040】
本開示の範囲を限定することを意図するものではないが、本開示の例示的な実施形態による器具、装置、方法及びそれらの関連結果の例を以下に示す。タイトルまたはサブタイトルが読者の便宜のために例で使用される場合があるが、本開示の範囲を決して限定するものではないことに留意されたい。別段の定義の無い限り、本明細書で用いる技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味を有する。矛盾がある場合には、定義を含む本文書が優先する。
【0041】
本開示のさらなる特徴及び利点は、以下の説明に記載するとともに、その説明から一部が明らかになるか、または本明細書に開示されている原理を実施することによって学習することができる。本開示の特徴及び利点は、添付の請求項に具体的に示されている器具及び組み合わせによって実現及び取得することができる。本開示のこれら及び他の特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、または本明細書に記載の原理を実践することによって学習することができる。
【0042】
説明を明確にするために、場合によっては、本技術は、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで具現化される方法におけるデバイス、デバイスの構成要素、ステップまたはルーチンを表す個々の機能ブロックを含むものとして提示されることがある。
【0043】
図面では、いくつかの構造的特徴または方法的特徴が、特定の配置及び/または順序で示されている場合がある。しかしながら、そのような特定の配置及び/または順序が必要でない場合があることを理解されたい。むしろ、一部の実施形態では、そのような特徴は、例示的な図に示されているものとは異なる方法及び/または順序で配置される場合もある。さらに、特定の図に構造的特徴または方法的特徴を含めることは、そのような特徴がすべての実施形態で必要であることを暗示することを意味するものではなく、一部の実施形態では、それを含めなくてもよく、または他の特徴と組み合わせてもよい。
【0044】
本開示の概念は、様々な修正及び代替形態が可能であるが、その特定の実施形態を図面に例として示し、本明細書で詳細に記載する。しかしながら、開示された特定の形態に本開示の概念を限定する意図はなく、反対に、本開示及び添付の特許請求の範囲と合致しているすべての修正、均等物、及び代替物を含む意図があることを理解されたい。
【0045】
高輝度照明システム及び方法
本開示は、表面上の関心領域にわたって一貫した高輝度照明を生成するためのシステム及び方法を提供する。このようなシステム及び方法は、周辺光(例えば、屋外環境における太陽光)とは無関係に、関心領域の高品質、高解像度、及び/または短露出画像の収集を可能にし得る。一貫した高品質、高解像度、及び/または短露出画像の収集は、画像内の物体を認識するために画像の品質及び一貫性に依存する自動物体検出を含む多くの用途に有益であり得る。自動物体検出は、既知の物体を含む訓練画像セットで訓練された機械学習ソフトウェアを使用することが多い。この場合、画像における物体検出の精度は、訓練データと画像との間の一貫性、ならびに高レベルの画像明瞭性及び精細度に依存する。高度に可変な条件下で収集された画像の場合、これらの可変条件を考慮するために大量の訓練データが必要とされることがある。不鮮明なまたは低品質の画像(例えば、低解像度、露出過度、または露出不足)の場合、物体の特徴が識別できない場合があるので、大量の訓練でさえ、画像のばらつきを考慮に入れることができない場合がある。本明細書に記載のシステム及び方法の使用等によって、一貫した高輝度照明下で画像を収集することは、物体認識ソフトウェアを訓練するのに必要な訓練データの量を著しく低減する。一部の実施形態では、高輝度照明システムの照明下で収集された訓練画像を使用して訓練された自動物体検出システムは、高輝度照明無しで収集された訓練画像を使用して訓練された自動物体検出システムよりも、システムを訓練するために必要な画像が10分の1~100分の1になる場合がある。例えば、高輝度照明システムの照明下で収集された訓練画像を用いて訓練された自動物体検出システムは、約25~250、約50~500、または約75~750の訓練画像を必要とする場合があり、高輝度照明無しで収集された訓練画像を用いて訓練された自動物体検出システムは、約250~2500、約500~5000、または約750~7500の訓練画像を必要とする場合がある。さらに、解像度を高め、露出時間を短くすることは両方とも、ピクセル当たりの受光量を低減するので、高輝度照明で照明された関心領域の撮像は、周囲照明または低強度照明条件下で行われる撮像よりも高い解像度及び/または短い露出時間で行うことができる。
【0046】
本明細書では、表面上の関心領域を照明するための高輝度照明システムを記載する。このような高輝度照明は、関心領域の明るく均一な照明を提供することによって表面の撮像を容易にすることができる。照明アレイを備える高輝度照明システムは、関心領域の収集された画像が、影または不規則な照明のために、画像の一部において露出過度または露出不足にならないように、関心領域にわたって均一な照明で表面を照明するように構成されてよい。表面は、土表面などの凹凸のある表面であってよい。高輝度照明システムを使用せずに収集した、太陽からのグレアによる露出過度の領域を有する画像の例を
図3に示す。
図3に提供される画像は、クリップされた領域を含み、その領域の光レベルは、カメラの検出の閾値を下回る(露出不足)か、またはカメラを飽和する(露出過度)かのいずれかである。露出過度領域は、陰付き矢印で示される。本明細書に記載するような高輝度照明システムで照明された物体161を含む関心領域162の画像の例を
図2に示す。
【0047】
本開示の高輝度照明システムは、周囲照明条件の変化にかかわらず、関心領域(例えば、車両の下の表面上の領域)の明るく、均一な照明を提供することができる。高輝度照明システムは、周囲照明(例えば、太陽光)よりも数倍明るい輝度で関心領域を照明し、それによって、周囲照明が関心領域にわたって不均一な照明を引き起こさないようにすることができる。例えば、高輝度照明システムは、太陽光の角度及び強度が変化する日中にわたって関心領域を均一に照明することができる。高輝度照明システムは、周辺光が関心領域に到達するのを遮断する遮光シュラウドまたはスカートを使用することなく、関心領域にわたって均一な照明を提供することができる。
【0048】
高輝度照明システムは、「クリップされた(clipped)」とも呼ばれる、関心領域の収集された画像(例えば、カメラによって収集された画像)が露出過度または露出不足にならないように、関心領域(例えば、車両の下の表面上の領域)を均一に照明することができる。一部の実施形態では、関心領域にわたる光レベルは、関心領域の画像を収集するために使用されるカメラのダイナミックレンジ内であってよい。対照的に、高輝度照明システムで照明されていない領域の収集された画像は、露出過度(例えば、画像を収集するために使用されるカメラを飽和させる)、露出不足(例えば、画像を収集するために使用されるカメラの検出閾値を下回る)、または両方の領域を含み得る。例えば、高輝度照明システムで照明されない領域の収集された画像は、クリップされる場合がある。
【0049】
高輝度照明システムは、高輝度照明システムによって照明された領域のカラー画像の収集を容易にすることができる。カラー画像は、赤、青、及び緑のカラーチャネルを使用して収集されたRGB画像等の、2つ以上のカラーチャネルを使用して収集されてよい。高輝度照明システムによって照明される関心領域は、各カラーチャネル(例えば、赤チャネル、緑チャネル、及び青チャネルのそれぞれ)で収集された輝度が画像センサのダイナミックレンジ内にあるように照明されてよく、その結果、チャネルのいずれもクリップされない(例えば、露出過度でも露出不足でもない)。一部の実施形態では、各カラーチャネル(例えば、赤チャネル、緑チャネル、及び青チャネルの各々)で収集される輝度は、互いの標準偏差内であってよい。例えば、赤色チャネルの平均輝度は、緑色チャネル及び青色チャネルのそれぞれの平均輝度の標準偏差内にあってよく、青色チャネルの平均輝度は、緑色チャネル及び赤色チャネルのそれぞれの平均輝度の標準偏差内にあってよく、緑色チャネルの平均輝度は、赤色チャネル及び青色チャネルのそれぞれの平均輝度の標準偏差内にあってよく、またはそれらの組み合わせであってよい。
【0050】
高輝度照明システムを用いて表面を照明し、照明された表面を高解像度(例えば、少なくとも100ピクセル/インチまたは少なくとも200ピクセル/インチ)及び/または短い露出時間(例えば、1.5ms以下または300μs以下)で撮像する方法も本明細書に記載する。これらの方法は、表面(例えば、土表面)を照明して撮像し、画像内の物体(例えば、植物または雑草)を識別及び/または位置特定するために使用されてよい。一部の実施形態では、高輝度照明システムは、車両(例えば、自律車両)の下、前、後または周囲の領域を照明するために、車両に組み込まれてよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の高輝度照明方法を使用して、農耕、農業、または建設環境における物体の識別及び/または位置特定を容易にすることができる。
【0051】
本開示の高輝度照明システムは、照明アレイに配置された発光ダイオード(LED)等の複数の発光体を備え得る。発光体は、表面に向かって光を放出し、表面の領域(例えば、表面の関心領域)を照明するように構成されてよい。発光体は、少なくとも5cm、少なくとも8cm、少なくとも12cm、または少なくとも12.7cmの被写界深度範囲にわたって領域全体に均一な照明を提供することができる。照明は、少なくとも0.1m2、少なくとも0.15m2、少なくとも0.2m2、または少なくとも0.25m2である表面の領域にわたって実質的に均一であってよい。一部の実施形態では、照明の明るさは、表面の領域にわたって、5%以下、10%以下、20%以下、30%以下、40%以下、または50%以下だけ変化し得る。
【0052】
高輝度照明システムは、周囲の照明条件(例えば、太陽、屋内照明、または屋外照明)に匹敵するか、またはそれより明るい照度で表面を照明するように構成されてよい。照度は、周囲照明条件の2倍、3倍、4倍、または5倍の明るさであってよい。例えば、ほとんどの周囲光が太陽光である昼光条件下では、太陽が一日を通して表面に対して位置を変える場合でさえ、高輝度照明は、表面の領域(例えば、地面)の一貫した照明を提供し得る。一部の実施形態では、高輝度照明システムは、よく晴れた日に太陽によって提供される照明に匹敵する照明を用いて表面の領域を照明することができる。一部の実施形態では、高輝度照明システムは、よく晴れた日に太陽によって提供される照明の2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、8倍、または10倍の明るさの照明で表面の領域を照明することができる。一部の実施形態では、高輝度照明システムは、少なくとも120,000ルーメン/m2(ルクス)、少なくとも240,000ルクス、少なくとも360,000ルクス、少なくとも600,000ルクス、800,000ルクス、1000,000ルクス、または1200,000ルクスの照度で表面の領域を照明することができる。一部の実施形態では、高輝度照明システムは、200,000ルクスから700,000ルクス、240,000ルクスから800,000ルクス、300,000ルクスから1,000,000ルクス、または400,000ルクスから1,200,000ルクスの照度で表面の領域を照明することができる。
【0053】
周囲照明条件に匹敵するか、それより明るい高輝度照明は、日光の有無または角度に起因する変動を伴わずに、昼夜、常に撮像を可能にすることができる。例えば、高輝度照明システムは、太陽が低い角度で表面に当たるときでも、表面の領域にわたってグレアも影も無い均一な照明を提供することができる。例えば、照明は、日中から夜まで20%以下、30%以下、40%以下、または50%以下だけ変化し得る。
【0054】
一部の実施形態では、高輝度照明システムは、車両等の装置の上または一部に配置されてよい。照明アレイ150を含む高輝度照明システムを備えた車両100の例が、
図1A、
図1B、及び
図1Cに示されている。照明アレイは、表面160に向けて光152を放出するように構成された発光ダイオード(LED)等の1つまたは複数の発光体151を備えてよい。
図1A、
図1B、及び
図1Cに示すように、照明アレイ150は、照明アレイから放出された光152が車両の下の表面上の関心領域162を照明するように、車両100の下側に配置されてよい。車両は、1つまたは複数の車輪110を使用して表面160に沿って移動できてよい。関心領域162は、検出システム101が標的とするべき物体161を含み得る。表面は、例えば農業環境または建設環境内の地面であってよい。例えば、農地は、作物畑または温室であってよい。一部の実施形態では、車両は、高輝度照明システムによって照明された表面の領域を撮像するためのカメラを備える検出システム101をさらに備えてよい。例えば、作物畑内の雑草を撮像、検出、識別、位置特定、及び/または除去するように構成された自律車両は、雑草の撮像、検出、識別、及び/または位置特定を行うための高輝度照明システムを備えてよい。
【0055】
照明アレイ
本明細書に記載の高輝度照明システムは、表面を均一に照明するように構成された発光体のアレイを含む1つまたは複数の照明アレイを備えてよい。LED等の1つまたは複数の発光体151を含む照明アレイ150の例を、
図5A、
図5B、
図6A、及び
図6Bに示す。
図6Bは、車両100上に配置された複数の照明アレイ150をさらに示す。
図5Aは、照明アレイ150の底面図を示し、
図1Bは、例えば、車両100の下側から見た照明アレイの等角底面図を示す。
図6Aは、照明アレイ150の異なるLED構成の底面図を示す。
図6Bは、車両の下の表面を照明する、複数の照明アレイ150を備えた車両100の底面図を示す。照明アレイは、発光体151を動作させることと製造業者の推奨電圧よりも高いもしくは安全定格電圧よりも高い電力レベルとによって生成される熱を放散するためのヒートシンク155をさらに備えてよい。一部の実施形態では、照明アレイ150の発光体151は、
図5A及び
図6Aに示すように、矩形領域等の閉じた領域を画定するように配置されてよい。一部の実施形態では、照明アレイ150の発光体151は、円形、楕円形、多角形、または他の形状の領域など、他の閉じた領域を画定するように配置されてよい。照明アレイ150の発光体151は、関心領域(例えば、
図1Cの領域162等、カメラによって撮像された領域)にわたって均一な照明を提供するように配置されててよく、それによって、照明アレイ150の複数の発光体151からの照明の合計が、
図8に示すように、関心領域にわたって均一である。照明アレイ150の発光体151は、発光体によって放出された光152のうち表面に到達しない部分が表面160に向かって反射されるように、反射体157に囲まれてよい、または、反射体157の近傍に配置されてよい。一部の実施形態では、反射体157は、表面160に到達する発光体151からの光152の量を増加させるように、光がより均一に表面を照明するように光152を表面160にわたって広げるように、またはそれらの組み合わせを行うように構成されてよい。反射体157は、放物状、半球状、楕円状、円錐状、円筒状、湾曲した、またはそれらの部分または組み合わせを含む様々な形状を有し得る。
【0056】
照明アレイの複数の発光体151は、表面160の領域(例えば、
図1Cの領域162)にわたって均一な照明165を生成するように配置されてよい。例えば、第1の発光体151(a)は、第1の光152(a)を放出して、第1の照明165(a)で表面160を照明し、第2の発光体151(b)は、第2の光152(b)を放出して、第2の照明165(b)で表面160を照明し、それによって、全体の照明165が表面160の領域にわたって均一になるようにすることができる。一部の実施形態では、発光体151の配置は、コンピュータモデリングまたは実験試験を用いて決定されてよい。発光体の配置を決定するためのコンピュータシミュレーションは、照明アレイ150、発光体からの光の分散、反射体の存在及び/またはタイプ、表面からの照明アレイの距離、関心領域のサイズ及び/または形状、ならびにそれらの組み合わせに関する発光体の配置に対する幾何学的制約を含むパラメータを考慮しながら、関心領域にわたって均一な照明を生成する発光体の配置を識別することができる。一部の実施形態では、変更され得るパラメータは、発光体の位置、数、及び/または角度、反射体の存在及び/またはタイプ、発光体の輝度、またはそれらの組み合わせを含む。照明は、
図8に示すように、個々の発光体からの照明の合計であってよい。一部の実施形態では、コンピュータシミュレーションは、表面160の関心領域にわたる輝度変動を最小化するように発光体151を配置してよい。一部の実施形態では、発光体構成は、発光体の線形、円形、長方形、もしくは不規則な配置、またはそれらの組み合わせを含み得る。一部の実施形態では、発光体の配置は、アレイが配置される装置(例えば、車両)のサイズまたは形状によって制約され得る。一部の実施形態では、発光体の配置は、発光体が追加の構成要素と干渉しないように、装置の追加の構成要素の位置によって制約され得る。
【0057】
制御システム
本明細書に記載の高輝度照明システムは、制御システムによって制御されてよい。制御システムは、照明アレイの発光体(例えば、LED)への電力を制御し、LEDのオン/オフ状態をカメラシャッタまたは露出に同期させることができる。制御システム700の例を
図7に示す。制御システム700は、ストロボ制御プリント回路基板(PCB)702を含むストロボ回路システム710を制御するように構成されたコンピュータ701を含み得る。ストロボPCBは、ストロボ信号(例えば、パルス電圧)を照明アレイ703(例えば、LEDアレイ)に提供してよい。ストロボ制御PCB702は、カメラトリガ信号を1つまたは複数のカメラ704にさらに提供してよい。1つまたは複数のカメラは、検出システム101の一部であってよい。任意選択で、制御システムは、ストロボ制御PCB702及び照明アレイ703に接続された1つまたは複数のコンデンサ706を備えるストロボドライバPCB705をさらに備えてよい。PCBのコンデンサ706は、照明アレイ150の発光体がオフ状態にある間に電荷を蓄積することができ、放電して発光体をオンにすることができる。照明アレイ150の発光体に高いワット数の電力パルスを供給してそれらをオン及びオフにすることにより、発電システムを酷使し得るので、コンデンサ706を備えることにより、発電システムにより均一な負荷を加えながらパルス電力を可能にすることができる。例えば、コンデンサ706は、パルス電力を照明アレイ150の発光体に供給してよく、一方、発電は、発光体がオフである時間、コンデンサを充電し、コンデンサを放電して発光体をオンにすることによって持続的な電力を供給する。ストロボドライバPCBを含むことは、ストロボドライバPCBを含まないシステムと比較して、発電システムのピーク電力出力を低減し得る。
【0058】
照明アレイ150を制御するための例示的な回路構成が
図9に示される。電源ユニット(PSU)720は、ストロボドライバPCB705に電力を供給し得る。ストロボ信号702は、ストロボドライバPCB705のコンデンサの充電及び放電を制御することができ、コンデンサ706は、放電時に発光体151に電力を供給することができる。個々の照明モジュール750は、照明アレイ150を形成するためにチェーン接続されてよい。
【0059】
図7に示す制御システム700等の制御システムは、日光に匹敵するまたは日光より明るい照度(例えば、少なくとも120,000ルクス、少なくとも240,000ルクス、少なくとも400,000ルクス、または少なくとも600,000ルクスの照度)で表面を照明するために照明アレイの発光体に電力を供給するのに十分な電圧を照明アレイに供給するように構成されてよい。ストロボPCBによって発光体に供給される電圧は、製造業者の推奨電圧よりも高い場合もあり、または発光体の安全定格電圧より高い場合もある。一部の実施形態では、発光体に供給される電圧は、発光体が動作するように設計された電圧の少なくとも1.2倍、少なくとも1.5倍、または少なくとも2倍であってよい。
【0060】
高電圧を補償するために、発光体を低デューティ比で動作させてよい。低いデューティ比で動作させることは、高電圧によって引き起こされる過熱を低減することができる、及び/または、低デューティ比で動作させなければ高電圧によって短縮され得る発光体の寿命を延ばすことができる。一部の実施形態では、発光体は、20%以下、15%以下、10%以下、7%以下、または2%~15%のデューティ比で動作することができる。例えば、推奨電圧の2倍を受け取る照明アレイは、10%以下のデューティ比で動作されてよい。一部の実施形態では、照明アレイは、過剰な熱を放散し、発光体の寿命を延ばすためのヒートシンクをさらに備えてよい。
【0061】
照明アレイのデューティ比は、カメラのフレームレート、シャッタトリガ、または露出時間と同期されてよい。カメラは、照明アレイによって照明された領域を撮像するように構成されてよい。ストロボPCBは、カメラが画像を収集している間(例えば、カメラシャッタが開いている間、またはカメラがセンサチップを露出している間)に照明アレイがオンであるように、照明アレイとカメラとを同期させることができる。カメラは、高速フレームレート(例えば、1.5ms以下または300μs以下の露出時間)で動作されてよい。ストロボPCBは、照明アレイをオン及びオフに循環させて、カメラフレームレート及び/または露出時間と同期したストロボ効果を生成することができる。
【0062】
物体標的システム及び方法
本開示の高輝度照明システムは、除草システム等の物体標的システムの一部であってよい。高輝度照明システムを含む除草システムは、農業環境(例えば、作物畑または温室)において雑草の位置を自律的に特定し、標的とし、除草するように構成されてよい。一部の実施形態では、高輝度照明システムは、除草システムの精度を向上させ、除草システムによる雑草検出の速度を増加させ、除草システムが移動できる速度を増加させ、またはそれらの組み合わせを行うことができる。本開示の高輝度照明システムを備える除草システムは、高輝度照明システムを備えていない除草システム(例えば、周囲照明条件下で動作する除草システム)よりも高い解像度及び/または短い露出時間で収集された画像において雑草を検出することが可能であり得る。
【0063】
一部の実施形態では、予測システム及び標的システムを含む本開示の検出システムは、ポイントツーポイント標的方法を使用して物体を識別し標的にするように構成することができる。予測システムは、関心領域を撮像するように構成された予測センサを備えてよく、標的システムは、関心領域の一部を撮像するように構成された標的センサを備えてよい。撮像は、関心領域または関心領域の一部の表現(例えば、画像)を収集することを含み得る。
【0064】
図10は、関心物体161の位置を特定し、正確に標的とするために高輝度照明システムと共に使用され得る検出システム101を概略的に示す。一部の実施形態では、検出システムは、本明細書に記載されるように、
図11A及び
図11Bに示される光学構成を備え得る。
図10に示すように、検出システム101は、予測モジュール1010及び標的モジュール1050を含むマルチカメラシステムであってよい。検出システム101は、予測センサ1020等の第1のセンサを使用して、予測関心領域1091等の関心領域を撮像することができる。予測関心領域1091は、地面、床、または農地など、表面160の領域であってよい。画像は、可視光画像、赤外線画像、紫外線画像、光検出測距(LIDAR)画像、x線画像、または任意の他の電磁気画像であってよい。予測センサ1020は、電荷結合素子(CCD)カメラもしくは相補型金属酸化物半導体(CMOS)カメラ等のカメラ、LIDAR検出器、赤外線センサ、紫外線センサ、x線検出器、または電磁波を検出できる任意の他のセンサであってよい。
【0065】
物体識別モジュール1030は、予測センサ1020から画像を受信することができる。予測モジュール1010は、物体識別モジュール1030を使用して、予測センサ1020によって収集された予測関心領域1091等の関心領域の画像で、関心物体161の有無を決定することができる。物体識別モジュール1030は、画像内の関心物体を識別することができ、画像内の他の物体から関心物体を区別することができる。一部の実施形態では、物体識別モジュール1030は、識別機械学習モデルを訓練するために使用されるラベル付き画像から抽出された特徴に基づいて、関心物体を識別するように訓練された識別機械学習モデルを含む。機械学習モデルは、深層学習ニューラルネットワークなどの深層学習モデルであってよい。一部の実施形態では、物体識別モジュール1030は、物体を識別するためにヒューリスティックモデル、閾値処理、または古典的な検出アルゴリズムを実装することができる。一部の実施形態では、物体識別モジュールは、分光データを使用して物体を識別する。
【0066】
物体識別モジュールは、例えば機械学習モデルを使用して、植物を識別し、作物と雑草など、異なる植物を区別するように構成することができる。一部の実施形態では、機械学習モデルは、深層学習ニューラルネットワークなどの深層学習モデルであってよい。一部の実施形態では、物体識別モジュールは、畳み込みニューラルネットワーク等の識別機械学習モデルを利用してよい。識別機械学習モデルは、関心物体を有する表面または有さない表面の多くの画像を用いて訓練されてよい。例えば、機械学習モデルは、雑草の有る畑の画像または雑草の無い畑の画像を用いて訓練されてよい。訓練されると、機械学習モデルは、関心物体を含む画像内の領域を識別するように構成されてよい。領域は、多角形、例えば矩形によって画定されてよい。一部の実施形態では、領域は境界ボックスである。一部の実施形態では、領域は、識別された領域をカバーする多角形マスクである。一部の実施形態では、識別機械学習モデルは、関心物体の位置、例えば予測画像内のピクセル位置を決定するように訓練されてよい。
【0067】
識別された物体の位置は、物体位置モジュール1040に通信されてよい。物体位置モジュール1040は、物体161の位置を、標的モジュール1050に送信することができる。一部の実施形態では、検出システムは、予測モジュール1010を備えていない場合があり、物体161の位置は、標的センサによって収集された画像から直接決定されてよい。一部の実施形態では、標的モジュール1050は、複数の標的モジュールのうちの1つであり、標的モジュール1050は、標的モジュールの可用性、または物体位置への標的モジュールの近さに基づいて選択されてよい。
【0068】
標的モジュール1050の標的制御モジュール1055は、標的センサ1060の位置、向き、または方向を制御することができる。一部の実施形態では、標的制御モジュール1055は、標的センサ1060の位置または向きを調整するアクチュエータを移動させることによって、標的センサ1060の位置、向き、または方向を制御することができる。一部の実施形態では、標的制御モジュール1055は、標的センサ1060への電磁波または標的センサ1060からの電磁波を方向付ける反射面の位置または向きを調整するアクチュエータを移動させることによって、標的センサ1060の位置、向き、または方向を制御することができる。
【0069】
標的センサ1060は、その位置、向き、または方向は、物体位置の方に向くように標的制御モジュール1055によって調整されてよく、関心物体161を含む、標的関心領域1093等の関心領域の追加の画像を収集してよい。標的関心領域1093は、予測センサ1020によって撮像された予測関心領域1091の一部をカバーし得る。追加の画像は、関心物体161の位置を確認または更新するために使用されてよい。任意選択で、標的制御モジュール1055は、標的センサによって収集された追加の画像内の物体161の位置に基づいて、器具1080の位置、向き、または方向を調整することができる。一部の実施形態では、標的制御モジュール1055は、器具1080の位置または向きを調整するアクチュエータを移動させることによって、器具1080の位置、向き、または方向を調整することができる。一部の実施形態では、標的モジュールは、物体が選択的に標的にされるように、器具のアレイ内の選択された器具を起動または停止してよい。
【0070】
器具1080は、器具を物体位置に向けることによって、物体161にアクションを実行することができる。例えば、器具1080は、物体161に向けてレーザ光を放出するレーザであってよい。別の例では、器具1080は、物体161を把持する把持ツールであってよい。別の例では、器具1080は、物体161に流体を噴霧する噴霧ツールであってよい。一部の実施形態では、器具1080は、識別された位置に植物を植える植え付けツールであってよい。一部の実施形態では、器具1080は、物体161を収穫する収穫ツールであってよい。一部の実施形態では、器具1080は、物体161を受粉させる受粉ツールであってよい。一部の実施形態では、物体位置の方に器具を向けることは、物体が選択的に標的とされるように、器具のアレイ内の選択された器具を起動または停止することを含み得る。
【0071】
高輝度照明システムを含む物体標的システムの検出システムは、関心物体の位置を特定して標的にするように構成されてよい。一部の実施形態では、検出システムを使用して、カメラ等のセンサによって収集された画像または表現において識別された関心物体を標的にすることができる。物体の位置は、画像に基づいて決定されてよく、物体は、決定された位置で標的にされてよい。物体を標的にすることは、標的センサを使用して物体を正確に位置特定することと、器具を用いて物体を標的にすることとを含み得る。例えば、検出システムは、物体検出システムによって決定された位置で標的物体の方にレーザ照射を向けるレーザ光学システムを含み得る。
【0072】
物体検出システムは、ビーム、例えば光ビームを関心物体の位置など、表面上の標的位置に向けるように構成されてよい。
図11A及び
図11Bを参照して、検出システムを含む例示的な物体標的システムを説明する。図示の実施形態では、器具はレーザである。しかしながら、把持器具、噴霧器具、植え付け器具、収穫器具、受粉器具、マーク付け器具、吹き付け器具、または堆積器具を含むがこれらに限定されない、他の器具も本開示の範囲内にある。一部の実施形態では、器具は、関心物体の位置を標的にするために選択的に起動または停止され得る器具のアレイを含み得る。例えば、器具は、噴霧器のアレイを含んでよく、アレイの各噴霧器は、関心物体の位置が選択的に噴霧されるように、関心物体の位置に応じて起動または停止される。
【0073】
図11Aは、本明細書に開示される検出システム101の実施形態の等角図を示す。レーザ等のエミッタ1101は、光路、例えばレーザ路1102に沿ってビームを向けるように構成される。一部の実施形態では、ビームは、例えば光、電波、マイクロ波、またはx線などの電磁放射線を含む。一部の実施形態では、光は可視光、赤外光、または紫外光である。ビームはコヒーレントであってよい。一実施形態では、エミッタは、赤外レーザなどのレーザである。
【0074】
1つまたは複数の光学素子はビームの経路に配置されてよい。光学素子は、ビーム結合器1103、第1の反射素子1105、及び第2の反射素子1106のうちの1つまたは複数を含み得る。これらの素子は、ビーム路の方向に、ビーム結合器1103、次に第1の反射素子1105、次に第2の反射素子1106の順序で構成されてよい。
【0075】
別の例では、第1の反射素子1105または第2の反射素子1106の一方または両方は、ビーム路の方向の順序では、ビーム結合器1103の前に構成されてよい。別の例では、光学素子は、ビーム路の方向の順序では、ビーム結合器1103、次に第1の反射素子1105の順序で構成されてよい。別の例では、第1の反射素子1105または第2の反射素子1106の一方または両方は、ビーム路の方向では、ビーム結合器1103の前に構成されてよい。任意の数の追加の反射素子をビーム路内に配置してよい。ビームは、レーザ脱出窓(laser escape window)1107を通過してよい。レーザ脱出窓1107は透明であってよく、他の光学素子を埃から保護することができる。
【0076】
ビーム結合器1103は、ビーム結合素子と呼ばれてもよい。一部の実施形態では、ビーム結合器1103は、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化亜鉛(ZnS)、またはゲルマニウム(Ge)ビーム結合器であってよい。例えば、ビーム結合器1103は、赤外光を透過させ、可視光を反射するように構成されてよい。一部の実施形態では、ビーム結合器1103は二色性であってよい。一部の実施形態では、ビーム結合器1103は、カットオフ波長よりも長い波長を有する電磁放射線を通過させ、カットオフ波長よりも短い波長を有する電磁放射線を反射するように構成されてよい。一部の実施形態では、ビーム結合器は、カットオフ波長よりも短い波長を有する電磁放射線を通過させ、カットオフ波長よりも長い波長を有する電磁放射線を反射するように構成されてよい。一部の実施形態では、ビーム結合器は、偏光ビームスプリッタ、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、またはバンドパスフィルタであってよい。
【0077】
本開示の光学制御系は、光路内に配置されたレンズをさらに含み得る。一部の実施形態では、レンズは、ビーム、散乱光、またはその両方を集束させるように配置された集束レンズであってよい。例えば、集束レンズを可視光路に配置して、散乱光を標的カメラに集束させてよい。一部の実施形態では、レンズは、ビーム、散乱光、またはその両方をデフォーカスするように配置されたデフォーカスレンズであってよい。一部の実施形態では、レンズは、ビーム、散乱光、またはその両方をコリメートするように配置されたコリメートレンズであってよい。一部の実施形態では、2つ以上のレンズが光路に配置されてよい。例えば、2つのレンズを光路内に直列に配置して、ビームを拡大または狭めてよい。
【0078】
第1の反射素子1105及び第2の反射素子1106の一方または両方の位置及び向きは、アクチュエータによって制御されてよい。一部の実施形態では、アクチュエータは、モータ、ソレノイド、検流計、またはサーボであってよい。例えば、第1の反射素子1105の位置は第1のアクチュエータによって制御されてよく、第2の反射素子1106の位置及び向きは第2のアクチュエータによって制御されてよい。一部の実施形態では、単一の反射素子が複数のアクチュエータによって制御されてよい。例えば、第1の反射素子1105は、第1の軸に沿った第1のアクチュエータ及び第2の軸に沿った第2のアクチュエータによって制御されてよい。一部の実施形態では、単一のアクチュエータは、複数の軸に沿って反射素子を制御してよい。
【0079】
アクチュエータは、反射素子を回転させることによって反射素子の位置を変化させることにより、反射素子に当たるビームの入射角を変化させることができる。入射角を変化させると、ビームが表面に当たる位置の平行移動が起こり得る。一部の実施形態では、光学系が表面に対して移動している間、ビームが表面に当たる位置が維持されるように入射角を調整することができる。アクチュエータは、サーボ制御、圧電作動、ピエゾ慣性作動、ステッピングモータ制御、検流計駆動、リニアアクチュエータ制御、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。反射素子は、ミラー、例えば、ダイクロイックミラーもしくは誘電体ミラー、プリズム、ビームスプリッタ、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。一部の実施形態では、反射素子は、ビームを偏向させることができる任意の素子であってよい。
【0080】
図11Bは、
図11Aに示される検出システム101の実施形態の上面図を示す。
図11Aにみられるように、カメラ1104は、可視光路1152に沿ってビーム路、例えばレーザ路1102と反対の方向に進む光、例えば可視光を捕捉するように配置されてよい。光は、関心物体を有する表面等の表面、または関心物体等の物体によって散乱される場合があり、可視光路1152に沿って標的カメラ1104の方に進み得る。一部の実施形態では、カメラ1104は、ビーム結合器1103から反射された光を捕捉するように配置される。他の実施形態では、カメラ1104は、ビーム結合器1103を透過した光を捕捉するように配置される。このような光を捕捉すると、カメラ1104は、表面上の関心領域を撮像するように構成されてよい。カメラ1104はビーム結合器1103に結合されてよい、またはカメラ1104はビーム結合器1103を支持する支持構造に結合されてよい。一実施形態では、標的カメラ1104がビーム結合器1103に対して固定位置を維持するように、カメラ1104は、ビーム結合器1103に対して移動しない。
【0081】
本明細書に記載の高輝度照明システム、または本明細書に記載の物体標的システムは、雑草を標的とし、除去するための自律型除草システムの一部であってよい。例えば、自律型除草システムを使用して、センサ等のセンサによって収集された画像または表現内で識別及び/または位置特定された対象の雑草を標的にすることができる。雑草を標的にすることは、センサを使用して雑草を正確に位置特定することと、雑草をレーザの標的にすることと、赤外光等のレーザ光で雑草を焼却することによって雑草を除去することを含み得る。高輝度照明システムは、より短いカメラフレームレート、より短い画像露出時間、より高い解像度の撮像、またはそれらの組み合わせを可能にすることによって、雑草標的化の精度を改善することができる。
【0082】
本開示の高輝度照明システムを使用して物体を標的にする方法1200を
図12に示す。このような方法は、
図5A、
図5B、
図6A、または
図6Bに示される照明アレイ150等、本明細書に記載されるような照明アレイを使用して実施されてよい。物体は、
図10に示す検出システム101等の本明細書に記載の検出システムを用いて検出することができる。一部の実施形態では、照明アレイ及び物体検出システムの両方は、表面160(例えば、地面)上に位置する物体161(例えば、雑草)を検出するために、
図1A、
図1B、及び
図1Cに示すように、自律型除草車両等の車両に結合されてよい。方法1200のステップ1210で、照明アレイが起動されてよい。起動すると、照明アレイは、高輝度照明で表面上の関心領域を照明することができる。ステップ1220で、検出システムは、照明アレイによって照明された関心領域の画像の収集を開始することができる。画像収集の開始と照明アレイの起動とは、実質的に同時に起こり得る。一部の実施形態では、照明アレイの起動及び画像収集の開始は、互いに約0.1μs、約1μs、約10μs、または約0.1ms以内に起こり得る。一部の実施形態では、照明アレイの起動は、画像収集を開始する前に起こり得る。照明アレイの起動は、画像収集を開始する前、約0.1μs、約1μs、約10μs、または約0.1ms以内に起こり得る。一部の実施形態では、画像収集の開始は、照明アレイの起動前に起こり得る。画像収集の開始は、照明アレイの起動前、約0.1μs、約1μs、約10μs、または約0.1ms以内に起こり得る。
【0083】
関心領域の画像は、関心領域の画像を生成するためにステップ1230で収集されてよい。画像収集は、画像収集開始と画像収集終了の間の期間に対応してよく、これは、画像の露出時間と呼ばれてよい。ステップ1240で、検出システムは、関心領域の画像収集を終了することができ、ステップ1250で、照明アレイは、停止されてよい。画像収集の終了と照明アレイの停止とは、実質的に同時に起こり得る。一部の実施形態では、照明アレイの停止及び画像収集の終了は、互いに約0.1μs、約1μs、約10μs、または約0.1ms以内に起こり得る。一部の実施形態では、照明アレイの停止は、画像収集を終了する前に起こり得る。照明アレイの停止は、画像収集を終了する前、約0.1μs、約1μs、約10μs、または約0.1ms以内に起こり得る。一部の実施形態では、画像収集の終了は、照明アレイの停止前に起こり得る。画像収集の終了は、照明アレイの停止前、約0.1μs、約1μs、約10μs、または約0.1ms以内に起こり得る。
【0084】
照明アレイを起動するステップ(ステップ1210)、画像収集を開始するステップ(ステップ1220)、画像を収集するステップ(ステップ1230)、画像収集を終了するステップ(ステップ1240)、及び照明アレイを停止するステップ(ステップ1250)を繰り返して、一連の画像(例えば、ビデオ)を収集することができる。ステップは、カメラフレームレートまたはビデオフレームレートとも呼ばれるフレームレートに対応するレートで繰り返されてよい。一部の実施形態では、フレームレートは、連続する画像フレームの収集の開始の間の時間、すなわち、第1の画像フレームの収集の開始と、第2の後続の画像フレームの収集の開始との間の時間として測定されてよい。
【0085】
ステップ1260で、ステップ1230で収集された画像の中で、またはステップ1210、1220、1230、1240、及び1250を繰り返すことによって収集された一連の画像の中で、
図1Cの物体161等の物体の位置を特定することができる。高輝度照明システムの使用は、例えば、画像に取り込まれた関心領域にわたってより均一な照明を提供し、より速いフレームレートを可能にし、より短いフレーム時間を可能にし、より高い画像解像度を可能にし、またはそれらの組み合わせによって、画質を改善することによって、画像内の物体位置の精度を改善することができる。物体は、ステップ1260で決定された位置に基づいてステップ1270で器具の標的とされてよい。例えば、物体は、雑草を焼却するためのレーザ器具の標的となる雑草であってよい。別の例では、物体は、噴霧器具を用いて噴霧される植物(例えば、作物または雑草)であってよい。別の例では、物体は、把持器具で動かされてよい。一部の実施形態では、器具は、器具のアレイを含んでよく、物体を標的とすることは、関心物体を標的にするために、アレイ内の個々の器具を選択的に起動または停止することを含み得る。例えば、器具は、噴霧器のアレイを含んでよく、アレイ内の各噴霧器は、関心物体の位置が選択的に噴霧されるように、関心物体の位置に応じて起動または停止される。
【0086】
図13Aは、例示的な実施形態による、コンピューティングシステム400のシステムバスアーキテクチャを示す。システム400は、検出システム101または制御システム700の少なくとも一部を表してよい。例えば、システム400は、制御システム700のコンピュータ701の少なくとも一部を表してよい。システム400の1つまたは複数の構成要素は、バス405を使用して互いに電気的に通信することができる。システム400は、処理ユニット(CPUまたはプロセッサ)410と、システムバス405とを含み、システムバス405は、リードオンリメモリ(ROM)420及びランダムアクセスメモリ(RAM)425等のシステムメモリ415を含む、様々なシステム構成要素をプロセッサ410に結合する。システム400は、プロセッサ410に直接接続されるか、それに近接するか、またはプロセッサ410の一部として統合される高速メモリのキャッシュを含み得る。システム400は、プロセッサ410による迅速なアクセスのために、メモリ415及び/または記憶装置430からキャッシュ412にデータをコピーすることができる。このようにして、キャッシュ412は、データを待っている間のプロセッサ410の遅延を回避するというパフォーマンスブーストを提供することができる。これらのモジュール及び他のモジュールは、様々なアクションを実行するためにプロセッサ410を制御するか、または制御するように構成されてよい。他のシステムメモリ415も、同様に利用可能であってよい。メモリ415は、異なるパフォーマンス特性を有する複数の異なるタイプのメモリを含み得る。プロセッサ410は、任意の汎用プロセッサ、ならびにプロセッサ410を制御するように構成された、記憶装置430に記憶されたサービス1 432、サービス2 434、及びサービス3 436等のハードウェアモジュールもしくはソフトウェアモジュールだけでなく、ソフトウェア命令が実際のプロセッサ設計に組み込まれる専用プロセッサを含み得る。プロセッサ410は、本質的に、複数のコアまたはプロセッサ、バス、メモリコントローラ、キャッシュ等を含む完全に自己完結型のコンピューティングシステムであってよい。マルチコアプロセッサは対称または非対称であってよい。
【0087】
コンピューティングシステム400とのユーザインタラクションを可能にするために、入力デバイス445は、音声用のマイクロフォン、ジェスチャもしくはグラフィカル入力用のタッチ式画面、キーボード、マウス、モーション入力、音声など、任意の数の入力メカニズムを表し得る。出力デバイス435はまた、当業者に知られているいくつかの出力メカニズムのうちの1つまたは複数であってよい。場合によっては、マルチモーダルシステムは、ユーザがコンピューティングシステム400と通信するために複数のタイプの入力を提供することを可能にし得る。通信インタフェース440は、一般に、ユーザ入力及びシステム出力を運営及び管理することができる。いかなる特定のハードウェア配置での操作にも制限はないため、ここでの基本的な特徴は、開発される改良型ハードウェアまたはファームウェア配置に簡単に置き換えることができる。
【0088】
記憶装置430は、不揮発性メモリであってよく、磁気カセット、フラッシュメモリカード、固体メモリデバイス、デジタル多用途ディスク、カートリッジ、ランダムアクセスメモリ(RAM)425、リードオンリメモリ(ROM)420、及びそれらのハイブリッド等、コンピュータによってアクセス可能なデータを記憶できるハードディスクまたは他のタイプのコンピュータ可読媒体であってよい。
【0089】
記憶装置430は、プロセッサ410を制御するサービス432、434、及び436を含み得る。他のハードウェアモジュールまたはソフトウェアモジュールも企図される。記憶装置430は、システムバス405に接続されてよい。一態様では、特定の機能を実行するハードウェアモジュールは、その機能を実行するために、プロセッサ410、バス405、出力デバイス435(例えばディスプレイ)などの必要なハードウェア構成要素に接続してコンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェア構成要素を含み得る。
【0090】
図13Bは、検出システム140または制御システム700の少なくとも一部を表し得るチップセットアーキテクチャを有するコンピュータシステム450を示す。例えば、システム400は、制御システム700のコンピュータ701の少なくとも一部を表してよい。コンピュータシステム450は、開示された技術を実施するために使用され得るコンピュータハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアの例であってよい。システム450は、識別された計算を実行するように構成されたソフトウェア、ファームウェア、及びハードウェアを実行することができる任意の数の物理的及び/または論理的に異なるリソースを表すプロセッサ455を含み得る。プロセッサ455は、プロセッサ455への入力及びプロセッサ455からの出力を制御し得るチップセット460と通信することができる。この例では、チップセット460は、ディスプレイ等の出力部465に情報を出力し、例えば、磁気媒体及び固体媒体を含み得る記憶装置470に情報を読み書きすることができる。チップセット460はまた、記憶装置475(例えば、RAM)からデータを読み出し、そこにデータを書き込むことができる。様々なユーザインタフェース構成要素485とインタフェースするためのブリッジ480は、チップセット460とインタフェースするために設けられてよい。このようなユーザインタフェース構成要素485は、キーボード、マイクロフォン、タッチ検出及び処理回路、マウス等のポインティングデバイスなどを含み得る。一般に、システム450への入力は、機械が生成した及び/または人間が生成した様々なソースのいずれかから生じ得る。
【0091】
チップセット460はまた、異なる物理インタフェースを有し得る1つまたは複数の通信インタフェース490ともインタフェースすることができる。そのような通信インタフェースは、有線及び無線ローカルエリアネットワーク、広帯域無線ネットワーク、ならびにパーソナルエリアネットワークのためのインタフェースを含み得る。本明細書で開示されるGUIを生成、表示、及び使用するための方法のいくつかのアプリケーションは、物理インタフェースを介して順序付けられたデータセット、またはプロセッサ455が記憶装置470または記憶装置475に記憶されたデータを分析することによって機械自体によって生成されるデータセットを受信することを含み得る。さらに、機械は、ユーザインタフェース構成要素485を介してユーザから入力を受信し、プロセッサ455を用いてこれらの入力を解釈することによってブラウジング機能等の適切な機能を実行することができる。
【0092】
当然ながら、例示的なシステム400及び450は、2つ以上のプロセッサ410を有し得る、または、より大きな処理能力を提供するために互いにネットワーク接続されたコンピューティングデバイスのグループまたはクラスタの一部であってよい。
【0093】
前述の説明では、本出願の態様をその特定の実施形態を参照して説明したが、当業者であれば、本出願がそれに限定されないことを認識するであろう。したがって、本出願の例示的な実施形態を本明細書で詳細に説明してきたが、本発明の概念が別様に様々に具現化されて使用されてよいこと、また、先行技術によって制限される場合を除き、添付の特許請求の範囲がそれらのような変形形態を含むように解釈されることを意図したものであることを理解されたい。上述の用途の様々な特徴及び態様は、個別にまたは合わせて使用されてよい。さらに、実施形態は、本明細書のより広範な趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されたものを上回る任意の数の環境及び用途において利用することができる。したがって、本明細書及び図面は、限定的ではなく例示的と見なされるべきである。説明の目的で、方法を特定の順序で記載した。代替の実施形態では、方法が記載の順序とは異なる順序で実行されてもよいことを理解されたい。
【0094】
当業者であれば、本明細書で使用される未満(「<」)及びより大きい(「>」)の記号または用語は、この説明の範囲から逸脱することなく、それぞれ以下(「≦」)及び以上(「≧」)の記号に置き換えてよいことを理解されよう。
【0095】
構成要素が特定の操作を実行するように「構成される」と説明されている場合、そのような構成は、例えば、その操作を実行するように電子回路もしくは他のハードウェアを設計することによって、その操作を実行するようにプログラム可能な電子回路(例えば、マイクロプロセッサもしくは他の適切な電子回路)をプログラムすることによって、またはそれらの任意の組み合わせによって達成することができる。
【0096】
「に結合された」という語句は、別の構成要素に直接的か間接的かいずれかで物理的に接続されている任意の構成要素、及び/または直接的か間接的かいずれかで別の構成要素と通信している(例えば、有線または無線接続及び/または他の適切な通信インタフェースを介して他の構成要素に接続されている)任意の構成要素を指す。
【0097】
セットの「少なくとも1つ」及び/またはセットの「1つまたは複数」を記載する請求項の文言または他の文言は、セットの1つの要素またはセットの複数の要素(任意の組み合わせで)が請求項を満たすことを示す。例えば、「A及びBの少なくとも1つ」と記載する請求項の文言は、A、B、またはA及びBを意味する。別の例では、「A、B、及びCの少なくとも1つ」と記載する請求項の文言は、A、B、C、またはA及びB、またはA及びC、またはB及びC、またはA及びB及びCを意味する。セットの「少なくとも1つ」及び/またはセットの「1つまたは複数」という文言は、セットをセットに列挙された項目に限定するものではない。例えば、「A及びBの少なくとも1つ」と記載されている請求項の文言は、A、B、またはA及びBを意味することができ、A及びBのセットに列挙されていない項目を追加で含むことができる。
【0098】
本明細書で使用される場合、数値に関して「約」及び「おおよそ」という用語は、別段の記載の無い限り、または文脈から明らかにそうではない限り(そのような数値が可能な値の100%を超える場合を除く)、数値の両方向(より大きいまたはより小さい)で10%、5%、または1%の範囲内に入る数値を含むように本明細書では使用される。
【0099】
実施例
本発明はさらに以下の非限定的な実施例によって説明される。
【0100】
実施例1
作物畑の高輝度照明
本実施例は、自律型雑草検出のための作物畑の高輝度照明を記載する。高輝度照明システム及び検出システムを備えた、
図1A及び
図1Bに示されるような自律車両が作物畑に配置された。自律車両は、作物の列をナビゲートし、一方、高輝度照明システムは、車両の下の畑の関心領域を照明し、検出システムは、関心領域を撮像した。高輝度照明システムは、関心領域にわたって均一な明るさを提供するように配置された、発光ダイオード(LED)等の発光体のアレイを用いて関心領域を照明した。92Vの電圧を各LEDに印加して、高輝度照明システムが約600,000ルーメン/m
2(ルクス)で関心領域を照明した。印加電圧は、LEDが動作するように設計された69.4Vの最大電圧を十分に上回った。高電圧による過熱を回避するために、LEDは、7%のデューティサイクルで動作した。LEDのオン/オフ状態は、検出システムのカメラ露出に同期され、カメラが露出している間はLEDがオンであり、カメラが露出していない間はオフであった。カメラは、1インチ当たり200ピクセル(1cm当たり78.7ピクセル)の解像度、300μsの露出時間、及び約5インチ(12.7cm)の被写界深度で、約0.58m
2の畑の領域を撮像した。車両は、撮像中、0.5mph(0.224m/s)の速度で走行していた。
図2に提供される実施例の画像に見られるように、植物は、撮影された画像において明確に識別可能であり、過飽和の領域も飽和不足の領域もなかった。照明の顕著な変化を伴わずに、画像を夜間及び日中の様々な時間に収集した。
【0101】
対照的に、高輝度照明システムを備えていない同様の自律車両を用いて、作物畑の関心領域を撮像した。高輝度照明システムを備えていない自律車両は、太陽からの迷光を遮断するために、撮像システムを取り囲む保護シュラウドを備えた。自律車両が静止している間に高輝度照明システム無しで収集された画像の例を
図3に示す。遮光シュラウドを用いても、迷光は関心領域内の表面に到達し、不均一な照明及び画像の一部の過飽和を引き起こした。迷光グレアによって引き起こされる過飽和部分は、
図3の矢印で示される。迷光によるグレアは、太陽が低角度(例えば、日の出の直後または日の入りの直前)の時に、高輝度照明システムを備えていない自律車両では、特に問題であった。
【0102】
実施例2
高輝度照明システムを用いたモーションブラーの低減
この実施例は、高輝度照明システムを用いたモーションブラーの低減を説明する。高輝度照明で関心領域を照明することによって、フレーム露出時間中の関心領域に対するカメラの動きに起因するモーションブラーを低減する。毎時2マイル(0.894m/s)で表面に沿って移動する車両上に配置されたカメラが、表面の領域を撮像する。標準的な照明条件(約60,000ルクス)の下で、カメラ露出時間は、高解像度(1インチ当たり200ピクセル)の撮像に十分な光を捕捉するために3msに設定される。結果として得られる画像は、比較的長い3msの露出時間中の車両の動きに起因する実質的なモーションブラーを含む。60,000ルクス照明で3msの露出時間をシミュレートする画像を
図4Cに示す。車両は、3msの露出中に表面に対して約2.68mm移動する。
図4Cに見られるように、モーションブラーは、画像内の雑草等の物体の検出を見えなくする。
【0103】
画像は、照明システムを備えた毎時2マイルで移動する車両から収集される。明るい昼光条件(約120,000ルクス)に匹敵する照明を用いて、カメラ露出時間を1.5msに設定して、高解像度(1インチ当たり200ピクセル)の撮像に十分な光を捕捉する。結果として得られる画像は、ある程度のモーションブラーを含むが、3msの露出で60,000ルクスの下で撮られた画像よりも実質的にブラーが少ない。120,000ルクス照明で1.5msの露出時間をシミュレートする画像を
図4Bに示す。車両は、1.5msの露出中に表面に対して約1.34mm移動する。
図4Bではいくらかのブラーが依然として見えるが、雑草等の物体を画像内で検出することができる。
【0104】
最後に、画像は、高輝度照明システムを備えた毎時2マイルで移動する車両から収集される。日光の明るさの5倍に匹敵する照明(約600,000ルクス)を用いて、カメラ露出時間は、高解像度(1インチ当たり200ピクセル)撮像のために十分な光を捕捉するために0.3ms(300μs)に設定される。得られた画像は、検出可能なモーションブラーをほとんど含まない。600,000ルクス照明を用いて0.3msの露出時間で収集された画像を
図4Aに示す。車両は、0.3ms露出中に表面に対して0.27mmだけ移動する。
図4Aに見られるように、雑草等の物体は、画像内で検出及び識別することができる。
【0105】
実験例3
発光ダイオードアレイ
本実施例は、表面上の関心領域にわたって均一な照明を生成するように構成された発光ダイオード(LED)アレイを説明する。LEDは、
図5B及び
図6Bに示すように、自律車両の下側に配置され、車両が表面を移動して関心領域の画像を収集する際に、車両の下の表面を照明するように構成される。表面上に均一な照明を生成するように構成されたLEDアレイの例を
図5A及び
図6Aに示す。車両は、複数のLEDアレイを備えてよい。LED配置は、作物の列を有する畑等、関心表面の均一な照明を生成するように調整される。LED配置は、表面の関心領域にわたる複数のLEDからの輝度の合計の変動を最小化するために、コンピュータシミュレーションを使用して決定される。コンピュータシミュレーションは、LEDの数、反射体の存在及びタイプ、照明アレイが配置される装置の幾何学的制約、表面からの距離、及び関心領域を撮像するために配置されたカメラの視野を含むパラメータを考慮する。コンピュータシミュレーションは、LEDの位置、LEDの数、LEDの角度、反射体を備えること、及び反射体のタイプを含むパラメータを変化させる。
【0106】
実施例4
高輝度照明システムの電気構成
本実施例は、高輝度照明システムの電気構成を説明する。高輝度照明システムは、発光ダイオード(LED)アレイ及び1つまたは複数のカメラを備える。LEDアレイ及びカメラは、
図7に示すように、コンピュータによって操作されるストロボプリント回路基板(PCB)によって制御される。ストロボPCBは、LEDアレイにストロボ信号を提供して、LEDをオン及びオフにする。LEDのオン/オフ状態は、カメラがデータを収集している間及び/または画像を露出している間にLEDがオンであるように、カメラトリガと同期される。ストロボPCBは、LEDの設計された動作電圧の約2倍の電圧をLEDに供給するように設計される。推奨される電圧よりも高いことにより、LEDアレイは、晴れた日のピーク昼光の日光の約5倍の明るさの、600,000ルーメン/m
2(ルクス)の照度を生成することができる。高電圧による過熱を防止するために、LEDは7%のデューティ比で動作する。LEDにヒートシンクを追加して、過熱をさらに防止する。
【0107】
本発明の好適な実施形態を本明細書に示し説明したが、このような実施形態は、ほんの一例として提供されていることは当業者には明らかであろう。ここで、当業者は、多数の変形、変更、及び置換を本発明から逸脱することなく着想するであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する種々の代替手段が、本発明の実施において採用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲に含まれる方法及び構造、ならびにそれらの等価物が、それにより包含されることが意図される。
【国際調査報告】