(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】非燃焼式エアロゾル供給デバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241108BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241108BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241108BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20241108BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20241108BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20241108BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20241108BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20241108BHJP
A24B 15/16 20200101ALI20241108BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/465
A24F40/46
A24F40/53
A24F40/50
A24F40/42
A24D1/20
A24B15/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522297
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 GB2022052955
(87)【国際公開番号】W WO2023094803
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ホジソン, マシュー
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B043BB11
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC20
4B045AB02
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC01
4B162AC04
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC50
4B162AD03
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD27
4B162AD32
(57)【要約】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスであって、このデバイスは、消耗品を加熱することによってエアロゾルを生成するように構成されており、消耗品がデバイスに挿入されたときに消耗品の構成要素に係合する手段を備え、それにより、消耗品の一部分がデバイスから取り出されるときに、構成要素が前記手段によって保持されて、構成要素が消耗品の一部分から分離する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスであって、消耗品を加熱することによってエアロゾルを生成するように構成されており、前記消耗品が前記デバイスに挿入されたときに前記消耗品の構成要素に係合する手段を備え、それにより、前記消耗品の一部分が前記デバイスから取り出されるときに、前記構成要素が前記手段によって保持されて、前記構成要素が前記消耗品の前記一部分から分離する、非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項2】
棒状消耗品を受け入れるための受入空間をさらに備える、請求項1に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項3】
前記手段が、前記受入空間に挿入された棒状消耗品の軸線方向端部に侵入するように構成された突出部を備える、請求項2に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項4】
前記突出部が前記受入空間の基部から立ち上がる、請求項3に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項5】
前記手段は、前記消耗品が前記デバイスに挿入されたときに前記構成要素を把持するように構成された一対の突出部を備える、請求項2又は4に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項6】
前記受入空間と連通する廃棄チャンバをさらに備える、請求項2~5のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項7】
前記廃棄チャンバを選択的に開閉するトラップドアをさらに備える、請求項6に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項8】
電源と、前記受入空間に受け入れられた棒状消耗品を加熱するように構成されたヒーターとをさらに備える、請求項2~7のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項9】
前記ヒーターが誘導ヒーターを備える、請求項8に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項10】
前記手段が電磁石を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項11】
消耗品センサー及びコントロールユニットをさらに備え、前記消耗品センサーが、前記受入空間内に消耗品が存在することを示す信号を前記コントロールユニットへ送るように構成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項12】
前記コントロールユニットは、前記受入空間内に消耗品が存在することを示す前記信号を前記消耗品センサーから受信すると、前記手段を前記構成要素に係合させるように構成されている、請求項11に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項13】
前記コントロールユニットは、前記受入空間内に消耗品が存在することを示す前記信号の終了から予め定められた期間後に、前記手段を前記構成要素との係合を解除させるように構成されている、請求項12に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項14】
平面を備える消耗品を受け入れるためのレセプタクルをさらに備える、請求項1に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項15】
前記手段が、前記レセプタクルに受け入れられた消耗品の前記平面に当てて部分的な真空を発生させるように構成された吸着キャップを備える、請求項14に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項16】
請求項1~13のいずれか一項に記載のデバイスと棒状消耗品とを含むシステムであって、前記消耗品が、エアロゾル生成部と、前記エアロゾル生成部内で軸線方向に延びる加熱要素とを含む、システム。
【請求項17】
前記手段は、前記消耗品が前記受入空間に挿入されたときに前記加熱要素に係合するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記エアロゾル生成材料が均質化タバコ材料の1枚又は複数枚のシートを含む、請求項16又は17に記載のシステム。
【請求項19】
均質化タバコ材料の前記シートが、押し縮められて、均質化タバコ材料の棒にまとめられ、前記均質化タバコ材料が、均質化タバコ材料の前記棒の軸線方向に延びる折り目線を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
請求項14又は15に記載のデバイスと消耗品とを備えるシステムであって、前記消耗品が、平坦な下面を有する担体材料と、前記担体材料上に配置された加熱要素とを含む、システム。
【請求項21】
エアロゾル生成材料の個別の部分が前記加熱要素上に配置されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記エアロゾル生成材料が結合剤及びエアロゾル形成剤を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記加熱要素が、接着剤の層によって前記担体材料に接着されている、請求項20~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記加熱要素の一部分が前記担体材料に接着されていない、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記加熱要素の前記一部分が前記担体材料を越えて延びている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記加熱要素の前記一部分が前記担体材料と重なり合っている、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記担体材料が前記加熱要素を越えて延びている、請求項20~26のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非燃焼式エアロゾル供給デバイスに関する。
【背景】
【0002】
環境への害を低減させるために、消費者製品のリサイクル可能性及び持続可能性を高めようとする取り組みがある。リサイクルされた構成要素を再使用することによって製造コストを低減させることができるので、製造業者及び供給業者はリサイクルから利益を得ることもできる。
【0003】
消費者がリサイクルにかかわるようにすることは、特にリサイクルの活動が、廃棄物を様々なリサイクル可能な種類に分別することなどのさらなる負担を消費者に課す場合には困難なことが多い。
【概要】
【0004】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、第1の態様では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスが提供され、このデバイスは、消耗品を加熱することによってエアロゾルを生成するように構成されており、消耗品がデバイスに挿入されたときに消耗品の構成要素に係合する手段を備え、それにより、消耗品の一部分がデバイスから取り出されるときに構成要素が前記手段によって保持されて、構成要素が消耗品の一部分から分離する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】非燃焼式エアロゾル供給デバイスの概略図である。
【
図2】
図1の非燃焼式エアロゾル供給デバイス、及び消耗品を含むシステムの概略図である。
【
図3】
図1の非燃焼式エアロゾル供給デバイスと一緒に使用するための加熱要素を含む物品の概略図である。
【
図6】
図1の非燃焼式エアロゾル供給デバイスと一緒に使用するための加熱要素を含む物品の概略図である。
【
図7】非燃焼式エアロゾル供給デバイスの概略図である。
【
図8】
図7の非燃焼式エアロゾル供給デバイスと一緒に使用するための加熱要素を含む物品の斜視図である。
【
図10】非燃焼式エアロゾル供給デバイスと一緒に使用するための加熱要素を含む物品の斜視図である。
【詳細な説明】
【0006】
本開示によれば、「非燃焼式」エアロゾル供給システムとは、少なくとも1つの物質を使用者に送達しやすくするために、エアロゾル供給システム(又はその構成要素)の構成エアロゾル生成材料が燃やされたり焼かれたりすることがないものである。
【0007】
いくつかの実施形態において、送達システムは、電源付き非燃焼式エアロゾル供給システムなどの、非燃焼式エアロゾル供給システムである。
【0008】
いくつかの実施形態において、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。このようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0009】
いくつかの実施形態において、非燃焼式エアロゾル供給システムは、複数のエアロゾル生成材料の、その1つ又は複数が加熱されてもよいものの組み合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体、又はゲルの形であってもよく、ニコチンを含有していてもいなくてもよい。いくつかの実施形態において、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルのエアロゾル生成材料と、固体のエアロゾル生成材料とを含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコ又は非タバコ製品を含み得る。
【0010】
通常、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと、その非燃焼式エアロゾル供給デバイスで使用するための消耗品とを含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル生成材料を含むとともに非燃焼式エアロゾル供給デバイスで使用されるように構成されている消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示全体を通して物品と呼ばれることもある。
【0012】
いくつかの実施形態において、非燃焼式エアロゾル供給システム(その非燃焼式エアロゾル供給デバイスなど)は、電源及びコントローラを含み得る。電源は、例えば、電力源又は発熱電源であってもよい。いくつかの実施形態において、発熱電源は、発熱電源に近接するエアロゾル生成材料又は熱伝導材料に熱の形で配電するように通電できる炭素基材を備える。
【0013】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスは、消耗品を受け入れるための領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、マウスピース、フィルター、及び/又はエアロゾル改質剤を備え得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと一緒に使用するための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料供給構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、フィルター、マウスピース、及び/又はエアロゾル改質剤を備え得る。
【0015】
いくつかの実施形態において、送達される物質は活性物質を含む。
【0016】
本明細書で使用される活性物質は、生理反応を得るか又は生理反応を高めることが意図される材料である生理活性材料であってもよい。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、精神活性剤から選択されてもよい。活性物質は、天然に存在するものであっても合成して得られるものでもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6若しくはB12若しくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はこれらの成分、誘導体、若しくは組み合わせたものを含み得る。活性物質は、タバコ、大麻、又は他の植物の1つ又は複数の成分、誘導体、若しくは抽出物を含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態において、活性物質はニコチンを含む。いくつかの実施形態において、活性物質は、カフェイン、メラトニン又はビタミンB12を含む。
【0018】
本明細書に示されるように、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質、又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含むことも、これらから誘導されることもある。本明細書で使用される用語の「植物性物質」とは、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、外皮、殻等をこれらだけには限らないが含む、植物から得られるいかなる材料も含むものである。或いは、この材料は、植物中に天然に存在していたり、合成して得られたりする活性化合物を含むこともある。材料は、液体、気体、固体、粉末、粉塵、破砕粒、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シート等の形にすることができる。例示的な植物性物質には、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、大麻、ウィキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、生姜、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、甘草、抹茶、マテ茶、オレンジ皮、パパイヤ、バラ、セージ、緑茶若しくは紅茶等の茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、月桂葉、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモン果皮、ミント、ジュニパー、ニワトコの花、バニラ、ウィンターグリーン、シオガマギク、クルクマ、ウコン、ビャクダン材、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、エゾネギ、カルビ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、朝鮮人参、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はこれらの任意の組合せがある。ミントは、以下のミント品種:クールミント、ハッカ属c.v.、エジプトミント(Mentha niliaca)、セイヨウハッカ(Mentha piperita)、ライムミント(Mentha piperita citrata c.v.)、ブラックペパーミント(Mentha piperita c.v.)、カーリーミント(Mentha spicata crispa)、ワイルドミント(Mentha cordifolia)、ナガバハッカ(Mentha longifolia)、パイナップルミント(Mentha suaveolens variegata)、ボレイハッカ(Mentha pulegium)、モロッコミント(Mentha spicata c.v.)、及びアップルミント(Mentha suaveolens)、から選択することができる。
【0019】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質、又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含むか、これらから誘導され、その植物はタバコである。
【0020】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質、又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含み、又はこれらから誘導され、その植物は、ユーカリ、スターアニス、ココア及び麻から選択される。
【0021】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質、又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含み、又はこれらから誘導され、その植物は、ルイボス及びウィキョウから選択される。
【0022】
いくつかの実施形態において、送達される物質は香料を含む。
【0023】
本明細書で使用される「香料」及び「香味料」という用語は、当地の規則で許可される場合に、所望の風味、香り又は他の身体感覚を引き起こすために成人消費者向けの製品に使用されてもよい材料を指す。これらは、天然に生じる香料材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成して得られる材料、又はこれらの組合せ(例えば、タバコ、大麻、甘草、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、カエデ、抹茶、メンソール、和種ハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インディアンスパイス、アジアンスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、クワ、柑橘類、ドランビュイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワー(naswar)、キンマ、シーシャ、マツ、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラの花、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウィキョウ、ワサビ、ピーマン、生姜、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属の任意の種からのミント油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ茶、オレンジ皮、バラ、緑茶若しくは紅茶等の茶、タイム、ジュニパー、ニワトコの花、バジル、月桂葉、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモン果皮、ミント、シオガマギク、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、エゾネギ、カルビ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤若しくは刺激剤、糖及び/若しくは代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤等の他の添加物を含み得る。これらは、模造品、合成若しくは天然の成分、又はこれらの混合品であってもよい。これらは、任意の適切な形、例えば、油等の液体、粉末等の固体、又は気体であってもよい。
【0024】
いくつかの実施形態において、香料は、メンソール、スペアミント及び/又はペパーミントを含む。いくつかの実施形態において、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類及び/又はレッドベリーの香料成分を含む。いくつかの実施形態において、香料はオイゲノールを含む。いくつかの実施形態において、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。いくつかの実施形態において、香料は、大麻から抽出された香料成分を含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、香料は感覚惹起剤を含むことがあり、この感覚惹起剤は、香り又は味覚の神経に加えて、又はその代わりに、第5脳神経(三叉神経)を刺激することによって、通常は化学的に誘導及び知覚される身体感覚を得ることが意図されており、また、温まる、冷える、ひりひりする、麻痺するという効果をもたらす薬剤を含み得る。適切な加温効果剤は、それだけには限らないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、適切な冷却剤は、それだけには限らないが、ユーカリプトール、WS-3であってもよい。
【0026】
エアロゾル生成材料とは、例えば、加熱されたり照射されたり、又は任意の他の方法でエネルギーが与えられたときにエアロゾルを生成できる材料のことである。エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質及び/又は香味料を含有することもしないこともある固体、液体又は半固体(ゲルなど)の形であってもよい。
【0027】
エアロゾル生成材料は、結合剤及びエアロゾル形成剤を含み得る。任意選択で、活性物質及び/又は充填剤がさらに存在してもよい。任意選択で、水などの溶媒も存在し、エアロゾル生成材料の1つ又は複数の他の成分は、その溶媒に可溶性であってもなくてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料には植物性材料が実質的に含まれていない。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料にはタバコが実質的に含まれていない。
【0028】
エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」であっても、それを含んでもよい。非晶質固体は「モノリシック固体」であってもよい。いくつかの実施形態では、非晶質固体は乾燥ゲルであってもよい。非晶質固体は、その内部に液体などの何らかの流体を保持することができる固体材料である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、例えば、約50重量%、約60重量%、又は約70重量%~約90重量%、約95重量%、又は約100重量%の非晶質固体を含み得る。
【0029】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成膜であっても、それを含んでもよい。エアロゾル生成膜は、ゲル化剤などの結合剤を水などの溶媒、エアロゾル形成剤及び活性物質などの1つ又は複数の他の成分と混ぜ合わせてスラリーを形成し、次に、そのスラリーを加熱して溶媒の少なくとも一部を揮発させてエアロゾル生成膜を形成することによって、形成することができる。スラリーを加熱して、溶媒の少なくとも約60重量%、70重量%、80重量%、85重量%又は90重量%を除去することができる。エアロゾル生成膜は、連続膜であっても、支持体上の膜の不連続部分からなる構成体などの不連続膜であってもよい。エアロゾル生成膜はタバコを実質的に含まない。
【0030】
エアロゾル生成材料は、1つ又は複数の活性物質及び/又は香料と、1つ又は複数のエアロゾル形成材料と、任意選択で1つ又は複数の他の機能性材料とを含み得る。
【0031】
エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成することができる1つ又は複数の成分を含み得る。いくつかの実施形態において、エアロゾル形成材料は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレン、のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0032】
1つ又は複数の他の機能性材料は、pH調整剤、着色剤、保存剤、結合剤、充填剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0033】
これらの材料は、基材を形成するために、支持体上又は支持体中に存在してもよい。支持体は、例えば、紙、カード、板紙、厚紙、再構成材料、プラスチック材料、セラミック材料、複合材料、ガラス、金属、又は金属合金であっても、これらを含んでもよい。いくつかの実施形態において、支持体はサセプタを含む。いくつかの実施形態において、サセプタは材料内に埋め込まれている。いくつかの代替実施形態において、サセプタは、材料の片側又は両側にある。
【0034】
消耗品とは、エアロゾル生成材料を含む物品、又はエアロゾル生成材料から構成される物品のことであり、その一部又は全部は、使用者によって使用中に消費されることを意図されるものである。消耗品は、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料供給構成要素、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、マウスピース、フィルター、及び/又はエアロゾル改質剤などの、1つ又は複数の他の構成要素を含み得る。消耗品は、使用時に熱を放出してエアロゾル生成材料にエアロゾルを生成させるヒーターなどの、エアロゾル生成器を含むこともある。ヒーターは、例えば、可燃性材料、電気伝導によって加熱可能な材料、又はサセプタを含み得る。
【0035】
エアロゾル改質剤とは、エアロゾル生成領域の下流に通常は配置されている、例えばエアロゾルの味、香味、酸味又は別の特性を変えることによって、生成されたエアロゾルを改質するように構成された物質のことである。エアロゾル改質剤は、エアロゾル改質剤を選択的に放出するように動作可能である、エアロゾル改質剤放出構成要素に供給することができる。
【0036】
エアロゾル改質剤は、例えば、添加剤又は吸着剤であってもよい。エアロゾル改質剤は、例えば、香味料、着色剤、水、及び炭素吸着剤のうちの1つ又は複数を含み得る。エアロゾル改質剤は、例えば、固体、液体、又はゲルであってもよい。エアロゾル改質剤は、粉末、糸又は顆粒の形であってもよい。エアロゾル改質剤は、濾過材を含まないものでもよい。
【0037】
エアロゾル生成器とは、エアロゾル生成材料からエアロゾルが生成されるように構成された装置のことである。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料から1つ又は複数の揮発性物質を放出させてエアロゾルを形成するためにエアロゾル生成材料に熱エネルギーを加えるように構成されたヒーターである。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器は、加熱しなくてもエアロゾル生成材料からエアロゾルが生成されるように構成される。例えば、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料に、振動、圧力上昇、又は静電エネルギーのうちの1つ又は複数を加えるように構成されてもよい。
【0038】
本明細書に記載された図では、同じ参照数字が、同等の機能部、物品又は構成要素を示すために使用される。
【0039】
非燃焼式エアロゾル供給デバイス20(本明細書では、簡単に「デバイス20」と呼ばれる)が、
図1に概略的に示されている。デバイス20は、棒状消耗品受入空間22(本明細書では簡単に「受入空間22」と呼ばれる)を画定する壁21と、消耗品受入空間22を加熱するように構成されたヒーター23とを備える。
【0040】
デバイスは、電源24及びコントロールユニット25をさらに備え、これらはそれぞれ、ヒーター23に電力を供給し制御するように構成されている。電源24は、例えば、充電式バッテリー又は非充電式バッテリーなどのバッテリー24であってもよい。適切なバッテリーの例としては、例えば、リチウムバッテリー(リチウムイオンバッテリーなど)、ニッケルバッテリー(ニッケルカドミウムバッテリーなど)、アルカリバッテリーなどが挙げられる。
【0041】
ヒーター23、受入空間22、バッテリー24及びコントロールユニット25を含む、デバイスの様々な構成要素はハウジング26内に保持される。
【0042】
デバイス20は、使用者が片手でデバイス20を保持できるようにする、おおよそのサイズ及び形状である。使用時、エアロゾル生成材料5を含む消耗品1が受入空間22に挿入され、ヒーター23によって加熱される。この熱により、エアロゾル生成材料5からの1つ又は複数の揮発物がエアロゾルを形成する。消耗品の吸い口12は、
図2で示されるように、デバイスから突き出ている。加熱された消耗品1によって生成されたエアロゾルを吸入するのに、使用者は、消耗品1の吸い口12を従来のシガレットのようにして吸う。
【0043】
デバイスは、
図1に示される入口27をさらに備える。使用者が消耗品1を吸うと、空気が入口27から消耗品を通って吸引される。
【0044】
デバイス20は、使用者がデバイス20をオン又はオフすることができるようにする第1の作動ボタン28と、ヒーター23を作動させる第2の作動ボタン29とをさらに備える。デバイス20を使用するには、使用者は、消耗品1の吸い口12を吸い、同時に第2の作動ボタン29を押して、ヒーター23により消耗品1が加熱されエアロゾルが生成されるようにする。
【0045】
入口27は、「パフセンサー」として機能する圧力センサー(図示せず)を含み得る。パフセンサーは、使用者が受入空間22内に配置された消耗品1を吸っていることを示す空気入口27の圧力の低下を検出するように構成される。これによりデバイス20は、空気入口27で検出された圧力の低下に応答してヒーター23を作動させるように構成される。
【0046】
コントロールユニット25は、入力信号に応答して電気エネルギーをバッテリー24から向かわせてヒーター23を作動させるように構成される。
【0047】
1つの例では、入力信号は、第2の作動ボタン29が使用者によって押されたときに生成される。別の実施形態では、入力信号は、圧力センサーによって圧力降下が入口27で検出されたときに生成される。
【0048】
ヒーター23は、誘導加熱アセンブリ23であってもよく、誘導加熱プロセスによって消耗品受入空間を加熱するための様々な構成要素を備え得る。誘導加熱とは、電磁誘導によって導電性物体(サセプタなど)を加熱するプロセスのことである。誘導加熱アセンブリは、誘導要素、例えば1つ又は複数の誘導コイルと、交流電流などの変動電流を誘導要素に通すためのデバイスとを含み得る。誘導要素の変動電流は、変動磁場を発生させる。この変動磁場は、誘導要素に対して適切に配置されたサセプタに侵入し、サセプタ内部に渦電流を発生させる。サセプタには渦電流に対して電気抵抗があり、それゆえに、この抵抗に抗して渦電流が流れることにより、サセプタがジュール加熱で加熱される。サセプタが鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性材料を含む場合には、サセプタの磁気ヒステリシス損失によって、すなわち、磁性材料の磁気双極子の向きが変動磁場と揃う結果として変動することによって、熱も発生し得る。誘導加熱では、例えば伝導による加熱と比較して熱がサセプタ内部で発生するので急速な加熱が可能になる。さらに、誘導ヒーターとサセプタの間には物理的接触の必要が何もないので、構成及び適用の自由度を高めることができる。
【0049】
図1で示された例では、誘導加熱アセンブリはインダクタコイル201を含む。インダクタコイル201は導電性材料から作られる。例えば、インダクタコイル201は、壁21のまわりにらせん状に巻かれているリッツ線/ケーブルから作ることができる。リッツ線は、複数の個別の線から構成され、これらの線は個別に絶縁されており、一緒に撚り合わされて1本のワイヤを形成している。リッツ線は、導体の表皮効果損失を低減するように設計されている。インダクタコイル201は、長方形の断面を持つ銅リッツ線で作られる。他の例では、リッツ線は、円形などの他の形状の断面を有し得る。インダクタコイル201は、サセプタを加熱するための変動磁場を発生するように構成されている。
【0050】
図3は物品1を示し、これは、いくつかの実施形態において、物品1及び非燃焼式エアロゾル供給デバイス20を備える非燃焼式エアロゾル供給システムの一部を形成する。物品1は棒状であり、吸い口12と、吸い口12の反対側の遠位端12’とを備える。
【0051】
物品1は、ラッパー3で取り囲まれたエアロゾル生成部2を備える。図示の実施形態では、加熱要素4がエアロゾル生成部2内に軸線方向に延びている。加熱要素4は、誘導によって加熱するように構成された材料を含むサセプタである。したがって、物品1が非燃焼式エアロゾル供給デバイス20に挿入されると、加熱要素4はデバイス20のヒーター23によって誘導加熱されて、エアロゾル生成部2を加熱する。加熱要素4からの熱は、加熱要素4からエアロゾル生成部2のエアロゾル生成材料5へと伝達されて、使用者が吸入するためのエアロゾルが生成される。
【0052】
図1の物品は、エアロゾル生成部2に同軸で配置されるとともに物品1の全長を取り囲む紙ラッパー8によって取り付けられた、フィルタープラグ6をさらに備える。フィルタープラグ6はさらに、フィルタープラグ6と紙ラッパー8の間に配置されたプラグラップ7で包まれることもある。このような物品1は通常、使用後に廃棄される。リサイクルに消費者が参加することを促進できれば、環境の面で利点がある。
【0053】
加熱要素4は、誘導加熱に適している任意の材料から作ることができる。この実施形態では、加熱要素は、鋼などの鉄材から作られている。このような材料は、リサイクルのためにエアロゾル生成部2から分離されなければならない。
【0054】
図1を再び参照すると、デバイス20は、消耗品1がデバイス20に挿入されたときに消耗品1の構成要素に係合する手段202を備え、それにより、消耗品1の一部分がデバイス20から取り出されるときに構成要素が前記手段202によって保持されて、構成要素は消耗品1の一部分から分離されるようになる。特に、デバイス20は、消耗品1が受入空間22に挿入されたときに、消耗品1の加熱要素4に係合する手段202を備える。前記手段202は、消耗品1の一部分がデバイス20から取り出されるときに、加熱要素4をデバイス20で保持するように構成されている。したがって、加熱要素4は、リサイクルのために消耗品1の一部分から分離される。本明細書での「消耗品1の一部分」とは、前記手段によって保持されない消耗品の一部のことであると理解されたい。
【0055】
手段202は、消耗品1の遠位端12’で加熱要素の一部分に係合するように構成される。
図4及び
図5は、受入空間23の一部と、加熱要素4に係合する手段202と、廃棄チャンバ203とを示す詳細図である。図示の実施形態では、手段202は、受入空間22の基部205から立ち上がる係合部分204を備える。
【0056】
図4によって図示された係合部分204は、加熱要素4が磁性材料を備える実施形態のために構成されている。係合部分204は、消耗品が受入空間22に挿入されたときに消耗品1の軸線方向端部に侵入する突出部206を備える。突出部206は、加熱要素4と隣合うように配置されている。係合部分204は、作動したときに突出部206を磁化して加熱要素4を引き寄せる電磁石207を備える。電磁石207は、電源24に接続されているコイル208を備える。コイル208は、突出部206の下端に設けられている。すなわち、消耗品1に挿入するようには構成されていない、突出部206の端部である。コイル208に電流が供給されると、突出部206は磁化されて、突出部206の近くの加熱要素を突出部206の方へ引き寄せる。
【0057】
図5で示された係合部分は、消耗品1が受入空間22に挿入されたときに消耗品1の軸線方向端部に侵入する一対の突出部209を備える。突出部209の対は、突出部209が加熱要素4の一部分の両側に位置するように受入空間22内に配置される。係合部分204は、突出部209を互いに近付けるアクチュエータ210を備える。電流がアクチュエータ210に供給されると、突出部209が互いに近付いて、加熱要素4を突出部209間で捕捉する。図示の実施形態では、突出部209は、突出部209の一方に設けられた、加熱要素4に係合する返し211をさらに備える。返しは、突出部209が動く方向に延びている。返し211は、加熱要素4に侵入するように、又は加熱要素4の開口部に係合するように構成することができる。
【0058】
消耗品センサー212が設けられており、消耗品1が受入空間22に挿入されたときに、消耗品が存在することをコントロールユニット25に中継する。コントロールユニット25は、消耗品1が存在することを示す消耗品センサー212からの信号の受信後に、係合部分204に配電することができる。したがって、係合部分204は、消耗品1が挿入されると作動する。使用者が消耗品1を取り出すと、消耗品センサー212は、消耗品1が存在することをコントロールユニット25に中継しなくなる。コントロールユニット25は、消耗品1が存在することを示す信号の終了から予め定められた期間後に初めて係合部分204を非作動にするように構成されている。こうすることにより使用者は、係合部分204が依然として作動している間に消耗品1の一部分を完全に取り出すことができる。したがって、加熱要素4は、消耗品1の一部分が取り出されても係合部分204に付いたままになっている。
【0059】
図4の特定の実施形態では、消耗品センサー212は、消耗品1が存在することをコントロールユニット25に中継し、次いで、コントロールユニット25は電磁石207に配電する。したがって、電磁石207は消耗品1が挿入されると作動する。使用者が消耗品1の一部分を取り出すと、消耗品センサー212は、消耗品1の一部分が存在することをコントロールユニット25に中継しなくなる。コントロールユニット25は、消耗品1の一部分が存在することを示す信号の終了から予め定められた期間後に初めて電磁石207を非作動にするように構成されている。こうすることにより使用者は、電磁石207が依然として作動している間に消耗品1の一部分を完全に取り出すことができる。したがって、加熱要素4は、電磁石207によって誘導される電磁力により、消耗品1の一部分が取り出されても突出部206に付いたままになっている。
【0060】
図5の特定の実施形態では、消耗品センサー212は、消耗品1が存在することをコントロールユニット25に中継し、次いで、コントロールユニット25はアクチュエータ210に配電する。したがって、突出部209は、消耗品1が挿入されると互いに近付いて加熱要素4を把持する。使用者が消耗品1の一部分を取り出すと、消耗品センサー212は、消耗品1の一部分が存在することをコントロールユニット25に中継しなくなる。コントロールユニット25は、消耗品1の一部分が存在することを示す信号の終了から予め定められた期間後に初めてアクチュエータ210を作動させて突出部を引き離し、加熱要素4の把持を解除するように構成されている。こうすることにより、使用者は、加熱要素4が突出部209によって保持されている間に消耗品1の一部分を完全に取り出すことができる。
【0061】
廃棄チャンバ203は、使用済み加熱要素4のために設けられている。「使用済み加熱要素4」とは、手段202によって消耗品1の一部分から取り出され、デバイス20内に保持されている加熱要素4のことである。廃棄チャンバ203は、受入空間22の下方に配置されている。すなわち、廃棄チャンバ203は、デバイス20が
図2に示される向きのときに受入空間22の下方に配置されており、消耗品1がデバイス20の最上面から突き出ている。したがって、係合部分204が非作動であるときに、加熱要素4は重力により廃棄チャンバ203の中に落下し得る。廃棄チャンバ203は、消耗品1がデバイス20を通過するときに加熱要素4を収集する。図示されていないが、廃棄チャンバ203は、廃棄チャンバ203を空にすることができるように取り出せるトレイを備えてもよい。例えば、廃棄チャンバ203の一部分は、デバイス20から取り出し可能とすることができ、前記一部分はトレイを備え、使用済み加熱要素4を保持するように構成されている。
【0062】
トラップドア213は、廃棄チャンバ203を選択的に開閉するために設けられる。トラップドア213が開いているとき、受入空間22は廃棄チャンバ203と連通している。トラップドア213が閉じられると、受入空間22は廃棄チャンバ203から隔絶される。トラップドア213は電子的に作動する。1つの実施形態では、コントロールユニット25は、トラップドア213を選択的に開閉するようにトラップドア213に配電する。コントロールユニット25は、消耗品1が存在することを消耗品センサー212がコントロールユニット25に中継しなくなったときから予め定められた期間後にトラップドア213を開くように、トラップドア213に信号を送ることができる。したがって、トラップドア213は、消耗品1が取り出された後に初めて開かれる。トラップドア213は、加熱要素4が係合部分204から解放されて廃棄チャンバ203の中に落下するように、係合部分204が解除されるのと同時に開かれることが好ましい。コントロールユニット25は、消耗品1が存在することを示す信号を消耗品センサー212から受信するとトラップドア213を閉じるように構成されてもよい。
【0063】
同様の機能部が同じ参照番号を保持している、
図6で示された別の実施形態では、加熱要素4は、消耗品1の軸線方向端部を越えて消耗品1から突き出るように延びている。このような実施形態では、係合部分204が消耗品1の軸線方向端部に侵入することは要件ではない。その代わりに、受入空間22は、消耗品の軸線方向端部が受入空間22の基部205から間隔をあけて支持されるように構成することができる。こうすることは、例えば、基部205の近くで受入空間22を狭くすることによって、又は受入空間の中に延びて消耗品1の軸線方向端部を支持する突起(図示せず)によって、達成することができる。このような例では、消耗品1が受入空間22の基部まで完全に押し込まれなくても、加熱要素4の延長部分9が係合部分204と接触する。このことは、例えば、消耗品1の軸線方向端部が、係合部分204が侵入するのにあまり適していない場合に有用である。
図6の例では、消耗品1の軸線方向端部は遠位端プラグ14を備える。遠位端プラグ14は、エアロゾル生成材料5の遠位端よりも侵入されやすくない。遠位端プラグ14は、使用中に凝縮水が、物品1の遠位端12’からエアロゾル供給デバイス20の受入空間22にしみ出るのを防止するために設けられる。遠位端プラグ14は、それ自体のプラグラップ15を備え、紙ラッパー3によってエアロゾル生成部2の遠位端12’と隣接している。加熱要素4は、遠位端プラグ14を通って物品1の遠位端12’から延びて、延長部9で終端する。紙ラッパー3は、加熱要素4の取り出し中を含む物品1の使用中ずっと遠位端プラグ14が適所にとどまっていることを確実にするために、プラグラップ15に接着されている。
【0064】
消耗品1は、必要な任意の追加セグメントを備え得る。
図6の例は、エアロゾル生成部2及びフィルタープラグ7に同軸で配置されるとともに一連の重なり合うラッピング材料によって取り付けられた、冷却セグメント10及び拡張セグメント11を示す。冷却セグメント10及び拡張セグメント11は、エアロゾル生成部2とフィルタープラグ7の間に配置される。冷却セグメント10は、エアロゾル生成部2と直接隣合っている。拡張セグメント11は、冷却セグメント10とフィルタープラグ7の間に配置され、両者と直接隣合っている。ラッピング材料13は、両セグメント10、11を覆って延び、セグメント10、11と紙ラッパー8の間に配置されている。
【0065】
エアロゾル生成部2のエアロゾル生成材料5は、固体エアロゾル形成基材を含むことがあり、この固体エアロゾル形成基材は、ハーブ葉、タバコ葉、タバコリブの断片、再生タバコ、均質化タバコ、押出タバコ及び膨張タバコのうちの1つ又は複数を含む、粉末、顆粒、ペレット、細片、スパゲッティストランド、ストリップ又はシートのうちの1つ又は複数を含み得る。固体エアロゾル形成基材は、ばらばらの形態であってもよい。エアロゾル形成基材は、固体エアロゾル形成基材のプラグを含み得る。
【0066】
図3及び
図6に示される実施形態では、エアロゾル生成材料5は、棒にまとめられラッパー3で取り囲まれるとともにエアロゾル生成部2が得られるように切断されている、均質化タバコ材料の1枚又は複数枚のシートを含む。均質化タバコ材料は、押し縮められてまとめられた均質化タバコ材料のシートを含むことが好ましい。押し縮められてまとめられたシートに形成された折り目は、エアロゾル生成部2を貫通して軸線方向に延びることが好ましい。したがって、押し縮められてまとめられた均質化タバコ材料のシートは、加熱要素4が軸線方向に動くことをそれが取り出されるときに妨げない。均質化タバコ材料は、繊維、結合剤及びエアロゾル形成剤のうちの少なくとも1つを含み得る。均質化タバコ材料のシートはキャストリーフであることが好ましい。キャストリーフは、タバコ粒子、繊維粒子、エアロゾル形成剤及び結合剤を含むスラリーから形成される再生タバコの一形態である。キャストリーフは、1つ又は複数の香料をさらに含み得る。
【0067】
図3及び
図6で示された実施形態では、したがって、加熱要素4が、エアロゾル生成部2のエアロゾル生成材料5に引っ掛からずにエアロゾル生成部2から滑り出るように平滑な外面を備えることが好ましい。加熱要素4は、立方体、棒、又は他の任意の適切な形状とすることができる。いくつかの実施形態では、加熱要素4は平坦な外形を備え得る。「平坦な外形」とは、加熱要素4が、加熱要素4の幅又は長さよりも厚さがかなり小さい立方体のことである。したがって、加熱要素4は薄く平坦なストリップに似ている。
【0068】
図7~
図9は、非燃焼式エアロゾル供給デバイス30と、このデバイスと一緒に使用するための消耗品50とを含むエアロゾル供給システムの代替実施形態を示す。
【0069】
図7は、エアロゾル供給デバイス30の概略的な図による断面図である。
図8及び
図9は、デバイス30で使用するための消耗品40を示す。エアロゾル供給デバイス30は、外側ハウジング31、電源32、コントロール回路33、複数のエアロゾル生成構成要素34、レセプタクル又はエアロゾル形成チャンバ35、吸い口端部36、空気入口37、空気出口38、作動ボタン39、及び吸入センサー40を備える。外側ハウジング31は、電源32、コントロール回路33、エアロゾル生成構成要素34、レセプタクル35及び吸入センサー40が外側ハウジング31内に配置されるように構成される。外側ハウジング31は、以下でより詳細に説明される空気入口37及び空気出口38を画定もする。作動ボタン29は、外側ハウジング31の外側に配置される。
【0070】
電源32は、エアロゾル供給デバイス30に作動電力を供給するように構成される。電源32は、バッテリーなどの任意の適切な電源とすることができる。例えば、電源32は、リチウムイオンバッテリーなどの充電式バッテリーを含み得る。コントロール回路33は、エアロゾル供給デバイス30の動作を制御して電源32からデバイス30の他の構成要素に配電するように適切に構成又はプログラムされる。
【0071】
図8及び
図9は、消耗品50を示す。消耗品50(本明細書では物品50とも呼ばれる)は、担体材料51、加熱要素52、及び加熱要素52上に配置されたエアロゾル生成材料53を含む。この例では、担体材料51は、カードで作られ、物品50の主要な構造構成要素であり、物品50の挿入及びエアロゾル供給デバイス30からの取り出しなどの通常の取り扱い時にその形状を維持するのに十分な剛性を物品50に与えている。担体材料51は、形状が幅広の立方形であり、実質的に平坦な外形を備える。「平坦な形状」とは、担体材料51の厚さがその幅及び長さよりも小さいということである。具体的な例として、担体材料51の長さを30~80mmとすることができ、幅を7~25mmとすることができ、厚さを0.2~1mmの間とすることができる。しかし、上記は担体材料51の例示的な寸法であり、他の実施態様では担体材料51は、異なる寸法を適宜有し得ることを理解されたい。
【0072】
加熱要素52は、担体材料51に接着される。加熱要素52は、誘導加熱に適している材料の細いストリップを含む。図示の実施形態では、加熱要素52は、加熱要素52を担体材料51の上に重ね合わせて接着できるように、担体材料51と実質的に同じ長さ及び幅を有する。
【0073】
図9は、物品50の断面を示す。接着剤層54が、加熱要素52と担体材料51を互いに接着するために加熱要素52と担体材料51の間に設けられている。加熱要素52の一部が担体材料51に接着されていないことにより、使用者が担体材料51から引っ張り上げるために遊離している加熱要素52のタブ55が形成される。したがって、使用者は、加熱要素52を担体材料51から剥ぎ取って、リサイクルのために加熱要素52を担体材料51から分離することができる。図示の実施形態では、担体材料51と加熱要素52の間の一領域には、タブ55を形成するために接着剤がない。しかし、他の実施形態では、担体材料51と加熱要素52が、担体材料51と加熱要素52との間の重なり領域全体にわたって互いに接着されてもよいと理解されたい。このような実施形態では、代わりに、タブ55は、加熱要素52が担体材料51を越えて延びることによって形成することができる。接着剤層54に使用される接着剤は、物品50のデバイス30への挿入及び取り出し中に加熱要素52が担体材料51から分離することは防止するが、必要なときに通常の器用さの使用者が加熱要素52を担体材料51から剥がせるようにするのに十分なだけの弱い接合強度を有するように、選択される。
【0074】
エアロゾル生成材料の複数の個別の部分53が、加熱要素52上に直接設けられている。エアロゾル生成材料の3つの円形部分53が設けられているが、必要に応じて任意の数が設けられてもよいことを理解されたい。例えば、別の実施態様では、エアロゾル生成材料の個別の部分53からなる2×3個のアレイが設けられる。重要なことは、物品50がレセプタクル35に正しく装着されたときにエアロゾル生成部分53がエアロゾル生成構成要素34の真上に配置されるように、エアロゾル生成部分53の数及び間隔がデバイス30内のエアロゾル生成構成要素34の数及び間隔と一致することである。
【0075】
図7には示されていないが、デバイス30は、物品50をレセプタクル35内で固定するために互いに係合するように構成されている蓋部分及びベース部分を含み得る。蓋部分及びベース部分として様々な構成が考えられ、例えば、
図7には示されていないが、デバイス30は、使用者が物品50をレセプタクル35に挿入及び/又は取り出すことができるようにレセプタクル35にアクセス可能にするために、外側ハウジング31のヒンジ付きドア又は取り外し可能部分を備え得る。外側ハウジング31のヒンジ付きドア又は取り外し可能部分は、閉じたときにレセプタクル35内に物品50を保持するように機能することもできる。
【0076】
説明された実施態様では、エアロゾル生成材料53は、ゲル化剤(結合剤と呼ばれることもある)と、エアロゾル形成材料(例えば、グリセロールを含むことがある)とを含む。任意選択で、エアロゾル生成材料は次の、活性物質(タバコ抽出物を含み得る)、香味料、酸、及び充填剤のうちの1つ又は複数を含み得る。要望に応じて他の成分が存在することもある。
【0077】
説明された実施態様では、エアロゾル生成構成要素34は、変動磁場を発生させて渦電流をエアロゾル生成材料の個別の部分53のすぐ下の加熱要素52に誘導するように構成された誘導ヒーターである。
【0078】
デバイス30は、消耗品50の一部分がデバイス30から取り出されるときに、構成要素が手段202によって保持されて構成要素が消耗品50の一部分から分離されるように、消耗品50がデバイス30に挿入されたときに消耗品50の構成要素に係合する手段202をさらに備える。特に、デバイス30は、消耗品50がデバイス30のレセプタクル35に挿入されたときに消耗品50の担体材料51に係合する手段202を備える。前記手段202は、消耗品50の一部分がデバイス30から取り出されるときに担体材料51をデバイス30内に保持するように構成されている。したがって、担体材料51は、分離廃棄のために消耗品50の一部分から分離される。
【0079】
図示の実施態様では、前記手段202は吸着カップ41を備える。吸着キャップ41は、円板状の弾性ダイヤフラムであり、以下でさらに説明されるように、作動時に担体材料51の平坦な下面とダイヤフラムの間に部分的な真空を発生させるように構成されている。
【0080】
デバイス30を使用するために、物品50がレセプタクル35に挿入され、デバイス30は、物品50がレセプタクル35に存在することを決定するセンサー(図示せず)によってスイッチがオンになる。或いは、デバイス30は、作動ボタン39と使用者が相互作用することによってスイッチがオンされてもよい。いずれの場合も、物品50が存在することを示す信号がコントロール回路33に送られる。次に、コントロール回路は、吸着キャップ41のアクチュエータ42に配電する。アクチュエータは、各吸着キャップ41のダイヤフラムを平らな状態から円錐形の状態へ移すことにより、ダイヤフラムと担体材料51の下面との間に部分的な真空を発生させて物品50をレセプタクル35内に固定して保持する。
【0081】
物品50がレセプタクル35に装着された状態で、使用者がデバイス30の吸い口36を吸うことができる。使用者がデバイス30の吸い口36を吸うと、空気の流れが入口37を通して誘導されてレセプタクル35に入り、吸入のために出口38を通って出る。吸入センサー40は、入口37の圧力降下を確定し、コントロール回路33へ送信される信号を生成する。コントロール回路33は、電源32からエアロゾル生成構成要素34に配電し、このエアロゾル生成構成要素34は、説明されたように加熱要素52を加熱する。加熱要素52からの熱は、エアロゾル生成材料の個別の部分53の揮発性要素を気化させ、この揮発性要素は、吸入のためにデバイス30を通り抜ける空気の流れの中へ運ばれる。コントロール回路33は、エアロゾル生成構成要素34の全てに対して一度に、又はより好ましくは順番に、配電するように構成することができる。したがって、エアロゾル生成材料53の各部分は、それぞれ異なる時間に加熱される。エアロゾル生成材料53の各部分は、エアロゾル生成材料53の隣合う部分が加熱される前に予め定められた時間だけ、又は予め定められたパフ数だけ加熱されることが好ましい。エアロゾル生成材料53の各部分が予め定められた時間、又は予め定められたパフ数だけ加熱された後、デバイスは、物品50が交換されるべきことを使用者に示す。こうすることは、例えば、コントロール回路33によって決定することができる。コントロール回路33は、使用終了インジケータ43に信号を送り、物品50が取り出されるべきことを使用者に示す。使用終了インジケータ43は、光源又は他の適切な任意の表示デバイスであってもよい。吸着キャップ41は、使用者が物品50の一部分を取り出すときにレセプタクル35内に担体材料を保持するために、円錐形の状態のままである。特に、使用者は、タブ55を引っ張り上げ把持して、加熱要素52を担体材料51から剥がす。したがって、加熱要素52は、担体材料51から分離リサイクルのために分離される。さらなる予め定められた期間の後、コントロール回路33は、吸着キャップ41のアクチュエータ42に配電する。アクチュエータは、各吸着キャップ41のダイヤフラムを円錐形の状態から平坦な状態へ移すことにより、ダイヤフラムと担体材料51の下面との間の部分的な真空を解除して、担体材料51をレセプタクル35から取り出せるようにする。デバイスはさらに、担体材料51がもはや吸着キャップ41によって保持されていないことを使用者に示すための第2のインジケータ44を備える。言い換えれば、さらなる予め定められた期間後に、コントロール回路33は、担体材料51を分離廃棄のためにレセプタクル35から取り出せることを使用者に示すための信号を第2のインジケータ44に送る。
【0082】
前記手段202の図示された実施態様は吸着キャップ41を備えるが、デバイス30は、他の適切な任意の方法で担体材料51に係合するように構成できることを理解されたい。例えば、別の実施態様では、担体材料51は、クランプのための担体材料51の一部分56を形成するように加熱要素52を越えて延びる。この実施態様による物品50は、
図10で示されており、同様の機能部は同じ参照番号を保持している。このような実施態様では、前記手段202は、担体材料51の延長部分をクランプするためのクランプを備える。このクランプは、電子的に作動する。上記のように、物品50がデバイス30に挿入されると、物品50が存在することを示すための信号がコントロール回路33に送られる。コントロール回路33は、前記信号を受信すると、担体材料51の延長部分をクランプするためにクランプに配電するように構成されている。物品50が交換されるべき場合、担体材料51は、使用者が物品50の一部分を取り出すときにレセプタクル35内に担体材料51を保持するために、クランプされたままになっている。特に、使用者は、タブ55を引っ張り上げ把持して、加熱要素52を担体材料51から剥がす。したがって、加熱要素52は、担体材料51から分離リサイクルのために分離される。ある期間の後、コントロール回路33は、担体材料51をクランプ解除するためにクランプに配電して、担体材料51をレセプタクル35から取り出せるようにする。次に、コントロール回路33は、担体材料51を分離廃棄のためにレセプタクル35から取り出せることを使用者に示すための信号を第2のインジケータ44に送る。
【0083】
本明細書で説明される様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教示を助けるためにだけ提示されている。これらの実施形態は、実施形態の代表例として提供されているだけであり、網羅的及び/又は限定的なものではない。本明細書で説明される利点、実施形態、例、機能、特徴、構造及び/又は他の態様は、請求項で定義される本発明の範囲を制限するもの、或いは請求項の等価物に対する制限と考えられるべきではないこと、並びに特許請求する発明の範囲を逸脱することなく、他の実施形態が使用されてもよく、変更が行われてもよいことを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書で具体的に説明されたもの以外の、開示されている要素、構成、特徴、部品、ステップ、手段等の適切な組み合わせを適切に含んでも、これらから成っていても、或いは実質的にこれらから成っていてもよい。また、本開示は、特許請求の範囲に現在は記載されていないが将来記載され得る他の発明を含み得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスであって、消耗品を加熱することによってエアロゾルを生成するように構成されており、前記消耗品が前記デバイスに挿入されたときに前記消耗品の構成要素に係合する手段を備え、それにより、前記消耗品の一部分が前記デバイスから取り出されるときに、前記構成要素が前記手段によって保持されて、前記構成要素が前記消耗品の前記一部分から分離する、非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項2】
棒状消耗品を受け入れるための受入空間をさらに備える、請求項1に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項3】
前記手段が、前記受入空間に挿入された棒状消耗品の軸線方向端部に侵入するように構成された突出部を備える、請求項2に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項4】
前記突出部が前記受入空間の基部から立ち上がる、請求項3に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項5】
前記手段は、前記消耗品が前記デバイスに挿入されたときに前記構成要素を把持するように構成された一対の突出部を備える、請求項2又は4に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項6】
前記受入空間と連通する廃棄チャンバをさらに備える、請求項2~
4のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項7】
前記廃棄チャンバを選択的に開閉するトラップドアをさらに備える、請求項6に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項8】
電源と、前記受入空間に受け入れられた棒状消耗品を加熱するように構成されたヒーターとをさらに備える、請求項2~
4のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項9】
前記ヒーターが誘導ヒーターを備える、請求項8に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項10】
前記手段が電磁石を備える、請求項1~
4のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項11】
消耗品センサー及びコントロールユニットをさらに備え、前記消耗品センサーが、前記受入空間内に消耗品が存在することを示す信号を前記コントロールユニットへ送るように構成されている、請求項1~
4のいずれか一項に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項12】
前記コントロールユニットは、前記受入空間内に消耗品が存在することを示す前記信号を前記消耗品センサーから受信すると、前記手段を前記構成要素に係合させるように構成されている、請求項11に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項13】
前記コントロールユニットは、前記受入空間内に消耗品が存在することを示す前記信号の終了から予め定められた期間後に、前記手段を前記構成要素との係合を解除させるように構成されている、請求項12に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項14】
平面を備える消耗品を受け入れるためのレセプタクルをさらに備える、請求項1に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項15】
前記手段が、前記レセプタクルに受け入れられた消耗品の前記平面に当てて部分的な真空を発生させるように構成された吸着キャップを備える、請求項14に記載の非燃焼式エアロゾル供給デバイス。
【請求項16】
請求項1~
4のいずれか一項に記載のデバイスと棒状消耗品とを含むシステムであって、前記消耗品が、エアロゾル生成部と、前記エアロゾル生成部内で軸線方向に延びる加熱要素とを含む、システム。
【請求項17】
前記手段は、前記消耗品が前記受入空間に挿入されたときに前記加熱要素に係合するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記エアロゾル生成材料が均質化タバコ材料の1枚又は複数枚のシートを含む、請求項1
6に記載のシステム。
【請求項19】
均質化タバコ材料の前記シートが、押し縮められて、均質化タバコ材料の棒にまとめられ、前記均質化タバコ材料が、均質化タバコ材料の前記棒の軸線方向に延びる折り目線を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
請求項1
4に記載のデバイスと消耗品とを備えるシステムであって、前記消耗品が、平坦な下面を有する担体材料と、前記担体材料上に配置された加熱要素とを含む、システム。
【請求項21】
エアロゾル生成材料の個別の部分が前記加熱要素上に配置されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記エアロゾル生成材料が結合剤及びエアロゾル形成剤を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記加熱要素が、接着剤の層によって前記担体材料に接着されている、請求項2
0に記載のシステム。
【請求項24】
前記加熱要素の一部分が前記担体材料に接着されていない、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記加熱要素の前記一部分が前記担体材料を越えて延びている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記加熱要素の前記一部分が前記担体材料と重なり合っている、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記担体材料が前記加熱要素を越えて延びている、請求項2
0に記載のシステム。
【国際調査報告】