(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】減衰を用いた外科用インプラント送達
(51)【国際特許分類】
A61F 2/16 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A61F2/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524703
(86)(22)【出願日】2022-10-21
(85)【翻訳文提出日】2024-04-24
(86)【国際出願番号】 IB2022060154
(87)【国際公開番号】W WO2023084344
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ハーレン ホアン
(72)【発明者】
【氏名】インホイ ウー
(72)【発明者】
【氏名】アール.ミッチェル シェリー
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス ブレント ウェンズリッチ
(72)【発明者】
【氏名】リー トゥオチー
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA25
4C097BB04
4C097DD04
4C097EE02
4C097EE06
4C097EE13
4C097MM09
4C097SA10
(57)【要約】
眼科手術用の装置(100)は、送達ルーメン(255)を有するノズル(105)と、ノズル(105)に結合されたインプラント区画(110)と、インプラント区画(110)内に配置されたインプラント(205)と、インプラント区画(110)に結合されたアクチュエータ(115)とを含み得る。アクチュエータ(115)は、ハウジング(125)と、ハウジング(125)を通るボア(205)と、ボア(205)内に配置されているプランジャ(230)と、圧縮リング(245)とを含み得る。プランジャ(230)は、ボア(205)内で前進し、それによってインプラント(205)をインプラント区画(110)から送達ルーメン(255)を通して前進させるように構成することができ、ボア(205)は、プランジャがボア(205)を通って移動する際に、圧縮リング(245)を圧縮するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ボア(205)は、プランジャ(230)の第1の端部がボア(205)を通って移動するにつれて、圧縮リング(245)の圧縮を増大させるように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼科手術用の装置であって、
送達ルーメンを有するノズルと、
前記ノズルに結合されたインプラント区画と、
前記インプラント区画内に配置されたインプラントと、
前記インプラント区画に結合されたアクチュエータであって、前記アクチュエータは、
前記インプラント区画に近接する第1の端部と前記インプラント区画の遠位にある第2の端部とを有するハウジングと、
前記ハウジングの前記第1の端部から前記ハウジングの前記第2の端部まで前記ハウジングを通るボアと、
第1の端部と第2の端部とを有するプランジャであって、前記第1の端部は、前記ボア内に配置されている、プランジャと、
前記プランジャと前記ハウジングとの間の前記ボア内で前記プランジャの周囲に配置された圧縮リングと、
を含む、アクチュエータと、
を含み、
前記プランジャの前記第1の端部は、前記ボア内で前記ハウジングの前記第1の端部に向かって前進し、それによって前記インプラントを前記インプラント区画から前記送達ルーメンを通して前進させるように構成されており、前記ボアは、前記プランジャの前記第1の端部が前記ボアを通って移動する際に、前記圧縮リングを圧縮するように構成されている、
装置。
【請求項2】
前記ボアの少なくとも一部分は、前記ハウジングの前記第1の端部の近傍でテーパが付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ボアは、前記ハウジングの前記第1の端部の近傍に第1の幅を有し、
前記ボアは、前記ハウジングの前記第2の端部の近傍に第2の幅を有し、
前記第1の幅は、前記第2の幅よりも小さい、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ボアは、前記ハウジングの前記第1の端部の近傍に第1の幅を有し、
前記ボアは、前記ハウジングの前記第2の端部の近傍に第2の幅を有し、
前記ボアは、第1の領域及び第2の領域を含み、
前記第1の領域は、前記第2の領域の近傍の前記第2の幅から前記ハウジングの前記第1の端部の近傍の前記第1の幅まで減少する幅を有し、
前記第2の領域は、実質的に一定且つ前記第2の幅に等しい幅を有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記圧縮リングは、前記プランジャの前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ボアは、前記プランジャの前記第1の端部が前記ボアを通って移動するにつれて、前記圧縮リングの圧縮を増大させるように構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記プランジャは、前記インプラントに係合するように構成された先端部を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記先端部は、前記インプラント区画内に延びる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記圧縮リングは、エラストマー材料を含むか、又はエラストマー材料から本質的になる、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記圧縮リングは、シリコーン、パーフルオロエラストマー(FFKM)、ニトリルゴム、フルオロカーボンタイプA、クロロプレン、ポリウレタン、又はポリテトラフルオロエチレンを含むか、又はそれから本質的になる、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記ハウジングは、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリロニトリル-ブタドレン-スチレン、又はポリオキシメチレンを含むか、又はそれから本質的になる、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記ハウジングはポリプロピレンを含み、前記圧縮リングはシリコーンを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
眼にインプラントを送達するための装置であって、
インプラント区画に結合されるように構成されたハウジングであって、前記ハウジングは、第1の端部と第2の端部とを有する、ハウジングと、
前記ハウジングの前記第1の端部から前記ハウジングの前記第2の端部まで前記ハウジングを長手方向に通過し、前記ハウジングの前記第1の端部の近傍にテーパ状部分を有するボアと、
第1の端部と第2の端部とを有するプランジャであって、前記第1の端部は、前記ボア内に配置されている、プランジャと、
前記プランジャと前記ハウジングとの間の前記ボア内で前記プランジャに結合された圧縮リングと、
を含み、
前記プランジャの前記第1の端部は、前記ボア内で前記ハウジングの前記第1の端部に向かって前進するように構成されており、前記テーパ状部分は、前記プランジャの前記第1の端部が前記ボアを通って移動する際に、前記圧縮リングを圧縮するように構成されている、
装置。
【請求項14】
前記テーパ状部分は、前記ハウジングの前記第2の端部から前記ハウジングの前記第1の端部まで前記ボアの幅を減少させる、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ボアは、前記ハウジングの前記第1の端部の近傍に第1の幅を有し、
前記ボアは、前記ハウジングの前記第2の端部の近傍に第2の幅を有し、
前記第1の幅は、前記第2の幅よりも小さい、
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記ボアは、前記テーパ状部分と前記ハウジングの前記第2の端部との間に固定幅を有する、請求項13~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記プランジャは、前記インプラントに係合するように構成された先端部を含む、請求項13~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記先端部は、前記インプラント区画内に延びる、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記圧縮リングは、シリコーン、パーフルオロエラストマー(FFKM)、ニトリルゴム、フルオロカーボンタイプA、クロロプレン、ポリウレタン、又はポリテトラフルオロエチレンを含むか、又はそれから本質的になる、請求項13~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記ハウジングは、ポリプロピレン又はポリオキシメチレンを含むか、又はそれから本質的になる、請求項13~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記ハウジングはポリプロピレンを含み、前記圧縮リングはシリコーンを含む、請求項13~20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
眼科手術用の装置であって、
送達ルーメンを有するノズルと、
前記ノズルに結合されたインプラント区画と、
前記インプラント区画内に配置されたインプラントと、
前記インプラント区画に結合されたアクチュエータであって、前記アクチュエータは、
ポリプロピレンから本質的になるハウジングであって、前記ハウジングは、前記インプラント区画に近接する第1の端部と前記インプラント区画の遠位にある第2の端部とを有する、ハウジングと、
前記ハウジングを通るボアであって、前記ボアは、前記ハウジングの前記第1の端部の近傍にテーパ状部分を有し、前記テーパ状部分と前記ハウジングの前記第2の端部との間に固定幅を有し、前記テーパ状部分は、前記ハウジングの前記第2の端部から前記ハウジングの前記第1の端部まで前記ボアの幅を減少させる、ボアと、
前記ボア内に配置されたプランジャであって、前記プランジャは、先端部及び頭部を有する、プランジャと、
前記頭部の近傍で前記プランジャに結合された圧縮リングであって、前記圧縮リングは、シリコーンから本質的になる、圧縮リングと、
を含む、アクチュエータと、
を含み、
前記プランジャの前記第1の端部は、前記ボア内で前記ハウジングの前記第1の端部に向かって前進し、それによって前記インプラントを前記インプラント区画から前記送達ルーメンを通して前進させるように構成されており、前記ボアの前記テーパ状部分は、前記プランジャの前記第1の端部が前記テーパ状部分を通って移動する際に、前記圧縮リングを圧縮するように構成されている、
装置。
【請求項23】
実質的に本明細書に記載されたシステム、装置、及び方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、発明者がHarlen Hoang、Yinghui Wu、Mitchell R.Sherry、Douglas Brent Wensrich及びTuoqi Liである、2021年11月12日に出願された「SURGICAL IMPLANT DELIVERY WITH DAMPING」という名称の米国仮特許出願第63/263,948号明細書の優先権の利益を主張するものであり、その全体は、あたかも本明細書に十分且つ完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
添付の特許請求の範囲に記載する本発明は、概して、眼科手術に関する。より詳細には、限定はしないが、特許請求の対象は、眼にインプラントを挿入するためのシステム、装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
人間の眼は、軽度の劣化から視力の完全な喪失までを引き起こし得る、多くの疾患に罹患する可能性がある。コンタクトレンズ及び眼鏡は、一部の疾患を補うことができるが、他の場合には眼科手術が必要になり得る。いくつかの例では、インプラントが有益である又は望ましい場合がある。例えば、眼内レンズは、眼内の濁った天然水晶体に取って代わり、視力を改善することができる。
【0004】
眼内レンズ及び他のインプラントの利点は既知であるが、送達システム、構成要素及びプロセスの改善は、結果を改善し、患者に利益をもたらすために継続されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
眼科手術のための新規且つ有用なシステム、装置、及び方法を添付の特許請求の範囲に記載する。特許請求の対象を当業者が作製及び使用することを可能にするために、例示的な実施形態も提供する。
【0006】
例えば、いくつかの実施形態は、眼内レンズなどのインプラントを送達するための装置を含み得るか又はそれから本質的になり得る。そのような送達装置を使用して、インプラントを折り畳み、圧縮して、様々な位置にある小さな切開に様々な外科的手法を用いて挿入された細いノズル先端部を通して眼内に送達することができる。いくつかの実施形態は、インプラントをプランジャ又はプッシュロッドを用いて前進させるために、片手を使用して手動で操作することができる。いくつかの実施形態では、装置は、インプラントを初期位置から休止位置に、その後、休止位置から眼内に、滑らかに、一貫して、及び予測可能に前進させるための手段を含み得るか、又はそれからなり得る。例えば、エラストマーリングは、インプラントの前進を滑らかにし、軸方向の送達抵抗の変化を減衰させ、インプラント送達の一貫性及び制御性を高めることができる。いくつかの例では、装置は、ボア内に配置されたプランジャを有してもよく、リングは、インプラント送達中に適切な時又は位置にて適切な減衰力を発生させるために、ボア内において異なる位置及び/又は異なる速度で圧縮され得る。更に、リング減衰機構は、その初期位置から休止位置へのインプラントの前進の滑らかさを向上させることもできる。
【0007】
より一般には、眼科手術用の装置のいくつかの実施形態は、眼科手術用の装置は、送達ルーメンを有するノズルと、ノズルに結合されたインプラント区画と、インプラント区画内に配置されたインプラントと、インプラント区画に結合されたアクチュエータとを含み得る。アクチュエータは、ハウジングであって、ハウジングは、インプラント区画に近接する第1の端部とインプラント区画の遠位にある第2の端部とを有するハウジングと、ハウジングを通るボアと、第1の端部と第2の端部とを有するプランジャであって、第1の端部は、ボア内に配置されている、プランジャと、プランジャとハウジングとの間のボア内でプランジャの周囲に配置された圧縮リングとを含み得る。圧縮リングは、プランジャの第1の端部と第2の端部との間に配置され得る。プランジャの第1の端部は、ボア内でハウジングの第1の端部に向かって前進し、それによってインプラントをインプラント区画から送達ルーメンを通して前進させるように構成することができ、ボアは、プランジャの第1の端部がボアを通って移動する際に、圧縮リングを圧縮するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ボアは、プランジャの第1の端部がボアを通って移動するにつれて、圧縮リングの圧縮を増大させるように構成され得る。
【0008】
より具体的な実施形態では、ボアの少なくとも一部分は、ハウジングの第1の端部の近傍でテーパが付けられている。例えば、ボアは、ハウジングの第1の端部の近傍に第1の幅を有してもよく、ボアは、ハウジングの第2の端部の近傍に第2の幅を有してもよく、第1の幅は、第2の幅よりも小さい。更により具体的な実施形態では、ボアは、ハウジングの第1の端部の近傍の第1の領域と、ハウジングの第2の端部の近傍の第2の領域とを含んでもよく、第1の領域は、第2の領域の近傍の第2の幅からハウジングの第1の端部の近傍の第1の幅まで減少する幅を有することができ、第2の領域は、実質的に一定且つ第2の幅に等しい幅を有することができる。
【0009】
圧縮リングは、エラストマーを含んでもよく、又はエラストマーから本質的になってもよい。例えば、圧縮リングのいくつかの実施形態は、シリコーン、パーフルオロエラストマー(FFKM)、ニトリルゴム、フルオロカーボンタイプA、クロロプレン、ポリウレタン、又はポリテトラフルオロエチレンを含んでもよく、又はそれから本質的になってもよい。ハウジングは、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル-ブタドレン(butadlene)-スチレン(ABS)、又はポリオキシメチレン(POM)などの実質的に剛性の材料を含んでもよく、又はそれから本質的になってもよい。
【0010】
眼にインプラントを送達するための装置のいくつかの実施形態は、インプラント区画に結合されるように構成されたハウジングであって、ハウジングは、第1の端部と第2の端部とを有する、ハウジングと、第1の端部から第2の端部までハウジングを長手方向に通過するボアと、第1の端部の近傍のテーパ状部分と、第1の端部と第2の端部とを有するプランジャであって、第1の端部は、ボア内に配置されている、プランジャと、プランジャとハウジングとの間のボア内でプランジャに結合された圧縮リングとを含んでもよい。プランジャの第1の端部は、ボア内でハウジングの第1の端部に向かって前進するように構成することができ、テーパ状部分は、プランジャの第1の端部がボアを通って移動する際に、圧縮リングを圧縮するように構成することができる。
【0011】
眼科手術用の装置のいくつかの実施形態は、送達ルーメンを有するノズルと、ノズルに結合されたインプラント区画と、インプラント区画内に配置されたインプラントと、インプラント区画に結合されたアクチュエータとを含み得る。アクチュエータは、ポリプロピレンから本質的になるハウジングであって、ハウジングは、インプラント区画に近接する第1の端部とインプラント区画の遠位にある第2の端部とを有する、ハウジングと、ハウジングを通るボアであって、ボアは、ハウジングの第1の端部の近傍にテーパ状部分を有し、テーパ状部分と第2の端部との間に固定幅を有し、テーパ状部分は、ハウジングの第2の端部からハウジングの第1の端部までボアの幅を減少させる、ボアと、第1の端部と第2の端部とを有するプランジャであって、第1の端部は、ボア内に配置されている、プランジャと、プランジャの第1の端部に結合され、インプラントに係合するように構成されているインプラントインタフェースと、第1の端部の近傍でプランジャに結合された圧縮リングであって、圧縮リングは、シリコーンから本質的になる、圧縮リングとを含んでもよい。プランジャの第1の端部は、ボア内でハウジングの第1の端部に向かって前進し、それによってインプラントをインプラント区画から送達ルーメンを通して前進させるように構成することができ、ボアのテーパ状部分は、プランジャの第1の端部がテーパ状部分を通って移動する際に、圧縮リングを圧縮するように構成され得る。
【0012】
いくつかの実施形態に関連して記載される特徴、要素、及び態様はまた、省略すること、組み合わせること、又は代替的な特徴に置換することができる。他の特徴、目的、利点、並びに特許請求の対象を作製及び使用する好ましい態様は、例示的な実施形態の添付図面を参照して以下により詳細に説明する。
【0013】
添付図面は、いくつかの目的、利点並びに特許請求の対象のいくつかの実施形態を作製及び使用する好ましい態様を示す。例において、同様の参照番号は、同様の部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、眼内にインプラントを送達するための例示的な装置の補助図である。
【
図3A-3C】
図3A~3Cは、
図1の装置の動作に関連し得る追加の詳細を示す概略図である。
【
図4】
図4は、
図1の装置のいくつかの実施形態に関連し得る送達力プロファイルの一例を示すチャートである。
【
図5A-5B】
図5A~5Bは、眼にインプラントを送達する
図1の装置の例示的な使用を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の例示的な実施形態の記載は、添付の特許請求の範囲に記載される対象を当業者が作製及び使用することを可能にする情報を提供するが、当技術分野で既に公知の特定の詳細は省略する場合がある。したがって、以下の詳細な説明は、例示的であり、限定的ではないものと解釈される。
【0016】
例示的な実施形態は、添付図面に描かれた様々な要素間の空間的関係又は様々な要素の空間的向きを参照して本明細書に記載されることもある。概して、そのような関係又は向きは、インプラントを受け入れる姿勢にある患者に一致する又はそれに対する座標系を想定する。しかしながら、当業者に理解されるように、この座標系は、厳密な規定ではなく、単に記述的な便宜上のものである。
【0017】
図1は、眼内にインプラントを送達することができる装置100の一例の補助図である。いくつかの実施形態では、装置100は2つ以上のモジュールを含み得、これらのモジュールは、保管、組み立て、使用及び廃棄のために、適宜、結合及び分離されるように構成することができる。
図1に示されるように、装置100のいくつかの実施形態は、ノズル105と、ノズル105に結合されたインプラント区画110と、インプラント区画110に結合されたアクチュエータ115とを含み得る。
【0018】
ノズル105は、概して、切開を通しての眼への挿入用に適合された先端部120を含む。先端部120の大きさは、必要に応じて、外科的要件及び外科的手法に適合され得る。例えば、治癒時間を短縮又は最小化するために、小さい切開が一般に好ましい。いくつかの例では、2ミリメートル未満の切開が好ましい場合があり、いくつかの実施形態では、ノズル105の先端部120は、2ミリメートル未満の幅を有し得る。例えば、より具体的な実施形態では、先端部120は、約1.5ミリメートル~約2ミリメートルの幅を有し得る。
【0019】
インプラント区画110は、概して、眼内への送達前にインプラントを格納するのに適した多様な装置を表す。いくつかの実施形態では、インプラント区画110は、追加的又は代替的に、送達のためにインプラントを準備するように構成され得る。例えば、インプラント区画110のいくつかの実施形態は、アクチュエータ115のその後の動作による送達のためにインプラントを準備するように、外科医又は他のオペレータによって作動されるように構成され得る。いくつかの例では、インプラント区画110は、インプラントをノズル105内に前進させる前にインプラントの特徴を能動的に変形、伸長、拡張、又は他の手法で操作するように構成され得る。例えば、インプラント区画110は、眼内レンズの、支持部などの、1つ以上の特徴を折り畳む、押し込む、拡張する又は展開するように構成され得る。
【0020】
アクチュエータ115は、概して、インプラントをインプラント区画110からノズル105に、その後、ノズル105から切開を通して眼内に前進させるように構成されている。
図1のアクチュエータ115は、概して、ハウジング125とプランジャロッド130とを含む。ハウジング125は、実質的に剛性のポリマーを含んでもよい、又は実質的に剛性のポリマーから本質的になってもよい。例えば、いくつかの実施形態には、ポリプロピレン、又はポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル-ブタドレン-スチレン(ABS)、若しくはポリオキシメチレン(POM)などの同様の剛性プラスチックが適している場合がある。他の実施形態では、ステンレス鋼、アルミニウム、又はチタン、又は例などの他の医療用材料も適している場合がある。プランジャロッド130は、概して、医療用ポリマー材料などの実質的に剛性の材料から構成される。
【0021】
概して、装置100の構成要素は、直接的又は間接的に結合され得る。例えば、ノズル105は、インプラント区画110に直接結合され得、インプラント区画110を介してアクチュエータ115に間接的に結合され得る。結合は、流体的、機械的、熱的、電気的若しくは化学的結合(化学的付着など)、又はいくつかの状況では結合のいくつかの組み合わせを含み得る。例えば、インプラント区画110は、アクチュエータ115に機械的に結合され得、ノズル105に機械的及び流体的に結合され得る。いくつかの実施形態では、構成要素は、物理的近接、単一構造体に対する一体化、又は同一材料片からの形成によっても結合され得る。
【0022】
図2は、
図1の装置100の断面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を示す。例えば、ボア205は、概して、ハウジング125の第1の端部210からハウジング125の第2の端部215まで
図2のハウジング125を長手方向に通過する。
図2の例では、第1の端部210は、インプラント区画110に近接して配置されており、第2の端部215は、インプラント区画110の遠位に配置されている。
【0023】
プランジャロッド130は、少なくとも部分的にボア205内に配置されてもよい。例えば、
図2に示されるように、プランジャロッド130は、ボア205内に配置された第1の端部220を有し得る。第2の端部225は、ボア205から延び得る。プランジャ230もボア205内に配置されてよい。
図2の例に示すように、プランジャ230のいくつかの実施形態は、先端部235及び頭部240を有し得る。頭部240は、プランジャロッド130の第1の端部220に結合され得る。
【0024】
圧縮リング245は、ハウジング125とプランジャロッド130又はプランジャ230との間で、ボア205内に配置され得る。いくつかの実施形態では、圧縮リング245は、
図2の例に示されるように、プランジャ230の周囲に配置され得る。より具体的な例では、圧縮リング245は、頭部240に結合され得る。圧縮リング245は、リング、カラー、スリーブ、又は同様の丸みを帯びたプロファイルを表す。
図2の圧縮リング245は丸形であるが、圧縮リング245は、他の形状を有してもよい。概して、圧縮リング245は、プランジャロッド130又はプランジャ230とボア205との間に接触を提供するように構成された任意の形状を有し得る。いくつかの実施形態では、圧縮リング245は、
図2の例に示されるように、連続的であってもよく、他の実施形態では、圧縮リング245は、プランジャロッド130又はプランジャ230の周囲の別個の接触点からなってもよい。例えば、いくつかの実施形態では矩形又は十字形が適している場合がある。いくつかの実施形態では、圧縮リング245は、シリコーン、パーフルオロエラストマー(FFKM)、ニトリルゴム、フルオロカーボンタイプA、クロロプレン、ポリウレタン、又はポリテトラフルオロエチレンを含んでもよい、又はそれから本質的になってもよい。
【0025】
インプラント250は、最初はインプラント区画110内に格納され得る。いくつかの実施形態では、インプラント区画110は、追加的又は代替的に、送達のためにインプラント250を準備するように構成され得る。例えば、インプラント区画110のいくつかの実施形態は、インプラント250をアクチュエータ115のその後の動作による送達のために準備するように、外科医又は他のオペレータによって作動されるように構成され得る。いくつかの例では、インプラント区画110は、インプラント250をノズル105の送達ルーメン255内に前進させる前に、インプラント250の特徴を能動的に変形、伸長、拡張、又は他の手法で操作するように構成され得る。例えば、インプラント区画110のいくつかの実施形態は、インプラント250を方向付ける又は折り畳むように構成され得る。インプラント250のいくつかの実施形態は、送達のために方向付けられ得る1つ以上の支持部を含み得る。
【0026】
使用中、プランジャロッド130は、ボア205内でハウジング125の第1の端部210に向かって前進し、それによってプランジャ230を前進させることができ、これによりインプラント250をインプラント区画110から送達ルーメン255を通して前進させることができる。
図2の例では、圧縮リング245は、プランジャ230と共に前進するように構成され得る。より具体的には、圧縮リング245は、ハウジング125とプランジャ230との間で頭部240に結合され得る。ハウジング125及び圧縮リング245の材料特性により、それらの間の静摩擦を低減することができ、プランジャ230が前進する際に圧縮リング245がハウジング125の内壁に対して滑らかに摺動することを可能にする。ハウジング125は、圧縮リング245が前進する際に、圧縮リング245を圧縮するように構成されてもよい。例えば、ボア205の少なくとも一部分は、圧縮リング245を圧縮するために、ハウジング125の第1の端部210の近傍でテーパが付けられていてもよい。
【0027】
図2の例では、プランジャ230の先端部235は、プランジャ230が前進するにつれてインプラント250をインプラント区画110からノズル105を通して前進させるために、インプラント250に接触する又は他の手法で係合するように構成され得る。プランジャ230の少なくとも一部分は、インプラント区画110及び/又はノズル105内に、又はインプラント区画110及び/又はノズル105を通って延び得る。プランジャ230を完全に前進させると、先端部235は、インプラント250をノズル105から排出することができる。
【0028】
図3A、
図3B、及び
図3Cは、プランジャ230が第1の位置から第2の位置を通って第3の位置に移動する際の、装置100の動作に関連し得る追加の詳細を示す概略図である。
図3Aは、第1の状態における装置100の一例の一部分を示し、
図3Bは、第2の状態における
図3Aの装置100を示し、
図3Cは、第3の状態における
図3Aの装置100を示す。
【0029】
図3A、
図3B、及び
図3Cの3つの状態それぞれにおいて、ボア205の少なくとも一部分は、ハウジング125の第1の端部210の近傍でテーパが付けられている。テーパ状部分により、第2の端部215と第1の端部210との間でボア205の幅を減少させることができる。例えば、
図3Aのボア205は、円筒状であり得、テーパ状部分は、ボア205の直径を減少させることができる。図示の例では、ボア205は、第1の端部210の近傍に第1の幅W1、第2の端部215の近傍に第2の幅W2を有し、第1の幅W1は、第2の幅W2よりも小さい。いくつかの実施形態では、ボア205は、第1の端部210の近傍に第1の領域305、及び第2の端部215の近傍に第2の領域310を含み得る。
図3Aの例に示されるように、第1の領域305は、ボア205の幅を、第2の幅W2から第1の端部210の近傍で第1の幅W1に減少させるテーパ状部分であり得る。第2の領域310は、実質的に一定又は固定且つ第2の幅W2に等しい幅を有し得る。
【0030】
図3Aに示される装置100の第1の状態において、プランジャ230は、プランジャロック315によって第1の位置に保持され得る。プランジャロック315は、例えば、輸送、保管、及び手術準備のために装置100を第1の状態に維持するのに好適であり得る。第1の位置では、圧縮リング245は、低い圧縮下にあってもよく、又は圧縮下になくてもよい。プランジャロック315は、プランジャ230をボア205内で前進させることを可能にするために、取り外されてもよい。
【0031】
図3Bに示される装置100の第2の状態において、プランジャロック315は取り外され、プランジャ230は第2の位置に前進される。プランジャ230が
図3Aの第1の位置から
図3Bの第2の位置まで前進される際、第2の領域310の一定幅により、圧縮リング245に対する一定の圧縮力が維持され、オペレータに滑らかで制御された感覚を与えることができる。
【0032】
プランジャ230がボア205を通して更に前進されるにつれて、テーパ状部分が圧縮リング245を圧縮することができる。
図3Cに示されるように、例えば、圧縮リング245は、第1の領域305内に及び第1の領域305を通って移動する際に圧縮され得る。より具体的な実施形態では、テーパ状部分は、圧縮リング245がインプラント区画110(
図3Cには図示せず)に向かって前進するにつれて、圧縮リング245の圧縮を徐々に増大させることができる。
【0033】
図4は、装置100のいくつかの実施形態に関連し得る送達力プロファイルの一例を示すチャートである。
図4は、他の装置に関連し得る送達力プロファイルの一例も示す。横軸は、先端部235又は頭部240などのプランジャの一部分が、ボア205などのボアを通って前進する際の、その相対位置を表す。縦軸は、装置にかかる力を表す。例えば、線405は、圧縮リング245又はボア205内にテーパ状部分を有しないそのような装置に関連し得る送達力を示す。線410は、プランジャ230が圧縮リング245と共に前進する際の、装置100の送達力の一例を示す。一般に、送達力は、外科医又は他のオペレータがプランジャを前進させてインプラントを送達するために加えなければならない力の最小量に等しい。例えば、
図3A~
図3Cの状況では、送達力は、圧縮リング245とボア205との間の抵抗に打ち勝つためにプランジャロッド130に加えられなければならない最小力に等しい。線415は、圧縮リング245がボア205を通って前進する際に圧縮リング245によって与えられる抵抗力を示す。
【0034】
図4が示すように、プランジャが
図3Aに示されるような初期位置X1から位置X2に向かって前進する際、線405の送達力は、F1近辺で比較的一定のままであり、線410の送達力及び線415の抵抗力は、F2近辺で比較的一定のままである。線405及び線410の送達力は、位置X2の前に、それぞれ、ほぼF3及びF4までわずかに増加する。
【0035】
位置X2において、インプラントは、概して、インプラント区画から送達ルーメン内に前進しており、プランジャの前進は停止し、送達前にインプラントが適切な向きであるか検査することを可能にし得る。したがって、各線405及び線410で表される送達力は、インプラントがこの期間に一時的にとどまることを可能にする結果、低下する。位置X2における圧縮リングの位置は、
図3Bに全般的に表されている。
図3Bでは、圧縮リング245は、第1の領域305と第2の領域310との間の接合部に配置されている。
【0036】
プランジャが位置X2を越えて前進するにつれて、送達力は、線405及び線410によって示されるように増加し続ける。これは一般に、インプラントが送達ルーメン(例えば、
図2の送達ルーメン255を参照)に入った結果である。圧縮リング245又はボア205内のテーパがない線405の例では、送達力は、地点X3近辺でほぼF5のピークに達した後、急激に低下する。急な低下は、概して、インプラントが先端部(例えば、
図1の先端部120)を通過した結果であり、より具体的には、先端部を通過するインプラントが最大に圧縮されている結果である。線410の例では、送達力は、線415に示されるように圧縮リング245の抵抗が増加するにつれて滑らかに増加し続ける。例えば、
図3Cに示されるように、圧縮リング245は、第1の領域305内に前進する。第1の領域305は、インプラントが先端部を通過する際に圧縮リング245にかかる力を増大させるようにテーパが付けられている。その後、送達力は、位置X4近辺でプラトーになり、インプラントが先端部を通過する際でも比較的一定の送達力が与えられる。
図4の例では、送達力は、ほぼF6でプラトーになる。いくつかの実施形態では、F6は、F4又はF5と実質的に同様であり得る。
【0037】
したがって、
図4が示すように、プランジャは、第1の位置から第2の位置まで比較的一定の第1の送達力で、第2の位置から第3の位置まで第2の送達力で、第3の位置から第4の位置まで比較的一定の第3の送達力で前進させることができる。第3の送達力は、第1の送達力よりも大きい。より一般には、圧縮リング245は、インプラントが前進し、先端部を通って排出される際に、送達力に対して減衰効果を与えることができる。更に、プランジャ先端部、ボア205のテーパ、又はこれらの両方に対する圧縮リング245の位置を調整して、減衰のタイミングを最適化することができる。例えば、圧縮リング245は、前方に移動させて減衰を早めることができる、又は後方に移動させて減衰を遅らせることができる。
【0038】
図5A及び
図5Bは、眼500にインプラント250を送達する
図1の装置100の例示的な使用を示す概略図である。図示のように、例えば、外科医によって眼500内に切開505が作成され得る。いくつかの例では、切開505は、眼500の強膜510を通して作成され得る。他の例では、切開は、眼500の角膜515に形成され得る。切開505は、インプラント250を水晶体嚢520に送達するために、ノズル105の一部分の挿入を可能にするような大きさにされ得る。例えば、いくつかの例では、切開505の大きさは、約3000ミクロン(3ミリメートル)未満の長さを有し得る。他の例では、切開505は、約1000ミクロン~約1500ミクロン、約1500ミクロン~約2000ミクロン、約2000ミクロン~約2500ミクロン又は約2500ミクロン~約3000ミクロンの長さを有し得る。
【0039】
切開505が作成された後、ノズル105は、先端部120の幅が切開505の長さと一致するように切開505を通して挿入することができ、ノズル105が眼500の内部部分525に延びることを可能にする。その後、装置100は、
図2を参照して実質的に記載したように、ノズル105を通して眼500の水晶体嚢520内にインプラント250を排出することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、インプラント250は、眼の天然水晶体の形状と同様の形状を有する眼内レンズを含み得、多数の材料から作製され得る。好適な材料の例としては、シリコーン、アクリル、及びそのような好適な材料の組み合わせが挙げられ得る。いくつかの例では、インプラント250は、流体が充填された調節型眼内レンズなどの、流体が充填された眼内レンズを含み得る。インプラント250はまた、支持部などの、眼内で眼内レンズを位置決めするための1つ以上の特徴を含む眼内レンズを含み得る。
図5A及び
図5Bの例では、インプラント250は、光学体530と、前方支持部535と、後方支持部540とを有する眼内レンズを例示する。
【0041】
インプラント250は、折り畳まれた構成で送達されてもよく、
図5Bに示すように、水晶体嚢520内で、前方支持部535及び後方支持部540が光学体530の周りで少なくとも部分的に湾曲した静止状態に戻ることができる。水晶体嚢520は、光学体530が網膜(図示せず)に向けられた光を屈折させるような眼500に対する関係性で水晶体嚢520内にインプラント250を保持することができる。前方支持部535及び後方支持部540は、水晶体嚢520に係合して、水晶体嚢520の中にインプラント250を固定することができる。インプラント250を水晶体嚢520内に送達した後、ノズル105は切開505を通して眼500から除去され得、眼500は、時間の経過とともに治癒され得る。
【0042】
本明細書に記載されるシステム、装置、及び方法は、顕著な利点を提供し得る。いくつかの実施形態は、送達手順の全体を通して眼内レンズの送達を向上させ、より滑らかにし、より一貫性のあるものにし、より予測可能にするのに特に有利であり得る。例えば、圧縮リング245及びボア205は、レンズ又は他のインプラントが送達される際に、送達力を減衰させるように構成され得る。より具体的な例では、圧縮リング245は、適切な時及び/又は位置にて適切な減衰力を発生させて、処置全体を通して急な動きのリスクを実質的に低下させるために、ボア内において異なる位置及び/又は異なる速度で圧縮され得る。重要なことに、異なる実施形態において、圧縮リング245の位置は、減衰力のタイミング及び位置を所望のように最適化するために、変更することができる。
【0043】
いくつかの例示的な実施形態において示してきたが、当業者であれば、本明細書に記載されるシステム、装置、及び方法は、添付の特許請求の範囲内の範囲に含まれる様々な変更形態及び修正形態が可能であることを認識されよう。更に、「又は」などの用語を用いた様々な代替形態の記載は、文脈によって明らかに要求されない限り、相互排他性を必要とせず、また不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、文脈によって明らかに要求されない限り、対象を単一の例に限定するものではない。構成要素は、販売、製造、組み立て、又は使用を目的として、様々な構成で組み合わせされ又は排除され得る。例えば、いくつかの構成では、ノズル105、インプラント区画110、及びアクチュエータ115は、それぞれ製造又は販売のために、互いに分離することができる又は様々な手法で組み合わせることができる。
【0044】
特許請求の範囲は、特に詳細に記載されていない追加の対象も包含することができる。例えば、特定の特徴、要素、又は態様は、新規性且つ進歩性を有する特徴を当業者に既に周知のものと区別するために必要でない場合には、特許請求の範囲から省略されることがある。いくつかの実施形態に関連して記載される特徴、要素、及び態様は、また、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、省略されること、組み合わされること、又は同一の、均等な、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴によって置換されることがある。
【国際調査報告】