(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】ホイールおよびハンドルのための内視鏡オーバーカバー
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A61B1/00 650
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527091
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 US2022079524
(87)【国際公開番号】W WO2023086808
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ポロック、ライアン ビンセント ウィリアム
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161DD03
4C161FF12
4C161GG14
4C161HH36
(57)【要約】
医療デバイスは、ハンドルと、ハンドルによって制御される可撓性部材とを含み、ハンドルは、1つ以上のノブを含み、1つ以上のノブの各々は、互いから円周方向に離間された複数の突出部を有し、医療デバイスは、1つ以上のノブに取り外し可能に結合されるように構成された1つ以上の把持強化部を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルと前記ハンドルによって制御される可撓製部材とを含む医療デバイスであって、前記ハンドルは1つ以上のノブを含み、前記1つ以上のノブの各々は、互いから円周方向に離間された複数の突出部を有し、前記医療デバイスは、
前記1つ以上のノブに取り外し可能に結合されるように構成された1つ以上の把持強化部を備える、医療デバイス。
【請求項2】
前記1つ以上の把持強化部が、前記1つ以上のノブのうち同じノブに取り外し可能に結合されるように構成された第1の把持強化部および第2の把持強化部を含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記把持強化部のうちの少なくとも1つが、前記1つ以上のノブのうちの所与のノブの前記複数の突出部の各々を少なくとも部分的に覆うように構成されている、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記把持強化部のうちの少なくとも1つが、前記1つ以上のノブのうちの所与のノブの前記複数の突出部の最大でも全体未満を少なくとも部分的に覆うように構成されている、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項5】
前記第1の把持強化部が複数の突出部を含み、前記第2の把持強化部が複数の突出部を含み、前記第1の把持強化部の前記複数の突出部が、前記第1の把持強化部の中心からの第1の延在長さを有し、前記第2の把持強化部の前記複数の突出部が、前記第2の把持強化部の中心からの第2の延在長さを有し、前記第1の延在長さと前記第2の延在長さとが異なる、請求項2に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記把持強化部のうちの少なくとも1つは、静置形態から拡張形態に移動可能な弾性オーバーカバーを含み、前記弾性オーバーカバーは、前記静置形態に付勢される、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの把持強化部が、互いから円周方向に離間された交互の突出部および凹部を有し、前記交互の突出部の数が、前記1つ以上のノブのうちの所与のノブ上の前記突出部の数に等しい、請求項6に記載の医療デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つの把持強化部は、略リング形状であり、中央開口部を含み、前記交互の突出部の各々は、前記中央開口部から半径方向外向きに位置付けられる、請求項6または7に記載の医療デバイス。
【請求項9】
前記把持強化部は、粘着性材料を含む外面を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項10】
少なくとも1つの把持強化部が、前記複数の突出部のそれぞれの突出部上にスナップ嵌めするように構成された1つ以上のタブを備える、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項11】
前記1つ以上のタブの各々が、
第1の軸線に沿って延在する側壁と、
前記側壁の端部から半径方向内向きに延在するリッジと、
前記リッジの端部から半径方向内向きに延在するリムと、
前記側壁と前記リムとの間の前記リッジの内部に沿って延在する凹部と、
を備える、請求項10に記載の医療デバイス。
【請求項12】
各タブは、接合部の周りで前記把持強化部の残りの部分に対して屈曲するように構成される、請求項10または11に記載の医療デバイス。
【請求項13】
前記ハンドルに取り外し可能に結合されるように構成された追加の把持強化部を更に含み、前記追加の把持強化部が、
前記把持強化部が前記ハンドルの周りで開閉することを可能にするように構成されたスリットと、
把持部分と、を含み、
前記把持部分は、その下にあるハンドルの輪郭に一致する起伏パターンを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項14】
前記追加の把持強化部の外面は、粘着性材料を含む、請求項13に記載の医療デバイス。
【請求項15】
少なくとも1つの把持強化部は、前記1つ以上のノブの前記複数の突出部のうちのちょうど1つに取り外し可能に直接結合されるように構成される、請求項1に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に、医療デバイスの付属品および拡張に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、内視鏡または他の医療デバイスの制御ノブおよびハンドルのための付加的なオーバーカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡、特に内視鏡の制御ノブおよびハンドルは、同様の設計およびサイズに調和されてきた。例えば、使い捨て内視鏡は、再使用可能な内視鏡にできるだけ近いヒューマンインターフェース寸法を模倣しようとする。内視鏡のサイズは、内視鏡操作者の手のサイズの世界的なばらつきに対して最適化されていない。訓練および経験に起因して、人々により良好に適合させるように内視鏡の設計を変更し、または内視鏡操作者の手に適合するように内視鏡自体に調節可能性を提供することには著しい抵抗がある。その結果、内視鏡操作者は、多くの場合、両手を使用して制御ノブを操作するか、または処置の間、その手を異常な形状に捻転させる。これは、さらに、延長された処置の間、または1日にもしくは一度にする複数の処置の間、内視鏡操作者の手に増大したストレスおよび筋肉疲労をもたらす。
【発明の概要】
【0003】
一例によれば、医療デバイスは、ハンドルと、ハンドルによって制御される可撓性部材とを含んでもよく、ハンドルは、1つ以上のノブを含み、1つ以上のノブの各々は、互いから円周方向に離間された複数の突出部を有し、医療デバイスは、1つ以上のノブに取り外し可能に結合されるように構成された1つ以上の把持強化部を備えてもよい。
【0004】
別の例では、1つ以上の把持強化部は、1つ以上のノブのうち同じノブに取り外し可能に結合されるように構成された第1の把持強化部および第2の把持強化部を含んでもよい。把持強化部のうちの少なくとも1つは、1つ以上のノブのうち所与のノブの複数の突出部の各々を少なくとも部分的に覆うように構成されてもよい。把持強化部のうちの少なくとも1つは、1つ以上のノブのうち所与のノブの複数の突出部の最大でも全体未満を少なくとも部分的に覆うように構成されてもよい。第1の把持強化部が複数の突出部を含んでもよく、第2の把持強化部が複数の突出部を含んでもよく、第1の把持強化部の複数の突出部が、第1の把持強化部の中心からの第1の延在長さを有してもよく、第2の把持強化部の複数の突出部が、第2の把持強化部の中心からの第2の延在長さを有してもよく、第1の延在長さと第2の延在長さとは異ってもよい。把持強化部のうちの少なくとも1つは、静置形態から拡張形態に移動可能である弾性オーバーカバーを含んでもよく、弾性オーバーカバーは、静置形態に付勢されてもよい。少なくとも1つの把持強化部が、互いから円周方向に離間された交互の突出部および凹部を有してもよく、交互の突出部の数は、1つ以上のノブのうちの所与のノブ上の突出部の数に等しくてもよい。少なくとも1つの把持強化部は、略リング形状であってもよく、中心開口部を含み、交互の突出部の各々は、中心開口部から半径方向外向きに位置付けられてもよい。把持強化部は、粘着性材料を含む外面を含んでもよい。少なくとも1つの把持強化部は、複数の突出部のそれぞれの突出部にスナップ嵌め(snap)するように構成された1つ以上のタブを含んでもよい。1つ以上のタブの各々は、第1の軸線に沿って延在する側壁と、側壁の端部から半径方向内向きに延在するリッジと、リッジの端部から半径方向内向きに延在するリムと、側壁とリムとの間でリッジの内部に沿って延在する凹部とを備えてもよい。各タブは、接合部の周りで把持強化部の残りの部分に対して屈曲するように構成されてもよい。追加の把持強化部は、ハンドルに取り外し可能に結合されるように構成されてもよく、追加の把持強化部は、把持強化部がハンドルおよび把持部分の周りで開閉することを可能にするように構成されたスリットを含んでもよく、把持部分は、その下にあるハンドルの輪郭に一致するように起伏パターンを含んでもよい。追加の把持強化部の外面は、粘着性材料を含んでもよい。少なくとも1つの把持強化部は、1つ以上のノブの複数の突出部のうちのちょうど1つに取り外し可能に直接結合されるように構成されてもよい。
【0005】
一例によれば、キットは、内視鏡のハンドルのための複数の把持強化部を備えてもよく、複数の把持強化部は、第1の把持強化部および第2の把持強化部を含んでもよく、第1の把持強化部および第2の把持強化部は、内視鏡の同じノブに結合されて同じノブに異なる把持感覚を提供するように構成されてもよい。異なる把持感覚は、隣接する複数の指状突出部の間の異なる間隔、異なる粘着性、それぞれの把持強化部の突出部の異なる厚さもしくは長さもしくは幅、および/またはそれぞれの把持強化部の外面上の異なるパターン化表面を含んでもよい。追加の把持強化部は、ハンドルに取り外し可能に結合されるように構成されてもよく、追加の把持強化部は、把持強化部がハンドルおよび把持部分の周りで開閉することを可能にするように構成されたスリットを含んでもよく、把持部分は、その下にあるハンドルの輪郭に一致するように起伏パターンを含んでもよい。
【0006】
一例によれば、1つ以上の内視鏡ノブのためのオーバーカバーは、それを通って延在する開口部を含むリング形状の中心部と、リング形状の中心部から半径方向外向きに位置付けられ、互いから円周方向に離間された少なくとも3つの突出部とを含んでもよく、少なくとも3つの突出部の各々は、中空内部を画定し、少なくとも3つの突出部の各々の中空内部は、リング形状の中心部の開口部内に開口する。オーバーカバーの全体は、弾性材料で形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、様々な例示的な実施形態を示し、説明と共に、開示される実施形態の趣旨を説明する役割を果たす。
【
図1A】本開示の態様による、例示的な内視鏡の斜視図である。
【
図2A】例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ノブの斜視図である。
【
図2B】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ノブの断面図である。
【
図3A】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの上面図である。
【
図3B】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの側面断面図である。
【
図3C】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの底面図である。
【
図4A】例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ノブの斜視図である。
【
図4B】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ノブの断面図である。
【
図5】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ノブの一部の断面図である。
【
図6A】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの上面図である。
【
図6B】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの側面断面図である。
【
図6C】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの底面図である。
【
図7A】例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ノブの斜視図である。
【
図7B】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーの側面図である。
【
図8A】本開示の態様による、例示的なオーバーカバーを有する内視鏡ハンドルの斜視図である。
【
図9A】本開示の態様による、例示的なハンドルオーバーカバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで、本開示の態様を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。可能な限り、同一または類似の部分を参照するために、図面全体を通して同一または類似の参照番号が使用される。「遠位」という用語は、デバイスを患者に導入するときに使用者から最も遠い部分を指す。反対に、「近位」という用語は、デバイスを患者内に配置するときに使用者に最も近い部分を指す。本出願に含まれる図全体を通して、「P」および「D」と標識された矢印は、図中の近位方向および遠位方向を示すために使用される。本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」という用語、またはそれらの任意の他の変形は、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むわけではなく、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含み得るように、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。「例示的」という用語は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。さらに、例えば、「約」、「実質的に」、「およそ」などの相対的な用語は、記載された数値または範囲の±10%の可能な変動を示すために使用される。
【0009】
外部の安価でカスタマイズ可能なデバイスは、より小さい手のサイズおよびより大きい手のサイズを有する内視鏡使用者の両方が、高効率で内視鏡の機能を使用し、内視鏡使用者へのストレスを低減させることに役立ち得る。本開示の少なくともいくつかの例は、内視鏡の制御ノブおよびハンドルのための付加的なオーバーカバーに関する。そのようなデバイスは、内視鏡操作者が、内視鏡の制御ノブおよび/またはハンドルのための効果的なサイズ、質感、および把持感覚を選択することで、その必要性に適合し、処置の間に受けるストレスを低減させることを可能にし得る。
【0010】
図1Aおよび
図1Bは、例示的な内視鏡システム100の斜視図を示す。内視鏡システム100は、内視鏡101を含んでもよい。内視鏡101は、ハンドルアセンブリ106と、可撓性の管状シャフト108とを含んでもよい。ハンドルアセンブリ106は、生検ポート102と、生検キャップ103と、画像取込ボタン104と、エレベータアクチュエータ107と、第1の係止レバー109と、第2の係止レバー110と、第1の制御ノブ112と、第2の制御ノブ114と、吸引ボタン116と、空気/水ボタン118と、ハンドル本体120と、アンビリカス(umbilicus)105とを含んでもよい。内視鏡システム100のアクチュエータ、エレベータ、ノブ、レバー、ポート、またはキャップのうちのいずれかは、任意の目的を果たしてもよく、本明細書で使用される各構成要素の個別の命名によって意味され得る、任意の特定の使用によって限定されない。アンビリカス105は、ハンドル本体120から、制御ユニット、給水、または真空源等の補助デバイスまで延在してもよい。シャフト108は、遠位先端119で終端となってもよい。シャフト108は、遠位先端119を上方向、下方向、左方向、および/または右方向に偏向させるための関節運動セクション122を含んでもよい。ハンドル本体120は、テーパ状であってもよく、ハンドル本体120の外形がその近位端よりもその遠位端においてより小さくなるように、ハンドルが遠位に延在するにつれて細くなってもよい。
【0011】
内視鏡という用語が本明細書で使用され得るが、十二指腸鏡、結腸鏡、尿管鏡、気管支鏡、腹腔鏡、シース、カテーテル、または任意の他の好適な送達デバイスもしくは医療デバイスを含むが、それらに限定されない、他のデバイスが、本開示のデバイスと関連して使用されてもよいことを理解されたい。
【0012】
図2Aは、第1の係止レバー109と、第2の係止レバー110と、第1の制御ノブ112と、第2の制御ノブ114とを含む、内視鏡101の一部を表す。第2の制御ノブ114は、第2の係止レバー110よりも大きい直径を有し、第1の制御ノブ112は、第2の制御ノブ114よりも大きい直径を有することが理解されるであろう。第2の制御ノブ114は、取り外し可能なオーバーカバー202に結合される。例えば、オーバーカバー202は、第2の制御ノブ114から取り外され、第1の制御ノブ112上に追加されてもよい。オーバーカバー202は、第2の制御ノブ114または第1の制御ノブ112を緊密に包み込み得るように、第2の制御ノブ114よりわずかに小さい直径(例えば、20%小さい、10%小さい、5%小さい)を有してもよい。2つ以上のオーバーカバー202が内視鏡101と共に使用されてもよいことが理解されるであろう。例えば、第1の制御ノブ112および第2の制御ノブ114の各々が、オーバーカバー202に結合されてもよく、または第1の制御ノブ112および第2の制御ノブ114の両方が、オーバーカバー202に結合されてもよい。いくつかの例では、オーバーカバー202は、オーバーカバー202が必要に応じて伸張および/または圧縮することができるように、柔らかく柔軟な、弾性の、および/または弾力性の材料で作製されてもよい。例えば、オーバーカバー202は、第1の制御ノブ112の実質的な部分、実質的な全体、または外面全体の周りで伸張および/または圧縮してもよい。例えば、オーバーカバー202は、第2の制御ノブ114の実質的な部分、実質的な全体、または外面全体の周りで伸張および/または圧縮してもよい。例えば、オーバーカバー202は、第1の制御ノブ112または第2の制御ノブ114にアクセスするために、第2の係止レバー110の周りで伸張してもよい。
【0013】
いくつかの例では、オーバーカバー202は、合成ゴム、天然ゴム、またはポリウレタンなどのゴムタイプの材料で作製されてもよい。いくつかの例では、オーバーカバー202は、把持能力を向上させ得る異なる複数の質感(例えば、凹凸、粗さ、滑らかさ)を有してもよい。いくつかの例では、オーバーカバー202は、外面および/または内面に接着性または粘着性の材料を含んでもよい。いくつかの例では、接着性または粘着性の材料は、解放可能な接着剤、磁石、キー付き部(すなわち、他のスロットまたはノッチ内に適合する構成要素)、VELCRO(登録商標)、表面粗化、ならびに/または、オーバーカバー202の内面および/もしくは外面を包み込む追加の材料であり得る。オーバーカバー202の外面および内面上の粘着性材料は、把持能力を向上させ、および/または第1の制御ノブ112および/または第2の制御ノブ114へのオーバーカバー202の接着を改善することができる。
【0014】
図2Bは、内視鏡101の第2の係止レバー110、第1の制御ノブ112、および第2の制御ノブ114の断面図である。第2の制御ノブ114は、取り外し可能なオーバーカバー202に結合される。一実施形態では、オーバーカバー202の内面230は、第2の制御ノブ114の外面の少なくとも一部と接触してもよく、および/または同一平面であってもよく、制御ノブ114の外面とオーバーカバー202の内面230との間に間隙132および/または間隙134を形成する。例えば、オーバーカバー202の内面230は、第2の制御ノブ114の上面128、側面129、および/または底面130に接触してもよい。一実施形態では、オーバーカバー202の外面228と内面230との間の距離は、変動し得る。一実施形態では、間隙132および間隙134は、可変サイズであってもよい。別の実施形態では、内面230は、第2の制御ノブ114の外面全体と同一平面であってもよい。
【0015】
別の実施形態では、オーバーカバー202は、第2の制御ノブ114にアクセスするために、第2の係止レバー110の周りで伸張してもよい。次に、オーバーカバー202の内面230が第2の制御ノブ114の上面128および/または側面129に接触し得るように、オーバーカバー202は、第2の制御ノブ114の周りで伸張し得る。オーバーカバー202は、次いで、その静置形態に向かって圧縮および/または復帰し得、その結果、オーバーカバー202の内面230は、制御ノブ114の底面130に接触し得、これは、処置中にオーバーカバー202を定位置に保持する。
【0016】
図3A~
図3Cは、オーバーカバー202の上面図、側面断面図、および底面図を示す。オーバーカバー202は、
図2A~2Bで説明されるような伸長形態または静置形態であってもよい。オーバーカバー202は、静置形態に実質的に付勢されてもよく、これは、オーバーカバー202が、第2の制御ノブ114または第1の制御ノブ112を覆って伸張するが、依然として固定されたままであることを可能にする。上述のように、オーバーカバー202は、第2の制御ノブ114よりもわずかに小さい直径(例えば、20%小さい、10%小さい、5%小さい)を有してもよい。いくつかの例では、オーバーカバー202は、上面および底面に中央開口部204を含んでもよい。いくつかの例では、開口部204はリング形状であってもよいが、他の好適な形状も企図される。いくつかの例では、オーバーカバー202の構造は、互いから円周方向に離間された交互の半径方向突出部206およびアーチ状凹部208を含み、連続的な外周面を形成してもよい。オーバーカバー202の全体構造は、内視鏡の制御ノブの形状とほぼ同様であってもよい。凹部208の内面210、突出部206の内面212、内側上面234、および内側底面235は、オーバーカバー202の内部にポケット232を形成する。一例では、ポケット232は、いかなる干渉も伴わずに、オーバーカバー202が第2の係止レバー110の周りで伸張することを可能にし得る。別の例では、ポケット232は、オーバーカバー202が、いかなる干渉も伴わずに、第1の制御ノブ112および/または第2の制御ノブ114の周りで伸張し、および/または第1の制御ノブ112および/または第2の制御ノブ114を包み込むことを可能にし得る。
【0017】
一実施形態では、オーバーカバー202の内面210および212は、第1の制御ノブ112および/または第2の制御ノブ114の外面に対応し得る一方、オーバーカバー202の外面は、他の形状を有してもよい。例えば、オーバーカバー202の外面は、アーチ状凹部の代わりに、直線状/四角形の凹部であってもよい。
【0018】
オーバーカバー202は、異なるサイズ(例えば、小、中、および大)であってもよいことが理解されるであろう。いくつかの例では、小サイズ、中サイズ、および大サイズは、内視鏡操作者が自分の好みに合わせて制御ノブをカスタマイズすることができるように、オーバーカバー202の特定の厚さ、幅、長さ、および/または形状に対応することができる。例えば、1のオーバーカバー202および第2のオーバーカバー202は、開口部204の中心から様々な長さの突出部206を有してもよい。
【0019】
図4Aは、第1の係止レバー109と、第2の係止レバー110と、第1の制御ノブ112と、取り外し可能なオーバーカバー302に結合された第2の制御ノブ114とを含む、内視鏡101の一部を表す。オーバーカバー302は、第2の制御ノブ114の上面および側面を実質的に覆うことができる。いくつかの例では、オーバーカバー302の直径は、第2の制御ノブ114の直径とちょうど等しいか、またはそれより大きくてもよい。いくつかの例では、オーバーカバー302は、オーバーカバー302が第2の制御ノブ114上に「スナップ嵌め(snap)」され得るように、半剛性プラスチックから作製されてもよい。オーバーカバー302は、概して剛性であり得るが、オーバーカバー302が第2の制御ノブ114上に配置され得るように、十分に屈曲することも可能である。屈曲されたとき、オーバーカバー302は、静置形態に付勢される。
【0020】
図4Bは第2の係止レバー110、第1の制御ノブ112、および第2の制御ノブ114の断面図である。第2の制御ノブ114は、内視鏡101の取り外し可能なオーバーカバー302に結合される。一実施形態では、オーバーカバー302の内面330は、第2の制御ノブ114の上面128および側面129に接触することができる。内面330は、第2の制御ノブ114の上面128および側面129と同一平面であって、制御ノブ114の外面とオーバーカバー302の内面330との間に間隙322を形成してもよい。一実施形態では、オーバーカバー302の外面328と内面330との間の距離は、変動してもよい。オーバーカバー302は、外向きに偏向し、いったん第2の制御ノブ114のあらゆる干渉を取り除くと定位置に「スナップ嵌め」し得る、タブ320を含んでもよい。タブ302は、第2の制御ノブ114の指の下側、くぼみ、または下側全体に接触してもよい。
【0021】
図5は、上記の
図4Aおよび
図4Bで説明したオーバーカバー302に結合された第2の制御ノブ114の詳細図を提供する。一実施形態では、オーバーカバー302は、オーバーカバー302の構造が第2の制御ノブ114の指およびくぼみと整合するまで、第2の制御ノブ114の周囲および/または上下に円運動で移動させられてもよい。次いで、タブ320を半径方向外向きに屈曲させて、可撓性接合部336を第2の制御ノブ114上に固定することができる。オーバーカバー302が第2の制御ノブ114に向かって押されると、オーバーカバー302の側壁338およびタブ320は、第2の制御ノブ114の指の側面に接触してもよい。側壁338およびタブ320は、内面330が第2の制御ノブ114の上面128と同一平面になるまで、第2の制御ノブ114の側面に沿って固定される。接合部342は、タブ320が半径方向内向きに移動し、タブ320のリム332が第2の制御ノブ114の外面に接触した状態で定位置に「スナップ嵌め」することを可能にする。タブ320は、タブ320と第2の制御ノブ114との間に空洞を形成する、内側円周方向の凹部334を含んでもよい。タブ320は、側部338から半径方向内向きに傾斜した円周方向リッジ340を含んでもよい。リム332は、リッジ340上の凹部334に隣接する円周方向リムであり、半径方向内向きに延在する。リム332の任意の内面は、第2の制御ノブ114への接着を改善するために、粘着性物質を含んでもよい。全ての実施形態に関して、任意の所与のタブ320は、任意の他のタブ320と異なる寸法を有してもよい。例えば、所与のタブ320は、任意の他のタブ320の長さの1.5倍、2倍、3倍であってもよい。
【0022】
図6A~
図6Cは、オーバーカバー302の上面図、側面断面図、および底面図を示す。いくつかの例では、オーバーカバー302は、上面および底面に中央開口部304を含んでもよい。一実施形態では、開口部304はリング形状であってもよいが、他の適切な形状も企図される。いくつかの例では、オーバーカバー302の構造は、互いから円周方向に離間された交互の半径方向突出部306およびアーチ状凹部308を含み、連続的な外周面を形成してもよい。凹部308の内面310および半径方向突出部306の内面312は、中空内部344を画定し、これは、オーバーカバー302が第2の制御ノブ114の上面および側面を実質的に覆うことを可能にする。タブ320は、半径方向突出部306の端部/底部、凹部308の端部/底部、および/またはオーバーカバー302の底部の周囲全体に見られ得る。オーバーカバーは、異なるサイズ(例えば、小、中、および大)であってもよいことが理解されるであろう。いくつかの例では、小サイズ、中サイズ、および大サイズは、内視鏡操作者が自分の好みに合わせて制御ノブをカスタマイズすることができるように、オーバーカバー302の特定の厚さ、幅、長さ、および/または形状に対応することができる。
【0023】
図7Aは、例示的な一本指オーバーカバー602および604を示す。一本指オーバーカバー602および604は、第2の制御ノブ114および/または第1の制御ノブ112の指を覆うことができる。いくつかの例では、一本指オーバーカバー602および604は、一本指オーバーカバー602および604が弾性(例えば、圧縮された構成に戻る材料)に基づいて第2の制御ノブ114および/または第1の制御ノブ112の指に取り付けられたままであり得るように、弾性材料で作製されてもよい。いくつかの例では、一本指オーバーカバー602および604は、第2の制御ノブ114および/または第1の制御ノブ112の一本の指の上に伸張してもよく、摩擦/粘着性が取り外しの主要な抵抗力である。例示的な一本指オーバーカバー602は、尖っていてもよい先端部606で交わる凹状の延長領域605につながる、互いに対向する底部溝607を有してもよい。拡張領域は、半径方向中心点から制御ノブの指の長さの2倍、3倍、または4倍であってもよい。例示的な一本指オーバーカバー604は、平坦でもよい先端部608で交わる、互いに対向する底部溝609を有してもよい。一本指オーバーカバー602および604の先端606および608は、それぞれ、任意の形状をとってもよく、異なる長さであってもよいことが理解されるであろう。いくつかの例では、一本指オーバーカバー602および604は、すべての指よりも少ない(たとえば、ちょうど2つ、ちょうど3つ、ちょうど4つ、およびちょうど5つの)指に適合する組合せオーバーカバー(たとえば、セットの一部)であり得る。
【0024】
図7Bは、例示的な一本指オーバーカバー602の側面図である。一本指オーバーカバー602は、1つ以上の表面によって画定された空洞612を含み得る。一実施形態では、空洞612は、基部618から始まる略正方形の断面を有し得るが、他の適切な断面も企図される。空洞612の断面は、一本指オーバーカバー602の本体形状616に応じて変化し得る。一本指オーバーカバー602の本体616は、任意の形状(例えば、立方体、角錐、不規則な3D形状)を取り得ることが理解されるであろう。一本指オーバーカバー602の基部618は、空洞612を取り囲む外面610を含んでもよい。外面610は、様々な厚さであってもよく、第2の制御ノブ114および/または第1の制御ノブ112に接触してもよい。制御ノブを内視鏡操作者の好みに合わせてカスタマイズするために、様々な形状、サイズ、質感、および設計の複数の一本指オーバーカバー602を制御ノブの指に独立して取り付けることができることが理解されるであろう。一本指オーバーカバー602は、例示的なオーバーカバーについて上述したものと同じ材料、把持部、および粘着性であってもよい。
【0025】
図8A~
図8Bは、ハンドルカバー702を有するスコープハンドル本体120を示す。ハンドルカバー702の前部(第1の側)は、人間工学的把持部703を含んでもよい。人間工学的把持部703は、バンプ724とバンプ726との間の凹部704、およびバンプ726とバンプ728との間の凹部706を含んでもよい。内視鏡操作者は、手術中に凹部704および凹部706に指を置くことができる。指の位置決めは、バンプ724、バンプ726、およびバンプ728によってさらに安定化され得る。言い換えれば、人間工学的把持部703は、その下にあるハンドルカバー702の輪郭に一致するように起伏してもよい。いくつかの例では、人間工学的把持部703は、ゴムで作製されてもよい。ハンドルカバー702の背面710は、平坦であってもよく、スリット712を含んでもよい。ハンドルカバー702の背面710は、ハンドルカバー702の内面がスコープハンドル本体120の外面と同一平面になるように、カバーがハンドルの周囲で開放し、ともに「スナップ嵌め」することを可能にし得る、半剛性弾性材料から作製されてもよい。別の実施形態では、ハンドルカバー702は、2つの部品があり、1つ以上の異なる接合部で一緒にスナップ嵌めされてもよい。例えば、スリット712が示されている。
【0026】
図9Aおよび
図9Bは、ハンドルカバー702を表す。
図8A~
図8Bにおいて上述した特徴に加えて、ハンドルカバー702は、1つ以上の表面によって円周方向に画定されたチャネル716を含む。チャネル716は、略円形の断面を有してもよい。一実施形態では、チャネルは、ハンドル本体120の近位端でより広く、ハンドル本体120の遠位端でより狭くてもよい。一実施形態では、チャネル716の本体を形成する表面718は、チャネル716のサイズを変化させることなくハンドルカバー702の直径を増加させるように、様々な幅であってもよい。これは、より大きい手を有する内視鏡操作者が、より高い操縦性で内視鏡を使用するのに役立ち得る。ハンドルカバー702の上面720およびハンドルカバー702の底面722は、様々な幅であってもよい。オーバーカバー702は、異なるサイズ(例えば、小、中、および大)であってもよいことが理解されるであろう。いくつかの例では、小サイズ、中サイズ、および大サイズは、内視鏡操作者が自分の好みに合わせて内視鏡のハンドル本体をカスタマイズすることができるように、ハンドルカバー702の特定の厚さ、幅、長さ、および/または形状に対応することができる。例えば、より大きい手を有する内視鏡操作者は、内視鏡101のハンドル本体120の直径を増加させるように、大サイズのハンドルカバー702を選択してもよい。
【0027】
本開示の他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書に開示される発明の実施から当業者には明らかであろう。本明細書および例は例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲および趣旨は以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【国際調査報告】