(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】二重層化窓の層の間のオンデマンド断熱用のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
E06B 3/67 20060101AFI20241108BHJP
H02S 10/20 20140101ALI20241108BHJP
A01G 9/24 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
E06B3/67 A
H02S10/20
A01G9/24 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527113
(86)(22)【出願日】2022-11-05
(85)【翻訳文提出日】2024-06-25
(86)【国際出願番号】 US2022079355
(87)【国際公開番号】W WO2023081864
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2022-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524169434
【氏名又は名称】ポール,アレクサンダー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ポール,アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
2B029
2E016
5F251
【Fターム(参考)】
2B029RA16
2E016AA01
2E016BA01
2E016CA00
2E016CB00
2E016CB01
2E016CC02
2E016EA00
2E016EA02
2E016GA01
5F251JA28
5F251JA30
(57)【要約】
本開示は、オンデマンド断熱用の新しい且つ改善されたシステム及び方法を対象としており、これは、二重層化窓の配備された層であってよい。オンデマンド断熱材システムは、潰れた形態の非配備状態と配備状態の間において遷移するように構成されたボディを有する。ボディは、非配備状態にある間には、定義された境界を通じた熱エネルギーの伝達を許容している。ボディは、熱エネルギーの伝達に抵抗する配備状態にある間には、定義された境界を通じた伝達に抵抗している。特定の構成において、ボディは、非配備状態から配備状態に遷移する際に流体を受け取る2つの材料の間において配設された層を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンデマンド断熱材システムであって、
非配備状態と配備状態の間において遷移するように構成されたボディを有し、前記ボディは、前記配備状態にある際には熱エネルギーの伝達に抵抗するように、及び、前記非配備状態にある際には低減された形態に潰れるように、構成されている、オンデマンド断熱材システム。
【請求項2】
前記ボディは、前記非配備状態にある間には、定義された境界を通じた熱エネルギーの伝達を許容しており、
前記ボディは、前記熱エネルギーの伝達に抵抗する前記配備状態にある間には、前記定義された境界を通じた伝達に抵抗している、請求項1に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項3】
前記ボディは、
2つの材料の間において配設された層を有し、前記層は、前記非配備状態から前記配備状態に遷移した際に流体を受け取るように構成されている、請求項1に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項4】
前記流体は、前記層内に加圧されており、
前記層内への前記流体の前記加圧は、前記ボディを前記非配備状態から前記配備状態に遷移させるために使用される力の少なくとも一部分である、請求項3に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項5】
前記ボディを前記非配備状態から前記配備状態に遷移させるために、前記流体の前記加圧以外の別の力も使用されている、請求項4に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項6】
前記ボディは、非配備状態において巻き取られている、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項7】
前記ボディは、少なくとも前記非配備状態又は前記配備状態に向かって付勢する付勢されたリール上において巻き取られている、請求項6に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項8】
前記ボディは、非配備状態において折り畳まれている、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項9】
前記ボディは、ガラス表面に隣接するように構成されており、
前記ガラス表面は、前記定義された境界である、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項10】
前記ボディは、実質的に、前記配備状態において前記ガラスをカバーしており、
前記ボディは、実質的に、非配備状態において前記ガラスを通じた光の通過を許容している、請求項9に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項11】
前記ガラス表面は、窓である、請求項10に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項12】
前記ガラス表面は、温室の壁又は天井である、請求項10に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項13】
前記ボディは、潰れることができるテントの壁内への配置のために構成されている、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項14】
前記ボディは、
前記2つの材料の間に配設された第2層を更に有し、前記第2層は、前記非配備状態から前記配備状態への遷移の際に流体を受け取るように構成されている、請求項3に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項15】
前記ボディは、
複数の層化された潰れることができるチューブを有し、前記層化された潰れることができるチューブは、前記非配備状態から前記配備状態への遷移の際に流体を受け取るように構成されている、請求項1に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項16】
前記非配備状態と前記配備状態に間において配備をガイドするためのトラックを更に有する、請求項1に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項17】
非配備状態と配備状態の間において遷移するように構成された第2ボディであって、前記第2ボディは、前記配備状態にある際には熱エネルギーの前記伝達に抵抗するように、及び、前記非配備状態にある際には低減された形態に潰れるように、構成されており、第1ボディに隣接した状態において位置決めされる第2ボディと、
非配備状態と配備状態の間において遷移するように構成された第3ボディであって、前記第3ボディは、前記配備状態にある際には熱エネルギーの前記伝達に抵抗するように、及び、前記非配備状態にある際には低減された形態に潰れるように、構成されており、前記第1ボディ及び第2ボディが配備された際に前記第1ボディ及び前記第2ボディの交差部における熱エネルギーの漏洩を防止するために前記交差部において位置決めされている第3ボディと、
を更に有する、請求項1に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項18】
温度を計測するように構成されたセンサと、
前記センサとの通信状態にあるポンプであって、前記温度に基づいて前記層の厚さを調節するように構成されたポンプと、
を更に有する、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項19】
太陽からエネルギーを受け取るように構成されたソーラーパネルと、
前記ソーラーパネルから伝達されたエネルギーを保存するように構成された電池と、
前記配備状態と前記非配備状態の間において前記ボディを遷移させるために必要とされる力の少なくとも一部分を提供するように構成されたモーターと、
流体を前記層に提供するように構成されたポンプであって、前記モーター及び前記ポンプは、前記電池内において保存されているものとして太陽からそのエネルギーの少なくとも一部分を受け取っている、ポンプと、
を更に有する、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【請求項20】
太陽からエネルギーを受け取るように構成されたソーラーパネルと、
前記ソーラーパネルから伝達されたエネルギーを保存するように構成された電池と、
前記配備状態と前記非配備状態の間において前記ボディを遷移させるために必要とされる力の少なくとも一部分を提供するように構成されたモーターであって、前記電池内において保存されているものとして太陽からそのエネルギーの少なくとも一部分を受け取っているモーターと、
流体を前記層に提供するように構成されたポンプであって、前記層に提供された流体の少なくとも一部分は、太陽から受け取られたエネルギーに基づいて加圧された流体として保存されている、ポンプと、
を更に有する、請求項2に記載のオンデマンド断熱材システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
[0001]本開示は、一般に、断熱を対象としている。更に詳しくは、本開示は、オンデマンド断熱用のシステム及び方法を対象としている。
【0002】
関連出願の相互参照
[0002]本出願は、2021年11月7日付けで出願された米国特許出願第17/520,678号及び2022年3月19日付けで出願された米国仮特許出願第63/321,680号の優先権及び利益を主張するものである。これらの特許出願のそれぞれのものの内容は、引用により、すべての目的のために本明細書に包含される。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003]空気層を有する断熱材料は、従来、例えば、(THERMOSブランドの下において販売されている)二重ペイン窓及びステンレス鋼コンテナにおいて使用されている。但し、材料のこのような従来の使用は、例えば、関連する費用及び空気層を生成する材料用の設計の柔軟性の欠如に起因して、様々な環境において価格が法外である。また、様々な環境において、断熱空気層は、常に望ましいものではない場合もある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
開示の概要
[0004]本開示は、二重層化窓の配備層であり得るオンデマンド断熱用の新しい且つ改善されたシステム及び方法を対象としている。オンデマンド断熱材システムは、潰れた形態の非配備状態と配備状態の間において遷移するように構成されたボディを有する。ボディは、非配備状態にある間に、定義された境界を通じた熱エネルギーの伝達を許容している。ボディは、熱エネルギーの伝達に抵抗している配備状態にある間に、定義された境界を通じた伝達に抵抗している。特定の構成において、ボディは、非配備状態から配備状態に遷移する際に流体を受け取る2つの材料の間において配設された層を有する。
【0005】
[0005]以下の「詳細な説明」を始める前に、本特許明細書の全体を通じて使用されている特定の用語及びフレーズの定義について説明しておくことが有利であり得る。「含む(include)」及び「有する(comprise)」という用語のみならず、その派生物は、限定を伴うことなしに包含を意味しており、「又は(or)」という用語は、包含的であり、これは、「及び/又は」を意味し、「~と関連付けられた(associated with)」及び「これと関連付けられた(associated therewith)」というフレーズのみならず、その派生物は、含む(include)、~内に含まれる(be included within)、~と相互接続される(interconnected with)、収容する(contain)、~内において収容される(be contained within)、~に又はこれと接続される(connected to or with)、~に又はこれと結合する(couple to or with)、~と通信可能である(be communicable with)、~と協働する(cooperate with)、インターリーブする(interleave)、並列する(juxtapose)、~に近接する(be proximate to)、~に又はこれと縛られる(be bound to or with)、有する(have)、~のプロパティを有する(have a property of)、或いは、これらに類似したものを意味し得る。
【0006】
図面の簡単な説明
[0006]本開示及びその特徴の更に十分な理解のために、以下においては、以下の添付図面との関連において提供されている以下の説明を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】[0007]本開示の実施形態によるハイレベル原理を示す。
【
図2A】[0008]本開示の一実施形態によるオンデマンド層のハイレベル原理を示す。
【
図2B】本開示の一実施形態によるオンデマンド層のハイレベル原理を示す。
【
図2C】本開示の一実施形態によるオンデマンド層のハイレベル原理を示す。
【
図3】[0009]本開示の一実施形態による2つの空気層120A/120Bを有する構成を示す。
【
図4A】[0010]本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4B】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4C】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4D】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4E】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4F】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4G】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図4H】本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節の態様を示す。
【
図5A】[0011]本開示の一実施形態による断熱のオンデマンド配備の非限定的な例示用の適用の概略図を示す。
【
図5B】本開示の一実施形態による断熱のオンデマンド配備の非限定的な例示用の適用の概略図を示す。
【
図6A】[0012]本開示の一実施形態によるオンデマンド断熱の配備の一部分であり得るパネルの一例を示す。
【
図6B】本開示の一実施形態によるオンデマンド断熱の配備の一部分であり得るパネルの一例を示す。
【
図7A】[0013]本開示の一実施形態による配備トラックの一例を示す。
【
図7B】本開示の一実施形態による配備トラックの一例を示す。
【
図7C】本開示の一実施形態による配備トラックの一例を示す。
【
図8】[0014]本開示の一実施形態による温室の壁及び天井との関係における例示用の配備を示す。
【
図9】[0015]本開示の一実施形態による温室の壁及び天井との関係における別の例示用の配備を示す。
【
図10A】[0016]本開示の一実施形態によるパネルの間の例示用の接続を示す。
【
図10B】本開示の一実施形態によるパネルの間の例示用の接続を示す。
【
図11】[0017]パネルの間のインターフェイスを示す温室の俯瞰図である。
【
図12】[0018]本開示の一実施形態による特定の構成において利用され得るテークアップリールの側面図を示す。
【
図13A】[0019]本開示の一実施形態による部分的に配備されたパネルの例を示す。
【
図13B】本開示の一実施形態による完全に配備されたパネルの例を示す。
【
図14】[0020]本開示の一実施形態によるパネルの例示用の膨張を示す。
【
図15A】[0021]本開示の一実施形態による窓用の断熱のオンデマンド適用を示す。
【
図15B】本開示の一実施形態による窓用の断熱のオンデマンド適用を示す。
【
図16A】[0022]本開示の一実施形態によるドア用の断熱のオンデマンド適用を示す。
【
図16B】本開示の一実施形態によるドア用の断熱のオンデマンド適用を示す。
【
図17】[0023]本開示の一実施形態によるテントと共に使用されるオンデマンド断熱適用を示す。
【
図18】[0024]本開示の一実施形態による特定の構成における層化の一例を示す。
【
図19】[0025]本開示の一実施形態によるエネルギー分配の一例を示す。
【
図20】[0026]本開示の別の実施形態によるエネルギー分配の別の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
[0027]後述する図及び本特許明細書において本開示の原理を記述するために使用されている様々な実施形態は、例示を目的としたものに過ぎず、且つ、決して本開示の範囲を限定するものとして解釈してはならない。当業者は、本開示発明の原理は、任意のタイプの適切に構成された装置又はシステムにおいて実装され得ることを理解するであろう。これに加えて、図面は、必ずしも、正確な縮尺で描かれてはいない。
【0009】
[0028]相対的に乏しい熱伝導度を有する(且つ、断熱材として機能する)空気層が、有益には、様々な環境において使用されている。但し、このような空気層を生成することは、価格が法外となり得る。そして、空気層は、常時使用するには望ましいものでない場合もある。従って、本開示の実施形態は、熱エネルギーの伝達に選択的に抵抗するために使用され得るオンデマンド空気層を提供している。
【0010】
[0029]
図1は、本開示の実施形態によるハイレベル原理を示している。
図1は、材料110及び130の間において空気層120を示している。空気層120は、例えば、熱エネルギーの伝達150に抵抗する低い熱伝導度を有する。空気層は、従来、例えば、(THERMOSブランドの下において販売されている)二重ペイン窓及びステンレス鋼コンテナ内において使用されている。但し、材料のこのような従来の使用は、例えば、関連する費用及び空気層用の設計の柔軟性の欠如に起因して様々な環境において価格が法外である。また、様々な環境において、断熱空気層120は、常に望ましいものではない場合もある。従って、本開示の特定の実施形態は、1つのオンデマンド断熱層(或いは、複数の層)又はオンデマンド断熱材を提供している。
【0011】
[0030]当業者には明らかとなるように、本明細書においては「空気」という用語が使用されているが、その他のガスも、選ばれた構成において使用することができる。また、空気(或いは、その他のガス)が、特定の構成において1つ又は複数の層のために供給されるものとして記述されているが、その他の構成は、空気(或いは、その他のガス)を利用しなくてもよく、且つ、その代わりに、本明細書において記述されているオンデマンド断熱特徴を利用することができる。更には、オンデマンド特徴が記述されているが、本明細書において記述されている特定の構成は、1つの状態と別のものの間における遷移が存在していない半永久的又は永久的状態を有することもできる。更には、「層」という用語が使用されている場合があるが、層は、複数の層を含むことができる。
【0012】
[0031]
図2A、
図2B、及び
図2Cは、本開示の一実施形態によるオンデマンド層のハイレベル原理を示している。特定の構成において、材料の側部の一方又は両方は、柔軟であり、且つ、空気は、配備の際に-空気層がその配置に向かって運動するのに伴って又は空気が望ましい場所において配置された後に-追加することができる。
【0013】
[0032]非限定的な例として、
図2Aは、非配備状態において巻き付けられた材料110/130を示している。非配備状態にある間に、熱エネルギーの伝達150は、相対的に乏しい抵抗を有する。その理由は、熱エネルギーが空気層120によって妨害されないからである。
図2Aには、「巻き付け」が1つの構成における材料110/130の保存のための1つの技法として示されているが、材料110/130が1つの形状によって始まり且つ別の形状に変形する様々な構成の任意のものを使用することができる。別の非限定的な例は、折り畳みである。その他の例については、後述することとする。
【0014】
[0033]
図2Bは、配備状態に変形する材料110/130を示している。この図においては、材料110/130が巻き出されている。また、空気が空気層120の容積を膨らませるために供給されている。空気は、雰囲気中のその豊富な供給に起因して特定の構成においては好ましいが、その他の流体及び/又は流体組合せを使用することもできる。当業者によって認識されるように、「流体」という用語は、ガス及び液体の両方を包含しており、且つ、本出願においては、そのように解釈されたい。
【0015】
[0034]特定の構成における空気層120の容積は、例えば、空気層120を膨張させる又は収縮させるために流体の選択的入力及び出力を許容する-選択的封止を有することができる。
【0016】
[0035]好適な構成において、空気層を生成するために使用される材料は、空気層が1つの形状において始まり且つ次いでプレーナー又は非プレーナー表面などの様々なその他の形状を獲得することを許容する柔軟性を有する。材料は、限定を伴うことなしに、ポリビニルクロライド(PVC)、テクスチャ補強型のウレタンプラスチック、その他のプラスチック、又はゴムを含み得る。更には、選ばれた構成において、材料の一方又は両方は、パンクに抵抗し得る任意の適切な織物を有することもできる。
【0017】
[0036]
図2Cは、空気層120の容積が膨らんだ配備状態を示している。この配備状態においては、(材料に加えて)ちょうど生成された空気層120を使用することにより-熱エネルギーの伝達150に抵抗している。いくつかの構成において、空気を供給することは、原則的に空気層120の望ましい厚さを生成するという目的に対してサービスするものと見なすことができる。特定の用途において、層の厚さは、断熱の望ましいレベルに基づいて動的に調節可能である。また、この場合にも、1つの空気層が一般的に示されているが、その他の構成においては、複数の空気層を使用することができる。例については、本明細書のその他の図を参照して説明する。
【0018】
[0037]配備の後に熱エネルギーの伝達150に対する特定の抵抗がもはや望ましくない際には、空気を空気層120から除去することが可能であり、且つ、例えば、
図2Aなどのように、材料110/130を非配備状態に戻るように変形させることができる。この結果、オンデマンド断熱層が許容されている。
【0019】
[0038]配備状態と非配備状態の間の変形においては、様々なメカニズムを利用することができる。そして、このような変形の場合に、定位置に材料110/130を配備するための力の一部分として空気の力を使用することができる。また、状態の間において遷移するために、トーションスプリング、モーター、及びこれらに類似したものなどの付勢メカニズムを利用することもできる。更なる詳細については、その他の図を参照して本明細書において説明する。
【0020】
[0039]
図3は、本開示の一実施形態による2つの空気層120A/120Bを有する構成を示している。層120Aは、材料110及び130Aの間に位置決めされており、且つ、空気層120Bは、材料130A/130Bの間において位置決めされている。この構成においては、2つの層が示されているが、その他の構成においては、3つ以上の空気層を使用することができる。
【0021】
[0040]
図4A、
図4B、及び
図4Cは、本開示の一実施形態による空気層120の厚さの動的調節を示している。
【0022】
[0041]
図4Aを参照すれば、熱エネルギーの計測値(例えば、温度)がセンサ160を使用して取得されている。更なる断熱が望ましい場合には、ポンプ又はその他のメカニズムが、例えば、
図4Bにおいて観察されるように、材料110/130の間のその距離を増大させるように空気を空気層120の容積に供給している。(センサ160の読取りからの判定に伴って)相対的に乏しい断熱が望ましい際には、ポンプは、
図4Cにおいて示されているように空気170を除去している。単一層が一般に示されているが、2つ以上の層を使用することができる。
【0023】
[0042]
図4Dを参照すれば、空気層120の厚さの動的調節の更なる詳細が示されている。コントローラ165は、ポンプ170及び配備メカニズム175に信号を送信するために、1つ又は複数のセンサ160、ユーザー入力185、及びその他の情報195のうちの1つ又は複数から入力を受け取っている。
【0024】
[0043]センサ160は、一般に、部屋、外側周辺温度、又はこれらの両方を含むエリアの温度を提供することができると共に、このような温度計測に関する情報をコントローラに提供することができる。
【0025】
[0044]ユーザー入力185は、限定を伴うことなしに、望ましい部屋温度を含むユーザーの選好に関する様々な情報を提供することができる。また、この情報は、コントローラ165にも供給することができる。
【0026】
[0045]その他の情報195は、空気層のオンデマンド適用のための評価に関する情報を含み得る。非限定的な例は、気象情報及び/又は気象予測情報を含む。また、その他の情報は、空調又はHVACシステムから得られた情報を含み得る。
【0027】
[0046]ポンプ170は、空気層120の厚さを調節しており、且つ、また、配備の際の相対的に容易な操作のために空気層を収縮させることもできる。特定の構成においては、ポンプが使用されているが、本明細書において記述されているように、その他の構成においては、加圧された流体を使用することができる。
【0028】
[0047]配備メカニズム175は、コントローラから受け取られた命令に基づいて特定のエリアにおける空気層120及び材料110/130のオンデマンド配備のために使用することができる。非限定的な例として、配備メカニズム175は、ガラスエリアに跨る熱エネルギーの伝達を減少させるために周辺環境に曝露された部屋内のガラス窓の上部又は内部において配備することができる。
【0029】
[0048]コントローラ165は、コンポーネントの残りのものから個々の入力を受け取り、特定のアクションに関する判定を実施し、且つ、自身に対して伝達された適切な信号を使用して機能するように命令している。また、コントローラは、動的フィードバックを有することができると共に、従って、前のアクションの効果に基づいて調節することができる。
【0030】
[0049]
図4Dを参照する非限定的な例として、ユーザーは、住宅の部屋内における華氏70度の望ましい最低温度の入力を設定することができる。その他の情報195は、温度が一日の特定の時間期間にわたって70℃未満に降下することになることを通知している。周辺温度降下が内部温度降下と相関する方式及びオンデマンド断熱を配備するための時間の(例えば、動的フィードバックに基づいた)理解に基づいて、コントローラ165は、その効率性を極大化させるために断熱を必要とする前に配備メカニズム及び/又はポンプ170に対して命令を提供することにより-動作の実行を開始することができる。更にその他の例も、教示及び記述されているコンポーネントを利用することができる。
【0031】
[0050]
図4Eを参照すれば、オンデマンド配備が二重層化ガラス窓の個々の層の間において示されている。二重層ガラス窓の第1及び第2層102、103が示されている。材料120が第1層102に隣接しており及び/又はこれに結合されている。本明細書において記述されているように、特定の構成においては、材料120/130は、光がこれらを通過することを許容するために半透明及び/又は透明であってよい。非配備状態においては、空気層120は、実質的に存在していなくてもよい。
図4Fにおいて観察されるように配備された際(例えば、ポンプ170から圧力を受け取った後)には、空気層が膨らみ且つ材料130を最大で第2層103まで押圧している。
【0032】
[0051]
図4E及び
図4Fは、膨らむことを単純に必要とする空気層120を示しているが、その他の構成においては、材料120/130は、二重層化ガラス窓の個々の第1及び第2層102/103の間において引き下ろすことができる。また、更にその他の構成においては、材料120/130は、ガラス窓の内部又は外部側において位置決めすることもできる。このような構成は、熱エネルギーに曝露されている既存のガラス表面用の改造設計の場合に特に有用である。このようなその他の構成の更なる詳細については、以下において提供することとする。
【0033】
[0052]
図4G及び
図4Hは、空気層120が
図4Hにおいて示されているように変形し得る且つ潰れ得る柔軟な材料122を収容し得る方式を示している。いくつかの構成において、柔軟な材料122は、ガラスファイバであってよい。また、その他の柔軟な材料を使用することもできる。
【0034】
[0053]
図5A及び
図5Bは、本開示の一実施形態による断熱のオンデマンド配備の非限定的な例示用の適用の概略図を示している。具体的には、
図5A及び
図5Bは、温室210を参照して断熱のオンデマンド配備を示しているが、これは、住宅のドア及び窓と共に使用することもできる。本明細書において開示されている原理は、任意の窓に基づいた設計において使用されてもよく-これは、温室、窓を有する建物、又は窓を有する家である。特定の構成において、配備は、ガラスの層の間であってよい。その他の構成においては、配備は、ガラスのいずれかの側部上であってよい。
【0035】
[0054]温室210は、光及び熱エネルギーの両方(いずれも矢印205によって全般的に表されている)を太陽から受け取っている。光は、温室の内側の光合成による成長にとって重要であることから、通常の温室は、透明なガラス又は透明なプラスチック材料から製造された壁及び天井を有する。動作においては、日中において、太陽からの可視光は、透明材料を通過する相対的に短い波長を有する一方で、(例えば、温室の内側からの)反射された赤外光は、反射される且つ逃避することが許容されてはいない相対的に長い波長を有しており-これにより、日中においては、温室を相対的に温かい状態において維持している
【0036】
[0055]温室210の内側の植生は、通常、成長のための好適な温度の範囲を有する。温室の内側の温度を好適な温度の範囲内において維持するために、いくつかの動作において、温室210は、地面220によって提供されるかなり一定の温度と相互作用している。これは、夜間温度が華氏35°未満に降下する寒冷な環境において特に当て嵌まる。10フィートの深さにおいて、地面220は、約55度である。従って、パイプを使用して地面220から取り出すことにより、地面によって温められた空気を温室210に吹き込むことができる。
【0037】
[0056]夜間には、太陽からの到来する光及び熱エネルギー205の欠如に起因して、温室から失われる熱エネルギー215が懸念となる。これは、大きな温度差が温室の内側と周辺温度の間に存在している際に特に当て嵌まる。外側の周辺温度が更に降下するのに伴って、地面220からの熱エネルギーは、周辺環境への熱エネルギー215の損失を相殺するのに十分なものではなくなる場合がある。
【0038】
[0057]従って、
図5Bを参照すれば、熱エネルギー215の損失に抵抗するための空気ギャップ120を使用したオンデマンド障壁を配備することにより、熱エネルギー215の損失が消散されている。図示の容易性を目的として、これは、
図5A及び
図5Bの概略図の一側部においてのみ示されている。但し、当業者は、空気層120は、オンデマンドで、且つ、温室210が周辺環境との間において熱エネルギー215を交換することになるすべての表面上において、確立され得ることを認識するであろう。日中においては、オンデマンド空気ギャップ120は、
図5Aにおいて(巻き取られた層110/120によって示されているように)非配備状態にあることができる。この結果、太陽からの望ましい透過が許容されている。次いで、夜間においては(太陽の利益がもはや存在していない際においては)、オンデマンド空気層120を配備することができる。
【0039】
[0058]
図6A及び
図6Bは、本開示の一実施形態によるオンデマンド断熱の配備の一部分であり得るパネル600の一例を示している。
【0040】
[0059]
図6Aは、パネル600の側面図である。その他の構成におけると同様に、空気層620が材料610及び630の間において確立されている。特定の構成において、材料610及び630は、1つ又は複数のバッグの一部分であってよく、且つ、オンデマンド断熱の配備は、(例えば、空気を使用した)1つ又は複数のバッグの膨張である。
【0041】
[0060]特定の構成において、空気層620の厚さ621は、8インチであってよい。その他の構成において、厚さ621は、8インチ未満又は超であってよい。そして、本明細書において記述されているように、厚さは、特定の構成において動的に変更可能であってよい。
【0042】
[0061]また、
図6Aには、状態の間の遷移の際にパネル600の配備をガイドするホイール670も示されている。特定の構成においては、ホイールは、パネル600の折り畳みのために使用することもできる。例えば、ホイールを交互に変化させることは、折り畳みに対応する異なる下部トラックにパネルの一部分をガイドするための差を有することができる。
【0043】
[0062]
図6Bは、
図6Aのマルチバッグパネル600の平面図である。パネル600の幅623は、4フィートであってよい。パネル600の高さ627は、6フィートであってよい。但し、その他の構成においては、更に大きな又は小さな幅623及び高さ627を使用することができる。
【0044】
[0063]パネル600のエッジは、ホイール670が接続される繋ぎ目672を有する。また、配備のガイドに加えて、ホイール670は、パネル600用の構造的接続ポイントでもある。
【0045】
[0064]パネル600は、空気層620の共通容積を有することができるが、ホイール670の構造的接続ポイントからの膨らみに跨って-望ましい厚さ621を維持するために、様々な構造的特徴を使用することができる。特定の構成において、パネル600は、それぞれのチュービングの間において材料を有する複数の接続されたチューブとして観察され得るが-実際には、同一の封止された容積を共有している。特定の構成においては同一の容積を共有しているが、その他の構成においては、パネルの各部分は、同一の容積を共有していなくてもよい。また、この代わりに、構造的支持のために様々なその他の構成を使用することもできる。
【0046】
[0065]
図7A、
図7B、及び
図7Cは、本開示の一実施形態による配備トラック680の一例を示している。
【0047】
[0066]
図7Aは、パネル600の繋ぎ目672に結合されたホイール670のクローズアップを示している。
【0048】
[0067]
図7B及び
図7Cは、ホイール670が、配備状態と非配備状態の間の遷移の際に-前後(例えば、矢印607)に横断し得る配備トラック680を示している。配備トラック680は、ホイール670の軸671用のカットアウトスロット682を有する。
【0049】
[0068]配備トラック680は、1インチの直径を有するPVCパイプであってよい。その他の構成において、配備トラックは、更に大きな又は小さな直径を有していてもよく、且つ、その他の材料から製造されていてもよい。これに加えて、非管状形状を含む-その他の形状を配備トラックのために使用することもできる。
【0050】
[0069]
図8は、本開示の一実施形態による温室の壁及び天井との関係における例示用の一配備を示している。温室は、天井810と、壁820と、を有する。パネル600Aが天井810上において配備されており、且つ、パネル600Bが壁820上において配備されている。この特定の構成において、個々のパネル600A及び600B内の空気層は、8インチであってよいが、その他の構成においては、空気層は、8インチ超又は未満であってよい。
【0051】
[0070]配備の前に、パネル600Aは、ボックス602A内において保存されていてもよく、且つ、パネル600Bは、ボックス602B内において保存されていてもよい。様々なメカニズムの任意のものを配備のために使用することができる。非限定的な例については、その他の図を参照して本明細書において提供する。
【0052】
[0071]
図9は、本開示の一実施形態による温室の壁及び天井との関係における別の例示用の配備を示している。壁920及び天井910は、一般には、温室の北側とアライメントされている一方で、壁940及び天井930は、一般には、温室の南側とアライメントされている。パネル912、922、932、及び942は、その個々のボックス912A、922A、932A、及び942Aから配備されている。
【0053】
[0072]北壁上にある状態において、パネル912及び922は、太陽光を植生に反射して戻すためにライナ925を有する。ライナ925は、限定を伴うことなしに白色に着色されていることを含む、このような太陽光を反射するための任意の適切な材料を有することができる。動作において、パネル912及び922は、永久又は半永久的なものであってよいが、パネル932及び942は、夜間において配備され、且つ、日中においては配備解除されている。
【0054】
[0073]
図10A及び
図10Bは、本開示の一実施形態によるパネルの間の例示用の接続を示す。
【0055】
[0074]
図10Aにおいては、パネル1012及び1032がそれぞれ配備されている。ドット1090は、一般に、パネル1012、1032のみならず、パネル1012、1032を引き上げるために使用される機器(例えば、機械機器)を膨張させるために使用され得るパイピングを参照している。このようなパイピング及び機器について記述する更なる詳細については、その他の図を参照して本明細書において記述する。
【0056】
[0075]パネル1012、1032のみならずパイピング及び機器1090の間のインターフェイスを断熱するために、更なる空気層1052が使用されている。更なる層1052は、熱エネルギー伝達漏洩を防止するために、バッグ又は任意のその他の適切な形状として成形することができる。
【0057】
[0076]
図10Bは、壁上のパネル1022との関係におけるものを除いた
図10Aの動作と類似した概念を示している。
図10Bにおいて、更なる空気層1052は、パネル1022の間の熱エネルギー伝達漏洩を防止するための且つ(例えば、ドット1090によって示されているように)パイピング及び機器が配置され得るインターフェイスにおいて使用されている。
【0058】
[0077]
図11は、パネル1122の間のインターフェイスを示す温室の俯瞰図である。
図10A及び
図10Bを参照した説明と同様に、(この場合にもパイピング及び機器1190を含み得る)パネル1122の間のインターフェイスにおいて、更なる層1152を使用することができる。
【0059】
[0078]
図12は、特定の構成において利用され得るテークアップリール1202の側面図を示している。テークアップリール1202は、一般には、例えば、収縮された状態におけるパネル1222の保存用のその他の構成において参照されている「ボックス」に対応し得る。この構成におけるテークアップリール1202は、使用されていない際に(例えば、収縮された状態において)パネル1222を退却させる付勢メカニズム1203を含む。いくつかの構成において、付勢メカニズム1203は、機械的モーターであってよい。その他の構成において、付勢メカニズム1203は、常にパネル1222を退却させるように試みている-配備に抵抗するトーションスプリング又はその他のタイプのスプリングであってよい。
図12においては、パネル1222は、膨張されている。
【0060】
[0079]
図13A及び13Bは、それぞれ、本開示の一実施形態による部分的に配備されたパネル及び完全に配備されたパネルの例を示している。
【0061】
[0080]
図13Aにおいて、パネル保存コンテナ1302(その他の構成においては「ボックス」と呼称されている)は、一般に、配備解除された又は収縮された状態においてパネル1322を保持することができる。パネル1322の保存は、リールの周りの巻き取り、折り畳み、又はその他の適切な構成を含む-様々な構成を有することができる。
【0062】
[0081]パネル1322は、テンションコード又は任意のその他の適切なメカニズムを使用してパネル保存コンテナ1322から引き出すことができる。特定の構成において、パネル1322を膨張させるために使用される空気ホース1350は、テンションコードとしても機能することができる。
【0063】
[0082]
図13A及び
図13Bにおいて観察されるように、テークアップリール1370は、パネル1322を引き上げている。このような構成のために、任意の適切な付勢メカニズムを使用することができる。非限定的な例は、モーターを含む。空気ホース1350は、空気をパネル1322に供給している。これは、パネル保存コンテナ1302からの除去の際に又はパネルが定位置に到達した後に実行することができる。
【0064】
[0083]
図14は、本開示の一実施形態によるパネル1422の例示用の膨張を示している。具体的には、
図14は、パネル1422の層を構成する複数のチューブ1405の切欠図を示している。図示の容易性を目的として、パネルの1つの層の詳細が示されているが、複数の層を使用することができる。単一空気フロー1409が、層内のチューブ1407のそれぞれを充填するためにマニホルド(図示されてはいない)を通じて動作している。特定の構成において、それぞれの層は、その独自の個々の単一空気フロー1409を有することができる。次いで、層のそれぞれのものの単一空気フローは、それぞれの単一空気フローを供給ラインに接続するマニホルドに接続されている。この構成においては、別個であるものとして一般的に示されているが、チューブ1405及び/又はパネル1422は、マニホルド以外の場所において同一の容積を共有することができる。チューブ1402のそれぞれのものの上部には、空気フローを許容するためにチューブを開放状態において維持する潰れることができるリング1407が存在している。特定の構成において、チューブは、幅が1/2インチであるが、その他の構成においては、チューブは、直径において更に大きくてもよく又は小さくてもよい。8つの層が使用されている場合には、オンデマンド断熱の厚さは、4インチとなる。
【0065】
[0084]
図15A及び
図15Bは、本開示の一実施形態による窓用の断熱のオンデマンド適用を示している。本明細書において記述されているその他のボックスとちょうど同様に、ボックス1502は、例えば、配備に抵抗するスプリングによって負荷が印加されたリール上においてパネル1522を保存している。配備される際には、パネル1522を窓上において引っ張ることができる。
【0066】
[0085]特定の構成においては、パネル1522の引き下げは、窓シェードを引き下げるのに類似した方式で実行することができる。また、トラックは、その他の図を参照して本明細書において開示されているように、特定の構成において使用され得る。
【0067】
[0086]
図15A及び
図15Bにおいて示されているものなどの設計は、既存の窓構成における改造として使用することができる。或いは、この代わりに、これは、窓に組み込むこともできる。これが窓に組み込まれる構成においては、配備は、ガラスのパネルの間であってよい。
【0068】
[0087]
図16A及び
図16Bは、本開示の一実施形態によるドア用の断熱のオンデマンド適用を示している。具体的には、
図16A及び
図16B用の構成は、スライドドアに関する。このような構成は、ボックス1602及びパネル1622を有する
図15A及び
図15Bに類似した方式で動作している。そして、配備は、ガラスのパネルの間であってよい。
【0069】
[0088]
図15A、
図15B、
図16A、及び
図16Bは、オンデマンド断熱が実質的に断熱が必要とされている任意の場所において配置され得ることを示している。窓は、特に良好な候補であり、その理由は、これらが、望ましい太陽光を日中において提供するが、夜間においては熱エネルギーを望ましくない方式で放出しているからである。
【0070】
[0089]
図15A及び
図15Bとちょうど同様に、
図16A及び
図16の設計も、既存のドア構成における改造として使用することができる。或いは、この代わりに、これも、ガラスペインの間を含む-ドアに組み込むことができる。
【0071】
[0090]
図17は、本開示の一実施形態によるテントと共に使用されるオンデマンド断熱適用を示している。様々な環境においては、周辺温度は、極めて低くなる可能性がある。従来のテント材料は、十分な断熱を欠いており、及び/又は、容易に移動するには嵩張り過ぎている。しばしば、熱エネルギー源がテントの内側において存在している際には、熱エネルギーは、テントの材料を通じて寒冷な周辺環境に迅速に失われている。従って、本開示のその他の図を参照して記述されている同一の原理を使用することにより、パネル1722A、1722B、1722C、及び1722Dをテントのために提供することができる。
【0072】
[0091]パネル1722A、1722B、1722C、及び1722Dは、テント内において埋め込むことが可能であり、或いは、既存のテント設計を改造することができる。特定の構成において、パネル1722A、1722B、1722C、及び1722Dに提供される空気圧力は、テントのセットアップを支援することが可能であり、或いは、なんらかの基本的な構造的完全性をテント設計に対して提供することができる。
【0073】
[0092]ドアパネル1722Dは、対応するフロントパネル1722Aとは別個の容積を有することができる。側部及び後部パネル1722Cは、いくつかのパネルであってよい。
【0074】
[0093]個々のパネルに空気圧力を供給する際には、共通コンジットを使用することができる。例えば、空気チャネルがパネルの間の接続ポイントを横断することができる。或いは、この代わりに、その他の構成においては、パネルは、別個に空気が供給されていてもよく、且つ、共通流体接続ポイントを欠いている場合がある。また、この構成においては観察されないが、熱エネルギーの損失を抑制するために、更なる空気層(例えば、
図10A及び
図10Bの1052)を個々の繋ぎ目においてテントの内側において使用することもできる。その他の構成において記述されているように、特定のパネルは、いくつかの層を有することができる。
【0075】
[0094]
図18は、本開示の一実施形態による特定の構成における層化の一例を示している。この図においては、8つの層1890A~1890Hが示されている。図示のように、特定の構成においては、層を交互にずらせることができる。8つの層が示されているが、8つ未満又は超の層を利用することができる。
【0076】
[0095]特定の構成においては、例えば、同時にすべての層を充填するために、共通コンジットをマニホルドに接続することができる。或いは、この代わりに、それぞれの層を別個に充填することもできる。特定の構成においては、層の充填は、望ましい断熱効果を目的として材料に跨る有効距離を動的に変更することができる。例えば、相対的に多くの層を充填することができる。
【0077】
[0096]
図19は、本開示の一実施形態によるエネルギー分配の一例を示している。ソーラーパネル1910は、太陽からエネルギーを取得し、且つ、例えば、電池1920内においてこれを保存している。ボックス1950内において示されているように配備された際には、モーター1930及びポンプ1940は、パネルを運動且つ膨張させるために電池から電力を取得している。
図19に示されているものなどの構成は、太陽への曝露が日中において発生する環境において特に有用である。太陽からのエネルギーは、保存することができる。また、図示されてはいないが、電池1920は、その他の機器を保存するために使用することもできる。
【0078】
[0097]
図20は、本開示の別の実施形態によるエネルギー分配の別の例を示している。
図20は、エネルギーが、加圧されたストレージ2070内において空気圧力として保存されていることを除いて、
図19に類似した方式で動作している。これは、エネルギーをポンプ2040に供給しているソーラーパネル2010からのエネルギーを通じて日中において実行することができる。ボックス2050によって示されているように配備された際に、モーター2030及び圧力の解放2060は、パネルを運動させ、且つ、これを膨張させている。特定の構成においては、ポンプ2040は、補完圧力を同様に提供することができる。
【0079】
[0098]本開示は、特定の実施形態及び一般的に関連する方法について記述しているが、これらの実施形態及び方法の変更及び順列については、当業者に明らかとなろう。非限定的な例として、1つの図を参照して記述されている原理は、別のものを参照して記述されている原理と組み合わせることができる。これに加えて、オンデマンド断熱材システムの特定の既定の使用が提供されているが、当業者は、このようなオンデマンド断熱材システムは、様々なその他の環境において使用され得ることを認識するであろう。一例として、例のいくつかは、温室を参照して記述されているが、任意のその他のタイプの建物(例えば、住宅を含む)も、本開示を利用することができる。そして、特定の実施形態は、ガラスに隣接した状態において使用されることを参照しているが、その他の構成は、プラスチックなどのその他の半透明及び/又は透明材料を有することができる。また、特定の構成は、ガラスに隣接した状態においてオンデマンド断熱を提供しているが、その他の構成は、例えば、二重ペイン窓内のガラスの層の間においてオンデマンド断熱を提供することができる。
【0080】
[0099]例示用の実施形態に関する上述の説明は、本開示を定義又は制約するものではない。添付の請求項によって定義されている本開示の精神及び範囲を逸脱することなしに、その他の変更、置換、及び変形も可能である。
【図】
【国際調査報告】