(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】タイル状に並べられるピクセルからなる発光センサのエッジ配置
(51)【国際特許分類】
G01T 3/08 20060101AFI20241108BHJP
G01T 1/161 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
G01T3/08
G01T1/161 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527249
(86)(22)【出願日】2021-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 US2021072427
(87)【国際公開番号】W WO2023091162
(87)【国際公開日】2023-05-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593063105
【氏名又は名称】シーメンス メディカル ソリューションズ ユーエスエー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Siemens Medical Solutions USA,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110003317
【氏名又は名称】弁理士法人山口・竹本知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ビジャ,アレクサンダー ハンス
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス,ミーシャー
【テーマコード(参考)】
2G188
4C188
【Fターム(参考)】
2G188AA02
2G188BB04
2G188CC29
2G188CC32
2G188DD05
2G188DD43
2G188DD44
2G188DD45
4C188EE02
4C188FF04
4C188GG21
4C188JJ05
4C188JJ06
4C188JJ37
(57)【要約】
ガンマカメラにおけるより大きなFOVの場合、複数のソリッドステート検出器がタイル状に並べられる。ピクセル化された検出器のエッジピクセルはピクセルまたはアノードのピッチがタイル状に並べられた検出器に亘って一定であるように、内部ピクセルよりも狭い。一定のピッチは、複数の検出器から組み合わされたエッジピクセルのペアが内部ピクセルのピッチまたは領域に寄与する場合に生じる。この最適化されたエッジピクセルペアリングおよびタイルにわたる対応する規則的なピッチの結果として、スペクトルおよび他の性能は、あまり劣化しない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1のピクセル化検出器セルを有する第1の検出器であって、前記第1の検出器の第1のエッジ上に、第1の内部検出器セルと第1のエッジ検出器セルとを含む複数の第1のエッジ検出器セルを含む、第1の検出器と、
複数の第2のピクセル化検出器セルを有する第2の検出器であって、前記第2の検出器の第1のエッジ上に、第2の内部検出器セルと第2のエッジ検出器セルとを含む複数の第2のエッジ検出器セルを含む、第2の検出器と、
を含む検出器システムであって、
前記第1の検出器は、前記第2の検出器と並べて配置され、前記第2の検出器は、前記第1のエッジが前記第2のエッジのそばにある前記第1の検出器に隣接して配置されており、
前記第1のエッジ検出器セルは、前記第1の内部検出器セルよりも狭い第1の狭い領域を有し、前記第2のエッジ検出器セルは、前記第2の内部検出器セルよりも狭い第2の狭い領域を有し、
前記第1および第2の狭い領域は、前記第1および第2のエッジ検出器セルのペアが、組合せセルを形成するようにサイズが設定され、前記第1および第2の検出器にわたる前記第1および第2のピクセル化検出器セルのピッチが一定である、
検出器システム。
【請求項2】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の内部検出器セルおよび前記組合せセルは正方形であり、前記第1および第2のエッジ検出器セルは長方形である、
検出器システム。
【請求項3】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の内部検出器セルおよび前記組合せセルは三角形であり、前記第1および第2のエッジ検出器セルのうちのいくつかは三角形であり、前記第1および第2のエッジ検出器セルのうちその他は台形である、
検出器システム。
【請求項4】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の内部検出器セルおよび前記組合せセルは六角形であり、前記第1および第2のエッジ検出器セルは五角形である、
検出器システム。
【請求項5】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の狭い領域が実質的に等しい、
検出器システム。
【請求項6】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の狭い領域は、それぞれ前記第1および第2の内部検出器セルの約1/2の面積を有する、
検出器システム。
【請求項7】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1の検出器と前記第2の検出器との間の前記ピッチよりも狭いギャップをさらに備え、
前記第1および第2の狭い領域は前記ピッチが一定であるように、前記第1および第2の内部検出器セルそれぞれの1/2未満の面積を有する、
検出器システム。
【請求項8】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の検出器が室温半導体検出器を含む、
検出器システム。
【請求項9】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2の検出器が同じ形状を有し、前記第1および第2の内部検出器セルが同じ形状を有する、
検出器システム。
【請求項10】
請求項1に記載の検出器システムであって、
前記第1および第2のピクセル化検出器セルが、前記第1および第2の狭い領域の1/2以下の面積であるコーナエッジ検出器セルを含む、
検出器システム。
【請求項11】
ソリッドステートセンサであって、
複数の半導体ウェハのタイル状配列を含み、前記半導体ウェハはそれぞれ検出面の形状を有し、それぞれが前記形状の検出セルを有する、半導体ウェハのタイル状配列を含み、
隣接する異なる前記半導体ウェハのエッジ上の前記検出セルが、前記隣接する異なる前記半導体ウェハの前記エッジ上の前記検出セルのペアが前記形状を形成するように形作られる、
ソリッドステートセンサ。
【請求項12】
請求項11に記載のソリッドステートセンサであって、
前記形状が正方形であり、
前記半導体ウェハから前記エッジ上の前記検出セルが長方形であって、前記エッジ上にない前記検出セルの1/2以下の面積を有する、
ソリッドステートセンサ。
【請求項13】
請求項11に記載のソリッドステートセンサであって、
前記形状が六角形であり、
前記隣接する異なる前記半導体ウェハの前記エッジ上の前記検出セルが五角形であり、前記エッジ上にない検出セルの1/2以下の面積を有する、
ソリッドステートセンサ。
【請求項14】
請求項11に記載のソリッドステートセンサであって、
隣接する異なる前記半導体ウェハの間にギャップがあり、前記エッジ上の前記検出セルが、前記エッジ上にない前記検出セルの1/2未満の面積である、
ソリッドステートセンサ。
【請求項15】
請求項11に記載のソリッドステートセンサであって、
前記タイル状の配置にわたる前記検出セルのピッチが一定であり、前記エッジ上の前記検出セルのペアが、前記ピッチに対して単一のセルとして動作する、
ソリッドステートセンサ。
【請求項16】
ガンマカメラを形成する方法であって、
タイル状のソリッドステート検出器全体にわたって、同じピクセルピッチで配置された前記ソリッドステート検出器をタイル状に並べるステップと、
前記タイル状に並べるステップの一部として、前記ソリッドステート検出器を位置合わせするステップであって、前記位置合わせするステップが、異なる前記ソリッドステート検出器のエッジ上の前記ピクセルをペアにして、前記エッジ上にない前記ピクセルと同じサイズおよび形状になるようにし、前記ペアになった前記ピクセルのそれぞれが、前記エッジ上にない前記ピクセルのそれぞれと同じピッチを提供する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記タイル状に並べるステップが、正方形の前記ソリッドステート検出器をタイル状に並べるステップを含み、
前記位置合わせするステップは、前記エッジ上の前記ピクセルが長方形で、前記エッジ上にない前記ピクセルの1/2以下の面積を有するように、前記エッジ上の前記ピクセルを位置合わせするステップを含む、
方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、
前記タイル状に並べるステップが、六角形の前記ソリッドステート検出器をタイル状に並べるステップを含み、
前記位置合わせするステップが、前記エッジ上の前記ピクセルが五角形であり、前記ピクセルのそれぞれは前記エッジ上にない前記ピクセルの1/2以下の面積を有するように、前記エッジ上の前記ピクセルを位置合わせするステップを含む、
方法。
【請求項19】
請求項16に記載の方法であって、
前記タイル状に並べるステップが、前記ソリッドステート検出器を互いに隣接させてギャップを隔てて配置するステップを含み、
前記位置合わせするステップが、前記エッジ上の前記ペアになったピクセルと前記ギャップの一部が前記ピッチを提供するように、前記エッジ上の前記ピクセルを位置合わせするステップを含む、
方法。
【請求項20】
請求項16に記載の方法であって、
前記位置合わせするステップが、前記エッジ上の前記ペアになったピクセルが、前記エッジ上にない前記ピクセルおよび前記ソリッドステート検出器の前記ピクセルと同じ形状を有するように位置合わせするステップを含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、単一光子放出型コンピュータ断層撮影(SPECT)、光子放出型断層撮影(PET)、またはガンマカメラを使用する別のイメージャのための半導体検出器に関する。大視野(FOV)ガンマカメラは、ピクセルからなるアノードを有する複数の二次元(2D)ソリッドステート検出器をタイル状に並べる。ほとんどの設計は正方形である。各検出器はピクセルの2Dアレイであり、各ピクセルまたはアノードは、他のピクセルと同じサイズおよび形状を有する。設計におけるステアリンググリッド電極は、ピクセルサイズと同じにすることができ、放射線検出に敏感なセンサ表面領域の割合を低減する(すなわち、検知のためのフィルファクタまたは領域を減少させる。)。
【背景技術】
【0002】
エッジピクセルは他のピクセルよりも大きいか、または他のピクセルと同じサイズであり、検出領域を縮小し、ギャップを増大させ、大型FOVガンマカメラでの使用に困難を加える。エッジ上のピクセルは、内部ピクセルと比較してより低い性能を有する。ピクセルからなるソリッドステートセンサのエッジ(または読み出し電極)付近の劣化したスペクトル性能は製造作業(すなわち、切断、研磨、不動態化、および他のプロセス)中に機械的に誘起された応力による欠陥の増加に起因する。電界はエッジ付近のセンサ容積の外側で曲がり(双極子効果)、中心表面と陰極表面との間で起こる相互作用のためにセンサのエッジに向かって電子を導き、中心表面と陽極表面との間で起こる相互作用のためにセンサのエッジに向かって孔を導く。このステアリング効果は、エッジ付近のスペクトル性能の低下に寄与する。ステアリンググリッドはまた、縁電極の静電容量を増加させ、したがって、縁における性能の低下にも寄与する。最後に、エッジ電極における暗電流(ノイズ)は、わずかに高くなり得、したがって、エッジピクセルにおける性能を低下させる。
【0003】
ガードリングは各2Dソリッドステート検出器の周りに設けられてもよく、タイル状に並べたとき、複数の検出器のピクセル間のさらなる分離をもたらす。タイル状に並べられたときの不均一な間隔は、コリメータへの不十分なレジストレーションを提供する。
【発明の概要】
【0004】
導入として、以下に記載される好ましい実施形態は、タイル状に並べられるガンマカメラのための方法、システム、および検出器を含む。より大きなFOVに対しては、複数のソリッドステート検出器がタイル状に並べられる。ピクセル化された検出器のエッジピクセルはピクセルまたはアノードのピッチがタイル状に並べられた検出器にわたって一定であるように、内部ピクセルよりも狭い。一定のピッチは、複数の検出器から組み合わされたエッジピクセルのペアが内部ピクセルのピッチまたは領域に寄与する場合に生じる。この最適化されたエッジピクセルペアリングおよび複数のタイル全体にわたる対応する規則的なピッチの結果として、スペクトルおよび他の性能は、あまり劣化しない。
【0005】
第1の態様では、検出器システムが第1の検出器の第1のエッジ上に第1の内部検出器セルおよび第1のエッジ検出器セルを含む複数の第1のピクセル化検出器セルを有する第1の検出器を含み、第2の検出器の第2のエッジ上に第2の内部検出器セルおよび第2のエッジ検出器セルを含む複数の第2のピクセル化検出器セルを有する第2の検出器を含む。第1の検出器は第2の検出器が第1の検出器に隣接して配置され、第1のエッジが第2のエッジによって配置されるように、第2の検出器とともにタイル状に並べられる。第1のエッジ検出器セルは第1の内部検出器セルよりも狭い第1の領域を有し、第2のエッジ検出器セルは、第2の内部検出器セルよりも狭い第2の領域を有する。第1および第2の狭い領域は第1および第2の検出器にわたって第1および第2のピクセルからなる検出器セルのピッチが一定であるように、第1および第2のエッジ検出器セルのペアが組合せセルを形成するようなサイズにされる。
【0006】
様々な形状を使用することができる。例えば、第1および第2の内部検出器セル並びに組合せセルは正方形であり、第1および第2のエッジ検出器セルは長方形である。別の例として、第1および第2の内部検出器セルならびに組合せセルは三角形であり、第1および第2のエッジ検出器セルのうちのいくつかは三角形であり、第1および第2のエッジ検出器セルのうちの他は台形である。別の例では、第1および第2の内部検出器セルおよび組合せセルは六角形であり、第1および第2のエッジ検出器セルは五角形である。
【0007】
一実施形態では、第1および第2の狭い領域が実質的に等しい。別の実施形態では、第1および第2の狭い領域がそれぞれ第1および第2の内部検出器セルの領域の約1/2の面積である。
【0008】
第1の検出器と第2の検出器との間にギャップは設けられていない。他の実施形態では、第1の検出器と第2の検出器との間のピッチよりも狭いギャップが提供される。第1および第2の狭い領域はそれぞれ、第1および第2の内部検出器セルの1/2未満の面積であり、その結果、ピッチは、ギャップでさえ一定である。
【0009】
一実施形態では、第1および第2の検出器が室温半導体検出器を含む。他のソリッドステート検出器が使用されてもよい。
【0010】
一実施形態では、第1および第2の検出器は同じ形状を有し、第1および第2の内部検出器セルは同じ形状を有する。
【0011】
別の実施形態では、第1および第2のピクセルからなる検出器セルが第1および第2の狭い領域の1/2以下の面積であるコーナエッジ検出器セルを含む。
【0012】
第2の態様では、ソリッドステートセンサが提供される。半導体ウェハのタイル状の配置が提供される。半導体ウェハは検出面の形状を有し、形状を有する検出セルを有する。半導体ウェハの隣接する異なるものエッジ上の検出セルは、半導体ウェハの隣接する異なるものからのエッジ上の検出セルのペアが形状を形成するように成形される。
【0013】
一実施形態では、形状は正方形である。また、隣接する異なる半導体ウェハからのエッジ上の検出セルは長方形であり、エッジ上にない検出セルの1/2以下の領域を有する。別の実施形態では、形状は六角形である。また、隣接する異なる半導体ウェハからのエッジ上の検出セルは、エッジ上にない検出セルは五角形で1/2以下の面積となっている。
【0014】
他の実施形態では、ギャップが半導体ウェハのうちの当接する異なるものの間にある。エッジ上の検出セルは、エッジ上にない検出セルの1/2未満の面積を有する。
【0015】
別の実施形態として、タイル状の配置全体の検出セルのピッチは固定されており、エッジ上の検出セルのペアはピッチのための単一のセルとして作用する。
【0016】
第3の態様では、ガンマカメラを形成する方法が提供される。ソリッドステート検出器は、タイル状に並べられたソリッドステート検出器を横切って同じピッチのピクセルを有する配置でタイル状に並べられる。ソリッドステート検出器は、タイリングの一部として配列される。複数のソリッドステート検出器のエッジ上の配列ペアピクセルはペアピクセルの各々がエッジ上にないピクセルの各々と同じピッチを提供するように、エッジ上にないピクセルと同じサイズおよび形状を有する。
【0017】
一実施形態では、ソリッドステート検出器は正方形である。エッジ上のピクセルは長方形であり、それぞれ、配列のためにエッジ上にないピクセルの1/2以下の面積を有する。別の実施形態では、ソリッドステート検出器は六角形である。エッジ上のピクセルは五角形であり、それぞれ、配列のためにエッジ上にないピクセルの1/2以下の面積を有する。
【0018】
一実施形態では、ソリッドステート検出器がそれらを分離する間隙を伴って互いに隣接して配置される。エッジ上のピクセルはエッジ上のペアのピクセルにギャップの一部を加えたものが、ピッチを提供するように配列される。
【0019】
別の実施形態では、配列がエッジ上のペアになったピクセルがエッジ上になく、ソリッドステート検出器のピクセルと同じ形状を有するように実行される。
【0020】
本発明は、次の請求の範囲によって定義され、この欄の何れも、それらの請求の範囲を限定するものとして見なされるべきではない。本発明のそれ以上の観点および利点については、好ましい実施形態と関連して以下において説明し、これらを独立して又は組合せ状態で請求の範囲の記載とみなす場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
構成要素(コンポーネント)および図面は、必ずしも縮尺通りにはなっておらず、それどころか、本発明の原理を説明する際に誇張がなされている。さらに、図面に関し、同一の参照符号は、互いに異なる図全体にわたり対応の部分を示している。
【0022】
【
図1】正方形グリッドを有する検出器のタイル状に並べられた配置の一実施形態を示す図である。
【
図2】三角形グリッドを有する検出器のタイル状に並べられた配置の一実施形態を示す図である。
【
図3】六角形グリッドを有する検出器のタイル状に並べられた配置のさらに別の実施形態を示す。
【
図4】正方形グリッド内の検出器間のギャップを有する例示的にタイル状に並べられた配置面の部分図である。
【
図5】検出器間にギャップを有する
図2のタイル状に並べられた配置を示す図である。
【
図6】検出器間にギャップを有する
図3のタイル状に並べられた配置を示す図である。
【
図8】複数の半導体検出器からガンマカメラを形成する方法の例示的な実施形態のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
最適化されたセンサエッジアノードパターンはエッジピクセルスペクトル性能を改善し、並列動作時に複数のセンサにわたって複数の対称軸にわたって対称性を維持する。2D空間内でソリッドステート検出器をタイル状に並べることは、エッジアノードパターンを使用して、複数のセンサにわたってピクセル間の固定ピッチを維持し、エッジピクセルスペクトル性能を改善する。エッジピクセルは、複数の検出器からのエッジピクセルのペアが検出器にわたってピッチを維持するために領域内で組合わせられるように、領域内で低減される。検出器および対応するピクセル(例えば、アノード電極)は三角形、正方形、または六角形などの同じ形状を有し、検出器にわたる任意の寸法に沿って一定のピッチを有する。
【0024】
この構成は複数のセンサを並べてタイル状に並べるときに、より良好な均一性を有する全体的なシステム応答を改善することができ、検出および補正スキームを容易にする。エッジおよびコーナ部ピクセルの静電容量が低減され、したがって、エッジにおけるスペクトル性能およびサブピクセル位置決めが改善される。エッジにおける改善されたスペクトル性能、より良好なマルチセンサの対称性、検出器の総領域に対するエッジピクセルの相対領域の低減(すなわち、フィルファクタの改善)、エッジピクセル/コーナ部のキャパシタンスの低減(たとえば、より狭いピクセルによる)、および/またはエッジにおけるサブピクセル位置決めによるより高い信号対雑音比が提供され得る。検出器の総領域に対するエッジピクセルの相対領域は、より狭いエッジピクセルを有することによって低減され、したがって、フィルファクタを改善する。
【0025】
固定ピッチは、コリメータと検出器ピクセル1~1との間のより良いレジストレーションを提供することができる。2D空間にタイル状に並べられた複数のセンサにわたる対称性は、マルチチャネルコリメータを用いた撮像において望ましい。他のコリメーション又はコリメーションレス方式も、エッジピクセルスペクトル性能が改善された等間隔ピクセルから利益を得る。
【0026】
タイル状に並べられるセンサは、ガンマカメラを形成するなど、発光イメージングに使用される。ガンマカメラは、SPECT、PET、または別の機器設計に使用される。SPECTは、古典的なマルチチャネルコリメーションを用いた画像形成を提供する。本明細書では、SPECT例を使用する。センサは、ガンマ線撮像、断層撮影に適しているか否かにかかわらず、任意の画像形成に使用される。ガンマカメラは、医療放射撮像または非医療放射撮像に使用されてもよい。例えば、センサは、断層撮影なしでのみ2D(平面)画像形成のために使用される。他の例では、タイル状の検出器が限定角度断層撮影装置、断層撮影のための多重化画像形成、コンプトンカメラ画像形成、またはハイブリッドコンプトンカメラおよび多重化画像形成のために使用される。ガンマカメラを使用する任意の撮像装置は、2Dタイル状の配置、または3Dスタッキングおよび/またはタイル状に並べることを可能にする室温半導体検出器で利用可能な空間を効率的に充填することから利益を得ることができる。いくつかの単純な(例えば、整数スケーリングを有する長方形内の六角形タイル状に並べること)が本明細書で提供されるが、格子制約が満たされる必要はない(例えば、準格子を収容する)。
【0027】
図1はタイル状に並べられる検出器110を有する検出器システム(例えば、SPECT検出器システム)の一実施形態を示す。
図2および
図3は、タイル状に並べられた検出器110を有する検出器システムの他の実施形態を示す。ソリッドステートセンサは、複数の検出器110から形成される。検出器110のうちの1つまたは複数は、他の検出器110に隣接してタイル状に並べられたときの性能を改善するようなサイズおよび形状のエッジピクセル122を有する。代替の実施形態では、1つの検出器のみが使用される。縮小されたサイズのエッジ電極の利点は、モジュール内の単一の検出器またはタイルに対してさえも提供され得る。
【0028】
図1に示されるような検出器システムは、タイル状に並べられた配置で2つの検出器110を含む。追加の検出器110は、直線状、正方形状、「L」、「T」、または別のパターンでタイル状に配置された3つ、4つ、またはそれを上回る検出器110など、タイル状に配置され得る。
図1は、線形パターンでタイル状に配置された2つの検出器110を示す。
図2は、線形パターンでタイル状に配置された3つの検出器110を示す。
図3は、「花」パターンでタイル状に配置された7つの検出器110を示す。
【0029】
検出器110のこの配置は、フレーム内に配置され、キャリアに取り付けられ、および/またはプレート間に保持され得る。コリメータ(たとえば、マルチチャネルコリメータ)および/または検出電子機器のための特定用途向け集積回路を含むなど、追加の、異なる、またはより少ない構成要素が提供され得る。
【0030】
検出器110は、室温半導体検出器としての半導体ウェハ等の半導体である。検出器110は、ソリッドステート検出器である。SI、CZT、CdTe、および/または他の材料などの任意の材料を使用することができる。検出器110は、CZTでは約4mmなどの任意の厚さのウェハ製造で作製される。約5×5cmなど、任意のサイズが使用され得る。
【0031】
検出器110は、患者からの放出などのガンマ放出を検出するように設計および構成される。例えば、半導体は、陽極電極が検出器セルを画定するシリコン光子増倍セルのアレイとして形成される。
【0032】
検出器110は、正方形であるか、または放射検出面のための正方形の形状を有する。三角形(
図2参照)または六角形(
図3参照)など、正方形以外の形状を使用してもよい。半導体ウェハは、検出面(放射を受け取るための平面)の正方形または他の形状を有する。
図1~
図3の実施形態では、各内部検出セル120(陰影なしで白色で示される)および対応するアノード電極が検出器110と同じ形状(例えば、正方形(
図1)、三角形(
図2)、または六角形(
図3))を有する。
【0033】
タイル状に配置された複数の検出器110は、同じサイズ、形状、およびピクセルグリッドパターンを有する。他の実施形態では、タイル状に配置された1つまたは複数の検出器110が異なるサイズ、形状、および/またはピクセルグリッドパターンを有する。
【0034】
検出器110は、ピクセルからなる検出器であるか、またはピクセルからなる検出器セルを有する。検出器110は、センサまたはピクセルからなる検出器セル120、122、124のアレイを形成する。例えば、2.5×2.5cm又は5×5cmの検出器110は、約2.2mmのピクセルピッチを有する内部検出セル120の11×11又は21×21ピクセルアレイである。アレイの各検出セル120、122、124は、放出事象を別々に検出することができる。他の多数のピクセル、ピクセルピッチ、および/またはアレイのサイズが使用され得る。三角形分布(
図2参照)または六角形分布(
図3参照)のピクセルまたは内部検出セル120など、長方形以外のグリッドを使用することができる。
【0035】
陽極および陰極電極は、検出器110の対向する表面上に設けられる。本明細書の例では、より低い電圧(例えば、10ボルト以下)のアノード電極が示され、検出セル120、122、124を画定する。アノード電極は検出器110の表面上に露出された導体(例えば、導電性パッドまたはトレース)である。電極は検出セル120、122、124と同じピッチを有し、検出器110の検出セル120、122、124への別個の電気接続のために、互いに電気的に絶縁される。
【0036】
内部検出器セル120は、その一部である検出器110と同じ形状を有する。例えば、
図1の内部検出器セル120は正方形であり、
図2のものは三角形であり、
図3のものは六角形である。代替の実施形態では、1つまたは複数の内部検出器セル120が検出器110とは異なる形状を有する。全ての内部検出器セル120は同じ形状を有するが、所与の検出器110における様々な形状を使用することができる。
【0037】
図1の正方形検出器110の4つすべてのエッジなどの1つまたは複数のエッジは、内部検出器セル120とは異なるサイズおよび/または形状を有するエッジ検出器セル122、124を有する。各エッジ上の検出面の平面内のアレイの単一層(例えば、列または行)のアノードは、内部のアノードとは異なるサイズおよび/または形状を有する。1つまたは複数のエッジのアノードは、他の検出器110とタイ状に配置するためのサイズおよび/または形状によって最適化される。
【0038】
同じサイズおよび/または形状を有する全てのピクセルまたは検出器セル120、122、124ではなく、検出器のエッジ上のエッジまたはコーナピクセルまたは検出器セル122、124は、内部検出器セル120よりも狭いサイズおよび/または異なる形状を有する。
【0039】
内部検出器セル120は、所望のグリッドパターンにおいて所望のピッチPを有する。エッジ検出器セル122は、内部検出器セル120よりも狭い領域を有する。タイル状に配置するために、エッジ検出器セル122は、検出器110を横切ってペアで組合わせるようにサイズ決定され、複数の検出器110からの2つのエッジ検出器セル122の組合せセル140を形成する。ピッチPを維持するために、各検出器110のエッジ検出器セル122は組合せセル140が内部検出器120と同じ領域および/または距離を有するように、内部検出器120の領域よりも狭い。
【0040】
組み合わされたセル140を形成するためにペアにされるべきエッジ検出器セル122は、実質的に等しい面積を有する。実質的には、製造公差を可能にするために使用される。代替の実施形態では、1つの検出器110のエッジ検出器セル122が
図2に示されるように、別の検出器110のエッジ検出器セル122よりも大きい。
【0041】
エッジ検出器セル122は、内部検出器セル120と同じまたは異なる形状を有する。エッジ検出器セル122は内部検出器セル120の約半分以下であるので、エッジ検出器セル122は内部検出器セル120の形状の半分以下を有する。
図1の例では、エッジ検出器セル122が2つの側面が内部検出器セル120と同じ長さであり、内部検出器セル120の幅の半分以下の長方形である。
図2の例では、エッジ検出器セル122のいくつかは例えば、分離されている内部検出器セル120の完全な三角形の上部によって、三角形である。エッジ検出器セル122のいくつかは、上部三角形部分が切断された後の内部検出器セル120の全三角形の残りの部分などの台形である。形状の違いにより、いくつかのエッジ検出器セル122(例えば、台形)の面積は、50%より大きくなり得る。
図3の例では、エッジ検出器セル122が内部検出器セル120の六角形を半分に切るなどして、5つの側面を有する。
【0042】
検出器110の縁部の外側のコーナ部または端部について、コーナ検出器セル124は、異なるサイズおよび/または形状を有する可能性がある。タイル状の配置により、コーナ検出セル124は、3つ以上のタイル状に配置された検出器110のコーナ検出セル124とピッチ目的のために組み合わされたセル140を形成し得る。ピッチを維持するために、コーナ検出セル124は、より狭い領域および/または異なる形状を有する。例えば、
図1のコーナ検出セル124は、長方形ではなく正方形である。別の例として、
図2のコーナ検出セル124は三角形である。別の例では
図3のコーナ検出セル124が5つの側面を有するが、エッジ検出セル122とは異なる形状を有する。
【0043】
エッジ検出器セル122およびコーナ検出セル124のサイズおよび/または形状は、ピッチPを維持するように設計され、これはまた、エッジにおけるピクセルのサイズを低減する。サイズおよび形状は、SPECT検出器110全体にわたってピクセルからなる検出器セル120、140のピッチが一定であるように、内部検出器セル120と同様または同じサイズおよび形状の組合せセル140を形成するように提供される。ピッチは検出器110が互いに隣接して(例えば、エッジ間で)配置されるとき、タイル状に配置された全体わたって同じである。隣接する半導体ウェハのエッジおよびコーナ検出セル122、124は組合せセル140を形成するエッジ上のペア(コーナのための三重項以上)が内部検出器セル120のサイズおよび形状を有するように、成形および/またはサイズ決定される。これにより、タイル配置全体のセルピッチが固定され、組合せセル140(つまり、組み合わされたエッジ検出器セル122または組み合わされたコーナ検出器セル124)がピッチのセルとして機能する。組み合わされたセル140は正方形(例えば、
図1)、三角形(例えば、
図2)、または六角形(例えば、
図3)である。
【0044】
組合せセル140は異なる部分(例えば、構成要素エッジ検出器セル122)を独立して動作させることができる。電気処理または信号処理は、少なくとも信号チェーンの一部について、構成要素部分について別個である。この組み合わせは、物理的ピッチを提供する。電気的には、少なくとも部分的には構成要素セル122、124のために別個の信号処理が提供される。組合せセル140のコーナ検出器セル122、124からの信号は、平均化または合計など、後で組み合わせすることができる。代替の実施形態では、ワイヤまたは他の導体を使用して、タイル状に配置された構成部品を電気的または導電的に組み合わせ、組合せセル140が完全または内部検出器セル120として動作することを可能にする。
【0045】
図1の例では、2つの並んだセンサまたは検出器110が内側ピクセルの50%の面積を有するエッジピクセルと、内側ピクセルの25%の面積を有するコーナ部ピクセルとを有する。センサまたは検出器110間のギャップは、実質的にゼロである(実質的に製造公差のために使用される)。
図2の例では、3つの並んだセンサまたは検出器110のギャップが実質的にゼロである内側ピクセルの33%(三角形エッジ検出器セル122)および67%(台形エッジ検出器セル122)の面積を有するエッジピクセルを有する。
図3の例では、7つの並んだセンサまたは検出器110のギャップが実質的にゼロである内側ピクセルの50%の面積を有するエッジピクセルを有する。
【0046】
図4~
図6はそれぞれ
図1~
図3の例を示すが、1つまたは複数のギャップ400が追加されている。ギャップ400は、対応する検出器110のエッジ間にある。ギャップ400はゼロよりも大きく、ピッチPよりも小さくてもよい。
図4および
図6の例ではギャップ400がピッチPの約33%の幅を有する。
図5の例ではギャップが約5%または10%である。他のギャップ幅が使用されてもよい。
【0047】
ギャップ400を考慮すると、エッジ検出器セル122は、内部検出器セル120の1/2未満の面積を有する。検出器110を横切って、または検出器110間のピッチを維持するために、その領域は、エッジではなく検出セル120の1/2未満の面積である。コーナ検出器セル124は同様に、より狭い面積を有する可能性がある。ギャップを増大させることは、内側ピクセルに対するエッジピクセルおよびコーナ部ピクセルの相対的な面積をさらに減少させる。
図4において、4つの並んだセンサは複数の隣接するセンサにわたって同じピクセルピッチPを維持するために、センサ間の追加の空間、ギャップG(400)のために、内側ピクセルの50%未満の面積を有するエッジピクセルを有する。
図5では、エッジピクセルが複数の隣接するセンサにわたって同じピクセルピッチPを維持しながら、ギャップ400によって引き起こされる検出器間の追加の空間のために、内側ピクセルの33%および67%未満の面積であり得る。台形エッジ検出器セル122は、ギャップ400を有していても、50%を超えの面積を有することができる。
図6では内部ピクセルがギャップ400のために内部ピクセルの50%未満の面積であるが、複数の隣接するセンサにわたって同じピクセルピッチPを維持する。
【0048】
複数の検出器またはタイルは、任意の対称性を有することができる。電極パターンおよび結晶パターンは、異なる空間群であってもよい。組立体は、検出器ヘッドにタイル状に並べられたときに使用することができる1つのモジュールをもたらすことができる。モジュールは、商業的ニーズと性能ニーズとの間で最も最適な対称パターンを使用する。モジュールが、モジュールセルを完全には覆わないユニットセルに対して異なる動作を有する、いかなるタイル状に並べられたことも、エッジタイル状に並べることの必要性がある。単位セルがモジュール単位セルを達成するように単にスケーリングされ、スケーリングが整数でない場合、エッジタイル状の配置が使用される。一般に、並進の対称操作では、軸の周りの回転が空間または格子の2dタイル状の配置をもたらす。2Dにおける反復パターンは1、2、3、4、または6回の対称性を有し、5回または7回の対称性を有することができない(360/n;n=1、2、3、4、6)。準結晶は5回または7回の対称性を有し、準格子を形成することもできるので、ここに含まれる。2Dには17の空間群(回転(5);回転および反射(5);反射(7))があるが、5つの基本的な格子タイプしかない。したがって、検出器モジュールが1つのタイプのものである場合、さらに別の要素のエッジタイル状に並べることが使用される。モジュールを用いてタイル状に並べることは1つの態様であり、モジュール内にタイル状に並べることは、もう1つの態様である。
【0049】
図7は医療システムまたはイメージャ(例えば、SPECT検出器システム)で使用される検出器システムを示す。検出器システムは、システム内のガンマカメラ706またはガンマカメラ706の一部として使用される。
【0050】
システムは、ベッド704上の患者を撮像するための撮像システムである。検出器システム(例えば、タイル状に並べられた検出器110)によって形成されるガンマカメラ706は、患者からの放出を検出する。
【0051】
システム700は、ハウジング702を含む。ハウジング702は金属、プラスチック、ガラス繊維、炭素(例えば、炭素繊維)、および/または他の材料である。一実施形態では、ハウジング702の複数の部品が複数の材料である。
【0052】
ハウジング702は画像化のために患者が配置される患者領域(例えば、ボア)を形成する。ベッド704は、患者領域内で患者を移動させて、異なる時間に患者の異なる部分を走査することができる。代替的に、または追加的に、検出器システムを保持するガントリは、検出器110を移動させる。
【0053】
ガンマカメラ706は、可動ガントリに取り付けられるなど、患者領域に隣接する。ガンマカメラ706は、検出セルを有するピクセルからなる検出器などの2つ以上の半導体検出器110がタイル状に並べられた配置を含む。検出器110を、隙間を有して、または、隙間を有さずに、互いに隣接してタイリングすることによって、より大きな視野のガンマカメラが提供される。ギャップの有無にかかわらずタイル状に並べられた検出器110全体のピッチを維持するようにサイズ設定および形状設定されたエッジ検出器セルおよびコーナ検出器セルを含めることにより、より優れたスペクトル性能が提供される。
【0054】
図8は、ガンマカメラを形成するための方法のフローチャートの一実施形態を示す。組み合わせするためにエッジピクセルをサイジングすることによって、ソリッドステート検出器にわたるピッチは一定であり得る。
【0055】
この方法は、ウェハ処理および/または他の製造によって実施される。ピック・アンド・プレース・マシンは、配列およびタイル状の配置を行うことができる。
【0056】
動作は示された順序(すなわち、上から下または数値的)または別の順序(例えば、逆)で実行される。一実施形態では、動作804が動作802の実行の一部として実行される。
【0057】
追加の、異なる、またはより少ない動作が提供されてもよい。例えば、ソリッドステート検出器をウェハで製造するための工程が提供される。ウェハ製造は電気的に独立した検出セル又はピクセルを画定する電極を形成するために、堆積および/又はエッチング作用を含むことができる。別の例として、特定用途向け集積回路に電気的に接続し、カメラハウジングに組み込み、SPECTイメージャのガントリに取り付けるための動作が提供される。
【0058】
動作802において、複数のソリッドステート検出器がタイル状に並べられる。検出器は、フレームまたはホルダ内に配置するなど、互いに隣接して配置される。検出器は発光検出面が発光検出のためのより大きな領域または面を形成するように、互いに隣接してエッジツーエッジで配置される。検出器は、正方形、三角形、六角形、または別の形状である。タイル状に並べることにより、任意の形状のより大きな領域が形成される。
【0059】
検出器は、タイル状に並べられた検出器全体にわたって同じピッチのピクセルを有するようにタイル状に並べられる。タイリングはギャップを含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0060】
動作804において、ソリッドステート検出器は、タイリングの一部として配列される。フレーム、ピン、溝、および/または別の配列機構を使用して、検出器が配列される。1つ以上の他の検出器に対する各検出器の相対的方向が確立される。
【0061】
配列は、複数の検出器のエッジ上のピクセルをペアにする。ペアリングは、検出器のエッジ上にないピクセルと同じサイズおよび/または形状を有する組合せピクセルを作成する。一ペアのピクセルは、配列されると、内部ピクセルの各々と同じピッチを提供する。
【0062】
一実施形態では、エッジピクセルは長方形であり、それぞれ、エッジ上にないピクセルの1/2以下の面積を有する。他の実施形態では、エッジピクセルがエッジ上にないピクセルの六角形の1/2以下の面積など、五角形である。
【0063】
エッジピクセルはエッジ上のペアになったピクセルがピッチを提供するように、並べて配列される。配列は、配列されたピクセルにギャップの一部を加えたものがピッチを提供するように、ギャップを考慮することができる。配列は、エッジ上にないピクセルと同じ形状および/またはサイズを有する、および/または、検出器の同じ形状を有するペアピクセルをもたらす。配列はエッジ上にないピクセルと同じ形状および/またはサイズを形成するために、3つ以上のコーナ部ピクセルを配列することができる。
【0064】
規則的ピッチは、エッジにおける検出器のスペクトル性能を改善することができる。規則的なピッチは、マルチチャネルコリメータとのより良好な配列を可能にし得る。
【0065】
本発明を様々な実施形態を参照して上述したが、本発明の範囲から逸脱することなく多くの変更および修正を行うことができる。したがって、上記詳細な説明は本発明を限定するものではなく例示として解されるものであり、本発明の精神および範囲を定めるのは、全ての均等例を含む特許請求の範囲の記載に基づくものであることは理解されるべきである。
【国際調査報告】