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特表2024-542443リブを有する導電性軸受及びその製造方法と使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】リブを有する導電性軸受及びその製造方法と使用方法
(51)【国際特許分類】
   F16C 17/02 20060101AFI20241108BHJP
   F16C 41/00 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
F16C17/02 Z
F16C41/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528441
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 US2022081992
(87)【国際公開番号】W WO2023122570
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/265,801
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Saint-Gobain Performance Plastics, Corporation
【住所又は居所原語表記】31500 Solon Road Solon, 44139 OH USA
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディマルティーノ,ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア,バルタサール アール.
(72)【発明者】
【氏名】フェルスター,フロリアン
【テーマコード(参考)】
3J011
3J217
【Fターム(参考)】
3J011AA20
3J011BA02
3J011DA01
3J011KA02
3J011LA04
3J011MA02
3J011PA02
3J011QA01
3J011SA05
3J011SA06
3J011SC01
3J011SD03
3J011SE06
3J217JC07
(57)【要約】
【解決手段】 軸受であって、導電性基材を含む側壁と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備え、側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、軸受と、対向する構成要素と、の間に導電性を提供するように、接触点において、軸受が、摺動層のない空隙領域を有するように、周方向リブ特徴部が、対向する構成要素に接触するように適合される、軸受。
【選択図】図3C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸受であって、
導電性基材を備える側壁と、
前記基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と
を備え、前記側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、前記少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、前記軸受と、対向する構成要素との間に導電性を提供するように、接触点において、前記軸受が、摺動層のない空隙領域を有するように、前記周方向リブ特徴部が、前記対向する構成要素に接触するように適合される、軸受。
【請求項2】
アセンブリであって、
外側構成要素と、
内側構成要素と、
構成要素と第2の構成要素との間に配置される軸受であって、前記軸受が、導電性基材と、前記基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備える略円筒形の側壁を備え、前記略円筒形の側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、前記少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、前記周方向リブ特徴部が、接触点において、前記外側構成要素又は前記内側構成要素に接触するように適合され、前記接触点において、前記外側構成要素と前記内側構成要素との間に導電性を提供するように、前記軸受が、摺動層のない空隙領域を有する、軸受と
を備える、アセンブリ。
【請求項3】
アセンブリであって、
中心軸を画定する穴を有する外側構成要素と、
前記外側構成要素の前記穴内に配置される内側構成要素と、
内側構成要素と外側構成要素との間に配置される軸受であって、前記軸受が、導電性基材と、前記基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備える略円筒形の側壁を備え、前記略円筒形の側壁が、前記中心軸から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、前記少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、前記軸受が、前記軸受が非導電性である非設置構成と、前記軸受が導電性である設置構成と、を有し、前記低導電性が、前記中心軸に垂直に前記軸受と交差する、前記中心軸から径方向に延在する線に沿って、前記軸受の径方向外向き側から前記軸受の径方向内向き側まで測定される10Ω・mを超える電気抵抗率値を有するものとして定義される、軸受と
を備える、アセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、複数の周方向リブ特徴部を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、前記軸受の円周の少なくとも45°に延在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項6】
前記周方向リブ特徴部が、周方向幅及び径方向高さと、前記径方向に延在する周方向ハンプと、を含み、前記ハンプが、前記周方向幅内で頂点まで上昇し、更に前記頂点から下降する、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項7】
前記周方向リブ特徴部の前記頂点における前記摺動層が、前記摺動層を前記基材から除去するための剪断力の印加時に除去されるように、前記周方向リブ特徴部の周方向基部における前記摺動層の厚さが、前記周方向リブ特徴部の前記頂点における前記摺動層の厚さよりも少なくとも2倍厚い、請求項6に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項8】
前記周方向リブ特徴部の前記周方向基部における前記摺動層の厚さが、前記周方向リブ特徴部の頂点における前記摺動層の厚さよりも少なくとも3倍厚い、請求項7に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項9】
前記側壁が、径方向に延在するフランジを更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項10】
前記空隙領域が、前記周方向リブ特徴部の頂点に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項11】
前記空隙領域が、前記周方向リブ特徴部の周方向長さに沿って延在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項12】
前記周方向リブ特徴部の前記周方向長さが、前記軸受の全周の少なくとも1%~100%以下を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項13】
前記空隙領域が、前記側壁の全表面領域の50%以下の表面領域を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項14】
前記周方向リブ特徴部が、前記内側構成要素に向かって径方向内向きに延在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【請求項15】
前記周方向リブ特徴部が、前記内側構成要素に向かって径方向外向きに延在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受又はアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、軸受に関し、特に、導電経路を有する軸受に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
一般的に、軸受は、相対運動を所望の運動に制約し、可動部品間の摩擦を低減する。1つの特定のタイプの軸受は、アセンブリ内の内側構成要素の外面と外側構成要素の穴の内面との間の間隙に位置し得る。例示的なアセンブリは、ドア、フード、テールゲート、及びエンジンコンパートメントヒンジ、シート、ステアリングコラム、フライホイール、ドライブシャフトアセンブリを含み得るか、又は他のアセンブリ、特に、自動車用途で使用されるアセンブリを含み得る。時には、そのようなアセンブリ内の内側構成要素(シャフトなど)、及び外側構成要素(筐体など)などの構成要素にわたって、特定の電気特性を有する必要がある。したがって、アセンブリの長い寿命を維持しつつ、改善された電気特性を提供する、改善された軸受の必要性が継続的に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示は、添付の図面を参照することによって、より良く理解され、その多数の特徴及び利点が当業者に明らかにされ得る。
図1図1は、一実施形態による、軸受を形成する方法を含む。
図2A図2Aは、一実施形態による、軸受を形成し得る複合材料の断面図を含む。
図2B図2Bは、一実施形態による、軸受を形成し得る複合材料の断面図を含む。
図2C図2Cは、一実施形態による、軸受を形成し得る複合材料の断面図を含む。
図3A図3Aは、本発明による、構成される軸受の1つの実施形態の斜視図を含む。
図3B図3Bは、本発明による、構成される軸受の1つの実施形態の斜視図を含む。
図3C図3Cは、本発明による、構成される軸受の1つの実施形態の側面断面図を含む。
図3D図3Dは、本発明による、構成される軸受の1つの実施形態の斜視図を含む。
図4図4は、アセンブリ内の図3Cの軸受の軸方向断面図を含む。
図5図5は、アセンブリ内の図3Aの軸受の径方向断面図を含む。
図6A図6Aは、図5の例示的な線3-3に沿った、軸受の層構造の実施形態の拡大断面端面図であり、それぞれ、非設置構成及び設置構成を示す。
図6B図6Bは、図5の例示的な線3-3に沿った、軸受の層構造の実施形態の拡大断面端面図であり、それぞれ、非設置構成及び設置構成を示す。
図6C図6Cは、図5の例示的な線3-3に沿った、軸受の層構造の実施形態の拡大断面端面図であり、それぞれ、非設置構成及び設置構成を示す。
図6D図6Dは、図5の例示的な線3-3に沿った、軸受の層構造の実施形態の拡大断面端面図であり、それぞれ、非設置構成及び設置構成を示す。
【0004】
当業者は、図中の要素が簡略化及び明瞭化を目的として例解されており、必ずしも縮尺通りに描画されていないことを理解されたい。例えば、図中の一部の要素の寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させるのに役立つように、他の要素に対して誇張されている場合がある。異なる図面における同じ参照符号の使用は、同様の又は同一の部材を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示の理解を補助するために提供される。以下の考察は、教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当てている。この焦点は、教示を説明するのを助けるために提供されており、教示の範囲又は適用性に関する限定として解釈されるべきではない。しかしながら、本出願に開示される教示に基づいて他の実施形態を使用することができる。
【0006】
「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」 という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、若しくはアセンブリは、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではないが、明示的に列挙されていない他の特徴を、又はそのような方法、物品、若しくはアセンブリに固有の他の特徴を、含んでもよい。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」 は、包含的なorを指し、排他的なorを指すのではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0007】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、そうでないことを意味することが明らかでない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形が複数形も含むものとして、又はその逆として理解されるべきである。例えば、単一の実施形態が本明細書に記載されている場合、単一の実施形態の代わりに2つ以上の実施形態を使用することができる。同様に、2つ以上の実施形態が本明細書に記載されている場合、単一の実施形態を2つ以上の実施形態に置き換えることができる。
【0008】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は、例解的であるに過ぎず、限定的であることを意図しない。本明細書に記載されていない範囲で、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来通りであり、軸受及び軸受アセンブリの技術分野における教科書及び他の情報源に見出すことができる。
【0009】
本発明の実施形態は、軸受であって、導電性基材を含む側壁と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を含み、側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を含み、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、軸受と、対向する構成要素との間に導電性を提供するように、接触点において、軸受が、摺動層のない空隙領域を有するように、周方向リブ特徴部が、対向する構成要素に接触するように適合される、軸受を、含むことができる。
【0010】
本発明の実施形態は、アセンブリであって、外側構成要素と、内側構成要素と、構成要素と第2の構成要素との間に配置される軸受であって、導電性基材と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を含む略円筒形の側壁を含み、略円筒形の側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を含み、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、周方向リブ特徴部が、接触点において、外側構成要素又は内側構成要素に接触するように適合され、接触点において、軸受が、外側構成要素と内側構成要素との間に導電性を提供するように、摺動層のない空隙領域を有する、軸受と、を含み得る、アセンブリ。
【0011】
本発明の実施形態は、アセンブリであって、中心軸を画定する穴を有する外側構成要素と、外側構成要素の穴に配置される内側構成要素と、内側構成要素と外側構成要素との間に配置される軸受であって、軸受が、導電性基材と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を含む略円筒形の側壁を含み、略円筒形の側壁が、中心軸から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を含み、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、軸受が、軸受が非導電性である非設置構成と、軸受が導電性である設置構成と、を有し、低導電性が、中心軸に垂直に軸受と交差する、中心軸から径方向に延在する線に沿って、軸受の径方向外向き側から軸受の径方向内向き側まで測定される10Ω・mを超える電気抵抗率値を有するものとして定義される、軸受と、を含み得る、アセンブリ。
【0012】
本発明の実施形態は、軸受を形成し、設置する方法であって、非導電性又は低導電性である軸受と、内側構成要素と、外側構成要素と、を提供することであって、軸受が、導電性基材と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を含む略円筒形の側壁を含み、略円筒形の側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を含み、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有する、提供することと、サブアセンブリを形成するために、軸受を内側構成要素及び外側構成要素の一方に接合することと、軸受が導電性になるように、アセンブリを形成するために、内側構成要素及び外側構成要素の他方をサブアセンブリに接合することと、内側構成要素と、軸受と、外側構成要素と、の間に導電回路を形成することであって、非導電性又は低導電性が、中心軸に垂直に軸受と交差する、中心軸から径方向に延在する線に沿って、軸受の径方向外向き側から軸受の径方向内向き側まで測定される10Ω・mを超える電気抵抗率値を有するものとして定義される、形成することと、を含む、方法。
【0013】
本発明の実施形態は、軸受を形成する方法であって、導電性基材を含むブランクと、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を提供することと、ブランクに少なくとも1つの周方向リブ特徴部を形成することであって、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有する、形成することと、ブランクを、略円筒形の側壁を含む軸受に形成することであって、周方向リブ特徴部が、略円筒形の側壁から径方向内向き又は径方向外向きに突出する、形成することと、内側構成要素と外側構成要素との間に導電性を提供するように、内側構成要素又は外側構成要素に接触するように適合される摺動層のない空隙領域を形成するために、周方向リブ特徴部から摺動層を除去することと、を含み得る、方法。
【0014】
説明のために、図1は、一実施形態による、軸受を製造する方法を含む。形成プロセス10は、ベース材料を提供する第1のステップ12と、複合材料を形成するために、ベース材料を低摩擦コーティングでコーティングする第2のステップ14と、複合材料を軸受に成形する第3のステップ16と、を含み得る。
【0015】
第1のステップ12を参照すると、ベース材料は基材であってもよい。一実施形態では、基材は、少なくとも部分的に金属を含み得る。特定の実施形態によれば、金属は、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、それらの合金を含んでもよく、又は別の種類の金属であってもよい。より具体的には、基材は、ステンレス鋼、炭素鋼、又はバネ鋼等の鋼を少なくとも部分的に含み得る。例えば、基材は、301ステンレス鋼を少なくとも部分的に含み得る。301ステンレス鋼は、焼きなまし、1/4硬、1/2硬、3/4硬、又は完全硬であってもよい。更に、鋼は、クロム、ニッケル、又はそれらの組合せを含むステンレス鋼を含み得る。特定のステンレス鋼は301ステンレス鋼である。基材は、織物メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドを含んでもよい。あるいは、織布メッシュは、織布ポリマーメッシュであり得る。代替的な実施形態では、基材はメッシュ又はグリッドを含まなくてもよい。基材は、導電性材料を含んでもよい。
【0016】
複数の実施形態では、基材はバネ鋼であってもよい。バネ鋼基材は、焼きなまし、1/4硬、1/2硬、3/4硬、又は完全硬であってもよい。バネ鋼基材は、600MPa以上、例えば700MPa以上、例えば750MPa以上、例えば800MPa以上、例えば900MPa以上、又は例えば1000MPa以上の引張強度を有してもよい。バネ鋼基材は、1500MPa以下、又は例えば1250MPa以下の引張強度を有し得る。
【0017】
図2Aは、形成プロセス10の第1のステップ12及び第2のステップ14に従って形成され得る、複合材料1000の図を含む。説明のために、図2Aは、第2のステップ14後の、複合材料1000の層ごとの構成を示す。複数の実施形態では、複合材料1000は、基材1119(すなわち、第1のステップ12で提供されたベース材料)と、摺動層1104(すなわち、第2のステップ14で塗布された低摩擦コーティング)と、を含んでもよい。図2Aで見られるように、摺動層1104は、基材1119の少なくとも一部分に結合され得る。特定の実施形態では、摺動層1104は、別の構成要素の別の表面との低摩擦界面を形成するように、基材1119の表面に結合され得る。摺動層1104は、別の構成要素の別の表面との低摩擦界面を形成するように、基材1119の径方向内面に結合され得る。摺動層1104は、別の構成要素の別の表面との低摩擦界面を形成するように、基材1119の径方向外面に結合され得る。
【0018】
複数の実施形態では、摺動層1104は、低摩擦材料を含むことができる。低摩擦材料は、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組合せなどの、ポリマーを含んでもよい。一例では、摺動層1104は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、それらの誘導体、又はそれらの組合せを含む。特定の例では、低摩擦/耐摩耗層は、ポリケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアミドイミド、それらの誘導体、又はそれらの組合せなどの、ポリマーを含む。更なる例では、低摩擦/耐摩耗層は、ポリエーテルエーテルケトン(polyether ether ketone、PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、それらの誘導体、又はそれらの組合せなどの、ポリケトンを含む。更なる実施例では、低摩擦/耐摩耗層は、超高分子量ポリエチレンであってもよい。例示的なフルオロポリマーは、フッ素化エチレンプロピレン(fluorinated ethylene propylene、FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride、PVDF)、パーフルオロアルコキシ(perfluoroalkoxy、PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びフッ化ビニリデン(tetrafluoroethylene,hexafluoropropylene,and vinylidene fluoride、THV)のターポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(polychlorotrifluoroethylene、PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ethylene tetrafluoroethylene copolymer、ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ethylene chlorotrifluoroethylene copolymer、ECTFE)、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate、PBT)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、ポリイミド(polyimide、PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(polyethylene、PE)、ポリスルホン、ポリアミド(polyamide、PA)、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(liquid crystal polymer、LCP)、又はそれらの任意の組合せを含む。摺動層1104は、リチウム石鹸、黒鉛、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、窒化炭素、炭化タングステン、若しくはダイヤモンド状炭素、金属(アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、チタン、タングステン、鉛、鉄、青銅、鋼、バネ鋼、ステンレス鋼等)、金属合金(列挙された金属を含む)、陽極酸化金属(列挙された金属を含む)、又はそれらの任意の組合せを含む固体ベースの材料を含んでもよい。特定の実施形態によれば、フルオロポリマーが使用されてもよい。本明細書で使用されるように、「低摩擦材料」は、鋼に対して測定される、0.5未満、例えば0.4未満、0.3未満、又は更に0.2未満の乾燥静止摩擦係数を有する材料であり得る。「高摩擦材料」は、鋼に対して測定される、0.6より大きい、例えば0.7より大きい、0.8より大きい、0.9より大きい、又は更に1.0より大きい乾燥静止摩擦係数を有する材料であり得る。摺動層1104は、例えば、非導電性又は低導電性である材料を含む、非導電性摺動材料又は低導電性摺動材料であってもよい。
【0019】
複数の実施形態では、摺動層1104は、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン、PEEK、芳香族ポリエステル、炭素粒子、青銅、フルオロポリマー、熱可塑性充填剤、酸化アルミニウム、ポリアミドイミド(PAI)、PPS、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、LCP、芳香族ポリエステル、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、黒鉛、グラフェン(grapheme)、膨張黒鉛、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、又はそれらの任意の組合せを含む充填剤を更に含んでもよい。更に、充填剤は、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、ウォラストナイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、又はそれらの任意の組合せを含み得る。充填剤は、ビーズ、繊維、粉末、メッシュ、又はそれらの任意の組合せの形態であり得る。充填剤は、ビーズ、繊維、粉末、メッシュ、又はそれらの任意の組合せの形態であり得る。充填剤は、摺動層の総重量に基づいて少なくとも1重量%、例えば、摺動層の総重量に基づいて少なくとも5重量%、又は更に10重量%であってもよい。
【0020】
基材1119は、約10ミクロン~約1500ミクロン、例えば約50ミクロン~約1000ミクロン、例えば約100ミクロン~約750ミクロン、例えば約350ミクロン~約650ミクロンの厚さTsを有し得る。複数の実施形態では、基材1119は、約700~800ミクロンの厚さTsを有してもよい。複数の実施形態では、基材1119は、約950~1050ミクロンの厚さTsを有してもよい。基材1119の厚さTsは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。基材1119の厚さは均一であってもよく、すなわち、基材1119の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さに等しくなり得る。基材1119の厚さは均一であってもよく、すなわち、基材1119の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さとは異なり得る。
【0021】
一実施形態では、摺動層1104は、約1ミクロン~約500ミクロン、例えば約10ミクロン~約350ミクロン、例えば約30ミクロン~約300ミクロン、例えば約40ミクロン~約250ミクロンの厚さTSLを有することができる。複数の実施形態では、摺動層1104は、約50~300ミクロンの厚さTSLを有してもよい。摺動層1104の厚さTSLは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。摺動層1104の厚さは均一であってもよく、すなわち、摺動層1104の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さに等しくなり得る。摺動層1104の厚さは均一であってもよく、すなわち、摺動層1104の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さとは異なり得る。異なる摺動層1104は異なる厚さを有してもよいことが理解されよう。摺動層1104は、図示される基材1119の一方の主表面の上にあってもよく、又は両方の主表面の上にあってもよい。基材1119は、摺動層1104によって少なくとも部分的に封入されてもよい。すなわち、摺動層1104は、基材1119の少なくとも一部分を覆ってもよい。複数の実施形態では、基材1119の径方向内面及び外面のうちの少なくとも1つが、摺動層1119内に位置し得るように、摺動層1104は、基材1119を封入してもよい。基材1119の軸方向表面は、摺動層1104から露出してもよい。封入工程は、シート中の開口部を通してカレンダー加工又はラミネート加工することによって実施されてもよい。シートは、径方向内面及び外面を有する基材1119に形成されてもよい。
【0022】
図2Bは、形成プロセス10の第1のステップ12及び第2のステップ14に従って形成され得る、複合材料の代替的な実施形態の図を含む。説明のために、図2Bは、第2のステップ14後の、複合材料1001の層ごとの構成を示す。この特定の実施形態によれば、この複合材料1001が、摺動層1104を、基材1119(すなわち、第1のステップ12で設けられるベース材料)及び摺動層1104(すなわち、第2のステップ14で塗布される低摩擦コーティング)に結合し得る少なくとも1つの接着層1121も含み得ることを除いて、複合材料1001は、図2Aの複合材料1000と同様であってもよい。別の代替的な実施形態では、基材1119は、固体構成要素、織布メッシュ又はエキスパンドメタルグリッドとして、摺動層1104と基材1119との間に含まれる少なくとも1つの接着層1121の間に埋め込まれてもよい。
【0023】
接着層1121は、限定するものではないが、フルオロポリマー、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル/ポリアミドコポリマー、エチレン酢酸ビニル、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ETFEコポリマー、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、又はそれらの任意の組合せを含む、軸受技術に一般的な任意の既知の接着材料を含んでもよい。加えて、接着剤は、-C=O、-C-O-R、-COH、-COOH、-COOR、-CF=CF-OR、又はそれらの任意の組合せから選択される少なくとも1つの官能基を含み得、式中、Rは、1~20個の炭素原子を含有する環状又は直鎖状有機基である。加えて、接着剤はコポリマーを含み得る。一実施形態では、ホットメルト接着剤は、250℃以下、例えば220℃以下の溶融温度を有し得る。別の実施形態では、接着剤は、200℃超、例えば220℃超で分解し得る。更なる実施形態では、ホットメルト接着剤の溶融温度は、250℃超、又は更には300℃超であり得る。接着層1121は、約1~50ミクロン、例えば約7~15ミクロンの厚さを有し得る。一実施形態では、ホットメルト接着剤は、250℃以下、例えば220℃以下の溶融温度を有し得る。
【0024】
接着層1121は、約1ミクロン~約80ミクロン、例えば約10ミクロン~約50ミクロン、例えば約20ミクロン~約40ミクロンの厚さTALを有し得る。複数の実施形態では、接着層1121は、約3~20ミクロンの厚さTALを有してもよい。複数の実施形態では、接着層1121は、約10~60ミクロンの厚さTALを有してもよい。接着層1121の厚さTALは、上記の最小値及び最大値のうちのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。接着層1121の厚さは均一であってもよく、すなわち、接着層1121の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さに等しくなり得る。接着層1121の厚さは不均一であってもよく、すなわち、接着層1121の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと異なり得る。
【0025】
図2Cは、形成プロセス10の第1のステップ12及び第2のステップ14に従って形成され得る、複合材料の代替的な実施形態の図を含む。説明のために、図2Cは、第2のステップ14後の、複合材料1002の層ごとの構成を示す。この特定の実施形態によれば、この複合材料1002がまた、少なくとも1つの腐食保護層1704、1705及び1708と、基材1119(すなわち、第1のステップ12で提供されたベース材料)及び摺動層1104(すなわち、第2のステップ14で塗布された低摩擦コーティング)に結合し得る接着促進剤層1127及びエポキシ層1129を含み得る耐食コーティング1125と、を含み得ることを除いて、複合材料1002は、図2Bの複合材料1001と同様であってもよい。
【0026】
基材1119は、処理前に複合材料1002の腐食を防止するために、腐食保護層1704及び1705でコーティングされてもよい。加えて、層1704の上に腐食保護層1708を加え得る。層1704、1705、及び1708のそれぞれは、約1~50ミクロン、例えば約7~15ミクロンの厚さを有し得る。層1704及び1705は、亜鉛、鉄、マンガン、若しくはそれらの任意の組合せのリン酸塩、又はナノセラミック層を含み得る。更に、層1704及び1705は、機能性シラン、ナノスケールシラン系プライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水系シランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、アルミニウム、亜鉛のリン酸塩、鉄、マンガン、又はそれらの任意の組合せ、ナノセラミック層、市販の亜鉛(機械的/ガルバニック)又は亜鉛ニッケルコーティング、あるいはそれらの任意の組合せを含むことができる。層1708は、官能性シラン、ナノスケールシラン系プライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水系シランプライマーを含み得る。腐食保護層1704、1706、及び1708は、処理中に除去又は保持され得る。
【0027】
複合材料1002は、耐食コーティング1125を更に含んでもよい。耐食コーティング1125は、約1~50ミクロン、例えば約5~20ミクロン、及び例えば約7~15ミクロンの厚さを有し得る。耐食コーティング1125は、腐食保護層1127と、エポキシ封止層1129と、を含むことができる。接着促進剤層1127は、亜鉛、鉄、マンガン、スズ、若しくはそれらの任意の組合せのリン酸塩、又はナノセラミック層を含み得る。接着促進剤層1127は、機能性シラン、ナノスケールシラン系層、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水系シランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、アルミニウム、市販の亜鉛(機械的/ガルバニック)若しくは亜鉛ニッケルコーティング、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。エポキシ封止層1129は、熱硬化エポキシ、UV硬化エポキシ、IR硬化エポキシ、電子ビーム硬化エポキシ、放射線硬化エポキシ、又は空気硬化エポキシとすることができる。更に、エポキシ封止層1129は、ポリグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、オキシラン、オキサシクロプロパン、エチレンオキシド、1,2-エポキシプロパン、2-メチルオキシラン、9,10-エポキシ-9,10-ジヒドロアントラセン、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。エポキシ層1129は硬化剤を更に含み得る。硬化剤としては、アミン、酸無水物、フェノールノボラック硬化剤、例えばフェノールノボラックポリ[N-(4-ヒドロキシフェニル)マレイミド](PHPMI)、レゾールフェノールホルムアルデヒド、脂肪族アミン化合物、ポリカルボン酸無水物、ポリアクリレート、イソシアネート、カプセル化ポリイソシアネート、三フッ化ホウ素アミン錯体、クロム系硬化剤、ポリアミド、又はそれらの任意の組合せが挙げられ得る。一般に、酸無水物は、式R-C=O-O-C=O-R’(式中、Rは、上記のようなCであり得る)に従うことができる。アミンとしては、モノエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族アミン、脂環式アミン、環状脂肪族アミン、シクロ脂肪族アミンなどの芳香族アミン、アミドアミン、ポリアミド、ジシアンジアミド、イミダゾール誘導体など、又はそれらの任意の組合せが挙げられ得る。
【0028】
一実施形態では、図1のステップ14の下で、上述のような複合材料1000、1001、1002上の層のいずれもそれぞれ、ロール内に配置され、そこから剥離されて、圧力下で、高温で(熱間又は冷間プレス又は圧延)、接着剤によって、又はそれらの任意の組合せによって、共に接合され得る。上述のような複合材料1000の層のいずれかは、少なくとも部分的に互いに重なり合うように一緒に積層されてもよい。上述のように、複合材料1000、1001、1002上の層のいずれも、例えば、物理的若しくは蒸着、噴霧、めっき、粉末コーティングなどのコーティング技術を使用して、又は他の化学的若しくは電気化学的技術を通して、共に塗布されてもよい。特定の実施形態では、摺動層1104は、例えば押出コーティングを含むロールツーロールコーティングプロセスによって塗布されてもよい。摺動層1104は、溶融状態又は半溶融状態に加熱され、スロットダイを通して基材1119の主表面上に押し出されてもよい。別の実施形態では、摺動層1104は、鋳造又は成形されてもよい。
【0029】
一実施形態では、摺動層1104又は任意の層が、溶融接着層1121を使用して基材1119に接着されて、積層体を形成することができる。一実施形態では、材料又は複合材料1000、1001、1002上の介在層又は突出層のいずれも、積層体を形成してもよい。積層体は、軸受に形成され得るストリップ又はブランクに切断され得る。積層体の切断は、スタンプ、プレス、パンチ、鋸の使用を含んでもよく、又は異なる方法で機械加工されてもよい。積層体を切断すると、基材1119の露出部分を含む切断縁部を作成できる。
【0030】
他の実施形態では、図1のステップ14の下で、上述のような複合材料1000、1001、1002上の層のいずれも、例えば、物理的若しくは蒸着、噴霧、めっき、粉末コーティングなどのコーティング技術によって、又は他の化学的若しくは電気化学的技術を通して、塗布されてもよい。特定の実施形態では、摺動層1104は、例えば押出コーティングを含むロールツーロールコーティングプロセスによって塗布されてもよい。摺動層1104は、溶融状態又は半溶融状態に加熱され、スロットダイを通して基材1119の主表面上に押し出されてもよい。別の実施形態では、摺動層1104は、鋳造又は成形されてもよい。
【0031】
ここで、図1に示すような形成プロセス10の第3のステップ16を参照すると、特定の実施形態によれば、複合材料1000、1001、1002を軸受に形成する。一実施形態では、積層体のブランクは、成形又はスタンピング(例えば、適切に成形された金型を使用してプレスされる、ロータリーウェーブ成形など)によって軸受に成形されてもよい。一実施形態では、軸受への成形は、切削作業を含んでもよい。一実施形態では、切断動作は、スタンプ、プレス、パンチ、鋸、深絞りの使用を含んでもよく、又は異なる方法で機械加工されてもよい。複数の実施形態では、切削作業は、軸受上に周辺表面を形成してもよい。切削動作は、第1の主表面から開始して第1の主表面の反対側の第2の主表面に向かう切削方向を定義して、周辺表面又は縁部を形成することができる。あるいは、切削動作は、第2の主表面から開始して第1の主表面に向かう切削方向を定義して、周辺表面又は縁部を形成することができる。
【0032】
軸受を成形した後、軸受は、形成及び成形プロセスで使用された任意の潤滑剤及び油を除去するために洗浄されてもよい。加えて、洗浄することで基材の露出面にコーティングの塗布の準備をし得る。洗浄は、溶媒を用いた化学的洗浄及び/又は超音波洗浄などの機械的洗浄を含んでもよい。
【0033】
図3Aは、上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002のブランクから形成された一実施形態を含む軸受100を示す。複数の実施形態では、軸受は、滑り軸受(plain bearing)であってもよい。複数の実施形態では、軸受は、滑り軸受(sliding bearing)であってもよい。軸受100は、略円筒形の側壁104を含む。略円筒形の側壁104は、上述のようなブランクから形成されてもよく、中心軸500周りでリング状(実質的に環状)の形状に曲げられて開口150を形成してもよい基材(例えば、バネ鋼)を含んでもよい。中心軸500は、軸受の長さに沿って長手方向であってもよい。開口150は、軸受100の軸方向長さに沿って延び、ヒンジアセンブリの別の構成要素に結合するように適合されてもよい。開口150は、中心軸500に対して平行又は平面であってもよい。開口150の形成には、穿孔又はスタンピングによってシートに成形穴を形成することを含んでもよい。シートへの幾何学的形成物の製造は、波、ボール、又は円錐を圧印加工、成形、又は深絞りしてシートプロファイルを形成することによって達成されてもよい。上述のような複合材料1000、1001、1002のブランクから摺動層として形成されるように、略円筒形の側壁104の形状に適合する摺動層を、略円筒形の側壁104は更に含んでもよい。軸受100は、第1の軸方向端部又は縁部103と、第2の軸方向端部又は縁部105と、を有する環状形状を形成する側壁104を含んでもよい。軸受は、第1の外径端部又は縁部107と、第2の外径端部又は縁部109と、を有してもよい。略円筒形の側壁104の端部は、合わなくてもよく(例えば、割り軸受として形成されてもよい)、それによって、略円筒形の側壁104の円周に隣接して軸方向間隙111が残る。他の実施形態では、略円筒形の側壁104は、端部が互いに重なるように湾曲していてもよい。別の更なる実施形態では、略円筒形の側壁104は、連続した切れ目のないリングであってもよい。軸受100及び/又は略円筒形の側壁104は、内面130と、外面132と、を有してもよい。軸受100及び/又は略円筒形の側壁104の内面130は、上述のような複合材料1000、1001、1002から形成されるような、外面132を形成する基材を有する略円筒形の側壁104の形状に適合する摺動層を有してもよい。代替的に又は追加的に、軸受100の外面132は、上述のような複合材料1000、1001、1002から形成されるような、内面130を形成する基材を有する略円筒形の側壁104の形状に適合する摺動層を有してもよい。他の実施形態では、摺動層は、軸受100及び/又は略円筒形の側壁104の両面上に積層されてもよい。
【0034】
図3Bは、上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002のブランクから形成された一実施形態を含む軸受100を示す。図3Bは、図3Aに示され、そのようにラベル付けされたものと同様の特徴を含む。これらの要素の説明については、図3Aの先の説明を参照されたい。複数の実施形態では、軸受100は非平面形状を有してもよい。軸受100は、実質的にL字形である環状形状を有してもよい。言い換えれば、軸受100は、図3Bに示すように、径方向及び軸方向に延在するL軸受断面を有してもよい。軸受の他の環状形状も想定される。複数の実施形態において、成形された軸受100のスタンピングを含む深絞り加工により、L型軸受100を実現できる。軸受100は、径方向軸受部110を含んでもよい。径方向軸受部110は、軸方向に延在する基部領域112の形態であってもよい。径方向軸受部10は、第1の軸方向端部103から第2の軸方向端部105まで延在してもよい。径方向軸受部110は、軸受100の側壁104上にあってもよい。軸受100は、軸方向軸受部120を更に含んでもよい。軸方向軸受部120は、軸受100の側壁104上にあってもよい。軸方向軸受部20は、径方向に延在するフランジ122の形態であってもよい。軸方向軸受部120又は径方向に延在するフランジ122は、第1の径方向端部107から第2の径方向端部109まで延在してもよい。複数の実施形態では、開口150は、軸受100内の開口150の縁部を画定する第1の内側径方向端部又は縁部106及び第2の内側径方向端部又は縁部112を提供することによって、軸方向軸受部120を径方向に分割してもよい。複数の実施形態では、第1の外側径方向端部107又は第2の外側径方向端部109の少なくとも一方は、中心軸500から径方向に測定したとき、軸受100の外径ODを形成してもよい。複数の実施形態では、第1の内側径方向端部106又は第2の内側径方向端部112の少なくとも一方は、中心軸500から径方向に測定したとき、軸受100の内径IDを形成してもよい。言い換えれば、径方向に延在するフランジ122WREFの径方向幅は、外径ODと内径IDとの距離の差からの距離であってもよい。
【0035】
複数の実施形態では、軸受100は、中心軸500から外側径方向端部107,109までの全外径ODを有してもよく、ODは、≧.5mm、例えば≧1mm、≧5mm、≧10mm、≧15mm、又は≧20mmとすることができる。ODは、≦60mm、例えば≦30mm、≦20mm、≦15mm、≦10mm、又は≦5mmとすることができる。軸受100のODは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の範囲内にあってもよいことが理解されよう。軸受100のODは、上記の最小値及び最大値のいずれかの間の任意の値であり得ることが更に理解されよう。軸受100のODは、その円周に沿って変化してもよいことも理解され得る。軸受100のODは、その円周に沿って変化してもよく、複数の軸受にわたって変化してもよいことも理解され得る。
【0036】
複数の実施形態では、軸受100は、中心軸500から第1の内側径方向端部106までの全内径IDを有してもよく、IDは、≧1mm、例えば≧5mm、≧7.5mm、≧10mm、≧15mm、又は≧20mmとすることができる。IDは、≦50mm、例えば≦15mm、≦10mm、≦7.5mm、≦5mm、又は≦1mmとすることができる。軸受100のIDは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。軸受100のIDは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。軸受100のIDは、その円周に沿って変化してもよいことも理解され得る。軸受100のIDは、その円周に沿って変化してもよく、複数の軸受にわたって変化してもよいことも理解され得る。
【0037】
複数の実施形態では、図3Aに示すように、軸受100は、第1の軸方向端部103から第2の軸方向端部105までの全長Lを有することができ、Lは、≧0.5mm、≧0.75mm、≧1mm、≧2mm、≧5mm、又は≧10mmとすることができる。Lは、≦500mm、例えば≦250mm、≦100mm、≦50mm、又は≦25mmとすることができる。軸受100のLは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の範囲内であってもよいことが理解されよう。軸受100のLは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。軸受100のLは、その円周に沿って変化してもよいことも理解され得る。軸受100のLは、その円周に沿って変化してもよく、複数の軸受にわたって変化してもよいことも理解され得る。
【0038】
図3C及び図3Dは、上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002のブランクから形成された一実施形態を含む軸受100を示す。図3Cは、上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002のブランクから形成された一実施形態を含む軸受100の断面図を示す。図3Dは、上述のような材料又は複合材料1000、1001、1002のブランクから形成された一実施形態を含む軸受100の側面図を示す。図3C図3Dは、図3A図3Bに示され、そのようにラベル付けされたものと同様の特徴を含む。これらの要素の説明については、図3A図3Bの先の説明を参照されたい。図3Cだけでなく図3A~3Bにも好適に示すように、軸受100は、軸受100の内面130又は外面132から、略円筒形の側壁104に沿って径方向内向き又は外向きに延在する少なくとも1つの周方向リブ特徴部108を有してもよい。周方向リブ特徴部108は、軸受100の径方向軸受部及び/又は軸方向軸受部(例えば、周方向に延在するフランジ)上に位置してもよい。周方向リブ特徴部108は、嵌合構成要素に接触するように適合されてもよい。例えば、図3C~3Dは、径方向内向きに延在する周方向リブ特徴部108を示す。周方向リブ特徴部108は、スタンピング(例えば、適切に成形された金型を使用してプレスされる、ロータリーウェーブ成形など)を介して、複合材料1000、1001、1002から形成されてもよい。このように、複合材料の低摩擦層は、軸受100の内側にあってもよい。周方向リブ特徴部108の上又は下の軸受100の少なくとも1つの軸方向端部103、105において、複合材料の平坦な周方向に延在するリム109があってもよい。一実施形態では、周方向リブ特徴部108は、軸受100の円周周りで連続的であってもよい。他の実施形態では、図3B及び3Dに好適に示すように、周方向リブ特徴部108は、軸受100の円周周りで不連続であってもよい。複数の実施形態では、周方向リブ特徴部108は、複数の周方向リブ特徴部108、108’、108’’を含んでもよい。リム109と連続して形成され、隣接する周方向リブ特徴部108の第1のペア間で周方向に離隔されてもよく、軸受100の未形成セクション121及び/又はスロットによって、各周方向リブ特徴部108はまた、隣接する周方向リブ特徴部108から離隔されてもよい。複数の実施形態では、少なくとも1つの周方向リブ特徴部108は、少なくとも2:1、例えば少なくとも3:1、例えば少なくとも4:1、例えば少なくとも5:1、例えば少なくとも10:1、例えば少なくとも20:1、又は例えば少なくとも50:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有してもよい。複数の実施形態では、少なくとも1つの周方向リブ特徴部108は、軸受の円周の少なくとも45°、例えば軸受100の円周の少なくとも90°、少なくとも180°、又は少なくとも270°に延在してもよい。一実施形態では、周方向リブ特徴部108は、従来の軸受で使用される波型に形状が類似し得る、軸方向に細長い隆起部であってもよい。別の実施形態では、周方向リブ特徴部108は、中心軸3000からの多角形断面を有してもよい。周方向リブ特徴部108は、少なくとも1つの多角形角を含んでもよい。例えば、周方向リブ特徴部108は、略円筒形の側壁104から延在する三角形又は四辺形の形状を含んでもよい。更に別の実施形態では、周方向リブ特徴部108のうちの少なくとも1つは、弓状部分及び多角形部分を有してもよい。別の実施形態では、周方向リブ特徴部108は、中心軸3000からの半円形断面を有してもよい。別の実施形態では、周方向リブ特徴部108は、中心軸3000からの可変断面を有してもよい。一実施形態では、周方向リブ特徴部108は、複数の周方向リブ特徴部108を含んでもよい。一実施形態では、周方向リブ特徴部108のうちの少なくとも2つは、互いに比較して、同じ幾何学的形状又はサイズを有してもよい。更なる実施形態では、周方向リブ特徴部108の全てが、互いに比較して、同じ幾何学的形状又はサイズを有してもよい。別の実施形態では、周方向リブ特徴部108のうちの少なくとも1つは、互いに比較して、異なる幾何学的形状又はサイズを有してもよい。更なる実施形態では、周方向リブ特徴部108の全てが、互いに比較して、異なる幾何学的形状又はサイズを有してもよい。
【0039】
周方向リブ特徴部108のうちの少なくとも1つは、基部115a、115bのペア間に画定される周方向長さLCRと、径方向高さHCRと、径方向に延在する周方向ハンプ113と、を有してもよく、ハンプ113は、周方向幅内で頂点117に対して上昇及び下降し、肩部111のペアによって軸方向に結合される。複数の実施形態では、周方向リブ特徴部108の周方向長さLCRは、軸受100の全周の少なくとも1%~100%以下を含む。少なくとも1つの周方向リブ特徴部108の頂点117は、丸みを帯びていてもよいし、正方形であってもよい。複数の実施形態では、ハンプは、波状方向で複数の谷及び山(頂点117を含む)を含んでもよい。
【0040】
動作中、軸受100は、対向する構成要素に隣接して位置し得る。動作中、軸受100は、2つの対向する(嵌合する)構成要素の間に位置し得る。例えば、内側構成要素(例えば、シャフト)と外側構成要素(例えば、筐体)の穴との間の環状空間に位置し得る。周方向リブ特徴部108は、内側構成要素と外側構成要素との間で圧縮されてもよい。いくつかの実施形態では、各周方向リブ特徴部108は、バネとして作用してもよく、構成要素間のクリアランスが0の状態で構成要素が互いに嵌合するように変形する。言い換えれば、内側構成要素は、軸受100の内面130に接触し、外側構成要素は、軸受100の外面132に接触する。複数の実施形態では、少なくとも1つの周方向リブ特徴部108は、30kN/mm以下、例えば25kN/mm以下、例えば15kN/mm以下、例えば10kN/mm以下のバネ定数を有してもよい。複数の実施形態では、少なくとも1つの周方向リブ特徴部108は、少なくとも0.5kN/mm、例えば少なくとも1kN/mm、又は例えば少なくとも3kN/mmのバネ定数を有してもよい。バネ定数は、周方向リブ特徴部のサイズ、略円筒形の側壁102の厚さ、及び軸受100の寸法に応じて変化してもよい。
【0041】
図4は、軸受100の一実施形態を含むアセンブリ300の軸方向断面図を示す。アセンブリ300は、例えば、図3Cに示す軸受100を組み込む。したがって、図4は、図3C図3Dに示され、そのようにラベル付けされたものと同様の特徴を含む。これらの要素の説明については、図3C図3Dの先の説明を参照されたい。アセンブリ300は、筐体302又は外側構成要素を含む。筐体302は、その中に形成された軸方向穴304を有し、これは、シャフト306又は内側構成要素を受け入れ得る。
【0042】
図4は、外面132上に基材1119を有し、内面130上に摺動層1104を有する、略円筒形の側壁102を、軸受100が含むことを示す。使用時に、周方向リブ特徴部108が内側構成要素306に接触するように、軸受100の周方向リブ特徴部108は、シャフト306と筐体302との間の環状間隙内で径方向に圧縮されてもよい。したがって、軸受100は、環状間隙を0まで減少させ、よって、アセンブリ300内の構成要素間にクリアランスが存在しなくてもよい。軸受100は、略円筒形の側壁102と、内側構成要素306の外面308との間の接触領域における摩擦係合によって筐体302に対して固定されてもよい。摺動層1104は、所望のトルク範囲を維持しつつ、アセンブリ300内での軸受100の使用中に、必要なトルクを低減し得る。
【0043】
シャフト306の外面308と、穴304の内面310との間には環状間隙が存在する。シャフト306及び穴304の直径が製造公差内で変動し得るので、この環状間隙のサイズは可変であってもよい。穴304内でのシャフト306の振動を防止するために、環状間隙は、軸受100でふさがれて、構成要素間に0クリアランス嵌合を形成してもよい。
【0044】
複数の実施形態では、図2A~2C及び図4に戻って参照すると、軸受100は、特定の厚さTを有してもよい。本明細書に記載の実施形態の目的のために、軸受100の厚さTは、内面130から外面132までの距離である。軸受100の厚さTは、図2A~2Cに示されるような材料又は複合材料1000、1001、1002と実質的に同様又は同じ厚さであってもよいことが理解されよう。特定の実施形態によれば、軸受100の厚さTは、少なくとも約0.1mm、又は少なくとも約0.2mm、又は少なくとも約0.5mm、又は少なくとも約0.8mm、又は更に少なくとも約1.5mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、軸受100のTは、約2mm以下、例えば約1.5mm以下、又は更に約1.0mm以下であってもよい。軸受100の厚さTは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の範囲内にあってもよいことが理解されよう。軸受100の厚さTは、上記の最小値と最大値とのいずれかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されよう。軸受100の厚さTは、その円周に沿って変化してもよいことも理解され得る。軸受100の厚さTは、その円周に沿って変化してもよく、複数の軸受にわたって変化してもよいことも理解され得る。
【0045】
図5は、軸受100の別の実施形態を含むアセンブリ300を通る軸方向断面図を示す。アセンブリ300は、例えば、図3A~3Bに示される軸受100を組み込む。したがって、図5は、図3A図3Bに示され、そのようにラベル付けされたものと同様の特徴を含む。これらの要素の説明については、図3A図3Bの先の説明を参照されたい。アセンブリ300はまた、筐体302又は外側構成要素と、シャフト306又は内側構成要素と、を含んでもよい。図示の実施形態では、軸受100は、シャフト306上に保持されてもよい。この実施形態では、周方向リブ特徴部108は、外側構成要素302に向かって径方向外向きに延在する。筐体302の穴304の内側では、周方向リブ特徴部108は、内面310において構成要素間の環状間隙又は空間内に圧縮されてもよい。
【0046】
図5は、内面130上に基材1119を有し、外面132上に摺動層1104を有する、略円筒形の側壁102を、軸受100が含むことを示す。使用時、周方向リブ特徴部108が外側構成要素302に接触するように、軸受100の周方向リブ特徴部108は、シャフト306と筐体302との間の環状間隙内で径方向に圧縮され得る。したがって、軸受100は、環状間隙を0まで減少させ、よって、アセンブリ400内の構成要素間にクリアランスが存在しなくてもよい。軸受100は、略円筒形の側壁102と、内側構成要素306の外面308との間の接触領域における摩擦係合によって筐体302に対して固定されてもよい。摺動層1104は、所望のトルク範囲を維持しつつ、アセンブリ400内での軸受100の使用中に、必要なトルクを低減し得る。
【0047】
図6A図6Dは、様々な構成の軸受100を示す図4及び図5の例示的な線3-3に沿った軸受100の層構造の実施形態の拡大断面端面図を含む。図6A図6Dは、図3A図3Dに示され、そのようにラベル付けされたものと同様の特徴を含む。これらの要素の説明については、図3A図3Dの先の説明を参照されたい。複数の実施形態では、例示的な図6Aに示すように、軸受100は、摺動層1104を有する周方向リブ特徴部108を含んでもよい。これは非設置構成と呼ばれ得る。複数の実施形態では、例示的な図6Bに示すように、軸受100は、摺動層1104のない空隙領域118を含む周方向リブ特徴部108を含んでもよい。空隙領域118は、軸受100と、対向する構成要素(例えば、内側構成要素306又は外側構成要素302の少なくとも一方)と、の間の接触点に位置することができ、これにより、軸受100を導電性にし、アセンブリ内に配置されたとき、軸受と、内側構成要素306及び外側構成要素302との間に導電性を提供することができる。一般に、内側構成要素306、及び外側構成要素302は、導電性である。これは非設置構成と呼ばれ得る。空隙領域118は、周方向リブ特徴部108の頂点117に位置するか、又はその近くに位置してもよい。例えば、図6B又は図6Cに示すように、摺動層1104の一部は、内側構成要素及び外側構成要素306のうちの1つによって、設置前に除去されてもよく、又は設置中に削り取られてもよい。これらの材料の除去を容易にするための幾何学形状は、内側及び外側構成要素306、302並びに用途に関して、軸受100及び周方向リブ特徴部108の直径を構成することを含んでもよい。例えば、周方向リブ特徴部108の外径は、外側構成要素302の内径よりもわずかに大きくてもよい。同様に、周方向リブ特徴部108の内径は、内側構成要素306の外径よりもわずかに小さくてもよい。軸受100は、内側構成要素306と外側構成要素302との間に設置する前に、他の方法で空隙領域118を形成するために摺動層1104が除去され得ることが企図されてもよい。
【0048】
複数の実施形態では、例示的な図6Dに示すように、軸受100は、図6Aと同様の摺動層1104を有する周方向リブ特徴部108を含んでもよい。いくつかの実施形態では、軸受100は、第1の場所における摺動層1104の第1の厚さTSL1と、第1の場所における摺動層1104の第2の厚さTSL2と、を有してもよい。いくつかの実施形態では、摺動層1104の第1の厚さTSL1は、周方向リブ特徴部108の基部115a、115bのうちの1つにおけるものであってもよい。いくつかの実施形態では、摺動層1104の第2の厚さTSL2は、周方向リブ特徴部108の頂点117におけるか、又はその近くであってもよい。複数の実施形態では、周方向リブ特徴部の周方向基部115a、115bにおける摺動層の厚さ(すなわち、第1の場所のTSL1)は、周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104か、又はその近くの摺動層1104であるような、周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104の厚さ(すなわち、第2の場所のTSL2)より少なくとも2倍厚くてもよい。この実施形態では、周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104、又はその近くの摺動層1104は、空隙領域118を作成するために、基材1119から摺動層1104を除去するための剪断力を加えると、除去される。
【0049】
周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104が、基材1119から摺動層1104を除去するための剪断力を加えると、除去され得るように、周方向リブ特徴部108の周方向基部115a、115bにおける摺動層1104の第1の厚さTSL1は、周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104の、又はその近くであり得る摺動層1104の、第2の厚さTSL2よりも少なくとも2倍厚くてもよい。いくつかの実施形態では、周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104が、基材1119から摺動層1104を除去するための剪断力を加えると、除去され得るように、周方向リブ特徴部108の周方向基部115a、115bにおける摺動層1104の第1の厚さTSL1は、周方向リブ特徴部108の頂点117における摺動層1104の、又はその近くであり得る摺動層1104の、第2の厚さTSL2よりも、少なくとも3倍厚い、例えば6倍厚い、例えば少なくとも8倍厚い、又は例えば少なくとも10倍厚くてもよい。複数の実施形態では、周方向リブ特徴部108の高さHCRは、摺動層1104の第1の厚さTSL1及び/又は第2の厚さTSL2よりも大きくてもよい。
【0050】
複数の実施形態では、空隙領域118は、周方向リブ特徴部108の表面領域の全体を占めなくてもよい。空隙領域118は、摺動層1104が除去された周方向リブ特徴部108の薄いストリップであってもよい。いくつかの実施形態では、空隙領域118は、周方向リブ特徴部108の周方向長さに沿って延在してもよい。複数の実施形態では、空隙領域118の周方向長さは、軸受の全周の少なくとも1%~100%以下であってもよい。いくつかの実施形態では、空隙領域118は、0.1mmより大きい、1mmより大きい、例えば2mmより大きい、例えば5mmより大きい、例えば20mmより大きい、又は例えば50mmより大きい表面積を有してもよい。いくつかの実施形態では、空隙領域118、218は、100mm未満、例えば30mm未満、例えば10mm未満、例えば5mm未満、又は例えば1mm未満の表面領域を有してもよい。空隙領域118は、上記の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得る、表面積を有し得ることが更に理解されるであろう。また、空隙領域118は、その軸方向長さ、又は周方向幅に沿って変化してもよく、更に複数の軸受にわたって変化してもよい、表面領域を有し得ることも理解され得る。
【0051】
このようにして、いくつかの実施形態では、軸受100は、軸受100が非導電性又は低導電性であり得る非設置構成又は製造の中間状態(例えば、図6Aを参照)と、軸受が導電性であり得る設置構成(例えば、図6Bを参照)と、を有し得る。例えば、非設置構成又は製造の中間状態は、10MΩより大きくてもよい電気抵抗値を有し得、設置構成は、1Ω未満(例えば、約0~0.5Ω)であってもよい電気抵抗値を有し得る。抵抗率は、軸受100の径方向外向き側132から、軸受100の径方向内向き側130まで、空隙領域が形成される周方向リブ特徴部において軸受100と交差する中心軸500から径方向に延在する線に沿って、測定される。
【0052】
いくつかの実施形態では、周方向リブ特徴部108は、略円筒形の側壁102に対して径方向内向きと、径方向外向きとの両方に延在してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの周方向リブ特徴部108は、単一の軸受100(図示せず)の略円筒形の側壁102に対して径方向内向きと、径方向外向きとの両方に延在してもよい。軸受100が、周方向リブ特徴部108を通して導電性であり得るように、設置構成は、摺動層1104(例えば、図6Bを参照)を少なくとも部分的に欠き得る周方向リブ特徴部108を含んでもよい。
【0053】
実施形態の用途は、例えば、ヒンジ及び他の車両構成要素のためのアセンブリを含む。更に、軸受又はアセンブリの使用は、限定しないが、ドア、フード、テールゲート、及びエンジンコンパートメントヒンジ、シート、ステアリングコラム、フライホイール、ドライブシャフトアセンブリ、パワートレイン用途(ベルトテンショナなど)、又は他の種類の用途など、いくつかの用途において、利益の向上をもたらし得る。本明細書の特定の実施形態によれば、軸受は、無線周波数干渉(radio frequency interference、RFI)問題を解決又は軽減し得るアンテナを含む内側構成要素及び外側構成要素を有するアセンブリに導電性を提供することができる。これらの軸受の使用は、既存のケーブルの解決策に取って代わることができる。加えて、本明細書の実施形態による軸受は、騒音/振動を低減し、軸受表面及び嵌合構成要素の摩耗を低減し、更に複雑な構成部品及びアセンブリ時間を低減し、それによって、寿命を延ばし、外観を改善し、アセンブリ、軸受、及びその他の構成要素の有効性及び性能を改善し得る。
【0054】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを以下に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が例解的であるに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従い得る。
【0055】
実施形態1:軸受であって、導電性基材を備える側壁と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備え、側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、軸受と、対向する構成要素との間に導電性を提供するように、接触点において、軸受が、摺動層のない空隙領域を有するように、周方向リブ特徴部が、対向する構成要素に接触するように適合される、軸受。
【0056】
実施形態2:アセンブリであって、外側構成要素と、内側構成要素と、構成要素と第2の構成要素との間に配置される軸受であって、軸受が、導電性基材と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備える略円筒形の側壁を備え、略円筒形の側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、周方向リブ特徴部が、接触点において、外側構成要素又は内側構成要素に接触するように適合され、接触点において、外側構成要素と内側構成要素との間に導電性を提供するように、軸受が、摺動層のない空隙領域を有する、軸受と、を備える、アセンブリ。
【0057】
実施形態3:アセンブリであって、中心軸を画定する穴を有する外側構成要素と、外側構成要素の穴内に配置される内側構成要素と、内側構成要素と外側構成要素との間に配置される軸受であって、軸受が、導電性基材と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備える略円筒形の側壁を備え、略円筒形の側壁が、中心軸から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有し、軸受が、軸受が非導電性である非設置構成と、軸受が導電性である設置構成と、を有し、低導電性が、中心軸に垂直に軸受と交差する、中心軸から径方向に延在する線に沿って、軸受の径方向外向き側から軸受の径方向内向き側まで測定される10Ω・mを超える電気抵抗率値を有するものとして定義される、軸受と、を備える、アセンブリ。
【0058】
実施形態4:軸受を形成し、設置する方法であって、非導電性又は低導電性である軸受と、内側構成要素と、外側構成要素と、を提供することであって、軸受が、導電性基材と、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を備える略円筒形の側壁を備え、略円筒形の側壁が、中心軸を画定する穴から径方向内向き又は径方向外向きに突出する少なくとも1つの周方向リブ特徴部を備え、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有する、提供することと、サブアセンブリを形成するために、軸受を内側構成要素及び外側構成要素の一方に接合することと、軸受が導電性になるように、アセンブリを形成するために、内側構成要素及び外側構成要素の他方をサブアセンブリに接合することと、内側構成要素と、軸受と、外側構成要素と、の間に導電回路を形成することであって、非導電性又は低導電性が、中心軸に垂直に軸受と交差する、中心軸から径方向に延在する線に沿って、軸受の径方向外向き側から軸受の径方向内向き側まで測定される10Ω・mを超える電気抵抗率値を有するものとして定義される、形成することと、を含む、方法。
【0059】
実施形態5:軸受を形成する方法であって、導電性基材を備えるブランクと、基材に結合される非導電性又は低導電性の摺動層と、を提供することと、ブランクに少なくとも1つの周方向リブ特徴部を形成することであって、少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、少なくとも2:1の周方向長さと軸方向幅との間のアスペクト比を有する、形成することと、ブランクを、略円筒形の側壁を備える軸受に形成することであって、周方向リブ特徴部が、略円筒形の側壁から径方向内向き又は径方向外向きに突出する、形成することと、内側構成要素と外側構成要素との間に導電性を提供するように、内側構成要素又は外側構成要素に接触するように適合される摺動層のない空隙領域を形成するために、周方向リブ特徴部から摺動層を除去することと、を含む、方法。
【0060】
実施形態6:少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、複数の周方向リブ特徴部を備える、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0061】
実施形態7:少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、軸受の円周の少なくとも45°、例えば軸受の円周の少なくとも90°、少なくとも180°、又は少なくとも270°に延在する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0062】
実施形態8:少なくとも1つの周方向リブ特徴部が、連続リブを備える、実施形態3に記載のアセンブリ。
【0063】
実施形態9:周方向リブ特徴部が、内側構成要素と外側構成要素との間に導電性を提供するように、内側構成要素又は外側構成要素に接触するように適合される摺動層のない空隙領域を備える、実施形態3から4のいずれか1つに記載のアセンブリ又は方法。
【0064】
実施形態10:摺動層が、略円筒形の側壁の内面上に配置され、基材が、略円筒形の側壁の外面上に配置される、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0065】
実施形態11:摺動層が、略円筒形の側壁の外面上に配置され、基材が、略円筒形の側壁の内面上に配置される、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0066】
実施形態12:周方向リブ特徴部が、周方向幅及び径方向高さと、径方向に延在する周方向ハンプと、を含み、ハンプが、周方向幅内で頂点まで上昇し、更に頂点から下降する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0067】
実施形態13:周方向リブ特徴部の頂点における摺動層が、摺動層を基材から除去するための剪断力の印加時に除去されるように、周方向リブ特徴部の周方向基部における摺動層の厚さが、周方向リブ特徴部の頂点における摺動層の厚さよりも少なくとも2倍厚い、実施形態12に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0068】
実施形態14:周方向リブ特徴部の周方向基部における摺動層の厚さが、周方向リブ特徴部の頂点における摺動層の厚さよりも少なくとも3倍厚い、例えば周方向リブ特徴部の頂点における摺動層の厚さよりも少なくとも6倍厚い、例えば周方向リブ特徴部の頂点における摺動層の厚さよりも少なくとも8倍厚い、又は例えば周方向リブ特徴部の頂点における摺動層の厚さよりも少なくとも10倍厚い、実施形態13に記載の軸受、アセンブリ又は方法。
【0069】
実施形態15:周方向リブ特徴部の高さが、摺動層の厚さよりも大きい、実施形態12から14のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0070】
実施形態16:側壁が、径方向に延在するフランジを更に備える、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0071】
実施形態17:径方向に延在するフランジが、周方向リブ特徴部を含む、実施形態16に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0072】
実施形態18:空隙領域が、周方向リブ特徴部の頂点上に位置する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0073】
実施形態19:周方向ハンプが、頂点を含む複数のピークを備える、実施形態12に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0074】
実施形態20:空隙領域が、周方向リブ特徴部の周方向長さに沿って延在する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0075】
実施形態21:空隙領域の周方向長さが、軸受の全周の少なくとも1%~100%以下を備える、実施形態20に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0076】
実施形態22:周方向リブ特徴部の周方向長さが、軸受の全周の少なくとも1%~100%以下を備える、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0077】
実施形態23:空隙領域が、側壁の全表面領域の50%以下の表面領域を備える、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0078】
実施形態24:空隙領域が、外側構成要素と内側構成要素との間への設置時に形成される、実施形態1、2、5、又は6に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0079】
実施形態25:空隙領域が、外側構成要素と内側構成要素との間の設置中に形成される、実施形態1、2、5、又は6に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0080】
実施形態26:空隙領域が、外側構成要素と内側構成要素との間に設置前に形成される、実施形態1、2、5、又は6に記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0081】
実施形態27:基材が、鋼を含む、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0082】
実施形態28:金属が、炭素鋼、バネ鋼、又はステンレス鋼を含む、実施形態27に記載の軸受、アセンブリ又は方法。
【0083】
実施形態29:摺動層が、ポリケトン、ポリアラミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、熱可塑性フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組合せを含む、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0084】
実施形態30:摺動層が、1~100ミクロンの範囲内の厚さを有する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0085】
実施形態31:軸受が、1~50mmの範囲内の内径を有する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0086】
実施形態32:軸受が、2~60mmの範囲内の内径を有する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0087】
実施形態33:軸受が、2~100mmの範囲内の長さを有する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0088】
実施形態34:周方向リブ特徴部が、内側構成要素に向かって径方向内向きに延在する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0089】
実施形態35:周方向リブ特徴部が、内側構成要素に向かって径方向外向きに延在する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0090】
実施形態36:軸受が、軸方向間隙を有する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の軸受、アセンブリ、又は方法。
【0091】
上述の特徴の全てが必要とされるわけではなく、特定の特徴の領域が必要とされなくてもよく、記載した特徴に加えて1つ以上の特徴が提供されてもよいことに留意されたい。なおも更に、特徴が列挙される順序は、必ずしも特徴が導入される順序ではない。
【0092】
特定の特徴が、明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されており、単一の実施形態において組み合わせて提供され得る。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴は、別個に又は任意の部分的な組合せで提供され得る。
【0093】
利益、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上述されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴(複数可)は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0094】
本明細書に記載の実施形態の明細書及び例解図は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び例解図は、本明細書に記載の構造又は方法を使用するアセンブリ及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態が単一の実施形態中に組み合わせて提供され得、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴が、別々に又は任意の部分的組合せで提供され得る。更に、範囲で述べた値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。多くの他の実施形態が、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかとなり得る。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は任意の変更を行うことができるように、他の実施形態を使用し、本開示から導出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく、例示的なものとみなされるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
【国際調査報告】