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特表2024-542445絶縁抵抗を用いた電解液漏液感知部及び電解液漏洩感知部を含む電池モジュール
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  • 特表-絶縁抵抗を用いた電解液漏液感知部及び電解液漏洩感知部を含む電池モジュール 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】絶縁抵抗を用いた電解液漏液感知部及び電解液漏洩感知部を含む電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20241108BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20241108BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20241108BHJP
【FI】
H01M10/48 A
H01M50/507
H01M10/48 P
H01M50/298
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528473
(86)(22)【出願日】2023-09-27
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 KR2023014970
(87)【国際公開番号】W WO2024076099
(87)【国際公開日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0126496
(32)【優先日】2022-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】オ,ギュファン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウォンテ
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ソンテック
【テーマコード(参考)】
5H030
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H030AA06
5H030FF51
5H040AA37
5H040AY08
5H040DD26
5H043AA04
5H043FA04
5H043JA03
(57)【要約】
本発明は、電解液漏液感知部及び電解液漏洩感知部を含む電池モジュールに関し、電解液漏洩感知部は、パウチ型電池セルの下部に備えられ、電解液漏洩感知部と電気的に連結された外部フレームの絶縁抵抗又は電圧を測定して電解液の漏液を感知する、電池モジュールに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルと、
前記電池セルの電極が電気的に結合されるバスバーを含む垂直板と、
前記垂直板及び前記電池セルの外部を取り囲む外部フレームと、を含む、
電池モジュールであって、
前記垂直板を貫通して前記外部フレームと電気的に連結される1個以上の電気連結部と、
前記電池モジュールのターミナル電極のうちの一つ及び前記外部フレームの絶縁抵抗又は電圧を測定する感知部と、を含む、
電池モジュール。
【請求項2】
前記垂直板は、
垂直に配置された垂直支持部と、
前記垂直支持部の一部が垂直方向に多数に切開されたスリット形態を有し、前記電池セルの電極が通過する、電極溝と、
前記電極溝を通過した電極と結合するバスバーと、
前記垂直支持部の下部周囲に沿って結合され、水平の帯状を有する、下端支持部と、を含む、
請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記電気連結部は、
前記下端支持部を貫通して前記外部フレームの一端と電気的に連結される少なくとも一つ以上の垂直連結部と、
前記垂直連結部と電気的に連結され、前記下端支持部の上面に露出されるか又は前記下端支持部の上面に配置される、上面連結部と、を含む、
請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記電気連結部は、
前記外部フレームの一端と電気的に連結される少なくとも一つ以上の外部フレーム連結部と、
前記外部フレーム連結部と電気的に連結され、前記下端支持部の上面に露出されるか又は前記下端支持部の上面に配置される、上面連結部と、を含む、
請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記上面連結部は、前記電池セルと接触しない状態で離隔して配置される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記上面連結部は、前記電池セルの電解液の漏液の際、前記漏液した電解液によって前記電池セルと電気的に連結される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記上面連結部は、前記電池セルの電極が配置される下部に位置する、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記上面連結部及び前記垂直連結部は、導電体で構成される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記上面連結部は、薄板の金属帯であり、前記電池セルの電極が配置される前記下端支持部の上面に配置される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記垂直連結部は、前記上面連結部の一側又は両側に位置して固定される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記上面連結部は、円形であり、前記電池セルの電極が配置される前記下端支持部の上面に互いに離隔して配置される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記外部フレーム連結部は、前記上面連結部と前記外部フレームとを電気的に連結する電線である、請求項4に記載の電池モジュール。
【請求項13】
請求項1に記載の電池モジュールを使用して電池セルから漏液した電解液を検出する方法であって、
前記外部フレームの絶縁抵抗又は電圧を測定し、前記測定した絶縁抵抗又は電圧が基準範囲を外れる場合、電解液が露出したと判断する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2022年10月4日付け韓国特許出願第10-2022-0126496号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
(技術分野)
本発明は、絶縁抵抗を用いた電解液漏液感知部及びそのような電解液漏洩感知部を含む電池モジュールに関し、具体的には、電池モジュール又は電池パックの内部に配置され、電池セルから漏液する電解液を絶縁抵抗によって感知する感知部及び前記感知部を含む、電池モジュール又は電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、要求される出力電圧又は充放電容量によって複数の電池セルを直列及び/又は並列に連結して電池モジュールにし、これらをさらに連結した電池パックで構成される。
【0004】
スタック型又はスタック/フォルディング型電極組立体をラミネートシートのパウチ型電池ケースに内蔵したパウチ型電池は、低い製造費用及び高いエネルギ密度などの利点により、電池モジュール又は電池パックにも多く使用されている。
【0005】
パウチ型電池は、通常外部被覆層、金属遮断層、及び内部接着層を含むラミネートシートを成形して電池ケースとして使用する。前記ラミネートシートに形成された収容部に電極組立体及び電解液を内蔵してシーリングすることでパウチ型電池を製造する。
【0006】
図1に示すように、パウチ型電池50は、パウチ型下部11及びパウチ型上部12で構成された電池ケース10の収容部13に電極組立体20が内蔵される。電極組立体20は、正極タブ及び負極タブ21、22が二つの電極リード31、32にそれぞれ溶接され、電極リード31、32は、電池ケース10の外部に露出される。そして、電極リード31、32の上部及び下部には、一対の絶縁フィルム41、42を介在した状態で電池ケース10の外周辺をシーリングする。
【0007】
図1は、正極タブ及び負極タブ21、22が同じ方向に位置している場合を例示として示している。すなわち、図1では、正極タブ及び負極タブ21、22が電極組立体20のyz平面に平行な面において+x方向にのみ位置している。正極タブ及び負極タブ21、22がそれぞれ電極組立体20の相異なる方向に位置している場合、すなわち、図1で、電極組立体20のyz平面に平行な面において+x方向及び-x方向にそれぞれ位置する場合、電池ケースの折られるエッジ、すなわち、図1でy軸に位置する折曲エッジが、反時計方向に回転してx軸に位置する面に位置することになる。
【0008】
電極タブが電極組立体の両側にそれぞれ位置するパウチ型電池は、電池モジュール又は電池パックに多く使用される。一側のそれぞれに正極タブ及び負極タブを有するパウチ型電池が垂直に複数配置された電池セルアセンブリを構成し、前記電池セルアセンブリの両端には、前記正極タブ及び負極タブ、正確には、正極リード及び負極リードを電気的に連結する、バスバーが配置される。前記電池セルアセンブリの両端に配置されるバスバーは、互いに電気的に連結され得る。
【0009】
図2は、従来技術による電池モジュール100の構造を概略的に示す分解斜視図である。図2を参照すると、電池モジュール100は、電極リード112が両方向に配置される電池セル111を積層して構成した電池セルアセンブリ110と、前記電池セル111の電極リード112の位置に対応して前記電池セルアセンブリ110の両側面にそれぞれ配置される第1垂直板121及び第2垂直板122、並びに前記第1垂直板121及び第2垂直板122に連結されて前記電池セルアセンブリ110の上部に配置される上板123で構成された、バスバーフレーム120と、前記バスバーフレーム120が装着された前記電池セルアセンブリ110が内部空間に挿入配置されるように角管状に形成されたモノフレーム130と、を含む。さらに、側面フレーム140が、モノフレーム130に結合されることで、電池モジュール100が完成される。
【0010】
バスバー126は、第1垂直板121及び第2垂直板122に配置される。バスバー126は、複数の電池セル111を直列又は並列に連結するためのものである。バスバー126は、低いインピーダンス及び高い電流容量を有する導体であり、複数の電池セル111が積層される方向に複数のバスバー126が並んで配置されることにより、電池セル111を直列に連結するか又は並列に連結する。
【0011】
バスバー126は、厚さの一様な板状構造を有するものを例示しているが、これに限定されず、電気的連結の可能な多様な構造に変更して実施することができる。
【0012】
パウチ型電池の他に、円筒型電池又は角型電池も、電池モジュール又は電池パックを構成することができる。円筒型電池又は角型電池は、複数が垂直に配置された後、電極が配置された上面及び/又は下面に、バスバーが配置され得る。
【0013】
電池セル111とバスバー126とが連結された後、外部にはこれを固定するためのケースが別に備えられ得る。
【0014】
パウチ型電池、円筒型電池、及び角型電池は、いずれも電池モジュール又は電池パックに使用されるとき、電池セル内部の電解液の漏液は、色々な問題となり得る。電解液が漏液する場合、電池モジュール又は電池パックの電気的性能の低下はもちろんのこと、漏液した電解液による腐食、短絡、火災の危険性がある。多数の電池セルを内蔵した電池モジュールの場合、安全性の問題のため、これらを早期に感知することが非常に重要である。
【0015】
特許文献1は、電池セル電解液の漏液を感知して電池パックを保護する装置及び方法に関するものである。特許文献1は、電池セルの外部に付着され、電池セルから漏液する電解液を吸収し、このような電解液吸収によって導体特性を有するようになる、電解液吸収部材と、電解液吸収部材の両端に連結され、電源を印加する、電源供給部と、電解液吸収部材と電源供給部との間に連結された抵抗部と、抵抗部に電流が流れるかを感知するセンシング部と、抵抗部に電流が流れることをセンシング部が感知した場合、電池パックの充放電経路上のヒューズを融断させて充放電電流を遮断する、制御部と、を含む。
【0016】
特許文献1は、漏液した電解液を検出することによって電池モジュール又は電池パックを保護することができる特徴があるが、電解液を吸収し、電流が流れるかを感知するなど、全体的な構造が非常に複雑である。特に、電解液吸収部材を個別電池セルの外部に別に付着しなければならず、多数の部材をさらに備えて空間を占めるので、これによるエネルギ密度も低くなるという問題点がある。
【0017】
特許文献2は、電池モジュール及び電池モジュールを含む電池パックに関するものであり、バスバーフレームスリットの両側に電解液の漏液を感知するフィルム型センサが付着されている。前記フィルム型センサの外部には、絶縁コーティング層が備えられており、これは有機溶剤、すなわち、電解液と反応して溶ける材質である。
【0018】
特許文献2において、電解液が漏液する場合、重力によって下端部に電解液が移動するので、ある程度の多量が発生しない限り、電解液の漏液を感知しにくい。むしろ、漏液する電解液がスリットの間に流出するため、早期検出が難しいという問題点がある。
【0019】
また、センサが付着される個別位置ごとに電気的連結が必要であるが、このための構造が複雑であり、電気的連結によってバスバーとの干渉問題が発生し得る。
【0020】
特許文献3は、電池モジュール/パックにおいて電解液の漏液を検出する装置に関するものであり、配線部を含む帯状体に平行な導線を電池モジュール/パックの下部に埋設し、ワイヤウィンドウを構成して毛細管効果を誘発して、電解液の漏液の際に両導線を短絡させ、電気抵抗の検針によって電池の漏液の存在を判断している。
【0021】
特許文献3の場合、電解液を検出する配線部が別途の底板に埋設されているが、漏液した電解液の量が所定量以上になるときにのみ検出が可能である。特許文献3には、漏液する量が8mlを超える場合にのみ検出が可能であると記載されている。
【0022】
パウチ型電池を使用する電池モジュール又はパックの場合、特許文献3は、適用が困る。パウチ型電池の下面は、別途のシーリングなしに連結されている部分であるので、電解液が漏液し得る部分は、側面又は上面のみである。上面に電解液が漏液する場合、電池セルが垂直にスタッキングされており、これらの間隔が非常に狭く、さらに、これらの間にパッドが備えられる場合もあるので、実質的に上面に漏液する電解液は、大量ではない場合、底板まで流れることができず、その前に乾燥する。
【0023】
特許文献3は、底板に別に埋め込まなければならず、また毛細管のような構成が備えられなければならない。特許文献3のように長手方向に埋め込む場合には、パウチ型電池の漏液を早期に検出することが実質的に不可能である。
【0024】
パウチ型電池の両側面、すなわち、電極タブが突出した部位で電解液が漏液する場合、電解液は、バスバーフレームの下端部まで漏液し、これが別途の底板まで流れるためには相当量の漏液がなければならない。
【0025】
特許文献3では、ストリップ形検出溝が底板の中央に設けられるか又は電池モジュール内の電池電極に沿って配置されて電極の直下に位置する場合も言及しており、複数の場合も言及している。ただし、特許文献3は、ストリップ形検出溝の形態をまず限定している。パウチ型電池の場合には、両側電極がバスバーフレームとまず結合されなければならないので、特許文献3のストリップ形検出溝も、バスバーフレームの下部にのみ存在することができる。この場合、微量を早期に検出することは不可能である。特許文献3でも、検出可能な最小量を8ml超過の場合に限定している。
【0026】
パウチ型電池に対して、特許文献3の実施例又はこれを電極の下に配置する場合、いずれも早期検出が不可能であることが分かる。特許文献3のストリップ形検出溝が長手方向に配置されること、電極の直上に位置すること、又は多数が配置されることが記載されたことを見ると、これは円筒型電池セルを使用する場合を考慮したものと思われる。
【0027】
特許文献4は、蓄電素子の異常(電解液漏出)を早期に検出することができる蓄電装置に関するものである。特許文献4において、蓄電装置は、電解液を含み、充放電される複数の蓄電素子と、所定の平面内(Y-Z平面内)で複数の蓄電素子を絶縁状態でそれぞれ維持するホルダと、を含む。ホルダは、ホルダの外部に露出される導電部材を持っており、導電部材は、各蓄電素子から出る電解液の移動方向に位置している。導電部材は、導電部材の導通状態及び非導通状態を検出するセンサと接続されている。
【0028】
特許文献4は、絶縁抵抗を測定するものであり、電解液の漏液を感知するが、電解液の漏液が多い場合にのみ感知することができる。
【0029】
このように、現在まで、i)微量の電解液の漏液に対して早期に検出することができ、ii)構造が簡単であり、iii)従来の装置の構成との干渉なしに適用することができる技術は、いまだに提供されなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1383599号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2021-0108269号公報
【特許文献3】中国公開特許第111337201号公報
【特許文献4】特開2014-63663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明は、前記のような問題点を解決するためのものであり、i)微量の電解液の漏液に対して早期に検出することができ、ii)構造が簡単であり、iii)従来の装置の構成との干渉なしに適用することができる電解液漏液感知部及びこれを含む電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0032】
前記のような目的を達成するために、本発明による電池モジュールは、電池セルと、電池セルの電極が電気的に結合されるバスバーを含む垂直板と、垂直板及び電池セルの外部を取り囲む外部フレームと、を含む電池モジュールであって、垂直板を貫通して外部フレームと電気的に連結される1個以上の電気連結部と、電池モジュールのターミナル電極のうちの一つ及び外部フレームの絶縁抵抗又は電圧を測定する感知部と、を含む。
【0033】
また、本発明による電池モジュールにおいて、垂直板は、垂直に配置される垂直支持部と、垂直支持部の一部が垂直方向に多数に切開されたスリットの形態を有し、電池セルの電極が通過する、電極溝と、電極溝を通過した電極と結合するバスバーと、垂直支持部の下部周辺に沿って結合し、水平の帯状を有する、下端支持部と、を含むことができる。
【0034】
また、本発明による電池モジュールにおいて、電気連結部は、下端支持部を貫通して外部フレームの一端と電気的に連結される少なくとも一つ以上の垂直連結部と、垂直連結部と電気的に連結され、下端支持部の上面に露出されるか又は下端支持部の上面に配置される上面連結部と、を含むことができる。
【0035】
また、本発明による電池モジュールにおいて、電気連結部は、外部フレームの一端と電気的に連結される少なくとも一つ以上の外部フレーム連結部と、外部フレーム連結部と電気的に連結され、下端支持部の上面に露出されるか又は下端支持部の上面に配置される、上面連結部と、を含むことができる。
【0036】
また、本発明による電池モジュールにおいて、上面連結部は、電池セルと接触しない状態で離隔して配置され得る。
【0037】
また、本発明による電池モジュールにおいて、上面連結部は、電池セルの電解液の漏液の際、漏液した電解液によって電池セルと電気的に連結され得る。
【0038】
また、本発明による電池モジュールにおいて、上面連結部は、電池セルの電極が配置される下部に位置し得る。
【0039】
また、本発明による電池モジュールにおいて、上面連結部及び垂直連結部は、導電体で構成され得る。
【0040】
また、本発明による電池モジュールにおいて、上面連結部は、薄板の金属帯であり、電池セルの電極が配置される下端支持部の上面に配置され得る。
【0041】
また、本発明による電池モジュールにおいて、垂直連結部は、上面連結部の一側又は両側に位置して固定され得る。
【0042】
また、本発明による電池モジュールにおいて、上面連結部は、円形であり、電池セルの電極が配置される下端支持部の上面に互いに離隔して配置され得る。
【0043】
また、本発明による電池モジュールにおいて、外部フレーム連結部は、上面連結部と外部フレームとを電気的に連結する電線であり得る。
【0044】
また、本発明による電解液を感知する方法は、外部フレームの絶縁抵抗又は電圧を測定し、測定した抵抗又は電圧が基準範囲を外れる場合、電解液が漏出したと判断する、電解液検出方法である。
【0045】
本発明は、前記の解決しようとする課題を任意に組み合わせた構成としても提供することができる。
【発明の効果】
【0046】
以上のように、本発明は、i)微量の電解液の漏液に対して早期に検出することができ、ii)外部フレームの絶縁抵抗又は電圧のみを測定すれば良いので、比較的構造が簡単であり、iii)従来の装置の構成との干渉なしに適用することができる電解液漏液感知部及びそのような電解液漏液感知部を含む電池モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】従来技術によるパウチ型電池の分解斜視図である。
図2】従来技術による電池モジュールの構造を概略的に示す分解斜視図である。
図3】本発明の好適な一実施例による電池モジュールに装着されるパウチ型電池セルの斜視図である。
図4】本発明による電池モジュールの垂直板の内側模式図である。
図5】本発明による電池モジュールの垂直板の外側模式図である。
図6】本発明による外部フレームを含む電池モジュールを示す模式図である。
図7】本発明の一実施例による電気連結部の側面模式図である。
図8】本発明のさらに他の実施例による電気連結部の平面模式図である。
図9】本発明による外部フレームの絶縁抵抗を測定する感知部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付図面に基づき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好適な実施例の動作原理を詳細に説明するにあたり、関連した公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にする可能性があると判定される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0049】
また、図面全般にわたって、類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使用する。明細書全般にわたって、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むとは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0050】
以下、本発明による電解液漏液感知部及び電解液漏洩感知部を含む電池モジュールを添付図面に基づいて説明する。
【0051】
本発明による電池モジュールの基本的な構成は、従来のパウチ型電池を使用した電池モジュールと同様である。図2は、従来技術による電池モジュールの構造を概略的に示す分解斜視図である。図2の場合に比べて、パウチ型電池を図1のように一側にのみ電極が配置される形態に変形可能であり、バスバーフレームは、上端が互いに連結されなくてもよい。電極が両側に配置されたパウチ型電池の場合であっても、図2のバスバーフレーム120のような形態に限定されず、両側のバスバーが電気的に連結されたものであればどの形態にも適用可能である。また、図2のモノフレーム130及び側面フレーム140は、一例示であり、電池モジュールを取り囲む外部ケースの役割を果たすことができる限り、どの形態にも変形可能である。
【0052】
図3は、本発明の一実施例による電池モジュールに装着される電池セルの斜視図である。
【0053】
図3に示すように、パウチ型電池又は電池セル60は、セルケース上部62と、セルケース下部61と、セルケース上部及び下部の内部に収容された電極組立体(図示せず)と、セルケース上部及び下部端のシーリング部65と、一対の電極タブ(図示せず)と、一側が電極タブと電気的に連結され、他側がセルケースの外側に突出した、正極リード66及び負極リード67で構成される、一対の電極リードと、絶縁フィルム(図示せず)と、を含む。
【0054】
詳細には、セルケース上部62及びセルケース下部61は、電極組立体を収容するようにポケット状の空間部を備えている。
【0055】
このセルケースは、外部被覆層、金属層、及び内部被覆層からなるラミネートシートを使用して、電極組立体を収容することができる空間部を形成する。
【0056】
内部被覆層は、電極組立体と直接的に接触するので、絶縁性及び耐電解性を有しなければならず、また、外部に対する密閉のために、シーリング性を有しなければならない、すなわち、内部層同士熱接着されたシーリング部位は、優れた接着強度を有しなければならない。
【0057】
このような内部被覆層の材料としては、耐化学性に優れながらもシーリング性が良いポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンアクリル酸、ポリブチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリイミド樹脂から選択することができるが、これに限定されず、引張強度、剛性、表面硬度、耐衝撃強度などの機械的物性及び耐化学性に優れたポリプロピレンが好ましい。
【0058】
内部被覆層と接する金属層は、外部から水分や各種のガスが電池の内部で浸透することを防止するバリア層に相当し、このような金属層の好適な材料としては、軽いながらも成形性に優れたアルミニウム薄膜を使用することができる。
【0059】
金属層の外側面には、外部被覆層を備える。このような外部被覆層は、電極組立体を保護しながら耐熱性及び耐化学性を確保することができるように、引張強度、透湿防止性、及び空気透過防止性に優れた耐熱性ポリマを使用することができ、一例としてナイロン又はポリエチレンテレフタレートを使用することができるが、これに限定されない。
【0060】
セルケース上部62及びセルケース下部61の内部に収容される電極組立体は、複数の電極が積層された形態のスタック型電極組立体と、正極及び負極の間に分離膜が介在された状態で巻き取られた形態のゼリーロール型電極組立体と、複数の単位セルが積層される形態のラミネーション/スタック型電極組立体と、単位セルが分離膜シートに位置する状態で巻き取られる形態のスタック/フォルディング型電極組立体とに分類することができる。
【0061】
前記ラミネーション/スタック型電極組立体やスタック/フォルディング型電極組立体を製造するために、単位セルを製造する。前記単位セルは、正極及び負極の間に分離膜が介在された形態のモノセル(mono-cell)、及び正極、負極及び正極、又は負極、正極及び負極が積層され、前記正極及び負極の間に分離膜が介在されるバイセル(bi-cell)の形態であり得る。
【0062】
本発明による電極組立体は、負極/分離膜/正極/分離膜/負極が積層された構造であり得る。その他にも、電極組立体を構成する正極及び負極の個数を自由に設定して使用することができるというのは言うまでもない。また、複数の単位セルをラミネーションするラミネーション/スタック型電極組立体を使用することもできる。前記電極組立体の構造は、本明細書に記載するすべての電極組立体に適用することができる。
【0063】
電極組立体の正極及び負極には、それぞれ正極タブ及び負極タブが備えられ、この一対のタブは、それぞれ正極リード66及び負極リード67とスポット(Spot)溶接などによって連結されたままで、セルケースの外側に所定の長さだけ突出するように配置される。
【0064】
そして、絶縁フィルムは、一対の電極リードの上面及び下面、より詳細には、セルケース上部62とセルケース下部61とが熱融着するシーリング部65に位置する。絶縁フィルムは、電極組立体で生成される電気が電極リードを介してセルケースに流れることを防止し、電極リードとセルケースとの間のシーリング状態を維持する。絶縁フィルムは、電気がよく通じない非伝導性材質であることが好ましく、一般的に、電極リードに付着しやすく厚さが比較的薄い絶縁テープを多く使用しているが、これに限定されない。
【0065】
図面では、正極リード66及び負極リード67が両端に位置する両方向電池セルとして表現しているが、この一対の電極リードが同じ方向に向かって配置された偏方向電池セルにも本発明を適用することができる。
【0066】
電池モジュールを使用する過程では、充電及び放電が繰り返されることによるパウチ型電池の熱融着シーリング部の分離、すなわち、非可逆的反応によって生成されたガスによる膨張圧力や急速充電などのような高電流を使用する環境が繰り返されることにより、熱融着部が劣化して電解液が漏液することがある。
【0067】
この他にも、外部衝撃などによってケースが破れるか又は化学的腐食などの多様な原因によって電解液が漏れることもある。
【0068】
電池モジュールの内部に垂直に配置されるパウチ型電池の下面は、別途のシーリングなしに連結されている部分であるので、電解液が漏液し得る部分は、パウチ型電池の側面又は上面のみである。上面に電解液が漏液する場合、電池セルが垂直にスタッキングされており、これらの間隔が非常に狭く、かつこれらの間にパッドが備えられる場合もあるので、実質的に上面に漏液する電解液は、大量ではない場合、底板まで流れることができず、その前に乾燥する。
【0069】
パウチ型電池の両側面、すなわち、電極タブが突出した部位で電解液が漏液する場合、電解液は、バスバーフレームの下端部まで漏液し、これが別途の底板まで流れるためには相当量の漏液がなければならない。
【0070】
図4は、本発明による電池モジュールの垂直板の内側模式図であり、図5は、本発明による電池モジュールの垂直板の外側模式図であり、図6は、パウチ型セルの電極が垂直板200に締結された構成及び外部フレームを含む電池モジュールを示す模式図である。
【0071】
図4図6を参照すると、電池モジュールにおいて、電池セルアセンブリの左右側には、垂直板200が配置される。図4図6の垂直板200において、電気的連結のためのバスバーを含む回路部分は、省略した。
【0072】
前記垂直板200は、垂直に配置された垂直支持部220と、前記垂直支持部220の一部が垂直方向に多数に切開されたスリット形態を有し、前記パウチ型電池セルの電極が通過する、電極溝240と、前記電極溝240を通過した電極と結合するバスバー(図示せず、省略)と、前記垂直支持部220の下部周縁に沿って結合し、水平帯状を有する、下端支持部260と、を含むことができる。また、垂直板200は、電池セルの電極の形態及び位置によって、一側面又は両側面に対称的に位置し得る。
【0073】
外部フレーム300は、前記垂直板200及び前記パウチ型電池セルを外部から保護する一つのフレームであり、モノフレーム310及び側面フレーム320で構成されることができ、多様な形態に変形されることができるので、これに限定されない。外部フレーム300は、図6のモノフレーム310と違って、金属材質の骨組み形態に構成されることができ、下記電気連結部270は、このような骨組み形態の外部フレームと連結されることができる。この場合、別途のカバーをさらに備えることができる。垂直板200の下端支持部260は、外部フレーム300の下部に固定される。
【0074】
本発明による電気連結部270は、前記下端支持部260の上面に配置される。図4で、電気連結部270は、単純化して黒線のみで表示した。
【0075】
図6を参照すると、電気連結部270は、モノフレーム310に電気的に連結され、電池セルから電解液が漏液すると、電気連結部270を介して電池セルとモノフレーム310との間に通電される。
【0076】
電解液が漏液しない正常状態であると、電気連結部270と電池セルとの間には一定の離隔が維持されているので、絶縁状態になり、モノフレーム310とも絶縁状態が維持されるが、漏液によってモノフレーム310と電池セルとの間に通電すると、漏洩電流が発生することがあり、これにより、絶縁抵抗又は電圧の変化が発生する。
【0077】
以下、電気連結部270の具体的な実施形態及び絶縁抵抗又は電圧の測定方法を以下の図7図9を参照しながら詳細に説明する。
【0078】
図7は、本発明の一実施例による電気連結部270A、270Bの側面模式図であり、図8は、本発明のさらに他の実施例による電気連結部270A、270Cの平面模式図である。
【0079】
図7を参照すると、電気連結部270A、270Bは、導電体の上面連結部271Aと垂直連結部272Aとの結合又は上面連結部271Bと外部フレーム連結部273との結合によって構成され、電池セルと接触しない状態で一定の距離を維持する。ここで、離隔距離は、好ましくは、上面連結部271A、271Bに電解液が漏液すると電気的に連結される程度の間隔であれば十分である。また、上面連結部271A、271Bは、電池セル(例えば、図3及び図6の電池セル60)の電極が配置される下部に位置する。
【0080】
具体的には、図7(a)を参照すると、上面連結部271Aは、下端支持部260の上面に位置し、垂直連結部272Aを介して上面連結部271Aとモノフレーム310とが互いに結合される。一方、垂直連結部272Aは、下端支持部260を貫通してモノフレーム310に固定されなければならないので、好ましくは、ボルト又はリベットの形態であり得るが、これに限定されない。電気連結部270A全体は、図7(a)と違って、単純な円柱の形態であってもよい。
【0081】
図7(b)を参照すると、本発明の変形実施例による電気連結部270Bの形態として、上面連結部271Bは、垂直連結部272Aなしに、外部フレーム連結部273を介してモノフレーム310と直接連結され、モノフレーム310の一面と電気的に連結される電線又はFFC(Flexible Flat Cable)であれば十分であるので、その形態は限定されない。ここで、上面連結部271Bは、下端支持部260に接着される方式で固定されれば十分である。
【0082】
図8は、図7の下端支持部260上面に位置する電気連結部270Aを示す平面図である。
【0083】
図8(a)を参照すると、上面連結部271Aは、薄板の金属帯状に構成され、下端支持部260の上面に位置し、上面連結部271Aの両端は、垂直連結部272Aによって固定される。ここで、垂直連結部272Aは、上面連結部271Aと連結されてモノフレーム310と電気的に連結されれば十分であるので、特にその位置に限定されない。図8(a)で、上面連結部271Aは、多数に分離された形態であって、個別に分離された部分ごとに垂直連結部272Aを備える形態にも変形可能である。
【0084】
図8(b)を参照すると、上面連結部271Cは、垂直連結部272Cと一体型に構成され、電池セルのパウチの直下に少なくとも一つ以上が配置されることを特徴とする。また、上面連結部271Cは、多様な形態が可能であるが、円形の形態が好ましい。
【0085】
図9は、本発明によるモノフレーム310の絶縁抵抗又は電圧を測定する感知部330を示す図である。
【0086】
図9を参照すると、感知部330は、接地に連結されたモノフレーム310とパウチ型電池セルの外部電極との間の絶縁抵抗又は電圧を測定する。ここで、漏液が発生する前までは、500Vで60秒間測定すると、およそ数百メガオーム(Mohm)以上と測定されるが、電解液280が漏液すると、上面連結部271と電池セルとの間に通電が発生し、これにより、絶縁抵抗の減少又は電圧の増加につながる。このような絶縁抵抗又は電圧を感知する感知部330は、図9には示されていないが、モジュールのBMS又は電池パックのBMSに含まれ得る。
【0087】
また、複数のパウチ型電池セルから電解液280が漏液すると、通電するパウチ型電池セルの数の分だけの漏洩電流が発生するので、絶縁抵抗がもっと減少するようになる。基準になる絶縁抵抗値と比較して減少する抵抗値によって電解液280の漏液程度を感知することもできる。
【0088】
以上で本発明の内容の特定の部分を詳細に記述したが、当該分野で通常の知識を有する者にとって、このような具体的な記述は単に好適な実施様態であるだけであり、これによって本発明の範囲が限定されるものではなく、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であるというのは当業者に明らかなものであり、このような変形及び修正が添付の特許請求の範囲に属するというは言うまでもない。
【符号の説明】
【0089】
10 電池ケース
11 パウチ型下部
12 パウチ型上部
13 収容部
20 電極組立体
21、22 電極タブ
31、32、66、67 電極リード
41、42 絶縁フィルム
50、60 パウチ型電池/電池セル
61 セルケース下部
62 セルケース上部
65 シーリング部
100 電池モジュール
110 電池セルアセンブリ
111 パウチ型電池/電池セル
112 電極リード
120 バスバーフレーム
121 第1垂直板
122 第2垂直板
123 上板
126 バスバー
130 モノフレーム
140 側面フレーム
200 垂直板
220 垂直支持部
240 電極溝
260 下端支持部
270、270A、270B、270C 電気連結部
271A、271B、271C 上面連結部
272A、272C 垂直連結部
273 外部フレーム連結部
280 電解液
300 外部フレーム
310 モノフレーム
320 側面フレーム
330 感知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】