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特表2024-542514高炉での冷却プレートの厚さを測定するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】高炉での冷却プレートの厚さを測定するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   C21B 7/24 20060101AFI20241108BHJP
   C21B 7/10 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
C21B7/24
C21B7/10 302
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530454
(86)(22)【出願日】2022-11-24
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2022083173
(87)【国際公開番号】W WO2023094545
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】LU500898
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500173376
【氏名又は名称】ポール ヴルス エス.エイ.
【氏名又は名称原語表記】PAUL WURTH S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(74)【代理人】
【識別番号】100099472
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 猛
(74)【代理人】
【識別番号】100150773
【弁理士】
【氏名又は名称】加治 信貴
(72)【発明者】
【氏名】ローディ、ジョルジオ フェデリコ
【テーマコード(参考)】
4K015
【Fターム(参考)】
4K015CA04
4K015KA06
(57)【要約】
冷却プレートの厚さを測定するシステムであって、前記システムは:冷却プレート(12)の冷却材流路(18)の内部に収まるように設計されたプローブホルダユニット(10)であって、長さ軸(L)に沿って延びるハウジング(30)と、センサ側から超音波を送受信できるように前記ハウジング内に配置された超音波プローブ(32)と、を含むプローブホルダユニット(10);長さ軸に対して横方向に、かつ、センサ側から離れるように弾性的に付勢され、それによって、プローブホルダユニットを冷却流路のサイズに適応できるようにする、後面側で移動可能に配置された後部ハウジング部分(36);前記プローブホルダユニット(10)の冷却材流路の長さにわたる進行を補助する駆動チェーン(14)であって、前記ハウジングの前記第1の端部で第1の連結手段(48)に連結された前記駆動チェーンを含む。電線を含むケーブル組立体(60)は超音波プローブを接続する。エンコーダ構造(15)は、それに沿って通過する駆動チェーンの長さを測定するなどのために、駆動チェーンと協働するように構成されており、エンコーダ構造は、前記駆動チェーンと噛み合いかつエンコーダに結合された第1の歯車(76)を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却プレートの厚さを測定するシステムであって:
冷却プレート(12)の冷却材流路(18)の内部に収まるように設計されたプローブホルダユニット(10)であって、側面の、センサ側(30.3)及び反対側の後面側(30.4)で、長さ軸(L)に沿って第1の端部(30.1)から第2の端部(30.2)まで延びるハウジング(30)と、前記センサ側から超音波を送受信できるように前記ハウジング内に配置された超音波プローブ(32)と、を含むプローブホルダユニット;
長さ軸に対して横方向に、かつ、センサ側から離れるように弾性的に付勢され、それによって、プローブホルダユニットを冷却流路のサイズに適応できるようにする、後面側で移動可能に配置された後部ハウジング部分(36);
前記プローブホルダユニット(10)の冷却材流路の長さにわたる進行を補助する駆動チェーン(14)であって、前記ハウジングの前記第1の端部で第1の接続手段(48)に連結された前記駆動チェーン;
超音波プローブを接続する電線を含むケーブル組立体(60);
それに沿って通過する駆動チェーンの長さを測定するなどのために、駆動チェーンと協働するように構成されたエンコーダ構造(15)であって、前記駆動チェーンと噛み合いかつエンコーダに結合された第1の歯車(76)を含むエンコーダ構造、
を含むシステム。
【請求項2】
ハウジングは、前記センサ側を画定する主ハウジング部分(31)を含み、前記超音波プローブは、前記センサ側の開口した凹部(34)に配置されている、請求項1に記載されたシステム。
【請求項3】
前記主ハウジング部分は、両端部間に延びる概して半円筒状の壁(31)で形成されており;かつ前記後部ハウジング部分は、前記主ハウジング部分の対向側と相補的な丸みを帯びた外側と内側とを有する壁部分として構成されている、請求項2に記載されたシステム。
【請求項4】
前記後部ハウジング部分(36)は、前記主ハウジング部分のそれぞれの空所に係合する少なくとも1つの、好ましくは2つのピン(40)を含み、各ピンは、後部ハウジング部分を主ハウジング部分から離すように付勢するバネ(42)で囲繞されている、請求項2又は3に記載されたシステム。
【請求項5】
後部ハウジング部分は、後部ハウジング部分を案内するための、前記主ハウジング部分上の案内手段と協働する側面の枝状部(36.1)を含む、請求項2から4の何れか1項に記載されたシステム。
【請求項6】
前記枝状部は、前記案内手段の溝(46)に係合された指状部(36.2)を含み、前記溝は、前記ピンの軸に平行な摺動軸を画定する、請求項5に記載されたシステム。
【請求項7】
前記駆動チェーンを接続するための前記ハウジングの前記第1の側面の固定手段、特に、ハウジングに旋回可能に付着されかつ駆動チェーンを接続するための開口部を含む連結リンク(48)、をさらに含む、請求項1から6のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項8】
前記ハウジングに旋回可能に接続された関節式安定部材(50)であって、互いに関節で連結され、かつケーブル組立体用の案内ハウジングを形成するように構成された一組の要素(50.i)を含む前記安定部材を更に含む、請求項1から7のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項9】
前記安定部材の前記要素(50.i)は、互いに旋回可能にかつ直列に接続された中空の直方体又は平行六面体形状として成形され、かつ前記ケーブル組立体用の中央通路を画定する、請求項8に記載されたシステム。
【請求項10】
安定部材の要素(50.i)は、主としてハウジングの後面側に向かって旋回可能となるように構成されている、請求項8又は9に記載されたシステム。
【請求項11】
前記エンコーダ構造(15)は、前記冷却流路と連通する接続管又は管継手(70)の外周への装着に適合しかつ前記第1の歯車(76)及び前記エンコーダ(74)を支持するのに適合した装着フレーム(72)を含み、前記第1の歯車は、前記装着フレームが前記冷却管又は管接手上の所定の位置にあるとき、その周縁の少なくとも一部が前記冷却管又は管継手と軸方向に連続するように位置する、請求項1から10のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項12】
第2の歯車(86)は、前記駆動チェーンに張力をかけるために前記第1の歯車に近接して設けられ、前記第2の歯車は、前記装着フレームに固定された旋回可能なアームに旋回可能に装着されている、請求項1から11のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項13】
ケーブル組立体は継手液用の柔軟なホースを更に含む、請求項1から12のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項14】
前記駆動チェーン(14)は、前記冷却材流路内を長手方向に延びる、前記プローブハウジング(30)に接続された多列チェーンであり、したがって、長手方向の柔軟性及びねじり剛性を示す、請求項1から13のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項15】
前記ハウジングは、流体継手媒体用の入口ポートと、前記センサ側のスプレー開口部とを含む、請求項1から14のいずれか1項に記載されたシステム。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか1項に記載されたシステムによって高炉内の冷却プレートの厚さを測定する方法であって、
冷却パネルを切り離し、かつそこから水を空にする;
エンコーダ構造を冷却パネルの頂部接続管へ設置する;
チェーン端が底部接続管から出るまで、駆動チェーンを、頂部接続管を通してそれぞれの冷却流路に送る;
ケーブル組立体を備えたプローブユニットを第1の接続手段で駆動チェーンに取り付ける;
冷却材流路内の駆動チェーンを引き出しかつプローブホルダユニットをスタート位置にもたらす;
エンコーダ構造で駆動チェーンの移動長の測定を行う、
ことを含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、冶金炉用、つまり高炉用の冷却プレートに関し、特に冷却プレート(cooling plates)の残留厚さを測定するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
「ステーブ(staves;樽板)」とも呼ばれる、冶金炉用の冷却プレートは、当該技術分野において周知である。
それらは、高炉や電気アーク炉などの冶金炉の外殻の内壁を覆うために使用されており:
(1)炉の内部と外側炉殻間の排熱保護スクリーン;及び
(2)耐火煉瓦ライニング、耐火グナイト(guniting;吹付け)又は炉内のプロセス生成された付着層のための定着手段(anchoring means)を提供する。
【0003】
冷却プレートは、元は内部に鋳造した冷却管を備えた鋳鉄板であった。鋳鉄製のステーブの代りとして、銅のステーブが開発された。現在では、冶金炉の殆どの冷却プレートは、銅、銅合金、又は最近では鋼でできている。
【0004】
耐火煉瓦ライニング、耐火グナイト材又はプロセス生成された付着層(accretion layer)が、パネル状本体の高温面(hot face)の前方に配置された保護層を形成する。この保護層は、冷却プレートを、炉内を支配する過酷な環境によって引き起こされる劣化から保護するのに有用である。しかしながら、実際には、炉は時々この保護層なしで運転され、その結果、高温面の層状のリブが侵食される。
【0005】
高炉は、当初は、ステーブの前面側に耐火煉瓦ライニングを設けられていても、運転条件によっては、期間中にこのライニングが摩耗し得る。特に、朝顔部では、耐火ライニングが比較的急速に消失し得ることが観察されている。スラグと重荷物(burdening)の付着層は、通常、冷却プレートの高温側に形成されるが、それは実際には継続的に蓄積しかつ摩滅する、その結果、冷却プレート本体は、特定の期間高炉内の過酷な条件に直接晒され、摩耗に繋がる。
【0006】
付着層、及び勿論ライニング及び冷却プレートが受ける摩耗の主な原因は、高温ガスの上昇流と沈降する重荷物(石炭、鉱石など)による摩擦である。高温ガス流については、摩耗は熱負荷だけでなく、上昇ガス中で運ばれる粒子による摩損にも依る。
【0007】
したがって、究極的には、良好な付着層が存在することは、プロセス自体が必要とする全ての複雑な事項と共に、高炉の良好な伝導及びステーブのリブの良好な状態と厳密につながっている。
【0008】
冷却プレートリブの消耗状態は特に重要である;それらが十分に「尖って(sharpened)」いないと、高炉の伝導が良好な場合であっても、付着層自体の十分な付着は不可能である。
【0009】
このため、冷却プレートの厚さ、特にリブの厚さを定期的にチェックすることが最も重要である。超音波検査技術のような非侵入性システムは、プラントの運転への影響を最小限に抑え、プラントを停止して生産を妨げることがないようにするのに好ましい。
【0010】
文献特開昭61-264110号公報には、ステーブ本体の後面に接触して、その侵食を検出する超音波プローブを用いた摩耗検出システムを含む冷却ステーブが開示されている。このシステムにより、前面と後面の間の残留本体厚さの測定が可能になる。
【0011】
文献KR20110076422には、厚さ測定システムが開示されており、ここでは、超音波プローブが柔軟な拡張部材の端部に装着されており、これにより超音波プローブを冷却材流路(coolant channel)の入口領域及び出口領域に挿入出来るようにしている。したがって、冷却プレート前面側及び冷却材流路間での本体の厚さを実際に測定することができる。この情報は、高炉へ水が入るのは避けなければならないため、高炉の安全運転に不可欠な冷却材流路の残留本体の厚さを提供するので有益である。しかしながら、このシステムでは局所的な(冷却材流路の始点及び/又は終点)測定しかできず、今日では冷却プレートの状態を適切に評価するには不十分であると考えられている。実際、経験から多くの場合、冷却プレートは端部よりも中間本体部分で摩耗することが分かっている。したがって、このシステムに基づく評価は、冷却プレートの実際の一般的な摩耗に関する誤った分析の原因になり、したがって、その残余の寿命についての誤った予測の原因になる。
【0012】
KR 101 594 719 B1には、超音波センサユニットが駆動ユニットに接続され、超音波センサをステーブに挿入し、センサをステーブ内で移動させることができるステーブ厚測定装置を開示されている。したがって、それはステーブの全長に沿って厚さ測定を行うことを可能にしている。しかしながら、動作原理上、超音波プローブとステーブ内面を密着させることを保証するために、接触脚を展開したり、バルーンを膨らませたりするなど、超音波センサユニットを各測定ポイントで設置する必要があり、測定プロセス全体を複雑にしている。
【0013】
ステーブの厚さ測定のための他のシステムは、特開2010-271072号公報及び特開2015-169548号公報に開示されている。国際公開第2020/161314号には、旋回可能なレバーを含む拡張可能な構造を有する厚さ測定装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、冷却プレートの摩耗状態を監視する代替的な信頼性の高い方法を提供することである。この目的は、請求項1及び11に記載された冷却プレートの厚さを測定するシステム及び方法によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、冷却プレートの厚さを測定するためのシステム、つまり:
冷却プレートの冷却材流路(冷却流路ともいう)の内部に収まるように設計されたプローブホルダユニットであって、側面の、センサ側及び反対側の後面側で、長さ軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるハウジングと、センサ側から超音波を送受信できるようにハウジング内に配置された超音波プローブと、を含むプローブホルダユニット;
長さ軸に対して横方向に、かつ、センサ側から離れるように弾性的に付勢され、それによって、プローブホルダユニットを冷却流路のサイズに適応できるようにする、後面側で移動可能に配置された後部ハウジング部分;
前記プローブホルダユニットの冷却材流路の長さにわたる進行を補助する駆動チェーンであって、前記ハウジングの第1の端部で第1の接続手段に連結された駆動チェーン;
超音波プローブを接続する電線を含むケーブル組立体(cable assembly);
それに沿って通過する駆動チェーンの長さを測定するなどのために、駆動チェーンと協働するように構成されたエンコーダ構造であって、駆動チェーンと噛み合いかつエンコーダに結合された第1の歯車を含むエンコーダ構造、
を含む冷却プレートの厚さを測定するためのシステムを提案する。
【0016】
本発明の超音波検査システムには多くの利点がある。プローブホルダユニットは、バネ付勢された後部ハウジング部分により、冷却流路の直径に対して自己適応できるようになっている。これにより、超音波プローブが測定すべき側面に連続的に接触することが保証される。チェーンの使用により、柔軟でありながらねじり剛性の高い案内部材を形成し、冷却流路内のプローブユニットの正確な案内を可能にする。さらに、チェーンをエンコーダ歯車に結合でき、それによってスリップなどすることなく冷却材流路内のプローブユニットの位置測定を可能にしている。
【0017】
冷却材流路の「長さ」は、冷却材流路の最大寸法である。冷却プレートは、使用時には、実質的に垂直であるため、その長さは「高さ」とも呼び得る。
【0018】
実施形態では、ハウジングは、センサ側を画定する主ハウジング部分を含み、超音波プローブは、センサ側の開口した凹部に配置されている。
【0019】
主ハウジング部分は、両端部間に延びる概して半円筒状の壁で形成し得る;後部ハウジング部分は、前記ハウジング部分の対向側と相補的な丸みを帯びた外側と内側とを有する壁部分として構成し得る。
【0020】
実施形態において、後部ハウジング部分は、主ハウジング部分のそれぞれのキャビティ(空所)に係合する少なくとも1つの、好ましくは2つのピンを含み、各ピンは、後部ハウジング部分を主ハウジング部分から離すように付勢するバネで囲繞されている。
【0021】
実施形態において、後部ハウジング部分は、後部ハウジング部分を案内するための、主ハウジング部分上の案内手段と協働する側面の枝状部(lateral branches)を含む。枝状部は、案内手段の溝に係合された指状部を含み得、溝は前記ピンの軸に平行な摺動軸を画定(defining)する。
【0022】
プローブホルダユニットは、任意の適切な手段によって駆動チェーンに固定し得る。固定手段は、駆動チェーン、とくに、ハウジングに旋回可能に付着されかつ駆動チェーンを接続するための開口部(orifice)を含む連結リンク(coupling links)を、ハウジングの第1の側面に備え得る。
【0023】
有利にも、関節式安定部材(articulated stabilizer)がハウジングに旋回可能に接続されている。安定部材は、互いに関節で連結され、ケーブル組立体用の案内ハウジングを形成するように構成された一組の要素を含む。安定部材の要素は、互いに旋回可能にかつ直列に接続されかつケーブル組立体用の中央通路を画定する、中空の直方体(cuboid)-又は平行六面体-形状(parallelepiped-shape)として成形し得る。好ましくは、安定部材の要素は、主としてハウジングの後面側に向かって旋回可能となるように構成される。
【0024】
このような安定部材を使用することでケーブル組立体の保護が行われ、そのことは冷却材流路の角度の付いた部分でのケーブルの保護のために特に有益である。
【0025】
実施形態において、エンコーダ構造(encoder arrangement)は、冷却流路と連通する接続管又は管継手の外周への装着に適合し、かつ第1の歯車及びエンコーダを支持するのに適合した装着フレーム(mounting frame)を含む。第1の歯車は、装着フレームが冷却管又は管接手上の所定の位置にあるとき、その周縁の少なくとも一部が冷却管又は管接手と軸方向に連続するように位置する。チェーンは、こうして接続管と直接一直線に並んで第1の歯車から外し得る。好ましくは、第2の歯車は、駆動チェーンに張力をかけるために第1の歯車に近接して設けられ、第2の歯車は、前記装着フレームに固定された旋回可能なアームに旋回可能に装着されている。
【0026】
ケーブル組立体は、便利にもプローブホルダユニットに継手液(coupling fluid)を供給するための柔軟なホースを含み得る。ハウジングは、流体継手媒体(fluid coupling medium)の入口ポートと、センサ側のスプレー開口部(後者は内部ダクトによって接続される)とを含み得る。保護のために、ケーブル組立体のワイヤ/ホースは柔軟なスチールソケット(steel socket)内に配置されている。
【0027】
有利にも、駆動チェーンは、冷却材流路内で長手方向に延びる、プローブハウジングに接続された多列チェーンであり、したがって、長手方向の柔軟性及びねじり剛性を示す。
【0028】
本装置及び方法のこれら及び他の実施形態は、添付の従属請求項に記載されている。本発明は、こうして、冷却プレートの厚さを測定/監視するための改良されたシステムを提供する。本発明のシステムは、市販の超音波検査装置を使用できる。超音波プローブとエンコーダ構造の組み合わせにより、エンコーダのお陰で、プローブの正確な位置(長さ/高さ)に関して正確な厚さ測定が可能になっている。UT測定は、冷却材流路の長さに沿って連続的に、又は複数の所定の位置でスポット毎に行うことができる。
【0029】
システム、特にプローブホルダユニットは、システムが測定に対して100%信頼できることを保証するために、定期的に証明(certification)を受けることが望ましい。
別の態様によれば、本発明は、請求項16に記載された方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
次に、本発明を、添付の図面を参照して例示により説明する。添付図面中:
図1】本発明に係るプローブホルダユニットの実施形態の斜視図である。
図2図1のプローブホルダユニットの側面図である。
図3図1のプローブホルダユニットの上面図である。
図4】休止位置(A)及び圧縮位置(B)における、プローブホルダユニットを示すB-B断面図である。
図5図1のプローブホルダユニットをその冷却流路に挿入し、エンコーダ構造を接続管の入口に取り付けた、本システムを備えた冷却プレートの断面図である。
図6図5のエンコーダ構造のA-A断面図である。
図7図5のエンコーダ構造のB-B断面図である。
図8】冷却プレートの厚さを測定する準備が整った本システムの原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、冷却プレートの厚さを測定するためのシステム及び方法に関する。このシステムは、冷却プレート12の冷却材/冷却流路に挿入されるように設計されたプローブホルダユニット10を含み、冷却パネルの前面側に残っている本体及びリブの厚さを測定する。プローブホルダユニット10は、駆動チェーン14によって冷却流路を通して駆動される。エンコーダ構造15は、冷却流路内のプローブホルダユニット10の位置の決定を可能にしている。本システムの原理は図8に示されている。
【0032】
知られているように、冷却プレート12は、例えばシャフト炉、高炉又は電気アーク炉などの炉の壁を冷却するために製鉄業で使用されている。冷却プレートは、通常、例えば、銅、銅合金又は鋼の鋳造又は鍛造体のスラブから形成される本体を含む。さらに、本体は、内部に埋め込んだ、少なくとも1つの従来の冷却材流路を有している。冷却材流路は、鋳造管によって、又は本体を穿孔することによって形成し得る。
【0033】
図8は、複数の冷却材流路18(図では1つのみ示す)を含む、銅合金のスラブ状の鋳造体16を含む従来の冷却プレート12を示している。冷却材流路18は、成形体を一方の長手方向の端から他方の端まで穿孔し;次に、冷却材流路18の先端に頂部及び底部アクセス孔16.1を穿孔することによって得たものである。冷却材流路18の軸方向の先端はプラグ(不可視)によって閉じられており、一方、接続管18.1はアクセス孔16.1に溶接されている。高炉では、そういう冷却プレート12は、炉の内部と外側の炉殻20(又は装甲板;armour)との間の排熱保護スクリーンを提供する。
【0034】
高炉では、冷却プレート12は炉殻に装着されている。本体16は、概して22で示され、炉内に向いた高温面とも呼ばれる前面と、使用時には炉殻の内面に向かい合う低温面(cold face)とも呼ばれる反対側の後面24とを有する。
【0035】
当該技術分野において知られているように、本体16の前面22は、有利にも、特に交互にリブ26及び溝28を有する構造化された表面を有する。冷却プレート10が炉内に装着されると、溝28及び層状リブ26は、耐火煉瓦ライニング(図示せず)の定着手段を提供するために、概して水平に配置される。
【0036】
知られているように、高炉の運転条件によっては、耐火煉瓦ライニングによって行われる保護又はプロセス生成された付着層は、下降する重荷材料による侵食を受け得る、このことは冷却プレートが-少なくともその寿命の一定期間-保護されずかつ高炉内の過酷な環境に立ち向かわなければならない、という現実をもたらす。その結果、冷却プレートの摩耗も発生し、かつ冷却プレートの摩耗状態を知ることが望ましい。
【0037】
符号8は、を示す。
図1を参照すると、プローブホルダユニット10はハウジング30を含み、その中に超音波プローブが超音波を送受信できるように配置されている。ハウジング30は、概して、金属、例えばアルミニウム合金から作られている。図から理解されるように、ハウジング30は、概ね円筒状又は管状の外形(但し、必ずしも断面円形ではない)を有し、冷却パネル12の冷却材流路18の内部に収まるように適合されている。
【0038】
ハウジング30は、長手方向軸線Lに沿って、第1の端部30.1から第2の端部30.2まで延びている。ハウジング30は、側面のセンサ側30.3及び反対側の裏面側(back side)30.4を有する。超音波プローブ32は、センサ側30.4から超音波を送受信できるように、ハウジング30内に配置されている。
【0039】
方向Lは、プローブ10が実際に使用される方向である。
図示された実施形態では、ハウジング30は、2つの部分又は殻(shells)を含む。第1のハウジング部分は、両端部30.1、30.2間に延びかつ丸みを帯びた外面を有する側面のハウジング壁31を含む。このハウジング部分31は、ここでは概してシリンダ側として現れるセンサ側を画定する。超音波プローブ32は、壁/部分31の円筒状の凹部34に配置されている。
【0040】
後面側(rear side)32.4でセンサ側32.3の反対側は、第2のハウジング部分36であり、これは、以下で説明するように、プローブホルダユニット10が冷却材流路の内径に適応できるようにするために、第1のハウジング部分31に対して移動可能である。第2のハウジング部分36は、第1のハウジング部分31に対して、長さ軸Lに対して横方向、通常はこれに対して垂直に移動可能となるような仕方で、組付けられた壁部として形成されている。移動可能な第2のハウジング部分36は円筒状の外面を有している。プローブホルダユニット10が冷却流路18の内径に自己適合するために、第2のハウジング部分36は、第1の部分31から離れるようにバネ付勢されている。
【0041】
図示の実施形態では、第2のハウジング部分36は2つの側面の枝状部36.1を含み、これにより、それは第1のハウジング部分31に摺動可能に案内される。これらの枝状部36.1により、可動壁36は一種のU字状断面を有する。
【0042】
符号38は、内部断面で、第1のハウジング部分31内に、好ましくは凹部34と一直線状に配置されたコア要素を示す。コア要素38は、角柱形状(prismatic shape)を有し得、かつ第1のハウジング部分31から可動壁36に向かって突出している。それは、可動壁36と一体のそれぞれのピン40を受け入れる一対のブラインド穴(blind bores)(不可視)を含む(図2参照)。各ピン40は、可動壁36の内側から、長さ軸Lに対してほぼ垂直に延び、かつ一端が壁36の内側に、他端がコア38内のブラインド穴の底に突き当てた圧縮バネ42によって囲繞されている。こうして、バネ42は、可動壁36を第1のハウジング部分31から離すように、外向きの付勢力を作用させる。
【0043】
可動壁36は、装置10が冷却材流路18の内径全体にわたって拡張するように自動的に展開/適応する拡張可能な構造を形成し、この展開により、冷却材流路18の内面とプローブホルダセンサ側30.3との間の密着が確実になる。
【0044】
図4Aは休止位置を示しており、可動壁36は最も外側にある。これは基本的に、プローブホルダユニット10が冷却流路の外部又は大口径の接続管内にある場合の構成である。この構成で、最大断面積寸法はDmaxである。
【0045】
図4Bはプローブホルダユニット10のコンパクトな構成を示しており、ここで、可動壁36は第1のハウジング部分31に凭れ掛かっている。なお、距離Dminは、ここではプローブユニット10の最小寸法である。
【0046】
この実施形態では、可動壁36の枝状部36.1は、ピン40に平行に延びる溝46を設けた案内要素44に嵌合する外側に突出する指状部36.2を含んでいる。
【0047】
駆動チェーン14を取り付けるため、プローブホルダユニットの第1の端部30.1に固定手段(fixing means)が設けられている。ここで、固定手段は、第1のハウジング部分31に付着された一対の接続リンク48を含んでいる。図1において、リンク48は第1の孔48.1を有し、これにより、リンク48はネジ等により第1のハウジング部分31に旋回可能に固定されている。第2の孔48.2は、駆動チェーン14に接続するためのものである。
【0048】
接続リンク48は、孔48.1及び48.2によって、孔の中心に対応する旋回方向Pを画定する。旋回方向Pは、方向Lと直交し、かつピン40と直交する方向である。
【0049】
使用時、駆動チェーン14は、横方向にはかなり剛性がある、即ち、それはねじり抵抗力がある一方、長さ方向Lに沿って(その関節構造によって)所望の曲げ能力を提供する。チェーン14の柔軟性と共にプローブホルダの関節構造により、管の内端の後では容易に90°曲げることができる。駆動チェーン14のねじり剛性はそれの方向制御を可能にしている。
【0050】
特に、強度及び剛性を高めるために、チェーン14は、多列チェーン、例えば2列のサイドリンクを有する二重型ローラチェーンであり得る。
【0051】
プローブホルダユニット10は、第2の側面30.2で関節式安定部材50に連結されている。安定部材50は、互いに関節で連結され、かつケーブル組立体60の案内ハウジングを形成するように構成された、一組の要素50.1、50.2、50.3を含んでいる。要素50.iは、ハウジング30の後面側52から第2の端部30.2に隣接する前面側54にまで、長さ方向Lに中央通路55を画定する中空の立方体要素として形成し得る。要素52iは、軸Pに平行なそれぞれの横軸Aの周りを旋回できるように、互いに旋回可能に接続されている。しかしながら、安定部材50の関節連結は、安定部材50が下方、すなわち後面側30.4の側で、かつ図2の矢印56で示すように、下向きにしか曲げられないように、-図1の底に向かって-オフセット(中心からずれた)軸で実施される。
【0052】
符号58は、安定部材50を通る内部通路55の入口を画定する円筒状スリーブに螺合された取付ナット(fitting nut)を示す。取付ナット58は、ケーブル組立体60を安定部材50に取り付けるのに適合している。ケーブル組立体は、こうして、後部52でスリーブ55によって画定された入口を通って入り、安定部材50の内部流路55を通ってハウジング30に接続される。
【0053】
図示しない一対の開口部が、入力及び出力ワイヤのために端部側30.2に設けられている。加えて、センサ側30.1のスプレー穴62に開口する内部流体ダクト(継手液用;US試験測定に必要である)の入口。安定部材50の内部で案内されるケーブル組立体60は、こうして、第2の端部30.2を介してプローブホルダユニット10に接続されるセンサ信号用の一対のワイヤ、ならびに柔軟な流体ダクトを含み得る。これらのワイヤ及び流体ダクトは、有利にも柔軟なスチールのソック(sock;袋)60.1の内部に配置されている。
【0054】
使用時には、これらのケーブル組立体の信号ケーブルは、他端で、図8に示す、反射型超音波厚さ測定を行うように構成された制御ユニット8に接続されている。ここで制御ユニット8は、エンコーダ構造15からの信号も受信する。制御ユニット8は、任意の適切な市販の超音波検査コントローラであり得る。
【0055】
次に、図5から図7について、エンコーダ構造15の変形例について説明する。従来、接続管18.1は、開口20.1を通って炉外壁20を横断し、開口20.1を囲繞する環状68.1フランジを含む封止箱68で囲繞され、かつ外壁面に溶接されている。金属ベローズシール68.2は、接続管18.1を囲繞し、かつ一端で環状フランジ68.1に、かつ反対端で、接続管18.1に被せかつこれに溶接されたカラー68.3に取り付けられている。ベローズシール68.2は、環状フランジ68.1に付着された金属囲繞スリーブ68.4によって保護されている。
【0056】
符号70は、接続管18.1の端部に被せた、冷却流体分配配管(図示せず)に結合するための管継手(pipe coupler)を示している。
【0057】
エンコーダ構造15は、管継手70に装着された(但し、そのような管継手が存在しない接続管18.1の端部に直接でも可)装着フレーム(mounting frame)72を含む。装着フレームは、エンコーダ74及びこれに結合されたエンコーダ歯車76(又は第1の歯車)を支持する開いた環状部材として成形されている。使用時には、駆動チェーン14はエンコーダ歯車76と噛み合い、それによって駆動チェーン14の前進又は後退でエンコーダ歯車76が回転し、第1の歯車の回転がエンコーダによって測定/検出され、かつエンコーダ信号に基づいて対応する位置/距離が計算される。
【0058】
図示の実施形態では、装着フレーム72は、それに取り付けられた外側のカバーリング(ring;輪)72.2で囲繞された内側リング72.1を含み、リングはいずれも開いたリングとして形成されている。カバーリング72.2は、内側リング72.1よりも広い開口を有している。
【0059】
内側リング72.1は、径方向に延びた3本のロッド78を受け入れる3つの径方向に延びたネジ孔72.3を含む。ロッドは、外側ネジ面を有し、かつ一端で管継手70を支え、他端にバタフライ(butterfly)が設けられている。ロッド78を孔72.3内で回転させることで、装着フレーム72を継手70上の適切な位置、好ましくは中央位置に固定することができる。ロック用ナット80がロッド78に設けられており、所望の径方向位置でそれらの動きを阻止する。
【0060】
装着フレーム72は、種々の要素を支持する。符号82は、内側リング72.1と一体で、かつ装着フレームの円周の外側で軸方向に延びる第1のアングルブラケットを示す。エンコーダ歯車76は、第1のアングルブラケット82から突出するシャフト84で回転可能に支持されている。符号86は、旋回アーム90から延びるシャフト88に回転可能に支持された第2のテンショナ(張力調整)歯車を示す。旋回アームは、L字状であり、かつ第1のアングルブラケット82の自由端に枢軸92によって装着されている。
【0061】
図5において、旋回アーム90は動作位置における実線で表されており、そこでは、駆動チェーン14がエンコーダ歯車76と噛み合い状態に確実に留まるように、エンコーダ歯車76の近傍にある。しかしながら、アーム92は、エンコーダ歯車76から離れた位置の破線でも表される;これは休止構成に対応し、ここでは駆動チェーンとプローブユニットは好都合な位置に置かれている。ブラケット及びアーム内のそれぞれの整列した穴に係合するピン94によって、アーム92を動作位置にロックできる。
【0062】
符号96は、一端でこれも内側リング72.1に固定され、かつ他端でエンコーダ74を固定的に支持する第2のアングルブラケットを示す。エンコーダ74は、エンコーダ歯車76のシャフト84と実質的に整列し、かつエンコーダ継手98を介してそれに結合された、入力軸74.1を有する。エンコーダ継手98は、従来、エンコーダ軸74.1及びエンコーダ歯車シャフト84に装着され、部品間のねじりに適応する継手を提供する環状溝を備えた管状部材の形態を取る。
【0063】
厚さ測定
なお、プローブホルダユニット10によって厚さ測定を行うために、冷却プレート12を事前に炉内冷却材回路から外し、そこから冷却水を空にする。
【0064】
たいていの場合、駆動チェーン14だけを、まず、図5に見られる上部接続管18から挿入し、冷却流路を通って下部に下降させ、かつさらに下部接続管を通ってそこから出るように下降させる。
【0065】
次に、プローブホルダユニット10を安定器50及びケーブル組立体60と共に、リンク36によってハウジング30に接続する。次に、図5に示すように、チェーンを引いてプローブユニット10を冷却材流路の頂部に持って行く。次に、張力歯車を図5の動作位置に持って行くことで、チェーン14をエンコーダ歯車76に適正に結合する。そこから、測定を開始できる。駆動チェーン14を前方に移動し/送り届け、かつ鉄ケーブルソック60.1を底から引っ張って、プローブユニットを冷却流路18内で移動させる。
【0066】
冷却材流路18の内部では、プローブホルダ10を徐々に下降させて、冷却材流路18の長さに沿った複数箇所で厚さ測定を行う。本プローブユニット10は、本体の入口領域及び出口領域だけでなく、中央領域を含む本体及びリブの長さに沿った複数箇所においても、本体の厚さを測定することができる。
【0067】
実際には、プローブユニット10を複数箇所に移動させて、冷却材流路の全長にわたって各位置で厚さ測定を行う。換言すれば、測定は、冷却材流路の任意の所望の長さ/高さのスポット(規定された局所位置)で行うことができる。厚さ測定中、センサ側30.3は、前面側22に対して実質的に垂直に維持される。冷却材流路18におけるプローブユニット10の角度方向(angular orientation)は、平坦化された断面を有するチェーン60の構成のおかげで知られている。
【0068】
継手媒体として水を使用することが好ましい、しかしながら任意の適切な継手液/媒体を使用することができる(特に、流路内部に錆びが存在する場合)。継手液は、ケーブル組立体60を通して供給され、ハウジング30内に入り、かつスプレー開口部62によって冷却材流路16の内面に対して噴霧される。
【0069】
理解し得るように、プローブユニット10は冷却材流路18の内部に挿入されるので、冷却材流路18の内側(前面側を向いて)から、プローブホルダ10の高さ(level)の処での(すなわち前面側と直角な)前面の本体最前部又はリブ端部分までの距離に応じた本体厚さを測る。
【0070】
即ち、プローブがリブ26の高さの処にあるときは、本体の厚さは、流路の内面からリブ22の先端までの距離に対応する。プローブが溝28の高さの処にあるときは、本体の厚さは、流路の内面からリブ26の先端までの距離に対応する。
【0071】
当該技術分野において知られているように、反射(又はパルス-エコー)モードにおいて、超音波センサ/トランスデューサ32は、冷却プレート12の前面側によって形成された界面から、反射してトランスデューサに戻ってくるパルス音波の送信及び受信の両方を行う。トランスデューサ32は、任意の適切な技術、例えば、圧電式で有りうる;それは、励起時に、通常、中心周波数が1から15MHzの範囲の非常に短い超音波パルス波を放射し得る。制御ユニットは、超音波が冷却材流路表面に戻るのに要する時間に基づいて厚さ測定を行うように構成されている。例えば、制御ユニットは、反射の強度と距離を表す、反射の到来時間を表す、振幅を備えた信号の形態で結果を表示するように構成し得る。超音波の利用は本発明の主眼ではなく、当業者は、トランスデューサ信号を利用する他の方法を考案し得る。

図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】