(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】チャープビームを使用したビーム管理のためのシグナリングのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0456 20170101AFI20241108BHJP
H04B 7/0413 20170101ALI20241108BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H04B7/0456 110
H04B7/0413 310
H04B7/06 956
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531214
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-27
(86)【国際出願番号】 CN2021133177
(87)【国際公開番号】W WO2023092396
(87)【国際公開日】2023-06-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】メドラ,モスタファ
(72)【発明者】
【氏名】バリーグ,モハンマダディ
(57)【要約】
本開示の態様は、基礎となる1Dアレイビームのクロネッカー積から2Dアレイビームを単に取得するのではなく、2Dアンテナアレイを用いたビームフォーミングのために設計された2Dチャープビームを使用するための方法を提供する。当該方法は、基礎となる1Dアレイビームの方向だけではなく、いずれかの任意の方向におけるロバスト性を可能にする。本開示の態様はまた、送信機及び受信機が2Dビームフォーミング方法を利用し、2Dビームフォーミング方法から生成されたビームを使用することから利益を得ることを可能にするシグナリング方式を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号をアナログビームフォーミングする方法であって、
アンテナのアレイにより送信されるべき信号をビームフォーミングするステップであり、前記ビームフォーミングは、前記アンテナのアレイにビーム係数を適用することを含む、ステップを含み、
前記ビーム係数は、ビーム方向及びビームロバスト性に関し、
前記ビーム係数を適用することは、いずれかの方向におけるロバスト性を取得するために前記ビーム係数を調整することを含む、方法。
【請求項2】
前記ビーム係数はチャープビームシーケンスを含み、前記チャープビームシーケンスの各要素は関連する位相値を有し、ビーム方向を決定する前記チャープビームシーケンスの要素の位相は、前記アンテナのアレイのアンテナのアンテナインデックスの線形関数であり、前記ビームロバスト性を決定する前記チャープビームシーケンスの位相は、前記アンテナインデックスの多項式関数である、請求項1に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項3】
前記アンテナアレイは、半波長だけ分離したN
1×N
2個のアンテナの矩形アレイについてのものであり、前記アレイのアンテナは、第1の垂直軸と位置合わせされ、前記ビーム係数を適用することは、前記N
1×N
2個のアンテナについてのビームフォーミング行列係数を決定することを更に含み、前記ビームフォーミング行列係数は、
【数1】
に基づいて決定され、n
1及びn
2は、前記第1の垂直軸上の前記N
1×N
2個のアンテナのインデックスであり、角度θ
1及びθ
2は、前記N
1×N
2個のアンテナのアレイの軸に対する入射ビーム角であり、d
1及びd
2は、第2の軸上の前記N
1×N
2個のアンテナのインデックスであり、D
1及びD
2は、前記第2の軸についてのインデックスの範囲を表し、u
1及びu
2は、ビームフォーミングされた信号のビーム幅に関連する、請求項1又は2に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項4】
ロバスト性の方向は、前記第1の軸に関連する前記インデックスn
1及びn
2の、前記第2の軸に関連する前記インデックスd
1及びd
2へのマッピングにより定義される、請求項3に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項5】
前記ロバスト性の方向は、直線、曲線又は円弧である、請求項4に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項6】
前記ビーム係数は、
必要とされるときに計算されるか、或いは、
ルックアップテーブルからアクセスされる、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
アナログビーム管理において使用するための方法であって、
ユーザ機器(UE)により、前記UEに送信されるビームをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームを生成する際に使用するためのUEパラメータ情報を送信するステップと、
前記UEにより、前記UEパラメータ情報に少なくとも部分的に基づくチャープビームを使用してビームフォーミングされた前記基地局からの参照信号を受信するステップと、
前記UEにより、前記受信された参照信号を測定して、フィードバック情報を生成するステップと、
前記UEにより、前記フィードバック情報を前記基地局に送信するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記基地局により使用される前記チャープビームは、
ビーム中心を定義する角度、
ビーム幅を定義するパラメータ、
所望のロバスト性形状を表す形状、
サイドローブレベルを定義するパラメータ、及び
ウィンドウ関数
のうち1つ以上を含むパラメータにより記述できる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UEにより、前記UEに送信される前記ビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるチャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つを受信するステップを更に含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
チャープビームに関する前記基地局パラメータ情報は、
ビームの識別情報、又は
前記UEがビームの識別情報を決定することを可能にするために前記UEにより使用できるパラメータ情報
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記UEにより、チャープビームに関する前記基地局能力情報及び基地局パラメータ情報に関する確認又は修正情報を送信するステップを更に含む、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記UEにより、前記UEに送信されるべき前記ビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるべきチャープビームに関する前記UEパラメータ情報の確認又は修正を受信するステップを更に含む、請求項7乃至11のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記UEにより、ビームフォーミングにおいて使用されるチャープビームを前記UEに送信される前記ビームに更新するための要求を前記基地局に送信するステップを更に含む、請求項7乃至12のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、前記基地局によりビームフォーミングされるべき推奨ビームを含む、請求項7乃至13のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、
前記UEの速度、
前記UEの移動方向、
前記UEの位置、
前記UEにおいて測定された干渉、
前記UEにおいて計算された信号対雑音比、
前記UEの前記速度、前記UEの前記移動方向、前記UEの前記位置、前記UEにおいて測定された干渉、又は前記UEにおいて計算された前記信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性
のうち1つ以上である、請求項7乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、1つよりも多くのビームの識別情報である、請求項7乃至15のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記1つよりも多くのビームの識別情報は、初期アクセスのための第1のビームと、前記UEと基地局との間の改良ビームスイーピングのための第2のビームとを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、フォールバックビーム回復に使用されるべきビームの識別情報である、請求項7乃至17のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
デバイスであって、
プロセッサと、
実行されたとき、前記プロセッサに請求項7乃至18のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体と
を含むデバイス。
【請求項20】
ビーム管理において使用するための方法であって、
基地局により、前記UEに送信されるビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるチャープビームを生成する際に使用するためのUEパラメータ情報を受信するステップと、
前記基地局により、UEパラメータ情報に少なくとも部分的に基づくチャープビームを使用してビームフォーミングされた前記基地局からの参照信号を送信するステップと、
前記基地局により、前記UEにおいて受信された前記ビームフォーミングされた参照信号に関する前記UEからのフィードバック情報を受信するステップと
を含む方法。
【請求項21】
前記参照信号をビームフォーミングするために前記基地局により使用される前記チャープビームは、
ビーム中心を定義する角度、
ビーム幅を定義するパラメータ、
所望のロバスト性形状を表す形状、
サイドローブレベルを定義するパラメータ、及び
ウィンドウ関数
のうち1つ以上を含むパラメータにより記述できる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記基地局により、前記UEに送信される前記ビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるチャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つを送信するステップを更に含む、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
チャープビームに関する前記基地局パラメータ情報は、
ビームの識別情報、又は
前記UEがビームを決定することを可能にするために前記UEにより使用できるパラメータ情報
を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記基地局により、前記基地局能力情報に関する確認又は修正情報と、チャープビームに関する基地局パラメータ情報とを受信するステップを更に含む、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
前記基地局により、前記UEにより前記基地局に送信されるチャープビームに関するUE能力情報及びUEパラメータ情報のうち少なくとも1つの確認又は修正を送信するステップを更に含む、請求項20乃至24のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記基地局により、前記UEに送信されるべき前記ビームをビームフォーミングする際に使用されるチャープビームを更新するための前記UEからの要求を受信するステップを更に含む、請求項20乃至25のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、前記基地局によりビームフォーミングされるべき推奨ビームを含む、請求項20乃至26のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、
前記UEの速度、
前記UEの移動方向、
前記UEの位置、
前記UEにおいて測定された干渉、
前記UEにおいて計算された信号対雑音比、
前記UEの前記速度、前記UEの前記移動方向、前記UEの前記位置、前記UEにおいて測定された干渉、又は前記UEにおいて計算された前記信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性
のうち1つ以上である、請求項20乃至27のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
チャープビームに関するUEパラメータ情報は、1つよりも多くのビームの識別情報である、請求項20乃至28のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記1つよりも多くのビームの識別情報は、初期アクセスのための第1のビームと、前記UEと基地局との間の改良ビームスイーピングのための第2のビームとを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記UEから受信される前記UEパラメータ情報は、他のUEにサービス提供するために前記基地局により使用されるチャープビームに影響を及ぼす、請求項20乃至30のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
デバイスであって、
プロセッサと、
実行されたとき、前記プロセッサに請求項20乃至31のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体と
を含むデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的にワイヤレス通信に関し、特定の実施形態では、チャープビーム(chirp beam)を使用したビーム管理のためのシグナリングのための方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのワイヤレス通信システムでは、ユーザ機器(UE, user equipment)は、データを基地局(BS, base station)に送信するために、及び/又は基地局からデータを受信するために、基地局とワイヤレスで通信する。UEからBSへのワイヤレス通信は、アップリンク(UL, uplink)通信と呼ばれる。基地局からUEへのワイヤレス通信は、ダウンリンク(DL, downlink)通信と呼ばれる。
【0003】
このようなワイヤレス通信システムでは、アップリンク及びダウンリンク通信を実行するためにリソースが必要となる。例えば、BSは、特定の周波数で特定の持続時間にわたって、ダウンリンク伝送において、ワイヤレス信号及び/又は物理レイヤチャネルを使用して、トランスポートブロック(TB, transport block)のようなデータをUEにワイヤレスで伝送し得る。使用される周波数及び持続時間は、リソースの例である。
【0004】
いくつかのワイヤレス通信システムでは、通信信号が全方向に送信されるのではなく、特定の方向に送信されるビームフォーミングが使用される。高周波数通信は、通信のための大きい帯域幅に起因して、将来のセルラーネットワークの性能を改善し得る技術である。しかし、周波数が高くなるにつれて、アンテナサイズは小さくなる。したがって、(例えば、受信機において特定の信号対雑音比(SNR, signal to noise ratio)閾値を満たすことにより)高周波数通信を可能にするために、マルチプルインプットマルチプルアウトプット(MIMO, multiple-input multiple-output)システムにおいてより多くのアンテナが必要とされる可能性がある。
【0005】
ミリメートル波(mmWave, millimeter wave)帯域及びTHz帯域では、信号減衰が著しく、信号減衰を克服するために大きいビームフォーミング利得が必要とされる。大きいビームフォーミング利得は、BS及びUEにおいて多数のアンテナ素子を使用して狭いビームを生成することを通じて達成され得る。しかし、狭いビームの使用は、ビームスイーピングを使用するときに送信及び受信ビーム位置合わせ手順がより長くかかることを引き起こす。この理由は、より広いビームを用いた同じ範囲にわたるものよりも、狭いビームを用いた所与の範囲にわたってより多くのビームが必要とされ得るからである。
【0006】
アナログビームフォーミングは、マルチアンテナシステムにおけるチャネルパスロスに対抗できる更なる利得を提供するのに有用である。アナログビームフォーミングは、各アンテナに取り付けられた位相シフタと、単一の無線周波数(RF, radio frequency)チェーンにおいて接続された複数の位相シフタ及びアンテナとを有することにより実行され得る。最も一般的なアナログビームフォーミング方法の1つは、離散フーリエ変換(DFT, discrete Fourier transformation)行列を使用することであり、DFT行列の行の数はアンテナの数と同じである。この場合、DFT行列の各列は、空間内の特定の方向、すなわち、基準点に対する角度により定義される方向を指すビームフォーマであり、その方向に送信又は受信するために使用され得る。いくつかの展開では、拡張DFT行列が使用され得る。拡張DFT行列の列は、
【数1】
のように表され、ここで、Nは行列における行の数であり、αはいずれかの数であり、必ずしも通常のDFT行列で使用されるような整数であるとは限らない。位相値は、アレイのアンテナ素子の間で線形進行で変化する。通常又は拡張のDFT行列は、コードブックと呼ばれることができる。二重偏波アンテナセットについて、各偏波は、それ自体のコードブックを受信し得る。したがって、各ビームは、特定の方向又は角度においてピーク値を有し、特定のビームの選択は、所望の方向又は角度に依存する。ビームがUEにサービス提供する方向を指しているとき、UEは、ビームがもはやUEを指さないように、その位置を変更し得る。ビームに対するUEの移動は、より高い周波数範囲において受けることになるより高いパスロスに対抗するためのより高い利得を提供するために、より高い周波数において且つビームがより狭いとき、より顕著になる可能性がある。
【0007】
ビーム角度に加えて、アナログビームフォーミングされたビームを定義する際に使用され得る様々な他のアナログビームフォーミングパラメータが存在する。ビーム幅は、特定のビームフォーミング利得を提供しつつ、ビームがどれほど広いかを定義する。ビーム幅は、UEが移動しているときに、このUEの周りのエリアのうちどれだけが依然としてビームフォーミング利得を有するかを決定し得る。例えば、ビーム幅が広いほど、UEの周りのより大きいエリアがビームによりカバーされ、したがって、UEは、より多く移動でき、依然として或る量のビームフォーミング利得を維持できる。
【0008】
チャープビームは、より大きいエリアに利得を提供できる制御可能なビーム幅を有するので、いくつかのシステムは、DFTビームの代わりにチャープビームを使用し得る。したがって、チャープビームは、ビームが依然としてUEの周りのエリアにサービス提供できるので、角度誤差に対するロバスト性を提供し得る。しかし、チャープビームのこの使用は、ピーク利得を減少させる可能性がある。
【0009】
BS又はUEが多くのアンテナを有するとき、これらのアンテナは、多くの形式で配置できる。1つの一般的な方法は、これらを等間隔で1D線形アレイに配置することである。他の一般的な方法は、これらを2Dにおいて規則的な矩形グリッドに配置することである。1Dアレイについて、DFT又はチャープビームがビームフォーミングに使用されてもよい。2Dアレイが使用されているとき、従来の方法は、典型的には、矩形グリッドの各方向又は軸において2つの1Dビームを使用する。この配置は、2Dビームを取得するために2つの1Dビームのクロネッカー積により表されることができる。2Dにおけるビームフォーミングがこのように実行されるとき、2Dビームのロバスト性は、基礎となる1Dビームのロバスト性に依存する。例えば、1Dビームが水平及び垂直ビームである場合、取得され得るロバスト性は、水平及び/又は垂直方向にあり、いずれかの他の一般的な方向においてロバスト性を取得することはできない。
【0010】
基礎となる1Dビームの方向のみと比較して、2Dアンテナアレイのアナログビームフォーミングにおけるいずれかの方向についてロバスト性を提供することは、電気通信システム、特に、mmWave帯域及びTHz帯域で動作する電気通信システムにとって有益である。
【発明の概要】
【0011】
本開示の態様は、基礎となる1Dアレイビームのクロネッカー積から2Dアレイビームを単に取得するのではなく、2Dアンテナアレイを用いたビームフォーミングのために設計された2Dチャープビームを使用するための方法を提供する。当該方法は、基礎となる1Dアレイビームのクロネッカー積を使用するときに生じるような、基礎となる1Dアレイビームの方向だけではなく、いずれかの任意の方向におけるロバスト性を可能にする。本開示の態様はまた、送信機及び受信機が2Dビームフォーミング方法を利用し、2Dビームフォーミング方法から生成されたビームを使用することから利益を得ることを可能にするシグナリング方式を提供する。
【0012】
一態様によれば、信号をアナログビームフォーミングする方法が提供され、アンテナのアレイにより送信されるべき信号をビームフォーミングするステップであり、ビームフォーミングは、アンテナのアレイにビーム係数を適用することを含む、ステップを含み、ビーム係数は、ビーム方向及びビームロバスト性に関し、ビーム係数を適用することは、いずれかの方向におけるロバスト性を取得するためにビーム係数を調整することを含む。
【0013】
一態様によれば、アナログビーム管理において使用するための方法が提供され、ユーザ機器(UE, user equipment)により、UEに送信されるビームをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームを生成する際に使用するためのUEパラメータ情報を送信するステップと、UEにより、UEパラメータ情報に少なくとも部分的に基づくチャープビームを使用してビームフォーミングされた基地局からの参照信号を受信するステップと、UEにより、受信された参照信号を測定して、フィードバック情報を生成するステップと、UEにより、フィードバック情報を基地局に送信するステップとを含む。
【0014】
一態様によれば、プロセッサとコンピュータ可読媒体とを含むデバイスが提供される。コンピュータ可読媒体は、実行されたとき、プロセッサに、上記に記載されるか或いは以下に詳述される方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶している。
【0015】
一態様によれば、ビーム管理において使用するための方法が提供され、基地局により、UEに送信されるビームをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームを生成する際に使用するためのUEパラメータ情報を受信するステップと、基地局により、UEパラメータ情報に少なくとも部分的に基づくチャープビームを使用してビームフォーミングされた基地局からの参照信号を送信するステップと、基地局により、UEにおいて受信されたビームフォーミングされた参照信号に関するUEからのフィードバック情報を受信するステップとを含む。
【0016】
一態様によれば、プロセッサとコンピュータ可読媒体とを含むデバイスが提供される。コンピュータ可読媒体は、実行されたとき、プロセッサに、上記に記載されるか或いは以下に詳述される方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶している。
【0017】
一態様によれば、ビーム管理において使用するための方法が提供され、ユーザ機器(UE)により、UEへのビームをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームを生成するために使用される基地局パラメータ情報を受信するステップと、UEにより、生成されたチャープビームを使用してビームフォーミングされた基地局からの参照信号を受信するステップと、UEにより、受信された参照信号を測定して、フィードバック情報を生成するステップと、UEにより、フィードバック情報を基地局に送信するステップとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、当該方法は、UEにより、UEへの制御又はデータ信号のうち少なくとも1つをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報を送信するステップを更に含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、当該方法は、UEにより、チャープビームに影響を及ぼす基地局能力情報及び基地局パラメータ情報に関する確認又は修正情報を送信するステップを更に含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、当該方法は、UEにより、UEにより基地局に送信されるチャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報の確認又は修正を受信するステップを更に含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、当該方法は、UEにより、UEへの制御又はデータ信号をビームフォーミングする際に使用されるチャープビームを更新するための要求を基地局に送信するステップを更に含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、チャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報は、チャープビームにより生成されるべき推奨ビーム幅を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、UEパラメータ情報チャープビームは、UEの速度、UEの移動方向、UEの位置、UEにおいて測定された干渉、UEにおいて計算された信号対雑音比、UEの速度、UEの移動方向、UEの位置、UEにおいて測定された干渉又はUEにおいて計算された信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性のうち1つ以上に基づく。
【0024】
いくつかの実施形態では、チャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報は、1つよりも多くのビームの識別情報である。
【0025】
いくつかの実施形態では、1つよりも多くのビームの識別情報は、初期アクセスのための第1のビームと、UEと基地局との間のビームスイーピングの改良のための第2のビームとを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、ビームに影響を及ぼす基地局能力情報及び基地局パラメータのうち少なくとも1つは、ビーム幅の識別情報、又はUEがビーム幅を決定することを可能にするためにUEにより使用できるパラメータ情報を含む。
【0027】
一態様によれば、プロセッサとコンピュータ可読媒体とを含むデバイスが提供される。コンピュータ可読媒体は、実行されたとき、プロセッサに、上記に記載されるか或いは以下に詳述される方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶している。
【0028】
一態様によれば、ビーム管理において使用するための方法が提供され、基地局により、UEへの制御又はデータ信号のうち少なくとも1つをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つを送信するステップと、基地局により、チャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいてビームフォーミングされた参照信号をUEに送信するステップと、基地局により、基地局へのビームフォーミングされた制御又はデータ信号に関するフィードバック情報を受信するステップとを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、当該方法は、基地局により、UEへの制御又はデータ信号のうち少なくとも1つをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報を受信するステップを更に含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、当該方法は、基地局により、基地局能力情報に関する確認又は修正情報と、チャープビームに関する基地局パラメータ情報とを受信するステップを更に含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、当該方法は、基地局により、UEにより基地局に送信されるチャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報の確認又は修正を送信するステップを更に含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、当該方法は、基地局により、UEへの制御又はデータ信号をビームフォーミングする際に使用されるチャープビームを更新するためのUEからの要求を受信するステップを更に含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、チャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報は、チャープビームにより生成されるべき推奨ビーム幅を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、チャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報は、UEの速度、UEの移動方向、UEの位置、UEにおいて測定された干渉、UEにおいて計算された信号対雑音比、UEの速度、UEの移動方向、UEの位置、UEにおいて測定された干渉又はUEにおいて計算された信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性のうち1つ以上に基づく。
【0035】
いくつかの実施形態では、チャープビームに影響を及ぼすUEパラメータ情報は、1つよりも多くのビームの識別情報である。
【0036】
いくつかの実施形態では、1つよりも多くのビームの識別情報は、初期アクセスのための第1のビームと、UEと基地局との間のビームスイーピングの改良のための第2のビームとを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、チャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つは、ビーム幅の識別情報、又はUEがビーム幅を決定することを可能にするためにUEにより使用できるパラメータ情報を含む。
【0038】
一態様によれば、プロセッサとコンピュータ可読媒体とを含むデバイスが提供される。コンピュータ可読媒体は、実行されたとき、プロセッサに、上記に記載されるか或いは以下に詳述される方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶している。
【図面の簡単な説明】
【0039】
本実施形態及びその利点をより完全に理解するために、ここで、例として、添付の図面と共に以下の説明に対して参照が行われる。
【
図1A】本開示の実施形態が生じ得る通信システムの概略図である。
【
図1B】本開示の実施形態が生じ得る通信システムの他の概略図である。
【
図2】例示的な電子デバイス及びネットワークデバイスを示すブロック図である。
【
図3】本開示の実施形態が生じ得るデバイス内のユニット又はモジュールを示すブロック図である。
【
図4A】いずれかの方向においてロバスト性を提供するように生成された、シミュレーションされたアナログビームフォーミングされたビームの例である。
【
図4B】いずれかの方向においてロバスト性を提供するように生成された、シミュレーションされたアナログビームフォーミングされたビームの例である。
【
図4C】いずれかの方向においてロバスト性を提供するように生成された、シミュレーションされたアナログビームフォーミングされたビームの例である。
【
図4D】いずれかの方向においてロバスト性を提供するように生成された、シミュレーションされたアナログビームフォーミングされたビームの例であり、
図4Dの場合には、湾曲形状である。
【
図5】本開示の一態様に従ってUEがチャープビームパラメータ情報及び/又はUEロバスト性情報を基地局に送信する、基地局とユーザ機器(UE)との間のシグナリングのためのシグナリングフロー図の例である。
【
図6】本開示の一態様に従ってUEがチャープビームパラメータ情報及び/又はUEロバスト性情報を基地局に送信する、基地局とUEとの間のシグナリングのためのシグナリングフロー図の他の例である。
【
図7】本開示の一態様に従って信号干渉を低減するための、基地局と2つのUEとの間のシグナリングのためのシグナリングフロー図の例である。
【
図8】本開示の一態様に従って基地局がビームパラメータ情報を送信し、UEがフィードバック情報を基地局に送信し得る、基地局とUEとの間のシグナリングのためのシグナリングフロー図の例である。
【
図9】本開示の一態様に従ってUEがビーム更新要求を基地局に送信する、基地局とUEとの間のシグナリングのためのシグナリングフロー図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
例示の目的で、特定の例示的な実施形態が、ここで、図面と共に以下により詳細に説明される。
【0041】
ここに記載される実施形態は、特許請求される主題を実施するのに十分な情報を表し、このような主題を実施する方法を示す。添付の図面に照らして以下の説明を読むことで、当業者は、特許請求される主題の概念を理解し、ここで特に対処されていないこれらの概念の適用を認識する。これらの概念及び適用は、本開示及び添付の特許請求の範囲内に入ることが理解されるべきである。
【0042】
さらに、命令を実行するここに開示のいずれかのモジュール、コンポーネント又はデバイスは、コンピュータ/プロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール及び/又は他のデータのような情報の記憶のための1つ又は複数の非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体を含んでもよく、或いは、さもなければそれへのアクセスを有してもよいことが認識される。非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体の例の非網羅的なリストは、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶デバイス、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM, compact disc read-only memory)、デジタルビデオディスク若しくはデジタル多用途ディスク(すなわち、DVD)、ブルーレイディスク(商標)又は他の光ストレージのような光ディスク、いずれかの方法又は技術で実現される揮発性及び不揮発性、取外し可能及び取外し不可能媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM, random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM, read-only memory)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM, electrically erasable programmable read-only memory)、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術を含む。いずれかのこのような非一時的なコンピュータ/プロセッサ記憶媒体は、デバイスの一部でもよく、或いは、それにアクセス可能又は接続可能でもよい。ここに記載のアプリケーション又はモジュールを実現するためのコンピュータ/プロセッサ可読/実行可能命令は、このような非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体により記憶されてもよく、或いは、さもなければ保持されてもよい。
【0043】
大規模MIMOシステムのためのビーム取得は、狭いビームを介してビームスイーピングを実行するときに必要とされる処理時間及び制御シグナリングの大きいオーバーヘッドにより(ビームスイーピングオーバーヘッドにより)、ミリメートル波(mmWave, millimeter wave)及びsubTHz帯域(>100GHz)のような高周波数において困難になる可能性がある。レイテンシの増加はまた、mmWave及びsubTHz周波数におけるビーム取得に影響を与える他の問題になる可能性がある。
【0044】
狭いビームを介してビームスイーピングを実行するとき、送信機は、異なる方向に狭いビームを介して参照信号を送信し、受信機は、同様に複数の異なる方向に、送信機により送信された参照信号を、狭いビームを介して探索する。基地局のような送信機により送信され得る参照信号の種類の例は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS, channel state information reference signal)又は測位参照信号(PRS, positioning reference signal)でもよい。ユーザ機器(UE, user equipment)のような受信機により送信され得る参照信号の種類の例は、サウンディング参照信号(SRS, sounding reference signal)でもよい。狭いビームのみが使用されている場合、広いビームが使用されるときにより少ないビームが必要とされ得ることとは対照的に、多くのビームが必要とされる可能性がある。ビームスイーピングオーバーヘッドは、送信機と受信機との間のデータ通信のための好ましい特性(例えば、最良の信号強度)を有する1つ以上のビームペアを見つけるために探索される複数のビームペア(ビームペアを形成する送信機ビーム及び受信機ビーム)を伴う。複数のビームペアに加えて、ビームスイーピングオーバーヘッドはまた、測定(例えば、受信信号強度の測定)を実行するための持続時間にも依存する。測定を実行するための時間はまた、シーケンス長にも依存し得る。シーケンス長における変動は、測定の品質を決定する。例えば、より長いシーケンス長は高品質という結果になり、より短いシーケンス長は低品質という結果になる。しかし、シーケンス長が長くなると、オーバーヘッドが大きくなる。したがって、測定品質とオーバーヘッドの量との間にはトレードオフが存在する。1つのビームペアの測定ごとの固定された持続時間を用いて、好ましい特性(例えば、最良の信号強度)を有する1つ以上のビームペアを見つけるために、より少ないビームペアの中で探索するとき、ビームスイーピングオーバーヘッドが低減される点に留意されたい。
【0045】
送信機のエリア内の環境を知覚するために、送信機と受信機との間で少なくとも1つのビームペア上の伝送チャネルを決定することを可能にするセンシング技術が使用され得る。いくつかの実現方式では、伝搬環境が先験的に知られている場合、特に大規模アンテナアレイにおいて且つ大きい帯域幅について、より高い精度及びより少ないオーバーヘッドでmmWaveチャネルが推定できる。
【0046】
sub-6GHz通信システムと比較して、mmWave及びsub-THzについての伝搬環境は、通信信号を散乱させる可能性がある物体とは対照的に、反射体として働く物体から構成される。したがって、mmWave及びsub-THzについての伝搬環境では、信号エネルギーの多くは見通し線(LOS, line-of-sight)経路及び反射経路に制限される。
【0047】
環境のセンシングは、ビームフォーミング、例えば、ビーム取得及びビーム管理を支援するために使用されてもよい。センシングは、ビーム取得プロセスの一部としてビームスイーピングを最小化し、場合によっては排除することを可能にし得る。センシングは、チャネル状態情報(CSI, channel state information)取得オーバーヘッドを最小化し、取得プロセスにおけるレイテンシを最小化することを可能にし得る。センシングはまた、送信機、又は送信機が通信するネットワークが、チャネル予測を使用して受信機に追従することを可能にし得る。例えば、いくつかの実施形態では、センシング機能の一部として、送信機は、受信機の移動(速度及び方向)を決定することが可能になってもよく、このような決定された移動に基づいて、受信機の将来の移動を予測することが可能になり得る。決定された移動及び/又は移動の予測に基づいて、送信機は、決定された移動及び/又は予測された移動のためのチャネルを推定することが可能になり得る。センシングはまた、プロアクティブなビーム管理を可能にし得る。ビーム管理は、送信機側からの送信(Tx, transmit)ビームと受信機側からの受信(Rx, receive)ビームとを位置合わせして、送信受信ビームペアを形成することを伴い得る。ビーム管理はまた、ビームトレーニング及びビームトラッキングのうち少なくとも1つから構成され得る。
【0048】
波長(λで示される)の半分だけ分離したN個のアンテナの線形1Dアレイについて、アンテナインデックスnにおいて角度θを指すビームを使用して第nのアンテナ(n=0~N-1)に結合された位相シフタの位相は、e
-jπnsinθ、すなわち、nにおいて線形である位相項として記述できる。特定のレベルのロバスト性を提供するため、その角度θの周りでより良好なビームフォーミング利得を潜在的に有するために、
【数2】
の形式を有するチャープビームが使用されてもよく、ここで、uは所望のビーム幅に直接関連する。二次位相項(
【数3】
の位相項はnにおいて二次である)を含むことから生じるビームは、ほぼ
【数4】
の範囲のビームをカバーするが、拡張DFTプリコーダe
-jπnsinθにより提示されるビームよりも狭くすることはできない。
【0049】
N
1×N
2アンテナアレイについて角度θ
1及びθ
2(これらはアンテナパネルの軸に対するビーム角である)を指す2Dチャープビームは、アンテナインデックスn
1,n
2(n
1=0~N
1-1且つn
2=0~N
2-1)において、
【数5】
として表現できる。
【0050】
理解できるように、各角度θ1及びθ2についてのチャープ位相項は独立している。例えば、アンテナアレイが、アレイのアンテナがX及びY軸に沿って位置するXY平面に位置する場合、θ1=sin-1(sinθscosφs)且つθ2=sin-1(sinθssinφs)であり、ここで、θs,φsは、それぞれ極座標における極角及び方位角である。
【0051】
本開示の態様は、基礎となる1Dアレイビームのクロネッカー積から2Dアレイビームを単に取得するのではなく、2Dアンテナアレイを用いたビームフォーミングのために設計された2Dチャープビームを使用するための方法を提供する。当該方法は、基礎となる1Dアレイビームの方向だけではなく、いずれかの任意の方向におけるロバスト性を可能にする。本開示の態様はまた、送信機及び受信機が2Dビームフォーミング方法を利用し、2Dビームフォーミング方法から生成されたビームを使用することから利益を得ることを可能にするシグナリング方式を提供する。
【0052】
図1A、
図1B及び
図2は、本開示のモビリティ管理方法の態様を実現し得るワイヤレス通信システムのネットワーク及びデバイスのためのコンテキストを提供する。
【0053】
図1Aを参照すると、限定ではなく例示的な例として、通信システムの簡略化された概略図が提供される。通信システム100は、無線アクセスネットワーク120を含む。無線アクセスネットワーク120は、次世代(例えば、第6世代(6G)又はそれ以降)の無線アクセスネットワーク、又はレガシー(例えば、5G、4G、3G又は2G)の無線アクセスネットワークでもよい。1つ以上の電気通信デバイス(ED, electric device)110a~120j(総称して110と呼ばれる)は、互いに相互接続されてもよく、また或いはその代わりに、無線アクセスネットワーク120内の1つ以上のネットワークノード(170a、170b、総称して170と呼ばれる)に接続されてもよい。コアネットワーク130は、通信システムの一部でもよく、通信システム100において使用される無線アクセス技術に依存してもよく、或いは、それから独立していてもよい。また、通信システム100は、公衆交換電話網(PSTN, public switched telephone network)140、インターネット150及び他のネットワーク160を含む。
【0054】
図1Bは、本開示のセル間モビリティ管理方法の実施形態が実現され得るネットワークを含む、例示的なワイヤレス通信システム100(以降、システム100と呼ばれる)を示す。一般的に、システム100は、複数の無線又は有線エレメントがデータ及び他のコンテンツを通信することを可能にする。システム100の目的は、ブロードキャスト、ナローキャスト、ユーザデバイス対ユーザデバイスを介して、コンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供すること等でもよい。システム100は、帯域幅のようなリソースを共有することにより効率的に動作してもよい。
【0055】
通信システム100は、広範囲の通信サービス及びアプリケーション(地球モニタリング、遠隔センシング、パッシブセンシング及び測位、ナビゲーション及びトラッキング、自律配送、並びにモビリティ等)を提供してもよい。通信システム100は、地上通信システムと非地上通信システムとの共同動作を通じて、高度の可用性及びロバスト性を提供してもよい。例えば、非地上通信システム(又はそのコンポーネント)を地上通信システムに統合することは、複数のレイヤを含む異種ネットワークと考えられ得るものを生じることができる。従来の通信ネットワークと比較して、異種ネットワークは、効率的なマルチリンク共同動作、より柔軟な機能共有、及び地上ネットワークと非地上ネットワークとの間のより高速な物理レイヤリンク切り替えを通じて、より良好な全体性能を達成し得る。
【0056】
地上通信システム及び非地上通信システムは、通信システムのサブシステムと考えられ得る。図示の例では、通信システム100は、電子デバイス(ED, electronic device)110a~110d(総称してED110と呼ばれる)、無線アクセスネットワーク(RAN, radio access network)120a~120b、非地上通信ネットワーク120c、コアネットワーク130、公衆交換電話網(PSTN, public switched telephone network)140、インターネット150及び他のネットワーク160を含む。RAN120a~120bは、それぞれの基地局(BS, base station)170a~170bを含み、これらは、総称して地上送受信ポイント(T-TRP, terrestrial transmit and receive point)170a~170bと呼ばれてもよい。非地上通信ネットワーク120cは、アクセスノード172cを含み、これは、総称して非地上送受信ポイント(NT-TRP, non-terrestrial transmit and receive point)172と呼ばれてもよい。
【0057】
いずれかのED110は、代替として或いはさらに、いずれかの他のT-TRP170a~170b及びNT-TRP172、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、又は上記のいずれかの組み合せとインタフェース接続、アクセス又は通信するように構成されてもよい。いくつかの例では、ED110aは、T-TRP170aとのインタフェース190a上でアップリンク及び/又はダウンリンク伝送を通信してもよい。いくつかの例では、ED110a、110b及び110dはまた、1つ以上のサイドリンクエアインタフェース190bを介して互いに直接通信してもよい。いくつかの例では、ED110dは、NT-TRP172とのインタフェース190c上でアップリンク及び/又はダウンリンク伝送を通信してもよい。
【0058】
エアインタフェース190a及び190bは、いずれかの適切な無線アクセス技術のような同様の通信技術を使用してもよい。例えば、通信システム100は、エアインタフェース190a及び190bにおいて、符号分割多元接続(CDMA, code division multiple access)、時分割多元接続(TDMA, time division multiple access)、周波数分割多元接続(FDMA, frequency division multiple access)、直交FDMA(OFDMA, orthogonal FDMA)又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA, single-carrier FDMA)のような1つ以上のチャネルアクセス方法を実現してもよい。エアインタフェース190a及び190bは、直交次元及び/又は非直交次元の組み合わせを伴い得る、他のより高い次元の信号空間を利用してもよい。
【0059】
エアインタフェース190cは、ワイヤレスリンク又は単にリンクを介して、ED110dと1つ又は複数のNT-TRP172との間の通信を可能にできる。いくつかの例では、リンクは、ユニキャスト伝送のための専用接続、ブロードキャスト伝送のための接続、又はマルチキャスト伝送のためのEDのグループと1つ以上のNT-TRPとの間の接続である。
【0060】
RAN120a及び120bは、コアネットワーク130と通信して、音声、データ及び他のサービスのような様々なサービスをED110a、110b及び110cに提供する。RAN120a及び120b及び/又はコアネットワーク130は、1つ以上の他のRAN(図示せず)と直接又は間接通信してもよく、これらはコアネットワーク130により直接サービス提供されてもよく或いは直接サービス提供されなくてもよく、RAN120a、RAN120b又は双方と同じ無線アクセス技術を使用してもよく或いは使用しなくてもよい。コアネットワーク130はまた、(i)RAN120a及び120b、又はED110a、110b及び110c、又は双方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150及び他のネットワーク160等)との間のゲートウェイアクセスとして機能してもよい。さらに、ED110a、110b及び110cの一部又は全部は、異なるワイヤレス技術及び/又はプロトコルを使用して、異なるワイヤレスリンク上で異なるワイヤレスネットワークと通信するための機能を含んでもよい。ワイヤレス通信の代わりに(或いはそれに加えて)、ED110a、110b及び110cは、有線通信チャネルを介して、サービスプロバイダ又はスイッチ(図示せず)及びインターネット150に通信してもよい。PSTN140は、従来の電話サービス(POTS, plain old telephone service)を提供するための回線交換電話ネットワークを含んでもよい。インターネット150は、コンピュータ及びサブネット(イントラネット)又は双方のネットワークを含み、インターネットプロトコル(IP, Internet Protocol)、伝送制御プロトコル(TCP, Transmission Control Protocol)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP, User Datagram Protocol)のようなプロトコルを組み込んでもよい。ED110a、110b及び110cは、複数の無線アクセス技術に従って動作することが可能なマルチモードデバイスでもよく、このような技術をサポートするために必要な複数のトランシーバを組み込んでもよい。
【0061】
ED110a~110cは、例えば、無線周波数(RF, radio frequency)、マイクロ波、赤外線(IR, infrared)等のワイヤレス通信リンクを使用して、1つ以上のSLエアインタフェース180上で互いに通信する。SLエアインタフェース180は、いずれかの適切な無線アクセス技術を利用してもよく、ED110a~110cがT-TRP170a~170b又はNT-TRP172のうち1つ以上と通信するエアインタフェース190と実質的に同様でもよく、或いは、これらは実質的に異なってもよい。例えば、通信システム100は、SLエアインタフェース180において、符号分割多元接続(CDMA, code division multiple access)、時分割多元接続(TDMA, time division multiple access)、周波数分割多元接続(FDMA, frequency division multiple access)、直交FDMA(OFDMA, orthogonal FDMA)又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA, single-carrier FDMA)のような1つ以上のチャネルアクセス方法を実現してもよい。いくつかの実施形態では、SLエアインタフェース180は、少なくとも部分的に、アンライセンススペクトル上で実現されてもよい。
【0062】
図2は、ED110と、基地局170a、170b(170)及びNT-TRP172を含むネットワークデバイスとの他の例を示す。ED110は、人、物体、機械等を接続するために使用される。ED110は、様々なシナリオ、例えば、セルラー通信、デバイス対デバイス(D2D, device-to-device)、ビーク対全てのもの(V2X, vehicle to everything)、ピアツーピア(P2P, peer-to-peer)、マシン対マシン(M2M, machine-to-machine)、マシンタイプ通信(MTC, machine-type communications)、モノのインターネット(IOT, internet of things)、仮想現実(VR, virtual reality)、拡張現実(AR, augmented reality)、産業制御、自動運転、遠隔医療、スマートグリッド、スマート家具、スマートオフィス、スマートウェアラブル、スマート交通、スマートシティ、ドローン、ロボット、遠隔センシング、パッシブセンシング、測位、ナビゲーション及びトラッキング、自律配送及びモビリティ等で広く使用されてもよい。
【0063】
各ED110は、ワイヤレス動作のためのいずれかの適切なエンドユーザデバイスを表し、他の可能性の中でもとりわけ、ユーザ機器/デバイス(UE, user equipment/device)、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU, wireless transmit/receive unit)、移動局、固定若しくは移動加入者ユニット、携帯電話、ステーション(STA, station)、マシンタイプ通信(MTC, machine type communication)デバイス、携帯情報端末(PDA, personal digital assistant)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、ワイヤレスセンサ、家庭用電子機器、スマートブック、ビークル、自動車、トラック、バス、列車、若しくはIoTデバイス、産業用デバイス、又は上記のデバイス内の装置(例えば、通信モジュール、モデム、又はチップ)のようなデバイスを含んでもよい(或いはそのように呼ばれてもよい)。将来世代のED110は、他の用語を使用して呼ばれてもよい。基地局170a及び170bはT-TRPであり、以下ではT-TRP170と呼ばれる。また、
図2に示すように、NT-TRPは、以下ではNT-TRP172と呼ばれる。T-TRP170及び/又はNT-TRP172に接続された各ED110は、接続可用性及び接続必要性のうち1つ以上に応じて、動的又は半静的にオンにでき(すなわち、確立、アクティブ化又は有効化され)、オフにでき(すなわち、解放、非アクティブ化又は無効化され)、及び/又は構成できる。
【0064】
ED110は、1つ以上のアンテナ204に結合された送信機201及び受信機203を含む。1つのアンテナ204のみが示されている。アンテナの1つ、一部又は全部は、代替としてパネルでもよい。送信機201及び受信機203は、例えば、トランシーバとして統合されてもよい。トランシーバは、少なくとも1つのアンテナ204又はネットワークインタフェースコントローラ(NIC, network interface controller)による送信のためにデータ又は他のコンテンツを変調するように構成される。トランシーバはまた、少なくとも1つのアンテナ204により受信されたデータ又は他のコンテンツを復調するように構成される。各トランシーバは、無線又は有線伝送のための信号を生成するための、及び/又は無線又は有線で受信された信号を処理するためのいずれかの適切な構造を含む。各アンテナ204は、無線又は有線信号を送信及び/又は受信するためのいずれかの適切な構造を含む。
【0065】
ED110は、少なくとも1つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED110により使用、生成又は収集される命令及びデータを記憶する。例えば、メモリ208は、ここに記載の機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実現するように構成され、且つ、処理ユニット210により実行されるソフトウェア命令又はモジュールを記憶してもよい。各メモリ208は、いずれかの適切な揮発性及び/又は不揮発性記憶及び検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM, random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM, read only memory)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM, subscriber identity module)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD, secure digital)メモリカード、オンプロセッサキャッシュ等のような、いずれかの適切な種類のメモリが使用されてもよい。
【0066】
ED110は、1つ以上の入力/出力デバイス(図示せず)又はインタフェース(
図1A又は1Bにおけるインターネット150への有線インタフェース等)を更に含んでもよい。入力/出力デバイスは、ネットワーク内のユーザ又は他のデバイスとの相互作用を可能にする。各入力/出力デバイスは、ネットワークインタフェース通信を含む、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ又はタッチスクリーンのような、ユーザに情報を提供するため或いはユーザから情報を受信するためのいずれかの適切な構造を含む。
【0067】
ED110は、NT-TRP172及び/又はT-TRP170へのアップリンク伝送のための送信を準備することに関係する動作と、NT-TRP172及び/又はT-TRP170から受信されたダウンリンク伝送を処理することに関係する動作と、他のED110へ且つ他のED120からのサイドリンク伝送を処理することに関係する動作とを含む動作を実行するためのプロセッサ210を更に含む。アップリンク伝送のための送信を準備することに関係する処理動作は、符号化、変調、送信ビームフォーミング、及び送信のためのシンボルを生成することのような動作を含んでもよい。ダウンリンク伝送を処理することに関係する処理動作は、受信ビームフォーミング、受信シンボルの復調及び復号のような動作を含んでもよい。実施形態に依存して、ダウンリンク伝送は、場合によっては受信ビームフォーミングを使用して、受信機203により受信されてもよく、プロセッサ210は、(例えば、シグナリングを検出及び/又は復号することにより)ダウンリンク伝送からシグナリングを抽出してもよい。シグナリングの例は、NT-TRP172及び/又はT-TRP170により送信される参照信号でもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、T-TRP170から受信されたビーム方向の指示、例えば、ビーム角度情報(BAI, beam angle information)に基づいて、送信ビームフォーミング及び/又は受信ビームフォーミングを実現する。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、同期シーケンスを検出すること、システム情報を復号及び取得すること等に関係する動作のような、ネットワークアクセス(例えば、初期アクセス)及び/又はダウンリンク同期に関係する動作を実行してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、例えば、NT-TRP172及び/又はT-TRP170から受信された参照信号を使用して、チャネル推定を実行してもよい。
【0068】
図示しないが、プロセッサ210は、送信機201及び/又は受信機203の一部を形成してもよい。図示しないが、メモリ208は、プロセッサ210の一部を形成してもよい。
【0069】
プロセッサ210、並びに送信機201及び受信機203の処理コンポーネントは、メモリ(例えば、メモリ208)に記憶された命令を実行するように構成された同じ或いは異なる1つ以上のプロセッサによりそれぞれ実現されてもよい。代替として、プロセッサ210、並びに送信機201及び受信機203の処理コンポーネントの一部又は全部は、プログラムされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA, field-programmable gate array)、グラフィック処理ユニット(GPU, graphical processing unit)又は特定用途向け集積回路(ASIC, application-specific integrated circuit)のような専用回路を使用して実現されてもよい。
【0070】
T-TRP170は、いくつかの実現形態では、他の可能性の中でもとりわけ、基地局、基地送受信局(BTS, base transceiver station)、無線基地局、ネットワークノード、ネットワークデバイス、ネットワーク側のデバイス、送信/受信ノード、NodeB、進化型NodeB(eNodeB又はeNB)、ホームeNodeB、次世代NodeB(gNB, next Generation Ndoe B)、送信ポイント(TP, transmission point)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP, access point)、若しくはワイヤレスルータ、中継局、リモートラジオヘッド、地上ノード、地上ネットワークデバイス、若しくは地上基地局、ベースバンドユニット(BBU, base band unit)、リモートラジオユニット(RRU, remote radio unit)、アクティブアンテナユニット(AAU, active antenna unit)、リモートラジオヘッド(RRH, remote radio head)、中央ユニット(CU, central unit)、分散ユニット(DU, distributed unit)、測位ノードのような、他の名前により知られてもよい。T-TRP170は、マクロBS、ピコBS、中継ノード、ドナーノード等、又はこれらの組み合せでもよい。T-TRP170は、上記のデバイス、又は上記のデバイス内の装置(例えば、通信モジュール、モデム又はチップ)を示してもよい。本開示の例及び実施形態の図面及び付随する説明は、概して、用語AP、BS、及びAP又はBSを使用するが、このようなデバイスは、上記に記載の種類のうちいずれでもよいことが理解されるべきである。
【0071】
いくつかの実施形態では、T-TRP170の部分は分散されてもよい。例えば、T-TRP170のモジュールのうちいくつかは、T-TRP170のアンテナを収容する機器から離れて位置してもよく、共通公衆無線インタフェース(CPRI, common public radio interface)のような、場合によってフロントホールとして知られる通信リンク(図示せず)上でアンテナを収容する機器に結合されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、T-TRP170という用語はまた、ED110の位置の決定、リソース割り当て(スケジューリング)、メッセージ生成、及び符号化/復号のような処理動作を実行し、且つ、必ずしもT-TRP170のアンテナを収容する機器の一部ではないネットワーク側のモジュールを示してもよい。モジュールはまた、他のT-TRPに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、T-TRP170は、実際には、例えば、協調マルチポイント伝送を通じて、ED110にサービス提供するために一緒に動作している複数のT-TRPでもよい。
【0072】
T-TRP170は、1つ以上のアンテナ256に結合された少なくとも1つの送信機252及び少なくとも1つの受信機254を含む。1つのアンテナ256のみが示されている。アンテナの1つ、一部又は全部は、代替としてパネルでもよい。送信機252及び受信機254は、トランシーバとして統合されてもよい。T-TRP170は、ED110へのダウンリンク伝送のための送信を準備すること、ED110から受信されたアップリンク伝送を処理すること、NT-TRP172へのバックホール伝送のための送信を準備すること、及びNT-TRP172からバックホール上で受信された送信を処理することに関係する動作を含む動作を実行するためのプロセッサ260を更に含む。ダウンリンク又はバックホール伝送のための送信を準備することに関係する処理動作は、符号化、変調、プリコーディング(例えば、マルチプルインプットマルチプルアウトプット(MIMO, multiple-input multiple-output)プリコーディング)、送信ビームフォーミング、及び送信のためのシンボルを生成することのような動作を含んでもよい。アップリンクにおける或いはバックホール上での受信された送信を処理することに関係する処理動作は、受信ビームフォーミング、並びに受信されたシンボルを復調及び復号することのような動作を含んでもよい。プロセッサ260はまた、同期信号ブロック(SSB, synchronization signal block)のコンテンツを生成すること、システム情報を生成すること等のような、ネットワークアクセス(例えば、初期アクセス)及び/又はダウンリンク同期に関係する動作を実行してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ260はまた、スケジューラ253により送信のためにスケジューリングされ得るビーム方向の指示、例えば、BAIを生成する。プロセッサ260は、ED110の位置を決定すること、NT-TRP172をどこに配置するかを決定すること等のような、ここに記載の他のネットワーク側処理動作を実行する。いくつかの実施形態では、プロセッサ260は、例えば、ED110の1つ以上のパラメータ及び/又はNT-TRP172の1つ以上のパラメータを構成するために、シグナリングを生成してもよい。プロセッサ260により生成されたいずれかのシグナリングは、送信機252により送信される。ここで使用される「シグナリング」は、代替として制御シグナリングと呼ばれてもよい点に留意されたい。動的シグナリングは、制御チャネル、例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH, physical downlink control channel)で送信されてもよく、静的又は半静的上位レイヤシグナリングは、データチャネル、例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH, physical downlink shared channel)で送信されるパケットに含まれてもよい。
【0073】
スケジューラ253は、プロセッサ260に結合されてもよい。スケジューラ253は、T-TRP170内に含まれてもよく或いはそれとは別個に動作してもよく、これは、スケジューリング許可を発行すること、及び/又はスケジューリングフリー(「構成済みの許可」)リソースを構成することを含む、アップリンク、ダウンリンク及び/又はバックホール伝送をスケジューリングしてもよい。T-TRP170は、情報及びデータを記憶するためのメモリ258を更に含む。メモリ258は、T-TRP170により使用、生成又は収集される命令及びデータを記憶する。例えば、メモリ258は、ここに記載の機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実現するように構成され、且つ、プロセッサ260により実行されるソフトウェア命令又はモジュールを記憶してもよい。
【0074】
図示しないが、プロセッサ260は、送信機252及び/又は受信機254の一部を形成してもよい。また、図示しないが、プロセッサ260は、スケジューラ253を実現してもよい。図示しないが、メモリ258は、プロセッサ260の一部を形成してもよい。
【0075】
プロセッサ260、並びに送信機252及び受信機254の処理コンポーネントは、メモリ、例えば、メモリ258に記憶された命令を実行するように構成された同じ或いは異なる1つ以上のプロセッサによりそれぞれ実現されてもよい。代替として、プロセッサ260、並びに送信機252及び受信機254の処理コンポーネントの一部又は全部は、FPGA、GPU又はASICのような専用回路を使用して実現されてもよい。
【0076】
NT-TRP172は、例としてのみドローンとして示されているが、NT-TRP172は、いずれかの適切な非地上形式で実現されてもよい。また、NT-TRP172は、いくつかの実現形態では、非地上ノード、非地上ネットワークデバイス又は非地上基地局のような、他の名前により知られてもよい。NT-TRP172は、1つ以上のアンテナ280に結合された送信機272及び受信機274を含む。1つのアンテナ280のみが示されている。アンテナの1つ、一部又は全部は、代替としてパネルでもよい。送信機272及び受信機274は、トランシーバとして統合されてもよい。NT-TRP172は、ED110へのダウンリンク伝送のための送信を準備すること、ED110から受信されたアップリンク伝送を処理すること、T-TRP170へのバックホール伝送のための送信を準備すること、及びT-TRP170からバックホール上で受信された送信を処理することに関係する動作を含む動作を実行するためのプロセッサ276を更に含む。ダウンリンク又はバックホール伝送のための送信を準備することに関係する処理動作は、符号化、変調、プリコーディング(例えば、MIMOプリコーディング)、送信ビームフォーミング、及び送信のためのシンボルを生成することのような動作を含んでもよい。アップリンクにおける或いはバックホール上での受信された送信を処理することに関係する処理動作は、受信ビームフォーミング、並びに受信されたシンボルを復調及び復号することのような動作を含んでもよい。プロセッサ260はまた、同期信号ブロック(SSB, synchronization signal block)のコンテンツを生成すること、システム情報を生成すること等のような、ネットワークアクセス(例えば、初期アクセス)及び/又はダウンリンク同期に関係する動作を実行してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、T-TRP170から受信されたビーム方向情報(例えば、BAI)に基づいて、送信ビームフォーミング及び/又は受信ビームフォーミングを実現する。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、例えば、ED110の1つ以上のパラメータを構成するために、シグナリングを生成してもよい。いくつかの実施形態では、NT-TRP172は、物理レイヤ処理を実現するが、媒体アクセス制御(MAC, medium access control)又は無線リンク制御(RLC, radio link control)レイヤにおける機能のような上位レイヤ機能を実現しない。これは一例のみであるので、より一般的には、NT-TRP172は、物理レイヤ処理に加えて、上位レイヤ機能を実現してもよい。
【0077】
NT-TRP172は、情報及びデータを記憶するためのメモリ278を更に含む。図示しないが、プロセッサ276は、送信機272及び/又は受信機274の一部を形成してもよい。図示しないが、メモリ278は、プロセッサ276の一部を形成してもよい。
【0078】
プロセッサ276、並びに送信機272及び受信機274の処理コンポーネントは、メモリ、例えば、メモリ278に記憶された命令を実行するように構成された同じ或いは異なる1つ以上のプロセッサによりそれぞれ実現されてもよい。代替として、プロセッサ276、並びに送信機272及び受信機274の処理コンポーネントの一部又は全部は、プログラムされたFPGA、GPU又はASICのような専用回路を使用して実現されてもよい。いくつかの実施形態では、NT-TRP172は、実際には、例えば、協調マルチポイント伝送を通じて、ED110にサービス提供するために一緒に動作している複数のNT-TRPでもよい。
【0079】
T-TRP170、NT-TRP172及び/又はED110は、他のコンポーネントを含んでもよいが、これらは、明確にするために省略されている。
【0080】
ここに提供される実施形態の方法の1つ以上のステップは、
図3に従って、対応するユニット又はモジュールにより実行されてもよい。
図3は、ED110、T-TRP170又はNT-TRP172のようなデバイス内のユニット又はモジュールを示す。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールにより送信されてもよい。信号は、受信ユニット又は受信モジュールにより受信されてもよい。信号は、処理ユニット又は処理モジュールにより処理されてもよい。他のステップは、人工知能(AI, artificial intelligence)又は機械学習(ML, machine learning)モジュールにより実行されてもよい。それぞれのユニット又はモジュールは、ハードウェア、ソフトウェアを実行する1つ以上のコンポーネント若しくはデバイス、又はこれらの組み合わせを使用して実現されてもよい。例えば、ユニット又はモジュールのうち1つ以上は、プログラムされたFPGA、GPU又はASICのような集積回路でもよい。例えば、モジュールがプロセッサによる実行のためのソフトウェアを使用して実現される場合、これらは、単一又は複数のインスタンスにおいて、処理のために個々に或いは一緒に、必要に応じて全体的又は部分的にプロセッサにより取得されてもよく、モジュール自体が、更なる展開及びインスタンス化のための命令を含んでもよいことが理解される。
【0081】
ED110、T-TRP170及びNT-TRP172に関する更なる詳細は、当業者に知られている。したがって、これらの詳細はここでは省略される。
【0082】
将来のワイヤレスネットワークについて、新たなデバイスの数は、多様な機能性と共に指数関数的に増加し得る。また、5Gに存在するよりも将来のワイヤレスネットワークにおける多くの新たなアプリケーション及び新たなユースケースが、より多様なサービス品質要求と共に出現し得る。これらは、非常に困難になり得る将来のワイヤレスネットワーク(例えば、6Gネットワーク)のための新たな重要性能指標(KPI, key performance indicator)を生じ、したがって、システム性能及び効率を改善するために、センシング技術及びAI技術、特にML(深層学習)技術が電気通信に導入されている。
【0083】
AI/ML技術は、物理レイヤにおけるAI/ML通信及び媒体アクセス制御(MAC, media access control)レイヤにおけるAI/ML通信を含む通信を適用している。物理レイヤについて、AI/ML通信は、チャネル符号化、チャネルモデリング、チャネル推定、チャネル復号、変調、復調、MIMO、波形、多元接続、PHY要素パラメータ最適化及び更新、ビームフォーミング&トラッキング及びセンシング&測位等に関するAI/MLのように、コンポーネント設計を最適化し、アルゴリズム性能を改善するのに有用になり得る。MACレイヤについて、AI/ML通信は、学習、予測を伴うAI/ML能力を利用し、より良好な戦略及び最適解を伴う複雑な最適化問題を解決するために、例えば、MACにおける機能、例えば、インテリジェントTRP管理、インテリジェントビーム管理、インテリジェントチャネルリソース割り当て、インテリジェント電力制御、インテリジェントスペクトル利用、インテリジェントMCS、インテリジェントハイブリッド自動再送要求(HARQ, hybrid automatic repeat request)戦略、インテリジェント送信/受信(Tx/Rx)モード適応等を最適化するために、判断を行ってもよい。
【0084】
AI/MLアーキテクチャは、通常では複数のノードを含み、これらは、2つのモード、すなわち、集中型及び分散型に編成でき、これらの双方は、アクセスネットワーク、コアネットワーク又はエッジコンピューティングシステム若しくはサードパーティネットワーク内に展開できる。集中型トレーニング及びコンピューティングアーキテクチャは、巨大な通信オーバーヘッド及び厳格なユーザデータプライバシーにより制限される。分散型トレーニング及びコンピューティングアーキテクチャは、いくつかのフレームワーク、例えば、分散機械学習及び連合学習を含む。AI/MLアーキテクチャは、共同最適化又は個別最適化に基づいて、単一エージェント又はマルチエージェントとして実行できるインテリジェントコントローラを含む。パーソナライズされたAI技術によりシグナリングオーバーヘッドを最小化し、全体システムスペクトル効率を最大化しつつ、対応するインタフェースリンクが特定の要件を満たすようにカスタマイズされたパラメータでパーソナライズできるように、新たなプロトコル及びシグナリングメカニズムが必要とされる。
【0085】
さらに、地上及び非地上ネットワークは、地球モニタリング、遠隔センシング、パッシブセンシング及び測位、ナビゲーション、及びトラッキング、自律配送及びモビリティのような新たな範囲のサービス及びアプリケーションを可能にできる。地上ネットワークベースのセンシング及び非地上ネットワークベースのセンシングは、UEの体験を向上させるためにインテリジェントコンテキストアウェアネットワークを提供してもよい。例えば、地上ネットワークベースのセンシング及び非地上ネットワークベースのセンシングは、新たなセットの特徴及びサービス能力に基づく位置特定及びセンシングアプリケーションのための機会を伴ってもよい。THzイメージング及び分光法のアプリケーションは、将来のデジタル健康技術のための動的な非侵襲的な非接触測定を介して、連続的なリアルタイムの生理学的情報を提供する可能性を有する。同時位置特定及びマッピング(SLAM, simultaneous localization and mapping)方法は、高度なクロスリアリティ(XR, cross reality)アプリケーションを可能にするだけでなく、ビークル及びドローンのような自律物体のナビゲーションも強化する。さらに、地上及び非地上ネットワークでは、測定されたチャネルデータ並びにセンシング及び測位データは、広帯域幅、新たなスペクトル、高密度のネットワーク及びより多くの見通し(LOS, line-of-sight)リンクにより取得できる。これらのデータに基づいて、無線環境マップがAI/ML方法を通じて描画でき、ここで、チャネル情報は、このマップに基づいて拡張物理レイヤ設計を提供するために、その対応する測位又は環境情報にリンクされる。
【0086】
センシングコーディネータは、センシング動作を支援できるネットワーク内のノードである。これらのノードは、センシング動作のみに専用のスタンドアロンノード、又は通信伝送と並行してセンシング動作を行う他のノード(例えば、TRP170、ED110又はコアネットワークノード)とすることができる。シグナリングオーバーヘッドを最小化し、全体システムスペクトル効率を最大化しつつ、対応するインタフェースリンクが特定の要件を満たすようにカスタマイズされたパラメータで実行できるように、新たなプロトコル及びシグナリングメカニズムが必要とされる。
【0087】
AI/ML及びセンシング方法はデータを大量に消費する。ワイヤレス通信においてAI/ML及びセンシングを伴うために、ますます多くのデータが収集され、記憶され、交換される必要がある。ワイヤレスデータの特性は、例えば、sub-6GHz、ミリメートルからテラヘルツ搬送周波数まで、宇宙、屋外から屋内シナリオまで、且つ、テキスト、音声からビデオまで、複数の次元において非常に広い範囲に拡張する。これらのデータ収集、処理及び使用動作は、統一フレームワーク又は異なるフレームワークで実行される。
【0088】
クロネッカー積を使用して、基礎となる1Dビームから2Dビームのアナログビームフォーミングを実行することは、2Dビームのロバスト性能力を制限する。このような方式での2Dビームの生成は、潜在的に、基礎となる1Dビームにより提示される方向以外の方向におけるビームのロバスト性を低減する。基礎となる1Dビームに基づく方向にビームを送信可能であることのみでは、ビームフォーミング利得を減少させ、それにより、より低い有効伝送レートを生じ得る、送信機と受信機との間の不整合を生じる可能性がある。
【0089】
本開示の一態様は、いずれかの所与の方向においてロバスト性を有し、且つ、基礎となる1Dビーム方向に限定されない2Dチャープビームフォーマを提供する。本開示の他の態様は、提案される2Dビームフォーミング方法を構成し、ビームフォーミングされたビームを利用するために、基地局(BS, base station)のような送信機とユーザ機器(UE, user equipment)のような受信機との間の通信を可能にするシグナリングを提供する。
【0090】
本開示の態様は、1Dビームの基礎となる方向のみとは対照的に、チャープビームがいずれかの所与の方向にロバスト性を提供することを可能にする2Dアンテナアレイにより使用されるチャープビームを生成するための方法を提供する。半波長だけ離間したアンテナ素子のN1×N2の2Dアンテナアレイ(N1及びN2は整数値である)について2Dチャープビームのための従来の設計は、n1及びn2(n1=1~N1且つn2=1~N2)のインデックスのアンテナについて4つの項から構成される。
【0091】
2Dチャープ関数を表す式は以下のように表現できる。
【数6】
【0092】
ビームが向けられる方向を設定する項
【数7】
は、いずれかの所望のロバスト性について同じである。しかし、項
【数8】
は、基礎となる1Dビームの各方向におけるロバスト性を設定する。
【0093】
本出願の態様は、第2の2つの項を修正することを含む2Dビームを生成することを提案する。提案される方式でこれら2つの項を修正することは、1Dビームフォーマの基礎となる方向に制限されるのではなく、任意の方向におけるロバスト性を可能にする。第2の2つの項は、以下のように修正される。
【数9】
【0094】
ここで、d1及びd2は、元の軸に対して回転した軸上の新たなインデックスであり、元の軸のインデックスn1及びn2に依存する。この場合、D1及びD2は、回転軸についてのインデックスの範囲を表す。
【0095】
新たなインデックスを取得するための1つの可能な例は、θ
1及びθ
2の周りのロバスト性のために、それぞれの1Dアレイのうち1つの方向ではなく、角度Φの任意の方向にある。このような例では、主方向角の周りのエリアにおいてロバスト性を提供するために、インデックスn
1及びn
2は、或る方向における回転行列により回転する
【数10】
。しかし、n
1及びn
2は0~N
1-1及び0~N
2-1の範囲になるので、インデックスd
1及びd
2は、インデックスが同様に0から始まるようにシフトされなければならない。これは、各次元における全てのインデックスのセットの中の各インデックス値から最小値を減算することにより実行されてもよい。したがって、シフトの後の第1の回転軸のインデックスは、0~D
1-1の範囲を有し、ここからD
1が発見できる。同様に、D
2は、第2の回転軸のインデックスから取得できる。したがって、角度Φだけ回転した線に沿ってロバスト性を提供するために使用される角度Φに基づいて、シフトされたインデックスの2つのセットは、回転軸から取得でき、各セットのインデックスの範囲も取得されてもよい。角度Φ、シフトされたインデックス及びシフトされたインデックスの範囲は、いずれかの所与の方向についてロバスト性を有する2Dビームを定義するために使用できる全てのパラメータである。
【0096】
その結果、隣接するアンテナ素子の間に距離dを有する2Dアンテナアレイについての全体的なビームフォーマは、以下のように示すことができる。
【数11】
【0097】
代替として、アンテナについての結合位相を表す上記のビーム係数は、以下のように表されるように操作できる。
exp(-j(α1n1+α2n2+β11n1
2+β22n2
2+2β12n1n2))
ここで、パラメータα及びβは、結果として生じるビームの方向、ビーム幅、形状及び配向を併せて決定する。離散フーリエ変換ベースのビームフォーマの場合、βの係数により示される二次位相項は、0に等しい。
【0098】
いくつかの実施形態では、シフトされたインデックスd1及びd2は、n1及びn2により表されるデカルト次元の極表現でもよい。このような場合、中心点に向かうか或いは中心点から離れる円弧に沿って、ロバスト性が提供されてもよい。
【0099】
一般的に、シフトされたインデックスd1及びd2は、n1及びn2のいずれかの関数でもよい。しかし、関数の選択は、所望のロバスト性及びロバスト性の特定の形状に依存してもよい。
【0100】
本開示のいくつかの実施形態は、信号のアナログビームフォーミングの方法を提供する。当該方法は、アンテナのアレイにより送信されるべき信号をビームフォーミングするステップを含み、ビームフォーミングは、アンテナのアレイにビーム係数を適用することを含む。ビーム係数は、ビーム方向及びビームロバスト性に関する。ビーム係数を適用することは、基礎となる1Dビームの方向のみと比較して、いずれかの方向におけるロバスト性を取得するためにビーム係数を調整することを含む。ビーム係数は、ビーム方向を定義する角度、ビーム幅を定義するパラメータ、ロバスト性形状を表す形状、及びサイドローブレベル又はウィンドウ関数を定義するパラメータのような1つ以上のビームパラメータを含んでもよい。ビーム係数はまた、BSが1Dアンテナアレイを有するか或いは2Dアンテナアレイを有するかに関する指示のようなBS能力と、マルチビーム通信のための能力とを含んでもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、ビーム係数はチャープビームシーケンスを含み、チャープビームシーケンスの各要素は関連する位相値を有する。ビーム方向を決定するチャープビームシーケンスの要素の位相は、アンテナのアレイのアンテナのアンテナインデックスの線形関数であり、ビームロバスト性を決定するチャープビームシーケンスの位相は、アンテナインデックスの多項式関数である。
【0102】
いくつかの実施形態では、アンテナアレイは、半波長だけ分離したN
1×N
2個のアンテナの矩形アレイについてのものであり、アレイのアンテナは、第1の垂直軸と位置合わせされる。ビーム係数を適用することは、N
1×N
2個のアンテナについてのビームフォーミング行列係数を決定することを更に含んでもよく、ビームフォーミング行列係数は、
【数12】
に基づいて決定され、n
1及びn
2は、第1の垂直軸上のN
1×N
2個のアンテナのインデックスであり、角度θ
1及びθ
2は、N
1×N
2個のアンテナのアレイの軸に対する入射ビーム角であり、d
1及びd
2は、第2の軸上のN
1×N
2個のアンテナのインデックスであり、D
1及びD
2は、第2の軸についてのインデックスの範囲を表し、u
1及びu
2は、ビームフォーミングされた信号のビーム幅に関連する。
【0103】
いくつかの実施形態では、ロバスト性の方向は、第1の軸に関連するインデックスn1及びn2の、第2の軸に関連するインデックスd1及びd2へのマッピングにより定義される。ロバスト性の方向の例は、直線、曲線又は円弧を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0104】
いくつかの実施形態では、ビーム係数は、BS能力及び/又はチャープビームパラメータ情報及び/又はUEにより提供されるか或いは基地局により取得されるUEセンシング/フィードバック情報に基づいて、必要とされるときに計算される。いくつかの実施形態では、ビーム係数は、ルックアップテーブルに記憶され、BS能力及び/又はチャープビームパラメータ情報及び/又はUEにより提供されるか或いは基地局により取得されるUEセンシング/フィードバック情報に基づいて、必要とされるときにアクセスできる。
【0105】
いくつかの実施形態では、上記に記載の態様による通信中に2Dチャープビームを使用することを可能にするシグナリングのための方法が提供される。シグナリングは、BS又はUEでもよい送信機から、BS又はUEでもよい受信機へのものでもよい。シグナリングは、ビームパラメータ情報、又はビームフォーミング設計に影響を及ぼす情報を含んでもよい。以下に記載の例は、概して、ダウンリンク(DL, downlink)通信、すなわち、BSからUEへの通信において使用され得る例に対応するが、本開示の実施形態は、アップリンク(UL, uplink)、サイドリンク又はバックホールのようないずれかの種類の通信リンクに使用できる。いくつかの実施形態では、本開示の実施形態が適用され得るシステムは、周波数分割複信(FDD, frequency division duplexing)を使用する。いくつかの実施形態では、本開示の実施形態が適用され得るシステムは、時分割複信(TDD, time division duplexing)を使用する。
【0106】
以下に記載するビームフォーミング方法の例は、UEとBSとの間のビームフォーミングについて記載される。BS及び/又はUEは、アナログビームフォーミングが可能な衛星、ドローン、ビークル、モノのインターネット(IoT, internet of things)のデバイス等でもよい。一般的に、本開示の態様は、アナログビームフォーミングが可能ないずれかの種類のデバイスに関する。
【0107】
図4A、
図4B、
図4C及び
図4Dは、チャープビームが直線又は曲線について任意の方向にロバスト性を生じるように修正されるビームフォーミングの結果のシミュレーション例を示す。
図4A、
図4B及び
図4Cは、任意の方向の線に沿ってロバスト性を有するビームを示すシミュレーション例である。ロバスト性の方向の中心線は、図面ごとに異なる。
図4A、
図4B及び
図4Cは、20×20アンテナアレイの特定の例について、正規化された電力のロバストなチャープビームにより受信されたときの、異なる方位角及び仰角についての電力正規化された単一経路チャネルから生じる電力を示す。
【0108】
図4Aは、固定された仰角を有する方位角の範囲に沿ったロバスト性を示す。これは、ロバスト性が基礎となる1Dビームの1つに沿っているので、従来のチャープビームを使用して取得できる。
図4Bは、方位角軸に対して45度の角度を有する線に沿ったロバスト性を示し、ロバスト性は、一定の仰角の線に対して45度をなす線に沿った仰角及び方位角の異なる対について表される。
図4Cは、一定の仰角の線に対して81度の角度を有する線に沿ったロバスト性を示す。
図4Dは、ロバスト性を示すシミュレーションであるが、ロバスト性は、直線ではなく円弧に沿って生じる。
【0109】
DL方向におけるBSとUEとの間のデータ又は制御シグナリングのために修正されたチャープビームを利用するために、UEは、UEにおける所望のロバスト性に関する構成情報を提供してもよい。情報は、修正チャープビームがUEにとって適切であり、理想的には最適化されるように、BSが修正チャープビームを生成する際に使用し得るチャープビームパラメータ情報又はUEセンシング情報でもよい。
【0110】
BSは、チャープビームパラメータを直接通知されてもよく、或いは、チャープビームパラメータを取得するためにBSにより使用され得る情報を通知されてもよい。UEは、無線リソース制御(RRC, radio resource control)又は媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE, media access control control element)のようなシグナリングを使用して、制御チャネル上で構成情報を送信する。制御チャネルは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH, physical uplink control channel)でもよい。
【0111】
UEが送信する構成情報は、或る時点でUEに提供されている可能性があるか、或いは、UE環境のセンシングを実行することによりUEが取得している、UEの周りの環境に関するセンシング情報に基づいてもよい。センシング情報のいくつかの例は、限定はしないが、UEの速度、UEの予想される軌跡(例えば、ビークルユーザについては、これは道路地形を含んでもよい)、BSに対するUEの位置、UEセンシング推定における不確実性(例えば、UEの位置又は速度の不確実性)、送信のための必要とされる信頼性、及びBSの能力を含む。いくつかの実施形態では、いくつかのチャープビームパラメータは、デフォルト値を含んでもよい。これらのデフォルト値は、広範囲のUEに適してもよく、このような場合、UEは、ロバスト性情報を更新する頻度が低くなり、結果として通信オーバーヘッドを減少し得る。
【0112】
2Dチャープビームに関するチャープビームパラメータは、ビーム方向を定義する角度、ビーム幅、及びターゲットロバスト性のようなパラメータ情報を含んでもよい。複数のビームが存在する場合、ビームのそれぞれについて提供されるチャープビームパラメータ情報が存在してもよい。いくつかの実施形態では、ビームのサイドローブレベルは、適切なウィンドウ処理、例えば、ハミングウィンドウ処理又はハニングウィンドウ処理を使用して調整できる。
【0113】
いくつかの実施形態では、構成情報は、ビーム管理プロセスに依存してもよい。例えば、構成情報は、構成情報がビーム初期アクセス(IA, initial access)に使用されることになるか、ビーム改良及びトラッキングに使用されることになるか、或いは、ビーム障害回復に使用されることになるかに依存してもよい。構成情報はまた、ビームが制御又はデータ通信に使用されているか、ユニキャスト/マルチキャスト又はブロードキャスト伝送に使用されているか、或いは、マルチビーム伝送に使用されているかに依存してもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、他の要因がチャープビーム関連パラメータの選択に間接的に影響を及ぼしてもよい。例えば、ビーム管理のためのオーバーヘッドタイミングは、より高速なビーム管理プロセスを提供するようにパラメータの選択に影響を及ぼしてもよい。一例は、同じ量の角度探索についてより少ないビームを可能にするために、ビームスイーピングのためにより広いビームを使用し、ビーム管理のために使用される時間を減少させることである。他の例は、ビーム管理に使用されるハードウェアである。例えば、デジタル位相シフタの分解能は、ビーム幅に影響を及ぼす可能性があり、UEがこの情報をBSに送信する場合、これは、ビーム設計中に考慮に入れられてもよい。いくつかの実施形態では、使用されるべき帯域幅に関連する他の要因がビーム設計に影響を及ぼしてもよい。例えば、ビームスクイントは、広帯域伝送について発生する可能性があり、これは、最適な性能のために特定のビーム幅を使用することを示唆してもよい。ビームスクイントは、真の時間遅延の代わりに、位相シフトがビームをステアリングするために使用されるときの周波数にわたるアンテナアレイの非集束(unfocusing)である。
【0115】
いくつかの実施形態では、チャープビーム関連のUE固有の情報又はチャープビームパラメータは、UEにより直接送信されてもよい。いくつかの実施形態では、チャープビーム関連のUE固有の情報又はチャープビームパラメータは、応答として送信されてもよく、或いは、BSにより送信される、チャープビームに関連するBSによりUEに以前に送信された情報又はパラメータに対する提案の修正として送信されてもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、UEは、1つよりも多くのビームについてのパラメータを推奨してもよい。例えば、UEは、初期通信のために1つのビームを推奨し、改良ビームスイーピングにおいて使用するために他のビームを推奨してもよい。UEが1つよりも多くのビームでBSと通信している場合、UEは、各ビームについてのパラメータを推奨してもよい。マルチビーム通信では、1つ以上のビームは、制御目的のためのものでもよい。さらに、UEは、信号が失われた場合に通信又は制御を復元するために使用できる、フォールバックビーム回復のための異なるビームパラメータを推奨してもよい。
【0117】
UEは、BSがUEのニーズにより適したチャープビームを提供するように、情報又はパラメータをBSに送信してもよいが、UEがアナログビームフォーミング可能であるとき、UEはまた、UEチャープビーム管理に関するこのような情報又はパラメータをBSに送信し、それにより、BSがUEによりビームフォーミングされた信号を受信する際に有用であると見出し得る情報をBSに通知してもよいことが理解されるべきである。
【0118】
図5は、基地局(BS, base station)510の形式の送信機とUE520の形式の受信機との間で行われ得るシグナリングの例示的な信号フロー
図500を示す。
図5では、UE520は、DLシナリオにおける初期ビームスイーピングに続いて、所望のロバスト性のための特定のビームパラメータを示唆する。
【0119】
最初のステップ530として、BS510とUE520との間でビームスイーピングが実行されてもよい。この初期ビームスイーピングは、BS510とUE520との間のシグナリングの複数のステップでもよく、これらは周知であるため、ここでは詳述しない。
【0120】
BS510は、任意選択で(破線で示すように)BS510に関する能力情報又はビームパラメータ情報を含むシグナリングをUE520に送信してもよい535。シグナリングは、PDCCHのようなRRC上で送信されてもよい。これは、ビーム方向を定義する角度、ビーム幅を定義するパラメータ、ロバスト性形状を表す形状、及びサイドローブレベル又はウィンドウ関数を定義するパラメータのような1つ以上のビームパラメータを含んでもよい。また、これは、BSが1Dアンテナアレイを有するか或いは2Dアンテナアレイを有するかに関する指示のようなBS能力と、マルチビーム通信のための能力とを含むこともできる。チャープビームに関する、ロバスト性情報とも呼ばれてもよいビームパラメータ情報の例は、ビームの識別情報、又はUE520がビームの識別情報を決定することを可能にするためにUE520により使用できるビームパラメータ情報を含む。
【0121】
UE520は、BS510とUE520との間にロバストなビームを提供するチャープビームを決定する際にBS510を支援し得る情報を含み得るフィードバック情報をBS510に送信する540。シグナリングは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH, physical uplink control channel)のようなRRC上で送信されてもよい。この特定の例では、UE520により示唆されるパラメータは、改良スイーピングのために考慮される。これは、UEにおける所望のロバスト性に関する情報、或る時点でUE520に提供されている可能性があるか、或いは、UE環境のセンシングを実行することによりUE520が取得している、UE520の周りの環境に関するセンシング情報、ビーム中心を定義する角度のようなパラメータ情報、ビーム幅を定義するパラメータ、所望のロバスト性形状を表す形状、サイドローブレベルを定義するパラメータ、ウィンドウ関数、1つ以上のビームが使用され得るか否か及び何の目的のために使用され得るかの指示、UEの速度、UEの移動方向、UEの位置、UEにおいて測定された干渉、UEにおいて計算された信号対雑音比、並びにUEの速度、UEの移動方向、UEの位置、UEにおいて測定された干渉又はUEにおいて計算された信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性のような、上記に記載の1つ以上のビームパラメータ又はUEセンシング情報を含んでもよい。BS510が任意選択のBS能力情報を送信している場合、UE520により送信されるフィードバック情報は、そのBS能力情報により影響を受けてもよい。
【0122】
UE510により送信されたフィードバック情報が、BS510がその後にUE520に送信されるチャープビームをどのように生成し得るかを潜在的に変更する場合、BS510は、UE520により送信540されたパラメータ情報の確認、又はBS510により最初に送信535された情報若しくはUE520により送信540されたフィードバック情報の修正であるPDCCHのようなシグナリングを、RRC上でUE520に任意選択で(破線により示すように)送信してもよい545。シグナリングは、PDCCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0123】
BS510は、UE520から受信されたフィードバックに少なくとも部分的に基づいてBS510が参照信号を送信することと、UEが受信された参照信号を測定して、参照信号に基づいてBS510に送信するためのフィードバックを生成することとを伴う、改良ビームスイーピング550を実行する。
【0124】
改良ビームスイーピング550の一部としての測定された参照信号に基づいて、UE520は、フィードバックをBS510に送信する555。
【0125】
BS510は、UE520から受信されたフィードバックを使用して、データ又は制御情報をUE520に送信するためのチャープビームを決定する。BS510は、DMRSを含むデータをUE520に送信する560。シグナリングは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH, physical downlink shared channel)のようなRRC上で送信されてもよい。
【0126】
いくつかの実施形態では、UEがチャープビームパラメータ情報をBSに送信しているとき、UEは、チャープビームについての所望のビーム幅に関してBSに通知する。いくつかの実施形態では、チャープビームのビーム幅に関する情報は、BSが1Dアンテナアレイを有するか或いは2Dアンテナアレイを有するかに依存する。いくつかの実施形態では、BSの能力は、UEがビームパラメータを指定する前にUEに示されてもよい。いくつかの実施形態では、UEは、ビームパラメータをBSに示してもよく、BSは、BSの能力に従ってこれらのパラメータを修正する。
【0127】
2Dアンテナアレイで使用されるビームについて、異なるビームのビーム幅は、独立して調整できる。UEに対してロバスト性が使用されている方向は、基礎となる1Dビームフォームのいずれかの方向又は回転方向のように、いずれかの直線方向でもよい。ロバスト性方向は、円弧又はいずれかの他の形状でもよい。ビーム幅は、いくつかの方法で表現されてもよい。いくつかの実施形態では、UEにより送信されるフィードバック情報におけるビーム幅は、度(又はラジアン又はグラジアン(gradian)のような他の角度指標)で表現されてもよい。いくつかの実施形態では、ビーム幅は、BSにより直接使用できるビームパラメータとして表現されてもよい。一例として、上記のようにチャープビームを使用するとき、パラメータu1及びu2は、アンテナインデックスの軸に沿ったビーム幅を定義するために使用できる。いくつかの実施形態では、ビーム幅は間接的な方法で表現されてもよい。例えば、BSがビーム幅を決定し得る1つ以上の位置の情報をUEが送信することによるものである。いくつかの実施形態では、UEは、UE速度を送信してもよく、BSは、他のパラメータの中でもとりわけ、UE速度を使用して、好適なビーム幅及びビーム配向を決定する。いくつかの実施形態では、BSは、UEの速度を使用して、フロアプラン又は道路地形のような、ローカル環境についての情報を使用して方向を決定してもよい。いくつかの実施形態では、フィードバック情報は、3D速度ベクトルを含んでもよい。
【0128】
特定の例では、UEは、ハイウェイ上を移動しており、UEが移動している方向におけるロバスト性を要求する。この方向は、2DのBSアンテナアレイの基礎となる1Dビーム方向のうち1つに沿っていない可能性があり、むしろ、基礎となる1Dビーム方向のうち1つ以外の直線方向でもよい。方向情報に基づいて、BSは、UEにより要求された方向にチャープビームを送信するために、上記のようにチャープビームを修正できる。他の実際の例では、UEは、建物の内部にあり、UEは、UEがある建物のフロアに沿った、或いは、UEが通過している廊下の方向に沿った、ロバスト性を要求する。
【0129】
チャープビームパラメータ情報の一部として、UEは、より広い又はより狭いビームを要求してもよい。このような要求は、UEのセンシング入力と、動作境界及び/又はBS能力との結果として行われてもよい。例えば、UEは、より高速で移動するとき、より高速でのビーム方向のより高い感度のために、より広いビームを好んでもよい。ビーム幅の選択はまた、UEの移動方向、UEがBSに近接しているか、或いは、UEがBSに向かって移動しているか或いはBSから離れて移動しているかのような要因に依存してもよい。いくつかの実施形態では、ビーム幅の選択は、位置に依存してもよい。UEがBSに近いとき、UEは、短い距離に起因して、より少ないパスロス及びより高いビーム方向感度を経験し、したがって、UEは、高利得の狭いビームを使用する必要がなく、より広いビームを要求してもよい。いくつかの実施形態では、ビーム幅の選択はまた、UEにより依拠されているセンシング情報の不確実性に依存してもよい。ビーム幅は通信のロバスト性に影響を及ぼす可能性があるので、いくつかの実施形態では、UEにおいて使用されているテキスティング、インターネット、ブラウジングのようなアプリケーションにより望まれるロバスト性は、ビーム幅の選択に影響を及ぼしてもよい。
【0130】
チャープビームパラメータ情報の一部として、いくつかの実施形態では、UEは、少なくとも1つのビームについて異なるビーム幅を推奨する。例えば、UEは、初期通信のために1つのビーム幅を推奨し、改良ビームスイーピングにおいて使用するために異なるビーム幅を推奨してもよい。UEが1つよりも多くのビームを用いてBSと通信している状況では、UEは、異なる目的のために使用されるビームについて異なるビーム幅を推奨してもよい。マルチビーム通信では、1つ以上のビームは、制御目的又は制御情報の種類のためのものでもよい。
【0131】
いくつかの実施形態では、ビーム幅の選択は、特定のシナリオにおいてUEがどのように応答するかに影響を及ぼしてもよい。例えば、UEが広いビームを選択する場合、信号対雑音比(SNR, signal to noise ratio)が突然低下したとき、UEは、信号がブロックされたと仮定してもよく、その結果、UEは、ビーム回復をトリガしてもよい。しかし、UEが狭いビームを選択した場合、SNRが突然低下したとき、小さい角度の動きがSNRを急速に低下させる可能性があるので、UEは、ビームが更新を必要とすると仮定してもよい。したがって、ビーム幅の選択は、UEがどのようにビーム管理を実行するかに影響を及ぼしてもよい。
【0132】
ビーム幅の選択は、他の要因と間接的に関連してもよい。例えば、BSに向かって移動するUEは、狭いビームの使用から利益を得るが、その結果、より高いドップラーシフトを招く。他方、中心点がBSである円に沿って移動しているUEは、より広いビームを好んでもよく、その結果、ドップラーシフトをほとんど見ることはない。
【0133】
いくつかの実施形態では、UEは、フォールバックビーム回復のために異なるビーム幅を推奨してもよい。UEとBSとの間の信号が中断された場合、フォールバックビーム回復が通信又は制御シグナリングを復元するために使用されてもよい。
【0134】
図6は、BS610とUE620との間で行われ得るシグナリングの例示的な信号フロー
図600を示し、UE620は、DLシナリオ中に可能なフォールバック回復のためのいくつかのビームパラメータを示唆する。BS610は、ビーム障害が発生し、UE620により検出されたとき、これらのビームパラメータを使用して、UE620との接続を再確立する。
【0135】
最初のステップ630として、BS610とUE620との間でビームスイーピングが実行されてもよい。ビームスイーピングは、初期ビームスイーピング又は改良ビームスイーピングでもよい。ビームスイーピングは、BS610とUE620との間のシグナリングの複数のステップでもよく、これらは周知であるため、ここでは詳述しない。
【0136】
BS610は、任意選択で(破線で示すように)BS610に関する能力情報を含むシグナリングをUE620に送信してもよい635。シグナリングは、PDCCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0137】
UE620は、チャネル回復のためにBS610とUE620との間にロバストなビームを提供するチャープビームを決定する際にBS610を支援し得る情報を含むフィードバック情報をBS610に送信する640。シグナリングは、PUCCHのようなRRC上で送信されてもよい。これは、UE620における所望のロバスト性に関する情報、或る時点でUE620に提供されている可能性があるか、或いは、UE環境のセンシングを実行することによりUE620が取得している、UE620の周りの環境に関するセンシング情報、ビームピーク又は中心を定義する角度、ビーム幅及びターゲットロバスト性のようなパラメータ情報、1つ以上のビームが使用され得るか否か及び何の目的のために使用され得るかの指示のような、上記に記載の1つ以上のビームパラメータ又はUEセンシング情報を含んでもよい。BS610が任意選択のBS能力情報を送信している場合、UE620により送信されるフィードバック情報は、そのBS能力情報により影響を受けてもよい。
【0138】
UE610により送信されたフィードバック情報が、BS610がその後にUE620に送信されるチャープビームをどのように生成するかを潜在的に変更する場合、BS610は、UE620により送信540されたパラメータ情報の確認、又はBS610により最初に送信635された情報若しくはUE620により送信640されたフィードバック情報の修正であるシグナリングを、UE620に任意選択で(破線により示すように)送信してもよい645。シグナリングは、PDCCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0139】
BS610とUE620との間でビーム障害が検出されたとき650、BS610は、UE620から受信したフィードバック情報を使用して、ビーム回復を実行できる655。
【0140】
送信640されるフィードバック情報は、ビーム障害回復に特有のものとして記載されるが、このビーム回復情報は、
図5における540で送信されるフィードバック情報と一緒に送信されてもよいことが理解されるべきである。
【0141】
いくつかの実施形態では、UEがチャープビームパラメータ情報についてBSに通知することは、UEがチャープビームから生じる所望の形状のロバスト性に関してBSに通知することを含む。
【0142】
いくつかの実施形態では、2Dアンテナにより送信されるチャープビームは、異なる方法でロバスト性を有してもよい。例えば、第1の点がUEの現在の位置を記述する角度により表され、第2の点が将来の時点におけるUEの位置を記述する角度により表される、2つの点を接続する線に沿ってロバストなビームを有することが望ましい可能性がある。したがって、このような場合、ビームは、UEの移動を表し得る2つの点を接続する線に沿って最もロバストであり、垂直方向にはそれほどロバストでないと考えられてもよい。いくつかの実施形態では、2つの点は、UEの可能性のある位置の境界を決定するために使用されてもよい。この例は、UEが既知の道路上にあるが、センシング情報の精度及び情報の経時変化が正確な位置に関する不確実性を残すときでもよい。情報の経時変化は、以前の時間スロットからの情報を示し、これは、より早い時間におけるUEについての情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ロバスト性は、円弧、例えば、円上の円弧により接続される2つの点に沿ってもよい。したがって、UEは、その形状に沿って、その形状に垂直なビーム幅に加えて、ロバスト性を提供する特定の形状をBSに通知してもよい。1つの可能な方法は、ビームの回転及びその湾曲形状の中心に関する情報に加えて、湾曲形状、例えば、円の線又は円弧を示す情報を提供することである。BSが所望のロバスト性の形状を理解するために、UEにより送信される情報は、BSによく知られている座標に関して理解されなければならない。特定の例では、BS及びUEは、BSに送信される情報が全地球測位システム(GPS, global positioning system)座標に基づくことに合意してもよく、したがって、BSは、UEにより送信されるいずれかの情報を、そのGPSデータによる情報として理解する。
【0143】
いくつかの実施形態では、所望のロバスト性の形状に関する、UEからBSに送信される情報は、UEの位置及び速度を含む、UEにおけるセンシング情報に基づいてもよい。UEはまた、他のソースからの情報、例えば、アプリケーションレイヤからのものでもよいUEルート情報を伴ってもよい。いくつかの実施形態では、所望のロバスト性の形状はまた、制御ビームと比較してデータビームについて異なってもよい。
【0144】
UEがビーム管理に関連するパラメータをBSに提供するか、或いは、BSにより最初に設定されたパラメータを修正するとき、BSにおいて使用されるビームは、UEのニーズにより良く適するものでもよい。BSにおいて使用されるビームがUEのニーズにより良く適しているとき、これは、1つ以上のメトリック、例えば、スループット、信頼性、より低いオーバーヘッド等に関して性能を向上させ得る。
【0145】
いくつかの実施形態では、UEは、チャープビーム管理に関連する測定についてBSに通知してもよい。UEにより行われる特定の測定とチャープビームパラメータとの間の関係を示す例が以下に記載される。UEにおいて行われる特定の種類の測定は、SNR、信号及び干渉対雑音比(SINR, signal and interference to noise ratio)、干渉及び電力レベルを含む。測定は、全体システム性能に利益をもたらし得るチャープビームパラメータの変化を生じてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態では、UEは、UEにおいて観測される干渉レベルに関してBSに通知する。これは、BSが、UE又はUEの近くの他のUEのためのチャープビームに変更を加えて、性能を改善することを可能にし得る。
【0147】
BSが地理的エリア内の複数のUEと通信するとき、いくつかのUEについてのビームは、局所干渉により他のUEに影響を及ぼし得る。UEにおける干渉は、BSの視点から角度に関して非常に近い他のUEから生じる可能性がり、或いは、UEがBSにそれほど近くないが、ビームがより広いときに生じる可能性がある。BSが潜在的な干渉を認識すると、BSは、干渉を低減するために複数の異なる技術のうち1つを使用してもよい。1つの技術は、BSが、干渉を受けるUEへの影響が低減されるように、隣接するUEに送信されるビームのサイドローブを低減するためのウィンドウ処理技術を使用することでもよい。他の技術は、干渉を受けるUEへの影響が低減されるように、BSが異なるビーム又は異なるビームパラメータを使用して隣接するUEにサービス提供することであり、例えば、より狭いビームを使用することである。他の技術は、BSがまた、干渉問題を解決するために、いくつかの異なる多元接続プロトコル、例えば、直交周波数分割多元接続(OFDMA, orthogonal frequency division multiple access)、非直交多元接続(NOMA, non-orthogonal multiple access)及び時分割多元接続(TDMA, time divisional multiple access)のうち1つを使用し得ることである。
【0148】
図7は、BS710と、第1のUE UE1 720と、第2のUE UE2 725との間で行われ得るシグナリングの例示的な信号フロー
図700を示し、UE1 720は、干渉低減を要求する要求をBS710に送信する。BS710は、どのUEビームがこの干渉を引き起こしている可能性があるかを決定し、UE2 725とのビーム更新プロセスを実行し、次いで、UE2 725との通信において使用されるビームを、UE1 720との干渉をそれほど引き起こすべきでないビームで更新する。
【0149】
最初のステップ730として、BS710とUE1 720との間でビームスイーピング及び改良が実行されてもよい。これは、
図5におけるステップ550と同様でもよい。
図5におけるステップ550の前に行われるステップと同様の他のステップも、
図7におけるビームスイーピング改良730の前に実行されてもよい。
【0150】
UE1 720は、干渉の低減を要求するためのシグナリングをBS710に送信する735。要求は、PUCCHのようなRRC上で行われてもよい。
【0151】
ステップ740において、BS710は、どのUEビームがUE1 720と干渉している可能性があるかを決定する。この例では、BS710は、UE2 725がUE1 720と潜在的に干渉していると決定する。BS710は、他のどのUEがUE1 720と同様の方向にあるように見えるかを考慮することにより、決定を行ってもよい。
【0152】
BS710は、UE2 725が測定してフィードバックをBS710に提供するために、参照信号をUE2 725に送信することを含む、UE2 725のためのビーム更新プロセスを実行する745。
【0153】
UE2 725が、ビーム更新プロセス745の一部として、参照信号を測定し、フィードバック情報を生成した後に、UE2 725は、フィードバック情報をBS 710に送信する750。
【0154】
BS710は、UE2 725から受信されたフィードバックを使用して、データ又は制御情報をUE2 725に送信するためのチャープビームを決定する。BS710は、データをUE2 725に送信する755。シグナリングは、PDSCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0155】
いくつかの実施形態では、BS710は、UE1 720が、他のUE UE2 725と通信している他のBSによる干渉を有していると決定してもよい。BS710は、UE1 720のための干渉低減を要求するためにそのBSと通信してもよい。他のBSは、UE1 720への干渉を低減するためにBS710と協調してもよい。これは、2つのBSの間で協調されている直交周波数分割多元接続又は非直交多元接続又は時分割多元接続を使用して、UE2 725により使用されているチャープビームを更新することを含んでもよい。
【0156】
いくつかの実施形態では、UEは、SNR及び/又はSINRに関してBSに通知する。ビーム幅を適応的に変化させる能力を含まないビームフォーミングでは、SNRは、所与のビームについて取得され、そのビームについて一定であると考えられてもよい。しかし、ビーム幅が変化する場合、対応するSNRも同様に変化する可能性があり、BSは、SNR値と使用される異なるビーム幅との間のマッピングから利益を得てもよい。このようなマッピングは、BSにより使用される変調及び符号化方式(MCS, modulation and coding scheme)のより良い選択を生じ得る。さらに、ビーム幅の変化はまた、アップリンク通信中の電力制御に影響を及ぼし得る。ビーム幅を変化させることはそのビームのSNRを変化させることがあるので、電力制御が影響を受ける可能性があり、したがって、電力制御は更新を必要とし得る。いくつかの実施形態では、UEとBSとの双方がアナログビームフォーミングを使用するとき、UEとBSとの双方におけるビーム幅の影響は、結果として生じるSNRに影響を及ぼし得る。
【0157】
UEがチャープビームに関連する測定をBSに提供するとき、BSは、BSとシステム内の1つ以上のUEとの間の通信を向上させるためにチャープビームパラメータを修正してもよい。この向上は、限定はしないが、より高い伝送レート、より低い干渉又はよりロバストな通信のようなメトリックに関するものとすることができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、BSは、BSによるビーム管理において使用されるチャープビームに関連する1つ以上のパラメータについてUEに通知してもよい。いくつかの実施形態では、UEは、ビームパラメータを直接通知されてもよい。いくつかの実施形態では、UEは、ビームパラメータを取得するためにUEにより使用できる情報を通知されてもよい。BSは、制御チャネル、例えば、RRC(又はMAC-CE)を使用して、このようなパラメータ、又はパラメータを取得するためにUEにより使用できる情報についてUEに通知してもよい。
【0159】
BSがUEに送信するパラメータ又は情報は、BSにとって利用可能であるか或いはBSにおいて取得されるセンシング情報に依存してもよい。センシング情報は、UEの位置、UEの速度及びUEの予想される軌跡(例えば、ビークルのための道路地形)に関する情報と、BSにより行われる推定の不確実性とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ビームパラメータはまた、伝送についての所望の信頼性に依存してもよい。いくつかの実施形態では、ビームパラメータはまた、BSの能力に依存してもよい。いくつかの実施形態では、いくつかのビームパラメータはデフォルト値を含んでもよい。これらのデフォルト値は、広範囲のUEに適してもよく、このような場合、BSは、より少ない頻度でデフォルト値を更新するだけでよく、それにより通信オーバーヘッドを減少させる。
【0160】
いくつかの実施形態では、ビームパラメータの選択は、ビーム管理プロセスに依存してもよい。ビーム管理プロセスは、ビーム初期アクセス、ビーム改良、ビームトラッキング又はビーム障害回復のようにビームが使用されているものに関係してもよい。いくつかの実施形態では、ビームパラメータの選択は、ビームが制御又はデータ通信を送信するために使用されているか、或いは、ユニキャスト/マルチキャスト又はブロードキャスト伝送に使用されているか、或いは、マルチビーム伝送に使用されているかに関係してもよい。
【0161】
いくつかの実施形態では、他の要因がビーム管理パラメータの選択に間接的に影響を及ぼしてもよい。例えば、ビーム管理のためのオーバーヘッドタイミングは、より高速なプロセスを提供するようにパラメータの選択に影響を及ぼしてもよい。他の要因は、ビーム管理に使用されるハードウェアでもよい。例えば、デジタル位相シフタの分解能は、ビーム幅に影響を及ぼしてもよい。使用される帯域幅に関連する他の要因が、使用されるチャープビームに影響を及ぼしてもよい。例えば、ビームスクイントは、広帯域伝送について発生する可能性があり、これは、最適な性能のために特定のビーム幅を選択することを示唆してもよい。
【0162】
いくつかの実施形態では、情報又はパラメータは、BSによる初期ステップとして送信されてもよい。いくつかの実施形態では、情報又はパラメータは、UEにより送信されたフィードバック情報又はパラメータに対する応答又は提案の修正として送信されてもよい。2Dアンテナアレイについてのチャープビームに関連するパラメータは、ビーム方向を定義する角度、ビーム幅、及び1つ以上のビームについての設計されたロバスト性を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ビームについてのサイドローブレベルは、適切なウィンドウ処理、例えば、ハミングウィンドウ処理又はハニングウィンドウ処理を使用して調整できる。
【0163】
BSは、1つよりも多くのビームについてのパラメータを送信してもよい。例えば、BSは、初期通信のために第1のビームを使用し、改良ビームスイーピングのために第2のビームを使用してもよい。BSが1つよりも多くのビームでUEと通信している場合、BSは、各ビームについて異なるパラメータを使用してもよい。マルチビーム通信では、1つ以上のビームは、制御目的のためのものでもよい。さらに、BSは、信号が失われた場合に通信シグナリング又は制御シグナリングを復元するためのフォールバックビーム回復について異なるビームパラメータを使用してもよい。
【0164】
BSは、典型的には多くのUEと通信するので、BSは、潜在的な干渉を減少させることを試みてもよい。ビームフォーミングにおいて、このように行うための1つの方法は、ウィンドウ処理によりビームのサイドローブを低減することによるものである。BSは、このような低減が適切なUE通信のためのビーム要件と矛盾しない限り、サイドローブレベルを低減することを試みてもよい。好ましいウィンドウ処理を提供するために、BSとUEとの間に通信が存在してもよい。
【0165】
いくつかの実施形態は、BSがビームフォーミングしている方法をUEが理解するように、BSが情報又はパラメータをUEに送信することを対象とするが、BSはまた、UEがアナログビームフォーミング可能であるとき、UE自体により使用されるべきチャープビーム管理に関する情報又はパラメータをUEに送信してもよいことが理解されるべきである。
【0166】
図8は、BS810とUE820との間で行われ得るシグナリングの例示的な信号フロー
図800を示す。
図8では、BS810は、ビームフォーミングのためにUE820により使用されるべきチャープビームパラメータに関してUE820と通信する。いくつかのUEは、アンテナアレイにおいて少数のアンテナを有するが、将来使用されるUEは、場合によっては、より多くのアンテナを含むアレイを有してもよい。BSが固定されているときにUEビームロバスト性を提供することは必要でない可能性があるが、いくつかの実現方式では、BSがドローン又は低軌道衛星であるとき等、BSは固定されていない。したがって、いくつかの実施形態では、UEビームロバスト性を提供することは、通信信頼性を増加させ得る。UEの向きに曖昧さが存在する場合、絶対的なビーム方向が知られている場合であっても、UEアンテナパネルに対するビーム方向に関して曖昧さが存在し得る。いくつかの実施形態では、BSからUEに送信されるパラメータは、ビーム中心、ビーム幅、及びロバスト性に影響を及ぼす他の情報のような情報を含んでもよい。
【0167】
最初のステップ830として、BS810とUE820との間で初期又は改良ビームスイーピングが実行されてもよい。このようなビームスイーピングは、BS810とUE820との間のシグナリングの複数のステップでもよく、これらは周知であるため、ここでは詳述しない。
【0168】
US820は、任意選択で(破線で示すように)UE820に関する能力情報を含むシグナリングをBS810に送信してもよい835。シグナリングは、PUCCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0169】
BS810は、UE820がBS810とUE820との間でロバストなビームフォーミングを提供するチャープビームをどのように決定し得るかをUE820に通知するための情報を含むUEビームパラメータ情報をUE820に送信する840。いくつかの実施形態では、ビームパラメータ情報は、PDCCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0170】
UE820は、任意選択で(破線で示すように)、UE820により最初に送信835された情報、又はBS810により送信840されたUEビームパラメータ情報の確認又は可能な修正であるシグナリングをBS810に送信してもよい845。シグナリングは、PUCCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0171】
BS810は、BS810が参照信号を送信することと、UE820が受信された参照信号を測定することとを伴う、改良ビームスイーピング850を実行する。
【0172】
測定された参照信号に基づいて、UE820は、フィードバックをBS810に送信する855。
【0173】
BS810は、UE820からのフィードバックを使用して、データをUE820に送信するためのビームを決定し、DMRSを有するデータをUE820に送信する。シグナリングは、PDSCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0174】
いくつかの実施形態では、BSは、チャープビームのビーム幅に関してUEに通知するための情報を送信する。いくつかの実施形態では、BSの能力は、他のビームパラメータに加えてUEに示されてもよい。チャープビーム幅に関する情報は、BSが1Dアンテナアレイを有するか或いは2Dアンテナアレイを有するかに依存してもよい。2Dアンテナアレイのビームについて、各ビームのビーム幅は、独立して調整できる。所望のロバスト性の方向は、基礎となる1Dビームフォームのいずれかの方向又はいずれかの他の好ましい方向のようないずれかの直線方向とすることができる。ロバスト性方向はまた、円弧又はいずれかの他の形状でもよい。
【0175】
BSは、異なるビームについて異なるビーム幅を使用してもよい。例えば、BSは、初期通信のために第1のビーム幅を使用し、改良ビームスイーピングのために第2のビーム幅を使用してもよい。BSが1つよりも多くのビームを用いてUEと通信している場合、BSは、各ビームについて異なるビーム幅を使用してもよい。マルチビーム通信では、1つ以上のビームが制御目的のために使用されてもよい。さらに、信号が中断された場合、BSは、データシグナリング又は制御シグナリングを復元するためのフォールバックビーム回復のために異なるビームパラメータを使用してもよい。
【0176】
BSは、マルチユーザ多元接続、例えば、OFDM又はNOMA又はTDMAについて同じビームを使用してもよい。これは、BSの観点からの角度方向に関して互いに近いUEに有用になり得る。いくつかの実施形態では、同じビームがマルチキャスト又はブロードキャスト伝送のために使用されてもよい。
【0177】
BSが所与のビーム幅を有するビームを使用してUEに通知するとき、UEは、UEセンシング情報、例えば、UE位置及びUE速度を使用して、ビームのロバスト性と、ビーム幅が適切であるか否かとを決定してもよい。UEは、ビーム幅を更新するために情報をBSにフィードバックしてもよい。UEは、UEセンシング情報及びビーム幅を使用して、ビームをどのくらいの頻度で更新するかを決定してもよい。
【0178】
図9は、BS910とUE920との間で行われ得るシグナリングの例示的な信号フロー
図900を示す。
図9では、BS910は、ビームフォーミングにおいて使用されるビームパラメータに関してUE920に通知する。UE910は、パラメータを検査し、パラメータがUE要件に合致する場合、確認の形式でフィードバックを送信するか、或いは、UE920のための所望のパラメータにより良好に合致するように修正を送信する。BS910は、ビーム管理プロセスを行うときにUEフィードバックを考慮してもよい。いくつかの実施形態では、UE920は、ビームパラメータを考慮し、ビームパラメータ情報に基づいて、データ又は制御シグナリングのために使用されるビームをどのくらいの頻度で更新するかを決定する。これは、ビーム管理のためのオーバーヘッドを低減するのに役立ち得る。
【0179】
最初のステップ930として、BS910とUE920との間で初期又は改良ビームスイーピングが実行されてもよい。このようなビームスイーピングは、BS910とUE920との間のシグナリングの複数のステップでもよく、これらは周知であるため、ここでは詳述しない。
【0180】
BS910は、ビームパラメータ情報を使用して、UE920への伝送を送信する935。いくつかの実施形態では、伝送は、RRCを使用して実行されてもよい。
【0181】
940において、UE910についてビームパラメータが更新を必要とするか否かをUE920が決定する期間が存在してもよい。決定は、ビーム幅及びUEセンシング情報に依存してもよい。
【0182】
ビームパラメータが更新を必要とする場合、UE920は、ビーム更新の要求をBS910に送信する945。要求は、PUCCHのようなRRC上で送信されてもよい。ビーム更新要求は、BS910に改良ビームスイーピングを実行させる。
【0183】
BS910は、BS910が以前に使用されたものとは異なるビームパラメータを有し得るビームを用いて参照信号を送信することと、UE920が受信された参照信号を測定することとを伴う、改良ビームスイーピング950を実行する。
【0184】
測定された参照信号に基づいて、UE920は、フィードバックをBS910に送信する955。
【0185】
BS910は、UE920からのフィードバックを使用して、データをUE920に送信するためのビームを決定し、DMRSを有するデータをUE920に送信する960。要求は、PDSCHのようなRRC上で送信されてもよい。
【0186】
【0187】
いくつかの実施形態では、BSは、ロバスト性の形状に関してUEに通知する情報をUEに送信する。
【0188】
いくつかの実施形態では、2Dアンテナアレイにより送信されるチャープビームは、異なる方法でロバスト性を有してもよい。例えば、第1の点がUEの現在の位置を記述する角度により表され、第2の点が将来の時点におけるUEの位置を記述する角度により表される、2つの点を接続する線に沿ってロバスト性を有することが望ましい可能性がある。したがって、このような場合、ビームは、UEの移動を表す2つの点を接続する線に沿ってよりロバストでもよく、垂直方向にはそれほどロバストでなくてもよい。いくつかの実施形態では、2つの点は、UEの可能性のある位置の境界を決定するために使用されてもよい。この例は、UEが既知の道路上にあるが、センシング情報の精度及び情報の経時変化が正確な位置に関する不確実性を残すときでもよい。いくつかの実施形態では、ロバスト性は、円弧、例えば、円上の円弧により接続される2つの点に沿ってもよい。したがって、いくつかの実施形態では、BSは、その形状に沿って、その形状に垂直なビーム幅に加えて、特定の形状をUEに通知してもよい。1つの可能な方法は、ビームの回転及びその形状の中心に関する情報に加えて、湾曲形状、例えば、円の線又は円弧を示す情報を提供することである。UEがロバスト性の形状を理解するために、BSにより送信される情報は、UEによく知られている座標に関して理解されなければならない。例えば、BS及びUEは、UEに送信される情報がGPS座標に基づくことに合意してもよく、したがって、UEは、UEにより送信されるいずれかの情報を、そのGPSデータによる情報として理解する。
【0189】
一般的に、UEがBSからロバスト性の形状に関する情報を受信した後に、UEは、このロバスト性がUEに適しているか否かを検査し、パラメータが適切であることを確認するか、或いは、パラメータに対する変更を示唆するフィードバックをBSに提供してもよい。
【0190】
いくつかの実施形態では、BSにチャープビームパラメータに関するUE情報を提供させることは、ビームがUEの要件に合致するか否かをUEが決定するのを助けてもよく、適切なときにUEがBSに情報をフィードバックすることを可能にし得る。
【0191】
ここに提供される実施形態の方法の1つ以上のステップは、対応するユニット又はモジュールにより実行されてもよいことが認識されるべきである。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールにより送信されてもよい。信号は、受信ユニット又は受信モジュールにより受信されてもよい。信号は、処理ユニット又は処理モジュールにより処理されてもよい。それぞれのユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせでもよい。例えば、ユニット/モジュールのうち1つ以上は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA, field programmable gate arrays)又は特定用途向け集積回路(ASIC, application-specific integrated circuit)のような集積回路でもよい。モジュールがソフトウェアである場合、これらは、必要に応じて単一又は複数のインスタンスにおいて、処理のために個々に或いは一緒に、必要に応じて全体的又は部分的に、プロセッサにより取得されてもよく、モジュール自体が、更なる展開及びインスタンス化のための命令を含んでもよいことが認識される。
【0192】
特徴の組み合わせが、図示の実施形態に示されているが、本開示の様々な実施形態の利益を実現するために、これらの全てが組み合わせられる必要はない。言い換えると、本開示の実施形態に従って設計されたシステム又は方法は、必ずしも、図面のいずれか1つに示された特徴の全て、又は図面に概略的に示された部分の全てを含むとは限らない。さらに、1つの例示的な実施形態の選択された特徴は、他の例示的な実施形態の選択された特徴と組み合わされてもよい。
【0193】
本開示は、例示的な実施形態を参照して記載されているが、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。例示的な実施形態の様々な修正及び組み合わせ、並びに本開示の他の実施形態は、説明を参照することで当業者には明らかになる。したがって、添付の特許請求の範囲は、いずれかのこのような修正又は実施形態を包含することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号をアナログビームフォーミングする方法であって、
アンテナのアレイにより送信されるべき信号をビームフォーミングするステップであり、前記ビームフォーミングは、前記アンテナのアレイにビーム係数を適用することを含む、ステップを含み、
前記ビーム係数は、ビーム方向及びビームロバスト性に関し、
前記ビーム係数を適用することは、いずれかの方向におけるロバスト性を取得するために前記ビーム係数を調整することを含む、方法。
【請求項2】
前記ビーム係数はチャープビームシーケンスを含み、前記チャープビームシーケンスの各要素は関連する位相値を有し、ビーム方向を決定する前記チャープビームシーケンスの要素の位相は、前記アンテナのアレイのアンテナのアンテナインデックスの線形関数であり、前記ビームロバスト性を決定する前記チャープビームシーケンスの位相は、前記アンテナインデックスの多項式関数である、請求項1に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項3】
前記アンテナ
のアレイは、半波長だけ分離したN
1×N
2個のアンテナの矩形アレイについてのものであり、前記アレイのアンテナは、第1の垂直軸と位置合わせされ、前記ビーム係数を適用することは、前記N
1×N
2個のアンテナについてのビームフォーミング行列係数を決定することを更に含み、前記ビームフォーミング行列係数は、
【数1】
に基づいて決定され、n
1及びn
2は、前記第1の垂直軸上の前記N
1×N
2個のアンテナのインデックスであり、角度θ
1及びθ
2は、前記N
1×N
2個のアンテナのアレイの軸に対する入射ビーム角であり、d
1及びd
2は、第2の軸上の前記N
1×N
2個のアンテナのインデックスであり、D
1及びD
2は、前記第2の軸についてのインデックスの範囲を表し、u
1及びu
2は、ビームフォーミングされた信号のビーム幅に関連する、請求項1又は2に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項4】
ロバスト性の方向は、前記第1の
垂直軸に関連する前記インデックスn
1及びn
2の、前記第2の軸に関連する前記インデックスd
1及びd
2へのマッピングにより定義される、請求項3に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項5】
前記ロバスト性の方向は、直線、曲線又は円弧である、請求項4に記載のアナログビームフォーミングする方法。
【請求項6】
前記ビーム係数は、
必要とされるときに計算されるか、或いは、
ルックアップテーブルからアクセスされる、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ユーザ機器(UE)の側で使用するための方法であって、
前記UEに送信されるビームをビームフォーミングするために基地局により使用されるチャープビームを生成する際に使用するためのUEパラメータ情報を送信するステップと、
前記UEパラメータ情報に少なくとも部分的に基づくチャープビームを使用してビームフォーミングされた前記基地局からの参照信号を受信するステップと、
前記受信された参照信号を測定して、フィードバック情報を生成するステップと、
前記フィードバック情報を前記基地局に送信するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記基地局により使用される前記チャープビームは、
ビーム中心を定義する角度、
ビーム幅を定義するパラメータ、
所望のロバスト性形状を表す形状、
サイドローブレベルを定義するパラメータ、及び
ウィンドウ関数
のうち1つ以上を含むパラメータにより記述できる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UEに送信される前記ビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるチャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つを受信するステップを更に含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
チャープビームに関する前記基地局パラメータ情報は、
ビームの識別情報、又は
前記UEがビームの識別情報を決定することを可能にするために前記UEにより使用できるパラメータ情報
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
チャープビームに関する前記基地局能力情報及び基地局パラメータ情報に関する確認又は修正情報を送信するステップを更に含む、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記UEに送信されるべき前記ビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるべきチャープビームに関する前記UEパラメータ情報の確認又は修正を受信するステップを更に含む、請求項7乃至11のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
ビームフォーミングにおいて使用されるチャープビームを前記UEに送信される前記ビームに更新するための要求
を送信するステップを更に含む、請求項7乃至12のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、前記基地局によりビームフォーミングされるべき推奨ビームを含む、請求項7乃至13のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、
前記UEの速度、
前記UEの移動方向、
前記UEの位置、
前記UEにおいて測定された干渉、
前記UEにおいて計算された信号対雑音比、
前記UEの前記速度、前記UEの前記移動方向、前記UEの前記位置、前記UEにおいて測定された干渉、又は前記UEにおいて計算された前記信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性
のうち1つ以上である、請求項7乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、1つよりも多くのビームの識別情報である、請求項7乃至15のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記1つよりも多くのビームの識別情報は、初期アクセスのための第1のビームと、前記UEと基地局との間の改良ビームスイーピングのための第2のビームとを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、フォールバックビーム回復に使用されるべきビームの識別情報である、請求項7乃至17のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
デバイスであって、
プロセッサと、
実行されたとき、前記プロセッサに請求項7乃至18のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体と
を含むデバイス。
【請求項20】
基地局の側で使用するための方法であって、
UEに送信されるビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるチャープビームを生成する際に使用するためのUEパラメータ情報を受信するステップと、
UEパラメータ情報に少なくとも部分的に基づくチャープビームを使用してビームフォーミングされた前記基地局からの参照信号を送信するステップと、
前記ビームフォーミングされた参照信号に関す
るフィードバック情報を受信するステップと
を含む方法。
【請求項21】
前記参照信号をビームフォーミングするために前記基地局により使用される前記チャープビームは、
ビーム中心を定義する角度、
ビーム幅を定義するパラメータ、
所望のロバスト性形状を表す形状、
サイドローブレベルを定義するパラメータ、及び
ウィンドウ関数
のうち1つ以上を含むパラメータにより記述できる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記UEに送信される前記ビームをビームフォーミングするために前記基地局により使用されるチャープビームに関する基地局能力情報及び基地局パラメータ情報のうち少なくとも1つを送信するステップを更に含む、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
チャープビームに関する前記基地局パラメータ情報は、
ビームの識別情報、又は
前記UEがビームを決定することを可能にするために前記UEにより使用できるパラメータ情報
を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記基地局能力情報に関する確認又は修正情報と、チャープビームに関する基地局パラメータ情報とを受信するステップを更に含む、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
前記UEにより前記基地局に送信されるチャープビームに関するUE能力情報及びUEパラメータ情報のうち少なくとも1つの確認又は修正を送信するステップを更に含む、請求項20乃至24のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記UEに送信されるべき前記ビームをビームフォーミングする際に使用されるチャープビームを更新するため
の要求を受信するステップを更に含む、請求項20乃至25のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、前記基地局によりビームフォーミングされるべき推奨ビームを含む、請求項20乃至26のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
チャープビームに関する前記UEパラメータ情報は、
前記UEの速度、
前記UEの移動方向、
前記UEの位置、
前記UEにおいて測定された干渉、
前記UEにおいて計算された信号対雑音比、
前記UEの前記速度、前記UEの前記移動方向、前記UEの前記位置、前記UEにおいて測定された干渉、又は前記UEにおいて計算された前記信号対雑音比のうち1つ以上の不確実性
のうち1つ以上である、請求項20乃至27のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
チャープビームに関するUEパラメータ情報は、1つよりも多くのビームの識別情報である、請求項20乃至28のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記1つよりも多くのビームの識別情報は、初期アクセスのための第1のビームと、前記UEと基地局との間の改良ビームスイーピングのための第2のビームとを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記UEパラメータ情報は、他のUEにサービス提供するために前記基地局により使用されるチャープビームに影響を及ぼす、請求項20乃至30のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
デバイスであって、
プロセッサと、
実行されたとき、前記プロセッサに請求項20乃至31のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体と
を含むデバイス。
【請求項33】
請求項7乃至18、20乃至31のうちいずれか1項に記載の方法を実行するための手段を含むデバイス。
【請求項34】
プロセッサに結合され、前記プロセッサにより実行されるプログラミング命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記プログラミング命令は、前記プロセッサに請求項7乃至18、20乃至31のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように命令する、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】