IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブルーロボットの特許一覧

<>
  • 特表-バランスステージ 図1
  • 特表-バランスステージ 図2
  • 特表-バランスステージ 図3
  • 特表-バランスステージ 図4
  • 特表-バランスステージ 図5
  • 特表-バランスステージ 図6
  • 特表-バランスステージ 図7
  • 特表-バランスステージ 図8
  • 特表-バランスステージ 図9
  • 特表-バランスステージ 図10
  • 特表-バランスステージ 図11
  • 特表-バランスステージ 図12
  • 特表-バランスステージ 図13
  • 特表-バランスステージ 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】バランスステージ
(51)【国際特許分類】
   F16M 11/22 20060101AFI20241108BHJP
   F16M 11/08 20060101ALI20241108BHJP
   B23Q 3/04 20060101ALI20241108BHJP
   B23Q 1/44 20060101ALI20241108BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
F16M11/22 G
F16M11/08 Z
B23Q3/04
B23Q1/44 H
H01L21/68 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532188
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-28
(86)【国際出願番号】 KR2022013859
(87)【国際公開番号】W WO2023132435
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0000916
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524201583
【氏名又は名称】ブルーロボット
【氏名又は名称原語表記】BLUEROBOT
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン セファン
【テーマコード(参考)】
3C048
5F131
【Fターム(参考)】
3C048BC02
5F131AA02
5F131CA41
5F131EA24
5F131EA25
5F131EB57
(57)【要約】
バランスステージを提供する。本発明によれば、設置面に配置される下部ベースと、円周方向に延長形成され、円周方向の中心軸を中心に下部ベースに対して回転可能になるように下部ベースに支持されるインナーレールと、円周方向に延長形成され、中心軸を中心にインナーレールに対して回転可能になるようにインナーレールに支持されるアウターレールと、アウターレールに支持されて対象物が配置される上部ベースと、及び下部ベースと上部ベースとの間に締結され、下部ベースに対する上部ベースの回転を拘束する回転支持部と、を含むバランスステージが提供される。本発明は、比較的簡単な構造で具現されながらも精密な角度制御が可能で、安定的な荷重支持構造を取り揃えて多様な対象物に対して使用されることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に配置される下部ベース110と、
円周方向に延長形成され、前記円周方向の中心軸(Z1)を中心に前記下部ベース110に対して回転可能になるように前記下部ベース110に支持されるインナーレール120と、
円周方向に延長形成され、前記中心軸(Z1)を中心に前記インナーレール120に対して回転可能になるように前記インナーレール120に支持されるアウターレール130と、
前記アウターレール130に支持されて対象物が配置される上部ベース140と、及び
前記下部ベース110と前記上部ベース140との間に締結され、前記下部ベース110に対する前記上部ベース140の回転を拘束する回転支持部150と、を含むバランスステージ。
【請求項2】
前記インナーレール120は、
第1軸受161を媒介で前記下部ベース110に回転可能に締結され、前記第1軸受161の上側に所定間隔で離隔配置された第2軸受162を媒介で前記アウターレール130に回転可能に締結されるが、
前記第1軸受161と前記第2軸受162は、
前記インナーレール120の円周方向一側で上下に第1間隔(G1)を有して、前記一側で円周方向に所定間隔で離隔された他側で上下に前記第1間隔(G1)と相異な第2間隔(G2)を有するように配置された請求項1に記載のバランスステージ。
【請求項3】
前記第1軸受161と前記第2軸受162は、
前記第1間隔(G1)に対応される前記インナーレール120の円周方向一側で、円周方向に沿って前記第2間隔(G2)に対応される他側に行くほど、上下に離隔された間隔が漸進的に大きくなるか、または小さくなるように形成される請求項2に記載のバランスステージ。
【請求項4】
前記アウターレール130は、
前記第2軸受162の上側に所定間隔で離隔配置された第3軸受163を媒介で前記インナーレール120に回転可能に締結されるが、
前記第2軸受162と前記第3軸受163は、
前記アウターレール130の円周方向一側で上下に第3間隔(G3)を有して、前記一側で円周方向に所定間隔で離隔された他側で上下に前記第3間隔(G3)と相異な第4間隔(G4)を有するように配置された請求項2に記載のバランスステージ。
【請求項5】
前記第2軸受162と前記第3軸受163は、
前記第3間隔(G3)に対応される前記アウターレール130の円周方向一側で、円周方向に沿って前記第4間隔(G4)に対応される他側に行くほど、上下に離隔された間隔が漸進的に大きくなるか、または小さくなるように形成される請求項4に記載のバランスステージ。
【請求項6】
前記インナーレール120及び前記アウターレール130は、
相互独立的に回転され、所定の回転位置に配置されることができるように形成され、
前記上部ベース140は、
前記回転支持部150によって回転拘束された状態で、前記インナーレール120及び前記アウターレール130の回転位置によって、所定の方向及び角度でティルティング配置されるように形成された請求項4に記載のバランスステージ。
【請求項7】
前記回転支持部150は、
一部または全部が弾性材質でなされて前記下部ベース110に対する前記上部ベース140のティルティングを許容する弾性クリップ151を含む請求項1に記載のバランスステージ。
【請求項8】
前記弾性クリップ151は、
左右に離隔された一対の第1固定ホール151bを具備して前記下部ベース110に固定される第1端部151aと、
前記第1端部151aから上側に離隔配置され、左右に離隔された一対の第2固定ホール151dを具備して前記下部ベース110に固定される第2端部151cと、及び
前記第1端部151aと前記第2端部151cとの間で延長形成され、上下方向に沿って延長形成されて弾性変形を誘導する誘導ホール151fを具備する延長片151eと、を含む請求項7に記載のバランスステージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の傾きや平衡を調節するために使用されるバランスステージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
対象物の姿勢を制御するか、または平衡を調節するための手段で各種産業分野ではバランスステージが活用されている。一例で半導体製造過程では作業工程によって基板を各軸を基準でティルティングさせるためのバランスステージが使用されることができる。また、半導体産業外にも各種精密部品を扱う製造や試験分野では多様な形態のバランスステージが開発されて使用中にある。
【0003】
参照で、このようなバランスステージは平衡ステージ、ティルティングステージなどとも指称されることができる。便宜上本明細書ではこれらをバランスステージで通称するようにする。
【0004】
従来、知られたバランスステージの一つで公開特許第10-2020-0113866号の“精密駆動チルトステージ”は上部ステージがスイング動作される方式を利用して作動が簡単でありながらも、バックラッシュ(backlash)を減らすことができる構成を提案したことがある。他の例で、大韓民国公開特許第10-2018-0023739号の“ティルティングステージシステム”はステージの偏心領域に作動力を加えて簡単な構造でステージの平衡度を調節することができる構成を提案したことがある。また、他の例を見れば、大韓民国登録特許第10-1732851号の“チルトステージ装置”は回転部の回転運動と移動部の垂直運動が組合されてステージの多軸回転が同時に行われるようにした構成を提案したことがある。
【0005】
バランスステージのより一般的な形態は、ステージに複数のアクチュエータを付け加えて各アクチュエータの作動によってステージをティルティングさせる方式である。但し、このような方式は複数のアクチュエータが要求されて価格が高くて、各アクチュエータの精密な制御も易しくない。特に、重量が大きい対象物を扱う場合には重量に比例してより多い数のアクチュエータが要求され、重量の均一な分配のためにより精密な制御が要求される。
【0006】
このような背景で前で言及されたところのような多様な形態の変形されたバランスステージが提案されたことがあるが、これらもまた相当に複雑な構造と複数の精密部品でなされていて製作が易しくなくて、実際取り扱いや運用にも困難がある。また、単純化された形態のバランスステージは大部分精密な角度制御に限界があって、使用範囲が制限されることができる。したがって、現在まで多様な形態のバランスステージが開発及び使用されているにもかかわらず、より改良された形態のバランスステージに対する要求は持続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2020-0113866号(2020年10月7日公開)
【特許文献2】大韓民国公開特許第10-2018-0023739号(2018年3月7日公開)
【特許文献3】大韓民国登録特許第10-1732851号(2017年4月26日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例らは、比較的簡単な構造で具現されることができて製作や取り扱い上に利点を有しているバランスステージを提供しようとする。
【0009】
また本発明の実施例らは、簡単な構造にもかかわらず精密で安定的な角度制御が可能なバランスステージを提供しようとする。
【0010】
また、本発明の実施例らは、安定的な荷重支持構造を取り揃えて相対的に重量が大きい対象物にも好適に使用されることができるし、耐久性が優秀で誤作動を減らすことができるバランスステージを提供しようとする。
【0011】
但し、本発明の実施例らが成そうとする技術的課題らは必ず前記で言及した技術的課題らに制限されない。言及されなかった他の技術的課題らは詳細な説明など明細書の他の記載から本発明の実施例らが属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面によれば、設置面に配置される下部ベースと、円周方向に延長形成され、前記円周方向の中心軸を中心に前記下部ベースに対して回転可能になるように前記下部ベースに支持されるインナーレールと、円周方向に延長形成され、前記中心軸を中心に前記インナーレールに対して回転可能になるように前記インナーレールに支持されるアウターレールと、前記アウターレールに支持されて対象物が配置される上部ベースと、及び前記下部ベースと前記上部ベースとの間に締結され、前記下部ベースに対する前記上部ベースの回転を拘束する回転支持部と、を含むバランスステージが提供されることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施例らによるバランスステージは、インナーレールやアウターレールの回転を通じて対象物の傾斜方向や角度を調節してティルティング動作を具現することができる。
【0014】
ここで本発明の実施例らによるバランスステージは、インナーレールやアウターレールの傾斜とその回転位置を通じて傾斜方向や角度が調節される構造を有して従来対比簡単な構造を有しながらも精密な角度調節が可能である。また、簡単で直観的な構造によって製作や取り扱いが易しい利点を有する。
【0015】
また、本発明の実施例らによるバランスステージは、下部ベースを基礎でインナーレール、アウターレール及び上部ベースが円周方向の全領域にかけて支持された構造を有する。したがって、非常に安定的な荷重支持構造を有することができるし、重量が大きい対象物に対しても適切に活用されることができる。ひいては、安定的な荷重支持構造によって耐久性が優秀で、誤作動も相当部分減らすことができる。
【0016】
但し、本発明の実施例らを通じて得ることができる技術的効果らは必ず前記で言及した効果らに制限されない。言及されなかった他の技術的効果らは詳細な説明など明細書の他の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施例によるバランスステージの概略的な斜視図である。
図2図1に示されたバランスステージを他の方向から眺めた概略的な斜視図である。
図3図1に示されたバランスステージの概略的な分解斜視図である。
図4図2に表示されたA1-A1線に沿って取ったバランスステージの概略的な縦断面図である。
図5図4に表示されたA2-A2線に沿って取ったバランスステージの概略的な横断面図である。
図6図4に表示されたA3-A3線に沿って取ったバランスステージの概略的な横断面図である。
図7図4に表示されたA4-A4線に沿って取ったバランスステージの概略的な横断面図である。
図8図4に示された下部ベースを分離して示した概略的な縦断面図である。
図9図4に示されたインナーレールを分離して示した概略的な縦断面図である。
図10図4に示されたアウターレールを分離して示した概略的な縦断面図である。
図11図4に示された上部ベースを分離して示した概略的な縦断面図である。
図12図4に示された回転支持部を分離して示した概略的な斜視図である。
図13図12に示された回転支持部の他の実施例を示した概略的な斜視図である。
図14図4に示されたバランスステージの作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例らを添付された図面を参照して説明する。以下の実施例らは該当技術分野で通常の知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されることができる。但し、以下の実施例らは本発明の理解を助けるために提供されるものであり、本発明の技術的思想が必ず以下の実施例らに限定されるものではない。また、本発明の技術的要旨を不明にさせるか、または公知された構成に対しては詳細な説明を略することにする。
【0019】
図1は、本発明の一実施例によるバランスステージの概略的な斜視図である。図2図1に示されたバランスステージを他の方向から眺めた概略的な斜視図である。
【0020】
図1及び図2を参照すれば、本実施例のバランスステージ100は下部ベース110を含むことができる。
【0021】
下部ベース110はバランスステージ100の下端部に配置されることができる。下部ベース110は後述する上部ベース140に対する基準支持点を提供することができる。すなわち、下部ベース110は所定の設置面に固定されることができるし、上部ベース140が下部ベース110に対して相対的にティルティングされ、対象物に対するティルティング動作が具現されることができる。
【0022】
下部ベース110は下部プレート111を具備することができる。本実施例において、下部プレート111は所定の平面領域を有したプレート形態で例示されている。但し、下部プレート111の形状は必ず例示されたところに限定されない。すなわち、下部プレート111はバランスステージ100を適切に設置面に固定させるための多様な構造や形状を有して形成されることができる。また、本明細書では理解の便宜のために“下部プレート111”と指称しているが、下部プレート111が必ずその名称と共にプレート形態で限定されるものではなくて、これと同一または類似な機能を提供することができる多様な形態のフレーム、ブラケット、結合部品などを含むことができる。
【0023】
一方、本実施例のバランスステージ100はインナーレール120を含むことができる。
【0024】
インナーレール120は下部プレート111の上面部位に配置されて下部ベース110によって支持されることができる。インナーレール120は下部ベース110に対して回転可能に形成されることができる。すなわち、インナーレール120はバランスステージ100の上下方向中心軸(Z1)を基準で回転可能に形成されることができる。バランスステージ100はこのようなインナーレール120の回転と、後述するアウターレール130の回転が組合されてティルティング動作を具現することができる。
【0025】
インナーレール120は所定の作動手段によって作動力が印加されて回転操作されることができる。本実施例ではインナーレール120の側面一側に第1作動ブロック125が具備された場合を例示している。このような場合インナーレール120はアクチュエータ、モータなどの作動手段が第1作動ブロック125に作動力を印加することで、中心軸(Z1)を基準で適切に回転動作されることができる。
【0026】
一方、本実施例のバランスステージ100はアウターレール130を含むことができる。
【0027】
アウターレール130はインナーレール120の上部に配置されることができる。また、アウターレール130はインナーレール120の外周部位に配置されることができる。アウターレール130はインナーレール120の上部でインナーレール120によって支持されることができる。また、アウターレール130はインナーレール120に対して回転可能に形成されることができる。すなわち、前述したインナーレール120と類似に、アウターレール130は中心軸(Z1)を基準で回転可能に形成されることができる。バランスステージ100はインナーレール120及びアウターレール130がそれぞれ所定の位置に回転されることによって対応される角度で適切にティルティングされることができる。これに対しては後述することにする。
【0028】
インナーレール120と類似に、アウターレール130は所定の作動手段によって作動力が印加されて回転操作されることができる。本実施例ではアウターレール130の側面一側に第2作動ブロック133が具備された場合を例示している。アウターレール130はアクチュエータ、モータなどの作動手段が第2作動ブロック133に作動力を印加することで中心軸(Z1)を基準で適切に回転動作されることができる。
【0029】
前記でインナーレール120及びアウターレール130はそれぞれ独立的に回転動作されることができる。すなわち、インナーレール120の回転位置や方向はアウターレール130の回転位置や方向と独立的に設定されることができる。したがって、第1作動ブロック125を通じてインナーレール120に回転駆動力を印加する作動手段と、第2作動ブロック133を通じてアウターレール130に回転駆動力を印加する作動手段は、それぞれ別個に具備されるか、または、相互独立的に動作可能に形成されることができる。
【0030】
一方、本実施例のバランスステージ100は上部ベース140を含むことができる。
【0031】
上部ベース140はアウターレール130の上部に配置されてアウターレール130によって支持されることができる。上部ベース140は下部ベース110と対応されてバランスステージ100の上部構造を形成することができる。上部ベース140には対象物が安着配置されることができる。上部ベース140はインナーレール120及びアウターレール130によって、下部ベース110に対してティルティング動作されることができる。これによって上部ベース140に配置された対象物に対するティルティングが具現されることができる。
【0032】
上部ベース140は上部レール142と上部プレートを具備することができる。参照で、図1などでは図示の便宜のために上部プレートを省略して示している。上部プレートは対象物が支持されることができる適切な構造や形状を有したものなら構わなくて、その構造や形状が特別に制限されない。一例で上部プレートは、前述した下部プレート111と類似に所定の平面領域を有したプレート形態を有することができる。
【0033】
上部レール142は上部プレートの底面に具備されることができる。上部レール142はアウターレール130の内周部位に締結され、アウターレール130によって支持されることができる。これによって上部レール142乃至上部ベース140はインナーレール120及びアウターレール130の姿勢によってその配置状態が適切に調節されることができる。
【0034】
一方、本実施例のバランスステージ100は回転支持部150を含むことができる。
【0035】
回転支持部150は下部ベース110と上部ベース140との間に締結されることができる。すなわち、回転支持部150は一側(下端)が下部ベース110に締結されることができるし、他側(上端)が上部ベース140に締結されることができる。
【0036】
回転支持部150は上部ベース140が下部ベース110に対して回転されることを制限することができる。すなわち、回転支持部150は中心軸(Z1)を中心とした上部ベース140の回転を制限することができる。これによって上部ベース140はインナーレール120やアウターレール130と共に回転されないで、一定な回転位置で配置姿勢だけが変更されることができる。すなわち、上部ベース140はインナーレール120及びアウターレール130と共に回転されないで、一定な回転位置でティルティング動作されることができる。
【0037】
回転支持部150は上部ベース140のティルティングを適切に許容するように形成されることができる。すなわち、回転支持部150は中心軸(Z1)に対する上部ベース140の回転は制限するが、平面上の任意の軸に対する上部ベース140のティルティングは許容することができる。
【0038】
回転支持部150は多様な形態で具現されることができる。本実施例では回転支持部150が弾性クリップ151で具現された場合を例示している。これによって以下では回転支持部150が弾性クリップ151で具現された場合を中心に説明するようにする。参照で、図13では回転支持部150の他の実施例を例示している。
【0039】
図3は、図1に示されたバランスステージの概略的な分解斜視図である。
【0040】
図3を参照すれば、下部ベース110とインナーレール120との間には第1軸受161が具備されることができる。第1軸受161は下部ベース110に対してインナーレール120を回転可能に支持することができる。
【0041】
一方、インナーレール120とアウターレール130との間には第2軸受162が具備されることができる。第2軸受162はインナーレール120に対してアウターレール130を回転可能に支持することができる。
【0042】
必要によって第2軸受162は複数個で分割形成されることができる。本実施例では第2軸受162が3個で分割形成された場合を例示している。但し、必ずこれに限定されるものではない。一方、アウターレール130と上部ベース140との間には第3軸受163が具備されることができる。第3軸受163は上部ベース140に対してアウターレール130を回転可能に支持することができる。
【0043】
前述した第2軸受162と類似に、必要によって第3軸受163は複数個で分割形成されることができる。本実施例では第3軸受163が3個で分割形成された場合を例示している。一方、下部レール112、インナーレール120、アウターレール130及び上部レール142は中心軸(Z1)を共有することができる。また、下部レール112、インナーレール120、アウターレール130及び上部レール142はそれぞれ中心軸(Z1)を中心にした円形掛けがね形態で形成されることができる。
【0044】
図4は、図2に表示されたA1-A1線に沿って取ったバランスステージの概略的な縦断面図である。
【0045】
図4を参照すれば、バランスステージ100の下端には下部ベース110が配置されることができる。下部ベース110の上側にはインナーレール120が第1軸受161を媒介で下部レール112に締結されることができる。インナーレール120は下部レール112の外周部位に締結されることができるし、第1軸受161を通じて下部レール112に対して回転されることができる。
【0046】
インナーレール120の上側にはアウターレール130が第2軸受162を媒介でインナーレール120に締結されることができる。アウターレール130はインナーレール120の外周部位に締結されることができるし、第2軸受162を通じてインナーレール120に対して回転されることができる。
【0047】
アウターレール130の上側には上部レール142が第3軸受163を媒介でアウターレール130に締結されることができる。上部レール142はアウターレール130の内周部位に締結されることができるし、第3軸受163を通じてアウターレール130に対して回転可能に締結されることができる。但し、上部レール142は弾性クリップ151によって回転拘束されるので、実質的には上部レール142に対してアウターレール130が回転動作されることができる。上部レール142の上側には上部プレートが具備されて上部ベース140を形成することができる。
【0048】
全体的に見れば、下端の下部ベース110と上端の上部ベース140が弾性クリップ151によって回転拘束され、下部ベース110と上部ベース140との間に配置されたインナーレール120及びアウターレール130が中心軸(Z1)を中心に回転動作される構造でなされることができる。
【0049】
図5は、図4に表示されたA2-A2線に沿って取ったバランスステージの概略的な横断面図である。
【0050】
図5を参照すれば、下部レール112、第1軸受161及びインナーレール120はそれぞれ平面上円形の軌跡を描いて延長形成されることができる。下部レール112は相対的に小さな半径を有して半径方向の内側に配置されることができるし、インナーレール120は相対的に大きい半径を有して半径方向の外側に配置されることができる。第1軸受161は下部レール112とインナーレール120との間に配置されることができる。インナーレール120は第1作動ブロック125に所定の作動力が印加されれば、第1軸受161を間に置いて下部レール112に対して回転動作されることができる。
【0051】
図6は、図4に表示されたA3-A3線に沿って取ったバランスステージの概略的な横断面図である。
【0052】
図6を参照すれば、インナーレール120、第2軸受162及びアウターレール130は、前述した図5の上側で、それぞれ平面上円形の軌跡を描いて延長形成されることができる。アウターレール130はインナーレール120対比相対的に大きい半径を有して半径方向の外側に配置されることができるし、第2軸受162はインナーレール120とアウターレール130との間に配置されることができる。アウターレール130は第2作動ブロック133に所定の作動力が印加されれば、第2軸受162を間に置いてインナーレール120に対して回転動作されることができる。
【0053】
図7は、図4に表示されたA4-A4線に沿って取ったバランスステージの概略的な横断面図である。
【0054】
図7を参照すれば、上部レール142、第3軸受163及びアウターレール130は、前述した図6の上側で、それぞれ平面上円形の軌跡を描いて延長形成されることができる。上部レール142はアウターレール130対比相対的に小さな半径を有して半径方向の内側に配置されることができるし、第3軸受163は上部レール142とアウターレール130との間に配置されることができる。上部レール142は下部プレート111との間で弾性クリップ151が締結されて回転が制限されることができる。
【0055】
図8は、図4に示された下部ベースを分離して示した概略的な縦断面図である。
【0056】
図8を参照すれば、下部ベース110は下部プレート111を具備することができる。前述したように本実施例で下部プレート111は所定の平面領域を有したプレート形態で例示されている。
【0057】
下部ベース110は下部レール112を具備することができる。下部レール112は所定の半径を有して円形で延長形成されることができる。また、下部レール112は下部プレート111の上面に配置されることができるし、下部プレート111に固定されて回転拘束されることができる。すなわち、後述するインナーレール120及びアウターレール130が中心軸(Z1)を中心に回転可能であることに比べて、下部レール112は下部プレート111に固定されるか、または、下部プレート111に一体で形成され、回転が制限されることができる。
【0058】
必要によって下部レール112は複数個で分割形成されることができる。本実施例では下部レール112が下部レール下部ブロック112cと下部レール上部ブロック112bで分割形成された場合を例示している。下部レール下部ブロック112c及び下部レール上部ブロック112bは上下で積層及び組み立てされて下部レール112を形成することができる。
【0059】
下部レール112は所定半径を有して円形で延長形成されることができる。これによって下部レール112は中心軸(Z1)を向ける半径方向内側面と、その反対側である半径方向外側面を有することができる。
【0060】
また、下部レール112は第1-1軸受溝123を具備することができる。第1-1軸受溝123は下部レール112の半径方向外側面に沿って延長形成されることができる。下部レール112が下部レール上部ブロック112bと下部レール下部ブロック112cで分割形成された場合、下部レール下部ブロック112cに形成された第1-1軸受溝123の一部と、下部レール上部ブロック112bに形成された第1-1軸受溝123の残り一部が組合されて第1-1軸受溝123が形成されることができる。第1-1軸受溝123は後述する第1-2軸受溝121cと組合されて第1軸受161を装着支持することができる。
【0061】
図9は、図4に示されたインナーレールを分離して示した概略的な縦断面図である。
【0062】
図9を参照すれば、インナーレール120は所定半径を有して円形で延長形成されることができる。前述した下部レール112と類似に、インナーレール120は中心軸(Z1)を向ける半径方向内側面と、その反対側である半径方向外側面を有することができる。
【0063】
必要によってインナーレール120は複数個で分割形成されることができる。本実施例ではインナーレール120がインナーレール下部ブロック121とインナーレール上部ブロック122で分割形成された場合を例示している。インナーレール下部ブロック121及びインナーレール上部ブロック122は上下で積層及び組み立てされてインナーレール120を形成することができる。
【0064】
インナーレール120は第1-2軸受溝121cを具備することができる。第1-2軸受溝121cはインナーレール120の下端に接するように配置され、インナーレール120の半径方向内側面に沿って延長形成されることができる。第1-2軸受溝121cは第1-1軸受溝123と組合されて第1軸受161を装着支持することができる。
【0065】
前記によって、インナーレール120は下部レール112に支持されることができる。すなわち、下部レール112に形成された第1-1軸受溝123に第1軸受161が締結され、再び第1軸受161にインナーレール120に形成された第1-2軸受溝121cが締結され、インナーレール120は第1軸受161を媒介で下部レール112に支持されることができる。また、インナーレール120は第1軸受161を媒介で下部レール112に対して回転されることができる。
【0066】
また、インナーレール120は第2-1軸受溝124を具備することができる。第2-1軸受溝124はインナーレール120の上端が接するように配置され、インナーレール120の半径方向外側面に沿って延長形成されることができる。第2-1軸受溝124は後述する第2-2軸受溝131と組合されて第2軸受162を装着支持することができる。
【0067】
一方、インナーレール120は縦方向の高さが円周方向の位置によって相異に形成されることがある。具体的にインナーレール120は、一側(図面上左側)で縦方向に第1高さ(H1)を有することができるし、それから円周方向に所定間隔で離隔された他側(図面上右側)で縦方向に第2高さ(H2)を有することができる。ここで第2高さ(H2)は第1高さ(H1)より所定程度大きく形成されることができる。また、インナーレール120は円周方向に沿ってその高さが漸進的に大きくなるか、または小さくなるように形成されることができる。すなわち、第1高さ(H1)をインナーレール120の最小高さ、第2高さ(H2)をインナーレール120の最大高さで仮定すると、第1高さ(H1)位置で円周方向に沿って第2高さ(H2)位置に行くほどインナーレール120の高さは漸進的に大きくなることがある。また、第2高さ(H2)位置で円周方向に沿って第1高さ(H1)位置に行くほどインナーレール120の高さは漸進的に小さくなることがある。
【0068】
第1-2軸受溝121cがインナーレール120の下端から一定間隔で離隔された位置に配置され、第2-1軸受溝124がインナーレール120の上端から一定間隔で離隔された位置に配置されるとすると、前記のようなインナーレール120の高さ変化によって、第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124との間の間隔も位置によって変更されることがある。すなわち、インナーレール120の円周方向各位置によって第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124との間の間隔が相異に形成されることができる。本実施例のバランスステージ100はこのような間隔(高さ)の差を通じてティルティング動作を具現することができる。
【0069】
前記の概念を他に説明すれば、インナーレール120の一側(図面上左側)で第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124は上下で第1間隔(G1)離隔配置されることができるし、インナーレール120の他側(図面上右側)で第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124は上下で第2間隔(G2)離隔配置されることができる。第1間隔(G1)及び第2間隔(G2)は第1-2軸受溝121cの上下方向中心と、第2-1軸受溝124の上下方向中心間の間隔で定義されることができる。ここで前記と類似に、第2間隔(G2)は第1間隔(G1)より所定程度大きく形成されることができる。また、第1間隔(G1)の位置で円周方向に沿って第2間隔(G2)の位置に行くほど第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124との間の間隔は漸進的に大きくなることができるし、反対に第2間隔(G2)の位置で円周方向に沿って第1間隔(G1)の位置に行くほど第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124との間の間隔は漸進的に小さくなることがある。
【0070】
図10は、図4に示されたアウターレールを分離して示した概略的な縦断面図である。
【0071】
図10を参照すれば、アウターレール130は所定半径を有して円形で延長形成されることができる。前述したインナーレール120と類似に、アウターレール130は中心軸(Z1)を向ける半径方向内側面と、その反対側である半径方向外側面を有することができる。
【0072】
アウターレール130は第2-2軸受溝131を具備することができる。第2-2軸受溝131はアウターレール130の下端に接するように配置され、アウターレール130の半径方向内側面に沿って延長形成されることができる。第2-2軸受溝131は第2-1軸受溝124と組合されて第2軸受162を装着支持することができる。
【0073】
前記によって、アウターレール130はインナーレール120に支持されることができる。すなわち、インナーレール120に形成された第2-1軸受溝124に第2軸受162が締結され、再び第2軸受162にアウターレール130に形成された第2-2軸受溝131が締結され、アウターレール130は第2軸受162を媒介でインナーレール120に支持されることができる。また、アウターレール130は第2軸受162を媒介でインナーレール120に対して回転されることができる。
【0074】
また、アウターレール130は第3-1軸受溝132を具備することができる。第3-1軸受溝132はアウターレール130の上端に接するように配置され、アウターレール130の半径方向内側面に沿って延長形成されることができる。第3-1軸受溝132は後述する第3-2軸受溝142cと組合されて第3軸受163を装着支持することができる。
【0075】
前述したインナーレール120と類似に、アウターレール130もまた縦方向の高さが円周方向の位置によって相異に形成されることができる。具体的に、アウターレール130は一側(図面上左側)で縦方向に第3高さ(H3)を有することができるし、それから円周方向で所定間隔で離隔された他側(図面上右側)で縦方向に第4高さ(H4)を有することができる。また、第4高さ(H4)は第3高さ(H3)より所定程度大きく形成されることができるし、第3高さ(H3)の位置で円周方向に沿って第4高さ(H4)の位置に行くほどアウターレール130の高さは漸進的に大きくなることができるし、反対の場合アウターレール130の高さは漸進的に小さくなることができる。
【0076】
前記概念を他に説明すれば、アウターレール130の一側(図面上左側)で第2-2軸受溝131と第3-1軸受溝132は上下で第3間隔(G3)離隔配置されることができるし、アウターレール130の他側(図面上右側)で第2-2軸受溝131と第3-1軸受溝132は上下で第4間隔(G4)離隔配置されることができる。第3間隔(G3)及び第4間隔(G4)は第2-2軸受溝131の上下方向中心と、第3-1軸受溝132の上下方向中心の間の間隔で定義されることができる。ここで、第4間隔(G4)は第3間隔(G3)より所定程度大きく形成されることができる。また、第3間隔(G3)の位置で円周方向に沿って第4間隔(G4)の位置に行くほど第2-2軸受溝131と第3-1軸受溝132との間の間隔は漸進的に大きくなることができるし、反対に第4間隔(G4)の位置で円周方向に沿って第3間隔(G3)の位置に行くほど第2-2軸受溝131と第3-1軸受溝132との間の間隔は漸進的に小さくなることができる。
【0077】
前記で第3、4高さ(H3、H4)または第3、4間隔(G3、G4)は前述した第1、2高さ(H1、H2)または第1、2間隔(G1、G2)と同一または相異であることがある。すなわち、アウターレール130の第3、4高さ(H3、H4)または第3、4間隔(G3、G4)はインナーレール120の第1、2高さ(H1、H2)または第1、2間隔(G1、G2)と同じではなくても関係ない。
【0078】
前記のようなインナーレール120及びアウターレール130の高さの差や、各軸受溝112a、123、124、131、132の間隔差は、第1軸受161と第2軸受162との間の間隔、第2軸受162と第3軸受163との間隔に差を発生させることがある。すなわち、円周方向の各位置によって、第1軸受161と第2軸受162が上下に離隔された間隔がそれぞれ相異に現われることがある。また、円周方向の各位置によって、第2軸受162と第3軸受163が上下に離隔された間隔がそれぞれ相異に現われることがある。言い換えれば、前述した各軸受溝112a、123、124、131、132の間隔に対応されるように第1軸受161と第2軸受162との間の間隔や、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔が漸進的に大きくなるか、または小さくなるように形成されることができる。
【0079】
図11は、図4に示された上部ベースを分離して示した概略的な縦断面図である。
【0080】
図11を参照すれば、上部ベース140は上部レール142を具備することができる。参照で、上部レール142の上側には上部プレートが締結されることができる。上部レール142は所定半径を有して円形で延長形成されることができる。上部レール142は弾性クリップ151を通じて下部プレート111と締結されて回転拘束されることができる。すなわち、前述したインナーレール120及びアウターレール130が回転可能であることに比べて、上部レール142は弾性クリップ151によって回転が制限されることがある。但し、上部レール142はインナーレール120及びアウターレール130の回転位置によって下部プレート111に対して所定程度ティルティングされることができる。
【0081】
前述した下部レール112と類似に、必要によって上部レール142は複数個で分割形成されることができる。本実施例では上部レール142が上部レール上部ブロック142a及び上部レール下部ブロック142bで分割形成された場合を例示している。
【0082】
また、上部レール142は第3-2軸受溝142cを具備することができる。第3-2軸受溝142cは上部レール142の半径方向外側面に沿って延長形成されることができる。第3-2軸受溝142cは第3-1軸受溝132と組合されて第3軸受163を装着支持することができる。
【0083】
前記によって、上部レール142はアウターレール130に支持されることができる。すなわち、アウターレール130に形成された第3-1軸受溝132に第3軸受163が締結され、再び第3軸受163に上部レール142に形成された第3-2軸受溝142cが締結され、上部レール142は第3軸受163を媒介でアウターレール130に支持されることができる。但し、前述したように、上部レール142は弾性クリップ151によって回転が制限されることができる。
【0084】
必要によって上部レール142にはクリップ締結部142dが具備されることができる。クリップ締結部142dには上部レール142と下部プレート111の間を支持する弾性クリップ151が締結されることができる。クリップ締結部142dは上部レール142の円周方向一側に形成されることができるし、上部レール142の上面が下側に段差(step)になるように引入されて形成されることができる。
【0085】
図12は、図4に示された回転支持部を分離して示した概略的な斜視図である。
【0086】
図12は回転支持部150の一実施例で弾性クリップ151を示す。弾性クリップ151は上端が上部レール142に具備されたクリップ締結部142dに締結されることができるし、下端が下部プレート111に締結されることができる。これによって上部レール142はインナーレール120及びアウターレール130の回転にもかかわらず、下部プレート111に固定されて回転が制限されることができる。
【0087】
弾性クリップ151は一部または全部が弾性変形が可能な弾性素材で形成されることができる。これによって上部レール142は下部プレート111に対してティルティングされることができる。すなわち、インナーレール120及びアウターレール130の回転位置によって弾性クリップ151が弾性変形されて上部レール142がティルティングされるものである。
【0088】
具体的に、弾性クリップ151は下部プレート111に締結される第1端部151aを具備することができる。第1端部151aは概して横方向に延長形成されることができるし、下部プレート111への締結のための第1固定ホール151bを具備することができる。望ましくは、第1固定ホール151bは後述する左右の延長片151eと対応されるように左右に離隔されて一対が具備されることができる。
【0089】
また、弾性クリップ151は上部レール142に締結される第2端部151cを具備することができる。前述した第1端部151aと類似に、第2端部151cは概して横方向に延長形成されることができるし、上部レール142への締結のための第2固定ホール151dを具備することができる。第2端部151cは上部レール142に形成されたクリップ締結部142dに締結されることができる。また、前述した第1端部151aと類似に、第2固定ホール151dは後述する左右の延長片151eと対応されるように左右に離隔されて一対が具備されることができる。また、弾性クリップ151は第1端部151aと第2端部151cの間で延長された延長片151eを具備することができる。延長片151eは下側の第1端部151aと上側の第2端部151cとの間で上下方向に延長形成されることができる。
【0090】
ここで、延長片151eの中央には誘導ホール151fが貫通形成されることができる。これによって延長片151eは誘導ホール151fを間に置いて左右に分割されることができる。また、誘導ホール151fは第1端部151aの一部領域から延長片151eに沿って上側に延長され、第2端部151cの一部領域に至るように延長形成されることができる。これによって弾性クリップ151の一側(図面上左側)では下端の第1固定ホール151b、延長片151eの一側、上端の第2固定ホール151dがおおよそ一つの延長線上に配置されることができるし、弾性クリップ151の反対側(図面上右側)でも下端の第1固定ホール151b、延長片151eの反対側、上端の第2固定ホール151dがおおよそ一つの延長線上に配置されることができる。
【0091】
弾性クリップ151は前記のような形状及び締結構造によって、下部プレート111と上部レール142との間のティルティングを適切に弾性支持することができる。すなわち、誘導ホール151fを通じて延長片151eが左右に分割され、ティルティング角度によって延長片151eがより自由に弾性変形されることができるし、誘導ホール151fが延長片151eの弾性変形のための余裕空間を提供することができる。
【0092】
図13は、図12に示された回転支持部の他の実施例を示した概略的な斜視図である。
【0093】
図13は、回転支持部150の他の実施例でヒンジピン251を示す。本実施例のヒンジピン251は機能上前述した弾性クリップ151を取り替えることができる。すなわち、ヒンジピン251は上端が上部プレート141に締結され、下端が下部プレート111に締結され、下部プレート111に対する上部プレート141の回転を制限することができる。
【0094】
具体的にヒンジピン251は上部ピン251aを具備することができる。上部ピン251aは長さ方向に延長形成され、上部プレート141で挿入締結されることができる。但し、上部ピン251aは、上部ピン251aを軸にした上部プレート141の回転を拘束しないように形成されることができる。これによって上部プレート141は上部ピン251aを軸にティルティング動作されることができる。
【0095】
また、ヒンジピン251は上部ヒンジブロック251bを具備することができる。上部ヒンジブロック251bは上部ピン251aの一端に第1ヒンジ軸(R1)を中心にヒンジ結合されることができる。ここで、第1ヒンジ軸(R1)は平面上に上部ピン251aの長さ方向と直交するように配置されることができる。これによって上部プレート141は第1ヒンジ軸(R1)を中心にティルティング動作されることができる。
【0096】
また、ヒンジピン251は下部ヒンジブロック251cを具備することができる。下部ヒンジブロック251cは上部ヒンジブロック251bの下端に第2ヒンジ軸(R2)を中心にヒンジ結合されることができる。第2ヒンジ軸(R2)を第1ヒンジ軸(R1)の下側に所定間隔で離隔され、第1ヒンジ軸(R1)と対応される方向に配置されることができる。これによって上部プレート141は第2ヒンジ軸(R2)を中心にティルティング動作されることができる。
【0097】
また、ヒンジピン251は下部ピン251dを具備することができる。下部ピン251dは下部ヒンジブロック251cの下端に第3ヒンジ軸(R3)を中心にヒンジ結合されることができる。第3ヒンジ軸(R3)は第2ヒンジ軸(R2)の下側に所定間隔で離隔され、第2ヒンジ軸(R2)と対応される方向に配置されることができる。これによって上部プレート141は第3ヒンジ軸(R3)を中心にティルティング動作されることができる。
【0098】
下部ピン251dは長さ方向に延長形成され、下部プレート111に挿入締結されることができる。前述した上部ピン251aと類似に、下部ピン251dは下部プレート111に回転拘束されないように形成されることができる。これによって上部プレート141は下部ピン251dを軸にティルティング動作されることができる。
【0099】
本実施例のヒンジピン251は前記のような上部ピン251a及び下部ピン251d、第1乃至3ヒンジ軸(R1~R3)によって上部プレート141が下部プレート111に対して適切にティルティングされることができるし、前述した弾性クリップ151を取り替えて類似な機能を遂行することができる。
【0100】
図14は、図4に示されたバランスステージの作動図である。
【0101】
図14を参照すれば、本実施例のバランスステージ100はインナーレール120及びアウターレール130の回転位置によって上部レール142の配置角度が調節されることができる。また、上部レール142には上部プレート141などを媒介で対象物が配置されるので、これを通じて対象物の配置角度が適切に調節されることができる。
【0102】
具体的に、図14に示されたところを基準で、右側端で第1軸受161と第2軸受162との間の間隔をE1と言って、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔をE2と言う。参照で、第1軸受161と第2軸受162との間の間隔は前述した第1-2軸受溝121cと第2-1軸受溝124との間の間隔に対応されて(図9参照)、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔は前述した第2-2軸受溝131と第3-1軸受溝132との間の間隔に対応される(図10参照)。このような場合、下部レール112(すなわち、第1軸受161に対応)と上部レール142(すなわち、第3軸受163に対応)の間隔は“E1+F1”で形成されることができる。
【0103】
前記と類似に、E1の位置で円周方向に所定間隔で離隔された位置では、第1軸受161と第2軸受162との間の間隔がE2、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔がF2で形成されることができる。また、ここで再び円周方向に所定間隔で離隔された位置では、第1軸受161と第2軸受162との間の間隔がE3、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔がF3で形成されることができるし、ここで再び円周方向に所定間隔で離隔されたE1位置の反対側では、第1軸受161と第2軸受162との間の間隔がE4、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔がF4で形成されることができる。各位置で下部レール112と上部レール142との間隔は前述したところと類似に“E2+F2”などで形成されることができる。
【0104】
ここで本実施例のバランスステージ100は、円周方向の位置によって第1軸受161と第2軸受162との間隔が相異に形成されることができるし、第2軸受162と第3軸受163との間隔も相異に形成されることができる。これによって前記の“E1+F1”乃至“E4+F4”は相異に形成されることができる。例えば、“E1+F1”が一番大きくて、円周方向に沿って行くほど間隔が小くなって“E4+F4”が一番小さく配置されることができる。このような場合上部レール142乃至対象物は、E4に対応される位置で傾くように配置されることができる。
【0105】
一方、傾斜方向はインナーレール120及びアウターレール130の回転によって調節されることができる。例えば、図示された状態でインナーレール120及びアウターレール130が共に回転され、E4に対応される位置が時計方向に移動されれば、傾斜方向もこれに対応されるように時計方向に移動されることができる。本実施例のバランスステージ100はこのような方式で易しく傾斜方向を調節することができる。また、傾斜方向はインナーレール120及びアウターレール130の回転位置を通じて精密に調節されることができる。
【0106】
一方、傾斜角度はインナーレール120またはアウターレール130の回転によって調節されることができる。より具体的には、インナーレール120の回転位置による第1軸受161と第2軸受162との間の間隔または、アウターレール130の回転位置による第2軸受162と第3軸受163との間の間隔によって、傾斜角度が調節されることができる。例えば、図示された状態でインナーレール120だけが時計方向に所定角度回転され、E2に対応される位置がE1に対応される位置まで回転される場合を仮定する。このような場合図示された右側端で第1軸受161と第2軸受162との間の間隔は初期のE1でインナーレール120の回転によってE2に変更されることができる。第1軸受161と第2軸受162との間の間隔が小くなることができる。反面、アウターレール130は回転されなかったので、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔はF1で維持されることができる。結局右側端での下部レール112と上部レール142の間隔が“E2+F1”に変更されながら上部レール142乃至対象物の配置角度が変更されることができる。
【0107】
また、前記と類似な方式で、インナーレール120またはアウターレール130の回転位置を変更するか、または、必要によってインナーレール120及びアウターレール130の回転位置を変更し、多様な傾斜角度を具現し出すことができる。ここで、傾斜角度の変更は漸進的に変更されるように形成された第1軸受161と第2軸受162との間の間隔または、第2軸受162と第3軸受163との間の間隔によって具現されるので、簡単な操作方式にもかかわらず、よほど精密に調節されることができる。
【0108】
以上で説明したように、本発明の実施例らによるバランスステージ100はインナーレール120やアウターレール130の回転を通じて対象物の傾斜方向や角度を調節してティルティング動作を具現することができる。ここで本発明の実施例らによるバランスステージ100は、インナーレール120やアウターレール130の傾斜とその回転位置を通じて傾斜方向や角度が調節される構造を有して従来対比簡単な構造を有しながらも精密な角度調節が可能である。また、簡単で直観的な構造によって製作や取り扱いが易しい利点を有する。
【0109】
また、本発明の実施例らによるバランスステージ100は、下部ベース110を基礎でインナーレール120、アウターレール130及び上部ベース140が円周方向の全領域にかけて支持された構造を有する。したがって、非常に安定的な荷重支持構造を有することができるし、重量が大きい対象物に対しても適切に活用されることができる。ひいては、安定的な荷重支持構造によって耐久性が優秀で、誤作動も相当部分減らすことができる。
【0110】
以上、本発明の実施例らに対して説明したが、該当技術分野で通常の知識を有した者なら特許請求範囲に記載された本発明の技術的思想から脱しない範囲内で構成要素の付加、変更、削除または追加などによって本発明を多様に修正または変更させることができるはずであるし、これも本発明の権利範囲に含まれると言えるであろう。
【符号の説明】
【0111】
100 バランスステージ
110 下部ベース
120 インナーレール
130 アウターレール
140 上部ベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】