(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置ハウジング
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241108BHJP
【FI】
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532218
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-07-22
(86)【国際出願番号】 EP2022084138
(87)【国際公開番号】W WO2023099700
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202111454383.6
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, ドルカス
(72)【発明者】
【氏名】ウィッフェン, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ダイ, デイヴィソン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC41
(57)【要約】
エアロゾル生成装置ハウジング(102)への取付けのための、取外し可能なハウジング構成要素(200)が提供される。構成要素(200)は、第1の端部(204)および第2の端部(206)であって、構成要素(200)が、第1の端部(204)と第2の端部(206)との間に延在して構成要素軸線(Y)を画定する、第1の端部(204)および第2の端部(206)と、構成要素軸線(Y)に沿った方向に凹状外形を有する凹状内部表面(212)と、凹状内部表面(212)から延在し、構成要素軸線(Y)に沿った方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数の細長い突起(216)とを備える。ハウジング(102)を備えるエアロゾル生成装置(100)もまた、提供される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置ハウジングへの取付けのための、取外し可能なハウジング構成要素であって、
第1の端部および第2の端部であって、前記構成要素が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在して構成要素軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、
前記構成要素軸線に沿った方向に凹状外形を有する凹状内部表面と、
前記凹状内部表面から延在し、前記構成要素軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数の細長い突起と、
を備える、取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項2】
前記凹状内部表面から延在し、かつ前記構成要素軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第2の複数の細長い突起をさらに備え、
前記第2の複数の突起は、前記軸線に垂直な方向に前記第1の複数の突起から離れて間隔を置いて配置されている、
請求項1に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項3】
前記第1の複数の突起の各々は、第1の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数の突起の各々は、前記第1の複数の突起に向かって対向する第2の方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求項2に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項4】
前記第1の複数の突起の各々は、共通の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数の突起の各々は、同じ方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求項2または3に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項5】
各突起は、前記凹状表面から延在する第1の部分と、前記第1の部分から前記第1の部分に対してある角度で延在する第2の部分とを備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項6】
前記凹状内部表面に対向する凸状外部表面をさらに備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項7】
前記凸状外部表面は、前記凹状内部表面の質感とは異なる前記質感を備える、
請求項6に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項8】
ハウジングを備えるエアロゾル生成装置であって、
前記ハウジングは、
第1の端部および第2の端部であって、前記ハウジングが、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在して装置軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、
前記装置軸線に沿った方向に凸状外形を有する凸状外部表面と、
前記凸状表面を通って前記ハウジングの中に延在し、前記装置軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数のチャネルと、
を備える、エアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記凸状外部表面の中に延在し、かつ前記装置軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第2の複数のチャネルをさらに備え、
前記第2の複数のチャネルは、前記軸線に垂直な方向に前記第1の複数のチャネルから離れて間隔を置いて配置されている、
請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第1の複数のチャネルの各々は、第1の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数のチャネルの各々は、前記第1の複数のチャネルから離れて対向する第2の方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記第1の複数のチャネルおよび前記第2の複数のチャネルの各チャネルは、前記チャネルの片側にへりを備え、
前記へりは、前記第1の方向および前記第2の方向に面する前記平面的な支持表面から延在する、
請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記第1の複数のチャネルの各々は、共通の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数のチャネルの各々は、同じ方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求項9、10、または11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記第1の複数のチャネルおよび前記第2の複数のチャネルの各チャネルは、互いにある角度であり前記チャネル内の縁部で交わる第1の平面的な支持表面および第2の平面的な支持表面を備える、
請求項9~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
請求項1~7のいずれか一項に記載の取外し可能なハウジング構成要素をさらに備え、
前記第1の複数の突起は、前記ハウジング構成要素を前記ハウジングに取外し可能に取り付けるように、前記第1の複数のチャネル内に受け入れられている、
請求項8~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
請求項8~14のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置を製造する方法であって、
凸状外部表面を備えるハウジング側壁を形成するステップと、
前記凸状外部表面を通って前記側壁の中に部分的に延在するチャネルを機械加工するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル生成装置に関し、そのような装置用のハウジングの態様に関し、より詳細には、加熱式タバコ(THP:Tobacco Heated Product)装置用のハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットおよび葉巻などの喫煙物は、使用中にタバコを燃焼させてタバコの煙を発生させる。燃焼させることなく化合物を放出する製品を作り出すことによって、タバコを燃焼させるこれらの物品の代替物を提供するための試みがなされてきた。そのような製品の例は、材料を加熱するが燃焼させないことによって、化合物を放出する加熱装置である。材料は、例えば、タバコまたは他の非タバコ製品であってもよく、ニコチンを含有しても含有しなくてもよい。
【0003】
これらの加熱装置は、ユーザによって保持される内部構成要素を保持するハウジングを含み得る。
【発明の概要】
【0004】
エアロゾル生成装置は、受け入れた消耗品からエアロゾルを生成するための構成要素の一部または全部を包含するハウジングを備え得る。装置ハウジングの部品は、装置が持ち運ばれ、またはエアロゾルを生成するために使用されるときに、ユーザによって保持される。したがって、特定の形態のハウジングは、装置の使い勝手に影響を与えまたは改善することができる。
【0005】
装置のハウジングは、エアロゾルを生成する構成要素および機能を収容し、一部の構成要素をユーザから内部に隔離するために使用されている。したがって、ハウジングの形状および大きさもまた、装置の基本的な機能に影響される可能性がある。例えば、非燃焼加熱の構成でタバコ製品を加熱することによってエアロゾルを生成する装置は、電源、回路、およびある形態の加熱ゾーンを収容するハウジングを備えることができる。THP装置などの装置には、収容されユーザから隔離されるべき多数の構成要素が存在し得る。
【0006】
例えば、ユーザの手によって把持される形状に実質的に一致する形状のハウジングを実現することにより、装置の使い勝手を改善することができる。ハウジングは、手の中に容易に保持または把持されるように、平坦でありまたはある曲率が与えられている表面を備え得る。
【0007】
したがって、ハウジングの形状および大きさを含むハウジングの形態は、装置の使い勝手およびエアロゾル生成機能の収容の両方に影響され得る。そのため、特定のハウジング形態および形状は、1つまたは複数の特定のタイプのエアロゾル生成器に対して特に望ましく、または有利であり得る。特に、平面的な外部表面および凸状外部表面の組合せは、特定の構成要素を収容するための空間を提供しながら、装置の使用中の把持が特に容易であり得る。
【0008】
ハウジングは、ユーザへの触覚フィードバックを改善することによって、改善された「ユーザ感覚」を装置に提供する機構を備え得る。例えば、ハウジングの部品における特定の材料の使用は、ユーザが装置の高品質または堅牢性と関連付け得る触感もしくは触覚フィードバック、またはユーザが楽しめるもしくは心地よいと感じる触覚フィードバックを授けることができる。
【0009】
触覚フィードバックは、特に、ハウジングの部品の表面質感によって影響を受ける可能性がある。例えば、比較的大きな粗さの質感を有する表面は、把持が容易な装置の感触を授けることができ、安心させるような触覚フィードバックを実現することができる。別の例では、比較的滑らかな(すなわち、比較的小さな粗さを有する)表面は、堅固な触感を授けて、高品質または堅牢な装置の印象を与えることができる。
【0010】
全体的な印象および変化に富んだ触覚フィードバックをユーザに授けるために、異なる箇所に異なる触感を有するハウジングを提供することが望ましい可能性がある。ハウジングは、異なる質感を有し、例えば互いに異なる粗さを有する質感を有する複数の表面を備え得る。1つの例では、比較的大きな粗さを有する表面が、ユーザによって把持または保持されるように意図されているハウジングの箇所に設けられることができ、比較的小さな粗さを有する表面が、ボタンなどのユーザインターフェース手段を取り囲む箇所に使用されることができる。
【0011】
したがって、使い勝手のために形成され、エアロゾル生成機能を収容し、改善された印象をユーザに提供するエアロゾル生成装置、エアロゾル生成装置用のハウジング、またはそのようなハウジングの構成要素を提供することが有利であり得る。
【0012】
より具体的には、これらの利点を加熱式タバコ(THP)装置の文脈で提供することが望ましい場合があり、この装置は、ユーザから隔離されるべき比較的多数の内部構成要素を有し得、したがって、そのタイプの装置に特有である大きさ、形状、および外部形態のいくつかの要素を備え得る。
【0013】
改善されたユーザ印象を提供し、ユーザが装置をカスタマイズすることを可能にするために、モジュール式の取外し可能なハウジング構成要素が提供され得る。取外し可能なハウジング構成要素は、構成要素を収容する装置のベースとなるハウジングの上部を越えて、ユーザによって取り付けられまたは取り外されるエアロゾル生成装置の側部パネルを形成し得る。ユーザは、例えばハウジングの様々な部分の質感をカスタマイズするために、ユーザの好みに応じて、異なる取外し可能なハウジング構成要素を取り付け、外し、交換してもよい。
【0014】
1つの取外し可能なハウジング構成要素は、ユーザ把持に一致する実質的に湾曲した凸状形状を有する側部パネルを備え得る。ハウジングのこの区画は、凸状外部表面が装置の使用中にユーザによって最もよく保持または把持されるものであるため、全体的なユーザ印象に特に影響を及ぼし得る。したがって、ハウジングのこの区画に、カスタマイズ可能な表面、例えば質感表面を設けることが特に望ましい場合がある。
【0015】
取外し可能なハウジング構成要素および基本的な取付け具は、容易に取り付けることができ外すことができるものでありながら、互いに強固に接続することが望ましい。また、摩擦がユーザへの触覚フィードバックを作り出し、装置および接続部の堅牢性の改善された印象を提供し得るので、取り付けおよび外す間に構成要素間に生じる摩擦の程度を設定できることも有利である。
【0016】
また、容易に大量製造され得る取外し可能なハウジング構成要素および装置ハウジングを提供することも望ましい。したがって、製造公差を考慮するために、取外し可能な構成要素と基本的なハウジングとの間に形成され得る間隙を制御できることが利益である。
【0017】
本開示の第1の態様によれば、エアロゾル生成装置のハウジングへの取付けのための、取外し可能なハウジング構成要素であって、第1の端部および第2の端部であって、構成要素が、第1の端部と第2の端部との間に延在して構成要素軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、構成要素軸線に沿った方向に凹状外形を有する凹状内部表面と、凹状内部表面から延在し、構成要素軸線に沿った方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数の細長い突起とを備える取外し可能なハウジング構成要素がある。
【0018】
さらなる実施形態では、取外し可能なハウジング構成要素は、凹状内部表面から延在し、かつ構成要素軸線に沿った方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第2の複数の細長い突起をさらに備えてもよく、第2の複数の突起は、軸線に垂直な方向に第1の複数の突起から離れて間隔を置いて配置されている。
【0019】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1の複数の突起の各々は、第1の方向に面する平面的な支持表面を備え、第2の複数の突起の各々は、第1の複数の突起に向かって対向する第2の方向に面する平面的な支持表面を備える。
【0020】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1の複数の突起の各々は、共通の方向に面する平面的な支持表面を備え、第2の複数の突起の各々は、同じ方向に面する平面的な支持表面を備える。
【0021】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、各突起、例えば第1の複数の突起および第2の複数の突起の各突起は、凹状表面から延在する第1の部分と、第1の部分から第1の部分に対してある角度で延在する第2の部分とを備える。
【0022】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、取外し可能なハウジング構成要素は、凹状内部表面に対向する凸状外部表面をさらに備え得る。
【0023】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、凸状外部表面は、凹状内部表面の質感とは異なる質感を備える。
【0024】
本開示のさらなる態様によれば、ハウジングであって、第1の端部および第2の端部であって、ハウジングが、第1の端部と第2の端部との間に延在して装置軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、装置軸線に沿った方向に凸状外形を有する凸状外部表面と、凸状表面を通ってハウジングの中に延在し、装置軸線に沿った方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数のチャネルとを備えるハウジングを備えるエアロゾル生成装置がある。
【0025】
さらなる実施形態では、エアロゾル生成装置は、凸状外部表面の中に延在し、かつ装置軸線に沿った方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第2の複数のチャネルをさらに備えてもよく、第2の複数のチャネルは、軸線に垂直な方向に第1の複数のチャネルから離れて間隔を置いて配置されている。
【0026】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1の複数のチャネルの各々は、第1の方向に面する平面的な支持表面を備え、第2の複数のチャネルの各々は、第1の複数のチャネルから離れて対向する第2の方向に面する平面的な支持表面を備える。
【0027】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1の複数のチャネルおよび第2の複数のチャネルの各チャネルは、チャネルの片側にへりを備え、へりは、第1の方向および第2の方向に面する平面的な支持表面から延在する。
【0028】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1の複数のチャネルの各々は、共通の方向に面する平面的な支持表面を備え、第2の複数のチャネルの各々は、同じ方向に面する平面的な支持表面を備える。
【0029】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1の複数のチャネルおよび第2の複数のチャネルの各チャネルは、互いにある角度でありチャネル内の縁部で交わる第1の平面的な支持表面および第2の平面的な支持表面を備える。
【0030】
本開示のさらなる態様によれば、前述の実施形態のいずれかのエアロゾル生成装置は、前述の実施形態のいずれかの取外し可能なハウジング構成要素をさらに備えてもよく、第1の複数の突起は、ハウジング構成要素をハウジングに取外し可能に取り付けるように、第1の複数のチャネル内に受け入れられている。
【0031】
本開示のさらなる態様によれば、前述の実施形態のいずれかのエアロゾル生成装置を製造する方法であって、凸状外部表面を備えるハウジング側壁を形成するステップと、凸状外部表面を通って側壁の中に部分的に延在するチャネルを機械加工するステップとを備える方法が提供され得る。
【0032】
さらなる実施形態では、ハウジング構成要素および装置ハウジングは、加熱式タバコ(THP)装置用であり得る。
【0033】
異なる例が記載されているが、本開示の実施形態は、それらの特定の組合せに限定されない。例の1つからの一部の構成要素または機構を、例の別の1つからの機構または構成要素と組み合わせて使用することが可能である。
【0034】
ここで、添付の図面を参照して、本開示のいくつかの実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図2】
図1の装置の装置ハウジングおよび取外し可能なハウジング構成要素を示す図である。
【
図3】分離位置にある
図2の装置ハウジングおよび取外し可能なハウジング構成要素を示す図である。
【
図4】
図3の断面A-Aに沿った装置ハウジングの断面図である。
【
図5】隔離された
図3の取外し可能なハウジング構成要素を示す図である。
【
図6】
図3の取外し可能なハウジング構成要素の内側に面する図である。
【
図7】
図3の装置ハウジングの外側に面する図である。
【
図8a】
図2ならびに
図3の装置ハウジングおよび取外し可能なハウジング構成要素を、装置ハウジングに構成要素を取り付けるステップ中のある位置で示す図である。
【
図8b】
図2ならびに
図3の装置ハウジングおよび取外し可能なハウジング構成要素を、装置ハウジングに構成要素を取り付けるステップ中の別の位置で示す図である。
【
図8c】
図2ならびに
図3の装置ハウジングおよび取外し可能なハウジング構成要素を、装置ハウジングに構成要素を取り付けるステップ中のさらに別の位置で示す図である。
【
図9】
図3の取外し可能なハウジング構成要素の一部分の詳細図である。
【
図10】
図9の断面B-Bに沿った取外し可能なハウジング構成要素の断面図である。
【
図11】
図3の装置ハウジングの一部分の詳細図である。
【
図12】
図11の断面C-Cに沿った装置ハウジングの断面図である。
【図面の詳細な説明】
【0036】
図1は、エアロゾル生成装置100、および装置100に取外し可能に取り付けられているモジュール式ハウジング構成要素200を示す。
【0037】
例示的なエアロゾル生成装置100は、加熱式タバコ(THP)装置である。装置100は、電源および加熱ゾーンを含む内部構成要素(図示せず)を備える。内部構成要素は、加熱ゾーンを加熱するための誘導加熱器を備え得る。内部構成要素は、装置ハウジング102内に受け入れられ、装置ハウジング102は、内部構成要素を装置102内に包含するように、内部構成要素を実質的に取り囲みまたは封入する。装置ハウジング102は、内部構成要素を3次元で実質的に取り囲み、内部構成要素を内部に封入する。
【0038】
装置100は、消耗品を受け入れるための容器(図示せず)をさらに備える。図示の例では、容器は、実質的に装置ハウジング102内に形成されている。容器開口部104は、装置ハウジング102に形成されており、容器を装置100の外装につなげる。
【0039】
使用時にユーザは、容器開口部104を通して装置100の容器の中に消耗品を挿入し得る。図示の例では、容器は、挿入された消耗品が容器内に部分的にのみ受け入れられ、容器開口部104の対向する側部において消耗品の一部が装置100の外部に残るように形成されている。
【0040】
加熱ゾーンは、容器に関連付けられており、その結果、加熱ゾーンは、容器内に受け入れられた消耗品を加熱するよう構成されている。装置100が起動すると、電源が加熱ゾーンに加熱を提供し、加熱ゾーンが容器内に受け入れられた消耗品を加熱し、消耗品からエアロゾルが生成される。図示の例では、ユーザは、装置の外部にある消耗品の部分からエアロゾルを吸入し得る。
【0041】
他の例では、エアロゾル生成装置は、液体前駆体物質からエアロゾルを生成するように構成されている装置を備え得る。液体前駆体物質は、同様の装置ハウジング内に少なくとも部分的に受け入れられ、ハウジングの開口部は、物質の挿入のためおよび/または結果として生じるエアロゾルのユーザによる吸入のために設けられている。
【0042】
図2は、ハウジング構成要素200が受け入れられている装置ハウジング102を示す。
図3は、互いに分離されている装置ハウジング102、および取外し可能に取付け可能なハウジング構成要素200を示す。ハウジング構成要素200は、以下でさらに説明するように、ユーザによってベースとなる装置ハウジング102に取付け可能である。装置ハウジング102は、ユーザから隔離されるべきエアロゾル生成装置の内部構成要素を受け入れるベースとなるハウジングであり、取外し可能なハウジング構成要素200を受け入れるための手段を提供する。取付け位置では、ハウジング構成要素200は、装置ハウジング102の一部を覆う。したがって、ユーザは、装置の内部構成要素をいずれも露出させることなく、ハウジング構成要素200を取り付け、装置ハウジング102から取り外すことができる。
【0043】
図2において最もよく見えるように、装置ハウジング102は、装置100の中心を通って長手方向または縦方向に延在する装置軸線Xを画定する。装置ハウジング102は、長手方向に軸線Xに沿って分離された第1のまたは近位の端部106と、第2のまたは遠位の端部108とを備える。第1の端部106は、装置によって生成されるエアロゾルをユーザが吸入し得る装置の端部に対応する。装置の容器開口部は、装置ハウジング102の第1の端部106に対応する装置の端部に形成されている。第2の端部108は、装置の対向端部、実質的に、ユーザが生成されたエアロゾルを装置から吸入するときにユーザから最も遠い装置の端部に対応する。
【0044】
装置ハウジング102は、開口端部間で長手方向に延在する中空の外殻を形成する側壁110を備える。側壁110によって境界付けられている装置ハウジング102の中空内部は、上記で説明した装置100の内部構成要素を受け入れる。側壁110は、装置100の第1の端部106から第2の端部108まで延在する。側壁110は、軸線Xの周りに完全に延在する。ハウジング102は中空であり、ハウジング102の側壁110は、第1の端部106と第2の端部108との間に、装置100の内部構成要素を中に受け入れ得る内部空間112を画定する。
【0045】
装置ハウジング102は、第1の端部106および第2の端部108にそれぞれ対応する第1および第2の末端壁(図示せず)をさらに備え得る。第1および第2の末端壁は、装置100の第1の端部106および第2の端部108において、装置ハウジング102の内部空間を覆いまたは閉鎖するように側壁110に接合する。側壁110ならびに第1および第2の末端壁はともに、装置100の内部構成要素を受け入れおよび封入するための実質的に3次元の外殻を形成する。装置の組立て中、内部構成要素は、末端壁の一方または両方が側壁110に取り付けられる前に、側壁110内に配置されて置かれ得る。この配置は、製造および組立ての容易さを実現する。
【0046】
側壁110は、組み立てられた装置の装置ハウジング102を形成するように、ハウジング102の第1および第2の末端壁の両方に接合または接続されている。側壁110は、末端壁と一体的に形成されることによって末端壁のいずれかに接続されてもよい。代替的に、側壁110は、接着剤もしくは機械的な連結などの取外し不能または恒久的な取付け手段によって、末端壁の一方または両方に接続されてもよい。
【0047】
「取外し不能に接続された」または「取外し不能な」という用語は、本明細書で使用される場合、取付け手段に損傷を与えることなしに接続された要素を分離することができず、そうして、修理なく同じ取付け手段によって要素を再取付けすることができないことを意味するとみなされる。
【0048】
図示の例では、装置ハウジング102の側壁110は、一体の構成要素として一体的に形成されている。他の例では、側壁110は、取外し不能な取付け手段によって接合された多数の部品を備える。
【0049】
装置ハウジング102の第1および第2の末端壁と側壁110と一体的な形成ならびに/または取外し不能な取付けは、ユーザが装置ハウジング102を分解することもしくは内部構成要素に到達することを防止または制限する。これは、ユーザが装置102内の加熱部品または電気部品に曝されることを回避するのに役立ち得、またはユーザによる装置102の偶発的な分解もしくは破壊を回避するのに役立ち得る。
【0050】
図3において最もよく見えるように、側壁110は、装置ハウジング102の外部表面でもある複数の外部表面を備える。複数の外部表面は、装置が完全に組み立てられたときにユーザに露出する表面を含む。複数の表面は、装置の通常の使用中に露出するように意図されている1つまたは複数の表面と、装置の使用前に、組み立てられた装置にユーザによって取外し可能に取付け可能であるモジュール式ハウジング構成要素200によって覆われ得る少なくとも1つの表面とを含む。複数の外部表面は、モジュール式ハウジング構成要素の取付け/取外しを促進するため、および/または使用中にユーザが取り扱うのに適切な形態を提供するために、異なって形状を定められ配置されている。
【0051】
複数の外部表面は、側壁110によって画定されている内部空間112に対向する表面である。すなわち、複数の外部表面は、側壁110の厚さ方向において内部空間112から分離されている側壁110の表面である。
【0052】
図4は、装置ハウジング102を、
図3の断面A-Aに沿った図で示す。複数の外部表面は、第1の外部表面114を備え、この第1の外部表面114は、表面の異なる部分を境界付ける第1の部分118、第2の部分120、および第3の部分122を備える。第1の外部表面114は、使用時にユーザに露出する表面であり、第1の部分118、第2の部分120、および第3の部分122は、ユーザの把持に一致するように形状を定められている。
【0053】
第1の外部表面114は、第1の部分118、第2の部分120、および第3の部分122にわたって略連続的である。すなわち、部分118、120、122は、滑らかに接合されており、縁部または他の表面機構によって分離されていない。第1の部分118および第2の部分120は、平坦または平面的な形状を備える。この点において、第1の部分118および第2の部分120は、軸線Xを中心とする周方向に対して略接線方向にある。第1の部分118および第2の部分120は、装置ハウジング102の両側で互いに別個である。第1の部分118および第2の部分120は、別個であり、装置ハウジング102の両側に配置されており、内部空間112によって分離されている。
【0054】
第3の部分122は、第1の部分118と第2の部分120との間に延在し、第1の部分118と第2の部分120とを接合して、第1の外部表面114を形成する。第3の部分122は、湾曲したまたは円弧状の表面を形成する。第3の部分122は、凸状形状を備え、外部変曲点を有する曲面を画定する。第3の部分122は、軸線Xの方向に見たときに、凸状の長手方向の外形または凸状形状を形成するように、軸線Xに沿った方向に凸状である。第3の部分122は、実質的に完全な円弧形状を形成し、実質的に完全な円弧形状にわたって略一定の曲率を備え得る。
【0055】
第1の外部表面114の第3の部分122の曲面および凸面の形状は、曲率中心の観点で画定され得る。第1の外部表面114の第3の部分122は、曲率中心から離れて面しており、凸状形状を画定する。第3の部分122は、実質的に完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りに約180度で、または160度から200度の間で延在し得る。
【0056】
第1の外部表面114の第1の部分118、第2の部分120、および第3の部分122は、連続表面を形成する。すなわち、部分118、120、122は、不連続部によって分離されていない。これにより、第1の外部表面114は、比較的湾曲したまたは円弧の部分によって接合されている少なくとも2つの比較的平面的な部分を備える。
【0057】
側壁の複数の外部表面は、第2の外部表面116をさらに備える。第2の外部表面116は、使用時にモジュール式ハウジング構成要素によって覆われ得るものであり、モジュール式ハウジング構成要素を受け入れるように形状を定められている。
【0058】
第2の外部表面116は、湾曲したまたは円弧状の表面を形成するという点で、第1の外部表面114の第3の部分122と同様である。第2の外部表面116は、凸状形状を備え、外部変曲点を有する曲面を画定する。第2の外部表面116は、軸線Xの方向に見たときに、凸状の長手方向の外形または凸状形状を形成するように、軸線Xに沿った方向に凸状である。第2の外部表面116は、実質的に完全な円弧形状を形成し、実質的に完全な円弧形状にわたって略一定の曲率を備え得る。
【0059】
第2の外部表面116の曲面および凸面の形状は、曲率中心の観点で画定され得る。第2の外部表面116は、曲率中心から離れて面しており、凸状形状を画定する。第2の外部表面116は、実質的に完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りに約180度で、または160度から200度の間で延在し得る。
【0060】
第2の外部表面116は、装置ハウジング102の反対側で、第1の外部表面114の同様の形状の第3の部分122の反対に配設されており、内部空間112によって第3の部分122から分離されている。
【0061】
第1の外部表面114および第2の外部表面116は、側壁110に形成されている第1および第2の迫台またはレッジ124、126によって互いに分離されている。第1および第2のレッジ124、126は、モジュール式ハウジング構成要素200を装置ハウジング102上に受け入れるための凹部128を部分的に画定する。
【0062】
第1のレッジ124および第2のレッジ126は、第2の外部表面116が第1の外部表面114に対して窪むように、側壁110の外装に第1の外部表面114および第2の外部表面116を分離する不連続部を備える。したがってハウジング構成要素200は、レッジ124、126の位置で、第1の外部表面114と同一平面になるように第2の外部表面116上に受け入れられ得る。
【0063】
レッジ124、126は各々、一対の縁部を備え、各縁部は、第1の外部表面114および第2の外部表面116のうちの一方からそれぞれのレッジ124、126を分離する。縁部は、装置ハウジング102の長手方向に延在する。縁部は、第1のレッジ124および第2のレッジ126のうち一方が、第1の外部表面114または第2の外部表面116と交わる箇所に形成されている。第1のレッジ124は、第2の外部表面116と、第1の外部表面114の第1の部分118とを分離する。第2のレッジ126は、第2の外部表面116と、第1の外部表面114の第2の部分120とを分離する。レッジ124、126は、第1の外部表面114の内方へ形成されている。すなわち、レッジ124、126は、ハウジング102の内部空間112に向かって内方に延在する。
【0064】
レッジ124、126は、側壁110の厚さの変化によって形成されてもよい。図示の例では、側壁110は、レッジ124、126によって比較的厚い部分から分離されている比較的薄い部分を備え、薄い部分には第2の外部表面116が形成されており、厚い部分には第1の外部表面114が形成されている。
【0065】
レッジ124、126および第2の外部表面116は、ハウジング側壁110に凹部128を画定する。凹部128は、第1の外部表面114に対して窪んでおり、装置ハウジング102の外部に、円弧状または三日月状の形状である領域の空の空間を備える。凹部128は、第1のレッジ124と第2のレッジ126との間で、第2の外部表面116全体にわたって延在する。これによって、レッジ124、126は、第1の外部表面114を第2の外部表面116から外方に間隔を置いて配置する。
【0066】
図3に戻ると、第1の外部表面114および第2の外部表面116、第1のレッジ124および第2のレッジ126の構成により、モジュール式ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に受け入れることが可能になる。装置ハウジング102の凹部128は、モジュール式ハウジング構成要素200を受け入れる。凹部128およびハウジング構成要素200は、ハウジング構成要素200が第1のレッジ124と第2のレッジ126との間の空間において、凹部128にきっちりと嵌合して受け入れられ得るように、互いに対応して形状を定められている。ハウジング構成要素200が凹部128に受け入れられると、ハウジング構成要素の外部表面214は、装置ハウジング102の第1の外部表面114と位置合わせされ、または同一平面になる。
【0067】
図5は、隔離されたモジュール式ハウジング構成要素200を示す裏面図である。ハウジング構成要素200は、取付け後の位置においてハウジング102の一部を覆う取外し可能なパネルまたは外殻を備える。ハウジング構成要素200は、覆われるべき部分で装置ハウジング102に一致する構造および形状を備える。ハウジング構成要素200は特に、取付け後の位置において装置ハウジング102の一部を覆うために、外部表面116および凹部128の形状に一致する。
【0068】
ハウジング構成要素200は、壁202を備え、この壁202は、第1の端部204および第2の端部206を有し、それらの間に延在してハウジング構成要素200の長手方向軸線Yを画定する。ハウジング構成要素200が装置102に受け入れられるとき、ハウジング構成要素200の長手方向軸線Yは、装置102の長手方向Xと平行に位置合わせされている。壁202は、第1の端部204と第2の端部206との間で長手方向に各々延在する第1の縁部208および第2の縁部210をさらに備える。壁202は、内部表面212と、対向する外部表面214とを備える。内部表面212および外部表面214の各々は、第1の端部204から第2の端部206まで長手方向に延在し、第1の縁部208から第2の縁部210まで横方向に延在する。
【0069】
壁202の内部表面212は、装置ハウジング102の第2の外部表面116に対応および一致するように形状を定められており、その結果、ハウジング構成要素200が第2の外部表面116に容易に受け入れられ得る。そのため、壁202の内部表面212は、第2の外部表面116と略反対もしくは負の形状で湾曲しておりまたは円弧である。
【0070】
壁202の湾曲した内部表面212は、湾曲したまたは円弧状の表面を形成する。内部表面212は、凹状形状を備え、内部変曲点を有する曲面を画定する。内部表面212は、ハウジング構成要素200の軸線Yの方向に見たときに、凸状の長手方向の外形または凸状形状を形成するように、軸線Yに沿った方向に凹状である。内部表面212は、実質的に完全な円弧形状を形成し、実質的に完全な円弧形状にわたって略一定の曲率を備え得る。
【0071】
内部表面212の曲面および凹面の形状は、曲率中心の観点で画定され得る。内部表面212は、曲率中心に向かって面し、凹状形状を画定する。内部表面212は、実質的に完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りに約180度で、または160度から200度の間で延在し得る。
【0072】
壁202の外部表面214は、装置の通常の使用中にユーザに曝されるので、ユーザの把持に一致するように形状を定められ得る。
図3において最もよく見えるように、外部表面214は、装置ハウジング102の第1の外部表面114の第3の部分122のものと同様の略凸状形状を備える。ハウジング構成要素200が装置ハウジング102に取り付けられているときに、装置ハウジング102の第1の外部表面114、およびハウジング構成要素200の外部表面214は、容易に把持または保持される装置外装を提供する。
【0073】
壁202の外部表面214は、湾曲したまたは円弧状の表面を形成する。外部表面214は、凸状形状を備え、外部変曲点を有する曲面を画定する。外部表面214は、軸線Xの方向に見たときに、凸状の長手方向の外形または凸状形状を形成するように、軸線Xに沿った方向に凸状である。外部表面214は、実質的に完全な円弧形状を形成し、実質的に完全な円弧形状にわたって略一定の曲率を備え得る。
【0074】
外部表面214の曲面および凸面の形状は、曲率中心の観点で画定され得る。外部表面214は、曲率中心から離れて面しており、凸状形状を画定している。外部表面214は、実質的に完全な円弧を形成するように、曲率中心の周りに約180度で、または160度から200度の間で延在し得る。
【0075】
図示の例では、ハウジング構成要素200の壁202は、内部表面212と外部表面214との間に略一定の厚さを備える。壁202の厚さは、第1の縁部208と第2の縁部210との間で一定である。壁202が一定の厚さを備える場合、内部表面212および外部表面214は、同様に形状を定められ位置合わせされた曲面を備える。ハウジング構成要素200を略一定の厚さで形成することにより、より構造的に効率的な形状を設けることができ、この形状は、堅牢であり容易に製造される。
【0076】
装置ハウジング102およびハウジング構成要素200は各々、長手方向に実質的に一貫した外形を備え得る。すなわち、装置ハウジング102およびハウジング構成要素200の断面形状は、各構成要素の略全長に沿って同じであり得る。例えば、装置ハウジング102は、第1の端部106と第2の端部108との間の装置ハウジング102の長さの10%から90%の間の箇所において、実質的に一貫した長手方向断面形状および大きさを備え得る。追加的または代替的に、ハウジング構成要素200は、第1の端部204と第2の端部206との間のハウジング構成要素200の長さの10%から90%の間の箇所において、実質的に一貫した長手方向断面形状および大きさを備え得る。
【0077】
代替的に、図示されていない実施形態では、内部表面212が、装置ハウジング102の第2の外部表面116に一致する凹状であり、一方で外部表面214が、ユーザの把持に一致し得またはユーザに対する改善された印象を提供し得る異なる形状または異なる機構を備えるように、ハウジング構成要素200は形成され得る。
【0078】
ハウジング構成要素200および装置ハウジング102は、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に取外し可能に取り付けるためのそれぞれの取付け手段を備える。図示の実施形態の取付け手段は、
図6および
図7において、最もよく見え得る。
図6は、ハウジング構成要素200の内部表面212を示し、内部表面212は、内部表面212から延在する複数の細長い突起216、220を備える。
図7は、装置ハウジング102の第2の外部表面116を示し、外部表面116は、第2の外部表面116から装置ハウジング102の中に延在する複数の細長いチャネル130、132を備える。
【0079】
複数の突起216、220および複数のチャネル130、132は、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に取外し可能に取り付けるように互いに相互作用する。ユーザは、ハウジング構成要素200を取り付け、装置ハウジング102から外すために、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に対して長手方向へ異なる長手方向位置に移動させ得る。
図8a~
図8cは、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に取り付ける段階を示す。
【0080】
図8aは、装置ハウジング102から分離しているハウジング構成要素200を示す。ハウジング構成要素200は、矢印1で示す方向に、第1の長手方向位置で装置ハウジングの第2の外部表面116上に移動する。ハウジング構成要素200の突起は、装置ハウジング102のチャネルに受け入れられ、ハウジング構成要素200は、装置ハウジング102に挿入される。
【0081】
図8bは、第1の長手方向位置で装置ハウジング102に挿入されているハウジング構成要素200を示す。ハウジング構成要素は、矢印2で示す方向に、装置ハウジング軸線Xに沿って長手方向に第2の長手方向位置まで移動する。ハウジング構成要素200の突起は、装置ハウジング102のチャネル内で同じ方向に移動する。
【0082】
図8cは、第2の長手方向位置で装置ハウジング102に取り付けられ固定されているハウジング構成要素を示す。突起は、以下でより詳細に説明するように、第2の長手方向位置でチャネル内に固定され得る。ハウジング構成要素200を取り外すために、ユーザは、ハウジング構成要素200を、矢印2の方向とは逆に、第1の長手方向位置に
図8bの位置まで戻して移動させ、次いでハウジング構成要素200を完全に取り外し得る。
【0083】
長手方向に複数の突起および複数のチャネルを備えることにより、比較的小さな長手方向の移動(矢印2で示す)によって、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に固定することが実行され得る。小さな長手方向の移動が、ハウジング構成要素200を定位置に係止する前に、ハウジング構成要素200は、表面の面する方向で第2の外部表面116上に挿入される。
【0084】
これにより、例えば、装置ハウジングおよびハウジング構成要素の全長に沿って延在する単一のチャネルならびに突起よりも、堅牢な取付け手段および方法が提供され得る。より小さな長手方向の係止移動は、チャネルおよび突起の製造公差の要件が低減され得ることを意味する。移動が小さいほど、結果として、ハウジング構成要素または装置ハウジングが損傷または変形する可能性が低くなる。また、ハウジング構成要素の装置ハウジング上への特定の移動は、例えば堅牢性の改善された印象を提供することによって、改善されたユーザ体験をもたらすことができる。
【0085】
図6に戻ると、ハウジング構成要素200は、上記で説明したような装置ハウジングへの取付けのために、内部表面212から延在する第1の複数の突起216を備える。
【0086】
第1の複数の突起216は各々、細長く、長手方向に互いに間隔を置いて配置されている。第1の複数の突起216は、長手方向軸線Yに平行な線に沿って互いに位置合わせされている。突起216の各々は、ハウジング構成要素軸線Yに沿って長手方向に細長く、その結果、突起の長手方向寸法は、長手方向に垂直である突起の他の寸法よりも大きい。図示の実施形態では、第1の複数の突起216は3つの突起216を備える。突起216は、互いに略同一の長手方向長さを備える。
【0087】
突起216は、間隙または間隔218によって長手方向に分離されている。間隔218は、2つの突起216と内部表面212との間に画定された領域であり、ハウジング構成要素200のいずれの機構もない。各間隔218の長手方向の大きさは、隣接する突起216の一方または両方の長手方向の大きさより大きくでもよい。
【0088】
ハウジング構成要素200は、長手方向に位置合わせされた1つの複数の突起216のみを用いて、上記で説明したように装置ハウジング102に取り付けることができる。しかしながら、図示の実施形態では、ハウジング構成要素200は、装置ハウジングへの取付けの堅牢性をさらに改善するために、第2の複数の突起220を追加的に備える。
【0089】
第2の複数の突起220は、形状および配置が第1の複数の突起216と同様であり、長手方向に同様の対応する間隔222を備える。第2の複数の突起220は、第1の複数の突起216から横方向に間隔を置いて配置されており、その結果、第1の複数の突起216と一直線上に位置していない。すなわち、第1の複数の突起216の各々は、第2の複数の突起220の各々から、矢印3で示す長手方向軸線Yに垂直な方向に分離されている。
【0090】
第2の複数の突起220は、第1の複数の突起216と同じ数の突起を備え得る。例えば、図示の実施形態では、第2の複数の突起220は3つの突起を備える。第1の複数の突起216の各々は、第2の複数の突起220のうちのそれぞれに実質的に対応し得、他の複数の突起のそれぞれと同じ長手方向位置および長手方向長さを有する。
【0091】
第1の複数の突起216から横方向に間隔を置いて配置された第2の複数の突起220は、第2の外部表面116全体にわたってより間隔を置いて配置されているハウジング構成要素200と装置ハウジング102との間の取付け点を提供し、これによって、より堅牢な接続がもたらされ得る。
【0092】
図7に戻ると、装置ハウジング102は、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に取外し可能に取り付けるために、第1の複数の突起216を受け入れるように構成されている第1の複数のチャネル130を備える。
【0093】
第1の複数のチャネル130は、第2の外部表面116を通って装置ハウジング102の側壁110に形成されている。チャネル130は各々、側壁110によって境界付けられた内部空間112に向かって側壁110を部分的に通って延在する。図示の実施形態では、チャネル130は、側壁110を完全に通っては延在せず、側壁110の一部によって内部空間112から分離されている。
【0094】
チャネル130は各々、装置ハウジング軸線Xに沿って長手方向に細長く、その結果、チャネルの長手方向寸法は、長手方向に垂直であるチャネルの他の寸法よりも大きい。チャネル130は、長手方向に互いに間隔を置いて配置されている。チャネル130は、長手方向軸線Xに平行な線に沿って互いに位置合わせされている。
【0095】
装置ハウジング102は、ハウジング構成要素200の第2の複数の突起220を受け入れるために、第2の外部表面116を通って側壁110に形成されている第2の複数のチャネル132を追加的に備え得る。第2の複数のチャネル132は、形状および配置が第1の複数のチャネル130と同様である。第2の複数のチャネル132は、第1の複数のチャネル130から横方向に間隔を置いて配置されおり、その結果、一直線上に位置していない。すなわち、第1の複数のチャネル130の各々は、第2の複数のチャネル132の各々から、矢印4で示す長手方向軸線Xに垂直な方向に分離されている。
【0096】
第2の複数のチャネル132は、第1の複数のチャネル130と同じ数のチャネルを備え得る。例えば、図示の実施形態では、第2の複数のチャネル132は、3つのチャネルを備える。第1の複数のチャネル130の各々は、第2の複数のチャネル132のうちのそれぞれに実質的に対応し得、他の複数のチャネルのそれぞれと同じ長手方向位置および長手方向長さを有する。
【0097】
第1の複数のチャネル130は、第1の複数の突起216の突起の数に対応する数のチャネルを備え得る。第2の複数のチャネル132は、第2の複数の突起220の突起の数に対応する数のチャネル132を備え得る。例えば、図示の実施形態では、第1の複数のチャネル130および第2の複数のチャネル132は各々、3つのチャネルを備える。チャネル130、132は、第1および第2の複数の突起216、220の3つの突起の各々をそれぞれ受け入れる。
【0098】
チャネル130、132および突起216、220は各々、ハウジング構成要素200と装置ハウジング102との間の取付けの堅牢性を改善し、ユーザに授けられる印象を改善するために、以下で説明するようなさらなる機構を備え得る。
【0099】
図9は、ハウジング構成要素200、および突起216、220の機構の詳細図を示す。
図10は、
図9の断面B-Bに沿った図を示す。以下の機構は、1つの突起216についてのみ説明され得るが、各複数の突起における突起216、220の各々に含まれ得る。第2の複数のうちの突起220の機構は、ハウジング構成要素200の内部表面212の反対側の側部にあり、鏡像でありまたは対向することを除いて第1の複数の突起216の機構と同様である。
【0100】
突起216の各々は、第1の部分224および第2の部分226を備える形状を形成し、ハウジング構成要素200と装置ハウジング102との間の嵌合を画定するようにチャネル130の一部に接触するための、第1の支持表面228および第2の支持表面230を含む。
【0101】
第1の部分224は、第2の部分226に接合するように内部表面212から外方に延在する。第2の部分226は、第1の部分224によって内部表面212から分離されるように、第1の部分224との接合部から延在する。第1の部分224および第2の部分226は協同して、フック状の形状を形成する。第2の部分および第1の部分224、226は各々、長手方向に細長い形状を備える。第1の部分224は、内部表面212から横方向へ外に延在し、第2の部分226は、第1の部分からある角度で横方向に離れて延在する。図示の実施形態では、第1の部分224は、長手方向軸線Yによって画定される平面内で第2の部分226とおよそ直角を形成する。
【0102】
突起216、220は、内部表面212においてハウジング構成要素200と単一的に形成されてもよい。代替的に、突起216、220は、それら自体としてまたは部分的に形成され、次いで内部表面212上でハウジング構成要素200に取外し不能に接合されてもよい。
【0103】
突起216は、互いにある角度で形成されている第1の支持表面228aおよび第2の支持表面230aを備える。第1の支持表面228aおよび第2の支持表面230aは、ハウジング構成要素200が装置ハウジング102に取り付けられているときに、チャネル130を画定する対応する支持表面に接触させるように構成されている。支持表面228a、230aは、第2の部分226の一部として形成され得る。第2の支持表面230aは、第1の部分224への接合部から離れた第2の部分228の端部を形成する。第1の支持表面228は、第1の部分224との接合部から、接合部から離れた第2の部分226の端部まで延在する第2の部分226の側部を形成する。
【0104】
支持表面228a、230aの各々は、長手方向に略平坦である。支持表面は、互いにある角度で配置されている。図示の実施形態では、第1の支持表面228aは、長手方向軸線Yによって画定される平面内で第2の支持表面230aとおよそ直角を形成する。突起は、1つまたは複数の面取りされた角部232を備え得、そのうちの1つは、突起216の堅牢性およびチャネル130、132との嵌合を改善するために、第1の支持表面228を第2の支持表面230から分離する。面取りされた角部232は、チャネル130の支持表面間に形成されている鋭い角度の縁部から突起を分離する。
【0105】
上記で説明したように、第2の複数の突起のうちの1つの突起220は、同様の機構を備え得、対向したまたは鏡像の形状を有することを除いて、第1の複数の突起216の第1の部分224および第2の部分226と同様である第1の部分および第2の部分を備え得る。第2の複数の突起のうちの1つの突起220は、突起216の第1の支持表面228aおよび第2の支持表面230aと同様である第1の支持表面22bおよび第2の支持表面230bを備え得る。
【0106】
第1の突起216および第2の突起220のそれぞれの第1の支持表面228a、228bは、互いに向かって面するように配置され得る。互いに向かって面する第1の支持表面228a、228bは、互いに鋭角で交差する平面を画定するそれぞれの平面的な表面を備える。代替的に、図示の実施形態のように、第1の支持表面228a、228bは、互いに直接向かって面するように配置されてもよい。互いに直接向かって面する第1の支持表面228a、228bは、交差しない平面を画定するそれぞれの平面的な表面を備える。
【0107】
互いに向かって面する第1の支持表面228a、228bを備えることにより、2つの複数の突起216、220は、以下でさらに説明するように、突起216、220をチャネル130、132内に保持するための把持形状を形成し得る。
【0108】
第1の突起216および第2の突起220のそれぞれの第2の支持表面230a、230bは、共通の方向に面するように配置され得る。図示の実施形態では、第2の支持表面230a、230bは同一平面上にあり得、共通の平面を画定するそれぞれの平面的な表面を備え得る。
【0109】
共通の方向に面する第2の支持表面230a、230bを備えることにより、2つの複数の突起216、220は、以下でさらに説明するように、共通の方向でチャネル130、132に当接して、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102から既定の距離だけ離して保持し得る。
【0110】
第1の複数のチャネル130および第2の複数のチャネル132は、突起216、220の第1の支持表面228a、228bおよび第2の支持表面230a、230bと相互作用するための機構を備える。
【0111】
図11は、装置ハウジング102、およびチャネル130、132の機構の詳細図を示す。
図12は、
図11のC-C断面に沿った図を示す。以下の機構は、1つのチャネル130についてのみ説明され得るが、各複数のチャネルにおけるチャネル130、132の各々に含まれ得る。第2の複数のチャネル132の機構は、装置ハウジング102の第2の外部表面116の反対側の側部にあり、鏡像でありまたは対向することを除いて第1の複数のチャネル130の機構と同様である。
【0112】
チャネル130は、第1の支持表面134および第2の支持表面136によって部分的に画定されている。複数のチャネル130の第1の支持表面134および第2の支持表面136の各々は、外部表面116を通った側壁110への切り込みによって形成されている平面的な表面である。支持表面134、136は、長手方向に沿って略平坦である。
【0113】
第1の支持表面134aは、チャネル130の長手方向に延在する第1の側部138を画定し、第1の側部138は、支持表面134が凸状の第2の外部表面116と交わる縁部を備える。同様に、第2の支持表面136aは、チャネル130の長手方向に延在する第2の側部140を画定し、第2の側部140は、支持表面136aが凸状の第2の外部表面116と交わる縁部を備える。第1の支持表面134aおよび第2の支持表面136aは、側壁110の中に窪んでいるチャネル130内の縁部142を画定するように交わる。第1の支持表面134および第2の支持表面136は、縁部142において互いにある角度で配置されている。図示の実施形態では、第1の支持表面134aおよび第2の支持表面136aによって画定される平面は、互いに直角を形成する。
【0114】
第2の複数のチャネル132は各々、対向したまたは鏡像の形状を有することを除いて第1の複数のチャネル130の支持表面と同様である、第1の支持表面134bおよび第2の支持表面136bを備え得る。
【0115】
第1のチャネル130および第2のチャネル132のそれぞれの第1の支持表面134a、134bは、互いに離れて面するように配置され得る。互いに離れて面する第1の支持表面134a、134bは、互いに鋭角で交差する平面を画定するそれぞれの平面的な表面を備える。代替的に、図示の実施形態のように、第1の支持表面134a、134bは、互いに直接向かって離れて面するように配置されてもよい。互いに直接向かって面する第1の支持表面134a、134bは、交差しない平面を画定するそれぞれの平面的な表面を備える。
【0116】
第1のチャネル130および第2のチャネル132のそれぞれの第2の支持表面136a、136bは、共通の方向に面するように配置され得る。図示の実施形態では、第2の支持表面136a、136bは同一平面上にあり得、共通の平面を画定するそれぞれの平面的な表面を備え得る。
【0117】
ハウジング構成要素200は、突起216、220をそれぞれのチャネル130、132に挿入することによって、装置ハウジング102に取り付けられる。挿入により、突起216、220の第1の支持表面228a、228bが、チャネル130、132の第1の支持表面134a、134bに接触することになる。突起216、220は、チャネル130、132内に嵌合する形態を備えるように大きさを定められており、それによって、突起の第1の支持表面228が、チャネル130、132の第1の支持表面134に対する支持力を発生させる。
【0118】
形態嵌合は、突起216、220のそれぞれの第1の支持表面228a、228bを第1の分離距離で配置し、かつチャネル130、132の第1の支持表面134a、134bをこの第1の距離よりもわずかに大きな第2の分離距離で配置することによって設定されている。この配置の効果は、突起216、218が、チャネル130、132に挿入されるために非常にわずかに変形しなければならず、力を発生させることである。突起216、220の第1の支持表面228a、228bは、互いに向かって内方に面するので、形態嵌合によって発生する力は、これらの面を、複数のチャネル130、132の外方に面する第1の支持表面134a、134bに対して付勢する。
【0119】
それぞれの支持表面228と支持表面134との間の力は、結果として生じる摩擦力を生成し、この摩擦力は、チャネル130、132内での突起216、220の移動を完全に妨げることなく、移動に対して作用する。摩擦は、ユーザがハウジング構成要素200を装置ハウジング102に挿入し、ハウジング構成要素200を取付け位置まで長手方向に移動させるときに発生する。
【0120】
互いに向かって面する第1の支持表面228a、228bを有する2つの複数の突起216、220を設けることにより、ハウジング構成要素200の装置ハウジング102への所望の程度の摩擦嵌合を設定することが可能になる。第1の複数の突起216および第2の複数の突起218の第1の支持表面228間の分離距離は、摩擦抵抗力を大きくするように低減されることができ、または相対的な分離距離は、摩擦抵抗力を低減するように増加させられることができる。突起216、220の第1の部分224および第2の部分226の角度の付いた形状は、突起216、220の第1の部分224の長さを選択することによって、第1の支持表面228a、228bの所望の分離が、他の要因とは独立して設定されることを可能にする。
【0121】
突起216、220の第2の支持表面230a、230bは、突起216、220がチャネル130、132内に完全に挿入されているときに、チャネル130、132の第2の支持表面136a、136bと接触する。突起216、220の第2の支持表面230a、230bは、実質的にハウジング構成要素200から離れて装置ハウジング102に向かう共通の方向に面する。チャネル130、132の第2の支持表面136a、136bは、突起216、220の第2の支持表面230に向かう共通の方向に面する。
【0122】
突起216、220の第2の支持表面230a、230bと、チャネル130、132の第2の支持表面136a、136bとの間の接触は、装置ハウジング102からのハウジング構成要素200の分離を維持する。挿入位置および取付け位置において、ハウジング構成要素200は、ハウジング構成要素200の内部表面212と装置ハウジング102の第2の外部表面116との間の隙間によって、装置ハウジング102から分離されている。
【0123】
同じ方向に面する第2の支持表面230を備えることにより、突起216、220は、内部表面212と第2の外部表面116との間に所望の間隙を設定するように、例えば、凹凸の製造についての公差をもたらすように構成され得、そうでなければ、ハウジング構成要素200の装置ハウジング102への嵌合を損なう可能性がある。突起216、220の第1の部分224および第2の部分226の角度の付いた形状は、突起216、220の第2の部分226の長さを選択することによって、所望間隙の大きさが、他の要因とは独立して設定されることを可能にする。より長い第2の部分226は、例えば、ハウジング構成要素200と装置ハウジング102との間の間隙を増加させる。
【0124】
突起216、220の2つの部分226、228は、所望の摩擦嵌合および構成要素分離間隙を独立して設定するために、互いに別々の大きさとされ得る。
【0125】
引き続き
図11および
図12を参照し、
図8a~
図8cを参照すると、チャネル130、132は、不連続部、またはそうでなければ平面的な第1の支持表面134a、134bおよび第2の支持表面136a、136bに形成された機構をさらに備え得、これらは、(
図8bに示すように)構成要素200の第1の長手方向位置において、ハウジング構成要素200をより自由に挿入しまたは取り外すことを可能にし、かつ(
図8cに示すように)第2の長手方向位置において、構成要素200を装置ハウジング102により完全に固定するように機能し得る。
【0126】
機構は、1つのチャネル130に関して以下で説明されるが、第1および第2の複数のチャネルの両方の各チャネル130、132に適用し得る。チャネル130は、第1の支持表面134aに形成されている第1の爪またはへり144を備え得る。第1のへり144は、第1の支持表面134aが第2の外部表面116と交わるチャネル130の側部138において、第1の支持表面134aから離れて延在する。第1のへり144は、第2の外部表面116と連続する凸状外部表面を備え、部分的な円弧外形を形成する。
【0127】
第1のへり144は、チャネル130を形成するように切り取られてはいない側壁110の領域によって形成されており、それによってチャネル130のそうでなければ平面的な第1の支持表面134aに、不連続部を作り出す。第1の支持表面134aにおける不連続部により、突起216が、突起216の位置に応じて、固定されまたはチャネル130から解放されることが可能になる。
【0128】
第1のへり144は、第1の支持表面134の長手方向長さに沿って途中までのみ延在し、そうして、第1の支持表面134aは、第1のへり144に隣接する平面的な表面の一部を備え、第2の支持表面136とともに、側部138から最大で縁部142まで完全に延在する。
【0129】
ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に挿入する間、突起216は、第1の支持表面134aを横切って横方向に摺動し、第2の支持表面136aに近づきまたは接触することによって、第1のへり144に隣接するこの平面的な部分でチャネル130内に受け入れられ得る。
【0130】
第1のへり144はまた、側部138から、支持表面134と支持表面136との間の縁部142に向かって、第1の支持表面134を横切って途中までのみ延在し、そうして、第1の支持表面134は、第1のへり144と第2の支持表面136を有する縁部142との間に、平面的な表面の一部を備える。
【0131】
ハウジング構成要素200を第2の位置まで長手方向に移動させる後続のステップの間、突起216は、軸線Xに沿って長手方向へ平面的な表面134aのこの部分の中に移動し、その結果、第1のへり144と第2の支持表面136aとの間でチャネル130内に受け入れられる。突起216は、第1のへり144と第2の支持表面136aとチャネル130の端部との間に保持される。これによって、突起216および取り付けられた構成要素200は、第1の位置に長手方向に戻ることを除いて、いずれの方向に移動することも防止される。ハウジング構成要素200は続いて、構成要素200を、突起216、220が固定されていない第1の長手方向位置に移動させることによって取り外され得る。
【0132】
これにより、第1のへり144は、ハウジング構成要素200の長手方向位置に応じて、ハウジング構成要素200を装置ハウジング102に固定するための係止手段を提供する。
【0133】
チャネル130、132は、第2の支持表面136が第2の外部表面116と交わるチャネル130の側部140に各々形成されている第2および第3へり146をさらに備え得る。第2および第3へり146は、第2の外部表面116よりも下にチャネル130、132によって切り落とされている側壁110の領域によって形成されている。へり146は各々、側部140からチャネル130にわたって部分的に延在する。へり146は、長手方向に分離されている。へり146は、突起が第1および第2の長手方向位置で受け入れられるチャネル130の被覆部分を形成する。
【0134】
図9を参照すると、ハウジング構成要素200は、内部表面212の隆起区域によって形成されているエンボス部234をさらに備え得、このエンボス部234は、ハウジング構成要素200の移動に対する「停止」機構として機能し得る。エンボス部234は、略楕円形またはレーストラック周囲形状を有し得る。
図9を参照すると、装置ハウジング102は、第2の外部表面116を通って側壁110に形成されており、かつ対応する楕円形またはレーストラック周囲形状を有する対応する陥没部148を備える。
【0135】
エンボス部234は、ハウジング構成要素200が装置ハウジング102上の取付け位置にあるときに、陥没部148と位置合わせされ、その結果、エンボス部234は陥没部148内に嵌合する。ハウジング構成要素200が取り付けられていないとき、例えばユーザによって定位置に動かされているとき、エンボス部234は外部表面116に当接し得る。
【0136】
上記で説明したように、ハウジング構成要素200が取付け位置に移動するとき、エンボス部234は、外部表面116に当接するところから陥没部148内に移動して、ユーザが感じることができるクリック感およびノイズをハウジング構成要素200に作り出し、触覚フィードバックおよび堅牢性の印象をユーザに提供する。エンボス部234が陥没部148内にあるとき、ハウジング構成要素200の移動に対する小さな抵抗が生成され、触覚フィードバックを通じて、ユーザに静止箇所の印象を与える。
【0137】
上記で説明したように、装置ハウジング102は、単一的に製造されてもよく、または別個の部品を取り付けることによって製造されてもよい。ハウジング102は、射出成形によって全体的または部分的に、単一的に形成され、次いでチャネル130、132を形成するためにさらに処理されてもよい。チャネル130、132は、装置ハウジング102の側壁110を通る切取りまたはルーティングによって形成されてもよい。上記で説明したチャネル130、132の形状は、切取りまたはルーティングによって容易に形成され、これにより、装置ハウジング102の比較的容易で信頼性の高い製造がもたらされる。特に、側壁110の一部である配置平面的な支持表面134、136および突出隆起部144およびへり146は、側壁110への切取りまたはルーティングによって容易に形成される。
【0138】
切取りまたはルーティングは、コンピュータ数値制御(CNC)機械加工によって実行され得、これにより、同じ機構を有する多数の装置ハウジングを作成するように容易にかつ信頼性高く繰り返されることができる自動化された工程において、チャネルが、切取りまたはルーティングによって全体的に形成され得る。
【0139】
上記で説明したように、ハウジング構成要素200もまた、単一的に製造されてもよく、または別個の部品を取り付けることによって製造されてもよい。ハウジング構成要素200および突起216、220を単一的に形成するために、射出成形が使用され得る。次いで、突起216、220の成形を含むハウジング構成要素200の機構を形成するために、機械加工が使用され得る。
【0140】
例示的な実施形態を説明したが、一定の修正形態が本開示の範囲内に入ることを、当業者は認識するであろう。それが理由で、本開示の範囲および内容を決定するためには、以下の特許請求の範囲が検討されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置ハウジングへの取付けのための、取外し可能なハウジング構成要素であって、
第1の端部および第2の端部であって、前記構成要素が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在して構成要素軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、
前記構成要素軸線に沿った方向に凹状外形を有する凹状内部表面と、
前記凹状内部表面から延在し、前記構成要素軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数の細長い突起と、
を備える、取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項2】
前記凹状内部表面から延在し、かつ前記構成要素軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第2の複数の細長い突起をさらに備え、
前記第2の複数の突起は、前記軸線に垂直な方向に前記第1の複数の突起から離れて間隔を置いて配置されている、
請求項1に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項3】
前記第1の複数の突起の各々は、第1の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数の突起の各々は、前記第1の複数の突起に向かって対向する第2の方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求項2に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項4】
前記第1の複数の突起の各々は、共通の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数の突起の各々は、同じ方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求
項3に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項5】
各突起は、前記凹状表面から延在する第1の部分と、前記第1の部分から前記第1の部分に対してある角度で延在する第2の部分とを備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項6】
前記凹状内部表面に対向する凸状外部表面をさらに備える、
請求項1~
4のいずれか一項に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項7】
前記凸状外部表面は、前記凹状内部表面の質感とは異なる前記質感を備える、
請求項6に記載の取外し可能なハウジング構成要素。
【請求項8】
ハウジングを備えるエアロゾル生成装置であって、
前記ハウジングは、
第1の端部および第2の端部であって、前記ハウジングが、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在して装置軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、
前記装置軸線に沿った方向に凸状外形を有する凸状外部表面と、
前記凸状表面を通って前記ハウジングの中に延在し、前記装置軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数のチャネルと、
を備える、エアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記凸状外部表面の中に延在し、かつ前記装置軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第2の複数のチャネルをさらに備え、
前記第2の複数のチャネルは、前記軸線に垂直な方向に前記第1の複数のチャネルから離れて間隔を置いて配置されている、
請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第1の複数のチャネルの各々は、第1の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数のチャネルの各々は、前記第1の複数のチャネルから離れて対向する第2の方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記第1の複数のチャネルおよび前記第2の複数のチャネルの各チャネルは、前記チャネルの片側にへりを備え、
前記へりは、前記第1の方向および前記第2の方向に面する前記平面的な支持表面から延在する、
請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記第1の複数のチャネルの各々は、共通の方向に面する平面的な支持表面を備え、
前記第2の複数のチャネルの各々は、同じ方向に面する平面的な支持表面を備える、
請求
項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記第1の複数のチャネルおよび前記第2の複数のチャネルの各チャネルは、互いにある角度であり前記チャネル内の縁部で交わる第1の平面的な支持表面および第2の平面的な支持表面を備える、
請求項
9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
取外し可能なハウジング構成要素をさらに備え、
前記ハウジング構成要素は、
第1の端部および第2の端部であって、前記構成要素が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在して構成要素軸線を画定する、第1の端部および第2の端部と、
前記構成要素軸線に沿った方向に凹状外形を有する凹状内部表面と、
前記凹状内部表面から延在し、前記構成要素軸線に沿った前記方向に互いに離れて間隔を置いて配置されている第1の複数の細長い突起と、を備え、
前記第1の複数の突起は、前記ハウジング構成要素を前記ハウジングに取外し可能に取り付けるように、前記第1の複数のチャネル内に受け入れられている、
請求項8~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
請求項8~
13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置を製造する方法であって、
凸状外部表面を備えるハウジング側壁を形成するステップと、
前記凸状外部表面を通って前記側壁の中に部分的に延在するチャネルを機械加工するステップと、を含む方法。
【国際調査報告】