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特表2024-542652皮膚を処置するためのキットおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】皮膚を処置するためのキットおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/06 20060101AFI20241108BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
A61K8/06
A61Q1/00
A61Q19/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532288
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 US2022051049
(87)【国際公開番号】W WO2023101902
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,239
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】2200833
(32)【優先日】2022-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ファイグ, ジョナサン ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ワン, シュウシア
(72)【発明者】
【氏名】マ, チー
(72)【発明者】
【氏名】ハルパーン チャーチ, スーザン
(72)【発明者】
【氏名】ガルディ, アンジェリーク
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ニン
(72)【発明者】
【氏名】ユン, ヨン ジェ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AC012
4C083AC061
4C083AC062
4C083AC072
4C083AC092
4C083AC112
4C083AC122
4C083AC182
4C083AC352
4C083AC402
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC471
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC662
4C083AC782
4C083AC811
4C083AC841
4C083AC842
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD352
4C083AD392
4C083AD492
4C083AD572
4C083AD621
4C083AD641
4C083CC02
4C083DD06
4C083DD28
4C083DD31
4C083DD32
4C083DD33
4C083EE01
4C083EE03
4C083FF04
(57)【要約】
本開示は、混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含むキットであって、2つ以上の化粧品組成物が、(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および(b)9,000Paの最大降伏応力を有し、2つ以上の化粧品組成物が、(i)水中油型エマルジョン、(ii)シリコーン中水型エマルジョン、および(iii)無水エマルジョンから選択される、キットに関する。キットおよび/または化粧品組成物で皮膚を処置する方法も開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含むキットであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、キット。
【請求項2】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、水中油型エマルジョンである、請求項1に記載のキット。
【請求項3】
水中油型エマルジョンが、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、セラミド(cermide)、またはそれらの混合物を含む、請求項2に記載のキット。
【請求項4】
水中油型エマルジョンがレチノールを含む、請求項2または3に記載のキット。
【請求項5】
水中油型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、水中油型エマルジョンの総重量に対して約10~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載のキット。
【請求項6】
水中油型エマルジョンが4-t-ブチルシクロヘキサノールをさらに含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のキット。
【請求項7】
水中油型エマルジョンが、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、例えば、約1~約5重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む、請求項2から6のいずれか一項に記載のキット。
【請求項8】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、シリコーン中水型エマルジョンである、請求項1に記載のキット。
【請求項9】
シリコーン中水型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、シリコーン中水型エマルジョンの総重量に対して約15~約60重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項8に記載のキット。
【請求項10】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、無水組成物である、請求項1に記載のキット。
【請求項11】
無水組成物が、アスコルビン酸、フェルラ酸、またはそれらの混合物、例えば、無水組成物の総重量に対して、約5~約20重量%のアスコルビン酸および/または約0.5~約10重量%のフェルラ酸を含む、請求項10に記載のキット。
【請求項12】
キットが、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を独立して分配するための装置であり、装置が、2つ以上の化粧品組成物が別々に含まれる複数のカートリッジと、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれが分配される受容領域とを受容するように構成された分配アセンブリを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のキット。
【請求項13】
複数のカートリッジの各カートリッジが、異なる化粧品組成物を含有する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
装置が、
各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリ、および
メモリから分配情報を取得し、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路
をさらに含む、請求項12または13に記載の装置。
【請求項15】
皮膚を処置する方法であって、
(A)混合時に互いに混和性である2つ以上の化粧品組成物を混合することであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、混合すること、ならびに
(B)混合物を皮膚に塗布すること
を含む、方法。
【請求項16】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、水中油型エマルジョンである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
水中油型エマルジョンが、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、またはそれらの混合物を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
水中油型エマルジョンがレチノールを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
水中油型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、水中油型エマルジョンの総重量に対して約10~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
水中油型エマルジョンが4-t-ブチルシクロヘキサノールをさらに含む、請求項16から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
水中油型エマルジョンが、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、例えば、約1~約5重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む、請求項16から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、シリコーン中水型エマルジョンである、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
シリコーン中水型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、シリコーン中水型エマルジョンの総重量に対して約15~約60重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
2つ以上の組成物が、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を独立して分配するための装置に含まれ、装置が、2つ以上の化粧品組成物が別々に含まれる複数のカートリッジと、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれが分配される受容領域とを受容するように構成された分配アセンブリを含む、請求項15から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
複数のカートリッジの各カートリッジが、異なる化粧品組成物を含有する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
装置が、
各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリ、および
メモリから分配情報を取得し、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路
をさらに含む、請求項24または25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月30日に出願された米国特許出願第63/284,239号明細書の利益、および2022年1月31日に出願されたフランス特許出願公開第2200833号明細書の利益を主張し、これらはその全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含むキット、ならびにキットおよび/または2つ以上の化粧品組成物を使用して皮膚を処置する方法に関する。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、とりわけ、2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含むキット、ならびにキットおよび/または化粧品組成物を使用して皮膚を処置する方法に関する。化粧品組成物は、驚くほど多量の様々な活性剤を含み、安定であり、互いに混和性である。活性剤は、皮膚に無数の美容上の利益をもたらすが、歴史的に、特に多量に可溶化し安定化することは困難であった。互いに混和性である異なる活性剤を有する化粧品組成物を開発することも困難である。特定の活性剤を安定化および/または可溶化する化粧品組成物は、特に化粧品組成物の構造が異なる場合、異なる活性剤を安定化および/または可溶化する別の化粧品組成物と均一に混合しないことが多い。異なる化粧品組成物の混合は、しばしば、視覚的凝固、成分または相(例えば、油、水、シリコーンなど)の分離、活性剤を含む成分の沈殿などをもたらす。
【0004】
一態様では、本開示は、とりわけ、混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含むキットであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、キットに関する。
【0005】
一態様では、本開示は、とりわけ、皮膚を処置する方法であって、
(A)混合時に互いに混和性である2つ以上の化粧品組成物を混合することであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、混合すること、ならびに
(B)混合物を皮膚に塗布すること
を含む、方法に関する。
【0006】
特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、水中油型エマルジョン、例えば本明細書に記載の水中油型エマルジョンである。
【0007】
特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、シリコーン中水型エマルジョン、例えば本明細書に記載のシリコーン中水型エマルジョンである。
【0008】
特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、無水組成物、例えば本明細書に記載の無水組成物である。
【0009】
水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物に含まれてもよい活性剤の非限定的な例としては、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、セラミド(例えば、セラミド-NP)、マデカソシド、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0010】
シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物に含まれてもよい活性剤の非限定的な例としては、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、マデカソシド、グリセリンおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0011】
無水化粧品組成物に含まれてもよい活性剤の非限定的な例としては、アスコルビン酸、フェルラ酸、グリセリン、イタドリ(polygonum cuspidatum)根抽出物、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0012】
特定の実施形態では、キットは、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を独立して分配するための装置であり、装置は、2つ以上の化粧品組成物が別々に含まれる複数のカートリッジと、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれが分配される受容領域とを受容するように構成された分配アセンブリを含む。一実施形態では、複数のカートリッジの各カートリッジは、異なる化粧品組成物を含有する。別の実施形態では、装置は、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリ、およびメモリから分配情報を取得し、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路をさらに含む。任意に、装置の受容部は、装置の着脱可能部分の一部であるように構成され、着脱可能部分は、分配された化粧品組成物を保持する密閉容器であるように構成される。
【0013】
一実施形態では、本方法は、弾力性を改善し、ヒアルロン酸の産生、コラーゲンの合成、表皮構造成分の合成、損傷組織の再生を促進し、顔または身体の皮膚の老化の影響を低減する。
【0014】
特定の実施形態では、本方法は、皮膚の天然の脂質バリアを強化もしくは改善すること、乾燥した皮膚および/もしくは老化した皮膚を処置すること、皮膚の水分バランスを維持および/もしくは改善すること、ならびに/または皮膚の全体的な外観を改善することを含む。
【0015】
特定の実施形態では、特に2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つがヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む場合、本方法は、例えば、小じわおよびしわを低減し、グリコサミノグリカン(GAG)合成の刺激を介してヒアルロン酸の産生を改善し、角質層を軟化させて表皮および真皮への累積ストレスを軽減する。
【0016】
特定の実施形態では、特に2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つがレチノールを含む場合、本方法は、コラーゲンおよび/またはエラスチンの産生を促進し、小じわ、しわ、および不均一な皮膚の色調の外観を低減し、皮膚を引き締め、座瘡を予防および/または処置し、メラニンの発生を減少させ、顔色を改善および明るくする。
【0017】
特定の実施形態では、特に2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つがセラミド(例えば、セラミド-NP)を含む場合、本方法は、皮膚を水和させ、皮膚の水分バランスを維持し、かゆみ、慢性乾燥、剥離、および落屑を緩和/低減する。そのような方法は、乾燥した皮膚および老化した皮膚の処置に役立つ、皮膚の天然の脂質バリアを強化するのにも有用である。
【0018】
特定の実施形態では、特に2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つが4-tert-ブチルシクロヘキサノールを含む場合、本方法は、皮膚刺激を低減し、皮膚を和らげ、かつ/またはぴりぴり感、灼熱感、およびつっぱり感を低減もしくは緩和する。
【0019】
特定の実施形態では、特に2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つがアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む場合、本方法は、弾力性を改善し、ヒアルロン酸の産生、コラーゲンの合成、表皮構造成分の合成、損傷組織の再生を促進し、顔または身体の皮膚の老化の影響を低減する。
【0020】
本発明の他の特徴および反復を以下により詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
化粧品組成物、特に複数の成分を含む組成物に関連する一般的な問題は、化粧品の寿命を通して物理安定性、化学安定性、溶解度などを保証することである。多くの活性剤は、特に多量に使用される場合、安定化および可溶化が困難である。安定性および溶解度の問題の結果は重要である。例えば、安定性の問題は、完全ではないにしても部分的に、製品の完全性の損失、色の損失、悪臭、粘度の変化などを引き起こし得る。安定性および溶解度の問題は、適用される対象の成分の量の増加または減少を引き起こし得る。有効成分に関して、安定性および溶解度の問題は、活性を低減または排除し、有効成分が所望の量でそれらの意図された標的に到達するのを妨げる。
【0022】
老化に伴って、たとえ細胞層の数が変化しないままであっても、外皮層(表皮)は薄くなる。しかしながら、色素含有細胞(メラノサイト)の数は減少する。そのため、皮膚が薄く半透明に見える。大きな色素斑(老人性色素斑、肝斑、または黒子)が、日光にさらされる領域に現れる場合がある。結合組織の変化は、皮膚の強度および弾力性を低下させる。これは、弾力線維症として知られている。これは、日光にさらされる領域においてより顕著である(日光性弾力線維症)。弾力線維症は、農業従事者、水夫、および屋外で多くの時間を費やすその他の人々に一般的な、皮革様で風雨にさらされた外観を生じる。脱水は皮膚損傷のリスクを高める。栄養不足も、皮膚に悪影響を及ぼし、乾燥、発疹、および膨れを引き起こし得る。
【0023】
ヒトの皮膚は、身体とその環境との間の主要なバリアとして作用する。この皮膚バリア機能にとって重要なのは、皮膚の最外層(表皮)、角質層(SC)の脂質マトリックスである。その機能の2つは、(1)表皮を通る過剰な水分損失を防ぐこと、および(2)環境からの化合物が生存可能な表皮層および真皮層に浸透し、それによって免疫応答を引き起こすことを回避することである。SC脂質マトリックスの組成は、3つの脂質クラス:コレステロール、遊離脂肪酸、およびセラミドによって支配されている。これらの脂質は、積み重ねられた密集した脂質層(脂質ラメラ)の高度に秩序化された三次元構造:側方およびラメラ脂質組織化をとる。これらの脂質が秩序化される方法は、脂質の組成に依存する。SC脂質バリアが影響を受ける非常に一般的な皮膚疾患の1つは、アトピー性皮膚炎(AD)である。
【0024】
とりわけ、必要とされているのは、安定で互いに適合性である、皮膚を処置し、皮膚に栄養を与え、皮膚の外観を改善する多量の活性剤を含有する組成物である。本例の化粧品組成物は、これらの要件に対処する。本例の組成物は、多量の1つ以上の活性剤を含むが、驚くほど安定である。さらに、化粧品組成物は、驚くほど互いに適合性である、すなわち、それらは互いに混和性である。様々な化粧品組成物を互いに混合して、皮膚に塗布するための均一で審美的に満足のいく混合物を形成することができる。異なる活性剤は、皮膚に異なる利益をもたらす。本明細書に記載の様々な化粧品組成物(様々な異なる活性剤を含有する)を選択し、互いに混合して、個々の消費者の皮膚の特定の必要性に対処する固有の混合物を作成することができる。換言すれば、必要な活性剤を含有する化粧品組成物を選択して混合し、個々の消費者の皮膚のタイプに適した複数の活性剤を含有する「消費者固有」の混合物を提供することができる。
【0025】
一実施形態では、本開示のキットは、混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含み、2つ以上の組成物のそれぞれは、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物は、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する、無水組成物
から選択される。
【0026】
一実施形態では、本開示の方法は、
(A)混合時に互いに混和性である2つ以上の化粧品組成物を混合することであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、混合すること、ならびに
(B)混合物を皮膚に塗布すること
を含む、方法に関する。
【0027】
材料の粘弾性特性は、従来、以下の2つの特性値によって定義される:(1)従来G’と表記される所与の周波数に対する材料の弾性挙動を表す貯蔵弾性率、および(2)従来G’’と表記される所与の周波数に対する材料の粘性挙動を表す損失弾性率。これらの大きさは、例えば、「Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology」第3版、D.Satas、第9章、第155~157頁に定義されており、これは、その全体が参照により本明細書に援用される。粘弾性特性は、レオロジーを使用して、例えば20℃でDHR-2レオメータ(TA Instruments、ニューキャッスル、デラウェア州、米国)を用いて確認され得る。これらのレオロジー測定には、2°コーンプレート(直径=40mm)を使用する。歪掃引は、固定周波数ω=1rad/sで0.01%~1000%の歪で行われる。
【0028】
特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、水中油型エマルジョンである。さらなる実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、水中油型エマルジョンであり、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、無水組成物のシリコーン中水型エマルジョンである。
【0029】
特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、シリコーン中水型エマルジョンである。さらなる実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、シリコーン中水型エマルジョンであり、化粧品組成物の少なくとも1つは、水中油型エマルジョンまたは無水組成物である。
【0030】
特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、無水組成物である。さらなる実施形態では、2つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、無水組成物であり、2つ以上の組成物の少なくとも1つは、水中油型エマルジョンまたはシリコーン中水型エマルジョンである。
【0031】
特定の実施形態では、キットおよび方法は、混合時に互いに混和性である3つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を使用する。好ましい実施形態では、3つ以上の化粧品組成物の少なくとも1つは、3つ以上の化粧品組成物の別の化粧品組成物の別の形態とは異なる形態である。換言すれば、3つ以上の組成物のすべてが水中油型エマルジョンであるわけではなく、または3つ以上の組成物のすべてがシリコーン中水型エマルジョンであるわけではなく、または3つ以上の組成物のすべてが無水組成物であるわけではない。
【0032】
化粧品組成物の少なくとも1つが水中油型エマルジョンである実施形態では、水中油型エマルジョンは、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、セラミド(cermide)、またはそれらの混合物を含む。一実施形態では、水中油型エマルジョンは、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む。一実施形態では、水中油型エマルジョンは、4-t-ブチルシクロヘキサノールを含む。一実施形態では、水中油型エマルジョンは、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールおよび4-t-ブチルシクロヘキサノールの両方を含む。一実施形態では、水中油型エマルジョンは、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む。一実施形態では、水中油型エマルジョンは、セラミド、好ましくはセラミド-NPを含む。
【0033】
化粧品組成物の少なくとも1つがシリコーン中水型エマルジョンである実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンは、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む。
【0034】
化粧品組成物の少なくとも1つが無水組成物である実施形態では、無水組成物は、アスコルビン酸、フェルラ酸、またはそれらの混合物を含む。一実施形態では、無水組成物は、アスコルビン酸を含む。一実施形態では、無水組成物は、フェルラ酸を含む。一実施形態では、無水組成物は、アスコルビン酸およびフェルラ酸の両方を含む。
【0035】
「キット」という用語は、アセンブリ、デバイス、包装された製品などの形態であってもよい、部品、組成物、および/または包装の組合せを指す。本例のキットは、混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含む。一実施形態では、キットは、包装された製品であってもよく、包装は、各々が異なる化粧品組成物を収容する2つ以上の独立した容器またはボトルを含む。別の実施形態では、2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物は、各化粧品組成物を別々に収容するための2つ以上の異なるチャンバを有する単一の容器またはボトルに含まれてもよい。
【0036】
別の実施形態では、キットは、装置、例えば、例えば装置内の2つ以上のカートリッジに2つ以上の化粧品組成物を別々に収容し、2つ以上の化粧品組成物を独立して分配する装置である。例えば、装置は、2つ以上の化粧品組成物が別々に含まれる複数のカートリッジと、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれが分配される受容領域とを受容するように構成された分配アセンブリを含んでもよい。好ましい実施形態では、装置は、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を分配する。さらなる実施形態では、複数のカートリッジの各カートリッジは、異なる化粧品組成物を含有する。特定の実施形態では、装置は、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量などの分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリ、およびメモリから分配情報を取得し、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路をさらに含む。一実施形態では、装置は、2つ以上の化粧品組成物が分配される受容を含む。特定の実施形態では、受容領域は、装置の着脱可能部分の一部であるように構成される。着脱可能部分は、任意に、分配された化粧品組成物を保持する密閉容器であるように構成されてもよい。
【0037】
一実施形態では、装置は、各々が化粧品組成物を含有する少なくとも2つのカートリッジを受容し、化粧品組成物の指定量をカートリッジから受容領域に分配するように構成された分配アセンブリと、化粧品組成物の組合せの指定された単回使用を達成するために、分配アセンブリに配置された各カートリッジについて分配されるべき化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリと、メモリから分配情報を取得し、分配情報に含まれる1つ以上の指定量に従って、分配アセンブリに配置された各カートリッジから受容領域に化粧品組成物を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路と、を含む。
【0038】
一実施形態では、装置は、各々が異なる化粧品組成物を含有する2つ以上(複数)のカートリッジを受容し、異なる化粧品組成物の指定量を2つ以上のカートリッジから受容領域に分配するように構成された分配アセンブリと、2つ以上の化粧品組成物の指定された単回使用混合物を達成するために、分配アセンブリに配置された各カートリッジについて分配されるべき各化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリと、メモリから分配情報を取得し、分配情報に含まれる1つ以上の指定量に従って、分配アセンブリに配置された各カートリッジから受容領域に2つ以上の化粧品組成物を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路と、を含む。
【0039】
一実施形態では、装置は、複数のマニホールド貫通孔を有するマニホールドをさらに含み、マニホールドは、2つ以上のカートリッジのそれぞれのノズルに接続され、その上に配置され、受容領域は、マニホールドに接続され、その上に配置され、回路は、分配アセンブリを制御して、2つ以上のカートリッジのノズルから、マニホールドのマニホールド貫通孔を通って、受容領域に2つ以上の化粧品組成物の一定量を分配する。
【0040】
一実施形態では、分配アセンブリは、各々が異なる化粧品組成物を含有する3つ以上のカートリッジを受容し、3つ以上の化粧品組成物の指定量をカートリッジのそれぞれから受容領域に同時に分配するように構成される。
【0041】
一実施形態では、密閉容器は、上蓋と、複数の基部貫通孔を有する基部と、複数の底蓋貫通孔を有する底蓋と、を含み、上蓋は、基部の第1の側面に接続され、底蓋は、基部の第2の側面に接続され、底蓋は、マニホールドに接続され、複数のマニホールド貫通孔は、複数の底蓋貫通孔と整列して接続され、複数の基部貫通孔は、複数の基部貫通孔と整列して接続される。さらなる実施形態では、密閉容器は、基部と底蓋との間に配置された複数の取付け磁石をさらに含み、複数の取付け磁石は、密閉容器をマニホールドに磁気的に固定する。さらに別の実施形態では、密閉容器は、基部と底蓋との間に配置された複数の蓋磁石をさらに含み、複数の蓋磁石は、上蓋を基部および底蓋に磁気的に固定する。別の実施形態では、密閉容器は、複数のヒンジ磁石をさらに含み、複数のヒンジ磁石の半分は、基部と底蓋との間に配置され、複数のヒンジ磁石の半分は、上蓋内に配置され、上蓋内に配置された複数のヒンジ磁石は、基部と底蓋との間に配置された対応する複数のヒンジ磁石の反対の磁極性を有し、上蓋は、少なくとも1つの位置で基部と底蓋の周りに磁気的にヒンジ結合され、配置される。一実施形態では、上蓋は、基部および底蓋に磁気的にのみ接続され、上蓋は、基部および底蓋から完全に取外し可能である。
【0042】
本開示は、本明細書に記載のキット/装置/デバイスおよび方法を使用して皮膚を処置する方法に関する。本方法は、本開示による化粧品組成物の混合物を皮膚に塗布すること、および任意に化粧品組成物の混合物を一定期間皮膚上に残すことを含む。化粧品組成物の混合物は、典型的には、手または布を使用して皮膚に直接塗布される。皮膚は、塗布前に任意に洗浄してもよい、またはすすいでもよい。皮膚を処置する方法は、1日1回実施され得、または複数回実施されてもよい。例えば、皮膚を処置する方法は、長期間にわたって、例えば、約1、2、3、4、5、または6ヶ月から最長1年、またはそれ以上にわたって、1日1回、1日2回、毎週、隔週で行われてもよい。一実施形態では、本方法は、2つ以上の化粧品組成物を別々に収容する装置から、例えば2つ以上のカートリッジに2つ以上の化粧品組成物を分配すること、2つ以上の化粧品組成物を混合すること、および混合物を皮膚に塗布することを含む。一実施形態では、装置は、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を分配する。別の実施形態では、装置は、2つ以上の化粧品組成物の量の混合物での単一の塗布または処置に十分な2つ以上の化粧品組成物の量を分配する。一実施形態では、装置は、2つ以上の化粧品組成物を装置の受容部に分配する。2つ以上の化粧品組成物は、装置の受容部で一緒に混合されてもよく、または混合のために別の領域、例えば個体の片手または両手に移されてもよい。一実施形態では、個体は、例えば、個体の手で2つ以上の化粧品組成物を一緒に混合し、続いて混合物を皮膚に塗布する。
【0043】
2つ以上の化粧品組成物は、典型的には、皮膚への塗布直前に互いに混合される。特定の実施形態では、2つ以上の化粧品組成物は、皮膚への塗布の24時間以内に互いに混合される。さらなる実施形態では、2つ以上の化粧品組成物は、皮膚への塗布の12時間、6時間、1時間、30分、10分、5分、または1分以内に互いに混合される。好ましい実施形態では、2つ以上の化粧品組成物は、塗布直前、すなわち塗布前約1分、約30秒、または約20秒以内に混合される。
【0044】
ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含有する化粧品組成物は、小じわおよびしわの低減、グリコサミノグリカン(GAG)合成の刺激を介してヒアルロン酸の産生を改善すること、角質層を軟化させて表皮および真皮への累積ストレスを軽減することなどの利益をもたらす。したがって、本例の方法は、グリコサミノグリカン(GAG)合成の刺激を介してヒアルロン酸の産生を改善すること、角質層を軟化させて表皮および真皮への累積ストレスを軽減することなどに関する。
【0045】
レチノールを含有する化粧品組成物は、コラーゲンおよび/またはエラスチンの産生を促進し、小じわ、しわ、および不均一な皮膚の色調の外観を低減し、皮膚を引き締め、座瘡を予防および/または処置し、メラニンの発生を減少させ、顔色を改善および明るくすることを提供する。したがって、本開示の方法は、小じわ、しわ、および不均一な皮膚の色調の外観を低減すること、皮膚を引き締めること、座瘡を予防および/または処置すること、メラニンの発生を減少させること、ならびに顔色を改善し明るくすることに関する。
【0046】
セラミド(例えば、セラミド-NP)を含む化粧品組成物は、皮膚を水和させ、水分バランスを維持し、かゆみ、慢性乾燥、剥離、および落屑を緩和/低減する。セラミド-NPはまた、乾燥した皮膚および老化した皮膚の処置に役立つ、皮膚の天然の脂質バリアを強化するのに役立つ。したがって、本開示の方法は、皮膚を水和させること、ならびに水分バランスを維持すること、かゆみ、慢性乾燥、剥離、および落屑を緩和/低減すること、ならびに乾燥した皮膚および老化した皮膚を処置するために、皮膚の天然の脂質バリアを強化することに関する。
【0047】
4-tert-ブチルシクロヘキサノールを含む化粧品組成物は、皮膚刺激を低減し、皮膚を和らげ、かつ/またはぴりぴり感、灼熱感、およびつっぱり感を低減もしくは緩和する。したがって、本開示の方法は、皮膚刺激を低減すること、皮膚を和らげること、ならびに/またはぴりぴり感、灼熱感、およびつっぱり感を低減もしくは緩和することに関する。
【0048】
アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む化粧品組成物は、弾力性を改善し、ヒアルロン酸の産生、コラーゲンの合成、表皮構造成分の合成、損傷組織の再生を促進し、顔または身体の皮膚の老化の影響を低減する。したがって、本開示の方法は、弾力性を改善すること、ヒアルロン酸の産生、コラーゲンの合成、表皮構造成分の合成、損傷組織の再生を促進すること、顔または身体の皮膚の老化の影響を低減することに関する。
【0049】
上記のキットおよび方法に有用な化粧品組成物は、「水中油型エマルジョン」、「シリコーン中水型エマルジョン」、および「無水組成物」の見出し(heaing)の下で以下により詳細に説明される。
【0050】
水中油型エマルジョン
水相中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含むことを特徴とする。さらに、水中油型エマルジョン(または単に化粧品組成物)は、1つ以上の活性剤、好ましくはエマルジョンの油相または水相で安定化および/または可溶化される1つ以上の活性剤を含む。好ましい実施形態では、1つ以上の活性剤の少なくとも1つは、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、セラミド、またはそれらの混合物である。
【0051】
レチノールを含む水中油型エマルジョン
一実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、レチノールを含む。レチノールの量は、変動する。それにもかかわらず、様々な実施形態では、レチノールの量は、組成物の総重量に対して約0.05~約6重量%である。さらなる実施形態では、組成物中のレチノールの量は、の総重量に対して、約0.05~約5重量%、約0.05~約4重量%、約0.05~約3重量%、約0.05~約2重量%、約0.1~約6重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、または約0.5~約2重量%である。
【0052】
一実施形態では、化粧品組成物は、
(a)レチノール(好ましくは上記の量の)、
(b)複数の非イオン性乳化剤であって、
(i)1つ以上のエトキシル化脂肪酸、および
(ii)約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(iii)任意に、1つ以上のグリセリルエステル、
(iv)任意に、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤
を含む、複数の非イオン性乳化剤、
(c)1つ以上の脂肪アルコール、
(d)1つ以上の脂肪化合物、
(e)1つ以上の増粘ポリマー、ならびに
(f)水
を含む。
【0053】
複数の非イオン性乳化剤は、化粧品組成物中の非イオン性乳化剤のすべてを表す。
【0054】
化粧品組成物中の複数の非イオン性乳化剤(すべての非イオン性乳化剤)の総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、複数の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約1~約8重量%である。さらなる実施形態では、複数の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約1~約6重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%、約1.1~約8重量%、約1.1~約6重量%、約1.1~約5重量%、約1.1~約4重量%、約1.1~約3重量%、約1.1~約2重量%、約1.5~約8重量%、約1.5~約6重量%、約1.5~約5重量%、約1.5~約4重量%、または約1.5~約3重量%、2~約8重量%、約2~約6重量%、約2~約5重量%、約2~約4重量%、または約2~約3重量%である。
【0055】
エトキシル化脂肪酸の非限定的な例としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、特に9~100個のオキシエチレン基を含有するもの、例えばPEG-9~PEG-50ラウレート(INCI名として:PEG-9ラウレート~PEG-50ラウレート);PEG-9~PEG-50パルミテート(INCI名として:PEG-9パルミテート~PEG-50パルミテート);PEG-9~PEG-50ステアレート(INCI名として:PEG-9ステアレート~PEG-50ステアレート);PEG-9~PEG-50パルミトステアレート;PEG-9~PEG-50ベヘネート(INCI名として:PEG-9ベヘネート~PEG-50ベヘネート);ポリエチレングリコール100EOモノステアレート(INCI名:PEG-100ステアレート);およびそれらの混合物が挙げられる。有用なエトキシル化脂肪酸のより網羅的であるが非限定的なリストは、「エトキシル化脂肪酸」という見出しの下に提供される。
【0056】
1つ以上のエトキシル化脂肪酸の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約5重量%であってもよい。様々な実施形態では、1つ以上のエトキシル化脂肪酸の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.2~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、または約0.2~約2重量%、約0.4~約5重量%、約0.4~約4重量%、約0.4~約3重量%、または約0.4~約2重量%であってもよい。
【0057】
約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、アルキルポリグルコシド(例えば、C12-20アルキルグルコシド)、ポリグリセロール系乳化剤(例えば、ポリギセリル(polygyceryl)-3メチルグルコースジステアレート)、ソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、ポリオール脂肪エステル、それらのエトキシレート、またはそれらの混合物が挙げられる。約9~約12のHLBを有する非イオン性乳化剤のより網羅的であるが非限定的なリストは、「9~12のHLBを有する非イオン性乳化剤」という見出しの下に含まれる。
【0058】
9~12のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、9~12のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約5重量%である。さらなる実施形態では、9~12のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.2~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、または約0.2~約2重量%、約0.3~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約3重量%、または約0.3~約2重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、または約0.5~約2重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%、または約1~約2重量%である。
【0059】
グリセリルエステルの非限定的な例としては、ビス-ジグリセリルポリアシルアジペート-2、グリセリルベヘネート、グリセリルカプレート、グリセリルココエート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルオレエート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルセスキオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルジオレエート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物が挙げられる。少なくとも1つの例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレート、ビス-ジグリセリルポリアシルアジペート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物を含む。グリセリルエステルのより網羅的であるが非限定的なリストは、「グリセリル脂肪エステル」という見出しの下に含まれる。
【0060】
1つ以上のグリセリルエステルの総量は、存在する場合、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、1つ以上のグリセリルエステルの総量は、存在する場合、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約5重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上のグリセリルエステルの総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.2~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、または約0.2~約2重量%、約0.3~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約3重量%、または約0.3~約2重量%である。
【0061】
脂肪アルコールの非限定的な例としては、12~24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、特に、C14-24アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックまたはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリルアルコール、およびそれらの混合物が挙げられる。脂肪アルコールのより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪アルコール」という見出しの下に含まれる。
【0062】
化粧品組成物中の1つ以上の脂肪アルコールの総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、1つ以上の脂肪アルコールの総量は、組成物の総重量に対して0.1重量%~約8重量%である。さらなる実施形態では、組成物中の1つ以上の脂肪アルコールの総量は、組成物の総重量に対して、約0.1~約6重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約6重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約1~約8重量%、約1~約6重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、または約1~約3重量%である。
【0063】
脂肪化合物の非限定的な例としては、脂肪エステル(例えば、ジイソプロピルセバケート、イソノニルイソノナノエート)、ポリオレフィン(ワセリン)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油(例えば、大豆油)、炭化水素系油(イソヘキサデカン)、シリコーン油(例えば、ジメチコン、ジメチコノール、ならびにそれらの混合物が挙げられる。脂肪化合物のより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪化合物」という見出しの下に提供される。
【0064】
化粧品組成物中の1つ以上の脂肪化合物の量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、1つ以上の脂肪化合物の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約1重量%~約20重量%である。さらなる実施形態では、化粧品組成物中の1つ以上の脂肪化合物の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約1~18重量%、約1~約15重量%、約5~約20重量%、約5~約20重量%、約5~約15重量%、約6~約20重量%、約6~約18重量%、約6~約15重量%、約8~約20重量%、約8~約18重量%、または約8~約15重量%である。
【0065】
増粘ポリマーの非限定的な例としては、タウレート共重合体、ポリアクリレート、ポリアクリルアミドなど、例えば、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ナトリウムポリアクリレート、ポリアクリルアミドが挙げられる。タウレート共重合体の非限定的な例としては、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物が挙げられる。増粘ポリマーのより網羅的であるが非限定的なリストは、「増粘ポリマー」という見出しの下に提供される。
【0066】
1つ以上の増粘ポリマーの量は、使用される増粘ポリマーのタイプに応じて、および化粧品組成物の所望の粘度に応じて変動する。したがって、一実施形態では、1つ以上の増粘剤の総量は、本開示を通して示される粘度を達成するのに十分である。それにもかかわらず、様々な実施形態では、1つ以上の増粘剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約8重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の増粘剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約6重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約6重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約1~約8重量%、約1~約6重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%、または約1~約2重量%である。
【0067】
化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物中の他の成分の量に応じて変動し得る、および変動する。様々な実施形態では、組成物中の水の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約55~約85重量%である。さらなる実施形態では、化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約55~約80重量%、約55~約75重量%、約60~約85重量%、約60~約80重量%、約60~約75重量%、約65~約85重量%、約65~約80重量%、約65~約75重量%である。
【0068】
一実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、1つ以上の水溶性溶媒を含む。水溶性溶媒の非限定的な例としては、グリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択される。水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に提供される。
【0069】
一実施形態では、化粧品組成物は、任意に、1つ以上の種々雑多な成分を含んでもよい。種々雑多な成分の非限定的な例としては、上記のもの以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤、ならびにそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも1つのさらなる皮膚活性剤、例えば、マデカソシドを含む。種々雑多な成分のより網羅的であるが非限定的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に提供される。
【0070】
種々雑多な成分を、例えば、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量で化粧品組成物に含めることができる。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
【0071】
一実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約0.05~約6重量%のレチノール、
(b)約1~約8重量%の複数の非イオン性乳化剤であって、
(i)1つ以上のエトキシル化脂肪酸、および
(ii)約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(iii)任意に、1つ以上のグリセリルエステル、
(iv)任意に、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤
を含む、複数の非イオン性乳化剤、
(c)約0.1~約8重量%の1つ以上の脂肪アルコール、
(d)約1~約20重量%の1つ以上の脂肪化合物、
(e)1つ以上の増粘ポリマー、ならびに
(f)水
を含み、
組成物は水中油型エマルジョンの形態であり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0072】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、
(a)約0.05~約6重量%、好ましくは約0.1~約5重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%のレチノール、
(b)約1~約8重量%、好ましくは約1.3~約8重量%、より好ましくは約1.3~約6重量%、さらにより好ましくは約1.3~約5重量%の複数の非イオン性乳化剤であって、
(i)1つ以上のエトキシル化脂肪酸、例えば、9~100個のオキシエチレン基を有する、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、
(ii)例えば、(1)ポリグリセリル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化アルキルグリセリド、およびポリオキシアルキレン化脂肪エーテル、(2)脂肪酸または脂肪アルコール、カルボン酸およびグリセロールの混合エステル、(3)糖の脂肪酸エステルおよび糖の脂肪アルコールエーテル、(4)ソルビタンの脂肪エステルおよびソルビタンのオキシアルキレン化脂肪エステル、ならびにそれらの混合物から選択される、約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(iii)任意に、1つ以上のグリセリルエステル、例えば、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルセスキオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物、少なくとも1つの例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物を含む、
(iv)任意に、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤
を含む、複数の非イオン性乳化剤、
(c)約0.1~約8重量%、好ましくは約0.5~約6重量%、より好ましくは約1~約5重量%の1つ以上の脂肪アルコール、例えば、8~24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、特にC14-24アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックまたはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリルアルコール、およびそれらの混合物から選択される脂肪アルコール、
(d)約1~約20重量%、好ましくは約5~約18重量%、より好ましくは約5~約15重量%の、例えば、脂肪エステル(例えば、イソノニルイソノナノエート、ジイソプロピルセバケート)、ポリオレフィン(ワセリン)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油(例えば、大豆油)、炭化水素系油(例えば、イソヘキサデカン)、シリコーン油、ならびにそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物、
(e)約0.1~約8重量%、好ましくは約0.5~約5重量%、より好ましくは約1~約3重量%の1つ以上の増粘ポリマー、好ましくは1つ以上のタウレート共重合体、特に、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のタウレート共重合体、ならびに
(f)約55~約85重量%、好ましくは約60~約80重量%、より好ましくは約65~約75重量%の水、
(g)任意に、1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、モノアルコール(例えば、C1-5モノアルコール)、有機溶媒、ポリオール(多価アルコール)、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコールなど)、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、好ましくはグリセリン、エタノール、イソプロパノール、およびt-ブチルアルコールから選択される1つ以上のモノアルコール、ならびにプロピレングリコール、ブチレングリコール、およびペンチレングリコールから選択される1つ以上のグリコール(存在する場合、1つ以上の水溶性溶媒の量は、約1~約20重量%、好ましくは約5~約18重量%、より好ましくは約5~約15重量%である)、
(h)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(b)の複数の非イオン性乳化剤の非イオン性乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤から選択される1つ以上の種々雑多な成分(存在する場合、1つ以上の種々雑多な成分は、化粧品組成物の約0.01~約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約8重量%を含む)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョンの形態であり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0073】
特定のさらなる実施形態では、複数の非イオン性乳化剤(b)は、(i)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%の1つ以上のエトキシル化脂肪酸、例えば、9~100個のオキシエチレン基を有する、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、
(ii)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%の、例えば、(1)ポリグリセリル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化アルキルグリセリド、およびポリオキシアルキレン化脂肪エーテル、(2)脂肪酸または脂肪アルコール、カルボン酸およびグリセロールの混合エステル、(3)糖の脂肪酸エステルおよび糖の脂肪アルコールエーテル、(4)ソルビタンの脂肪エステルおよびソルビタンのオキシアルキレン化脂肪エステル、ならびにそれらの混合物から選択される、約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(iii)任意に、約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%の1つ以上のグリセリルエステル、例えば、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物(好ましくはグリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物から選択される)、
(iv)任意に、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤(存在する場合、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤は、約0.01~約5重量%、好ましくは約0.01~約3重量%の量であってもよい)
を含んでもよいか、またはそれらからなってもよく、
すべての重量パーセントは(複数の非イオン性界面活性剤の総重量ではなく)化粧品組成物の総重量に基づく。
【0074】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、
(a)約0.05~約6重量%、好ましくは約0.1~約5重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%のレチノール、
(b)約1~約8重量%、好ましくは約1.3~約8重量%、より好ましくは約1.3~約6重量%、さらにより好ましくは約1.3~約5重量%の複数の非イオン性乳化剤であって、
(ii)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%の1つ以上のエトキシル化脂肪酸、例えば、9~100個のオキシエチレン基を有する、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、
(ii)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%の、例えば、(1)ポリグリセリル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化アルキルグリセリド、およびポリオキシアルキレン化脂肪エーテル、(2)脂肪酸または脂肪アルコール、カルボン酸およびグリセロールの混合エステル、(3)糖の脂肪酸エステルおよび糖の脂肪アルコールエーテル、(4)ソルビタンの脂肪エステルおよびソルビタンのオキシアルキレン化脂肪エステル、ならびにそれらの混合物から選択される、約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する1つ以上の非イオン性乳化剤(好ましくは、約9~約12の親水性-親油性バランス(HLB)を有する1つ以上の非イオン性乳化剤の少なくとも1つは、アルキルポリグルコシド(例えば、C12-20アルキルグルコシド)、ポリグリセリル-10ラウレート、ポリグリセリル-2ジポリヒドロキシステアレート、ポリグリセリル-2ポリヒドロキシステアレート、ポリグリセリル-3ラウレート、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-3パルミテート、ポリグリセリル-3ポリリシノレエート、ポリグリセリル-3リシノレエート、およびそれらの混合物から選択される)、
(iii)任意に、約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%の1つ以上のグリセリルエステル、例えば、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラウレート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物(好ましくはグリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物から選択される)、
(iv)任意に、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤(存在する場合、1つ以上の追加の非イオン性乳化剤は、約0.01~約5重量%、好ましくは約0.01~約3重量%の量であってもよい)、
(c)約0.1~約8重量%、好ましくは約0.5~約6重量%、より好ましくは約1~約5重量%の1つ以上の脂肪アルコール、例えば、8~24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、特にC14-24アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックまたはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリルアルコール、およびそれらの混合物から選択される脂肪アルコール、
(d)約1~約20重量%、好ましくは約5~約18重量%、より好ましくは約5~約15重量%の、例えば、脂肪エステル(例えば、イソノニルイソノナノエート)、ポリオレフィン(ワセリン)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油(例えば、大豆油)、炭化水素系油(例えば、イソヘキサデカン)、シリコーン油、ならびにそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物、
(e)約0.1~約8重量%、好ましくは約0.5~約5重量%、より好ましくは約1~約3重量%の1つ以上の増粘ポリマー(1つ以上の増粘ポリマーの少なくとも1つは、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択されるタウレート共重合体である)、ならびに
(f)約55~約85重量%、好ましくは約60~約80重量%、より好ましくは約65~約75重量%の水、
(e)任意に、1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、モノアルコール(例えば、C1-5モノアルコール)、有機溶媒、ポリオール(多価アルコール)、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコールなど)、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、好ましくはグリセリン(glyceryn)、エタノール、イソプロパノール、およびt-ブチルアルコールから選択される1つ以上のモノアルコール、ならびにプロピレングリコール、ブチレングリコール、およびペンチレングリコールから選択される1つ以上のグリコール(存在する場合、1つ以上の水溶性溶媒の量は、好ましくは約1~約20重量%、好ましくは約5~約18重量%、より好ましくは約5~約15重量%である)、
(h)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(b)の複数の非イオン性乳化剤の非イオン性乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤から選択される1つ以上の種々雑多な成分(存在する場合、1つ以上の種々雑多な成分は、化粧品組成物の約0.01~約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約8重量%を含む)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョンの形態であり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0075】
化粧品組成物は安定であり、レチノールは保存される。物理安定性に関して、特定の実施形態では、化粧品組成物は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりしない。
【0076】
別の実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも10サイクルの凍結解凍試験の間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりせず、凍結解凍試験は、化粧品組成物を安定性チャンバに配置し、-20℃で12時間の第1の間隔、続いて25℃で12時間の第2の間隔で、12時間間隔で温度変動に供することを含む。
【0077】
別の実施形態では、化粧品組成物の粘度は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、20%、15%、10%、または5%を超えて変化しない。
【0078】
レチノールの化学安定性に関して、様々な実施形態では、化粧品組成物を密封したポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)容器に組み込み、25℃および/または45℃で保存した場合、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、または95%のレチノールが8週間で保存される。
【0079】
一般に、化粧品組成物は、好ましくは、25℃で約10,000~約200,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。しかしながら、化粧品組成物は、25℃で約10,000~約200,000Pa.s、約10,000~約180,000Pa.s、約10,000~約150,000Pa.s、約10,000~約120,000Pa.s、約15,000~約200,000Pa.s、約15,000~約180,000Pa.s、約15,000~約150,000Pa.s、約15,000~約120,000Pa.s、約20,000~約200,000Pa.s、約20,000~約180,000Pa.s、約20,000~約150,000Pa.s、または約20,000~約120,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有してもよい。
実施例1
(レチノールを含む水中油型エマルジョン)
【0080】
実施例2
(安定性データ)
実施例1の組成物AおよびBを物理安定性試験に供し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。組成物の最初の製造時(T)に組成物を分析した。10日間の凍結解凍試験後、組成物を再度分析した。凍結解凍試験のために、組成物を安定性チャンバに配置し、12時間間隔で温度変動に供した。12時間、組成物を-20℃に保持した。次の12時間、組成物を25℃に保持した。このサイクルを10回(10日間)繰り返した。別個に、実施例1の組成物を、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で4週間(1ヶ月)後に評価し、4℃、25℃、37℃、および45℃にて8週間(2ヶ月)で再度評価し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。
【0081】
本発明組成物は、視覚的に相分離せず、微粒子を形成しなかったので、安定(「Y」)(はい)と見なされた。
【0082】
化学安定性、特に化粧品組成物中のレチノールの化学安定性(分解に対する抵抗性)も評価した。実施例1の組成物を密封したポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)カートリッジに個々に添加し、25℃および45℃で保存し、残留レチノールの量を8週間で決定した。レチノールの量は、UV-Visと組み合わせたHPLCによって決定された。較正曲線を作成し、各試料の曲線下面積を定量した。
【0083】
ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールおよび任意に4-t-ブチルシクロヘキサノールを含む水中油型エマルジョン
一実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、および任意に4-t-ブチルシクロヘキサノールを含む。化粧品組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は変動するが、特定の実施形態では、組成物の総重量に対して約10重量%~約40重量%である。さらなる実施形態では、組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、組成物の総重量に対して、約10重量%~約35重量%、約10~約30重量%、約10~約25重量%、約10~約20重量%、約12~約35重量%、約12~約30重量%、約12~約25重量%、約12~約20重量%、約12~約18重量%、約14~約30重量%、約14~約25重量%、約14~約20重量%、または約14~約18重量%である。
【0084】
一実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール(好ましくは上記の量の)、
(b)水、
(c)約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の非イオン性乳化剤、
(d)約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(e)約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(f)1つ以上の脂肪アルコール、
(g)1つ以上の脂肪化合物、および
(h)1つ以上の増粘ポリマー
を含み、
すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0085】
化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物中の他の成分の量に応じて変動する。一般に、組成物中の水の量は、化粧品組成物の総重量に対して約30~約85重量%である。特定の実施形態では、化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約30~約80重量%、約30~約70重量%、約30~約60重量%、約30~約50重量%、約40~約80重量%、約40~約70重量%、約40~約60重量%、約40~約50重量%、約50~約80重量%、約50~約75重量%、約50~約70重量%、約55~約85重量%、約55~約80重量%、約55~約75重量%、約55~約70重量%、約60~約85重量%、約60~約80重量%、約60~約75重量%、または約60~約70重量%である。
【0086】
約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルである非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、またはそれらの混合物が挙げられる。好ましいグリセリルエステルとしては、グリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0087】
様々な実施形態では、約3~約8のHLBを有する1つ以上のグリセリルエステルは、30℃未満の温度で固体であるグリセリルエステルから選択される。
【0088】
約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルである1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、変動し得る。特定の実施形態では、約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルである1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して0.1重量%~約5重量%である。さらなる実施形態では、約3~約8のHLBを有する1つ以上のグリセリルエステルから選択される非イオン性乳化剤の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.2重量%~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、約0.2~約2重量%、約0.3重量%~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約3重量%、約0.3~約2重量%、約0.5重量%~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%である。
【0089】
約16~約18のHLBを有する非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、エトキシル化乳化剤、例えば、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル、およびそれらの混合物が挙げられる。エトキシル化脂肪酸が特に好ましい。約16~18のHLBを有する非イオン性乳化剤のより網羅的であるが非限定的なリストは、「約16~約18のHLBを有する非イオン性乳化剤」という見出しの下に提供される。
【0090】
約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約5重量%である。さらなる実施形態では、約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.2重量%~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、約0.2~約2重量%、約0.3重量%~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約3重量%、約0.3~約2重量%、約0.5重量%~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%の範囲である。
【0091】
約9~約15のHLBを有する非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、アルキルポリグルコシド(セテアリルグルコシド)、ポリグリセロール系乳化剤(ポリギセリル(polygyceryl)-3メチルグルコースジステアレート)、ソルビタン脂肪エステル(ポリソルベート60)、糖エステルもしくはエーテル、糖系エステルもしくはエーテル、ポリオール脂肪エステルもしくはエーテル、グリセリル脂肪エステルもしくはエーテル、それらのエトキシレート、またはそれらの混合物が挙げられる。約9~約15のHLBを有する非イオン性乳化剤のより網羅的であるが非限定的なリストは、「約9~約15のHLBを有する非イオン性乳化剤」という見出しの下に提供される。
【0092】
約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、変動する。それにもかかわらず、様々な実施形態では、約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤の量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約5重量%である。さらなる実施形態では、約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.3~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約2重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、または約0.5~約2重量%、約1.0~約5重量%、約1.0~約4重量%、約1.0~約3重量%、または約1.0~約2重量%である。
【0093】
脂肪アルコールの非限定的な例としては、8~24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、特に、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックまたはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、およびそれらの混合物が挙げられる。脂肪アルコールのより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪アルコール」という見出しの下に提供される。
【0094】
1つ以上の脂肪アルコールの総量は、変動する。それにもかかわらず、様々な実施形態では、化粧品組成物中の1つ以上の脂肪アルコールの総量は、組成物の総重量に対して1重量%~約10重量%である。さらなる実施形態では、組成物中の1つ以上の脂肪アルコールの総量は、組成物の総重量に対して、約1~約8重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%の範囲である。
【0095】
脂肪化合物の非限定的な例としては、脂肪エステル(例えば、イソノニルイソノナノエート)、ポリオレフィン(ワセリン)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油(例えば、大豆油)、炭化水素系油(例えば、イソヘキサデカン)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。脂肪化合物のより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪化合物」という見出しの下に提供される。
【0096】
化粧品組成物中の1つ以上の脂肪化合物の総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、1つ以上の脂肪化合物の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約5重量%~約20重量%である。さらなる実施形態では、化粧品組成物中の1つ以上の脂肪化合物の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約5~15重量%、約5~約12重量%、約6~約20重量%、約6~約15重量%、約6~約12重量%である。
【0097】
有用な増粘ポリマーとしては、とりわけ、タウレート共重合体が挙げられる。タウレート共重合体の非限定的な例としては、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物が挙げられる。増粘ポリマーのより網羅的であるが非限定的なリストは、「増粘ポリマー」という見出しの下に提供される。
【0098】
一般に、1つ以上の増粘ポリマーの量は、使用される増粘ポリマーのタイプに応じて、および化粧品組成物の所望の粘度に応じて変動する。したがって、一実施形態では、1つ以上の増粘剤の総量は、本開示を通して示される粘度を達成するのに十分である。それにもかかわらず、様々な実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの総量は、化粧品組成物の総重量に対して約1~約8重量%の範囲であってもよい。様々な実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの量は、化粧品組成物の総重量に対して、約1~約6重量%、約1~約5重量%、約1~約3重量%の範囲であってもよい。
【0099】
シリコーンが、任意に化粧品組成物に含まれ得るが、いくつかの実施形態では、組成物は、シリコーンを含まないか、または本質的に含まない。シリコーンは、他の元素、ほとんどの場合炭素および水素と組み合わされた、シロキサン、元素状ケイ素および酸素の繰り返し単位で構成される合成ポリマーである。したがって、シリコーンは、ポリシロキサンとも呼ばれる。いくつかの例では、本例の化粧品組成物は、ジメチコン、アモジメチコン(amomdimethicone)、ジメチコノール、環状シロキサン、シロキサンなどのシリコーンを含まないか、または本質的に含まない。別の実施形態では、組成物は、1つ以上のシリコーンを含む。
【0100】
化粧品組成物中の1つ以上のシリコーンの総量は、存在する場合、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、1つ以上のシリコーンの総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約15重量%、約0.01~約10重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.01~約2重量%、約0.1~約15重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%である。
【0101】
化粧品組成物は、4-tert-ブチルシクロヘキサノールを必要とせず、必ずしも含まない-それは任意である。それにもかかわらず、特定の実施形態では、4-tert-ブチルシクロヘキサノールを含むことが好ましい。4-tert-ブチルシクロヘキサノールは、シス配置、トランス配置、またはシスおよびトランス配置の混合物であってもよい。とりわけ、4-tert-ブチルシクロヘキサノールは、皮膚刺激を低減する、皮膚を和らげる、ならびに/またはぴりぴり感、灼熱感、およびつっぱり感を低減もしくは緩和するのに有用である。
【0102】
4-tert-ブチルシクロヘキサノールの総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、化粧品組成物中の4-tert-ブチルシクロヘキサノールの総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1重量%~約5重量%である。さらなる実施形態では、4-tert-ブチルシクロヘキサノールの総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%、または約1~約2重量%である。
【0103】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上の水溶性溶媒を含む。水溶性溶媒の非限定的な例としては、グリセリン、モノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。さらなる実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択されてもよい。有用な水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に提供される。
【0104】
1つ以上の水溶性溶媒の総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、1つ以上の水溶性の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約20重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約20重量%、約0.1~約15重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約5重量%、約0.1重量%~約1重量%、約2~約20重量%、約2~約15重量%、約2~約10重量%、約2~約5重量%、約5~約20重量%、約5~約15重量%、または約5~約10重量%である。
【0105】
一実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上の種々雑多な成分を含む。種々雑多な成分の非限定的な例としては、(d)のジメチコンコポリオール乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤、ならびにそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも1つのさらなる皮膚活性剤、例えば、マデカソシドを含む。種々雑多な成分のより網羅的であるが非限定的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に提供される。
【0106】
種々雑多な成分は、存在する場合、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量であり得る。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
【0107】
一実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の組成物は、
(a)約10~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)水、
(c)約0.1~約5重量%の、約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルから選択される非イオン性乳化剤、
(d)約0.1~約5重量%の、約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(e)約0.1~約5重量%の、約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(f)約1~約10重量%の1つ以上の脂肪アルコール、
(g)約5~約20重量%の1つ以上の脂肪化合物、および
(h)1つ以上の増粘ポリマー
を含み、
組成物は水中油型エマルジョン、好ましくはゲルエマルジョンの形態であり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0108】
ゲルエマルジョンは、水中油型エマルジョンであり、水性相は、ゲルであり、油滴/微粒子は、ゲルマトリックス全体に分散している。
【0109】
特定の実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約40重量%、好ましくは約10~約20重量%、より好ましくは約12~約18重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約50~約85重量%、好ましくは約55~約80重量%、より好ましくは約55~約75重量%の水、
(c)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約4、より好ましくは約0.2~約3重量%の、約3~約8のHLBを有するグリセリルエステル、例えば、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、およびそれらの混合物から選択されるグリセリルエステル、好ましくはグリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のグリセリルエステルから選択される1つ以上の非イオン性乳化剤、
(d)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約4、より好ましくは約0.2~約3重量%の、約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、好ましくはエトキシル化脂肪酸、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のエトキシル化乳化剤、好ましくは1つ以上のエトキシル化脂肪酸、
(e)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.5~約5重量%、より好ましくは約0.5~約4重量%の、例えば、アルキルポリグルコシド(セテアリルグルコシド)、ポリグリセロール系乳化剤(ポリギセリル(polygyceryl)-3メチルグルコースジステアレート)、ソルビタン脂肪エステル(ポリソルベート60)、糖エステルもしくはエーテル、糖系エステルもしくはエーテル、ポリオール脂肪エステルもしくはエーテル、グリセリル脂肪エステルもしくはエーテル、それらのエトキシレート、またはそれらの混合物から選択さる、好ましくは糖エステルもしくはエーテルおよび糖系エステルもしくはエーテルから選択される、約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(f)約1~約10重量%、好ましくは約1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の、好ましくは8~24個の炭素原子を有する脂肪アルコールから選択される、好ましくはセチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックまたはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリルアルコール、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪アルコール、
(g)約5~約20重量%、好ましくは約5~約15重量%、より好ましくは約6~約12重量%の、例えば、脂肪エステル(例えば、イソノニルイソノナノエート)、ポリオレフィン(ワセリン)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油(例えば、大豆油)、炭化水素系油(例えば、イソヘキサデカン)、ならびにそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物、
(h)1つ以上の増粘ポリマー、好ましくは1つ以上のタウレート共重合体、特に、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のタウレート共重合体(1つ以上の増粘ポリマーの量は、任意に、約1~約8重量%、好ましくは約1~約5重量%、より好ましくは約1~約3重量%であってもよい)、
(i)任意に、4-tert-ブチルシクロヘキサノール(存在する場合、好ましくは約0.1~約5重量%、好ましくは約0.5~約4重量%、より好ましくは、0.5~約3重量%の量である)、
(j)任意に、1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、アルコール(例えば、C1-30、C1-15、C1-10、またはC1-4アルコール)、有機溶媒、ポリオール(多価アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコールなど)、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコールなど)、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、好ましくはエタノール、イソプロパノール、およびt-ブチルアルコールから選択される1つ以上のモノアルコール、ならびにプロピレングリコール、ブチレングリコール、およびペンチレングリコールから選択される1つ以上のグリコール(存在する場合、1つ以上の水溶性溶媒は、化粧品組成物の約0.1~約20重量%、好ましくは約0.1~約15重量%、より好ましくは約1~約15重量%を含む)、
(k)任意に、1つ以上のシリコーン、例えば、ジメチコン、ジメチコノール、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、およびアモジメチコン、好ましくはジメチコン(存在する場合、1つ以上のシリコーンは、約0.01~約10重量%、約0.1~約5重量%、より好ましくは約0.1~約3重量%の量であってもよい)、
(l)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤から選択される1つ以上の種々雑多な成分(存在する場合、1つ以上の種々雑多な成分は、化粧品組成物の約0.01~約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約8重量%を含む)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョン、好ましくはゲルエマルジョンであり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0110】
さらなる実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約40重量%、好ましくは約10~約20重量%、より好ましくは約12~約18重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約50~約85重量%、好ましくは約55~約80重量%、より好ましくは約55~約75重量%の水、
(c)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約4、より好ましくは約0.2~約3重量%の、約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルから選択される、特にグリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の非イオン性乳化剤、好ましくはグリセリルステアレート、
(d)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約4、より好ましくは約0.2~約3重量%の、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル、およびそれらの混合物から選択される約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、好ましくは1つ以上のエトキシル化脂肪酸、
(e)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.5~約5重量%、より好ましくは約0.5~約4重量%の、例えば、アルキルポリグルコシド(セテアリルグルコシド)、ポリグリセロール系乳化剤(ポリギセリル(polygyceryl)-3メチルグルコースジステアレート)、ソルビタン脂肪エステル(ポリソルベート60)、糖エステルもしくはエーテル、糖系エステルもしくはエーテル、ポリオール脂肪エステルもしくはエーテル、グリセリル脂肪エステルもしくはエーテル、それらのエトキシレート、またはそれらの混合物から選択さる、好ましくは糖エステルもしくはエーテルおよび糖系エステルもしくはエーテルから選択される、約9~約15のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤、
(f)約1~約10重量%、好ましくは約1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の、好ましくはセチルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびそれらの混合物から選択される8~24個の炭素原子を有する1つ以上の脂肪アルコール、
(g)約5~約20重量%、好ましくは約5~約15重量%、より好ましくは約6~約12重量%の、例えば、脂肪エステル(例えば、イソノニルイソノナノエート)、ポリオレフィン(ワセリン)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油(例えば、大豆油)、炭化水素系油(例えば、イソヘキサデカン)、ならびにそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物、
(h)約1~約8重量%、好ましくは約1~約5重量%、より好ましくは約1~約3重量%の1つ以上のタウレート共重合体、特に、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択される、好ましくはヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のタウレート共重合体、
(i)任意に、4-tert-ブチルシクロヘキサノール(存在する場合、好ましくは約0.1~約5重量%、好ましくは約0.5~約4重量%、より好ましくは、0.5~約3重量%の量である)、
(j)約0.1~約20重量%、好ましくは約0.1~約15重量%、より好ましくは約1~約5重量%の、1つ以上のモノアルコール(例えば、エタノール、イソプロパノール、およびt-ブチルアルコール)1つ以上のグリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、およびペンチレングリコール)、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、
(k)約0.01~約10重量%、約0.1~約5重量%、より好ましくは約0.1~約3重量%の1つ以上のシリコーン、例えば、ジメチコン、ジメチコノール、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、およびアモジメチコン、好ましくはジメチコン、
(l)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤から選択される1つ以上の種々雑多な成分(存在する場合、1つ以上の種々雑多な成分は、化粧品組成物の約0.01~約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約8重量%を含む)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョン、好ましくはゲルエマルジョンであり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0111】
組成物は、好ましくは、約4~約8、好ましくは約5~約8、より好ましくは約4.5~約7.5のpHを有する。
【0112】
化粧品組成物は安定である。例えば、一実施形態では、化粧品組成物は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりしない。
【0113】
別の実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも10サイクルの凍結解凍試験の間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりせず、凍結解凍試験は、化粧品組成物を安定性チャンバに配置し、-20℃で12時間の第1の間隔、続いて25℃で12時間の第2の間隔で、12時間間隔で温度変動に供することを含む。
【0114】
一実施形態では、化粧品組成物の粘度は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、20%、15%、10%、または5%を超えて変化しない。
【0115】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、好ましくは、25℃で約5,000~約200,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。しかしながら、化粧品組成物は、25℃で約10,000~約200,000Pa.s、約10,000~約180,000Pa.s、約10,000~約150,000Pa.s、約10,000~約120,000Pa.s、約15,000~約200,000Pa.s、約15,000~約180,000Pa.s、約15,000~約150,000Pa.s、約15,000~約120,000Pa.s、約20,000~約200,000Pa.s、約20,000~約180,000Pa.s、約20,000~約150,000Pa.s、または約20,000~約120,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有してもよい。
実施例3
(ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールおよび4-t-ブチルシクロヘキサノールを含む水中油型エマルジョン)
実施例4
(比較組成物)
【0116】
実施例5
実施例3および実施例4の組成物を安定性試験に供し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。組成物の最初の製造時(T)に組成物を分析した。10日間の凍結解凍試験後、組成物を再度分析した。凍結解凍試験のために、組成物を安定性チャンバに配置し、12時間間隔で温度変動に供した。12時間、組成物を-20℃に保持した。次の12時間、組成物を25℃に保持した。このサイクルを10回(10日間)繰り返した。別個に、実施例1の組成物を、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で4週間(1ヶ月)後に評価し、4℃、25℃、37℃、および45℃にて8週間(2ヶ月)で再度評価し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。
【0117】
本発明組成物は、視覚的に相分離せず、微粒子を形成しなかったので、安定(「Y」)(はい)と見なされた。比較組成物(C-1~C-3)は、相分離し、かつ/または微粒子を形成したため、安定ではない(「N」)(いいえ)と見なされた。データは、約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の非イオン性乳化剤(c)の重要性および約16~約18のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤(d)の重要性を示す。これらのタイプの乳化剤の1つが含まれない場合、比較組成物(C-1、C-2、C-3)のデータによって示されるように、得られた組成物は安定性を欠く、すなわち、相分離および微粒子形成を示す。
【0118】
トリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む水中油型エマルジョン
特定の実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む。アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンの量は変動するが、様々な実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約1~約5重量%である。様々な実施形態では、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンの量は、化粧品組成物の総重量に対して、約1.5~約5重量%、約2~約5重量%、約2.5~約5重量%、約1~約4重量%、約1.5~約4重量%、約2~約4重量%、約2.5~約4重量%、または約3重量%である。別の実施形態では、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンの総量は、化粧品組成物の総重量に対して約2.6~約3.4重量%である。
【0119】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、
(a)アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン(好ましくは上記の量の)、
(b)ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(c)2つ以上のタウレート共重合体、
(d)1つ以上の脂肪アルコール、
(e)1つ以上の脂肪化合物、
(f)1つ以上の非イオン性乳化剤、および
(g)水
を含み、
すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0120】
化粧品組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は変動するが、特定の実施形態では、組成物の総重量に対して約10重量%~約40重量%である。さらなる実施形態では、組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、組成物の総重量に対して、約10重量%~約35重量%、約10~約30重量%、約10~約25重量%、約10~約20重量%、約12~約35重量%、約12~約30重量%、約12~約25重量%、約12~約20重量%、約12~約18重量%、約14~約30重量%、約14~約25重量%、約14~約20重量%、または約14~約18重量%である。
【0121】
タウレート共重合体の非限定的な例としては、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0122】
特に好ましい実施形態では、2つ以上のタウレート共重合体の少なくとも1つは、ポリマー乳化剤として機能するタウレート共重合体から選択される、特に、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ステアレス-25メタクリレートクロスポリマー、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ベヘネス-25メタクリレートクロスポリマー、およびそれらの混合物から選択される。
【0123】
タウレート共重合体の非限定的な例としては、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0124】
2つ以上のタウレート共重合体の総量は変動するが、特定の実施形態では、2つ以上のタウレート共重合体の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約2重量%~約15重量%である。さらなる実施形態では、化粧品組成物中の2つ以上のタウレート共重合体の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約2~約12重量%、約2~約10重量%、約2~約8重量%、約2~約5重量%、約2~約4重量%、約2~約3重量%、約2.5~約15重量%、約2.5~約12重量%、約2.5~約10重量%、約2.5~約8重量%、約2.5~約5重量%、または約2.5~約4重量%である。
【0125】
好ましい実施形態では、化粧品組成物の2つ以上のタウレート共重合体に含まれる個々のタウレート共重合体のそれぞれは、化粧品組成物の総重量に対して、少なくとも0.7重量%、好ましくは少なくとも0.8重量%の最小量である。換言すれば、個々のタウレート共重合体はいずれも、化粧品組成物の総重量に対して0.7重量%未満の量では存在しない。したがって、特定の実施形態では、化粧品組成物中の2つ以上のタウレート共重合体の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約2重量%~約15重量%であり、ただし、2つ以上のタウレート共重合体の各個々のタウレート共重合体は、化粧品組成物の総重量に対して、少なくとも0.7重量%、好ましくは少なくとも0.8重量%の量である。
【0126】
さらなる実施形態では、化粧品組成物中の2つ以上のタウレート共重合体の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約2~約12重量%、約2~約10重量%、約2~約8重量%、約2~約5重量%、約2~約4重量%、約2~約3重量%、約2.5~約15重量%、約2.5~約12重量%、約2.5~約10重量%、約2.5~約8重量%、約2.5~約5重量%、または約2.5~約4重量%であり、ただし、2つ以上のタウレート共重合体の各個々のタウレート共重合体は、化粧品組成物の総重量に対して、少なくとも0.7重量%、好ましくは少なくとも0.8重量%の量である。
【0127】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、3つ以上のタウレート共重合体を含むことが好ましい。特に、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択される3つ以上のタウレート共重合体を含むことが有用である。より好ましくは、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体を含む3つ以上のタウレート共重合体を使用することが有用である。特に好ましい実施形態では、これらの3つのタウレート共重合体は、化粧品組成物の総重量に対して、以下の量で含まれる:
0.1~4重量%、好ましくは0.5~3重量%、より好ましくは0.6~2重量%のアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
0.7~4重量%、好ましくは0.7~3重量%、より好ましくは、0.8~2重量%のアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および
0.1~約4重量%、好ましくは0.5~3重量%、より好ましくは0.6~2重量%のヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体。
【0128】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、
0.6~2重量%のアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
0.8~2重量%のアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および
0.6~2重量%のヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体
を含む。
【0129】
脂肪アルコールの非限定的な例としては、C-C20脂肪アルコール、例えば、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキジルアルコール、エイコシルアルコール、ミリスチルアルコール、2-ドデシルヘキサデカノール、2-テトラデシル-1-オクタデカノール、2-テトラデシル-1-エイコサノール、2-ヘキサデシル-1-オクタデカノール、2-ヘキサデシル-1-エイコサノール、オクチルドデカノール、2-オクチル-1-ドデカノール、およびそれらの混合物から選択されるものが挙げられる。有用な脂肪アルコールのより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪アルコール」という見出しの下に含まれる。
【0130】
1つ以上の脂肪アルコールの総量は変動するが、特定の実施形態では、組成物の総重量に対して約0.5重量%~約10重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の脂肪アルコールの量は、組成物の総重量に対して、約0.5~約8重量%、約0.5~約5重量%0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1重量%~約3重量%、約1.5~約10重量%、約1.5~約8重量%、約1.5~約5重量%、約1.5~約4重量%、約1.5~約3重量%である。
【0131】
脂肪化合物の非限定的な例としては、脂肪エステル(イソノニルイソノナノエートなど)、ポリオレフィン(ワセリンなど)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油、炭化水素系油(イソヘキサデカンなど)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。脂肪化合物のより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪化合物」という見出しの下に含まれる。
【0132】
化粧品組成物中の1つ以上の脂肪化合物の量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約2重量%~約25重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の脂肪化合物の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約2~約20重量%、約2~約15重量%、約2~約12重量%、約3~約20重量%、約3~約15重量%、約3~約12重量%、約5~約20重量%、約5~約15重量%、約5~約12重量%、約6~約15重量%、または約6~約12重量%である。
【0133】
非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、アルカノールアミド、ソルビタン脂肪エステル(ソルビタンイソステアレートおよびソルビタンオレエートなど)、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル(ポリソルベート80など)、ポリオールエステル、グリセリルエステル、ポリグルコシド(セテラリル(ceteraryl)グルコシドなど)、グリセロールエーテル、オキシエチレン化エーテル、オキシプロピレン化エーテル、およびエチレングリコールポリマーが挙げられる。非イオン性乳化剤のより網羅的であるが非限定的なリストは、「非イオン性乳化剤」という見出しの下に含まれる。
【0134】
化粧品組成物中の1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.1重量%~約10重量%である。さらなる実施形態では、化粧品組成物中の1つ以上の非イオン性乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約0.2~約10重量%、約0.2~約8重量%、約0.2~約5重量%、約0.2~約3重量%、約0.3~約10重量%、約0.3~約8重量%、約0.3~約5重量%、または約0.3~約3重量%、0.5~約10重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約5重量%、または約0.5~約3重量%、1.0~約10重量%、約1.0~約8重量%、約1.0~約5重量%、または約1.0~約3重量%である。
【0135】
化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物中の他の成分の量に応じて変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、水の量は、約35重量%~約85重量%である。さらなる実施形態では、水の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約35~約80重量%、約35~約75重量%、約35~約70重量%、約40~約85重量%、約40~約80重量%、約40~約75重量%、約40~約70重量%、約50~約85重量%、約50~約80重量%、約50~約75重量%、約50~約70重量%である。
【0136】
水溶性溶媒の非限定的な例としては、グリセリン、モノアルコール、ポリオール(多価アルコールなど)、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に含まれる。
【0137】
1つ以上の水溶性溶媒の総量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約20重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約15重量%、約0.1~約10重量%、約0.5~約20重量%、約0.5~約15重量%、約0.5~約10重量%、約1~約20重量%、約1~約15重量%、約1~約10重量%である。
【0138】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、任意に、2つ以上のタウレート共重合体(c)とは異なる1つ以上の増粘ポリマーを含んでもよい。有用な増粘ポリマーの非限定的なリストは、「増粘ポリマー」という見出しの下に含まれる。
【0139】
1つ以上の増粘ポリマーの量は、存在する場合、変動するが、特定の実施形態では、組成物の総重量に対して約0.01~約5重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの総量は、組成物の総重量に対して、約0.01~約4重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、または約0.5~約3重量%である。
【0140】
皮膚活性剤の非限定的な例としては、マデカソシド、保湿剤、脱色剤、しわ防止剤、脂性皮膚用皮膚活性剤、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、皮膚美白剤、およびそれらの混合物が挙げられる。有用な種々雑多な成分のより網羅的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に含まれる。
【0141】
種々雑多な成分を、例えば、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量で化粧品組成物に含めることができる。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
【0142】
シリコーンが、任意に化粧品組成物に含まれ得るが、好ましくは、組成物は、シリコーンを含まないか、または本質的に含まない。シリコーンは、他の元素、ほとんどの場合炭素および水素と組み合わされた、シロキサン、元素状ケイ素および酸素の繰り返し単位で構成される合成ポリマーである。したがって、シリコーンは、ポリシロキサンとも呼ばれる。いくつかの例では、本例の化粧品組成物は、ジメチコン、アモジメチコン(amomdimethicone)、ジメチコノール、環状シロキサン、シロキサンなどを含まないか、または本質的に含まないことができる。
【0143】
特定の実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の組成物は、
(a)約1~約5重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、
(b)約10~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(c)約2~約15重量%の2つ以上のタウレート共重合体、
(d)約0.5~約10重量%の1つ以上の脂肪アルコール、
(e)約5~約25重量%の1つ以上の脂肪化合物、
(f)約0.1~約10重量%の1つ以上の非イオン性乳化剤、および
(g)水
を含み、
組成物は水中油型エマルジョン、好ましくはゲルエマルジョンであり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0144】
特定の実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約1~約5重量%、好ましくは約2~約4重量%、より好ましくは約2~約4重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、
(b)約10~約40重量%、より好ましくは約10~約20重量%、より好ましくは約12~約18重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(c)約2~約15重量%、好ましくは約2~約8重量%、より好ましくは約2~約5重量%の、例えば、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択される2つ以上、好ましくは3つ以上のタウレート共重合体、好ましくはアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体の3つすべて、
(d)約0.5~約10重量%、好ましくは約0.5~約8重量%、より好ましくは約1~約5重量%の、好ましくは10~30個の炭素原子を有する、より好ましくはデシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシル、ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ミリシルアルコールおよびそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪アルコール、
(e)約5~約25重量%、好ましくは約5~約20重量%、より好ましくは約5~約15重量%の1つ以上の脂肪化合物、例えば、脂肪エステル(イソノニルイソノナノエートなど)、ポリオレフィン(ワセリンなど)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油、炭化水素系油(イソヘキサデカンなど)、ならびにそれらの混合物から選択される、より好ましくはイソヘキサデカン、イソノニルイソノナノエート、スクアレン、大豆油、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物、
(f)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約5、さらにより好ましくは約0.1~約3重量%の、例えば、アルカノールアミド、ソルビタン脂肪エステル(例えば、ソルビタンイソステアレートおよびソルビタンオレエート)、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル(例えば、ポリソルベート-80)、ポリオールエステル、グリセリルエステル、ポリグルコシド(例えば、セテアリルグルコシド)、グリセロールエーテル、オキシエチレン化エーテル、オキシプロピレン化エーテル、およびエチレングリコールポリマーから選択される、好ましくはポリソルベート80、セテアリルグルコシド、ソルビタンイソステアレート、ソルビタンオレエート、それらの混合物から選択される1つ以上の非イオン性乳化剤、
(g)約40~約80重量%、好ましくは約40~約70重量%、より好ましくは約45~約65重量%の水、
(h)任意に、1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、アルコール(例えば、C1-30、C1-15、C1-10、またはC1-4アルコール)、有機溶媒、ポリオール(多価アルコール)、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、カプリリルグリコールなど)、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、好ましくは1つ以上のグリコール、特にプロピレングリコール(存在する場合、1つ以上の水溶性溶媒は、化粧品組成物の約0.1~約20重量%、好ましくは約0.1~約15重量%、より好ましくは約1~約15重量%を含む)、
(i)任意に、例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリC10-30アルキルアクリレート、およびそれらの混合物から選択される、(c)の1つ以上のタウレート共重合体とは異なる1つ以上の増粘ポリマー、好ましくはポリC10-30アルキルアクリレート(存在する場合、1つ以上の増粘ポリマーは、化粧品組成物の約0.01~約5重量%、好ましくは約0.05~約4重量%、より好ましくは約0.1~約3重量%を含む)、
(j)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(f)の非イオン性乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤から選択される1つ以上の種々雑多な成分(好ましくは、1つ以上の種々雑多な成分の少なくとも1つは、マデカソシドなどのさらなる皮膚活性剤であり、存在する場合、1つ以上の種々雑多な成分は、化粧品組成物の約0.01~約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約8重量%を含む)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョン、好ましくはゲルエマルジョンであり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0145】
上記のように、特定の実施形態では、化粧品組成物中に3つ以上のタウレート共重合体を含むことが好ましい。3つ以上のタウレート共重合体は、化粧品組成物の総重量に対して好ましくは以下の量の、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体であってもよい:
0.1~4重量%、好ましくは0.5~3重量%、より好ましくは0.6~2重量%のアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
0.7~4重量%、好ましくは0.7~3重量%、より好ましくは、0.8~2重量%のアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および
0.1~約4重量%、好ましくは0.5~3重量%、より好ましくは0.6~2重量%のヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体。
【0146】
特に好ましい実施形態では、化粧品組成物は、
0.6~2重量%のアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
0.8~2重量%のアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および
0.6~2重量%のヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体
を含む。
【0147】
好ましい実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約1~約5重量%、好ましくは約2~約4重量%、より好ましくは約2~約4重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、
(b)約10~約40重量%、より好ましくは約10~約20重量%、より好ましくは約12~約18重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(c)約2~約15重量%、好ましくは約2~約8重量%、より好ましくは約2~約5重量%の、例えば、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物から選択される2つ以上、好ましくは3つ以上のタウレート共重合体、好ましくはアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
(d)約0.5~約10重量%、好ましくは約0.5~約8重量%、より好ましくは約1~約5重量%の、10~30個の炭素原子を有する1つ以上の脂肪アルコール、例えば、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシル、ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ミリシルアルコールおよびそれらの混合物から選択される、好ましくはベヘニルアルコールおよびセテアリルアルコールを含む、1つ以上の脂肪アルコール、
(e)約5~約25重量%、好ましくは約5~約20重量%、より好ましくは約5~約15重量%の1つ以上の脂肪化合物、例えば、脂肪エステル(イソノニルイソノナノエートなど)、ポリオレフィン(ワセリンなど)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油、炭化水素系油(イソヘキサデカンなど)、ならびにそれらの混合物から選択される、より好ましくはイソヘキサデカン、イソノニルイソノナノエート、スクアレン、大豆油、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物、
(f)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約5、さらにより好ましくは約0.1~約3重量%の、例えば、ソルビタン脂肪エステル(例えば、ソルビタンイソステアレートおよびソルビタンオレエート)、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル(例えば、ポリソルベート-80)、ポリオールエステル、グリセリルエステル、ポリグルコシド(例えば、セテアリルグルコシド)から選択される、好ましくはポリソルベート80、セテアリルグルコシド、ソルビタンイソステアレート、ソルビタンオレエート、それらの混合物から選択される1つ以上の非イオン性乳化剤、
(g)約40~約80重量%、好ましくは約40~約70重量%、より好ましくは約45~約65重量%の水、
(h)約0.1~約20重量%、好ましくは約0.1~約15重量%、より好ましくは約1~約15重量%の1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、アルコール(例えば、C1-30、C1-15、C1-10、またはC1-4アルコール)、有機溶媒、ポリオール(多価アルコール)、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、カプリリルグリコールなど)、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、好ましくは1つ以上のグリコール、好ましくはプロピレングリコール、
(i)任意に、例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリC10-30アルキルアクリレート、およびそれらの混合物から選択される、(c)の1つ以上のタウレート共重合体とは異なる1つ以上の増粘ポリマー、好ましくはポリC10-30アルキルアクリレート(存在する場合、1つ以上の増粘ポリマーは、化粧品組成物の約0.01~約5重量%、好ましくは約0.05~約4重量%、より好ましくは約0.1~約3重量%を含む)、
(j)約0.01~約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約8重量%の1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(f)の非イオン性乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤から選択される1つ以上の種々雑多な成分(好ましくは、1つ以上の種々雑多な成分の少なくとも1つは、さらなる皮膚活性剤、好ましくはマデカソシドである)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョン、好ましくはゲルエマルジョンであり、すべての重量パーセントは化粧品組成物の総重量に基づく。
【0148】
上記のように、いくつかの例では、3つ以上のタウレート共重合体が化粧品組成物に含まれてもよい。3つ以上のタウレート共重合体は、化粧品組成物の総重量に対して好ましくは以下の量の、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体であってもよい:
0.1~4重量%、好ましくは0.5~3重量%、より好ましくは0.6~2重量%のアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
0.7~4重量%、好ましくは0.7~3重量%、より好ましくは、0.8~2重量%のアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および
0.1~約4重量%、好ましくは0.5~3重量%、より好ましくは0.6~2重量%のヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体。
【0149】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、
0.6~2重量%のアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、
0.8~2重量%のアクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および
0.6~2重量%のヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体
を含む。
【0150】
組成物は、好ましくは、約5.5~約8、好ましくは約5.5~約7.5、より好ましくは約5.5~約7のpHを有する。
【0151】
本開示の化粧品組成物は安定である。例えば、化粧品組成物は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりしない。
【0152】
様々な実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも10サイクルの凍結解凍試験の間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりせず、凍結解凍試験は、化粧品組成物を安定性チャンバに配置し、-20℃で12時間の第1の間隔、続いて25℃で12時間の第2の間隔で、12時間間隔で温度変動に供することを含む。
【0153】
様々な実施形態では、化粧品組成物の粘度は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、20%、15%、10%、または5%を超えて変化しない。
【0154】
化粧品組成物は、好ましくは、25℃で約5,000~約200,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。しかしながら、化粧品組成物は、25℃で約10,000~約200,000Pa.s、約10,000~約180,000Pa.s、約10,000~約150,000Pa.s、約10,000~約120,000Pa.s、約10,000~約100,000Pa.s、約10,000~約80,000Pa.s、約15,000~約200,000Pa.s、約15,000~約180,000Pa.s、約15,000~約150,000Pa.s、約15,000~約120,000Pa.s、約15,000~約100,000Pa.s、約15,000~約80,000Pa.s、約20,000~約200,000Pa.s、約20,000~約180,000Pa.s、約20,000~約150,000Pa.s、約20,000~約120,000Pa.s、約20,000~約100,000Pa.s、約20,000~約80,000Pa.s、約30,000~約200,000Pa.s、約30,000~約180,000Pa.s、約30,000~約150,000Pa.s、約30,000~約120,000Pa.s、約30,000~約100,000Pa.s、約30,000~約80,000Pa.s、約35,000~約200,000Pa.s、約35,000~約180,000Pa.s、約35,000~約150,000Pa.s、約35,000~約120,000Pa.s、約35,000~約100,000Pa.s、約35,000~約80,000Pa.s、約40,000~約200,000Pa.s、約40,000~約180,000Pa.s、約40,000~約(bout)150,000Pa.s、約40,000~約120,000Pa.s、約40,000~約100,000Pa.s、約40,000~約80,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有してもよい。
実施例6
(アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む水中油型エマルジョン)
実施例7
(比較組成物)
【0155】
実施例8
(安定性試験)
実施例1および実施例2の組成物を安定性試験に供し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。組成物の最初の製造時(T)に組成物を評価した。10日間の凍結解凍試験後、組成物を再度評価した。組成物を安定性チャンバに配置し、12時間間隔で温度変動に供した。12時間、組成物を-20℃に保持した。次の12時間、組成物を25℃に保持した。このサイクルを10回(10日間)繰り返した。別個に、実施例1および実施例2の組成物を、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で2週間後、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で4週間(1ヶ月)後に評価し、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵にて8週間(2ヶ月)で再度評価し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。
【0156】
本発明組成物は、視覚的に相分離せず、微粒子を形成しなかったので、安定(「Y」)(はい)と見なされた。しかしながら、比較組成物(C-1~C-6)は、相分離して微粒子を形成した。したがって、比較組成物は安定ではない(「N」)(いいえ)と見なされた。
【0157】
データは、とりわけ、組成物の総重量に対して少なくとも2重量%の量の少なくとも2つのタウレート共重合体を含むことの重要性を示している。
【0158】
セラミド-NPを含む水中油型エマルジョン
セラミドNPは、「(9Z)-N-[(2S,3S,4R)-1,3,4-トリヒドロキシオクタデカン-2-イル]オクタデカ-9-エンアミド」を表す。セラミドNPは、飽和脂肪酸(ステアリン酸)でN-アシル化されたフィトスフィンゴシン骨格からなる。セラミドNPは、乾燥した皮膚の水分補給、かゆみ、慢性乾燥の低減、かゆみの軽減、剥離および落屑の低減などの多くの利益を皮膚にもたらす。
【0159】
一般に、化粧品組成物中のセラミドNPの量は、組成物の総重量に対して約0.1重量%~約5重量%の範囲である。様々な実施形態では、セラミドNPの量は、組成物の総重量に対して、約0.1重量%~約4.0重量%、約0.1~約3重量%、約0.2重量%~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約2重量%、約0.2~約3重量%、約0.3~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約3重量%、約0.3~約2重量%、約0.4~約5重量%、約0.4~約4重量%、約0.4~約3重量%、約0.4~約2重量%、約0.5重量%~約5重量%、約0.5重量%、約4重量%、約0.5重量%~約3重量%、約0.5~約2重量%、または0.5~約1重量%の範囲である。なおさらなる実施形態では、セラミドNPの量は、組成物の総重量に対して、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、または少なくとも0.6重量%であり、最大約1、2、3、4、または5重量%を有し得る。
【0160】
一態様では、本開示は、とりわけ、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物に関する。一実施形態では、化粧品組成物は、
(a)セラミドNP、
(b)水、
(c)ポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤、
(d)約3~約6のHLB(親水性-親油性バランス)を有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤、
(e)エトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤、
(f)1つ以上の脂肪アルコール、ならびに
(g)1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物
を含み、
組成物は水中油型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0161】
特定の実施形態では、化粧品組成物は、(a)および(c)~(g)に関する以下の重量比の1つ以上を含む:
約1.5:1~約8:1((c):(a))の、セラミドNPに対するポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の重量比、ならびに/または
約0.8:1~約4:1((d):(a))の、セラミドNPに対する約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤の重量比、ならびに/または
約0.7:1~約4:1((e):(a))の、セラミドNPに対するエトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の重量比、ならびに/または
約0.7:1~約4:1((f):(a))の、セラミドNPに対する1つ以上の脂肪アルコールの重量比、ならびに/または
約4:1~約20:1((g):(a))の、セラミドNPに対する1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の重量比。
【0162】
本開示の組成物中の水の量は、化粧品組成物中の他の成分の量に応じて変動し得る、および変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、組成物中の水の量は、組成物の総重量に対して約50~約90重量%である。様々な実施形態では、化粧品組成物中の水の量は、組成物の総重量に対して、約55~約90重量%、約60~約90重量%、約65~約90重量%、約70~約90重量%、約60~約85重量%、約65~約85重量%、約70~約85重量%、約60~約80重量%、約65~約80重量%、または約70~約80重量%である。
【0163】
ポリグリセロール系乳化剤の非限定的な例としては、ポリグリセリル10-ステアレート、ポリグリセリル-3-カプレート、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、またはそれらの混合物が挙げられる。ポリグリセロール系乳化剤のより網羅的であるが非限定的なリストは、「ポリグリセロール系乳化剤」という見出しの下に含まれる。
【0164】
ポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の量は変動するが、いくつかの実施形態では、組成物の総重量に対して約0.5重量%~約5重量%である。さらなる実施形態では、ポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の量は、組成物の総重量に対して、約0.5重量%~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%、約0.6~約5重量%、約0.6~約4重量%、約0.6~約3重量%、約0.6~約2重量%、約0.8~約4重量%、約0.8重量%約3重量%、または約0.8~約2重量%である。
【0165】
約3~約8のHLBを有するグリセリルエステルの非限定的な例としては、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物が挙げられる。少なくとも1つの例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、およびそれらの混合物を含む。グリセリルエステルのより網羅的であるが非限定的なリストは、「グリセリル脂肪エステル」という見出しの下に提供される。
【0166】
一般に、約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される第2の乳化剤の1つ以上の量は、組成物の総重量に対して約0.5重量%~約5重量%の範囲であってもよい。様々な実施形態では、約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される第2の乳化剤の1つ以上の量は、組成物の総重量に対して、約0.2~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、約0.5重量%~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%、約0.6~約5重量%、約0.6~約4重量%、約0.6~約3重量%、約0.6~約2重量%、約0.8~約4重量%、約0.8重量%約3重量%、または約0.8~約2重量%、約1.0~約4重量%、約1.0重量%約3重量%、または約1.0~約2重量%の範囲であってもよい。
【0167】
40~100個のプロピレンオキシド基および12~24個の炭素の範囲の脂肪酸鎖を有するエトキシル化脂肪酸の非限定的な例としては、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸(nonadecylic aciud)、アラキジン酸、ヘンイコシル酸(heniicosylic acid)、ベヘン酸、トリコシル酸(tricosylic cid)、およびリグノセリン酸、特に40~100個のプロピレンオキシド基を含有するものが挙げられる。エトキシル化脂肪酸のより網羅的であるが非限定的なリストは、「エトキシル化脂肪酸」という見出しの下に提供される。
【0168】
エトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の量は、変動する。それにもかかわらず、様々な実施形態では、組成物の総重量に対して約0.5重量%~約5重量%である。様々な実施形態では、エトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の総量は、組成物の総重量に対して、約0.2~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、約0.5重量%~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%、約0.6~約5重量%、約0.6~約4重量%、約0.6~約3重量%、約0.6~約2重量%、約0.8~約4重量%、約0.8重量%約3重量%、または約0.8~約2重量%、約1.0~約4重量%、約1.0重量%約3重量%、または約1.0~約2重量%である。
【0169】
脂肪アルコールの非限定的な例としては、12~24個の炭素原子を有するものが挙げられる。例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックまたはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリルアルコール、およびそれらの混合物から選択される脂肪アルコール。脂肪アルコールのより網羅的であるが非限定的なリストは、「脂肪アルコール」という見出しの下に提供される。
【0170】
化粧品組成物中の1つ以上の脂肪アルコールの量は、変動してもよいが、様々な実施形態では、組成物の総重量に対して約0.2重量%~約5重量%の範囲である。様々な実施形態では、組成物中の1つ以上の脂肪アルコールの量は、組成物の総重量に対して、約0.2~約5重量%、約0.2~約4重量%、約0.2~約3重量%、約0.2~約2重量%、約0.3~約5重量%、約0.3~約4重量%、約0.3~約3重量%、約0.3~約2重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%、約0.7~約4重量%、約0.7~約3重量%、約0.7~約2重量%の範囲である。
【0171】
非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の非限定的な例としては、脂肪エステル(イソプロピルミリステート、ソルビタンイソステアレート)、サルコシネート、例えばアシルサルコシネート、植物油および/または野菜油、ならびにそれらの混合物が挙げられる。サルコシネートの非限定的な例は、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ナトリウムココイルサルコシネート、ナトリウムミリストイルサルコシネート、ナトリウムカプロイルサルコシネート、TEA-ココイルサルコシネート、アンモニウムココイルサルコシネート、アンモニウムラウロイルサルコシネート、ダイマージリノレイルビス-ラウロイルグルタメート/ラウロイルサルコシネート、二ナトリウムラウロアンホジアセテートラウロイルサルコシネート、イソプロピルラウロイルサルコシネート、カリウムココイルサルコシネート、カリウムラウロイルサルコシネート、ナトリウムココイルサルコシネート、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ナトリウムミリストイルサルコシネート、ナトリウムオレオイルサルコシネート、ナトリウムパルミトイルサルコシネート、TEA-ココイルサルコシネート、TEA-ラウロイルサルコシネート、TEA-オレオイルサルコシネート、TEA-パームカーネルサルコシネート、およびそれらの組合せからなる群から選択され得る。非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物のさらなる非限定的な例は、「脂肪化合物」という見出しの下に含まれる。
【0172】
1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の総量は、変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の総量は、組成物の総重量に対して約4~約20重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の総量は、組成物の総重量に対して、約1~約20重量%、約1~約15重量%、約1~約10重量%、約2~約20重量%、約2~約15重量%、約2~約10重量%、約3~約20重量%、約3~約15重量%、約3~約10重量%、約4~約20重量%、約4~約15重量%、または約4~約10重量%である。
【0173】
様々な実施形態では、化粧品組成物は、任意に、1つ以上の増粘ポリマーを含んでもよい。有用な増粘ポリマーのリストは、「増粘ポリマー」という見出しの下に提供される。
【0174】
1つ以上の増粘ポリマーの量は、存在する場合、変動する。それにもかかわらず、様々な実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの総量は、組成物の総重量に対して約0.01~約5重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの総量は、組成物の総重量に対して、約0.01~約4重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、または約0.5~約3重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、または約1~約3重量%、約1.5~約5重量%、約1.5~約4重量%、または約1.5~約3重量%である。
【0175】
様々な実施形態では、化粧品組成物は、任意に、1つ以上の水溶性溶媒を含んでもよい。水溶性溶媒の非限定的な例としては、例えば、グリセリン、アルコール(例えば、C1-30、C1-15、C1-10、またはC1-4アルコール)、有機溶媒、ポリオール、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に含まれる。
【0176】
様々な実施形態では、シリコーンが、任意に化粧品組成物に含まれ得るが、好ましくは、組成物は、シリコーンを含まないか、または本質的に含まない。シリコーンは、他の元素、ほとんどの場合炭素および水素と組み合わされた、シロキサン、元素状ケイ素および酸素の繰り返し単位で構成される合成ポリマーである。したがって、シリコーンは、ポリシロキサンとも呼ばれる。いくつかの例では、本例の化粧品組成物は、ジメチコン、アモジメチコン(amomdimethicone)、ジメチコノール、環状シロキサン、シロキサンなどを含まないか、または本質的に含まないことができる。
【0177】
1つ以上の水溶性溶媒の総量は、変動し得る、および変動するが、典型的には、化粧品組成物の総重量に対して約1~約20重量%である。場合によっては、1つ以上の水溶性溶媒の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約1~約15重量%、約1~約10重量%、約1~約5重量%、約2~約20重量%、約2~約15重量%、約2~約10重量%、約2~約5重量%、約5~約20重量%、約5~約15重量%、または約5~約10重量%であってもよい。
【0178】
一実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上の種々雑多な成分を含む。種々雑多な成分の非限定的な例としては、(d)のジメチコンコポリオール乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤、ならびにそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも1つのさらなる皮膚活性剤、例えば、マデカソシドを含む。種々雑多な成分のより網羅的であるが非限定的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に提供される。
【0179】
種々雑多な成分は、存在する場合、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量であり得る。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
【0180】
特定の実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約0.1~約5重量%のセラミドNP、
(b)水、
(c)約0.5~約5重量%の、ポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤、
(d)約0.5~約5重量%の、約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤、
(e)約0.5~約5重量%の、エトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤、
(f)約0.2~約5重量%の1つ以上の脂肪アルコール、ならびに
(g)約4~約20重量%の1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物
を含み、
組成物は水中油型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づき、ただし、以下の比の1つ以上が適用される:
約1.5:1~約8:1((c):(a))の、セラミドNPに対するポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の重量比、ならびに/または
約0.8:1~約4:1((d):(a))の、セラミドNPに対する約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤の重量比、ならびに/または
約0.7:1~約4:1((e):(a))の、セラミドNPに対するエトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の重量比、ならびに/または
約0.7:1~約4:1((f):(a))の、セラミドNPに対する1つ以上の脂肪アルコールの重量比、
約4:1~約20:1((g):(a))の、セラミドNPに対する1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の重量比。
【0181】
様々な実施形態では、化粧品組成物は、成分(a)および(c)~(g)に関する1つ以上の比を含むことが好ましい。
【0182】
一実施形態では、セラミドNPに対するポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の重量比は、約1.5:1~約8:1((c):(a))、好ましくは約1.5:1~約5:1、より好ましくは約1.5:1~約3:1である。
【0183】
一実施形態では、セラミドNPに対する約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤の重量比は、約0.8:1~約4:1((d):(a))、好ましくは1:1~約3:1、より好ましくは約1.2:1~約2.5:1である。
【0184】
一実施形態では、セラミドNPに対するエトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の重量比は、約0.7:1~約4:1((e):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1である。
【0185】
一実施形態では、セラミドNPに対する1つ以上の脂肪アルコールの重量比は、約0.7:1~約4:1((f):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1である。
【0186】
一実施形態では、セラミドNPに対する1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の重量比は、約4:1~約20:1((g):(a))、好ましくは約5:1~15:1、より好ましくは約6:1~10:1である。
【0187】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、成分(a)および(c)~(g)に関して以下の比を含む:
セラミドNPに対するポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の重量比は、約1.5:1~約8:1((c):(a))、好ましくは約1.5:1~約5:1、より好ましくは約1.5:1~約3:1であり、
セラミドNPに対する約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤の重量比は、約0.8:1~約4:1((d):(a))、好ましくは1:1~約3:1、より好ましくは約1.2:1~約2.5:1であり、
セラミドNPに対するエトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の重量比は、約0.7:1~約4:1((e):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1であり、
セラミドNPに対する1つ以上の脂肪アルコールの重量比は、約0.7:1~約4:1((f):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1であり、かつ
セラミドNPに対する1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の重量比は、約5:1~約20:1((g):(a))、好ましくは約5:1~15:1、より好ましくは約6:1~10:1である。
【0188】
特定の実施形態では、水中油型エマルジョン(emuision)の形態の化粧品組成物は、
(a)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約3重量%、より好ましくは約0.2~約2重量%、さらにより好ましくは、約0.3~約1.5重量%のセラミドNP、
(b)約50~約90重量%、好ましくは約55~約80重量%、より好ましくは約55~約75重量%の水、
(c)約0.5~約5重量%、より好ましくは約0.5~約4重量%、さらにより好ましくは約0.8~約3重量%の、ポリグリセロール系乳化剤、好ましくは、
C12-22飽和、不飽和および分岐鎖脂肪酸の1つ以上のポリグリセリルエステル、例えば、ポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-2-セスキオレエート、トリグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルモノオレエート、テトラグリセリルモノオレエート、ならびにそれらの混合物、ならびにまたは
1つ以上のポリグリセリルメチルグルコース界面活性剤、例えば、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、ポリグリセリル-6メチルグルコースジステアレート、ポリグリセリル-10メチルグルコースジステアレート
から選択される1つ以上の第1の乳化剤、
(d)約0.5~約5重量%、より好ましくは約0.5~約4重量%、さらにより好ましくは約0.8~約3重量%の、好ましくはビス-ジグリセリルポリアシルアジペート-2、グリセリルベヘネート、グリセリルカプレート、グリセリルココエート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルオレエート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルセスキオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルステアレートシトレート、グリセリルステアレートラクテート、グリセリルジオレエート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、およびそれらの混合物から選択される、より好ましくはグリセリルステアレート、ビス-ジグリセリルポリアシルアジペート、またはそれらの混合物から選択される約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤、
(e)約0.5~約5重量%、好ましくは約0.5~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の、好ましくは8~24個の炭素原子を含有し、2~200分子のエチレンオキシドを有する脂肪酸に由来するエトキシル化脂肪酸から選択される、より好ましくはポリエトキシル化(polethoxylated)ステアリン酸エステル、例えばPEG-9ステアレート、PEG-8ジステアレート、PEG-20ステアレート、PEG-8ステアレート、PEG-8オレエート、PEG-20ステアレート、PEG-30ステアレート、PEG-40ステアレート、PEG-50ステアレート、PEG-100ステアレート、PEG-150ラウレート、およびそのための混合物から選択される1つ以上の第3の乳化剤、
(f)約0.2~約5重量%、好ましくは約0.3~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の、好ましくは10~30個の炭素原子を有する、より好ましくはデシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシル、ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、ベヘニルアルコール、リナロール、オレイルアルコール、ミリシルアルコールおよびそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪アルコール、
(g)約4~約20重量%、好ましくは約4~約15重量%、より好ましくは約5~約10重量%の、好ましくは脂肪エステル(例えば、イソプロピルミリステート、ソルビタンイソステアレート)、アシルサルコシネート、油、アルカン(パラフィン)、脂肪酸、脂肪アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、ワックス、ラノリン、およびそれらの混合物から選択される、好ましくは脂肪エステルアシルサルコシネート、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物、
(h)任意に、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール(存在する場合、好ましくは約10~約40重量%、より好ましくは約10~約20重量%、より好ましくは約12~約18重量%の量である)、
(i)任意に、1つ以上の増粘ポリマー(存在する場合、約0.01~約5重量%、好ましくは約0.1~約4重量%、より好ましくは約0.1~約3重量%の量であってもよい)、例えば、ポリアクリレート(例えば、ナトリウムポリアクリレート)、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ポリアクリルアミド、アクリレートc10-30アルキルアクリレートクロスポリマーおよびそれらの混合物、
(j)任意に、1つ以上の水溶性溶媒(存在する場合、約1~約20重量%、好ましくは約1~約15重量%、より好ましくは約5~約15重量%の量であってもよい)、例えば、グリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物、ならびに
(k)任意に、1つ以上の種々雑多な成分(存在する場合、約0.01~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の量であってもよい)、例えば、種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、バッファー、ならびにそれらの混合物から選択される種々雑多な成分
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は水中油型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0189】
さらなる実施形態では、水中油型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約0.5~約5重量%、好ましくは約0.5~約3重量%のセラミドNP、
(b)約50~約80重量%、好ましくは約60~80重量%の水、
(c)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.5~約4重量%の、ポリグリセリル10-ステアレート、ポリグリセリル-3-カプレート、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の第1の乳化剤、
(d)約0.5~約5重量%、好ましくは約0.5~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の、例えば、ビス-ジグリセリルポリアシルアジペート-2、グリセリルベヘネート、グリセリルカプレート、グリセリルココエート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルオレエート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルセスキオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルステアレートシトレート、グリセリルステアレートラクテート、グリセリルジオレエート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物から選択される約3~約10のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤、少なくとも1つの例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレート、ビス-ジグリセリルポリアシルアジペート、グリセリルリシノレエート、またはそれらの混合物を含む、
(e)約0.5~約5重量%、好ましくは約0.5~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の、40~100個の範囲のプロピレンオキシド基および8~24個の炭素原子の脂肪鎖を有するエトキシル化脂肪酸から選択される、好ましくはポリエトキシル化(polethoxylated)ステアリン酸エステル、例えばPEG-9ステアレート、PEG-8ジステアレート、PEG-20ステアレート、PEG-8ステアレート、PEG-8オレエート、PEG-20ステアレート、PEG-30ステアレート、PEG-40ステアレート、PEG-50ステアレート、PEG-100ステアレート、PEG-150ラウレート、およびそのための混合物から選択される1つ以上の第3の乳化剤、
(f)約0.2~約5重量%、好ましくは約0.3~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の、好ましくはデシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシル、ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、ベヘニルアルコール、およびそれらの混合物から選択される8~24個の炭素原子を有する1つ以上の脂肪アルコール、
(g)約4~約20重量%、好ましくは約4~約15重量%、より好ましくは約5~約10重量%の、脂肪エステル、アシルサルコシネート、またはそれらの混合物から選択される1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物、
(h)任意に、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール(存在する場合、好ましくは約10~約40重量%、より好ましくは約10~約20重量%、より好ましくは約12~約18重量%の量である)、
(i)任意に、1つ以上の増粘ポリマー(存在する場合、約0.01~約5重量%、好ましくは約0.1~約4重量%、より好ましくは約0.1~約3重量%の量であってもよい)、例えば、ポリアクリレート(例えば、ナトリウムポリアクリレート)、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ポリアクリルアミド、アクリレートc10-30アルキルアクリレートクロスポリマーおよびそれらの混合物、
(j)約1~約15重量%の、グリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、ならびに
(k)任意に、1つ以上の種々雑多な成分(存在する場合、約0.01~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の量であってもよい)、例えば、種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、バッファー、ならびにそれらの混合物から選択される種々雑多な成分
を含んでもよいか、またはそれらからなってもよく、
組成物は水中油型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0190】
上記の成分(a)および(c)~(g)の様々な量に加えて、様々な実施形態では、化粧品組成物は、以下から選択される成分(a)および(c)~(g)に関する1つ以上の比を含むことが好ましい:
約1.5:1~約8:1((c):(a))、好ましくは約1.5:1~約5:1、より好ましくは約1.5:1~約3:1の、セラミドNPに対するポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の重量比、
約0.8:1~約4:1((d):(a))、好ましくは1:1~約3:1、より好ましくは約1.2:1~約2.5:1の、セラミドNPに対する約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤の重量比、
約0.7:1~約4:1((e):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1の、セラミドNPに対するエトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の重量比、
約0.7:1~約4:1((f):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1の、セラミドNPに対する1つ以上の脂肪アルコールの重量比、
約4:1~約20:1((g):(a))、好ましくは約5:1~15:1、より好ましくは約6:1~10:1の、セラミドNPに対する1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の重量比。
【0191】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、成分(a)および(c)~(g)のすべてに関して以下の比を含む:
セラミドNPに対するポリグリセロール系乳化剤から選択される1つ以上の第1の乳化剤の重量比は、約1.5:1~約8:1((c):(a))、好ましくは約1.5:1~約5:1、より好ましくは約1.5:1~約3:1であり、
セラミドNPに対する約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルから選択される1つ以上の第2の乳化剤の重量比は、約0.8:1~約4:1((d):(a))、好ましくは1:1~約3:1、より好ましくは約1.2:1~約2.5:1であり、
セラミドNPに対するエトキシル化脂肪酸から選択される1つ以上の第3の乳化剤の重量比は、約0.7:1~約4:1((e):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1であり、
セラミドNPに対する1つ以上の脂肪アルコールの重量比は、約0.7:1~約4:1((f):(a))、好ましくは約0.8:1~約3:1、より好ましくは約0.8:1~約2.5:1であり、かつ
セラミドNPに対する1つ以上の非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪化合物の重量比は、約1:1~約20:1((g):(a))、好ましくは約2:1~20:1、より好ましくは約2:1~10:1である。
【0192】
本開示の化粧品組成物は好ましくは安定であり、セラミドNPは好ましくは可溶化される。安定性に関して、特定の実施形態では、化粧品組成物は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりしない。
【0193】
別の実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも10サイクルの凍結解凍試験の間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりせず、凍結解凍試験は、化粧品組成物を安定性チャンバに配置し、-20℃で12時間の第1の間隔、続いて25℃で12時間の第2の間隔で、12時間間隔で温度変動に供することを含む。
【0194】
別の実施形態では、化粧品組成物の粘度は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、20%、15%、10%、または5%を超えて変化しない。
【0195】
化粧品組成物は、好ましくは、25℃で約5,000~約200,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。しかしながら、化粧品組成物は、25℃で約10,000~約200,000Pa.s、約10,000~約180,000Pa.s、約10,000~約150,000Pa.s、約10,000~約120,000Pa.s、約15,000~約200,000Pa.s、約15,000~約180,000Pa.s、約15,000~約150,000Pa.s、約15,000~約120,000Pa.s、約20,000~約200,000Pa.s、約20,000~約180,000Pa.s、約20,000~約150,000Pa.s、約20,000~約120,000、約50,000~約200,000Pa.s、約50,000~約180,000Pa.s、約50,000~約150,000Pa.s、約50,000~約120,000Pa.s、約70,000~約200,000Pa.s、約70,000~約180,000Pa.s、約70,000~約150,000Pa.s、約70,000~約120,000Pa.s、または約70,000~約100,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有してもよい。
実施例9
(化粧品組成物)
【0196】
実施例10
(安定性試験)
セラミドNPが95℃未満で可溶化されたことを決定するために試験を行った。セラミドNP溶解度を決定するために、成分(a)、(c)、(d)、(e)、(f)および(g)を組み合わせ、絶えず撹拌しながら95℃に加熱した。混合物が95℃未満で透明になった場合、最初に可溶化した。次いで、混合物を熱水相(85~90℃)(成分(b))に添加し、均質化し、撹拌し、冷却させた。溶解度を顕微鏡および巨視的変化(例えば、ザラザラした感じ)によって監視した。本発明組成物AおよびBは、セラミドNPを可溶化したので、実施例1の表の溶解度について「Y」(はい)で指定されている。比較組成物C-1~C-4は、セラミドNPを可溶化しなかったので、実施例1の表の溶解度について「N」(いいえ)で指定されている。比較組成物C-1~C-4は、セラミドNPを可溶化しなかったので、これらの組成物をさらなる安定性試験に供しなかった。
【0197】
実施例1の本発明組成物AおよびBを物理安定性試験に供し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。組成物の最初の製造時(T)に組成物を分析した。10日間の凍結解凍試験後、組成物を再度分析した。凍結解凍試験のために、組成物を安定性チャンバに配置し、12時間間隔で温度変動に供した。12時間、組成物を-20℃に保持した。次の12時間、組成物を25℃に保持した。このサイクルを10回(10日間)繰り返した。別個に、実施例1の組成物を、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で4週間(1ヶ月)後に評価し、4℃、25℃、37℃、および45℃にて8週間(2ヶ月)で再度評価し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。
【0198】
本発明組成物は、視覚的に相分離せず、微粒子を形成しなかったので、安定(「Y」)(はい)と見なされた。
【0199】
シリコーン中水型エマルジョン
本例のシリコーン中水型エマルジョンは、エマルジョンが、シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むことを特徴とする。さらに、シリコーン中水型エマルジョンは、1つ以上の活性剤、好ましくはエマルジョンの水またはシリコーン相で安定化および/または可溶化される1つ以上の活性剤を含む。特に好ましい実施形態では、1つ以上の活性剤の少なくとも1つは、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールである。
【0200】
ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含むシリコーン中水型エマルジョン
化粧品組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、変動する。それにもかかわらず、一実施形態では、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、組成物の総重量に対して約10重量%~約50重量%である。さらなる実施形態では、組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、化粧品組成物の総重量に対して、約12、~約50重量%、約12~約45重量%、約12~約40重量%、約12~約35重量%、約12~約30重量%、約15~約50重量%、約15~約45重量%、約15~約40重量%、約15~約35重量%、約15~約30重量%、約20~約50重量%、約20~約45重量%、約20~約40重量%、約20~約35重量%、約20~約30重量%、約25~約50重量%、約25~約45重量%、約25~約40重量%、約25~約35重量%、約30~約50重量%、約30~約45重量%、約30~約40重量%である。
【0201】
一実施形態では、本開示は、とりわけ、シリコーン中水型エマルジョンであって、シリコーンエマルジョンが、
(a)ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール(好ましくは上記の量の)、
(b)1つ以上のシリコーン油、
(c)1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー、
(d)少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含む1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤、
(e)水、ならびに
(f)1つ以上の水溶性溶媒
を含む化粧品組成物である、シリコーン中水型エマルジョンに関する。
【0202】
シリコーン油の非限定的な例としては、ジメチコン、ジメチコノール、シクロペンタシロキサン、シクロメチコン、シクロテトラシロキサン、シクロヘキサシロキサン、シクロヘプタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロトリシロキサン、カプリルジメチコン、カプリリルトリメチコン、カプリリルメチコン、セテアリルメチコン、ヘキサデシルメチコン、ヘキシルメチコン、ラウリルメチコン、ミリスチルメチコン、フェニルメチコン、ステアリルメチコン、ステアリルジメチコン、ベヘニルジメチコン、トリフルオロプロピルメチコン、セチルジメチコン、ポリフェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、およびフェニルトリメチコン、ならびにそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、ジメチコンは、特に有用なシリコーン油である。有用なシリコーン油のより網羅的であるが非限定的なリストは、「シリコーン油」という見出しの下に含まれる。
【0203】
化粧品組成物中の1つ以上のシリコーン油の総量は変動するが、様々な実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約5~約50重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上のシリコーン油の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約5~約45重量%、約5~約40重量%、約5~約35重量%、約10~約45重量%、約10~約40重量%、約10~約35重量%、約15~約50重量%、約15~約45重量%、約15~約40重量%、約15~約35重量%、約20~約50重量%、約20~約45重量%、約20~約40重量%、約20~約35重量%、約25~約50重量%、約25~約45重量%、約25~約40重量%、または約25~約35重量%である。
【0204】
非乳化シリコーンエラストマーの非限定的な例としては、ジメチコンクロスポリマー、ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー-3、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、ジメチコンクロスポリマーは、特に有用なシリコーンエラストマーである。有用な非乳化シリコーンエラストマーのより網羅的であるが非限定的なリストは、「非乳化シリコーンエラストマー」という見出しの下に含まれる。
【0205】
1つ以上の非乳化シリコーンエラストマーの総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約10重量%であってもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の非乳化シリコーンエラストマーの総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.5~約10重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約5重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%、1.5~約10重量%、約1.5~約8重量%、約1.5~約5重量%、または約1.5~約3重量%の量であってもよい。
【0206】
少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含むジメチコンコポリオール乳化剤の非限定的な例としては、ビス-PEG/PPG-14/14ジメチコン、ビス-イソブチルPEG/PPG-10/7ジメチコン共重合体、ビス-PEG/PPG-18/6ジメチコン;ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン、ビス-PEG/PPG-16/16ジメチコン、セチルPEG/PPG-15/16ブチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG-15/15ブチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG-7/3ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ジメチコンPEG/PPG-7/4ホスフェート、ジメチコンPEG/PPG-12/4ホスフェート、PEG/PPG-28/21アセテートジメチコン、PEG/PPG-22/22ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-23/23ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-24/18ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン、PEG/PPG-4/12ジメチコン、PEG/PPG-6/11ジメチコン、PEG/PPG-8/14ジメチコン、PEG/PPG-12/16ジメチコン、PEG/PPG-12/18ジメチコン、PEG/PPG-14/4ジメチコン、PEG/PPG-15/5ジメチコン、PEG/PPG-15/15ジメチコン、PEG/PPG-16/2ジメチコン、PEG/PPG-16/8ジメチコン、PEG/PPG-17/18ジメチコン、PEG/PPG-18/12ジメチコン、PEG/PPG-19/19ジメチコン、PEG/PPG-20/6ジメチコン、PEG/PPG-20/15ジメチコン、PEG/PPG-20/20ジメチコン、PEG/PPG-20/29ジメチコン、PEG/PPG-22/23ジメチコン、PEG/PPG-22/24ジメチコン、PEG/PPG-25/25ジメチコン、PEG/PPG-27/27ジメチコン、PEG/PPG-30/10ジメチコン、PEG/PPG-10/3オレイルエーテルジメチコン、およびそれらの混合物が挙げられる。ジメチコンコポリオール乳化剤のより網羅的であるが非限定的なリストは、「ジメチコンコポリオール乳化剤」という見出しの下に提供される。
【0207】
1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤の総量は変動するが、様々な実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約10重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.5~約10重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約5重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%、1.5~約10重量%、約1.5~約8重量%、約1.5~約5重量%、または約1.5~約3重量%である。
【0208】
1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤(d)に対する1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー(c)の重量比は、変動してもよい。一実施形態では、1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤(d)に対する1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー(c)の比は、約1:10~約10:1、約1:8~8:1、約1:6~約6:1、約1:5~約5:1、約1:4~4:1、約1:3~約3~約1である。さらなる実施形態では、1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤(d)に対する1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー(c)の比は、約1:5~約5:1、約1:4~約4:1、約1:3~約3:1、または約1:2~約2:1である。
【0209】
化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物中の他の成分の量に応じて変動し得る、および変動する。一実施形態では、組成物中の水の総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約70重量%である。さらなる実施形態では、水の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、0.1~約60重量%、約0.1~約50重量%、約0.1~約40重量%、約0.1~約30重量%、約0.1~約20重量%、約0.1~約10重量%、または約0.1~約5重量%である。さらに好ましい実施形態では、化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物の総重量に対して、5~約50重量%、約10~約45重量%、約10~約40重量%、約10~約35重量%、約15~約50重量%、約15~約45重量%、約15~約40重量%、約15~約35重量%、約20~約50重量%、約20~約45重量%、約20~約40重量%、約20~約35重量%、約25~約50重量%、約25~約45重量%、約25~約40重量%、または約25~約35重量%である。
【0210】
水溶性溶媒の非限定的な例としては、グリセリン、モノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択されてもよい。有用な水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に提供される。
【0211】
1つ以上の水溶性溶媒の総量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約50重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約40重量%、約0.1~約30重量%、約0.1~約20重量、0.1~約15重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約5重量%、約1~約20重量%、約1~約15重量%、約1~約10重量%、または約1~約5重量%であってもよい。
【0212】
一実施形態では、化粧品組成物は、任意に、1つ以上の種々雑多な成分を含んでもよい。種々雑多な成分の非限定的な例としては、(d)のジメチコンコポリオール乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤、ならびにそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも1つのさらなる皮膚活性剤、例えば、マデカソシドを含む。種々雑多な成分のより網羅的であるが非限定的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に提供される。
【0213】
種々雑多な成分を、例えば、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量で化粧品組成物に含めることができる。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
【0214】
一実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約50重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約5~約50重量%の1つ以上のシリコーン油、
(c)約0.1~約10重量%の1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー、
(d)約0.1~約10重量%の、少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含む1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤、
(e)水、ならびに
(f)約0.1~約40重量%の1つ以上の水溶性溶媒
を含み、
組成物はシリコーン中水型エマルジョンの形態であり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0215】
特定の実施形態では、シリコーン中水型エマルジョン(emlusion)の形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約50重量%、好ましくは約15~約40重量%、より好ましくは約25~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約10~約50重量%、好ましくは約15~約40重量%、より好ましくは約20~約30重量%の1つ以上のシリコーン油、好ましくはジメチコン、ジメチコノール、シクロペンタシロキサン、シクロメチコン、シクロテトラシロキサン、シクロヘキサシロキサン、シクロヘプタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロトリシロキサン、カプリルジメチコン、カプリリルトリメチコン、カプリリルメチコン、セテアリルメチコン、ヘキサデシルメチコン、ヘキシルメチコン、ラウリルメチコン、ミリスチルメチコン、フェニルメチコン、ステアリルメチコン、ステアリルジメチコン、ベヘニルジメチコン、トリフルオロプロピルメチコン、セチルジメチコン、ポリフェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、フェニルトリメチコン、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のシリコーン油、より好ましくはジメチコン、
(c)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約5重量%、より好ましくは約1~約5重量%の、好ましくはジメチコンクロスポリマー、(ジメチコン/フェニルジビニルメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン/メチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、および(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ならびにそれらの混合物から選択される、より好ましくはジメチコンクロスポリマー、ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー-3、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー、
(d)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約5重量%の、少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含む1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤、好ましくは少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含む1つ以上のC8-C22アルキルジメチコンコポリオール乳化剤(emulsfier)、例えば、ビス-PEG/PPG-14/14ジメチコン、ビス-イソブチルPEG/PPG-10/7ジメチコン共重合体、ビス-PEG/PPG-18/6ジメチコン;ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン、ビス-PEG/PPG-16/16ジメチコン、セチルPEG/PPG-15/16ブチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG-15/15ブチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG-7/3ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ジメチコンPEG/PPG-7/4ホスフェート、ジメチコンPEG/PPG-12/4ホスフェート、PEG/PPG-28/21アセテートジメチコン、PEG/PPG-22/22ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-23/23ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-24/18ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン、PEG/PPG-4/12ジメチコン、PEG/PPG-6/11ジメチコン、PEG/PPG-8/14ジメチコン、PEG/PPG-12/16ジメチコン、PEG/PPG-12/18ジメチコン、PEG/PPG-14/4ジメチコン、PEG/PPG-15/5ジメチコン、PEG/PPG-15/15ジメチコン、PEG/PPG-16/2ジメチコン、PEG/PPG-16/8ジメチコン、PEG/PPG-17/18ジメチコン、PEG/PPG-18/12ジメチコン、PEG/PPG-19/19ジメチコン、PEG/PPG-20/6ジメチコン、PEG/PPG-20/15ジメチコン、PEG/PPG-20/20ジメチコン、PEG/PPG-20/29ジメチコン、PEG/PPG-22/23ジメチコン、PEG/PPG-22/24ジメチコン、PEG/PPG-25/25ジメチコン、PEG/PPG-27/27ジメチコン、PEG/PPG-30/10ジメチコン、PEG/PPG-10/3オレイルエーテルジメチコン、およびそれらの混合物(好ましくは1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤の1つは、ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマーであり、
(d)に対する(c)の重量比は、約5:1~約1:5、好ましくは約4:1~約1:4、より好ましくは約3:1~約1:3、さらにより好ましくは約2:1~約1:2である)、
(e)約10~約50重量%、好ましくは約15~約45重量%の1つ以上の好ましくは約25~約40重量%の水、ならびに
(f)約0.1~約20重量%、好ましくは約0.1~約15重量%、より好ましくは約1~約10重量%の1つ以上の水溶性溶媒、好ましくはグリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物から選択される、より好ましくはプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、
(g)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(d)のジメチコンコポリオール乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、バッファー、ならびにそれらの混合物から選択される種々雑多な成分(好ましくは1つ以上の種々雑多な成分は、1つ以上のさらなる皮膚活性剤を含み、存在する場合、1つ以上の種々雑多な成分は、約0.01~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の量であってもよい)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物はシリコーン中水型エマルジョンの形態であり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0216】
さらなる実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約50重量%、好ましくは約15~約40重量%、より好ましくは約25~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約10~約50重量%、好ましくは約15~約40重量%、より好ましくは約20~約30重量%の1つ以上のシリコーン油、好ましくはジメチコン、ジメチコノール、シクロペンタシロキサン、シクロメチコン、フェニルトリメチコン、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のシリコーン油、より好ましくはジメチコン、
(c)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約5重量%、より好ましくは約1~約5重量%の1つ以上の非乳化シリコーンエラストマー(1つ以上の非乳化シリコーンエラストマーは、ジメチコンクロスポリマー、ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー-3、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物から選択され、好ましくはジメチコンクロスポリマーである)、
(d)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.1~約5重量%の、少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含む1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤、好ましくは少なくとも1つのオキシエチレン基および少なくとも1つのオキシプロピレン基を含むC8-C22アルキルジメチコンコポリオール乳化剤(emulsfier)、例えば、ビス-PEG/PPG-14/14ジメチコン、ビス-イソブチルPEG/PPG-10/7ジメチコン共重合体、ビス-PEG/PPG-18/6ジメチコン;ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン、ビス-PEG/PPG-16/16ジメチコン、セチルPEG/PPG-15/16ブチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG-15/15ブチルエーテルジメチコン、セチルPEG/PPG-7/3ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ジメチコンPEG/PPG-7/4ホスフェート、ジメチコンPEG/PPG-12/4ホスフェート、PEG/PPG-28/21アセテートジメチコン、PEG/PPG-22/22ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-23/23ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-24/18ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン、PEG/PPG-4/12ジメチコン、PEG/PPG-6/11ジメチコン、PEG/PPG-8/14ジメチコン、PEG/PPG-12/16ジメチコン、PEG/PPG-12/18ジメチコン、PEG/PPG-14/4ジメチコン、PEG/PPG-15/5ジメチコン、PEG/PPG-15/15ジメチコン、PEG/PPG-16/2ジメチコン、PEG/PPG-16/8ジメチコン、PEG/PPG-17/18ジメチコン、PEG/PPG-18/12ジメチコン、PEG/PPG-19/19ジメチコン、PEG/PPG-20/6ジメチコン、PEG/PPG-20/15ジメチコン、PEG/PPG-20/20ジメチコン、PEG/PPG-20/29ジメチコン、PEG/PPG-22/23ジメチコン、PEG/PPG-22/24ジメチコン、PEG/PPG-25/25ジメチコン、PEG/PPG-27/27ジメチコン、PEG/PPG-30/10ジメチコン、PEG/PPG-10/3オレイルエーテルジメチコン、およびそれらの混合物(好ましくは1つ以上のジメチコンコポリオール乳化剤の1つは、ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマーであり、
(d)に対する(c)の重量比は、約5:1~約1:5、好ましくは約4:1~約1:4、より好ましくは約3:1~約1:3、さらにより好ましくは約2:1~約1:2である)、
(e)約10~約50重量%、好ましくは約15~約45重量%の1つ以上の好ましくは約25~約40重量%の水、ならびに
(f)約0.1~約20重量%、好ましくは約0.1~約15重量%、より好ましくは約1~約10重量%の1つ以上の水溶性溶媒、好ましくはグリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物から選択される、より好ましくはプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒、
(g)約0.01~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の1つ以上の種々雑多な成分(1つ以上の種々雑多な成分の少なくとも1つは、さらなる皮膚活性剤、好ましくは、マデカソシドである)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は好ましくはシリコーン中水型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0217】
化粧品組成物は安定である。例えば、一実施形態では、化粧品組成物は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりしない。
【0218】
別の実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも10サイクルの凍結解凍試験の間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりせず、凍結解凍試験は、化粧品組成物を安定性チャンバに配置し、-20℃で12時間の第1の間隔、続いて25℃で12時間の第2の間隔で、12時間間隔で温度変動に供することを含む。
【0219】
一実施形態では、化粧品組成物の粘度は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、20%、15%、10%、または5%を超えて変化しない。
【0220】
化粧品組成物は、好ましくは、25℃で約5,000~約200,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。しかしながら、さらなる実施形態では、組成物は、25℃で約10,000~約200,000Pa.s、約10,000~約180,000Pa.s、約10,000~約150,000Pa.s、約10,000~約120,000Pa.s、約10,000~約100,000Pa.s、約10,000~約80,000Pa.s、約15,000~約200,000Pa.s、約15,000~約180,000Pa.s、約15,000~約150,000Pa.s、約15,000~約120,000Pa.s、約15,000~約100,000Pa.s、約15,000~約80,000Pa.s、約20,000~約200,000Pa.s、約20,000~約180,000Pa.s、約20,000~約150,000Pa.s、約20,000~約120,000Pa.s、約20,000~約100,000Pa.s、約20,000~約80,000Pa.s、約30,000~約200,000Pa.s、約30,000~約180,000Pa.s、約30,000~約150,000Pa.s、約30,000~約120,000Pa.s、約30,000~約100,000Pa.s、約30,000~約80,000Pa.s、約35,000~約200,000Pa.s、約35,000~約180,000Pa.s、約35,000~約150,000Pa.s、約35,000~約120,000Pa.s、約35,000~約100,000Pa.s、または約35,000~約80,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。
実施例11
(ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含むシリコーン中水型エマルジョン)
*比較組成物C-1およびC-2は、エマルジョンを形成しなかった。
【0221】
実施例12
(安定性試験)
実施例9の組成物を安定性試験に供し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。組成物の視覚的色変化も評価した。組成物の最初の製造時(T)に組成物を評価した。10日間の凍結解凍試験後、組成物を再度評価した。組成物を安定性チャンバに配置し、12時間間隔で温度変動に供した。12時間、組成物を-20℃に保持した。次の12時間、組成物を25℃に保持した。このサイクルを10回(10日間)繰り返した。
【0222】
別個に、実施例9の組成物を、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で4週間(1ヶ月)後に評価し、4℃、25℃、37℃、および45℃にて8週間(2ヶ月)で再度評価し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。
【0223】
本発明組成物AおよびBは、視覚的に相分離せず、それらの色を保持し、微粒子を形成しなかったので、安定(「Y」)(はい)と見なされた。比較組成物C-1およびC-2は、さらに試験され得るエマルジョンを形成することができなかったので、安定性試験に供しなかった。
【0224】
ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含むシリコーン中水型エマルジョン
特定の実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む。一実施形態では、化粧品組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、組成物の総重量に対して約15重量%~約60重量%である。様々な実施形態では、組成物中のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールの量は、化粧品組成物の総重量に対して、約15~約55重量%、約15~約50重量%、約15~約45重量%、約15~約40重量%、約15~約35重量%、約15~約30重量%、約15~約25重量%、約20~約60重量%、約20~約55重量%、約20~約50重量%、約20~約45重量%、約20~約40重量%、約20~約35重量%、約20~約30重量%、約25~約60重量%、約25~約55重量%、約25~約50重量%、約25~約45重量%、約25~約40重量%、約25~約35重量%、約30~約60重量%、約30~約55重量%、約30~約50重量%、約30~約45重量%、約30~約40重量%、約35~約55重量%、約35~約60重量%、約35~約50重量%、約35~約45重量%、約40~約60重量%、約40~約55重量%、約40~約50重量%、約45~約55重量%、または約50~60重量%である。
【0225】
特定の実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール(好ましくは上記の量の)、
(b)水、
(d)1つ以上のシリコーン油、
(d)1つ以上の架橋乳化シリコーンエラストマー、および
(e)ジメチコンコポリオールから選択される1つ以上の共乳化剤シリコーン
を含み、
すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0226】
化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物中の他の成分の量に応じて変動する。それにもかかわらず、特定の実施形態では、組成物缶中の水の量は、化粧品組成物の総重量に対して約10~約60重量%である。さらなる実施形態では、化粧品組成物中の水の量は、化粧品組成物の総重量に対して、約10~約55重量%、約10~約50重量%、約15~約60重量%、約15~約55重量%、約15~約50重量%、約15~約45重量%、約15~約40重量%、約15~約30重量%、約15~約25重量%、約20~約60重量%、約20~約55重量%、約20~約50重量%、約20~約45重量%、約20~約40重量%、約30~約50重量%である。
【0227】
シリコーン油の非限定的な例としては、ジメチコン、ジメチコノール、シクロペンタシロキサン、シクロメチコン、シクロテトラシロキサン、シクロヘキサシロキサン、シクロヘプタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロトリシロキサン、カプリルジメチコン、カプリリルトリメチコン、カプリリルメチコン、セテアリルメチコン、ヘキサデシルメチコン、ヘキシルメチコン、ラウリルメチコン、ミリスチルメチコン、フェニルメチコン、ステアリルメチコン、ステアリルジメチコン、ベヘニルジメチコン、トリフルオロプロピルメチコン、セチルジメチコン、ポリフェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、およびフェニルトリメチコン、ならびにそれらの混合物が挙げられる。有用なシリコーン油のより網羅的であるが非限定的なリストは、「シリコーン油」という見出しの下に含まれる。
【0228】
化粧品組成物中のシリコーン油の総量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約5~約25重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上のシリコーン油の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約5~約20重量%、約5~約15重量%、約5~約12重量%、約6~約25重量%、約6~約20重量%、約6~約15重量%、または約6~約12重量%である。
【0229】
架橋乳化シリコーンエラストマーの非限定的な例としては、ポリオキシアルキレン化乳化シリコーンエラストマー、ポリグリセロール化乳化シリコーンエラストマー、およびそれらの混合物が挙げられる。さらに、ポリオキシアルキレン化乳化シリコーンエラストマーの非限定的な例としては、ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-12ジメチコンクロスポリマー、PEG-3~PEG-32ジメチコン(例えば、PEG-10ジメチコン)、ジメチコン/ジメチコンPEG/PPG15クロスポリマー、ジメチコンPEG-10クロスポリマー、ジメチコンPEG-10/15クロスポリマー、ジメチコンPEG-15クロスポリマー、ジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、ジメチコンPPG-20クロスポリマー、ラウリルジメチコンPEG-15クロスポリマー、ラウリルジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、PEG-8ジメチコンポリソルベート-20クロスポリマー、PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルポリジメチルシロキシエチルクロスポリマー、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、化粧品組成物は、2つ以上のポリオキシアルキレン化乳化シリコーンエラストマーを含んでもよい。架橋乳化シリコーンエラストマーのより網羅的であるが非限定的なリストは、「架橋乳化シリコーンエラストマー」という見出しの下に提供される。
【0230】
1つ以上の架橋乳化シリコーンエラストマーの総量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約10重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の架橋乳化シリコーンエラストマーの総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.5~約10重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%である。
【0231】
ジメチコンコポリオールである選択される共乳化剤シリコーンの非限定的な例としては、ジメチコンPEG-8ベンゾエート、ジメチコンPEG-7ホスフェート、ジメチコンPEG-8ホスフェート、ジメチコンPEG-10ホスフェート、PEG-7ジメチコン、PEG-8ジメチコン、PEG-9ジメチコン、PEG-10ジメチコン、PEG-12ジメチコン、PEG-14ジメチコン、PEG-17ジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン、PEG/PPG-4/12ジメチコン、PEG/PPG-17/18ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、およびそれらの混合物が挙げられる。PEG-10ジメチコンが特に好ましい。共乳化剤シリコーンのより網羅的であるが非限定的なリストは、「共乳化シリコーン」という見出しの下に提供される。
【0232】
任意の1つ以上の共乳化シリコーンの総量は、存在する場合、変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約5重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の共乳化シリコーンの総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約4重量%、約0.01~約3重量%、約0.01~約2重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、または約0.1~約2重量%である。
【0233】
一実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上の水溶性溶媒を含む。水溶性溶媒の非限定的な例としては、グリセリン、モノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択されてもよい。有用な水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に提供される。
【0234】
1つ以上の水溶性溶媒の総量は、変動し得る、および変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約1~約45重量%である。様々な実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約1~約40重量%、約1~約35重量%、約1~約30重量%、約3~約45重量%、約3~約40重量%、約3~約35重量%、約3~約30重量%、約3~約25重量%、約5~約45重量%、約5~約40重量%、約5~約35重量%である。
【0235】
一実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上のシリコーン粉末を含む。非限定的な例は、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリシリコーン-1クロスポリマー、ポリシリコーン-22、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)、ポリシリコーン-11、およびポリアリールシルセスキオキサン、ならびにそれらの混合物を含み、それらから選択される。
【0236】
シリコーン粉末は、化粧品組成物に添加され得るが、典型的には、化粧品組成物への組込み後に粉末として残ることはない。シリコーン粉末は、一般に、化粧品組成物への組込み後に可溶化される。シリコーン粉末の非限定的な例としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリシリコーン-1クロスポリマー、ポリシリコーン-22、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)が挙げられる。好ましいシリコーン粉末としては、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)、ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0237】
化粧品組成物中の1つ以上のシリコーン粉末の総量は変動するが、特定の実施形態では、化粧品組成物の総重量に対して約0.1~約5重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上のシリコーン粉末の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.1~約4重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約2重量%、約0.5~約5重量%、約0.5~約4重量%、約0.5~約3重量%、約0.5~約2重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%、または約1~約2重量%である。
【0238】
一実施形態では、化粧品組成物は、任意に、1つ以上の種々雑多な成分を含んでもよい。種々雑多な成分の非限定的な例としては、(d)のジメチコンコポリオール乳化剤以外の種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤、ならびにそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも1つのさらなる皮膚活性剤、例えば、マデカソシドを含む。種々雑多な成分のより網羅的であるが非限定的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に提供される。
【0239】
種々雑多な成分を、例えば、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量で化粧品組成物に含めることができる。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
【0240】
一実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約55重量%、好ましくは約20~約55重量%、より好ましくは約30~約50重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約15~約50重量%、好ましくは約20~約50重量%、より好ましくは約25~約50重量%の水、
(c)約5~約25重量%の1つ以上のシリコーン油、好ましくは1つ以上の不揮発性シリコーン油、より好ましくはジメチコン、ジメチコノール、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、アモジメチコン、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のシリコーン油(好ましくは、1つ以上のシリコーン油の1つはジメチコンである)、
(d)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.5~約5重量%、より好ましくは約1~約4重量%の1つ以上の架橋乳化シリコーンエラストマー、好ましくは1つ以上のポリオキシアルキレン化乳化シリコーンエラストマー、より好ましくはジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-12ジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ジメチコンPEG/PPG15クロスポリマー、ジメチコンPEG-10クロスポリマー、ジメチコンPEG-10/15クロスポリマー、ジメチコンPEG-15クロスポリマー、ジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、ジメチコンPPG-20クロスポリマー、ラウリルジメチコンPEG-15クロスポリマー、ラウリルジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、PEG-8ジメチコンポリソルベート-20クロスポリマー、PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルポリジメチルシロキシエチルクロスポリマー、およびそれらの混合物から選択される、さらにより好ましくはジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、
(e)約0.01~約5重量%、好ましくは約0.01~約3重量%、より好ましくは約0.1~約2重量%の、ジメチコンコポリオールから選択される1つ以上の共乳化シリコーン、例えば、ジメチコンPEG-8ベンゾエート、ジメチコンPEG-7ホスフェート、ジメチコンPEG-8ホスフェート、ジメチコンPEG-10ホスフェート、PEG-7ジメチコン、PEG-8ジメチコン、PEG-9ジメチコン、PEG-10ジメチコン、PEG-12ジメチコン、PEG-14ジメチコン、PEG-17ジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン、PEG/PPG-4/12ジメチコン、PEG/PPG-17/18ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、およびそれらの混合物から選択されるジメチコンコポリオール、特にPEG-10ジメチコン、
(f)任意に、1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物(存在する場合、1つ以上の水溶性溶媒は、任意に、約5~約45重量%、好ましくは約10~約40重量%、より好ましくは約15~約35重量%の量であってもよい)、
(g)任意に、1つ以上のシリコーン粉末、例えば、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリシリコーン-1クロスポリマー、ポリシリコーン-22、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)、好ましいシリコーン粉末としては、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)、ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物が挙げられる(存在する場合、約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の量であってもよい)、
(h)任意に、1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(d)の架橋乳化シリコーンエラストマーとは異なる種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、バッファー、ならびにそれらの混合物から選択される種々雑多な成分(存在する場合、約0.01~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の量であってもよい)
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は好ましくはシリコーン中水型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0241】
一実施形態では、シリコーン中水型エマルジョンの形態の化粧品組成物は、
(a)約10~約55重量%、好ましくは約20~約55重量%、より好ましくは約30~約50重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、
(b)約15~約50重量%、好ましくは約20~約50重量%、より好ましくは約25~約50重量%の水、
(c)約5~約25重量%の1つ以上のシリコーン油、好ましくは1つ以上の不揮発性シリコーン油、より好ましくはジメチコン、ジメチコノール、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、およびアモジメチコンから選択される1つ以上のシリコーン油、特にジメチコン、
(d)約0.1~約10重量%、好ましくは約0.5~約5重量%、より好ましくは約1~約4重量%の1つ以上の架橋乳化シリコーンエラストマー、好ましくは1つ以上のポリオキシアルキレン化乳化シリコーンエラストマー、より好ましくはジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-12ジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ジメチコンPEG/PPG15クロスポリマー、ジメチコンPEG-10クロスポリマー、ジメチコンPEG-10/15クロスポリマー、ジメチコンPEG-15クロスポリマー、ジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、ジメチコンPPG-20クロスポリマー、ラウリルジメチコンPEG-15クロスポリマー、ラウリルジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、PEG-8ジメチコンポリソルベート-20クロスポリマー、PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルポリジメチルシロキシエチルクロスポリマー、およびそれらの混合物から選択される、さらにより好ましくはジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、
(e)約0.01~約5重量%、好ましくは約0.01~約3重量%、より好ましくは約0.1~約2重量%の、ジメチコンコポリオールから選択される1つ以上の共乳化シリコーン、例えば、ジメチコンPEG-8ベンゾエート、ジメチコンPEG-7ホスフェート、ジメチコンPEG-8ホスフェート、ジメチコンPEG-10ホスフェート、PEG-7ジメチコン、PEG-8ジメチコン、PEG-9ジメチコン、PEG-10ジメチコン、PEG-12ジメチコン、PEG-14ジメチコン、PEG-17ジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン、PEG/PPG-4/12ジメチコン、PEG/PPG-17/18ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、およびそれらの混合物から選択されるジメチコンコポリオール、特にPEG-10ジメチコン、
(f)約5~約45重量%、好ましくは約10~約40重量%、より好ましくは約15~約35重量%の1つ以上の水溶性溶媒、例えば、グリセリン、C-Cモノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物、
(g)約0.1~約5重量%、好ましくは約0.1~約4重量%、より好ましくは約0.5~約3重量%の1つ以上のシリコーン粉末、例えば、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリシリコーン-1クロスポリマー、ポリシリコーン-22、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物、好ましくは、ポリアルキルシルセスキオキサン(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン)、ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン、ポリシリコーン-11、およびそれらの混合物、より好ましくはポリメチルシルセスキオキサン、
(h)約0.01~約10重量%、好ましくは約0.1~約8重量%、より好ましくは約1~約6重量%の1つ以上の種々雑多な成分、例えば、(d)の架橋乳化シリコーンエラストマーとは異なる種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、バッファー、ならびにそれらの混合物から選択される種々雑多な成分
を含むか、またはそれらからなり、
組成物は好ましくはシリコーン中水型エマルジョンであり、すべての重量パーセントは組成物の総重量に基づく。
【0242】
化粧品組成物は安定である。例えば、一実施形態では、化粧品組成物は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりしない。
【0243】
別の実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも10サイクルの凍結解凍試験の間、視覚的に相分離したり、目に見えるように観察可能な微粒子を形成したりせず、凍結解凍試験は、化粧品組成物を安定性チャンバに配置し、-20℃で12時間の第1の間隔、続いて25℃で12時間の第2の間隔で、12時間間隔で温度変動に供することを含む。
【0244】
一実施形態では、化粧品組成物の粘度は、4℃、25℃、37℃、および/または45℃での貯蔵で少なくとも2週間、4週間、および/または8週間、20%、15%、10%、または5%を超えて変化しない。
【0245】
化粧品組成物は、好ましくは、25℃で約5,000~約200,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。しかしながら、さらなる実施形態では、組成物は、25℃で約10,000~約200,000Pa.s、約10,000~約180,000Pa.s、約10,000~約150,000Pa.s、約10,000~約120,000Pa.s、約10,000~約100,000Pa.s、約10,000~約80,000Pa.s、約15,000~約200,000Pa.s、約15,000~約180,000Pa.s、約15,000~約150,000Pa.s、約15,000~約120,000Pa.s、約15,000~約100,000Pa.s、約15,000~約80,000Pa.s、約20,000~約200,000Pa.s、約20,000~約180,000Pa.s、約20,000~約150,000Pa.s、約20,000~約120,000Pa.s、約20,000~約100,000Pa.s、約20,000~約80,000Pa.s、約30,000~約200,000Pa.s、約30,000~約180,000Pa.s、約30,000~約150,000Pa.s、約30,000~約120,000Pa.s、約30,000~約100,000Pa.s、約30,000~約80,000Pa.s、約35,000~約200,000Pa.s、約35,000~約180,000Pa.s、約35,000~約150,000Pa.s、約35,000~約120,000Pa.s、約35,000~約100,000Pa.s、または約35,000~約80,000Pa.sの粘度、および25℃で1s-1の剪断速度を有する。
実施例13
(ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含むシリコーン中水型エマルジョン)
*N-組成物(C-1)は2時間以内に相分離した
【0246】
実施例14
(安定性試験)
実施例13の組成物を安定性試験に供し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。組成物の最初の製造時(T)に組成物を分析した。10日間の凍結解凍試験後、組成物を再度分析した。凍結解凍試験のために、組成物を安定性チャンバに配置し、12時間間隔で温度変動に供した。12時間、組成物を-20℃に保持した。次の12時間、組成物を25℃に保持した。このサイクルを10回(10日間)繰り返した。別個に、実施例1の組成物を、4℃、25℃、37℃、および45℃での貯蔵で4週間(1ヶ月)後に評価し、4℃、25℃、37℃、および45℃にて8週間(2ヶ月)で再度評価し、相分離について視覚的に評価し、微粒子形成について顕微鏡下で評価した。粘度も評価した。
【0247】
本発明組成物は、視覚的に相分離せず、微粒子を形成せず、粘度を少なくとも10%以内に保持した(粘度の変化は±10%以下であった)ので、安定(「Y」)(はい)と見なされた。比較組成物C-1は、形成後2時間以内に相分離したため、安定ではない(「N」)(いいえ)と見なされた。
【0248】
無水組成物
本例の無水組成物は、水を実質的に含まない、すなわち、それらは2重量%未満の水を含有する。しかしながら、いくつかの例では、無水組成物は、1重量%未満の水、0.5重量%未満の水、0.1重量%未満の水、または0.05重量%未満の水を含有する。無水組成物は、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する少なくとも90重量%の成分を有することをさらに特徴とする。化合物のlogP値は、化合物の有機(油)相対水性相濃度の比として定義される分配係数(P)の対数(底10)である。
分配係数(P)=[有機]/[水性]、式中、[ ]はその溶媒相中の化合物の濃度logP=Log10(P)である。
【0249】
化合物のlogPは、水性溶媒および有機溶媒の所与の特定の対に対して一定であり、その値は、当技術分野で公知のいくつかの相分配法の1つによって経験的に決定され得る。しかしながら、オクタノールまたはヘキサンのような単純な有機化合物に対する水中の化合物の計算されたlogP値は、他の水性溶媒および有機溶媒中でのその溶解度特性を予測するためのガイドラインを提供することができる。例えば、測定されたlogPが1に等しい化合物は、その濃度が有機相対水性相で10:1の比であることを示す。この化合物は疎水性であり、有機溶媒への溶解を必要とする。対照的に、logPが-1に等しい化合物は、濃度が有機相対水性相で1:10の比であることを示す。この化合物は親水性であり、水性バッファーに直接溶解することができる。最後に、logPが0に等しい化合物は、有機相対水性相で1:1の比で分配される。したがって、化合物は、有機溶媒および水性溶媒の両方に可溶型である可能性が高い。
【0250】
無水組成物は、1つ以上の活性剤、好ましくは無水組成物に可溶型である1つ以上の活性剤を含む。有用な活性剤の非限定的な例としては、アスコルビン酸、フェルラ酸、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0251】
一実施形態では、無水組成物は、2重量%未満の水、好ましくは1重量%未満の水、より好ましくは0.1重量%未満の水、ならびに
(a)1つ以上の活性剤、好ましくは無水組成物に可溶型である1つ以上の活性剤、
(b)1つ以上の水溶性溶媒、
(c)1つ以上の増粘ポリマー、および
(d)任意に、1つ以上の(one or mor)種々雑多な成分
を含む。
【0252】
無水組成物中の1つ以上の活性剤の総量は、変動してもよいが、典型的には、無水組成物の総重量に対して約1~約25重量%である。様々な実施形態では、無水組成物中の1つ以上の活性剤の総量は、無水組成物の総重量に対して、約1~約20重量%、約1~約18重量%、約1~約15重量%、約2~約20重量%、約2~約18重量%、約2~約15重量%、約5~約20重量%、約5~約18重量%、または約5~約15重量%である。
【0253】
好ましい実施形態では、無水組成物は、アスコルビン酸を含む。無水組成物中のアスコルビン酸の総量は、変動し得るが、典型的には、無水組成物の総重量に対して約1~約20重量%である。様々な実施形態では、無水組成物中のアスコルビン酸の総量は、無水組成物の総重量に対して、約1~約18重量%、約1~約15重量%、約2~約20重量%、約2~約18重量%、約2~約15重量%、約5~約20重量%、約5~約18重量%、または約5~約15重量%である。
【0254】
好ましい実施形態では、無水組成物は、フェルラ酸を含む。無水組成物中のフェルラ酸の総量は、変動し得るが、典型的には、無水組成物の総重量に対して約0.1~約10重量%である。様々な実施形態では、フェルラ酸の総量は、無水組成物の総重量に対して、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.5~約10重量%、約0.5~約8重量%、約0.5~約5重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、または約1~約5重量%である。
【0255】
水溶性溶媒の非限定的な例としては、グリセリン、モノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択されてもよい。有用な水溶性溶媒のより網羅的であるが非限定的なリストは、「水溶性溶媒」という見出しの下に提供される。
【0256】
1つ以上の水溶性溶媒の総量は変動するが、様々な実施形態では、無水組成物の総重量に対して約50~約95重量%である。さらなる実施形態では、1つ以上の水溶性溶媒の総量は、約60~約95重量%、約70~約95重量%、約75~約95重量%、約60~90重量%、約70~約90重量%、約80~約90重量%である。
【0257】
有用な増粘ポリマーとしては、とりわけ、タウレート共重合体が挙げられる。非限定的な例としては、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物が挙げられる。有用な増粘ポリマーのより網羅的であるが非限定的なリストは、「増粘ポリマー」という見出しの下に含まれる。
【0258】
一般に、1つ以上の増粘ポリマーの量は、使用される増粘ポリマーのタイプに応じて、および化粧品組成物の所望の粘度に応じて変動する。したがって、一実施形態では、1つ以上の増粘剤の総量は、本開示を通して示される粘度を達成するのに十分である。それにもかかわらず、様々な実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの総量は、化粧品組成物の総重量に対して約0.01~約8重量%の範囲であってもよい。様々な実施形態では、1つ以上の増粘ポリマーの量は、無水組成物の総重量に対して、約0.01~約6重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、または約0.1~約2重量%の範囲であってもよい。
【0259】
特定の実施形態では、無水組成物は、1つ以上の種々雑多な成分を含む。非限定的な例としては、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤などが挙げられる。無水組成物に含まれてもよい種々雑多な成分のより網羅的であるが非限定的なリストは、「種々雑多な成分」という見出しの下に提供される。
【0260】
1つ以上の種々雑多な成分の総量は、存在する場合、変動するが、特定の実施形態では、無水組成物の総重量に対して約0.01~約10重量%の量である。1つ以上の種々雑多な成分の総量は、無水組成物の総重量に対して、約0.01~約8重量%、約0.01~約5重量%、約0.01~約3重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約8重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約5重量%、または約1~約3重量%であってもよい。
実施例15
(アスコルビン酸およびフェルラ酸を含む無水組成物)
【0261】
水溶性溶媒
「水溶性溶媒」という用語は、「水混和性溶媒」という用語と交換可能であり、25℃および大気圧(760mmHg)で液体である化合物を意味し、これらの条件下で水に少なくとも50%の溶解度を有する。一実施形態では、水溶性溶媒は、少なくとも60%、70%、80%、または90%の溶解度を有する。1つ以上の水溶性溶媒の非限定的な例は、グリセリン、モノアルコール、ポリオール(多価アルコール)、グリコール、およびそれらの混合物から選択される。
【0262】
有機溶媒の非限定的な例として、モノアルコールおよびポリオール、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、4-tert-ブチルシクロヘキサノール、およびフェニルエチルアルコール、またはグリコールもしくはグリコールエーテル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールもしくはそのエーテルのモノメチル、モノエチルおよびモノブチルエーテル、例えばプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコールのモノメチルエーテル、ならびにジエチレングリコールのアルキルエーテル、例えばジエチレングリコールのモノエチルエーテルもしくはモノブチルエーテルを挙げることができる。有機溶媒の他の好適な例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、プロパンジオール、およびグリセリンである。有機溶媒は、揮発性または不揮発性化合物であり得る。
【0263】
水溶性溶媒のさらなる非限定的な例としては、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、(カプリリルグリコール)、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ペンタンジオール、および4-メチル-1,2-ペンタンジオールなどのアルカンジオール(多価アルコール);エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、およびイソプロパノールなどの1~4個の炭素原子を有するアルキルアルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、エチレングリコールモノ-イソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノ-t-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-t-ブチルエーテル、1-メチル-1-メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-t-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-イソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、およびジプロピレングリコールモノ-イソプロピルエーテルなどのグリコールエーテル;2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0264】
多価アルコールも有用である。多価アルコールの例としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、およびそれらの混合物が挙げられる。ポリオール化合物を使用してもよい。非限定的な例としては、脂肪族ジオール、例えば2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、3,3-ジメチル-1,2-ブタンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジメチル-2,4-ペンタンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、5-ヘキセン-1,2-ジオール、および2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0265】
一実施形態では、本開示の化粧品組成物は、1つ以上のグリコールおよび/または1つ以上のアルコール、例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコール、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の水溶性溶媒を含む。
【0266】
脂肪化合物
「脂肪化合物」という用語は、「脂肪材料」と交換可能である。脂肪化合物は、水に可溶型ではない(またはわずかにしか可溶型ではない)化合物として知られている。それらは親水性であり、しばしば有機溶媒に可溶化される。それらは、油、脂肪、ワックス、炭化水素、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪エステルなどの材料を含む。シリコーンは、本開示による脂肪化合物とは見なされない。有用な脂肪化合物の非限定的な例としては、油、ワックス、アルカン(パラフィン)、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪エステル、トリグリセリド化合物、ラノリン、炭化水素、それらの誘導体、およびそれらの混合物が挙げられる。脂肪化合物は、International Federation Societies of Cosmetic Chemistsによって、例えば、Cosmetic Raw Material Analysis and Quality,Volume I:Hydrocarbons,Glycerides,Waxes and Other Esters(Redwood Books,1994)に記載されており、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0267】
脂肪化合物の非限定的な例としては、油、鉱油、アルカン(パラフィン)、脂肪酸、脂肪アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、脂肪アルコールのエステル、ヒドロキシ置換脂肪酸、ワックス、トリグリセリド化合物、ラノリン、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0268】
脂肪アルコール誘導体
脂肪化合物は、脂肪アルコール(成分(d))とは異なる1つ以上の脂肪アルコール誘導体を含んでもよい。脂肪アルコール誘導体には、1つ以上の脂肪アルコールに由来する脂肪エステルが含まれる。脂肪アルコール誘導体はまた、例えば、アルコキシル化脂肪アルコール1モル当たり約1~約100モルのアルキレンオキシドを有するアルコキシル化脂肪アルコールを含む。例えば、アルコキシル化脂肪アルコールは、アルコキシル化脂肪アルコール1モル当たり約1~約80モル、約2~約50、約5~約45モル、約10~約40モル、または15~約35モル(more)(その間のすべての範囲および部分範囲を含む)のアルキレンオキシドでアルコキシル化されてもよい。
【0269】
アルコキシル化脂肪アルコールの例としては、ステアレス(例えば、ステアレス-2、ステアレス-20、およびステアレス-21)、ラウレス(例えば、ラウレス-4、およびラウレス-12)、セテス(例えば、セテス-10およびセテス-20)およびセテアレス(例えば、セテアレス-2、セテアレス-10、およびセテアレス-20)が挙げられる。少なくとも1つの例では、1つ以上のアルコキシル化脂肪アルコールは、ステアレス-20を含む。いくつかの例では、1つ以上のアルコキシル化脂肪アルコールは、専らステアレス-20である場合がある。
【0270】
任意に好適である可能性があるさらなる脂肪アルコール誘導体としては、メチルステアリルエーテル;2-エチルヘキシルドデシルエーテル;ステアリルアセテート;セチルプロピオナート;セチルアルコール(alcochol)のエチレングリコールエーテルであるセテス-1~セテス-45などのセテスシリーズの化合物(番号指定は、存在するエチレングリコール部分の数を示す);ステアレスアルコールのエチレングリコールエーテルであるステアレス-1~10などのステアレスシリーズの化合物(番号指定は、存在するエチレングリコール部分の数を示す);セテアレスアルコールのエチレングリコールエーテルであるセテアレス1~セテアレス-10、すなわち、主にセチルおよびステアリルアルコールを含有する脂肪アルコールの混合物(番号指定は、存在するエチレングリコール部分の数を示す);今記載したセテス、ステアレス、およびセテアレス化合物のC1-C30アルキルエーテル;オクチルドデシルアルコール、ドデシルペンタデシルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、およびイソステアリルアルコールなどの分岐アルコールのポリオキシエチレンエーテル;ベヘニルアルコールのポリオキシエチレンエーテル;PPG-9-ステアレス-3、PPG-11ステアリルエーテル、PPG8-セテス-1、およびPPG-10セチルエーテルなどのPPGエーテル;ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0271】
脂肪酸
いくつかの例では、脂肪化合物は、脂肪酸、脂肪酸誘導体、脂肪酸のエステル、ヒドロキシル置換脂肪酸、およびアルコキシル化脂肪酸から選択されてもよい。脂肪酸は、直鎖もしくは分岐鎖の酸であってもよく、および/または飽和もしくは不飽和であってもよい。脂肪酸の非限定的な例としては、二酸、三酸、および他の複数の酸、ならびにこれらの脂肪酸の塩が挙げられる。例えば、脂肪酸は、任意に、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アラキドン酸(arichidonic acid)、オレイン酸、イソステアリン酸、セバシン酸、およびそれらの混合物を含んでもよいか、またはそれらから選択されてもよい。場合によっては、脂肪酸は、パルミチン酸、ステアリン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0272】
脂肪酸のポリグリセロールエステルの非限定的な例としては、以下の式のものが挙げられる:
【0273】
式中、nの平均値は約3であり、R、RおよびRは、それぞれ独立して脂肪酸部分または水素であってもよく、ただし、R、R、およびRの少なくとも1つは脂肪酸部分である。例えば、R、RおよびRは、飽和または不飽和、直鎖または分岐であってもよく、C-C40、C-C30、C-C25、またはC-C20、C-C16、または-C10の長さを有してもよい。
【0274】
脂肪酸誘導体は、本明細書において、上で定義した脂肪アルコールの脂肪酸エステル、そのような脂肪アルコール誘導体がエステル化可能なヒドロキシル基を有する場合の上で定義した脂肪アルコール誘導体の脂肪酸エステル、脂肪アルコールおよび上記の脂肪アルコール誘導体以外のアルコールの脂肪酸エステル、ヒドロキシ置換脂肪酸、ならびにそれらの混合物を含むと定義される。脂肪酸誘導体の非限定的な例としては、リシノール酸、グリセロールモノステアレート、12-ヒドロキシステアリン酸、エチルステアレート、セチルステアレート、セチルパルミテート、ポリオキシエチレンセチルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルステアレート、エチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールジステアレート、トリメチロールプロパンジステアレート、ソルビタンステアレート、ポリグリセリルステアレート、ジメチルセバケート、PEG-15ココエート、PPG-15ステアレート、モノステアリン酸グリセリン、グリセリルジステアレート、グリセリルトリステアレート、PEG-8ラウレート、PPG-2イソステアレート、PPG-9ラウレート、およびそれらの混合物が挙げられる。本明細書での使用に好ましいのは、グリセロールモノステアレート、12-ヒドロキシステアリン酸、およびそれらの混合物である。
【0275】
脂肪アルコール
「脂肪アルコール」という用語は、少なくとも1つのヒドロキシル基(OH)を含み、少なくとも8個の炭素原子を含み、オキシアルキレン化されていなく(特にオキシエチレン化もオキシプロピレン化もされていない)、グリセロール化もされていないアルコールを意味する。脂肪アルコールは、R-OHによって表され得、式中、Rは、8~40個の炭素原子、好ましくは10~30個の炭素原子、より好ましくは12~24個の炭素原子、さらにより好ましくは14~22個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の飽和(アルキル)または不飽和(アルケニル)基を示す。
【0276】
脂肪アルコールは、液体であっても固体であってもよい。いくつかの例では、化粧品組成物は、少なくとも1つの固体脂肪アルコールを含むことが好ましい。使用され得る固体脂肪アルコールとしては、常温および大気圧(25℃、780mmHg)で固体であり、水に不溶性であるもの、すなわち、25℃、1atmで1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満の水溶解度を有するものが挙げられる。
【0277】
固体脂肪アルコールは、R-OHによって表されてもよく、式中、Rは、8~40個の炭素原子、好ましくは10~30個の炭素原子、より好ましくは12~24個の炭素原子、さらにより好ましくは14~22個の炭素原子を含む、1つ以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい直鎖アルキル基を示す。
【0278】
有用な脂肪アルコールの非限定的な例としては、ラウリルアルコールまたはラウリルアルコール(1-ドデカノール);ミリスチックまたはミリスチルアルコール(1-テトラデカノール);セチルアルコール(1-ヘキサデカノール);ステアリルアルコール(1-オクタデカノール);アラキジルアルコール(1-エイコサノール);ベヘニルアルコール(1-ドコサノール);リグノセリルアルコール(1-テトラコサノール);セリルアルコール(1-ヘキサコサノール);モンタニルアルコール(1-オクタコサノール);ミリシリック(myricylic)アルコール(1-トリアコンタノール)、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0279】
特定の実施形態では、1つ以上の脂肪アルコールは、12~24個の炭素原子を有する。具体的な非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチックもしくはミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、リグノセリルアルコール、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0280】
好ましくは、化粧品組成物は、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールおよびそれらの混合物、好ましくはセチルアルコール、ベヘニルアルコール、セテアリルアルコール、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の固体脂肪アルコールを含む。
【0281】
液体脂肪アルコール、特にC10-C34を含有するものは、好ましくは分岐炭素鎖を有し、かつ/または1つ以上、好ましくは1~3個の二重結合を有する。それらは、好ましくは分岐および/または不飽和(C=C二重結合)であり、12~40個の炭素原子を含有する。
【0282】
液体脂肪アルコールは、R-OHによって表されてもよく、式中、Rは、C12-C24分岐アルキル基またはアルケニル基(少なくとも1つのC12-C24二重結合C=Cを含む)を示し、Rは、1つ以上のヒドロキシ基で置換されていてもよい。好ましくは、液体脂肪アルコールは、分岐飽和アルコールである。好ましくは、Rは、ヒドロキシル基を含有しない。これらには、オレイン酸アルコール、リノール酸アルコール、リノレン酸アルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチル-1-ドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシル-1-デカノール、2-デシル-1-テトラデカノール、2-テトラデシル-1-セタノールおよびそれらの混合物が含まれる。好ましくは、液体脂肪アルコールは、2-オクチル-1-ドデカノールである。
【0283】
いくつかの例では、化粧品組成物は、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシル、ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、ベヘニルアルコール、リナロール、オレイルアルコール、ミリシルアルコールおよびそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪アルコールを含む。いくつかの例では、化粧品組成物は、好ましくはセチルアルコール、ベヘニルアルコール、およびセテアリルアルコールを含む。
【0284】
ワックス
脂肪化合物は、いくつかの例では、1つ以上のワックスを含むか、またはそれらから選択されてもよい。このカテゴリーのワックスの非限定的な例としては、例えば、合成ワックス、セレシン、パラフィン、オゾケライト、ポリエチレンワックス、イリッペバター、蜜蝋、カルナウバ、マイクロクリスタリン、ラノリン、ラノリン誘導体、カンデリア、ココアバター、シェラックワックス、鯨蝋(spermaceti)、米ぬか蝋、カポックワックス(capok wax)、サトウキビワックス、モンタンワックス、鯨蝋(whale wax)、ヤマモモワックス、フサアカシア花蝋(acacia decurrents flower wax)、植物性ワックス(例えば、ヒマワリ種子(helianthus annuus)、カルナウバ、カンデリラ、ウリキュリー(ouricury)または木蝋またはコルク繊維またはサトウキビワックス)、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0285】

いくつかの例では、脂肪化合物は、1つ以上の油を含むか、またはそれらから選択されてもよい。好適な油としては、限定されないが、ヤシ油などの天然油;鉱油および水素化ポリイソブテンなどの炭化水素;オクチルドデカノールなどの脂肪アルコール;C12-C15アルキルベンゾエートなどのエステル;プロピレンジペラルガネート(propylene dipelarganate)などのジエステル;およびグリセリルトリオクタノエートなどのトリエステルが挙げられる。任意に化粧品組成物に含まれていてもよい油の非限定的な例としては、イソトリデシルイソノナノエート、PEG-4ジヘプタノエート、イソステアリルネオペンタノエート、トリデシルネオペンタノエート、セチルオクタノエート、セチルパルミテート、セチルリシノレエート、セチルステアレート、セチルミリステート、ココ-ジカプリレート/カプレート、デシルイソステアレート、イソデシルオレエート、イソデシルネオペンタノエート、イソヘキシルネオペンタノエート、オクチルパルミテート、ジオクチルマレート、トリデシルオクタノエート、ミリスチルミリステート、オクトドデカノール、またはオクチルドデカノール、アセチル化ラノリンアルコール、セチルアセテート、イソドデカノール、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、ヒマシ油、ラノリンおよびラノリン誘導体の組合せ、トリイソセチルシトレート、ソルビタンセスキオレエート、C10-C18トリグリセリド、カプリル/カプリン/トリグリセリド、ヤシ油、トウモロコシ油、綿実油、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリアセチルリシノレエート、グリセリルトリオクタノエート、硬化ヒマシ油、アマニ油、ミンク油、オリーブ油、パーム油、イリッペバター、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ種子油、獣脂、トリカプリン、トリヒドロキシステアリン、トリイソステアリン、トリラウリン、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、クルミ油、小麦胚芽油、コレステロール、またはそれらの組合せが挙げられる。
【0286】
いくつかの実施形態では、化粧品組成物は、脂肪エステル(イソノニルイソノナノエートなど)、ポリオレフィン(ワセリンなど)、ワックス、スクアラン、スクアレン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリブテン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、植物油および/または野菜油、炭化水素系油(イソヘキサデカンなど)、またはそれらの混合物から選択される1つ以上の脂肪化合物を含んでもよい。
【0287】
増粘ポリマー
様々なタイプの増粘ポリマーの非限定的な例としては、タウレート共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリC10-30アルキルアクリレート、アクリル酸/アクリロニトロゲン共重合体、アクリレート/ステアレス-20イタコネート共重合体、アクリレート/セテス-20イタコネート共重合体、アクリレート/アミノアクリレート/C10-30アルキルPEG-20イタコネート共重合体、アクリレート/アミノアクリレート共重合体、アクリレート/ステアレス-20メタクリレート共重合体、アクリレート/ベヘネス-25メタクリレート共重合体、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートクロスポリマー、アクリレート/ベヘネス-25メタクリレート/HEMAクロスポリマー、アクリレート/ビニルネオデカノエートクロスポリマー、アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー、アクリレート/パルメス-25アクリレート共重合体、アクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸共重合体、およびアクリレート/C10-C30アルキルアクリレートクロスポリマー、カルボマー、疎水変性ポリポリアクリレート;疎水変性ポリアクリル酸、疎水変性ポリアクリルアミド;これらの材料が、セチル、ステアリル、オレアイル(oleayl)、およびそれらの組合せから選択され得る疎水性を有してもよい疎水変性ポリエーテル、アクリルアミド/アンモニウムアクリレート共重合体、アクリレート共重合体、アクリレートクロスポリマー-4、アクリレートクロスポリマー-3、アクリレート/ベヘネス-25メタクリレート共重合体、アクリレート/C10-C30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリレート/ステアレス-20イタコネート共重合体、アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG-40ヒマシ油;ナトリウムカルボマー、架橋ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス-7、ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ポリアミド-3、ポリクオタニウム-37、ナトリウムポリアクリレート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0288】
非イオン性増粘ポリマーの中には、例として以下のものが挙げられる。
【0289】
(1)少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で修飾されたセルロース;言及され得る例としては、少なくとも1つの脂肪鎖を含む基、例えばアルキル、アリールアルキルもしくはアルキルアリール基、またはそれらの混合物で修飾されたヒドロキシエチルセルロースが挙げられ、アルキル基は、好ましくはC8-C22であり、例えば、Aqualon社によって販売されている製品NATROSOL PLUS GRADE 330 CS(C16アルキル)、またはBerol Nobel社によって販売されている製品BERMOCOLL EHM 100が挙げられ、アルキルフェニルポリアルキレングリコールエーテル基で修飾されたヒドロキシエチルセルロース、例えば、Amerchol社から販売されているAMERCELL POLYMER HM-1500(ポリエチレングリコール(15)ノニルフェニルエーテル)が挙げられる、
【0290】
(2)少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で修飾されたヒドロキシプロピルグアー、例えば、Lamberti社によって販売されている製品ESAFLOR HM 22(C22アルキル鎖)、ならびにRhone-Poulenc社によって販売されている製品RE210-18(C14アルキル鎖)およびRE205-1(C20アルキル鎖)、
【0291】
(3)ビニルピロリドンと脂肪鎖疎水性モノマーとの共重合体;言及され得る例としては、I.S.P.社によって販売されている製品ANTARON V216またはGANEX V216(ビニルピロリドン/ヘキサデセン共重合体)、I.S.P.社によって販売されている製品ANTARON V220またはGANEX V220(ビニルピロリドン/エイコセン共重合体)、
【0292】
(4)C-Cアルキルメタクリレートまたはアクリレートと、少なくとも1つの脂肪鎖を含む両親媒性モノマーとの共重合体、例えば、Goldschmidt社からANTIL 208の名称で販売されているオキシエチレン化メチルアクリレート/ステアリルアクリレート共重合体、
【0293】
(5)親水性メタクリレートまたはアクリレートと、少なくとも1つの脂肪鎖を含む疎水性モノマーとの共重合体、例えば、ポリエチレングリコールメタクリレート/ラウリルメタクリレート共重合体、
【0294】
(6)通常ポリオキシエチレン化された性質の親水性ブロックと、脂肪族配列単独ならびに/または脂環式および/もしくは芳香族配列であってもよい疎水性ブロックとの両方を鎖中に含むポリウレタンポリエーテル。
【0295】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上のタウレート共重合体を含む。これらの共重合体は、ゲル化剤、増粘剤として作用し、乳化特性を提供することができる。特に、本発明者らは、タウレート共重合体が本開示の化粧品組成物を安定化するのに特に有効であることを発見した。
【0296】
タウレート共重合体の非限定的な例としては、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体、ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0297】
タウレート共重合体は、親水性であってもよく、アクリレート成分を含有してもよい。少なくとも1つのタウレート共重合体は、例えば、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、および/またはナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体を含んでもよい。いくつかの例では、少なくとも1つのタウレート共重合体は、エチレン性不飽和スルホ官能性モノマーおよびエチレン性不飽和親水性モノマーから、例えばアクリルアミドまたはメタクリルアミドおよび2-アクリルアミド-2-メチル-プロパンスルホン酸の架橋アニオン性共重合体から得ることができる。
【0298】
いくつかの例では、1つ以上のタウレート共重合体は、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体/VP共重合体、およびそれらの混合物から選択されてもよい。さらに、いくつかの例では、化粧品組成物は、ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート共重合体およびアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP共重合体の両方を含んでもよく、任意にポリC10-30アルキルアクリレートをさらに含んでもよい。
【0299】
非イオン性乳化剤
非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル(ポリソルベート80など)、ポリオールエステル、グリセリルエステル、アルキルポリグルコシド(セテラリル(ceteraryl)グルコシドなど)、グリセロールエーテル、オキシエチレン化エーテル、オキシプロピレン化エーテル、およびエチレングリコールポリマーが挙げられる。さらに、非イオン性乳化剤は、アルキルポリグルコシド;エトキシル化、プロポキシル化またはグリセロール化されたアルコール、α-ジオール、アルキルフェノールおよび脂肪酸のエステル(ポリグリセリル-2イソステアレート);エトキシル化脂肪エステル;脂肪酸のグリセリルエステル;脂肪アルコールエトキシレート;アルキルフェノールエトキシレート;脂肪酸アルコキシレート;およびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0300】
非イオン性乳化剤は、アルコールおよびα-ジオールから選択されてもよく、これらの化合物は、ポリエトキシル化および/またはポリプロポキシル化および/またはポリグリセロール化され、エチレンオキシド基および/またはプロピレンオキシド基の数は、2~100の範囲である可能性があり、グリセロール基の数は、2~30の範囲である可能性があり、これらの化合物は、8~30個の炭素原子、特に16~30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を含む。
【0301】
好ましくは2~30個のエチレンオキシド単位を有するポリエトキシル化脂肪アミド、平均して1~5個、特に1.5~4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;好ましくは2~40単位のエチレンオキシドを有するソルビタンのポリオキシエチレン化脂肪酸エステル、スクロースの脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化された、好ましくは2~150モルのエチレンオキシドを含有するポリオキシエチレン化脂肪酸エステル、例えばオキシエチレン化植物油も挙げられる。
【0302】
有用な非イオン性界面活性剤としては、特に、以下の一般式:RO-(RO)-(G)によって表されるアルキル(ポリ)グリコシドタイプのものが挙げられ、式中、Rは、6~24個の炭素原子、特に8~18個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐のアルキルもしくはアルケニル置換基、または直鎖もしくは分岐のアルキル置換基が6~24個の炭素原子、特に8~18個の炭素原子を含むアルキルフェニル置換基を表し、Rは、2~4個の炭素原子を含むアルキレン置換基を表し、Gは、5~6個の炭素原子を含む糖単位を表し、tは、0~10、好ましくは0~4の範囲の値を示し、vは、1~15、好ましくは1~4の範囲の値を示す。好ましくは、アルキル(ポリ)グリコシド界面活性剤は、上記式の化合物であり、式中、Rは、8~18個の炭素原子を含む直鎖または分岐の飽和または不飽和アルキル置換基を表し、Rは、2~4個の炭素原子を含むアルキレン置換基を表し、tは、0~3の範囲の、好ましくは0に等しい値を示し、Gは、グルコース、フルクトースまたはガラクトース、好ましくはグルコースを示し、重合度、すなわちvの値は、1~15、好ましくは1~4の範囲である可能性があり、平均重合度は、より具体的には、1~2である。糖単位間のグルコシド結合は、一般に1-6または1-4型、好ましくは1-4型である。特に、アルキル(ポリ)グリコシド界面活性剤は、アルキル(ポリ)グルコシド界面活性剤C/C16アルキル(ポリ)グルコシド1,4、特にデシルグルコシドおよびカプリリル/カプリルグルコシドであってもよい。
【0303】
有用な非イオン性界面活性剤は、ソルビタンのポリオキシエチレン化C8-C30脂肪酸エステル(好ましくはC12-C18)、ポリエトキシル化C8-C30(好ましくはC12-18)脂肪アルコール、ポリグリセロール化C8-C30(好ましくはC12-C18)脂肪酸エステル、好ましくは2~30モルのエチレンオキシドを有するポリオキシエチレン化化合物、好ましくは2~16モルのグリセロールを有するポリグリセロール化化合物、およびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0304】
ポリオキシエチレン化C8-C30脂肪アルコールは、C12-C18脂肪アルコール、特に2~30モルのエチレンオキシドを有するポリオキシエチレン化ラウリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、およびステアリルアルコール、例えば、6EOでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス-6)(HLB11.1)、10EOでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス-10)(HLB12.9)、20EOでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス-20)(HLB15.7)、24EOでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス-24)(HLB16.3、4EOでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス-4)(HLB9.4)、7EOでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス-7)(HLB12.3)、9EOでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス-9)(HLB13.6)、10EOでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス-10)(HLB13.9)、12EOでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス-12)(HLB14.6)、21EOでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス-21)(HLB15.5)、23EOでポリオキシエチレン化したラウリルアルコール(ラウレス-23)(HLB16.3)、2EOでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス-2)(HLB4.9)、10EOでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス-10)(HLB12.4)、20EOでポリオキシエチレン化されステアリルアルコール(ステアレス-20)(HLB15.2)、21EOでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス-21)(HLB15.5)から選択されてもよい。
【0305】
ソルビタンのポリオキシエチレン化C8-C30脂肪酸エステル(好ましくはC12-C18)は、C12-C18脂肪酸、特にラウリン酸、ミリスチン酸、セチル酸またはステアリン酸、特に2~30モルのエチレンオキシドを含有するソルビタンのポリオキシエチレン化エステル、例えば、ポリオキシエチレン化ソルビタンモノラウレート(4EO)(ポリソルベート-21)(HLB13.3)、ポリオキシエチレン化ソルビタンモノラウレート(20EO)(ポリソルベート-20)(HLB16.7)、ポリオキシエチレン化ソルビタンモノパルミテート(20EO)(ポリソルベート-40)(HLB15.6)、ポリオキシエチレン化ソルビタンモノステアレート(20EO)(ポリソルベート-60)(HLB14.9)、ポリオキシエチレン化ソルビタンモノステアレート(4EO)(ポリソルベート-61)(HLB9.6)、ポリオキシエチレン化ソルビタンモノオレエート(20EO)(ポリソルベート-80)(HLB15)から選択されてもよい。
【0306】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、ソルビタンのポリオキシエチレン化C8-C30脂肪酸エステル(好ましくはC12-C18)、好ましくはC12-C18脂肪酸のポリオキシエチレン化エステルから選択される1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。
【0307】
特に好ましいポリグリセロール化C8-C30脂肪酸エステルは、2~16モルのグリセロールを有するC12-C18脂肪酸、特にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはイソステアリン酸のポリグリセロール化エステル、例えば、ポリグリセリル-2ラウレート、ポリグリセリル-3ラウレート、ポリグリセリル-4ラウレート、ポリグリセリル-5ラウレート、ポリグリセリル-6ラウレート、ポリグリセリル-10ラウレート;ポリグリセリル-2ミリステート、ポリグリセリル-3ミリステート、ポリグリセリル-4ミリステート、ポリグリセリル-5ミリステート、ポリグリセリル-6ミリステート、ポリグリセリル-10ミリステート;ポリグリセリル-2パルミテート、ポリグリセリル-3パルミテート、ポリグリセリル-6パルミテート、ポリグリセリル-10パルミテート;ポリグリセリル-2イソステアレート、ポリグリセリル-3イソステアレート、ポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-5イソステアレート、ポリグリセリル-6イソステアレート、ポリグリセリル-10イソステアレート;ポリグリセリル-2ステアレート、ポリグリセリル-3ステアレート、ポリグリセリル-4ステアレート、ポリグリセリル-5ステアレート、ポリグリセリル-6ステアレート、ポリグリセリル-8ステアレート、ポリグリセリル-10ステアレート、およびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0308】
いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、例えば8~24個の炭素原子、好ましくは12~22個の炭素原子を含有する飽和または不飽和鎖を有する脂肪酸とのポリオールのエステル、および好ましくは10~200、より好ましくは10~100のアルキレンオキシドの数を有するそのアルコキシル化誘導体、例えばC-C24、好ましくはC12-C22の1つまたは複数の脂肪酸のグリセリルエステルおよび好ましくは10~200、より好ましくは10~100のアルキレンオキシドの数を有するそのアルコキシル化誘導体;C-C24、好ましくはC12-C22の1つまたは複数の脂肪酸のポリエチレングリコールエステルおよび好ましくは10~200、より好ましくは10~100のアルキレンオキシド数を有するそのアルコキシル化誘導体;C-C24、好ましくはC12-C22の1つまたは複数の脂肪酸のソルビトールエステルおよび好ましくは10~200、より好ましくは10~100のアルキレンオキシドの数を有するそのアルコキシル化誘導体;C-C24、好ましくはC12-C22の1つまたは複数の脂肪酸の糖(スクロース、グルコース、アルキルグリコース)エステルおよび好ましくは10~200、より好ましくは10~100のアルキレンオキシドの数を有するそのアルコキシル化誘導体;脂肪アルコールのエーテル;糖およびC-C24、好ましくはC12-C22の1つまたは複数の脂肪アルコールのエーテル;ならびにそれらの混合物から選択されてもよい。
【0309】
言及され得るエトキシル化脂肪エステルの例としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、特に9~100個のオキシエチレン基を含有するもの、例えばPEG-9~PEG-50ラウレート(CTFA名として:PEG-9ラウレート~PEG-50ラウレート);PEG-9~PEG-50パルミテート(CTFA名として:PEG-9パルミテート~PEG-50パルミテート);PEG-9~PEG-50ステアレート(CTFA名として:PEG-9ステアレート~PEG-50ステアレート);PEG-9~PEG-50パルミトステアレート;PEG-9~PEG-50ベヘネート(CTFA名として:PEG-9ベヘネート~PEG-50ベヘネート);ポリエチレングリコール100EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート);およびそれらの混合物が挙げられる。
【0310】
脂肪酸のグリセリルエステルとしては、グリセリルステアレート(グリセリルモノ-、ジ-および/またはトリステアレート)(CTFA名:グリセリルステアレート)またはグリセリルリシノレエートおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0311】
-C24アルコキシル化脂肪酸のグリセリルエステルとしては、例えば、PEG-20グリセリルステアレートなどのポリエトキシル化グリセリルステアレート(グリセリルモノ-、ジ-および/またはトリステアレート)が挙げられ得る。
【0312】
これらの界面活性剤の混合物、例えば、UniqemaによってARLACEL 165の名称で市販されているグリセリルステアレートおよびPEG-100ステアレートを含有する製品、ならびにGoldschmidtによってTEG1Nの名称で市販されているグリセリルステアレート(グリセリルモノおよびジステアレート)およびカリウムステアレートを含有する製品(CTFA名:グリセリルステアレートSE)も使用され得る。
【0313】
アルキルポリグルコシドは、有用な非イオン性界面活性剤のクラスである。アルキルポリグルコシドの非限定的な例としては、以下の式を有するアルキルポリグルコシドが挙げられる:
-O-(RO)-Z(x)
式中、Rは、8~18個の炭素原子を有するアルキル基であり、
は、エチレンまたはプロピレン基であり、
Zは、5~6個の炭素原子を有する糖類基であり、
nは、0~10の整数であり、かつ
xは、1~5の整数である。
【0314】
有用なアルキルポリグルコシドとしては、ラウリルグルコシド、オクチルグルコシド、デシルグルコシド、コカグルコシド(coca glucoside)、スクロースラウレート、カプリリル/カプリルグルコシド、およびナトリウムラウリルグルコースカルボキシレート、ならびにそれらの混合物が挙げられる。典型的には、少なくとも1つのアルキルポリグルコシド化合物は、ラウリルグルコシド、デシルグルコシドおよびコカグルコシド(coca glucoside)からなる群から選択され、より典型的にはラウリルグルコシドである。いくつかの例では、デシルグルコシドが特に好ましい。
【0315】
ポリグリセロール系乳化剤
ポリグリセロール系乳化剤は、有用なタイプの非イオン性乳化剤である。非限定的な例としては、ポリグリセリル10-ステアレート、ポリグリセリル-3-カプレート、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、またはそれらの混合物が挙げられる。より一般的には、ポリグリセロール系乳化剤は、以下の式:
に従った構造を有する脂肪酸のポリグリセロールエステルであってもよい。
【0316】
式中、nは、2~20もしくは2~10もしくは2~5であるか、または2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10であり、R、RおよびRは、それぞれ独立して脂肪酸部分または水素であってもよく、ただし、R、R、およびRの少なくとも1つは脂肪酸部分である。例えば、R、RおよびRは、飽和または不飽和、直鎖または分岐であってもよく、C-C40、C-C30、C-C25、またはC-C20、C-C16、または-C10の長さを有してもよい。さらに、脂肪酸の非イオン性ポリグリセロールエステルの非限定的な例としては、ポリグリセリル-4カプリレート/カプレート、ポリグリセリル-10カプリレート/カプレート、ポリグリセリル-4カプレート、ポリグリセリル-10カプレート、ポリグリセリル-4ラウレート、ポリグリセリル-5ラウレート、ポリグリセリル-6ラウレート、ポリグリセリル-10ラウレート、ポリグリセリル-10ココエート、ポリグリセリル-10ミリステート、ポリグリセリル-10オレエート、ポリグリセリル-10ステアレート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0317】
特定の実施形態では、ポリグリセロール系乳化剤は、C12-22飽和、不飽和および分岐鎖脂肪酸のポリグリセリルエステル、例えば、ポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-2-セスキオレエート、トリグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルモノオレエート、テトラグリセリルモノオレエート、ならびにそれらの混合物から選択されてもよい。グリセリルエステルの非限定的な例としては、グリセリルカプリレート、グリセリルカプレート、グリセリルココエート、グリセリルラウレート、およびそれらの組合せが挙げられ得る。
【0318】
ポリグリセロール化脂肪酸エステルの非限定的な例としては、ポリグリセリル-10ラウレート;ポリグリセリル-10ミリステート;ポリグリセリル-2パルミテート、ポリグリセリル-3パルミテート、ポリグリセリル-6パルミテート、ポリグリセリル-10パルミテート、ポリグリセリル-2イソステアレート、ポリグリセリル-3イソステアレート、ポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-5イソステアレート、ポリグリセリル-6イソステアレート、ポリグリセリル-10イソステアレート;ポリグリセリル-2ステアレート、ポリグリセリル-3ステアレート、ポリグリセリル-4ステアレート、ポリグリセリル-5ステアレート、ポリグリセリル-6ステアレート、ポリグリセリル-8ステアレート、ポリグリセリル-10ステアレート、およびそれらの混合物が挙げられる。いくつかの例では、ポリグリセリル-2イソステアレートが特に有用である。
【0319】
好ましい実施形態では、1つ以上の非イオン性乳化剤は、ソルビタン脂肪エステル(例えば、ソルビタンイソステアレートおよびソルビタンオレエート)、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル(例えば、ポリソルベート-80)、ポリオールエステル、グリセリルエステル、ポリグルコシド(例えば、セテアリルグルコシド)、およびそれらの混合物から選択される。
【0320】
エトキシル化脂肪酸
「エトキシル化脂肪酸」は、「エトキシル化脂肪酸エステル」および「ポリエトキシル化脂肪酸」としても知られている。これらは、脂肪酸がアルキレンオキシドと反応すると形成される。得られた生成物は、モノエステル、ジエステル、またはそれらの混合物である場合がある。
【0321】
エトキシル化脂肪酸は、式R-C(O)O(CHCHO)-Hによって表され得、式中、Rは、脂肪酸の脂肪族残基を表し、nは、エチレンオキシドの分子数を表す。別の態様では、nは、別の態様では2~200、2~150、2~100、2~50、3~200、3~150、3~100、3~50、または3~25、さらなる態様では3~10の範囲の整数である。本発明のさらに別の態様では、Rは、8~24個の炭素原子を含有する脂肪酸に由来する。例示的なエトキシル化脂肪酸としては、限定されないが、カプリン酸エトキシレート、ラウリン酸エトキシレート、ミリスチン酸エトキシレート、ステアリン酸エトキシレート、オレイン酸エトキシレート、ヤシ脂肪酸エトキシレート、およびポリエチレングリコール400プロポキシル化モノラウレートが挙げられ、前述のエトキシレートのそれぞれにおけるエチレンオキシド単位の数は、一態様では2以上、別の態様では2~約200、2~200、2~150、2~100、2~50、3~200、3~150、3~100、3~50、または3~25の範囲であり得る。エトキシル化脂肪酸のより具体的な例は、PEG-8ジステアレート(8は、繰り返しエチレンオキシド単位の数を意味する)、PEG-8ベヘネート、PEG-8カプレート、PEG-8カプリレート、PEG-8カプリレート/カプレート、PEGココエート(番号指定なしのPEGは、エチレンオキシド単位の数が2~50の範囲であることを意味する)、PEG-15ジコエート、PEG-2ジイソノナノエート、PEG-8ジイソステアレート、PEG-ジラウレート、PEG-ジオレエートPEG-ジステアレート、PEGジタレート、PEG-イソステアレート、PEG-ホホバ酸、PEG-ラウレート、PEG-リノレネート、PEG-ミリステート、PEG-オレエート、PEG-パルミテート、PEG-リシノレエート、PEG-ステアレート、PEG-トーレートなどである。
【0322】
言及され得るエトキシル化脂肪酸の例としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、特に9~100個のオキシエチレン基を含有するもの、例えばPEG-9~PEG-50ラウレート(CTFA名として:PEG-9ラウレート~PEG-50ラウレート);PEG-9~PEG-50パルミテート(CTFA名として:PEG-9パルミテート~PEG-50パルミテート);PEG-9~PEG-50ステアレート(CTFA名として:PEG-9ステアレート~PEG-50ステアレート);PEG-9~PEG-50パルミトステアレート;PEG-9~PEG-50ベヘネート(CTFA名として:PEG-9ベヘネート~PEG-50ベヘネート);ポリエチレングリコール100EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート);およびそれらの混合物が挙げられる。
【0323】
いくつかの例では、1つ以上のエトキシル化脂肪酸は、ポリエトキシル化(polethoxylated)ステアリン酸エステル、例えば、PEG-9ステアレート、PEG-8ジステアレート、PEG-20ステアレート、PEG-8ステアレート、PEG-8オレエート、PEG-20ステアレート、PEG-30ステアレート、PEG-40ステアレート、PEG-50ステアレート、PEG-100ステアレート、PEG-150ラウレート、およびそのための組合せから選択される。
【0324】
9~12のHLBを有する非イオン性乳化剤
約9~約15のHLBを有する非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、アルキルポリグルコシド(セテアリルグルコシド)、ポリグリセロール系乳化剤(ポリギセリル(polygyceryl)-3メチルグルコースジステアレート)、ソルビタン脂肪エステル(ポリソルベート60)、糖エステルもしくはエーテル、糖系エステルもしくはエーテル、ポリオール脂肪エステルもしくはエーテル、グリセリル脂肪エステルもしくはエーテル、それらのエトキシレート、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0325】
好ましい実施形態では、約9~約15のHLBを有する非イオン性乳化剤の1つ以上は、糖エステルもしくはエーテルまたは糖系エステルおよびエーテルである。本明細書で使用される「糖エステル」は、「糖アルコール脂肪酸エステル」または「糖酸脂肪アルコールエステル」を意味し、本明細書で使用される「糖エーテル」は、「糖アルコール脂肪アルコールエーテル」を意味する。糖系エステルおよびエーテルは、(a)糖、糖アルコール、または糖誘導体および(b)脂肪酸または脂肪アルコールのエステルまたはエーテルであり得る。いくつかの実施形態では、エステルがエーテルよりも好ましい場合があり、逆もまた同様である。エステルおよびエーテルは、糖、糖アルコール、もしくは糖誘導体と脂肪酸との組合せによって、または糖、糖アルコール、もしくは糖誘導体と脂肪アルコールとの組合せによって形成されてもよい。例えば、スクロースラウレートエステルは、スクロースとラウリン酸またはラウリルスクロン酸エステルとの組合せによって形成されてもよく、本明細書で特に指定されない限り、特定のエステル(またはエーテル)が、脂肪アルコールとは反対の脂肪酸とのエステル化(またはエーテル化)の結果であること、またはその逆であることは、本実施形態にとって必要ではない。
【0326】
エステルおよびエーテルの好ましい糖としては、単糖、二糖、およびオリゴ糖が挙げられ、好ましい実施形態では、糖は、単糖類、二糖類、もしくは三糖類、またはそれらの混合物である。例示的な糖としては、アロース、アルトロース、アラビノース、セロビオース、エリトロース、エリトルロース、フルクトース、フコース、ガラクトース、ゲンチオビオース、グルコース、グルコース、イドース、イソマルトース、ラクトース、ラクツロース、リキソース、マルトース、マルトトリオース、マンノビオース、マンノース、メレチトース、ラフィノース、ラムノース、リボース、リブロース、ソルボース、スクロース、タロース、トレオース、トレハロース、キシロビオース、キシロースおよびキシルロースが挙げられる。好ましい実施形態では、糖は、グルコースまたはスクロースである。例示的な糖アルコールとしては、アリトール、アラビトール、デュシトール(ducitol)、エリスリトール、ガラクチトール、グリセロール、グリコール、イジトール、イノシトール、イソマルト、ラクチトール、マリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、およびキシリトールが挙げられる。本実施形態では、例示的な糖誘導体、例えばスルホン化糖および糖アミンも使用され得る。これらの例は非限定的な例であり、エステルまたはエーテルに親水性頭部基を提供し、そうでなければ薬学的に許容される任意の糖類、糖アルコール、または他の糖誘導体が、本実施形態での使用に好適であることを理解されたい。
【0327】
エステルおよびエーテルに使用される脂肪酸および脂肪アルコールは、エステルまたはエーテルが表面活性特性を発揮することができるように疎水性尾部基を提供することができる任意の脂肪酸または脂肪酸アルコールであってもよい。脂肪酸および脂肪アルコールは、短鎖(すなわち、8未満の炭素長)、中鎖(すなわち、8~14の炭素長)、または長鎖(すなわち、14超の炭素長)であり得る。分岐または非分岐脂肪酸および脂肪アルコールが使用され得る。好適な飽和脂肪酸の非限定的な例としては、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、およびベヘン酸が挙げられ、好適な不飽和脂肪酸の非限定的な例としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、およびドコサヘキサエン酸が挙げられる。好適な直鎖脂肪アルコールの非限定的な例としては、カプロイル(カプロン)、カプリル、カプリン、ラウリル、ミリスチル、パルミチル(セチル)、パルミトレイル、ステアリル、オレイル、リノレイル、リノレニル、アラキジル、ベヘニル、エルシルおよびリグノセリルアルコールが挙げられ、好適な分岐脂肪アルコールの非限定的な例としては、イソセチル、イソステアリル、およびイソベヘニルアルコールが挙げられる。
【0328】
好ましい実施形態では、糖系エステルまたはエーテルの脂肪成分は、C12脂肪成分(例えば、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ラウリン酸、ラウリルアルコールなど)、またはC-C18脂肪成分である。別の実施形態では、中鎖および長鎖脂肪成分の混合物、特に飽和および不飽和C-C18脂肪成分の混合物が好ましい。さらに別の実施形態では、飽和および不飽和C-C18脂肪酸の混合物が好ましい。異なる実施形態では、糖系エステルまたはエーテルは、脂肪酸もしくはアルコールのジ-もしくはトリ-エステル、または脂肪アルコールのジ-もしくはトリ-エーテルである。
【0329】
糖系エステルおよびエーテルは、使用のために選択される糖または糖アルコールに応じて、モノエステルもしくはモノエーテルであり得、またはジ-、トリ-、もしくはポリ-エステルおよびエーテルであり得る。一実施形態では、モノ-およびジ-エステル、またはモノ-およびジ-エーテルが好ましい。エステル化およびエーテル化は、糖または糖アルコール中の任意の遊離ヒドロキシル基で生じてもよい。
【0330】
エステルまたはエーテルの混合物も使用が想定される。混合物は、いくつかの方法で変わってもよい。例えば、配合物に使用される特定のエステル、例えば糖モノステアレートは、それぞれ異なるヒドロキシル基でエステル化された種々の糖モノステアレートエステルを含んでもよい。または、例えば、糖ステアレートは、様々な程度のエステル化を有する様々なエステル、例えばモノステアレート、ジステアレート、トリステアレートなどを含んでもよい。または、さらに別の例では、糖モノ酸または糖二酸は、ステアリルアルコール脂肪成分によるモノまたはジエステル化を含んでもよい。さらに別の例では、糖ステアレートなどの特定のエステルを含有する混合物は、主にステアリル酸(またはステアリルアルコール)のエステルを含有してもよいが、例えばミリスチン酸(またはミリスチルアルコール)のエステルなどの他の脂肪成分のエステルも含有してもよい。さらに別の例では、「エステル」は、エステルを形成するための脂肪酸の混合物ですでにあってもよく、例えば「エステル」スクロースココエートは、実際には、少量の他の短鎖および長鎖脂肪酸とスクロースのラウリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ミリスチン酸エステル、ステアリン酸エステルおよびカプロン酸エステル、ならびに混合ジ-およびトリ-エステルを含むエステルの混合物である。混合物のこれらの非限定的な例は、糖系エーテルおよびエステルに等しく適用される。
【0331】
糖系エステルおよびエーテルは、当技術分野で公知の任意の好適な手段によって、例えば、糖または糖アルコール、脂肪酸および触媒活性量の脂肪分解酵素の水性混合物をインキュベートし、得られたエステルを混合物から回収することによって調製されてもよい。他の方法は、糖を約80℃で脂肪酸クロリドと混合し、形成された塩化水素を単純に除去し、糖脂肪酸エステルを回収することを含む。同様に、メチル脂肪酸エステルおよび糖の混合物を、塩基触媒の存在下、約90℃の温度で加熱し、形成されたメタノールを蒸留し、糖脂肪酸エステルを回収することができる。多くの好適なエステルおよびエーテルも市販されている。
【0332】
糖の脂肪酸エステルは、特に、C-C22脂肪酸およびスクロース、マルトース、グルコースまたはフルクトースのエステルまたはエステルの混合物、ならびにC14-C22脂肪酸およびメチルグルコースのエステルまたはエステルの混合物を含む群から選択されてもよい。
【0333】
使用され得るエステルの脂肪単位を形成するC-C22またはC14-C22脂肪酸は、それぞれ8~22個または14~22個の炭素原子を含有する飽和または不飽和の直鎖アルキルまたはアルケニル鎖を含む。エステルの脂肪単位は、特に、ステアレート、ベヘネート、アラキドネート、パルミテート、ミリステート、ラウレートおよびカプレート、ならびにそれらの混合物から選択されてもよい。ステアレートが好ましく使用される。
【0334】
脂肪酸およびスクロース、マルトース、グルコースまたはフルクトースのエステルまたはエステルの混合物の例として、スクロースモノステアレート、スクロースジステアレートおよびスクローストリステアレートならびにそれらの混合物が挙げられ得、言及され得る脂肪酸およびメチルグルコースのエステルまたはエステルの混合物の例は、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレートである。メチルo-ヘキサデカノイル-6-D-グルコシドおよびo-ヘキサデカノイル-6-D-マルトシドなどのグルコースまたはマルトースモノエステルも挙げられ得る。
【0335】
一実施形態では、化粧品組成物は、好ましくは、C14-C22脂肪酸およびメチルグルコースの少なくとも1つのエステル、例えばポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレートを含む。
【0336】
使用され得る糖の脂肪アルコールエーテルは、45℃以下の温度で固体であってもよく、特に、C-C22脂肪アルコールおよびグルコース、マルトース、スクロースまたはフルクトースのエーテルまたはエーテルの混合物、ならびにC14-C22脂肪アルコールおよびメチルグルコースのエーテルまたはエーテルの混合物を含む群から選択されてもよい。これらは、特にアルキルポリグルコシドであり、様々な実施形態において好ましい。特に好ましい例は、C12-20アルキルグルコシドである。したがって、一実施形態では、化粧品組成物は、少なくとも1つのアルキルポリグルコシド、例えばC12-20アルキルグルコシドを含む。
【0337】
使用されてもよいエーテルの脂肪単位を形成するC-C22またはC14-C22脂肪アルコールは、それぞれ8~22個または14~22個の炭素原子を含有する飽和または不飽和の直鎖アルキルまたはアルケニル鎖を含む。エーテルの脂肪単位は、特に、デシル、セチル、ベヘニル、アラキジル、ステアリル、パルミチル、ミリスチル、ラウリル、カプリルおよびヘキサデカノイル単位、ならびにそれらの混合物、例えばセテアリルから選択されてもよい。
【0338】
糖の脂肪アルコールエーテルの例として、デシルグルコシドおよびラウリルグルコシド、セトステアリルグルコシド、アラキジルグルコシド、およびそれらの混合物などのアルキルポリグルコシドが挙げられ得る。さらに、スクロースモノステアレート、スクロースジステアレートまたはスクローストリステアレートおよびそれらの混合物、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレートおよびアルキルポリグルコシドが挙げられる。
【0339】
特定の実施形態では、約9~約15のHLBを有する非イオン性乳化剤は、C-C22アルキルまたはアルケニル基、好ましくはC-C18アルキルまたはアルケニル基、より好ましくはC-C12アルキルまたはアルケニル基などの少なくとも1つの飽和または不飽和の直鎖または分岐C-C22炭化水素基を含む少なくとも1つの脂肪酸の、および2~12個のグリセロール、好ましくは2~10個のグリセロール、より好ましくは2~8個のグリセロールのポリグリセリル脂肪酸エステル;カプリル酸およびカプリン酸のモノ-、ジ-およびトリ-グリセリドの混合物のポリエチレングリコール誘導体などのポリオキシエチレン化アルキルグリセリド(好ましくは2~30個のエチレンオキシド単位、より好ましくは2~20個のエチレンオキシド単位、さらにより好ましくは2~10個のエチレンオキシド単位);C-C22アルキルまたはアルケニル基、好ましくはC-C18アルキルまたはアルケニル基、より好ましくはC-C12アルキルまたはアルケニル基などの少なくとも1つの飽和または不飽和の直鎖または分岐C-C22炭化水素基を含む少なくとも1つ、好ましくは1つの脂肪アルコールの、および2~60個のエチレンオキシド、好ましくは2~30個のエチレンオキシド、より好ましくは2~10個のエチレンオキシドのポリオキシエチレン化脂肪エーテル;ならびにそれらの混合物から選択されてもよい。
【0340】
ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2~10個のグリセロール、より好ましくは2~8個のグリセロール、さらに好ましくは4~6個のグリセロールに由来するポリグリセロール部分を有することが好ましい。ポリグリセリル脂肪酸エステルは、8~22個の炭素原子、好ましくは8~18個の炭素原子、より好ましくは8~12個の炭素原子を含む飽和または不飽和酸、好ましくは飽和酸、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、およびミリスチン酸のモノ、ジおよびトリエステルから選択されてもよい。
【0341】
ポリグリセリル脂肪酸エステルは、PG2カプレート、PG2ジカプレート、PG2トリカプレート、PG2カプリレート、PG2ジカプリレート、PG2トリカプリレート、PG2ラウレート、PG2ジラウレート、PG2トリラウレート、PG2ミリステート、PG2ジミリステート、PG2トリミリステート、PG2ステアレート、PG2ジステアレート、PG2トリステアレート、PG2イソステアレート、PG2ジイソステアレート、PG2トリイソステアレート、PG2オレエート、PG2ジオレエート、PG2トリオレア(trioleare)、PG3カプレート、PG3ジカプレート、PG3トリカプレート、PG3カプリレート、PG3ジカプリレート、PG3トリカプリレート、PG3ラウレート、PG3ジラウレート、PG3トリラウレート、PG3ミリステート、PG3ジミリステート、PG3トリミリステート、PG3ステアレート、PG3ジステアレート、PG3トリステアレート、PG3イソステアレート、PG3ジイソステアレート、PG3トリイソステアレート、PG3オレエート、PG3ジオレエート、PG3トリオレア(trioleare)、PG4カプレート、PG4ジカプレート、PG4トリカプレート、PG4カプリレート、PG4ジカプリレート、PG4トリカプリレート、PG4ラウレート、PG4ジラウレート、PG4トリラウレート、PG4ミリステート、PG4ジミリステート、PG4トリミリステート、PG4ステアレート、PG4ジステアレート、PG4トリステアレート、PG4イソステアレート、PG4ジイソステアレート、PG4トリイソステアレート、PG4オレエート、PG4ジオレエート、PG4トリオレア(trioleare)、PG5カプレート、PG5ジカプレート、PG5トリカプレート、PG5カプリレート、PG5ジカプリレート、PG5トリカプリレート、PG5ラウレート、PG5ジラウレート、PG5トリラウレート、PG5ミリステート、PG5ジミリステート、PG5トリミリステート、PG5ステアレート、PG5ジステアレート、PG5トリステアレート、PG5イソステアレート、PG5ジイソステアレート、PG5トリイソステアレート、PG5オレエート、PG5ジオレエート、PG5トリオレア(trioleare)、PG6カプレート、PG6ジカプレート、PG6トリカプレート、PG6カプリレート、PG6ジカプリレート、PG6トリカプリレート、PG6ラウレート、PG6ジラウレート、PG6トリラウレート、PG6ミリステート、PG6ジミリステート、PG6トリミリステート、PG6ステアレート、PG6ジステアレート、PG6トリステアレート、PG6イソステアレート、PG6ジイソステアレート、PG6トリイソステアレート、PG6オレエート、PG6ジオレエート、PG6トリオレア(trioleare)、PG10カプレート、PG10ジカプレート、PG10トリカプレート、PG10カプリレート、PG10ジカプリレート、PG10トリカプリレート、PG10ラウレート、PG10ジラウレート、PG10トリラウレート、PG10ミリステート、PG10ジミリステート、PG10トリミリステート、PG10ステアレート、PG10ジステアレート、PG10トリステアレート、PG10イソステアレート、PG10ジイソステアレート、PG10トリイソステアレート、PG10オレエート、PG10ジオレエート、PG10トリオレア(trioleare)、およびそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0342】
ポリオキシアルキレン化脂肪エーテル、好ましくはポリオキシエチレン化脂肪エーテルは、2~60個のエチレンオキシド単位、好ましくは2~30個のエチレンオキシド単位、より好ましくは2~10個のエチレンオキシド単位を含んでもよい。エーテルの脂肪鎖は、特に、ラウリル、ベヘニル、アラキジル、ステアリルおよびセチル単位、ならびにそれらの混合物、例えばセテアリルから選択されてもよい。言及され得るエトキシル化脂肪エーテルの例は、2、3、4、および5個のエチレンオキシド単位を含むラウリルアルコールエーテル(CTFA名:ラウレス-2、ラウレス-3、ラウレス-4、およびラウレス-5)である。
【0343】
上記非イオン性界面活性剤として使用され得る脂肪酸、または脂肪アルコール、カルボン酸およびグリセロールの混合エステルは、特に、脂肪酸または脂肪アルコールと、8~22個の炭素原子、好ましくは8~18個の炭素原子、より好ましくは8~12個の炭素原子を含有するアルキルまたはアルケニル鎖との、ならびにα-ヒドロキシ酸および/またはコハク酸とグリセロールとの混合エステルを含む群から選択されてもよい。α-ヒドロキシ酸は、例えば、クエン酸、乳酸、グリコール酸またはリンゴ酸、およびそれらの混合物であってもよい。
【0344】
使用され得る混合エステルが由来する脂肪酸またはアルコールのアルキル鎖は、直鎖または分岐、および飽和または不飽和であってもよい。それらは、特に、ステアレート、イソステアレート、リノレエート、オレエート、ベヘネート、アラキドネート、パルミテート、ミリステート、ラウレート、カプレート、イソステアリル、ステアリル、リノレイル、オレイル、ベヘニル、ミリスチル、ラウリルまたはカプリル鎖、およびそれらの混合物であってもよい。混合エステルの非限定的な例としては、グリセロールならびにクエン酸、乳酸、リノール酸およびオレイン酸の混合物の混合エステル(CTFA名:グリセリルシトレート/ラクテート/リノレエート/オレエート);コハク酸およびイソステアリルアルコールとグリセロールとの混合エステル(CTFA名:イソステアリルジグリセリルスクシネート);クエン酸およびステアリン酸とグリセロールとの混合エステル(CTFA名:グリセリルステアレートシトレート);乳酸およびステアリン酸とグリセロールとの混合エステル(CTFA名:グリセリルステアレートラクテート)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0345】
ソルビタンの脂肪エステルおよびソルビタンのオキシアルキレン化脂肪エステルは、ソルビタンのC16-C22脂肪酸エステルおよびソルビタンのオキシエチレン化C16-C22脂肪酸エステルを含む群から選択されてもよい。それらは、それぞれ16~22個の炭素原子を含有する少なくとも1つの飽和直鎖アルキル鎖を含む少なくとも1つの脂肪酸から、およびソルビトールからまたはエトキシル化ソルビトールから形成されてもよい。オキシエチレン化エステルは、一般に、1~100個のエチレングリコール単位、好ましくは2~40個のエチレンオキシド(EO)単位を含んでもよい。これらのエステルは、特に、ステアレート、ベヘネート、アラキデート、パルミテート、およびそれらの混合物から選択されてもよい。ステアレートおよびパルミテートが好ましく使用される。非限定的な例としては、ソルビタンモノステアレート(CTFA名:ソルビタンステアレート)、ソルビタンモノパルミテート(CTFA名:ソルビタンパルミテート)、ソルビタントリステアレート20EO(CTFA名:ポリソルベート65)、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0346】
使用されてもよいエチレンオキシド(A)およびプロピレンオキシド(B)のブロック共重合体は、特に式
HO(CO)(CO)(CO)
(式中、x、yおよびzは、x+zが2~100の範囲であり、yが14~60の範囲であるような整数である)のブロック共重合体、およびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0347】
上記非イオン性界面活性剤として使用されてもよいポリオキシエチレン化(1-40EO)およびポリオキシプロピレン化(1-30PO)アルキル(C16-C30)エーテルは、PPG-6デシルテトラデセス-30;ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(6)テトラデシルエーテル;PPG-6デシルテトラデセス-12;ポリオキシエチレン(12)ポリオキシプロピレン(6)テトラデシルエーテル;PPG-13デシルテトラデセス-24;ポリオキシエチレン(24)ポリオキシプロピレン(13)デシルテトラデシルエーテル、PPG-6デシルテトラデセス-20;ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーテル、PPG-4セテス-1;ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、PPG-8セテス-1;ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、PPG-4セテス-10;ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、PPG-4セテス-20;ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、PPG-5セテス-20;ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(5)セチルエーテル、PPG-8セテス-20;ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、およびPPG-23ステアレス-34;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル(34EO)(23PO)から選択されてもよい。
【0348】
様々な実施形態では、ポリオキシエチレン化(1-40EO)およびポリオキシプロピレン化(1-30PO)アルキル(C16-C30)エーテルは、PPG-6デシルテトラデセス-30、PPG-13デシルテトラデセス-24、PPG-6デシルテトラデセス-20、PPG-5セテス-20、PPG-8セテス-20、およびPPG-23ステアレス-34からなる群から選択され得る(15-40EO)およびポリオキシプロピレン化(5-30PO)アルキル(C16-C24)エーテルであることがより好ましい場合がある。ポリオキシエチレン化(1-40EO)およびポリオキシプロピレン化(1-30PO)アルキル(C16-C30)エーテルは、PPG-6デシルテトラデセス-30、PPG-13デシルテトラデセス-24、PPG-5セテス-20、およびPPG-8セテス-20からなる群から選択され得る(15-40EO)およびポリオキシプロピレン化(5-30PO)アルキル(C16-C24)エーテルであることがさらにより好ましい場合がある。
【0349】
一実施形態では、9~12のHLBを有する1つ以上の非イオン性乳化剤は、アルキルポリグルコシド(例えば、C12-20アルキルグルコシド)、ポリグリセリル-10ラウレート、ポリグリセリル-2ジポリヒドロキシステアレート、ポリグリセリル-2ポリヒドロキシステアレート、ポリグリセリル-3カプリレート、ポリグリセリル-3ラウレート、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-3パルミテート、ポリグリセリル-3ポリリシノレエート、ポリグリセリル-3リシノレエート、ポリグリセリル-5ラウレート、ポリグリセリル-6ジカプレート、ポリグリセリル-6オレエート、ポリグリセリル-6ステアレート、およびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0350】
グリセリル脂肪エステル
グリセリル脂肪エステル(または単にグリセリルエステル)の非限定的な例としては、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテートラクテート、グリセリルステアレート、グリセリルジステアレート、またはそれらの混合物が挙げられる。好ましいグリセリルエステルとしては、グリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0351】
様々な実施形態では、1つ以上のグリセリルエステルは、30℃未満の温度で固体であるグリセリルエステルから選択される。
【0352】
約3~約6のHLBを有するグリセリルエステルの好適な非限定的な例は、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルジオレエート、グリセリルジステアレート、またはそれらの混合物から選択される。少なくとも1つの例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレート、グリセリルリシノレエート、またはそれらの混合物を含む。
【0353】
いくつかの例では、グリセリルエステルは、オリゴマーグリセロール、アラキジルプロピオナート、フィトステロールエステル、脂肪酸のトリグリセリドおよびそれらの誘導体のエステル、直鎖または分岐C4-C50ジカルボン酸またはポリカルボン酸とC2-C50ジオールまたはポリオールとの間の重縮合から生じる非架橋ポリエステル、脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルと脂肪族カルボン酸とのエステル化から生じるエステルの脂肪族エステル、ならびにそれらの混合物から選択されてもよい。グリセリルエステルの非限定的な例としては、グリセリルベヘネート、グリセリルエルケート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルイソステアレート、グリセリルラノレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレエート、グリセリルミリステート、グリセリルオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルステアレートシトレート、グリセリルジステアレート、グリセリルラウレート、またはそれらの混合物が挙げられる。少なくとも1つの例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレート、ビス-ジグリセリルポリアシルアジペート、またはそれらの混合物を含む。少なくとも1つの他の例では、グリセリルエステルは、グリセリルステアレートを含む。
【0354】
約16~約18のHLBを有する非イオン性乳化剤
約16~約18のHLBを有する非イオン性乳化剤の非限定的な例としては、エトキシル化乳化剤、例えば、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化ソルビタン脂肪エステル、およびそれらの混合物が挙げられる。いくつかの例では、約16~約18のHLBを有する非イオン性乳化剤は、1つ以上のエトキシル化脂肪酸を含むことが好ましい。
【0355】
エトキシル化脂肪酸の非限定的な例としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物、およびそれらの混合物、特に9~100個のオキシエチレン基を含有するもの、例えばPEG-9~PEG-50ラウレート(INCI名として:PEG-9ラウレート~PEG-50ラウレート);PEG-9~PEG-50パルミテート(INCI名として:PEG-9パルミテート~PEG-50パルミテート);PEG-9~PEG-50ステアレート(INCI名として:PEG-9ステアレート~PEG-50ステアレート);PEG-9~PEG-50パルミトステアレート;PEG-9~PEG-50ベヘネート(INCI名として:PEG-9ベヘネート~PEG-50ベヘネート);ポリエチレングリコール100EOモノステアレート(INCI名:PEG-100ステアレート);およびそれらの混合物が挙げられる。
【0356】
エトキシル化ソルビタン脂肪エステルの非限定的な例としては、ポリソルベート-20(POE(20)ソルビタンモノラウレート)、ポリソルベート-21(POE(4)ソルビタンモノラウレート)、ポリソルベート-40(POE(20)ソルビタンモノパルミテート)、ポリソルベート-60(POE(20)ソルビタンモノステアレート)、ポリソルベート-61(POE(4)ソルビタンモノステアレート)、ポリソルベート-65(POE(20)ソルビタントリステアレート)、ポリソルベート-80(POE(20)ソルビタンモノオレエート)、ポリソルベート-81(POE(4)ソルビタンモノオレエート)、ポリソルベート85(POE(20)ソルビタントリオレエート)、ソルビタンイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエートおよびソルビタントリステアレートならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0357】
ポリグリセロール系乳化剤
非限定的な例としては、ポリグリセリル10-ステアレート、ポリグリセリル-3-カプレート、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、またはそれらの混合物が挙げられる。様々な実施形態では、ポリグリセロール系乳化剤は、以下の式:
に従った構造を有する脂肪酸のポリグリセロールエステルであってもよい。
【0358】
式中、nは、2~20もしくは2~10もしくは2~5であるか、または2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10であり、R、RおよびRは、それぞれ独立して脂肪酸部分または水素であってもよく、ただし、R、R、およびRの少なくとも1つは脂肪酸部分である。例えば、R、RおよびRは、飽和または不飽和、直鎖または分岐であってもよく、C-C40、C-C30、C-C25、またはC-C20、C-C16、または-C10の長さを有してもよい。さらに、脂肪酸の非イオン性ポリグリセロールエステルの非限定的な例としては、ポリグリセリル-4カプリレート/カプレート、ポリグリセリル-10カプリレート/カプレート、ポリグリセリル-4カプレート、ポリグリセリル-10カプレート、ポリグリセリル-4ラウレート、ポリグリセリル-5ラウレート、ポリグリセリル-6ラウレート、ポリグリセリル-10ラウレート、ポリグリセリル-10ココエート、ポリグリセリル-10ミリステート、ポリグリセリル-10オレエート、ポリグリセリル-10ステアレート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0359】
特定の実施形態では、ポリグリセロール系乳化剤は、C12-22飽和、不飽和および分岐鎖脂肪酸のポリグリセリルエステル、例えば、ポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-2-セスキオレエート、トリグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルモノオレエート、テトラグリセリルモノオレエート、ならびにそれらの混合物から選択されてもよい。グリセリルエステルの非限定的な例としては、グリセリルカプリレート、グリセリルカプレート、グリセリルココエート、グリセリルラウレート、およびそれらの組合せが挙げられ得る。
【0360】
いくつかの実施形態では、特に有用なポリグリセロール系乳化剤としては、ポリグリセリルメチルグルコース界面活性剤、例えば、ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアレート、ポリグリセリル-6メチルグルコースジステアレート、ポリグリセリル-10メチルグルコースジステアレート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0361】
架橋乳化シリコーンエラストマー
様々なタイプの架橋シリコーン乳化エラストマーが知られている。それらは、典型的には、ポリオキシアルキレン化基などの少なくとも1つの親水性部分を含有する。典型的には、これらのポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも1つの水素を含むジオルガノポリシロキサンおよび少なくとも2つのエチレン性不飽和基を含むポリオキシアルキレンの架橋付加反応によって得られてもよい架橋オルガノポリシロキサンである。少なくとも1つの実施形態では、ポリオキシアルキレン化架橋オルガノポリシロキサンは、ケイ素にそれぞれ結合した少なくとも2つの水素を含むジオルガノポリシロキサンおよび少なくとも2つのエチレン性不飽和基を含むポリオキシアルキレンの架橋付加反応によって、任意に白金触媒の存在下で得られる。
【0362】
様々な実施形態では、有用な架橋乳化シリコーンエラストマーとしては、とりわけ、ポリオキシアルキレン化乳化シリコーンエラストマー(例えば、ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマーおよびPEG-10ジメチコン)、ポリグリセロール化乳化シリコーンエラストマー、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0363】
ポリグリセロール化シリコーンエラストマーの非限定的な例としては、ジメチコン中に分散したジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマーであるKSG-710などの信越KSGシリーズ、または、信越の商品名KSG-810、KSG-820、KSG-830、もしくはKSG-840で販売されている、イソドデカン、ジメチコン、トリエチルヘキサノインなどの様々な溶媒に分散したラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマーが挙げられる。Dow Corningによって商品名9010およびDC9011で販売されているシリコーンも好適である。
【0364】
一実施形態では、直鎖または分岐型の架橋乳化シリコーンエラストマーを使用してもよい。例示的であるが非限定的な架橋乳化シリコーンエラストマーとしては、以下の化粧品原料国際命名法(International Nomenclature of Cosmetic Ingredients)(INCI)の名称を有するものが挙げられる:ビス-ブチルジメチコンポリグリセリル-3;ビス-PEG/PPG-14/14ジメチコン;ビス-ブチルジメチコンポリグリセリル-3;ビス-イソブチルPEG/PPG-10/7ジメチコン共重合体;ビス-PEG/PPG-18/6ジメチコン;ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン;ビス-PEG/PPG-16/16PEG/PPG-16/16ジメチコン;ビス(PPG-7ウンデセネス-21-ジメチコン;セチルジメチコンPEG-7アセテート;セチルPEG-8ジメチコン;セチルPEG/PPG-15/16ブチルエーテルジメチコン;セチルPEG/PPG-15/15ブチルエーテルジメチコン;セチルPEG/PPG-7/3ジメチコン;セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン;ジメチコンPEG-15アセテート;ジメチコンPEG-7ココエート;ジメチコンPEG-7ホスフェート;ジメチコンPEG-IOホスフェート;ジメチコンPEG/PPG-7/4ホスフェート;ジメチコンPEG/PPG-12/4ホスフェート;ジメチコンPEG-7ウンデシレネート;ラウリルジメチコンPEG-IOホスフェート;イソポリグリセリル-3ジメチコン;イソポリグリセリル-3ジメチコノール;イソステアリルカルボキシルデシルPEG-8ジメチコン;ラウリルメチコンPEG-10ホスフェート;ラウリルPEG-8ジメチコン;ラウリルPEG-10メチルエーテルジメチコン;ラウリルPEG/PPG-18/18メチコン;PEG-6メチルエーテルジメチコン;PEG-7メチルエーテルジメチコン;PEG-9メチルエーテルジメチコン;PEG-10メチルエーテルジメチコン;PEG-11メチルエーテルジメチコン;PEG-11メチルエーテルジメチコン;PEG-32メチルエーテルジメチコン;PEG-PEG/PPG-28/21アセテートジメチコン;PEG/PPG-22/22ブチルエーテルジメチコン;PEG/PPG-23/23ブチルエーテルジメチコン;PEG/PPG-24/18ブチルエーテルジメチコン;PEG/PPG-3/10ジメチコン;PEG/PPG-4/12ジメチコン;PEG/PPG-6/11ジメチコン;PEG/PPG-8/14ジメチコン;PEG/PPG-12/16ジメチコン;PEG/PPG-12/18ジメチコン;PEG/PPG-14/4ジメチコン;PEG/PPG-15/5ジメチコン;PEG/PPG-15/15ジメチコン;PEG/PPG-16/2ジメチコン;PEG/PPG-16/8ジメチコン;PEG/PPG-17/18ジメチコン;PEG/PPG-18/12ジメチコン;PEG/PPG-19/19ジメチコン;PEG/PPG-20/6ジメチコン;PEG/PPG-20/15ジメチコン;PEG/PPG-20/20ジメチコン;PEG/PPG-20/29ジメチコン;PEG/PPG-22/23ジメチコン;PEG/PPG-22/24ジメチコン;PEG/PPG-25/25ジメチコン;PEG/PPG-27/27ジメチコン;PEG/PPG-30/10ジメチコン;PEG/PPG-10/3オレイルエーテルジメチコン;PEG-8トリシロキサン;ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;PPG-12ブチルエーテルジメチコン;シリコーンクオタニウム-17;TEA-ジメチコンPEG-7ホスフェート;およびそれらの混合物。
【0365】
一実施形態では、化粧品組成物に含まれてもよい架橋乳化シリコーンエラストマーの非限定的な例としては、ジメチコン/ジメチコンPEG/PPG15クロスポリマー;ジメチコンPEG-10クロスポリマー;ジメチコンPEG-10/15クロスポリマー;ジメチコンPEG-15クロスポリマー;ジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー;ジメチコンPPG-20クロスポリマー;ラウリルジメチコンPEG-15クロスポリマー;ラウリルジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー;PEG-8ジメチコンポリソルベート-20クロスポリマー;PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー;PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー;PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー;PEG-15ラウリルポリジメチルシロキシエチルクロスポリマー;およびそれらの混合物が挙げられる。
【0366】
一実施形態では、ジメチコンクロスポリマー、セテアリルジメチコンクロスポリマー、セテアリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ポリエチレングリコール(PEG)-10クロスポリマー、ジメチコン/PEG-15クロスポリマー、ジメチコン/ポリグリセリル-3クロスポリマー、ジメチコン/シルセスキオキサン共重合体、ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー、ビニルジメチコン/ラウリルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ビス-イソブチルポリプロピレングリコール(PPG)-20クロスポリマー、PEG-12ジメチコン/PPG-20クロスポリマー、ラウリルジメチコンPEG-15クロスポリマー、ラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー、およびそれらの混合物が挙げられ得る。
【0367】
好ましい実施形態では、1つ以上の架橋乳化シリコーンエラストマーは、ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-12ジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ジメチコンPEG/PPG15クロスポリマー、ジメチコンPEG-10クロスポリマー、ジメチコンPEG-10/15クロスポリマー、ジメチコンPEG-15クロスポリマー、ジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、ジメチコンPPG-20クロスポリマー、ラウリルジメチコンPEG-15クロスポリマー、ラウリルジメチコンポリグリセリン-3クロスポリマー、PEG-8ジメチコンポリソルベート-20クロスポリマー、PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-15ラウリルポリジメチルシロキシエチルクロスポリマー、およびそれらの混合物から選択される。
【0368】
シリコーン油
シリコーンの非限定的な例としては、ジメチコン、ジメチコノール、ジメチコノール、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、トリメチルシリルアモジメチコン、およびステアロキシトリメチルシランが挙げられる。好ましい実施形態では、1つ以上のシリコーン油は、不揮発性ケイ素油(non-volatile silicon oil)である。有用なシリコーン油としては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、基がそれぞれ2~24個の炭素原子を含有する、懸垂しているおよび/もしくはシリコーン鎖の末端にあるアルキルもしくはアルコキシ基を含むポリジメチルシロキサン、またはフェニルシリコーン、例えばフェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサンもしくは(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケートが挙げられる。言及され得るシリコーン油の他の例としては、粘度8センチストーク(8×106m2/s)および/または2~7個のケイ素原子を含有するものなどの揮発性直鎖または環状シリコーンが挙げられる。これらのシリコーンは、任意に、1~10個の炭素原子を含有するアルキルまたはアルコキシ基を含む。揮発性シリコーン油の非限定的な例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンおよびドデカメチルペンタシロキサン、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0369】
好ましい実施形態では、化粧品組成物は、ジメチコン、ジメチコノール、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、およびアモジメチコンから選択される1つ以上のシリコーン油を含み、好ましくはジメチコンを含む。
【0370】
一実施形態では、化粧品組成物は、1つ以上のアミノ官能化シリコーンを含む。非限定的な例としては、アモジメチコン、ビス-ヒドロキシ/メトキシアモジメチコン、ビス-セテアリルアモジメチコン、アモジメチコン、ビス(C13-15アルコキシ)PGアモジメチコン、アミノプロピルフェニルトリメチコン、アミノプロピルジメチコン、ビス-アミノPEG/PPG-41/3アミノエチルPG-プロピルジメチコン、カプリリルメチコン、およびそれらの混合物が挙げられる。アモジメチコンは、特に有用なアミノ官能化シリコーンである。
【0371】
好ましい実施形態では、1つ以上のシリコーン油は、ジメチコン、ジメチコノール、シクロペンタシロキサン、シクロメチコン、シクロテトラシロキサン、シクロヘキサシロキサン、シクロヘプタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロトリシロキサン、カプリルジメチコン、カプリリルトリメチコン、カプリリルメチコン、セテアリルメチコン、ヘキサデシルメチコン、ヘキシルメチコン、ラウリルメチコン、ミリスチルメチコン、フェニルメチコン、ステアリルメチコン、ステアリルジメチコン、ベヘニルジメチコン、トリフルオロプロピルメチコン、セチルジメチコン、ポリフェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、およびフェニルトリメチコン、ならびにそれらの混合物から選択される。好ましくは、1つ以上のシリコーン油のうちの1つはジメチコンであり、化粧品(comsetic)組成物は、任意に、1つ以上の追加のシリコーン油を含む。
【0372】
種々雑多な成分
種々雑多な成分は、化粧品組成物と適合性であり、化粧品組成物の基本的および新規な特性を破壊せず、または実質的に影響を及ぼさない成分である。化粧品に一般的に使用される種々雑多な成分は、当技術分野で公知である。非限定的な例としては、(d)の架橋乳化シリコーンエラストマーとは異なる種々雑多な乳化剤/界面活性剤、防腐剤、芳香剤、pH調整剤、塩、バッファー、抗酸化剤、フラボノイド、ビタミン、植物抽出物、UVフィルター剤、タンパク質、タンパク質加水分解物および/または単離物、ヒドロトロープ、真珠光沢剤、充填剤、着色剤、艶消し剤、さらなる皮膚活性剤、脱色剤、しわ防止剤などが挙げられる。好ましい実施形態では、本開示の化粧品組成物は、1つ以上の皮膚活性剤、特にマデカソシドを含む。化粧品組成物から任意に含まれてもよい(または除外されてもよい)様々な種々雑多な成分の非限定的な例を以下に提供する。
【0373】
種々雑多な乳化剤/界面活性剤
種々雑多な乳化剤/界面活性剤が、任意に化粧品組成物に含まれてもよい。種々雑多な乳化剤/界面活性剤は、(d)の架橋乳化シリコーンエラストマーとは異なるものである。種々雑多な乳化剤/界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、および/または両性/双性イオン性であってもよい。
【0374】
抗酸化剤
抗酸化剤の例としては、トコフェロール(例えば、d-α-トコフェロール、d-β-トコフェロール、d-γ-トコフェロール、d-δ-トコフェロール)、トコトリエノール(例えば、d-α-トコトリエノール、d-β-トコトリエノール、d-γ-トコトリエノール、d-δ-トコトリエノール、)およびビタミンE(α-トコフェロールアセテート)が挙げられる。これらの化合物は、天然源から単離されてもよく、合成手段によって調製されてもよく、またはそれらの混合物であってもよい。トコトリエノールが濃縮されたビタミンE調製物は、ビタミンE調製物を分画して、トコフェロールの一部を除去し、トコトリエノールにより高濃度の調製物を回収することによって得てもよい。有用なトコトリエノールは、例えば、高速液体クロマトグラフィーを使用して小麦胚芽油、穀物もしくはパーム油から単離されるか、または大麦、醸造穀物もしくはオート麦からアルコール抽出および/もしくは分子蒸留によって単離される天然物である。本明細書で使用される場合、「トコトリエノール」という用語は、これらの天然物ならびに純粋な化合物から得られるトコトリエノールが豊富な画分を含む。グルタチオンペルオキシダーゼ活性の増加は、酸化的損傷から皮膚を保護する。
【0375】
アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ならびに脂溶性エステルであるアスコルビン酸テトラヘキシルデシルおよびアスコルビルパルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェート、アスコルビル-グルコシド、グルコサミンアスコルベート、アスコルビルアセテートなどを含むビタミンCおよび誘導体を使用してもよい。さらに、カムベリー(カムカム(Myrciaria dubia))、アセロラ、エンブリカ・オフィシナリス(emblica officinalis)、ならびにローズヒップおよび柑橘類からのバイオフラボノイドなど、多量のビタミンCを含有する植物からの抽出物を使用してもよく、ヘスペリジンメチルカルコンなどの水溶性バイオフラボノイドを含むものも使用してもよい。
【0376】
ゴマ(Sesamum indicum)またはゴマリグナンを加えてもよい。ゴマおよびそのリグナン(ゴマに関連する繊維状化合物)は、抗酸化剤として作用する。ゴマ種子リグナンは、ビタミンE活性を有意に増強する。
【0377】
さらに、カロテノイド、特にキサントフィル型もまた、使用され得る有用な抗酸化剤である。キサントフィル(xanthopyll)型カロテノイドには、ルテイン、カンタキサンチン、クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、およびアスタキサンチンなどの分子が含まれる。キサントフィルは、ビタミンA、ビタミンE、および他のカロテノイドなどの化合物を保護する。
【0378】
フラボノイドは、抗酸化剤としても機能し得る。いくつかの例では、フラボノイドは、フラバノン(2,3-ジヒドロ-2-フェニルクロメン-4-オンの誘導体)である。フラボンには、ブチン、エリオジクチオール、ヘスペレチン、ヘスペリジン、ホモエリオジクチオール、イソサクラネチン、ナリンゲニン、ナリンギン、ピノセムブリン、ポンシリン、サクラネチン、サクラニン、およびステルビンが含まれる。フラボノイドは、フラバノノール(3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-2-フェニルクロメン-4-オンの誘導体)であってもよい。フラバノールには、タキシフォリン、アロマデドリン、クリサンドロシドA、クリサンドロシドB、ゼラクチノール(Xeractinol)、アスチルビン、およびフスチンが含まれる。フラボノイドは、フラボン(2-フェニルクロメン-4-オンの誘導体)であってもよい。フラボンには、アピゲニン、ルテオリン、タンゲリチン、クリシン、バイカレイン、スクテラレイン、オウゴニン、合成フラボン:ジオスミン、およびフラボキサートが含まれる。フラボノイドは、フラボノール(3-ヒドロキシ-2-フェニルクロメン-4-オンの誘導体)であってもよい。フラボノールには、3-ヒドロキシフラボン、アザレアチン、フィセチン、ガランギン、ゴッシペチン、ケンペリド、ケンペロール、イソラムネチン、モリン、ミリセチン、ナツダイダイン、パキポドール、ケルセチン、ラムナジン、ラムネチン、アザレイン、ヒペロシド、イソケルシチン、ケンペリトリン、ミリシトリン、ケルシトリン、ロビニン、ルチン、スピレオシド、キサントラムニン、アムレンシン、イカリイン、およびトロキセルチンが含まれる。フラボノイドは、フラバン-3-オール(2-フェニル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-3-オールの誘導体)であってもよい。フラバン-3-オールには、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、エピアフゼレチン、フィセチニドール、ギブルチニドール、メスキトール、およびロビネチニドールが含まれる。フラボノイドは、フラバン-4-オール(2-フェニルクロマン-4-オールの誘導体)であってもよい。フラバン-4-オールには、アピフォロールおよびルテオフォロールが含まれる。フラボノイドは、イソフラボン(3-フェニルクロメン-4-オンの誘導体)であってもよい。イソフラボンには、ゲニステイン、ダイゼイン、ビオカニンA、ホルモノネチン、およびダイゼインからのエクオール代謝産物が含まれる。
【0379】
抗酸化剤は、アントシアニジン(2-フェニルクロメニリウムカチオンの誘導体)であってもよい。アントシアニジンには、オーランチニジン、シアニジン、デルフィニジン、ユーロピニジン、ルテオリニジン、ペラルゴニジン、マルビジン、ペオニジン、ペツニジン、ロシニジン、およびキサントンが含まれる。
【0380】
抗酸化剤は、ジヒドロカルコン(1,3-ジフェニル-1-プロパノンの誘導体)であってもよい。ジヒドロカルコンには、フロレチン、ジヒドロカルコンフロレチンフロリジン、アスパラチン、ナリンギンジヒドロカルコン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、およびノトファギンが含まれる。本発明の作用様式を限定することなく、ジヒドロカルコンは、活性酸素および活性窒素種などの反応性フリーラジカルを還元することによって抗酸化効果を発揮する可能性がある。
【0381】
抗酸化剤は、アントシアニンであってもよい。アントシアニンおよびそれらの誘導体は、抗酸化剤である。アントシアニンは、多くの果実、野菜、穀類、および花の赤色、紫色、および青色を担う天然に存在する水溶性化合物であるフラボノイド化合物のクラスを包含する。さらに、アントシアニンは、コラゲナーゼ阻害剤である。コラゲナーゼの阻害は、皮膚コラーゲンの減少に起因する、しわの防止および低減、皮膚弾力性の増加などに役立つ。アントシアニンは、果実、花、茎、葉、根、樹皮、または種子などの様々な植物源の任意の部分から得られる場合がある。当業者は、植物の特定の部分がより高い天然レベルのアントシアニンを含有する場合があり、したがって、それらの部分が所望のアントシアニンを得るために使用されることを理解するであろう。いくつかの例では、抗酸化剤は、1つ以上のベタシアニンを含んでもよい。ベタシアニンは、アントシアニンと同様に、天然源から得られてもよく、抗酸化剤である。
【0382】
抗酸化剤は、フェニルプロパノイド(桂皮酸の誘導体)であってもよい。フェニルプロパノイドには、桂皮酸、コーヒー酸、フェルラ酸、トランス-フェルラ酸(その抗酸化剤ファーマコア2,6-ジヒドロキシアセトフェノームを含む)、5-ヒドロキシフェルラ酸、シナピン酸、クマリルアルコール、コニフェリルアルコール、シナピルアルコール、オイゲノール、カビコール、サフロール、P-クマル酸、およびシナピン酸が含まれる。本発明の作用様式を限定することなく、フェニルプロパノイドは、フリーラジカルを中和する可能性がある。
【0383】
抗酸化剤は、カルコン(1,3-ジフェニル-2-プロペン-1-オンの誘導体)であってもよい。カルコンには、ブテイン、オカニン、カルタミン、マレイン、ソフォラジン、キサントフモール、フラボカバイン(Flavokvain)A、フラボカバインB、フラボカビン(Flavokavin)C、および合成サファルコンが含まれる。
【0384】
抗酸化剤は、クルクミノイドであってもよい。クルクミノイドには、クルクミン、デスメトキシクルクミン、ビス-デスメトキシクルクミン、テトラヒドロクルクミン、およびテトラヒドロクルクミノイドが含まれる。クルクミンおよびテトラヒドロクルクミノイドは、ウコン(Curcuma longa)の根茎に由来する場合がある。クルクミンの代謝産物であるテトラヒドロクルクミンは、クルクミンと比較して、より強力な抗酸化剤であり、より安定であることが分かった。
【0385】
抗酸化剤は、タンニンであってもよい。タンニンには、タンニン、テルフラビンB、グルコガリン、D没食子酸(Dgallic acid)、およびケルシタン酸が含まれる。
【0386】
抗酸化剤は、スチルベノイドであってもよい。スチルベノイドには、レスベラトロール、プテロスチルベン、およびピセアタンノールが含まれる。レスベラトロールには、限定されないが、3,5,4’-トリヒドロキシスチルベン、3,4,3’,5’-テトラヒドロキシスチルベン(ピセアタンノール)、2,3’,4,5’-テトラヒドロキシスチルベン(オキシレスベラトロール)、4,4’-ジヒドロキシスチルベン、ならびにそれらのαおよびβグルコシド、ガラクトシドおよびマンノシド誘導体が含まれる場合がある。
【0387】
抗酸化剤は、クマリン(2H-クロメン-2-オンの誘導体)であってもよい。クマリンには、4-ヒドロキシクマリン、ウンベリフェロン、エスクレチン、ヘルニアリン、オーラプテン、およびジクマロールが含まれる。
【0388】
抗酸化剤は、カロテノイドであってもよい。カロテノイドには、β-カロテン、α-カロテン、γ-カロテン、β-クリプトキサンチン、リコペン、ルテイン、およびイデベノンが含まれる。ゴマ(Sesamum indicum)またはゴマリグナンを加えてもよい。ゴマおよびそのリグナン(ゴマに関連する繊維状化合物)は、抗酸化剤として作用する。ゴマ種子リグナンは、ビタミンE活性を有意に増強する。
【0389】
抗酸化剤は、キサントン、ブチル化ヒドロキシトルエン、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,4-ジメチル-6-tert-ブチルフェノール、没食子酸、オイゲノール、尿酸、α-リポ酸、エラグ酸、チコリ酸、クロロゲン酸、ロスマリン酸、サリチル酸、アセチルシステイン、S-アリルシステイン、バルビゲロン、ケブラジン酸、エダラボン、エトキシキン、グルタチオン、ヒドロキシチロソール、イデベノン、メラトニン、N-アセチルセロトニン、ノルジヒドログアイアレチン酸、オレオカンタール、オレウロペイン、パラドール、ピセアタンノール、プロブコール、プロピルガレート、プロトカテク酸、ピリチノール、ルチン、セコイソラリシレシノールジグルコシド、セサミン、セサモール、シリビニン、シリマリン、テアフラビン、テアフラビンジガレート、ツモキノン(Thmoquinone)、トロロックス、チロソール、多価不飽和脂肪酸、およびメチオニンまたはリポ酸などの硫黄系抗酸化剤であってもよい。
【0390】
皮膚活性剤
皮膚活性剤の非限定的な例としては、マデカソシド、レチノイン酸、過酸化ベンゾイル、硫黄、ビタミンB6(ピリドキシンまたは)クロリド、セレン、サムファイア--桂皮抽出物ブレンド、茶およびオクタノイルグリシン、例えば--Seppic製の15 Sepicontrol A5 TEA--特にSepicontrol A5の商品名でSeppicにより販売されているシナモン、サルコシンおよびオクタノイルグリシンの混合物--亜鉛塩、例えば、グルコン酸亜鉛、ピロリドンカルボン酸亜鉛(またはピドル酸亜鉛(zinc pidolate))、乳酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、カルボン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛20、システイン酸亜鉛;--誘導体、特に、Cuivridone Solabiaとしての銅およびピドル酸銅(copper pidolate)--アルニカ・モンタナ(Arnica montana)、アカキナノキ(Cinchona succirubra)、チョウジ(Eugenia caryophyllata)、ホップ(Humulus lupulus)、セイヨウオトギリ(Hypericum perforatum)、メンタ・ピペンタ(Mentha pipenta)25マンネンロウ(Rosmarinus officinalis)、セージ(Salvia officinalis)およびタチジャコウソウ(Thymus vulgaris)の植物からの抽出物、すべて例えばMaruzenよって販売されている--セイヨウナツユキソウ(Spiraea ulmaria)の抽出物、例えば、SilabによってSebonormineの名称で販売されているもの--藻類カラフトコンブ(Laminaria saccharina)の抽出物、例えば、BiotechmarineによってPhlorogineの30名称で販売されているもの--ワレモコウ混合物(Sanguisorba officinalis/Poterium officinale)の根の抽出物、ショウガ(Zingiber officinalis)の根茎およびシナモンの樹皮(シナニッケイ(Cinnamomum cassia))、例えば、SolabiaによってSebustopという名称で販売されているもの--亜麻仁の抽出物、例えば、Lucas MeyerによってLinumineという名称で販売されているもの--キハダ(Phellodendron)抽出物、例えば、丸善によってオウバク抽出液BGという名称で販売されているものまたは一丸ファルコスによってオウバクリキッドBという名称で販売されているもの--セネノア・セルラタ(Serenoa serrulata)(ノコギリヤシ)抽出物およびゴマ種子のアルガン油混合物抽出物、例えば、PentapharmによってRegu SEBという名称で販売されているもの--ヤナギソウ、ミロバラン(Terminalia chebula)、ナスタチウムおよび生物利用可能な亜鉛(微細藻類)の抽出物の混合物、例えば、Seborilys Green Techという名称で販売されているもの;--ピジウム・アフリアナム(Pygeum afrianum)の抽出物、例えば、EuromedによってPygeum afrianum sterolic lipid extractの名称で販売されているもの--セネノア・セルラタ(Serenoa serrulata)の抽出物、例えば、Actives InternationalによってViapure Sabalの名称で販売されているもの、およびEuromed社によって販売されているもの--オオバコブレンド、ベルベリス・アクイフォリウム(Berberis aquifolium)およびサリチル酸ナトリウム20の抽出物、例えば、Seboclear Rahnの名称で販売されているもの--丸善によってチョウジ抽出物粉末(Clove extract powder)の名称で販売されているものとしてのチョウジの抽出物--アルガン油、例えば、Lipofructyl Laboratories Serobiologiquesの名称で販売されているもの;25--乳酸タンパク質濾液、例えば、SedermaによってNormasebの名称で販売されているもの--海藻コンブ抽出物、例えば、BiotechmarineによってLaminarghaneの名称で販売されているもの--オリゴ糖海藻ラミナリア・ディギタータ(Laminaria digitata)、例えば、Codif社によってPhycosaccharide 30 ACの名称で販売されているもの--サトウキビの抽出物、例えば、Sabinsa社によってPolicosanolの名称で販売されているもの、スルホン化シェール油、例えば、IchthyolによってIchtyol Paleの名称で販売されているもの--セイヨウナツユキソウ(Spiraea ulmaria)の抽出物、例えば、societeLibiolによってCytobiol Ulmaireの名称で販売されているもの--セバシン酸、特に、SedermaによってSebosoftの名称でナトリウムポリアクリレートゲルの形態で販売されているもの--コンニャク塊茎から抽出され、アルキルスルホネート鎖で修飾されたグルコマンナン、例えば、Arch ChemicalによってBiopol Betaの名称で販売されているもの--クララ(Sophora angustifolia)の抽出物、例えば、BiolandによってSophora powderまたはSophora extractの名称で販売されているもの--アカキナノキ樹皮(cinchona bark succirubra)の抽出物、例えば、Alban MullerによってRed Bark HSの名称で販売されているもの--キラヤ(Quillaja saponaria)の抽出物、例えば、Alban MullerによってPanama wood HSの名称15で販売されているもの--ウンデシレン鎖にグラフトされたグリシン、例えば、SEPPICによってLipacide UG ORの名称で販売されているもの--オレアノール酸とノルジヒドログアイアレチン酸との混合物、例えば、SedermaによってAC.Netの名称でゲルの形態で販売されているもの;20--フタルイミドペルオキシヘキサン酸--SasolによってCOSMACOL.RTM ECIの名称で販売されているシトレートトリ(C12-C13);SasolによってCOSMACOL.RTM.ECLの名称で販売されているトリアルキルシトレート(C14-C15)--10-ヒドロキシデカン酸(混合物、酸-ヒドロキシデカン酸10月25日、セバシン酸および1,10デカンジオールを含む)、例えば、VincienceによってAcnacidol BGの名称で販売されているもの、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0391】
脱色剤
脱色剤の非限定的な例としては、αおよびβアルブチン、フェルラ酸、ルシノールおよびその誘導体、コウジ酸、レゾルシノールおよびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体、ゲンチジン酸、ホモゲンチジン、メチルゲンチセートまたはホモゲンチセート、二酸、Dパンテテインカルシウムスルホネート、リポ酸、エラグ酸、ビタミンB3、リノール酸およびその誘導体、カモミール、ベアベリー、アロエ科(ベラ、フェロックス、バルデンシス)、クワ、タツナミソウなどの植物に由来する特定の化合物、Gattefosseによって販売されているウォーターキウイフルーツ(water kiwi fruit)(オニマタタビ(Actinidia chinensis))、ボタン(Paeonia suffruticosa)の根の抽出物、例えば、ファルコレックスボタンピBe(Liquid Botanpi Be)という名称で一丸ファルコスによって販売されているもの、黒糖(サトウキビ(Saccharum officinarum))の抽出物、例えば、モラシズリキッド(Liquid Molasses)という名称で太陽化学によって販売されている糖蜜抽出物が挙げられるが、このリストは網羅的ではない。特定の脱色剤としては、αおよびβアルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、レゾルシノールおよび誘導体、Dパンテテインカルシウムスルホネート、リポ酸、エラグ酸、ビタミンB3、Gattefosseによって販売されているウォーターキウイフルーツ(water kiwi fruit)(オニマタタビ(Actinidia chinensis))、ボタン(Paeonia suffruticosa)の根の抽出物、例えば、ファルコレックスボタンピB(Botanpi Liquid B)という名称で一丸ファルコスによって販売されているものが挙げられる。
【0392】
しわ防止剤
「しわ防止剤」という用語は、しわのある皮膚の領域と接触したときに特定の酵素の合成および/または活性の増加などの生物学的効果を生じる天然または合成化合物を指し、これはしわおよび/または小じわの外観を低減する効果を有する。しわ防止剤の非限定的な例としては、落屑剤、抗糖化剤、NO-シンターゼの阻害剤、真皮もしくは表皮高分子の合成を刺激するおよび/もしくはそれらの分解を防止する剤、線維芽細胞および/もしくはケラチノサイトの増殖を刺激するための剤、またはケラチノサイト分化を刺激するための剤還元剤;筋弛緩剤および/もしくは皮膚脱収縮剤、抗フリーラジカル剤、ならびにそれらの混合物が挙げられる。そのような化合物の例は、アデノシンおよびその誘導体ならびにレチノール以外のレチノイド(上述のように、パルミチン酸レチノールなど)、アスコルビン酸およびその誘導体、例えばマグネシウムアスコルビルホスフェートおよびアスコルビルグルコシド;ニコチン酸およびその前駆体、例えばニコチンアミド;ユビキノン;グルタチオンおよびその前駆体、例えばL-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸、特に欧州特許第1345919号明細書に記載されている化合物C-グリコシドおよびそれらの誘導体、特に欧州特許第1345919号明細書に記載されているC-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシ-プロパン、シーフェンネルを含む植物抽出物およびオリーブの葉の抽出物、ならびに植物およびその加水分解物、例えばイネタンパク質加水分解物または大豆タンパク質;藻類抽出物、特にコンブ、細菌抽出物、サポゲニン、例えばジオスゲニンおよびヤマノイモ属(Dioscorea)植物、特に野生ヤムの抽出物であって、a-ヒドロキシ酸、f3-ヒドロキシ酸、例えばサリチル酸およびn-オクタノイル-5-サリチル酸オリゴペプチドならびにシュードジペプチドおよびそれらのアシル誘導体、特に酸{2-[アセチル-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミノ]-3-メチル-}酢酸を含む、抽出物、ならびに商品名SEDERMA Matrixyl 500およびMatrixyl 3000として企業によって販売されているリポペプチド;リコペン、マンガン塩およびマグネシウム塩、特にグルコネート、ならびにそれらの混合物である。少なくとも1つの例では、皮膚引締め組成物は、アデノシン誘導体、例えばアデノシンの非ホスフェート誘導体、例えば特に2’-デオキシアデノシン、2’,3’-アデノシンイソプロポイリデン;トヨカマイシン(toyocamycine)、1-メチルアデノシン、N-6-メチルアデノシン;アデノシンN-オキシド、6-メチルメルカプトプリンリボシド、および6-クロロプリンリボシドを含む。他の誘導体としては、アデノシン受容体アゴニスト、例えば、アデノシンフェニルイソプロピル(「PIA」、1-メチルイソグアノシン、N6-シクロヘキシルアデノシン(CHA)、N6-シクロペンチルアデノシン(CPA)、2-クロロ-N6-シクロペンチルアデノシン、2-クロロアデノシン、N6-フェニルアデノシン、2-フェニルアミノアデノシン、MECA、N6-フェネチルアデノシン、2-p-(2-カルボキシ-エチル)フェネチル-アミノ-5’--N-エチルカルボキサミドアデノシン(CGS-21680)、N-エチルカルボキサミド-アデノシン(NECA)、5’(N-シクロプロピル)-カルボキサミドアデノシン、DPMA(PD129.944)およびメトリフジルが挙げられる。
【0393】
既に述べたように、皮膚活性剤は、種々雑多な成分の1つ以上として含まれてもよい。化粧品組成物中の皮膚活性剤の総量に関して、存在する場合、皮膚活性剤の総量は、化粧品組成物の総重量に対して、0超~約9重量%、0超~約8重量%、0超~約7重量%、0超~約6重量%、0超~約5重量%、0超~約4重量%、0超~約3重量%、0超~約2重量%;約10ppm~約10重量%(100,000ppm)、約10ppm~約5重量%(50,000ppm)、約10ppm~約2.5重量%(25,000ppm)、約10ppm~約1重量%(10,000ppm)、約10ppm~約0.5重量%(5,000ppm)、約10ppm~約0.3重量%(3,000ppm)、約10ppm~約0.2重量%(2,000ppm)、約10ppm~約0.1重量%(1,000ppm)、約10ppm~500ppm;約0.1~約10重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約2.5重量%、約0.1~約1重量%、約0.1~約0.5重量%;約1~約10重量%、約1~約8重量%、約1~約6重量%、約1~約5重量%、約1~約4重量%、約1~約3重量%;約2~約10重量%、約2~約8重量%、約2~約6重量%、約2~約5重量%、約2~約4重量%;約3~約10重量%、約3~約8重量%、約3~約6重量%、約3~約5重量%;約4~約10重量%、約4~約8重量%、または約4~約6重量%であってもよい。
【0394】
実施例15
(混和性データ)
等量の様々な組成物を物理的に一緒に混合して、それらが互いに混和性であるかどうかを決定した。混和性の程度を1~5のスケールで評価し、1は、非常に低い混和性(すなわち、凝集塊の配合物、沈降、凝固、相分離など)を示し、5は、優れた混和性(凝集塊、沈降、凝固、相分離などなし)を示す。結果を以下の表に示す。
【0395】
定義
本明細書で使用される混和性は、物理的に混合され、凝集、沈降、凝固、および相分離の目に見える兆候なしに皮膚に即時塗布するための均一な混合物を形成する1つ以上の化粧品組成物の能力に関する。
【0396】
本明細書で使用される場合、「ゲルエマルジョン」は、当技術分野では「エマルジョンゲル」とも呼ばれる。ゲルエマルジョンは、ゲルマトリックス内の油滴の複合構造である水中油型エマルジョンである。それらは、エマルジョン充填ゲルおよびエマルジョン微粒子ゲルとして分類され得る。
【0397】
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」、「有する(having)」、および「含む(including)」(または「含む(comprise)」、「有する(have)」、および「含む(include)」)という用語は、それらのオープンで非限定的な意味で使用される。「から本質的になる(consisting essentially of)」という語句は、特定の材料またはステップ、および特許請求される発明の基本的かつ新規な特性に実質的に影響を及ぼさないものに特許請求の範囲を限定する。
【0398】
「a」、「an」、および「the」という用語は、複数および単数を包含すると理解される。
【0399】
したがって、「それらの混合物(a mixture thereof)」という用語はまた、「それらの混合物(mixtures thereof)」に関する。本開示を通して、「それらの混合物」という用語が使用される場合、文字A~Fが要素を表す以下の例に示される要素のリストに従う:「A、B、C、D、E、F、またはそれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の要素」。「それらの混合物」という用語は、混合物がA、B、C、D、E、およびFのすべてを含むことを必要としない(ただし、A、B、C、D、E、およびFのすべてが含まれてもよい)。むしろ、A、B、C、D、E、およびFのうちの任意の2つ以上の混合物が含まれ得ることを示す。換言すれば、「A、B、C、D、E、F、ならびにA、B、C、D、E、およびFのうちの任意の2つ以上の混合物から選択される1つ以上の要素」という語句に相当する。
【0400】
同様に、「それらの塩(a salt thereof)」という用語はまた、「それらの塩(salts thereof)」に関する。したがって、本開示が「A、B、C、D、E、F、それらの塩、またはそれらの混合物からなる群から選択される要素」に言及する場合、A、B、C、D、およびFの1つ以上が含まれてもよく、Aの塩、Bの塩、Cの塩、Dの塩、Eの塩、およびFの塩の1つ以上が含まれてもよく、またはA、B、C、D、E、F、Aの塩、Bの塩、Cの塩、Dの塩、Eの塩、およびFの塩の任意の2つの混合物が含まれてもよいことを示す。
【0401】
本開示を通して言及される塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウム対イオンなどの対イオンを有する塩を含んでもよい。しかしながら、この対イオンのリストは非限定的である。本明細書に記載の成分に適切な対イオンは、当技術分野で公知である。
【0402】
「1つ以上」という表現は、「少なくとも1つ」を意味し、したがって個々の成分および混合物/組合せを含む。
【0403】
「複数」という用語は、「2つ以上(more than one)」または「2つ以上(two or more)」を意味する。
【0404】
「アルキルラジカル」は、直鎖または分岐飽和炭化水素系基、特にC-C、より具体的にはC-C、好ましくはC-C、例えばメチル、エチル、イソプロピルおよびtert-ブチルである。
【0405】
「アルコキシラジカル」はアルキル-オキシであり、アルキルは、本明細書で前に記載した通りである。
【0406】
「アルケニルラジカル」は、直鎖または分岐不飽和炭化水素系基、特にC-C、より具体的にはC-C、好ましくはC-C、例えばエチレニル、プロピレニルである。
【0407】
「アルキレンラジカル」は、直鎖または分岐二価飽和C-C、特にC-C、好ましくはメチレン、エチレンまたはプロピレンなどのC-C炭化水素系基である。
【0408】
化粧品組成物について同定された様々なカテゴリーの成分のいくつかは、重複する可能性がある。重複が存在する可能性があり、組成物/製品が2つの重複する成分(または3つ以上の重複する成分)を含む場合、重複する成分は2つ以上の成分を表さない。一例として、脂肪酸は、「非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪皮膚軟化剤」と「界面活性剤/乳化剤」の両方と見なされる場合がある。特定の組成物/製品が非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪皮膚軟化剤成分と界面活性剤/乳化剤成分の両方を含む場合、単一のタイプの脂肪酸は、非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪皮膚軟化剤または界面活性剤/乳化剤のみとして機能し得る(単一の脂肪酸は、非トリグリセリドおよび非芳香族脂肪皮膚軟化剤成分と界面活性剤/乳化剤成分の両方として機能しない)。
【0409】
本明細書におけるすべてのパーセント、部および比は、別途指示がない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。
【0410】
本明細書に開示されるすべての範囲および値は、包括的であり、組み合わせることができる。例えば、本明細書に記載の範囲内に入る本明細書に記載の任意の値または点は、部分範囲などを導出するための最小値または最大値として機能し得る。さらに、提供されるすべての範囲は、所与の範囲内のすべての特定の範囲、および所与の範囲の間の部分範囲の組合せを含むことを意味する。したがって、1~5の範囲は、具体的には、点1、2、3、4および5、ならびに2~5、3~5、2~3、2~4、1~4などの部分範囲を含み、1、2、3、4、および5の点は、1~5、2~5、3~5、2~3、2~4、1~4などの範囲および部分範囲を含む。
【0411】
実施例以外、または別途指示される場合、成分の量および/または反応条件を表すすべての数は、明示的に述べられているか否かにかかわらず、「約」という用語で修飾される場合がある。
【0412】
さらに、すべての数字は、「約」という用語で修飾されているか否かにかかわらず、追加の実施形態として正確な値を表すことを意図している。例えば、「約1%の量」は、正確に1%を指すように修正され得る。さらなる例として、「1%の量」は、「約1%」を指すように修正され得る。別途指示がない限り、「約」という用語は、記載された数から+/-10%の範囲を包含すると理解される。しかしながら、いくつかの実施形態では、この用語は、記載された数からより狭い範囲、例えば、+/-1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、および10%を包含するように定義される場合がある。
【0413】
「界面活性剤」および「乳化剤」という用語は、明示的に述べられていなくても、界面活性剤および乳化剤の塩を含む。換言すれば、本開示が界面活性剤または乳化剤に言及するときはいつでも、本明細書が具体的に塩に言及していない場合があっても(または本開示を通してすべての場合において塩に言及していない場合があっても)、例えば「それらの塩(a salt thereof)」または「それらの塩(salts thereof)」などの文言を使用することによって、そのような塩が存在する程度まで塩も包含されることが意図される。ナトリウムおよびカリウムは、界面活性剤および乳化剤と塩を形成する一般的なカチオンである。しかしながら、アンモニウムイオンなどの追加のカチオン、またはモノエタノールアンモニウムもしくはトリエタノールアンモニウムイオンなどのアルカノールアンモニウムイオンも界面活性剤の塩を形成する場合がある。
【0414】
本明細書で使用される「実質的に含まない」または「本質的に含まない」という用語は、特定の材料が、特許請求される発明の基本的かつ新規な特性に実質的に影響を及ぼさない少量で存在する可能性があることを意味する。例えば、組成物の総重量に対して、組成物に添加される特定の材料は、2重量%未満である場合がある(ただし、2重量%未満の量は、特許請求される発明の基本的かつ新規な特性に実質的に影響を及ぼさない)。同様に、記載された材料を「実質的に含まない」または「本質的に含まない」組成物は、1.5重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、0.1重量%未満、0.05重量%未満、もしくは0.01重量%未満の指定された材料を含む場合があるか、または指定された材料を含まない場合がある。本明細書で使用される「実質的に含まない」または「本質的に含まない」という用語はまた、特定の材料が組成物に添加されないが、組成物に含まれる原料中に依然として存在する可能性があることを意味する場合がある。
【0415】
さらに、本開示において肯定的に記載されているすべての成分は、特許請求の範囲から否定的に除外されてもよく、例えば、特許請求される組成物は、本開示において肯定的に記載されている1つ以上の成分を「含まない」、「本質的に含まない」(または「実質的に含まない」)であってもよい。一例として、シリコーンが、任意に化粧品組成物に含まれ得るが、好ましくは、組成物は、シリコーンを含まないか、または本質的に含まない。シリコーンは、他の元素、ほとんどの場合炭素および水素と組み合わされた、シロキサン、元素状ケイ素および酸素の繰り返し単位で構成される合成ポリマーである。したがって、シリコーンは、ポリシロキサンとも呼ばれる。いくつかの例では、本例の化粧品組成物は、ジメチコン、アモジメチコン(amomdimethicone)、ジメチコノール、環状シロキサン、シロキサンなどを含まないか、または本質的に含まないことができる。
【0416】
本明細書で引用されるすべての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が参照により援用されることが具体的かつ個別に示されているかのように、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。特に、2021年10月31日に出願された米国仮出願第63/273,968号、同第63/273,966号、同第63/273,965号、同第63/273,963号、同第63/273,962号、および同第63/273,958号は、その全体が参照により本明細書に援用される。本開示と、参照により本明細書に援用される任意の刊行物または特許出願との間に不一致がある場合、本開示が優先する。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合時に互いに混和性である2つ以上の別々に含まれる化粧品組成物を含むキットであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、キット。
【請求項2】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、水中油型エマルジョンである、請求項1に記載のキット。
【請求項3】
水中油型エマルジョンが、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、セラミド(cermide)、またはそれらの混合物を含む、請求項2に記載のキット。
【請求項4】
水中油型エマルジョンがレチノールを含む、請求項2または3に記載のキット。
【請求項5】
水中油型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、水中油型エマルジョンの総重量に対して約10~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項2または3に記載のキット。
【請求項6】
水中油型エマルジョンが4-t-ブチルシクロヘキサノールをさらに含む、請求項2または3に記載のキット。
【請求項7】
水中油型エマルジョンが、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、例えば、約1~約5重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む、請求項2または3に記載のキット。
【請求項8】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、シリコーン中水型エマルジョンである、請求項1に記載のキット。
【請求項9】
シリコーン中水型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、シリコーン中水型エマルジョンの総重量に対して約15~約60重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項8に記載のキット。
【請求項10】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、無水組成物である、請求項1に記載のキット。
【請求項11】
無水組成物が、アスコルビン酸、フェルラ酸、またはそれらの混合物、例えば、無水組成物の総重量に対して、約5~約20重量%のアスコルビン酸および/または約0.5~約10重量%のフェルラ酸を含む、請求項10に記載のキット。
【請求項12】
キットが、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を独立して分配するための装置であり、装置が、2つ以上の化粧品組成物が別々に含まれる複数のカートリッジと、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれが分配される受容領域とを受容するように構成された分配アセンブリを含む、請求項1または2に記載のキット。
【請求項13】
複数のカートリッジの各カートリッジが、異なる化粧品組成物を含有する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
装置が、
各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリ、および
メモリから分配情報を取得し、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路
をさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
皮膚を処置する方法であって、
(A)混合時に互いに混和性である2つ以上の化粧品組成物を混合することであって、2つ以上の組成物のそれぞれが、
(a)少なくとも1,800cPsの粘度、または1,800cPs未満の粘度に対する損失弾性率(G’’)より大きい貯蔵弾性率(G’)、および
(b)9,000Paの最大降伏応力、例えば、7,500Pa未満、5,000Pa未満、2,500Pa未満、2,000Pa未満、1,500Pa未満、または1,250Pa未満の最大降伏応力
を含み、2つ以上の化粧品組成物が、
(i)水中油型エマルジョンの総重量に対して、少なくとも40重量%の水および約1~約20重量%の油相を含む水中油型エマルジョン、
(ii)シリコーンエマルジョンの総重量に対して、少なくとも70重量%の水性相(内相)を含むシリコーン中水型エマルジョン、ならびに
(iii)無水組成物であって、少なくとも90重量%の無水組成物を形成する成分が、2以下、例えば、1.5以下、1以下、0.75以下、0.5以下、0.25以下、または0のlogP値のlogP値を有する、無水組成物
から選択される、混合すること、ならびに
(B)混合物を皮膚に塗布すること
を含む、方法。
【請求項16】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、水中油型エマルジョンである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
水中油型エマルジョンが、レチノール、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、またはそれらの混合物を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
水中油型エマルジョンがレチノールを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
水中油型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、水中油型エマルジョンの総重量に対して約10~約40重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項20】
水中油型エマルジョンが4-t-ブチルシクロヘキサノールをさらに含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項21】
水中油型エマルジョンが、アセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、例えば、約1~約5重量%のアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項22】
2つ以上の組成物の少なくとも1つが、シリコーン中水型エマルジョンである、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
シリコーン中水型エマルジョンが、ヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオール、例えば、シリコーン中水型エマルジョンの総重量に対して約15~約60重量%のヒドロキシプロピルテトラヒドロピラントリオールを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
2つ以上の組成物が、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれの指定量を独立して分配するための装置に含まれ、装置が、2つ以上の化粧品組成物が別々に含まれる複数のカートリッジと、2つ以上の化粧品組成物のそれぞれが分配される受容領域とを受容するように構成された分配アセンブリを含む、請求項15から17及び22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
複数のカートリッジの各カートリッジが、異なる化粧品組成物を含有する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
装置が、
各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を含む分配情報を受信して記憶するように構成されたメモリ、および
メモリから分配情報を取得し、各カートリッジから分配されるべき化粧品組成物の指定量を分配するように分配アセンブリを制御するように構成された回路
をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【国際調査報告】