(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】端子構造が改善された二次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/503 20210101AFI20241108BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/55 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/517 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/51 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/509 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/591 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/258 20210101ALI20241108BHJP
H01M 50/209 20210101ALN20241108BHJP
【FI】
H01M50/503
H01M50/103
H01M50/55 101
H01M50/517
H01M50/51
H01M50/509
H01M50/588
H01M50/591
H01M50/258
H01M50/209
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532317
(86)(22)【出願日】2023-06-12
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 KR2023007995
(87)【国際公開番号】W WO2023243953
(87)【国際公開日】2023-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0073694
(32)【優先日】2022-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ジュン・コ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ファン・スン
(72)【発明者】
【氏名】キョン・ファン・ジュン
【テーマコード(参考)】
5H011
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H040AA03
5H040AT02
5H040LL06
5H043AA19
5H043CA04
5H043FA04
5H043GA23
5H043JA03F
5H043KA22
(57)【要約】
開示された発明は、六面体形状をなす電池ケースの上面に正極端子および負極端子が離隔配置された二次電池に関するものであって、一つの例において、上記正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、上記電池ケースの上面および上記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、上記正極端子または負極端子と電気的に連結され、上記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備え、上記延長端子上に結束部材が備えられるW型端子構造体と、上記正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、上記電池ケースの上面および上記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、上記正極端子または負極端子と電気的に連結され、上記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備え、上記延長端子上に上記二次電池の厚さ方向に向かう接続端子が備えられるT型端子構造体と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
六面体形状をなす電池ケースの上面に正極端子および負極端子が離隔配置された二次電池であって、
前記正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、前記電池ケースの上面および前記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、前記正極端子または負極端子と電気的に連結され、前記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備え、前記延長端子上に結束部材が備えられるW型端子構造体と、
前記正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、前記電池ケースの上面および前記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、前記正極端子または負極端子と電気的に連結され、前記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備え、前記延長端子上に前記二次電池の厚さ方向に向かう接続端子が備えられるT型端子構造体と、
を含む、二次電池。
【請求項2】
前記正極端子または負極端子に対して前記延長端子を電気的に連結する延長配線は、外部に対して絶縁されている、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記端子本体は、前記電池ケースの上面および前記上面に続く一側面に結合し、
前記延長端子は前記一側面上に露出している、請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記結束部材は、
前記正極端子または負極端子に1つずつ備えられる互いに相補する形状の雌結束部材または雄結束部材である、請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項5】
前記正極端子または負極端子に備えられた雌結束部材または雄結束部材は、
隣接する他の二次電池の負極端子または正極端子に備えられた雄結束部材または雌結束部材に対して直列回路を形成するように結束される、請求項4に記載の二次電池。
【請求項6】
複数の二次電池は幅方向に沿って整列され、
それぞれの二次電池に備えられた雌結束部材または雄結束部材は、隣接する二次電池の雄結束部材または雌結束部材に対して幅方向に沿って雌雄締結される、請求項5に記載の二次電池。
【請求項7】
前記雌結束部材は、幅方向に開放された溝からなり、
前記雄結束部材は、幅方向に突出した突起からなる、請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
複数の二次電池は幅方向に沿って整列され、
それぞれの二次電池に備えられた雌結束部材または雄結束部材は、隣接する二次電池の雄結束部材または雌結束部材に対して高さ方向に沿って雌雄締結される、請求項5に記載の二次電池。
【請求項9】
前記雌結束部材は、高さ方向に開放されたスロットからなり、
前記雄結束部材は、高さ方向に延長されたインサートからなる、請求項8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記接続端子は、厚さ方向に沿っていずれかの一方向または両方向に延長される、請求項4に記載の二次電池。
【請求項11】
前記接続端子は、
隣接する他の二次電池の延長端子または接続端子に対して電気的に連結される、請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
複数の二次電池は厚さ方向に沿って整列され、
それぞれの二次電池に備えられた接続端子は、隣接する二次電池の延長端子または接続端子に対して直列または並列に連結される、請求項11に記載の二次電池。
【請求項13】
前記接続端子の端部は、厚さ方向に開放されたスロットを形成する、請求項10に記載の二次電池。
【請求項14】
前記接続端子のスロットに、隣接する二次電池の接続端子が挿入される、請求項13に記載の二次電池。
【請求項15】
幅方向に整列された複数の二次電池が前記W型端子構造体の結束部材によって直列に連結された直列電池群が複数個備えられ、
前記複数の直列電池群の最外郭に位置する二次電池同士は、前記T型端子構造体の接続端子によって並列に連結される、請求項11に記載の二次電池。
【請求項16】
厚さ方向に整列された複数の二次電池が前記T型端子構造体の接続端子によって並列に連結された並列電池群が複数個備えられ、
前記複数の並列電池群同士は、前記T型端子構造体の接続端子によって直列に連結される、請求項11に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関するものであって、正極端子および/または負極端子の配置構造を容易に変更し得、複数の二次電池に対する多様な電気連結を容易に具現し得る、端子構造が改善された角型二次電池に関するものである。
【0002】
本出願は、2022年6月16日付の韓国特許出願第10-2022-0073694号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
二次電池は一次電池とは違って再充電が可能であり、また、小型および大容量化の可能性により近年多く研究開発されている。モバイル機器に対する技術開発と需要が増加し、また、環境保護の時代的要求に合わせて浮上する電気自動車とエネルギー貯蔵システムなどにより、エネルギー源としての二次電池の需要はさらに急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池およびパウチ型電池に分類される。二次電池において電池ケースの内部に装着される電極組立体は、電極および分離膜の積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート状の正極と負極との間に分離膜を介在して巻取したジェリーロール(Jellyroll)型、多数の正極と負極を分離膜が介在された状態で順次的に積層したスタック型、およびスタック型の単位セルを長い長さの分離フィルムで巻取したスタックアンドフォールディング(Stack&Folding)型に大まかに分類し得る。
【0006】
多様な種類の二次電池のうち角型二次電池を見ると、角型二次電池は正極端子と負極端子が一面に共に配置されているか、または対向する両側面に1つずつ配置されることが大部分である。このような正極端子と負極端子の配置は、角型二次電池を搭載する各種装置の設計仕様によって決定され、このような設計仕様に合わせて、同じフォームファクタでも正極端子と負極端子の配置構造をその都度別々に設計しなければならないという手間がかかることになる。
【0007】
また、複数の二次電池をモジュールやパックで構成するためには、二次電池を電気的に連結するバスバーなどが必要となるが、バスバーの設計は正極端子と負極端子の配置構造に従属するため、バスバーの設計も複雑になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2019-0102816号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、角型二次電池に備えられる正極端子と負極端子の配置構造を別途の設計変更なしに容易に変更製造することができる新しい角型二次電池、さらに複数の二次電池に対する多様な電気連結構造を容易に実現することができる新しい角型二次電池を提供することを目的とする。
【0010】
ただし、本発明が解決しようとする技術的課題は上述した課題に制限されず、言及されない別の課題は、下記に記載された発明の説明から通常の技術者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、六面体形状をなす電池ケースの上面に正極端子および負極端子が離隔配置された二次電池に関するものであって、一つの例において、上記正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、上記電池ケースの上面および上記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、上記正極端子または負極端子と電気的に連結され、上記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備え、上記延長端子上に結束部材が備えられるW型端子構造体と、上記正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、上記電池ケースの上面および上記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、上記正極端子または負極端子と電気的に連結され、上記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備え、上記延長端子上に上記二次電池の厚さ方向に向かう接続端子が備えられるT型端子構造体と、を含む。
【0012】
ここで、上記正極端子または負極端子に対して上記延長端子を電気的に連結する延長配線は、外部に対して絶縁されている。
【0013】
本発明の一実施形態において、上記端子本体は、上記電池ケースの上面および上記上面に続く一側面に結合し、上記延長端子は上記一側面上に露出し得る。
【0014】
そして、上記結束部材は、上記正極端子または負極端子に1つずつ備えられる互いに相補する形状の雌結束部材または雄結束部材であり得る。
【0015】
これにより、上記正極端子または負極端子に備えられた雌結束部材または雄結束部材は、隣接する他の二次電池の負極端子または正極端子に備えられた雄結束部材または雌結束部材に対して直列回路を形成するように結束され得る。
【0016】
例えば、複数の二次電池は幅方向に沿って整列され、それぞれの二次電池に備えられた雌結束部材または雄結束部材は、隣接する二次電池の雄結束部材または雌結束部材に対して幅方向に沿って雌雄締結され得る。
【0017】
この実施形態において、上記雌結束部材は、幅方向に開放された溝からなり、上記雄結束部材は、幅方向に突出した突起からなり得る。
【0018】
または、複数の二次電池は幅方向に沿って整列され、それぞれの二次電池に備えられた雌結束部材または雄結束部材は、隣接する二次電池の雄結束部材または雌結束部材に対して高さ方向に沿って雌雄締結され得る。
【0019】
この実施形態において、上記雌結束部材は、高さ方向に開放されたスロットからなり、上記雄結束部材は、高さ方向に延長されたインサートからなり得る。
【0020】
一方、上記接続端子は、厚さ方向に沿っていずれかの一方向または両方向に延長され得る。
【0021】
上記接続端子は、隣接する他の二次電池の延長端子または接続端子に対して電気的に連結され得る。
【0022】
例えば、複数の二次電池は厚さ方向に沿って整列され、それぞれの二次電池に備えられた接続端子は、隣接する二次電池の延長端子または接続端子に対して直列または並列に連結され得る。
【0023】
また、上記接続端子の端部は、厚さ方向に開放されたスロットを形成し得、上記接続端子のスロットには、隣接する二次電池の接続端子が挿入され得る。
【0024】
本発明の一実施形態において、幅方向に整列された複数の二次電池が上記W型端子構造体の結束部材によって直列に連結された直列電池群が複数個備えられ、上記複数の直列電池群の最外郭に位置する二次電池同士は、上記T型端子構造体の接続端子によって並列に連結され得る。
【0025】
または、厚さ方向に整列された複数の二次電池が上記T型端子構造体の接続端子によって並列に連結された並列電池群が複数個備えられ、上記複数の並列電池群同士は、上記T型端子構造体の接続端子によって直列に連結され得る。
【発明の効果】
【0026】
上記のような構成を有する本発明の二次電池は、端子構造体を二次電池の上面角部に結合することにより、正極端子および/または負極端子の配置構造を容易に変更し得る。したがって、既存のセル内部製造工程に影響を与えずに自由に端子部位置の制御が可能であるため、角型二次電池の開発および生産コストの削減が可能となる。
【0027】
また、端子構造体に結束部材または接続端子を備えることにより、複数の二次電池を幅方向および/または厚さ方向に沿って直列/並列/直並列回路で連結するときに、別途のバスバーなしで端子構造体同士を直結することが可能であり、これにより、バッテリーモジュールやパックの製造時に構造を単純化し、製造コストを削減し得るようになる。
【0028】
ただし、本発明によって得ることができる技術的効果は上述した効果に制限されず、言及されない別の効果は、下記に記載された発明の説明から通常の技術者に明確に理解され得るであろう。
【0029】
本明細書に添付される下記の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述される発明の詳細な説明と共に本発明の技術思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明はそのような図面に記載された事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明に係る二次電池の一例を図示した斜視図である。
【
図2】本発明に係る二次電池とW型端子構造体の結合構造を図示した斜視図である。
【
図3】雌結束部材および雄結束部材の一実施形態を図示した図面である。
【
図4】雌結束部材および雄結束部材の一実施形態を図示した図面である。
【
図5】2つの二次電池が結束部材を介して互いに電気的に連結される構造を図示した図面である。
【
図6】本発明の他の実施形態に係る雌結束部材および雄結束部材を図示した図面である。
【
図7】
図6の結束部材を用いて複数の二次電池が電気的に連結される構造を図示した図面である。
【
図8】
図6の結束部材を用いて複数の二次電池が電気的に連結される構造を図示した図面である。
【
図9】本発明に係る二次電池の他の例を図示した斜視図である。
【
図10】本発明に係る二次電池とT型端子構造体の結合構造を図示した斜視図である。
【
図11】接続端子の多様な実施形態を図示した図面である。
【
図12】2つの二次電池が接続端子を介して並列に連結される構造を図示した図面である。
【
図13】3つの二次電池が接続端子を介して直列に連結される構造を図示した図面である。
【
図14】本発明の他の実施形態に係る接続端子を図示した図面である。
【
図15】
図14の接続端子を用いて複数の二次電池が電気的に連結される構造を図示した図面である。
【
図16】W型端子構造体およびT型端子構造体を用いて複数の二次電池を直並列に連結する一例を図示した図面である。
【
図17】T型端子構造体を用いた直並列連結の一例を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施形態を有し得るので、特定の実施形態を以下に詳細に説明する。
【0032】
しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物または代替物を含むものとして理解されるものである。
【0033】
本発明において、「含む」や「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解されるものである。
【0034】
また、本発明において、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あると記載された場合、これは他の部分の「真上に」ある場合のみならず、その中間に別の部分がある場合も含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あると記載された場合、それは他の部分の「真下に」ある場合のみならず、その中間に別の部分がある場合も含む。また、本出願において「上に」配置されるということは、上部のみならず下部に配置される場合も含むものであり得る。
【0035】
本発明は、二次電池、特に六面体形状をなす電池ケースの上面に正極端子および負極端子が離隔配置された二次電池に関するものである。
【0036】
本発明に係る二次電池は、一つの例において、電池ケースの少なくとも一方の上面角部には端子構造体が結合する。端子構造体は、正極端子または負極端子が露出しないように包みながら、上記電池ケースの上面および上記上面に続く1つ以上の面に結合する端子本体と、上記正極端子または負極端子と電気的に連結され、上記端子本体のうち上面を除くいずれか一面に露出した延長端子とを備える。
【0037】
ここで、本発明の二次電池は、2つの形態の端子構造体を含む。
【0038】
第1形態は、W型端子構造体であって、延長端子上に備えられる結束部材を含む。結束部材は、幅方向に互いに対向する端子構造体の延長端子を直結する部材であって、結束部材によって複数の二次電池が幅方向に沿って順次に電気的に連結され得る。
【0039】
第2形態は、T型端子構造体であって、延長端子上に備えられて二次電池の厚さ方向に向かう接続端子を含む。接続端子は、厚さ方向に整列された二次電池がそれぞれ備える端子構造体の延長端子を電気的に連結する拡張された端子であって、接続端子によって複数の二次電池が厚さ方向に沿って電気的に連結され得る。
【0040】
このように、端子構造体を含む本発明の二次電池は、電池ケースの上面に配置された正極端子と負極端子の位置を、端子構造体を適用するのみで別途の設計変更なしに使用者の要求に合わせて自由に変更し得る。これにより、角型二次電池の生産コストを削減し得る。
【0041】
また、延長端子に結束部材と接続端子とをそれぞれ備える2種類の端子構造体を備えることにより、複数の二次電池を幅方向および/または厚さ方向に沿って多様な形態の直列/並列/直並列回路で構成するときに、別途のバスバーなしで端子構造体同士を直結することが可能であり、これにより、バッテリーモジュールやパックの製造時に構造を単純化し、製造コストを削減し得るようになる。
【0042】
以下では、添付された図面を参照して本発明の二次電池に関する具体的な実施形態を説明する。そして、以下の説明で使用される前後左右や上下などの相対的位置関係を指定する用語は、特に定義がない限り添付された図面を基準とする。
【0043】
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る二次電池100を図示した斜視図であり、
図2は、本発明に係る二次電池100と端子構造体200の結合構造を図示した斜視図である。
【0044】
本発明の二次電池100は、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tの2種類の端子構造体200を含むが、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tの基本的な構造は非常に類似している。したがって、第1実施形態では、W型端子構造体200-Wについて説明し、次にT型端子構造体200-Tおよびこれらの組み合わせについて説明する。
【0045】
参考として、以下では、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tについて共通的な構成を説明するときには、これらを総称する端子構造体200という用語を用い、互いに区別される構成を説明するときには、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tで互いに区別して使用することにする。
【0046】
図1および
図2を参照すると、本発明は二次電池100、特に六面体形状をなす電池ケース110の上面に正極端子120および負極端子130が離隔配置された角型二次電池100に関するものである。ここで、図面に図示された角型二次電池100は一つの例示であって、横幅と縦幅、そして高さの割合は多様であり得る。ただし、説明の便宜のために、添付された図面を基準として前後と上下左右の方向を指すものとする。例えば、正極端子120および負極端子130が配置された一面が上面であり、それに対向する反対面は底面と呼ぶ。
【0047】
そして、
図1および
図2に示す座標軸は、二次電池100の幅方向W、厚さ方向T、高さ方向Hを指定するものである。幅方向Wは、正極端子120および負極端子130を横切る方向を指定するものであり、厚さ方向Tは、幅方向Wに垂直な深さ方向(地面基準)を、そして高さ方向Hは、幅方向Wおよび厚さ方向Tの両者に垂直な方向を指定する。
【0048】
本発明の二次電池100は端子構造体200を含む。端子構造体200は、電池ケース110の少なくとも一方の上面角部に結合するヒンジ状の構造物であって、端子本体210と延長端子220とを含む。
【0049】
端子本体210は、正極端子120または負極端子130が外に露出しないように包みながら、電池ケース110の上面および上面に続く1つ以上の面(側面や前面、後面など)に結合する端子構造体200の本体を指す。
【0050】
延長端子220は、正極端子120または負極端子130と電気的に連結されており、端子本体210のうち上面を除くいずれか一面に露出した端子構造体200の端子を指すものである。すなわち、正極端子120と負極端子130は端子本体210で包まれて露出していないので、延長端子220は、上面以外の他の一面に位置する新たな正極端子120と負極端子130としての機能を果たすことになる。
【0051】
したがって、本発明の二次電池100は、電池ケース110の上面に配置された正極端子120と負極端子130の位置を、端子構造体200を適用するのみで別途の設計変更なしに自由に変更し得る。これにより、本発明は、同じフォームファクタの角型二次電池100に対して端子構造体200を用いて正極端子120と負極端子130の位置を容易に変更し得、これにより、角型二次電池100の生産コストを削減し得るようになる。
【0052】
ここで、W型端子構造体200-Wは、延長端子220上に備えられる結束部材300を含む。結束部材300は、幅方向Wに沿って互いに対向する端子構造体200の延長端子220を直結する部材であって、結束部材300により複数の二次電池100が電気的に連結され得る。
【0053】
このように、W型端子構造体200-Wに結束部材300を備えることによりW型端子構造体200-W同士を直結することが可能となるので、複数の二次電池100を別途のバスバーなしで結束部材300同士を直結することにより互いに電気的に連結し得、これにより、バッテリーモジュールやパックの製造時に構造を単純化し、製造コストを削減し得るようになる。
【0054】
本発明の一実施形態において、正極端子120または負極端子130と延長端子220は延長配線230を介して電気的に連結されるが、延長配線230は端子本体210の外部に露出しない。そして、延長配線230は外部に対して絶縁されている。例えば、絶縁性樹脂材質の端子本体210内に延長配線230および延長端子220がインサートモールディングなどにより埋め込まれていてもよい。これにより、延長端子220のみが外部に露出することにより、延長配線230が損傷するかまたはショートを起こすなどの問題が防止される。参考として、延長配線230と延長端子220は一体型に構成されるか、または別途の部品で構成されて端子本体210に結合し得る。
【0055】
図示された具体的な実施形態によると、端子本体210は、電池ケース110の上面および上面に続く一側面に結合し、延長端子220は一側面上に露出している。これにより、電池ケース110の上面に位置した正極端子120または負極端子130の位置は側面に移動された。
【0056】
また、端子構造体200は、正極端子120および負極端子130に1つずつ結合され得、これにより、正極端子120と負極端子130は、互いに対向する側面に1つずつ配置される。すなわち、電池ケース110の上面に共に配置された正極端子120と負極端子130はそれぞれ隣接する側面に移動され、これにより、一方向二次電池として設計された初期の角型二次電池100は両方向二次電池に変更される。
【0057】
そして、端子構造体200は、完成した二次電池100に追加的に付着するか、または
図2に図示されたように、電極組立体160を電池ケース110に封入する前に端子構造体200を電池ケース110の上面を構成するキャッププレート150に最初に結合する順序で製造することが可能である。
【0058】
図3および
図4は、W型端子構造体200-Wに備えられる結束部材300を詳細に図示した図面である。本発明の一実施形態において、結束部材300は、雌結束部材310と雄結束部材320の2種類が備えられる。雌結束部材310と雄結束部材320は互いに相補する形態、言い換えれば、互いに嵌合し得る雌雄形態をなしている。
【0059】
図3に図示された結束部材300の一実施形態において、雌結束部材310は溝312の形態をなしており、雄結束部材320は雌結束部材310の溝312に嵌められる突起322の形態をなしている。図面では、溝312と突起322の断面が円形をなしているが、このような図面の形状に溝312と突起322の形態が制限されるものではない。
【0060】
図4の実施形態は、溝312と突起322の形態が閉じた図形の形態ではなく開いた図形の形態をなす場合を図示している。特に、
図4の雌結束部材310の溝312と雄結束部材320の突起322は、平板を折曲して作ることができる形態であって、断面がダブテール構造をなすことによりスプリング作用によって弾力的に結束し、強い締結力を発揮し得るという特徴がある。
【0061】
ここで、
図3および
図4に図示された結束部材300は、雌結束部材310は幅方向Wに開放された溝312からなり、雄結束部材320は幅方向Wに突出した突起322からなっている。すなわち、雌結束部材310と雄結束部材320は、幅方向Wに沿って締結および解除され得る。このような意味で、第1実施形態の端子構造体200をW型端子構造体200-Wと呼ぶ。
【0062】
図5は、2つの二次電池100がそれぞれの延長端子220に備えられた結束部材300を介して相互連結される構成を図示している。結束部材300は延長端子220に対して電気的に連結されているので、複数の二次電池100は結束部材300同士が互いに連結されると、これら複数の二次電池100は互いに電気的に連結される。結束部材300は、別途の部材として製造されて延長端子220に接合されることもでき、または図面の実施形態のように、結束部材300が延長端子220に対して一体に形成されることも可能である。
【0063】
再び
図5を参照すると、雌結束部材310と雄結束部材320が幅方向Wに沿って締結および解除され得ることにより、2つの二次電池100も幅方向Wに沿って互いに連結される。このように、複数の二次電池100は幅方向Wに沿って連続的に連結され得るので、電気回路を構成するためには、複数の二次電池100は直列に連結される必要がある。したがって、ある二次電池100の負極端子130が雌結束部材310を備える場合、より正確には、負極端子130に連結された延長端子220が雌結束部材310を備える場合には、隣接する他の二次電池100の正極端子120は雄結束部材320を備えなければならない。すなわち、隣接する二次電池100は、極性が異なる端子が互いに雌雄が異なる結束部材300を備えなければならない。
【0064】
ただし、このような結束部材300の組み合わせが必ずしもいずれか1つの二次電池100が、雌結束部材310と雄結束部材320とをそれぞれ1つずつ備えなければならないことに限定するものではない。もちろん、すべての二次電池100が同一極性の端子が同じである雌雄パターンを有するように統一することが一般的であるが、ある二次電池100が雌結束部材310のみを有する代わりに、他の二次電池100は雄結束部材320のみを備えるものとして構成することも可能である。言い換えれば、隣接する二次電池100同士は、極性が異なる端子が互いに雌雄が異なる結束部材300を備えるという条件さえ満たせば、複数の二次電池100は幅方向Wに沿って連続的に直列に連結され得る。
【0065】
図6は、雌結束部材310および雄結束部材320の別の実施形態を図示した図面である。
【0066】
図6の実施形態もW型端子構造体200-Wを介して複数の二次電池100を幅方向Wに沿って直列に連結し得ることは上述した実施形態と同じであるが、雌結束部材310と雄結束部材320を相互連結する構造に違いがある。
【0067】
図1~
図5に図示された実施形態において、雌結束部材310の溝312と雄結束部材320の突起322は幅方向Wを向いており、これにより、雌雄締結の方向は二次電池100の幅方向Wとなる。
【0068】
これに対して、
図6の実施形態においては、雌結束部材310は高さ方向Hに開放されたスロット314からなり、雄結束部材320は高さ方向Hに延長されたインサート324からなっている。すなわち、
図6の実施形態においては、複数の二次電池100が幅方向Wに沿って連続的に連結されることは同じであるが、隣接する二次電池100の雌結束部材310と雄結束部材320は、高さ方向Hに沿って締結および解除される。
【0069】
図7および
図8は、
図6の結束部材300を用いて複数の二次電池100が電気的に連結される構造を図示した図面である。
【0070】
図7および
図8は、2つの二次電池100がそれぞれの延長端子220に備えられた結束部材300を介して高さ方向Hに雌雄締結されて相互連結される構成を図示している。
図1~
図5の実施形態と同様に、結束部材300は延長端子220に対して電気的に連結されているので、複数の二次電池100は結束部材300同士が互いに連結されると、これら複数二次電池100は互いに電気的に連結される。
【0071】
特に、
図6の結束部材300によると、隣接する二次電池100の雌結束部材310と雄結束部材320は、高さ方向Hに沿って締結および解除されるので、一旦締結された雌結束部材310と雄結束部材320は、幅方向Wには解除されない。したがって、二次電池100に揺動や振動が発生しても、締結された結束部材300が互いに離脱する恐れがほとんどない。この点で、
図6の結束部材300は、複数個の二次電池100がモジュールやパックを構成するときに結束部材300の直結からなる電気連結の安定性が大きく向上する。
【0072】
図6の実施形態においても、複数の二次電池100は幅方向Wに沿って連続的に連結され得るので、電気回路を構成するためには、複数の二次電池100は直列に連結される必要がある。そして、ある二次電池100の負極端子130が雌結束部材310を備える場合には、隣接する他の二次電池100の正極端子120は雄結束部材320を備えなければならない。すなわち、隣接する二次電池100は、極性が異なる端子が互いに雌雄が異なる結束部材300を備えなければならない。
【0073】
したがって、
図7のように、すべての二次電池100が同一極性の端子が同じである雌雄パターンの結束部材300を有するように統一されるか、または
図8のように、ある二次電池100が雌結束部材310のみを有する代わりに、他の二次電池100は雄結束部材320のみを備えるものとして構成され得る。
【0074】
参考として、
図6の結束部材300も別途の部材として製造されて延長端子220に接合されるか、または図面の実施形態のように、結束部材300が延長端子220に対して一体に形成されることも可能である。
【0075】
(第2実施形態)
図9は、本発明に係る二次電池100を図示した斜視図であり、
図10は、本発明に係る二次電池100とT型端子構造体200-Tの結合構造を図示した斜視図である。
【0076】
端子構造体200の基本構造は、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tがほぼ同じであるので、以下ではT型端子構造体200-Tの特徴的な構成を中心に説明する。
【0077】
T型端子構造体200-Tは、延長端子220上に備えられる接続端子400を含み、接続端子400は、二次電池100の厚さ方向Tに向かって延長されている。接続端子400とは、隣接する他の二次電池100の延長端子220または接続端子400と電気的に連結される補助端子または拡張端子を意味する。
【0078】
接続端子400は、端子構造体200の延長端子220に電気的に連結されている。例えば、図面のように、接続端子400は延長端子220に一体に形成され得、図示されないが、別途製作された接続端子400が延長端子220に接合されることもできる。
【0079】
接続端子400は、二次電池100の厚さ方向Tに延長されており、このような接続端子400によって厚さ方向Tに整列された複数の二次電池100が電気的に連結され得る。このような意味で、第2実施形態の端子構造体200をT型端子構造体200-Tと呼ぶ。
【0080】
このように、端子構造体200に接続端子400を備えることにより端子構造体200同士を厚さ方向Tに連結することが可能となるので、複数の二次電池100を別途のバスバーなしで接続端子400を介して直結することにより互いに電気的に連結し得、これにより、バッテリーモジュールやパックの製造時に構造を単純化し、製造コストを削減し得るようになる。
【0081】
図11は、接続端子400の多様な実施形態を図示した図面であり、3つの実施形態が例示的に提示されている。
【0082】
第2実施形態のT型端子構造体200-Tに備えられた接続端子400は、二次電池100の厚さ方向Tに沿って延長されているが、
図11の(a)および(b)のように厚さ方向Tのいずれかの一方向(+T方向または-T方向)のみに延長されている一方向接続端子401であるか、または(c)のように両方向(+T方向および-T方向)に延長されている両方向接続端子402であり得る。
【0083】
そして、接続端子400の延長長さは画一的に定義することは難しいが、大体、二次電池100の厚さ方向Tに直に隣接する他の二次電池100の端子構造体200上の延長端子220や接続端子400に安定的に接合し得る長さを備える必要があると言える。
【0084】
上述したように、接続端子400は、厚さ方向Tに隣接する他の二次電池100の延長端子220または接続端子400に対して電気的に連結されることにより、複数の二次電池100を別途のバスバーなしで電気的に連結するためのものである。
図11に図示された接続端子400の様々な実施形態は、多様な電気連結のために様々な組み合わせで適用され得る。
【0085】
図12は、2つの二次電池100が接続端子400を介して並列に連結される構造を図示した図面である。厚さ方向Tに隣接する2つの二次電池100は、それぞれ正極端子120と負極端子130にT型端子構造体200-Tを備えており、2つの二次電池100は、互いに対向する端子の極性が同じであるように整列されている。
【0086】
このように、同一極性の電極端子120または130が互いに対向するように厚さ方向Tに沿って整列された複数の二次電池100は、隣接する端子構造体200がT型端子構造体200-Tを介して連結されることにより並列回路をなすことになる。
【0087】
図12では、一方向接続端子401と延長端子220が互いに連結される実施形態で例示されており、二次電池100が2つ例示されているが、このような並列連結は同じパターンで連続的に行われ得る。
【0088】
図13は、3つの二次電池100が接続端子400を介して直列に連結される構造を図示した図面である。厚さ方向Tに隣接する3つの二次電池100のうち2つの二次電池100は、それぞれ正極端子120と負極端子130にT型端子構造体200-Tを備えており、3つの二次電池100は、互いに対向する二次電池100の端子極性が逆になるように整列されている。
【0089】
互いに対向する二次電池100の端子極性が逆になるため、隣接する端子構造体200同士を接続端子400で連結すると直列回路が形成される。ただし、
図12に図示されたように、接続端子400の連結は、対向する二次電池100のいずれか一側でのみ、そして、二次電池100を1つずつ移動しながら交互に行われなければならない。
【0090】
このように、複数の二次電池100を厚さ方向Tに、そして、電極端子120、130の極性を所望の回路連結に適合するように整列して接続端子400を連結することにより、複数の二次電池100を並列または直列に連結し得るようになる。
【0091】
一方、
図14は、本発明の第2実施形態に係る接続端子400の他の例を図示した図面である。
【0092】
図14の実施形態も複数の二次電池100を厚さ方向Tに沿って接続端子400を用いて直結し得ることは上述したのと同じであるが、接続端子400を相互連結する構造に違いがある。
【0093】
図9~
図13に図示された実施形態において、T型端子構造体200-Tに備えられた接続端子400は、厚さ方向Tに直に隣接する他の二次電池100の端子構造体200上の延長端子220や接続端子400に接合され得る長さに延長されており、接続端子400の接合のための特別な構造を含んでいない。
【0094】
これに対して、
図14の実施形態においては、ある接続端子400の端部は厚さ方向Tに開放されたスロット410を形成しており、それに対応して厚さ方向Tに隣接する他の二次電池100の接続端子400はスロット410に挿入され得る。
【0095】
図15は、
図14の接続端子400を用いて複数の二次電池100が電気的に連結される構造を例示的に示す図面である。
図15には、3つの二次電池100が図示されているが、中央に位置する二次電池100のT型端子構造体200-Tには
図11の(c)に対応する両方向接続端子402を備えており、両方向接続端子402の両端部にはスロット410が形成されている。これに対応して、両側の二次電池100は、スロット410がない単純な一方向接続端子401を備えており、2つの一方向接続端子401がそれぞれ両方向接続端子402のスロット410に挿入され相互連結されている。
【0096】
このように、
図14の実施形態によると、複数の二次電池100をT型端子構造体200-Tの接続端子400がスロット構造をなすことにより、接続端子400を相互結合して電気的に連結することが容易になる。すなわち、
図9~
図13の実施形態においては、接続端子400間の接合を伴ってこそ初めて複数の二次電池100間の電気的連結が完成するが、
図14の実施形態によると、スロット構造を介して接続端子400同士を強固に接触し得るので、組立状態でも電気的連結が行われる。
【0097】
もちろん、
図14の実施形態のスロット構造においても、スロット410を用いて一種の仮組立状態として接続端子400同士を連結した後に、溶接などの接合過程を並行してより強固に連結を完成することも可能である。
【0098】
(第3実施形態)
第1実施形態においてはW型端子構造体200-Wを、第2実施形態においてはT型端子構造体200-Tを中心に説明した。上述したように、W型端子構造体200-Wを用いれば複数の二次電池100を直列に連結し得、T型端子構造体200-Tを用いれば直列または並列に複数の二次電池100を連結し得る。
【0099】
第3実施形態においては、複数の二次電池100を直並列に連結することについて説明する。ここで、W型端子構造体200-Wでは直列連結のみが可能であるので、W型端子構造体200-WおよびT型端子構造体200-Tを用いるか、またはT型端子構造体200-Tのみを用いて直並列連結を具現し得る。
【0100】
図16は、W型端子構造体200-WおよびT型端子構造体200-Tを用いて複数の二次電池100を直並列に連結する一例を示している。
【0101】
幅方向Wに整列された複数の二次電池100がW型端子構造体200-Wの結束部材300によって直列に連結された直列電池群500が複数個備えられ、直列電池群500の最外郭に位置する二次電池100は、正極または負極の極性を有することになる。すなわち、各直列電池群500は、直結された二次電池100の個数に比例して容量が増加した1つの大きな二次電池100と同等である。
【0102】
このような複数の直列電池群500は厚さ方向Tに沿って整列され、
図12の並列連結と同様に、直列電池群500の最外郭に位置する二次電池100同士は、T型端子構造体200-Tの接続端子400によって並列に連結され、これにより、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tが組み合わされた直並列連結が行われる。
【0103】
図17は、T型端子構造体200-Tのみを用いた直並列連結の一例を図示している。
【0104】
具体的に説明すると、厚さ方向Tに整列された複数の二次電池100は、T型端子構造体200-Tの接続端子400によって並列に連結された並列電池群600が複数個備えられる。T型端子構造体200-Tによる並列連結は
図12の実施形態に従う。
【0105】
そして、複数の並列電池群600同士は、
図13の実施形態のように、T型端子構造体200-Tの接続端子400により並列電池群600の互いに異なる極性を連結し、これにより、複数の二次電池100は1つの直並列連結をなすことになる。
【0106】
ここでは図示されないが、1つの回路で連結された複数の二次電池100はバスバーに直列に連結され、バスバーとの連結は、予め立てられた結合戦略に従ってW型端子構造体200-WまたはT型端子構造体200-Tを用いて行われ得る。
【0107】
そして、
図16および
図17は、W型端子構造体200-WとT型端子構造体200-Tを用いた直並列連結の一例を図示したものであって、より多くの二次電池100をより複雑な直並列回路を形成するように連結することが可能であるのはもちろんである。
【0108】
以上、図面と実施形態などにより本発明をより詳細に説明した。しかしながら、本明細書に記載された図面または実施形態などに記載された構成は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替し得る多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0109】
100:二次電池
110:電池ケース
120:正極端子
130:負極端子
140:ベンティング部
150:キャッププレート
160:電極構造体
200:端子構造体
200-W:W型端子構造体
200-T:T型端子構造体
210:端子本体
220:延長端子
230:延長配線
300:結束部材
310:雌結束部材
312:溝
314:スロット
320:雄結束部材
322:突起
324:インサート
400:接続端子
401:一方向接続端子
402:両方向接続端子
410:スロット
500:直列電池群
600:並列電池群
W:幅方向
T:厚さ方向
H:高さ方向
【国際調査報告】