(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】交差点面の生成方法及び交差点面生成装置、コンピュータ機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532541
(86)(22)【出願日】2023-02-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2023077329
(87)【国際公開番号】W WO2023231459
(87)【国際公開日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】202210612066.0
(32)【優先日】2022-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】肖 童星
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032HB05
(57)【要約】
本出願の実施例は交差点面の生成方法及び関連装置を開示し、地図分野などに適用可能である。本出願は交差点ノードの交差点面を効果的且つ正確に生成し、強い拡張性を有する。当該方法は、ターゲット交差点ノードの道路情報を取得するステップと、道路情報に基づいて各道路の道路面幅情報を決定するステップと、制約条件及びターゲット関数を取得するステップであって、ターゲット関数はターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示し、制約条件はターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、少なくとも2つの道路に対し、2つずつの隣接している道路のオフセット変数の間の制約関係を含むステップと、道路の道路面幅情報、制約条件及びターゲット関数に基づいて、道路のオフセット距離を決定するステップと、道路の道路面幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行する交差点面の生成方法であって、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得するステップであって、前記道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示するステップと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定するステップと、
制約条件及びターゲット関数を取得するステップであって、前記ターゲット関数は前記ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、前記制約条件は前記ターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、前記少なくとも2つの道路のうちに2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含むステップと、
前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定するステップと、
前記道路の道路面幅情報及び前記道路のオフセット距離に基づいて、地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記制約条件を取得するステップは、
2つずつの隣接している道路の道路面幅情報及び対応するオフセット変数に基づいて、2つずつの道路の間の夾角情報を決定するステップであって、前記夾角情報は隣接している2つの前記道路のそれぞれに対応する接線の間の交差状況を指示するステップと、
前記2つずつの隣接している道路の間の夾角情報に基づいて、前記制約条件を構築するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各前記道路の道路面は左側サフ道路面及び右側サフ道路面を含み、前記2つずつの隣接している道路の間の夾角情報に基づいて、前記制約条件を構築するステップは、
第1の道路と第2の道路との間の夾角を取得するステップであって、前記第1の道路と前記第2の道路とは、前記少なくとも2つの道路のうちに、隣接している道路であるステップと、
前記第1の道路と前記第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の第1の夾角、前記第2の道路と前記第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第2の夾角、及び前記第1の道路の右側サフ道路面における境界線と前記第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第3の夾角を取得するステップと、
前記第1の道路と第2の道路との間の夾角、前記第1の夾角、前記第2の夾角及び前記第3の夾角に基づいて、前記制約条件を構築するステップと、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の夾角、前記第2の夾角及び前記第3の夾角の和は前記第1の道路と第2の道路との間の夾角の以下である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の道路と第2の道路との間の夾角を取得するステップは、
前記第1の道路の道路形状点の座標、及び前記第2の道路の道路形状点の座標を取得するステップと、
前記第1の道路の道路形状点の座標、及び前記第2の道路の道路形状点の座標に基づいて、前記第1の道路と前記第2の道路との間の夾角を計算するステップと、を含む請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の夾角は前記第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第1の道路のオフセット変数で示されて取得される請求項3又は4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の夾角は前記第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第2の道路のオフセット変数で示されて取得される請求項3又は4に記載の方法。
【請求項8】
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定するステップは、
前記道路情報に基づいて、各の前記道路の道路レベルを決定するステップと、
各前記道路の道路レベルに基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定するステップと、を含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記道路の道路面幅情報及び前記道路のオフセット距離に基づいて、地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップは、
各前記道路の道路面幅情報及び対応するオフセット距離に基づいて、交差点形状点の位置を決定するステップであって、前記交差点形状点は前記交差点面の領域輪郭特徴を指示するステップと、
前記交差点形状点の位置に基づいて、前記地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップと、を含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記道路の道路面幅情報は前記道路の左側サフ道路面の道路面幅情報、及び前記道路の右側サフ道路面の道路面幅情報を含み、各前記道路の道路面幅情報及び対応するオフセット距離に基づいて、交差点形状点の位置を決定するステップは、
第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第1の道路のオフセット距離に基づいて、第1の交差点形状点の座標を計算するステップであって、前記第1の交差点形状点は前記第1の道路の接線と前記第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の交点であるステップと、
第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第2の道路のオフセット距離に基づいて、第2の交差点形状点の座標を計算するステップを含み、前記第2の交差点形状点は前記第2の道路の接線と前記第2の道路の左側サフ道路面における境界線との交点であり、前記第1の道路と前記第2の道路とは、前記少なくとも2つの道路のうちに、隣接している道路であり、
前記交差点形状点の位置に基づいて、前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップは、
前記第1の交差点形状点の座標と前記第2の交差点形状点の座標とを接続して、前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定するステップは、
前記制約条件及び前記道路の道路面幅情報が既知でる場合、所定の制約最適化モデル及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定するステップを含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
交差点面生成装置であって、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得する取得ユニットであって、前記道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示する取得ユニットと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定する処理ユニットと、を含み、
前記取得ユニットはさらに、制約条件及びターゲット関数を取得し、前記ターゲット関数は前記ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、前記制約条件は前記ターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、前記少なくとも2つの道路のうちに2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含み、
前記処理ユニットはさらに、前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定し、
前記処理ユニットはさらに、前記道路の道路幅情報及び前記道路のオフセット距離、地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する装置。
【請求項13】
コンピュータ機器であって、プロセッサー及びメモリを含み、前記メモリにはプログラム指令が記憶され、
前記プロセッサーはメモリに記憶されるプログラム指令を実行することで、請求項1~11の何れか1項に記載の方法を実行するコンピュータ機器。
【請求項14】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に指令を含み、前記指令はコンピュータ機器で実行されると、前記コンピュータ機器に請求項1~11の何れか1項に記載の方法を実行させるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは指令を含み、前記指令はコンピュータ機器で実行されると、前記コンピュータ機器に請求項1~11の何れか1項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年05月31日に中国特許庁に提出され、出願番号が2022106120660であり、出願名称が「交差点面の生成方法及び関連装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は本出願に援用されている。
【0002】
本出願の実施例は地図、交通などの技術分野に関し、具体的に地図データ処理の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、地図アプリケーションは、実世界をできるだけ複製する地図を提供する。地図には大量の道路ネットワークが含まれ、交差点面は地図に交差点が所在する空間を示す領域であり、ところが、道路交差が複雑であるため、具体的な交差点面を描画し難い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術において、一般的に、各道路のオフセット距離を予め設置して、計算量が大きな純粋幾何学アルゴリズムを使用して交差点ノードの交差点面を計算する。ところが、道路形状点には誤差が存在し、関連する幾何学的条件の相互結合などの要因に影響され、且つ純粋幾何学アルゴリズムの拡張性が悪い特点のため、従来の純粋幾何学アルゴリズムを使用すれば、正確な交差点面を計算できず、特に、いくつかの複雑な道路シナリオに対して、従来の純粋幾何学アルゴリズムによって電子地図において生成される交差点面がより不正確になる。
【0005】
本出願の実施例は交差点面の生成方法及び関連装置を提供し、複雑な純粋幾何学アルゴリズムに依存する必要がなく、交差点ノードの交差点面を効果的に生成し、正確な交差点面を生成でき、拡張性が強い効果を奏する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、本出願の実施例はコンピュータ機器が実行する交差点面の生成方法を提供し、当該方法は、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得するステップであって、道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示するステップと、
道路情報に基づいて、各道路の道路面幅情報を決定するステップと、
制約条件及びターゲット関数を取得するステップであって、ターゲット関数はターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、制約条件はターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、少なくとも2つの道路のうちに、2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含むステップと、
道路の道路面幅情報、制約条件及びターゲット関数に基づいて、道路のオフセット距離を決定するステップと、
道路の道路面幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップと、を含む。
【0007】
第2の態様によれば、本出願の実施例は交差点面生成装置を提供する。当該交差点面生成装置は、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得する取得ユニットであって、道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示する取得ユニットと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定する処理ユニットと、を含み、
取得ユニットはさらに、制約条件及びターゲット関数を取得し、前記ターゲット関数は前記ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、前記制約条件は前記ターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、前記少なくとも2つの道路のうちに、2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含み、
処理ユニットはさらに、道路の道路面幅情報、制約条件及びターゲット関数に基づいて、道路のオフセット距離を決定して、道路の道路幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。
【0008】
本出願の実施例の第3の態様はコンピュータ機器を提供し、プロセッサー及びメモリを含む。メモリはプログラム指令を記憶する。プロセッサーはメモリにおけるプログラム指令を実行することで、上記の第1の態様の実施形態に対応する交差点面の生成方法を実行する。
【0009】
本出願の実施例第4の態様はコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体には指令が記憶され、コンピュータで実行されると、コンピュータに、上記第1の態様の実施形態に対応する交差点面の生成方法を実行させる。
【0010】
本出願の実施例第5の態様は指令を含むコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータ又はプロセッサーで実行されると、コンピュータ又はプロセッサーに、上記第1の態様の実施形態に対応する交差点面の生成方法を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
以上の技術案から分かるように、本出願の実施例は以下の利点を備え、
本出願の実施例において、ターゲット交差点ノードの道路情報を取得して、道路情報に基づいてターゲット交差点ノードに関連する各道路の道路面幅情報を決定し、制約条件及びターゲット関数を取得し、当該ターゲット関数はターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示し、制約条件は、ターゲット交差点ノードに関連する2つずつの隣接している道路のオフセット変数の間の制約関係を含み、領域寸法の制限条件を指示し、当該ターゲット関数は、ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含む。このように、道路の道路面幅情報、制約条件及びターゲット関数に基づいて、各道路のオフセット距離を計算して取得することができ、さらに、道路の道路面幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。上記の形態によれば、複雑な純粋幾何学アルゴリズムに依存する必要がなく、隣接している道路のオフセット変数の間の制約関係に基づいて制約条件を構築して、道路の道路面幅情報を結合して道路のオフセット距離を計算すればよく、交差点ノードの交差点面を効果的且つ正確に生成できる。いくつかの複雑な道路シナリオにおいて、制約条件を修正することで、相応する正確なオフセット距離を計算することができ、拡張性が強く、各種の地図シナリオに大幅に適用され、各種の地図シナリオにおける交差点面を効果的且つ正確に生成する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本出願にかかる交差点面の生成方法の適用シナリオの概略図である。
【
図2A】本出願の実施例にかかる単一ノード交差点の概略図である。
【
図2B】本出願の実施例にかかる複合ノード交差点の概略図である。
【
図3】本出願の実施例にかかる交差点面の生成方法のフローチャートである。
【
図4】本出願の実施例にかかる道路の拡幅後の概略図である。
【
図5】本出願の実施例がにかかる道路の接線が交差する概略図である。
【
図6】本出願の実施例にかかるオフセット距離の間の関係概略図である。
【
図7】本出願の実施例にかかる接線の間が交差しなく、又は接線端点で交差する概略図である。
【
図8】本出願の実施例にかかる交差点面の概略図である。
【
図9】本出願の実施例にかかる交差点面生成装置の1つの実施例の概略図である。
【
図10】本出願の実施例にかかる交差点面生成装置のハードウェア構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本出願の具体的な実施形態において、ユーザー情報などのデータに関連する具体的な製品又は技術に関わる可能性があり、本出願の実施例がこのような具体的な製品又は技術に適用される場合、ユーザーの許可又は同意を取得して、関連データの収集、使用及び処理は関連国家及び地域の関連法律、規制及び基準を遵守しなければならない。
【0014】
以下、本出願の実施例の図面を結合して、本出願の実施例の技術案を明らか且つ完全に記載し、記載される実施例は全ての実施例ではなく、本出願の一部の実施例に過ぎない。本出願の実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働をしないことを前提として、取得した他の全ての実施例は何れも本出願の保護範囲に属している。
【0015】
本出願の明細書、請求項及び上記の図面における「第1」、「第2」、「第3」、「第4の」などの用語(存在すれば)は、特定の順序又は先後順次を記載していなく、類似のオブジェクトを区別するためのものである。ここで、適切な場合、このように使用されるデータを互いに交換でき、これによって、ここに記載の本出願の実施例は、例えばここに図示又は記載されたもの以外の順序で実施されることができる。用語「含む」「具備」又はその他の任意の変形は非排他的包含を含むように意図され、例えば、一連のステップ又はユニットを含む過程、方法、システム、製品又は機器は、明らかに挙げられたそれらのステップ又はユニットに限定されず、更に明らかに列挙されていないもの、或いはこのような過程、方法、製品又は機器の固有の要素を含む。
【0016】
交差点面は電子地図において交差点が所在する空間を示す領域である。正確な交差点面を生成することで、ナビゲーションエンジンに交差点箇所の地図データを提供し、ナビゲーションインターフェースの可視化効果を強化させる上に、交差点箇所で決断する場合、自動運転にデータサポートを提供し、又は電子地図を使用して走行決断を行うオブジェクト(例えば運転手など)にデータサポートを提供して、車両が走行して交差点範囲を超えることを防止して、交差点箇所の事故発生の確率を低減して、運転の安全性を向上する。
【0017】
本出願が提供する交差点面の生成方法は少なくとも以下のスマート交通システム、クラウドコンピューティング、コンピュータビジョン技術などの技術に関する。例示的に、電子地図における道路ネットワークデータによって、ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。いくつかの例示において、スマート交通システムによって、交差点面の位置情報、輪郭などに基づいて、運転手などの運転オブジェクトにスマートナビゲーションルートサービスを提供する。又は、端末機器はコンピュータビジョン技術などを使用して、ナビゲーションアプリケーションページ又は地図ページに、交差点面に対応する高精度3次元画像をより実際且つ明らかに展示する。
【0018】
関連技術において、一般的に純粋幾何学アルゴリズムに依存し、予め設置された各道路のオフセット距離に基づいて交差点面を計算して取得する。ところが、純粋幾何学アルゴリズムの拡張性が悪くて、関連する幾何学的条件の相互結合などの要因の影響のため、純粋幾何学アルゴリズムに基づいて生成された交差点面と、実際の交差点領域とは大きな偏差が存在する。また、市販で、従来の車道レベルナビゲーションに対して相応的な交差点面を生成することは、主に高精度地図データに依存するが、いくつかの条件の制限のため、高精度地図データのカバー面積が有限であるので、高精度地図データによってカバーされていない領域で相応的な交差点面を生成できない。
【0019】
上記の技術問題を解決するために、本出願の実施例は交差点面の生成方法を提供する。当該方法は、拡張性の悪い純粋幾何学アルゴリズムに依存して交差点ノードの交差点面を生成する必要がなく、本出願の実施例が提供する方法に基づいて生成された交差点面は互い正確度及び拡張性を備え、高精度地図シナリオに適用する上に、高精度地図データによってカバーされていない領域に対しても、高精度地図データによる近似の効果を取得することができる。
【0020】
図1は本出願にかかる交差点面の生成方法の適用シナリオの概略図である。
図1に示すように、当該適用シナリオはサーバーを含む。例示的に、端末機器などをさらに含んでもよい。記載されるサーバーはアプリケーションプログラムのバックグランドサーバーであってもよく、端末機器にも当該アプリケーションプログラムがインストールされる。端末機器とサーバーとは当該アプリケーションプログラムに基づいてデータインタラクションを行う。サーバーは交差点ノードの道路情報、及び各道路に対応する道路面幅情報などの道路ネットワークデータを記憶して、さらに、道路ネットワークデータを使用して交差点ノードの交差点面を生成する。例示的に、サーバーは生成された交差点面の位置情報を端末機器に送信することで、端末機器は当該交差点面の位置情報に基づいて交差点面を展示する。
【0021】
ここで、実際適用において、端末機器にターゲット交差点ノードの道路情報などの道路ネットワークデータを記憶してもよく、端末機器は道路ネットワークデータに基づいて交差点面を生成し、本出願の実施例は交差点面の生成の実行本体を限定していない。以降、本出願の実施例は単にサーバーを実行本体として説明する。
【0022】
また、アプリケーションプログラムは地図アプリケーション、ナビゲーションアプリケーション又は地図ページの表示をサポートする何れかのアプリケーションプログラム、例えば、交通外出アプリケーションなどであってもよい。当該端末機器は車載端末(例えば、車載ナビゲーション端末及び車載コンピュータなど)、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、モバイルインターネット機器、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、デスクトップパソコン、スマートスピーカー、スマートウォッチなどであってもよい。
【0023】
サーバーは独立する物理サーバーであってもよいし、複数の物理サーバーからなるサーバークラスタ、又は分散型システムであってもよいし、さらに、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウド記憶、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメイン名サービス、セキュリティサービス、コンテンツデリバリーネットワーク(Content Delivery Network、CDN)、ビッグデータ及び人工知能プラットフォームなどの基礎クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバー又はサーバークラスタであってもよい。端末機器とサーバーとは有線又は無線通信方式で直接又は間接的に接続されてもよいが、これに限定されていない。具体的に、実際の適用シナリオのニーズに基づいて決定してもよく、ここで、限定していない。
【0024】
また、上記の
図1に記載の交差点ノードは少なくとも2つの道路が交わる際の交差点である。交差点は少なくとも2つの道路が合流した位置であり、一般的に、いくつかのノードで示される。含まれるノードの数に従って、交差点は単一ノード交差点及び複合ノード交差点に分けられる。これに基づいて、交差点ノードについて、単一ノード交差点及び複合ノード交差点を含んでもよい。例えば、
図2Aは本出願の実施例が提供する単一ノード交差点の概略図である。
図2Aに示すように、当該交差点ノードが単一ノード交差点であるシナリオでは、道路(link)1~link4という4つの道路は同一の交差点(即ち、
図2AのドットA)に合流する。また、例えば、
図2Bは本出願の実施例が提供する複合ノード交差点の概略図である。
図2Bに示すように、当該交差点ノードが複合ノード交差点であるシナリオでは、当該複合ノード交差点は4つの単一ノード交差点から構成され、そのうちのそれぞれの単一ノード交差点についても、4つの道路が同一の交差点に合流し、具体的に、上記
図2Aの内容を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。
【0025】
ここで、
図2A及び
図2Bの交差点ノードについて、集約された道路の数が4つであることも、1つの概略的な説明に過ぎず、実際適用において、2つ、3つ、6つ、10つの道路が集約されてもよく、本出願は具体的に限定していない。また、
図2Aの単一ノード交差点及び
図2Bの複合ノード交差点は、単にlinkの間が互いに垂直する状況を示し、実際適用において、linkの間が互いに垂直していない状況が存在する可能性があり、本出願は具体的に限定していない。以降、本出願の実施例は、単に
図2A及び
図2Bの、互いに垂直するlinkを例として説明する。
【0026】
また、
図2Bに示すように、複合ノード交差点は実際に、少なくとも2つの単一ノード交差点から構成されるため、以降、本出願にかかる交差点面の生成方法の記載において、単に
図2Aの単一ノード交差点をターゲット交差点ノードとすることを例として詳しく記載する。複合ノード交差点に対して相応的な交差点面を生成する過程は具体的に、単一ノード交差点の交差点面を生成する過程を参照して理解すればよく、本出願の実施例は贅言していない。
【0027】
図2Aの単一ノード交差点のシナリオを例として、以下、図面を結合して本出願の実施例が提供する交差点面の生成方法を紹介する。
図3は本出願の実施例が提供する交差点面の生成方法のフローチャートであり、当該方法はコンピュータ機器、例えば、
図1のサーバー又は端末機器によって実行される。
図3に示すように、当該交差点面の生成方法は以下のステップを含む:
301:ターゲット交差点ノードの道路情報を取得し、道路情報はターゲット交差点ノードに関連する2つの道路を指示する。
【0028】
当該例示において、ターゲット交差点ノードは上記
図2Aの単一ノード交差点であってもよいし、
図2Bの複合ノード交差点であってもよく、ここで、贅言していない。以降、ターゲット交差点ノードが
図2Aの単一ノード交差点であることを例として説明する。ターゲット交差点ノードに対して、相応的な道路情報を取得し、当該道路情報に基づいて、当該ターゲット交差点ノードに合流した道路の数を知ることができる。例示的に、当該道路情報は少なくとも2つの道路を指示し、当該少なくとも2つの道路は共同で当該ターゲット交差点ノードに接続される。例えば、
図2Aの単一ノード交差点に対して、当該単一ノード交差点の道路情報は4つのlinkを指示し、当該4つのlinkは共同で同一のターゲット交差点ノードAに接続される。
【0029】
302:道路情報に基づいて、各道路の道路面幅情報を決定する。
【0030】
当該例示において、一般的なナビゲーション地図において言及される道路は幅を有していない線分で示される。当該ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する前、幅を有していない当該線分を、一定の幅を有する道路面に拡幅させる。例示的に、道路情報に基づいて各道路の道路面幅情報を決定し、当該道路面幅情報は、当該道路の道路面の具体的な幅を反映する。記載される道路幅情報は道路面の幅寸法などを含んでもよいが、これに限定されず、本出願は具体的に限定していない。
【0031】
いくつかの例示において、異なるレベル道路に対して、対応する道路面を異なる幅に拡幅させてもよい。例えば、都市道路レベルにおいて、主道路の道路レベルは従道路の道路レベルよりも高く、従道路の道路レベルは分岐路の道路レベルよりも高い。道路レベルが高いほど、対応する道路の道路面幅も大きい。例えば、主道路の道路面幅は一般的に、従道路の道路面幅よりも大きく、従道路の道路面幅は分岐路の道路面幅よりも大きい。これに基づいて、ステップ302では、道路情報に基づいて、各道路の道路面幅情報を決定する具体的な実現過程は、道路情報に基づいて各道路の道路レベルを決定して、各の道路の道路レベルに基づいて、各道路の道路面幅情報を決定する。
【0032】
また、各道路の道路面は何れも左側サフ道路面及び右側サフ道路面を含み、相応するように、道路の道路面幅情報はそのうちの左側サフ道路面の幅情報及び右側サフ道路面の幅情報を含む。
【0033】
例えば、上記
図2Aの単一ノード交差点を例として、
図4は本出願の実施例が提供する道路の拡幅後の概略図である。
図4に示すように、当該ターゲット交差点ノードAに接続される4本の道路(即ち、link1~link4)に対して、各道路は何れも一定の幅を有する道路面に拡幅されることができる。例えば、link1に対して、対応する道路面幅情報は、当該link1の左側サフ道路面の道路面幅情報(即ち、l
w1)、及びlink1の右側サフ道路面の道路面幅情報(即ち、r
w1)から構成される。link2に対して、対応する道路面幅情報も当該link2の左側サフ道路面の道路面幅情報(即ち、l
w2)、及びlink2の右側サフ道路面の道路面幅情報(即ち、r
w2)から構成される。同じように、link3の道路面幅情報及びlink4の道路面幅情報に対して、具体的に、link1、link2の道路面幅情報を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。
【0034】
ここで、上記に記載される道路は主道路、従道路、分岐路を含んでもよいが、これらに限定されず、実際適用において、道路は高速道路、団地内道路などを含んでもよく、本出願の実施例は具体的に限定していない。また、
図4のl
w1、r
w1、l
w2、r
w2などの道路面幅情報について、その値は同様であってもよいし、異なってもよく、本出願は具体的に限定していない。
【0035】
303:制約条件及びターゲット関数を取得し、前記ターゲット関数は前記ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、前記制約条件は前記ターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、前記少なくとも2つの道路のうちに2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含む。
【0036】
当該例示において、2つずつの隣接している道路に対して、当該2つの道路のそれぞれに対応する接線が交差した場合、生成される当該ターゲット交差点ノードの交差点面の形状の異常を招致して、実の交差点面を正確に反映することができない。従って、交差点面の形状が異常しないことを保証するために、2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応する接線が交差しないことを保証しなければならない。各道路は対応する接線に垂直し、接線の位置は、接線と道路との交点から当該ターゲット交差点ノードまでの距離で示される。ここで、本出願の実施例に言及される接線の交差は、接線の中間部分での交差として理解されるべきであり、2つの接線の端点箇所での交差を含んでいない。
【0037】
本出願の実施例において、接線と道路との交点から当該ターゲット交差点ノードまでの距離はオフセット距離と呼ばれ、そうすれば、2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応する接線の間が交差するかどうかについて、当該2つの道路のオフセット距離に依存する。例示的に、道路のオフセット距離が小さすぎると、相応的な接線の間は接線の中間部分で交差して、交差点面の形状の異常を招致する。
【0038】
例えば、
図5は本出願の実施例にかかる道路の接線が交差する概略図である。
図5に示すように、link1の接線(即ち、L1)とlink2の接線(即ち、L2)とは交差し、当該L1とL2との交差の原因は、link1のオフセット変数(即ち、w1)の値、及び隣接しているlink2のオフセット変数(即ち、w2)の値が小さすぎることにある。同じように、L2とlink3の接線(即ち、L3)との交差の原因も、w2の値、及び隣接しているlink3のオフセット変数(即ち、w3)の値が小さすぎることにある。L3とlink4の接線(即ち、L4)との交差の状況、L4とL1との交差の状況についても、L1とL2との交差、又はL2とL3との交差の状況を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。
【0039】
ここで、
図5は道路の接線の交差について、単に4つのlinkが何れも交差することを例として説明し、実際適用において、そのうちの2つ又は3つのlinkが何れも交差する状況だけが発生する可能性があり、本出願は具体的に限定していない。また、言及されるオフセット変数は、ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、例えば、w1はターゲット交差点ノードAとlink1の接線L1との間の距離状況を指示する。オフセット変数は具体的な値が付与された後、オフセット距離と呼ばれる。
【0040】
これに基づいて、w1の値は隣接しているw2の値に影響し、w2の値は隣接しているw3の値に影響し、w3の値は隣接しているw4の値に影響し、w4の値は隣接しているw1の値に影響する。同じように、w1の値は隣接しているw4の値に影響し、w4の値は隣接しているw3の値に影響し、w3の値は隣接しているw2の値に影響し、w2の値は隣接しているw1の値に影響する。明らかに、時計回りでターゲット交差点ノードの4本のlinkをソートしても、反時計回りで当該4本のlinkをソートしても、オフセット変数w1、w2、w3、w4の間の結合関係は環状であり、具体的に、
図6のオフセット距離の間の関係概略図を参照して理解すればよい。このような結合関係に対して、従来解決策における純粋幾何学アルゴリズムを使用して処理すれば困難である。従って、本出願の実施例において、数理最適化の方法を使用してこのような結合関係を処理し、即ち、各条の道路のオフセット変数の間の制約関係を、最適化問題の制約式に変更する。
【0041】
以上のように、各道路の接線は以下の2つの条件を満たしているべきであり、即ち:(1)接線は道路に垂直する(例えば、L1はlinkに垂直する);(2)接線の間は互いに交差していなく、又は接線端点箇所のみで交差している。これに基づいて、上記の
図4のシナリオを例としてオフセット変数が満たすべき制約式を確立し、具体的に、
図7の接線の間が交差しなく、又は接線端点箇所で交差する概略図を参照して理解すればよい。
【0042】
図7に示すように、各道路のオフセット変数wの値によって、それぞれに対応する道路の接線Lの間を交差させなく、又は端点箇所のみで交差させるために、2つずつの隣接している道路のオフセット変数の間の制約関係に基づいて、当該制約条件を構築する。
【0043】
2つずつの隣接している道路のオフセット変数の間の制約関係は、2つずつの隣接している道路の間の夾角情報によって構築される。例示的に、2つずつの隣接している道路の道路面幅情報及び対応するオフセット変数に基づいて、2つずつの隣接している道路の間の夾角情報を決定して、前記2つずつの隣接している道路の間の夾角情報に基づいて、制約条件を構築する。言及される夾角情報は隣接している2つの道路にそれぞれ対応する接線の間の交差状況を指示する。記載される接線の間の交差状況について、具体的に、上記
図5の内容を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。
【0044】
また、制約条件の構築は以下のように実現され、即ち、第1の道路と第2の道路との間の夾角を取得し、第1の道路及び第2の道路はターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路のうちに、隣接している道路であり、第1の道路と第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の第1の夾角、第2の道路と第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第2の夾角、及び第1の道路の右側サフ道路面の境界線と第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第3の夾角を取得する。そして、第1の道路と第2の道路との間の夾角、第1の夾角、第2の夾角及び第3の夾角に基づいて、制約条件を構築する。
【0045】
例示的に、まず、第1の道路の道路形状点の座標及び第2の道路の道路形状点の座標を取得する。そして、当該第1の道路の道路形状点の座標及び第2の道路の道路形状点の座標に基づいて、当該第1の道路と第2の道路との間の夾角を計算して取得する。ここで、第1の道路の道路態様及び第2の道路の道路態様は既に固定されたことを前提として、道路の道路形状点の座標に基づいて計算される道路の間の夾角も固定され、即ち、求められた第1の道路と第2の道路との間の夾角は具体的な値である。
【0046】
また、第1の夾角に対して、第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び第1の道路のオフセット変数で示されて取得されてもよい。同じように、第2の夾角に対して、第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び第2の道路のオフセット変数で示されて取得されてもよい。ここで、記載される第1の夾角、第2の夾角は相応的な道路のオフセット変数wに関連している関数である。
【0047】
記載される左側サフ道路面及び右側サフ道路面について、具体的に、上記
図4に記載の内容を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。
【0048】
上記の第1の夾角、第2の夾角及び第3の夾角の和は、第1の道路と第2の道路との間の夾角の以下である。
【0049】
例えば、
図7の右上隅概略図を例として、
図7のlink1は第1の道路であり、link2は第2の道路であり、当該link1とlink2とは隣接している。また、A点はターゲット交差点ノードである。接線L1とlink1の右側サフ道路面の境界線との交点はP1であり、接線L2とlink2の左側サフ道路面の境界線との交点はP2である。
【0050】
A点を原点として、当該link1の道路形状点の座標及びlink2の道路形状点の座標に基づいて、当該link1とlink2との間の夾角、即ち、α12を計算して取得する。
【0051】
同じように、A点を原点として、link1とP
1Aとの間の角度を計算することで、第1の夾角、即ち、α
1を取得する。例示的に、接線L1はlink1に垂直して、当該link1の右側サフ道路面の道路面幅はr
w1であるため、逆正接関数によって当該link1の右側サフ道路面の道路面幅であるr
w1及びlink1のオフセット変数w1を処理して、以下を取得する。
【数1】
【0052】
link2とP
2Aとの間の角度を計算することで、第2の夾角、即ち、α
2を取得する。例示的に、接線L2はlink2に垂直して、当該link2の左側サフ道路面の道路面幅はl
w2であるため、同じように、逆正接関数によって当該link2の左側サフ道路面の道路面幅であるl
w2及びlink2のオフセット変数w2を処理して、以下を取得する。
【数2】
【0053】
L1とL2とが交差しなく、又は端点箇所のみで交差することを保証するために、夾角α
1及びα
2は以下の式を満たしているべきである:
【数3】
minβ
1は夾角P
1AP
2の最小値であり、即ち、link1の右側サフ道路面の境界線とlink2の左側サフ道路面の境界線との間の夾角である。また、β
1≧0である。
【0054】
一般的に、ターゲット交差点ノードにはn(n>1)つの道路が関連付けられると、構築してn個の制約条件を取得できる。例えば、上記
図7のターゲット交差点ノードAには4つの道路が関連付けられ、この場合、当該ターゲット交差点ノードAに対して、構築して以下の4つの制約条件を取得できる:
【数4】
【0055】
ここで、上記の制約条件(2)はlink2とlink3との間の夾角情報に基づいて構築され、α
3はlink2とP
3Aとの間の夾角であり、α
4はlink3とP
4Aとの間の夾角であり、β
2はP
3AとP
4Aとの間の夾角である。上記の制約条件(3)はlink3とlink4との間の夾角情報に基づいて構築され、α
5はlink3とP
5Aとの間の夾角であり、α
6はlink4とP
6Aとの間の夾角であり、β
3はP
5AとP
6Aとの間の夾角である。上記の制約条件(4)はlink4とlink1との間の夾角情報に基づいて構築され、α
7はlink4とP
7Aとの間の夾角であり、α
8はlink1とP
8Aとの間の夾角であり、β
4はP
7AとP
8Aとの間の夾角である。具体的に、上記の
図7においてlink1とlink2との間の制約条件の構築を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。
【0056】
また、以上に記載の制約条件を満たしていることを前提として、生成されるターゲット交差点ノードの交差点面ができるだけ小さいことを望むと、当該ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法をターゲット関数とし、当該ターゲット領域寸法について上記構築された制約条件によって制限すればよい。ここで、当該ターゲット関数は少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、各オフセット変数の間の制約関係について、上記構築された制約条件を参照して理解すればよく、ここで、贅言していない。言い換えると、当該交差点面のターゲット領域寸法は当該ターゲット交差点ノードに関連している道路のオフセット変数の値に影響される。従って、ターゲット交差点ノードに関連している道路のオフセット変数wの値の大きさに基づいて、当該ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法の表徴を決定する。例えば、
図7のターゲット交差点ノードAに対して、オフセット変数wの平方の和を当該交差点面のターゲット領域寸法の表徴とする場合、当該交差点面のターゲット領域寸法は以下のように示される:V=w1
2+w2
2+w3
2+w4
2であり、そのうち、w1、w2、w3、w4は対応するlink1、link2、link3、link4のオフセット変数である。
【0057】
ここで、交差点面的ターゲット領域寸法は、オフセット変数の平方の和で示される上に、実際適用において、オフセット変数の立方の和、N(N≧2)冪乗の和、絶対値の和などの方式で示されてもよく、本出願の実施例は具体的に限定していない。
【0058】
このように、当該交差点面のターゲット領域寸法に関するターゲット関数、即ち、min V=w12+w22+w32+w42を構築できる。
【0059】
304:前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定する。
【0060】
当該例示において、上記ステップ303の操作によって、制約条件を構築してターゲット関数を取得した後、当該道路の道路面幅情報及び制約条件に基づいて、当該ターゲット関数に対して解いて計算し、さらに、当該ターゲット関数における各オフセット変数の具体的な値を計算して、各道路のオフセット距離を取得する。例えば、構築して制約条件及びターゲット関数を取得した後、構築して本出願の
図7のターゲット交差点ノードに対応する最適化数理モデルを取得し、即ち:
【数5】
【0061】
このように、当該制約条件及び道路の道路面幅情報で、内点法などの所定の制約最適化モデルに基づいて、当該ターゲット関数を解く。例示的に、各道路の道路面幅情報(左側サフ道路面の道路面幅情報及び右側サフ道路面の道路面幅情報を含む)を取得した後、当該所定の制約最適化モデルによって各道路の道路面幅情報を処理して、各道路のオフセット変数の具体的な値、即ち、各道路のオフセット距離の最適解を取得する。
【0062】
305:道路の道路面幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。
【0063】
当該例示において、各道路のオフセット距離を計算して取得した後、各道路の道路面幅情報及び対応のオフセット距離に基づいて、地図における当該ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。例示的に、各道路の道路面幅情報及び対応のオフセット距離に基づいて、交差点形状点の位置を決定する。このように、交差点形状点の位置を取得した後、当該交差点形状点の位置に基づいて当該ターゲット交差点ノードの交差点面を生成できる。ここで、記載される交差点形状点は、交差点面の領域輪郭特徴を指示し、例えば、上記
図7のP
1~P
8という8つの交差点形状点は当該交差点面の領域輪郭を正確に説明できる。
【0064】
概略的に、各交差点形状点の位置の決定について、具体的に、以下の方式を参照して実現してもよく、即ち、第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び第1の道路のオフセット距離に基づいて、第1の交差点形状点の座標を計算し、第1の交差点形状点は第1の道路の接線と第1の道路の右側サフ道路面の境界線との間の交点であり、第1の交差点形状点の座標は第1の交差点形状点の位置を指示し、第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び第2の道路のオフセット距離に基づいて、第2の交差点形状点の座標を計算し、第2の交差点形状点は第2の道路の接線と第2の道路の左側サフ道路面の境界線との交点であり、第2の交差点形状点の座標は第2の交差点形状点の位置を指示する。そして、第1の交差点形状点の座標と第2の交差点形状点の座標とを接続することで、ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。
【0065】
例えば、
図8の第1の交差点形状点P
1、第2の交差点形状点P
2という2つの形状点を例とし、以上は当該link1の右側サフ道路面の道路面幅情報、即ち、r
w1を計算して取得し、ステップ304では当該link1のオフセット変数w1の具体的な値を計算して取得する。この場合、ターゲット道路標識ノードAを原点として、ピタゴラスの定理に基づいて、当該P
1点の座標を計算して取得するできる。同じように、以上は当該link2の左側サフ道路面の道路幅情報、即ち、l
w2を計算して取得し、ステップ304では当該link2のオフセット変数w2の具体的な値を計算して取得する。この場合、ターゲット道路標識ノードAを原点として、同じようにピタゴラスの定理を使用すれば、当該P
2点の座標を計算して取得することができる。
【0066】
同じ原理に基づいて、解いて他の交差点形状点(即ち、P
3~P
8)の座標を取得でき、これらの交差点形状点を直線で接続することで、交差点面を取得し、具体的に、
図8の交差点面の概略図を参照して理解すればよい。
【0067】
いくつかの例示において、交差点面を生成した後、端末機器で当該交差点面を表示してもよい。
【0068】
本出願の実施例において、ターゲット交差点ノードの道路情報を取得して、道路情報に基づいて各道路の道路面幅情報を決定し、制約条件及びターゲット関数を取得し、当該ターゲット関数はターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示し、制約条件は隣接している2つずつの道路のオフセット変数の間の制約関係を含み、領域寸法の制限条件を指示し、当該ターゲット関数は少なくとも2つのオフセット変数を含む。このように、道路の道路面幅情報及び制約条件及びターゲット関数に基づいて、各道路のオフセット距離を計算して取得することができ、さらに、道路の道路面幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。上記の方式によれば、複雑な純粋幾何学アルゴリズムに依存する必要がなく、隣接している道路のオフセット変数の間の制約関係に基づいて制約条件を構築して、道路の道路面幅情報を結合して、道路のオフセット距離を計算すればよく、交差点ノードの交差点面を効果的且つ正確に生成できる。いくつかの複雑な道路シナリオにおいて、制約条件を修正することで、相応する正確なオフセット距離を計算でき、拡張性が強く、各種の地図シナリオに大幅に適用され、各種の地図シナリオにおける交差点面を効果的且つ正確に生成する。
【0069】
以上は主に方法の観点から本出願の実施例が提供する解決策を紹介する。ここで、上記の機能を実現するために、各機能を実行するための相応的なハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含む。当業者であれば容易に意識できるように、本出願が開示した実施例に記載の各例示的なモジュール及びアルゴリズムステップを結合して、本出願はハードウェア、又はハードウェア+コンピュータソフトウェアの結合形態で実現されてもよい。ある機能はハードウェアの形態で実行されるか、それともコンピュータソフトウェアによってハードウェアを駆動するという形態で実行されるかについて、技術案の特定適用及び設計制約条件に依存する。当業者は各特定適用に対して異なる方法を使用して記載の機能を実現できるが、このような実現は本出願の範囲を超えていない。
【0070】
本出願の実施例は上記の方法の例示に基づいて、装置に対して機能モジュールの分割を行って、例えば、各機能に対応するように、各機能モジュールを分割してもよいし、2つ又は2つ以上の機能を1つの処理モジュールに集積してもよい。上記の集積されるモジュールに対してハードウェアの形態で実現してもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現してもよい。ここで、本出願の実施例において、モジュールの分割は概略的なものであり、論理機能の分割に過ぎず、実際に実現する時、別の分割方式が存在してもよい。
【0071】
以下、本出願の実施例の交差点面生成装置を詳しく記載し、
図9は本出願の実施例が提供する交差点面生成装置の1つの実施例の概略図である。
図9に示すように、当該交差点面生成装置は、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得する取得ユニット901であって、道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示する取得ユニット901と、
道路情報に基づいて、各道路の道路面幅情報を決定する処理ユニット902と、を含む。
【0072】
取得ユニット901はさらに、制約条件及びターゲット関数を取得し、ターゲット関数はターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路にそれぞれ対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、制約条件はターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、少なくとも2つの道路のうちの、隣接している2つずつの道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含む。
【0073】
処理ユニット902はさらに、道路の道路面幅情報、制約条件及びターゲット関数に基づいて、道路のオフセット距離を決定して、道路の道路幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。
【0074】
いくつかの好適な例示において、処理ユニット902は、2つずつの隣接している道路の道路面幅情報及び道路のオフセット変数に基づいて、2つずつの隣接している道路の間の夾角情報を決定し、夾角情報は2つの隣接している道路のそれぞれに対応する接線の間の交差状況を指示し、隣接している2つずつの道路との間の夾角情報に基づいて、制約条件を構築する。
【0075】
いくつかの好適な例示において、各道路の道路面は左側サフ道路面及び右側サフ道路面を含む。取得ユニット901はさらに、第1の道路と第2の道路との間の夾角を取得し、第1の道路と第2の道路とは少なくとも2つの道路のうちに隣接している道路であり、第1の道路と第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の第1の夾角、第2の道路と第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第2の夾角、及び第1の道路の右側サフ道路面における境界線と第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第3の夾角を取得し、
処理ユニット902は具体的に、第1の道路と第2の道路の間の夾角、第1の夾角、第2の夾角及び第3の夾角に基づいて、制約条件を構築する。
【0076】
他のいくつかの好適な例示において、第1の夾角、第2の夾角及び第3の夾角の和は、第1の道路と第2の道路との間の夾角の以下である。
【0077】
他のいくつかの好適な例示において、取得ユニット901は具体的に、第1の道路の道路形状点の座標、及び第2の道路の道路形状点の座標を取得する。処理ユニット902は具体的、第1の道路の道路形状点の座標、及び第2の道路の道路形状点の座標に基づいて、第1の道路と第2の道路との間の夾角を計算する。
【0078】
他のいくつかの好適な例示において、第1の夾角は第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び第1の道路のオフセット変数で示されて取得される。
【0079】
他のいくつかの好適な例示において、第2の夾角は第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び第2の道路のオフセット変数で示されて取得される。
【0080】
他のいくつかの好適な例示において、処理ユニット902は具体的に、道路情報に基づいて、各道路の道路レベルを決定し、各道路の道路レベルに基づいて、各道路の道路面幅情報を決定する。
【0081】
他のいくつかの好適な例示において、処理ユニット902は具体的に、各道路の道路面幅情報及び道路のオフセット距離に基づいて、交差点形状点の位置を決定し、交差点形状点は交差点面の領域輪郭特徴を指示し、交差点形状点の位置に基づいて、地図にターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。
【0082】
他のいくつかの好適な例示において、道路の道路面幅情報は当該道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び右側サフ道路面の道路面幅情報を含む。処理ユニット902は具体的に、第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び第1の道路のオフセット距離に基づいて、第1の交差点形状点の座標を計算し、第1の交差点形状点は第1の道路の接線と第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の交点であり、第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び第2の道路のオフセット距離に基づいて、第2の交差点形状点の座標を計算し、第2の交差点形状点は第2の道路の接線と第2の道路の左側サフ道路面における境界線との交点であり、第1の道路と第2の道路とは、前記少なくとも2つの道路のうちに隣接している道路であり、第1の交差点形状点の座標と第2の交差点形状点の座標とを接続して、ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する。
【0083】
他のいくつかの好適な例示において、処理ユニット902は具体的に、前記制約条件及び前記道路の道路面幅情報が既知でる場合、所定の制約最適化モデル及び前記ターゲット関数に基づいて、道路のオフセット距離を決定する。
【0084】
以上はモジュール化した機能エンティティの観点から本出願の実施例の交差点面生成装置を記載し、以下、ハードウェア処理の観点から本出願の実施例の交差点面生成方法を実行するコンピュータ機器を記載する。
図10は本出願の実施例が提供するコンピュータ機器のハードウェア構造概略図である。当該交差点面生成装置は配置又はパフォーマンスの異なりのため、大きな差異が生じる。当該交差点面生成装置は少なくとも1つのプロセッサー1001、通信回線1007、メモリ1003及び少なくとも1つの通信インターフェース1004を含む。
【0085】
プロセッサー1001は汎用中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサー、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、サーバーIC)、又は本出願の解決策のプログラムの実行を制御するための1つ又は複数の集積回路であってもよい。
【0086】
通信回線1007は、上記のコンポーネントの間で情報を伝送するためのパスを含む。
【0087】
通信インターフェース1004に対して何れかの送受信機のような装置を使用して、他の装置又は通信ネットワークと通信し、例えばイーサネット、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)などである。
【0088】
メモリ1003は読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM) 、又は静的情報及び指令を記憶できる他のタイプの静的記憶装置、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM) 、或いは情報及び指令を記憶できる他のタイプの動的記憶装置であってもよく、メモリは個別に存在して、通信回線1007を介してプロセッサーに接続されてもよい。メモリはさらに、プロセッサーと集積されてもよい。
【0089】
メモリ1003は本出願の解決策を実行するコンピュータ実行指令を記憶して、プロセッサー1001によって実行を制御する。プロセッサー1001はメモリ1003に記憶されるコンピュータ実行指令を実行することで、本出願の上記の実施例が提供する交差点面の生成方法を実現する。
【0090】
好ましくは、本出願の実施例のコンピュータ実行指令はアプリケーションプログラムコードとも呼ばれてもよく、これに対して本出願の実施例は具体的に限定していない。
【0091】
具体的な実現において、実施例として、当該コンピュータ機器は複数のプロセッサー、例えば
図10のプロセッサー1001及びプロセッサー1002を含む。これらのプロセッサーのうちのそれぞれはシングルコア(single-CPU)プロセッサーであってもよいし、マルチコア(multi-CPU)プロセッサーであってもよい。ここで、プロセッサーは1つ又は複数の装置、回路、及び/又はデータ(例えばコンピュータプログラム指令)を処理する処理コアである。
【0092】
具体的な実現において、実施例として、当該コンピュータ機器は出力機器1005及び入力機器1006をさらに含む。出力機器1005はプロセッサー1001と通信して、複数の方式で情報を表示する。入力機器1006はプロセッサー1001と通信して、複数の方式でターゲットオブジェクトの入力を受信する。例えば、入力装置1006はマウス、タッチパネル装置又はセンシング装置などであってもよい。
【0093】
上記のコンピュータ機器は汎用装置又は専用装置であってもよい。具体的な実現において、当該コンピュータ機器はサーバー、端末など、又は
図10の類似構成を有する装置であってもよい。本出願の実施例は当該コンピュータ機器のタイプを限定していない。
【0094】
ここで、
図10のプロセッサー1001はメモリ1003に記憶されるコンピュータ実行指令を呼び出すことで、コンピュータ機器に、
図3に対応する方法実施例における方法を実行させる。
【0095】
具体的に、
図9の処理ユニット902の機能/実現過程は、
図10のプロセッサー1001によってメモリ1003に記憶されるコンピュータ実行指令を呼び出すことで実現される。
図9の取得ユニット901の機能/実現過程は
図10の通信インターフェース1004によって実現される。
【0096】
上記の実施例において、全部的又は部分的にソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はその任意の組み合わせで実現されてもよい。ソフトウェアで実現される場合、全部的又は部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実現されてもよい。
【0097】
当業者であれば分かるように、記載の便利さ及び簡潔さのため、以上に記載のシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程について、上記方法実施例における対応過程を参照すればよく、ここで、贅言していない。
【0098】
本出願が提供するいくつかの実施例において、理解できるように、開示されるシステム、装置及び方法は他の方式で実現されてもよい。例えば、以上に記載の装置実施例は概略的なものに過ぎず、例えば、ユニットの分割は単に論理機能の分割であり、実際に実現する場合、別の分割方式が存在してもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントは別のシステムに結合され又は集積されてもよく、或いはいくつかの特徴を無視してもよいし、実行しなくてもよい。また、表示又は議論される相互の間の結合、或いは直接的な結合、若しくは通信接続はいくつかのインターフェース、装置又はユニットによる間接的な結合又は通信接続であり、電気、機械又は他の形態であってもよい。
【0099】
個別部材として説明されたユニットは物理的に分離されてもよく、そうではなくてもよく、ユニットとして表示された部材は、物理的ユニットであってもよく、そうではなくてもよく、即ち、1箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実際のニーズに基づき、そのうちの一部または全てのユニットを選択して、本実施例の技術案の目的を実現できる。
【0100】
また、本出願の各実施例における各機能ユニットは1つの処理ユニットに集積されてもよいし、各ユニットは個別且つ物理的に存在してもよいし、さらに、2つ又は2つ以上のユニットは1つのユニットに集積されてもよい。上記の集積されるユニットに対してハードウェアの形態で実現されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0101】
集積されるユニットはソフトウェア機能ユニットの形態で実現されて、独立する製品として販売され又は使用される場合、コンピュータ可読取記憶媒体に記憶される。このような理解に基づいて、本出願の技術案の本質、又は従来技術へ貢献を有する部分、或いは当該技術案の全て又は一部はソフトウェア製品の形態で体現され、当該コンピュータソフトウェア製は記憶媒体に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバー、又はネットワーク機器などであってもよい)に、本出願の各実施例方法の全て又は一部のステップを実行させるいくつかの指令を含む。上記記憶媒体はUディスク、ポータブルハードディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶できる各種の媒体を含む。
【0102】
上記の実施例は、全部的又は部分的にソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はその任意の組み合わせで実現されてもよく、ソフトウェアで実現される場合、全部的又は部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実現されてもよい。
【0103】
コンピュータプログラム製品は1つ又は複数のコンピュータ指令を含む。コンピュータでコンピュータ実行指令を読み込んで実行する場合、本出願の実施例によるフロー又は機能を全部的又は部分的に生成する。コンピュータは汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ指令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送され、例えば、コンピュータ指令は1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバー又はデータセンターから有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者回線(DSL))又は無線(例えば赤外線、無線、マイクロ波など)の形態で別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー又はデータセンターに伝送される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータが記憶できる任意の利用可能な媒体、又は1つ又は複数の利用可能な媒体を含むように集積されるサーバー、データセンターなどのデータ記憶機器である。利用可能な媒体は磁気媒体(例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体(例えばSSD)などであってもよい。
【0104】
以上の実施例は本出願の技術案を限定していなく、単に説明するためのものであり、上記実施例を参照して本出願を詳しく説明したが、当業者であれば理解できるように、依然的に上記各実施例に記載の技術案を補正し、又は一部の技術特徴に対して均等な置換を行ってもよく、相応する技術案の本質はこれらの修正又は置換のため、本出願の各実施例の技術案の精神及び範囲から逸脱しない。
【符号の説明】
【0105】
901 取得ユニット
902 処理ユニット
1001 プロセッサー
1002 プロセッサー
1003 メモリ
1004 通信インターフェース
1005 出力機器
1006 入力機器
1006 入力装置
1007 通信回線
【手続補正書】
【提出日】2024-05-30
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行する交差点面の生成方法であって、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得するステップであって、前記道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示するステップと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定するステップと、
制約条件及びターゲット関数を取得するステップであって、前記ターゲット関数は前記ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、前記制約条件は前記ターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、前記少なくとも2つの道路のうちに2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含むステップと、
前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定するステップと、
前記道路の道路面幅情報及び前記道路のオフセット距離に基づいて、地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記制約条件を取得するステップは、
2つずつの隣接している道路の道路面幅情報及び対応するオフセット変数に基づいて、2つずつの道路の間の夾角情報を決定するステップであって、前記夾角情報は隣接している2つの前記道路のそれぞれに対応する接線の間の交差状況を指示するステップと、
前記2つずつの隣接している道路の間の夾角情報に基づいて、前記制約条件を構築するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各前記道路の道路面は左側サフ道路面及び右側サフ道路面を含み、前記2つずつの隣接している道路の間の夾角情報に基づいて、前記制約条件を構築するステップは、
第1の道路と第2の道路との間の夾角を取得するステップであって、前記第1の道路と前記第2の道路とは、前記少なくとも2つの道路のうちに、隣接している道路であるステップと、
前記第1の道路と前記第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の第1の夾角、前記第2の道路と前記第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第2の夾角、及び前記第1の道路の右側サフ道路面における境界線と前記第2の道路の左側サフ道路面における境界線との間の第3の夾角を取得するステップと、
前記第1の道路と第2の道路との間の夾角、前記第1の夾角、前記第2の夾角及び前記第3の夾角に基づいて、前記制約条件を構築するステップと、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の夾角、前記第2の夾角及び前記第3の夾角の和は前記第1の道路と第2の道路との間の夾角の以下である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の道路と第2の道路との間の夾角を取得するステップは、
前記第1の道路の道路形状点の座標、及び前記第2の道路の道路形状点の座標を取得するステップと、
前記第1の道路の道路形状点の座標、及び前記第2の道路の道路形状点の座標に基づいて、前記第1の道路と前記第2の道路との間の夾角を計算するステップと、を含む請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の夾角は前記第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第1の道路のオフセット変数で示されて取得される請求項3又は4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の夾角は前記第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第2の道路のオフセット変数で示されて取得される請求項3又は4に記載の方法。
【請求項8】
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定するステップは、
前記道路情報に基づいて、各の前記道路の道路レベルを決定するステップと、
各前記道路の道路レベルに基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定するステップと、を含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記道路の道路面幅情報及び前記道路のオフセット距離に基づいて、地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップは、
各前記道路の道路面幅情報及び対応するオフセット距離に基づいて、交差点形状点の位置を決定するステップであって、前記交差点形状点は前記交差点面の領域輪郭特徴を指示するステップと、
前記交差点形状点の位置に基づいて、前記地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップと、を含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記道路の道路面幅情報は前記道路の左側サフ道路面の道路面幅情報、及び前記道路の右側サフ道路面の道路面幅情報を含み、各前記道路の道路面幅情報及び対応するオフセット距離に基づいて、交差点形状点の位置を決定するステップは、
第1の道路の右側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第1の道路のオフセット距離に基づいて、第1の交差点形状点の座標を計算するステップであって、前記第1の交差点形状点は前記第1の道路の接線と前記第1の道路の右側サフ道路面における境界線との間の交点であるステップと、
第2の道路の左側サフ道路面の道路面幅情報及び前記第2の道路のオフセット距離に基づいて、第2の交差点形状点の座標を計算するステップを含み、前記第2の交差点形状点は前記第2の道路の接線と前記第2の道路の左側サフ道路面における境界線との交点であり、前記第1の道路と前記第2の道路とは、前記少なくとも2つの道路のうちに、隣接している道路であり、
前記交差点形状点の位置に基づいて、前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップは、
前記第1の交差点形状点の座標と前記第2の交差点形状点の座標とを接続して、前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成するステップを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定するステップは、
前記制約条件及び前記道路の道路面幅情報が既知でる場合、所定の制約最適化モデル及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定するステップを含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
交差点面生成装置であって、
ターゲット交差点ノードの道路情報を取得する取得ユニットであって、前記道路情報は前記ターゲット交差点ノードに関連する少なくとも2つの道路を指示する取得ユニットと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路の道路面幅情報を決定する処理ユニットと、を含み、
前記取得ユニットはさらに、制約条件及びターゲット関数を取得し、前記ターゲット関数は前記ターゲット交差点ノードの交差点面のターゲット領域寸法を指示しており、前記少なくとも2つの道路のそれぞれに対応するオフセット変数を含み、前記オフセット変数は前記ターゲット交差点ノードと対応する道路の接線との間の距離状況を指示し、前記制約条件は前記ターゲット領域寸法の制限条件を指示しており、前記少なくとも2つの道路のうちに2つずつの隣接している道路のそれぞれに対応するオフセット変数の間の制約関係を含み、
前記処理ユニットはさらに、前記道路の道路面幅情報、前記制約条件及び前記ターゲット関数に基づいて、前記道路のオフセット距離を決定し、
前記処理ユニットはさらに、前記道路の道路幅情報及び前記道路のオフセット距離、地図に前記ターゲット交差点ノードの交差点面を生成する装置。
【請求項13】
コンピュータ機器であって、プロセッサー及びメモリを含み、前記メモリにはプログラム指令が記憶され、
前記プロセッサーはメモリに記憶されるプログラム指令を実行することで、請求項1~
4の何れか1項に記載の方法を実行するコンピュータ機器。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは指令を含み、前記指令はコンピュータ機器で実行されると、前記コンピュータ機器に請求項1~
4の何れか1項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【国際調査報告】