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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】圧力に基づく血管位置特定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0215 20060101AFI20241108BHJP
   A61B 5/153 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
A61B5/0215 Z
A61B5/153 300
A61B5/153 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532672
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2022051405
(87)【国際公開番号】W WO2023102048
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/285,048
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511300891
【氏名又は名称】バード・アクセス・システムズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】ドクター、リアム
(72)【発明者】
【氏名】シャーウッド、ジョシュア ディ.
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
【Fターム(参考)】
4C017AA08
4C017AC02
4C017BD10
4C038TA03
4C038TA06
4C038UB07
4C038UF11
4C038UF20
(57)【要約】
針またはカテーテルに結合された圧力に基づく血管位置特定デバイスを含む圧力に基づく血管位置特定システム。圧力に基づく血管位置特定デバイスは、空気透過性膜を有する近位端と、第1のチャンバおよび第2のチャンバとを含むことができる。第1のチャンバは、内壁によって第2のチャンバから分離され得る。第1のチャンバおよび第2のチャンバの各々は、近位開口部と、その中に配置される圧力作動弁を有するチャンバ開口部とを含む。圧力に基づく血管位置特定デバイスは、第1のチャンバおよび第2のチャンバの近位開口部を覆うように構成された空気透過性膜をさらに含むことができる。チャンバの各々は、ユーザが各チャンバの内容物を観察することを可能にする窓を含む。血管を識別する方法は、各チャンバ内の血液の有無を視覚的に検査することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、
流体ポートを含む第3のチャンバと、
第1の弁を介して前記第3のチャンバと流体結合された第1のチャンバと、
第2の弁を介して前記第3のチャンバと流体結合された第2のチャンバと
を備え、
前記第1の弁は、該第1の弁を横切る第1の圧力に応答して、常閉状態から開放状態に移行するように構成され、
前記第2の弁は、該第2の弁を横切る第2の圧力に応答して、常閉状態から開放状態に移行するように構成され、前記第2の圧力は前記第1の圧力とは異なるものであり、
前記流体ポートは患者からの体液を受け入れるように構成されている、医療デバイス。
【請求項2】
前記体液は血液である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記流体ポートは、血管アクセスデバイスと結合するように構成されている、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記流体ポートは、ルアーロックコネクタを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1の圧力は、前記患者の静脈圧に応じて規定される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第1の圧力は、約4mmHg~40mmHg(約533Pa~5333Pa)である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第2の圧力は、前記患者の動脈圧に従って規定される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第2の圧力は、約40mmHg(約5333Pa)より大きい、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のデバイスであって、
前記第1の弁は、前記第1のチャンバと前記第3のチャンバとの間の開口部を横切って延びている第1の隔壁を含み、
前記第2の弁は、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとの間の開口部を横切って延びている第2の隔壁を含む、デバイス。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のデバイスであって、
前記第1のチャンバは、該第1のチャンバ内の大気圧を規定するように構成された第1の通気孔を含み、
前記第2のチャンバは、該第2のチャンバ内の大気圧を規定するように構成された第2の通気孔を含む、デバイス。
【請求項11】
前記第1及び第2の通気孔は、該第1及び第2の通気孔を通る液体の通過を阻止するように構成された疎水性膜を含む、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載のデバイスであって、
前記第1のチャンバは、第1の窓を有する第1の外壁を含み、
前記第2のチャンバは、第2の窓を有する第2の外壁を含む、デバイス。
【請求項13】
請求項12に記載のデバイスは、デバイス本体をさらに含み、該デバイス本体は、
前記第1の外壁と、
前記第2の外壁と、
前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとの間に配置された内壁と
を含むデバイス。
【請求項14】
前記第1の外壁及び前記第2の外壁は、前記デバイス本体の円筒形の外周を画定している、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
使用中、前記患者の静脈と前記流体ポートとの間の流体連通が、血液を前記第1のチャンバに流入させ、前記第1のチャンバ内の血液は、前記第1の窓を通して視認可能である、請求項12乃至14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
使用中に、前記患者の動脈と前記流体ポートとの間の流体連通が、血液を前記第2のチャンバに流入させ、前記第2のチャンバ内の前記血液が、前記第2の窓を通して視認可能である、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
血管位置特定システムの製造方法であって、
圧力に基づく血管位置特定デバイスのデバイス本体を形成することであって、前記デバイス本体が、
第1のチャンバであって、開放近位端と、前記第1のチャンバの遠位端における第1のチャンバ開口部とを有する第1のチャンバと、
第2のチャンバであって、開放近位端と、前記第2のチャンバの遠位端における第2のチャンバ開口部とを有し、内壁を介して前記第1のチャンバから分離される、第2のチャンバと、
前記デバイス本体の遠位端に配置された第3のチャンバであって、前記第1のチャンバ開口部および前記第2のチャンバ開口部と流体連通している、第3のチャンバとを含むことと、
前記第1のチャンバ開口部を横切って第1の隔壁弁を設置することであって、前記第1の隔壁弁は第1の弁圧力値を規定することと、
前記第2のチャンバ開口部を横切って第2の隔壁弁を設置することであって、前記第2の隔壁弁は第2の弁圧力値を規定することと、
前記第1および第2のチャンバの前記開放近位端を横断して空気透過性膜を設置することと、
前記遠位端において前記デバイス本体に先端部材を取り付けることと
を含む方法。
【請求項18】
前記第2の弁圧力値が、前記第1の弁圧力値よりも少なくとも2倍大きい、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記圧力に基づく血管位置特定デバイスを、1つ以上の針と共にパッケージ内に封入することをさらに含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記圧力に基づく血管位置特定デバイスを、前記パッケージ内で1つ以上の針と共に滅菌することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
アクセスしたばかりの血管のアイデンティティを判定することは難しい場合がある。現在の方法では、臨床医が、血液の色、質感、噴出距離によって判定する必要がある開放端針を使用するか、又は血流のフラッシュバックを示すデバイスを使用するかのいずれかである。開放端針は非衛生的である一方、フラッシュバックを示すデバイスでは、臨床医が血流の色又は質感を検出することはできない。血管が動脈か又は静脈かを正確に識別することは、患者の治療中に医療デバイスを配置する際に重要である。血管を迅速かつ正確に識別することができることは、臨床医及び患者にとって有益であろう。本明細書に開示されるのは、上記に対処する圧力に基づく血管検出器システム及び使用方法である。
【発明の概要】
【0002】
本明細書に開示されるのは、医療デバイスであって、いくつかの実施形態によれば、(i)流体ポートを含む第3のチャンバと、(ii)第1の弁を介して第3のチャンバと流体結合された第1のチャンバと、(iii)第2の弁を介して第3のチャンバと流体結合された第2のチャンバとを含む医療デバイスである。第1の弁は、第1の弁を横切る第1の圧力に応答して、常閉状態から開放状態に移行するように構成されており、第2の弁は、第2の弁を横切る第2の圧力に応答して、常閉状態から開放状態に移行するように構成されており、第2の圧力は第1の圧力とは異なっており、流体ポートは患者からの体液を受け入れるように構成されている。いくつかの実施形態では、体液は血液である。
【0003】
いくつかの実施形態では、流体ポートは、血管アクセスデバイスと結合するように構成されており、いくつかの実施形態では、流体ポートは、ルアーロックコネクタを含む。
いくつかの実施形態では、第1の圧力は、患者の静脈圧に応じて規定され、いくつかの実施形態では、第1の圧力は、約4mmHg~40mmHg(約533Pa~5333Pa)である。
【0004】
いくつかの実施形態では、第2の圧力は、患者の動脈圧に従って規定され、いくつかの実施形態では、第2の圧力は、約40mmHg(約5333Pa)より大きい。
いくつかの実施形態では、第1の弁は、第1のチャンバと第3のチャンバとの間の開口部を横切って延びている第1の隔壁を含み、第2の弁は、第2のチャンバと第3のチャンバとの間の開口部を横切って延びている第2の隔壁を含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、第1のチャンバは、第1のチャンバ内の大気圧を規定するように構成された第1の通気孔を含み、第2のチャンバは、第2のチャンバ内の大気圧を規定するように構成された第2の通気孔を含む。いくつかの実施形態では、第1及び第2の通気孔は、それを通る液体の通過を阻止するように構成された疎水性膜を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1のチャンバは、第1の窓を有する第1の外壁を含み、第2のチャンバは、第2の窓を有する第2の外壁を含む。
いくつかの実施形態では、デバイスは、デバイス本体をさらに含み、デバイス本体は、第1の外壁、第2の外壁、及び第1のチャンバと第2のチャンバとの間に配置された内壁を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1の外壁及び第2の外壁は、デバイス本体の円筒形の外周を画定している。
いくつかの実施形態では、使用中、患者の静脈と流体ポートとの間の流体連通が、血液を第1のチャンバに流入させ、第1のチャンバ内の血液は、第1の窓を通して視認可能である。
【0008】
いくつかの実施形態では、使用中、患者の動脈と流体ポートとの間の流体連通が、血液を第2のチャンバに流入させ、第2のチャンバ内の血液は、第2の窓を通して視認可能である。
【0009】
また、本明細書に開示されるのは、血管を識別する方法であって、いくつかの実施形態によれば、(i)患者の標的領域に針を挿入することであって、針が、第1のチャンバ及び第2のチャンバを含む医療デバイスと結合されている、針を挿入することと、(ii)第1のチャンバ及び第2のチャンバを、その中に血液が存在することについて目視検査することと、(iii)第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査した結果として、血管に対する針の先端の位置を判定することとを含む方法である。
【0010】
本方法のいくつかの実施形態では、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査することは、第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に血液が存在しないことを観察することを含み、針の先端の位置を判定することは、針の先端が血管の外側に配置されていると判定することを含む。
【0011】
本方法のいくつかの実施形態では、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査することは、第1のチャンバ内に血液が存在することかつ第2のチャンバ内に存在しないことを観察することを含み、針の先端の位置を判定することは、(i)針の先端が血管内に配置されていると判定することと、(ii)血管が静脈であると判定することとを含む。
【0012】
本方法のいくつかの実施形態では、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査することは、第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に血液が存在することを観察することを含み、針の先端の位置を判定することは、(i)針の先端が血管内に配置されていると判定することと、(ii)血管が動脈であると判定することとを含む。
【0013】
また、本明細書に開示されるのは、血管位置特定システムの製造方法であって、いくつかの実施形態によれば、方法は圧力に基づく血管位置特定デバイスのデバイス本体を形成することを含み、デバイス本体は、開放近位端と第1のチャンバの遠位端にある第1のチャンバ開口部とを含む第1のチャンバと、(ii)開放近位端と第2のチャンバの遠位端にある第2のチャンバ開口部とを有する第2のチャンバであって、第1のチャンバから分離されている第2のチャンバと、(iii)デバイス本体の遠位端を配置した第3のチャンバであって、第1のチャンバ開口部及び第2のチャンバ開口部と流体連通している第3のチャンバと、を備える。本方法は、さらに、(i)第1のチャンバ開口部を横切って第1の隔壁弁を設置することであって、第1の隔壁弁が第1の弁圧力値を規定する、第1の隔壁弁を設置することと、(ii)第2のチャンバ開口部を横切って第2の隔壁弁を設置することであって、第2の隔壁弁が第2の弁圧力値を規定する、第2の隔壁弁を設置することと、(iii)第1のチャンバ及び第2のチャンバの開放近位端を横切って空気透過性膜を設置することと、(iv)遠位端においてデバイス本体に先端部材を取り付けることとを含む。
【0014】
本製造方法のいくつかの実施形態では、第2の弁圧力値が、第1の弁圧力値よりも少なくとも2倍大きい。
いくつかの実施形態では、本製造方法は、圧力に基づく血管位置特定デバイスを、1つ以上の針と共にパッケージ内に封入することをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、本製造方法はさらに、いくつかの実施形態では、本製造方法はさらに、圧力に基づく血管位置特定デバイスを、パッケージ内で1つ以上の針と共に滅菌することをさらに含む。
【0016】
本明細書で提供される概念のこのよう特徴および他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付の図面および以下の説明を考慮して、当業者にとってより明白になるであろう。
【0017】
本開示のより具体的な説明は、添付の図面に示される特定の実施形態を参照することによってなされる。これら図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しているため、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。本発明の例示的な実施形態を、添付の図面を使用することにより、追加の特異性および詳細とともに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定システムを示す斜視図。
図2A】いくつかの実施形態による、図1のシステムの圧力に基づく血管位置特定デバイスを示す斜視図。
図2B】いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定デバイスを示す側断面図。
図2C】いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定デバイスを示す側断面展開図。
図3A】いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定デバイスの遠位端を示す平面図。
図3B】いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定デバイスの近位端を示す平面図。
図4A】いくつかの実施形態による、血管を識別する例示的な方法を示す圧力に基づく血管位置特定システムの各種の斜視図。
図4B】いくつかの実施形態による、血管を識別する例示的な方法を示す圧力に基づく血管位置特定システムの各種の斜視図。
図4C】いくつかの実施形態による、血管を識別する例示的な方法を示す圧力に基づく血管位置特定システムの各種の斜視図。
図5】いくつかの実施形態による、血管を識別する例示的な方法を示すフローチャート。
図6】いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定システムを製造する例示的な方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の多数の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、または置換することができる特徴を有することができることも理解されたい。
【0020】
本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3など)は、一般に、複数の特徴または複数の工程のグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、連続的な限定または数値限定を提供するものではない。例えば、「第1」、「第2」、および「第3」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」、などのラベルは、便宜上使用されており、例えば、特定の固定位置、向き、又は方向を意味するものではない。代わりに、そのような表記は、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するために使用される。単数形の「一」、「1つ」、および「前記」は、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照も含む。
【0021】
「近位」に関しては、例えば、本明細書に開示される圧力に基づく血管位置特定デバイスの「近位部分」または「近位端部分」は、圧力に基づく血管位置特定デバイスが患者に使用される場合、臨床医の近くにあることを意図した圧力に基づく血管位置特定デバイスの部分を含む。同様に、例えば、圧力に基づく血管位置特定デバイスの「近位長さ(distal length)」は、圧力に基づく血管位置特定デバイスが患者に使用される場合、臨床医の近くにあることを意図した針の長さを含む。例えば、圧力に基づく血管位置特定デバイスの「近位端」は、圧力に基づく血管位置特定デバイスが患者に使用される場合、臨床医の近くにあるように意図された圧力に基づく血管位置特定デバイスの端部を含む。圧力に基づく血管位置特定デバイスの近位部分、近位端部分、または近位長さは、圧力に基づく血管位置特定デバイスの近位端を含むことができるが、近位の近位部分、近位端部分、または近位長さは、圧力に基づく血管位置特定デバイスの近位端を含む必要はない。すなわち、文脈から示唆される場合を除き、圧力に基づく血管位置特定デバイスの近位部分、近位端部分、または近位長さは、圧力に基づく血管位置特定デバイスの末端部分または末端長さではない。
【0022】
「遠位」に関しては、例えば、本明細書に開示されている圧力に基づく血管位置特定デバイスの「遠位部分」または「遠位端部分」は、圧力に基づく血管位置特定デバイスが患者に使用される場合、患者の近くにあるか、または患者内にあることを意図した圧力ベース血管ロケータ装置の部分を含む。同様に、例えば、圧力に基づく血管位置特定デバイスの「遠位長さ(distal length)」は、圧力に基づく血管位置特定デバイスが患者に使用される場合、患者の近くまたは患者内にあることを意図した圧力に基づく血管位置特定デバイスの長さを含む。例えば、圧力に基づく血管位置特定デバイスの「遠位端」は、圧力に基づく血管位置特定デバイスが患者に使用される場合、患者の近く又は患者の体内にあるように意図された圧力に基づく血管位置特定デバイスの端部を含む。圧力に基づく血管位置特定デバイスの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、圧力に基づく血管位置特定デバイスの遠位端を含むことができるが、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、圧力に基づく血管位置特定デバイスの遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈から示唆される場合を除き、圧力に基づく血管位置特定デバイスの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、圧力に基づく血管位置特定デバイスの末端部分または末端長さではない。
【0023】
他に定義しない限り、本明細書中で使用される全ての科学技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
図1は、いくつかの実施形態による、圧力に基づく血管位置特定システム100の斜視図を示す。圧力に基づく血管位置特定システム(システム)100は、例えば針102などの血管アクセスデバイスに取り外し可能に結合された圧力に基づく血管位置特定デバイス(デバイス)120を含む。デバイス120は、概して、針102の先端がいつ血管106内に配置されたかを判定するように構成されている。針102の先端の位置はユーザによって制御されるため、ユーザはそれによって血管106の位置を判定することができる。デバイス120はまた、概して、血管を識別するように、例えば、血管が静脈であるか、又は動脈であるかを判定するように構成されている。より具体的には、デバイス120は、血管を、その血管内の圧力に基づいて識別するように構成されている。使用中、臨床医は血管アクセスデバイス102を介して血管106にアクセスすることができ、血管106は静脈110又は動脈108のうちの1つであり、血管106にアクセスすることにより血管106とデバイス120との間の流体連通が確立される。
【0024】
デバイス120は、第1のチャンバ140及び第2のチャンバ150を含む。使用中、ユーザは、針102を介して血管106にアクセスすることができる。次いで、ユーザは、本明細書でより詳細に説明されるように、第1のチャンバ140及び/又は第2のチャンバ150内の血液を観察することに基づいて、血管106の、動脈108としての又は静脈110としてのアイデンティティを判定することができる。
【0025】
デバイス120は、本明細書では、患者の血管系に対する血管デバイスの位置を判定する際に利用されるものとして示され、説明されている。また、デバイス120は、圧力に基づいて判定される患者内の任意の解剖学的要素に対する任意の管状デバイスの位置を判定する際にも利用することができる。
【0026】
図2Aは、デバイス120の詳細図である。デバイス120は、第1のチャンバ140及び第2のチャンバ150を画定している本体122を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のチャンバ140は、共通の内壁148によって第2のチャンバ150から分離されていてもよい。内壁148は、第1のチャンバ140が第2のチャンバ150から独立していることを可能にするように構成されていてもよい。デバイス120は、その上に針102を受け入れるように構成された先端126を有する遠位端124を含むことができる。先端126は、先端開口部128を含む。いくつかの実施形態では、先端126は、ルアーロックコネクタ127を含んでもよい。デバイス120は、近位端130を含むことができ、第1のチャンバ140は近位開口部144を含み、第2のチャンバ150は近位開口部154を含む。いくつかの実施形態では、近位開口部144/154は、膜132によって覆われていてもよい。
【0027】
図2Bは、いくつかの実施形態による、デバイス120の側断面図を示す。デバイス120は、先端開口部128と流体連通している第3のチャンバ160をさらに含み、先端開口部128は、第3のチャンバ160の流体ポートを画定している。第1のチャンバ140及び第2のチャンバ150は、第3のチャンバ160と流体連通している。いくつかの実施形態では、血液(又は他の体液)は、先端開口部128を通して受け入れられ、第3のチャンバ160に進入し、第1のチャンバ140及び/又は第2のチャンバ150の中にさらに進入してもよい。いくつかの実施形態では、本体122の遠位端124は、第1のチャンバ開口部142及び第2のチャンバ開口部152を含んでもよい。第1のチャンバ開口部142は、第3のチャンバ160と第1のチャンバ140との間の流体連通を画定し、第2のチャンバ開口部152は、第3のチャンバ160と第2のチャンバ150との間の流体連通を画定する。
【0028】
本体122は、第1のチャンバ140の第1の外壁140A及び第2のチャンバ150の第2の外壁150Aを画定している。第1の外壁140Aは、第1の外壁140Aが第1のチャンバ140の内容物(例えば、空気又は血液)の目視観察を可能にする窓140Bを含むように、透明材料(又は少なくとも半透明材料)から形成することができる。同様に、第2の外壁150Aは、第2の外壁150Aが第2のチャンバ150の内容物(例えば、空気又は血液)の目視観察を可能にする第2の窓150Bを含むように、透明材料(又は少なくとも半透明材料)から形成することができる。第1の外壁140A及び第2の外壁150Aは、デバイス本体122の円筒形の外周を画定することができる。
【0029】
図2Cは、いくつかの実施形態による、デバイス120の分解図を示す。示されているのは、(i)第1のチャンバ140と第3のチャンバ160との間の流体連通を画定する第1のチャンバ開口部142及び(ii)第2のチャンバ150と第3のチャンバ160との間の流体連通を画定する第2のチャンバ開口部152である。第1のチャンバ開口部142は、第1の弁146を含み、第2のチャンバ開口部152は、第2の弁156を含む。いくつかの実施形態では、第1の弁146及び第2の弁156は各々、スリットを有する隔壁を含んでもよい。第1の弁146及び第2の弁156は、常閉であってもよい。第1の弁146及び第2の弁156の各々は、それぞれの弁を横切って及ぼされる圧力に応答して、常閉構成から開放構成に移行するように構成されることができる。デバイス120は、製造中に本体122に結合されることができる先端部材123をさらに含み、先端部材123はルアーロックコネクタ127を含み、先端部材123は第3のチャンバ160を部分的に画定している。
【0030】
図3Aは、いくつかの実施形態による、第1のチャンバ開口部142及び第2のチャンバ開口部152の端面図を示す。示されているのは、第1のチャンバ開口部142内に配置された第1の弁146及び第2のチャンバ開口部152内に配置された第2の弁156である。第1のチャンバ開口部142及び第2のチャンバ開口部152は、円形、正方形、三角形、五角形などを含む任意の形状に構成されることができる。第1の弁146及び第2の弁156は、例えば、シリコーン、ゴム、熱可塑性エラストマー、又は合成ポリマーなどの任意の好適な隔壁材料から構築されることができる。第1の弁146は第1のスリット146Aを含み、第2の弁156は第2のスリット156Aを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1の弁146は、第1の弁圧力値を規定してもよく、第2の弁156は、第2の弁圧力値を規定してもよい。第1の弁圧力値とは、第1の弁146を閉鎖構成から開放構成に移行させるために第1の弁146に及ぼされる必要がある圧力である。いくつかの実施形態では、第2の弁圧力値とは、第2の弁156を閉鎖構成から開放構成に移行させるために第2の弁156に及ぼされる必要がある圧力である。いくつかの実施形態では、第1の弁146及び第2の弁156の材料の種類、材料の厚さ、スリット形状、スリット長さなどが、第1の弁圧力値及び第2の弁圧力値に寄与してもよい。いくつかの実施形態では、第2の弁圧力値は、第1の弁圧力値より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、第2の弁圧力値は、第1の弁圧力値よりも少なくとも2倍大きくてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、第1の弁圧力値は、静脈圧(すなわち、静脈内の圧力)に応じて規定されてもよく、(i)第1の弁146に及ぼされる圧力(すなわち、第3のチャンバ160内の圧力)が静脈圧を上回ると、第1の弁146が閉鎖構成から開放構成に移行し、(ii)第1の弁146に及ぼされる圧力が静脈圧を下回っていると、第1の弁146が閉鎖構成のままとなる。同様に、いくつかの実施形態では、第2の弁圧力値は、動脈圧(すなわち、動脈内の圧力)に応じて規定されてもよく、(i)第2の弁156に及ぼされる圧力(すなわち、第3のチャンバ160内の圧力)が動脈圧を上回ると、第2の弁156が閉鎖構成から開放構成に移行し、(ii)第2の弁156に及ぼされる圧力が静脈圧を下回っていると、第2の弁156は閉鎖構成のままとなる。
【0033】
いくつかの実施形態では、第2の弁圧力値は、約40mmHg(約5333Pa)より大きくてもよく、第1の弁圧力値は、約40mmHg(約5333Pa)未満、又は約4mmHg~40mmHg(約533Pa~5333Pa)であってもよい。例えば、第3のチャンバ160内の圧力が10mmHg(1333Pa)に等しい場合、第1の弁146は、閉鎖構成から開放構成に移行してもよく、一方、第2の弁156は、閉鎖構成のままである。同様に、第3のチャンバ160内の圧力が50mmHg(6666Pa)に等しい場合、第1の弁146及び第2の弁156は、閉鎖構成から開放構成に移行してもよい。
【0034】
したがって、第3のチャンバ160内の圧力が第1の弁圧力値より大きいが、第2の弁圧力値より小さい場合、第3のチャンバ160内の任意の流体(例えば、血液)は、第1のチャンバ140に流入することになり、それは第1の窓140Bを通して視認可能である。同様に、第3のチャンバ160内の圧力が第2の弁圧力値及び第1の弁圧力値の両方より大きい場合、第3のチャンバ160内の任意の流体は、第2のチャンバ150にも流入することになり、それは第2の窓150Bを通して視認可能である。
【0035】
図3Bは、いくつかの実施形態による、膜132の平面図を示す。膜132は、空気透過性であり、通気孔を形成しており、第1のチャンバ140及び第2のチャンバ150の各々の内部の大気圧を規定するように構成されている。いくつかの実施形態では、膜132はまた、液体(例えば、血液)が第1のチャンバ140又は第2のチャンバ150から出ることを防止するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、膜132は、ポリテトラフルオロエチレンなどを含む合成ポリマーから構築されていてもよい。膜132は疎水性であってもよい。
【0036】
図4A図4Cは、いくつかの実施形態による、血管106を検出及び/又は識別する例示的な方法を描写した、デバイス120の種々の側断面図を示す。図4Aに示すように、圧力に基づく血管位置特定システム100は、血管106にアクセスするように組み立てられることができる。いくつかの実施形態では、針102は、デバイス120に結合されていてもよい。針102は、血管106(すなわち、静脈110又は動脈108)に向かって標的領域104に挿入される。針先端は、皮膚表面の下に配置されるが、静脈110又は動脈108のいずれの内部にも配置されていない。その結果、第3のチャンバ160はいかなる血液も収容せず、第1のチャンバ140も第2のチャンバ150もいかなる血液も収容しない。そのため、血液が存在しないことは、第1の窓140B及び第2の窓150Bの両方を通して視認可能である。したがって、ユーザは、針102が静脈110又は動脈108に挿入されていないと判定することができる。
【0037】
図4Bは、静脈110に挿入された針102を示す。このように、静脈110からの血液は、針102に沿って移動して第3のチャンバ160に入っており、第3のチャンバ160内に配置された血液が、第3のチャンバ160内の静脈圧を規定する。第3のチャンバ160内の静脈圧により、第1の弁146が閉鎖構成から開放構成に移行しており、血液が第3のチャンバ160から第1のチャンバ140の中に通過することが可能になる。第3のチャンバ160内の圧力は、第2の弁圧力値未満であり、その結果、第2の弁156は、閉鎖されたままであり、血液が第2のチャンバ150に進入することを防止する。そのため、血液が存在することは、第1の窓140Bを通して視認可能であり、血液が存在しないことは、第2の窓150Bを通して視認可能である。したがって、ユーザは、針102が静脈110に挿入されていると判定することができる。
【0038】
図4Cは、動脈108に挿入された針102を示す。このように、動脈108からの血液は、針102に沿って移動して第3のチャンバ160に入っており、第3のチャンバ160内に配置された血液が、第3のチャンバ160内の動脈圧を規定する。第3のチャンバ160内の動脈圧により、第1の弁146が閉鎖構成から開放構成に移行しており、血液が第3のチャンバ160から第1のチャンバ140へ通過することが可能になる。第3のチャンバ160内の動脈圧により、第2の弁156もまた閉鎖構成から開放構成に移行しており、血液が第3のチャンバ160から第2のチャンバ150の中に通過することが可能になる。そのため、血液が存在することは、第1の窓140B及び第2の窓150Bを通して視認可能である。したがって、ユーザは、針102が動脈108に挿入されていると判定することができる。
【0039】
図5は、いくつかの実施形態による、血管を識別する例示的な方法500のフローチャートを示す。本方法500は、以下のステップ、アクション、若しくはプロセスの全て又は任意のサブセットを含むことができる。方法500は、患者の標的領域に針を挿入すること(ブロック510)を含むことができ、針は、第1のチャンバ及び第2のチャンバを含む圧力に基づく血管位置特定デバイスと結合されている。方法500はさらに、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査すること(ブロック520)と、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査した結果として、血管に対する針の先端の位置を判定すること(ブロック530)と、を含むことができる。
【0040】
方法500のいくつかの実施形態では、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査することは、第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に血液が存在しないことを観察すること(ブロック521)を含んでもよい。第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に血液が存在しないことを観察した結果として、方法500は、針の先端が血管の外側に配置されていると判定すること(ブロック531)を含むことができる。
【0041】
方法500のいくつかの実施形態では、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査することは、第1のチャンバ内に血液が存在することかつ第2のチャンバ内に血液が存在しないことを観察すること(ブロック522)を含むことができる。第1のチャンバ内に血液が存在することかつ第2のチャンバ内に血液が存在しないことを観察した結果として、方法500は、(i)針の先端が血管内に配置されていると判定することと、(ii)血管が静脈であると判定することとを含むことができる(ブロック532)。
【0042】
方法500のいくつかの実施形態では、第1のチャンバ及び第2のチャンバを目視検査することは、第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に血液が存在することを観察すること(ブロック523)を含むことができる。第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に血液が存在することを観察した結果として、方法500は、(i)針の先端が血管内に配置されていると判定することと、(ii)血管が動脈であると判定することとを含むことができる(ブロック533)。
【0043】
図6は、圧力に基づく血管位置特定システムを製造する例示的な方法600のフローチャートを示す。本方法600は、以下のステップ、アクション、若しくはプロセスの全て又は任意のサブセットを含むことができる。方法600は、圧力に基づく血管位置特定デバイスのデバイス本体を形成すること(ブロック610)を含むことができ、デバイス本体が、開放近位端と第1のチャンバの遠位端にある第1のチャンバ開口部とを含む第1のチャンバと、(ii)開放近位端と第2のチャンバの遠位端にある第2のチャンバ開口部とを有する第2のチャンバであって、第1のチャンバから分離されている第2のチャンバと、(iii)デバイス本体の遠位端を配置した第3のチャンバであって、第1のチャンバ開口部及び第2のチャンバ開口部と流体連通している第3のチャンバと、を備える。いくつかの実施形態では、デバイス本体を形成することは、デバイス本体を射出成形すること、3D印刷すること、又は押出成形することを含む。いくつかの実施形態では、デバイス本体は、ポリマー、アルミニウムなどから形成される。
【0044】
方法600は、第1のチャンバ開口部を横切って第1の隔壁弁を設置すること(ブロック620)をさらに含むことができ、第1の隔壁弁は第1の弁圧力値を規定する。方法600は、第2のチャンバ開口部を横切って第2の隔壁弁を設置すること(ブロック630)をさらに含むことができ、第2の隔壁弁は第2の弁圧力値を規定する。本製造方法のいくつかの実施形態では、第2の弁圧力値が、第1の弁圧力値よりも少なくとも2倍大きい。
【0045】
方法600は、空気透過性膜を設置すること(ブロック640)をさらに含むことができ、空気透過性膜を設置することは、第1のチャンバ及び第2のチャンバの開放近位端を横切って空気透過性膜を設置することを含む。
【0046】
方法600は、デバイス本体の遠位端においてデバイス本体に先端部材を取り付けること(ブロック650)をさらに含むことができる。
方法600は、圧力に基づく血管位置特定デバイスをパッケージングすること(ブロック660)をさらに含むことができ、圧力に基づく血管位置特定デバイスをパッケージングすることは、圧力に基づく血管位置特定デバイスを、1つ以上の針と共にパッケージ内に封入することを含む。
【0047】
方法600は、圧力に基づく血管位置特定デバイスを滅菌すること(ブロック670)をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、圧力に基づく血管位置特定デバイスを滅菌することは、1つ以上の針を、パッケージ内で圧力に基づく血管位置特定デバイスと共に滅菌することを含む。
【0048】
いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示されており、それら特定の実施形態が、ある程度詳細に開示されているが、それら特定の実施形態が、本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。更なる適合及び/又は修正が、当業者には明らかとなる可能性があり、より広範な態様においては、これらの適合及び/又は修正も同様に包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態からの展開を実施することができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
【国際調査報告】