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特表2024-542727迷走神経関連疾患、障害、及び状態を治療するための方法、及び微生物叢組成物、成分、または代謝産物の使用
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  • 特表-迷走神経関連疾患、障害、及び状態を治療するための方法、及び微生物叢組成物、成分、または代謝産物の使用 図1
  • 特表-迷走神経関連疾患、障害、及び状態を治療するための方法、及び微生物叢組成物、成分、または代謝産物の使用 図2A
  • 特表-迷走神経関連疾患、障害、及び状態を治療するための方法、及び微生物叢組成物、成分、または代謝産物の使用 図2B
  • 特表-迷走神経関連疾患、障害、及び状態を治療するための方法、及び微生物叢組成物、成分、または代謝産物の使用 図2C
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】迷走神経関連疾患、障害、及び状態を治療するための方法、及び微生物叢組成物、成分、または代謝産物の使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 35/74 20150101AFI20241108BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/02 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 9/06 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/20 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 1/14 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 1/12 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 1/10 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20241108BHJP
   A61P 15/08 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 35/747 20150101ALI20241108BHJP
   A61K 35/742 20150101ALI20241108BHJP
   A61K 35/745 20150101ALI20241108BHJP
   A61K 31/575 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 31/4164 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 31/198 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 31/4425 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 31/401 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 31/192 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 31/505 20060101ALI20241108BHJP
   A23L 33/135 20160101ALI20241108BHJP
   C12Q 1/02 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
A61K35/74 A
A61P43/00 105
A61P29/00
A61P25/28
A61P25/16
A61P21/00
A61P25/02
A61P43/00 111
A61P25/18
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P9/12
A61P9/04
A61P3/10
A61P9/06
A61P1/04
A61P3/06
A61P1/16
A61P25/24
A61P25/08
A61P25/22
A61P25/00
A61P37/06
A61P3/04
A61P1/18
A61P9/10
A61P27/02
A61P11/00
A61P25/20
A61P25/06
A61P25/04
A61P1/14
A61P17/06
A61P35/00
A61P1/12
A61P3/02
A61P1/10
A61P13/12
A61P15/00
A61P9/00
A61P15/08
A61K35/74 D
A61K35/74 G
A61P43/00 121
A61K35/747
A61K35/742
A61K35/745
A61K31/575
A61K31/4164
A61K31/198
A61K31/4425
A61K31/401
A61K31/192
A61K31/505
A23L33/135
C12Q1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532707
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-06-27
(86)【国際出願番号】 US2022051588
(87)【国際公開番号】W WO2023102149
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/285,383
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/330,149
(32)【優先日】2022-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521190196
【氏名又は名称】マーベルバイオーム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MarvelBiome, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100138911
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 陽子
(72)【発明者】
【氏名】チャター,ムケシュ
(72)【発明者】
【氏名】チャター,プリーティ エイチ
(72)【発明者】
【氏名】ジャヤマニ,エランパリティ
(72)【発明者】
【氏名】ゴビンダン,ジョティ アマラナート
【テーマコード(参考)】
4B018
4B063
4C086
4C087
4C206
【Fターム(参考)】
4B018MD85
4B018ME14
4B018MF01
4B063QA01
4B063QQ02
4B063QQ08
4B063QQ22
4B063QQ30
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QS36
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC07
4C086BC17
4C086BC38
4C086BC42
4C086DA11
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA16
4C086MA23
4C086MA28
4C086MA34
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA58
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA05
4C086ZA06
4C086ZA08
4C086ZA12
4C086ZA16
4C086ZA18
4C086ZA22
4C086ZA33
4C086ZA36
4C086ZA38
4C086ZA42
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA69
4C086ZA70
4C086ZA72
4C086ZA73
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA94
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4C086ZB15
4C086ZB21
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4C086ZC41
4C086ZC52
4C086ZC75
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4C087AA02
4C087BC31
4C087BC45
4C087BC55
4C087BC56
4C087BC59
4C087BC65
4C087BC69
4C087CA09
4C087CA10
4C087MA02
4C087MA16
4C087MA23
4C087MA27
4C087MA28
4C087MA34
4C087MA35
4C087MA37
4C087MA43
4C087MA52
4C087MA58
4C087MA60
4C087MA66
4C087NA05
4C087NA14
4C087ZA01
4C087ZA02
4C087ZA05
4C087ZA06
4C087ZA08
4C087ZA12
4C087ZA16
4C087ZA18
4C087ZA22
4C087ZA33
4C087ZA36
4C087ZA38
4C087ZA42
4C087ZA59
4C087ZA66
4C087ZA69
4C087ZA70
4C087ZA72
4C087ZA73
4C087ZA75
4C087ZA81
4C087ZA89
4C087ZA94
4C087ZA96
4C087ZB08
4C087ZB11
4C087ZB15
4C087ZB21
4C087ZB26
4C087ZC33
4C087ZC35
4C087ZC41
4C087ZC52
4C087ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206DA21
4C206FA53
4C206GA02
4C206GA08
4C206GA19
4C206GA22
4C206GA37
4C206HA28
4C206HA32
4C206KA01
4C206MA01
4C206MA02
4C206MA03
4C206MA04
4C206MA36
4C206MA43
4C206MA48
4C206MA54
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA63
4C206MA72
4C206MA78
4C206MA80
4C206MA86
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZA01
4C206ZA02
4C206ZA05
4C206ZA06
4C206ZA08
4C206ZA12
4C206ZA16
4C206ZA18
4C206ZA22
4C206ZA33
4C206ZA36
4C206ZA38
4C206ZA42
4C206ZA59
4C206ZA66
4C206ZA69
4C206ZA70
4C206ZA72
4C206ZA73
4C206ZA75
4C206ZA81
4C206ZA89
4C206ZA94
4C206ZA96
4C206ZB08
4C206ZB11
4C206ZB15
4C206ZB21
4C206ZB26
4C206ZC33
4C206ZC35
4C206ZC41
4C206ZC52
4C206ZC75
(57)【要約】
(例えば、迷走神経及びその構成要素(例えば、迷走神経系構成要素)を含む、迷走神経に接続する臓器の任意の疾患などを含む)迷走神経関連疾患、障害、及び状態の予防、リスクの低減、治療、及び/または改善のための方法及び(例えば、1つ以上の微生物株、1つ以上の成分、1つ以上の代謝産物、またはそれらの任意の組み合わせを含む)組成物の使用が開示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
迷走神経関連疾患、障害、または状態を治療するか、そのリスクを低減するか、改善するか、または予防する方法であって、
1つ以上の微生物株、またはその成分、またはその代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
迷走神経関連疾患、障害、または状態を治療するか、そのリスクを低減するか、改善するか、または予防する方法であって、
1つ以上の代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項3】
前記迷走神経関連疾患、障害、または状態が、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、炎症性腸疾患(IBD)、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、多発性硬化症(MS)、自己免疫疾患、肥満、急性膵炎(AP)、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、胃食道逆流症(GERD)、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)、過敏性腸症候群(IBS)、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が、神経細胞損傷、神経終末損傷、神経線維損傷、脳損傷、迷走神経関連臓器損傷のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを治療すること、そのリスクを低減すること、改善すること、または予防することを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記対象が、哺乳動物である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記対象が、ヒトである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の微生物株が、哺乳動物の微生物叢に由来する、請求項1または3~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の微生物株が、ヒトの微生物叢に由来する、請求項1または3~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の微生物叢である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の前記微生物叢を維持または調節するために投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の代謝産物が、胆汁酸であるか、またはそれを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の代謝産物が、タウロウルソデオキシコール酸であるか、またはそれを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチルL-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0XA0027、またはそれらの任意の組み合わせである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項1または3~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項1または3~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium breve、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項1または3~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上の微生物株が、Bacillus subtilisであるか、またはそれを含む、請求項1または3~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記組成物が、2つ以上の微生物株を含む、請求項1または3~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記組成物が、5つ以上の微生物株を含む、請求項1または3~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記組成物が、10個以上の微生物株を含む、請求項1または3~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記組成物が、局所的に、経口で、皮下に、静脈内に、筋肉内に、脳内に、髄腔内に、直腸内に、眼に、硝子体内に、または脈絡膜上に投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記組成物が、経口投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記組成物が、脳内に投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記組成物が、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤として製剤化される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、10~1015CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項1または3~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、少なくとも10CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項1または3~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療に使用するための組成物。
【請求項30】
1つ以上の代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療に使用するための組成物。
【請求項31】
前記1つ以上の微生物株が、哺乳動物の微生物叢に由来する、請求項29に記載の組成物。
【請求項32】
前記1つ以上の微生物株が、ヒトの微生物叢に由来する、請求項29または31に記載の組成物。
【請求項33】
前記ヒトの微生物叢が、対象の微生物叢である、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の前記微生物叢を維持または調節するために投与される、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択される、請求項29~34のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項36】
前記1つ以上の代謝産物が、胆汁酸であるか、またはそれを含む、請求項29~35のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項37】
前記1つ以上の代謝産物が、タウロウルソデオキシコール酸であるか、またはそれを含む、請求項29~36のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項38】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項29~35のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項39】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチル-L-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0XA0027、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項29~35のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項40】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項29または31~39のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項41】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項29または31~40のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項42】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium breve、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項29または31~41のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項43】
前記1つ以上の微生物株が、Bacillus subtilisであるか、またはそれを含む、請求項29または31~42のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項44】
前記組成物が、2つ以上の微生物株を含む、請求項29または31~43のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項45】
前記組成物が、5つ以上の微生物株を含む、請求項29または31~44のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項46】
前記組成物が、10個以上の微生物株を含む、請求項29または31~45のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項47】
前記組成物が、局所、経口、皮下、静脈内、筋肉内、脳内、髄腔内、直腸、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与用である、請求項29~46のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項48】
前記組成物が、経口投与用である、請求項47に記載の組成物。
【請求項49】
前記組成物が、脳内投与用である、請求項47に記載の組成物。
【請求項50】
前記組成物が、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤として製剤化される、請求項29~49のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項51】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、10~1015CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項29または31~50のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項52】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、少なくとも10CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項29または31~50のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項53】
対象における1つ以上の代謝産物を調節するための請求項29~52のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項54】
対象における1つ以上の特徴を調節するための請求項29~52のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項55】
前記1つ以上の特徴が、
(i)細胞生存のレベル、
(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、
(iii)ミトコンドリア機能、
(iv)ペルオキシソーム機能、
(v)ATPレベル、
(vi)プロテアソーム機能、
(vii)リソソーム機能、
(viii)酸化的ストレス、
(ix)炎症、
(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、
(xi)神経線維損傷、
(xii)神経終末損傷、あるいは
(xiii)脳損傷であるか、あるいはそれを含む、請求項54に記載の組成物の使用。
【請求項56】
対象における1つ以上の代謝産物を調節する1つ以上の微生物株の能力を特性評価するための請求項29~52のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項57】
対象における疾患、障害、または状態を治療または改善するための請求項29~52のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記疾患、障害、または状態が、1つ以上の代謝産物に関連する、前記組成物の使用。
【請求項58】
前記疾患、障害、または状態が、AD、PD、ALS、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症である、請求項57に記載の組成物の使用。
【請求項59】
前記使用が、神経細胞損傷、神経終末損傷、神経線維損傷、脳損傷、迷走神経関連臓器損傷のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを治療すること、そのリスクを低減すること、改善すること、または予防することを含む、請求項58に記載の組成物の使用。
【請求項60】
微生物株をスクリーニングする方法であって、
前記微生物株を、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に接触させることと、
前記微生物株が前記培養物の特徴を変化させたかどうかを決定することであって、前記特徴が、前記迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、前記決定することと、を含む、前記方法。
【請求項61】
前記決定するステップが、前記接触させるステップの実施の前及び後に前記特徴を比較することを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記決定するステップが、前記接触させるステップの後に前記特徴を同等の参照と比較することを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
前記同等の参照が、過去の参照である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記同等の参照が、陰性対照参照である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記同等の参照が、陽性対照参照である、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記特徴が、細胞生存のレベルである、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
前記特徴が、核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性である、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
前記特徴が、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、プロテアソーム機能、またはリソソーム機能のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記特徴が、炎症であるか、またはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記特徴が、ATPレベルであるか、またはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記特徴が、細胞損傷(例えば神経細胞)のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記特徴が、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、または脳損傷のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記特徴が、酸化的ストレスであるか、またはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記微生物株が、前記培養物の1つ以上の特徴を変化させ、前記1つ以上の特徴が、前記迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連し、前記1つ以上の特徴が、
(i)細胞生存のレベル、
(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、
(iii)ミトコンドリア機能、
(iv)ペルオキシソーム機能、
(v)ATPレベル、
(vi)プロテアソーム機能、
(vii)リソソーム機能、
(viii)酸化的ストレス、
(ix)炎症、
(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、
(xi)神経線維損傷、
(xii)神経終末損傷、あるいは
(xiii)脳損傷であるか、あるいはそれを含む、請求項60~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
方法であって、
1つ以上の微生物株、またはその成分、またはその代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項76】
方法であって、
1つ以上の代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項77】
前記対象が、哺乳動物である、請求項75または76に記載の方法。
【請求項78】
前記対象が、ヒトである、請求項75~77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
前記1つ以上の微生物株が、哺乳動物の微生物叢に由来する、請求項75または77~78のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
前記1つ以上の微生物株が、ヒトの微生物叢に由来する、請求項75または77~79のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の微生物叢である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の前記微生物叢を維持または調節するために投与される、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択される、請求項75~82のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記1つ以上の代謝産物が、胆汁酸であるか、またはそれを含む、請求項75~83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記1つ以上の代謝産物が、タウロウルソデオキシコール酸であるか、またはそれを含む、請求項75~84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項75~83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチル-L-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0XA0027、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項75~83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項75または77~87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項75または77~88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium breve、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項75または77~89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記1つ以上の微生物株が、Bacillus subtilisであるか、またはそれを含む、請求項75または77~90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
前記組成物が、2つ以上の微生物株を含む、請求項75または77~91のいずれか1項に記載の方法。
【請求項93】
前記組成物が、5つ以上の微生物株を含む、請求項75または77~92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
前記組成物が、10個以上の微生物株を含む、請求項75または77~93のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
前記組成物が、局所的に、経口で、皮下に、静脈内に、筋肉内に、脳内に、髄腔内に、直腸内に、眼に、硝子体内に、または脈絡膜上に投与される、請求項75~94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記組成物が、経口投与される、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記組成物が、脳内に投与される、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
前記組成物が、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤として製剤化される、請求項75~97のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、10~1015CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項75または77~98のいずれか1項に記載の方法。
【請求項100】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、少なくとも10CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項75または77~99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記微生物株または前記代謝産物が、前記対象の特徴を変化させた、請求項75~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記特徴が、細胞生存のレベルである、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記特徴が、核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性である、請求項101に記載の方法。
【請求項104】
前記特徴が、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、プロテアソーム機能、またはリソソーム機能のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
前記特徴が、炎症であるか、またはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
前記特徴が、ATPレベルであるか、またはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
前記特徴が、細胞損傷(例えば、神経細胞)のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項108】
前記特徴が、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、または脳損傷のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項109】
前記特徴が、酸化的ストレスであるか、またはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項110】
前記微生物株が、前記対象の1つ以上の特徴を変化させ、前記1つ以上の特徴が、
(i)細胞生存のレベル、
(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、
(iii)ミトコンドリア機能、
(iv)ペルオキシソーム機能、
(v)ATPレベル、
(vi)プロテアソーム機能、
(vii)リソソーム機能、
(viii)酸化的ストレス、
(ix)炎症、
(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、
(xi)神経線維損傷、
(xii)神経終末損傷、あるいは
(xiii)脳損傷であるか、あるいはそれを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項111】
前記特徴が、前記迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、請求項101~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
微生物株を特性評価する方法であって、
前記微生物株を、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に添加することと、
前記微生物株が前記神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルに影響を及ぼすかどうかを決定することであって、前記1つ以上の特徴が、前記迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、前記決定することと、を含む、前記方法。
【請求項113】
1つ以上の微生物株、成分、またはその代謝産物を特性評価することを含む、薬学的治療を製造する方法であって、
迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に前記1つ以上の微生物株を添加するステップと、
前記1つ以上の微生物株が前記神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルに影響を及ぼすかどうかを決定するステップであって、前記1つ以上の特徴が、前記迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、前記ステップと、を含む、前記方法。
【請求項114】
薬学的治療を製造する方法であって、
シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤に1つ以上の微生物株、成分、またはその代謝産物を添加することを含む、前記方法。
【請求項115】
薬学的治療を製造する方法であって、
シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤に1つ以上の代謝産物を添加することを含む、前記方法。
【請求項116】
培養物の1つ以上の特徴に影響を及ぼす能力について微生物株を評価する方法であって、
前記微生物株を、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む前記培養物に添加することと、
前記微生物株が前記神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルに影響を及ぼすかどうかを決定することであって、前記1つ以上の特徴が、前記迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、前記決定することと、を含む、前記方法。
【請求項117】
前記微生物株を前記培養物に添加する前に、前記培養物中の前記神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルを決定することと、
前記微生物株を前記培養物に添加した後に、前記培養物中の前記神経細胞または神経細胞株の同じ前記1つ以上の特徴のレベルを決定することと、
前記微生物株を添加する前に決定された前記1つ以上の特徴のレベルを、前記微生物株を添加した後に決定された前記1つ以上の特徴のレベルと比較することと、を更に含む、請求項112~116のいずれか1項に記載の方法。
【請求項118】
前記1つ以上の特徴が、
(i)細胞生存のレベル、
(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、
(iii)ミトコンドリア機能、
(iv)ペルオキシソーム機能、
(v)ATPレベル、
(vi)プロテアソーム機能、
(vii)リソソーム機能、
(viii)酸化的ストレス、
(ix)炎症、
(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、
(xi)神経線維損傷、
(xii)神経終末損傷、
(xiii)脳損傷、あるいは
(xiv)それらの組み合わせを含む、請求項112~117のいずれか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記疾患、障害、または状態が、AD、PD、ALS、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症である、請求項60~118のいずれか1項に記載の方法。
【請求項120】
1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するための組成物。
【請求項121】
1つ以上の代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するための組成物。
【請求項122】
前記1つ以上の微生物株が、哺乳動物の微生物叢に由来する、請求項120に記載の使用。
【請求項123】
前記1つ以上の微生物株が、ヒトの微生物叢に由来する、請求項120または122に記載の使用。
【請求項124】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の微生物叢である、請求項123に記載の使用。
【請求項125】
前記ヒトの微生物叢が、前記対象の前記微生物叢を維持または調節するために投与される、請求項124に記載の使用。
【請求項126】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択される、請求項120~125のいずれか1項に記載の使用。
【請求項127】
前記1つ以上の代謝産物が、胆汁酸であるか、またはそれを含む、請求項120~126のいずれか1項に記載の使用。
【請求項128】
前記1つ以上の代謝産物が、タウロウルソデオキシコール酸であるか、またはそれを含む、請求項120~127のいずれか1項に記載の使用。
【請求項129】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項120~126のいずれか1項に記載の使用。
【請求項130】
前記1つ以上の成分または代謝産物が、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチル-L-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0XA0027、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項120~126のいずれか1項に記載の使用。
【請求項131】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項120または122~130のいずれか1項に記載の使用。
【請求項132】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項120または122~131のいずれか1項に記載の使用。
【請求項133】
前記1つ以上の微生物株が、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium breve、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む、請求項120または122~132のいずれか1項に記載の使用。
【請求項134】
前記1つ以上の微生物株が、Bacillus subtilisであるか、またはそれを含む、請求項120または122~133のいずれか1項に記載の使用。
【請求項135】
前記組成物が、2つ以上の微生物株を含む、請求項120または122~134のいずれか1項に記載の使用。
【請求項136】
前記組成物が、5つ以上の微生物株を含む、請求項120または122~135のいずれか1項に記載の使用。
【請求項137】
前記組成物が、10個以上の微生物株を含む、請求項120または122~136のいずれか1項に記載の使用。
【請求項138】
前記組成物が、局所、経口、皮下、静脈内、筋肉内、脳内、髄腔内、直腸、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与用である、請求項120~137のいずれか1項に記載の使用。
【請求項139】
前記組成物が、経口投与用である、請求項138に記載の使用。
【請求項140】
前記組成物が、脳内投与用である、請求項138に記載の使用。
【請求項141】
前記組成物が、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤として製剤化される、請求項120~140のいずれか1項に記載の使用。
【請求項142】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、10~1015CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項120または122~141のいずれか1項に記載の使用。
【請求項143】
前記1つ以上の微生物株のうちの各微生物株が、少なくとも10CFUの濃度で前記組成物中に存在する、請求項120または122~141のいずれか1項に記載の使用。
【請求項144】
前記迷走神経関連疾患、障害、または状態が、AD、PD、ALS、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症である、請求項120~143のいずれか1項に記載の使用。
【請求項145】
前記使用が、神経細胞損傷、神経終末損傷、神経線維損傷、脳損傷、迷走神経関連臓器損傷のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを治療すること、そのリスクを低減すること、改善すること、または予防することを含む、請求項144に記載の使用。
【請求項146】
請求項29~52のいずれか1項に記載の組成物を含む、注射剤。
【請求項147】
請求項29~52のいずれか1項に記載の組成物を含む、栄養補助食品。
【請求項148】
迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するための請求項29~52または120のいずれか1項に記載の組成物を含む、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、それらの各々全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年12月2日に出願された米国仮特許出願第63/285,383号、及び2022年4月12日に出願された同第63/330,149号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、炎症性腸疾患(IBD)、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、多発性硬化症(MS)、自己免疫疾患、肥満、急性膵炎(AP)、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、胃食道逆流症(GERD)、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)、過敏性腸症候群(IBS)、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、及び血管疾患を含む不妊症を含むがこれらに限定されない、多くの疾患、障害、または状態は、迷走神経の機能不全に関連していることが疑われる。現在、全体的な健康、心身の良い状態、ならびに迷走神経の機能、ひいては、迷走神経関連疾患、障害、及び状態(例えば、迷走神経に接続する任意の臓器の疾患を含む)を改善及び/または治療する効果的な治療は存在せず、新しい薬物または治療方法を見出すことが優先事項である。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、本明細書に記載される組成物(例えば、微生物叢組成物)及び方法が、対象(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト、マウスなど))における疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経に関連するもの(例えば、迷走神経に接続する臓器の任意の疾患を含む、例えば、神経変性疾患、障害、または状態(例えば、AD、PD、ALS、自閉症スペクトラム障害、てんかん、双極性障害など)、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患傷害、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節炎、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、血管疾患などを含む不妊症など)を治療するために使用することができるという洞察を提供する。更に、本開示は、本明細書に記載される組成物(例えば、微生物叢組成物)及び方法が、対象において、迷走神経自体の1つ以上の構成要素の健康を治療及び/または改善し(例えば、神経細胞損傷、神経線維損傷、神経終末損傷を予防、改善、及び/または修復し)、ならびにその全体的な機能を改善し(例えば、伝達される信号強度を改善する)、それによって、対象の脳と様々な解剖学的/内部部分(例えば、臓器、組織など)との間のコミュニケーションの改善を提供するために使用することができることを同定する。更に、本開示は、本明細書に記載される組成物(例えば、微生物叢組成物)及び方法が、対象の任意の臓器、組織、及び/または他の内部部分の健康及び全体的な機能を治療及び/または改善するために使用することができることを理解する。とりわけ、本開示は、(例えば、迷走神経に関連する)疾患、障害、または状態を治療し、予防し、及び/またはそのリスクを低減するために使用され得る技術を記載する。いくつかの実施形態では、本開示は、組成物、ならびにそのような組成物(例えば、本明細書に記載される微生物叢組成物)を対象に投与することの効果を評価するため、及び/またはそのような組成物の投与時の対象における代謝産物もしくはメタボロームの効果及び/またはレベルの調節を同定もしくは特性評価するための方法を記載する。いくつかの実施形態では、調節され得る代謝産物は、ある特定の疾患、障害、または状態に関連し得る。いくつかの実施形態では、そのような技術は、(例えば、開示された組成物の投与の前及び後の)特定の対象(例えば、患者)または集団における代謝産物レベル差を識別するために有用であり得る。したがって、本開示はまた、具体的な対象(例えば、患者)及び/または集団における開示された組成物の性質及び効果を同定及び/または評価し、したがって、個々の対象または個々の集団における(例えば、神経系の)疾患、障害、または状態を治療する方法について対象特有の情報を提供するために有用であり得る、技術も提供する。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書で提供される技術は、対象特有の試料中のメタボロームに基づいて対象特有の組成物を同定し、(例えば、対象のメタボロームを調節するために)開示された組成物(例えば、対象特有の組成物)を投与することによって、(例えば、迷走神経に関連する)疾患、障害、または状態を治療及び/または予防するために有用であり得る。したがって、本明細書に記載される技術は、(例えば、迷走神経に関連する)ある特定の疾患、障害、または状態のリスクを低減するため、かつそのような疾患、障害、または状態を治療及び/または予防するための治療薬及びツールとして有用であり得る。
【0004】
本開示は、本明細書に記載される組成物(例えば、微生物叢組成物)が、迷走神経に関与する系の端から端までの機能に直接影響を与えるという洞察を理解する。先行技術は、そのような系の一部、例えば、特定の臓器に関連する機能障害のみを治療することに限定されてきた。本開示は、そのような技術が有益であるが、全体的な問題の一部分のみをトリアージしていることを認識している。したがって、本開示は、例えば、脳、迷走神経、及び1つ以上の接続する臓器の機能を含む、迷走神経軸の全体に沿った機能の改善を対象とする組成物及び方法を提供する。
【0005】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、迷走神経の4つ全ての主要な構成要素の基礎細胞のミトコンドリア、リソソーム、プロテアソーム、及び/またはペルオキシソーム機能を改善する(迷走疾患関連疾患、障害、及び状態(すなわち、(i)1つ以上の臓器、(ii)神経終末、(iii)神経線維、及び(iv)脳)を参照されたい)。更に、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、炎症を縮小し、免疫を適切に調節するこれらの構成要素に関連するか、またはこれらの構成要素における他の経路を改善する。いくつかの実施形態では、これらの効果は、例えば、より健康な臓器の接続、神経終末におけるより良好な感知及び送達の改善、信号が迷走神経を通っていずれかの方向に移動する際の信号の質の改善、ならびに脳機能の回復及び/または改善とともに、迷走神経及び神経炎症におけるものを含む全体的な炎症の低減を含むがこれらに限定されない、この系全体にわたる包括的な性能改善をもたらす。
【0006】
とりわけ、本開示は、迷走神経関連疾患、障害、または状態を治療するか、そのリスクを低減するか、改善するか、または予防する方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上の微生物株、それらの成分、またはそれらの代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上の代謝産物を含む組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、迷走神経関連疾患、障害、または状態は、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、炎症性腸疾患(IBD)、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、多発性硬化症(MS)、自己免疫疾患、肥満、急性膵炎(AP)、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、胃食道逆流症(GERD)、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)、過敏性腸症候群(IBS)、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症である。
【0007】
いくつかの実施形態では、方法は、神経細胞損傷、神経終末損傷、神経線維損傷、脳損傷、迷走神経関連臓器損傷のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを治療すること、そのリスクを低減すること、改善すること、または予防することを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、対象は、動物である。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物、例えば、本明細書に記載される疾患、障害、もしくは状態を体験するか、またはその影響を受けやすい哺乳動物である。いくつかの実施形態では、動物は、脊椎動物、例えば、非ヒト霊長類(特に高等霊長類)、羊、イヌ、げっ歯類(例えば、マウスもしくはラット)、モルモット、ヤギ、ブタ、ネコ、ウサギ、またはウシなどの哺乳動物である。いくつかの実施形態では、動物は、ニワトリ、両生類、爬虫類、または無脊椎動物などの非哺乳動物である。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0009】
いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載される1つ以上の迷走神経関連疾患、障害、もしくは状態に罹患しているか、またはその影響を受けやすい。いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の迷走神経関連疾患、障害、または状態の1つ以上の症状を示す。いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載される1つ以上の迷走神経関連疾患、障害、または状態と診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の迷走神経関連疾患、障害、または状態を診断及び/または治療するために、ある特定の療法を受けているか、または受けたことがある。
【0010】
いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、動物の微生物叢に由来する。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、哺乳動物の微生物叢に由来する。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、ヒトの微生物叢に由来する。いくつかの実施形態では、ヒトの微生物叢は、対象の微生物叢である。いくつかの実施形態では、ヒトの微生物叢は、対象の微生物叢を維持または調節するために投与される。
【0011】
いくつかの実施形態では、(例えば、1つ以上の微生物株の)1つ以上の成分または代謝産物は、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択される。いくつかの実施形態では、代謝産物は、1つ以上の微生物株に由来し得る。いくつかの実施形態では、代謝産物は、微生物株ではない供給源に由来し、例えば、合成的に生成され得る。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ以上の微生物株の)1つ以上の代謝産物は、胆汁酸であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ以上の微生物株の)1つ以上の代謝産物は、タウロウルソデオキシコール酸であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の成分または代謝産物は、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、1つ以上の成分または代謝産物は、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチル-L-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013 C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0 XA0027、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0012】
いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium breve、もしくはそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、Bacillus subtilisであるか、またはそれを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、組成物は、2つ以上の微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、5つ以上の微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、10個以上の微生物株を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所的に、経口で、皮下に、静脈内に、筋肉内に、脳内に、髄腔内に、直腸内に、眼に、硝子体内に、または脈絡膜上に投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、経口投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、脳内に投与される。
【0015】
いくつかの実施形態では、組成物は、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤として製剤化される。
【0016】
いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、10~1015CFUの濃度で組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、少なくとも10CFUの濃度で組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、10コロニー形成単位(CFU)~1020CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、10コロニー形成単位(CFU)~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、10CFU~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各微生物株は、約10CFU~1015CFU、または約10CFU~1014CFU、または約10CFU~1013CFU、または約10CFU~1013CFU、または約10CFU~1012CFU、または約10CFU~1011CFU、または約10CFU~1010CFU、または約10CFU~10CFU、または約10CFU~1010CFU、または約10CFU~1012CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、少なくとも約10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、1010、5×1010、1011、5×1011、1012、またはそれ以上のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、最大でも約1015、5×1014、1014、5×1013、1013、5×1012、1012、5×1011、1011、5×1010、1010、5×10、10、5×10、10、またはそれ以下のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちの各微生物株は、同じ数のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちのいくつかの微生物株は、異なる数のCFUを含む。
【0017】
本開示は、とりわけ、1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療に使用するための組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、1つ以上の代謝産物(例えば、微生物株以外の供給源に由来する(例えば、合成に由来する)を含み、組成物は、迷走神経関連疾患、障害、または状態を治療するためのものである。
【0018】
本開示は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、またはそれらの組み合わせから選択される1つ以上の微生物株を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせから選択される1つ以上の微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、微生物株を含む。いくつかの実施形態では、微生物株は、Bacillus subtilisである。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも2つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも2つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも5つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも5つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.を含むか、またはそれからなる。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.を含むか、またはそれからなる。
【0019】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、1つ以上の代謝産物(例えば、微生物株以外の供給源に由来する(例えば、合成に由来する))を含み、組成物は、迷走神経関連疾患、障害、または状態を治療するためのものである。
【0020】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所、経口、皮下、静脈内、筋肉内、脳内、髄腔内、直腸、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与用である。いくつかの実施形態では、組成物は、経口投与用である。いくつかの実施形態では、組成物は、脳内投与用である。
【0021】
本開示は、本明細書に記載される組成物が、対象における1つ以上の代謝産物の調節に使用するためのものであることを規定する。
【0022】
本開示は、本明細書に記載される組成物が、対象における1つ以上の特徴の調節に使用するためのものであることを規定する。いくつかの実施形態では、1つ以上の特徴は、(i)細胞生存のレベル、(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、(iii)ミトコンドリア機能、(iv)ペルオキシソーム機能、(v)ATPレベル、(vi)プロテアソーム機能、(vii)リソソーム機能、(viii)酸化的ストレス、(ix)炎症、(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、(xi)神経線維損傷、(xii)神経終末損傷、あるいは(xiii)脳損傷であるか、あるいはそれを含む。
【0023】
本開示は、本明細書に記載される組成物が、対象における1つ以上の代謝産物を調節する、1つ以上の微生物株の能力を特徴とする使用のためのものであることを規定する。
【0024】
本開示は、本明細書に記載される組成物の使用が、対象における疾患、障害、または状態を治療または改善するためのものであり、疾患、障害、または状態が、1つ以上の代謝産物に関連することを規定する。本開示は更に、本明細書に記載される組成物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択され得る、1つ以上の成分または代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防または改善に使用するためのものであることを規定する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物の使用は、本明細書に記載される迷走神経に関連する疾患、障害、または状態を治療または改善するためのものである。いくつかの実施形態では、疾患、障害、または状態は、AD、PD、ALS、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症である。いくつかの実施形態では、使用は、神経細胞損傷、神経終末損傷、神経線維損傷、脳損傷、迷走神経関連臓器損傷のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを治療すること、そのリスクを低減すること、改善すること、または予防することを含む。
【0025】
本開示は、微生物株を、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に接触させることと、微生物株が培養物の特徴を変化させたかどうかを決定することであって、特徴が、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、決定することと、を含む、微生物株をスクリーニングする方法を提供する。
【0026】
いくつかの実施形態では、決定するステップは、接触させるステップの実施の前及び後に特徴を比較することを含む。いくつかの実施形態では、決定するステップは、接触させるステップの後に特徴を同等の参照と比較することを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、同等の参照は、過去の参照である。いくつかの実施形態では、同等の参照は、陰性対照参照である。いくつかの実施形態では、同等の参照は、陽性対照参照である。
【0028】
いくつかの実施形態では、特徴は、細胞生存のレベルである。いくつかの実施形態では、特徴は、核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性である。いくつかの実施形態では、特徴は、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、プロテアソーム機能、またはリソソーム機能のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、炎症であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、ATPレベルであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、細胞損傷(例えば、神経細胞)のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、または脳損傷のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、酸化的ストレスであるか、またはそれを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、微生物株は、培養物の1つ以上の特徴を変化させた。いくつかの実施形態では、1つ以上の特徴は、本明細書に記載される迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する。いくつかの実施形態では、1つ以上の特徴は、(i)細胞生存のレベル、(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、(iii)ミトコンドリア機能、(iv)ペルオキシソーム機能、(v)ATPレベル、(vi)プロテアソーム機能、(vii)リソソーム機能、(viii)酸化的ストレス、(ix)炎症、(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、(xi)神経線維損傷、(xii)神経終末損傷あるいは(xiii)脳損傷であるか、あるいはそれを含む。
【0030】
本開示は、1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、1つ以上の成分または代謝産物を含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、代謝産物は、1つ以上の微生物株に由来し得る。いくつかの実施形態では、代謝産物は、微生物株ではない供給源に由来し、例えば、合成的に生成され得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、微生物株または代謝産物は、対象の特徴を変化させた。いくつかの実施形態では、特徴は、細胞生存のレベルである。いくつかの実施形態では、特徴は、核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性である。いくつかの実施形態では、特徴は、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、プロテアソーム機能、またはリソソーム機能のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、炎症であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、ATPレベルであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、細胞損傷(例えば、神経細胞)のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、または脳損傷のうちの1つ以上であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、特徴は、酸化的ストレスであるか、またはそれを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、微生物株は、対象の1つ以上の特徴を変化させ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の特徴は、(i)細胞生存のレベル、(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、(iii)ミトコンドリア機能、(iv)ペルオキシソーム機能、(v)ATPレベル、(vi)プロテアソーム機能、(vii)リソソーム機能、(viii)酸化的ストレス、(ix)炎症、(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、(xi)神経線維損傷、(xii)神経終末損傷、あるいは(xiii)脳損傷であるか、あるいはそれを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、特徴は、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する。
【0034】
本開示は、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に微生物株を添加することと、微生物株が神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルに影響を及ぼすかどうかを決定することであって、1つ以上の特徴が、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、決定することと、を含む、微生物株を特性評価する方法を提供する。
【0035】
本開示は、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に1つ以上の微生物株を添加するステップと、1つ以上の微生物株が神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルに影響を及ぼすかどうかを決定するステップであって、1つ以上の特徴が、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、ステップと、を含む、1つ以上の微生物株、成分、またはその代謝産物を特性評価することを含む、薬学的治療を製造する方法を提供する。
【0036】
本開示は、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、フィルム、注射剤、または点眼剤に、1つ以上の微生物株、成分、またはその代謝産物(例えば、異なる供給源(例えば、微生物株、合成など)に由来する代謝産物)を添加することを含む、薬学的治療を製造する方法を提供する。
【0037】
本開示は、迷走神経関連疾患、障害、または状態をモデル化する神経細胞または神経細胞株を含む培養物に微生物株を添加することと、微生物株が神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルに影響を及ぼすかどうかを決定することであって、1つ以上の特徴が、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する、決定することと、を含む、培養物の1つ以上の特徴に影響を及ぼす能力について微生物株を評価する方法を提供する。
【0038】
いくつかの実施形態では、方法は、微生物株を培養物に添加する前に、培養物中の神経細胞または神経細胞株の1つ以上の特徴のレベルを決定することと、微生物株を培養物に添加した後に、培養物中の神経細胞または神経細胞株の同じ1つ以上の特徴のレベルを決定することと、微生物株を添加する前に決定された1つ以上の特徴のレベルを、微生物株を添加した後に決定された1つ以上の特徴のレベルと比較することと、を更に含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、1つ以上の特徴は、(i)細胞生存のレベル、(ii)核酸もしくはタンパク質、またはその形態のレベルまたは活性、(iii)ミトコンドリア機能、(iv)ペルオキシソーム機能、(v)ATPレベル、(vi)プロテアソーム機能、(vii)リソソーム機能、(viii)酸化的ストレス、(ix)炎症、(x)神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、(xi)神経線維損傷、(xii)神経終末損傷、(xiii)脳損傷、あるいは(xiv)それらの組み合わせを含む。
【0040】
本開示は、本明細書に記載される組成物が、1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するためのものであることを規定する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、1つ以上の代謝産物(例えば、微生物株以外の供給源に由来する(例えば、合成に由来する))を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するためのものである。
【0041】
本開示は、本明細書に記載される組成物が、1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するためのものであり、(例えば、1つ以上の微生物株の)1つ以上の成分または代謝産物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択されることを規定する。本開示は更に、本明細書に記載される組成物が、付属書類1、付属書類3、または付属書類4から選択され得る、1つ以上の成分または代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するためのものであることを規定する。
【0042】
いくつかの実施形態では、代謝産物は、1つ以上の微生物株に由来し得る。いくつかの実施形態では、代謝産物は、微生物株ではない供給源に由来し、例えば、合成的に生成され得る。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ以上の微生物株の)1つ以上の成分または代謝産物は、胆汁酸である。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ以上の微生物株の)1つ以上の成分または代謝産物は、タウロウルソデオキシコール酸である。いくつかの実施形態では、1つ以上の成分または代謝産物は、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、1つ以上の成分または代謝産物は、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチル-L-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013 C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0 XA0027、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0043】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、1つ以上の微生物株、その成分、またはその代謝産物を含む、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、神経細胞損傷、神経終末損傷、神経線維損傷、脳損傷、迷走神経関連臓器損傷のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを治療すること、そのリスクの低減、改善、または予防に使用するためのものである。
【0044】
いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、またはそれらの組み合わせから選択される1つ以上の微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせから選択される1つ以上の微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、微生物株は、Bacillus subtilisである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも2つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも2つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも5つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも5つの微生物株を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp.を含むか、またはそれからなる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される使用のためのものであり、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacteriumを含むか、またはそれからなる。
【0045】
本開示は、本明細書に記載される組成物を含む、注射剤を提供する。
【0046】
本開示は、本明細書に記載される組成物を含む、栄養補助食品を提供する。
【0047】
本開示は、迷走神経関連疾患、障害、または状態の治療または予防に使用するための本明細書に記載される組成物を含む、キットを提供する。
【0048】
本開示によって包含されるこれら及び他の態様は、以下及び特許請求の範囲でより詳細に記載される。
【0049】
定義
本発明の範囲は、本明細書に添付される特許請求の範囲によって定義され、本明細書に記載されるある特定の実施形態によって限定されない。当業者は、本明細書を読むと、そのような記載された実施形態と同等であるか、または別様に特許請求の範囲内であり得る、様々な修正を認識するであろう。一般に、本明細書で使用される用語は、別途明確に示されない限り、当該技術分野内のその理解された意味に従う。ある特定の用語の明示的な定義が以下に提供され、本明細書の全体を通した特定の事例におけるこれら及び他の用語の意味は、文脈から当業者に明確となるであろう。
【0050】
請求項の要素を修飾するための請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」などの序数用語の使用は、それ自体では、1つの請求項の要素の別の請求項に対するいずれの優先順位、優位、もしくは順序、または方法の行為が実施される時間的順序も表さないが、ある特定の名称を有する1つの請求項の範囲の要素を、(序数用語の使用がなければ)同じ名称を有する別の請求項の範囲の要素と区別して、請求項の要素を区別するために、単に標識として使用されるにすぎない。
【0051】
本明細書で使用される場合の冠詞「a」及び「an」は、明確に反対に示されない限り、複数の指示対象を含むと理解されるべきである。群の1つ以上の構成要素間に「または」を含む請求項または説明は、群の構成要素のうちの1つ、1つより多く、または全てが、明確に反対に示されない限り、または別様に文脈から明白ではない限り、所与の生成物もしくは過程に存在するか、それに採用されるか、または別様にそれに関連性がある場合、満たされているとみなされる。いくつかの実施形態では、群の正確に1つの構成要素が、所与の生成物もしくは過程に存在するか、それに採用されるか、または別様に関連性がある。いくつかの実施形態では、1つより多くまたは全ての群の構成要素は、所与の生成物もしくは過程に存在するか、それに採用されるか、または別様に関連性がある。本発明は、別途指示されない限り、または矛盾もしくは不一致が生じることが当業者に明白とならない限り、列挙された請求項のうちの1つ以上からの1つ以上の制限、要素、条項、記述用語などが、同じ基本請求項(または関連性がある場合、任意の他の請求項)に従属する別の請求項に導入される、全ての変形例、組み合わせ、及び置換を包含することを理解されたい。要素がリストとして(例えば、マーカッシュ群または同様の形式で)提示される場合、要素の各下位群も開示され、任意の要素(複数可)を群から除去することができることを理解されたい。一般に、実施形態または態様が、特定の要素、特徴などを「含む」と称される場合、ある特定の実施形態または態様は、そのような要素、特徴などから「なる」か、または「本質的になる」ことが理解されるべきである。簡潔にする目的のために、それらの実施形態は、全ての場合に本明細書では非常に多くの言葉で具体的に記載されているわけではない。また、任意の実施形態または態様は、具体的な除外が本明細書に記載されているかどうかにかかわらず、明示的に請求項から除外され得ることも理解されるべきである。
【0052】
投与:本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、典型的には、対象または系への薬剤の送達を達成するための対象または系への組成物の投与を指す。いくつかの実施形態では、薬剤は、組成物であるか、または組成物に含まれ、いくつかの実施形態では、薬剤は、組成物またはその1つ以上の成分の代謝を通して生成される。当業者は、適切な状況で、対象、例えば、ヒトへの投与に利用され得る、様々な経路を認識するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、投与は、眼、蛍光、非経口、局所などであり得る。いくつかの特定の実施形態では、投与は、気管支(例えば、気管内点滴による)、口腔、皮膚(例えば、真皮に局所的、皮内、皮膚間、経皮などのうちの1つ以上であるか、またはそれを含み得る)、経腸、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻腔内、腹腔内、髄腔内、静脈内、脳室内、具体的な臓器内(例えば、肝内)、粘膜、鼻腔、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(例えば、気管内点滴による)、膣、硝子体などであり得る。本開示によって提供される多くの実施形態では、投与は、経口投与である。いくつかの実施形態では、投与は、単回用量のみを伴い得る。いくつかの実施形態では、投与は、固定数の用量の適用を伴い得る。いくつかの実施形態では、投与は、断続的(例えば、時間的に分離された複数の用量)及び/または周期的(例えば、共通の期間によって分離された個々の用量)投与である投与を伴い得る。いくつかの実施形態では、投与は、少なくとも選択された期間にわたる連続投与(例えば、灌流)を伴い得る。細胞の投与は、送達された細胞または細胞の成分の少なくとも一部が生存可能なままである、対象における所望の位置への送達をもたらす、任意の適切な経路によるものであり得る。対象への投与後の細胞の生存の期間は、数時間、例えば、24時間ほどの短さから、数日、数年もの長さ、すなわち、長期生着であり得る。いくつかの実施形態では、投与は、1つ以上の細菌代謝産物及び/または副産物を含むが、完全に生存可能な細菌細胞を欠く、細菌抽出物または調製物の送達を含む。
【0053】
類似体:本明細書で使用される場合、「類似体」という用語は、1つ以上の特定の構造的特徴、要素、成分、または部分を参照物質と共有する物質を指す。典型的には、「類似体」は、例えば、コアまたはコンセンサス構造を共有する、参照物質との顕著な構造的類似性を示すが、ある特定の個別の点では異なる。いくつかの実施形態では、類似体は、例えば、参照物質の化学操作によって、参照物質から生成することができる物質である。いくつかの実施形態では、類似体は、参照物質を生成するものと実質的に同様の(例えば、複数のステップを共有する)合成過程の実施を通して生成することができる物質である。いくつかの実施形態では、類似体は、参照物質を生成するために使用されるものとは異なる合成過程の実施を通して生成されるか、または生成することができる。
【0054】
およそ:1つ以上の目的の値に適用される場合、記載された参照値と同様である値を含む。ある特定の実施形態では、「およそ」または「約」という用語は、別途記載されない限り、または別様に文脈から明白でない限り(そのような数が可能性のある値の100%を超える場合を除く)、記載された参照値の±10%以内(以上または以下)である値の範囲を指す。
【0055】
同等の:本明細書で使用される場合、「同等の」という用語は、当業者が、観察された差異または類似性に基づいて、結論が合理的に引き出され得ることを理解するように、互いに同一ではない場合があるが、それらの間の比較を可能にするために十分に類似している、2つ以上の薬剤、実体、状況、条件のセット、対象などを指す。いくつかの実施形態では、同等の条件のセット、状況、個体、または集団は、複数の実質的に同一の特徴及び1つまたは少数の変化した特徴によって特徴付けられる。当業者は、文脈において、2つ以上のそのような薬剤、実体、状況、条件のセットなどが同等とみなされるために、どの程度の同一性が任意の所与の状況で必要とされるかを理解するであろう。例えば、当業者は、状況のセット、個体、または集団が、異なる状況のセット、個体、もしくは集団の下で、またはそれを用いて取得された結果、または観察された現象の差異が、多様である特徴の変動によって引き起こされるか、または変動を示すという合理的な結論を保証するために十分な数及びタイプの実質的に同一の特徴によって特徴付けられるときに、互いに同等であることを理解するであろう。
【0056】
保存的:本明細書で使用される場合、類似化学特性(例えば、電荷または疎水性)を有する側鎖R基を有する別のアミノ酸残基によるアミノ酸残基の置換を含む、保存的アミノ酸置換を記載するときの事例を指す。一般に、保存的アミノ酸置換は、タンパク質の目的の機能特性、例えば、リガンドに結合する受容体の能力を実質的に変化させない。類似化学特性を有する側鎖を有するアミノ酸の基の例としては、グリシン(Gly、G)、アラニン(Ala、A)、バリン(Val、V)、ロイシン(Leu、L)、及びイソロイシン(Ile、I)などの脂肪族側鎖、セリン(Ser、S)及びトレオニン(Thr、T)などの脂肪族ヒドロキシル側鎖、アスパラギン(Asn、N)及びグルタミン(Gln、Q)などのアミド含有側鎖、フェニルアラニン(Phe、F)、チロシン(Tyr、Y)、及びトリプトファン(Trp、W)などの芳香族側鎖、リジン(Lys、K)、アルギニン(Arg、R)、及びヒスチジン(His、H)などの塩基性側鎖、アスパラギン酸(Asp、D)及びグルタミン酸(Glu、E)などの酸性側鎖、ならびにシステイン(Cys、C)及びメチオン(Met、M)などの硫酸含有側鎖が挙げられる。保存的アミノ酸置換基としては、例えば、バリン/ロイシン/イソロイシン(Val/Leu/Ile、V/L/I)、フェニルアラニン/チロシン(Phe/Tyr、F/Y)、リジン/アルギニン(Lys/Arg、K/R)、アラニン/バリン(Ala/Val、A/V)、グルタミン酸塩/アスパラギン酸塩(Glu/Asp、E/D)、及びアスパラギン/グルタミン(Asn/Gln、N/Q)が挙げられる。いくつかの実施形態では、保存的アミノ酸置換は、例えば、アラニンスキャニング変異誘発で使用される、アラニンによるタンパク質中の任意の天然残基の置換であり得る。いくつかの実施形態では、参照によりその全体で本明細書に組み込まれる、Gonnet,G.H.et al.,1992,Science 256:1443-1445に開示される、PAM250対数尤度行列内の正の値を有する保存的置換が行われる。いくつかの実施形態では、置換は、適度に保存的な置換であり、置換は、PAM250対数尤度行列内の非負の値を有する。
【表1】
【0057】
対照:本明細書で使用される場合、結果が比較される標準である「対照」の当技術分野で理解される意味を指す。典型的には、対照は、変数についての結論を下すためにそのような変数を単離することによって、実験の完全性を増強するために使用される。いくつかの実施形態では、対照は、比較対象を提供するために試験反応またはアッセイと同時に実施される反応またはアッセイである。「対照」はまた、「対照動物」も含む。「対照動物」は、本明細書に記載される修飾、本明細書に記載される異なる修飾を有するか、または修飾なし(すなわち、野生型動物)であり得る。1つの実験では、「試験」(すなわち、試験されている変数)が適用される。第2の実験では、試験されている変数である「対照」は、適用されない。いくつかの実施形態では、対照は、過去の対照(すなわち、以前に実施された試験もしくはアッセイの対照、または以前から知られている量もしくは結果)である。いくつかの実施形態では、対照は、印刷された、もしくは別様に保存された記録であるか、またはそれを含む。対照は、陽性対照または陰性対照であり得る。
【0058】
決定すること、測定すること、評価すること(evaluating)、評価すること(assessing)、アッセイすること、及び分析すること:決定すること、測定すること、評価すること(evaluating)、評価すること(assessing)、アッセイすること、及び分析することは、任意の形態の測定を指すために本明細書で互換的に使用され、要素が存在するかどうかを決定することを含む。これらの用語は、定量的及び/または定性的決定の両方を含む。アッセイすることは、相対的または絶対的であり得る。「の存在についてアッセイすること」は、存在するものの量を決定すること、及び/またはそれが存在するかもしくは不在であるかどうかを決定することであり得る。
【0059】
剤形:当業者は、「剤形」という用語が、対象に投与するための薬剤(例えば、治療剤)の物理的に個別の単位を指すために使用され得ることを理解するであろう。典型的には、各そのような単位は、所定の分量の薬剤を含有する。いくつかの実施形態では、そのような分量は、(すなわち、治療投与計画で)関連性のある集団に投与されたときに所望のまたは有益な結果と相関することが決定されている投与計画に従って投与するために適切な単位投薬量(またはその全画分)である。当業者は、特定の対象に投与される治療組成物または薬剤の総量が、1人以上の主治医によって決定され、複数の剤形の投与を伴い得ることを理解する。
【0060】
投与計画:当業者は、「投与計画」という用語が、典型的には期間によって分離される、対象に個別に投与される単位用量(典型的には1回より多い)のセットを指すために使用され得ることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、所与の薬剤は、1回以上の用量を伴い得る、推奨される投与計画を有する。いくつかの実施形態では、投与計画は、複数の用量を含み、その各々は、時間的に他の用量から分離される。いくつかの実施形態では、個々の用量は、同じ長さの期間によって互いから分離され、いくつかの実施形態では、投与計画は、複数の用量、及び個々の用量を分離する少なくとも2つの異なる期間を含む。いくつかの実施形態では、投与計画内の全ての用量は、同じ単位用量の量である。いくつかの実施形態では、投与計画内の異なる用量は、異なる量である。いくつかの実施形態では、投与計画は、第1の用量の量での第1の用量、続いて、第1の用量の量とは異なる第2の用量の量での1回以上の追加の用量を含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、第1の用量の量での第1の用量、続いて、第1の用量の量と同じ第2の用量の量での1回以上の追加の用量を含む。いくつかの実施形態では、投与計画は、関連性のある集団にわたって投与されたときに、所望のまたは有益な結果と相関する。
【0061】
操作された:一般に、「操作された」という用語は、人の手によって操られているという側面を指す。例えば、細胞または生物は、その遺伝情報が変化されるように操られた(例えば、以前に存在しなかった新しい遺伝物質が、例えば、形質転換、交配、体細胞ハイブリダイゼーション、トランスフェクション、形質導入、もしくは他の機構によって導入されたか、または以前に存在した遺伝物質が、例えば、置換もしくは欠失変異によって、あるいは交配プロトコルによって変化もしくは除去される)場合に、「操作された」とみなされる。一般的な実践であるように、かつ当業者によって理解されるように、操作されたポリヌクレオチドまたは細胞の子孫は、典型的には、実際の操作が以前の実体に実施されたにもかかわらず、依然として「操作された」と称される。
【0062】
賦形剤:本明細書で使用される場合、例えば、所望の一貫性もしくは安定化効果を提供するか、またはそれに寄与するために、薬学的組成物に含まれ得る不活性(例えば、非治療)剤を指す。いくつかの実施形態では、好適な薬学的賦形剤としては、例えば、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール、及び同等物が挙げられ得る。
【0063】
機能的:本明細書で使用される場合、「機能的」生体分子は、それが特性評価される特性及び/または活性を示す形態の生体分子である。生体分子は、2つの機能(すなわち、二官能性)または多くの機能(すなわち、多官能性)を有し得る。
【0064】
遺伝子:本明細書で使用される場合、生成物(例えば、RNA産物及び/またはポリペプチド産物)をコードする染色体中のDNA配列を指す。いくつかの実施形態では、遺伝子は、コード配列(すなわち、特定の生成物をコードする配列)を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子は、非コード配列を含む。いくつかの特定の実施形態では、遺伝子は、コード(例えば、エキソン)配列及び非コード(例えば、イントロン)配列の両方を含み得る。いくつかの実施形態では、遺伝子は、例えば、遺伝子発現の1つ以上の態様(例えば、細胞型特異的発現、誘導性発現など)を制御するか、またはそれに影響を及ぼし得る、1つ以上の調節配列(例えば、プロモーター、エンハンサーなど)及び/またはイントロン配列を含み得る。明確にする目的のために、本開示で使用される場合、「遺伝子」という用語は、概して、ポリペプチドまたはその断片をコードする核酸の一部を指し、本用語は、文脈から当業者に明確となるように、任意選択的に調節配列を包含し得ることに留意されたい。この定義は、非タンパク質コード発現単位への「遺伝子」という用語の適用を排除することを意図しておらず、むしろ、ほとんどの場合、本書で使用される場合の本用語がポリペプチドをコードする核酸を指すことを明確にすることを意図している。
【0065】
改善する、増加させる、増進する、阻害する、または低減する:本明細書で使用される場合、「改善する」、「増加させる」、「増進する」、「阻害する」、「低減する」という用語、またはそれらの文法的同等物は、ベースラインまたは他の参照測定値と相対的である値を示す。いくつかの実施形態では、値は、ベースラインまたは他の参照測定値と統計的に有意に異なる。いくつかの実施形態では、適切な参照測定値は、特定の薬剤もしくは治療の存在がない(例えば、その前及び/または後の)別様に同等の条件下で、または適切な同等の参照薬剤の存在下で、特定の系における(例えば、単一の個体における)測定値であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、適切な参照測定値は、関連性のある薬剤もしくは治療の存在下で特定の方法で応答することが知られているか、もしくは予期される同等の系における測定値であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、適切な参照は、負の参照であり、いくつかの実施形態では、適切な参照は、正の参照である。
【0066】
単離された:本明細書で使用される場合、(1)(自然界及び/または実験設定であるかどうかにかかわらず)最初に産生されたときに会合した、成分のうちの少なくともいくつかから分離された、及び/または(2)人の手によって設計、産生、調製、及び/または製造された、物質及び/または実体を指す。いくつかの実施形態では、単離された物質または実体は、濃縮され得、いくつかの実施形態では、単離された物質または実体は、純粋であり得る。いくつかの実施形態では、単離された物質及び/または実体は、それらが最初に会合した他の成分の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超から分離され得る。いくつかの実施形態では、単離された薬剤は、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超純粋である。本明細書で使用される場合、物質は、他の成分を実質的に含まない場合、「純粋」である。いくつかの実施形態では、当業者によって理解されるように、物質は、例えば、1つ以上の担体または賦形剤(例えば、緩衝液、溶媒、水など)などのある特定の他の成分と組み合わせられた後に、依然として「濃縮された」、「単離された」、または「純粋」とみなされ得、そのような実施形態では、物質の単離または純度率が、そのような担体または賦形剤を含むことなく計算される。当業者は、(例えば、分画、抽出、沈殿、または他の分離のうちの1つ以上を使用して)物質または薬剤を単離(例えば、濃縮または精製)するための様々な技術を認識している。
【0067】
レベル:本明細書で使用される場合、「レベル」という用語は、物質(例えば、代謝産物)の量または分量のスケールを指す。いくつかの実施形態では、レベルは、単に、物質の存在または非存在であり得る。物質のレベルは、複数の方法または形式で表され得る。例えば、いくつかの実施形態では、レベルは、割合(%)、重量の尺度(例えば、mg、μg、ngなど)、濃度の尺度(例えば、mg/mL、μg/mL、ng/mLなど)、体積の尺度(例えば、mL、μL、nLなど)として、変化%などで表される。
【0068】
代謝産物:本明細書で使用される場合、「代謝産物」という用語は、代謝中に作製または使用される物質(例えば、小分子、巨大分子、有機化合物、または無機化合物)を指す。代謝は、概して、物質(例えば、食物、薬物、化学物質、細胞、または組織)が化学的に分解される過程として理解される。いくつかの実施形態では、代謝産物は、最終生成物である。いくつかの実施形態では、代謝産物は、中間体である。例示的な代謝産物が、本明細書で、例えば、付属書類1-1、1-3、3、及び4で提供される。例示的な代謝経路が、本明細書で、例えば、付属書類1-2で提供される。
【0069】
薬学的組成物:本明細書で使用される場合、「薬学的組成物」という用語は、活性剤が1つ以上の薬学的に許容される担体とともに製剤化される組成物を指す。いくつかの実施形態では、活性剤は、関連性のある集団に投与されたときに所定の治療効果を達成する統計的に有意な確率を示す治療計画における投与のために適切な単位用量の量で存在する。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、以下:眼内投与、硝子体内投与、脈絡膜上投与、経口投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、脳内投与、髄腔内投与用に適合されたもの、例えば、ドレンチ(水性もしくは非水性溶液または懸濁液)、錠剤、例えば、口腔、舌下、及び全身吸収のために標的化されたもの、ボーラス、粉末、顆粒、舌に適用するためのペースト、カプセル、粉末などを含む、固体または液体形態の投与用に特別に製剤化され得る。いくつかの実施形態では、活性剤は、細胞または細胞の集団(例えば、エラギタニン-酵素-合成(EES)微生物の、例えば培養物)であり得るか、またはそれを含み得、いくつかの実施形態では、活性剤は、細胞または細胞の集団(例えば、培養物)の抽出物または成分であってもよい。いくつかの実施形態では、活性剤は、細胞または細胞の集団(例えば、培養物、例えば、エラギタンニン酵素合成(EES)微生物)であり得るか、またはそれを含み得、いくつかの実施形態では、活性剤は、細胞または細胞の集団(例えば、培養物)の抽出物または成分であり得るか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、活性剤は、単離された、精製された、もしくは純粋な化合物であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、活性剤は、インビトロで(例えば、化学合成及び/または酵素合成を介して)合成されている場合がある。いくつかの実施形態では、活性剤は、天然産物(その天然源から単離されるか、もしくはインビトロで合成されるかどうかにかかわらず)であるか、またはそれを含み得る。
【0070】
薬学的に許容される:本明細書で使用される場合、例えば、本明細書に開示される薬学的組成物を製剤化するために使用される担体、希釈剤、または賦形剤を参照して使用され得る、「薬学的に許容される」という用語は、担体、希釈剤、または賦形剤が、組成物の他の成分と適合性があり、そのレシピエントに有害ではないことを意味する。
【0071】
薬学的に許容される担体:本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、主題の化合物を1つの臓器または身体の一部から別の臓器または身体の別の一部に運搬または輸送することに関与する、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、または溶媒封入材料などの薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクルを意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性があり、対象(例えば、患者)に有害ではないという意味で「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体として機能することができる材料のいくつかの例としては、ラクトース、グルコース、及びスクロースなどの糖、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなどのデンプン、セルロース、ならびにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロースなどのその誘導体、粉末トラガカント、麦芽、ゼラチン、タルク、ココアバター及び坐剤ワックスなどの賦形剤、ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油などの油、プロピレングリコールなどのグリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル、寒天、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、アルギン酸、発熱物質を含まない水、等張食塩水、リンガー溶液、エチルアルコール、pH緩衝溶液、ポリエステル、ポリカーボネート及び/またはポリ無水物、ならびに薬学的製剤に採用される他の非毒性適合性物質が挙げられる。
【0072】
プレバイオティクス:本明細書で使用される場合、「プレバイオティクス」は、宿主に利益を付与し得る(または付与しない場合がある)、組成物及び/または胃腸の微生物相における活性の両方の具体的な変化を可能にするか、または促進する成分を指す。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、以下のうちの1つ以上を含むことができる:プレバイオティクスは、ナシ状果抽出物、液果抽出物、及びクルミ抽出物を含む。
【0073】
予防:本明細書で使用される場合の「予防」という用語は、特定の疾患、障害、または状態の1つ以上の症状の発症の遅延、及び/または頻度及び/または重症度の低減を指す。いくつかの実施形態では、予防は、疾患、障害、または状態の1つ以上の症状の発症、頻度、及び/または強度の統計的に有意な減少が、疾患、障害、または状態の影響を受けやすい集団で観察される場合、薬剤が特定の疾患、障害、または状態を「予防する」とみなされるように、集団ベースで評価される。いくつかの実施形態では、予防は、例えば、疾患、障害、または状態の発症が所定の期間にわたって遅延されたときに、完全とみなされ得る。
【0074】
参照:本明細書で使用される場合、比較が実施される標準または対照を説明する。例えば、いくつかの実施形態では、目的の薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値が、参照もしくは対照薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値と比較される。いくつかの実施形態では、参照または対照は、目的の試験または決定と実質的に同時に試験及び/または決定される。いくつかの実施形態では、参照または対照は、任意選択的に有形媒体で具現化される過去の参照または対照である。典型的には、当業者によって理解されるように、参照または対照は、評価を受けているものと同等の条件または状況下で決定または特性評価される。当業者は、特定の可能性のある参照または対照への依拠及び/またはそれとの比較を正当化するために十分な類似性が存在するときを理解するであろう。いくつかの実施形態では、参照は、陰性対照参照であり、いくつかの実施形態では、参照は、陽性対照参照である。
【0075】
リスク:文脈から理解されるように、疾患、障害、及び/または状態の「リスク」は、特定の個体が疾患、障害、及び/または状態を発症する可能性を指す。いくつかの実施形態では、リスクは、割合として表される。いくつかの実施形態では、リスクは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または最大100%である。いくつかの実施形態では、リスクは、参照試料または参照試料の群に関連するリスクに対するリスクとして表される。いくつかの実施形態では、参照試料または参照試料の群は、疾患、障害、状態及び/または事象の既知のリスクを有する。いくつかの実施形態では、参照試料または参照試料の群は、特定の個体と同等の個体に由来する。いくつかの実施形態では、相対リスクは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上である。
【0076】
試料:本明細書で使用される場合、「試料」という用語は、典型的には、目的の供給源から取得されるか、またはそれに由来する材料のアリコートを指す。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、生物学的または環境的供給源である。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、細胞、もしくは微生物、植物、あるいは動物(例えば、ヒト)などの生物であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、生物学的組織もしくは流体であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、生物学的組織または流体は、羊水、房水、腹水、胆汁、骨髄、血液、母乳、脳脊髄液、耳垢、乳糜、糜粥、射精液、内リンパ液、滲出液、糞便、胃酸、胃液、リンパ液、粘液、心膜液、外リンパ液、腹膜液、胸水、膿、カタル性分泌物、唾液、皮脂、精液、血清、恥垢、痰、滑液、汗、涙、尿、膣分泌物、硝子体液、嘔吐、血漿、粘液、消化液、便、及び/またはそれらの組み合わせもしくは成分(複数可)であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、生物学的流体は、細胞内液、細胞外液、血管内液(血漿)、間質液、リンパ液、及び/または経細胞液であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、生物学的流体は、植物滲出液であるか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、生物学的組織または試料は、例えば、吸引物、生検(例えば、細針または組織生検)、スワブ(例えば、口腔、鼻、皮膚、または膣スワブ)、擦過、外科手術、洗浄(washingまたはlavage)(例えば、気管支肺胞上皮、導管、鼻、眼、口腔、子宮、膣、または他の洗浄(washingもしくはlavage))によって取得され得る。いくつかの実施形態では、生物学的試料は、個体から取得された細胞であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、試料は、任意の適切な手段によって目的の供給源から直接取得される「一次試料」である。いくつかの実施形態では、文脈から明確となるように、「試料」という用語は、一次試料を処理することによって(例えば、一次試料の1つ以上の成分を除去することによって、及び/または1つ以上の薬剤を一次試料に添加することによって)取得される調製物を指す。例えば、半透過性膜を使用して濾過する。そのような「処理された試料」は、例えば、試料から抽出されるか、または核酸の増幅もしくは逆転写、ある特定の成分の単離及び/または精製などの1つ以上の技術に一次試料を供することによって取得される、核酸またはタンパク質を含み得る。
【0077】
小分子:本明細書で使用される場合、「小分子」という用語は、約3,000ダルトンを下回る分子量の小有機または無機分子を指す。一般に、小分子は、3,000ダルトン(Da)未満の分子量を有し得る。小分子は、例えば、少なくとも約100Da~約3,000Da(例えば、約100~約3,000Da、約100~約2500Da、約100~約2,000Da、約100~約1,750Da、約100~約1,500Da、約100~約1,250Da、約100~約1,000Da、約100~約750Da、約100~約500Da、約200~約1500、約500~約1000、約300~約1000Da、または約100~約250Da)であり得る。
【0078】
対象:本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、提供された治療が投与される個体を指す。いくつかの実施形態では、対象は、動物である。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物、例えば、本明細書に記載される疾患、障害、もしくは状態を体験するか、またはその影響を受けやすい哺乳動物である。いくつかの実施形態では、動物は、脊椎動物、例えば、非ヒト霊長類(特に高等霊長類)、羊、イヌ、げっ歯類(例えば、マウスもしくはラット)、モルモット、ヤギ、ブタ、ネコ、ウサギ、またはウシなどの哺乳動物である。いくつかの実施形態では、動物は、ニワトリ、両生類、爬虫類、または無脊椎動物モデルC.elegansなどの非哺乳動物である。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載される1つ以上の疾患、障害、もしくは状態に罹患しているか、またはその影響を受けやすい。いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載される1つ以上の疾患、障害、または状態の1つ以上の症状を示す。いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載される1つ以上の疾患、障害、または状態と診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、または状態を診断及び/または治療するために、ある特定の治療を受けているか、または受けた。別の実施形態では、対象は、疾患モデルとしての実験動物または代用動物である。
【0079】
実質的に:本明細書で使用される場合、目的の特徴または特性の全もしくはほぼ全範囲または程度を示す定性的状態を指す。生物学的分野の当業者は、生物学的及び化学的現象が、たとえあるとしても、めったに完了に至らない、及び/または完全性まで進まないか、または絶対的な結果を達成もしくは回避しないことを理解するであろう。したがって、「実質的に」という用語は、多くの生物学的及び化学的現象に固有の完全性の潜在的な欠如を捕捉するために本明細書で使用される。
【0080】
治療計画:「治療計画」は、その用語が本明細書で使用される場合、関連性のある集団にわたる投与が所望のまたは有益な治療転帰と相関し得る、投与計画を指す。
【0081】
治療有効量:本明細書で使用される場合、それが投与される、所望の効果を生じる量を意味する。いくつかの実施形態では、本用語は、治療投与計画に従って疾患、障害、及び/または状態に罹患しているか、またはその影響を受けやすい集団に投与されると、疾患、障害、及び/または状態を治療するために十分である量を指す。いくつかの実施形態では、治療有効量は、疾患、障害、及び/または状態の1つ以上の症状の発生率及び/または重症度を低減し、及び/または発症を遅延させる量である。当業者は、「治療有効量」という用語が、実際には、特定の個体において成功した治療が達成されることを必要としないことを理解するであろう。むしろ、治療有効量は、そのような治療を必要とする対象(例えば、患者)に投与されると、有意数の対象において特定の所望の薬理学的応答を提供する量であり得る。いくつかの実施形態では、治療有効量への言及は、1つ以上の具体的な組織(例えば、疾患、障害、もしくは状態による影響を受ける組織)または流体(例えば、血液、唾液、血清、汗、涙、尿など)で測定される量への言及であり得る。当業者は、いくつかの実施形態では、治療有効量の特定の薬剤または治療法が単回用量で製剤化及び/または投与され得ることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、治療有効薬剤は、例えば、投与計画の一部として、複数の用量で製剤化及び/または投与され得る。
【0082】
治療:本明細書で使用される場合、「治療」(また、「治療する」または「治療すること」)という用語は、特定の疾患、障害、及び/または状態の1つ以上の症状、特徴、及び/または原因を部分的もしくは完全に軽減し、改善し、緩和し、阻害し、発症を遅延し、重症度を低減し、及び/または発生率を低減する、治療法の任意の投与を指す。いくつかの実施形態では、そのような治療は、関連性のある疾患、障害、及び/または状態の兆候を示さない対象、及び/または疾患、障害、及び/または状態の初期兆候のみを示す対象の治療であり得る。代替的に、または加えて、そのような治療は、関連性のある疾患、障害、及び/または状態の1つ以上の確立された兆候を示す対象の治療であり得る。いくつかの実施形態では、治療は、関連性のある疾患、障害、及び/または状態に罹患していると診断された対象の治療であり得る。いくつかの実施形態では、治療は、関連性のある疾患、障害、及び/または状態の発症のリスクの増加と統計的に相関する1つ以上の感受性因子を有することが知られている対象の治療であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0083】
図1】脳迷走神経-微生物叢軸、換言すれば、迷走神経を通して中枢神経系と微生物相との間のコミュニケーションの概略図を示す。迷走神経の求心性線維は、腸内分泌細胞(GEC)を介して直接的または間接的のいずれかで微生物相成分によって刺激することができる。図1は、総説論文Bonaz B.,Bazin T.and Pellissier S.(2018)The Vagus Nerve at the Interface of the Microbiota-Gut-Brain Axis.Front.Neurosci.12:49.doi:10.3389/fnins.2018.00049から取得した。
図2A】様々な代謝産物及び対照で処置した場合のヒト単球における8(8)つの異なるサイトカインについてのサイトカインレベルを示す。
図2B】様々な代謝産物及び対照で処置した場合のヒト単球における8(8)つの異なるサイトカインについてのサイトカインレベルを示す。
図2C】様々な代謝産物及び対照で処置した場合のヒト単球における8(8)つの異なるサイトカインについてのサイトカインレベルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0084】
迷走神経及び関連疾患、障害、及び状態
自律神経系及び第10脳神経の重要な要素である迷走神経は、とりわけ、脳-腸軸(すなわち、脳と腸との間の双方向相互作用、図1を参照)を調節する。迷走神経は、4/5の求心性線維と1/5の遠心性線維を有する混合神経である。迷走神経は、体内のほぼ全ての主要な臓器に接続しており、広範囲の重要な機能を監督している。脳と内臓との間の双方向で情報を運び、一種の超コミュニケーションハイウェイとして作用する。それは、とりわけ、耳、喉頭、喉頭、食道、肺、気管、心臓、大動脈、腎臓、膵臓、門脈、胆道系、脾臓、膀胱、副腎、ならびに肝臓、食道、胃、及び腸の大部分などの消化管の大部分に接続している。迷走神経は、なかでも、免疫、代謝、及び炎症を調節する活動に関与する。例えば、コリン作動性抗炎症経路(CAP)は、迷走神経刺激によって活性化される神経免疫経路である。迷走神経からの信号は、脾臓の免疫細胞に伝達され、神経伝達物質のノルエピネフリンとアセチルコリンが放出され、炎症誘発性サイトカインが低減され、炎症を和らげる一連の反応を誘導する。別の例では、迷走神経に由来する活動電位は、T細胞を調節し、T細胞は、ひいては、先天性免疫応答を制御するのに必要な神経伝達物質アセチルコリンを産生する。迷走神経と体内の様々な臓器との広範な接続を考慮すると、迷走神経の機能不全は、アルツハイマー病、パーキンソン病、ALS、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、または血管疾患を含む不妊症などの多くの疾患が疑われる。
【0085】
迷走神経は、臓器を脳に接続し、それらの間に信号を運ぶ導管であるので、この系の主要な構成要素のうちの1つ以上(i)1つ以上の臓器、(ii)神経終末、(iii)神経線維、及び(iv)脳が、予期される通りに機能していない場合、迷走神経を介して様々なそのような接続する臓器と脳との間の端から端までのプロセスは、最適には機能していない。これらの4つの主要な構成要素のうちのいずれか1つ以上に部分的な欠陥がある(すなわち、予期される通りに機能しない、機能不全、または低性能である)可能性があり、以下を含むがこれらに限定されない例が挙げられる:
i.1つ以上の欠陥がある臓器は、その局所的な迷走神経終末に誤った情報を提供する可能性があり、その後、誤った情報は、次いで、神経線維を介して脳に伝達される。
ii.損傷した神経終末は、神経線維が正常に機能している場合でさえも、誤った信号を提供する可能性がある。例えば、毒素への慢性的な曝露は、そのような損傷を引き起こす可能性がある。
iii.欠陥がある/損傷した神経線維、例えば、迷走神経線維を構成する細胞は、最適ではないミトコンドリア、リソソーム、プロテアソーム、及びペルオキシソーム機能のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態では、欠陥がある/損傷した神経線維、例えば、迷走神経線維を構成する細胞は、最適ではないゴルジ体、リボソームなどの1つ以上の細胞構成要素を有し得る。そのような細胞機能の低下はまた、神経終末、それぞれの接続する臓器、及び脳が良好であった場合でさえも、上述のように歪んだ信号送達をもたらし得る。神経線維の慢性炎症は、歪んだ信号伝達をもたらす基礎細胞を損傷し得る別の要因である。更に、脳によって送信される制御信号の持続的な誤発信または歪みも、神経線維に欠陥を与え得る。
iv.迷走神経終末の誤りによる、またはベータアミロイド、もつれによる、または他の神経損傷などによる欠陥を受けた脳はまた、受信した信号を誤って解釈し得るか、または接続する臓器に不適切な調節信号を提供し得る。例えば、脳から臓器へ誤送信された信号は、サイトカインストームにおいて役割を果たし得る。別の場合では、悪性微生物からの1つ以上の代謝産物が、血液-脳関門(BBB)を通過し、慢性神経性炎症をもたらす可能性がある。更に、迷走神経を介して脳によって受信された持続的または頻繁な歪んだ信号はまた、神経炎症を増加させ得、及び/または認知障害をもたらす可能性があり得る。
【0086】
そのような最適ではない系は、とりわけ、信号の周波数、振幅、位相、持続時間、偏波、及び形状などの信号特性の観点で表される迷走神経の信号伝達有効性の低減として現れるであろう。他の特性としては、送達されるエネルギー、送達される電力などの信号の強度が挙げられる。例のうちのいくつかとしては、以下が挙げられる:
i.必要ではないときに信号を増幅するか、または不必要に減衰するかのいずれか
ii.送達された信号が、増幅され得、増幅された信号が動作帯域外である
iii.信号をまとめてドロップする
iv.信号の周波数が、正常よりも遅いかもしくは速い場合があるか、または予期される動作帯域外であり得る
v.信号の位相が、歪められ得る
vi.偏波が、予期されるものよりも異なり得る
vii.特性のうちのいずれかの最小値と最大値との間の範囲が、拡大または縮小される
viii.送達されるエネルギーの量として表される信号強度が、正常よりも高いかまたは低い場合がある
ix.信号のランプアップまたはダウンタイムなどの信号電力が、正常とは異なり得る
x.識別可能なパターンを有さない信号の混乱
xi.明らかな理由が存在しない場合の信号の誤送信
xii.信号の部分的な遮断または歪み
xiii.信号間の間隔が、欠陥を有し得る
xiv.近接しているが、矛盾する信号を提供する神経線維
xv.近接しているが、矛盾する信号を提供する神経終末
xvi.上のうちの1つ以上の組み合わせ
【0087】
要するに、迷走神経に沿って移動する信号は、起点、神経線維を通る途中、または受信側で歪み得る。したがって、そのような歪んだ信号は、経時的に持続する場合、最良では最適ではないか、または最悪では損傷を与える作用をもたらすであろう。
【0088】
上のうちのいずれかは、慢性炎症;神経、迷走神経、または迷走神経に接続する1つ以上の臓器の制御、及び最適ではない免疫制御に至る場合があり、したがって、上述の4つ全ての主要な系構成要素を含む様々な臓器の機能に更に悪影響を及ぼす。次いで、この状態は、様々な疾患として現れ、悪循環を形成する。
【0089】
迷走神経を介して移動する信号は、脳に報告されて、血液のある特定の対応する組成が予期される。いずれの形態の低品質の信号も、本来報告されるべきである不一致または誤りであり得るという予期を生じ得る。
【0090】
微生物調製物(複数可)及び/または成分(複数可)
本開示は、本明細書に記載される系(例えば、迷走神経系)の1つ以上の主要な構成要素の機能を改善する以下の方法で機能し得る、ある特定の微生物及びそれらの代謝産物を含む系及び方法を提供する:
i.基礎細胞レベルの機能を改善し、炎症、代謝、及び免疫の調節を適切に増進することによって、1つ以上の臓器の機能を改善する
ii.同様の方法で神経終末を含む細胞を改善し、それによって制御信号の感知及び送達の質を増進する、
iii.神経線維を形成する細胞を強化する(機能性を(例えば、完全にもしくは部分的に)回復する)、及び/またはその炎症を低減し、したがって、そのような各繊維を通じたコミュニケーションの質を改善する、ならびに
iv.脳内の細胞レベルの機能を大幅に回復させ、神経の炎症を低減し、脳から放出される信号の質、及びそれによって受信される信号の解釈の改善をもたらす。
【0091】
いくつかの次元にわたる主要な構成要素のこれらの機能増進は、端から端までのプロセスの改善を提供する。これは、他の利点の中でも、臓器レベルでの炎症及び免疫の調節の改善、より健康な細胞レベルの機能、より健康な迷走神経、迷走神経炎症の低減、ならびに神経炎症の低減、したがって好循環の形成を有する、全体的により健康な構成要素をもたらす。
【0092】
本開示は、微生物叢の1つ以上の微生物株を評価、特性評価、及び同定するための(例えば、本明細書に記載される迷走神経系の1つ以上の主要な構成要素の機能を改善するための)系及び方法を提供する。例えば、本開示は、1つ以上の能力を有する微生物叢の1つ以上の微生物株を評価、特性評価、及び同定するための系及び方法を提供する。そのような系及び方法は、ヒト、家畜、及び/またはペットの健康に影響を及ぼす1つ以上の微生物株を評価、特性評価、及び同定するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、そのそれぞれのメタボローム、細胞生存、ATPレベル、(例えば、対象の臓器の)1つ以上の他のパラメータもしくは特徴、またはそれらの組み合わせを調節して、(例えば、迷走神経に関連する)疾患、障害、または状態を予防するか、治療するか、またはそのリスクを低減することによって、ヒト、家畜、及び/またはペットの健康に影響を及ぼす。例えば、本明細書に記載される技術は、対象のメタボロームの調節、細胞生存の改善、ATPレベルの増加、1つ以上の他のパラメータもしくは特徴(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)、またはそれらの組み合わせをもたらし得、これは、毒性成分及び/または対象における(例えば、対象の血液中の)細胞損傷(例えば、神経細胞損傷(例えば、ニューロフィラメント軽鎖タンパク質(NF-L)の血中レベルの増加)を示唆するか、もしくはそのマーカーである成分の産生の減少をもたらす。
【0093】
本開示はまた、微生物叢の1つ以上の微生物株を評価、特性評価、及び同定することを含む、薬学的組成物を製造するための系及び方法を提供する。
【0094】
いくつかの実施形態では、ヘビ、トカゲ、魚、または鳥の微生物叢由来の1つ以上の微生物株を評価、特性評価、及び同定することを含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物の微生物叢由来の1つ以上の微生物株を評価、特性評価、及び同定することを含む。哺乳動物の微生物叢は、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、またはブタの微生物叢であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される系または方法で使用される微生物叢は、疾患または状態を予防または治療し得る。
【0095】
微生物叢は、微生物増殖を支援する生物の任意の系または組織から単離することができる。例えば、微生物叢は、皮膚微生物叢、口腔微生物叢、鼻微生物叢、胃腸微生物叢、脳微生物叢、肺微生物叢、または泌尿生殖器微生物叢であり得る。胃腸微生物叢で見出される例示的な微生物株のリストが、以下の表1に含まれる。微生物叢試料は、様々な方法によって取得され得る。例えば、スワブまたは組織スクラップを使用して、皮膚、口腔、鼻、肺、または泌尿生殖器微生物叢試料が取得され得る。いくつかの実施形態では、胃腸微生物叢が、糞便から試料採取され得る。皮膚微生物叢、口腔微生物叢、鼻微生物叢、胃腸微生物叢、脳微生物叢、肺微生物叢、または泌尿生殖器微生物叢試料が、生検を介して取得され得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、微生物叢は、健康な個体、または特定の疾患もしくは障害に罹患していないか、あるいはそれを発症するリスクがない個体の微生物叢である。いくつかの実施形態では、微生物叢は、特定の疾患、障害、もしくは状態に罹患しているか、またはそれを発症するリスクがある個体の微生物叢である。いくつかの実施形態では、微生物叢は、特定の疾患、障害、または状態に罹患することが知られている個体の微生物叢である。いくつかの実施形態では、ヒトの微生物叢は、1つ以上の疾患、障害、または状態の未知のリスクを有するヒトの微生物叢である。
【0097】
いくつかの実施形態では、微生物叢は、参照微生物叢である。参照微生物叢は、健康な個体、または特定の疾患、障害、もしくは状態に罹患していないか、あるいはそれを発症するリスクがない個体の微生物叢であり得る。いくつかの事例では、参照微生物叢は、評価または特性評価される微生物叢と同じ個体に由来し得るが、異なる時間に取得された。いくつかの事例では、参照微生物叢は、評価または特性評価される微生物叢と同じ個体に由来し得るが、異なる系または組織から取得された。
【0098】
いくつかの実施形態では、個々の微生物株または微生物株の組み合わせは、そのような1つまたは複数の株が微生物叢で見出されるものとは異なる相対量で評価、特性評価、または同定され得る。例えば、単一の株に応答した細胞または生物の調節の効果は、インビトロ方法(例えば、哺乳動物細胞)または本明細書に記載される哺乳動物(例えば、マウス、ヒトなど)を使用するインビボ方法を使用して、評価、特性評価、または同定され得る。いくつかの実施形態では、例えば、疾患、障害、または状態(例えば、本明細書に記載される迷走神経関連疾患、障害、または状態)を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減するための細胞または生物の調節の効果は、インビトロ方法(例えば、哺乳動物細胞)または本明細書に記載される哺乳動物(例えば、マウス、ヒトなど)を使用するインビボ方法を使用して、評価、特性評価、または同定され得る。いくつかの実施形態では、例えば、細胞もしくは生物の1つ以上の代謝産物、細胞もしくは生物の1つ以上の特徴もしくはパラメータ(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)、またはそれらの組み合わせを調節することによって、疾患、障害、または状態(例えば、本明細書に記載される迷走神経関連疾患、障害、または状態)を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減するための細胞または生物の調節の効果は、インビトロ方法(例えば、哺乳動物細胞)または本明細書に記載される哺乳動物(例えば、マウス、ヒトなど)を使用するインビボ方法を使用して、評価、特性評価、または同定され得る。別の例として、2つの微生物株に応答した、本明細書に記載される疾患、障害、もしくは状態を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減するための細胞または生物の(例えば、1つ以上の代謝産物のレベル)の調節の効果は、本明細書に記載される方法を使用してともに評価、特性評価、または同定され得る。
【0099】
微生物株の抽出物、成分、または化合物もまた、本明細書に記載される方法を使用してともに評価、特性評価、または同定され得る。場合によっては、本明細書に記載される生物(例えば、哺乳動物)における疾患、障害、もしくは状態を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減することが決定された微生物株の抽出物、成分、または化合物が、評価、特性評価、または同定され得る。生物(例えば、哺乳動物)における疾患、障害、もしくは状態を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減する微生物株の抽出物、成分、または化合物を評価、特性評価、または同定することは、微生物叢における潜在的なバイオマーカー、標的、または保護剤についての追加の情報を提供し得る。
【0100】
微生物株の抽出物を調製するため、及び/またはそこから抽出物、成分、もしくは化合物を単離するため、または処理するため(例えば、そこから1つ以上の成分もしくは化合物を単離及び/または精製するため)に、様々な技術が使用され得る。ほんの数例を挙げると、そのような技術は、例えば、有機抽出、真空濃縮、クロマトグラフィーなどのうちの1つ以上を含み得る。
【0101】
生物学的影響の評価
本開示は、本明細書に記載される組成物(例えば、微生物叢組成物)が、組成物(複数可)を生物と接触させること(例えば、生物に組成物を供給すること、生物に投与すること)によって、生物(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))の疾患、障害、または状態を治療し、予防し、及び/またはそのリスクを低減するために使用され得るという洞察を提供する。いくつかの実施形態では、生物は、疾患、障害、もしくは状態(例えば、哺乳動物の疾患、障害、もしくは状態)に罹患するか、または罹患するリスクがあり得る。1つ以上の組成物が、疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減するかどうかを決定するために、1つ以上の代謝産物のレベルを、1つ以上の組成物と接触された試料において観察、測定、または評価することができる。例えば、1つ以上の代謝産物のレベルを、異なる時間に(例えば、組成物の投与の前、組成物の投与の後、組成物の投与の間など)試料において観察、測定、または評価することができる。1つ以上の組成物が、疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減するかどうかを決定するために、1つ以上の特徴またはパラメータが、1つ以上の組成物と接触された試料において観察、測定、または評価され得る。例えば、1つ以上の特徴またはパラメータが、異なる時間に(例えば、組成物の投与の前、組成物の投与の後、組成物の投与の間など)試料において観察、測定、または評価され得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、第1の試料及び第2の試料を利用する。いくつかの実施形態では、第1の試料は、参照試料である。いくつかの実施形態では、参照試料は、組成物、例えば、CT10組成物、CT6組成物、またはCT6m組成物と接触される(例えば、それを投与または供給される)対象から取得される試料であり得る。いくつかの実施形態では、参照試料は、第1の時点で、組成物、例えば、CT10組成物、CT6組成物、またはCT6m組成物と接触される(例えば、それを投与または供給される)対象から取得される試料であり得る。いくつかの実施形態では、参照試料は、組成物、例えば、CT10組成物、CT6組成物、またはCT6m組成物と接触される(例えば、それを投与または供給される)前に対象から取得される試料であり得る。いくつかの実施形態では、参照試料は、健康な個体から取得される試料であり得る。いくつかの実施形態では、参照試料は、疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)に罹患しているか、またはそのリスクを有し得る個体から取得される試料であり得る。いくつかの実施形態では、参照試料は、対照試料である。いくつかの実施形態では、参照試料は、陰性対照試料である。いくつかの実施形態では、参照試料は、陽性対照試料である。いくつかの実施形態では、参照試料は、過去の参照(例えば、対照試料にわたる値)であり得る。いくつかの実施形態では、参照試料は、印刷された出版物(例えば、教科書、ジャーナルなど)に由来し得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、第2の試料は、試験試料であり得る。いくつかの実施形態では、試験試料は、組成物、例えば、CT10組成物、CT6組成物、またはCT6m組成物と接触される(例えば、それを投与または供給される)対象から取得される試料であり得る。いくつかの事例では、対象(例えば、患者または集団)は、疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)に罹患しているか、またはそのリスクがあり得る。いくつかの事例では、対象(例えば、患者または集団)は、本明細書に記載される1つ以上の疾患、障害、または状態の未知のリスクを有し得る。いくつかの実施形態では、試験は、第2の時点で、組成物、例えば、CT10組成物、CT6組成物、またはCT6m組成物と接触される(例えば、それを投与または供給される)対象から取得される試料であり得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、1つ以上の代謝産物レベル(例えば、メタボローム)、または1つ以上の代謝産物(例えば、メタボローム)レベルを用いて試験試料から取得される1つ以上のパラメータもしくは特徴(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)、または参照試料から取得される1つ以上のパラメータもしくは特徴(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)を比較することを含む。いくつかの実施形態では、試験試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴を、参照試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴と比較することによって、本明細書に記載される組成物を、本明細書に記載される疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)を治療するか、予防するか、またはそのリスクを低減するために有用であるものとして評価、特性評価、または同定することができる。いくつかの実施形態では、試験試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴を、参照試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴と比較することによって、本明細書に開示される組成物が、疾患、障害、または状態表現型の重症度または発生率を増加させることが決定され得る。いくつかの実施形態では、試験試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴を、参照試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴と比較することによって、本明細書に開示される組成物が、疾患、障害、または状態表現型の重症度または発生率を減少させることが決定され得る。いくつかの実施形態では、試験試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴を、参照試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴と比較することによって、本明細書に開示される組成物が、疾患、障害、または状態表現型の重症度または発生率に影響を及ぼさないことが決定され得る。いくつかの実施形態では、試験試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴を、参照試料から取得される1つ以上の代謝産物レベル、パラメータ、または特徴と比較することによって、本明細書に開示される組成物が、疾患、障害、または状態表現型を予防することが決定され得る。
【0105】
本開示はまた、本明細書で提供される組成物及び方法が、個体における疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)の進行を監視するために使用され得るという認識も提供する。例えば、疾患、障害、または状態の重症度を増加させると決定された代謝産物レベル、パラメータ、または特徴(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)が、相対量において減少する場合、疾患、障害、または状態は、例えば、治療または免疫応答によって減衰されていることを示し得る。
【0106】
本開示はまた、本明細書で提供される組成物及び方法が、治療(例えば、治療法、栄養補給食品、及び/またはプロバイオティクス)を個々の患者に合わせるために使用され得るという洞察も提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物及び方法は、「個人化」療法を提供することができる。場合によっては、個体内の代謝産物レベル、特徴またはパラメータ(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)を評価、特性評価、または同定して、疾患、障害、または状態を有するかどうかを決定することができる。結果に基づいて、個体は、代謝産物レベル(すなわち、そのメタボローム)、特徴、またはパラメータを調整するために、1つ以上の組成物で治療することができる。いくつかの事例では、これは、個体が罹患しているか、または発症するリスクがある、疾患、障害、または状態に影響を及ぼすであろう。例えば、個体が、疾患、障害、または状態の重症度を減少させると決定された比較的少量の1つ以上の代謝産物レベルを有すると決定される場合、疾患、障害、または状態の重症度を減少させると決定された1つ以上の組成物(またはその抽出物、成分、もしくは化合物)の個体への投与は、個体の疾患または状態の重症度を減衰させ得る。
【0107】
本開示は、本明細書で提供される組成物及び方法が、疾患、障害、または状態を治療、予防、または改善するために再帰的に使用され得るという洞察を提供する。いくつかの実施形態では、例えば、本明細書に開示される1つ以上の組成物は、対象の代謝産物レベルに対する1つ以上の組成物の効果を決定した後に、または対象の特徴もしくはパラメータ(例えば、細胞生存のレベル、核酸もしくはタンパク質のレベルもしくは活性、またはそれらの形態、ミトコンドリア機能、ペルオキシソーム機能、ATPレベル、プロテアソーム機能、リソソーム機能、酸化的ストレス、炎症、神経損傷(例えば、ベータアミロイド、もつれなどによる)、神経線維損傷、神経終末損傷、脳損傷など)に対する1つ以上の組成物の効果を決定した後に、対象に投与(例えば、供給、注射など)され得る。いくつかの実施形態では、組成物は、1回投与され得る。いくつかの実施形態では、組成物は、1回より多く投与され得る。いくつかの実施形態では、組成物は、毎日、毎週、隔週、毎月、隔月などで投与され得る。これらの事例の各々では、1つ以上の代謝産物のレベル、または特徴もしくはパラメータの変化が監視され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の代謝産物(例えばメタボローム)のレベル、または特徴もしくはパラメータの変化が、組成物の投与の前に監視され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の代謝産物(例えばメタボローム)のレベル、または特徴もしくはパラメータの変化が、組成物の投与の後に監視され得る。
【0108】
薬学的組成物
個々の微生物株、または微生物株、その代謝産物、その抽出物、もしくはその成分の組み合わせを含む、組成物が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載される方法を使用して、評価、同定、特性評価、またはアッセイされた哺乳動物の微生物叢、その代謝産物、その抽出物、及び/またはその成分からの個々の微生物株または微生物株の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、本明細書に記載される方法を使用して、評価、同定、特性評価、またはアッセイされた哺乳動物の微生物叢、その抽出物、その代謝産物、及び/またはその成分からの1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、または10個以上の微生物株を含む。
【0109】
1つ以上の成分または代謝産物を含む組成物もまた、本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、本明細書の組成物中の成分または代謝産物は、微生物株ではない供給源に由来し、例えば、合成的に生成される。いくつかの実施形態では、組成物中の成分または代謝産物は、微生物株から同定されている場合があるが、微生物株から独立しており、微生物株によって産生されず、例えば、それらを合成的に生成することができる。
【0110】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、以下の表1に列挙される2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、または10個以上の微生物株を含む。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【表2-11】
【0111】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、Acidaminococcus sp、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、及びAcidaminococcus spのうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または全てを含む。いくつかの実施形態では、例えば、組成物は、Gluconacetobacter hansenii、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Clostridium butyricum、Paenibacillus sp.、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、Bacillus subtilis、及びAcidaminococcus sp.の全てを含み、CT10組成物、CT10カクテルなどを含むがこれらに限定されない、異なる名称で称され得る。
【0112】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、Bifidobacterium sp.、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、及びBifidobacterium sp.のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または全てを含む。いくつかの実施形態では、例えば、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus sp.、Lactobacillus plantarum、Veillonella sp.、及びBifidobacterium sp.の全てを含み、CT6組成物、CT6カクテルなどを含むがこれらに限定されない、異なる名称によって称され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、Bifidobacterium breve、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、及びBifidobacterium breveのうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または全てを含む。いくつかの実施形態では、例えば、組成物は、Gluconacetobacter hanseni、Terrisporobacter glycolicus、Coprococcus catus、Lactobacillus plantarum、Veillonella atypica、及びBifidobacterium breveの全てを含み、CT6組成物、CT6カクテルなどを含むがこれらに限定されない、異なる名称によって称され得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、または10個以上の代謝産物を含む。本明細書に開示される組成物で評価、同定、特性評価、もしくはアッセイされ得、及び/または組成物中に含まれ得る代謝産物としては、例えば、本明細書とともに提出された付属書類(例えば、付属書類1-1、1-2、1-3、2、3、または4)に列挙されるものが挙げられる。
【0114】
いくつかの実施形態では、代謝産物は、ブチリルカミチン、テオブロミン、p-ヒドロキシフェニルピルビン酸、プロピオン酸、ピコリン酸、2-ヒドロキシ-4メチル吉草酸、N6-アセチリシン、ウロカニン酸、N5-エチルグルタミン、トリゴネリン、スタキドリン、エクトイン、5-ヒドロキシリシン、アルギニン(arg)、コール酸、2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、N-アセチルトリプトファン、ヒドロキシプロリン、アルギニノコハク酸、グルタミン酸(Glu)、サルコシン、5-メトキシインドール酢酸、インドール-3-乳酸、イソバレリルアラニン、N-アセチルロイシン、1-メチルヒスチジン、N-アセチルフェニルアラニン、プロリン(Pro)、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、代謝産物は、4-ヒドロキシフェニルピルビン、エクトイン、グラミン、N-アセチル-L-フェニルアラニン、ネプシロン-アセチル-L-リジン、スタキドリン、トリゴネリン、3-ウレイドプロピオン酸、テオブロミン、馬尿酸、イミダゾールプロピオン酸、NG-メチル-L-アルギニン、トランスウロカニン酸、N-アセチル-L-ロイシン、サルコシン、イソブチリルカルニチン、b-ヒドロキシイソ吉草酸、L-テアニン/N5-エチルグルタミン、5-ヒドロキシリシン、フェナセツル酸、ベタイン、ヒドロキシプロリン、ピコリン酸、2-アミノアジピン酸、グリセロホスホコリン、カルニチン、グリセロール3-リン酸、アルギニノコハク酸、クレアチン、テレフタル酸、ホモシトルリン、ムチン酸、ホモシステインスルフィン酸、トリメチルリジン、スペルミジン、グリオキシル酸、XA0013 C6H6O4S、3-インドキシル硫酸、ニコチンアミド、N-ホルミルグリシン、ウレイドグリコール酸塩、N-メチルプロリン、グルカル酸、ブチリルカルニチン、メチオニンスルホキシド、カルボキシメチルリシン、グリコール酸、フェナセツル酸、ジエタノールアミン、ホスホリルコリン、グアニジノコハク酸、N-アセチルヒスチジン、グリセリン酸、S-メチルメチオニン、システイングルタチオンジスルフィド、キヌレニン、N-アセチルフェニルアラニン、トレオン酸、リンゴ酸、7,8-ジヒドロビオプテリン、ホモバニリン酸、タウロコール酸、5-メトキシインドール酢酸、酪酸塩、b-ヒドロキシイソ吉草酸、2-オキソグルタル酸、N-アセチルトリプトファン、チアプロリン、ヒポタウリン、コール酸、アセト酢酸、エタノールアミン、グアニド酢酸、S-スルホシステイン、ミリスチン酸C14:0 XA0027、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、殺傷された(例えば、熱殺傷された)哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株または微生物株の組み合わせである。代替的に、いくつかの実施形態では、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株または微生物株の組み合わせは、生存可能であるか、または生きている細胞を含み得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、例えば、哺乳動物の微生物叢由来の生存可能な、もしくは生きている個々の微生物株または微生物株の組み合わせを含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株は、例えば、哺乳動物の微生物叢由来の生存可能な、もしくは生きている個々の微生物株または微生物株の組み合わせを含み、本明細書に記載されるように、1つ以上の細胞培養物及び/またはその上清もしくはペレット、及び/またはそれから形成される粉末を含み、及び/またはその使用を通して製剤化される。
【0119】
いくつかの実施形態では、本開示による使用のための組成物は、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)への投与(例えば、局所、経口、皮下、静脈内、筋肉内、脳内、髄腔内、直腸(例えば、直腸挿管)、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与)のための薬学的組成物である。薬学的組成物は、典型的には、活性剤(例えば、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株もしくは微生物株の組み合わせ、その抽出物、及び/またはその成分)、及び薬学的に許容される担体を含む。ある特定の例示的な薬学的に許容される担体としては、例えば、薬学的投与と適合性である、生理食塩水、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、ならびに同等物が挙げられる。
【0120】
いくつかの実施形態では、本開示による使用のための薬学的組成物は、1つ以上の補助活性化合物を含み得、及び/またはそれと併せて投与され得、ある特定の実施形態では、そのような補助活性剤は、ショウガ、クルクミン、プロバイオティクス(例えば、以下の属のうちの1つ以上のプロバイオティクス株:Lactobacillus、Bifidobacterium、Saccharomyces、Enterococcus、Streptococcus、Pediococcus、Leuconostoc、Bacillus、及び/またはEscherichia coli(参照によりその全体で本明細書に組み込まれる、Fijan,Int J Environ Res Public Health.2014 May;11(5):4745-4767を参照)、プレバイオティクス(プロバイオティクス細菌の増殖を支援することに役立つ非消化性食品成分、例えば、フルクトオリゴ糖(FOS)及びイヌリンなどのフルクタン、ガラクトオリゴ糖(GOS)などのガラクトタン、難消化性デンプン、ペクチン、ベータ-グルカン、及びキシロオリゴ糖などの食物繊維)(参照によりその全体で本明細書に組み込まれる、Hutkins et al.,CurrOpinBiotechnol.2016 Feb;37:1-7を参照)、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、フルクトオリゴ糖、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、ラクチロール、ラクトスクロース、ラクトロース、大豆オリゴ糖、トランスガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、海藻、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、海藻を含む。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、ナシ状果抽出物、液果抽出物、及びクルミ抽出物を含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、プロバイオティクス組成物は、経口投与のために製剤化され得る。いくつかの実施形態では、プロバイオティクス組成物は、食品、飲料、飼料組成物、または栄養補助食品であり得る。いくつかの実施形態では、エラギタニン組成物、酵素組成物、またはその両方は、液体、シロップ、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、粉末、ゲル、またはフィルムであり得る。いくつかの実施形態では、プロバイオティクス組成物は、腸溶性コーティングされた製剤である。
【0123】
いくつかの実施形態では、プロバイオティクスは、プレバイオティクスを含む。いくつかの実施形態では、プレバイオティクスは、フルクトオリゴ糖、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、ラクチロール、ラクトスクロース、ラクトロース、大豆オリゴ糖、トランスガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、海藻、ナシ状果抽出物、液果抽出物、及びクルミ抽出物、またはそれらの組み合わせを含む。
【0124】
薬学的組成物は、典型的には、その意図された投与経路と適合性があるように製剤化される。投与経路の例としては、局所、経口、皮下、静脈内、筋肉内、脳内、髄腔内、直腸(例えば、直腸挿管)、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与が挙げられる。好適な薬学的組成物を製剤化する方法は、当該技術分野で公知であり、例えば、参照によりその全体で本明細書に組み込まれる、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.,2005、及びthe books in the series Drugs and the Pharmaceutical Sciences:a Series of Textbooks and Monographs(Dekker,NY)を参照されたい。経口組成物は、概して、不活性希釈剤または食用担体(例えば、薬学的に許容される希釈剤、薬学的に許容される担体)を含む。ほんの数例を挙げると、いくつかの実施形態では、経口製剤は、シロップ、液体、錠剤、トローチ、グミ、カプセル、例えば、ゼラチンカプセル、粉末、ゲル、フィルムなどであり得るか、またはそれを含み得る。同様に、眼用組成物(例えば、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与用)は、不活性希釈剤または担体(例えば、薬学的に許容される希釈剤、薬学的に許容される担体)、粘度増進剤、透過増進剤、シクロデキストリンなどの様々な添加剤を含み得る。粘度増進剤の例としては、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び多価アルコールが挙げられる。透過増進剤の例としては、キレート剤、防腐剤、表面活性剤、胆汁塩、塩化ベンザルコニウム、ポリオキシエチレングリコールエーテル(ラウリル、ステアリル、及びオレイル)、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩、タウロコール酸ナトリウム、サポニン、及びクレモフォールELなどが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、眼用製剤は、懸濁液、エマルション(例えば、油中水または水中油)、ナノ担体、(例えば、ナノ粒子、ナノ懸濁液、リポソーム、ナノミセル、デンドリマーなど)軟膏、ゲル、点眼剤などであるか、またはそれを含み得る。脳用組成物(例えば、脳内または髄腔内投与用)は、不活性希釈剤もしくは担体、及び/または添加剤を含み得る。いくつかの実施形態では、脳用組成物は、防腐剤を含まない。いくつかの実施形態では、脳用組成物は、無菌である。
【0125】
いくつかの実施形態では、薬学的に適合性の結合剤、及び/またはアジュバント材料を、薬学的組成物の一部として含むことができる。いくつかの特定の実施形態では、薬学的組成物は、例えば、以下の不活性成分、または同様の性質の化合物のうちのいずれか1つ以上を含有することができる:微結晶性セルロース、トラガカントゴム、もしくはゼラチンなどの結合剤、デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、Primogel、もしくはトウモロコシデンプンなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムもしくはステローツ(Sterotes)などの潤滑剤、コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、スクロースもしくはサッカリンなどの甘味剤、またはペパーミント、サリチル酸メチル、もしくはオレンジ香味料などの香味剤。いくつかの実施形態では、組成物は、そのまま服用するか、または食品もしくは液体(水など)の上に振りかけるか、もしくはその中に混合することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される哺乳動物に投与され得る組成物は、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株もしくは微生物株の組み合わせ、その抽出物、及び/またはその成分を含む(例えば、それを補充される)、摂取可能なアイテム(例えば、食品または飲料)であるか、またはそれを含み得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、食品は、バー、キャンディー、焼き菓子、シリアル、塩味のスナック、パスタ、チョコレート、及び他の固形食品、ならびにヨーグルト、スープ、及びシチューを含む、液体または半固形食品、ならびにスムージー、シェイク、ジュース、及び他の炭酸または非炭酸飲料などの飲料のうちの1つ以上であるか、またはそれらを含むことができる。いくつかの実施形態では、食品は、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株もしくは微生物株の組み合わせ、その抽出物、及び/またはその成分を混合することによって、対象によって調製される。
【0127】
組成物は、本明細書に記載される方法での投与または使用のための指示書とともに、キット、容器、パック、またはディスペンサーに含むことができる。
【0128】
当業者は、本開示を読むと、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物(例えば、薬学的組成物)が、関連性のある化合物を産生する(例えば、産生した、及び/または産生している)1つ以上の細胞、組織、または生物(例えば、植物もしくは微生物細胞、組織、または生物)であるか、またはそれらを含み得ることを理解するであろう。
【0129】
当業者は、いくつかの実施形態では、組成物及び/または調製物を調製するための、及び/または調製するための(特に、薬学的組成物を調製するための)技術が、例えば、品質管理の一部として、化合物、調製物、または組成物を評価または特性評価する1つ以上のステップを含み得ることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、アッセイされた材料が関連性のある評価のための所定の仕様を満たさない場合、それは破棄される。いくつかの実施形態では、そのようなアッセイされた材料が所定の仕様を満たす場合、それは本明細書に記載されるように処理され続ける。
【0130】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株または微生物株の組み合わせ、特に、哺乳動物の疾患、障害、もしくは状態に罹患しているか、またはそのリスクがある哺乳動物において、哺乳動物の疾患、障害、または状態の重症度または発生率を減少させるものとして同定、特性評価、または評価されている微生物株(複数可)のコロニー形成を促進することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株または微生物株の組み合わせ、特に、哺乳動物の疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)に罹患しているか、あるいはそのリスクがある哺乳動物において、哺乳動物の疾患、障害、または状態の重症度または発生率を増加させるものとして同定、特性評価、または評価されている微生物株(複数可)のコロニー形成を減衰させることができる。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、哺乳動物の微生物叢由来の個々の微生物株または微生物株の組み合わせ、特に、哺乳動物の疾患、障害、もしくは状態に罹患しているか、またはそのリスクがある哺乳動物において、哺乳動物の疾患、障害、または状態の重症度または発生率に影響を及ぼさないと同定、特性評価、または評価されているが、哺乳動物の疾患、障害、または状態の重症度または発生率を増加させるものとして同定、特性評価、または評価されている1つ以上の微生物株を打ち負かすことが可能であるものとして同定、特性評価、または評価されている、微生物株(複数可)のコロニー形成を促進することができる。
【0131】
いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、10コロニー形成単位(CFU)~1020CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、10コロニー形成単位(CFU)~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、10CFU~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、約10CFU~1015CFU、または約10CFU~1014CFU、または約10CFU~1013CFU、または約10CFU~1013CFU、または約10CFU~1012CFU、または約10CFU~1011CFU、または約10CFU~1010CFU、または約10CFU~10CFU、または約10CFU~1010CFU、または約10CFU~1012CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、少なくとも約10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、1010、5×1010、1011、5×1011、1012、またはそれ以上のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、最大でも約1015、5×1014、1014、5×1013、1013、5×1012、1012、5×1011、1011、5×1010、1010、5×10、10、5×10、10、またはそれ以下のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株の各々は、同じ数のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物中の1つ以上の微生物株のうちのいくつかは、異なる数のCFUを含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、組成物は、合計10CFU~1020CFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、合計10CFU~1015のCFUを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約10CFU~1020CFU、または約10CFU~1015CFU、または約10CFU~1012CFU、約10CFU~1010CFU、または約10CFU~1012CFUの1つ以上の微生物株を含むことができる。いくつかの実施形態では、組成物は、約10CFU~1015CFU、または約10CFU~1014CFU、または約10CFU~1013CFU、または約10CFU~1013CFU、または約10CFU~1012CFU、または約10CFU~1011CFU、または約10CFU~1010CFU、または約10CFU~10CFU、または約10CFU~1010CFU、または約10CFU~1012CFUの1つ以上の微生物株を含むことができる。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも約10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、10、5×10、1010、5×1010、1011、5×1011、1012、またはそれ以上のCFUの1つ以上の微生物株を含むことができる。いくつかの実施形態では、組成物は、最大でも約1015、5×1014、1014、5×1013、1013、5×1012、1012、5×1011、1011、5×1010、1010、5×10、10、5×10、10、またはそれ以下のCFUの1つ以上の微生物株を含むことができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、具体的な哺乳動物(例えば、具体的なヒト、例えば、患者)の微生物叢に基づいて、その哺乳動物(例えば、ヒト)に合わせられる。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、個々の哺乳動物(例えば、ヒト)の微生物叢に特異的である。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、哺乳動物(例えば、ヒト)の集団の微生物叢に特異的である。哺乳動物の集団には、家族、同じ地域の場所(例えば、近隣、都市、州、または国)にいる哺乳動物、同じ疾患または状態を有する哺乳動物、特定の年齢または年齢範囲の哺乳動物、特定の食事(例えば、食物、食物源、またはカロリー摂取量)を消費する哺乳動物が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0134】
治療の方法
本開示は、本明細書に記載される組成物が対象の治療に有用であり得ることを認識する。本開示によって提供される方法は、ある特定の疾患、障害、及び状態の治療のための方法を含む。いくつかの実施形態では、関連する疾患、障害、及び状態は、迷走神経関連疾患、障害、または状態であり得るか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、迷走神経関連疾患、障害、または状態は、AD、PD、ALS、自閉症スペクトラム障害、関節リウマチ、高血圧、心不全、糖尿病、不整脈、IBD、脂肪肝疾患、うつ病、てんかん、双極性障害、不安症、PTSD、MS、自己免疫疾患、肥満、AP、網膜虚血/再灌流(I/R)損傷を含む眼疾患、COPD、気分障害、片頭痛及び群発頭痛、摂食障害、拒食症、乾癬及び乾癬性関節症、内分泌腫瘍及び迷走神経傍神経節腫、胸やけ、GERD、SIBO、IBS、セリアック病、慢性便秘、腎臓疾患、子宮内膜症、加齢、血管疾患を含む不妊症であり得る。
【0135】
概して、本開示によって提供される治療の方法は、そのような治療を必要とするか、または必要とすると決定された対象に、治療有効量の本明細書に記載される組成物を、単独で、または他の組成物及び/または治療と組み合わせて投与することを含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される治療の方法は、予防的または防止的であり、例えば、顕著な症状を示す前、及び/または本明細書に記載される迷走神経関連疾患、障害、もしくは状態に関連する特定の予期される誘導への曝露の前に対象に投与され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される治療の方法は、治療的であり、例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する顕著な症状の発症後に対象に投与され得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、提供される治療の方法は、哺乳動物、例えば、本明細書に記載される疾患、障害、または状態を体験する哺乳動物である対象に投与され、いくつかの実施形態では、対象は、ヒトまたは非ヒト動物対象、例えば、類人猿、ネコ、サル、またはブタである。
【0138】
多くの実施形態では、治療は、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連する疾患、障害、または状態の少なくとも1つの症状を改善することを伴う。いくつかの実施形態では、治療の方法は、予防的であり得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、方法は、迷走神経関連疾患、障害、または状態に関連すると予期される治療の投与の前、間(例えば、同時に)、または後に、治療有効量の本明細書に開示される組成物の投与を含み得る。
【0140】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される治療を受ける対象は、例えば、本明細書に記載される疾患、障害、または状態(例えば、迷走神経関連疾患、障害、または状態)の1つ以上の症状を治療することを意図し得る、他の治療法(例えば、薬理学的治療/療法、手術など)を受けている場合がある、及び/または受けていた場合があるため、提供される組成物は、関連性のある疾患、障害、または状態を治療するために、そのような他の治療法(すなわち、治療)と組み合わせて投与される。
【0141】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体を含有する形態で投与され得る。好適な担体は、以前に記載されており、組成物の所望の形態及び投与様式とともに変化する。例えば、薬学的に許容される担体は、充填剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、表面活性剤、流動促進剤、及び潤滑剤などの希釈剤または賦形剤を含むことができる。典型的には、担体は、固体(粉末を含む)、液体、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。各担体は、好ましくは、組成物中の他の成分と適合性があり、対象に有害ではないという意味で「許容される」。担体は、生物学的に許容され、不活性であり得る(例えば、適切な部位に送達されるまで、組成物が生物学的材料の生存を維持することを可能にする)。
【0142】
錠剤、丸薬、カプセル、トローチ、及び同等物は、以下の成分、または同様の性質の化合物のうちのいずれかを含有することができる:微結晶性セルロース、トラガカントゴム、もしくはゼラチンなどの結合剤、デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、primogel、もしくはトウモロコシデンプンなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムもしくはステローツ(sterotes)などの潤滑剤、コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、スクロースもしくはサッカリンなどの甘味剤、またはペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジ香味料、もしくは他の好適な香味料などの香味剤。これらは、一例のみの目的のためであり、限定的であることを意図していない。
【0143】
経口組成物は、不活性希釈剤または食用担体を含むことができる。経口治療投与の目的のために、活性化合物を賦形剤と組み込み、錠剤、ロゼンジ、ドロップ、トローチ、またはカプセル、例えば、ゼラチンカプセルの形態で使用することができる。経口組成物はまた、本開示の組成物を食品と組み合わせることによって調製することもできる。いくつかの実施形態では、微生物(例えば、1つ以上の微生物株)は、食品に製剤化することができる。本明細書に記載される方法及び組成物とともに使用される食品のいくつかの非限定的な例としては、アイスキャンディー、チーズ、クリーム、チョコレート、牛乳、肉、飲料、野菜の漬物、ケフィア、味噌、ザワークラウトなどが挙げられる。他の実施形態では、食品は、ジュース、清涼飲料水、茶飲料、飲料調製物、ゼリー飲料、及び機能性飲料、ビールなどのアルコール飲料、米食品、麺、パン、及びパスタなどの炭水化物含有食品、魚、ハム、ソーセージ、海産物のペースト製品などのペースト製品、カレー、濃いデンプン質のソースであえた食品、及び中華スープなどのレトルトパウチ製品、スープ、牛乳、乳飲料、アイスクリーム、及びヨーグルトなどの乳製品、発酵大豆ペースト、発酵飲料、及びピクルスなどの発酵製品、豆製品、ビスケット、クッキー、及び同等物、キャンディー、チューインガム、グミ、ゼリー、クリームキャラメル、及び冷凍デザートを含む冷たいデザートを含む、様々な菓子製品、インスタントスープ及びインスタント味噌汁などのインスタント食品、ならびに同等物であり得る。食品調製物は、いずれの微生物も殺傷することを回避するために、微生物株(複数可)との混合後に調理を必要としないことが好ましい。一実施形態では、投与に使用される食品は、冷やした、例えば、氷で冷やした風味付きの水である。ある特定の実施形態では、食品は、潜在的にアレルギー誘発性の食品ではない(例えば、大豆、小麦、ピーナッツ、木の実、乳製品、卵、貝、または魚ではない)。薬学的に適合性の結合剤、及び/またはアジュバント材料を、組成物の一部として含むことができる。
【0144】
眼用製剤(例えば、眼内、硝子体内、または脈絡膜上投与用)は、不活性希釈剤または担体を含むことができる。眼治療投与の目的のために、活性化合物を賦形剤と組み込み、懸濁液、エマルション(例えば、油中水または水中油)、ナノ担体、(例えば、ナノ粒子、ナノ懸濁液、リポソーム、ナノセル、デンドリマーなど)軟膏、ゲル、点眼剤などの形態で使用することができる。いくつかの実施形態では、そのような製剤の投与は、局所的である(例えば、点眼剤)。いくつかの実施形態では、そのような製剤の投与は、注射を介する(例えば、硝子体内、脈絡膜上など)。
【0145】
脳用製剤(例えば、脳内または髄腔内投与用)は、不活性希釈剤または担体を含むことができる。脳治療投与の目的のために、活性化合物を賦形剤と組み込み、懸濁液、エマルション(例えば、油中水または水中油)、ナノ担体、(例えば、ナノ粒子、ナノ懸濁液、リポソーム、ナノセル、デンドリマーなど)軟膏、ゲルなどの形態で使用することができる。いくつかの実施形態では、そのような製剤の投与は、局所的である(例えば、軟膏)。いくつかの実施形態では、そのような製剤の投与は、注射を介する(例えば、脳内、髄腔内など)。
【0146】
いくつかのそのような実施形態では、本明細書に記載される組成物は、投与される細胞を対象の微生物叢に投入することを達成する投与計画に従って対象に投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、単回用量で対象に投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、複数の用量で対象に投与される。いくつかの実施形態では、組成物の1回用量が、1日2回、毎日、毎週、または毎月、対象に投与される。
【0147】
いくつかの実施形態では、1回用量中の1つ以上の微生物株の各々は、10~1015コロニー形成単位(CFU)を含む。いくつかの実施形態では、1回用量中の1つ以上の微生物株の各々は、10~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、1回用量中の1つ以上の微生物株の各々は、同じ数のCFUを含む。いくつかの実施形態では、1回用量中の1つ以上の微生物株のうちのいくつかは、異なる数のCFUを含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、合計10~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、合計10~1015CFUを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、50~2000億CFUを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、50~500億CFUを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、50~200億CFUを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、500~1000億CFUを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物株の1回用量は、1000~2000億CFUを含む。
【0149】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物の投与の前及び後の生物学的試料中の細胞の酸化的ストレスの程度を測定することによって、有効性を評価することができる。細胞の酸化的ストレスの程度は、例えば、反応性酸素種(ROS)レベルなどの酸化的ストレスバイオマーカー、もしくは脂質、タンパク質、及び核酸損傷レベルの発現を測定することによって、または1つ以上のバイオマーカーの酸化形態対還元形態の比率を決定することによって評価することができる。高レベルの酸化的ストレスは、細胞傷害性であり得るため、酸化的ストレスの程度は、炎症を起こした細胞または溶解した細胞(例えば、神経細胞)からの全身循環に存在する細胞内タンパク質の濃度を評価することによって測定することができる。
【実施例
【0150】
例示
目的、使用されたマウスモデル、実施された研究、及びこれらの実施例の結果の綿密な詳細を、本明細書とともに提出された付属書類5に列挙する。
【0151】
実施例1:ヒト単球におけるLPS誘導サイトカイン産生に対する代謝産物の効果のインビボ評価
この実施例は、ヒト単球におけるサイトカイン産生における、具体的な代謝産物の効果のインビボ評価を提供する。
【0152】
研究:THP-1単球細胞株をATCCから購入し、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)、及び0.05mMの2-メルカプトエタノールを補充したRPMI-1640培地で培養した。インキュベーター内で5%CO中37℃に細胞を維持した。3~7継代細胞のみを使用して、全ての実験を実行した。6ウェルプレートについては、細胞を、3mL(合計300,000個の細胞)の総体積を用いて1×10細胞/mLの密度で播種した。10マイクロモルの各代謝産物を2つのウェルに添加した。対照ウェルについては、溶媒対照を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を添加した。37℃及び5%COでの6時間のインキュベーション後、各代謝産物の2つのウェルのうちの一方を、水中の1μg/mLのリポ多糖(LPS)で処置した。他方のウェルでは、LPSを含まない水を添加した。対照ウェルもまた、LPSを含有する水またはLPSを含有しない水のいずれかで処置した。16時間のLPS処置後、1mLシリンジを使用して、およそ800μLの馴化培地を各ウェルから収集し、0.22ミクロンPESシリンジフィルターを使用して濾過した。サイトカイン濃度を、マウスのサイトカイン/ケモカイン31-Plex Discovery Assay(Eve Technologies,Calgary,AB,Canada)を使用して、馴化培地中で評価した。
【0153】
結果:図2A~Cは、8(8)つの異なるサイトカインについての、試験した様々な代謝産物及び対照の各々のサイトカインレベルを示す。単球における代謝産物を使用したサイトカインレベルの変化は、これらの代謝産物のうちの1つ以上を使用して、炎症(例えば、神経炎症を含む)を調節、低減、または逆転させることができ、ひいては、本明細書に記載される迷走神経に関連する疾患を治療及び/または予防するために使用することができることを示唆している。
【0154】
参考文献
Bonaz,B.,et al.,Anti-inflammatory properties of the vagus nerve:potential therapeutic implications of vagus nerve stimulation.J Physiol 594.20(2016)pp 5781-5790.
【0155】
Martin,C.R.,et al.,The Brain-Gut-Microbiome Axis.Cell Mol Gastroenterol Hepatol(2018)6:pp 133-148.
【0156】
Berthoud,H.R.,and Neuhuber,W.L.,Functional and chemical anatomy of the afferent vagal system,Autonomic Neuroscience:Basic and Clinical 85(2000)1-17.
【0157】
Fulling,C.,et al.,Gut Microbe to Brain Signaling:What Happens in Vagus,Neuron 101,2019.
【0158】
Bonaz,B.,et al.,Vagal tone:effects on sensitivity,motility,and inflammation,Neurogastroenterol Motil(2016)28,455-462.
【0159】
Breit,S.,et al.,Vagus Nerve as Modulator of the Brain-Gut Axis in Psychiatric and Inflammatory Disorders,Frontiers in Psychiatry,2018,9,44.
【0160】
Browning,K.N.,et al.,The Vagus Nerve in Appetite Regulation,Mood,and Intestinal Inflammation,Gastroenterology,2017,152,pp 730-744.
【0161】
Bonaz,B.,et al.,The Vagus Nerve in the Neuro-Immune Axis:Implications in the Pathology of the Gastrointestinal Tract,Frontiers in Immunology,2017,8,1452.
【0162】
Bonaz,B.,et al.,The Vagus Nerve at the Interface of the Microbiota-Gut-Brain Axis,Frontiers in Neuroscience,2018,12,49.
【0163】
Lkhagvasuren,B.,et al.,Pancreas-Brain Crosstalk,Frontiers in Neuroanatomy,2021,15,691777.
【0164】
Rosas-Ballina,M.,et al.,Acetylcholine-Synthesizing T Cells Relay Neural Signals in a Vagus Nerve Circuit,Science.2011 October 7;334(6052):98-101.doi:10.1126/science.1209985.
【0165】
Carnevale,D.,et al.,A cholinergic-sympathetic pathway primes immunity in hypertension and mediates brain-to-spleen communication,Nature Communications,2016,7,13035.
【0166】
Nakamura,Y.,and Inoue,T.,Neuroimmune Communication in the Kidney,JMA Journal,2020,Volume 3,Issue 3.
【0167】
他の実施形態
本開示に対する様々な変更、修正、及び改善が、当業者に容易に想起されることが、当業者によって理解される。そのような変更、修正、及び改善は、本開示の一部であることを意図しており、本発明の趣旨及び範囲内であることを意図している。したがって、前述の説明及び図面は、一例にすぎず、以下に続く特許請求の範囲によって詳細に更に記載される場合、本開示に記載される任意の発明である。
【0168】
当業者は、本明細書に記載されるアッセイまたは他の過程で取得される値に起因する典型的な標準偏差または誤差を理解するであろう。上の参考文献セクションに列挙されるものを含む、本発明の背景を説明し、かつその実践に関する追加の詳細を提供するために本明細書で参照される刊行物、ウェブサイト、及び他の参照資料は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0169】
本発明の実施形態は、その詳細な説明と併せて説明されているが、前述の説明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を例証し、限定しないことを意図している。他の態様、利点、及び修正は、以下の特許請求の範囲内である。
【0170】
均等物
当業者は、日常的にすぎない実験を使用して、本明細書に記載される本発明の具体的な実施形態の多くの均等物を認識するか、または確認することができるであろう。本発明の範囲は、上記の説明に限定されることを意図しておらず、むしろ以下の特許請求の範囲に記載される通りである。
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【表4-5】
付属書類1-3 目的の代謝産物
C10H10O3S
C32H30O12
C6H10O8
1-メチル-4-イミダゾール酢酸
1-メチルアデノシン
1-メチルヒスタミン
1-メチルヒスチジン
3-メチルヒスチジン
1-メチルヒスチジン;3-メチルヒスチジン
1-メチルニコチンアミド
1-パルミトイル-グリセロ-3-ホスホコリン-1
1,2-ジパルミトイル-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-1
1,2-ジパルミトイル-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-2
11-アミノ-ウンデカン酸
15(S)-HETE
17α-ヒドロキシプロゲステロン
17α-ヒドロキシプロゲステロン-2
デオキシコルチコステロン-2
1H-イミダゾール-4-プロピオン酸
1H-イミダゾール-4-プロピオン酸;1-メチル-4-イミダゾール酢酸
2-(ベータ-D-グルコシル)-sn-グリセロール
2-アミノアジピン酸
2-アミノイソ酪酸 2-アミノ酪酸
2-アラキドノイルグリセロール
2-ジエチルアミノエタノール
2-ヒドロキシ-4-メチル吉草酸
2-ヒドロキシ酪酸
2-ヒドロキシグルタル酸
2-ヒドロキシイソ酪酸
2-ヒドロキシ吉草酸
2-ケト-グルタル酸
2-メチルセリン
2-オキソアルギニン
2-オキソグルタル酸
2-オキソイソ吉草酸
2-オキソイソ吉草酸;2-オキソ吉草酸
2-ホスホグリセリン酸
2-ホスホグリセリン酸;3-ホスホグリセリン酸
2-チオフェン酢酸
2,3-ジホスホグリセリン酸
2,6-ジアミノピメリン酸
2’-デオキシシチジン
2’-デオキシウリジン
20α-ヒドロキシプロゲステロン
21-デオキシコルチゾール-2
21-ヒドロキシプレグネノロン
3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸
2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸
3-(3-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸
3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸;2-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸;3-(3-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸;トロパ酸;3-(2-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸;m-エトキシ安息香酸;3-フェニル乳酸;p-メトキシフェニル酢酸
3-シス-ヒドロキシ-b,e-カロテン-3’-オン
3-グアニジノプロパノエート
3-ヒドロキシ-2-メチル-4-ピロン
3-ヒドロキシ-3-メチルグルタル酸
3-ヒドロキシ-3’,4’-ジデヒドロ-β,γ-カロテン
3-ヒドロキシ酪酸
3-ヒドロキシ酪酸;2-ヒドロキシ酪酸;2-ヒドロキシイソ酪酸
3-ヒドロキシ酪酸;2-ヒドロキシイソ酪酸
3-ヒドロキシグルタル酸
3-ヒドロキシテトラデカン酸-1
3-インドキシル硫酸
3-メルカプト乳酸
3-メチルヒスタミン;1-メチルヒスタミン
3-メチルヒスチジン;1-メチルヒスチジン
3-オキソコリン酸
3-ホスホグリセリン酸
3-ウレイドプロピオン酸
3,4-ジヒドロキシヒドロ桂皮酸;ホモバニリン酸;ヒドロキシフェニル乳酸
4-アセトアミドブタン酸
4-グアニジノ酪酸
4-ヒドロキシキノリン
4-メチル-2-オキソ吉草酸
3-メチル-2-オキソ吉草酸
2-オキソヘキサン酸
4-メチル-2-オキソ吉草酸;3-メチル-2-オキソ吉草酸;2-オキソヘキサン酸
4-オキシピロリジン-2-カルボン酸
5-アミノ-4-ヒドロキシナフタレン-1,3-ジスルホン酸
5-アミノ-4-オキソ吉草酸
5-ヒドロキシインドール酢酸
5-ヒドロキシリシン
5-ヒドロキシペンタン酸;fA-ヒドロキシイソ吉草酸;2-ヒドロキシ吉草酸
5-ヒドロキシトリプトファン
5-イソプロピル-2’-デオキシウリジン三リン酸
5-メトキシインドール酢酸;インドール-3-乳酸
5-メチル-2’-デオキシシチジン
5-オキソプロリン
5α-コレスタン-3-オン-1
5α-コレスタン-3-オン-2
5α-プレグナン-3,20-ジオン
6-ヒドロキシヘキサン酸
6-ヒドロキシヘキサン酸;2-ヒドロキシ-4-メチル吉草酸
6-ヒドロキシニコチン酸
7-デヒドロコレステロール
7-デヒドロコレステロール
7-デヒドロコレステロール-2
デスモステロール-2
7-デヒドロコレステロール-3
デスモステロール-3
7-メトキシ-2-メチルイソフラボン
7-メチルグアニン
7-メチルグアニン;3-メチルグアニン
7,8-ジヒドロビオプテリン
7,8-ジヒドロネオプテリン
アビエチン酸
アビエチン酸-1
アビエチン酸-3
AC(10:0)
AC(12:0)-1
AC(12:0)-2
AC(12:1)
AC(12:1)-1
AC(12:1)-3
AC(13:1)
AC(13:1)-1
AC(14:0)-1
AC(14:0)-2
AC(14:1)-1
AC(14:1)-2
AC(14:1)-3
AC(14:1)-4
AC(14:2)-1
AC(14:2)-2
AC(14:2)-3
AC(14:3)-1
AC(14:3)-2
AC(14:3)-3
AC(14:3)-4
AC(15:0)-1
AC(15:0)-2
AC(16:1)
AC(16:2)-1
AC(16:2)-2
AC(17:0)-1
AC(17:0)-2
AC(17:1)
AC(18:0)
AC(18:1)
AC(18:2)-1
AC(18:2)-2
AC(20:0)
AC(20:1)
AC(22:0)
アセトヒドロキサム酸;Gly
ADMA;SDMA
ADP
ADP-リボース
AEA(22:6)
Ala
ala ser/gly thr
アミノアセトン
AMP
AMP;dGMP
アナンダミド
ANDS(C-SCOPE IS)
アンセリン
アラキジン酸
アラキドン酸
Arg
アルギニノコハク酸
アスコルビン酸
アシアチン酸
アシアチン酸-1
Asn
Asp
Asp Asp Pro Ser
Asp Gly His Asp
Asp Leu Asn Arg
Asp-Pro
ATP
バイカレイン
ベヘン酸
ベタイン
ベタインアルデヒド_+H2O
ベツリン酸
ベツリン酸-2
ビオプテリン
ビオチン
ブチリルカルニチン
C;C
C3H8N4O
C4H7NO4
C5H12N2O2
C5H6O7
C6H10O8
C6H11NO2
C6H12N2O3
C7H9N3O2
C8H17NO
C8H18N2O3
C9H18N2O
cAMP
カンペステロール
カルバコール
カルボキシメチルリシン
カルニチン
カルノシン
カルノシン;His-Ala;Ala-His
ケノデオキシコール酸
コレステロール
コレステロール硫酸
コール酸
コリン
シス-11-エイコセン酸
シス-11,14-エイコサジエン酸-1
シス-11,14-エイコサジエン酸-2
シス-4,7,10,13,16,19-ドコサヘキサエン酸
シス-5,8,11,14,17-エイコサペンタエン酸epa
シス-8,11,14-エイコサトリエン酸
シス-アコニット酸
クエン酸
シトルリン
コロソリン酸
コルテキソロン
コルチコステロン
21-デオキシコルチゾール-1
コルチゾール
18-ヒドロキシコルチコステロン
フムロン
クレアチン
クレアチニン
クロトン酸
CSA;CSA
シクロドーパグルコシド
シクロヘキシルアミン
Cys Cys Csy Asn Asn
シスタチオニン
システイングルタチオンジスルフィド
シスチン
シチジン
シトシン
ダイゼイン
ダンシル酸(C-SCOPE IS)
デオキシコール酸
デチオビオチン
dGDP;ADP
dGTP;ATP
ジエタノールアミン
ジメチルアミノエタノール
DOPA
DPA;DPA
ジフィリン
エクトイン
エルカ酸
エタノールアミン
エタノールアミンリン酸
アラキドン酸エチル
エチルグルクロニド
FA 16:1
FA C18:1
FA(12:0)
FA(13:0)
FA(14:1)
FA(14:1)-2
FA(14:2)-1
FA(14:2)-2
FA(14:3)
FA(15:0)
FA(15:0)-1
FA(15:1)
FA(15:1)-2
FA(16:2)-1
FA(16:2)-2
FA(16:3
FA(16:3)-2
FA(17:0)
FA(17:1)
FA(17:2)
FA(17:3)
FA(19:0)
FA(19:0)-1
FA(19:1)
FA(19:2)
FA(20:3)
FA(22:2)
FA(22:3)-1
FA(22:3)-2
FA(22:4)-1
FA(22:4)-2
FA(22:5)-1
FA(22:5)-2
FA(24:0)
FA(24:2)
FA(24:4)
FA(24:5)-1
FA(24:5)-2
フラバノン
ホルムイミノグルタミン酸
ホルモノネチン
フコシルトリプトファン
フコシル-リジン
フマル酸
fA-Ala
fA-ブチロベタイン
fA-Glu-Gly
fA-Glu-Met
fA-Glu-Phe
fA-Glu-Ser
fA-Glu-Tyr
fA-Glu-Val-Gly
GABA
GABA;3-アミノイソ酪酸
ガラクトシルヒドロキシリシン
ガラクツロン酸-1
グルクロン酸-1
ガラクツロン酸;グルクロン酸
ガンマ-Glu-Gln
GDP
ゲニステイン
Gln
Glu
Glu;イソグルタミン酸;トレオ-fA-メチルアスパラギン酸;N-メチルアスパラギン酸;N-アセチルセリン
グルカル酸
グルコン酸
グルコノラクトン
グルコサミン
グルコサミン-6-硫酸
グルコース-6-リン酸
グルコシル-グリセロール
グルタル酸
メチルコハク酸
グルタル酸;メチルコハク酸
グルタチオン(GSSG)_二価
Gly
Gly Lys
Gly-Ala
Gly-Asp
Gly-Asp;Asp-Gly
Gly-Leu;N-アセチルリシン;Val-Ala;Ala-Val;Leu-Gly
グリセリン酸
グリセロール
グリセロール-3-リン酸
グリセロホスホコリン
グリシテイン
グリコフェノデオキシコール酸
グリココール酸
グリコデオキシコール酸
グリオキシル酸
GMP
グアニジノコハク酸
グアニド酢酸
グロノラクトン;グルコノラクトン
ヘコゲニン
ヘンイコシル酸
19-メチルアラキジン酸
ヘプタデカン酸-1
FA(17:0)-1
ヘプタデカン酸-2
FA(17:0)-2
ヘプタン酸
ヘキサン酸
馬尿酸
馬尿酸(ベンジルグリシン)
His
His Pro Ser Val Arg Tyr Thr
His-Asp
ヒスタミン
ホモアルギニン
ホモプロリンベタイン
ホモカルノシン
ホモシトルリン
ホモシステインスルフィン酸
ホモセリン
ホモバニリン酸
ヒドロキシフェニル乳酸
ヒドロキシインドール
ヒドロキシオクタン酸
カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン
ヒドロキシプロリン
ヒドロキシテトラデカン酸
ヒオデオキシコール酸
ヒポタウリン
IDP
Ile
Ile;Leu;アロイソロイシン
Ile;Leu;fA-ロイシン;アロイソロイシン;6-アミノヘキサン酸
イミダゾール-4-酢酸
イミダゾール乳酸
IMP
インドール-3-酢酸
インドール-3-カルボキシアルデヒド
インドール-3-乳酸-1
5-メトキシインドール酢酸-1
インドール-3-乳酸;5-メトキシインドール酢酸
インドール-3-プロピオン酸
インドール-3-プロピオン酸(IPA)
イノシン2’,3’-環状リン酸cIMP
イセチオン酸
イソブチリルカルニチン;ブチリルカルニチン
イソクエン酸
イソグルタミン酸
イソリキリチゲニン-1
イソリキリチゲニン-2
イソリキリチゲニン-3
イソニコチンアミド;ニコチンアミド
イソバレリルアラニン-2
N-アセチルロイシン-2
イソバレリルアラニン;N-アセチルロイシン
イソバレリルカルニチン
キヌレン酸
キヌレニン
ラクトアミド
乳酸
ラノステロール
ラウリン酸
Leu
ロイコトリエンB4
リノール酸
リノレン酸
リノレイルエタノールアミド
リキリチゲニン
リトコール酸
ルテオリン
Lys
Lys-Asp
Lys-Val
リンゴ酸
マンノサミン
MCA
Met
メチオニンスルホン
メチオニンスルホキシド
メチルマロン酸;コハク酸
モルホリン
ムチン酸
ミリスチン酸
ミリスチン酸14:0
ミリストレイン酸
N-(1-デオキシ-1-フルクトシル)バリン
N-アセチル-ベータ-アラニン
N-アセチル-β-アラニン
N-アセチルアラニン
N-アセチルアラニン;N-アセチル-fA-アラニン
N-アセチルアスパラギン
N-アセチルアスパラギン酸
N-アセチルガラクトサミン;N-アセチルグルコサミン;N-アセチルマンノサミン
N-アセチルグルコサミン
N-アセチルグルタミン酸
N-アセチルグルタミン
N-アセチルグリシン
N-アセチルヒスチジン
N-アセチルロイシン
N-アセチルリシン
N-アセチルメチオニン
N-アセチルノイラミン酸
N-アセチルオルニチン
N-アセチルフェニルアラニン
N-アセチルトリプトファン
N-アセチルチロシン
N-カルバミルグルタミン酸
N-カルボキシメチルセリン
N-エチルマレイミド_+H2O
N-ホルミルアスパラギン酸
N-ホルミルグリシン
N-ホルミルメチオニン
N-グリコリルノイラミン酸
N-ヒドロキシ-L-トリプトファン
N-メチルエタノールアミンリン酸
N-メチルプロリン
N,N-ジメチルグリシン
N’-ホルミルキヌレニン
N1-アセチルスペルミジン
N1-アセチルスペルミジン;N8-アセチルスペルミジン
N1-メチル-4-ピリドン-5-カルボキサミド
N1-メチルグアノシン
N5-エチルグルタミン
N5-エチルグルタミン;N-アセチルオルニチン
N6-アセチルリシン
N6-メチル-2’-デオキシアデノシン
N6-メチルリシン
N6,N6,N6-トリメチルリシン
ナリンゲニン
ネルボン酸
ネルボニルカルニチン プロピルベタイン(トリエチルアミン)
N f-ホルミルキヌレニン
ニコチンアミド
一致なし
ノルオフタルミン酸
ノルバリン;2-アミノ-2-メチル酪酸;5-アミノ吉草酸;Val
Nω-メチルアルギニン
O-アセチルカルニチン
O-アセチルホモセリン
o-クマル酸
p-クマル酸
o-ヒドロキシ安息香酸
オレアノール酸
オレイン酸
オレオイルエタノールアミド
AEA(18:1)
オフタルミン酸
オルニチン
オロチジン;ウリジン;シュードウリジン
p-ヒドロキシフェニルピルビン酸
p-ヒドロキシフェニルピルビン酸;カフェイン酸
パルミチン酸
パルミトレイン酸
パルミトイルカルニチン
パルミトイルエタノールアミド
パントテン酸
ペニシラミン
ペニシラミン;Met
ペンタデカン酸
Phe
Phe Met His Glu
Phe Phe Trp Trp
Phe-Thr
フェナセツル酸
フェノール
硫酸フェニル
フェニルピルビン酸
ホスホクレアチン
ホスホエノールピルビン酸
ホスホリルコリン
ピコリン酸
ピペコリン酸
ピペコリン酸;N-メチルプロリン;1-アミノシクロペンタンカルボン酸
ピペリジン
Pro
Pro-Gly;Gly-Pro
プロゲステロン
プロリンベタイン
プロピオニルカルニチン
XC0061
プロピオニルカルニチン;XC0061
プロスタグランジンE1-1
プロスタグランジンD1-1
プロスタグランジンE1-2
プロスタグランジンD1-2
プトレシン
ピリドキサール
ピロリジン
ピルビン酸
レチノールVit A
レチノール-2
リボフラビン
リボース-5-リン酸
リブロース-5-リン酸
リブロース-5-リン酸;リボース-1-リン酸;キシルロース-5-リン酸
リシノール酸
リシノール酸18:1ヒドロキシ
リシノール酸-2
リシノール酸-3
S-アセチルジヒドロリポアミド(XC0086)
S-アデノシルホモシステイン
S-アデノシルメチオニン
S-カルボキシメチルシステイン
S-メチルシステイン
S-メチルグルタチオン
S-メチルメチオニン
S-スルホシステイン
サルコシン
SDMA
セドヘプツロース-7-リン酸
Ser
Ser Ala/Thr gly
Ser Glu Pro Thr Asp Pro
セロトニン
シトステロール
スペルミジン
スペルミン
スフィンガニン
スフィンゴミエリン(d18:1/16:0)-1
スフィンゴミエリン(d18:1/16:0)-2
スフィンゴミエリン(d18:1/18:0)-1
スフィンゴミエリン(d18:1/18:0)-2
スフィンゴシン
ステアリン酸
ステアリドン酸
ステアロイルエタノールアミド
スチグマステロール-1
スチグマステロール-2
コハク酸
スルファグアニジン(C-SCOPE IS)
スルホリトコリルグリシン
タウリン
タウロケノデオキシコール酸
タウロコール酸
タウロデオキシコール酸
タウロリトコール酸
タウロウルソデオキシコール酸
テレフタル酸
テオブロミン;アミノフィリン;パラキサンチン
チアミン
チアミンリン酸
Thr
Thr Ala Ala
Thr AspまたはSer Glu
トレオ-3-ヒドロキシアスパラギン酸
トレオ-3-ヒドロキシアスパラギン酸-1
トレオ-3-ヒドロキシアスパラギン酸-2
トレオン酸
チミジン
チロキシン
トランス-グルタコン酸
トランス-グルタコン酸;イタコン酸
トリコシル酸
トリゴネリン
トリラウリン
トリメシン酸;トリメシン酸
トリメチルアミン
トリメチルアミンN-オキシド
トリメチルアミノアセトン
Trp
Tyr
UDP-ガラクトース
UDP-グルコース
ウラシル
尿素
尿酸
ウリジン
ウリジン;シュードウリジン
ウロカニン酸
ウルソデオキシコール酸
Val
XA0005
XA0008
XA0009
XA0011
XA0017
XA0019
XA0023
XA0026
XA0033
XA0034
XA0037
XA0039
XA0052
キサントシン
XC0016
XC0039
XC0040
XC0047
XC0049
XC0054;XC0055;fA-Glu-Gly
XC0056
XC0060
XC0063
XC0064
XC0065
XC0067
XC0070
XC0075
XC0088
XC0094
XC0101
XC0103
XC0107;fA-Glu-Gln
XC0114;fA-Glu-His
XC0117
XC0118
XC0119
XC0120
XC0126
XC0133
XC0135
XC0138
XC0139
XC0140
ゼアキサンチン
α-トコフェロール
α-トコフェロール酢酸
β-Ala
β-エストラジオール
17α-エストラジオール
β-ヒドロキシイソ吉草酸
γ-ブチロベタイン
γ-Glu-Ala
γ-Glu-Arg
γ-Glu-Asn
γ-Glu-Asp
γ-Glu-シトルリン
γ-Glu-Gln
γ-Glu-Glu
γ-Glu-Gly
γ-Glu-His
γ-Glu-Leu
γ-Glu-Lys
γ-Glu-Met
γ-Glu-オルニチン
γ-Glu-Phe
γ-Glu-Ser
γ-Glu-タウリン
γ-Glu-Thr
γ-Glu-Trp
γ-Glu-Tyr
γ-Glu-Val
γ-Glu-Val-Gly
γ-トコフェロール
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【表5-4】
【表5-5】
【表6】
【表7-1】
【表7-2】
【表7-3】
【表7-4】
【表8-1】
【表8-2】
【表9-1】
【表9-2】
【表9-3】
【表9-4】
【表9-5】
【表9-6】
図1
図2A
図2B
図2C
【国際調査報告】