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特表2024-542746ワークサイトにおける自律電気作動車両に対する充電管理
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  • 特表-ワークサイトにおける自律電気作動車両に対する充電管理 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】ワークサイトにおける自律電気作動車両に対する充電管理
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20241108BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20241108BHJP
   B60L 53/10 20190101ALI20241108BHJP
   B60L 53/62 20190101ALI20241108BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20241108BHJP
【FI】
H02J7/00 P
B60L58/12
B60L53/10
B60L53/62
B60L3/00 S
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024532784
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 US2022050839
(87)【国際公開番号】W WO2023101875
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】2117536.9
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トーマス レスリー トゥイガー
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン エー.ガーリングス
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA11
5G503CB11
5G503EA05
5G503EA08
5G503FA06
5G503GD06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC22
5H125BC21
5H125BE02
5H125CC04
5H125DD02
5H125EE23
5H125EE25
5H125EE27
(57)【要約】
複数の自律電気作動車両を含むワークサイトに対する充電管理の方法が提供される。方法は、複数の充電モジュールから中央コントローラに充電器特性を伝達することと、複数の電気作動車両から中央コントローラに車両特性を伝達することとを含む。充電することは、充電器特性および車両特性に基づいて複数の電気作動車両に対してスケジューリングされ、充電することをスケジューリングすることは、電気作動車両の各々に指定の充電時間と指定の充電モジュールとを割り当てることを含む。各電気作動車両とその指定の充電モジュールとは、電気作動車両の指定の充電時間に一緒にされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の自律電気作動車両を含むワークサイトに対する充電管理の方法であって、
複数の充電モジュールから中央コントローラに充電器の特性を伝達することと、
複数の電気作動車両から前記中央コントローラに車両の特性を伝達することと、
前記充電器の特性と前記車両の特性とに基づいて、前記複数の電気作動車両に対し充電することをスケジューリングすることであって、充電することをスケジューリングすることは、
指定の充電時間、および
指定の充電モジュールであって、前記指定の充電モジュールは前記複数の充電モジュールのうちの1つである、充電モジュール
を前記電気作動車両の各々に割り当てることを含む、ことと、
前記電気作動車両の前記指定の充電時間に各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることと
を備え、
前記充電器の特性は、
前記充電モジュールのロケーション、および
前記充電モジュールの有用性
を含み、
前記車両の特性は、
前記電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態、および
前記電気作動車両の前記バッテリーの容量
を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
充電することをスケジューリングすることは、
各電気作動車両に割り当てられた優先順位、
各電気作動車両の前記バッテリーの充電についての状態、
各電気作動車両に対し要求される充電する期間、
前記充電モジュールに対する各電気作動車両の近接度、および
前記充電モジュールの利用可能な電力量
のうちの少なくとも1つに基づくことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記充電器の特性は、
前記充電器のヘルス状態、
前記充電器の充電容量、
充電率、および
充電器の接続タイプ
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記充電モジュールの前記有用性は、
前記充電モジュールが使用中であるかどうかについてのインディケーション、および
前記充電モジュールの予約状態
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記電気作動車両の前記バッテリーの充電についての目標の状態、
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記バッテリーの充電についての目標の状態、
バッテリー電圧、
前記バッテリーの最大充電率、
前記バッテリーのヘルスの状態、および
前記バッテリーの温度
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることについてのステップは、指定の充電モジュールに各電気作動車両を誘導することを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることについてのステップは、前記電気作動車両に前記指定の充電モジュールを向けることを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることについてのステップは、指定の充電モジュールに各電気作動車両を誘導するか、前記電気作動車両に前記指定の充電モジュールを向けるかの決定を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
複数の自律電気作動車両を含むワークサイトに対する充電管理デバイスであって、前記充電管理デバイスは中央コントローラを含み、前記充電管理デバイスは、
複数の充電モジュールから中央コントローラに充電器の特性を伝達し、
複数の電気作動車両から前記中央コントローラに車両の特性を伝達し、
前記充電器の特性と前記車両の特性とに基づいて、前記複数の電気作動車両に対し充電することをスケジューリングし、充電することをスケジューリングすることは、
指定の充電時間、および
指定の充電モジュールであって、前記指定の充電モジュールは前記複数の充電モジュールのうちの1つである、充電モジュール
を前記電気作動車両に割り当てることを含み、
前記電気作動車両の前記指定の充電時間に各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にし、
前記充電器の特性は、
前記充電モジュールのロケーション、および
前記充電モジュールの有用性
を含み、
前記車両の特性は、
前記電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態、および
前記電気作動車両の前記バッテリーの容量
を含む
ように構成されることを特徴とする充電管理デバイス。
【請求項11】
充電することをスケジューリングすることは、
各電気作動車両に割り当てられた優先順位、
各電気作動車両の前記バッテリーの充電についての状態、
各電気作動車両に対し要求される充電する期間、
前記充電モジュールに対する各電気作動車両の近接度、および
前記充電モジュールの利用可能な電力量
のうちの少なくとも1つに基づくことを特徴とする請求項10に記載の充電管理デバイス。
【請求項12】
前記充電器の特性は、
前記充電器のヘルス状態、
前記充電器の充電容量、
充電率、および
充電器の接続タイプ
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項10または11に記載の充電管理デバイス。
【請求項13】
前記充電モジュールの前記有用性は、
前記充電モジュールが使用中であるかどうかについてのインディケーション、および
前記充電モジュールの予約状態
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一項に記載の充電管理デバイス。
【請求項14】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記電気作動車両の前記バッテリーの充電についての目標の状態、
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一項に記載の充電管理デバイス。
【請求項15】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記バッテリーの充電についての目標の状態、
バッテリー電圧、
前記バッテリーの最大充電率、
前記バッテリーのヘルスの状態、および
前記バッテリーの温度
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項10ないし14のいずれか一項に記載の充電管理デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気作動車両の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
大型のワークサイトは、通常、電気作動車両(electric work vehicle)用の1つ以上の充電ポイント(charging point)を有する。充電ポイントは、同一のロケーションにあり得る、または異なるロケーションにあり得る。
【0003】
自律電気作動車両(autonomous electric work vehicle)は、充電ポイントの特性の知識がなく充電するために、充電ポイントまで進むことがあり、充電することができないリスクがある。例えば、充電ポイントが別の車両により使用中である、電力が小さいもしくは充電が少ない、故障している、充電ポイントが間違ったタイプである、ないしはほかのやり方により使用できないことがある。電気作動車両が充電ポイントにて充電できないという場合には、電気作動車両は、待つことを必要とされる、または異なる充電ポイントまで進むことを必要とされることがある。列が、電気作動車両の不必要なアイドリング状態を伴って、長くなっていくことがある。
【発明の概要】
【0004】
複数の自律電気作動車両を含むワークサイトに対する充電管理の方法が提供される。方法は、複数の充電モジュールから中央コントローラに充電器特性を伝達することを含む。方法は、さらに、複数の電気作動車両から中央コントローラに車両特性を伝達することを含む。方法は、さらに、充電器特性および車両特性に基づいて、複数の電気作動車両へ充電することをスケジューリングすることを含み、充電することをスケジューリングすることは、電気作動車両の各々に、指定の充電時間(charging time)と指定の充電モジュールとを割り当てることを含み、指定の充電モジュールは、複数の充電モジュールのうちの1つである。方法は、さらに、電気作動車両についての指定の充電時間に、各電気作動車両とその指定の充電モジュールとを一緒にすることを含む。充電器特性は、充電モジュールのロケーションと充電モジュールの有用性とを含む。車両特性は、電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態と、電気作動車両のバッテリーの容量とを含む。
【0005】
複数の自律電気作動車両を含むワークサイトに対する充電管理デバイスが提供される。充電管理デバイスは中央コントローラを含む。充電管理デバイスは、複数の充電モジュールから中央コントローラに充電器特性を伝達するように構成される。充電管理デバイスは、さらに、複数の電気作動車両から中央コントローラに車両特性を伝達するように構成される。充電管理デバイスは、充電器特性および車両特性に基づいて、複数の電気作動車両へ充電することをスケジューリングするようにさらに構成され、充電することをスケジューリングすることは、電気作動車両の各々に、指定の充電時間と指定の充電モジュールとを割り当てることを含み、指定の充電モジュールは、複数の充電モジュールのうちの1つである。充電管理デバイスは、電気作動車両の指定の充電時間に、各電気作動車両とその指定の充電モジュールとを一緒にするようにさらに構成される。充電器特性は、充電モジュールのロケーションと充電モジュールの有用性とを含む。車両特性は、電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態と、電気作動車両のバッテリーの容量とを含む。
【0006】
このようにして、自律電気作動車両に対し効率的に充電することがスケジューリングされることがある。例は、充電するための列が制限されることがあり、電気作動車両が、充電モジュールまで不必要に遠くまで、または、電力が小さいもしくは問題を抱えている充電モジュールまで、進むことを防止することがある。
【0007】
本開示の具体的な態様が、添付の図面を参照して、例としてのみ直ちに説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の態様にしたがう、中央コントローラを介した充電モジュールと3台の電気作動車両との間の通信と、電気作動車両の間のネゴシエーションとを例示する概略的な図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照すると、複数の自律電気作動車両130、140、150を含むワークサイトに対する充電管理の方法が例示されている。方法は、一例として、3台の電気作動車両130、140、150と2台の充電モジュール110、120とにより例示されているが、ワークサイトは、2台の電気作動車両または3台よりも多い電気作動車両と、2台よりも多い充電モジュールとを含むことが可能であるだろう。方法は、複数の充電モジュール110、120から中央コントローラ200に充電器特性を伝達することを含む。車両特性は、複数の電気作動車両130、140、150から中央コントローラに伝達される。充電することは、充電器特性および車両特性に基づいて、複数の電気作動車両130、140、150に対しスケジューリングされる。充電することをスケジューリングすることは、電気作動車両130、140、150の各々に、指定の充電時間と指定の充電モジュールとを割り当てることを含み、指定の充電モジュールは、複数の充電モジュール110、120のうちの1つである。
【0010】
各電気作動車両とその指定の充電モジュールとは、電気作動車両の指定の充電時間に一緒にされる。
【0011】
充電器特性は、充電モジュールのロケーションと充電モジュールの有用性とを含む。車両特性は、電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態と、電気作動車両のバッテリーの容量とを含む。
【0012】
各電気作動車両130、140、150に対する指定の充電時間および指定の充電モジュールを含むスケジュール132、142、152は、中央コントローラ200から各電気作動車両130、140、150に伝達されることがある。
【0013】
充電することをスケジューリングすることは、各電気作動車両に割り当てられた優先順位と、各電気作動車両のバッテリーの充電についての状態と、各電気作動車両に対し要求される充電する期間(duration)と、充電モジュールに対する各電気作動車両の近接度(proximity)と、充電モジュールの利用可能な電力量とのうちの1つまたは複数に基づくことがある。このようにして、スケジューリングは、電気作動車両が充電のしきい値状態を下回らないことを確実にすることが可能である。さらにスケジューリングは、充電することを効率的に組織化することも可能である。例えば、車両が充電モジュールに近いという場合には、たとえバッテリーの充電の状態が相対的に高くても、さらに離れたときに、時間および充電を浪費して、充電モジュールに戻ることを必要としないように、車両を充電することは効率的であり得る。
【0014】
充電器特性を電気作動車両に伝達することと、車両特性を充電モジュールに伝達することとは、同時に起こることがある、またはいずれかの順にシーケンシャルに起こることがある。充電器特性および車両特性は、連続的にまたは定期的な間隔にて伝達されることがある。あるいは、充電器特性および車両特性は、例えば、遠隔のオペレーターまたは別個のコントローラによる要求に応答して、オンデマンドにて伝達されることもある。充電器特性および車両特性は、中央コントローラ200を介することのほかに、充電モジュールと電気作動車両との間において直接的に伝達されることがある。
【0015】
充電モジュールおよび電気作動車両は、各々、テレマティクスモジュールを含むことがある。テレマティクスモジュールは、充電器特性および車両特性を送信し受信するように構成されることがある。
【0016】
充電モジュールは、主電源を含むことがある、または、主電源に接続されていないことがある。充電モジュールは、パワーパックを含むことがある。充電器は、発電機を含むことがある。
【0017】
充電することをスケジューリングすることは、各電気作動車両に割り当てられた優先順位と、各電気作動車両のバッテリーの充電についての状態と、各電気作動車両に対し要求される充電する期間と、充電モジュールに対する各電気作動車両の近接度と、充電モジュールの利用可能な充電量とのうちの少なくとも1つに基づくことがある。充電することは、例えばディーゼル電気作動車両を充電することよりも消費する時間が多いので、充電することをスケジューリングことは、列ができるのを避けるために、予想される充電する期間を考慮に入れることが可能である。
【0018】
充電器特性は、充電器の健康状態をさらに含むことがある。例えば、充電器が作動しているかどうか、充電器に損傷があるかどうか、充電器について制限されている性能があるかどうか。充電器特性は、充電器の充電容量をさらに含むことがある。例えば、充電器は、主電源に接続されていない場合には、利用可能な充電について制限されている量を有することがある。充電容量は、パワーパックの充電の状態を含むことがある。態様において、充電容量は、充電器がバッテリーを完全に充電するのに十分な充電を有することを示すインディケーションか、充電器を完全に消耗させた後のバッテリーの充電についての予測される状態を示すインディケーションかのいずれかを含むことがある。充電器特性は、充電器の充電率と、充電器の接続タイプ(たとえばDC、AC、三相など)とをさらに含むことがある。
【0019】
充電器特性は、充電モジュールの有用性を含む。充電モジュールの有用性は、充電器が使用中であるかどうかのインディケーションと、充電器の予約状態とを含むことがある。例えば、充電器は、現在使用中である、現在空いている、別の車両によりある時間に使用が予約されている、または予約されていないことがある。充電器が使用中である場合には、充電モジュールの有用性は、充電器が利用可能であるだろうと予測される充電終了時刻をさらに含むことがある。同様にして、充電器が予約されている場合には、充電モジュールの有用性は、充電器が予約前に空いている期間を、および/または予約について予測される終了時刻をさらに含むことがある。
【0020】
予測される充電終了時刻は、充電されているバッテリーの充電についての現在の状態、充電されているバッテリーの充電についての目標の状態、および充電器の充電率に基づいて、中央コントローラによって算出されることがある。充電器が主電源に接続されていない場合には、充電器特性は、予測される充電終了時刻における充電器の充電についての予測される状態をさらに含むことがある。
【0021】
態様では、充電器はDC充電器を含むことがあり、充電器特性は、さらに、充電器のDC電圧を含むことがある。
【0022】
車両特性は、さらに、充電することが要求されるまでの予測時間を含んでいることがある。予測時間は、充電の現在の状態と、放電率と、充電器からの距離とのうちの少なくとも1つに基づくことがある。放電率は、現在の放電率に基づくことがある。放電率は、バッテリーに関し以前に放電したことに由来するデータに基づくことがあり、例えば、データは、充電の異なる状態での放電率、またはオペレーターに対する放電率、または車両による種々のタスクを行うための放電率を含む。充電器からの距離は、充電器まで進むのに必要な充電の状態を算出するのに、それゆえ、車両が充電器まで進むことが必要である前に到達することが可能である充電の最小の状態を算出するのに、用いられることがある。
【0023】
車両特性は、充電するために利用可能な時間期間をさらに含むことがある。利用可能な時間は、電気作動車両に対する作動復帰(return-to-work)の時間に基づくことがある。例えば、電気作動車両には、充電されることが必要である前にスケジューリングされている仕事を有することがある。
【0024】
車両特性は、充電するための充電の目標の状態をさらに含むことがある。例えば、充電の目標の状態は、バッテリーを充電の100%の状態まで完全に充電することであり得る。充電の目標の状態は、良いバッテリーヘルスを維持するのに適切であると決定された充電の状態を含むことがある。充電の目標の状態は、次のタスクまたは次のシフトを完了するのに必要な充電の状態であり得る。
【0025】
車両特性は、さらに、バッテリー電圧と、バッテリーの最大充電率と、バッテリーのヘルスの状態と、バッテリー温度とのうちの少なくとも1つを含むことがある。
【0026】
充電モジュールはジオフェンスを含むことがある。ジオフェンスは、例えば充電モジュールからの半径に基づいて、充電モジュールのまわりの周囲を定義することがある。ジオフェンス内では、電気作動車両の速さは、しきい値速さより下に制限されることがある、および/または、電気作動車両は、行うことが可能であるタスクに制限されることがある。たとえば一度にジオフェンス内に許される電気作動車両の数など、他の制限があり得る。充電器特性は、ジオフェンスと、ジオフェンス内の起こる電気作動車両のあらゆる制限とを含むことがある。
【0027】
態様では、各電気作動車両とその指定の充電モジュールとを一緒にするステップは、各電気作動車両をその指定の充電モジュールに誘導することを含むことがある。別の態様では、各電気作動車両とその指定の充電モジュールとを一緒にするステップは、指定の充電モジュールを電気作動車両に向けることを含むことがある。
【0028】
本開示の態様によれば、複数の自律電気作動車両を含むワークサイト用の充電管理デバイスは、中央コントローラを含む。充電管理デバイスは、複数の充電モジュールから中央コントローラに充電器特性を伝達し、複数の電気作動車両から中央コントローラに車両特性を伝達するように構成される。充電管理デバイスは、さらに、充電器特性および車両特性に基づいて、複数の電気作動車両に対し充電することをスケジューリングするように構成される。充電することをスケジューリングすることは、電気作動車両の各々に、指定の充電時間と、指定の充電モジュールとを割り当てることを含み、指定の充電モジュールは、複数の充電モジュールのうちの1つである。充電管理デバイスは、電気作動車両の指定の充電時間に、各電気作動車両とその指定の充電モジュールとを一緒にするようにさらに構成される。充電器特性は、充電モジュールのロケーションと充電モジュールの有用性とを含む。車両特性は、電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態と、電気作動車両のバッテリーの容量とを含む。
【0029】
充電管理デバイスは、上に説明した方法のいずれかを実行するように構成されることがある。充電管理デバイスは、充電モジュールにおけるテレマティクスデバイスと、電気作動車両におけるテレマティクスデバイスとを含むことがある。
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の自律電気作動車両(130、140、150)を含むワークサイトに対する充電管理の方法であって、
複数の充電モジュール(110、120)から中央コントローラ(200)に充電器の特性を伝達することと、
複数の電気作動車両(130、140、150)から前記中央コントローラ(200)に車両の特性を伝達することと、
前記充電器の特性と前記車両の特性とに基づいて、前記複数の電気作動車両(130、140、150)に対し充電することをスケジューリングすることであって、充電することをスケジューリングすることは、
指定の充電時間、および
指定の充電モジュールであって、前記指定の充電モジュールは前記複数の充電モジュール(110、120)のうちの1つである、充電モジュール
を前記電気作動車両(130、140、150)の各々に割り当てることを含む、ことと、
前記電気作動車両の前記指定の充電時間に各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることと
を備え、
前記充電器の特性は、
前記充電モジュールのロケーション、および
前記充電モジュールの有用性
を含み、
前記車両の特性は、
前記電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態、および
前記電気作動車両の前記バッテリーの容量
を含み、
前記車両の特性が、
充電の現在の状態と放電率とに基づく、充電することが要求されるまでの予測時間であって、前記放電率は、現在の放電率か、前記バッテリーに関し以前に放電したことに由来するデータかのいずれかに基づく、予測時間
をさらに含むことにおいて特徴づけられる
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
充電することをスケジューリングすることは、
各電気作動車両に割り当てられた優先順位、
各電気作動車両の前記バッテリーの充電についての状態、
各電気作動車両に対し要求される充電する期間、
前記充電モジュールに対する各電気作動車両の近接度、および
前記充電モジュールの利用可能な電力量
のうちの少なくとも1つに基づくことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記充電器の特性は、
前記充電器のヘルス状態、
前記充電器の充電容量、
充電率、および
充電器の接続タイプ
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記充電モジュールの前記有用性は、
前記充電モジュールが使用中であるかどうかについてのインディケーション、および
前記充電モジュールの予約状態
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1または3に記載の方法。
【請求項5】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記電気作動車両の前記バッテリーの充電についての目標の状態、
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1または3に記載の方法。
【請求項6】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記バッテリーの充電についての目標の状態、
バッテリー電圧、
前記バッテリーの最大充電率、
前記バッテリーのヘルスの状態、および
前記バッテリーの温度
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1または3に記載の方法。
【請求項7】
各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることについてのステップは、指定の充電モジュールに各電気作動車両を誘導することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることについてのステップは、前記電気作動車両に前記指定の充電モジュールを向けることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にすることについてのステップは、指定の充電モジュールに各電気作動車両を誘導するか、前記電気作動車両に前記指定の充電モジュールを向けるかの決定を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の自律電気作動車両(130、140、150)を含むワークサイトに対する充電管理デバイスであって、前記充電管理デバイスは中央コントローラ(200)を含み、前記充電管理デバイスは、
複数の充電モジュール(110、120)から中央コントローラ(200)に充電器の特性を伝達し、
複数の電気作動車両(130、140、150)から前記中央コントローラに車両の特性を伝達し、
前記充電器の特性と前記車両の特性とに基づいて、前記複数の電気作動車両(130、140、150)に対し充電することをスケジューリングし、充電することをスケジューリングすることは、
指定の充電時間、および
指定の充電モジュールであって、前記指定の充電モジュールは前記複数の充電モジュール(110、120)のうちの1つである、充電モジュール
を前記電気作動車両に割り当てることを含み、
前記電気作動車両の前記指定の充電時間に各電気作動車両と指定の充電モジュールとを一緒にし、
前記充電器の特性は、
前記充電モジュールのロケーション、および
前記充電モジュールの有用性
を含み、
前記車両の特性は、
前記電気作動車両のバッテリーの充電についての現在の状態、および
前記電気作動車両の前記バッテリーの容量
を含み、
前記車両の特性が、
充電の現在の状態と放電率とに基づく、充電することが要求されるまでの予測時間であって、前記放電率は、現在の放電率か、前記バッテリーに関し以前に放電したことに由来するデータかのいずれかに基づく、予測時間
をさらに含むことにおいて特徴づけられる
ように構成されることを特徴とする充電管理デバイス。
【請求項11】
充電することをスケジューリングすることは、
各電気作動車両に割り当てられた優先順位、
各電気作動車両の前記バッテリーの充電についての状態、
各電気作動車両に対し要求される充電する期間、
前記充電モジュールに対する各電気作動車両の近接度、および
前記充電モジュールの利用可能な電力量
のうちの少なくとも1つに基づくことを特徴とする請求項10に記載の充電管理デバイス。
【請求項12】
前記充電器の特性は、
前記充電器のヘルス状態、
前記充電器の充電容量、
充電率、および
充電器の接続タイプ
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の充電管理デバイス。
【請求項13】
前記充電モジュールの前記有用性は、
前記充電モジュールが使用中であるかどうかについてのインディケーション、および
前記充電モジュールの予約状態
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項10または12に記載の充電管理デバイス。
【請求項14】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記電気作動車両の前記バッテリーの充電についての目標の状態、
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項10または12に記載の充電管理デバイス。
【請求項15】
前記車両の特性は、
充電することが要求されるまでの予測時間、
充電するために利用可能な時間期間、
前記バッテリーの充電についての目標の状態、
バッテリー電圧、
前記バッテリーの最大充電率、
前記バッテリーのヘルスの状態、および
前記バッテリーの温度
のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項10または12に記載の充電管理デバイス。
【国際調査報告】