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特表2024-542765電気作動ブレーキを監視する方法及びブレーキ構成
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  • 特表-電気作動ブレーキを監視する方法及びブレーキ構成 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】電気作動ブレーキを監視する方法及びブレーキ構成
(51)【国際特許分類】
   B60T 17/22 20060101AFI20241108BHJP
   B60T 13/74 20060101ALN20241108BHJP
【FI】
B60T17/22 Z
B60T13/74 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532870
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 DE2022200283
(87)【国際公開番号】W WO2023104258
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】102021214096.3
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522296653
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートモーティヴ・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive Technologies GmbH
【住所又は居所原語表記】Continental-Plaza 1, 30175 Hannover, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】ベーム・ユルゲン
【テーマコード(参考)】
3D048
3D049
【Fターム(参考)】
3D048CC49
3D048HH18
3D048HH58
3D048HH66
3D048QQ07
3D048RR21
3D048RR25
3D049CC07
3D049HH45
3D049HH51
3D049QQ04
3D049RR09
3D049RR10
(57)【要約】
本発明は、電気作動ブレーキ(15)を監視する方法であって、ブレーキの基本摩擦及び機械的効率が確認され、及びそれに基づいて予想残留トルクが判定される、方法に関する。残留トルクが少なくとも閾値と同じ大きさである場合、エラーメッセージが出力される。本発明は、関連するブレーキ構成(10)にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気作動ブレーキ(15)を監視する方法であって、
- 前記ブレーキ(15)の基本摩擦(MC0+-)を確認するステップと、
- 前記ブレーキ(15)の機械的効率(η)を確認するステップと、
- 前記基本摩擦(MC0+-)及び前記機械的効率(η)に基づいて、予想残留作動力(FSp,B,Est)を判定するステップと、
- 前記残留作動力(FSp,B,Est)が少なくとも閾値(FSp,B,Limit)と同じ高さである場合、エラーメッセージを発行するステップと
を含む方法。
【請求項2】
- 前記確認ステップは、サービスブレーキ要求に続く前記ブレーキ(15)の解除中又は解除後に随時又は常に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
- 前記確認ステップは、別々の試験サイクルで随時又は常に実施される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
- 前記判定は、決定論的関数によって行われる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
- 前記判定は、シミュレーションモデルによって行われる、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
- 前記判定は、実験的に測定された関係によって行われる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
- 前記残留作動力(FSp,B,Est)は、前記ブレーキ(15)が受動的に解除されるときに残る力として判定される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
- ブレーキ作動力(FSp)も測定され、
- 前記判定は、前記ブレーキ作動力(FSp)にも基づいて行われる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
- 前記閾値(FSp,B,Limit)は、車両タイプに応じて及び/又は運転状況に応じて適合される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
- 前記判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力(FSp)が前記閾値(FSp,B,Limit)よりも大きいか、又はより低い追加の閾値よりも大きい場合にのみ実施される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
- 前記判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力(FSp)が、より高い追加の閾値よりも低い場合にのみ実施される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
- 前記閾値(FSp,B,Limit)は、最大でも、車両運動力学の観点で許容され得る、解除されたブレーキ(15)のブレーキ作動レベルと同じ高さである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
- 前記基本摩擦(MC0+-)は、前記ブレーキ(15)が解除状態であるときに判定される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
- 前記ブレーキ(15)は、ディスクブレーキ(15)又はドラムブレーキ(15)である、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ブレーキ構成(10)であって、
- 電気作動ブレーキ(15)と、
- 請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される制御デバイス(60)と
を含むブレーキ構成(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気作動ブレーキを監視する方法及び関連するブレーキ構成に関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーキは、通常、自動車で使用されて、自動車を狙い通りに減速する。現代のブレーキシステムは、多くの場合、油圧式又は空気圧式で作動される。しかしながら、将来のブレーキは、電気作動も一層伴うであろう。
【0003】
自動車のブレーキの典型的な要件は、非作動時に解除され、それによりブレーキ動作がもはや行われないように設計されることである。これは、例えば、ブレーキを能動的に解除することがもはや可能でない電力異常の場合にも適用される。このような場合にブレーキが解除されない場合、その結果、自動車が制御不能な反応を起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、電気作動ブレーキを監視する方法であって、例えばブレーキの解除挙動に関する安全性を高めることを可能にする方法を提供することである。そのような方法を実行するためのブレーキ構成を提供することも本発明の目的である。本発明によれば、これは、それぞれの主要な請求項で特許請求される方法及びブレーキ構成によって達成される。有利な改良形態は、例えば、それぞれの従属請求項に見出され得る。特許請求の範囲の内容は、明示的な参照により本明細書の内容に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電気作動ブレーキを監視する方法に関する。本方法は、
- ブレーキの基本摩擦を確認するステップと、
- ブレーキの機械的効率を確認するステップと、
- 基本摩擦及び機械的効率に基づいて、予想残留作動力を判定するステップと、
- 残留作動力が少なくとも閾値と同じ高さである場合、エラーメッセージを発行するステップと
を含む。
【0006】
上記で説明した方法では、予想残留作動力を計算することができ、これは、例えば、電力異常による非作動時に予想され得る残留作動力を示す。従って、ブレーキは、通常、同様に原則的に望ましい、少なくとも部分的に作動された初期状態である。作動が停止し、例えばブレーキを作動するための電気エネルギーがもはや利用できないため、ブレーキを解除状態に能動的に移動できないとき、予想される残留作動力は、次いで、本方法によって計算される。特に後者の場合、ブレーキを能動的に解除するためのエネルギーがもはや利用可能でないことにも留意されたい。閾値よりも高い予想残留作動力が計算された場合、エラーメッセージを発行することができ、その結果、必要に応じて、この作動状況でも車両の安全な動作を可能にするための更なる措置が開始され得る。例えば、運転者が速度を落とすか又は修理工場を訪れるように、例えばエラーメッセージによって運転者に対する警告がもたらされる。
【0007】
基本摩擦とは、特にブレーキの作動状況を変化させるために克服しなければならない摩擦を意味すると理解され得る。機械的効率とは、特に、ブレーキに作用する力と、モータ又はアクチュエータによって適用される力との間の比を意味すると理解され得る。ブレーキは、特にドラムブレーキ又はディスクブレーキであり得るが、それは、異なるタイプのブレーキでもあり得る。特に、ブレーキは、例えば、乗用車又はトラックなどの自動車を制動するために提供され得る。予想残留作動力は、通常、直接測定されるのではなく、むしろ他の確認データに基づいて判定される、すなわち通常計算される量である。エラーメッセージは、例えば、ブレーキ制御デバイスの内部で使用され得、且つ/又は自動車の他の構成要素に対して発行され得る。
【0008】
確認ステップは、特にサービスブレーキ要求に続くブレーキの解除中又は解除後に随時又は常に実施され得る。特に、本方法の一部は、力の蓄積中にも実施され得る。そのような手順により、ブレーキの継続的な監視が可能になり、その結果、ブレーキが解除されるべき状況時に十分な解除が確実にされるかどうかを常に知ることが可能になる。
【0009】
特に、閾値は、閾値を下回る力が車両の不安定性をもたらさないように設定され得る。従って、この力は、許容可能な残留作動力である。閾値は、ゼロより大きくてもよいが、それは、ゼロでもあり得、これは、事実上、予想残留作動力が許容されないことを意味する。
【0010】
確認ステップは、特に別々の試験サイクルで随時又は常に実施され得る。これにより、例えばブレーキが制動に使用されていない間にブレーキを制御するために、制動力要求とは無関係に確認することも可能になる。
【0011】
判定は、特に決定論的関数によって行われ得る。従って、例えば、基本摩擦と機械的効率との組み合わせから予想残留作動力を指定する関数が記憶され得る。この関数は、例えば、特定のブレーキ又は特定のブレーキタイプに対して判定されている場合がある。
【0012】
判定は、一実施形態によるシミュレーションモデルによって行われ得る。そのようなシミュレーションモデルは、例えば、ブレーキの特定のパラメータをシミュレーションし、入力変数に基づいて予想残留作動力を出力することができる。判定は、上流のシミュレーション研究によって判定された関係によっても行われ得る。
【0013】
残留作動力の判定は、特に、例えば電気機械式ブレーキコントローラの実行時間である実行時間のシミュレーションによって行われ得る。判定は、シミュレーションから確認されたパラメータ及び依存関係を用いても行われ得る。
【0014】
判定は、一実施形態によれば、実験的に測定された関係によって行われ得る。従って、関係は、1つのブレーキ又は1つのブレーキタイプに対して一度、実験的に判定され、その後、実行時間に使用され得る。特に、関係は、残留作動力、機械的効率及び基本摩擦間の以前に実験的に測定された関係であり得る。他のパラメータ、例えば本明細書に記載されるパラメータもそれに応じて考慮され得る。
【0015】
残留作動力は、特にブレーキが受動的に解除されるときに残る力として判定され得る。例えば、そのような受動的な解除は、電力異常の場合に起こり得る。この場合、ブレーキを能動的に解除することは、もはや可能ではない。能動的な解除とは、特にブレーキシュー又は他のデバイスを能動的に戻すことを意味し、その目的のために、アクチュエータは、通常、作動に必要な方向と比較して逆方向に作用するものとして理解される。しかしながら、受動的な解除の場合、ブレーキは、もはや狙い通りに作用せず、いずれにしても機械的作用を有する力によってのみ解除される。
【0016】
特に、ブレーキ作動力も測定され得る。判定は、ブレーキ作動力に基づいても行われ得る。これにより、判定を更に向上させることができる。ブレーキ作動力は、例えば、力センサによって測定され得る。
【0017】
閾値は、特に車両タイプに応じて及び/又は運転状況に応じて適合され得る。従って、例えば大型で重い車両の場合、小型の車両の場合よりもいくらか高い残留作動力が許容され得る。更に、閾値は、運転状況、例えば速度又は積載状態に依存させることができ、その結果、必要に応じて、重要でない運転状況でより高い閾値が許容され得る。
【0018】
一実施形態によれば、判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力が閾値よりも大きいか、又はより低い追加の閾値よりも大きい場合にのみ実施される。その結果、それ自体臨界ではないブレーキ作動力のみがいずれにしても適用される場合、その方法を実施することをほとんど省略することが可能である。解除中に臨界値よりも高いブレーキ作動力が適用されないため、解除中にも臨界値のブレーキ作動力が予想されないはずである。より低い追加の閾値は、特に閾値より低くてもよく、その結果、より低い追加の閾値と閾値との間に一定の安全性バッファが提供され得る。
【0019】
一実施形態によれば、判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力が、より高い追加の閾値よりも低い場合にのみ実施される。その結果、いずれにしてもブレーキ作動力が非常に高いため、機械的作用を有する力に起因してブレーキの関連する解除が予想される場合又は車両が例えばいずれにしても停止するように既に非常に強く制動される場合、方法の実施を大部分省略することが可能である。
【0020】
例えば、方法の実施を省略するか又は判定を省略することにより、計算電力を節約し得る。
【0021】
ブレーキ作動力は、特に力センサによって測定され得る。設定値として適用されるブレーキ作動力は、特に、ブレーキペダルの感知された位置からブレーキ作動力要求として導出されるブレーキ作動力又は制動力要求を生成し得る車両運動力学制御若しくは別の運転支援機能によって生成されるブレーキ作動力であり得る。特に、閾値は、最大でも、車両運動力学の観点で許容され得る、解除されたブレーキのブレーキ作動レベルと同じ高さであり得る。これにより、予想残留作動力が車両運動力学的の観点で許容され得るブレーキ作動レベルよりも大きいとき、エラーメッセージを確実に発行することが可能になる。このようにして、車両運動力学的の観点で不安定な状態を確実に回避することができる。
【0022】
基本摩擦は、特にブレーキが解除状態であるときに判定され得る。ここで、ブレーキを作動するために克服しなければならない摩擦を確認することが可能である。
【0023】
ブレーキは、特にディスクブレーキ又はドラムブレーキであり得る。これは、乗用車、トラック又は他の自動車のブレーキの典型的な設計に対応する。しかしながら、他の設計も可能である。
【0024】
基本摩擦は、例えば、位置制御された試験サイクルにおいて、プロセスで判定されたアクチュエータトルクに基づいてブレーキのクリアランス位置内で確認され得る。例えば、アクチュエータトルクは、基本摩擦として使用され得るか、又はアクチュエータトルクと基本摩擦との間の予め定義された関係が使用され得る。この場合、例えば、本明細書の他の箇所に記載されるようなスライド調整も可能である。
【0025】
機械的効率は、例えば、ブレーキが作動しているとき、ブレーキ作動力及び補償アクチュエータトルクに基づいて判定され得る。補償アクチュエータトルクは、例えば、アクチュエータトルクから加速トルクを差し引いたものであり得る。そのような手順は、ブレーキに対して関連する補償アクチュエータトルクの影響が考慮され得るため、機械的効率を判定するのに有利であることがわかっている。
【0026】
本発明は、電気作動ブレーキと、本明細書に記載された方法を実行するように構成された制御デバイスとを有するブレーキ構成にも関する。本方法について、本明細書で説明する全ての実施形態及び変形形態を参照することができる。
【0027】
本発明は、プログラムコードが記憶されている不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、プログラムコードの実行中、プロセッサは、本明細書に記載された方法を実行する、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体にも関する。本方法について、本明細書で説明する全ての実施形態及び変形形態を参照することができる。
【0028】
当業者であれば、添付図面を参照して以下に説明する例示的な実施形態から更なる特徴及び利点を把握することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】ブレーキ構成を示す。
図2】フローチャートを示す。
図3】基本摩擦を確認するための図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるブレーキ構成10を純粋に概略的に示す。
【0031】
ブレーキ構成10は、電気作動ブレーキ15と、制御デバイス60とを有する。
【0032】
電気作動ブレーキ15は、電気モータとして設計されるアクチュエータ20を有する。アクチュエータ20は、シャフト30を介してブレーキシュー40に作用する。これらのブレーキシューは、作動時にブレーキディスク50に作用し、それによりブレーキディスク50の回転を制動することができる。
【0033】
作動力センサ45は、ブレーキシュー40に関連付けられる。この作動力センサは、現在実際に適用されているブレーキ作動力を測定する。
【0034】
制御デバイス60は、アクチュエータ20及び作動力センサ45の両方に接続される。従って、制御デバイスが起動し、アクチュエータ20を作動させることができる。制御デバイスは、作動力センサ45によって測定されたそれぞれの測定値を受信することもできる。従って、制御デバイスは、ブレーキ作動力を制御することができ、その目的のために、ブレーキ作動力の設定値は、通常、例えば、車両運動力学制御機能などの示されていないデバイスから受信される。このようにして、手動で作動されたブレーキペダルから感知された制動力要求を直ちに実施することが可能である。
【0035】
制御デバイス60は、少なくとも1つの例示的な実施形態に従い、本発明による方法を実行するようにも構成される。これについては、以下で更に詳細に説明する。
【0036】
認識されるように、図1に示されるブレーキ15などの電気機械式ブレーキでは、電気機械式駆動トレイン、すなわちここでは典型的にはアクチュエータ20、シャフト30及び図示されていない可能な回転-並進機構は、通常、100%未満の機械的効率を有するため、設計により、ブレーキ15の受動的な「自己」解除を確実にしない。加えて、アクチュエータ20の回転方向に依存する機械的基本摩擦が影響を及ぼす。これらの2つのパラメータは、とりわけ、実行時間にわたる構成要素に対する負荷及び機構/駆動構成要素の潤滑状態などに依存する。
【0037】
受動状態における電気機械式ブレーキの自己解除は、例えばブレーキが作動されているときの電力異常時、ブレーキの不完全な解除により車両が不安定になり得るため、安全性に関連する可能性がある。ここで、電気機械式ブレーキは、指定された期間内に電動モータによる能動的な補助なしに、要求に基づいて設定される第1のブレーキ作動レベルFSp,Aから、しかしながら少なくとも車両運動力学の観点から許容され得るより低い可能な限り小さいブレーキ作動レベルFSp,B<FSp,Limitまで移動するべきである。従って、これらの記述は、制動トルクアクチュエータの場合にも同様に適用されるが、ただし、ここでは、作動力レベルの代わりに制動トルクが考慮される。
【0038】
例えば、受動的自己解除の特性にとって重要なパラメータを判定する方法により、予想残留作動力の診断又はブレーキ15の受動的自己解除の機能を評価するための特性値の判定を実施することが提案される。これらのパラメータは、典型的には、少なくとも機械的効率及び/又は回転方向に依存する機械的基本摩擦である。
【0039】
これらのパラメータは、主に電気機械式ブレーキ15の通常作動中に判定される。ここで、ブレーキ15が作動状態であるとき、この目的のために特別な試験又は試験励磁を必要とせず、むしろ通常作動中に測定された信号及び信号プロファイルを使用できることが有利である。
【0040】
残留作動力を診断するための特性値を判定する際、上述のパラメータに加えて、初期レベルFSp,Aも考慮することが可能である。電気機械式アクチュエータが作動力レベルFSp,A,1にある場合、所与の機械的効率η=η及び所与の機械的基本摩擦MC0+-=MC0.1を有する機構の受動的自己解除により、残留作動力FSp,B,1が生じる。この残留作動力FSp,B,1<FSp,B,Limitである場合、少なくとも車両運動力学の観点から許容可能であると考えることができる。機械的効率の劣化(η<η)又は機械的基本摩擦の増加(MC0+->MC0.1)も予想残留作動力の増加につながる。適用可能な関係は、例えば、理論的又はシミュレーション研究の形態で判定され得る。
【0041】
従って、本出願に関連して、所与のブレーキ作動力において且つアクチュエータ20の通常作動中に確認されたパラメータ効率η及び基本摩擦トルクMC0+-に基づいて、可能な残留作動力を判定又は推定することが提案される。
【0042】
確認されたパラメータ及び現在の作動状態(通常、ブレーキ作動力FSpによって特徴付けられる)に基づいて、電気機械式ブレーキがこの作動力レベルで異常となった場合に生じるか又は受動的自己解除後に生じる確立された残留作動力FSp,B,Estは、ここで推定され得る。この目的のために必要なFSp,B,Est=f(FSp,MC0+-,η)の関係は、各タイプの電気機械式ブレーキに対して固有であり、例えば理論的又はシミュレーション的な考察によって取得され得る。限界値FSp,B,Limitとの比較は、車両に依存し、場合により運転状況及び/又は車輪ブレーキの位置に依存するが、ここでは、自己解除の機能が依然として保証されるかどうか、又は考慮されるブレーキ15及び確立されると予想される残留作動力の異常が車両運動力学の観点から安全上重要な状態につながるかどうかに関する、対応する状態を提供する。後者の場合、運転者への警告又は影響を受けるブレーキ15の予防的な非作動などの適切な措置が適切な時期にとられ得る。
【0043】
例示的な手順を図2に示す。ここで、パラメータ基本摩擦MC0+-は、アクチュエータ20の角速度ωAct、アクチュエータ20のトルクMAct及び作動信号「Enable」に基づいて判定される。更に、パラメータ効率ηは、同じ入力変数に基づいて判定され、更にブレーキ作動力FSpに基づいて判定される。次いで、基本摩擦MC0+-、効率η及びブレーキ作動力FSpは、残留作動力FSp,B,Estを推定するために使用される。次に、この値が閾値FSp,B,Limitと比較され、そこから残留作動力の状態が判定され、その状態がStatus_FSp,Bとして指定される。この状態が正である場合、すなわち予想残留作動力FSp,B,Estが閾値FSp,B,Limitよりも低い場合、それ以上は何も行われない。しかしながら、逆の場合、認識された潜在的に重要な状態に対応できることができるようにエラーメッセージが生成される。
【0044】
図2の代替実施形態では、ブロック「残留作動力の推定」で提供される計算は、現在設定されている作動力が限界力又は閾値を上回る場合、すなわちFSp>FSp,B,Limitである場合及び/又は第2の高い限界力を下回る場合、すなわちFSp<FSp,Cである場合にのみ実施される。例えば、FSp,Cの値は、この値よりも大きい作動力に対して、作動力FSpによって保存される(変形した)キャリパー及びパッドの変形エネルギーが電気機械式ブレーキの受動的自己解除に対して常に十分であるように選択され得る。
【0045】
説明した監視機能は、ブレーキ15の自己解除の安全上重要な機能が受動状態でも依然として確実にされるかどうかをチェックするために使用され得る。
【0046】
この場合、ブレーキ15が作動状態であるときの特別な試験励磁の実施及び試験励磁中の信号プロファイルの観察を省略することが可能である。むしろ、監視機能は、アクチュエータ信号から判定され、且つ本質的にアクチュエータの摩耗状態を特徴付けるパラメータ(効率η及び基本摩擦トルクMC0+-)に関する知識を使用する。判定は、各制動動作中及び後に行われ得るため、受動的自己解除の機能に関する推定値は、ブレーキが作動状態であるときに特別な試験励磁が実施される方法の場合よりもはるかに最新のものとなる。
【0047】
摩擦パラメータ基本摩擦MC0+-又は基本摩擦値MC0+及びMC0-の判定について、それぞれ以下に説明する。MC0+-の表記は、回転方向の両方が可能である場合、MC0+及びMC0-に対するプレースホルダとしてそれぞれ理解され得る。
【0048】
この表記は、MC0+が正の回転方向に対して存在する成分を表し、MC0-が負の回転方向に対して一定の成分を指定するように使用される。正の回転方向は、ブレーキ作動に対応し、負の回転方向は、解除に対応する。
【0049】
電気機械式ブレーキ15に対して、ブレーキ効果を生成する定義された力を設定する要求がない場合又は既存の力要求が再びリセットされた場合(設定値=0)、アクチュエータ20は、非作動状態に移動するか又はそこに保持される。この状態は、ブレーキパッドとブレーキディスクとの間の定義された距離(クリアランス、クリアランス位置XLS)がアクチュエータによって設定されて維持されたアクチュエータ位置によって判定され、その結果、残留制動トルクは、生成されない。EMBがクリアランス内で移動を実施する限り、モータ加速度dω/dtが終了すると、指定されたモータトルクは、特に低速でほぼ一定の摩擦トルクに対応する。モータトルクは、非正移動に移行するときにのみブレーキ作動力FSpによって引き起こされる負荷トルクMSp,Loadに応じて増加する。
【0050】
従って、1つの可能な実装形態によれば、ブレーキ15が解除された後、位置制御された試験サイクルが、低速、特に一定速度においてクリアランス位置内で実施され、静止摩擦の値(MC0+、MC0-)が、基本摩擦パラメータMC0+及びMC0-を判定する目的でモータトルクを評価することによって判定されることが提案される。この試験サイクルは、必要な場合にのみ又は遅くとも時間Tが経過した後、各解除プロセス後に実施され得る。試験サイクル中に別の力要求があった場合、サイクルは、中断され、要求された力が設定される。
【0051】
試験移動を実施するために、設定されたクリアランス位置XLSから、負のモータ速度が低い位置制御移動が実施される。このプロセスで記録されるモータトルクの値は、基本摩擦MC0-によって判定される。従って、ωAct<0で記録されたモータトルクの平均値は、負の移動方向におけるパラメータ基本摩擦の推定値を与える。後方への位置制御移動中、例えばXTarget=-2*XLSの目標値に到達した場合、低いモータ速度(ωAct>0)で出発点(クリアランス位置XLS)に戻る位置制御移動が行われる。次いで、基本摩擦MC0+の所望のパラメータは、この部分的な移動中に判定されたモータトルクMAct(ωAct>0)の平均値によって与えられる。一実施形態では、この判定はまた、試験移動の開始位置及び終了位置からの特定の距離によって定義される予め定義された帯域内でのみ行われ得る。これを図3に詳細に示す。ここで、アクチュエータ位置XSpに沿った帯域は、具体的には、正のアクチュエータトルク(正の角速度を有する)及び負のアクチュエータトルク(負の角速度を有する)の両方を有する、狭い水平の長方形によって両方向に表される。
【0052】
このようにしてMC0+及びMC0-に対して判定された値は、直ちに100%で適合されるのではなく、むしろ重み付け係数によって調整されるように提供され得る。従って、この値は、再計算されるたびに重み付け係数によって乗算され得、1から重み付け係数を差し引いたものによって乗算され、前の値がこれに加えられ得る。
【0053】
摩擦パラメータ効率μ又はηの判定について、以下に説明する。
【0054】
効率を判定するために、出発点として、電気機械式ブレーキに対するアクチュエータ力学の単純化されたモデルが以下の微分式の形態で使用される。
Act=JGes*d(ωAct)/dt+i(-1)*FSp(XSp)*(1+μ*sign(ωAct))+MC0+-*signωAct
正の移動方向の場合(ωAct>0->FGradient>0)のみを更に単純化されたものと考えると、この場合に対して以下の単純化された式が得られる。
Act-JGes*d(ωAct)/dt=i(-1)*FSp*(1+μ)+MC0+
トルクが加速トルクの影響によって補償される場合、
Act,Comp=MAct-JGes*d(ωAct)/dt
が定義され、正の移動方向(ωAct>0->FGradient>0)に対して以下の式が成立する。
Act,Comp=i(-1)*FSp*(1+μ)+MC0+
【0055】
機械的効率の影響を表すパラメータμを判定するために、アクチュエータ20の力蓄積移動中、ブレーキ作動力FSp及びモータトルク又は補償モータトルクMAct,Compの信号を記録することが提案される。
【0056】
定義された力サンプル点が定義され得る。
【0057】
力蓄積段階中、初めて超えた力サンプル点値FSp,iが確実に識別された場合、この力値に関連する補償モータトルクMAct,Comp,Measure,iが記憶され得る。
【0058】
指定された最小力及び十分な数のサンプル点が記録されている場合、現在のパラメータμは、例えば、以下のように2次品質基準を最小化することによって判定され得る。
Σ(MAct,comp,i-(i(-1)*FSp,i*(1+μ)+MC0+))->min
【0059】
基本摩擦MC0+の値は、既知であるか又は予め判定されているため(図3を参照されたい)、判定式:
μEst=(ΣMAct,comp,i-ΣMC0+-Σi(-1)*FSp,i)/(Σi(-1)*FSp,i
が、求めるパラメータに対して得られる。ここでも、ロバスト性を高めるために、このように判定されたパラメータは、以下のように重み付け係数βによって調整される。
μMod,New=β*μEst+(1-β)*μMod,Old
次いで、以下により、機械的効率が得られる。
ηEst,New=(1+μEst,New-1
【0060】
本出願に関連して、力蓄積方向の動的余裕を判定するために確認される摩擦パラメータ(MC0+-及びη又はμ)は、機構の状態(特に摩耗状態)を表す電気機械式ブレーキのパラメータである。
【0061】
本発明による方法の上述のステップは、指定された順序で実行され得る。しかしながら、技術的に実現可能な場合、これらは、異なる順序でも実行され得る。本発明による方法は、その実施形態の1つでは、例えば特定のステップのセットにより、更なるステップが実行されないように実行され得る。しかしながら、原則として、更なるステップ、言及されていないステップも実行され得る。
【0062】
例えば、理解を容易にするために、特許請求の範囲及び本明細書の記述では、各特徴が組み合わされて記述されることがあるが、これらを互いに別々に用いることもできることに留意されたい。そのような特徴が互いに独立して他の特徴又は特徴の組み合わせと組み合わされ得ることも当業者は理解するであろう。
【0063】
従属請求項における依存関係の参照は、それぞれの特徴の好ましい組み合わせを特徴付けることができるが、他の特徴の組み合わせを除外するものではない。
【符号の説明】
【0064】
10 ブレーキ構成
15 ブレーキ
20 アクチュエータ
30 シャフト
40 ブレーキシュー
50 ブレーキディスク
60 制御デバイス
η 効率
Sp,B,Limit 閾値
Sp ブレーキ作動力
C0+- ブレーキ摩擦トルク
Sp,B,Est 予想残留作動力
Status_FSp,B 状態
Act モータトルク
ωAct 角速度
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
従属請求項における依存関係の参照は、それぞれの特徴の好ましい組み合わせを特徴付けることができるが、他の特徴の組み合わせを除外するものではない。
なお、本発明は、以下の態様も包含し得る:
1.電気作動ブレーキ(15)を監視する方法であって、
- 前記ブレーキ(15)の基本摩擦(M C0+- )を確認するステップと、
- 前記ブレーキ(15)の機械的効率(η)を確認するステップと、
- 前記基本摩擦(M C0+- )及び前記機械的効率(η)に基づいて、予想残留作動力(F Sp,B,Est )を判定するステップと、
- 前記残留作動力(F Sp,B,Est )が少なくとも閾値(F Sp,B,Limit )と同じ高さである場合、エラーメッセージを発行するステップと
を含む方法。
2.- 前記確認ステップは、サービスブレーキ要求に続く前記ブレーキ(15)の解除中又は解除後に随時又は常に実施される、上記1.に記載の方法。
3.- 前記確認ステップは、別々の試験サイクルで随時又は常に実施される、上記1.又は2.に記載の方法。
4.- 前記判定は、決定論的関数によって行われる、上記1.~3.のいずれか一つに記載の方法。
5.- 前記判定は、シミュレーションモデルによって行われる、上記1.~4.のいずれか一つに記載の方法。
6.- 前記判定は、実験的に測定された関係によって行われる、上記1.~5.のいずれか一つに記載の方法。
7.- 前記残留作動力(F Sp,B,Est )は、前記ブレーキ(15)が受動的に解除されるときに残る力として判定される、上記1.~6.のいずれか一つに記載の方法。
8.- ブレーキ作動力(F Sp )も測定され、
- 前記判定は、前記ブレーキ作動力(F Sp )にも基づいて行われる、上記1.~7.のいずれか一つに記載の方法。
9.- 前記閾値(F Sp,B,Limit )は、車両タイプに応じて及び/又は運転状況に応じて適合される、上記1.~8.のいずれか一つに記載の方法。
10.- 前記判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力(F Sp )が前記閾値(F Sp,B,Limit )よりも大きいか、又はより低い追加の閾値よりも大きい場合にのみ実施される、上記1.~9.のいずれか一つに記載の方法。
11.- 前記判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力(F Sp )が、より高い追加の閾値よりも低い場合にのみ実施される、上記1.~10.のいずれか一つに記載の方法。
12.- 前記閾値(F Sp,B,Limit )は、最大でも、車両運動力学の観点で許容され得る、解除されたブレーキ(15)のブレーキ作動レベルと同じ高さである、上記1.~11.のいずれか一つに記載の方法。
13.- 前記基本摩擦(M C0+- )は、前記ブレーキ(15)が解除状態であるときに判定される、上記1.~12.のいずれか一つに記載の方法。
14.- 前記ブレーキ(15)は、ディスクブレーキ(15)又はドラムブレーキ(15)である、上記1.~13.のいずれか一つに記載の方法。
15.ブレーキ構成(10)であって、
- 電気作動ブレーキ(15)と、
- 上記1.~14.のいずれか一つに記載の方法を実行するように構成される制御デバイス(60)と
を含むブレーキ構成(10)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気作動ブレーキ(15)を監視する方法であって、
- 前記ブレーキ(15)の基本摩擦(MC0+-)を確認するステップと、
- 前記ブレーキ(15)の機械的効率(η)を確認するステップと、
- 前記基本摩擦(MC0+-)及び前記機械的効率(η)に基づいて、予想残留作動力(FSp,B,Est)を判定するステップと、
- 前記残留作動力(FSp,B,Est)が少なくとも閾値(FSp,B,Limit)と同じ高さである場合、エラーメッセージを発行するステップと
を含む方法。
【請求項2】
- 前記確認ステップは、サービスブレーキ要求に続く前記ブレーキ(15)の解除中又は解除後に随時又は常に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
- 前記確認ステップは、別々の試験サイクルで随時又は常に実施される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
- 前記判定は、決定論的関数によって行われる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
- 前記判定は、シミュレーションモデルによって行われる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
- 前記判定は、実験的に測定された関係によって行われる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
- 前記残留作動力(FSp,B,Est)は、前記ブレーキ(15)が受動的に解除されるときに残る力として判定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
- ブレーキ作動力(FSp)も測定され、
- 前記判定は、前記ブレーキ作動力(FSp)にも基づいて行われる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
- 前記閾値(FSp,B,Limit)は、車両タイプに応じて及び/又は運転状況に応じて適合される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
- 前記判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力(FSp)が前記閾値(FSp,B,Limit)よりも大きいか、又はより低い追加の閾値よりも大きい場合にのみ実施される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項11】
- 前記判定は、測定されているか又は設定値として適用されているブレーキ作動力(FSp)が、より高い追加の閾値よりも低い場合にのみ実施される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項12】
- 前記閾値(FSp,B,Limit)は、最大でも、車両運動力学の観点で許容され得る、解除されたブレーキ(15)のブレーキ作動レベルと同じ高さである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項13】
- 前記基本摩擦(MC0+-)は、前記ブレーキ(15)が解除状態であるときに判定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項14】
- 前記ブレーキ(15)は、ディスクブレーキ(15)又はドラムブレーキ(15)である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項15】
ブレーキ構成(10)であって、
- 電気作動ブレーキ(15)と、
- 請求項1又は2に記載の方法を実行するように構成される制御デバイス(60)と
を含むブレーキ構成(10)。
【国際調査報告】