(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法、DPUフラグメントメッセージ転送方法及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04L 47/43 20220101AFI20241108BHJP
H04L 47/22 20220101ALI20241108BHJP
【FI】
H04L47/43
H04L47/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532904
(86)(22)【出願日】2023-10-30
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2023127579
(87)【国際公開番号】W WO2024088423
(87)【国際公開日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】202211331788.5
(32)【優先日】2022-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524040568
【氏名又は名称】中科馭数(北京)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】孫 旭
(72)【発明者】
【氏名】王 紹坤
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA13
5K030HA08
5K030JA05
5K030LC02
(57)【要約】
本出願は、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法、DPUフラグメントメッセージ転送方法及び装置を提供し、速度制限方法は、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによってターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられることと、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色されたターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによってターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいてメッセージフラグメント染色テーブルを更新することと、色標識が破棄色であるターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行うことと、を含む。本出願は、トラフィック評価プロセスのリソース消費を効果的に低減させてトラフィック評価効率を向上させ、且つフラグメントメッセージトラフィック速度制限の有効性及び信頼性を確保し、無効フラグメントメッセージの転送を効果的に避け、且つフラグメントメッセージ転送効率を向上させてネットワーク帯域幅リソースの浪費を低減させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられることと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む、ことを特徴とする、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項2】
前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行うことは、
フラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と色標識との間の対応関係を記憶するためのメッセージフラグメント染色テーブルを作成することをさらに含み、
ここで、前記生データメッセージの標識は、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプと一意身分標識を含む、ことを特徴とする、請求項1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項3】
前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに色標識が設けられることは、
現在受信されるターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識を取得することと、
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識が含まれるか否かを検索し、そうであれば、該生データメッセージの標識に対応する色標識に基づいて、前記ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行うことと、を含む、ことを特徴とする、請求項2に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項4】
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージを含む標識が検索されなかった場合、前記保持色をデフォルト色として該ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色を行い、且つ該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と、前記保持色である色標識との対応関係を前記メッセージフラグメント染色テーブルに記憶することをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項5】
前述した、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって前記ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することは、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて、まず現在のターゲットフラグメントメッセージの色標識を認識し、認識して取得される前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記保持色である場合、対応するトークンバケットのうちのトークンの数が前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たすか否かを判断し、そうであれば、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、且つ前記トークンバケットにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さに一致するトークン数を減少することと、
前記トークンバケットのうちのトークンの数がターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たさないと判断される場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識を前記破棄色に変更し、且つ前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの色標識を更新することと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項6】
前述した、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことの前に、
トラフィック評価された前記ターゲットフラグメントメッセージが、それぞれが所属する生データメッセージの最後のフラグメントメッセージであるか否かを判断することをさらに含み、
そうであれば、前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージのレコードを削除する、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項7】
DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信することと、
請求項1~6のいずれか一項に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法に基づいて受信された前記ターゲットフラグメントメッセージに対して処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む、ことを特徴とする、DPUフラグメントメッセージ転送方法。
【請求項8】
前記メッセージフラグメント染色テーブルは、フラグメントメッセージが所属する生データメッセージのキーワード情報と色標識との間の対応関係を記憶するために用いられ、
ここで、前記フラグメントメッセージのキーワード情報は、一意身分標識と、前記生データメッセージの標識に基づいて予め設定されるローカルストリームラベルとを含む、ことを特徴とする、請求項7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法。
【請求項9】
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられるための予備染色モジュールと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新するためのトラフィック評価モジュールと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのフラグメント速度制限モジュールと、を含む、ことを特徴とする、フラグメントメッセージトラフィック速度制限装置。
【請求項10】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含む電子機器であって、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時に請求項1~6のいずれか一項に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実現するか、又は、請求項7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するために用いられる、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、データ処理技術分野に関し、特に、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法、DPUフラグメントメッセージ転送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク伝送プロセスにおいて、IP層プロトコルがバイト数が比較的に大きいデータを伝送する場合に、データリンク層の最大伝送ユニットMTU(Maximum Transmission Unit)の制限のため、送信端は、上層メッセージに対してフラグメント処理を行う必要があり、メッセージを長さがリンク最大メッセージ長さ以下の複数のフラグメントに分け、そしてDPU等のデータ処理機器によってこれらのフラグメントに対してトラフィック速度制限を行い、且つ速度制限規則に合致するフラグメントを受信端末に転送し、受信端末がフラグメントを受け取た後、同一メッセージに属する各フラグメントを再構成し、生データメッセージに還元する。
【0003】
現在、DPU等のデータ処理機器が転送を必要とするフラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を行うことは、主にトークンバケットアルゴリズムによって行われ、各フラグメントメッセージが到着する場合に、トークンバケットによってそれに対してトラフィック評価を行い、もしコミットトラフィックまたは最大許容バーストトラフィック範囲を超えていなければ、フラグメントに対応する色標識を付け、その後転送を行い、そうでなければ、後続モジュールは、約束レートを超えたメッセージフラグメントに対して破棄処理を行う。
【0004】
しかしながら、フラグメントメッセージを転送するプロセスにおいて、1つのIPメッセージのフラグメントシーケンスのうちのあるフラグメントがデータ処理機器の転送プロセスにおいて破棄処理されると、受信端末は、フラグメントの再構成を行うことができず、該IPメッセージの生データを還元することができず、さらにデータ処理機器によって実行された転送プロセスにおいて無効フラグメントが転送される状況が現れ、大量のネットワーク帯域幅リソースを浪費してDPU等のデータ処理機器のデータ処理効率及び応用信頼性に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本出願の実施例は、従来の技術に存在する1つ又は複数の欠陥を解消又は改善するためのフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の第1の態様は、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を提供し、それは、
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられることと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む。
【0007】
本出願のいくつかの実施例では、前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいて各フラグメントメッセージ予備染色処理を行うことは、
フラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と色標識との間の対応関係を記憶するためのメッセージフラグメント染色テーブルを作成することをさらに含み、
ここで、前記生データメッセージの標識は、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプと一意身分標識を含む。
【0008】
本出願のいくつかの実施例では、前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに色標識が設けられることは、
現在受信されるターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識を取得することと、
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識が含まれるか否かを検索し、そうであれば、該生データメッセージの標識に対応する色標識に基づいて、前記ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行うことと、を含む。
【0009】
本出願のいくつかの実施例では、
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージを含む標識が検索されなかった場合、前記保持色をデフォルト色として該ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色を行い、且つ該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と、前記保持色である色標識との対応関係を前記メッセージフラグメント染色テーブルに記憶することをさらに含む。
【0010】
本出願のいくつかの実施例では、前述した、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって前記ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することは、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて、まず現在のターゲットフラグメントメッセージの色標識を認識し、認識して取得される前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記保持色である場合、対応するトークンバケットのうちのトークンの数が前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たすか否かを判断し、そうであれば、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、且つ前記トークンバケットにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さに一致するトークン数を減少することと、
前記トークンバケットのうちのトークンの数がターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たさないと判断される場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識を前記破棄色に変更し、且つ前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの色標識を更新することと、を含む。
【0011】
本出願のいくつかの実施例では、前述した、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことの前に、
トラフィック評価された前記ターゲットフラグメントメッセージが、それぞれが所属する生データメッセージの最後のフラグメントメッセージであるか否かを判断することをさらに含み、
そうであれば、前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージのレコードを削除する。
【0012】
本出願の第2の態様は、DPUフラグメントメッセージ転送方法を提供し、それは、
DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信することと、
第1の態様による前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法に基づいて受信された前記ターゲットフラグメントメッセージに対して処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む。
【0013】
本出願のいくつかの実施例では、前記メッセージフラグメント染色テーブルは、フラグメントメッセージが所属する生データメッセージのキーワード情報と色標識との間の対応関係を記憶するために用いられ、
ここで、前記フラグメントメッセージのキーワード情報は、一意身分標識と、前記生データメッセージの標識に基づいて予め設定されるローカルストリームラベルとを含む。
【0014】
本出願の別の態様は、フラグメントメッセージトラフィック速度制限装置を提供し、それは、
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられるための予備染色モジュールと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新するためのトラフィック評価モジュールと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのフラグメント速度制限モジュールと、を含む。
【0015】
本出願の別の態様は、DPUフラグメントメッセージ転送装置を提供し、それは、
DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信するためのフラグメント受信モジュールと、
第1の態様による前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法に基づいて受信された前記ターゲットフラグメントメッセージに対して処理を行うためのトラフィック速度制限モジュールと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのフラグメント転送モジュールと、を含む。
【0016】
本出願の別の態様は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含む電子機器を提供し、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時に第1の態様による前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実現するか、又は、第2の態様による前記DPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するために用いられる。
【0017】
本出願の別の態様は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第1の態様による前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実現するか、又は、第2の態様による前記DPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0018】
本願によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法は、トークンバケットアルゴリズムを採用してフラグメントメッセージのトラフィック評価を行う前に、まず受信されたフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによってトラフィック評価プロセスは、破棄色に予備染色されたフラグメントメッセージに対して破棄処理を行うことができ、各フラグメントメッセージに対していずれもトークンバケット中のトークン評価を行う必要がなく、トラフィック評価プロセスのリソース消費を効果的に低減させてトラフィック評価効率を向上させることができ、非色覚異常モードに基づくトークンバケットアルゴリズムによって予備染色されたフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによってフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、トラフィック評価効率を向上させた上で、保持染色に予備染色されたが、サイズがトークンバケット中の余剰領域を超えるフラグメントメッセージを破棄し、さらにフラグメントメッセージトラフィック速度制限の有効性及び信頼性を確保し、転送前に予備染色と2回染色の色標識が破棄色であるフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行うことによって、無効フラグメントメッセージの転送を効果的に避け、且つフラグメントメッセージの転送効率を向上させ、ネットワーク帯域幅リソースの浪費を効果的に低減させ、それによって受信端末の機器が受信された各フラグメントメッセージに基づいて生データメッセージを復元し、さらにフラグメントメッセージ転送の有効性及び信頼性を向上させることができる。
【0019】
本出願の付加的な利点、目的、及び特徴は、以下の説明において部分的に説明され、以下を検討した後に当業者に部分的に明らかになるか、または本出願の実施から知ることができる。本出願の目的と他の利点は、明細書及び添付図面において具体的に指摘されている構造によって実現されて取得されることができる。
【0020】
当業者が理解できることは、本出願で実現可能な目的および利点は、上記で具体的に記載されたものに限定されず、本出願で実現可能な上記およびその他の目的は、以下の詳細な説明からより明確に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
ここで説明された添付図面は、本出願へのさらなる理解を提供するために使用され、本出願の一部を構成し、本出願への限定を構成するものではない。添付図面中の部品は、比例して描かれているのではなく、本出願の原理を示すためだけに描かれている。本明細書のいくつかの部分の図示及び説明を容易にするために、添付図面中の対応する部分は、拡大される可能性があり、すなわち、本明細書に従って実際に製造された例示的な装置内の他の部品に比べてより大きくされる可能性がある。添付図面は以下の通りである。
【0022】
【
図1】本願の一実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の総フローチャートである。
【
図2】本願の一実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の具体的なフローチャートである。
【
図3】本出願の別の実施例におけるDPUフラグメントメッセージ転送方法のフローチャートである。
【
図4】本出願の別の実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限装置の構造模式図である。
【
図5】本出願の別の実施例におけるDPUフラグメントメッセージ転送装置の構造模式図である。
【
図6】本出願の応用実例によるDPUがフラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を行う方法の例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本出願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では、実施形態と添付図面と組み合わせ、本出願についてさらに詳細に説明する。ここで、本出願の例示的な実施形態及びその説明は、本出願を説明するためのものであり、本出願への限定を構成するものではない。
【0024】
ここで、さらに説明すべきこととして、本出願が不必要な詳細によって不明瞭になることを避けるために、本出願による態様に密接に関連する構造及び/又は処理ステップのみが添付図面に示され、本出願に関連しないその他の詳細は省略されている。
【0025】
用語「含む/包含」は、本明細書で使用される場合、特徴、要素、ステップ、またはコンポーネントの存在を意味するが、1つまたは複数の他の特徴、要素、ステップ、またはコンポーネントの存在または追加を除外するものではないことを強調すべきである。
【0026】
なお、特に説明がなければ、「接続」という用語は、本明細書では直接接続だけでなく、中間物の存在する間接接続をも意味することができる。
【0027】
以下では、添付図面を参照しながら、本出願の実施例について詳細に説明する。添付図面において、同じ図面符号は、同じ又は類似する部材、又は同じ又は類似するステップを表す。
【0028】
既存のデータ処理機器によって実行された転送プロセスにおいて無効フラグメントが転送される状況が現れ、大量のネットワーク帯域幅リソースを浪費してDPU等のデータ処理機器のデータ処理効率及び応用信頼性に影響を与える等という問題に対して、本出願はまず、フラグメントシーケンスのうちのあるフラグメントが破棄される場合、後続のフラグメントがトラフィック評価と転送を行う必要がなく、そうでなければ、これらの後続のフラグメントがトークンバケットを通過する時にトークンバケットのうちの残りのトークンを消費し、他のメッセージがトークンを取得するチャンスを先取りし、大量のネットワーク帯域幅リソースを浪費する可能性があると考える。
【0029】
発明者らは、フラグメントメッセージ速度制限の研究を行った際に、従来技術に上記欠陥が存在する原因は、トークンバケットがトラフィック評価を行う能力を備えているだけで、後続のフラグメントメッセージが転送される必要がないかを識別する能力を備えていないことであることを発見した。発明者らは、フラグメントメッセージトラフィック評価結果に対して最適化を行う時に、1つのメッセージフラグメント染色テーブルを導入することによって、フラグメントメッセージがトークンバケットを通過する前、まず各フラグメントに対して予備染色を行い、予備染色結果に基づき、さらに非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズムを用いてトラフィック評価を行い、どのような後続のフラグメントメッセージが赤色に染色されるべきかを正確に認識し、後続の処理において破棄することができることを発見した。
【0030】
フラグメントストリームをマッチしたサブトークンバケットに伝送して特別処理を行う方式を採用すれば、同一のメッセージの各フラグメントを同時に処理してバケットを分割することが要求されるが、この方法の使用可能性は低い。まず、各フラグメント処理は、フラグメントをキャッシュするバッファが余分に存在しない限り、一般的にシリアルである。またストリームごとのオリジナルメッセージのサイズは、多くが同じではなく、スライス数も同じではない。バケットを分けて計算すると、計算リソースを大量に消費し、実際のメッセージ処理シーンに合致しない。
【0031】
本出願によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法は、実際のメッセージ処理シーンに合致し、かつ同一ストリームシリアル、少なくとも同一メッセージフラグメントシリアル(かつ強制的に要求されない)に適合し、メッセージをキャッシュする必要がなく、かつ、メッセージフラグメント数の一致性を要求しない。
【0032】
具体的に、以下の実施例によって詳細に説明する。
【0033】
これに基づき、本出願の実施例は、フラグメントメッセージトラフィック速度制限装置によって実行されることができるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を提供し、
図1を参照して、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法は、具体的には、以下の内容を含む。
【0034】
ステップ100:予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む標識が設けられる。
【0035】
ステップ100において、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実行するためのデータ処理機器は、まず異なる送信端機器からの各フラグメントメッセージを受信し、且つ現在処理されているフラグメントメッセージをターゲットメッセージとして決定することができ、これらのフラグメントメッセージは、いずれも少なくとも、自体が所属する生データメッセージの標識、フラグメントメッセージ自体の一意標識及び受信端末機器の一意標識を付帯している。例えば、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプと身分標識を含んでもよい。
【0036】
理解できるように、メッセージフラグメント染色テーブルは、各生データメッセージの標識と色標識との間の対応関係を記憶するためのデータテーブルであり、例えば、1つのフラグメントメッセージA113を受信した時、まず該フラグメントメッセージA113が所属する生データメッセージの標識A100を取得し、そしてA100に基づいてメッセージフラグメント染色テーブルにおいて該生データメッセージに対応する色標識が含まれるか否かを検索することができ、A100に基づいてメッセージフラグメント染色テーブルにおいて該生データメッセージに属する色標識が確実に含まれると検索された場合、該色標識に基づいて、前記フラグメントメッセージA113に対して同じ色標識の予備染色を行い、具体的には後続の実施例によって前記メッセージフラグメント染色テーブルを詳細に説明する。
【0037】
本出願の1つ又は複数の実施例では、前記色標識は、少なくとも破棄色と保持色を含んでもよく、この2つの色は、実際の応用に応じて選択することができ、両者の間の色の相違を確保すればよい。好ましい例において、トークンバケットアルゴリズムの応用慣習により合致するように、破棄色を赤色、保持色を緑色と定義し、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の応用信頼性及び効率を向上させることができる。
【0038】
別の例において、前記色標識は、三色トークンバケット等に適用するために、緑色、黄色及び赤色のような3つ以上の色標識をさらに含んでもよい。
【0039】
ステップ200:非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新する。
【0040】
ステップ200において、トークンバケットは、一定の容量が予め設定されるトークンを収容する容器と見なすことができる。システムは、所定の速度でトークンをバケット内に配置し、バケット内のトークンが満杯になると、余分なトークンがオーバーフローする。非色覚異常モード(Color-Aware、「色感度モード」とも呼ばれる)のトークンバケットアルゴリズムとは、
(1)まずフラグメントメッセージの予備染色の色標識を認識し、破棄色である場合、該フラグメントメッセージを直接破棄し、且つ該フラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、
(2)フラグメントメッセージの予備染色の色標識が保持色である場合、まず該フラグメントメッセージのサイズに基づいてトークンバケットにそのサイズに相当する数のトークンが含まれるか否かを判断し、
もしあれば、データサイズに相当する数のトークン数を取り出してデータを伝送し、且つ該フラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、
なければ、該フラグメントメッセージを破棄し、フラグメントメッセージの2回染色の色標識を保持色から破棄色に変更する。これにより、メッセージのトラフィックをトークン生成の速度以下に制限し、トラフィックを制限するという目的を達成する。
【0041】
ステップ300:前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行う。
【0042】
ステップ300において、色標識が前記破棄色であるフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行う方式は、実際の応用の必要に応じて設定されてもよく、例えば、色標識が前記破棄色であるフラグメントメッセージを直接破棄(削除)してもよく、それによって残されたフラグメントメッセージがいずれも後続の転送に用いられ、また、色標識が前記破棄色であるフラグメントメッセージを非転送グループに記憶し、該グループに記憶されていない他のフラグメントメッセージに対して転送処理を行ってもよく、このように、転送されていないフラグメントメッセージを、その後、ユーザが改めて優先度を下げて転送する等の処理を行うために、前記非転送グループにおいて検索することを容易にすることができる。
【0043】
上記記述から分かるように、本願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法は、トークンバケットアルゴリズムを採用してフラグメントメッセージのトラフィック評価を行う前に、まず受信されたフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによってトラフィック評価プロセスは、破棄色に予備染色されたフラグメントメッセージに対して破棄処理を行うことができ、各フラグメントメッセージに対していずれもトークンバケット中のトークン評価を行う必要がなく、トラフィック評価プロセスのリソース消費を効果的に低減させてトラフィック評価効率を向上させることができ、非色覚異常モードに基づくトークンバケットアルゴリズムによって予備染色されたフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによってフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、トラフィック評価効率を向上させた上で、保持染色に予備染色されたが、サイズがトークンバケット中の余剰領域を超えるフラグメントメッセージを破棄し、さらにフラグメントメッセージトラフィック速度制限の有効性及び信頼性を確保し、転送前に予備染色と2回染色の色標識が破棄色であるフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行うことによって、無効フラグメントメッセージの転送を効果的に避け、且つフラグメントメッセージの転送効率を向上させ、ネットワーク帯域幅リソースの浪費を効果的に低減させ、それによって受信端末の機器が受信された各フラグメントメッセージに基づいて生データメッセージを復元し、さらにフラグメントメッセージ転送の有効性及び信頼性を向上させることができる。
【0044】
メッセージフラグメント染色テーブルの応用信頼性及び有効性をさらに向上させるために、本願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法において、
図2を参照して、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法におけるステップ100の前に、具体的には以下の内容をさらに含む。
【0045】
ステップ010:フラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と色標識との間の対応関係を記憶するためのメッセージフラグメント染色テーブルを作成し、ここで、前記生データメッセージの標識は、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプと一意身分標識(すなわち:Identification)を含む。
【0046】
具体的に、前記フラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識をソースIP、プロトコルタイプ、宛先IP(受信端末機器の一意標識)とIdentificationとして例に挙げる。表1に示されるメッセージフラグメント染色テーブルの構造を参照して例に挙げる。
【0047】
【0048】
予備染色処理の応用信頼性及び有効性をさらに向上させるために、本出願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法において、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法におけるステップ100は、具体的には、以下の内容を含む。
【0049】
ステップ110:現在受信されるターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識を取得する。
【0050】
ステップ120、前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識が含まれるか否かを検索し、そうであれば、該生データメッセージの標識に対応する色標識に基づいて、前記ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行う。
【0051】
理解できるように、メッセージフラグメント染色テーブルを採用してフラグメントを予備染色するプロセスは、実際には、1つの元IPメッセージに属する各フラグメントと該フラグメントシーケンスにおける最も近いバケットフラグメントの色に関連付けることである。さらに非色覚異常モードトークンバケットのトラフィック評価結果を最適化する。
【0052】
予備染色処理の応用信頼性及び有効性をさらに向上させるために、本出願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法において、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法におけるステップ120は、具体的には、以下の内容をさらに含む。
【0053】
ステップ121:前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージを含む標識が検索されなかった場合、前記保持色をデフォルト色として該ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色を行い、且つ該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と、前記保持色である色標識との対応関係を前記メッセージフラグメント染色テーブルに記憶する。
【0054】
例えば、IPメッセージの最初のフラグメントを受信し(順序が乱れている場合は、フラグメントの最初のフラグメントではない可能性がある)、メッセージ情報(上記KEY値)を抽出してメッセージフラグメント染色テーブルをクエリし、対応するエントリが検索されなかった場合、新しいエントリレコードが追加され、染色値は、デフォルトで緑色になる。その後、該フラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を行う場合に、非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズム(複数の古典的なトークンバケットアルゴリズムを選択可能)で評価を行う。緑色と評価された場合、フラグメント情報テーブルを変更する必要がなく、緑色に対応する行動(デフォルトで送信)でメッセージを処理する。赤色と評価された場合、対応するフラグメント情報テーブルの染色値を赤色に変更し、赤色に対応する行動(デフォルトで破棄)でメッセージを処理する。該IPメッセージの後続のフラグメントを受信した場合、同様にフラグメントメッセージ染色情報テーブルをクエリし、対応するエントリがクエリされ、もし前に1つ目のフラグメントがすでに染色値を赤色に設定してあれば、直接メッセージを赤色に予備染色する。その後、該フラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を行う場合に、非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズムにより、直接赤色で処理される(デフォルトでは破棄)。
【0055】
トラフィック評価プロセスの応用信頼性及び有効性をさらに向上させるために、本出願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法において、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法におけるステップ200は、具体的には、以下の内容をさらに含む。
【0056】
ステップ210:非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて、まず現在のターゲットフラグメントメッセージの色標識を認識し、認識して取得される前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認する。
【0057】
ステップ220:前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記保持色である場合、対応するトークンバケットのうちのトークンの数が前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たすか否かを判断し、そうであれば、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、且つ前記トークンバケットにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さに一致するトークン数を減少する。
【0058】
ステップ230:前記トークンバケットのうちのトークンの数がターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たさないと判断される場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識を前記破棄色に変更し、且つ前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの色標識を更新する。
【0059】
例えば、次のようなものがある。
【0060】
単速シングルバケットトークンバケットを例として、非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズムの内容を簡単に説明する。
【0061】
アルゴリズムは、到着メッセージに対してトラフィック評価を行う際に、以下の規則に従う。
【0062】
メッセージが緑色に染色されたが、メッセージの長さ(Bとする)がトークンバケット内の残りのトークン数(Tcとする)を超えない場合、メッセージは緑色に染色され、Tc=Tc-Bである。
【0063】
メッセージが緑色に染色されており、且つメッセージの長さがトークンバケット内の残りのトークン数Tcを超えている場合、メッセージは赤色に染色され、Tcはそのままである。
【0064】
メッセージが赤色に染色されており、且つメッセージは赤色のままである場合、Tcはそのままである。
【0065】
本方法では、非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズムを用いてフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行う際に、上記キーポイント1におけるフラグメントメッセージの予備染色結果に基づいている。
【0066】
染色された後続のフラグメントに対してトークンバケットアルゴリズムを使用してトラフィック評価を行うのは、過大なメッセージ(フラグメント数が多い)あるいは悪意のフラグメント攻撃によるフラグメントのバーストが過大になり、実際の速度制限が無効になり、最終的に制御不可能な帯域幅の先取りとパケット損失を引き起こすことを避けるためである。すなわち、無効フラグメントをできるだけ送信しないようにした上で、速度制限効果も考慮し、悪意のあるバースト(全緑送信)を避けることができる。
【0067】
ここで、各種の古典的なトークンバケットアルゴリズムに対して、最後の出力は、メッセージを染色することであり、一般的に緑(トークンが十分)、黄(中間の場合、アルゴリズムによって判定が異なり、例えば、Cバケットがトークンなし、Eバケットがトークンあり、あるいはPバケットがトークンあり、Cバケットがトークンなし)、赤(トークンが不足している)の3色である。部分的に簡略化されたトークンバケットアルゴリズム(単速2色)は、緑と赤だけである。異なる染色結果に対して、メッセージの処理方式(ユーザプ構成)が異なり、通常はデフォルトで緑色pass、赤色dropを採用する。したがって、本出願の実施例でトークンバケットアルゴリズムを記述する場合、多くは染色によって記述される。
【0068】
トラフィック評価プロセスの応用信頼性及び有効性をさらに向上させるために、本願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法において、
図2を参照して、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法におけるステップ200とステップ300との間に、具体的には以下の内容をさらに含む。
【0069】
ステップ020:トラフィック評価された前記ターゲットフラグメントメッセージが、それぞれが所属する生データメッセージの最後のフラグメントメッセージであるか否かを判断し、そうであれば、前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージのレコードを削除する。
【0070】
DPU(Data Processing Unit)は、データを中心に構築された専用プロセッサであり、ソフトウェア定義技術ルートを採用してインフラ層リソースの仮想化をサポートし、記憶、セキュリティ、サービス品質管理などのインフラ層サービスをサポートする。DPUは、であってもよいデータセンター、5Gエッジ計算及びクラウドコンピューティング等提供コアコンポーネント。DPUがデータ転送を行うプロセスにおいて、IP層プロトコルがバイト数が比較的に大きいデータを伝送する場合に、データリンク層の最大伝送ユニットMTU(Maximum Transmission Unit)の制限のため、送信端は、上層生データメッセージに対してフラグメント処理を行う必要があり、メッセージを長さがリンク最大メッセージ長さ以下の複数のフラグメントに分け、そして取得された各フラグメントをDPUに送信し、DPUによって転送を必要とするフラグメントに対してトラフィック速度制限を行い、速度制限規則に合致するフラグメントを受信端末に転送し、受信端末が各フラグメントを受け取た後、同一メッセージに属する各フラグメントを再構成し、生データメッセージに還元する。
【0071】
現在、DPUが転送を必要とするフラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を行うことは、主にトークンバケットアルゴリズムによって行われ、各フラグメントメッセージが到着する場合に、トークンバケットによってそれに対してトラフィック評価を行い、もしコミットトラフィックまたは最大許容バーストトラフィック範囲を超えていなければ、該フラグメントに対応する色標識を付け、その後転送を行い、そうでなければ、後続モジュールは、約束レートを超えたフラグメントに対して破棄処理を行う。
【0072】
しかしながら、現在のDPUのフラグメントメッセージ転送のポリシーには明らかな欠陥がある。フラグメントメッセージを転送するプロセスにおいて、1つのIPメッセージのフラグメントシーケンスのうちのあるフラグメントがDPUの転送プロセスにおいて破棄処理されると、受信端末は、フラグメントの再構成を行うことができず、該IPメッセージの生データを還元することができず、さらにDPU転送プロセスにおいて無効トラフィック速度制限評価及び無効フラグメント転送のプロセスが現れ、大量のネットワーク帯域幅リソースを浪費してDPUのデータ処理効率及び応用信頼性に影響を与える。
【0073】
これに基づき、上記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実施例に基づき、本出願は、DPUフラグメントメッセージ転送方法の実施例をさらに提供し、
図3を参照して、前記DPUフラグメントメッセージ転送方法は、具体的には以下の内容を含む。
【0074】
ステップ400:DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信する。
【0075】
ステップ500:前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法に基づいて受信された前記ターゲットフラグメントメッセージに対して処理を行う。
【0076】
具体的には、前記ステップ500における前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実行内容は、上記前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実施例を参照し、これ以上説明しない。
【0077】
ステップ600:前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行う。
【0078】
DPUフラグメントメッセージ転送プロセスの効率及び有効性をさらに向上させるために、本出願の実施例によるDPUフラグメントメッセージ転送方法において、前記DPUフラグメントメッセージ転送方法における前記メッセージフラグメント染色テーブルは、フラグメントメッセージが所属する生データメッセージのキーワード情報と色標識との間の対応関係を記憶するために用いられ、
ここで、前記フラグメントメッセージのキーワード情報は、一意身分標識と、前記生データメッセージの標識に基づいて予め設定されるローカルストリームラベルとを含む。
【0079】
具体的には、DPUのシーンでは、IPメッセージフラグメントの一部がDPUにアンロードされて行われ、ストリーム情報を認識しやすくするために、ストリーム(一般的に5タプルで、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプ、ソースポート、宛先ポートを含む)ごとにストリームラベル(一般的に2バイトで、メッセージのローカルメタデータmetadataとして使用する)を設定してもよく、該ストリームラベルは、同一時刻に機器内で一意であることを確保すればよい。このようなシーンでは、DPUのフラグメント染色テーブル構造は、最適化して調整されることができ、ストリームラベルと身分標識IdentificationフィールドがKEYであることだけを使用して、自機フラグメントの速度制限に対して加速認識使用を行うことができる。ストリームラベルを使用すると、従来の汎用のメッセージトリプル(ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプ)情報の抽出よりも便利で、パフォーマンスが向上し、テーブルの占有面積がより少ない。
【0080】
ソフトウェアレベルでは、本出願は、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法のうちの全部又は一部を実行するためのフラグメントメッセージトラフィック速度制限装置をさらに提供し、
図4を参照して、前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限装置は、具体的には、
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む標識が設けられるための予備染色モジュール10と、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新するためのトラフィック評価モジュール20と、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのフラグメント速度制限モジュール30と、を含む。
【0081】
本願によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限装置の実施例は、具体的には、上記実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実施例の処理フローを実行するために用いることができ、その機能は、これ以上説明しないが、上記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実施例の詳細な記述を参照することができる。
【0082】
前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限装置がフラグメントメッセージトラフィック速度制限を行う部分は、サーバにおいて実行されてもよく、例えばエッジサーバで、別の実際の応用状況において、全ての操作がいずれもクライアント機器において完了されてもよい。具体的には、前記クライアント機器の処理能力、及びユーザ使用シーンの制限等に基づいて選択することができる。本出願は、これを限定しない。すべての操作がいずれも前記クライアント機器において完了し、前記クライアント機器は、フラグメントメッセージトラフィック速度制限の具体的な処理のためのプロセッサをさらに含んでもよい。
【0083】
上記のクライアント機器は、通信モジュール(すなわち通信ユニット)を有することができ、リモートのサーバに通信接続され、前記サーバとのデータ伝送を実現することができる。前記サーバは、タスクスケジューリングセンタのー側のサーバを含んでもよく、他の実施シーンでは、中間プラットフォームのサーバ、例えば、タスクスケジューリングセンターサーバと通信リンクしている第三者サーバプラットフォームのサーバを含んでもよい。前記サーバは、単一のコンピュータ機器を含んでもよく、複数のサーバで構成されるサーバクラスタ、または分散型装置のサーバ構造を含んでもよい。
【0084】
上記サーバと前記クライアント機器側との間は、本出願の出願日に開発されていないネットワークプロトコルを含む、任意の適切なネットワークプロトコルを使用して通信することができる。前記ネットワークプロトコルは、例えば、TCP/IPプロトコル、UDP/IPプロトコル、HTTPプロトコル、HTTPSプロトコル等を含んでもよい。無論、前記ネットワークプロトコルは、例えば、上記プロトコルの上で用いられるRPCプロトコル(Remote Procedure Call ProtocoL、リモートプロセススケジューリングプロトコル)、RESTプロトコル(Representational State Transfer、表現性状態移行プロトコル)等をさらに含んでもよい。
【0085】
上記記述から分かるように、本願の実施例によるフラグメントメッセージトラフィック速度制限装置は、トークンバケットアルゴリズムを採用してフラグメントメッセージのトラフィック評価を行う前に、まず受信されたフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによってトラフィック評価プロセスは、破棄色に予備染色されたフラグメントメッセージに対して破棄処理を行うことができ、各フラグメントメッセージに対していずれもトークンバケット中のトークン評価を行う必要がなく、トラフィック評価プロセスのリソース消費を効果的に低減させてトラフィック評価効率を向上させることができ、非色覚異常モードに基づくトークンバケットアルゴリズムによって予備染色されたフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによってフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、トラフィック評価効率を向上させた上で、保持染色に予備染色されたが、サイズがトークンバケット中の余剰領域を超えるフラグメントメッセージを破棄し、さらにフラグメントメッセージトラフィック速度制限の有効性及び信頼性を確保し、転送前に予備染色と2回染色の色標識が破棄色であるフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行うことによって、無効フラグメントメッセージの転送を効果的に避け、且つフラグメントメッセージの転送効率を向上させ、ネットワーク帯域幅リソースの浪費を効果的に低減させ、それによって受信端末の機器が受信された各フラグメントメッセージに基づいて生データメッセージを復元し、さらにフラグメントメッセージ転送の有効性及び信頼性を向上させることができる。
【0086】
上記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法及び/又はDPUフラグメントメッセージ転送方法の実施例に基づき、本出願は、DPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するためのDPUフラグメントメッセージ転送装置をさらに提供し、
図5を参照して、該DPUフラグメントメッセージ転送装置は、具体的には以下の内容を含む。
【0087】
DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信するためのフラグメント受信モジュール40。
【0088】
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのトラフィック速度制限モジュール50。
【0089】
具体的には、前記トラフィック速度制限モジュール50の前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実行内容は、上記前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法の実施例を参照し、これ以上説明しない。
【0090】
トラフィック評価された後の色標識が前記保持色であるフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのフラグメント転送モジュール60。
【0091】
具体的には、DPUフラグメントメッセージ転送装置は、1つの機能モジュールとしてDPUに実現することができる。
【0092】
本態様をさらに説明するために、本出願は、現在のDPU上でフラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を行う際に、帯域幅の無効損失が存在するという問題を解決するために、DPUに適用されるフラグメントメッセージのトラフィック速度制限方法の具体的な適用例をさらに提供し、前記DPUに適用されるフラグメントメッセージのトラフィック速度制限方法の具体的な適用例は、具体的には、以下の改良内容を含む。
【0093】
(一)メッセージフラグメント染色テーブルを導入してフラグメントメッセージを予備染色し、
前記メッセージフラグメント染色テーブルは、インデックステーブルである。1つの元IPメッセージに属するフラグメントシーケンスは、インデックステーブルのうちの1つのエントリレコードに対応する。エントリは、IPヘッダ内の付帯情報をKEYとし(例えば、IPヘッダ内のソースIP、宛先IP、プロトコルタイプ、IdentificationフィールドをKEYとする)、トークンバケットを通過した最近のフラグメント染色をValueとする。メッセージの最初のフラグメントは、後で記述される、エントリがクエリされなかったシーンに対応し、エントリが作成され、デフォルトでは緑色に染色される。
【0094】
フラグメントメッセージがトークンバケットを通過する前に、まずメッセージIPヘッダ内の付帯情報をKEYとし、染色テーブルの中でフラグメントに対応するエントリの染色情報をクエリし、(メッセージフラグメントヘッダが)クエリされなかった場合、エントリの中で該メッセージが属するフラグメントシーケンスのために1つの新しいエントリレコードを作成し、デフォルトでは緑色に染色され、クエリされた場合、クエリされた結果でフラグメントメッセージを予備染色する。
【0095】
そのため、メッセージフラグメント染色テーブルがフラグメントを予備染色するプロセスは、実際には、1つの元IPメッセージに属する各フラグメントと該フラグメントシーケンスにおける最も近いバケットフラグメントの色に関連付けることである。さらに非色覚異常モードトークンバケットのトラフィック評価結果を最適化する。
【0096】
(二)予備染色の結果に基づき、非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズムと結合してトラフィック速度制限を行い、
前記非色覚異常モードとは、現在のメッセージ又はフラグメントがトークンバケットを通過する場合に、前の染色結果に基づいてトラフィック評価を行うことである。
【0097】
方法の効果を説明するために、ここでは単速シングルバケットトークンバケットを例として、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムの内容を簡単に説明する。
【0098】
アルゴリズムは、到着メッセージに対してトラフィック評価を行う際に、以下の規則に従う。
【0099】
1.メッセージが緑色に染色されたが、メッセージの長さ(Bとする)がトークンバケット内の残りのトークン数(Tcとする)を超えない場合、メッセージは緑色に染色され、Tc=Tc-Bである。
【0100】
2.メッセージが緑色に染色されており、且つメッセージの長さがトークンバケット内の残りのトークン数Tcを超えている場合、メッセージは赤色に染色され、Tcはそのままである。
【0101】
3.メッセージが赤色に染色されており、且つメッセージは赤色のままである場合、Tcはそのままである。
【0102】
本方法では、非色覚異常モードトークンバケットアルゴリズムを用いてメッセージフラグメントに対してトラフィック評価を行う際に、上記キーポイント1におけるフラグメントメッセージの予備染色結果に基づいている。
【0103】
染色された後続のフラグメントに対してトークンバケットアルゴリズムを使用してトラフィック評価を行うのは、過大なメッセージ(フラグメント数が多い)あるいは悪意のフラグメント攻撃によるフラグメントのバーストが過大になり、実際の速度制限が無効になり、最終的に制御不可能な帯域幅の先取りとパケット損失を引き起こすことを避けるためである。
【0104】
したがって、フラグメントメッセージの予備染色結果と合わせてトラフィック評価を行うことで、IPメッセージのフラグメントのうち、1つのフラグメントがバケットを通過する際に赤色に染色される限り、該フラグメントシーケンスの中で後から到着するフラグメントも赤色に染色されることが保証されることができる。通常、後続処理では緑色に染色されたメッセージを転送し、赤色に染色されたメッセージを破棄するのが慣例である。それにより、無効なフラグメントが帯域幅を占有して損失を引き起こすことを避ける。
【0105】
図6を参照して、非色覚異常モードに基づく単速シングルバケットトークンバケットを例として、本方法に記載のDPUによるフラグメントメッセージのトラフィック速度制限方法の流れを以下のように説明する。
【0106】
1.到着トラフィックにおけるフラグメントメッセージに対してトラフィック速度制限を開始し、IPメッセージヘッダにおけるソースIP、宛先IP、プロトコルタイプ、IdentificationフィールドをKEYとして染色テーブルをクエリし、
1.1.クエリが成功した場合、染色情報に基づいてフラグメントの予備染色を行い、
1.2.クエリが失敗した場合、フラグメント染色テーブルにIPヘッダにおけるソースIP、宛先IP、プロトコルタイプ、IdentificationフィールドをKEYとし、該メッセージが属するフラグメントシーケンスのためにエントリレコードを作成し、フラグメントを緑色に予備染色し、
2.フラグメントメッセージの予備染色に基づき、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムを用いてフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、
3.バケットを通過した後にフラグメントメッセージが緑色から赤色に変化した場合、染色テーブルにおける対応するフラグメントシーケンスの染色を赤色に更新し、
4.現在のフラグメントメッセージが最後のフラグメントである場合、フラグメント染色テーブルにおける現在のフラグメントシーケンスに対応するエントリレコードを削除し、
5.メッセージ染色結果に基づいて、その後メッセージを転送又は破棄する。
【0107】
以上をまとめると、本出願の適用例による方法は、DPUが受信した同一IPメッセージの各フラグメントに対してトラフィック評価を行う際に、最初に赤色に染色されたフラグメントが現れた後、後続のフラグメントがトラフィック評価において赤色に染色されて破棄されることを保証することで、ネットワークにおける無効なフラグメントの転送による帯域幅損失を避けることができる。
【0108】
本願の実施例は、電子機器(すなわち電子機器)をさらに提供し、例えば、該電子機器は、プロセッサ、メモリ、受信器及び送信器を含んでもよく、プロセッサは、上記実施例で言及されたフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法又はDPUフラグメントメッセージ転送方法を実行するために用いられ、ここでプロセッサとメモリは、バス又は他の方式によって接続され、バスによる接続を例とする。該受信器は、有線又は無線でプロセッサ、メモリに接続することができる。前記電子機器は、前記無線マルチメディアセンサネットワーク内のセンサからリアルタイムモーションデータを受信し、前記ビデオ収集装置からオリジナルビデオシーケンスを受信することができる。
【0109】
プロセッサは、DPUであってもよい。プロセッサは、他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field -Programmable Gate Array、FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等のチップ、又は上記各種のチップの組み合わせであってもよい。
【0110】
メモリは、非過渡状態コンピュータ可読記憶媒体として、非過渡状態ソフトウェアプログラム、非過渡状態コンピュータ実行可能なプログラム及びモジュール、例えば本出願の実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法又はDPUフラグメントメッセージ転送方法に対応するプログラムコマンド/モジュールを記憶するために用いることができる。プロセッサは、メモリに記憶される非過渡状態ソフトウェアプログラム、コマンド及びモジュールを実行することによって、プロセッサの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、すなわち、上記方法の実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法又はDPUフラグメントメッセージ転送方法を実現する。
【0111】
メモリは、記憶プログラム領域と記憶データ領域を含んでもよく、ここで、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、記憶データ領域は、プロセッサによって作成されたデータを記憶することができる。なお、メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非過渡状態メモリ、例えば少なくとも1つのディスク記憶デバイス、フラッシュメモリ、又は他の非過渡状態ソリッド記憶デバイスをさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリは、プロセッサに対してリモートに設置されるメモリを選択可能に含み、これらのリモートメモリは、ネットワークによってプロセッサに接続されることができる。上記ネットワークの実例は、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク及びその組み合わせを含むが、それらに限らない。
【0112】
前記1つ又は複数のモジュールが前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行される場合に、実施例におけるフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法又はDPUフラグメントメッセージ転送方法を実行する。
【0113】
本出願のいくつかの実施例では、ユーザ機器は、プロセッサ、メモリと、送受信ユニットを含んでもよく、該送受信ユニットは、受信器と送信器とを含んでもよく、プロセッサ、メモリ、受信器と送信器は、バスシステムによって接続することができ、メモリは、コンピュータコマンドを記憶するために用いられ、プロセッサは、送受信ユニットを制御して信号を送受信させるように、メモリに記憶されるコンピュータコマンドを実行するために用いられる。
【0114】
一実現形態として、本出願における受信器と送信器の機能は、送受信回路又は送受信の専用チップによって実現すると考えられ、プロセッサは、専用処理チップ、処理回路又は汎用チップによって実現すると考えられる。
【0115】
別の実現形態として、汎用コンピュータを用いて本願の実施例によるサーバを実現すると考えられる。すなわち、プロセッサ、受信器と送信器機能を実現するプログラムコードをメモリに記憶し、汎用プロセッサは、メモリにおけるコードを実行することによってプロセッサ、受信器と送信器の機能を実現する。
【0116】
本出願の実施例は、プロセッサによって実行される時に前記フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法又はDPUフラグメントメッセージ転送方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM、電気的消去可能なプログラマブルROM、レジスタ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、リムーバブルストレージディスク、CD-ROM、又は技術分野で知られている他の任意の形態の記憶媒体のような有形記憶媒体であってもよい。
【0117】
当業者であれば理解すべきこととして、本明細書に開示された実施形態に記述された各例示的な構成部分、システム及び方法を結び付けば、ハードウェア、ソフトウェア又は両者の組み合わせで実現することができる。具体的には、ハードウェア方式で実行されるか、ソフトウェア方式で実行されるかは、技術案の特定の応用及び設計拘束条件によるものである。当業者は、各特定の応用に対して異なる方法を使用して、記述された機能を実現することができるが、このような実現は、本出願の範囲を超えていると考えるべきではない。ハードウェアで実現される場合、それは、例えば、電子回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、適切なファームウェア、プラグイン、機能カード等であってもよい。ソフトウェアで実現される場合、本出願の要素は、所望のタスクを実行するために使用されるプログラム又はコードセグメントである。プログラム又はコードセグメントは、機械可読媒体に記憶されてもよく、又はキャリアに付帯されるデータ信号によって伝送媒体又は通信リンクアップ上で伝送される。
【0118】
本出願は、上記で説明され、図に示された特定の構成及び処理に限定されないことを明確にする必要がある。周知の方法の詳細な説明は、簡明のためにここでは省略される。上述した実施例において、いくつかの具体的なステップが例として説明され、示されている。しかしながら、本出願の方法手順は、説明及び図示された特定のステップに限定されるものではなく、当業者は、本出願の精神を理解した上で、様々な変更、修正及び追加を行うか、又はステップ間の順序を変更することができる。
【0119】
本出願において、1つの実施形態に関して説明及び/又は例示された特徴は、1つ又は複数の他の実施形態において、同じように又は同様に使用され、及び/又は他の実施形態の特徴と組み合わせて、又は他の実施形態の特徴に取って代わることができる。
【0120】
以上に記載したものは、本出願の好ましい実施例に過ぎず、本出願を制限するためには使用されず、当業者にとって、本出願の実施例は、種々の変更及び変化が可能である。本出願の精神と原則内で行われた任意の修正、等価代替、改良等は、いずれも、本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【0121】
(付記)
(付記1)
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられることと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む、ことを特徴とする、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【0122】
(付記2)
前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行うことは、
フラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と色標識との間の対応関係を記憶するためのメッセージフラグメント染色テーブルを作成することをさらに含み、
ここで、前記生データメッセージの標識は、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプと一意身分標識を含む、ことを特徴とする、付記1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【0123】
(付記3)
前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに色標識が設けられることは、
現在受信されるターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識を取得することと、
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識が含まれるか否かを検索し、そうであれば、該生データメッセージの標識に対応する色標識に基づいて、前記ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行うことと、を含む、ことを特徴とする、付記2に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【0124】
(付記4)
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージを含む標識が検索されなかった場合、前記保持色をデフォルト色として該ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色を行い、且つ該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と、前記保持色である色標識との対応関係を前記メッセージフラグメント染色テーブルに記憶することをさらに含む、ことを特徴とする付記3に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【0125】
(付記5)
前述した、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって前記ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することは、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて、まず現在のターゲットフラグメントメッセージの色標識を認識し、認識して取得される前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記保持色である場合、対応するトークンバケットのうちのトークンの数が前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たすか否かを判断し、そうであれば、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、且つ前記トークンバケットにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さに一致するトークン数を減少することと、
前記トークンバケットのうちのトークンの数がターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たさないと判断される場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識を前記破棄色に変更し、且つ前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの色標識を更新することと、を含む、ことを特徴とする付記1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【0126】
(付記6)
前述した、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことの前に、
トラフィック評価された前記ターゲットフラグメントメッセージが、それぞれが所属する生データメッセージの最後のフラグメントメッセージであるか否かを判断することをさらに含み、
そうであれば、前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージのレコードを削除する、ことを特徴とする、付記1~5のいずれか一つに記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【0127】
(付記7)
DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信することと、
付記1~6のいずれか一つに記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法に基づいて受信された前記ターゲットフラグメントメッセージに対して処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む、ことを特徴とする、DPUフラグメントメッセージ転送方法。
【0128】
(付記8)
前記メッセージフラグメント染色テーブルは、フラグメントメッセージが所属する生データメッセージのキーワード情報と色標識との間の対応関係を記憶するために用いられ、
ここで、前記フラグメントメッセージのキーワード情報は、一意身分標識と、前記生データメッセージの標識に基づいて予め設定されるローカルストリームラベルとを含む、ことを特徴とする、付記7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法。
【0129】
(付記9)
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられるための予備染色モジュールと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新するためのトラフィック評価モジュールと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うためのフラグメント速度制限モジュールと、を含む、ことを特徴とする、フラグメントメッセージトラフィック速度制限装置。
【0130】
(付記10)
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含む電子機器であって、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時に付記1~6のいずれか一つに記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実現するか、又は、付記7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するために用いられる、電子機器。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本出願は、データ処理技術分野に関し、特に、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法、DPUフラグメントメッセージ転送方法及び電子機器に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
これに鑑みて、本出願の実施例は、従来の技術に存在する1つ又は複数の欠陥を解消又は改善するためのフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法、DPUフラグメントメッセージ転送方法及び電子機器を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに破棄色と保持色を含む色標識が設けられることと、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して速度制限処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む
、フラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項2】
前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行う
前に、
フラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と色標識との間の対応関係を記憶するためのメッセージフラグメント染色テーブルを作成することをさらに含み、
ここで、前記生データメッセージの標識は、ソースIP、宛先IP、プロトコルタイプと一意身分標識を含む
、請求項1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項3】
前述した、予め設定されるメッセージフラグメント染色テーブルに基づいてターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行い、それによって該ターゲットフラグメントメッセージに色標識が設けられることは、
現在受信されるターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識を取得することと、
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識が含まれるか否かを検索し、そうであれば、該生データメッセージの標識に対応する色標識に基づいて、前記ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色処理を行うことと、を含む
、請求項2に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項4】
前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージを含む標識が検索されなかった場合、前記保持色をデフォルト色として該ターゲットフラグメントメッセージに対して予備染色を行い、且つ該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの標識と、前記保持色である色標識との対応関係を前記メッセージフラグメント染色テーブルに記憶することをさらに含む
、請求項3に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項5】
前述した、非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて予備染色された前記ターゲットフラグメントメッセージに対してトラフィック評価を行い、それによって前記ターゲットフラグメントメッセージに対して2回染色処理を行い、且つ2回染色されたターゲットフラグメントメッセージの色標識に基づいて前記メッセージフラグメント染色テーブルを更新することは、
非色覚異常モードのトークンバケットアルゴリズムに基づいて、まず現在のターゲットフラグメントメッセージの色標識を認識し、認識して取得される前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記破棄色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認することと、
前記ターゲットフラグメントメッセージの色標識が前記保持色である場合、対応するトークンバケットのうちのトークンの数が前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たすか否かを判断し、そうであれば、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識が変化しないことを確認し、且つ前記トークンバケットにおいて前記ターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さに一致するトークン数を減少することと、
前記トークンバケットのうちのトークンの数がターゲットフラグメントメッセージのメッセージ長さを満たさないと判断される場合、該ターゲットフラグメントメッセージの2回染色の色標識を前記破棄色に変更し、且つ前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージの色標識を更新することと、を含む
、請求項1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項6】
前述した、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことの前に、
トラフィック評価された前記ターゲットフラグメントメッセージが、それぞれが所属する生データメッセージの最後のフラグメントメッセージであるか否かを判断することをさらに含み、
そうであれば、前記メッセージフラグメント染色テーブルにおいて該ターゲットフラグメントメッセージが所属する生データメッセージのレコードを削除する
、請求項
1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法。
【請求項7】
DPUにおいて転送されるべきターゲットフラグメントメッセージをローカルに受信することと、
請求項
1に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法に基づいて受信された前記ターゲットフラグメントメッセージに対して処理を行い、前記ターゲットフラグメントメッセージの現在の色標識が前記保持色である場合、該ターゲットフラグメントメッセージに対して転送処理を行うことと、を含む
、DPUフラグメントメッセージ転送方法。
【請求項8】
前記メッセージフラグメント染色テーブルは、フラグメントメッセージが所属する生データメッセージのキーワード情報と色標識との間の対応関係を記憶するために用いられ、
ここで、前記フラグメントメッセージのキーワード情報は、一意身分標識と、前記生データメッセージの標識に基づいて予め設定されるローカルストリームラベルとを含む
、請求項7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法。
【請求項9】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含む電子機器であって、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時に請求項1~6のいずれか一項に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実現するか、又は、請求項7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するために用いられる、電子機器。
【請求項10】
プロセッサにより実行される時、請求項1~6のいずれか一項に記載のフラグメントメッセージトラフィック速度制限方法を実現するか、又は、請求項7に記載のDPUフラグメントメッセージ転送方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】