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特表2024-542800位置推定のためにユーザ装置測定結果を分類する方法、装置及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】位置推定のためにユーザ装置測定結果を分類する方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/23 20100101AFI20241108BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20241108BHJP
   G01S 19/25 20100101ALI20241108BHJP
   G01S 19/04 20100101ALI20241108BHJP
【FI】
G01S19/23
H04W64/00
G01S19/25
G01S19/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533115
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 CN2022129585
(87)【国際公開番号】W WO2024092628
(87)【国際公開日】2024-05-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】ロウ ジュインパァン
(72)【発明者】
【氏名】ジアーン チュワーンシン
(72)【発明者】
【氏名】ゾーン ディー
(72)【発明者】
【氏名】パァン フォーツァイ
(72)【発明者】
【氏名】パン ユ
(72)【発明者】
【氏名】リー マァンジェン
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062AA09
5J062CC07
5J062CC12
5J062CC14
5J062CC18
5J062EE01
5J062EE02
5K067AA21
5K067DD11
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ51
(57)【要約】
位置推定のためにユーザ装置測定結果を分類する方法、装置及びシステムが説明される。一実施形態において、第1の無線通信ノードにより実行される方法は、無線通信装置により受信されるように設定された測定開始要求を送信することと、前記無線通信装置の位置を推定するために前記無線通信装置により実行された複数の測定結果であって、複数のグループに分類される前記複数の測定結果を含む測定開始応答を受信することと、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより、測位完全性分析を実行することと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信ノードにより実行される方法であって、
無線通信装置により受信されるように設定された測定開始要求を送信することと、
前記無線通信装置の位置を推定するために前記無線通信装置により実行された複数の測定結果であって、複数のグループに分類される前記複数の測定結果を含む測定開始応答を受信することと、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより、測位完全性分析を実行することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記測定開始要求を第2の無線通信ノードに送信すること、をさらに含み、前記第2の無線通信ノードは、
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから受信すると、前記測定開始要求を前記無線通信装置に送信し、
前記複数の測定結果を前記無線通信装置から受信し、且つ
前記測定開始応答を前記第1の無線通信ノードに送信するように設定されている
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定開始要求を前記無線通信装置に直接送信することと、前記測定開始応答を前記無線通信装置から直接受信することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の測定結果は、送受信ポイント(TRP)ロケーション測定結果、測位参照信号(PRS)リソースセット測定結果、見通し内外(LOS―NLOS)インジケータ、参照信号受信電力(RSRP)/参照信号受信パス電力(RSRPP)測定結果、Rxタイミング誤差グループ(TEG)測定結果、パスインジケータ、周期インジケータ、参照信号時間差(RSTD)測定結果、Rxビームインデックス測定結果、相対到達時間(RTOA)測定結果、到達角度(AoA)測定結果、デパーチャ角度(AoD)測定結果、ユーザ装置(UE)Rx―Txタイミング差測定結果、基地局(BS)Rx―Txタイミング差測定結果、TRP間同期測定結果、のうちの1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の測定結果は、TOA、RSTD、RTOA、UE/gNB Rx―Txタイミング差、UE/gNB Rx―Rxタイミング差、UE/gNB Tx―Txタイミング差、TEG関連タイミング誤差、TEG、TEGマージン、AOA、ZOA、RSRP、RSRPP、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布について少なくとも1つの各自の誤差境界を計算することにより前記測位完全性分析を実行することであって、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布は、各自の平均値及び各自の標準偏差を含む正規分布であり、前記少なくとも1つの各自の誤差境界は、前記各自の標準偏差に各自のスケールファクタを乗算してから前記各自の平均値を加算することにより決定されることと、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つ内の実際の算出された誤差が、前記少なくとも1つの各自の誤差境界を超えた場合、警告を発することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布が非正規分布である場合、前記誤差分布を正規分布に変換すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の測定結果は、前記第1の無線通信ノード又は前記無線通信装置により複数のグループに分類される
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の無線通信ノードは、ロケーション管理機能(LMF)を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
測定開始要求を受信することと、
第1の無線通信ノードにより受信されるように設定された測定開始応答を送信することと、
を含む、無線通信装置により実行される方法であって、
前記測定開始応答は、前記無線通信装置の位置を推定するために前記無線通信装置により実行された複数の測定結果を含み、前記複数の測定結果は複数のグループに分類され、前記第1の無線通信ノードは、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより測位完全性分析を実行するように設定されている
方法。
【請求項11】
前記測定開始要求を第2の無線通信ノードから受信すること、をさらに含み、前記第2の無線通信ノードは、
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから受信し、
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから受信すると、前記測定開始要求を前記無線通信装置に送信し、
前記測定開始応答を前記無線通信装置から受信し、且つ
前記測定開始応答を前記第1の無線通信ノードに送信するように設定されている
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから直接受信することと、前記測定開始応答を前記第1の無線通信ノードに直接送信することと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の測定結果は、送受信ポイント(TRP)ロケーション測定結果、測位参照信号(PRS)リソースセット測定結果、見通し内外(LOS-NLOS)インジケータ、参照信号受信電力(RSRP)/参照信号受信パス電力(RSRPP)測定結果、Rxタイミング誤差グループ(TEG)測定結果、パスインジケータ、周期インジケータ、参照信号時間差(RSTD)測定結果、Rxビームインデックス測定結果、相対到達時間(RTOA)測定結果、到達角度(AoA)測定結果、デパーチャ角度(AoD)測定結果、ユーザ装置(UE)Rx-Txタイミング差測定結果、基地局(BS)Rx-Txタイミング差測定結果、TRP間同期測定結果、のうちの1つを含む
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の測定結果は、TOA、RSTD、RTOA、UE/gNB Rx―Txタイミング差、UE/gNB Rx―Rxタイミング差、UE/gNB Tx―Txタイミング差、TEG関連タイミング誤差、TEG、TEGマージン、AOA、ZOA、RSRP、RSRPP、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の無線通信ノードは、
前記複数のグループのうちの全て又は一部についての前記誤差分布について少なくとも1つの各自の誤差境界を計算することにより前記測位完全性分析を実行し、前記複数のグループのうちの全て又は一部についての前記誤差分布は、各自の平均値及び各自の標準偏差を含む正規分布であり、前記少なくとも1つの各自の誤差境界は、前記各自の標準偏差に各自のスケールファクタを乗算してから前記各自の平均値を加算することにより決定され、且つ、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つ内の実際の算出された誤差が、前記少なくとも1つの各自の誤差境界を超えた場合、警告を発するように設定されている
請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の無線通信ノードはさらに、前記複数のグループのうちの全て又は一部についての前記誤差分布が非正規分布である場合、前記誤差分布を正規分布に変換するように設定されている、
請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の測定結果は、前記第1の無線通信ノード又は前記無線通信装置により複数のグループに分類される
請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の無線通信ノードは、ロケーション管理機能(LMF)を含む
請求項10に記載の方法。
【請求項19】
無線通信装置により受信されるように設定された測定開始要求を送信し、
前記無線通信装置の位置を推定するために前記無線通信装置により実行された複数の測定結果であって、複数のグループに分類される前記複数の測定結果を含む測定開始応答を受信する
ように設定されているトランシーバと、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより、測位完全性分析を実行する
ように設定されている少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、第1の無線通信ノード。
【請求項20】
前記トランシーバはさらに、前記測定開始要求を第2の無線通信ノードに送信するように設定され、前記第2の無線通信ノードは、
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから受信すると、前記測定開始要求を前記無線通信装置に送信し、
前記複数の測定結果を前記無線通信装置から受信し、且つ
前記測定開始応答を前記第1の無線通信ノードに送信するように設定されている
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項21】
前記トランシーバはさらに、前記測定開始要求を前記無線通信装置に直接送信し、前記測定開始応答を前記無線通信装置から直接受信するように設定されている
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項22】
前記複数の測定結果は、送受信ポイント(TRP)ロケーション測定結果、測位参照信号(PRS)リソースセット測定結果、見通し内外(LOS-NLOS)インジケータ、参照信号受信電力(RSRP)/参照信号受信パス電力(RSRPP)測定結果、Rxタイミング誤差グループ(TEG)測定結果、パスインジケータ、周期インジケータ、参照信号時間差(RSTD)測定結果、Rxビームインデックス測定結果、相対到達時間(RTOA)測定結果、到達角度(AoA)測定結果、デパーチャ角度(AoD)測定結果、ユーザ装置(UE)Rx-Txタイミング差測定結果、基地局(BS)Rx-Txタイミング差測定結果、TRP間同期測定結果、のうちの1つを含む
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項23】
前記複数の測定結果は、TOA、RSTD、RTOA、UE/gNB Rx―Txタイミング差、UE/gNB Rx―Rxタイミング差、UE/gNB Tx―Txタイミング差、TEG関連タイミング誤差、TEG、TEGマージン、AOA、ZOA、RSRP、RSRPP、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布について少なくとも1つの各自の誤差境界を計算することにより前記測位完全性分析を実行し、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布は、各自の平均値及び各自の標準偏差を含む正規分布であり、前記少なくとも1つの各自の誤差境界は、前記各自の標準偏差に各自のスケールファクタを乗算してから前記各自の平均値を加算することにより決定され、且つ、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つ内の実際の算出された誤差が、前記少なくとも1つの各自の誤差境界を超えた場合、警告を発するように設定されている
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項25】
前記第1の無線通信ノードはさらに、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布が非正規分布である場合、前記誤差分布を正規分布に変換するように設定されている、
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項26】
前記複数の測定結果は、前記第1の無線通信ノード又は前記無線通信装置により複数のグループに分類される
請求項19に記載の第1の無線通信ノード。
【請求項27】
無線通信装置であって、
測定開始要求を受信し、
第1の無線通信ノードにより受信されるように設定された測定開始応答を送信するように設定されているトランシーバを備え、
前記測定開始応答は、前記無線通信装置の位置を推定するために前記無線通信装置により実行された複数の測定結果を含み、前記複数の測定結果は複数のグループに分類され、前記第1の無線通信ノードは、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより測位完全性分析を実行するように設定されている
無線通信装置。
【請求項28】
前記トランシーバはさらに、前記測定開始要求を第2の無線通信ノードから受信するように設定され、前記第2の無線通信ノードは、
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから受信し、
前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから受信すると、前記測定開始要求を前記無線通信装置に送信し、
前記測定開始応答を前記無線通信装置から受信し、且つ
前記測定開始応答を前記第1の無線通信ノードに送信するように設定されている
請求項27に記載の無線通信装置。
【請求項29】
前記トランシーバはさらに、前記測定開始要求を前記第1の無線通信ノードから直接受信し、前記測定開始応答を前記第1の無線通信ノードに直接送信するように設定されている
請求項27に記載の無線通信装置。
【請求項30】
前記複数の測定結果は、送受信ポイント(TRP)ロケーション測定結果、測位参照信号(PRS)リソースセット測定結果、見通し内外(LOS―NLOS)インジケータ、参照信号受信電力(RSRP)/参照信号受信パス電力(RSRPP)測定結果、Rxタイミング誤差グループ(TEG)測定結果、パスインジケータ、周期インジケータ、参照信号時間差(RSTD)測定結果、Rxビームインデックス測定結果、相対到達時間(RTOA)測定結果、到達角度(AoA)測定結果、デパーチャ角度(AoD)測定結果、ユーザ装置(UE)Rx―Txタイミング差測定結果、基地局(BS)Rx―Txタイミング差測定結果、TRP間同期測定結果、のうちの1つを含む
請求項27に記載の無線通信装置。
【請求項31】
前記複数の測定結果は、TOA、RSTD、RTOA、UE/gNB Rx―Txタイミング差、UE/gNB Rx―Rxタイミング差、UE/gNB Tx―Txタイミング差、TEG関連タイミング誤差、TEG、TEGマージン、AOA、ZOA、RSRP、RSRPP、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項27に記載の無線通信装置。
【請求項32】
前記第1の無線通信ノードは、
前記複数のグループのうちの全て又は一部についての前記誤差分布について少なくとも1つの各自の誤差境界を計算することにより前記測位完全性分析を実行し、前記複数のグループのうちの全て又は一部についての前記誤差分布は、各自の平均値及び各自の標準偏差を含む正規分布であり、前記少なくとも1つの各自の誤差境界は、前記各自の標準偏差に各自のスケールファクタを乗算してから前記各自の平均値を加算することにより決定され、且つ、
前記複数のグループのうちの少なくとも1つ内の実際の算出された誤差が、前記少なくとも1つの各自の誤差境界を超えた場合、警告を発するように設定されている
請求項27に記載の無線通信装置。
【請求項33】
前記第1の無線通信ノードはさらに、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについての前記誤差分布が非正規分布である場合、前記誤差分布を正規分布に変換するように設定されている、
請求項27に記載の無線通信装置。
【請求項34】
前記複数の測定結果は、前記第1の無線通信ノード又は前記無線通信装置により複数のグループに分類される
請求項27に記載の無線通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体として無線通信に関し、より具体的には、位置推定のためにユーザ装置測定結果を分類するための方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS:Global navigation satellite system)は生命安全測位応用のために広く用いられている。このような応用には、測位サービスの高度な完全性、可用性、継続性が求められる。モバイル装置が測位の不確実性を正しく評価し、それを安全マージンと関連付けることにより、信頼できる測位が利用可能であるか利用不可能であるかを装置が示すことができるようにすることで信頼性を保証することが重要である。このプロセスは測位完全性として知られている。測位完全性は、極めて低い確率レベルでの最大測位誤差の推定値である保護レベル(PL)により評価されることができる。PLは、システムがセーフティクリティカル応用により使用されるべきでない場合に、ユーザにタイムリーな警告を提供するシステムの能力に関連している。測位の完全性に影響し、GNSSの測位性能の低下を招く可能性のある要素には、限られた衛星の視程、マルチパス効果、干渉、葉による(foliage attenuation)減衰が含まれる。
【0003】
GNSS測位の完全性に影響を与えることができる誤差源の例には、エフェメリス誤差(ephemeris errors)、衛星クロック誤差、マルチパス歪み誤差、対流圏効果、及び/又は他のタイプの誤差源が含まれる。GNSS測位完全性が十分である(信頼性があり、信用でき、残存誤差がない)と認められる場合、測位情報を使用する応用は、その標準的な操作プロシージャに従って、且つ、応用セキュリティ要件に従って操作することができる。測位完全性が不十分であるとみなされる場合(例えば、大きい残存誤差が発生した場合)、応用は、否定的な結果を防ぐために、事前に定義された予防措置を取るべきである。測位完全性分析における残存誤差(すなわち、推定値と実際値との差)を推定するための従来技術は、オーバー境界(overbounding)する標準偏差を有するゼロ平均値正規分布を使用するが、このような技術により提供される測位完全性分析の精度は完全に満足できるものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書に開示された例示的な実施形態は、先行技術において提示された1つ又は複数の問題に関連する課題を解決すること、及び、添付の図面に関連して使用された場合に、以下の詳細な説明を参照することにより明らかになる追加の特徴を提供することを目的としている。様々な実施形態にしたがって、例示的なシステム、方法、装置及びコンピュータプログラム製品が本明細書で開示される。しかしながら、これらの実施形態は、限定ではなく例として提示されており、本開示を読む当業者にとっては、本開示の範囲内に残りながら、開示された実施形態に様々な修正を加えることができることは明らかであることを、理解すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態において、第1の無線通信ノードにより実行される方法は、測定開始要求を第2の無線通信ノードに送信することと、前記第2の無線通信ノードから、無線通信装置の位置推定のために前記無線通信装置において実行される複数の測定結果を含む測定開始応答を受信することと、前記複数の設定を複数のグループに分類することと、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより、測位完全性分析を実行することと、を含む。
【0006】
別の実施形態において、第1の無線通信ノードにより実行される方法は、測定開始要求を第2の無線通信ノードに送信することと、前記第2の無線通信ノードから、無線通信装置の位置推定のために使用される、前記無線通信装置において実行される複数の測定結果セットを含む測定開始応答を受信することと、複数の測定結果タイプのうちの第1の測定結果タイプに基づいて、前記複数の測定結果セットを複数のグループに分類することと、前記複数の測定結果タイプのうちの第2の測定結果タイプに基づいて前記複数のグループのうちの少なくとも1つを複数のサブグループの各自のセットに分類することと、前記複数のサブグループのうちの少なくとも1つのサブグループ内の前記複数の測定結果タイプのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより、測位完全性分析を実行することと、を含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、無線通信ノードは、測定開始要求を第2の無線通信ノードに送信し、前記第2の無線通信ノードから、無線通信装置の位置推定のために前記無線通信装置において実行される複数の測定結果を含む測定開始応答を受信するように設定されたトランシーバと、前記複数の測定結果を複数のグループに分類し、前記複数のグループのうちの少なくとも1つについて誤差分布を推定することにより測位完全性分析を実行するように設定された少なくとも1つのプロセッサと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下では、次の図面を参照して、本開示の様々な例示的な実施形態について詳細に説明する。これらの図面は、単に例示の目的で提供されており、読者が本開示を理解しやすくするために、本開示の例示的な実施形態のみを記載している。したがって、これらの図面は、本開示の広さ、範囲、又は適用可能性を限定するものとみなされるべきではない。なお、説明を明確かつ容易にするために、これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことに、注意すべきである。
【0009】
図1】本開示のいくつかの実施形態にかかる、例示的な無線通信ネットワークを示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかる、別の例示的な無線通信ネットワークを示す図である。
図3A】いくつかの実施形態にかかる、基地局(BS)、ユーザ装置(UE)、及びロケーション管理機能(LMF:location management function)の間のシグナリング図である。
図3B】いくつかの実施形態にかかる、UEとLMFとの間のシグナリング図である。
図4】いくつかの実施形態にかかる、位置推定のためのUE測定の例示的な階層化を示す図である。
図5】いくつかの実施形態にかかる、UEにおいて行われる複数の測定結果を複数のグループに分類するためにネットワークノードにより実行される例示的な方法を示す図である。
図6】いくつかの実施形態にかかる、測位完全性分析のためにUEにおいて行われる複数の測定結果セットを分類するためにネットワークノードにより実行される別の例示的な方法を示す図である。
図7】本開示の様々な実施形態にかかる、ネットワークノードのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
当業者が本開示を作成及び使用することを可能にするために、添付の図面を参照して以下に本開示の様々な例示的な実施形態について説明する。当業者にとって明らかなように、本開示を読んだ上で、本明細書に記載された例には、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な変更又は修正を加えることができる。したがって、本開示は、本明細書で説明及び例示される例示的な実施形態及び応用に限定されない。追加として、本明細書で開示される方法におけるステップの特定の順序及び/又は階層は、例示的なアプローチにすぎない。設計の選好に基づいて、開示された方法又はプロセスのステップの特定の順序又は階層を、本開示の範囲内に残りながら、再配置することができる。したがって、本明細書に開示された方法及び技術は、様々なステップ又は動作をサンプル順序で提示し、本開示は、特に明記されない限り、提示された特定の順序又は階層に限定されないことを、当業者であれば理解するはずである。
【0011】
図1は本開示のいくつかの実施形態にかかる、例示的な無線通信ネットワーク100を示す図である。無線通信システム100において、ネットワーク側無線通信ノードは、ノードB、E-UTRANノードB(進化型ノードB、eNodeB又はeNBとも称される)、New Radio(NR)技術におけるgNodeB(gNBとも称される)、ピコ局、フェムト局などであってもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク側無線通信ノードは、中継ノード(RN:Relay Node)、マルチセル協調エンティティ(MCE:multicell coordination entity)、ゲートウェイ(GW)、サイドリンク管理/制御ノード、移動性管理エンティティ(MME:mobility management entity)、EUTRAN運用/管理/保守(OAM:Operation/Administration/Maintenance)装置をさらに含んでもよい。端末側無線通信装置は、携帯電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:personal digital assistant )、タブレット、ラップトップコンピュータなどの長距離通信システム、又はウェアラブルデバイス、車載通信システムを有する車両などの短距離通信システムであってもよい。
【0012】
以下の全ての実施形態において、ネットワーク側無線通信ノードは、基地局(BS)102により表され、一般に「無線通信ノード」と称される。さらに、無線通信装置はまた、以下では、路側機(RSU:roadside unit)と、車両通信グループ(プラトーン)内の先頭UEと、のうちの1つを含む特定のユーザ装置(UE)を指す。以下の全ての実施形態において、端末側通信装置は、ユーザ装置(UE)104により表され、一般に「無線通信ノード」と称される。本発明の様々な実施形態にしたがって、そのような通信ノード及び装置は、無線及び/又は有線通信を行うことができる。全ての実施形態は、単に好ましい例であり、本開示を限定することを意図していないことに注意すべきである。したがって、システムは、本開示の範囲内に残りながら、UEとBSとの任意の所望の組み合わせを含んでもよいことを、理解すべきである。
【0013】
図1を参照し、無線通信ネットワーク100は、BS 102と、UE 104と、ロケーション管理機能(LMF)106とを含む。図1には単一のBS 102と、単一のUE 104と、単一のLMF 106とのみが示されているが、本開示の様々な実施形態にしたがって、本明細書で説明される方法及び技術を実現するために、追加のBSと、UEと、LMFとが無線通信ネットワーク100中に存在してもよいことを理解すべきである。LMF 106は、UE 104のロケーション決定、UE 104からのダウンリンクロケーション測定結果又はロケーション推定結果の取得、BS 102からのアップリンクロケーション測定結果の取得、及びBS 102及び/又はUE 104から非UE関連の補助データの取得をサポートするように設定された、コアネットワーク内のネットワークエンティティと称されてもよい。LMF 106は、UE 104の位置計算のためにUE 104から位置測定結果を取得するために、BS 102及びUE 104とやりとりしてもよい。いくつかの実施形態において、LMF 106は、ブロードキャストのための補助データ情報を提供するために、複数のBS 102とやりとりしてもよい。ブロードキャストのための補助データ情報は、LMF 106によりセグメント化及び/又は暗号化されてもよい。いくつかの実施形態において、UE 104はBS 102との直接通信チャネル110を有し、UE 104はLMF 106との直接通信チャネル108及び114を有し、BS 102はLMF 106との直接通信チャネル112を有する。いくつかの実施形態において、BS 102は、通信チャネル110を通じてUE 104にダウンリンク測位参照信号(PRS)を送信するように設定されてもよく、UE 104は、PRS信号に基づいて測位誤差を推定するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、UE 104は、より広い帯域幅にわたってアップリンクチャネル品質を推定するために、通信チャネル110を通じてBS 102にサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal )を送信するように設定されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、LMF 106は、位置計算のために、通信チャネル114を通じてUE 104に第1の測定要求メッセージを送信する。第1の測定要求メッセージは、参照時間、参照位置、電離圏モデル、地球姿勢パラメータ、GNSS―GNSS時間オフセット、差分GNSS補正、天体暦及びクロックモデル、リアルタイム完全性、データビット補助、取得補助、リアルタイムキネマティクック(RTK:Real Time Kinematics)基準局情報、RTK補助局データ、RTK観測、RTK共通観測情報、RTK残差、空間状態表現(SSR:Space-State Representation)軌道補正、SSRクロック補正、SSRコードバイアス、SSR位相バイアス、SSRグリッド補正、SSRユーザ距離精度(URA)、SSR補正ポイント、完全性サービスパラメータ、完全性アラートなどの情報を含んでもよい。
【0015】
いくつかの実施形態において、UE 104は、第1の測定要求メッセージに基づいて、通信チャネル108を通じて第1の測定結果報告メッセージをLMF 106に返送する。第1の測定結果報告メッセージは、不確定性形状に伴う緯度/経度/高さ、不確定性形状に伴う速度、GNSSとNG-RAN時間との関連付け並びに不確定性に伴う参照時間、固定のコード位相測定に使用される測位方法の指示、コード位相測定結果、ドップラー測定結果、搬送波位相測定結果、受信信号の搬送波雑音比、各測定についての測定品質パラメータ、及び/又は非GNSS関連の測定情報などの情報を含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施形態において、LMF 106は、ロケーションサービス(LCS:Location Services)クライアントタイプ、必要なサービス品質(QoS:Quality of Service)、UE測位能力、gNB測位能力、及びng-eNB測位能力を含んでもよい要因に基づいて、UE 104の位置推定のために使用される測位方法を決定してもよい。測位方法は、UEに基づく測位方法のためのロケーション推定結果及び/又はUE補助且つネットワークに基づく測位方法のための位置測定結果を生成してもよい。LMFは、受信された全ての結果を組み合わせて、ターゲットUEについての単一のロケーション推定値を決定してもよい(ハイブリッド測位)。ロケーション推定の正確性と速度のような追加の情報を決定してもよい。
【0017】
図2は本開示のいくつかの実施形態にかかる、別の例示的な無線通信ネットワーク200を示す図である。いくつかの実施形態において、LMF 206は、UE 204の位置推定のために通信チャネル212及び214を通じてBS 202に測定要求メッセージを送信し、BS 202は、測定要求メッセージに基づいて、通信チャネル212及び218を通じてLMF 206に測定結果報告メッセージを返送する。BS 202は、測定要求メッセージをUE 204に送信し、通信チャネル210を通じてUE 204において行われた測定結果を受信するように設定されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、LMF 206は、測定結果報告メッセージに基づいて保護レベル(PL)を計算するように設定されてもよい。PLは、警報時間(TTA:Time to Alert)よりも長い期間、真の誤差が警報限度(AL:Alert Limit)よりも大きく且つPLがAL以下である単位時間当たりの確率が、必要なターゲット完全性リスク(TIR:Target Integrity Risk)よりも小さいことを保証する測位誤差(PE:Positioning Error)の統計的上境界と称されてもよい。ここで、所定のパラメータについて測定されたALは、警報が発せられることなく超過されない誤差許容範囲と称されてもよい。TTAは、ナビゲーションシステムが許容範囲を超え始めてから設備が警報を発するまでに経過する最大許容時間と称されてもよい、TIRは、完全性リスクについて必要な確率的限度と称されてもよい。いくつかの実施形態において、PLは、以下の不等式を満たすようにLMF 206により計算される。
[TTAより長い期間、((PE>AL)&(PL≦AL))]の単位時間当たりの確率 < 必要なTIR
(式1)
【0019】
いくつかの実施形態において、測位完全性操作のために、無線通信ネットワーク200は、
P(TTAよりも長い期間にわたって、誤差>境界|NOT DNU) ≦ 残存リスク+Irallocation
(式2)
を保証する。
ここで、Pが確率を表し、誤差は、GNSSパラメータ(例えば、電離圏、対流圏など)の真の値と、対応する補助データにおいて推定及び提供される値との差として定義されてもよい。完全性リスク配分(IRallocation)は、境界式に従って境界からの寄与に対応するコンポーネントであってもよい。DNUは、特定の測定についてのDo Not Use (DNU)フラグに対応する状態であってもよい。いくつかの実施形態において、ファクタ値を使用して、特定の完全性パラメータが信頼できるか否かを示すことができる。例えば、ファクタ=0は完全性パラメータが信頼できないことを示し、ファクタ=1は完全性パラメータが信頼できることを示す。このような実施形態において、(式2)におけるP(TTAよりも長い期間にわたって、誤差>境界|NOT DNU)をP(TTAよりも長い期間にわたって、誤差>境界|ファクタ>0)に置き換えてもよい。いくつかの実施形態において、誤差は、平均値及び標準偏差により表される正規分布に従う。他のいくつかの実施形態において、誤差は、一様分布、対数正規分布、マルチモーダル分布、二項分布、ポアソン分布、及びノンパラメトリック分布のような非正規分布に従う。
【0020】
いくつかの実施形態において、誤差が非正規分布に従う場合、Box-Cox変換などの分布変換技法を用いて、非正規誤差分布を正規誤差分布に変換してもよい。これにより、測位完全性分析をより効率的に実行することができる。いくつかの実施形態において、誤差分布を表現するパラメータは範囲で表されてもよい。例えば、誤差分布は、[a,b]の範囲にある平均値と、[c,d]の範囲にある標準偏差を有する正規分布であってもよい。一例において、誤差は到達時間(ToA:Time of Arrival)誤差であり、範囲パラメータはa=0、b=5ns、c=1ns、d=5nsにセットされてもよい。別の例において、誤差は到達角度(AoA:Angle of Arrival)誤差であり、範囲パラメータはa=0度、b=30度、c=0.1度、d=30度にセットされてもよい。別の例において、誤差は、誤差値が指定された範囲内に収まる確率として定義される信頼水準により表される。いくつかの実施形態において、PLは、誤差分布に関連付けられる境界式により計算されてもよい。
境界 = mean + K*stdDev
K = normInv(IRallocation/2)
irMinimum ≦IRallocation ≦irMaximum
(式3)
ここで、meanとstdDevは誤差分布についての平均値と標準偏差であり、irMinimumとirMaximumはIRallocationの最小限度と最大限度である。いくつかの実施形態において、irMinimum及びirMaximumの値は、無線通信ネットワーク200のユーザにより選択される。他の実施形態において、算出された誤差が(式3)で定義された境界を超えた場合に警告が発せられる。
【0021】
いくつかの実施形態において、式1内の完全性リスク確率Pは、補助データ中で提供される一定の残存リスクコンポーネント及び可変のIRallocationコンポーネントに分解される。IRallocationがクライアントにより所望の境界に基づいて自由に選択されてもよいので、ネットワークは、式1がIRallocationの全ての可能な選択に適用できることを確実にするべきである。残存リスク及びIRallocationコンポーネントは、それぞれ故障の状況及び無故障の状況にマッピングされてもよい。いくつかの実施形態において、式1で規定された条件を満たすことができない場合、対応するDNUフラグがセットされてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、式3で定義される完全性境界は、GNSS測位補正に関連付けられる残存誤差の統計的分布を提供してもよい。完全性境界は、測位補正が適用された後の残存誤差を統計的に制限するために使用されてもよい。一例において、式3の境界式は、平均値と標準偏差とを含む境界モデル(例えば、対になったオーバー境界ガウス(paired over-bounding Gaussian))を表現する。別の例において、許可される範囲内の任意の所望のIRallocationについて、境界は、IRallocationに対応するスケールファクタKに標準偏差を乗算することによりスケーリングされてもよい。いくつかの実施形態において、残存リスクは単位時間あたりで定義され、懸念事象が開始される確率を表す。各残存リスクには、対応する懸念事象の予想される平均継続時間を表し、発生確率を任意の所与の時間における懸念事象の存在の確率に変換するための平均継続時間が伴われてもよい。以下でさらに詳細に説明するように、いくつかの実施形態によれば、特定の測定についての誤差分布は、例えば式2で示されるように1回だけでなく、1つ又は複数の測定についての複数のグループに対応する複数回も推定されるので、測位完全性分析をより効率的に実行することができる。別の実施形態によれば、測位完全性分析は、以下でさらに詳細に説明するように、複数のグループの各々が特定の基準に基づいて決定される複数のグループのうちの少なくとも1つについての誤差分布を推定することにより実行してもよい。
【0023】
図3Aは、いくつかの実施形態にかかる、UE測位のための方法を実行するためのBS 302、UE 304、及びLMF 306の間のシグナリング図を示す。いくつかの実施形態において、UE測位のための方法は、UEに基づくモードで実行される。UEに基づくモードは、LMFに測定結果を提供し、位置計算を行うことをUEが担当する位置推定モードと称されてもよい。UEに基づくモードにおいて、いくつかの実施形態によれば、UE 304は、RRC測定プロシージャ310及び測定開始応答312を通じて、緯度、経度、高さ、速度、のうちの1つ又は複数を、不確定性の推定結果及びロケーション不確定性の推定結果とともにLMF 306に報告するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、UE 304は、複数のBS 302からのダウンリンク無線信号の到達時間の差を測定するように設定される。ここで、複数のBS 302の各々は、参照信号をUE 304に送信する。そして、UE 304は、参照信号の到達時間を比較し、複数のBS 302のロケーション情報と組み合わされた到達時間の差を用いて、UE 304の位置を決定してもよい。
【0024】
他の実施形態において、UE測位のための方法は、UE補助モードで実行される。UE補助モードにおいて、UEは、位置計算のために測定結果をLMFに提供することをUEが担当するが、UE自身が位置計算を行わない位置推定モードにあってもよい。UE補助モードにおいて、UE 304は、タイミング関連(例えば、タイミング差)、角度関連(例えば、AOA、ZOA)、ビーム関連(例えば、照準方向)測定結果、RSRP/RSRPP、コード位相及びドップラー測定結果、これらの測定結果のうちのいずれか1つ又は複数及び関連付けられる品質測定結果(例えば、TimingQuality)、及び/又は位置計算に必要な任意の追加パラメータをLMF 306に報告するように設定されてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態において、LMF 306は、測定開始要求308をBS 302に送信するように設定されてもよい。様々な実施形態によれば、測定開始要求308は、拡張セルアイデンティティ(E―CID)測定開始要求メッセージ、進化型汎用地上無線アクセスネットワーク参照信号受信電力(E―UTRA RSRP)測定開始要求メッセージ、進化型汎用地上無線アクセスネットワーク参照信号受信品質(E―UTRA RSRQ)測定開始要求メッセージ、又は観測到達時間差(OTDOA:Observed Time Difference Of Arrival )測定開始要求メッセージであってもよい。いくつかの実施形態において、測定開始要求308は、UE 304により実行されることが要求される測定と、UE 304からのこのような測定が1回だけであると予想されるかそれとも周期的であると予想されるかの指示とを含む。いくつかの実施形態において、測定開始要求308を受信すると、BS 302は、測定開始要求308をRRC測定プロシージャ310を通じてUE 304に送信し、RRC測定プロシージャ310を通じて1つ又は複数の測定結果をUE 304から受信してもよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、測定開始要求308は、UE 304からの結果が1回だけであると予想されることを示し、BS 302は、要求されるようにUE 304において少なくとも1回の測定を開始する。UE 304から少なくとも1つの測定結果を受信すると、BS 302は、測定開始応答312をLMF 306に送信するように設定されてもよい。ここで、測定開始応答312は、UE 304により行われた該少なくとも1つの測定結果を含む。いくつかの他の実施形態において、測定開始要求308は、UE 304からの測定結果が周期的であると予想されることを示し、BS 302は、RRC測定プロシージャ310を通じて要求されたように、UE 304において周期的測定プロシージャを開始する。UE 304から周期的測定結果を受信すると、BS 302は、測定開始応答312をLMF 306に送信するように設定されてもよい。ここで、測定開始応答312は、UE 304により行われた周期的測定結果を含む。
【0027】
いくつかの実施形態において、BS 302は、必要なRRCプロシージャを引き起こしてUE 304から要求された測定結果を取得することができず、そして、BS 302は、示されたエラー原因を有する障害メッセージを含む測定開始応答312をLMF 306に送信するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、UE 304からの周期的な報告中に障害が発生し、BS 302は、示されたエラー原因を有する周期的な障害メッセージを含む測定開始応答312をLMF 306に報告するように設定されてもよい。
【0028】
図3Bは、いくつかの実施形態にかかる、UE位置推定を実行するためのUE 316とLMF 314との間のシグナリング図を示す。いくつかの実施形態において、LMF 314は、測定開始要求318をUE 316に直接送信するように設定される。測定開始要求318を受信すると、UE 316は、それに従って測定を実行し、測定開始応答320をLMF 314に返送してもよい。LMF 314、UE 316、測定開始要求318、及び測定開始応答320の機能は、図3Aを参照して以上で説明されたため、ここでは説明を省く。
【0029】
いくつかの実施形態において、測定開始要求318を受信すると、UE 316は、位置推定のために、それに従ってUE測定結果を取得するように設定されてもよい。図4は、いくつかの実施形態にかかる、位置推定のためのUE測定の例示的な階層を示す図である。いくつかの実施形態において、UE 316は、位置推定のための異なる階層の複数の測定結果を含むロケーション情報402を取得するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、ロケーション情報402は、参照信号をUE 316に送信する複数の送受信ポイント(TRP)401―1~401―n1からのロケーション測定結果を含む。複数のTRP 401―1~401―n1の各々は、複数の測位参照信号(PRS)リソースセットに関連付けられてもよい。一例において、TRP 404―1は、複数のPRSリソースセット406―1~406―n2に関連付けられる。
【0030】
いくつかの実施形態において、複数のPRSリソースセット406―1~406―n2の各々は、複数の見通し内外(LOS―NLOS:Line of Sight or Non Line of Sight)インジケータに関連付けられる。一例において、PRSリソースセット406―1は、複数のLOS―NLOSインジケータ408―1~408―n3に関連付けられる。
【0031】
いくつかの実施形態において、複数のLOS―NLOSインジケータ408―1~408―n3の各々は、複数の参照信号受信電力(RSRP)/参照信号受信パス電力(RSRPP)に関連付けられる。一例において、LOS―NLOSインジケータ408―1は、複数のRSRP/RSRPP 410―1~410―n4に関連付けられる。いくつかの実施形態において、複数のRSRP/RSRPP 410―1~410―n4の各々は、複数のRxタイミングエラーグループ(TEG:Rx―Timing Error Group)に関連付けられる。別の例において、RSRP/RSRPP 410―1は、複数のRX―TEG 412―1~412―n5に関連付けられる。いくつかの実施形態において、複数のRX―TEG 412―1~412―n5の各々は、UE測定が第1のパス上で行われたか否かを示す複数のパスインジケータに関連付けられる。さらに別の例において、Rx―TEG 412―1は、複数のパスインジケータ414―1~414―n6に関連付けられる。いくつかの実施形態において、複数のパスインジケータ414―1~414―n6の各々は、UE 316がLMF 314に測定結果を周期的に報告するか非周期的に報告するかを示す複数の周期インジケータに関連付けられる。さらに別の例において、パスインジケータ414―1は、複数の周期インジケータ416―1~416―n7に関連付けられる。
【0032】
図4にはいくつかのタイプのUE測定結果が示されているが、本開示の様々な実施形態によれば、ToA、相対到達時間(RTOA)測定結果、AoA測定結果、デパーチャ角度(AoD)測定結果、UE Rx-Txタイミング差測定結果、BS Rx-Txタイミング差測定結果、TRP間同期測定結果、及び/又は任意の他のタイプのUE測定結果のような追加のUE測定結果が、本明細書に記載された方法及び技術を実現するために使用されてもよいことを、理解すべきである。一例において、UE測定誤差は、ゼロ平均値と標準偏差とを有する正規分布に従い、標準偏差のみが測位完全性分析のために使用される。別の例において、UE測定誤差は、非ゼロ平均値と標準偏差とを有する正規分布に従い、平均値と標準偏差との両方が測位完全性分析のために使用される。さらに別の例において、UE測定誤差は、複数のモードを有するマルチモーダル分布のような非対称分布に従い、該複数のモードは、測位完全性分析のために使用される。
【0033】
一例において、UE 316は、位置推定値のための1セットの測定結果をLMF 306に送信する。いくつかの実施形態において、該1セットの測定結果は、UE 316により1セットのTRPから受信された1セットのTRP信号に対応する参照信号時間差(RSTD:Reference Signal Time Difference)測定結果を含む。例えば、該1セットの測定結果は、UE位置推定のためにm個のTRPによりUEに送信されたm個のTRP信号から得られたm個のRSTD測定結果を含んでもよい。m個のRSTD測定結果を受信すると、LMF 314は、m個のRSTD測定結果をm≧nであるn個のグループに分類するように設定されてもよい。ここで、RSTD測定結果の各グループは、類似する地理的ロケーションを有する1グループのTRPに対応する。いくつかの実施形態において、所定のTRP閾値Tthを使用して、m個のRSTD測定結果をn個のグループに分類してもよい。以下のアルゴリズム1は、TRP地理的ロケーションに基づいて、m個のRSTD測定結果をn個のグループに分類するためのプロシージャの擬似コードの例を示す。同じグループ内のTRPが類似の地理的ロケーションを共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのRSTD測定結果についての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、n個のグループのRSTD測定結果は、n個の異なる誤差分布をもたらすことができる。いくつかの実施形態において、m個のRSTD測定結果は、1セットの5つの値である[0Ts,1Ts,2Ts,2000Ts,2001Ts]を含み、ここで、Tsは、Ts=1/(15000 × 2048)秒であるRSTD測定の基本時間単位として定義される。5つのRSTD測定結果の全てについて単一の誤差分布を推定する代わりに、該1セットの5つのRSTD測定結果を2つのグループ[0Ts,1Ts,2Ts]と[2000Ts,2001Ts]とに分類してもよい。次に、2つのグループ[0Ts,1Ts,2Ts]と[2000Ts,2001Ts]の各々について1つの誤差分布を推定することができる。これにより、該1セットの5つのRSTD測定結果についての2つの異なる誤差分布が得られる。こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0034】
別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、1セットのm個のPRSリソース測定結果を含む。いくつかの実施形態において、該1セットのm個のPRSリソース測定結果は、位置推定のための、UE 316における1セットの測定到達時間差(TDOA)を含む。いくつかの例において、異なるPRSリソース測定は、UE 316における異なる受信ビーム及び送信ビームに対応してもよい。いくつかの実施形態において、m個のPRSリソース測定結果を受信すると、LMF 314は、m個のPRSリソース測定結果をm≧nであるn個のグループに分類するように設定されてもよい。ここで、PRSリソース測定結果の各グループは、1グループの品質に対応する。いくつかの実施形態において、所定のPRSリソース閾値を使用して、アルゴリズム1と類似のプロシージャを用いてm個のPRSリソース測定結果をn個のグループに分類してもよい。同じグループ内のPRSリソース測定が類似の測定品質を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのPRSリソース測定についての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、n個のグループのPRS測定は、n個の異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0035】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、1セットのm個のLOS-NLOSインジケータを含む。いくつかの実施形態において、m個のLOS-NLOSインジケータを受信すると、LMF 314は、m個のLOS-NLOSインジケータを2つのグループに分類するように設定されてもよい。ここで、1つのグループは、LOSのためのLOS-NLOSインジケータの値0に対応し、もう1つのグループはNLOSのためのLOS-NLOSインジケータの値1に対応する。同じグループ内の測定結果が同じLOS-NLOSインジケータ値を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのLOS-NLOSインジケータについての単一の誤差分布を推定することができる。つまり、2つのグループのLOS-NLOSインジケータは2つの異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0036】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、1セットのm個のRSRP/RSRPP測定結果を含む。いくつかの実施形態において、m個のRSRP/RSRPP測定結果を受信すると、LMF 314は、m個のRSRP/RSRPP測定結果をm≧nであるn個のグループに分類するように設定されてもよい。ここで、RSRP/RSRPP測定結果の各グループは、1グループの類似の信号電力品質に対応する。いくつかの実施形態において、UE 316により近いTRPは、1つのグループに分類されてもよいより大きなRSRP/RSRPP測定結果値をもたらす一方、UE 316からより遠いTRPは、別のグループに分類されてもよいより小さなRSRP/RSRPP測定結果値をもたらす。いくつかの実施形態において、所定のRSRP/RSRPP閾値を使用して、アルゴリズム1と類似のプロシージャを用いてm個のRSRP/RSRPP測定結果をn個のグループに分類してもよい。同じグループ内のRSRP/RSRPP測定結果が類似の信号電力品質を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのRSRP/RSRPP測定結果についての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、n個のグループのRSRP/RSRPP測定は、n個の異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0037】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、1セットのm個のRx TEG測定結果を含む。いくつかの実施形態において、該1セットのm個のRx TEG測定結果の各々は、1つ又は複数のアップリンクサウンディング参照信号又はダウンリンク測位参照信号の送信に関連付けられる。いくつかの実施形態において、m個のRx TEG測定結果を受信すると、LMF 314は、m個のRx TEG測定結果をm≧nであるn個のグループに分類するように設定されてもよい。ここで、Rx TEG測定結果の各グループは、1グループの類似のタイミング遅延に対応する。いくつかの実施形態において、所定のRx TEG閾値を使用して、アルゴリズム1と類似のプロシージャを用いてm個のRx TEG測定結果をn個のグループに分類してもよい。同じグループ内のRx TEG測定が類似のタイミング遅延を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのRx TEG測定結果についての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、n個のグループのRx TEG測定は、n個の異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0038】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信された該1セットの測定結果は、UE測定が第1のパス上で行われているか否かを示す1セットのm個のパスインジケータを含む。いくつかの実施形態において、第1のパス上で実行されるUE測定はLOS測定であり、第1パスでないパス上で実行されるUE測定はNLOS測定である。いくつかの実施形態において、m個のパスインジケータを受信すると、LMF 306は、m個のパスインジケータを2つのグループに分類するように設定されてもよい。ここで、1つのグループは、第1のパスを示すために、パスインジケータ内の値0に対応し、もう1つのグループは、第1のパスでないパスを示すために、パスインジケータ内の値1に対応する。同じグループ内の測定結果が同じパスインジケータ値を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのパスインジケータについての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、2つのグループのパスインジケータは、2個の異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0039】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、UE 316が測定結果をLMF 314に周期的に送信するか非周期的に送信するかを示す1セットのm個の周期インジケータを含む。いくつかの実施形態において、m個の周期インジケータを受信すると、LMF 314は、m個の周期インジケータを2つのグループに分類するように設定されてもよい。ここで、1つのグループは、周期的測定結果送信を示すために、周期インジケータの値0に対応し、もう1つのグループは、非周期的測定結果送信を示すために、周期インジケータの値1に対応する。同じグループ内の測定結果が同じ周期インジケータ値を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループの周期インジケータについての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、2つのグループの周期インジケータは、2つの異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0040】
さらに別の例において、AOD測位方法は、RSRP/RSRPP測定結果を誤差源として利用する。いくつかの実施形態において、AOD測位方法は、誤差分布(平均値及び/又は標準偏差(std))を示す少なくとも1つのシグナリングを導入する。別の実施形態において、AOD補助データの観点から、DL―PRSの照準(boresight)方向関連の誤差及び/又はDL―PRSのビーム情報関連の誤差が誤差源であってもよい。この場合、照準方向の分布を表すために、平均値及び/又は標準偏差(単位は度)を導入してもよい。
【0041】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、1セットのm個の照準方向測定結果を含む。照準方向は、UE 316におけるアンテナのピーク利得方向と称されてもよい。照準方向測定結果は、RSRP/RSRPP測定結果誤差と照準方向補助誤差との総合的な結果とみなされてもよい。いくつかの実施形態において、m個の照準方向測定結果を受信すると、LMF 306は、m個の照準方向測定結果をm≧nであるn個のグループに分類するように設定されてもよい。ここで、照準方向測定結果の各グループは、1グループの類似の度で表されるアンテナピーク利得の方向に対応する。いくつかの実施形態において、所定の照準方向閾値を使用して、アルゴリズム1と類似のプロシージャを用いてm個の照準方向測定結果をn個のグループに分類してもよい。同じグループ内の照準方向測定結果が類似のアンテナピーク利得方向を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループの照準方向測定結果についての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、n個のグループの照準方向測定結果は、n個の異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0042】
さらに別の例において、位置推定のためにUE 316からLMF 314に送信される該1セットの測定結果は、1セットのm個のRxインデックス測定結果を含む。いくつかの実施形態において、該m個のRxビームインデックス測定結果は、UE 316における受信信号の品質を評価するために使用される。いくつかの実施形態において、m個のRxビームインデックス測定結果を受信すると、LMF 314は、m個のRxビームインデックス測定結果をm≧nであるn個のグループに分類するように設定されてもよい。ここで、Rxビームインデックス測定結果の各グループは、1グループの類似のUE 316における受信信号内の品質に対応する。いくつかの実施形態において、所定のRxビームインデックス閾値を使用して、アルゴリズム1と類似のプロシージャを用いてm個のRxビームインデックス測定結果をn個のグループに分類してもよい。同じグループ内のRxビームインデックス測定結果が類似の信号品質を共有するので、測位完全性分析のために、1つのグループのRxビームインデックス測定結果についての単一の誤差分布を推定することができる。すなわち、n個のグループのRxビームインデックス測定結果は、n個の異なる誤差分布をもたらすことができる。上述したように、こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、UE 316は、位置推定のために、複数の測定結果セットを取得し、該複数の測定結果セットをLMF 314に送信するように設定される。ここで、該複数の測定結果セットの各々は、複数の測定結果タイプを含む。ここで、該複数の測定結果タイプは、RSTD測定結果、PRSリソース測定結果、LOS-NLOSインジケータ、RSRP/RSRPP測定結果、Rx TEG測定結果、パスインジケータ、周期インジケータ、Rxビームインデックス測定結果、及び任意の他の測定結果タイプ、のうちの少なくとも2つを含む。該複数の測定結果セットを受信すると、LMF 314は、アルゴリズム1に類似のプロシージャを用いて、複数の測定結果タイプのうちの第1の測定結果タイプに基づいて、複数の測定結果セットをm1個のグループに分類するように設定されてもよい。いくつかの実施形態において、測位完全性分析のために、m1個のグループの各々内の各測定結果タイプについての単一の誤差分布を推定することができる。いくつかの他の実施形態において、LMF 314は、複数の測定結果タイプのうちの第2の測定結果タイプに基づいて、m1個のグループの各々内の測定結果のセットをサブグループの異なるセットに分類するように設定されてもよい。一例において、LMF 314は、複数の測定結果タイプのうちの第2の測定結果タイプに基づいて、m1個のグループのうちの第1のグループをm2個のサブグループに分類するように設定される。次に、LMF 314は、複数の測定結果タイプのうちの第3の測定結果タイプに基づいて、m2個のサブグループのうちの第1のサブグループ内の測定結果のセットをm3サブグループに分類するように設定されてもよい。このプロシージャは、複数の測定結果タイプのうちの最後の測定結果タイプが、UE 316において行われる複数の測定結果セットを分類するために使用されるまで繰り返されてもよい。
【0044】
一例において、UE 316は、位置推定のために8つの測定結果セットを取得し、該8つの測定結果セットをLMF 314に送信するように設定される。ここで、該8つの測定結果セットの各々は、2つの測定結果タイプ{RSTD測定結果,PRSリソース測定結果}を含む。したがって、8つの測定結果セットは、{RSTD測定結果_1、PRS資源測定結果_1},{RSTD測定結果_2,PRS資源測定結果_2},{RSTD測定結果_3,PRS資源測定結果_3},{RSTD測定結果_4,PRS資源測定結果_4},{RSTD測定結果_5,PRS資源測定結果_5},{RSTD測定結果_6,PRS資源測定結果_6},{RSTD測定結果_7,PRS資源測定結果_7},{RSTD測定結果_8,PRS資源測定結果_8}として表されてもよい。8つの測定結果セットを受信すると、LMF 314は、アルゴリズム1と類似のプロシージャを用いて、8つの測定結果セットからの8つのRSTD測定結果(RSTD 測定結果_1~RSTD 測定結果_8)に基づいて、8つの測定結果セットを2つのグループ(グループ1及びグループ2)に分類するように設定されてもよい。いくつかの例において、グループ1とグループ2には、それぞれ4つのセットの測定結果を含む。次に、LMF 314は、さらに、グループ1内の4つの測定結果セットからの4つのPRSリソース測定結果に基づいて、グループ1内の4つの測定結果セットを2つのサブグループ(サブグループ1及びサブグループ2)に分類し、グループ2内の4つの測定結果セットからの4つのPRSリソース測定結果に基づいて、グループ2内の4つの測定結果セットを3つのサブグループ(サブグループ3、サブグループ4及びサブグループ5)に分類するように設定されてもよい。同じサブグループ内のRSTD測定結果及びPRSリソース測定結果が類似の測定結果を共有するので、測位完全性分析のために、サブグループ1~5の各々内の各測定結果タイプについての単一の誤差分布を推定することができる。いくつかの実施形態において、サブグループ1~5に対応する各測定結果タイプについての各誤差分布は、各自の平均値及び各自の標準偏差を有する正規分布を含む。こうして、測位完全性分析をより正確な方法で実行することができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、サブグループxは、n個の測定結果セットを含んでもよい。該n個の測定結果セットの各々は、p個の測定結果{測定結果1,…,測定結果p}を含む。p個の測定結果は、サブグループxを分類するために使用されていない測定結果を含んでもよい。例えば、p個の測定結果は、サブグループxを分類するために使用されていないLOS―NLOSインジケータを含んでもよい。したがって、n個の測定結果セット内のn個のLOS―NLOSインジケータ値は、LOSのためのLOS―NLOSインジケータ値0とNLOSのためのLOS―NLOSインジケータ値1とを含んでもよい。この場合、異なるLOS―NLOSインジケータ値が存在するため、サブグループxについての誤差分布推定が不正確になる可能性がある。この問題を解決するために、LOS―NLOSインジケータ値0とLOS―NLOSインジケータ値1とに関連付けられた測定結果にそれぞれ異なるスケールファクタ(例えば、式3内のスケールファクタK)を割り当てることにより、推定された誤差分布に対する異なるLOS―NLOSインジケータ値の影響を重み付けすることができる。例えば、LOS―NLOSインジケータ値0に関連付けられた測定結果から推定された誤差分布に0.7のスケールファクタを割り当てることができ、一方、LOS―NLOSインジケータ値1に関連付けられた測定結果から推定された誤差分布には0.3のスケールファクタを割り当てることができる。
【0046】
先の例示的な実施形態で示されたように、UE測定結果を異なるグループに分類することはLMF 314により実行されているが、UE測定結果を分類することは、他の通信装置又はノード、例えばUE 304又はBS 302により実行されてもよいことを、理解すべきである。
【0047】
図5は、いくつかの実施形態にかかる、UEにおいて行われるm個の測定結果をn個のグループに分類するためにネットワークノード(例えば、LMF)により実行される例示的な方法500を示す図である。以下に提示される方法500の操作は、例示を意図したものである。いくつかの実施形態において、方法500は、説明されていない1つ又は複数の追加の操作を用いて、且つ/又は、説明された1つ又は複数の操作なしに実現されてもよい。追加として、図5に示され、以下に説明される方法500の操作の順序は限定を意図するものではない。
【0048】
操作502において、LMFは、測定開始要求をBSに送信してもよい。測定開始要求は、E―CID測定開始要求メッセージ、E―UTRA RSRP測定開始要求メッセージ、E―UTRA RSRQ測定開始要求メッセージ、又はOTDOA測定開始要求メッセージであってもよい。いくつかの実施形態において、測定開始要求は、UEからの測定結果が1回だけであると予想されるかそれとも周期的であると予想されるかの指示を含む。いくつかの実施形態において、測定開始要求を受信すると、BSは、測定開始要求をUEに送信し、RRC測定手順を通じてUEにおいて行われた測定結果を受信してもよい。他の実施形態において、LMFは、BSの関与なしに測定開始要求をUEに直接送信してもよい。
【0049】
操作504において、LMFは、BSから測定開始応答を受信してもよい。いくつかの実施形態において、測定開始応答は、UEにおいて実行されるm個の測定結果を含む。UEにおいて実行されるm個の測定は、TRPロケーション測定、PRSリソースセット測定、LOS―NLOSインジケータ、RSRP/RSRPP測定、Rx―TEG測定、パスインジケータ、周期インジケータ、RSTD測定、Rxビームインデックス測定、RTOA測定、AoA測定、AoD測定、UE Rx―Txタイミング差測定、BS Rx―Txタイミング差測定、TRP間同期測定、のうちの1つを含んでもよい。他の実施形態において、LMFは、BSの関与なしに測定開始応答をUEから直接受信してもよい。
【0050】
操作506において、LMFは、m個の測定結果をn個の測定結果グループに分類してもよく、m≧nである。いくつかの実施形態において、所定の閾値を使用して、m個の測定結果をn個の測定結果グループに分類してもよい。いくつかの実施形態において、m個の測定結果は、所定の閾値に組み合わされたk-meansクラスタリングアルゴリズムを用いてn個のグループの測定結果に分類される。
【0051】
操作508において、LMFは、n個のグループの測定結果についてn個の誤差分布をそれぞれ推定することにより、測位完全性分析を実行してもよい。いくつかの実施形態において、n個の誤差分布の各々は、正規分布、一様分布、対数正規分布、マルチモーダル分布、二項分布、ポアソン分布、及びノンパラメトリック分布のうちの1つである。他の実施形態において、n個の誤差分布のうちの少なくとも1つが非正規分布である場合、LMFはn個の誤差分布のうちの当該少なくとも1つを正規分布に変換するように設定される。
【0052】
図6は、いくつかの実施形態にかかる、測位完全性分析のために、複数のUE測定結果セットを分類するためにネットワークノード(例えば、LMF)により実行される別の例示的な方法600を示す。以下に提示される方法600の操作は、例示を意図したものである。いくつかの実施形態において、方法600は、説明されていない1つ又は複数の追加の操作を用いて、且つ/又は、説明された1つ又は複数の操作なしに実現されてもよい。追加として、図6に示され、以下に説明される方法600の操作の順序は限定を意図するものではない。
【0053】
操作602において、LMFは、測定開始要求をBSに送信してもよい。いくつかの実施形態において、測定開始要求を受信すると、BSは、RRC測定プロシージャを通じて測定情報を報告するようにUEを設定してもよい。他の実施形態において、LMFは、BSの関与なしに測定開始要求をUEに直接送信してもよい。
【0054】
操作604において、LMFは、BSから測定開始応答を受信してもよい。いくつかの実施形態において、測定開始応答は、UEにおいて実行される複数の測定結果セットを含む。ここで、複数の測定結果セットの各々は、複数の測定結果タイプ含む。いくつかの実施形態において、該複数の測定結果タイプは、RSTD測定結果、TRPロケーション測定結果、PRSリソース測定結果、LOS―NLOSインジケータ、RSRP/RSRPP測定結果、Rx―TEG測定結果、パスインジケータ、周期インジケータ、Rxビームインデックス測定結果、RTOA測定結果、AoA測定結果、AoD測定結果、UE Rx―Txタイミング差測定結果、BS Rx―Txタイミング差測定結果、TRP間同期測定結果、のうちの少なくとも2つを含む。他の実施形態において、LMFは、BSの関与なしに測定開始応答をUEから直接受信してもよい。
【0055】
操作606において、LMFは、複数の測定結果タイプのうちの第1の測定結果タイプに基づいて、複数の測定結果セットをm1個のグループに分類してもよい。いくつかの実施形態において、所定の閾値が、複数の測定結果セットをm1個のグループに分類するために使用される。いくつかの実施形態において、複数の測定結果セットは、所定の閾値に組み合わされたk-meansクラスタリングアルゴリズムを用いてm1個のグループに分類される。いくつかの実施形態において、測位完全性分析のために、m1個のグループの各々内の各測定結果タイプについての一つの誤差分布を推定することができる。
【0056】
操作608において、LMFは、複数の測定結果タイプのうちの第2の測定結果タイプに基づいて、m1個のグループの各々を複数のサブグループの各自のセットに分類してもよい。一例において、LMFは、複数の測定結果タイプのうちの第2の測定結果タイプに基づいてm1個のグループのうちの第1のグループをm2個のサブグループに分類し、複数の測定結果タイプのうちの第2の測定結果タイプに基づいてm1個のグループのうちの第2のグループをm3個のサブグループに分類するように設定される。
【0057】
操作610において、LMFは、複数のサブグループの各自のセットの各々内の測定結果について誤差分布を推定することにより、測位完全性分析を実行してもよい。いくつかの実施形態において、複数のサブグループの各自のセットの各々内の各測定結果についての各誤差分布は、正規分布、一様分布、対数正規分布、マルチモーダル分布、二項分布、ポアソン分布、及びノンパラメトリック分布のうちの1つである。
【0058】
図7は、本開示の様々な実施形態にかかる、ネットワークノード(NN)700のブロック図である。NN 700は、本明細書に記載された様々な方法を実施するように設定されることができる無線通信装置又は無線通信ノードの一例である。いくつかの実施形態において、NN 700は、本明細書に記載されたようなLMFなどのネットワークエンティティであってもよい。他の実施形態において、NN 700は、本明細書に記載されたようなBSなどの無線通信ノードであってもよい。さらに他の実施形態において、NN 700は、本明細書に記載されたようなUEなどの無線通信装置であってもよい。図7に示すように、NN 700はハウジング740を備える。ハウジング740は、システムクロック702と、プロセッサ704と、メモリ706と、送信機712及び受信機714を含むトランシーバ710と、電源モジュール708とを収納する。
【0059】
この実施形態において、システムクロック702は、NN 700の全ての動作のタイミングを制御するためにタイミング信号をプロセッサ704に提供する。プロセッサ704は、NN 700の一般的な操作を制御し、1つ又は複数の処理回路又はモジュール、例えば、中央プロセッシングユニット(CPU)及び/又は汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジック装置(PLD)、コントローラ、ステートミシン、ゲーテッドロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、専用ハードウェア有限ステートマシン、又は計算又はデータの他の操作を実行することができる任意の他の適切な回路、装置、及び/又は構造の任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態において、NN 700がLMFである場合、プロセッサは、上述したLMFの機能のうちの1つ又は複数を実行するように設定される。他の実施形態において、NN 700がBSである場合、プロセッサは、上述したBSの機能のうちの1つ又は複数を実行するように設定される。代替の実施形態において、NN 700がUEである場合、プロセッサは、上述したUEの機能のうちの1つ又は複数を実行するように設定される。
【0060】
リードオンリーメモリ(ROM:read-only memory)とランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)との両方を含むことができるメモリ706は、命令及びデータをプロセッサ704に提供することができる。メモリ706の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM:non-volatile random access memory)を含むこともできる。プロセッサ704は、典型的には、メモリ706内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算及び算術演算を実行する。メモリ706に記憶された命令(ソフトウェアとも称される)は、本明細書に記載された方法を実行するためにプロセッサ704により実行されることができる。プロセッサ704及びメモリ706は、ソフトウェアを記憶及び実行するプロセッシングシステムをともに形成する。本明細書で使用されるように、「ソフトウェア」とは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードなどと称されるか否かを問わず、1つ又は複数の所望の機能又はプロセスを実行するようにマシン又は装置を設定できるあらゆるタイプの命令を意味する。命令は、コード(例えば、ソースコードフォーマット、バイナリコードフォーマット、実行可能コードフォーマット、又は任意の他の適切なコードフォーマットのコード)を含むことができる。命令は、1つ又は複数のプロセッサにより実行される場合、本明細書に記載された様々な機能をプロセッシングシステムに実行させる。
【0061】
送信機712と受信機714とを含むトランシーバ710は、NN 700が外部ネットワークノード(例えば、UE又はBS)との間でデータを送受信することを可能にする。アンテナ750は、典型的には、ハウジング740に接続され、トランシーバ710に電気的に結合される。様々な実施形態において、NN 700は、(図示せず)複数の送信機と、複数の受信機と、複数のトランシーバとを含む。いくつかの実施形態において、アンテナ750は、MIMOビームフォーミング技術にかかる、各々が異なる方向を指向する複数のビームを形成することができるマルチアンテナアレイを含む。
【0062】
ハウジング740内の上述した様々なコンポーネント及びモジュールは、バスシステム730により互いに結合される。バスシステム730は、データバス、データバスに加えて、例えば、電源バス、制御信号バス、及び/又は、状態信号バスを含むことができる。NN 700のモジュールは、任意の適切な技術及び媒体を使用して相互に操作可能に結合されされることが可能であることを、理解すべきである。本開示の範囲を逸脱することなく、追加のモジュール(図示せず)をNN 700に含めることができることも、理解すべきである。
【0063】
以上、本開示の様々な実施形態について説明したが、それらは限定としてではなく、単に例として提示されていることを、理解すべきである。同様に、本開示の例示的な特徴及び機能を当業者が理解することを可能にするために提供される様々な図は、例示的なアーキテクチャ又は設定を示してもよい。しかしながら、本開示は、示された例示的なアーキテクチャ又は設定に限定されるものではなく、様々な代替のアーキテクチャ及び設定を使用して実現されることができることを、当業者が理解するであろう。さらに、当業者により理解されるように、1つの実施形態の1つ又は複数の特徴は、本明細書に記載された別の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わされることができる。したがって、本開示の広さ及び範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではない。
【0064】
また、本明細書で「第1」、「第2」などの番号を使用した要素へのいかなる参照も、これらの要素の数又は順序を限定するものではないことを、理解すべきである。代わりに、これらの番号は、2つ又はより多くの要素又は要素のインスタンスを区別する便利な手段として本明細書で使用されることができる。したがって、第1の要素及び第2の要素への参照は、2つの要素しか使用できないことを意味することでもないし、第1の要素が何らかの形式で第2の要素の前に存在しなければならないことを意味することでもない。
【0065】
追加として、当業者であれば、情報及び信号は、様々な異なる技術及びプロセスのいずれかを使用して表されてもよいことを理解するであろう。例えば、上記の説明において参照されたかもしれないデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、及びシンボルは、電圧、電流、電磁波、磁場又は磁性粒子、光場又は光の粒子、又はそれらの任意の組み合わせにより表されてもよい。
【0066】
本明細書で開示された態様に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、方法、及び機能のいずれかが、電子ハードウェア(例えば、デジタル実現、アナログ実現、又は両方の組み合わせ)、ファームウェア、命令を含む様々な形式のプログラム又は設計コード(便宜上、本明細書では「ソフトウェア」又は「ソフトウェアモジュール」と称することができる)、又はこれらの技術の任意の組み合わせにより実装されることができることを、当業者であればさらに理解するであろう。
【0067】
ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、それらの機能について概略的に上述されてきた。このような機能は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの技術の組み合わせとして実現されるか否かは、システム全体に加えられる特定の応用及び設計制約に依存する。当業者は、各特定の応用について、説明された機能を様々な方法で実現することができるが、そのような実現の決定は、本開示の範囲から逸脱することを引き起こすことはない。様々な実施形態によれば、プロセッサ、装置、コンポーネント、回路、構造、マシン、モジュールなどは、本明細書に記載された機能のうちの1つ又は複数を実行するように設定されることができる。特定の操作又は機能に関する本明細書で使用される用語「~するように設定される」又は「~するために設定される」は、該特定の操作又はマシンを実行するために物理的に構築、プログラム及び/又は配置されるプロセッサ、装置、コンポーネント、回路、構造、マシン、モジュールなどを意味する。
【0068】
さらに、本明細書に記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、装置、コンポーネント、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブルロジック装置、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる集積回路(IC)内で実現されることができる、又はそれにより実行されることができることを、当業者であれば理解するであろう。論理ブロック、モジュール、及び回路は、ネットワーク内又は装置内の様々なコンポーネントと通信するためのアンテナ及び/又はトランシーバをさらに含むことができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティング装置の組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされた1つ又は複数のマイクロプロセッサ、又は本明細書に記載された機能を実行する任意の他の適切な設定をとして実装されることができる。
【0069】
ソフトウェア内で実現される場合、これらの機能は、1つ又は複数の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されてもよい。したがって、本明細書で開示される方法又はアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体上に記憶されるソフトウェアとして実現されることができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラム又はコードをあるロケーションから別のロケーションへ転送することができる任意の媒体を含む通信媒体とを含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではない例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージ装置、又は所望のプログラムコードを命令又はデータ構造の形式で記憶するために使用され、コンピュータによりアクセスされることができる任意の他の媒体を含むことができる。
【0070】
本文では、本明細書で使用される用語「モジュール」は、本明細書に記載された関連付けられる機能を実行するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びこれらの要素の任意の組み合わせを意味する。追加として、議論のために、様々なモジュールがディスクリートモジュールとして説明されるが、本開示の実施形態によれば、2つ又はより多くのモジュールを組み合わせることにより、関連付けられる機能を実行する単一のモジュールを形成してもよいことは、当業者にとって明らかである。
【0071】
追加として、本開示の実施形態において、メモリ又は他のストレージ、並びに通信コンポーネントを採用してもよい。明確にするために、上記の説明が異なる機能ユニット及びプロセッサを参照して本開示の実施形態を説明してきたことを、理解すべきである。しかしながら、本開示を逸脱することなく、異なる機能ユニット、プロセッシング論理要素、又はドメイン間の任意の適切な機能分布を使用することができることは明らかである。例えば、別々のプロセッシング論理要素又はコントローラにより実行されるように図示された機能は、同じプロセッシング論理要素又はコントローラにより実行されてもよい。したがって、特定の機能ユニットへの参照は、説明された機能を提供するための適切な手段への参照にすぎず、厳密な論理的又は物理的な構造又は組織を示すものではない。
【0072】
本開示に記載された実施形態に対する様々な修正は当業者にとって自明であり、本開示の範囲を逸脱することなく、本明細書で定義された一般原則を他の実施形態に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図しておらず、以下の請求項に記載されるように、本明細書に開示される新規な特徴及び原理と一致する最も広い範囲が与えられることを意図する。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-06-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線通信ノードにより実行される方法であって、
無線通信装置により受信されるように設定された、誤差源に関連する補助データを送信することと
前記補助データに対する補助データ要求受信することと、
前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記無線通信装置により受信されるように設定された、搬送波位相に関連する測定開始要求を送信することと、
搬送波位相に関連する測定開始応答を受信することであって、前記測定開始応答は、前記無線通信装置により実行された複数の測定結果を含むことと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つについての測定要求を送信することと、
前記測定要求に基づく測定結果報告を受信することと
をさらに含み、
前記測定結果報告は、前記搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つを含む
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行することは、
前記補助データの誤差分布関連パラメータを取得することによって、前記測位完全性分析を実行することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記補助データ及び/又は前記複数の測定結果は、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項に記載の方法。
【請求項6】
誤差源に関連する補助データを受信することと、
無線通信ノードにより受信されるように設定された、前記補助データに対する補助データ要求を送信することと、
を含む、無線通信装置により実行される方法であって、
前記無線通信ノードは、前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行するように設定されている
方法。
【請求項7】
搬送波位相に関連する測定開始要求を受信することと、
前記無線通信ノードにより受信されるように設定された、搬送波位相に関連する測定開始応答を送信することであって、前記測定開始応答は、前記無線通信装置により実行された複数の測定結果を含むことと、
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つについての測定要求を受信することと、
前記測定要求に基づく測定結果報告を送信することと
をさらに含み、
前記測定結果報告は、前記搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つを含む
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記無線通信ノードは、
前記補助データの誤差分布関連パラメータを取得することによって、前記測位完全性分析を実行することにより、前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行するように設定されている
請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記補助データ及び/又は前記複数の測定結果は、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項に記載の方法。
【請求項11】
無線通信装置により受信されるように設定された、誤差源に関連する補助データを送信し、
前記補助データに対する補助データ要求を受信する
ように設定されているトランシーバと、
前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行する
ように設定されている少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、無線通信ノード。
【請求項12】
前記トランシーバは、さらに、
前記無線通信装置により受信されるように設定された、搬送波位相に関連する測定開始要求を送信し、
搬送波位相に関連する測定開始応答を受信する
ように設定され、
前記測定開始応答は、前記無線通信装置により実行された複数の測定結果を含む
請求項11に記載の無線通信ノード。
【請求項13】
前記トランシーバは、さらに、
搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つについての測定要求を送信し、
前記測定要求に基づく測定結果報告を受信する
ように設定されて、
前記測定結果報告は、前記搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つを含む
請求項12に記載の無線通信ノード。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記補助データの誤差分布関連パラメータを取得することによって、前記測位完全性分析を実行することにより、前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行するように設定されている
請求項11に記載の無線通信ノード。
【請求項15】
前記補助データ及び/又は前記複数の測定結果は、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項12に記載の無線通信ノード。
【請求項16】
無線通信装置であって、
誤差源に関連する補助データを受信し、
無線通信ノードにより受信されるように設定された、前記補助データに対する補助データ要求を送信する
ように設定されているトランシーバを備え、
前記無線通信ノードは、前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行するように設定されている
無線通信装置。
【請求項17】
前記トランシーバは、さらに
搬送波位相に関連する測定開始要求を受信し、
前記無線通信ノードにより受信されるように設定された、搬送波位相に関連する測定開始応答を送信する
ように設定され、
前記測定開始応答は、前記無線通信装置により実行された複数の測定結果を含む
請求項16に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記トランシーバは、さらに
搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つについての測定要求を受信し、
前記測定要求に基づく測定結果報告を送信する
ように設定されて、
前記測定結果報告は、前記搬送波位相に関連する測定結果又は測定品質パラメータのうちの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項19】
前記無線通信ノードは、
前記補助データの誤差分布関連パラメータを取得することによって、前記測位完全性分析を実行することにより、前記補助データに基づいて測位完全性分析を実行するように設定されている
請求項16に記載の無線通信装置。
【請求項20】
前記補助データ及び/又は前記複数の測定結果は、ARPロケーション、TRPロケーション、TRP間同期、DL―PRSの照準方向関連の誤差、DL―PRSのビーム情報関連の誤差である誤差源のうちの少なくとも1つに対応する
請求項17に記載の無線通信装置。
【国際調査報告】