(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】コンピューティングデバイスのためのハプティックインターフェース
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
G06F3/01 560
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535267
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2022051315
(87)【国際公開番号】W WO2023114004
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2022-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タウジエ,クレア
(72)【発明者】
【氏名】シャオ,ケジア
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555BA03
5E555BA05
5E555BA14
5E555BB03
5E555BB05
5E555BB14
5E555BC04
5E555CA12
5E555CA15
5E555CB05
5E555CB07
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5E555CB16
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5E555CB57
5E555CB59
5E555CC01
5E555CC05
5E555DA24
5E555DB04
5E555DB24
5E555DB53
5E555DC02
5E555DC19
5E555DC26
5E555DC27
(57)【要約】
本技術は、コンピューティングデバイスのユーザにハプティックフィードバックを提供することに関与する。例えば、コンピューティングデバイス(200)のプログラムと関連付けられたユーザ入力は、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースモジュール(214)によって受信される(2502)。コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサは、ユーザ入力に対応するインタラクションの種類を決定する(2504)。1つまたは複数のプロセッサは、インタラクションの種類がキュレートされた一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別する(2506)。インタラクションの種類が1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、1つまたは複数のプロセッサは、キュレートされた一連のハプティック効果から特定のハプティックフィードバック効果を選択する(2508)。また、1つまたは複数のプロセッサは、コンピューティングデバイスのハプティックフィードバックモジュールに、ユーザによる感覚のために特定のハプティックフィードバック効果を提供させることができる(2510)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスのユーザにハプティックフィードバックを提供する方法であって、
前記コンピューティングデバイスのユーザインターフェースモジュールが、前記コンピューティングデバイスにおけるユーザ入力を受信することと、
前記コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサが、前記ユーザ入力に対応するインタラクションのタイプまたはカテゴリを決定することと、
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することと、
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、前記1つまたは複数のプロセッサが、前記一連のハプティック効果のうちの特定のハプティックフィードバック効果を選択することと、
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記コンピューティングデバイスのハプティックフィードバックモジュールに、前記ユーザによる感覚のために前記特定のハプティックフィードバック効果を提供させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記一連のハプティック効果は、跳ね返り感覚、制限感覚、ティックマーク感覚、およびクリック感覚を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一連のハプティック効果は、ディープクリック感覚をさらに含み、前記ディープクリック感覚は、前記ユーザが選択に関してある情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供するように構成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、ユーザインターフェース内の画面を分割することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、跳ね返り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、ユーザインターフェース内のウィンドウを最大化することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、跳ね返り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、2つ以上の仮想オブジェクト間を移動することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、2つ以上の仮想オブジェクト間を移動することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、突き当り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、仮想オブジェクトを移動させることと関連付けられるとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、前記仮想オブジェクトが現在移動可能であることを示すティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、表示されたコンテンツのセットをスクロールすることに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、スクロールが所与の方向においてこれ以上は不可能であることを示すための突き当り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、仮想ウィンドウからタブを分離することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、制御機能を調節することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、選択可能なオプションをオンまたはオフにすることに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、少なくとも1つのトグルオン感覚および前記トグルオン感覚とは異なる1つのトグルオフ感覚を含む、トグル感覚のセットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、力しきい値または時間的しきい値のいずれかを超える前記ユーザ入力に関与するとき、前記ハプティックフィードバック効果は、ディープクリック感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定は、前記ユーザによって調節可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記一連のハプティック効果は、前記ユーザインタラクションのタイプまたはカテゴリに従ってキュレートされる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記一連のハプティック効果は、前記コンピューティングデバイス上で実行されるべきアプリケーションのタイプに従ってキュレートされる、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
コンピューティングデバイスであって、
一連のハプティック効果を格納するように構成されるメモリと、
ユーザインターフェースをユーザに表示するように構成されるディスプレイモジュールと、
前記コンピューティングデバイスのユーザからユーザ入力を受信するように構成されるユーザインターフェースモジュールとを備え、前記ユーザ入力は、前記コンピューティングデバイスのプログラムと関連付けられ、前記コンピューティングデバイスは、
前記ユーザにハプティック効果を提供するように構成されるハプティックフィードバックモジュールと、
前記メモリ、前記ディスプレイモジュール、前記ユーザインターフェースモジュール、および前記ハプティックフィードバックモジュールに動作可能に結合される1つまたは複数のプロセッサとをさらに備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記ユーザ入力に対応するインタラクションのタイプまたはカテゴリを決定することと、
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが前記一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することと、
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、前記一連のハプティック効果から特定のハプティックフィードバック効果を選択することと、
前記特定のハプティックフィードバックモジュールに、前記ユーザによる感覚のために前記特定のハプティックフィードバック効果を提供させることと
をするように構成される、コンピューティングデバイス。
【請求項18】
トラックパッドを含み、前記ハプティックフィードバックモジュールは、前記トラックパッドの一部である、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項19】
前記一連のハプティック効果は、跳ね返り感覚、制限感覚、ティックマーク感覚、およびクリック感覚を含む、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項20】
前記一連のハプティック効果は、トグルオン効果および前記トグルオン効果とは異なるトグルオフ効果を含む、トグル効果のセットをさらに含む、請求項19に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項21】
前記一連のハプティック効果は、ディープクリック感覚をさらに含み、前記ディープクリック感覚は、前記ユーザが選択に関してある情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供するように構成される、請求項19に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項22】
前記一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定は、前記ユーザによって調節可能である、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項23】
前記一連のハプティック効果の各ハプティック効果は、前記プログラムとのインタラクション中に前記ユーザに提示される視覚キューに補足フィードバックを提供するように構成される、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項24】
前記一連のハプティック効果の各ハプティック効果は、前記プログラムとのインタラクション中に前記ユーザに提示される可聴キューに補足フィードバックを提供するように構成される、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月17日に出願された米国仮特許出願第63/290,702号の出願日に対する優先権およびその利益を主張する、2022年11月21日に出願された米国特許出願第17/990,893号の出願日に対する優先権およびその利益を主張するものであり、それらの開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
デスクトップおよびラップトップコンピュータなどのコンピューティングデバイスは、ユーザがコンピューティングデバイスとインタラクトすることを可能にする様々なユーザインターフェースを有する。例えば、そのようなインターフェースは、キーボード、マウスまたはマウスパッド、トラックパッド、タッチスクリーン、ボタン、スタイラスなどを含み得る。ユーザは、これらのインターフェースを通じて、コンピューティングデバイスの様々な機能およびコンピューティングデバイスにインストールされたユーザアプリケーションを制御し得る。
【0003】
ポイント&クリックパラダイムは、ディスプレイ画面上の2次元の1点カーソルの物理表現としてマウスから始まった。次第に、マウスには、より多くのことをより素早く達成するための機能が詰め込まれ過ぎていた(例えば、ミドルクリック、ダブルクリック、右クリックなどを提供するトラックボールマウス)。これらの追加機能には、複雑性、および柔軟性のなさが付随する。トラックパッド(サイズおよびデバイスタイプによっては、タッチパッド、マウスパッド、またはフォースパッドとしても知られる)は、ラップトップ上で物理的なマウスをエミュレートするために導入された。近年では、大きい表面積を有するトラックパッドが、ジェスチャなど、複数の指を利用するより革新的な使用事例のためにますます活用されている。
【0004】
このポイント&クリックパラダイムにおけるインタラクションモデルの技術的問題は、インタラクションが非対称的であることである。ユーザは、「クリックするために押圧すること」によってハプティック入力を提供するが、出力の正確性を視覚的に確認する必要があり得る。例えば、ユーザが何をクリックするかに関係なく、ユーザは、同じ飛び込み板反動フィードバックを受信し得る。ハプティックフィードバックは、ユーザ/デバイスインタラクションにおいてループを閉じることを求め、ユーザと物理的にインタラクトするためのやり方をオペレーティングシステムに提供する。これは、支払アプリにおける取引の確認、ゲームコントローラを使用するときのゲームの強化されたリアリズム、スタイラスを介したフィードバック、または、いじるストレス発散さえ、提供することを含み得る。しかしながら、多くの場合、ユーザは依然として、コンピューティングデバイスを使用するときにアクションまたは動作を確認するために、画面上に何が表示されるかを視覚的に観察すること、またはデバイスによって再生される音に頼る。これは、双方向性を制限し、アプリまたは他のプログラム性能を低下させ、また最終的には、ヒューマンマシンインターフェースの品質に悪影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【0005】
簡単な概要
本技術の態様は、非対称問題に技術的ソリューションを適用するように構成される1つまたは複数のトラックパッドを採用して、様々なアプリ、インタラクティブシナリオ、およびデバイスタイプにわたってハプティックフィードバックを提供する。トラックパッドは、その全域にわたって(言い換えると、隅から隅まで)クリックおよびジェスチャに反応するように構成され得る。これは、改善されたユーザインターフェースフィードバックのプロビジョニングを促進し得、このことが、改善されたヒューマンマシンインターフェースを結果としてもたらし得る。いくつかの実装形態において、トラックパッドによってもたらされるハプティック反応は、異なるユーザのニーズに適するようにカスタマイズされ得る。本技術は、様々なユーザインターフェース(UI)特徴を構築するために、入力される力の新たな次元を伴う技術的ソリューションを提供する。結果として、ハプティック入力およびフィードバック特徴は、ラップトップ、ネットブック、タブレット、および他のポータブルコンピュータなどのコンピューティングデバイス上に、改善されたトラックパッドベースのヒューマンコンピュータインターフェースを提供するために使用され得る。
【0006】
例えば、ハプティクスは、レスポンシブな様式でデバイスインタラクションを提供し得る。例として、ハプティックフィードバックは、可聴および視覚アラートなどユーザの注意を引くことが意図されることとは対照的に、ユーザがデバイスと積極的に関わっている(例えば、ハプティック表面上で手を動かしている)ときに提供され得る。いくつかの例では、ハプティクスは、所与のアプリまたは他のプログラムのための特定のタスクを完了するための複数の機構のうちの1つを提供し得る。したがって、アプリまたはプログラムが、ハプティクスが利用可能ではない場合があるデバイス上で実行されるときも、特定のタスクの実施は依然として可能であり得る。故に、可能な限りほとんどの場合、ハプティックフィードバックは、ディスプレイがユーザに提示する視覚キューに対する補足的または他の様態で補完的なフィードバックとして採用され得る。ハプティックフィードバックはまた、提供される音声情報に対して補完的であり得る。さらには、文書処理もしくはスプレッドシートアプリケーションを実行するとき、またはファイル管理インターフェースとインタラクトするときなど、ある状況において、ハプティック(例えば、力または持続時間に感応する)入力が、例えば、デバイスのゴミ箱を永久に空にすること、または文書からすべてのテキストを削除することなど、回復が難しい破壊的なアクション(複数可)をもたらさないことが望ましいことがある。ブラウザアプリケーションが実行中であるとき、ハプティックフィードバックは、スクロールまたはドラッグなど、ユーザがブラウザUIまたはブラウザ内のコンテンツとインタラクトすることができる様々なやり方と関連付けられ得る。
【0007】
1つの態様によると、コンピューティングデバイスのユーザにハプティックフィードバックを提供する方法が提供される。本方法は、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースモジュールが、コンピューティングデバイスのプログラムと関連付けられたユーザ入力を受信することと、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサが、ユーザ入力に対応するインタラクションのタイプまたはカテゴリ(例えば、種類)を決定することと、1つまたは複数のプロセッサが、インタラクションのタイプまたはカテゴリが、キュレートされ得る一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することと、インタラクションのタイプまたはカテゴリが1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、1つまたは複数のプロセッサが、一連のハプティック効果から特定のハプティックフィードバック効果を選択することと、1つまたは複数のプロセッサが、コンピューティングデバイスのハプティックフィードバックモジュールに、ユーザによる感覚のために特定のハプティックフィードバック効果を提供させることとを含む。一連のハプティック効果は、跳ね返り感覚、制限感覚、ティックマーク感覚、トグルオン/オフフィードバック、および/または、およびクリック感覚を含み得る。一連のハプティック効果は、ディープクリック感覚をさらに含み得、ディープクリック感覚は、ユーザが選択に関してある情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供するように構成される。
【0008】
1つの例では、インタラクションの種類が、ユーザインターフェース内の画面を分割することに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、跳ね返り感覚である。別の例では、インタラクションの種類が、ユーザインターフェース内のウィンドウを最大化することに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、跳ね返り感覚である。さらに別の例では、インタラクションの種類が、2つ以上の仮想オブジェクト間を移動することに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である。さらなる例では、インタラクションの種類が、2つ以上の仮想オブジェクト間を移動することに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、突き当り感覚である。
【0009】
一例では、インタラクションの種類が、仮想オブジェクトを移動させることと関連付けられるとき、特定のハプティックフィードバック効果は、仮想オブジェクトが現在移動可能であることを示すティックマーク感覚である。別の例では、インタラクションの種類が、表示されたコンテンツのセットをスクロールすることに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、所与の方向におけるスクロールがこれ以上不可能であることを示すための突き当り感覚である。さらに別の例では、インタラクションの種類が、仮想ウィンドウからタブを分離することに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である。さらなる例では、インタラクションの種類が、制御特徴を調節することに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である。
【0010】
別の例では、インタラクションの種類が、選択可能なオプションをオンまたはオフにすることに関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、トグル感覚である。ここでは、フィードバックの2つの異なるセットが存在し得、一方はトグルをオンにするため、他方はトグルをオフにするためのものである。また、さらに別の例では、インタラクションの種類が、力しきい値または時間的しきい値のいずれかを超えるユーザ入力に関与するとき、特定のハプティックフィードバック効果は、ディープクリック感覚である。
【0011】
上記構成のいずれかに対して代替的または追加的に、キュレートされた一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定が、ユーザによって調節可能であり得る。
【0012】
別の態様によると、コンピューティングデバイスが提供される。コンピューティングデバイスは、キュレートされた一連のハプティック効果を格納するように構成されるメモリと、ユーザにユーザインターフェースを表示するように構成されるディスプレイモジュールと、コンピューティングデバイスのユーザからユーザ入力を受信するように構成されるユーザインターフェースモジュールとを備え、ユーザ入力はコンピューティングデバイスのプログラムと関連付けられ、コンピューティングデバイスは、ユーザにハプティック効果を提供するように構成されるハプティックフィードバックモジュールと、メモリ、ディスプレイモジュール、ユーザインターフェースモジュール、およびハプティックフィードバックモジュールに動作可能に結合される1つまたは複数のプロセッサとをさらに備える。1つまたは複数のプロセッサは、ユーザ入力に対応するインタラクションの種類を決定することと、インタラクションの種類がキュレートされた一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することと、インタラクションの種類が1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、キュレートされた一連のハプティック効果から特定のハプティックフィードバック効果を選択することと、ハプティックフィードバックモジュールに、ユーザによる感覚のために特定のハプティックフィードバック効果を提供させることとをするように構成される。キュレートされた一連のハプティック効果の各ハプティック効果は、プログラムとのインタラクション中にユーザに提示される視覚的キュー(および/または可聴キュー)に対する補足的または他の様態で補完的なフィードバックを提供するように構成され得る。
【0013】
1つの例では、コンピューティングデバイスは、トラックパッドを含み、ハプティックフィードバックモジュールは、トラックパッドの一部である。代替的または追加的に、キュレートされた一連のハプティック効果は、跳ね返り感覚、制限感覚、ティックマーク感覚、およびクリック感覚を含む。キュレートされた一連のハプティック効果は、ディープクリック感覚をさらに含み得、ディープクリック感覚は、ユーザが選択に関してある情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供するように構成される。
【0014】
上記に対して代替的または追加的に、(キュレートされた)一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定は、ユーザによって調節可能であり得る。一連のハプティック効果は、ユーザインタラクションのタイプもしくはカテゴリに従って、ならびに/またはコンピューティングデバイス上で実行されるべきアプリケーションのタイプに従ってキュレートされ得る。一連のハプティック効果の各ハプティック効果は、プログラムとのインタラクション中にユーザに提示される視覚的キューに対する補足的フィードバックを提供するように構成され得る。各ハプティック効果は、代替的または追加的に、プログラムとのインタラクション中にユーザに提示される可聴キューに対する補足的フィードバックを提供するように構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本技術の態様によるクライアントコンピューティングデバイスを例証する図である。
【
図2】本技術の態様によるクライアントコンピューティングデバイスのブロック図である。
【
図3】本技術の態様による例となるクリック波形を例証する図である。
【
図4】本技術の態様による例となるディープクリック波形を例証する図である。
【
図5】本技術の態様による例となるティックマーク波形を例証する図である。
【
図6】本技術の態様による例となる突き当り波形を例証する図である。
【
図7】本技術の態様による例となるアラート波形を例証する図である。
【
図8A】本技術の態様によるトラックパッドへの例となるユーザ入力を例証する図である。
【
図8B】本技術の態様によるトラックパッドへの例となるユーザ入力を例証する図である。
【
図9A】本技術の態様による他の例となるユーザ入力を例証する図である。
【
図9B】本技術の態様による他の例となるユーザ入力を例証する図である。
【
図10A】本技術の態様による分割画面を伴う跳ね返りフィードバックの例を例証する図である。
【
図10B】本技術の態様による分割画面を伴う跳ね返りフィードバックの例を例証する図である。
【
図10C】本技術の態様による分割画面を伴う跳ね返りフィードバックの例を例証する図である。
【
図11A】本技術の態様による画面を最大化するときの跳ね返りフィードバックの例を例証する図である。
【
図11B】本技術の態様による画面を最大化するときの跳ね返りフィードバックの例を例証する図である。
【
図11C】本技術の態様による画面を最大化するときの跳ね返りフィードバックの例を例証する図である。
【
図12A】本技術の態様による仮想デスク間で切り替えるときのティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図12B】本技術の態様による仮想デスク間で切り替えるときのティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図12C】本技術の態様による仮想デスク間で切り替えるときのティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図13A】本技術の態様による仮想デスクが利用不可であるときの突き当りフィードバックの例を例証する図である。
【
図13B】本技術の態様による仮想デスクが利用不可であるときの突き当りフィードバックの例を例証する図である。
【
図13C】本技術の態様による仮想デスクが利用不可であるときの突き当りフィードバックの例を例証する図である。
【
図14A】本技術の態様によるドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図14B】本技術の態様によるドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図14C】本技術の態様によるドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図15A】本技術の態様による仮想デスクシナリオのためのドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図15B】本技術の態様による仮想デスクシナリオのためのドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図15C】本技術の態様による仮想デスクシナリオのためのドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図15D】本技術の態様による仮想デスクシナリオのためのドラッグイベントの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図16A】本技術の態様によるスクロールが終了するときの突き当りタイプのフィードバックの例を例証する図である。
【
図16B】本技術の態様によるスクロールが終了するときの突き当りタイプのフィードバックの例を例証する図である。
【
図17A】本技術の態様によるズーム限界に達したときの突き当りタイプのフィードバックの例を例証する図である。
【
図17B】本技術の態様によるズーム限界に達したときの突き当りタイプのフィードバックの例を例証する図である。
【
図18A】本技術の態様によるタブを分離する際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図18B】本技術の態様によるタブを分離する際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図18C】本技術の態様によるタブを分離する際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図19A】本技術の態様によるウィンドウドラッグイベントシナリオの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図19B】本技術の態様によるウィンドウドラッグイベントシナリオの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図19C】本技術の態様によるウィンドウドラッグイベントシナリオの開始の際のティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図20A】本技術の態様によるセグメント化された制御を伴うティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図20B】本技術の態様によるセグメント化された制御を伴うティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図20C】本技術の態様によるセグメント化された制御を伴うティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図21A】本技術の態様によるコンテンツを整列するときのティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図21B】本技術の態様によるコンテンツを整列するときのティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図21C】本技術の態様によるコンテンツを整列するときのティックマークフィードバックの例を例証する図である。
【
図22A】本技術の態様による設定の状態を変更するときのトグルフィードバックの例を例証する図である。
【
図22B】本技術の態様による設定の状態を変更するときのトグルフィードバックの例を例証する図である。
【
図23A】本技術の態様によるオン/オフタイプの設定を変更するときのトグルフィードバックの例を例証する図である。
【
図23B】本技術の態様によるオン/オフタイプの設定を変更するときのトグルフィードバックの例を例証する図である。
【
図24A】本技術の態様によるディープクリックフィードバックの例を例証する図である。
【
図24B】本技術の態様によるディープクリックフィードバックの例を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
概説
本技術の態様は、非対称性フィードバックに関与する技術的問題に対処するためにコンピューティングデバイスのユーザに豊富なハプティックフィードバックを提供することに関する。非対称性フィードバックに関与する問題に対する技術的ソリューションは、異なるタイプのユーザインタラクション、プログラムのタイプ、または他の因子と関連付けられ得るキュレートされた一連のハプティックフィードバック効果を使用することに関与する。この効果は、トラックパッドまたは同様のデバイスを介してユーザに提供される。フィードバックは、UI内のウィンドウもしくは他のオブジェクトがディスプレイの特定の側へ移動されたことを示すためなどの跳ね返り、UIの既定の境界に到達したことを示すためなどの制限、オブジェクトもしくはアプリの状態が変更されたことを示すためなどの状態変更、ならびに/または、ある特徴が活性化もしくは不活性化されたという素早い確認を提供するためなどのトグルオンもしくはオフ、を含むように構成され得る。各ハプティックフィードバック効果は、コンピューティングデバイスとのユーザのインタラクションの何らかの態様に関してユーザに容易に通知するという技術的利点を提供する異なる波形または波形のセットと関連付けられる。
【0017】
例となるコンピューティングデバイス
図1Aは、ラップトップコンピュータなどのクライアントデバイス102を示す例100を例証する。この例では、コンテンツを視覚的に提示するためのディスプレイ104、ならびに異なるユーザ入力としてキーボード110およびトラックパッド112を有するユーザ入力セクション108が存在する。マイク(図示せず)が可聴入力のために提供されてもよい。ディスプレイ104は、タッチスクリーンとして構成され得る。キーボード110は、例えば、別のディスプレイの一部として、仮想キーボードであってもよい。1つのトラックパッド112が示されているが、デバイスは、その上に配置される2つ以上のトラックパッドを有し得る。
【0018】
統合ウェブカメラ114は、ビデオ会議、インタラクティブなゲームなどのために使用され得る。LEDなどのインジケータ116は、統合ウェブカメラが使用中であるときにはいつでも、ユーザに警告するために照明され得る。クライアントデバイスはまた、ウェブカメラ114によって獲得される視覚情報を補完するために使用され得る1つまたは複数の他のセンサ118を含み得る。例として、1つまたは複数の他のセンサは、人感検出器としての使用または作用によりジェスチャを識別するのを助けるためなどの、追加の撮像デバイス、RFまたは超音波ベースのモーションセンサを含み得る。
【0019】
図2は、
図1に示されるラップトップ、またはタブレットPC、ネットブック、スマートディスプレイなどの家庭内デバイス、または同様のものなど、例となるクライアントコンピューティングデバイス200のブロック図を例証する。示されるように、クライアントコンピューティングデバイスは、中央処理装置204および/またはグラフィックプロセッサ206などの1つまたは複数のコンピュータプロセッサを有する処理モジュール202、ならびに命令210およびデータ212を格納するように構成されるメモリモジュール208を含む。プロセッサは、並行して動作する場合とそうでない場合があり、ASIC、コントローラ、および他のタイプのハードウェア回路を含み得る。プロセッサは、ユーザインターフェースモジュール214を通じてユーザから情報を受信するように、およびディスプレイインターフェースを有するディスプレイモジュール216の1つまたは複数のディスプレイデバイス上でユーザに情報を提示するように構成される。
【0020】
ユーザインターフェースモジュール214は、ユーザ入力を介してユーザからコマンドまたは他の入力情報を受信し、それらを所与のプロセッサへの提出のために変換し得る。ユーザインターフェースモジュールは、デバイスの処理モジュール(図示せず)によって実行される、ウェブブラウザおよび他のアプリにリンクし得る。ユーザ入力は、タッチスクリーン、キーパッド、トラックパッド、スタイラス、マイク、または他のタイプの入力デバイスのうちの1つまたは複数を含み得る。ディスプレイモジュール216は、グラフィックおよび他の情報をユーザに提示するようにディスプレイデバイスを駆動するための適切な回路を備え得る。例として、グラフィック情報は、グラフィックプロセッサ206によって生成され得る一方、CPU204は、クライアントデバイス200の動作全体を管理する。グラフィック情報は、ディスプレイモジュール216に対するユーザクエリへの応答を表示し得る。例えば、処理モジュールは、メモリモジュール208に格納された命令およびデータを使用してブラウザアプリケーションまたは他のサービスを実行し、そのブラウザアプリケーションまたは他のサービスと関連付けられた情報を、ディスプレイモジュール216を介してユーザに提示し得る。メモリモジュールは、アプリ関連の情報などのためにデータベースまたは他のストレージを含み得る。
【0021】
メモリモジュール208は、コンピュータ可読媒体(複数可)、揮発性メモリ装置(複数可)、または不揮発性メモリ装置(複数可)のうちの1つまたは複数として実装され得る。メモリモジュール208は、例えば、フラッシュメモリおよび/またはNVRAMを含み得、ハードドライブまたはメモリカードとして具現化され得る。代替的に、メモリモジュール208はまた、取り外し可能な媒体(例えば、DVD、CD-ROM、またはUSBサムドライブ)を含み得る。メモリモジュール208の1つまたは複数の領域は、書き込み可能であり得る一方、他の領域は、読み取り専用(または他の様態で書き込み禁止にされた)メモリを備え得る。1つの実装形態において、コンピュータプログラム製品は、情報担体において有形に具現化される。
図2は、クライアントデバイス200のプロセッサ、メモリモジュール、および他の要素を、同じ全体的なブロック内にあるものとして機能的に例証するが、そのような構成要素は、同じ物理的なハウジング内に格納される場合とそうでない場合とがある。例えば、命令およびデータの一部またはすべては、取り外し可能な記憶媒体(例えば、光学ドライブ、高密度テープドライブ、またはUSBドライブ)である情報担体に格納され得、他のものは、読み取り専用コンピュータチップ内に格納され得る。
【0022】
データ212は、命令210に従ってプロセッサによって取得、格納、または修正され得る。例えば、データは、コンピューティングデバイスレジスタ内に、複数の異なるフィールドおよびレコードを有するテーブルとしてリレーショナルデータベース内に、XML文書内に、またはフラットファイル内に格納され得る。データはまた、任意のコンピューティングデバイス可読形式でフォーマットされ得る。
【0023】
命令210は、プロセッサによって直接的に(マシンコードなど)または間接的に(スクリプトなど)実行されるべき命令の任意のセットであり得る。例えば、命令は、コンピューティングデバイス可読媒体上にコンピューティングデバイスコードとして格納され得る。その点に関して、用語「命令」および「プログラム」は、本明細書では同義で使用され得る。命令は、プロセッサによる直接処理のためにオブジェクトコードフォーマットで、またはオンデマンドで解釈されるかもしくは事前にコンパイルされる独立したソースコードモジュールのスクリプトもしくはコレクションを含む任意の他のコンピューティングデバイス言語で、格納され得る。
【0024】
図2にも示されるように、クライアントデバイス200は、他のクライアントデバイス、サーバ、およびデータベースを含む他のデバイスおよびシステムと通信するための通信モジュール218を含む。通信モジュール218は、ワイヤレストランシーバを含み、代替的に、モジュールは、代替的または追加的に、有線トランシーバを含み得る。クライアントデバイス200は、近距離無線通信(NFC)などの短距離通信プロトコル、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)または他のアドホックネットワーク、インターネット、イントラネット、仮想プライベートネットワーク、広域ネットワーク、ローカルネットワーク、1つまたは複数の企業に専有の通信プロトコルを使用したプライベートネットワーク、イーサネット(登録商標)、WiFi(登録商標)、およびHTTP、ならびに先述の組み合わせを含む、様々な構成およびプロトコルを使用して、通信モジュール218を介して他の遠隔デバイスと通信し得る。
【0025】
示されるような例となるクライアントデバイス200はまた、1つまたは複数の位置および配向センサ220を含む。位置および配向センサ220は、クライアントコンピューティングデバイス200の1つまたは複数の部分の位置および配向を決定するように構成される。例えば、これらの構成要素は、デバイスの緯度、経度、および/または高度を決定するためのGPS受信機、ならびに加速度計、ジャイロスコープ、または慣性計測装置(IMU)などの別の方向/速度検出デバイスを含み得る。クライアントデバイス200はまた、上で論じられるような統合ウェブカメラなど、静止画を捕捉し、ビデオストリームを記録するための1つまたは複数のカメラ222、スピーカ224を含み得る。電力モジュール226は、様々なシステム構成要素に電力を提供する。
【0026】
加えて、ユーザ入力は、キーボード228と、コンピューティングデバイスのハウジングに沿った様々な点に分散される1つまたは複数のトランスデューサまたは他のマイク要素を有するマイクアレイを備え得るマイク230とを含む。トラックパッド232は、容量式タッチセンサユニット234aまたは圧電センサユニット234bのいずれか(または両方)、ならびにハプティックフィードバックモジュール236を含み得る。ハプティックフィードバックモジュールは、コントローラおよび1つまたは複数のフィードバック要素、例えば、コントローラによって発せられる1つまたは複数の電気信号(波形)に基づいて触覚(ハプティック)フィードバックをユーザに提供するように構成される圧電要素を含み得る。いくつかの構成において、タッチ感応ディスプレイもまた、ハプティックフィードバックモジュールを組み込み得る。
【0027】
ハプティックフィードバック効果
上に記されるように、ハプティックフィードバック効果は、異なるタイプのユーザインタラクション、プログラムのタイプ、または他の因子と関連付けられ得る。例えば、ウィンドウをドラッグするとき、ユーザは、ドラッグしたウィンドウがディスプレイ領域内の跳ね返りターゲット(例えば、分割画面またはターゲットを最大化する)に達するとき「跳ね返り」フィードバック感覚を受信し得る。ブラウザウィンドウの外へタブをドラッグするとき、分離が起こると「ティックマーク」フィードバック感覚が提供され得る。ウィンドウのズームインまたはズームアウトをするときに限界に達すると、「制限」フィードバック感覚が、例えば、最大または最小ズームまたは量レベルに到達したことを示すために提供され得る。また、マウス速度などのUI特徴のための事前設定レベルを変更する(または他の様態でUI要素を修正する)とき、「クリック」フィードバック感覚が提供され得る。以下は、採用され得るハプティック効果のさらなる例である。本明細書に提示される例はいずれも、どのように技術が採用され得るかに関して制限することは意図されない。
【0028】
跳ね返りフィードバックは、ユーザが、例えば、ウィンドウを画面の右/左エッジへ移動させて画面を分割するために、またはウィンドウを画面の上部に移動させてそれを最大化するために、UI内の跳ね返り領域に入ったという触覚確認を提供する。
【0029】
制限フィードバックは、アクションの境界の外側でアクションを作動させようとした後に非反応性になったアクションへの触覚応答を提供し得る。例えば、UIは、各々が異なる一連のアプリを有するか、または特定の特徴をサポートする異なる仮想デスクをサポートし得る。ここでは、ユーザは、4本の指(またはより多いもしくはより少ない指)を使用して、利用不可能な仮想デスクまたは他のデスクトップ特徴をスワイプしようとし得る。または、別のシナリオにおいて、ユーザは、ページの最後に達したときにスクロールし続けようとし得る。
【0030】
ティックマークフィードバックは、状態変更の離散感覚を提供する。例えば、このフィードバックは、ドラッグを開始するために要素への長い押圧が存在するか、または3もしくは4本の指が、タブもしくは仮想デスクの間をスワイプするために使用されるときに提供され得る。
【0031】
クリックフィードバックは、ユーザがトラックパッド上をクリックしたという触覚確認を提供する。ディープクリックフィードバックは、ユーザがUI内のユーザの選択に関してさらなる情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供し得る。
【0032】
また、トグル(オン/オフ)フィードバックは、特徴を活性化/不活性化する短い触覚確認を提供し得る。
【0033】
フィードバック感覚(効果)の各タイプに対して異なる波形が指定される。これらの感覚は、ユーザが確認のためにディスプレイを見る必要なく、ユーザに情報(例えば、これ以上ズームアウトできないこと)を伝えるために選択され得るが、それらは、ユーザがディスプレイから知覚するフィードバックを強化するように構成される。波形は、フィードバック感覚が邪魔はしないが顕著であるように構成され得る。加えて、または代替的に、波形は、フィードバック感覚が互いから容易に区別可能であるように構成され得る。各波形は、波タイプ、振幅、および持続時間を含む、特定のシグネチャを有する。
【0034】
1つの例は、例えば
図3に示されるような「クリック」波形である。クリックは、約15ms~30msの期間で約350mV~750mV(またはそれ以上もしくは以下)の電圧振幅を有する方形波を含み得る。代替案において、正弦波が、方形波の代わりに使用され得る。クリック波形パラメータは、触覚感覚が鋭くかつ素早いものとして知覚される限り、調節され得る。
図4は、「ディープクリック」と呼ばれる異なるクリックを例証する。ここでは、これは、約20ms~40msの期間で約400mv~600mV(またはそれ以上もしくは以下)の電圧振幅を有する正弦波である。クリック波形と同様に、ディープクリック波形パラメータは調節され得る。例として、振幅および/または期間は、例えば、10%~30%増加または減少され得る。
【0035】
図5は、約10ms~25msの比較的短い期間および約350mV~750mVの振幅を有する正弦波として生成され得るティックマーク波形を例証する。
図6は、より長い減衰した「ぶつかり」を有するように見られ得る突き当り波形の例を例証する。ここでは、突き当りは、約250mV~500mVのピーク振幅、および約40ms~80msの持続時間、またはそれ以上もしくはそれ以下を有し得る。最後に、例となる警告波形が
図7に例証される。警告は、例えば、ブザータイプの感覚または繰り返される感覚をもたらすために異なる形態をとり得るが、約10ms~25msの周期性および約350mV~600mVのピーク振幅を有する全体的に繰り返すパターンを有するロール波形が示される。
【0036】
波形の上記説明は、単に例示であり、記されるように、各々の振幅および/または持続時間は調節され得る。
【0037】
ユーザは、コンピューティングデバイスのトラックパッドを介して異なるやり方でインタラクトし得る。例えば、
図8Aの例800に示されるように、人間が、人さし指などの単一の指を使用して、マウスをディスプレイ上であちこち移動させるか、アイコンを選択するか、または何らかの他のアクションをとり得る。
図8Aは、ラップトップのトラックパッド領域への入力を例証する一方、
図8Bは、タブレットデバイスのトラックパッド領域への入力の別の例を例証する。
図9Aは、ユーザが指を使用して(ここでは、動かしながら手にスタイラスを握った状態で)入力表面上でピンチまたは逆ピンチ運動を実施し得る際のユーザの手を例証する。また、
図9Bは、ユーザが指を使用してトラックパッドの入力表面上でピンチまたは逆ピンチ運動を実施する際のユーザの手を例証する。他の例では、ユーザは、異なるジェスチャまたは他のアクションを示すためにトラックパッドに異なる数の指を滑らせ得る。
【0038】
これらのタイプの状況において、ハプティックフィードバックが提供される場合、フィードバックが提供されている理由は、ユーザにとって明白であり得る。例えば、それは、ユーザインターフェース内の視覚および/もしくは可聴変化と一致し得るか、または特定のユーザアクションに対して反応的であり得る。例として、選択されたハプティックフィードバックは、ユーザがアプリとインタラクトしている間に再生されるクリックまたはブザー音と同時に提供され得る。デバイスは、ハプティックフィードバックがユーザを驚かせないように構成され得る。加えて、ハプティックフィードバックは、混乱を避けるため、およびフィードバックの関連性が失われることを避けるために、比較的控えめに使用され得る。
【0039】
例となるシナリオ
図10A~
図10Cは、分割画面を伴う跳ね返りフィードバックに関与するシナリオを例証する。ブラウザまたは他のアプリは、複数のウィンドウを同時に開かせ得る。
図10Aに示されるように、ブラウザ内には2つのタブがあり、タブ#1のウィンドウが提示されている。
図10Bでは、ユーザは、タブ#2をクリックし、両方のタブ(ウィンドウ)を同時に見るために画面を分割するプロセスを開始している。表示されたコンテンツの太い黒色の境界線によって
図10Cに示されるように、第2のブラウザタブのウィンドウをディスプレイ領域のエッジに持ってくると、跳ね返りタイプのフィードバック感覚が、イベントが発生したことを示すために、トラックパッドを介してユーザに提供される。
【0040】
図11A~
図11Cは、ウィンドウを最大化するときの跳ね返りフィードバックに関与するシナリオを例証する。ここでは、ユーザが、作業しているウィンドウを最大化することによってタスクに集中したいと仮定する。この場合、
図11A~
図11Bに示されるように、そのタブは、(例えば、タブバーから)切り離され、より快適に作業するために画面の表示可能な領域のエッジ(例えば、上部)へ移動される。
図11Cに示されるように、そのウィンドウのエッジ(例えば、上部)が表示可能な領域のエッジ(例えば、上部)に達するとき、跳ね返りタイプのフィードバック感覚が、アクションが発生したことを示すためにトラックパッドを介してユーザに提供される。故に、このシナリオでは、フィードバックは、ウィンドウを解放するときではなく、ゾーン(例えば、上部または他のエッジ領域)に達するときに提供される。
【0041】
上に記されるように、UIは、仮想デスクのセットをサポートし得、各デスクは、異なる一連のアプリと関連付けられ得るか、または特定の特徴をサポートし得る。例えば、Chrome OSは、異なるウィンドウまたはタブが選択されたデスクと関連付けられ得る複数のデスクトップをサポートする。そのような仮想デスクは、ユーザが自分の作業を異なる仮想空間へと整理することを可能にする。ユーザは、異なるデスク間を容易に移動することができ、このことは、集中および生産性を持続させるのを助け得る。
図12A~
図12Cは、仮想デスク間をナビゲートするために手(例えば、4本の指)を使用するユーザの例を示す。ここでは、ティックマークタイプのハプティック感覚が、ユーザがトラックパッド(またはタッチスクリーン)に沿ったジェスチャを通じて新規デスクに到達する(デスク切り替えアクションを実施する)度にユーザにより受信される。これは、切り替えアクションに対する触覚確認を提供する。
【0042】
いくつかの状況において、ユーザは、そこに存在しないデスクをスワイプしようとし得る。例えば、インターフェースは、デスクの数を5~10個に制限し得るが、ユーザは、最後のデスクに達してからジェスチャを継続し得る。ここでは、
図13A~
図13Cに示されるように、ユーザは、ブラウザウィンドウが表示されている状態で最後のデスクから移動しようとしている。
図13Aから
図13Bへ、そして
図13Cへと示される視覚遷移は、ウィンドウがディスプレイ領域の側面に「突き当たる」ことを示す。故に、ユーザが、存在しないか、利用不可能であるデスクへとナビゲートしようとしていることを、ユーザに示すため、ユーザは、突き当りタイプのハプティック感覚を受信することになる。
【0043】
図14A~
図14Cは、ドラッグイベントの発生の際にシステムがティックマークタイプのハプティック感覚をもたらし得るときの例を例証する。
図14Aに示されるように、UIは、ユーザが利用可能な様々なアプリを伴うアプリランチャーウィンドウを表示している。
図14Bでは、矢印によって示されるように、ユーザは、スプレッドシートアプリを選択している。また、
図14Cでは、ユーザは、ランチャーウィンドウを再整理するためにそのアプリをドラッグしている。ここで、ティックマーク感覚を介した状態変更フィードバックが、ユーザによって、例えば、ユーザがアプリアイコンを長くクリックまたは押圧してそれを持ち上げてドラッグし始めるときに、受信される。言い換えると、長いクリック(または押圧)を適用する際、アプリアイコンは、移動可能になる。同様のフィードバックは、1つまたは複数のアプリランチアイコンを含むシェルフまたはトレイなど、ランチャーウィンドウ以外の他のシステムインターフェース要素のために適用され得る。
【0044】
図15A~
図15Dは、システムが、ドラッグイベント、特に、仮想デスクドラッグイベントに基づいて、ティックマークタイプのハプティック感覚をもたらし得るときの別の例を例証する。これらの図に示されるように、ユーザは、ディスプレイの上方領域に沿って位置するトレイ内のアイコンを移動させることなどによって、仮想デスクを並び変えて、作業をより良く整理し得る。例えば、ユーザは、仮想デスクのための「概観」オプションを開き得、これが、トレイを提示する。次いで、状態変更(例えば、ティックマークタイプ)ハプティックフィードバックが、ユーザが仮想デスクを長くクリックまたは押圧してそれを持ち上げてドラッグし始めるときに生成される。
【0045】
図16A~
図16Bは、スクロールが終了するときに突き当りタイプのフィードバックを提供するための例を例証する。このシナリオでは、ユーザは、ウェブサイトからのコンテンツを読み、さらに読むためにスクロールし続け得る。しかしながら、ページの終わりに達すると、突き当りハプティック感覚が、フィードバックとして選択されて、現在の方向にこれ以上スクロールがないことを示す。
図17A~
図17Bは、UI上でズームインまたはズームアウトするときに突き当りタイプのフィードバックを提供するための別の例を例証する。ここで、画像(またはウェブページ、スライド、もしくは他のコンテンツ)は、複数指のジェスチャを使用することなどによって、表示可能領域内でサイズを拡大または減少され得る。ズーム限界に達していながらジェスチャを継続する場合、突き当り感覚など、その限界を示すフィードバックが、ユーザへの通信である。
【0046】
図18A~
図18Cは、ブラウザUI内などのタブを「分離する」ときにティックマークタイプのフィードバックを組み込む例を例証する。この例では、ユーザは、ブラウザ内で多くのタブを開かせ得るが、何らかのタスクを遂行するために1つに集中することを望んでいる。
図18Bに示されるようにタブ(タブ#2)を分離することによって、ユーザは、
図18Cに示されるようにそのタブのみを有する別個のブラウザウィンドウを作成することができる。例として、状態変更(ティックマークタイプ)フィードバックは、ユーザがブラウザタブを長くクリック/押圧してそれを持ち上げてドラッグし始めるときに生成され得、こうして、今ブラウザタブが移動され得ることをユーザに示す。
【0047】
図19A~
図19Cは、システムが、ドラッグイベント、特に、ウィンドウドラッグイベントに基づいて、ティックマークタイプのハプティック感覚をもたらす例を例証する。これらの図に示されるように、ユーザは、作業をより良く整理するためにウィンドウを1つのデスクから別のデスクへ移動させることなどによって、仮想デスクを並び変えて作業をより良く整理し得る。状態変更(例えば、ティックマークタイプ)ハプティックフィードバックは、ユーザがウィンドウを長くクリックまたは押圧してそれを持ち上げてドラッグし始めるときに生成され、こうして、今ブラウザタブが移動され得ることをユーザに示す。
【0048】
図20A~
図20Cは、セグメント化された制御を使用するときにティックマークタイプのフィードバックを提供する例を例証する。ここでは、ティックマークフィードバックは、ユーザがカーソルをセグメント制御要素内の新しい位置(ここでは、「繰り返し前の遅延」、セグメント化された制御要素が「長い」と「短い」の範囲に及ぶ)へ移動させるときに生成される。
【0049】
図21A~
図21Cは、プレゼンテーションアプリ内のスライドを修正すること、ドローイングプログラム内のアイテムを移動させることなど、コンテンツを更新するときに、ティックマークタイプのフィードバックを提供する例を例証する。
図21Aに示されるように、テキスト「Italy」がテキストボックス内にある。ユーザは、要素をあちこち移動させ、それらを整列させることによって、このコンテンツを更新し得る。故に、
図21Bでは、ユーザが更新した配置のためにカーソルを動かしている場所を示すために、水平バーがテキストボックスの上に示され、
図21Cは、移動されたテキストボックスを示す。このタイプのシナリオでは、状態変更(例えば、ティックマーク)フィードバックは、要素を移動、サイズ変更、回転、または他の様態で調節して、アプリの別の特徴との何らかの整列(例えば、グリッドへの整列またはスナップ)に達するユーザ入力が受信されるときに、システムによって生成される。
【0050】
図22A~
図22Bは、ユーザが調節可能なアイコンをクリックするときにトグルタイプのフィードバックを提供する例を例証する。例えば、
図22Aに示されるように、UIの横のクイック設定ボックス内に提示されるいくつかの設定が存在し得る。
図22Bに示されるように、ユーザが通知アイコンを選択して、例えば、それを「すべてのアプリをオン」から「オフ」または「選択したアプリをオン」へ修正するとき、トグルハプティックフィードバックが提供される。これは、特徴がオン/オフなどの2つの状態だけを有するときにもなされ得る。この例が
図23A~
図23Bに示され、ユーザは、「タップしてクリックを有効にする」設定をオフ(
図23A)とオン(
図23B)との間でトグルし得る。そのような例では、トグル「オン」フィードバックは、トグル「オフ」フィードバックとは異なるため、ユーザは、目的の特徴が有効になっているか(トグルオン)または無効になっているか(トグルオフ)を容易に識別することができる。例えば、1つまたは複数のチェックボックスが、特定のアプリからの通知を可能または無効にするために、通知詳細ビューにおいて使用され得る。無効にすることは、ハプティック構成要素を含むそのような通知をオフにトグルする。
【0051】
図24A~
図24Bは、しきい値を超える力で、または時間的しきい値を超える持続時間(例えば、0.25秒より長く、またはそれ以上もしくは以下)でタッチ入力を提供するユーザに反応してディープクリックフィードバックを提供する例を例証する。例えば、
図24Aは、ブラウザ内のウェブサイトを示す。
図24Bに示されるように、ユーザが目的の言葉(例えば、「オプション」)の近くにカーソルを置いたのは、ユーザが、コンテクストから離れる必要なしにそれについてすぐにもっと知りたいからであり得る。十分に強く、十分に長く、押圧することによって、または他の様態でその言葉、画像、または他のコンテンツアイテムへの興味を示すことによって(例えば、カーソルをアイテムの周りで動かして、それを囲むか強調することによって)、ディープクリックハプティック感覚が、好ましくはシステムがそのコンテンツアイテムに関する補足情報を提供するのと同時に、生成される。故に、この例では、システムは、関連オプションのリストをポップアップするか、それらのアイテムに関する異なるウェブページへリンクするか、またはオプションと関連付けられた何らかの他のアクションを実施し得る。
【0052】
別の例は、アプリ間でドラッグおよびドロップするとき、例えば、ドロップ可能な領域へとドラッグするときにハプティックフィードバックを提供することを含む。さらなる例は、概観モードに入るときにハプティックフィードバックを提供することを含む。これは、概観をローンチするためのしきい値が満たされるときに現在のしきい値ジェスチャ(例えば、3本指での上へのスワイプ)をユーザの動きおよび/またはフィードバックに従う継続的なジェスチャで更新することを含み得る。
【0053】
図23A~
図23Bに示されるように、UIは、ハプティックタッチパッド能力に関するある設定を導入し得る。例えば、クリック強度は、ユーザがトラックパッドをどれ位強く押圧するかをユーザに選択させ得る。また、ハプティックフィードバックが有効にされ得、デフォルトでオン(またはオフ)にされ得る。それをオフにすることは、すべての高度なハプティックフィードバックを無効にし得る。ユーザは、ハプティック感覚パラメータ、例えば、異なるハプティックフィードバックのための波長の振幅および/または持続時間を微調整することができてもよい。代替的または追加的に、いくつかのシナリオでは、ユーザは、どのハプティックフィードバックがあるユーザ-デバイスインタラクションと関連付けられるかを選択することができてもよい。故に、システムは、異なるタイプのユーザインタラクション、プログラムのタイプ、または他の因子と関連付けられた、キュレートされた一連のハプティックフィードバック効果を提供することができる一方、効果の一部またはすべてについて、調節がユーザにより許容され得る。例えば、一連のハプティック効果は、ユーザインタラクションのタイプもしくはカテゴリ、コンピューティングデバイス上で実行されるべきアプリケーションのタイプ、または両方に従ってキュレートされ得る。これは、マルチレベルキュレーションを含み得、マルチレベルキュレーションにおいては特定のアプリケーションが実行されていると、システムは、そのアプリケーションに対応するハプティック効果のサブセットを選択し得る。1つのシナリオでは、特定のクライアントデバイスのためのすべてのアプリは、ハプティック効果の同じ初期セットを有し得る。別のシナリオでは、各アプリは、UIのタイプ、および/またはどのようにユーザがアプリとインタラクトすることができるかに従って個々にキュレートされ得る。任意のユーザ選好が存在する場合、それらは、ハプティック効果をさらにキュレートするために適用され得る。また、プログラムとのユーザのインタラクションを介して何が発生しているかに応じて、キュレートされたセットからの1つまたは複数の特定のハプティック効果が、使用のために選択され得る。したがって、上に説明され、図面に示される様々な例およびシナリオは、選択した状況の例証であるが、ハプティックインターフェースに対する変形形態が存在し得る。
【0054】
本技術の1つの態様によると、ユーザがコンピューティングデバイスとインタラクトするとき、システムは、キュレートされた一連のハプティック効果から(例えば、メモリに格納されたリストから)ハプティックフィードバック効果を識別および選択するために、インタラクションの種類、使用されているアプリまたは他のプログラムのタイプなどに関する情報を使用することができる。所与の条件が、インタラクション、および/またはアプリもしくは他のプログラムの状態により満たされると、システムは、トラックパッド(または他の構成要素)に、ユーザによる感覚のために、選択したハプティックフィードバック効果を生成させる。いくつかの場合において、ユーザは、キュレートされた一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定を修正することができてもよく、これは、特定のユーザインタラクションシナリオにおける所与の効果の識別または選択に影響を及ぼし得る。他の場合において、ユーザは、クリックフィードバックの強度を修正することだけができてもよい。
【0055】
図25は、上記によるコンピューティングデバイスのユーザにハプティックフィードバックを提供するための方法2500を例証する。ブロック2502において、本方法は、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースモジュールが、コンピューティングデバイスのプログラムと関連付けられたユーザ入力を受信することを含む。ブロック2504において、本方法は、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサが、ユーザ入力に対応するインタラクションの種類を決定することを含む。ブロック2506において、本方法は、1つまたは複数のプロセッサが、インタラクションの種類がキュレートされた一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することを含む。ブロック2508において、本方法は、インタラクションの種類が1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、1つまたは複数のプロセッサが、キュレートされた一連のハプティック効果から特定のハプティックフィードバック効果を選択することを含む。ブロック2510において、本方法は、1つまたは複数のプロセッサが、コンピューティングデバイスのハプティックフィードバックモジュールに、ユーザによる感覚のために特定のハプティックフィードバック効果を提供させることを含む。
【0056】
別途記載のない限り、先述の代替的な例は、相互に排他的ではなく、固有の利点を達成するために様々な組み合わせで実施され得る。上で論じられる特徴のこれらおよび他の変形形態および組み合わせは、クレームによって規定される主題から逸脱することなく利用され得るため、実施形態の先述の説明は、クレームによって規定される主題の限定ではなく、例証としてみなされるべきである。加えて、本明細書に説明される例の提供、ならびに「など」、「含む」、および同様のものと表現される節は、クレームの主題を特定の例に限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ、例は、多くの可能な実施形態のうちの1つのみを例証することが意図される。さらに、異なる図面内の同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別し得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスのユーザにハプティックフィードバックを提供する方法であって、
前記コンピューティングデバイスのユーザインターフェースモジュールが、前記コンピューティングデバイスにおけるユーザ入力を受信することと、
前記コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサが、前記ユーザ入力に対応するインタラクションのタイプまたはカテゴリを決定することと、
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することと、
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、前記1つまたは複数のプロセッサが、前記一連のハプティック効果のうちの特定のハプティックフィードバック効果を選択することと、
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記コンピューティングデバイスのハプティックフィードバックモジュールに、前記ユーザによる感覚のために前記特定のハプティックフィードバック効果を提供させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記一連のハプティック効果は、跳ね返り感覚、制限感覚、ティックマーク感覚、およびクリック感覚を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一連のハプティック効果は、ディープクリック感覚をさらに含み、前記ディープクリック感覚は、前記ユーザが選択に関してある情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供するように構成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、ユーザインターフェース内の画面を分割することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、跳ね返り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、ユーザインターフェース内のウィンドウを最大化することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、跳ね返り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、2つ以上の仮想オブジェクト間を移動することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、2つ以上の仮想オブジェクト間を移動することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、突き当り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、仮想オブジェクトを移動させることと関連付けられるとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、前記仮想オブジェクトが現在移動可能であることを示すティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、表示されたコンテンツのセットをスクロールすることに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、スクロールが所与の方向においてこれ以上は不可能であることを示すための突き当り感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、仮想ウィンドウからタブを分離することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、制御機能を調節することに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、ティックマーク感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、選択可能なオプションをオンまたはオフにすることに関与するとき、前記特定のハプティックフィードバック効果は、少なくとも1つのトグルオン感覚および前記トグルオン感覚とは異なる1つのトグルオフ感覚を含む、トグル感覚のセットを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが、力しきい値または時間的しきい値のいずれかを超える前記ユーザ入力に関与するとき、前記ハプティックフィードバック効果は、ディープクリック感覚である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定は、前記ユーザによって調節可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記一連のハプティック効果は、前記ユーザインタラクションのタイプまたはカテゴリに従ってキュレートされる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記一連のハプティック効果は、前記コンピューティングデバイス上で実行されるべきアプリケーションのタイプに従ってキュレートされる、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
コンピューティングデバイスであって、
一連のハプティック効果を格納するように構成されるメモリと、
ユーザインターフェースをユーザに表示するように構成されるディスプレイモジュールと、
前記コンピューティングデバイスのユーザからユーザ入力を受信するように構成されるユーザインターフェースモジュールとを備え、前記ユーザ入力は、前記コンピューティングデバイスのプログラムと関連付けられ、前記コンピューティングデバイスは、
前記ユーザにハプティック効果を提供するように構成されるハプティックフィードバックモジュールと、
前記メモリ、前記ディスプレイモジュール、前記ユーザインターフェースモジュール、および前記ハプティックフィードバックモジュールに動作可能に結合される1つまたは複数のプロセッサとをさらに備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記ユーザ入力に対応するインタラクションのタイプまたはカテゴリを決定することと、
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが前記一連のハプティック効果の1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられるかどうかを識別することと、
前記インタラクションのタイプまたはカテゴリが1つまたは複数のハプティックフィードバック効果と関連付けられることを識別する際、前記一連のハプティック効果から特定のハプティックフィードバック効果を選択することと、
前記特定のハプティックフィードバックモジュールに、前記ユーザによる感覚のために前記特定のハプティックフィードバック効果を提供させることと
をするように構成される、コンピューティングデバイス。
【請求項18】
トラックパッドを含み、前記ハプティックフィードバックモジュールは、前記トラックパッドの一部である、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項19】
前記一連のハプティック効果は、跳ね返り感覚、制限感覚、ティックマーク感覚、およびクリック感覚を含む、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項20】
前記一連のハプティック効果は、トグルオン効果および前記トグルオン効果とは異なるトグルオフ効果を含む、トグル効果のセットをさらに含む、請求項19に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項21】
前記一連のハプティック効果は、ディープクリック感覚をさらに含み、前記ディープクリック感覚は、前記ユーザが選択に関してある情報を明らかにするのに十分に強く押圧したという触覚確認を提供するように構成される、請求項19に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項22】
前記一連のハプティック効果と関連付けられた1つまたは複数の設定は、前記ユーザによって調節可能である、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項23】
前記一連のハプティック効果の各ハプティック効果は、前記プログラムとのインタラクション中に前記ユーザに提示される視覚キューに補足フィードバックを提供するように構成される、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項24】
前記一連のハプティック効果の各ハプティック効果は、前記プログラムとのインタラクション中に前記ユーザに提示される可聴キューに補足フィードバックを提供するように構成される、請求項17に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項25】
請求項1~16のいずれか1項に記載の方法を前記コンピューティングデバイスに実行させる実行可能命令を備える、プログラム。
【国際調査報告】