(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】電気めっき装置の洗浄方法
(51)【国際特許分類】
C25D 17/00 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
C25D17/00 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536289
(86)(22)【出願日】2022-11-24
(85)【翻訳文提出日】2024-08-01
(86)【国際出願番号】 CN2022134114
(87)【国際公開番号】W WO2023109465
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111550193.4
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】リー ジャアチー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャア ジャオウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ディァオ ジェンホア
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ホンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホイ
(57)【要約】
本発明では、電気めっき装置の洗浄方法が開示される。電気めっき装置を洗浄する際、イオン膜フレームの代わりに仕切り板を用いてカソード室とアノード室を分離し、カソード室とアノード室を個別に洗浄する。電気めっき室を洗浄した後、排出管を用いてアノード室内およびアノード室の側壁に配置された液体流入路内に残っている洗浄液を排出し、電気めっき室の洗浄後に洗浄液が残らないようにして、電気めっき液の調製工程において電気めっき液のイオン濃度比に対して残留洗浄液が影響を与えることを排除する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気めっき装置の洗浄方法であって、前記電気めっき装置は、カソード室とアノード室とを有する電気めっき室を備え、前記アノード室の側壁には、前記カソード室に液体を供給するための液体流入路が配置され、
前記カソード室と前記アノード室との間に設置され、前記カソード室と前記アノード室とを分離する仕切り板を設置するステップと、
前記カソード室に洗浄液を供給して前記カソード室を洗浄するステップと、
前記アノード室に洗浄液を供給して前記アノード室を洗浄するステップと、
前記カソード室および前記アノード室を洗浄した後、前記カソード室内および前記アノード室内の洗浄液をそれぞれの液体出口から排出するステップと、
前記カソード室と前記アノード室との間から前記仕切り板を取り外すステップと、
第1の排出管を用意し、前記第1の排出管の一端を前記アノード室の側壁に設けられた前記液体流入路内に配置し、他端をポンプに接続して、前記液体流入路内の洗浄液を前記ポンプを介して汲み出すステップと、
第2の排出管を用意し、第2の排出管の一端をアノード室内に配置し、他端をポンプに接続し、アノード室内の洗浄液を前記ポンプを介して汲み出すステップとを有する、電気めっき装置の洗浄方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電気めっき装置の洗浄方法であって、
前記電気めっき装置は、前記アノード室と前記カソード室との間に配置されるイオン膜フレームをさらに備え、
前記仕切り板を設置する前に前記イオン膜フレームを前記電気めっき室から取り外し、前記仕切り板を前記イオン膜フレームの設置位置に設置するステップをさらに有する、電気めっき装置の洗浄方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電気めっき装置の洗浄方法であって、
前記アノード室内および前記液体流入路内の洗浄液を排出した後、前記アノード室と前記カソード室の間に前記イオン膜フレームを再設置するステップをさらに有する、電気めっき装置の洗浄方法。
【請求項4】
請求項1に記載の電気めっき装置の洗浄方法であって、
前記電気めっき装置は拡散板を有し、
前記仕切り板を設置した後、前記カソード室に洗浄液を供給する前に、前記カソード室内であって前記仕切り板の一方側に前記拡散板を設置し、前記拡散板と前記カソード室を同時に洗浄するステップをさらに有する、電気めっき装置の洗浄方法。
【請求項5】
請求項1に記載の電気めっき装置の洗浄方法であって、
前記仕切り板に貫通孔が設けられ、前記仕切り板が前記カソード室と前記アノード室との間に設置されるときに、前記カソード室に洗浄液を供給するために、前記貫通孔の液体入口は前記液体流入路の液体出口に接続され、前記貫通孔の液体出口は前記カソード室内に配置される、電気めっき装置の洗浄方法。
【請求項6】
請求項1に記載の電気めっき装置の洗浄方法であって、
前記電気めっき装置は、前記カソード室に管路を介して接続されるカソード液タンクをさらに備え、前記電気めっき装置が洗浄モードのときに、前記カソード室に洗浄液を供給するために前記カソード液タンクに洗浄液が溜められて、前記電気めっき装置が電気めっきモードのときに、前記カソード室に電気めっき液を供給するために前記カソード液タンクに電気めっき液が溜められる、電気めっき装置の洗浄方法。
【請求項7】
請求項1に記載の電気めっき装置の洗浄方法であって、
前記電気めっき装置は、前記アノード室に管路を介して接続されるアノード液タンクをさらに備え、前記電気めっき装置が洗浄モードのときに、前記アノード室に洗浄液を供給するために前記アノード液タンクに洗浄液が溜められて、前記電気めっき装置が電気めっきモードのときに、前記アノード室に電気めっき液を供給するために前記アノード液タンクに電気めっき液が溜められる、電気めっき装置の洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気めっき技術の分野に関し、より具体的には、電気めっき装置の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路の製造工程において、高度なパッケージ電気めっき工程は、高品質の集積回路を得るために必要な工程である。電気めっき工程は、適切に調整された電気めっき液を循環管路を介して電気めっき室に供給し、ウェハの表面に電気めっきを施す工程である。電気めっき液のイオン濃度比は、電気めっき工程パラメータの品質を決定する重要な要素の一つである。したがって、電気めっき工程の前に、酸、アルカリ、超純水、およびその他の化学液を使用して、電気めっき装置の電気めっき室、貯液タンク、および管路を洗浄する必要がある。
【0003】
図6は、従来の電気めっき装置の電気めっき室を示す。電気めっき室500は、アノード室501と、アノード室501を囲むカソード室502とを有する。イオン膜フレーム503はアノード室501の上部に固定され、イオン膜フレーム503によってアノード室501とカソード室502は2つの独立した室に分離される。アノード室501は側壁と底壁を有し、アノード室501の底壁には液体入口5011と液体出口5012が設けられている。アノード室501の側壁には、カソード室502に液体を供給するための液体流入路5021が設けられている。カソード室502には液体出口5022も設けられている。液体流入路5021は、非垂直流路であり、一般的には特定の形状の空洞である。
図7に示すように、液体流入路5021は円弧状の空洞である。従来の方法で電気めっき装置を洗浄した後、電気めっき室500内に一部の液体が残る。特に、特定の形状を有する液体流入路5021内には、排出のデッドスペースが存在するため多量の洗浄液が残留する。さらに、アノード室501の底部が水平に配置されているため、アノード室501内の洗浄液を完全に排出することができない。これらの問題はすべて、電気めっき液の調整中にイオンの濃度比に影響を与え、その結果、電気めっき工程に影響を与える。現在、電気めっき室内の残留洗浄液は電気めっき液に置き換えられ、残留洗浄液が電気めっき液の調製工程に与える影響を排除している。しかし、電気めっき液が無駄になる。そこで、簡単かつ便利で、洗浄液を効果的に排出できる電気めっき装置の洗浄方法を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、電気めっき室を簡単かつ便利に洗浄し、電気めっき室内の洗浄液の残留を低減し、その後の電気めっき液の調製工程への影響を回避することができる電気めっき装置の洗浄方法を提供することを目的とする。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の構成を有する電気めっき装置の洗浄方法を提供する。電気めっき装置は、カソード室とアノード室とを有する電気めっき室を備える。アノード室の側壁には、カソード室に液体を供給するための液体流入路が配置される。この方法は、カソード室とアノード室との間に設置され、カソード室とアノード室とを分離する仕切り板を設置するステップと、カソード室に洗浄液を供給してカソード室を洗浄するステップと、アノード室に洗浄液を供給してアノード室を洗浄するステップと、カソード室およびアノード室を洗浄した後、カソード室内およびアノード室内の洗浄液をそれぞれの液体出口から排出するステップと、カソード室とアノード室との間から仕切り板を取り外すステップと、第1の排出管を用意し、第1の排出管の一端をアノード室の側壁に設けられた液体流入路内に配置し、他端をポンプに接続して、液体流入路内の洗浄液をポンプを介して汲み出すステップと、第2の排出管を用意し、第2の排出管の一端をアノード室内に配置し、他端をポンプに接続し、アノード室内の洗浄液をポンプを介して汲み出すステップと、を有する。
【0006】
一実施形態において、電気めっき装置は、アノード室とカソード室との間に配置されるイオン膜フレームをさらに備え、本方法は、仕切り板を設置する前にイオン膜フレームを電気めっき室から取り外し、仕切り板をイオン膜フレームの設置位置に設置するステップをさらに有する。
【0007】
一実施形態において、本方法は、アノード室内および液体流入路内の洗浄液を排出した後、アノード室とカソード室の間にイオン膜フレームを再設置するステップをさらに有する。
【0008】
一実施形態において、電気めっき装置は拡散板を有し、本方法は、仕切り板を設置した後、カソード室に洗浄液を供給する前に、カソード室内であって仕切り板の一方側に拡散板を設置し、拡散板とカソード室を同時に洗浄するステップをさらに有する。
【0009】
一実施形態において、仕切り板には貫通穴が設けられる。仕切り板がカソード室とアノード室との間に設置されるときに、カソード室に洗浄液を供給するために、貫通孔の液体入口は液体流入路の液体出口に接続され、貫通孔の液体出口はカソード室内に配置される。
【0010】
一実施形態において、電気めっき装置は、カソード室に管路を介して接続されるカソード液タンクをさらに備える。電気めっき装置が洗浄モードのときに、カソード室に洗浄液を供給するためにカソード液タンクに洗浄液が溜められる。電気めっき装置が電気めっきモードのときに、カソード室に電気めっき液を供給するためにカソード液タンクに電気めっき液が溜められる。
【0011】
一実施形態において、電気めっき装置は、アノード室に管路を介して接続されるアノード液タンクをさらに備える。電気めっき装置が洗浄モードのときに、アノード室に洗浄液を供給するためにアノード液タンクに洗浄液が溜められる。電気めっき装置が電気めっきモードのときに、アノード室に電気めっき液を供給するためにアノード液タンクに電気めっき液が溜められる。
【0012】
本発明は、電気めっき室の洗浄工程中にカソード室とアノード室とを分離するための仕切り板を採用する。さらに、管路内の残留洗浄液を排出するための排気管を採用し、それにより、その後の電気めっき液の調整におけるイオン濃度への洗浄液残留物の影響を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る電気めっき装置の概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る仕切り板の斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る仕切り板の他の斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る仕切り板を設置した後の電気めっき装置の概略図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る仕切り板および拡散板を設置した後の電気めっき装置の概略図である。
【
図6】従来の電気めっき装置の電気めっき室を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の技術内容、構成的特徴、達成される目的および効果をより詳細に説明するために、以下に実施形態および添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、本発明の一実施形態で提案される電気めっき装置は、電気めっき室100、カソード液タンク200およびアノード液タンク300を備える。電気めっき室100は、カソード室110、アノード室120、およびイオン膜フレーム130を備える。カソード室110は、アノード室120の周囲を取り囲む。イオン膜フレーム130にはイオン膜が設けられ、イオン膜フレーム130はカソード室110とアノード室120との間に設けられている。具体的には、イオン膜フレーム130はアノード室120の上部に設けられ、イオン膜フレーム130によってカソード室110とアノード室120は2つの独立した室に分離されている。
【0016】
アノード室120には、液体入口121と液体出口122が設けられており、これらはいずれもアノード室120の底壁に設けられている。アノード室120の液体入口121は、アノード室120に液体を供給するために使用され、アノード室120の液体出口122は、アノード室120内の液体を排出するために使用される。
【0017】
カソード室110は、液体流入路111と液体出口112を有する。液体流入路111は、カソード室110に液体を供給するために使用され、液体出口112は、カソード室110内の液体を排出するために使用される。液体流入路111は、アノード室120の側壁に設けられている。具体的には、液体流入路111は、アノード室120の側壁に設けられた空洞であり、その断面形状は、円弧状、矩形状、環状などの任意の形状である。一般的に、イオン膜フレーム130は、放射状の複数の流入分岐路131を有し、液体流入路111の各出口は、液体をカソード室110に供給するために複数の流入分岐路131の1つに接続されている。
【0018】
本実施形態では、
図1に示すように、カソード液タンク200は、カソード室110に液体を供給するために液体流入路111に液体供給管路L1を介して接続されると共に、液体戻り管路L2を介してカソード室110の液体出口112に接続されており、これにより、カソード液タンク200内の液体がカソード室110とカソード液タンク200との間で循環する。同様に、アノード液タンク300は、液体供給管路L3を介してアノード室120の液体入口121に接続されると共に、液体戻り管路L4を介してアノード室120の液体出口122に接続され、これにより、アノード液タンク300内の液体がアノード室120とアノード液タンク300との間で循環する。
【0019】
図2および
図3は、本発明の電気めっき装置の洗浄に用いられる仕切り板の構造図である。仕切り板400は、板本体410と、板本体410に設けられた貫通孔420とで構成される。電気めっき装置を洗浄しようとする際には、カソード室110とアノード室120との間に仕切り板400が設置される。より具体的には、イオン膜フレーム130の設置位置に、仕切り板400が設置される。仕切り板400は、イオン膜フレーム130に代わり、カソード室110とアノード室120を2つの独立した室に分離する。本実施形態では、板本体410の外形は円形であり、周縁部には上向きに盛り上がった段差が形成されており、その段差部に貫通孔420がL字状に加工されている。
図4に示すように、カソード室110とアノード室120との間に仕切り板400を設置すると、貫通孔420の液体入口がカソード室110の液体流入路111の液体出口と位置合わせされて接続され、貫通孔420の液体出口がカソード室110内に配置され、これにより、液体流入路111および貫通孔420を介してカソード室110に液体を供給することができる。他の実施形態において、仕切り板400の板本体410には、カソード室110の液体流入路111に連結される貫通孔420が設けられなくてもよいことが理解できる。他の実施形態において、仕切り板400は、単にカソード室110とアノード室120との間の流体の相互の流れを遮断するために使用される。また、仕切り板400がカソード室110とアノード室120との間に設置されている場合、カソード室110に液体を供給する液体流入路111の液体出口を塞ぐことがなく、その結果、カソード液タンク200からカソード室110への液体の供給に影響を与えない。
【0020】
本発明が提案する電気めっき装置の洗浄方法は、以下のステップを含む。
ステップ1:イオン膜フレーム130が電気めっき室100内に設置されている場合には、イオン膜フレーム130を電気めっき室100から取り外し、イオン膜フレーム130を別途洗浄して、ステップ2に進み、イオン膜フレーム130が電気めっき室100内に設置されていない場合には、ステップ2に進む。
ステップ2:仕切り板400を用意し、
図4に示すように、カソード室110とアノード室120との間に仕切り板400を設置して、カソード室110をアノード室120から隔離する。
ステップ3:カソード液タンク200に洗浄液を溜める。洗浄液としては、酸性液、アルカリ性液、または超純水を使用できる。カソード液タンク200は、カソード室110を洗浄するためにカソード室110に洗浄液を供給する。一般的に、カソード室110は、酸性液、アルカリ性液、および超純水で順番にそれぞれ複数回洗浄される。
ステップ4:アノード液タンク300に洗浄液を溜める。洗浄液としては、酸性液、アルカリ性液、または超純水を使用できる。アノード液タンク300は、アノード室120を洗浄するためにアノード室120に洗浄液を供給する。一般的に、アノード室120は、酸性液、アルカリ性液、および超純水で順番にそれぞれ複数回洗浄される。
ステップ5:カソード室110およびアノード室120の洗浄が完了すると、カソード室110の洗浄液をカソード室110の液体出口112から排出し、液体戻り管路L2を介してカソード液タンク200に戻した後、戻された洗浄液をカソード液タンク200から排出するとともに、アノード室120の洗浄液をアノード室120の液体出口122から排出し、液体戻り管路L4を介してアノード液タンク300に戻した後、戻された洗浄液をアノード液タンク300から排出する。
ステップ6:カソード室110とアノード室120との間から仕切り板400を取り外す。
ステップ7:第1の排出管(図示せず)を用意し、第1の排出管の一端をアノード室120の側壁に設けられた液体流入路111内に配置し、第1の排出管の他端をポンプ(図示せず)に接続し、液体流入路111内の洗浄液をポンプを介して汲み出す。
ステップ8:ステップ7と同様に、第2の排出管(図示せず)を用意し、第2の排出管の一端をアノード室120内に配置し、第2の排出管の他端をポンプ(図示せず)に接続し、アノード室120内の洗浄液をポンプを介して汲み出す。
ステップ9:アノード室120および液体流入路111内の洗浄液を排出した後、カソード室110とアノード室120の間にイオン膜フレーム130を再設置する。
【0021】
電気めっき装置は、個別に洗浄可能な拡散板140をさらに備える。あるいは、
図4に示すように、仕切り板400を設置した後、カソード室110に洗浄液を供給する前に、カソード室110内であって仕切り板400の一方側に拡散板140を設置し、拡散板140とカソード室110とを同時に洗浄する。
【0022】
上述の電気めっき装置の洗浄方法において、ステップ3とステップ4は同時に実行される。すなわち、カソード室110とアノード室120とを仕切り板400で分離した後、この2つの室を別々に同時に洗浄する。上述の電気めっき装置の洗浄後、電気めっき装置を用いて基板を電気めっきする際には、カソード液タンク200は洗浄液を排出し、電気めっき液を溜めて、カソード室110に電気めっき液を供給する。アノード液タンク300は、洗浄液を排出し、電気めっき液を溜めて、アノード室120に電気めっき液を供給する。
【0023】
本発明では、電気めっき装置を洗浄する際、イオン膜フレーム130の代わりに仕切り板400を用いてカソード室110とアノード室120とを分離し、この2つの室を個別に洗浄する。また、電気めっき室100を洗浄した後、アノード室120内およびアノード室120の側壁に設けられた液体流入路111内の残留洗浄液を排出管を用いて排出することにより、電気めっき室の洗浄後に残留洗浄液が無いので、電気めっき液の調製工程において電気めっき液のイオン濃度比に対する残留洗浄液の影響が排除される。
【0024】
結論として、本発明は、上記の実施形態および関連図を通じて関連技術を具体的かつ詳細に開示しており、当業者がそれに応じて実施することができる。しかしながら、上記の説明は本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義される。また、本明細書における様々な詳細は、本発明の精神から逸脱することなく、異なる観点や用途に基づいて、様々な方法で修正または変更することができる。
【国際調査報告】