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特表2024-542876ウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-15
(54)【発明の名称】ウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
H01L21/304 642D
H01L21/304 642E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024558167
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 CN2022130779
(87)【国際公開番号】W WO2023066406
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128152
【氏名又は名称】杭州▲衆▼硅▲電▼子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】徐 梟宇
(72)【発明者】
【氏名】楊 淵思
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AA03
5F157AB03
5F157AB13
5F157AB34
5F157AB91
5F157BB02
5F157BB73
5F157CF02
5F157CF42
(57)【要約】
本発明は、ウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置を開示し、洗浄槽と、洗浄槽内に平行に設けられ、かつ駆動ユニットの駆動により自身の中心線の周りを周方向に回転可能であり、長さが60mm~350mmである第1主動軸および第2主動軸と、を含む。第1主動軸上に長さ方向に沿って少なくとも2つの第1係止溝が設けられ、第2主動軸上に長さ方向に沿って少なくとも2つの第2係止溝が設けられ、当該第2係止溝は第1係止溝に対応して設けられる。複数枚のウェハがそれぞれ第1係止溝と第2係止溝との連係により載置可能であり、第1主動軸および第2主動軸はウェハの中心軸の両側にそれぞれ位置するように構成され、第1主動軸および第2主動軸は同じ方向に回転し、複数枚のウェハを同時に摩擦駆動して洗浄を実現することができる。本発明による洗浄槽は、複数枚のウェハを置いて同時に洗浄することができ、同等の洗浄効率を確保することを前提として、洗浄槽の占有面積を最小化してウェハ洗浄の効果の整合性を確保する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置であって、内部に洗浄液およびメガソニック発生装置(31)を有する洗浄槽(3)と、前記洗浄槽(3)内に平行に設けられ、かつ駆動ユニット(4)の駆動により自体の中心線の周りを周方向に回転可能な第1主動軸(1)および第2主動軸(2)と、を含み、
前記第1主動軸(1)および前記第2主動軸(2)は、60mm~350mmの長さを有し、
前記第1主動軸(1)には、長さ方向に沿って少なくとも2つの第1係止溝(11)が設けられ、前記第2主動軸(2)には、長さ方向に沿って少なくとも2つの第2係止溝(21)が設けられ、前記第2係止溝(21)は前記第1係止溝(11)に対応して設けられ、
複数枚のウェハ(5)が、それぞれ前記第1係止溝(11)と前記第2係止溝(21)との連係によって載置可能であり、かつ前記第1主動軸(1)と前記第2主動軸(2)とが、それぞれ前記ウェハ(5)の中心軸の両側に位置するように構成され、
前記第1主動軸(1)と前記第2主動軸(2)は同じ方向に回転し、複数枚の前記ウェハ(5)を同時に摩擦駆動して回転させ、洗浄を実現することができる、
ことを特徴とするウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項2】
少なくとも2つの位置決め溝(63)が設けられた従動軸(6)をさらに含み、前記位置決め溝(63)と前記第1係止溝(11)、前記第2係止溝(21)は同一の垂直面内に位置し、前記ウェハ(5)のエッジ部は位置決め溝(63)内に落ちる、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項3】
前記従動軸(6)が、前記ウェハ(5)の下方に位置し、かつ前記ウェハ(5)の中心軸からずれて配置されるように構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項4】
前記位置決め溝(63)の内壁と前記ウェハ(5)との間に、隙間が形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項5】
前記位置決め溝(63)の側面は、前記ウェハ(5)と接触することにより、前記従動軸(6)を回転させ、前記従動軸(6)は、回転数検出ユニット(64)に外接してウェハ(5)の回転速度をモニターし、前記位置決め溝(63)の底面と前記ウェハ(5)との間に隙間がある、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項6】
前記第1主動軸(1)と前記第2主動軸(2)の回転速度は同じである、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項7】
前記第1主動軸(1)および/または前記第2主動軸(2)の一端は、前記洗浄槽(3)の側壁に接続され、その他端は、前記駆動ユニット(4)に接続され、あるいは、前記第1主動軸(1)および/または前記第2主動軸(2)の一端は、前記洗浄槽(3)内に宙に浮いた状態で設けられ、その他端は、前記駆動ユニット(4)に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項8】
前記従動軸(6)は、第1軸体(61)と第2軸体(62)を含み、前記第1軸体(61)と前記第2軸体(62)は、同軸に設けられ、かつ両者の隣り合う一端は、宙に浮いた状態で設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項9】
前記第1主動軸(1)および/または前記第2主動軸(2)は、同軸に設置され、かつそれぞれ前記駆動ユニット(4)によって回転して駆動される左側軸体と右側軸体とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【請求項10】
前記左側軸体と前記右側軸体の回転速度が異なる、
ことを特徴とする請求項9に記載のウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路チップの製造技術分野に属し、特にウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各プロセスユニットの洗浄機能は、ウェハ上の研磨液の残留物や汚れ粒子を除去することであり、メガソニック洗浄ユニット、ブラッシング洗浄ユニット、および乾燥ユニットの3つのプロセスユニットがある。ここで、メガソニック洗浄の原理は、高周波交流電源から高周波振動電流を発生させ、変換器を通して機械的振動波に変換して洗浄媒体に伝搬させることにより、液中にキャビテーションと音波流の2つの現象を発生させ、両現象の合力でウェハ表面に付着した粒子を除去するというものである。メガソニック洗浄は、表面へのダメージが小さく、0.2μm以下の粒子を除去することができる。
【0003】
従来(CN206966220U)では、ウェハを洗浄槽内に置き、複数枚のウェハを仕切板で仕切り、メガソニックで洗浄することが知られている。この態様のウェハは洗浄槽内で静止しており、洗浄の均一性、整合性に劣る。
【0004】
化学機械平坦化(CMP)装置に対して単位時間当たりのスループットに対する要求は、現在、ますます高くなっており、従来の単一溝のモノリシックメガソニック洗浄モードの作業効率は、洗浄の要求を満たさない。スループットを上げるためにモノリシックメガソニック洗浄槽を複数枚置くと、メガソニック洗浄の占める空間が大きくなりすぎるとともに、搬送距離が長くなり、搬送効率が低下し、生産要求に応えられない。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数枚のウェハを同時に洗浄でき、高いスループットを満足し、洗浄の均一性および整合性を確保できるウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置を提供することである。
【0006】
本発明がその技術的課題を解決するために採用する技術手段は以下の通りである。
ウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置であって、
内部に洗浄液およびメガソニック発生装置を有する洗浄槽と、
洗浄槽内に平行に設けられ、かつ駆動ユニットの駆動により自体の中心線の周りを周方向に回転可能な第1主動軸および第2主動軸と、を含む。
【0007】
上記第1主動軸および第2主動軸は、60mm~350mmの長さを有する。
【0008】
上記第1主動軸には、長さ方向に沿って少なくとも2つの第1係止溝が設けられ、上記第2主動軸には、長さ方向に沿って少なくとも2つの第2係止溝が設けられ、当該第2係止溝は、第1係止溝に対応して設けられる。
【0009】
複数枚のウェハが、それぞれ第1係止溝と第2係止溝との連係によって載置可能であり、かつ上記第1主動軸と第2主動軸とが、それぞれウェハの中心軸の両側に位置するように構成される。
【0010】
第1主動軸と第2主動軸は同じ方向に回転し、複数枚のウェハを同時に摩擦駆動して回転させ、洗浄を実現することができる。
【0011】
さらに、少なくとも2つの位置決め溝が設けられた従動軸を含み、当該位置決め溝と第1係止溝、第2係止溝は同一の垂直面内に位置し、ウェハのエッジ部は位置決め溝内に落ちる。
【0012】
本発明の洗浄槽は、複数枚のウェハを置いて同時に洗浄することができ、同等の洗浄効率を確保することを前提として、洗浄槽の占有面積を最小化してウェハ洗浄の効果の整合性を確保する。複数枚のウェハを洗浄する場合、洗浄槽における洗浄液の使用量を節約し、コストを低減することができる。ウェハの移載については、1組のロボットアームを支持して同時に複数枚のウェハを出し入れすることができ、移載がより便利である。
【0013】
さらに、上記従動軸は、ウェハの下方に位置し、かつウェハの中心軸からずれて配置されるように構成される。メガソニック洗浄装置とウェハ5との距離が相対的に短く、洗浄効果がより高い。
【0014】
さらに、上記位置決め溝の内壁とウェハとの間に、隙間が形成される。ウェハの回転に対する摩擦抵抗が小さくなり、位置決め溝がウェハの過度のバタツキを規制することができる。
【0015】
さらに、上記位置決め溝の側面は、ウェハと接触することにより、上記従動軸を回転させ、従動軸は、回転数検出ユニットに外接してウェハの回転速度をモニターし、上記位置決め溝の底面とウェハとの間に隙間がある。ウェハは、ウェハの回転速度のモニターを容易にするために、位置決め溝を介して従動軸を同期して回転させる。位置決め溝の底面がウェハに接触せず、加工精度が低下して加工し易くなる。
【0016】
さらに、上記第1主動軸と第2主動軸の回転速度は同じである。
【0017】
さらに、上記第1主動軸および/または第2主動軸の一端は、洗浄槽の側壁に接続され、その他端は、駆動ユニットに接続され、あるいは、上記第1主動軸および/または第2主動軸の一端は、洗浄槽内に宙に浮いた状態で設けられ、その他端は、駆動ユニットに接続される。
【0018】
さらに、上記従動軸は、第1軸体と第2軸体を含み、当該第1軸体と第2軸体は、同軸に設けられ、かつ両者の隣り合う一端は、宙に浮いた状態で設けられる。
【0019】
さらに、上記第1主動軸および/または第2主動軸は、同軸に設けられ、かつそれぞれ駆動ユニットによって回転して駆動される左側軸体と右側軸体とを含む。第1主動軸の左側軸体と第2主動軸の左側軸体とを連係して1ロットのウェハの回転洗浄に使用し、第2主動軸の左側軸体と第2主動軸の右側軸体とを連係して他ロットのウェハの回転洗浄に使用し、2ロットのウェハの回転は相対的に独立し、回転速度を異ならせることができ、1つの洗浄槽内で2つの異なる洗浄リズムを実現する目的を達成し、洗浄形式をより多様化し、使用の柔軟性を高めることができる。
【0020】
さらに、上記左側軸体と右側軸体の回転速度が異なる。
【0021】
本発明の有益な効果は、洗浄槽に複数枚のウェハを置いて同時に洗浄することができ、同等の洗浄効率を確保することを前提として、洗浄槽の占有面積を最小化してウェハ洗浄の効果の整合性を確保する。より高いスループットの要求を満たす。洗浄槽内でウェハを回転させることで、洗浄の均一性および整合性が悪いという問題を解決した。複数枚のウェハを洗浄する場合、洗浄槽における洗浄液の使用量を節約し、コストを低減することができる。ウェハの移載については、1組のロボットアームを支持して同時に複数枚のウェハを出し入れすることができ、移載がより便利である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態1による配列式メガソニック洗浄装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態1による配列式メガソニック洗浄装置の平面図である。
図3】本発明の実施形態1による配列式メガソニック洗浄装置の横断面図である。
図4】本発明の実施形態1による配列式メガソニック洗浄装置の縦断面図である。
図5】本発明の実施形態1による配列式メガソニック洗浄装置の洗浄槽を除いた斜視図である。
図6】本発明の実施形態2による配列式メガソニック洗浄装置の平面図である。
図7】本発明の実施形態2による配列式メガソニック洗浄装置の横断面図である。
図8】本発明の実施形態2による配列式メガソニック洗浄装置の洗浄槽を除いた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
当業者が本発明の方法をより良く理解するために、以下、本発明の実施形態における図面と合わせて、発明の実施形態における技術的解決手段を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態の一部に過ぎず、全ての実施形態ではない。本発明における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労力を要することなく、得られた全ての他の実施形態は、何れも本発明の請求範囲に属するべきである。
【0024】
実施形態1
ウェハを洗浄するための配列式メガソニック洗浄装置であって、
内部に洗浄液を有し、底部にメガソニック発生装置31を備えた洗浄槽3と、
洗浄槽3内に設けられ、駆動ユニット4の駆動により自体の中心線の周りを周方向に回転可能な、60mm~350mmの軸方向長さを有する第1主動軸1と、
洗浄槽3内に第1主動軸1と平行に設けられ、駆動ユニットにより自体の中心線の周りを周方向に回転可能な、60mm~350mmの軸方向長さを有する第2主動軸2と、を含む。ここで、駆動ユニットは、第1主動軸1の駆動ユニットと共通でも、第1主動軸の駆動ユニットと異なっていてもよい。
【0025】
第1主動軸1には、その長さ方向に沿って少なくとも2つの第1係止溝11が設けられる。
【0026】
第2主動軸2には、その長さ方向に沿って少なくとも2つの第2係止溝21が設けられ、当該第2係止溝21は第1係止溝11に対応して設けられる。ここでの対応は、第1係止溝11と第2係止溝21の数が対応し、かつ位置も対応することを指す。具体的には、洗浄槽3の側壁への第1係止溝11の投影と洗浄槽3の側壁への第2係止溝21の投影とが重なり、または少なくとも部分的に重なることを指す。
【0027】
これにより、2枚以上のウェハ5は、それぞれ第1係止溝11と第2係止溝21との連係によって載置可能であり、かつ上記第1主動軸1と第2主動軸2とは、それぞれウェハ5の中心軸の両側に位置するように構成される。すなわち、各ウェハ5は、それぞれ対応する1組の第1係止溝11と第2係止溝21に載置され、ウェハ5の側壁は、第1係止溝11と第2係止溝21との底壁に接触する。
【0028】
第1主動軸1と第2主動軸2は同じ方向に回転し、摩擦力によってウェハ5を同時に駆動して回転させることができ、これによりウェハ5の回転洗浄が実現される。
【0029】
もちろん、第1係止溝11および第2係止溝21と同じ垂直平面内に位置する少なくとも2つの位置決め溝63が設けられた従動軸6を備えることも可能である。より具体的には、位置決め溝63と第1係止溝11、第2係止溝21とは、数が対応し、位置も対応している。ウェハ5のエッジ部が位置決め溝63内に落ちる。
【0030】
従動軸6は、ウェハ5の下方に位置し、かつウェハ5の中心軸からずれて配置されるように構成されている。したがって、メガソニック洗浄装置31とウェハ5との距離が相対的に短く、洗浄効果がより高い。
【0031】
位置決め溝63の内壁とウェハ5との間に隙間が形成される。このとき位置決め溝63の底壁とウェハ5の側壁との間に隙間があり、位置決め溝63の側壁とウェハ5の表面との間にも隙間がある。
【0032】
もちろん、他の形態では、位置決め溝63の側面がウェハ5の表面に接触して、摩擦力により従動軸6を回転させるが、位置決め溝63の底面とウェハ5との間には隙間がある。このとき、従動軸6は、回転数検出ユニット64に外接しており、従動軸6はウェハ5によって同期して回転するため、従動軸6の回転速度をモニターすることによりウェハ5の回転速度を間接的にモニターすることができる。
【0033】
より具体的には、本実施形態では、図1図5に示すように、第1主動軸1と第2主動軸2は、同じ駆動ユニット4から動力を供給され、言い換えると、第1主動軸1と第2主動軸2の回転速度は同じである。第1主動軸1および第2主動軸2と、駆動ユニット4との接続方式は、モータ直接駆動、ベルト伝動などであってもよく、特に限定されない。
【0034】
かつ第1主動軸1の一端は洗浄槽3の側壁と回転接続し、その他端は駆動ユニット4と接続し、第2主動軸2は第1主動軸1と平行に設けられ、その一端は洗浄槽3の側壁と回転接続し、その他端は駆動ユニット4と接続する。従動軸6は、両端がいずれも洗浄槽3の側壁に接続されている。
【0035】
他の実施形態において、上記構成は、第1主動軸1の一端が駆動ユニット4に接続され、その他端が洗浄槽3の側壁に回転接続されず、洗浄槽3内に宙に浮いた状態で設けられ、第2主動軸2の一端が駆動ユニット4に接続され、その他端が洗浄槽3の側壁に回転接続されず、洗浄槽3内に宙に浮いた状態で設けられ、従動軸6の一端が洗浄槽3の側壁に接続され、その他端が洗浄槽3内に宙に浮いた状態で設けられるように置き換えてもよい。
【0036】
もちろん組み合わせてもよく、すなわち同一の洗浄槽3内に、第1主動軸1の一端が駆動ユニット4に接続され、その他端が洗浄槽3内に宙に浮いた状態で設けられ、第1主動軸1の一端が駆動ユニット4に接続され、その他端が洗浄槽3の側壁に接続され、第2主動軸2の一端が駆動ユニット4に接続され、その他端が洗浄槽3の側壁に回転接続され、第2主動軸2の一端が駆動ユニット4に接続され、その他端が洗浄槽3内に宙に浮いた状態で設けられ、従動軸6の一端が洗浄槽3の側壁に接続され、その他端が洗浄槽3内に宙に浮いた状態で設けられ、従動軸6の両端がいずれも洗浄槽3の側壁に接続され、第1主動軸1と第2主動軸2は同一の駆動ユニット4によって駆動され、第1主動軸1と第2主動軸2は異なる駆動ユニット4によって駆動され、従動軸6を設置せず、この9つの特徴の間は任意に組み合わせることができ、制限されない。3枚のウェハ5は、第1主動軸1上の3つの第1係止溝11と、第2主動軸2上の3つの第2係止溝21との間にそれぞれ係止され、第1主動軸1と第2主動軸2とが同じ方向に回転する場合、3枚のウェハ5は同時に回転し、回転と同時に洗浄が行われる。
【0037】
図4に示すように、従動軸6は、ウェハ5の下方で、第1主動軸1と第2主動軸2との間に位置し、かつウェハ5の中心軸からずれている。したがって、従動軸6がウェハ5の中心軸に位置することに対して、第1主動軸および第2主動軸の間の距離を最大にし、ウェハ5の安定性を確保した上で、洗浄槽3の底部のメガソニック洗浄装置31とウェハ5との間の距離を比較的最短にすることができ、洗浄効果をより良好にすることができる。
【0038】
ウェハ洗浄の効果の整合性を確保するためには、各洗浄槽3内の洗浄液における薬液毎に複雑な閉ループの流量制御を行って洗浄液の配合比を精密に確保する必要があり、同一の洗浄槽3で複数枚のウェハ5を洗浄することにより、各ウェハ5が同じ配合比の洗浄液にあることを確保することができ、洗浄の整合性を確保し、液体配合コストを低減することができる。また、1つの洗浄槽3に複数枚のウェハ5と複数の洗浄槽とを収容し、1槽に1枚のウェハを収容する場合に比べて、洗浄液の総容積が小さい。一つの洗浄槽3に複数枚のウェハ5が配置され、各ウェハ5の間隔が小さく、1組のロボットアームを支持して同時に複数枚のウェハ5を出し入れすることができる。
【0039】
実施形態2
図6図8に示すように、本実施形態と実施形態1との相違点は、第1主動軸1が同軸に配置された左側軸体12と右側軸体13を含み、両者の隣り合う一端が宙に浮いた状態で設けられ、第2主動軸2が同軸に配置された左側軸体22と右側軸体23を含み、両者の隣り合う一端が宙に浮いた状態で設けられ、第1主動軸1の左側軸体12と第2主動軸2の左側軸体22が同一の駆動ユニット4により同期回転して駆動され、第1主動軸1の右側軸体13と第2主動軸2の右側軸体23が他の駆動ユニット4により同期回転して駆動される点である。
【0040】
したがって、第1主動軸1の左側軸体12と右側軸体13の回転速度は同じでなくてもよく、第2主動軸2の左側軸体22と右側軸体23の回転速度は同じでなくてもよい。
【0041】
従動軸6は、同軸に配置された第1軸体61と第2軸体62とからなり、第1軸体61と第2軸体62の隣り合う一端が宙に浮いた状態で設けられる。
【0042】
1ロットのウェハ5は、第1主動軸1の左側軸体12の第1係止溝11と、第2主動軸2の左側軸体22の第2係止溝21との間に置かれると同時に、第1軸体61上の位置決め溝63に連係して回転洗浄を行う。
【0043】
別のロットのウェハ5は、第1主動軸1の右側軸体13の第1係止溝11と、第2主動軸2の右側軸体23の第2係止溝21との間に置かれると同時に、第2軸体62上の位置決め溝63に連係して回転洗浄を行う。
【0044】
したがって、2ロットのウェハ5は、それぞれ異なる駆動ユニット4によって回転して駆動されて洗浄され、回転洗浄の速度は、異なってもよく、相対的に独立した洗浄リズムを形成し、異なる洗浄要求に対応する。
【0045】
もちろん、第1主動軸1を左側軸体12と右側軸体13に、第2主動軸2を左側軸体22と右側軸体23に、従動軸6を第1軸体61と第2軸体62にそれぞれ分けたが、これら3つの特徴は実施形態1における9つの特徴と任意に組み合わせることができ、限定されるものではない。
【0046】
上記の具体的な実施形態は、本発明を解釈して説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本発明の精神や特許請求の範囲により請求される範囲内で、本発明に対して行われる任意の修正や変更は、何れも本発明の請求範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】