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特表2024-542885動物制御装置及びそれを含む動物制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-18
(54)【発明の名称】動物制御装置及びそれを含む動物制御システム
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20241111BHJP
   B68B 1/13 20060101ALI20241111BHJP
   A01K 15/04 20060101ALI20241111BHJP
   A01K 29/00 20060101ALI20241111BHJP
   G01P 15/00 20060101ALI20241111BHJP
   G01P 3/00 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
A01K15/02 Z
B68B1/13
A01K15/04 Z
A01K29/00 A
G01P15/00 F
G01P3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532897
(86)(22)【出願日】2023-01-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 KR2023000836
(87)【国際公開番号】W WO2023153664
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】10-2022-0017650
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524206681
【氏名又は名称】キム デソン
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】キム デソン
(57)【要約】
動物制御装置及びそれを含む動物制御システムが提供される。前記動物制御装置は、動物の動きを感知するセンサと、動物の視野を遮るように配置され、前記センサで感知した信号に応じて光透過率が制御される視野遮断器とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の動きを感知するセンサと、
動物の視野を遮るように配置され、前記センサで感知した信号に応じて光透過率が制御される視野遮断器とを含む、動物制御装置。
【請求項2】
前記センサは、速力センサを含んで動物の移動速力を測定し、
前記動物の移動速力が基準値以上または超えた場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限する、請求項1に記載の動物制御装置。
【請求項3】
前記センサは、
測定された速力が基準値以上または超えた場合、視野遮断器の光透過率を減少させる第1ステップと、
前記第1ステップから所定時間が経過した後に再び測定された速力が前記基準値以上または超えた場合、前記視野遮断器の光透過率をさらに減少させるステップと、
前記第1ステップから所定時間が経過した後に再び測定された速力が前記基準値未満または以下である場合、前記視野遮断器の光透過率を増加させるステップと、を含む方法を行うように構成された、請求項2に記載の動物制御装置。
【請求項4】
前記センサは、
測定された速力が第1基準値以上または超えた場合、視野遮断器の光透過率を減少させる第1ステップと、
第1ステップの後に再び測定された速力が、前記第1基準値よりも大きい第2基準値以上または超えた場合、前記視野遮断器の光透過率をさらに減少させるステップと、を含む方法を行うように構成された、請求項2に記載の動物制御装置。
【請求項5】
前記センサは、互いに異なる位置に付着された第1センサ及び第2センサを含み、
前記第1センサ及び前記第2センサは、相互間の位置を感知し、
前記第1センサと前記第2センサとの間に基準値以上のレベル差が発生した場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限する、請求項1に記載の動物制御装置。
【請求項6】
前記視野遮断器は、互いに独立して光透過率の制御が可能な複数の領域に区画され、
前記第1センサと前記第2センサとの間に基準値以上のレベル差が発生した場合、前記視野遮断器は、動物の視野の下部の一部を除いた残りの領域の視野を完全に遮断する、請求項5に記載の動物制御装置。
【請求項7】
前記センサと外部の基準センサとの距離情報に基づいて、前記視野遮断器の光透過率を制御するように構成された、請求項1に記載の動物制御装置。
【請求項8】
前記センサは傾きセンサを含み、
前記センサが測定した傾きが基準値以上である場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限する、請求項1に記載の動物制御装置。
【請求項9】
前記センサは位置感知センサを含み、
前記センサが測定した位置が、予め設定された許容領域外である場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限する、請求項1に記載の動物制御装置。
【請求項10】
前記視野遮断器は、互いに独立して光透過率の制御が可能な複数の領域に区画され、
前記センサが前記許容領域の一側に外れた場合、前記視野遮断器は、動物の視野の他側の一部を除いた残りの領域の視野を完全に遮断し、
前記センサが前記許容領域の他側に外れた場合、前記視野遮断器は、動物の視野の一側の一部を除いた残りの領域の視野を完全に遮断する、請求項9に記載の動物制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物の制御装置及びそれを含む動物制御システムに関する。
【0002】
詳細には、センサを用いて動物、例えば、乗馬用馬を制御する装置及びそのシステムに関し、より詳細には、馬が興奮する突発的な状況でセンサを用いてその状況を感知し、馬を制御する装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
馬(horse)は、人に非常に重要な家畜の一つである。はるか昔は人の食糧のための狩猟の対象に過ぎなかったが、穏やかな気性を有しているので、人が飼い慣らしやすいながらも、力と持久力が良いので、乗用・輓用・駄用などに利用し、最近は主に乗馬などのレジャースポーツ用として利用されている家畜である。
【0004】
馬は、反復学習を通じて訓練が可能な程度の知能を有している。反面、馬は臆病なので興奮しやすい気性を有しているため、人の意図通りに制御可能な馬を訓練することは非常に重要なことである。また、十分に訓練された馬であっても、突発的な状況が発生する場合、馬が非常に興奮してコントロールできない場合が多い。また、馬は、序列意識が強いため、馬に乗った騎手又は騎乗者との序列整理が訓練されていない場合、コントロールが不可能となり得、この場合、馬に乗った騎乗者(又は騎手)などに大きな危険をもたらすこともある。
【0005】
一方、乗馬は、貴族の趣味と考えられていたが、最近になって、国民の所得増大に伴って一般の人が趣味で乗馬を習い始めることによって大衆化されている。これによって、乗馬の初心者でも十分に乗れるほどによく訓練された乗馬用馬の需要が増えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
馬の家畜化は西暦紀元前2,500年頃と推測されている。このように、人は、はるか昔から馬の有用性を認識し、馬を家畜化してきている。しかし、昔から人が馬を飼い慣らす方法は、純粋に反復学習に頼っており、そのため、馬を訓練させる期間がかなり長くかかる方である。このような理由から、よく訓練された馬は非常に高価で取引されている実情である。
【0007】
そのため、馬を訓練することは容易でないだけでなく、よく訓練された馬であっても、前述のように、馬の基本的な気性により、すなわち、突発的な状況で興奮したり、馬に乗った騎乗者を主人として認識できず事故につながる場合が時々ある。また、乗馬中に発生する落馬事故は、大きな負傷につながる場合が多い。
【0008】
特に、専門騎手ではなく、スポーツ又は体験の一環として乗馬を始めようとする一般の人、すなわち、騎乗者が、興奮した馬を制御することは不可能であるため、乗馬スポーツの進入障壁を高め、乗馬スポーツを危険なものとして認識させる主な要因となっている。このような観点から、よく訓練された馬を育て、一般の人がスポーツとして訓練された馬に乗ったとき、突発的な状況で馬を制御するための安全装置が切実に要求される。
【0009】
馬が興奮したときに取る行動は、大きく3つに区分できる。第一は、馬が突然疾走することであり、第二は、馬の立ち上がり行動である。最後に、第三は、騎乗者などの指示に従わずに経路を離脱することである。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、馬が興奮したり、騎手又は騎乗者の指示に従わない場合に馬を制御する装置を提供することである。
【0011】
本発明が解決しようとする他の課題は、馬が興奮したり、騎手又は騎乗者の指示に従わない場合に馬を制御する装置を用いた馬の制御システムを提供することである。
【0012】
本発明が解決しようとする更に他の課題は、馬が興奮したり、騎手又は騎乗者の指示に従わない場合に馬を制御する方法を提供することである。
【0013】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するための本発明の一実施例に係る動物制御装置は、動物の動きを感知するセンサと、動物の視野を遮るように配置され、前記センサで感知した信号に応じて光透過率が制御される視野遮断器とを含む。
【0015】
前記センサは、速力センサを含んで動物の移動速力を測定することができる。
【0016】
ここで、前記動物の移動速力が基準値以上または超えた場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限することができる。
【0017】
また、前記センサは、測定された速力が基準値以上または超えた場合、視野遮断器の光透過率を減少させる第1ステップと、前記第1ステップから所定時間が経過した後に再び測定された速力が前記基準値以上または超えた場合、前記視野遮断器の光透過率をさらに減少させるステップと、前記第1ステップから所定時間が経過した後に再び測定された速力が前記基準値未満または以下である場合、前記視野遮断器の光透過率を増加させるステップと、を含む方法を行うように構成されてもよい。
【0018】
または、前記センサは、測定された速力が第1基準値以上または超えた場合、視野遮断器の光透過率を減少させる第1ステップと、第1ステップの後に再び測定された速力が、前記第1基準値よりも大きい第2基準値以上または超えた場合、前記視野遮断器の光透過率をさらに減少させるステップと、を含む方法を行うように構成されてもよい。
【0019】
いくつかの実施例において、前記センサは、互いに異なる位置に付着された第1センサ及び第2センサを含むことができる。
【0020】
ここで、前記第1センサ及び前記第2センサは、相互間の位置を感知し、前記第1センサと前記第2センサとの間に基準値以上のレベル差が発生した場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限することができる。
【0021】
ここで、前記視野遮断器は、互いに独立して光透過率の制御が可能な複数の領域に区画され、前記第1センサと前記第2センサとの間に基準値以上のレベル差が発生した場合、前記視野遮断器は、動物の視野の下部の一部を除いた残りの領域の視野を完全に遮断することができる。
【0022】
また、前記センサは、互いに異なる位置に付着された第1センサ及び第2センサを含み、前記第1センサ及び前記第2センサは、それぞれ傾きセンサを含むことができる。
【0023】
ここで、前記第1センサが測定した傾きと前記第2センサが測定した傾きとの間に基準値以上の差が発生した場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限することができる。
【0024】
いくつかの実施例において、前記センサは傾きセンサを含むことができる。
【0025】
ここで、前記センサが測定した傾きが基準値以上である場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限することができる。
【0026】
いくつかの実施例において、前記センサは位置感知センサを含み、前記センサが測定した位置が、予め設定された許容領域外である場合、前記視野遮断器の光透過率を減少させて動物の視野を制限することができる。
【0027】
ここで、前記視野遮断器は、互いに独立して光透過率の制御が可能な複数の領域に区画され、前記センサが前記許容領域の一側に外れた場合、前記視野遮断器は、動物の視野の他側の一部を除いた残りの領域の視野を完全に遮断することができる。
【0028】
また、前記センサが前記許容領域の他側に外れた場合、前記視野遮断器は、動物の視野の一側の一部を除いた残りの領域の視野を完全に遮断することができる。
【0029】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明に含まれている。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施例によれば、馬が特定の行動を取る場合、馬の視野を少なくとも部分的に遮断することで、馬を制御し、興奮を静めることができるように誘導することができる。
【0031】
本発明の実施例による効果は、以上で例示された内容によって制限されず、さらに様々な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施例に係る動物制御装置を着用した馬の模式図である。
図2】本発明の一実施例に係る動物制御装置を着用した馬の模式図である。
【0033】
図3図1の実施例に係る動物制御装置の構成を説明するための図である。
【0034】
図4】本発明の第1実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。
【0035】
図5図4の実施例の動物制御装置のプロセッサの光透過率制御アルゴリズムを示した図である。
【0036】
図6】本発明の第2実施例に係る動物制御装置のプロセッサの光透過率制御アルゴリズムを示した図である。
【0037】
図7】本発明の第3実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。
【0038】
図8図7の実施例の視野遮断器の構成を説明するための図である。
【0039】
図9】本発明の第4実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。
【0040】
図10】本発明の第5実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。
【0041】
図11図10の実施例の視野遮断器の構成を説明するための図である。
【0042】
図12】本発明の第6実施例に係る動物制御装置の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明らかになるであろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現可能であり、単に実施例は、本発明の開示が完全になるようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。すなわち、本発明が提示する実施例には、様々な変更が加えられ得る。後述する実施例は、実施形態に対して限定しようとするものではなく、これらに対するすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0044】
他に定義されなければ、本明細書で使用されるすべての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が共通して理解できる意味として使用され得る。また、一般に使用される辞書に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的又は過度に解釈されない。
【0045】
本明細書において、「及び/又は」は、言及されたアイテムのそれぞれ及び1つ以上のすべての組み合わせを含む。また、単数形は、文句で特に言及しない限り、複数形も含む。本明細書で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含む~(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。「~」を使用して示した数値範囲は、その前後に記載された値をそれぞれ下限と上限として含む数値範囲を示す。「約」又は「およそ」は、その後に記載された値又は数値範囲の20%以内の値又は数値範囲を意味する。
【0046】
図示された構成要素の大きさ、厚さ、幅、長さなどは、説明の便宜及び明確性のために誇張又は縮小し得るので、本発明が図示された形態に制限されるものではない。
【0047】
空間的に相対的な用語である「上(above)」、「上部(upper)」、「上(on)」、「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」などは、図示されているように、一つの素子又は構成要素と他の素子又は構成要素との相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図示されている方向に加え、使用時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図示されている素子をひっくり返す場合、他の素子の「下(below又はbeneath)」と記述された素子は、他の素子の「上(above)」に位置し得る。したがって、例示的な用語である「下」は、下と上の方向をすべて含むことができる。
【0048】
以下、添付の図面を参照して、本発明について詳細に説明する。
【0049】
図1及び図2は、本発明の一実施例に係る動物制御装置を着用した馬の模式図である。図3は、図1の実施例に係る動物制御装置の構成を説明するための図である。図4は、本発明の第1実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。図5は、図4の実施例の動物制御装置のプロセッサの光透過率制御アルゴリズムを示した図である。
【0050】
図1乃至図5を参照すると、本実施例に係る動物制御装置11は、動物の動きを感知するセンサ201、及びセンサ201によって制御される視野遮断器100を含む。本発明に係る動物制御装置11は、動物を訓練又は調練したり、コントロールするのに使用されてもよい。但し、本発明がこれに制限されるものではない。
【0051】
以下において、動物制御装置11の制御対象が馬である場合を例として説明するが、本発明がこれに制限されるものではなく、本発明によって制御可能な様々な動物が対象となってもよい。例えば、本発明は、ロバ、羊、ヤギなどの家畜に適用されるか、または、必要に応じてオオカミ、トラなどの猛獣、または、必要に応じて犬、猫、ウサギなどのペットに使用されてもよい。
【0052】
視野遮断器100は、動物の眼球などを遮るように配置され、動物の視野上に置かれ得る。例えば、視野の半径が約300度以上である馬に適用される場合、当該視野を全てカバーするように配置され得る。視野遮断器100は、動物の頭上などに被せられるマスクと一体に結合されて構成されてもよいが、本発明がこれに制限されるものではない。他の実施例において、視野遮断器100は、めがねのような形態で提供されるか、または従来の遮眼革などのマスクと着脱可能な付属の形態で提供されてもよい。
【0053】
視野遮断器100は、電気的信号に応じて、透過する光の量、すなわち、光透過率を制御可能な構成であり得る。例えば、視野遮断器100は、液晶レンズなどを含むことができる。液晶レンズは、電気的信号に応じて挙動する液晶(liquid crystal)を含むことで、光透過率を制御することができる。例えば、液晶の初期配列及び種類に応じて、TN(Twisted Nematic)型液晶、STN(Super Twisted Nematic)型液晶、高分子分散型液晶(PDLC、Polymer Dispersed Liquid Crystal)などが使用されてもよい。いくつかの実施例において、液晶レンズは、多数の領域PXに区画された状態であってもよい。これを通じて、当該領域PX別に独立して光透過率を制御することもできる。領域PXは、画素又はピクセル(pixel)のように独立して制御される領域を意味することができる。
【0054】
但し、本発明がこれに制限されるものではなく、後述するセンサ201によって提供される電気的信号に反応して全体、または一部分(即ち、一部の領域PX)の光透過率を変更可能であり、高い光透過率を付与するか、または光透過率を実質的に遮断することができ、これを通じて、対象動物の視野を選択的に確保、または遮断、または部分的に遮断し得る構成であれば構わない。他の実施例において、視野遮断器100は、電気的信号に応じて遮断膜が移動して物理的に動物の視野を遮断できる装置であってもよい。
【0055】
視野遮断器100の最初の光透過率は、約90%以上、または約91%以上、または約92%以上、または約93%以上、または約94%以上、または約95%以上、または約96%以上、または約97%以上、または約98%以上、または約99%以上、または100%であってもよい。前記‘最初’とは、視野遮断器100の電源が遮断された状態、または別途の信号が印加されていない状態を意味する。
【0056】
センサ201は、対象動物の動きを感知することができる。例示的な実施例において、センサ201は、対象動物に付着されて対象動物の速力(speed)、例えば、瞬間速力を測定する速力センサであってもよい。センサ201は、鞍などに付着されて動物の移動と共に移動することができるが、本発明がこれに制限されないことは勿論である。
【0057】
センサ201は、センシングモジュール231及びプロセッサ221を含むことができる。センシングモジュール231は、特有の方式により所望の状態を感知するモジュールを意味し、プロセッサ221は、センシングモジュール231の測定結果に基づいて所定のアルゴリズムを行い、その結果、出力した信号を視野遮断器100に送ることができる。プロセッサ221は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、または本技術分野で公知された任意の形態のプロセッサを含んで構成されてもよい。センサ201と視野遮断器100は、有線又は無線で通信することができる。但し、本発明がこれに制限されるものではなく、センサ201と別個にプロセッサが提供されることもできる。すなわち、プロセッサは、センサ201(又はセンサモジュール)と視野遮断器100の制御部として機能することができる。以下で説明する制御方法は、プロセッサ又は制御部によって行われるものと理解できる。例えば、センサ又はセンサモジュールの測定結果に基づいて、視野遮断器の光透過率を減少、増加、または維持させることができる。すなわち、センサ又はセンサモジュールの測定結果と基準値とを比較して、視野遮断器の光透過率を制御することができる。
【0058】
例示的な実施例において、センシングモジュール231は、馬の移動速力を感知し、プロセッサ221は、測定された馬の速力と所定の基準速力とを比較し、測定された馬の速力が前記基準速力よりも大きい場合、視野遮断器100の光透過率を下げることができる。反面、測定された馬の速力が前記基準速力よりも小さい場合、視野遮断器100の光透過率を再び高めることができる。
【0059】
例えば、前記基準速力は、約30km/h、または約32km/h、または約34km/h、または約36km/h、または約38km/h、または約40km/hであってもよい。馬が前記基準速力未満の速度で移動する場合、視野遮断器100は光を十分に透過させ、馬の視野を制限しないことができる。反面、馬が前記基準速力を超える速度で移動する場合、視野遮断器100は光透過率を減少させることができる。前記光透過率の減少は、漸進的または連続的になされてもよい。
【0060】
具体的には、第1光透過率を設定する(S110)。第1光透過率は、前述した最初の状態での視野遮断器100の光透過率を意味することができる。
【0061】
馬が移動するに伴い、センサ201は、馬の速力を測定し(S120)、馬の速力が基準速力を超えた、例えば、35km/hを超えた場合、視野遮断器100の光透過率は第2光透過率に変更され得る(S130)。第2光透過率は、第1光透過率よりも低い程度であり得る。例えば、第1光透過率は約99%であり、第2光透過率は約50%であってもよいが、本発明がこれに制限されないことは勿論である。前記光透過率の変化は、連続的に漸進的になされるか、または非連続的に漸進的になされてもよい。
【0062】
馬の視野上に置かれた視野遮断器100の光透過率が低下することによって、馬の視野は暗くなり得、馬は、周辺環境の変化によって興奮を静め、速力又は速度を下げることを期待することができる。
【0063】
反面、馬の速力が基準速力を超えていない状態である場合、第1光透過率をそのまま維持し、センサ201又はプロセッサ221は、馬の速力と基準速力とを比較するステップを、所定の時間差を置いて繰り返して行うことができる。
【0064】
視野遮断器100の光透過率が第2光透過率に設定された後、所定時間を待機または遅延するステップ(S135)をさらに含むことができる。馬が基準速力を超えて視野遮断器100の光透過率が変化し(S130)、これによって興奮が多少静まっても、即座に基準速力以下に速力が変化しないことがある。したがって、所定時間を待機した後、次のステップを行うように構成することができる。前記所定時間は、約5秒、または約6秒、または約7秒、または約8秒、または約9秒、または約10秒、または約15秒、または約20秒であってもよい。
【0065】
その次に、再び、センサ201は馬の速力を測定する(S140)。そして、馬の速力が依然として基準速力を超えた状態、すなわち、35km/hを超えていると感知した場合、視野遮断器100の光透過率は第3光透過率に変更され得る(S150)。第3光透過率は、第2光透過率よりも低い程度であり得る。例えば、第3光透過率は、約10%、または約5%、または約1%、または0%、すなわち、完全に光透過が遮断された状態であってもよい。
【0066】
視野遮断器100が第2光透過率になって十分に暗くなったにもかかわらず、馬が落ち着かずに依然として速い速力で移動する場合、視野をさらに暗く変更することができる。例えば、視野を完全に遮断して移動を強制的に止めることができる。
【0067】
反面、視野遮断器100が第2光透過率になって暗くなった後、馬の速力が基準速力以下に減少したことが測定された場合、光透過率を増加させることができる。例えば、視野遮断器100は、最初の状態である第1光透過率に変更され得る。
【0068】
いくつかの実施例において、馬の速力が基準速力以下であると判断(S140)されても、第1光透過率への変更は、所定の時間を待機した後(S145)に行われ得る。馬が興奮した状態では、速力の増減が繰り返され得る。したがって、馬の速力が基準速度以下に減少した後、十分な時間、例えば、約10秒、または11秒、または約12秒、または約13秒、または約14秒、または約15秒、または約16秒、または約17秒、または約18秒、または約20秒、または約25秒、または約30秒が経過した後、視野遮断器100が最初の光透過率に戻るように構成することができる。
【0069】
前述したように、突発的な状況、例えば、馬が興奮した場合に、馬に乗った騎手又は騎乗者としては馬をコントロールする方法が思うようにならないことがある。したがって、本実施例のように、騎乗者などが馬を落ち着かせるための行動を別途に取らなくても、馬の動きをセンサ201を用いて感知し、これに基づいて視野遮断器100の光透過率を制御することによって、馬の興奮を静めることができる。特に、視野にとりわけ敏感な馬のような動物の場合、本実施例のような構成を採択して効果的に落ち着かせることができる効果がある。
【0070】
また、訓練用馬などの場合、馬の速度が制限的である必要がある。馬に乗った人が専門騎手ではないため、およそ10km/h~20km/hの間の速力で移動することが好ましい。したがって、本実施例のように、速力情報に基づいて視野遮断器100を制御することが非常に効果的である。
【0071】
それだけでなく、馬は、繰り返して行うことによって行動を学習できるレベルの知能を有しており、速力と視野遮断器100の光透過率との相関関係を学習させて馬を訓練させることができる。例えば、所定速力以上で走る場合、視野が暗くなることを馬に学習させ、訓練用馬が所定基準以上では走らないように学習させることができる。
【0072】
図示していないが、他の実施例において、センサ201は、対象動物に付着されて対象動物の加速度、例えば、瞬間加速度又は平均加速度を測定する加速度センサであってもよい。例えば、センサ201のセンシングモジュール231は、馬の加速度を感知し、プロセッサ221は、測定された馬の加速度と所定の基準加速度とを比較し、測定された馬の加速度が前記基準加速度よりも大きい場合、視野遮断器100の光透過率を下げることができる。反面、測定された馬の加速度が前記基準加速度よりも小さい場合、視野遮断器100の光透過率を再び高めることができる。
【0073】
以下、本発明の他の実施例について説明する。但し、前述した第1実施例に係る動物制御装置と同一又は類似に理解され得る構成についての説明は省略し、これは、添付の図面から、本技術分野に属する通常の技術者に容易に理解され得る。
【0074】
図6は、本発明の第2実施例に係る動物制御装置のプロセッサの光透過率制御アルゴリズムを示した図である。
【0075】
図6を参照すると、本実施例に係る動物制御装置は、前述した第1実施例と同様に、動物の速力(又は速度)、または加速度などを測定する速力センサを備えるものの、プロセッサを介したアルゴリズムが異なる点が、図5などの実施例に係る動物制御装置11と異なる点である。
【0076】
具体的には、本実施例に係る動物の制御方法は、第1基準速力及び第2基準速力を含んで構成され得る。
【0077】
例示的な実施例において、第1光透過率を設定する(S210)。第1光透過率については前述したので、重複説明は省略する。
【0078】
馬が移動するに伴い、センサは、馬の速力を測定し(S220)、馬の速力が第1基準速力を超えた、例えば、35km/hを超えた場合、視野遮断器の光透過率を第2光透過率に変更することができる(S230)。第2光透過率については前述したので、重複説明は省略する。
【0079】
反面、馬の速力が第1基準速力を超えていない状態である場合、第1光透過率をそのまま維持し、センサ又はプロセッサは、馬の速力と第1基準速力とを比較するステップを、所定の時間差を置いて繰り返して行うことができる。
【0080】
視野遮断器の光透過率が第2光透過率に設定された後、センサは、馬の速力を依然として測定し、馬の速力が第2基準速力を超えていると測定した場合(S240)、視野遮断器の光透過率を第3光透過率に変更することができる(S250)。第2基準速力は、第1基準速力に比べてさらに大きい速力であり得る。例えば、第2基準速力は、約38km/h、または約40km/h、または約42km/hであってもよい。
【0081】
すなわち、前述した図5の実施例に係る動物制御方法は、一つの基準値及び所定の時間経過を基準として光透過率を制御するのに対し、本実施例に係る動物制御方法は、複数の基準値及びその間の区間を基準として光透過率を制御することに差がある。
【0082】
例えば、馬の速力が第2基準速力よりも小さく(S240)、第1基準速力よりも大きいと判断した場合(S245)、すなわち、馬が第1基準速力と第2基準速力との間の速力、例えば、36km/hで移動する場合、視野遮断器の光透過率は、依然として第2光透過率を維持することができる。
【0083】
他の例を挙げると、馬の速力が、第2基準速力だけでなく第1基準速力よりも小さいと測定された場合(S245)、すなわち、第2光透過率に変更されることによって馬が急激に速度を下げた場合、視野遮断器の光透過率は第1光透過率に変更され得る。
【0084】
図7は、本発明の第3実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。図8は、図7の実施例の視野遮断器の構成を説明するための図である。
【0085】
図7及び図8を参照すると、本実施例に係る動物制御装置12は、センサ202a,202b、及びセンサ202a,202bによって制御される視野遮断器100を含み、センサ202a,202bは、対象動物の立ち上がりなどを感知するセンサであり得る。
【0086】
例えば、センサ202a,202bは、第1位置センサ202a及び第2位置センサ202bを含むことができる。第1位置センサ202aと第2位置センサ202bは、相互間の相対的な位置、具体的には、相互間の相対的な高度又はレベルを測定するセンサであり得る。図7は、第1位置センサ202aを馬の後足に付着し、第2位置センサ202bを馬の鞍に付着した場合を例示しているが、本発明がこれに制限されるものではない。第1位置センサ202a及び第2位置センサ202bは、馬が立ち上がった場合に所定の高度差を誘発できる位置に付着することができる。すなわち、第2位置センサ202bは、馬の前足、または首、または頭上の付近に位置してもよい。
【0087】
他の実施例において、第1位置センサ202a及び第2位置センサ202bは、それぞれジャイロセンサ(gyro sensor)などの傾きセンサの機能を含むか、またはレベルセンサの機能と共に傾きセンサの機能を含むこともできる。前記傾きセンサは、加速度センサ及び/又は角速度センサを含むことができる。第1位置センサ202aと第2位置センサ202bは、相互間の相対的な位置だけでなく、傾きを共に測定することで、馬の立ち上がり姿勢をさらに精密に感知することができる。特に、第1位置センサ202aが馬の後足に付着される場合、馬の後足は地面上に置かれる場合が多いため、馬の立ち上がり行動を正確に測定することができる。例えば、第1位置センサ202aが測定した傾き及び第2位置センサ202bが測定した傾きが所定基準以上、または所定基準を超えた場合、視野遮断器100の光透過率が低下するように構成され得る。
【0088】
前述のように、馬が興奮した場合、立ち上がり行動を取る場合があり、大きな落馬事故は、たいてい馬の立ち上がりによって誘発される場合が多い。特に、馬が立ち上がることにとどまらずに倒れるなどの場合、馬に乗った人が圧死する場合が発生することもある。したがって、特に危険な馬の立ち上がり姿勢が感知される場合、馬の視野を遮断して馬の興奮を静めることができる。
【0089】
本実施例に係るセンサ202a,202bを用いて動物を制御する方法は、前述した図5又は図6と類似しているので、重複説明は省略する。
【0090】
一方、センサ202a,202bを用いて馬の立ち上がりが感知された場合、視野遮断器100は、一部の領域のみの光透過率を変更することができる。例示的な実施例において、動物の視野の下部の一部を除いた残りの領域の視野を遮断することができる。具体的な例を挙げると、馬が立ち上がった場合、馬の上側の視野と外側の視野を遮断して、動物の視野を下側及び内側に集中させることができ、これを通じて、馬を落ち着かせ、地上に足をつけることを誘導することができる。但し、本発明がこれに制限されないことは勿論である。
【0091】
図9は、本発明の第4実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。
【0092】
図9を参照すると、本実施例に係る動物制御装置13は、センサ203、及びセンサ230によって制御される視野遮断器100を含み、センサ203は、対象動物の立ち上がりなどを感知するセンサであり得る。
【0093】
例えば、センサ203は、馬の鞍などに付着されるジャイロセンサなどの傾きセンサであってもよい。センサ203は、加速度センサ及び/又は角速度センサを含むことができる。センサ203は、馬が立ち上がった場合、その傾き又は角速度を感知し、これに基づいて視野遮断器100の光透過率を制御することができる。具体的には、センサ203が測定したその傾きが所定基準以上または超えた場合、視野遮断器100の光透過率が低下するように構成され得る。
【0094】
図10は、本発明の第5実施例に係る動物制御装置の動作を説明するための図である。図11は、図10の実施例の視野遮断器の構成を説明するための図である。
【0095】
図10及び図11を参照すると、本実施例に係る動物制御装置14又は動物制御システム14は、馬に付着されたセンサ204、及びセンサ204によって制御される視野遮断器100を含み、フェンスなどの周辺構造物に付着された基準マーカー300又はビーコンなどをさらに含むことができる。
【0096】
馬、特に訓練用馬や競走用馬、競技用馬、試演用馬などの場合、定められた区域内で移動することが一般的である。すなわち、定められた経路以外の位置に移動する必要がない場合がある。したがって、本実施例に係る動物制御装置14のセンサ204は、馬の動きを感知するものの、具体的には馬の位置を感知するように構成されたものであり得る。
【0097】
例えば、センサ204は、馬の鞍などに付着されて馬と共に移動するものの、フェンスなどの周辺構造物に付着された複数の基準マーカー300と共に連携して、馬が経路を離脱したか否かを判断することができる。具体的には、複数の基準マーカー300は、互いに相互通信して、基準マーカー300を仮想的に接続して具現可能な定められた領域を設定することができ、センサ204が前記仮想の領域外に外れれば、馬が経路を離脱したものと判断することができる。そして、このような情報に基づいて、視野遮断器100の光透過率を変更することができる。
【0098】
他の例を挙げると、センサ204は、GPSなどの位置ベースの測定器であってもよいことは勿論である。
【0099】
一方、センサ204を用いて、馬が基準位置を外れたことが感知された場合、視野遮断器100は、一部の領域のみの光透過率を変更することができる。例示的な実施例において、動物の視野を左側及び右側のうちの一部の視野を遮断することができる。具体的な例を挙げると、馬が経路を一側(例えば、右側)に外れた場合、馬の他側(例えば、左側)の視野を除いた残りの領域の視野を遮断して、動物の視野を他側(例えば、左側)に集中させることができ、これを通じて、馬の左側への移動を誘導することができる。
【0100】
他の例を挙げると、馬が経路を他側(例えば、左側)に外れた場合、馬の一側(例えば、右側)の視野を除いた残りの領域の視野を遮断して、動物の視野を一側(例えば、右側)に集中させることができ、これを通じて、馬の右側への移動を誘導することができる。
【0101】
図12は、本発明の第6実施例に係る動物制御装置の構成を説明するための図である。
【0102】
図12を参照すると、本実施例に係る動物制御装置15又は動物制御システム15は、ユーザ端末400をさらに含むことができる。
【0103】
ユーザ端末400は、視野遮断器100とブルートゥース(登録商標)、NFC、wifiなどを含む無線通信で接続され得る。例えば、ユーザ端末400と視野遮断器100は、固有番号などの識別手段を介して相互間でのみ両方向通信で接続され得る。また、ユーザ端末400と視野遮断器100との間に一定時間の間送受信がないと、通信が切れてタイムアウトが発生し得る。
【0104】
ユーザ端末400は、試乗者の熟練度の状態によって初級、中級、上級に設定できるように、モードを異なって具現することができる。また、ユーザ端末400は、ユーザの性別、身長、体重、年齢などの情報の入力を受けることができ、前述した図5又は図6などの実施例において、基準速力、第1基準速力及び/又は第2基準速力をユーザが任意に設定するように構成され得る。すなわち、本実施例に係る動物制御システムは、ユーザの設定によって危険な突発的な状況を設定可能であり、さらに精密な動物の制御が可能であるという利点がある。
【0105】
例えば、ユーザがある程度熟練した騎手である場合、視野遮断器100を駆動するための基準速力を約40km/h以上に上げることができる。他の例を挙げると、馬の馬場技術を訓練する馬の場合、基準傾きの値を所定基準以上に高く設定し、障害物を跳び越える瞬間に馬の視野が遮断されないように構成することもできる。
【0106】
他の例を挙げると、動物制御システム15は、予めソフトウェアで具現された馬の移動制限区域を設定しておき、ユーザ端末400にこれを認識させることができる。ユーザ端末400は、アプリケーションをインストールし、位置ベースのサービスを用いて現在の自分の位置を表示することができる。そして、ユーザ端末400は、許容された移動制限区域を外れると、視野遮断器100を制御して視野を少なくとも部分的に遮断することができる。
【0107】
また、本発明を応用して、ある基準センサ(又は基準ビーコン)を基準として、動物が制限半径以上に離脱することを防止するように使用することもできる。言い換えると、ある基準センサと、動物制御装置のセンサとの距離に応じて、動物制御装置の視野遮断器の光透過率が増加、減少、または維持されるなど制御されるように構成することができる。この場合、別途のフェンスやリードなどがなくても、動物の行動半径を制限することができる。
【0108】
例示的な実施例において、基準センサと動物制御装置のセンサとが第1距離である場合、視野遮断器は第1光透過率を有するか、または光を完全に遮断することができる。また、前記基準センサと動物制御装置のセンサとが前記第1距離よりも小さい第2距離である場合、視野遮断器は、第1光透過率よりも大きい第2光透過率を有することができる。
【0109】
以上で本発明の実施例を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かる。
【0110】
したがって、本発明の範囲は、以上で例示された技術思想の変更物、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。例えば、本発明の実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができる。そして、このような変形と応用に係る差異点は、添付の特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】