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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-18
(54)【発明の名称】タッチ入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20241111BHJP
   G06F 3/03 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/03 400F
G06F3/041 422
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532908
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 KR2022018274
(87)【国際公開番号】W WO2023101280
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0170886
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513009370
【氏名又は名称】株式会社 ハイディープ
【氏名又は名称原語表記】HiDeep Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】キム,セヨブ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ボンキ
(57)【要約】
本発明は、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる多機能のタッチ入力装置に関する。
本発明の他の実施形態によるタッチ入力装置は、センサ部及び制御部を含み、前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置されて、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含み、前記第1パターンは、前記第1方向に沿って配列された第1aパターンと第1bパターンを含み、前記第2パターンは、前記第1方向に沿って配列された第2aパターンと第2bパターンを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部及び制御部を含み、
前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置されて、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含み、
前記第1パターンは、前記第1方向に沿って配列された第1aパターンと第1bパターンを含み、
前記第2パターンは、前記第1方向に沿って配列された第2aパターンと第2bパターンを含む、タッチ入力装置。
【請求項2】
前記多数の第2パターンの多数の第2aパターンの他端は互いに電気的に連結され、一端は前記第2方向に互いに隣接した2個ずつ電気的に連結されて前記制御部と電気的に連結され、
前記多数の第2パターンの多数の第2bパターンの他端は互いに電気的に連結され、一端は前記第2方向に互いに隣接した2個ずつ電気的に連結されて前記制御部と電気的に連結された、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記センサ部をオブジェクトのタッチ位置をセンシングするためのタッチ駆動/センシングモード、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モード、及び前記スタイラスペンのタッチ位置をセンシングするためのスタイラスセンシングモードのいずれか一つで動作するように制御するものの、
前記タッチ駆動/センシングモードにおいて、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンを介してタッチ感知信号を受信し、
前記アンテナ駆動モードにおいて、前記制御部は、前記多数の第2パターンで前記スタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加し、
前記スタイラスセンシングモードにおいて、前記制御部は、前記多数の第1パターンと前記多数の第3パターンを介して前記スタイラスペンからのペン感知信号を受信する、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項4】
センサ部及び制御部を含み、
前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置されて、一端が前記制御部と電気的に連結され、他端は互いに電気的に連結された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置されて、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含む、タッチ入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記センサ部をオブジェクトのタッチ位置をセンシングするためのタッチ駆動/センシングモード、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モード、及び前記スタイラスペンのタッチ位置をセンシングするためのスタイラスセンシングモードのいずれか一つで動作するように制御するものの、
前記タッチ駆動/センシングモードにおいて、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンを介してタッチ感知信号を受信し、
前記アンテナ駆動モードにおいて、前記制御部は、前記多数の第2パターンで前記スタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加し、
前記スタイラスセンシングモードにおいて、前記制御部は、前記多数の第2パターンと前記多数の第3パターンを介して前記スタイラスペンからのペン感知信号を受信する、請求項4に記載のタッチ入力装置。
【請求項6】
センサ部及び制御部を含み、
前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置されて、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置されて、一端は前記制御部と電気的に連結され他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含む、タッチ入力装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記センサ部をオブジェクトのタッチ位置をセンシングするためのタッチ駆動/センシングモード、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モード、及び前記スタイラスペンのタッチ位置をセンシングするためのスタイラスセンシングモードのいずれか一つで動作するように制御するものの、
前記タッチ駆動/センシングモードにおいて、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンを介してタッチ感知信号を受信し、
前記アンテナ駆動モードにおいて、前記制御部は、前記多数の第4パターンで前記スタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加し、
前記スタイラスセンシングモードにおいて、前記制御部は、前記多数の第1パターンと前記多数の第4パターンを介して前記スタイラスペンからのペン感知信号を受信する、請求項6に記載のタッチ入力装置。
【請求項8】
前記第1及び第2パターンそれぞれは、多数のメインパターン部と多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部の間を連結する連結パターン部とを含み、
前記第1パターンは、内部に前記第2パターンが配置される開口部を有し、
前記第3及び第4パターンそれぞれは、多数のメインパターン部と多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部の間を連結する連結パターン部とを含み、
前記第3パターンは、内部に前記第4パターンが配置される開口部を有し、
前記第1及び第2パターンは、前記第3及び第4パターン上に配置された、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタッチ入力装置。
【請求項9】
前記センサ部が配置される画面の対角の長さは、10インチ以上14インチ以下である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタッチ入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる多機能のタッチ入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューティングシステムの操作のために、多様な種類の入力装置が利用されている。例えば、ボタン(button)、キー(key)、ジョイステック(joystick)、及びタッチスクリーンのような入力装置が利用されている。タッチスクリーンの容易で手軽な操作により、コンピューティングシステムの操作時にタッチスクリーンを有するタッチ入力装置の利用が増加している。また、最近では前記タッチ入力装置の操作時に、スタイラスペンを追加的にさらに利用することができる。
【0003】
図1は、従来のタッチ入力装置内のフレキシブルディスプレイパネル上でスタイラスペン10の位置によってCVA(Capacitance to Voltage Amplifier)の出力電圧(Vout)が変わるのを説明するための概略的な図面である。
【0004】
図1を参照すると、フレキシブルディスプレイパネル上のペン10の位置によりCVAの出力が異なるように出る原因は、感知ライン上でペン10を中心にした両側のインピーダンス(impedance)比率が変わることにある。
【0005】
従来のフレキシブルディスプレイパネルの長軸基準で、メタルメッシュ(Metal Mesh)タッチセンサの抵抗(R)は、約1.2k(ohm)であり、キャパシタ(C)は約250pFである。
【0006】
10個の分散モデル(distributed model)基準で、駆動周波数300kHzではキャパシタ(capacitor)のインピーダンス(impedance)が抵抗より約200倍(120(ohm)vs.1/(2π*300k*25pF)=21k(ohm))より大きい。したがって、キャパシタ(capacitor)が主な原因である。
【0007】
図2は、図1においてペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電流センシング(current sensing)を介して説明するための図面であり、図3は、図1においてペン10の位置によりCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電圧センシング(voltage sensing)を介して説明するための図面である。
【0008】
図2及び図3を参照すると、感知ライン上でペン10の位置により、CVAの出力電圧が異なる。すなわち、感知回路部50側にペン10が近いほどCVAの出力電圧が大きく、感知回路部50側から遠くなるほどCVAの出力電圧が小さくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる多機能のタッチ入力装置を提供することである。
【0010】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、タッチ駆動信号とペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を広げることができるタッチ入力装置を提供することである。
【0011】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、ペン感知信号の減衰を緩和させることができるタッチ入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置は、センサ部及び制御部を含み、前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向も延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向に垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置されて、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含み、前記第1パターンは、前記第1方向に沿って配列された第1aパターンと第1bパターンを含み、前記第2パターンは、前記第1方向に沿って配列された第2aパターンと第2bパターンを含む。
【0013】
ここで、前記多数の第2パターンの多数の第2aパターンの他端は互いに電気的に連結され、一端は前記第2方向に互いに隣接した2個ずつ電気的に連結されて前記制御部と電気的に連結され、前記多数の第2パターンの多数の第2bパターンの他端は互いに電気的に連結され、一端は前記第2方向に互いに隣接した2個ずつ電気的に連結されて前記制御部と電気的に連結されてよい。
【0014】
ここで、前記制御部は、前記センサ部をオブジェクトのタッチ位置をセンシングするためのタッチ駆動/センシングモード、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モード、及び前記スタイラスペンのタッチ位置をセンシングするためのスタイラスセンシングモードのいずれか一つで動作するように制御するものの、前記タッチ駆動/センシングモードにおいて前記制御部は前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンを介してタッチ感知信号を受信し、前記アンテナ駆動モードにおいて前記制御部は前記多数の第2パターンで前記スタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加し、前記スタイラスセンシングモードにおいて前記制御部は前記多数の第1パターンと前記多数の第3パターンを介して前記スタイラスペンからのペン感知信号を受信することができる。
【0015】
本発明の他の実施形態によるタッチ入力装置は、センサ部及び制御部を含み、前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置され、一端が前記制御部と電気的に連結され、他端は互いに電気的に連結された多数の第2パターンと、前記第1方向に垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置され、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含む。
【0016】
ここで、前記制御部は、前記センサ部をオブジェクトのタッチ位置をセンシングするためのタッチ駆動/センシングモード、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モード、及び前記スタイラスペンのタッチ位置をセンシングするためのスタイラスセンシングモードのいずれか一つで動作するように制御するものの、前記タッチ駆動/センシングモードにおいて前記制御部は前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンを介してタッチ感知信号を受信し、前記アンテナ駆動モードにおいて前記制御部は前記多数の第2パターンで前記スタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加し、前記スタイラスセンシングモードにおいて前記制御部は前記多数の第2パターンと前記多数の第3パターンを介して前記スタイラスペンからのペン感知信号を受信することができる。
【0017】
本発明のまた他の実施形態によるタッチ入力装置は、センサ部及び制御部を含み、前記センサ部は、第1方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置され、一端は電気的にフローティングになり他端は互いに電気的に連結された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直な第2方向に延長形成され、一端が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置され、一端は前記制御部と電気的に連結され他端は互いに電気的に連結された多数の第4パターンと、を含む。
【0018】
ここで、前記制御部は、前記センサ部をオブジェクトのタッチ位置をセンシングするためのタッチ駆動/センシングモード、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モード、及び前記スタイラスペンのタッチ位置をセンシングするためのスタイラスセンシングモードのいずれか一つで動作するように制御するものの、前記タッチ駆動/センシングモードにおいて前記制御部は前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンを介してタッチ感知信号を受信し、前記アンテナ駆動モードにおいて前記制御部は前記多数の第4パターンで前記スタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加し、前記スタイラスセンシングモードにおいて前記制御部は前記多数の第1パターンと前記多数の第4パターンを介して前記スタイラスペンからのペン感知信号を受信することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置を使用すれば、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる利点がある。
【0020】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、タッチ駆動信号とペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を広げることができる利点がある。
【0021】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、ペン感知信号の減衰を緩和させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来のタッチ入力装置内のフレキシブルディスプレイパネル上においてスタイラスペン10の位置によりCVA(Capacitor Voltage Amplitude)の出力電圧(Vout)が変わることを説明するための概略的な図面である。
図2図1においてペン10の位置によりCVAの出力電圧(Vout11,Vout2)が異なるということを電流センシング(current sensing)を介して説明するための図面である。
図3図1においてペン10の位置によりCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電圧センシング(voltage sensing)を介して説明するための図面である。
図4】本発明の第1実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100の概略的な構成図である。
図5図4に示されたセンサ部100の一例を概略的に示した構成図である。
図6図4に示されたセンサ部100の他の一例を概略的に示した構成図である。
図7】本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’の概略的な構成図である。
図8図7に示されたセンサ部100’の一例を概略的に示した構成図である。
図9図7に示されたセンサ部100’の他の一例を概略的に示した構成図である。
図10図7に示されたセンサ部100’のさらに他の一例を概略的に示した構成図である。
図11図7に示されたセンサ部100’のさらに他の一例を概略的に示した構成図である。
図12図8に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
図13図12の制御部300が図12に示された多数の第2パターン102Aにスタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加する方法を説明するための図面である。
図14図14の(a)ないし(f)は、図12のタッチ入力装置がスタイラスセンシングモードの動作原理を概略的に説明するための図面である。
図15図9に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
図16図10に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
図17図11に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
図18図4又は図7に示されたセンサ部100,100’の変形例を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。これら実施形態は、当業者が本発明を実施するのに十分なように詳細に説明される。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互排他的である必要はないことが理解されなければならない。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造、及び特性は、一実施形態に関連して本発明の精神及び範囲を逸しないながらも他の実施形態で具現され得る。また、それぞれの開示された実施形態内の個別の構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を逸しないながらも変更され得ることが理解されなければならない。したがって、後述する詳細な説明は、限定的な意味として取ろうとするのではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならば、その請求項が主張することと均等な全ての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。図面において類似の参照符号は、様々な側面にわたって同一又は類似の機能を指称する。
【0024】
本文書の多様な実施形態によるタッチ入力装置は、電子デバイスとして、通常のスマートフォンのようなタッチ入力装置であってもよく、通常のスマートフォンの画面より相対的にさらに大きい長方形の画面を有し、対角の長さが約10インチ以上13インチの間のタッチ入力装置であってよい。例えば、フォルダ式スマートフォン(smartphone)、タブレットPC(tablet personal computer)、車両用ディスプレイ装置、電子ブックリーダー機(e-book reader)、ラップトップPC(laptop personal computer)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)のうち少なくとも一つを含んでよい。
【0025】
また、本発明の多様な実施形態によるタッチ入力装置は、画面上に位置した指のようなオブジェクトの位置を検出できるだけでなく、スタイラスペンを駆動するための駆動信号を出力し、スタイラスペンから放出される信号を感知して画面上に位置したスタイラスペンの位置を検出することができる。
【0026】
以下では、様々な実施形態を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図4は、本発明の第1実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100の概略的な構成図である。
【0028】
本発明の第1実施形態によるタッチ入力装置は、ポートレート(portrait)タイプのタッチ入力装置である。このようなポートレートタイプのタッチ入力装置は、幅が高さより小さく、センサ部100を制御する制御部(図示せず)がセンサ部100の下に配置される。例えば、スマートフォンの形状に対応する。
【0029】
センサ部100は、画面上に位置した指のようなオブジェクトの位置を検出できるだけでなく、画面上に位置したスタイラスペンを駆動させることができ、スタイラスペンから放出される信号を感知して、画面上に位置した前記スタイラスペンの位置を検出することができる。
【0030】
センサ部100は、多数のパターン(又は、多数の電極)を含む。
【0031】
センサ部100は、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104を含んでよい。
【0032】
第1パターン101は、任意の第1方向yに沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置の画面の長軸方向であってよい。第1パターン101は、ATX(Active TX)とも命名されてよい。
【0033】
第2パターン102は、第1方向yに沿って延びた形状を有し、第1パターン101に隣接して配置され、第1パターン101と所定の間隔離れて配置される。第2パターン102は、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。
【0034】
第3パターン103は、第1方向と異なる第2方向xに沿って延びた形状を有する。第2方向xは、第1方向yと垂直な方向であってよく、タッチ入力装置の画面の短軸方向であってよい。第3パターン103は、ARX(Active RX)とも命名されてよい。
【0035】
第4パターン104は、第2方向xに沿って延びた形状を有し、第3パターン103に隣接して配置され、第3パターン103と所定の間隔離れて配置される。第4パターン104は、DRX(dummy RX)とも命名さてよい。
【0036】
第3及び第4パターン103,104は、第1及び第2パターン101,102上に配置され、第1及び第2パターン101,102と所定の間隔離れて配置される。一方、第1ないし第4パターンが同一層に配置されたセンサ部は、図15で詳細に説明する。
【0037】
多数の第1パターン101は第2方向xに沿って配列され、多数の第2パターン102も第2方向xに沿って配列される。多数の第3パターン103は第1方向yに沿って配列され、多数の第4パターン104も第1方向yに沿って配列される。
【0038】
第1パターン101が第1方向yに沿って延びて第3パターン103が第2方向xに沿って延び、第1方向yが第2方向xよりさらに長いので、多数の第1パターン101の個数は多数の第3パターン103の個数より少ない。したがって、多数の第1パターン101のチャネル(Channel)数は、多数の第3パターン103のチャネル数より少ない。
【0039】
ここで、多数の第1パターン101の個数と多数の第3パターン103の個数は、タッチ入力装置の画面の大きさに応じて増加してもよく、減少してもよい。
【0040】
多数の第2パターン102は、多数の第1パターン101と同一の個数で構成されてよい。多数の第2パターン102それぞれの他端は、伝導性パターンを介して互いに電気的に連結される。ここで、伝導性パターンは、メタルメッシュ(Metal Mesh)又はシルバートレース(Silver Trace)であってよい。
【0041】
図5に示されたように、多数の第2パターン102のうち互いに隣接した2以上の第2パターン102の一端が伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。このような構成により、多数の第2パターン102のチャネル数が多数の第1パターン101のチャネル数の半分に減ることがある。
【0042】
一方、図6に示されたように、多数の第2パターン102の一端それぞれが個別的に一つの伝導性パターンに連結されてよい。
【0043】
再び、図4を参照すると、多数の第3パターン103が第1方向yに沿って配列されるので、多数の第3パターン103の個数は多数の第1パターン101の個数より多い。したがって、多数の第3パターン103のチャネル数は、多数の第1パターン101のチャネル数より多い。
【0044】
多数の第4パターン104は、多数の第3パターン103と同一の個数で構成されてよい。多数の第4パターン104それぞれの他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。
【0045】
このような図4に示されたタッチ入力装置のセンサ部100において、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103は、基本的に指のようなオブジェクトのタッチをセンシングする。このために、多数の第1パターン101はタッチ駆動信号が印加されるタッチ駆動電極で動作し、多数の第3パターン103はタッチ感知信号が受信されるタッチ感知電極(又はタッチ受信電極)で動作することができる。もちろん、反対でも動作することができる。
【0046】
図4に示されたタッチ入力装置のセンサ部100がスタイラスペンを駆動(driving)してセンシング(sensing)するために、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104が多様な組み合わせとして用いられてよい。多様な組み合わせは、下の<表1>の通りである。下の<表1>において、「1」は多数の第1パターン101を、「2」は多数の第2パターン102を、「3」は多数の第3パターン103を、「4」は多数の第4パターン104を指し示す。
【表1】
【0047】
上の<表1>を参照すると、様々な組み合わせ(No.1~No.32)において、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103は、指のようなオブジェクトのタッチをセンシングする。具体的に、多数の第1パターン101はタッチ駆動電極として動作し、多数の第3パターン103はタッチ受信電極として動作する。
【0048】
多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち一つ又は二つは、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として動作することができる。第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち一つ又は二つのパターンを用いてスタイラスペンを駆動させるための電流ループを形成することができる。X軸駆動は、多数の第1パターン101と多数の第2パターン102の何れか一つを、Y軸駆動は、多数の第3パターン103と多数の第4パターン104の何れか一つであってよい。スタイラスペンの駆動は、X軸駆動とY軸駆動の何れか一つでも可能であり、両方でも可能である。
【0049】
多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104のうちの二つは、スタイラスペンから放出されるスタイラスペンの信号をセンシングするセンシング電極で動作することができる。スタイラスペンの信号をセンシングするためには、X軸センシングとY軸センシングが共に必要なので、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち二つのパターンを用いる。X軸センシングは、多数の第1パターン101と多数の第2パターン102の何れか一つであってよく、Y軸センシングは、多数の第3パターン103と多数の第4パターン104の何れか一つであってよい。
【0050】
上の<表1>において、「アップリンク(uplink)信号の大きさ」とは、スタイラスペン10を駆動させるための駆動信号の大きさを意味する。同一のスタイラスペン駆動信号を多数の第1パターン101と多数の第2パターン102にそれぞれ印加してスタイラスペンで受信される信号の大きさを比較してみると、多数の第2パターン102にスタイラスペン駆動信号を印加した場合が、多数の第1パターン101にスタイラスペン駆動信号を印加した場合よりアップリンク信号が相対的により大きい。
【0051】
なぜならば、多数の第2パターン102は、他端は電気的に連結されていてスタイラスペン駆動信号が印加される2以上の第2パターンを適切に選択すれば少なくとも1以上の電流ループが形成されているが、多数の第1パターン101の他端は互いに電気的に連結されておらず電流ループが形成され得ないためである。各第1パターン101に電流が流れる場合、各第1パターン101のRCがチャージングされるので、各第1パターン101の一端から他端に行くほど電流がよく流れることができない。また、多数の第1パターン101を介して印加されるスタイラスペン駆動信号は、キャパシティブカップリングを介して電流ループが形成された多数の第2パターン102に伝達されるが、この時、キャパシティブカップリングによって信号の減衰が生じるためである。
【0052】
同様に、多数の第4パターン104にスタイラスペン駆動信号を印加した場合が多数の第3パターン103にスタイラスペン駆動信号を印加した場合よりアップリンク信号が相対的にさらに大きい。
【0053】
上の<表1>において、「ダウンリンク(downlink)信号の大きさ」とは、スタイラスペン10から受信されるスタイラスペン信号の大きさを意味する。同一のスタイラスペン信号を多数の第1パターン101と多数の第2パターン102を介してそれぞれ受信して信号の大きさを比較してみると、多数の第2パターン102を介してスタイラスペン信号を受信した場合が、多数の第1パターン101を介してスタイラスペン信号を受信した場合よりダウンリンク信号が相対的にさらに大きい。その理由は、多数の第2パターン102は、他端は電気的に連結されていて電流ループが形成されているが、多数の第1パターン101は、他端は互いに電気的に連結されていないで、特に、キャパシティブカップリングを介して電流ループが形成された多数の第2パターン102からスタイラスペン信号が多数の第1パターン101に伝達されるので、この時、ダウンリンク信号の減衰が生じるためである。
【0054】
同様に、多数の第4パターン104を介してスタイラスペン信号を受信した場合が、多数の第3パターン103を介してスタイラスペン信号を受信した場合よりダウンリンク信号が相対的にさらに大きい。
【0055】
上の<表1>において、「スタイラス(stylus)追加チャネル」とは、タッチセンシング以外にスタイラスペンのために追加的なチャネルを構成しなければならないのかを意味する。スタイラスペンの駆動(driving)やセンシング(sensing)のために多数の第2パターン102又は/及び多数の第4パターン104を用いる場合には、追加チャネルが必要(<表1>において「有」で表示)である。反面、スタイラスペンの駆動やセンシングをタッチセンシングのための多数の第1パターン101又は/及び第3パターン103を用いる場合には、追加チャネルが不必要(<表1>において「無」で表示)である。
【0056】
以下、上の<表1>の様々な組み合わせ(No.1~No.32)のうち、いくつかの例を以下で詳細に説明する。ここで、説明しない組み合わせは、以下の詳細な説明により、当業者であれば十分に理解できるだろう。
【0057】
No.1において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号を感知するスタイラス感知電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、電気的にフローティングになる。
【0058】
No.1の場合、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動のための別途の追加チャネルが必要であるが、スタイラスペンのセンシングのための追加チャネルが不必要である。
【0059】
No.4において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。
【0060】
No.4の場合、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第2パターン102と多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に大きい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用い、多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが必要である。
【0061】
No.8において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。
【0062】
No.8の場合、多数の第4パターン104をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第2パターン102と多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に大きい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス感知電極として別途に用い、多数の第4パターン104をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが必要である。
【0063】
No.12において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。
【0064】
No.12の場合、多数の第2及び第4パターン102,104をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第2パターン102と多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に大きい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用い、多数の第4パターン104をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが必要である。
【0065】
No.13において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第2及び第4パターン102,104は、電気的にフローティングになる。
【0066】
No.13の場合、多数の第1パターン101をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に小さい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第1パターン101をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用い、多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが不必要である。
【0067】
No.17において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第2及び第4パターン102,104は、電気的にフローティングになる。
【0068】
No.17の場合、多数の第3パターン103をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に小さい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第1パターン101をスタイラス感知電極として用い、多数の第3パターン103をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが不必要である。
【0069】
No.21において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第2及び第4パターン102,104は、電気的にフローティングになる。
【0070】
No.21の場合、多数の第1及び3パターン101,103をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に小さい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第1パターン101をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用い、多数の第3パターン103をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが不必要である。
【0071】
上の<表1>の様々な組み合わせ(No.1~No.32)のうち、No.1,5,9,25,29は、「スタイラス追加チャネル」の列で駆動(driving)は「有」であり、センシング(sensing)は「無」である。前記No.1,5,9,25,29はスタイラスペンをセンシングするのに多数の第1及び第3パターン101,103を用いて、スタイラスペンを駆動するのに多数の第2又は/及び第4パターン102,104を用いる。スタイラスペン駆動時、多数の第2又は/及び第4パターン102,104を用いても、スタイラスペンを共振させるための磁場形成が多少難しいこともあるため、図5に示されたように、隣り合う2以上の第2パターンの一端を電気的に連結させることができる。同様に、隣り合う2以上の第4パターンの一端を電気的に連結させることができる。このように構成すれば、スタイラスペンを駆動するための追加チャネルを減らすことができる利点がある。
【0072】
図7は、本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’の概略的な構成図である。
【0073】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置は、ランドスケープ(landscape)タイプのタッチ入力装置である。このようなランドスケープタイプのタッチ入力装置は、幅が高さより大きく、センサ部100’を制御する制御部(図示せず)がセンサ部100’の下に配置されてよい。例えば、このようなタッチ入力装置は、タブレットPCの形状に対応する。
【0074】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’の構成は、図4に示された第1実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100の構成と同一であり、方向だけ90度回転させたものと同じである。
【0075】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’は、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。第1パターン101と第2パターン102は互いに隣接して配置され、一方向に沿って延びた形状を有する。第3パターン103と第4パターン104は互いに隣接して配置され、前記一方向と垂直な方向に沿って延びた形状を有する。多数の第2パターン102の他端は互いに電気的に連結され、多数の第4パターン104の他端も互いに電気的に連結される。
【0076】
図7に示された第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表1>のNo.1の例で具現される場合、センサ部100’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を概略的に整理すれば、下の表2の通りである。
【表2】
【0077】
上の<表2>において、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第1パターン101の個数を2で割った値である。これは、多数の第2パターン102の個数は、多数の第1パターン101の個数と同一であるものの、図8に示されたように、多数の第2パターン102の一端は、互いに隣接した2つの一端が互いに電気的に連結されてチャネル数を半分に減らしたことに起因する。
【0078】
上の<表2>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数とStylus TXのチャネル個数の合計である。TX Trace channel個数は、第2実施形態によるタッチ入力装置の幅方向ベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。なぜならば、第2実施形態によるタッチ入力装置は、制御部(図示せず)がセンサ部100’の下(又は、上)に配置されるためである。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の幅方向ベゼルの厚さを減らすことができる。
【0079】
一方、図7に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがスマートフォンの画面の大きさ、例えば6.9インチである場合には特に問題はないが、図7に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがタブレットPCの画面の大きさである11インチ又は12.9インチに大きくなる場合、センサ部100’の第1ないし第4パターン101,102,103,104の長さも共に長くなるため、センサ部100’の抵抗とキャパシタンス値が増加する。前記抵抗とキャパシタンス値の増加は、タッチ駆動電極に印加されるタッチ駆動信号と、スタイラスペンを駆動するためのスタイラス駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を狭めるため、設計に必要な分の動作周波数帯域幅が得られない問題が発生し得る。前記問題を解決するために、センサ部100’の抵抗とキャパシタンス値を減らすことを考慮することができるが、この値を減らすのは限界があり、この値を最大限減らしても上述した問題が依然として解決し得ない。
【0080】
また、スタイラスペンから受信されて制御部に入力されるスタイラスペン信号も、センサ部100’が大きくなっただけ減衰する。特に、センサ部100’の第1ないし第4パターン101,102,103,104において制御部から最も遠くに位置した部分におけるスタイラスペン感知信号が制御部まで伝達される過程で減衰して、設計に必要な分の電圧値が出力され得ない問題がある。
【0081】
上述した問題は、上の<表1>のNo.3,4,7,8,11,12,15,16,19,20,23,24,27,28,31,32の例のように、多数の第2パターン102をスタイラスペン信号をセンシングするスタイラス感知電極として用いたり、上の<表1>のNo.2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32の例のように、多数の第4パターン104をスタイラスペン信号をセンシングするスタイラス感知電極として用いることで解決することができる。前記例は、多数の第2及び第4パターン102,104がスタイラスペンによる磁気誘導を介して直接起電力を受信するため、第2パターン102から第1パターン101に、第4パターン104から第3パターン103へのキャパシティブカップリングを介した信号減衰がない。
【0082】
具体的な一例として、第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表1>のNo.3の例で具現される場合、センサ部100’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を整理すると、下の表3の通りである。
【表3】
【0083】
上の<表3>で、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第2パターン102の個数と同一である。これは、多数の第2パターン102の個数は、多数の第1パターン101の個数と同一であり、図9に示されたように、多数の第2パターン102の一端それぞれは、個別に一つの伝導性パターンと連結されたことに起因する。
【0084】
上の<表3>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数とStylus TXのチャネル個数の合計である。TX Trace channel個数は、タッチ入力装置の短軸のベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の短軸のベゼルの厚さを減らすことができる。
【0085】
上の<表3>の例は、上の<表2>と比較してチャネル数が多少増加する短所があるが、多数の第1パターン101でなく多数の第2パターン102を介してスタイラスペンからのペン感知信号を受信するため、制御部で受信されるスタイラス感知信号の電圧値がさらに大きくなる利点がある。本出願人は、制御部で受信されるスタイラス感知信号の電圧値が<表2>と比較して約2倍以上大きくなる利点があることを実験を通じて確認した。
【0086】
また、多数の第2パターン102それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第2パターン102がスタイラス駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、<表2>の例よりチャネル間の間隔が半分に減るため、スタイラス駆動上の解像度が向上する利点がある。
【0087】
具体的な他の一例として、第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表1>のNo.8の例で具現される場合、センサ部100’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を整理すると、下の表4の通りである。
【表4】
【0088】
上の<表4>において、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第4パターン104の個数と同一である。これは、多数の第4パターン104の個数は、多数の第3パターン103の個数と同一であり、図10に示されたように、多数の第4パターン104の一端それぞれは個別に一つの伝導性パターンと連結されたことに起因する。
【0089】
上の<表4>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数と同一である。TX Trace channel個数は、タッチ入力装置の短軸のベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の短軸のベゼルの厚さを減らすことができる。
【0090】
上の<表4>は、上の<表2>の例と比較して全体チャネル数が多少増加する短所があるが、多数の第4パターン104を介してスタイラスペンからのペン感知信号を受信するため、制御部で受信されるペン感知信号の電圧値がさらに大きくなる利点がある。
【0091】
また、多数の第4パターン104それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第4パターン104が駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、上の<表2>の例よりチャネル間の間隔が半分に減るため、駆動解像度が向上する利点がある。
【0092】
また、TXトレースチャネル数を上の<表2>の例より1/4ないし1/3に減らすことができ、タッチ入力装置の幅方向ベゼルBの厚さを減らすことができる利点がある。
【0093】
図11は、図7に示されたセンサ部100’のさらに他の一例を概略的に示した構成図である。
【0094】
図11のセンサ部100’’は、それぞれの第1パターン101’が少なくとも2以上の第1aパターン101aと第1bパターン101bを含み、それぞれの第2パターン102’が少なくとも2以上の第2aパターン102aと第2bパターン102bを含む。多数の第3及び第4パターン103,104は、図7のセンサ部100と同一である。
【0095】
第1aパターン101aと第1bパターン101bは、第1パターン101’の延長方向に沿って配列される。第2aパターン102aと第2bパターン102bは、第2パターン102’の延長方向に沿って配列される。
【0096】
多数の第2aパターン102aの他端は電気的に連結され、多数の第2bパターン102bの他端は電気的に連結される。ここで、多数の第2aパターン102aの他端と多数の第2bパターン102bの他端は、互いに向かい合う。
【0097】
多数の第2aパターン102aの一端は、隣り合った2以上の第2aパターンが互いに電気的に連結されてよい。多数の第2bパターン102bの一端も、隣り合った2以上の多数の第2bパターンが互いに電気的に連結されてよい。ここで、多数の第2aパターン102aの一端と多数の第2bパターン102bの一端は、図9に示されたように、それぞれが個別に伝導性パターンと電気的に連結されてよい。
【0098】
具体的な一例として、図11に示されたセンサ部100’’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表1>のNo.1の例で構成される場合、センサ部100’’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を整理すると、下の表5の通りである。
【表5】
【0099】
上の<表5>において、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第2パターン102’の個数を2で割った値である。これは、多数の第2パターン102’の個数は、多数の第1パターン101’の個数と同一であり、多数の第2パターン102’は、互いに隣接した2つの第2パターンが互いに電気的に連結されたことに起因する。
【0100】
上の<表5>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数とStylus TXのチャネル個数の合計である。TX Trace channel個数は、タッチ入力装置の幅方向ベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の短軸のベゼルの厚さを減らすことができる。
【0101】
上の<表5>は、上の<表2>の例と比較してチャネル数が多少増加する短所があるが、各第1パターン101’と第2パターン102’が長さが半分に減るため、センサ部100’’の抵抗値とキャパシタンス値を減らしてタッチ駆動電極に印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペンを駆動するためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅を広げることができる利点がある。
【0102】
図12は、図8に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0103】
図12を参照すると、タッチ入力装置500は、センサ部100A、及び前記センサ部100Aを制御するための制御部300を含んでよい。
【0104】
センサ部100Aは、図8に示されたセンサ部100’の一例である。したがって、センサ部100Aは、多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103A,104Aを含む。
【0105】
第1パターン101Aは、第1方向(幅方向)に沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置500の画面の長軸方向Lであってよい。第1パターン101Aは、ATX(Active TX)とも命名されてよい。
【0106】
第1パターン101Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0107】
第1パターン101Aは、内部に第2パターン102Aが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第1パターン101Aの外形と対応することができる。第1パターン101Aは、第2パターン102Aを囲む構造を有してよい。第1パターン101Aは、第2パターン102Aから所定の間隔離れて配置される。
【0108】
第2パターン102Aは、第1方向に沿って延びた形状を有し、第1パターン101Aに隣接して配置され、第1パターン101Aと所定の間隔離れて配置される。第2パターン102Aは、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。
【0109】
第2パターン102Aは、第1パターン101Aの内部に配置される。
【0110】
第2パターン102Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0111】
第2パターン102Aのメインパターン部は、第1パターン101Aのメインパターン部と対応する形状であってよく、第2パターン102Aの連結パターン部は、第1パターン101Aの連結パターン部と対応する形状であってよい。
【0112】
第3パターン103Aは、第1方向と異なる第2方向に沿って延びた形状を有する。第2方向は、第1方向と垂直した方向であってよく、タッチ入力装置の画面の短軸方向Sであってよい。第3パターン103Aは、ARX(Active RX)とも命名されてよい。
【0113】
第3パターン103Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0114】
第3パターン103Aは、内部に第4パターン104Aが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第3パターン103Aの外形と対応することができる。第3パターン103Aは、第4パターン104Aを囲む構造を有してよい。第3パターン103Aは、第4パターン104Aから所定の間隔離れて配置される。
【0115】
第4パターン104Aは、第2方向に沿って延びた形状を有し、第3パターン103Aに隣接して配置され、第3パターン103Aと所定の間隔離れて配置される。第4パターン104Aは、DRX(dummy RX)とも命名されてよい。
【0116】
第4パターン104Aは、第3パターン103Aの内部に配置される。
【0117】
第4パターン104Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0118】
第4パターン104Aのメインパターン部は、第3パターン103Aのメインパターン部と対応する形状であってよく、第4パターン104Aの連結パターン部は、第3パターン103Aの連結パターン部と対応する形状であってよい。
【0119】
第3及び第4パターン103A,104Aは、第1及び第2パターン101A,102A上に配置され、第1及び第2パターン101A,102Aと所定の間隔離れて配置される。一方、第1ないし第4パターンが同一層に配置されたセンサ部は、図15で詳細に説明する。
【0120】
多数の第1パターン101Aの一端は、図面に示さなかったが、制御部300と電気的に連結され、他端は電気的にオープン(open)になる。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0121】
多数の第1パターン101Aの一端それぞれは、図面に示さなかったが、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。多数の第1パターン101Aと制御部300とを連結する伝導性パターンは、タッチ入力装置500の幅方向ベゼルBの内部に配列されてよい。
【0122】
多数の第2パターン102Aの一端は、互いに隣接した2つの一端が第1伝導性パターンによって電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。多数の第2パターン102Aの他端は、伝導性パターンを介して互いに電気的に連結される。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0123】
多数の第2パターン102Aと制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、図9に示されたように、タッチ入力装置500の幅方向ベゼルBの内部に配列されてよい。ここで、多数の第2パターン102Aと制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、多数の第1パターン101Aと制御部300とを連結する伝導性パターン(図示せず)と共に、タッチ入力装置500の幅方向ベゼルBの内部に配列されてよい。
【0124】
多数の第2パターン102Aの他端が互いに電気的に連結されれば、各第2パターン102A別のキャパシタンスが加わるので、全体インピーダンスは減ることになる。したがって、多数の第2パターン102Aの他端がAC GNDになったのと同じ効果を有するようになる。
【0125】
一方、図面で示さなかったが、多数の第2パターン102Aの互いに電気的に連結された他端は、接地になってもよい。また、図面で示さなかったが、多数の第2パターン102Aの他端が互いに電気的に連結されずに、各第2パターン102Aの他端に所定のキャパシタが連結されてもよい。
【0126】
多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aは、同一層に配置されてよい。メタル メッシュ(metal mesh)を用いて多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aを同一層に形成させることができる。
【0127】
多数の第3パターン103Aの一端は制御部300と電気的に連結され、他端は電気的にオープン(open)になる。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。多数の第3パターン103Aの一端は、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。
【0128】
多数の第4パターン104Aの一端は、電気的にオープンになってよい。ここで、多数の第4パターン104Aの他端は、多数の第2パターン102Aと同様に電気的に連結されてよい。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0129】
一方、図面で示さなかったが、多数の第4パターン104Aの互いに電気的に連結された他端は、接地になってもよい。また、多数の第4パターン104Aの他端が互いに電気的に連結されずに、各第4パターン104Aの他端に所定のキャパシタが連結されてもよい。
【0130】
多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aは、同一層に配置されてよい。メタルメッシュ(metal mesh)を用いて多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aを同一層に形成させることができる。ここで、多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aは、多数の第1パターン101A及び多数の第2パターン102Aと互いに異なる層に配置されてよい。例えば、多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aは第1階に配置され、多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aは第1階と異なる第2層に配置されてよい。一方、第1ないし第4パターンが同一層に配置されたセンサ部は、図15で詳細に説明する。
【0131】
制御部300は、センサ部100Aと電気的に連結され、センサ部100Aの動作を制御することができる。制御部300とセンサ部100Aの連結は、多数の伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。
【0132】
制御部300は、多数の駆動回路部310と多数の感知回路部330を含んでよい。
【0133】
多数の駆動回路部310は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのためのタッチ駆動信号を多数の第1パターン101Aに提供する駆動回路部と、スタイラスペンの駆動のためのペン駆動信号を提供する駆動回路部とを含んでよい。
【0134】
多数の感知回路部330は、多数の第3パターン103Aを介して感知信号を受信し、指のようなオブジェクトのタッチ位置の検出のための感知回路部とスタイラスペンのセンシングのための感知回路部とを含んでよい。ここで、多数の感知回路部のうち一部の感知回路部はタッチ位置のセンシングも遂行し、スタイラスペンのセンシングも共に遂行することができる。
【0135】
制御部300は、センサ部100Aを、タッチ駆動/センシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスペンセンシングモードの何れか一つのモードで動作するように制御することができる。制御部300は、各モードによって多数の駆動/感知回路部310,330をセンサ部100Aと電気的に選択的に連結させて制御することができる。このために、制御部300は、制御部300の命令に従って多数の駆動/感知回路部310,330とセンサ部100Aを電気的に連結させる多数のスイッチを含んでよい。
【0136】
図12に示されたタッチ入力装置500の動作モードを具体的に説明する。ここで、図12は、上の<表1>のNo.1の例として示されているので、これに基づいて説明する。
【0137】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために、多数の駆動回路部310をセンサ部100Aの多数の第1パターン101Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して、多数の第1パターン101Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0138】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100Aの多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0139】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101Aでタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0140】
一方、タッチ駆動/センシングモード時、多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリング(capacitive coupling)が発生しないように、制御部300は、多数の第2パターン102Aに多数の駆動回路部310を電気的に連結させることができる。この時、制御部300は、多数の第1パターン101Aに印加される駆動信号と同一の駆動信号を多数の第2パターン102Aに印加されるように制御することができる。又は、制御部300は、多数の第1パターン101Aに駆動信号が印加される時、多数の第2パターン102Aにはあらかじめ決定された基準電位が印加されるように制御することもできる。
【0141】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100Aの多数の第2パターン102Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2パターン102Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0142】
制御部300は、多数の第2パターン102Aに連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。例えば、制御部300は、多数の第2パターン102Aに連結された多数の駆動回路部310のうち、第1駆動回路部からは、所定の周波数のパルス信号が出力されるように制御し、第2駆動回路部からは、いかなるパルス信号も出力されないように制御し、第3駆動回路部からは、前記第1駆動回路部から出力されるパルス信号と位相が反対である反転パルス信号が出力されるように制御することができる。この場合、第1駆動回路部と電気的に連結された第2パターンと、第3駆動回路部と電気的に連結された第2パターンとで電流ループが形成される。形成された電流ループによって磁場が発生し、磁場によってセンサ部100Aに近接したスタイラスペンが駆動されてよい。
【0143】
制御部300は、多数の第2パターン102Aに電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち、任意の2つの駆動回路部から互いに相反した駆動信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。例えば、制御部300がセンサ部100Aに近接したスタイラスペンの位置を検出した場合には、スタイラスペンの位置周辺の2つの第2パターンに電気的に連結される駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができ、スタイラスペンの位置を検出できない場合には、多数の第2パターン102Aのうち両側最外郭に位置した2つの第2パターンに電気的に連結される駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することもできる。
【0144】
図13は、図12の制御部300が多数の第2パターン102Aにスタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加する方法を説明するための図面である。参考として、図13では、図12に示された一つの第2パターン102Aを一つの線Chで簡略に示したものであり、各線Chは一つのチャネル(channel)になる。
【0145】
図13に示されたように、互いに隣接した二つの第2パターンが電気的に連結されて一つのチャネルとして構成される。このように構成する場合、電気的に連結された二つの第2パターンは、同時に同じ信号が印加される。図13は、84個の第2パターンを2個ずつ連結して42個のチャネルCh0,Ch1,…,Ch41で構成したものである。
【0146】
例えば、スタイラスペン50が42個のチャネルCh0,Ch1,…,Ch41のうち第2チャネルCh2と第3チャネルCh3との間に位置した場合、制御部300はスタイラスペン50を基準として第2チャネルCh2側に位置した1以上のチャネルでペン駆動信号が出力されるように制御し、スタイラスペン50を基準として第3チャネルCh3側に位置した1以上のチャネルで前記ペン駆動信号の反転位相を有するペン駆動信号が出力されるように制御することができる。
【0147】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100Aの多数の第1パターン101A及び多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A及び多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0148】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置500は、センサ部100Aの構成によって、スタイラスセンシングモードでセンサ部100A上のスタイラスペンの位置により多数の感知回路部330の出力電圧値がほぼ変更されない長所を有する。これに対する具体的な原理を図14の(a)ないし(f)を参照して説明するようにする。
【0149】
図14の(a)ないし(f)は、図12のタッチ入力装置がスタイラスセンシングモードの動作原理を概略的に説明するための図面である。
【0150】
図14の(a)は、図12に示された何れか一つの第1パターン101Aと、これに電気的に連結された制御部300の感知回路部330を概略的にモデリングした回路図であり、図14の(b)は、前記何れか一つの第1パターン101Aの内部に配置された第2パターン102Aを概略的にモデリングした回路図である。図14の(c)は、図14の(a)の回路図における電圧分布グラフであり、図14の(d)は、図14の(b)の回路図における電圧分布グラフである。
【0151】
図14の(a)及び(c)を参照すると、第1パターン101A上で感知回路部330から出来るだけ遠く離れた任意のA地点にスタイラスペンが近接すれば、当該A地点にスタイラスペンから放出される信号によって誘起される電圧(Vemf、以下、「誘起電圧」という。)が発生する。A地点に誘起電圧(Vemf)が発生すれば、A地点から左側を眺めた第1パターン101Aの等価キャパシタンスは小さくなるので、等価インピーダンスが大きくなる。したがって、誘起電圧(Vemf)はA地点の左側にほぼ大部分が掛かり、A地点の右側はぼ0(V)に近い電圧が掛かって、電流がほとんど流れなくなる。しかも、A地点の右側のほぼ0(V)に近い電圧は、第1パターン101Aの等価抵抗によって徐々にさらに下がり、感知回路部の入力端には電圧がほとんど掛からない。
【0152】
図14の(b)及び(d)を参照すると、A地点に誘起電圧(Vemf)が発生すれば、A地点の左側は各第2パターン102Aの他端が互いに電気的に連結されるので、A地点の左側を眺めた等価キャパシタンスは大きくなるので、等価インピーダンスはほぼ0に近くなる。したがって、A地点の左側は0(V)が掛かり、A地点の右側は第2パターン102Aの一端がオープン(open)になるので、等価抵抗で電圧降下が生じず、そのままVemfが掛かる。
【0153】
図14の(c)と(d)を比較してみると、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間は、どの位置でもVemfほどの電位差が存在することを確認することができる。第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のVemfほどの電位差は、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリング(capacitive coupling)を引き起こす。前記キャパシティブカップリングにより、図14の(e)に示されたように、第2パターン102Aから第1パターン101Aに電流が流れることになる。スタイラスペンの位置が制御部300の感知回路部330から遠く離れるほど第1パターン101A自体で発生する電流は徐々にさらに少なくなるが、第2パターン102Aから第1パターン101Aに電流が流入するため、第1パターン101Aから制御部300の感知回路部330に出力される電流は、ペンの位置とほとんど差がなくなる。したがって、制御部300は、第1パターン101Aと電気的に連結された感知回路部330を介してスタイラスペンの位置を感知することができる。
【0154】
そして、図14の(a)ないし(e)を介して分かるように、A地点が左側又は右側に移動しても第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間の電位差はVemfとして一定だということが分かる。したがって、センサ部100A上でスタイラスペンの位置が感知回路部から近くても遠くても区分なしに、制御部300は感知回路部330から出力される一定の信号からスタイラスペンをセンシングすることができる。
【0155】
一方、図14の(e)の説明で第2パターン102Aから第1パターン101Aに流入する電流がキャパシティブカップリングによるものと説明されたが、これに限定するのではない。例えば、第2パターン102Aから第1パターン101Aに流入する電流は、マグネティブカップリング(磁場カップリング)によっても可能である。
【0156】
以上で説明した図14の(a)ないし(e)の原理は、第2方向の何れか一つの第3パターン103と第4パターン104にもそのまま適用される。また、図4に示された第1実施形態によるタッチ入力装置にもそのまま適用される。
【0157】
図14の(f)は、図14の(b)に示された第2パターン102Aのモデリングされた回路図の右側オープン端子に感知回路部330が連結された場合の電圧分布グラフである。すなわち、図14の(f)の電圧分布グラフは、第2パターン102Aの一端が制御部300の感知回路部330が連結された場合を例示したものである。図14の(f)と(d)を比較してみると、図14の(f)はA地点の右側に行くほど等価抵抗によって電圧降下が発生する。したがって、図14の(f)の場合には、図14の(e)のように第1パターンと第2パターンとの間のVemfほどの電位差が維持できずに、第2パターンから第1パターンに電流が移ることができない。したがって、ペンの位置が制御部300から遠ざかるほど、第1パターンから出力される電流は減少することになる。スタイラスセンシングモードでは、第2パターン102Aの一端をオープンにしてフローティングすることが好ましい。
【0158】
図12に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがスマートフォンの画面の大きさ、例えば6.9インチである場合には特に問題はないが、図12に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがタブレットPCの画面の大きさである約10インチないし14インチに大きくなる場合、センサ部100Aも共に大きくなるため、センサ部100Aの抵抗とキャパシタンス値が増加する。前記抵抗とキャパシタンス値の増加は、タッチ駆動電極に印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペンを駆動するためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)が、スマートフォンである時(6.9インチである時)よりはるかに狭くなり、設計に必要な分の動作周波数帯域幅が得られない問題がある。
【0159】
また、スタイラスペンから受信されるペン感知信号もセンサ部100Aが大きくなった分、減衰する。特に、センサ部100Aにおいて制御部300から最も遠くに位置した部分におけるペン感知信号が制御部300まで伝達される過程で減衰し、設計に必要な分の電圧値が出力し得ない問題がある。
【0160】
以下では、上述した問題を解決することができるタッチ入力装置を説明する。
【0161】
図15は、図9に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0162】
図15を参照すると、タッチ入力装置500’’は、センサ部100A’’及び前記センサ部100A’’を制御するための制御部300を含んでよい。
【0163】
センサ部100A’’は、多数の第1ないし第4パターン101A,102A’’,103A,104Aを含む。ここで、多数の第1、第3、及び第4パターン101A,103A,104Aは、図12に示された多数の第1、第3、及び第4パターン101A,、103A,104Aと同一なので、これに対する説明は省略する。
【0164】
以下、多数の第2パターン102A’’について説明するものの、図12の多数の第2パターン102Aと同一の部分に対する説明は、便宜上省略するようにする。
【0165】
多数の第2パターン102A’’の一端それぞれは、伝導性パターンによって制御部300と電気的に連結されてよい。この部分が図12の多数の第2パターン102Aと異なる。
【0166】
多数の第2パターン102A’’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0167】
図15に示されたタッチ入力装置500’’の動作モードを具体的に説明する。
【0168】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’の多数の第1パターン101Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0169】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’の多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0170】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101Aでタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0171】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’の多数の第2パターン102A’’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2パターン102A’’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0172】
制御部300は、多数の第2パターン102A’’に連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。制御部300は、多数の第2パターン102A’’に電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち任意の2つの駆動回路部で互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。
【0173】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’の多数の第2パターン101A’’及び多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。この部分が図12に示されたタッチ入力装置のスタイラスセンシングモードと異なる。
【0174】
制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2パターン101A’’及び多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0175】
図15に示されたタッチ入力装置500’’は、図12に示されたタッチ入力装置と比較して、センサ部100A’’の多数の第2パターン102A’’と制御部300とを連結する構成において差がある。すなわち、図12の多数の第2パターン102Aは、互いに隣接した2つの第2パターンが第1伝導性パターンによって電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して連結されるが、図15の多数の第2パターン102A’’は、それぞれが制御部300と伝導性パターンによって連結される。このような構成上の特徴により、図15に示されたタッチ入力装置500’’は、図12のタッチ入力装置500よりチャネル数が増加する短所はあるが、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モードにおいてスタイラスペンが位置した特定の部分のみでペン駆動信号を印加することができるので、電力消耗を減らすことができる利点がある。
【0176】
また、図12に示されたタッチ入力装置500は、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンから放出される信号を感知するパターンが、長軸方向Lには多数の第1パターン101Aであり、短軸方向Sには多数の第3パターン103Aである反面、図15に示されたタッチ入力装置500’’は、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンから放出される信号を感知するパターンが、長軸方向Lには多数の第2パターン102A’’であり、短軸方向Sには多数の第3パターン103Aである。
【0177】
図15に示されたタッチ入力装置500’’において、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンから放出される信号を感知する長軸方向Lへのパターンを多数の第1パターン101Aでない多数の第2パターン102A’’にすれば、図12に示されたタッチ入力装置500と比較して、第1パターン101Aと第2パターン102A’’との間のカップリングキャパシタンスを減らすことができるので、タッチ位置のセンシングのためのタッチ駆動信号とタッチ感知信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を向上させることができ、スタイラスペン駆動のためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅を向上させることができる。
【0178】
また、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンからのペン感知信号を多数の第2パターン102A’’を介して制御部300が受信するため、受信されたペン感知信号の電圧値が相対的に高い利点がある。特に、長軸方向Lにおいて、制御部300から最も遠く離れた地点で受信されるペン感知信号の電圧値が図12の場合より相対的にさらに大きいため、センシング感度が向上する利点がある。これは、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリング(capacitive coupling)を考慮しなくても良いためである。具体的に、図12の場合、図14の(e)で上述したように、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリングによって第2パターン102Aから第1パターン101Aに電流が流れるので、第1パターン101Aを介して制御部300に入力されるペン感知信号の減衰が存在する。しかし、図15のタッチ入力装置500’’は、第1パターン101Aではない第2パターン102A’’を介してキャパシティブカップリングなしに制御部300に直接入力されるため、キャパシティブカップリングによるペン感知信号の減衰が発生しない。
【0179】
また、多数の第2パターン102A’’それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第2パターン102A’’が駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、図12のタッチ入力装置よりチャネル間の間隔が半分に減るため、駆動解像度が向上する利点がある。
【0180】
図16は、図10に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0181】
図16を参照すると、タッチ入力装置500’’’は、センサ部100A’’’及び前記センサ部100A’’’を制御するための制御部300を含んでよい。
【0182】
センサ部100A’’’は、多数の第1ないし第4パターン101A,102A’’’,103A,104A’を含む。ここで、多数の第1及び第3パターン101A,103Aは、図12に示された多数の第1及び第3パターン101A,103Aと同一なので、これに対する説明は省略する。
【0183】
以下、多数の第2及び第4パターン102A’’’,104A’について説明するものの、図12の多数の第2及び第4パターン102A,104Aと同一の部分に対する説明は、便宜上省略するようにする。
【0184】
多数の第2パターン102A’’’の一端はフローティングになり、多数の第2パターン102A’’’の他端は伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0185】
多数の第4パターン104A’の一端それぞれは、伝導性パターンによって制御部300と電気的に連結され、多数の第4パターン104A’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0186】
図16に示されたタッチ入力装置500’’’の動作モードを具体的に説明する。
【0187】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’’の多数の第1パターン101Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0188】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’’の多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0189】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101Aでタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0190】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’’の多数の第4パターン104A’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第4パターン104A’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0191】
制御部300は、多数の第4パターン104A’に連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。制御部300は、多数の第4パターン104A’に電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち任意の2つの駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。
【0192】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’’の多数の第1パターン101A及び多数の第4パターン104A’に電気的に連結させることができる。この部分が、図12のタッチ入力装置のスタイラスセンシングモードと異なる。
【0193】
制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A及び多数の第4パターン104A’に連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0194】
図16に示されたタッチ入力装置500’’’は、図12に示されたタッチ入力装置と比較して、センサ部100A’’’の多数の第2パターン102A’’’は電気的にフローティングになって使用されず、多数の第4パターン104A’を介してスタイラスペンを駆動させるという点で差がある。このような構成上の特徴により、図16に示されたタッチ入力装置500’’’は、図12のタッチ入力装置500よりチャネル数が増加する短所はあるが、多数の第2パターン102Aが使用されないため、多数の第2パターン102Aの一端と連結される伝導性パターンが存在しない。したがって、左/右ベゼルBの厚さを、図12と比較して相対的に顕著に減らすことができる利点がある。
【0195】
図16に示されたタッチ入力装置は、図12のタッチ入力装置と比較して全体チャネル数が多少増加する短所があるが、多数の第4パターン104A’を介してスタイラスペンからのペン感知信号を直接受信するため、制御部300で受信されるペン感知信号の電圧値がさらに大きくなる利点がある。図12のタッチ入力装置の制御部300で受信されるペン感知信号の電圧値の約2倍以上大きくなる利点がある。
【0196】
また、多数の第4パターン104A’それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第4パターン104A’が駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、図12のタッチ入力装置よりチャネル間の間隔が半分に減るため、駆動解像度が向上する利点がある。
【0197】
また、TXトレースチャネル数を図12に示されたタッチ入力装置より1/4ないし1/3に減らすことができ、ベゼルBの厚さを減らすことができる利点がある。
【0198】
図17は、図11に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0199】
図17を参照すると、タッチ入力装置500’は、センサ部100A’’及び前記センサ部100A’’を制御するための制御部300を含んでよい。
【0200】
センサ部100A’’は、多数の第1ないし第4パターン101A’,102A’,103A,104Aを含む。ここで、多数の第3及び第4パターン103A,104Aは、図12に示された多数の第3及び第4パターン103A,104Aと同一なので、これに対する説明は省略する。
【0201】
以下、多数の第1及び第2パターン101A’,102A’について説明するものの、図12の多数の第1及び第2パターン101A,102Aと同一の部分に対する説明は、便宜上省略するようにする。
【0202】
第1パターン101A’は、第1方向に沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置の画面の長軸方向Lであってよい。第1パターン101A’は、第1aパターン101a’と第1bパターン101b’を含む。第1aパターン101a’と第1bパターン101b’は、第1方向に沿って配列されて互いに所定の間隔離れて配置される。第1aパターン101a’と第1bパターン101b’を含む第1パターン101A’は、ATX(Active TX)とも命名されてよい。
【0203】
第2パターン102A’は、第1方向に沿って延びた形状を有し、第1パターン101A’に隣接して配置され、第1パターン101A’と所定の間隔離れて配置される。第2パターン102A’は、第2aパターン102a’と第2bパターン102b’を含む。第2aパターン102a’と第2bパターン102b’は、第1方向に沿って配列されて互いに所定の間隔離れて配置される。第2aパターン102a’と第2bパターン102b’を含む第2パターン102A’は、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。
【0204】
多数の第1パターン101A’において、多数の第1aパターン101a’の一端は制御部300と電気的に連結され、他端は電気的にオープン(open)になる。また、多数の第1bパターン101b’の一端は制御部300と電気的に連結され、他端は電気的にオープン(open)になる。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0205】
多数の第1aパターン101a’の一端それぞれは、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。多数の第1aパターン101a’と制御部300とを連結する伝導性パターンは、タッチ入力装置500のベゼルBの内部に短軸方向Sに沿って配列されてよい。
【0206】
多数の第1bパターン101b’の一端それぞれは、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。多数の第1bパターン101b’と制御部300とを連結する伝導性パターンは、タッチ入力装置500のベゼルBの内部に短軸方向Sに沿って配列されてよい。
【0207】
多数の第2パターン102A’において、多数の第2aパターン102a’の一端は、互いに隣接した2つの一端が第1伝導性パターンによって互いに電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して電気的に連結され、多数の第2aパターン102a’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。同様に、多数の第2bパターン102b’の一端は、互いに隣接した2つの一端が第1伝導性パターンによって電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して電気的に連結され、多数の第2bパターン102b’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0208】
多数の第2a及び第2bパターン102a’,102b’と制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、タッチ入力装置500’のベゼルBの内部に短軸方向Sに配列されてよい。ここで、多数の第2a及び第2bパターン102a’,102b’と制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、多数の第1パターン101A’と制御部300とを連結する伝導性パターン(図示せず)と共にタッチ入力装置500のベゼルBの内部に配列されてよい。
【0209】
多数の第2aパターン102a’の他端が互いに電気的に連結されれば、各第2aパターン102a’別のキャパシタンスが加わるので、全体インピーダンスは減ることになる。したがって、多数の第2aパターン102a’の他端がAC GNDになったのと同じ効果を有するようになる。同様に、多数の第2bパターン102b’の他端が互いに電気的に連結されれば、各第2bパターン102b’別のキャパシタンスが加わるので、全体インピーダンスは減ることになる。したがって、多数の第2bパターン102b’の他端がAC GNDになったのと同じ効果を有するようになる。
【0210】
図17に示されたタッチ入力装置500’の動作モードを具体的に説明する。
【0211】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために多数の駆動回路部310をセンサ部100A’の多数の第1パターン101A’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0212】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’の多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0213】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101A’でタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0214】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100A’の多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0215】
制御部300は、多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。制御部300は、多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち任意の2つの駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。
【0216】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’の多数の第1パターン101A’及び多数の第3パターン103A’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A’及び多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0217】
図17に示されたタッチ入力装置500’は、図12に示されたタッチ入力装置と比較してセンサ部100A’の多数の第1及び第2パターン101A’,102A’において構成上の差がある。すなわち、多数の第1及び第2パターン(101A’,102A’は、図12の第1及び第2パターン101A,102Aを半分に分けたものであるため、図12の多数の第1及び第2パターン101A,102Aより2倍さらに多い。
【0218】
このような構成上の特徴により、図17に示されたタッチ入力装置500’は、図12のタッチ入力装置500よりチャネル数が増加する短所はあるが、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モードでスタイラスペンが位置した特定の部分のみでペン駆動信号を印加することができるので、電力消耗を減らすことができる利点がある。
【0219】
また、図17に示されたタッチ入力装置は、図12のタッチ入力装置と比較してチャネル数が多少増加する短所があるが、各第1パターン101A’と第2パターン102A’が、長さが半分に減って抵抗値とキャパシタンス値が低くなるので、センサ部100A’のタッチ駆動電極に印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペンを駆動するためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅を広げることができる利点がある。
【0220】
図18は、図4又は図7に示されたセンサ部100,100’の変形例を概略的に示した図面である。
【0221】
図18に示されたセンサ部100Bは、先に上述した本発明の様々な実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部として用いられてよい。したがって、以下では、センサ部100Bの具体的な構造と形状について説明し、センサ部100Bを含むタッチ入力装置の駆動方法は、先に上述した内容に代替する。
【0222】
図18を参照すると、センサ部100Bは多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103B,104Bを含む。多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103B,104Bは、同一層に共に配置される。
【0223】
第1パターン101Aは、第1方向(幅方向)に沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置の画面の長軸方向であってよい。第1パターン101Aは、ATX(Active TX)とも命名されてよい。
【0224】
第1パターン101Aは、多数のメインパターン部と多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0225】
第1パターン101Aは、内部に第2パターン102Aが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第1パターン101Aの外形と対応することができる。第1パターン101Aは、第2パターン102Aを囲む構造を有してよい。第1パターン101Aは、第2パターン102Aから所定の間隔離れて配置される。
【0226】
第2パターン102Aは、第1方向に沿って延びた形状を有し、第1パターン101Aに隣接して配置され、第1パターン101Aと所定の間隔離れて配置される。第2パターン102Aは、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。
【0227】
第2パターン102Aは、第1パターン101Aの内部に配置される。
【0228】
第2パターン102Aは、多数のメインパターン部と多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有するが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0229】
第2パターン102Aのメインパターン部は、第1パターン101Aのメインパターン部と対応する形状であってよく、第2パターン102Aの連結パターン部は、第1パターン101Aの連結パターン部と対応する形状であってよい。
【0230】
多数の第2パターン102Aは、他端は第2導電性パターンD2によって互いに電気的に連結される。
【0231】
第3パターン103Bは、第1パターン101Aの一つの連結パターン部を基準として上下にそれぞれ一つずつ配置される。第3パターン103Bはダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。第3パターン103Bは、内部に第4パターン104Bが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第3パターン103Bの外形と対応することができる。第3パターン103Bは、第4パターン104Bを囲む構造を有してよい。第3パターン103Bは、第4パターン104Bから所定の間隔離れて配置される。第3パターン103Bは、ARX(Active RX)とも命名されてよく、第4パターン104BはDRX(Dummy RX)とも命名されてよい。
【0232】
多数の第3パターン103Bのうち第1方向に垂直な第2方向に沿って配列された第3パターンは、第3導電性パターンD3によって電気的に連結される。したがって、第2方向に沿って配列された第3パターンは、多数の第3導電性パターンD3によって電気的に連結され、図4又は図7に示された第3パターン103の電気的連結方向と同じになってよい。
【0233】
第3導電性パターンD3は、互いに隣り合った二つの第3パターンの間に配置された第1パターン101Aの連結パターン部を交差するように配置される。
【0234】
多数の第4パターン104Bのうち第1方向に垂直な第2方向に沿って配列された第4パターンは、第4導電性パターンD4によって電気的に連結される。したがって、第2方向に沿って配列された第4パターンは、多数の第4導電性パターンD4によって電気的に連結され、図4又は図7に示された第4パターン104の電気的連結方向と同じになってよい。
【0235】
第4導電性パターンD4は、互いに隣り合った二つの第4パターンの間に配置された第1パターン101Aの連結パターン部を交差するように配置される。また、第4導電性パターンD4は、多数の第4パターン104Bのうち制御部で最も遠くに配置され、第1方向に沿って配列された第4パターン104Bを電気的に連結する。
【0236】
多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103B,104Bは、同一層である第1層に共に配置され、第2ないし第4導電性パターンD2,D3,D4は、同一層である第2層に共に配置されてよい。ここで、第1層と第2層は、互いに物理的及び電気的に離隔する。
【0237】
以上において、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の一つの実施形態に含まれ、必ずしも一つの実施形態にのみ限定される訳ではない。さらに、各実施形態において例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野における通常の知識を有する者によって、他の実施形態に対しても組み合わせ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせや変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0238】
また、以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性を逸しない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるだろう。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならないだろう。
【符号の説明】
【0239】
100:センサ部
300:制御部
101:第1パターン
102:第2パターン
103:第3パターン
104:第4パターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】