(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】二重特異性抗体及びその応用
(51)【国際特許分類】
C07K 16/28 20060101AFI20241112BHJP
C12N 15/13 20060101ALI20241112BHJP
C07K 16/46 20060101ALI20241112BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20241112BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20241112BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20241112BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20241112BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20241112BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20241112BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20241112BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
C07K16/28
C12N15/13 ZNA
C07K16/46
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61K48/00
A61K39/395 N
A61P35/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555735
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2023-09-11
(86)【国際出願番号】 CN2022100475
(87)【国際公開番号】W WO2023103335
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111485404.0
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523346629
【氏名又は名称】ヘーフェイ ティージー イミュノファーマ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ティエン ジーガン
(72)【発明者】
【氏名】チェン イン
(72)【発明者】
【氏名】シャオ ウェイファ
(72)【発明者】
【氏名】カオ グオシュアイ
(72)【発明者】
【氏名】スン ハオユー
(72)【発明者】
【氏名】スン ルイ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA92Y
4B065AA94Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA01
4B065CA25
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB261
4C084ZB262
4C085AA14
4C085BB11
4C085BB36
4C085BB42
4C085DD62
4C085EE01
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA22
4H045EA28
4H045FA74
(57)【要約】
本発明は、二重特異性抗体及びその応用を提案し、該組換え抗体は、SEQ ID NO:1~6、及びB7H6抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:7~12の少なくとも1つから選択されるCDR配列、またはそれと少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本発明によって調製された組換え抗体は、同時にCD3とB7H6を標的化することができ、且つ半減期が有意に延長され、単標的抗体より強い腫瘍抑制能力を示す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組換え抗体であって、
CD3抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:1~6、及び
B7H6抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:7~12の少なくとも1つから選択されるCDR配列、またはそれと少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする組換え抗体。
【請求項2】
CD3抗体の可変領域を含み、前記CD3抗体の可変領域は、SEQ ID NO:13で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:14で示されている重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:13及びSEQ ID NO:14で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項3】
前記抗体はB7H6抗体の可変領域を含み、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:15で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:26で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:15及びSEQ ID NO:26で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:18で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:21で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:18及びSEQ ID NO:21で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項4】
連結ペプチドをさらに含み、
任意選択に、前記連結ペプチドはSEQ ID NO:46で示されているアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項5】
前記連結ペプチドのN末端は前記CD3抗体軽鎖可変領域のC末端に連結され、前記連結ペプチドのC末端は前記CD3抗体重鎖可変領域のN末端に連結される請求項4に記載の組換え抗体。
【請求項6】
前記連結ペプチドのN末端は前記B7H6軽鎖可変領域のC末端に連結され、前記連結ペプチドのC末端は前記B7H6重鎖可変領域のN末端に連結される請求項4に記載の組換え抗体。
【請求項7】
第1のFc領域と第2のFc領域をさらに含み、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はマウス由来抗体、ヒト由来抗体、霊長類由来抗体又はその変異体の少なくとも1つに由来することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項8】
前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はヒト由来IgG又はその変異体に由来し、
任意選択に、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はヒト由来IgG1又はその変異体に由来することを特徴とする請求項7に記載の組換え抗体。
【請求項9】
前記第1のFc領域は、野生型IgG1 Fc領域に比べて、S384C変異とT396W変異のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項7に記載の組換え抗体。
【請求項10】
前記第2のFc領域は、野生型IgG1 Fc領域に比べて、Y380C変異、T397S変異、L399A変異及びY408V変異のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項9に記載の組換え抗体。
【請求項11】
前記第1の抗体Fc領域は、SEQ ID NO:47で示されているアミノ酸配列を有し、前記第2の抗体Fc領域は、SEQ ID NO:48で示されているアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の組換え抗体。
【請求項12】
SEQ ID NO:49及び63で示されているアミノ酸配列を有することを特徴とする組換え抗体。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体をコードすることを特徴とする核酸。
【請求項14】
SEQ ID NO:69で示されているヌクレオチド配列、及びSEQ ID NO:70-87で示されているヌクレオチド配列のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項13に記載の核酸。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の核酸分子を担持することを特徴とする発現ベクター。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の核酸分子、請求項15に記載の発現ベクター又は請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体を担持することを特徴とする組換え細胞。
【請求項17】
請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、請求項15に記載の発現ベクター又は請求項16に記載の組換え細胞を含むことを特徴とする組成物。
【請求項18】
請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、請求項15に記載の発現ベクター、請求項16に記載の組換え細胞又は請求項17に記載の組成物の、癌を治療及び予防するための薬物の調製における使用。
【請求項19】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18に記載の使用。
【請求項20】
薬物であって、請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、請求項15に記載の発現ベクター、請求項16に記載の組換え細胞又は請求項17に記載の組成物を含み、前記薬物は癌の治療及び予防に使用されることを特徴とする薬物。
【請求項21】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載の薬物。
【請求項22】
請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体を含むことを特徴とするキット。
前記キットは、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを診断するために使用されることを特徴とする請求項20に記載のキット。
【請求項23】
請求項1~12のいずれか1項に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、請求項15に記載の発現ベクター、請求項16に記載の組換え細胞、請求項17に記載の組成物又は請求項21~22のいずれか1項に記載の薬物の、癌症の治療又は予防における使用。
【請求項24】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項24に記載の使用。
【請求項25】
被験者に、
1)請求項1-12のいずれか1項に記載の組換え抗体、
2)請求項13又は14に記載の核酸分子、
3)請求項15に記載の発現ベクター、
4)請求項16に記載の組換え細胞、
5)請求項17に記載の組成物、又は
6)請求項21-22のいずれか1項に記載の薬物のうちの少なくとも1つを投与するステップを含むことを特徴とする癌症の治療又は予防方法。
【請求項26】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバイオ医薬の分野に属し、具体的に、二重特異性抗体及びその応用に関し、より具体的に、組換え抗体、免疫細胞、核酸、発現ベクター、組換え細胞、組成物、薬物の調製における上記物質の使用、及びキットに関する。
【背景技術】
【0002】
二重特異性抗体とは、2つの抗原部位に同時に特異的に結合する抗体である。腫瘍治療のための二重特異性抗体は、その作用機序に従って、エフェクター細胞のリダイレクト、免疫調節及び腫瘍細胞受容体の二重結合の標的化の3つの種類に分類することができる。ここで、リダイレクト機能のための抗体がそれらの大部分を占め、現在市場に出回っている2つの腫瘍治療のための抗体もT細胞のリダイレクトに基づくものである。二重特異性抗体の特性に応じて、二重免疫調節や同じ細胞膜の2つの分子を標的とするなど、他の治療システムでも使用できる。
【0003】
B7H6は、2つの免疫グロブリンドメインを含むB7ファミリーに属するI型膜貫通タンパク質である。B7H6はNK細胞活性化受容体NKp30のリガンドでもある。B7H6は多くの腫瘍細胞に発現しているが、ヒトの正常組織と健康末梢血単核細胞ではB7H6のmRNAは検出されていない。炎症環境では、IL-1βやTNFなどの炎症誘発性サイトカインの一部は、CD14+およびCD16+単球および好中球を刺激してB7H6の発現をアップレギュレートすることができる。B7H6は、白血病、リンパ腫、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌、卵巣癌、胃癌および肝臓癌を含む幅広い腫瘍発現プロファイルを有する。B7H6の発現は、一部のがんの転移にも関連しているが、ほとんどの腫瘍におけるB7H6の役割は現在不明である。現在、B7H6は多くの腫瘍で発現しているが、この分子に対する腫瘍治療手段は多くない。研究者はB7H6に対する二重特異抗体を開発し、その構築形式はBiTEであり、この形式は天然抗体の定常領域を含まないため、この分子の体内での半減期が短く、その使用が大幅に制限されていることも決定した。
【0004】
T細胞リダイレクトベースの二重特異性抗体の中でも、CD3は非常に重要な標的である。免疫チェックポイント阻害抗体とは異なり、CD3関連二重特異性抗体はTCRおよびペプチド(主要組織適合遺伝子複合体(pMHC))を越えてT細胞の活性化を媒介することができるが、シナプスにおける分子の作用過程は従来のTCR-pMHC相互作用とよく似ている。二重特異性抗体の活性はCD3親和性の影響を受け、CD3高親和性二重特異性抗体はインビトロ実験でより良好な殺傷効果を有するが、インビボでは致命的なサイトカイン放出症候群毒性を有し、これはキメラ抗原受容体(CAR)T細胞毒性と非常に類似している。同時に、研究により、非常に低親和性のCD3抗体配列も、二重特異性抗体の構築後にT細胞の活性化を効果的に刺激できることがわかっている。CD3抗体の親和性が適切な範囲(200±78 nM)にあり、腫瘍標的関連抗体の親和性が高い場合、二重特異性抗体はT細胞が末梢を循環するのではなく腫瘍に選択的に局在することを促し、全身活性化を回避する。したがって、高度に標的化された二重特異性抗体の開発は、腫瘍の予防と治療に大きな価値がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、発明者の以下の事実および問題に関する発見および知識に基づいて作成されたものである。
本発明において、発明者は、CD3およびB7H6抗原結合断片について様々な組み合わせおよびスクリーニングを行い、組換え二重特異性抗体を設計し、前記組換え二重特異性抗体は、CD3に特異的に結合し、B7H6に特異的に結合し、次いでB7H6分子を標的様式で腫瘍細胞の近くに持ち込むことができる。腫瘍細胞上のB7H6分子と結合することによってCD3+のリンパ球が腫瘍細胞と免疫シナプスを形成することを促し、これによってリンパ球が活性化してB7H6+の腫瘍細胞を殺傷し、前記組換え二重特異性抗体は、高いCD3およびB7H6結合活性を有するとともに、高い抗腫瘍活性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明の第1の態様において、本発明は組換え抗体を提案する。本発明の実施例によれば、前記組換え抗体は、SEQ ID NO:1~6、及びB7H6抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:7~12の少なくとも1つから選択されるCDR配列、またはそれと少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本発明の実施例による組換え抗体は、CD3およびB7H6に効果的に結合し、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0007】
RASQDIRNYLN(SEQ ID NO:1)。
YTSRLES(SEQ ID NO:2)。
QQGNTLPWT(SEQ ID NO:3)。
GYTMN(SEQ ID NO:4)。
LINPYKGVSTYNQKFKD(SEQ ID NO:5)。
SGYYGDSDWYFDV(SEQ ID NO:6)。
KASQSVDYDGDSYMN(SEQ ID NO:7)。
AASTLHS(SEQ ID NO:8)。
QQSKEDPRT(SEQ ID NO:9)。
DYNMD(SEQ ID NO:10)。
DINPNNGGTLYNQKFRG(SEQ ID NO:11)。
SEVFYGNYADY(SEQ ID NO:12)。
【0008】
本発明の第2の態様では、本発明は、組換え抗体を提案する。本発明の実施例によれば、SEQ ID NO:49及び63に示すアミノ酸配列を有する。本発明の実施例による組換え抗体はCD3およびB7H6に効果的に結合し、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0009】
MDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDIRNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLESGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTGYTMNWVRQAPGKGLEWVALINPYKGVSTYNQKFKDRFTISVDKSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARSGYYGDSDWYFDVWGQGTLVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:49)。
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:63)。
【0010】
本発明の第3の態様では、本発明は、核酸を提案する。本発明の実施例によれば、前記核酸で第1の態様に記載の組換え抗体をコードする。本発明の実施例による核酸でコードされた組換え抗体は、CD3およびB7H6に効果的に結合し、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0011】
本発明の第4の態様では、本発明は、発現ベクターを提案する。本発明の実施例によれば、前記発現ベクターは第3の態様に記載の核酸分子を担持する。前記発現ベクターは、選択可能な制御配列を含んでもよく、前記制御配列は前記核酸分子と動作可能に結合される。ここで、前記制御配列は、宿主における核酸分子の発現を指示することができる1つ以上の制御配列である。本発明の実施例による発現ベクターは、適切な宿主細胞において前記組換え抗体を効率的且つ大量に発現させることができ、そして、腫瘍、特にB7H6を発現する腫瘍の特異的治療または予防に効果的に使用できる。
【0012】
本発明の第5の態様では、本発明は、組換え細胞を提案する。本発明の実施例によれば、前記組換え細胞は、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター又は第1の態様に記載の組換え抗体を担持する。前記組換え細胞は前記発現ベクターのトランスフェクションまたは形質転換によって得られる。本発明の実施例によれば、前記組換え細胞は適当な条件では上記組換え抗体を効率的且つ大量に発現させることができ、前記組換え細胞は腫瘍、特にB7H6を発現する腫瘍に対する特異的な治療や予防に効果的に使用できる。
【0013】
本発明の第6の態様では、本発明は、組成物を提案する。本発明の実施例によれば、第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター又は第5の態様に記載の組換え細胞を含む。上記のように、本発明の実施例による組換え抗体はCD3またはB7H6タンパク質分子に効果的に結合することができ、さらに前記B7H6の高発現を有する腫瘍細胞を特異的に認識することができ、T細胞が末梢を循環するのではなく腫瘍の局所に選択的に局在化するように促し、全身活性化を回避し、前記組換え抗体を含む薬物は同様にB7H6を発現する腫瘍を治療または予防する有意な作用があり、その安全性はより高く、副作用はより小さい。
【0014】
本発明の第7の態様では、本発明は第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター、第5の態様に記載の組換え細胞又は第6の態様に記載の組成物の、薬物調製における使用を提案する。本発明の実施例によれば、前記薬物は、腫瘍を治療または予防することに用いられる。上記のように、本発明の実施例による組換え抗体は、CD3およびB7H6タンパク質に効果的に結合することができ、さらにB7H6の高発現を有する腫瘍細胞を特異的に認識し、前記組換え抗体及びそれに対応する一連の物質を用いて調製された薬物は、同様にB7H6を発現する腫瘍を治療または予防する有意な作用があり、その安全性はより高く、副作用はより小さい。
【0015】
本発明の第8の態様では、本発明は、薬物を提案する。本発明の実施例によれば、第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター、第5の態様に記載の組換え細胞又は第6の態様に記載の組成物を含み、前記薬物は癌の治療及び予防に使用される。上記のように、本発明の実施例による組換え抗体は、CD3およびB7H6タンパク質に効果的に結合することができ、さらにB7H6の高発現を有する腫瘍細胞を特異的に認識し、前記組換え抗体及びそれに対応する一連の物質を用いて調製された薬物は同様にB7H6を発現する腫瘍を治療または予防する有意な作用があり、その安全性はより高く、副作用はより小さい。
【0016】
本発明の第9の態様では、本発明は、キットを提案する。本発明の実施例によれば、第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体を含む。本発明の実施例による抗体は、CD3およびB7H6タンパク質分子に効果的に結合することができ、さらに、B7H6を発現する特異性の高い腫瘍細胞を特異的に認識でき、このため、前記組換え抗体は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌および肝臓癌の少なくとも1つを診断または検出するためのキットを製造するために使用され得る。前記キットは、生物学的サンプル中のCD3および/またはB7H6タンパク質分子の定性的または定量的検出などの科学的研究に使用できる。
【0017】
本発明の付加的な態様と利点を以下の説明から部分的に示し、部分的に以下の説明から明らかになったり、または本発明の実践を通じて了解したりする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の上記及び/又は付加的な態様と利点は、以下の図面を参照して実施例の説明から明らかになり、理解しやすい。
【
図1】本発明の実施例による組換え二重特異性抗体の構造模式図である。
【
図2A】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体とヒトのB7H6タンパク質との結合解析結果を示す図である。
【
図2B】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体とヒトのCD3タンパク質との結合解析結果を示す図である。
【
図2C】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体とB7H6及びヒトのCD3二重抗原のELISA検出結果グラフである。
【
図3A】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体及びT細胞のHCT-15細胞に対するインビトロ細胞毒性実験の分析結果グラフである。
【
図3B】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体及びT細胞のLoVo細胞に対するインビトロ細胞毒性実験の分析結果グラフである。
【
図3C】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体及びT細胞のHep G2細胞に対するインビトロ細胞毒性実験の結果グラフである。
【
図3D】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体及びT細胞のSK-BR-3細胞に対するインビトロ細胞毒性実験の結果グラフである。
【
図4A】本発明の実施例によるT細胞とルシフェラーゼを過剰発現するHo8910細胞とを混合した後、CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子を勾配濃度で添加し、24時間後基質を添加して反応した後に検出された化学発光値の分析結果グラフである。
【
図4B】本発明の実施例によるT細胞とルシフェラーゼを過剰発現するK562細胞とを混合した後CD3×B7H6二重特異性抗体分子を勾配濃度で添加し、24時間後基質を添加して反応した後に検出された化学発光値の分析結果グラフである。
【
図5A】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のT細胞増殖への影響の結果グラフである。
【
図5B】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のT細胞増殖への影響の統計分析チャートである。
【
図6A】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のCD4+及びCD8+T細胞の活性化への影響の結果グラフである。
【
図6B】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のCD4+及びCD8+T細胞の脱顆粒のレベルへの影響の結果グラフである。
【
図7A】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のT細胞によるIFN-γ分泌への影響の結果グラフである。
【
図7B】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のT細胞によるIL-2分泌への影響の結果グラフである。
【
図7C】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のT細胞によるIL-10分泌への影響の結果グラフである。
【
図7D】本発明の実施例によるHCT-15細胞が存在する場合CD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のT細胞によるIL-17A分泌への影響の結果グラフである。
【
図8】本発明の実施例によるCD3×B7H6組換え二重特異性抗体分子のHCT-15細胞のインビボ抗腫瘍活性に対する結果グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例が図面に示される。以下、図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本発明を解釈することを主旨とし、本発明を制限するものとして理解されるべきではない。
【0020】
なお、「第1の」、「第2の」といった用語は目的を説明するためのものにすぎず、相対的に重要性を示す若しくは暗に示す、または技術的特徴を明示する数を暗に示すとみなすことはできない。したがって、「第1の」、「第2の」と限定している特徴は少なくとも1つの該特徴を含むことを明示するまたは暗に示すことができ、本考案の説明において、特に明確かつ具体的に限定している場合を除き、「複数」の概念は少なくとも2つ、例えば2つまたは3つなどである。
【0021】
組換え抗体
本発明の第1の態様において、本発明は、組換え抗体を提案する。本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記組換え抗体は、CD3に結合する第1の抗原結合領域及びB7H6に特異的に結合する第2の抗原結合領域を含む。本発明の実施例による組換え抗体はT細胞でのCD3及び腫瘍細胞でのB7H6に効果的に結合することができ、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、T細胞及び腫瘍細胞に同時に結合することにより、この2種の細胞が細胞シナプスを形成し、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0022】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、上記組換え抗体はさらに、次のような追加技術的特徴の少なくとも1つを含んでもよい。
【0023】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記組換え抗体は、SEQ ID NO:1~6及びB7H6抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:7~12の少なくとも1つから選択されるCDR配列、またはそれと少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本発明の実施例による組換え抗体はCD3およびB7H6に効果的に結合し、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0024】
RASQDIRNYLN(SEQ ID NO:1)。
YTSRLES(SEQ ID NO:2)。
QQGNTLPWT(SEQ ID NO:3)。
GYTMN(SEQ ID NO:4)。
LINPYKGVSTYNQKFKD(SEQ ID NO:5)。
SGYYGDSDWYFDV(SEQ ID NO:6)。
KASQSVDYDGDSYMN(SEQ ID NO:7)。
AASTLHS(SEQ ID NO:8)。
QQSKEDPRT(SEQ ID NO:9)。
DYNMD(SEQ ID NO:10)。
DINPNNGGTLYNQKFRG(SEQ ID NO:11)。
SEVFYGNYADY(SEQ ID NO:12)。
【0025】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、CD3抗体の可変領域を含み、前記CD3抗体の可変領域は、SEQ ID NO:13で示されている軽鎖可変領域、SEQ ID NO:14で示されている重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:13及びSEQ ID NO:14で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0026】
MDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDIRNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLESGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIK(SEQ ID NO:13)。
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTGYTMNWVRQAPGKGLEWVALINPYKGVSTYNQKFKDRFTISVDKSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARSGYYGDSDWYFDVWGQGTLVTVSS(SEQ ID NO:14)。
【0027】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記抗体はB7H6抗体の可変領域を含み、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0028】
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIK(SEQ ID NO:20)。
EVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:23)。
【0029】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0030】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0031】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0032】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0033】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0034】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0035】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0036】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0037】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0038】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0039】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0040】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0041】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0042】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0043】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0044】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:15で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:26で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:15及びSEQ ID NO:26で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0045】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:18で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:21で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:18及びSEQ ID NO:21で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
【0046】
DIVLTQSPVSLAVPLGQRATISCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPVRFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAASYYCQQSKEDPRTFGGGTKLEIK(SEQ ID NO:15)。
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIK(SEQ ID NO:16)。
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIK(SEQ ID NO:17)。
DIVLTQSPVSLAVPLGQRATISCKASQSVDYDADSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPVRFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAASYYCQQSKEDPRTFGGGTKLEIK(SEQ ID NO:18)。
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIK(SEQ ID NO:19)。
EVLLQQSGPEVVKPGASVKITCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLIVDKSSSTAYMELRSLTSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTLTVSS(SEQ ID NO:21)。
EVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:22)。
EVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:24)。
EVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:25)。
EVLLQQSGPEVVKPGASVKITCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNNAGTLYNQKFRGRVTLIVDKSSSTAYMELRSLTSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTLTVSS(SEQ ID NO:26)。
【0047】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、連結ペプチドをさらに含む。
【0048】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記連結ペプチドはSEQ ID NO:46で示されているアミノ酸配列を有する。
GGGGSGGGGSGGGGS(SEQ ID NO:46)。
【0049】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記連結ペプチドのN末端は前記CD3抗体軽鎖可変領域のC末端に連結され、前記連結ペプチドのC末端は前記CD3抗体重鎖可変領域のN末端に連結される。
【0050】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記連結ペプチドのN末端は前記B7H6軽鎖可変領域のC末端に連結され、前記連結ペプチドのC末端は前記B7H6重鎖可変領域のN末端に連結される。
【0051】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、第1のFc領域と第2のFc領域をさらに含み、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はマウス由来抗体、ヒト由来抗体、霊長類由来抗体又はその変異体の少なくとも1つに由来する。
【0052】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はヒト由来IgG又はその変異体に由来する。
【0053】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はヒト由来IgG1又はその変異体に由来する。
【0054】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記第1のFc領域は、野生型IgG1 Fc領域に比べて、S384C変異とT396W変異のうちの少なくとも1つを有する。
【0055】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記第2のFc領域は、野生型IgG1 Fc領域に比べて、Y380C変異、T397S変異、L399A変異及びY408V変異のうちの少なくとも1つを有する。
【0056】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記第1の抗体Fc領域は、SEQ ID NO:47で示されているアミノ酸配列を有し、前記第2の抗体Fc領域は、SEQ ID NO:48で示されているアミノ酸配列を有する。
【0057】
EPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:47)。
EPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:48)。
【0058】
本発明の第2の態様では、本発明は、組換え抗体を提案する。本発明の実施例によれば、SEQ ID NO:49及び63で示されているアミノ酸配列を有する。本発明の実施例による組換え抗体はCD3およびB7H6に効果的に結合することができ、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0059】
MDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDIRNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLESGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTGYTMNWVRQAPGKGLEWVALINPYKGVSTYNQKFKDRFTISVDKSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARSGYYGDSDWYFDVWGQGTLVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:49)。
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:63)。
【0060】
予防又は治療組成物
本発明の第3の態様では、本発明は、核酸を提案し、前記核酸は以上のような組換え抗体をコードする。本発明のいくつかの具体的な実施例による核酸でコードされた組換え抗体はCD3およびB7H6に効果的に結合することができ、強力なインビボおよびインビトロ結合活性を有し、インビボ半減期が長く、有意な抗腫瘍効果を有する。
【0061】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記核酸はSEQ ID NO:69で示されているヌクレオチド配列、及びSEQ ID NO:70-87で示されているヌクレオチド配列のうちの少なくとも1つを有する。
【0062】
CD3抗体をコードするヌクレオチド配列
CAGGCCGTGGTGACCCAGGAGCCCTCCCTGACCGTGTCCCCCGGCGGCACCGTGACCCTGACCTGCAGGTCCTCCACCGGCGCCGTGACCACCTCCAACTACGCCAACTGGGTGCAGCAGAAGCCCGGCCAGGCCCCCAGGGGCCTGATCGGCGGCACCAACAAGAGGGCCCCCTGGACCCCCGCCAGGTTCTCCGGCTCCCTGCTGGGCGGCAAGGCCGCCCTGACCATCACCGGCGCCCAGGCCGAGGACGAGGCCGACTACTACTGCGCCCTGTGGTACTCCAACCTGTGGGTGTTCGGCGGCGGCACCAAGCTGACCGTGCTGGGCGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGGAGTCCGGCGGCGGCCTGGTGCAGCCCGGCGGCTCCCTGAGGCTGTCCTGCGCCGCCTCCGGCTTCACCTTCAACACCTACGCCATGAACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGGTGGCCAGGATCAGGTCCAAGTACAACAACTACGCCACCTACTACGCCGACTCCGTGAAGGACAGGTTCACCATCTCCAGGGACGACTCCAAGAACTCCCTGTACCTGCAGATGAACTCCCTGAAGACCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCGTGAGGCACGGCAACTTCGGCAACTCCTACGTGTCCTGGTTCGCCTACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCCCCCTGCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTGGTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGTACTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:69)。
【0063】
B7H6-1抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATGGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCATGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:70)。
【0064】
B7H6-2抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:71)。
【0065】
B7H6-3抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:72)。
【0066】
B7H6-4抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:73)。
【0067】
B7H6-5抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATGGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCATGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:74)。
【0068】
B7H6-6抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:75)。
【0069】
B7H6-7抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:76)。
【0070】
B7H6-8抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGACTCCCTGGCCGTGTCCCTGGGCGAGAGGGCCACCATCAACTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGACCATCTCCTCCCTGCAGGCCGAGGACGTGGCCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:77)。
【0071】
B7H6-9抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATGGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCATGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:78)。
【0072】
B7H6-10抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:79)。
【0073】
B7H6-11抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:80)。
【0074】
B7H6-12抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCGTGCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:81)。
【0075】
B7H6-13抗体をコードするヌクレオチド配列
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【0076】
B7H6-14抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACACCTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:83)。
【0077】
B7H6-15をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCCAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:84)。
【0078】
B7H6-16抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGACCCCCCTGTCCCTGTCCGTGACCCCCGGCCAGCCCGCCTCCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCTGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCCAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGACAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAAGATCTCCAGGGTGGAGGCCGAGGACGTGGGCGTGTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGCCGAGGTGAAGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGGTGTCCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAGGCAGGCCCCCGGCAAGGGCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGACCGTGGACAAGTCCATCTCCACCGCCTACATGGAGCTGTCCAGGCTGAGGTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCGTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:85)。
【0079】
B7H6-17抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGTGTCCCTGGCCGTGCCCCTGGGCCAGAGGGCCACCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGGCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGTGAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAACATCCACCCCGTGGAGGAGGAGGACGCCGCCTCCTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCGGCGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCTGCTGCAGCAGTCCGGCCCCGAGGTGGTGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGATCACCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAAGCAGTCCCACGGCAAGTCCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGCCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGATCGTGGACAAGTCCTCCTCCACCGCCTACATGGAGCTGAGGTCCCTGACCTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCCTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:86)。
【0080】
B7H6-18抗体をコードするヌクレオチド配列
GACATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGTGTCCCTGGCCGTGCCCCTGGGCCAGAGGGCCACCATCTCCTGCAAGGCCTCCCAGTCCGTGGACTACGACGCCGACTCCTACATGAACTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCCAAGCTGCTGATCTACGCCGCCTCCACCCTGCACTCCGGCATCCCCGTGAGGTTCTCCGGCTCCGGCTCCGGCACCGACTTCACCCTGAACATCCACCCCGTGGAGGAGGAGGACGCCGCCTCCTACTACTGCCAGCAGTCCAAGGAGGACCCCAGGACCTTCGGCGGCGGCACCAAGCTGGAGATCAAGGGAGGCGGTGGATCAGGCGGAGGTGGCTCAGGTGGAGGCGGTTCTGAGGTGCTGCTGCAGCAGTCCGGCCCCGAGGTGGTGAAGCCCGGCGCCTCCGTGAAGATCACCTGCAAGGCCTCCGGCTACACCTTCACCGACTACAACATGGACTGGGTGAAGCAGTCCCACGGCAAGTCCCTGGAGTGGATCGGCGACATCAACCCCAACAACGGCGGCACCCTGTACAACCAGAAGTTCAGGGGCAGGGTGACCCTGATCGTGGACAAGTCCTCCTCCACCGCCTACATGGAGCTGAGGTCCCTGACCTCCGACGACACCGCCGTGTACTACTGCGCCAGGTCCGAGGTGTTCTACGGCAACTACGCCGACTACTGGGGCCAGGGCACCACCCTGACCGTGTCCTCCGAGCCCAAGTCCTGCGACAAGACCCACACCTGCCCCCCCTGCCCCGCCCCCGAGGCCGCCGGCGGCCCCTCCGTGTTCCTGTTCCCCCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCAGGACCCCCGAGGTGACCTGCGTGGTGGTGGACGTGTCCCACGAGGACCCCGAGGTGAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCAGGGAGGAGCAGTACAACTCCACCTACAGGGTGGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTGTCCAACAAGGCCCTGCCCGCCCCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGCCAGCCCAGGGAGCCCCAGGTGTGCACCCTGCCCCCCTCCAGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTGTCCCTGTCCTGCGCCGTGAAGGGCTTCTACCCCTCCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACCACCCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTGGTGTCCAAGCTGACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGCAACGTGTTCTCCTGCTCCGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAGTCCCTGTCCCTGTCCCCCGGCAAGTAA(SEQ ID NO:87)。
【0081】
なお、本発明の明細書と請求の範囲に言及された核酸について、実際には相補二本鎖のいずれか一方、または両方を含むことが当業者にとって理解されるべきである。便宜上で、本明細書と請求の範囲では、多くの場合、一本の鎖しか示されているが、実際にはそれと相補的なもう一つの鎖も示される。また、本願における核酸配列はDNA形式又はRNA形式を含み、一方が開示されているということは、他方も開示されていることを意味する。
【0082】
本発明の第4の態様では、本発明は、発現ベクターを提案し、前記発現ベクターは以上のような核酸分子を担持する。前記発現ベクターは選択可能な制御配列を含んでもよく、前記制御配列は前記核酸分子と動作可能に結合される。前記制御配列は宿主における核酸分子の発現を指示することができる1つ以上の制御配列である。本発明のいくつかの具体的な実施例で提案された発現ベクターは適切な宿主細胞で前記組換え抗体を効率よく発現することができ、そして、腫瘍、特にB7H6を発現する腫瘍の特異的治療または予防に効果的に使用できる。
【0083】
本発明の第5の態様では、本発明は、組換え細胞を提案し、前記組換え細胞は第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター又は第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体を担持する。前記組換え細胞は前記発現ベクターのトランスフェクションまたは形質転換によって得られる。本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記組換え細胞は適当な条件では上記組換え抗体を効率よく発現することができ、前記組換え細胞は腫瘍、特にB7H6を発現する腫瘍に対する特異的な治療や予防に効果的に使用できる。
【0084】
なお、本願の明細書に記載の「適当な条件」とは、本願に記載の組換え抗体の発現に適する条件を指す。当業者が容易に理解できるように、組換え抗体の発現に適する条件は、適切な形質転換又はトランスフェクション方式、適切な形質転換又はトランスフェクション条件、健康な宿主細胞状態、適切な宿主細胞密度、適切な細胞培養環境、適切な細胞培養時間を含むが、これらに制限されない。「適当な条件」は特に制限されず、当業者は実験室の具体的な環境に応じて、最適な前記組換え抗体発現の条件を最適化する。
【0085】
本発明の第6の態様では、本発明は、組成物を提案し、第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター又は第5の態様に記載の組換え細胞を含む。上記のように、本発明の実施例による組換え抗体はCD3またはB7H6タンパク質分子に効果的に結合し、さらにB7H6の高発現を有する腫瘍細胞を特異的に認識し、T細胞が末梢を循環するのではなく腫瘍の局所に選択的に局在化するように促し、全身活性化を回避し、前記組換え抗体及び対応する一連の物質の組成物、例えば食品組成物又は薬物組成物を含み、同様にB7H6を発現する腫瘍を治療または予防する有意な作用があり、その安全性はより高く、副作用はより小さい。
【0086】
本発明の第8の態様では、本発明は、薬物を提案し、第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター、第5の態様に記載の組換え細胞又は第6の態様に記載の組成物を含み、前記薬物は癌の治療及び予防に使用される。上記のように、本発明の実施例による組換え抗体はCD3またはB7H6タンパク質分子に効果的に結合し、さらにB7H6の高発現を有する腫瘍細胞を特異的に認識し、T細胞が末梢を循環するのではなく腫瘍の局所に選択的に局在化するように促し、全身活性化を回避し、前記組換え抗体系物質を含む薬物は同様にB7H6を発現する腫瘍を治療または予防する有意な作用があり、その安全性はより高く、副作用はより小さい。
【0087】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含む。
【0088】
本発明のいくつかの具体的な実施例による薬物は、薬学的に許容できるベクターと有効量の前記抗体活性成分を含む。
【0089】
本明細書で使用されるように、「有効量」又は「有効投与量」という用語は、人及び/又は動物に対して機能又は活性を発生させ、且つ人及び/又は動物に受け入れられる量を指す。
【0090】
本明細書で使用されるように、「薬学的に許容できる」成分は、人及び/又は哺乳動物に適用されるが、過度の有害な副作用(例えば毒性、刺激及びアレルギー反応)のない、即ち合理的な利益/リスク比を有する物質である。「薬学的に許容できるベクター」という用語は、様々な賦形剤と希釈剤を含む治療薬の投与に使用されるベクターを指す。
【0091】
本発明の薬物は安全で有効な量の本発明の活性成分及び薬学的に許容できるベクターを含む。このようなベクターは、食塩水、緩衝液、グルコース、水、グリセリン、エタノール、及びその組み合わせを含む(これらに制限されない)。通常の薬物製剤は投与方式とマッチすべきであり、本発明の薬物の剤形は、注射剤、経口製剤(錠剤、カプセル、経口液)、経皮剤、徐放剤である。例えば生理食塩水やグルコース及び他の補助剤を含む水溶液を用いて通常の方法により製造する。前記の薬物は無菌条件下で製造するほうがよい。
【0092】
本発明に記載の活性成分の有効量は投与の方式と治療対象の疾患の重症度などによって変化する。好ましい有効量の選択は当業者が様々な要素(例えば臨床試験)によって決定することができる。前記の因素は、例えばバイオアベイラビリティ、代謝、半減期などの前記活性成分の薬物動態パラメータ、患者が治療する疾患の重症度、患者の体重、患者の免疫状態、投与経路などを含むが、これらに制限されない。例えば、治療状況の切実な需要により、1日に複数回の別々の投与量を投与したり、投与量を割合して減少させたりすることができる。
【0093】
本発明に記載の薬学的に許容できるベクターは、水、食塩水、リポソーム、脂質、タンパク質、タンパク質-抗体複合体、ペプチド類物質、セルロース、ナノゲル、又はその組み合わせを含む(これらに制限されない)。ベクターの選択は投与方式とマッチすべきであり、これらは、当業者によく知られているものである。
【0094】
使用
本発明の第7の態様では、本発明は第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体、第3の態様に記載の核酸分子、第4の態様に記載の発現ベクター、第5の態様に記載の組換え細胞又は第6の態様に記載の組成物の、薬物調製における使用を提案し、前記薬物は腫瘍を治療または予防することに用いられる。上記のように、本発明のいくつかの具体的な実施例で提供された組換え抗体はCD3およびB7H6タンパク質に効果的に結合することができ、さらに、B7H6を発現する特異性の高い腫瘍細胞を特異的に認識でき、前記組換え抗体及びそれに対応する一連の物質を用いて調製された薬物は同様にB7H6を発現する腫瘍を治療または予防する有意な作用があり、その安全性はより高く、副作用はより小さい。
【0095】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、上記使用はさらに、次のような追加技術的特徴の少なくとも1つを含んでもよい。
【0096】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記腫瘍は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含む。
【0097】
キット
本発明の第9の態様では、本発明は、キットを提案し、第1の態様又は第2の態様に記載の組換え抗体を含む。本発明のいくつかの具体的な実施例で提供された前記組換え抗体はB7H6タンパク質と結合することができ、このため、前記組換え抗体を含むキットは、前記B7H6タンパク質を高発現する腫瘍を効果的に診断又は検出するために使用できる。
【0098】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記キットは、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを診断又は検出するために使用される。本発明のいくつかの具体的な実施例で提供された組換え抗体はCD3およびB7H6タンパク質分子に効果的に結合することができ、さらにB7H6を発現する特異性の高い腫瘍細胞を特異的に認識でき、このため、前記組換え抗体は直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌および肝臓癌の少なくとも1つを診断または検出するためのキットを製造するために使用され得、前記キットは、生物学的サンプル中のCD3および/またはB7H6タンパク質分子の定性的または定量的検出などの科学的研究に使用できる。
【0099】
疾患の治療使用及び方法
本発明の第10の態様では、本発明は、以上のような組換え抗体、核酸分子、発現ベクター、組換え細胞、組成物又は薬物の、癌症の治療又は予防における使用を提案する。上記のように、前記組換え抗体は上記CD3及び/又はB7H6タンパク質を特異的に認識でき、CD3抗体親和性が適切な範囲にあり、且つ腫瘍標的関連抗体は高い親和性を有する場合、二重特異性抗体によって、T細胞が末梢循環ではなく腫瘍局所に選択的に局在化し、癌症を効果的に治療、予防すると同時に、全身活性化を回避し、このため、本発明の実施例による組換え抗体、前記組換え抗体の組成物、薬物及び適当な条件では発現して前記組換え抗体を得ることができる一連の物質、例えば上記核酸分子、発現ベクター、組換え細胞などはいずれも癌症を治療又は予防するために使用できる。
【0100】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含む。
【0101】
本発明の第11の態様では、本発明は、癌症の治療又は予防方法を提案する。本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、被験者に、1)以上のような組換え抗体、2)以上のような核酸分子、3)以上のような発現ベクター、4)以上のような組換え細胞、又は5)以上のような組成物のうちの少なくとも1つを投与するステップを含む。上記のように、前記組換え抗体は上記CD3及び/又はB7H6タンパク質を特異的に認識でき、CD3抗体親和性が適切な範囲にあり、且つ腫瘍標的関連抗体は高い親和性を有する場合、二重特異性抗体によって、T細胞が末梢循環ではなく腫瘍局所に選択的に局在化し、癌症を効果的に治療、予防すると同時に全身活性化を回避し、このため、本発明の実施例による方法は癌症を効果的に治療、予防し、T細胞の全身活性化を回避することができる。
【0102】
本発明のいくつかの具体的な実施例によれば、前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含む。
【0103】
以下、実施例を具体的に説明する。実施例に具体的な技術または条件が示されない場合、当該分野の文献に記載されている技術または条件に従って、または製品の明細書に従って実行する。用いられる試薬または機器にメーカーが示されない場合、市販によって購入できる従来の製品である。
【0104】
実施例1 CD3×B7H6二重特異性抗体分子の設計及び構築
【0105】
本実施例では、複数の配置をスクリーニングすることにより、発明者は、scFv-Fcで配置する二重特異性抗体を決定し、この二重特異性抗体はCD3×B7H6と名付けられる。前記抗体は2つの一価単位を含み、そのうちの1つの一価単位は抗CD3のScFv-Fc形式であり、もう1つの一価単位は抗B7H6のScFv-Fc形式であり、1本の連結ペプチドで前記CD3抗体の軽鎖可変領域と重鎖可変領域を連結し、以上と同様な1本の連結ペプチドで前記B7H6抗体の軽鎖可変領域と重鎖可変領域を連結し、前記連結ペプチドは、SEQ ID NO:46で示されているアミノ酸配列を有し、前記CD3抗体は、SEQ ID NO:13で示されている軽鎖可変領域、SEQ ID NO:14で示されている重鎖可変領域を有し、前記B7H6抗体は、SEQ ID NO:15-20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:21-26で示されている重鎖可変領域を有する。ここで、発明者は異なるB7H6抗体可変領域とCD3抗体の可変領域の組み合わせをスクリーニングし、18個のCD3×B7H6組換え抗体分子を構築し、且つアミノ酸変異により一価単位のFcが改変され、抗CD3のFc領域のアミノ酸が位置384でシステイン(S384C)に変化し、及び位置396でトリプトファン(T396W)に変化し、抗B7H6のFc領域のアミノ酸が位置380でシステイン(Y380C)に変化し、位置397でセリン(T397S)に変化し、位置399でアラニン(L399A)に変化し及び位置408でバリン(Y408V)に変化することにより、それぞれホモダイマーの形成は容易ではないが、ヘテロダイマーの形成は容易であり、該ヘテロダイマーは二重特異性抗体CD3×B7H6であり、具体的な構造は
図1に示すように、前記18個のCD3×B7H6組換え抗体分子は、SEQ ID NO:27で示されているCD3一本鎖抗体、SEQ ID NO:28-45で示されているB7H6一本鎖抗体、SEQ ID NO:47で示されている第1の抗体Fc領域、SEQ ID NO:48で示されている第2の抗体Fc領域を有し、両方は上記変異後にknob-into-hole構造で連結される。
【0106】
一般的な分子生物学的技術を使用し、CD3及びB7H6(1-18)一価単位のポリペプチド鎖をコードする核酸配列をそれぞれ発現ベクターpTT5(優宝生物、カタログ番号VT2202)にクローニングし、具体的なヌクレオチド配列はSEQ ID NO:69、及びSEQ ID NO:70-87で示されているヌクレオチド配列のうちの少なくとも1つである。同時に、CHO細胞で効率よく発現させ培地内に分泌させるために、マウス由来抗体kappa鎖のリードペプチドを分泌シグナルペプチドとして選択して発現ベクターに挿入し、シグナルペプチドは抗体可変領域のN末端に位置し、そのアミノ酸配列は、METDTLLLWVLLLWVPGSTG(SEQ ID NO:68)であり、前記シグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列はSEQ ID NO:88に示される。
【0107】
ATGGAGACCGACACCCTGCTGCTGTGGGTGCTGCTGCTGTGGGTGCCCGGCTCCACCGGC(SEQ ID NO:88)。
【0108】
CD3一本鎖抗体
MDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDIRNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLESGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTGYTMNWVRQAPGKGLEWVALINPYKGVSTYNQKFKDRFTISVDKSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARSGYYGDSDWYFDVWGQGTLVTVSS(SEQ ID NO:27)。
【0109】
B7H6-1一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:28)。
【0110】
B7H6-2一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:29)。
【0111】
B7H6-3一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:30)。
【0112】
B7H6-4一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:31)。
【0113】
B7H6-5一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:32)。
【0114】
B7H6-6一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:33)。
【0115】
B7H6-7一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:34)。
【0116】
B7H6-8一本鎖抗体
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:35)。
【0117】
B7H6-9一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:36)。
【0118】
B7H6-10一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:37)。
【0119】
B7H6-11一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:38)。
【0120】
B7H6-12一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:39)。
【0121】
B7H-13一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:40)。
【0122】
B7H6-14一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:41)。
【0123】
B7H6-15一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:42)。
【0124】
B7H6-16一本鎖抗体
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSS(SEQ ID NO:43)。
【0125】
B7H6-17一本鎖抗体
DIVLTQSPVSLAVPLGQRATISCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPVRFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAASYYCQQSKEDPRTFGGGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVLLQQSGPEVVKPGASVKITCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNNAGTLYNQKFRGRVTLIVDKSSSTAYMELRSLTSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTLTVSS(SEQ ID NO:44)。
【0126】
B7H6-18一本鎖抗体
DIVLTQSPVSLAVPLGQRATISCKASQSVDYDADSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPVRFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAASYYCQQSKEDPRTFGGGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVLLQQSGPEVVKPGASVKITCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLIVDKSSSTAYMELRSLTSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTLTVSS(SEQ ID NO:45)。
【0127】
第1のFc領域のアミノ酸配列
EPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:47)。
【0128】
第2のFc領域のアミノ酸配列
EPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:48)。
【0129】
実施例2 CD3×B7H6二重特異性抗体の発現及び精製
【0130】
2.1 CD3×B7H6二重特異性抗体分子の発現
CD3×B7H6鎖コード遺伝子を担持したpTT5ベクターで瞬時にExpiCHO-S細胞(Gibco、カタログ番号A29127)をトランスフェクションしてCD3とB7H6に結合される二重特異性分子を調製し、ここで、18個のCD3×B7H6鎖コード遺伝子のそれぞれは、SEQ ID NO:49で示されている抗CD3のScFv-Fc、及びSEQ ID NO:50-67で示されている抗B7H6のScFv-Fcを有する。具体的な実験操作は以下の通りであり、トランスフェクションの前日に、ExpiCHO-S細胞を細胞密度が(3-4)×106/mLに調整し、37℃で、8%のCO2、120rpmで一晩揺動培養した。トランスフェクションの当日、細胞は7×106-1×107/mLまで成長し、生存率が95%を超えると、トランスフェクションの準備をし、新鮮で予熱されたExpiCHO培地(Gibco、カタログ番号A2910002)で細胞を6×106/mLまで希釈し、CD3ポリペプチド鎖とB7H6ポリペプチド鎖を含むプラスミドを1:1の質量比で、ExpiFectamine CHOトランスフェクション試薬(Gibco、カタログ番号A29129)でExpiCHO-S細胞にトランスフェクションし、37℃で、8%のCO2、120rpmで揺動培養した。トランスフェクション後の18-22hに、ExpiFectamine CHO Enhancer及びExpiCHO Feedを均一に混合した後に直ちにトランスフェクション後の細胞に加え、均一に混合し、32℃で、5%のCO2、120rpmで揺動培養した。トランスフェクション後5日目、細胞に8mLのExpiCHO Feedを再添加し、均一に混合してから培養し続く。毎日に細胞数と細胞生存率の変化を観察し、細胞生存率が80%以下に低下するまで待つか、10-14日培養した後、遠心分離して細胞を取得し、上清を精製するか、-80℃で凍結して予備に使用する。
【0131】
2.2 CD3×B7H6二重特異性抗体分子の精製
2.1 実験で得られた上清を0.22μmのフィルターメンブレンでろ過し、Mabselect prism Aアフィニティークロマトグラフィーカラム(GE会社、カタログ番号17549854)を用いて発現上清からFc構造ドメインを持つ抗体を捕獲し、pH7.2のリン酸塩緩衝液でクロマトグラフィーカラムを平衡化した後、上清にアフィニティークロマトグラフィーカラムを通過させ、溶出緩衝液(100mM クエン酸、pH2.7)で溶出し、最終的に、PBS緩衝液で濃縮して置換し、精製後の抗体は、純度が95%以上であるとSDS-PAGEで同定した。
【0132】
CD3 ScFv-Fcアミノ酸配列
MDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDIRNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLESGVPSRFSGSGSGTDYTLTISSLQPEDFATYYCQQGNTLPWTFGQGTKVEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTGYTMNWVRQAPGKGLEWVALINPYKGVSTYNQKFKDRFTISVDKSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARSGYYGDSDWYFDVWGQGTLVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:49)。
【0133】
B7H6-1ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:50)。
【0134】
B7H6-2 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:51)。
【0135】
B7H6-3 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:52)。
【0136】
B7H6-4 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:53)。
【0137】
B7H6-5 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:54)。
【0138】
B7H6-6 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:55)。
【0139】
B7H6-7 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:56)。
【0140】
B7H6-8 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASQSVDYDGDSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGKGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDKSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:57)。
【0141】
B7H6-9 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWMGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTMTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:58)。
【0142】
B7H6-10 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQTPLSLSVTPGQPASISCKASQSVDYDGDSYMNWYLQKPGQPPQLLIYAASTLHSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCQQSKEDPRTFGQGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYNMDWVRQAPGQGLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLTVDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTVTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:59)。
【0143】
B7H6-11 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0144】
B7H6-12 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0145】
B7H6-13 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0146】
B7H6-14 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0147】
B7H6-15 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0148】
B7H6-16 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0149】
B7H6-17 ScFv-Fcアミノ酸配列
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【0150】
B7H6-18 ScFv-Fcアミノ酸配列
DIVLTQSPVSLAVPLGQRATISCKASQSVDYDADSYMNWYQQKPGQPPKLLIYAASTLHSGIPVRFSGSGSGTDFTLNIHPVEEEDAASYYCQQSKEDPRTFGGGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVLLQQSGPEVVKPGASVKITCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNNGGTLYNQKFRGRVTLIVDKSSSTAYMELRSLTSDDTAVYYCARSEVFYGNYADYWGQGTTLTVSSEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:67)。
【0151】
実施例3 CD3×B7H6二重特異性抗体と抗原の結合活性の検出(ELISA)
【0152】
本実施例はそれぞれ前記CD3×B7H6二重特異性抗体と単一抗原(B7H6抗原又はCD3抗原)の結合活性、及びCD3×B7H6二重特異性抗体と二重抗原(B7H6抗原、CD3抗原)が同時に結合する結合活性を検出し、具体的な実験操作は以下のとおりである。
【0153】
3.1 CD3×B7H6二重特異性抗体と単一抗原の結合活性の測定
ヒトのB7H6(ACRO biosystems、カタログ番号B76-H52H8)、ヒトのCD3抗原(ACRO biosystems、カタログ番号CDD-H52W1)をそれぞれコーティング緩衝液(35mMのNaHCO3、15mMのNa2CO3、pH9.6)で2μg/mLに希釈し、ウェルあたり100μLを酵素結合プレートに加え、4℃で一晩静置する。その後、PBST(0.05%のTween 20-PBS、pH7.2)で3回洗浄した。プレートに300μLのブロッキング緩衝液(1%のBSA、0.05%のTween20-PBS、pH7.2)を加え、室温で2h静置した。さらに、PBSTで3回洗浄した。ウェルあたりに対応する二重特異性抗体を加え、室温で1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄した。ウェルあたりに100μLのブロッキング緩衝液で希釈したHRP-ウサギ抗ヒトIgG二次抗体(boster、カタログ番号BA1070)を加え、室温で1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄し、ウェルあたりにTMBを加え、室温で2-5分間遮光反応させ、各ウェルは2Mの硫酸で反応を停止し、最終的にマイクロプレートリーダーでOD450の数値を読み取る。
【0154】
具体的な実験結果は、
図2Aに示すように、
図2Aは異なるB7H6配列とCD3配列からなるCD3×B7H6二重特異性抗体分子とB7H6抗原との結合状況を示し、これらの二重特異性抗体分子はいずれもB7H6抗原に結合することができ、ここで、CD3×B7H6-14の結合活性が最も強く、このため、後続の実験は、主にCD3×B7H6-14に焦点を当て、
図2BはCD3×B7H6-14二重特異性抗体分子がCD3抗原に結合することができることを示す。
【0155】
3.2 CD3×B7H6二重特異性抗体と二重抗原の結合活性の測定
ヒトB7H6(ACRO biosystems、カタログ番号B76-H82Wb)をコーティング緩衝液(35mMのNaHCO
3、15mMのNa
2CO
3、pH9.6)で2μg/mLに希釈し、ウェルあたり100μLを酵素結合プレートに加え、4℃で一晩静置する。その後、PBST(0.05%のTween 20-PBS、pH7.2)で3回洗浄した。プレートに300μLのブロッキング緩衝液(1%のBSA、0.05%のTween20-PBS、pH7.2)を加え、室温で2h静置した。PBSTで3回洗浄した。ウェルあたりに対応する二重特異性抗体を加え、室温で1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄した。ウェルあたりに100μLのブロッキング緩衝液で希釈したヒトのCD3抗原(ACRO biosystems、カタログ番号CDD-H52W1)を加え、室温で1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄した。ウェルあたりにブロッキング緩衝液で希釈した100μLのHRP-抗Hisタグ付きの二次抗体(Genscript、カタログ番号A00612)を加え、室温で1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄し、ウェルあたりにTMBを加え、室温で2-5分間遮光反応させ、各ウェルは2Mの硫酸で反応を停止し、最終的にマイクロプレートリーダーでOD450の数値を読み取る。具体的な結果は、
図2Cに示すように、結果から、CD3×B7H6-14二重特異性抗体分子の濃度の増加に伴い、そのOD450の読み取り値が徐々に増加し、該二重特異性抗体分子がヒトのCD3とB7H6に同時に結合することができることを示す。
【0156】
実施例4 二重特異性抗体分子のインビトロ死滅検出
【0157】
4.1 ヒト末梢血単核細胞(PBMC)の分離
抗凝固ヒト末梢血を同体積の無菌PBSに加え、50mLの無菌遠心分離管を取り、25mLの希釈後の末梢血を15mLのリンパ分離液(GE healthcare、カタログ番号17144003)に軽く加え、過程全体で界面がはっきりと揺れないように保ち、21℃で、400gで30min遠心分離を行い、遠心分離機を1加速し、0減速した。遠心分離後、管の内部を3層に分割し、中間層はリンパ球層であり、中間の白色フィルム層を新しい50mLの遠心分離管に吸い取り、吸い取った後にPBSで50mLに充填し、500gで10min遠心分離した。上清を捨て、1mLのPBSを加えて軽く均一に吹き、PBSで40mLに充填し、250gで10min遠心分離した。
【0158】
遠心分離後、上清を捨て、1mLのMACS緩衝液(0.5%BSA、2.5mMのEDTA-PBS)で再懸濁した後、希釈してカウントする。
【0159】
4.2 精製されたT細胞の分離
ヒトT細胞は、磁気ビーズ選別(Miltenyi会社、カタログ番号130096535)の方法を用いて末梢血から分離された。PBMCを収集してから上清を完全に捨て、107個の細胞ごとに40μLのMACS bufferを加えて細胞を再懸濁した後、さらに10μLのT Cell Biotin-Antibody Cocktailを加え、均一に混合し、4℃で10minインキュベートした。107個の細胞ごとにさらに30μLのMACS bufferと20μLのT Cell MicroBead Cocktailを加え、均一に混合し、4℃で15minインキュベートする。LS分離カラムを磁場に入れ、3mLのMACS bufferで分離カラムを濡らし、細胞懸濁液を分離カラムに加え、1mLのMACS bufferで遠心分離管を洗浄した後、分離カラムを加え、流出液を収集した。3mLのMACS bufferで分離カラムを洗浄し、流出液を収集した。均一に混合した後、細胞をカウントする。300gの細胞懸濁液、4℃で、10min遠心分離してから培地で再懸濁した。
【0160】
4.3 付着培養腫瘍細胞のインビトロ死滅の検出
付着培養の腫瘍細胞を消化してからカウントし、細胞密度を2×105/mLに調整する。RTCA機器(アジレント)、機器タイプDPを選択し、実験モードを選択し、細胞情報と薬物情報を入力する。schedule設定実験ステップに入り、プレートに50μLの新鮮な培地(89%のRPMI 1640培地+10%ウシ胎児血清+1%ペニシリン)を加えた後、機器に入れて閉合し、最初のステップをクリックして開始する。Done完了後、プレートを取り出して、100μLの細胞懸濁液を加え、室温で15-30min静置してエッジ効果を防止し、機器に入れ、開始をクリックした。対数期まで成長した後、一時停止し、50μLの精製されたT細胞(1×106/mL)を加え、二重特異性抗体を勾配濃度で添加し、開始をクリックし、一定の時間後分析した。
【0161】
具体的な実験結果は、図に示すように、CD3×B7H6-14二重特異性抗体の濃度の増加に伴い、T細胞がHCT-15細胞(
図3A)、LoVo細胞(
図3B)、Hep G2細胞(
図3C)及びSK-BR-3細胞(
図3D)に対する死滅効率は徐々に増加し、CD3×B7H6-14はT細胞によるB7H6+の腫瘍細胞の死滅を促進できることを示す。
【0162】
実施例5 ルシフェラーゼ反応法による浮遊細胞のインビトロ死滅の検出実験
ルシフェラーゼを過剰発現する腫瘍細胞を収集してから細胞密度を2×105/mLに調整し、実施例4.1及び4.2に述べるように、T細胞を分離精製、収集、精製して細胞密度を5×105/mLに調整する。それぞれ50μLの腫瘍細胞と精製されたT細胞を96ウェルのフラットプレートに取り、二重特異性抗体を勾配濃度で添加し、均一に混合した。37℃で、5%のCO2で4時間インキュベートした後にウェルあたりに100μL(15mg/mL)のフルオレセインカリウム塩溶液(Goldbio会社、カタログ番号LUCK-1G)を加え、迅速で均一に混合し、マイクロプレートリーダーで化学発光値を検出する。
【0163】
具体的な実験結果は、図に示すように、CD3×B7H6-14二重特異性抗体の添加濃度の増加に伴い、Ho8910とK562の化学発光値が徐々に低下すると検出し、生存腫瘍細胞が少なくなり、即ちCD3×B7H6-14は、T細胞によるHo8910細胞(
図4A)とK562細胞(
図4B)の死滅を有意に促進できることを示す。
【0164】
実施例6 B7H6陽性腫瘍細胞が存在する場合でT細胞の増殖状況を検出する
T細胞の増殖を測定するために、本実施例では2*2二因子実験に設定され、T細胞+PBS群、T細胞+CD3×B7H6-14群、HCT-15+T細胞+PBS群、HCT-15+T細胞+CD3×B7H6-14群を含み、実施例4.1及び4.2に述べるように、T細胞を分離精製し、5μMの細胞Trace CFSE(Invitrogen、カタログ番号C34554)で精製されたT細胞をマークした。続いて、マークされたT細胞とヒト結腸癌細胞(HCT-15細胞)を標的比2:1で混合し、その中にPBS又は二重特異性抗体を加え、3日後に細胞を回収して、フローサイトメトリーでT細胞の増殖状況を検出する。
【0165】
具体的な実験結果は、図に示すように、CD3×B7H6-14二重特異性抗体はHCT-15が存在する場合でT細胞の増殖(
図5A)を有意に促進でき、また、二重特異性抗体CD3×B7H6-14の濃度の増加に伴い、T細胞の増殖の促進効果が有意になる(
図5B)。
【0166】
実施例7 B7H6陽性腫瘍細胞が存在する場合でT細胞の活性化と脱顆粒レベルを検出する
実施例4.1と4.2に述べるように、T細胞を分離精製し、実験では、合計2つの群に設定され、対照群はT細胞群であり、実験群は、T細胞とHCT-15標的細胞を標的比1:1で96ウェルプレート内に加え、CD3×B7H6二重特異性抗体を勾配濃度で添加し、均一に混合した。37℃で24時間インキュベートした後に遠心分離して細胞を収集し、PBSで細胞を再懸濁し、マウス血清を加えて室温で15分間閉鎖し、表面分子を検出するフローサイトメトリー抗体を加え、4℃で30分間遮光インキュベートした後、PBSで洗浄し、さらに固定膜貫通液(invitrogen、カタログ番号00512343)を加え、室温で半時間以上固定した。さらに膜貫通緩衝液(invitrogen、カタログ番号00833356)を加えて洗浄し、マウス血清を加えて室温で15分間閉鎖し、その後、対応する細胞内分子マーク抗体を加え、室温で30分間遮光インキュベートし、さらに、PBSを加えて2回洗浄した後、フローサイトメトリーで検出する。
【0167】
具体的な実験結果は、
図6A及び6Bに示すように、B7H6+細胞に(+HCT-15)が存在する場合、CD3×B7H6-14二重特異性抗体の濃度の増加に伴い、CD4+T細胞とCD8+T細胞の表面にCD69分子(
図6A)を発現し、細胞内にCD107a(
図6B)を発現する割合は徐々に増加し、B7H6+腫瘍細胞(-HCT-15)が存在しない場合、T細胞は二重特異性抗体によってインキュベートされた後、活性化と脱顆粒能力は非常に限られ、該二重特異性抗体はT細胞とB7H6+腫瘍細胞を特異的に標的化し、且つT細胞の活性化と脱顆粒を促進できることを示す。
【0168】
実施例8 B7H6陽性腫瘍細胞が存在する場合でT細胞の分泌細胞因子を検出する
実施例4.1及び4.2に述べるように、T細胞を分離精製し、対照群はT細胞しかなく、実験群はT細胞とHCT-15細胞を含み、5×105個のT細胞、5×105個のT細胞及び5×105個のHCT-15細胞をそれぞれ24ウェルプレート内を加え、全体積は500μLであり、さらにCD3×B7H6二重特異性抗体(0、100、101、102、103)を勾配濃度で添加し、均一に混合した。37℃で24時間インキュベートした後に遠心分離し、上清液を収集し、CBA人Th1/Th2/Th17細胞因子検出キット(BD、カタログ番号560484)で上清中の各種の細胞因子の濃度を検出し、最終的にフローサイトメトリーで検出した。
【0169】
具体的な実験結果は、
図7A-Dに示すように、上清中のIFN-γ、IL-2、IL-10及びIL-17A細胞因子を共インキュベートする細胞の濃度を示し、HCT-15腫瘍細胞が存在する場合、CD3×B7H6-14抗体の濃度の増加に伴い、T細胞はこの4種の細胞因子を分泌するレベルも徐々に増強し、該二重特異性抗体はT細胞の活性化を促進して細胞因子を分泌することができることを示す。
【0170】
実施例9 生体内異種移植の効果に関する研究
CD3×B7H6二重特異性抗体分子がHCT-15腫瘍細胞に対するインビボ抗腫瘍活性を検出するために、本実施例では、合計3つの群に設定して実験を行い、緩衝液群、ヒト免疫グロブリン(IGg)群及びCD3×B7H6-14二重特異性抗体分子群を含む。実施例4.1及び4.2に述べるように、T細胞を分離精製し、さらに、T細胞拡張キット(gibco、カタログ番号11131D)を使用してT細胞を7日拡張した。HCT-15大腸癌細胞(1×106)と拡張T細胞(2×106)を混合した後、(s.c.)を雄性のNOD-Prkdcscid Il2rgem1/Smocマウスの皮下に注射し、接種後、2日ごとにCD3×B7H6二重特異性抗体(1mg/kg、PBSに溶ける)、IgG対照抗体(sigma、カタログ番号I4506)又は緩衝液(対照溶剤)をマウス体内に静脈注射し、合計3回注射した。外部ノギス測定によって腫瘍の長さと幅を検出して標準式で腫瘍の体積を計算する。
【0171】
図8はCD3×B7H6-14二重特異性抗体分子がHCT-15細胞に対するインビボ抗腫瘍活性を示す。CD3×B7H6-14二重特異性抗体による治療によってHCT-15腫瘍の退縮を有意に促進することができるが、対照IgG又は対照溶剤を使用すると、治療効果を達成できず、CD3×B7H6二重特異性抗体は有意なインビボ抗腫瘍活性を有することを示す。
【0172】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」という参考用語などの説明は、該実施例または例を組み合わせて説明する具体的な特徴、構造、材料または特点は本発明の少なくとも1つの実施例または例に含まれる。本明細書では、上記用語例示的な叙述は必ずしも同じ実施例または例を対象とする必要がない。また、説明する具体的な特徴、構造、材料または特点はいずれかまたは複数の実施例または例では適切な方式で結合することができる。なお、互いに衝突しない場合、当業者は本明細書に説明される異なる実施例または例及び異なる実施例または例の特徴を結合と組み合わせることができる。
【0173】
本発明の実施例を提示し記述したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明を制限するためのものとして理解することができなく、当業者であれば、本発明の範囲で上記実施例について様々な変化、修正、置換および変形が可能であることが理解できる。
【関連出願の相互参照】
【0174】
本願は、2021年12月07日に中国知的財産局に提案された、出願番号が202111485404.0である中国特許出願の優先権及び権利を主張し、上記中国特許出願の全部の内容はここで参照として本願に組み込まれる。
【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組換え抗体であって、
CD3抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:1~6、及び
B7H6抗体可変領域CDR配列:SEQ ID NO:7~12の少なくとも1つから選択されるCDR配列、またはそれと少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする組換え抗体。
【請求項2】
CD3抗体の可変領域を含み、前記CD3抗体の可変領域は、SEQ ID NO:13で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:14で示されている重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:13及びSEQ ID NO:14で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項3】
前記抗体はB7H6抗体の可変領域を含み、前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:16で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:16及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:17で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:17及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:23で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:19で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:19及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:22で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:24で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:20で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:20及びSEQ ID NO:25で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:15で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:26で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:15及びSEQ ID NO:26で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、
前記B7H6抗体の可変領域は、SEQ ID NO:18で示されている軽鎖可変領域、及びSEQ ID NO:21で示されているアミノ酸配列の重鎖可変領域、又はSEQ ID NO:18及びSEQ ID NO:21で示されているアミノ酸配列と少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項4】
連結ペプチドをさらに含み、
任意選択に、前記連結ペプチドはSEQ ID NO:46で示されているアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項5】
前記連結ペプチドのN末端は前記CD3抗体軽鎖可変領域のC末端に連結され、前記連結ペプチドのC末端は前記CD3抗体重鎖可変領域のN末端に連結される請求項4に記載の組換え抗体。
【請求項6】
前記連結ペプチドのN末端は前記B7H6軽鎖可変領域のC末端に連結され、前記連結ペプチドのC末端は前記B7H6重鎖可変領域のN末端に連結される請求項4に記載の組換え抗体。
【請求項7】
第1のFc領域と第2のFc領域をさらに含み、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はマウス由来抗体、ヒト由来抗体、霊長類由来抗体又はその変異体の少なくとも1つに由来することを特徴とする請求項1に記載の組換え抗体。
【請求項8】
前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はヒト由来IgG又はその変異体に由来し、
任意選択に、前記第1のFc領域と第2のFc領域の少なくとも一部はヒト由来IgG1又はその変異体に由来することを特徴とする請求項7に記載の組換え抗体。
【請求項9】
前記第1のFc領域は、野生型IgG1 Fc領域に比べて、S384C変異とT396W変異のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項7に記載の組換え抗体。
【請求項10】
前記第2のFc領域は、野生型IgG1 Fc領域に比べて、Y380C変異、T397S変異、L399A変異及びY408V変異のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項9に記載の組換え抗体。
【請求項11】
前記第1の抗体Fc領域は、SEQ ID NO:47で示されているアミノ酸配列を有し、前記第2の抗体Fc領域は、SEQ ID NO:48で示されているアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の組換え抗体。
【請求項12】
SEQ ID NO:49及び63で示されているアミノ酸配列を有することを特徴とする組換え抗体。
【請求項13】
請求項
12に記載の組換え抗体をコードすることを特徴とする核酸。
【請求項14】
SEQ ID NO:69で示されているヌクレオチド配列、及びSEQ ID NO:70-87で示されているヌクレオチド配列のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項13に記載の核酸。
【請求項15】
請求項
13に記載の核酸分子を担持することを特徴とする発現ベクター。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の核酸分子、請求項15に記載の発現ベクター又は請求項
12に記載の組換え抗体を担持することを特徴とする組換え細胞。
【請求項17】
請求項
12に記載の組換え抗体、請求項
13に記載の核酸分子、
又は請求項15に記載の発現ベクタ
ーを含むことを特徴とする組成物。
【請求項18】
請求項
12に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、
又は請求項15に記載の発現ベクタ
ーの、癌を治療及び予防するための薬物の調製における使用。
【請求項19】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18に記載の使用。
【請求項20】
薬物であって、請求項
12に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、
又は請求項15に記載の発現ベクタ
ーを含み、前記薬物は癌の治療及び予防に使用されることを特徴とする薬物。
【請求項21】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載の薬物。
【請求項22】
請求項
12に記載の組換え抗体を含むことを特徴とするキット。
【請求項23】
前記キットは、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを診断するために使用されることを特徴とする請求項
22に記載のキット。
【請求項24】
請求項
12に記載の組換え抗体、請求項13又は14に記載の核酸分子、
又は請求項15に記載の発現ベクタ
ーの、癌症の治療又は予防における使用。
【請求項25】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項24に記載の使用。
【請求項26】
被験者に、
1)請求項
12に記載の組換え抗体、
2)請求項13又は14に記載の核酸分子、
又は
3)請求項15に記載の発現ベクタ
ーの少なくとも1つを投与するステップを含むことを特徴とする癌症の治療又は予防方法。
【請求項27】
前記癌症は、直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌及び肝臓癌のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【国際調査報告】