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特表2024-542904プレート式熱交換器インラインフィルター
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】プレート式熱交換器インラインフィルター
(51)【国際特許分類】
   F28F 19/01 20060101AFI20241112BHJP
   F28F 19/02 20060101ALI20241112BHJP
   F28F 21/08 20060101ALI20241112BHJP
   C25D 11/08 20060101ALI20241112BHJP
   C25D 11/06 20060101ALI20241112BHJP
   C25D 11/18 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
F28F19/01
F28F19/02 501C
F28F19/02
F28F21/08 A
F28F21/08 Z
C25D11/08
C25D11/06 A
C25D11/18 301A
C25D11/18 312
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573485
(86)(22)【出願日】2023-09-15
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 KR2023013925
(87)【国際公開番号】W WO2024071772
(87)【国際公開日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0124312
(32)【優先日】2022-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516142159
【氏名又は名称】ワイケーエムシー インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】YKMC, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】チョ スンギョル
(72)【発明者】
【氏名】ジャン キボム
(57)【要約】
本発明はプレート式熱交換器インラインフィルターに関するものであって、プレート式熱交換器の冷却流体流入口に流体を供給すると、冷却流体流入口に流入された流体がフィルター管体の投入口を通じてフィルター管体の内に供給された後、小直径ホールを通じて伝熱板間のチャンネル幅方向に流動されながら、流体に含まれたほこりまたは異物が濾され、補剛部材がフィルター管体の内周面を堅固に支持して、フィルター管体に流入される流体圧力または小直径ホールを通過する流体圧力によってフィルター管体の外面形状に変形が発生することが防止される。本発明によると、濾過フィルターのフィルター管体の内周面に沿って補剛部材が設置されて、この補剛部材によってフィルター管体の外面形状がそのまま維持され、補剛部材がフィルター管体の内周面を堅固に支持して、フィルター管体の内に流動される流体の圧力によってフィルター管体の外面が膨張または収縮されることが防止されて、このフィルター管体の外面形状の変形防止によってフィルター管体の小直径ホールの直径変化が発生されないので、小直径ホールを通じてほこりまたは異物がそのまま通過されることが防止され、また、小直径ホールを通じてプレート式熱交換器の冷却流体流入口に常に同一な量の流体を通過させることができ、濾過フィルターのフィルター管体の膨張防止で、フィルター管体を冷却流体流入口の内で容易に離脱分離することができ、これによって、メンテナンスの利便性と同時に製品の信頼性が向上する長所がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の伝熱板(11)を積層結合して形成されたプレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)の内に挿入され、冷却流体流入口(12)と連通された一面を通じて流体を供給され、前記伝熱板(11)の間に流体が供給されるように外面を通じて流体を通過させながら、流体に含まれたほこりまたは異物を濾す濾過フィルター(100)と;
前記濾過フィルター(100)の他端に挟まれ、前記冷却流体流入口(12)の他端を密封する蓋部(200);
かた構成されたプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、
前記濾過フィルター(100)は、
中空形状であって、一面に前記冷却流体流入口(12)と連通される投入口(111)を形成し、外面に複数個で貫通形成されて前記伝熱板(11)と伝熱板(11)との間のチャンネル幅方向に向かって前記冷却流体流入口(12)と直交される方向に流体を通過させる小直径ホール(112)を形成したフィルター管体(110)と;
前記フィルター管体(110)の内周面に沿って密着固定されて、前記フィルター管体(110)の内周面を支持する補剛部材(120);
から構成されることを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項2】
請求項1において、
前記濾過フィルター(100)は、
アルミニウム材質で形成され、内、外周面が陽極酸化及び封孔処理方式で表面処理されるが或いは内、外周面が陽極酸化及び封孔処理方式によって表面処理された後にアンチスケールコーティングされ、ほこりまたは異物の滑りを誘導して、ほこりまたは異物が内周面に吸着されることを防止することを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項3】
請求項2において、
前記濾過フィルター(100)を表面処理する陽極酸化方式は、
、水酸法、
及びクローム酸法を含むことを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項4】
請求項3において、
前記濾過フィルター(100)を表面処理する
は、
ポーラス型酸化皮膜を形成して前記濾過フィルターの内、外周面を表面処理することを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項5】
請求項2において、
前記濾過フィルター(100)を表面処理する封孔処理は、
水和封孔、金属塩封孔及び有機物封孔を含むことを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項6】
請求項5において、
前記濾過フィルター(100)を表面処理する水和封孔または金属塩封孔は、
界面活性剤を含んで疏水性を有するように形成されて、前記濾過フィルターの内、外周面を表面処理することを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項7】
請求項2において、
前記前記濾過フィルター(100)をコーティングするアンチスケールコーティングは、
テフロン、シリコンレジン及びラウリル硫酸ナトリウムを含む混合液で形成され、前記濾過フィルターの内、外周面にスプレー方式で噴射されることを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項8】
請求項1において、
前記フィルター管体(110)の投入口(111)は、
内周面に沿って前記フィルター管体(110)の内周面方向を向くように屈曲して形成されて、前記冷却流体流入口に流入される流体が前記フィルター管体(110)の内に集結供給されるように案内する曲面案内部(111a)をさらに形成したことを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項9】
請求項1において、
前記フィルター管体(110)の小直径ホール(112)は、
その直径が前記プレート式熱交換器(10)の伝熱板(11)と伝熱板(11)との間のチャンネル幅に比例するが或いは前記伝熱板(11)と伝熱板(11)との間のチャンネル幅に比べて相対的に小さく形成されて、前記伝熱板(11)の間に流体を供給することを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項10】
請求項1において、
前記補剛部材(120)は、
前記フィルター管体(110)の内周面に沿って螺旋形態を有するように単一構造で延長形成されたことを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項11】
請求項1において、
前記補剛部材(120)は、
前記フィルター管体(110)の内周面に沿って螺旋形態を成すように断続的に複数個具備されて互いに接合続きされることを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項12】
請求項1において、
前記補剛部材(120)は、
リング形状であって、前記フィルター管体(110)の長さ方向に沿って定められた間隔に離隔されるように複数個で具備されて、前記フィルター管体(110)の内周面に溶接接合方式で固定されることを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項13】
請求項10ないし請求項12のうちいずれか一つの項において、
前記補剛部材(120)は、
断面が円形、半円形、楕円形または多角形状のうちいずれか一つの形状で形成されたことを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【請求項14】
請求項1において、
前記フィルター管体(110)は、
他端の内周面に互いに対称されるように一対に形成されたつまみ(113)を形成し、外周面に一列方向に定められた間隔に離隔されるように形成されて、工具がかかるようにする工具掛かり溝(114)をさらに形成したことを特徴とするプレート式熱交換器インラインフィルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インラインフィルターに関するものであって、もっと詳しくは濾過フィルターの内周面に補剛部材を形成するが、この補剛部材で濾過フィルターの内周面を補強すて、流体を通過させる濾過フィルターが流体の圧力によって形状が変形されることを防止するプレート式熱交換器インラインフィルターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、プレート式熱交換器は流体の種類及び流動、製品の構造的な強度などを考慮して成形された多数の金属板を重畳させて、その層間に加熱流体と受烈流体を交代に流すようにして金属板の間を過ぎる流体の熱交換がなるようにする装置である。
【0003】
この時、加熱流体の例としては高温の流体、蒸気、潤滑油などの高温流体があり、受烈流体の例としては流体、海水、冷媒などの高温流体より相対的に低温流体などが使用される。
【0004】
すなわち、金属板の間の層間流路によって温度が互いに異なる二つの種類の流体が分離されて対向流(counter flow)または平行流(parallel flow)にながれる構造であって、高温と低温の流体が一層ずつ交差されながら熱交換が行われることになる。
【0005】
ここで、プレート式熱交換器は小型、軽量化することができながら、効率が高くて、各種ボイラー設備、表面処理設備、廃水処理設備、染色設備、発電所、船舶、焼却炉などの冷却及び加熱装置で広く利用されている。
【0006】
特許文献1(KR10-0988217B1)は従来のプレート式熱交換器用のインラインフィルターを示すものであって、これを参照すると、両端に形成された隣接面が互いに近接されるようにロール形態に巻かれて、内側に流体が流入されるように許す内部空間を形成し、外面に流体を排出する打孔ホールを形成した本体と、本体の隣接面に締結固定されて、隣接面が互いに近接された状態を維持するようにする弾性部材で構成される。
【0007】
ここで、本体の隣接面には定められた間隔に離隔されるように複数個で形成されたスロットを形成し、このスロットに弾性部材外面に形成された固定突起を挿入結合して、前記弾性部材によって隣接面が近接位置された状態を維持するようにする。
【0008】
すなわち、前記のようなインラインフィルターは、プレート式熱交換器の冷却流体の流入口の内に挿入結合して、冷却流体の流入口の一側を密封するが、他の一つの入口側を通じて流体が供給すると、この流体が本体の内部空間に流入された後、打孔ホールを通じて流体の供給方向に対して直交される方向に排出されながら、伝熱板間の隙間に供給されることである。
【0009】
しかし、前記のような特許文献1は、高層ビルや超高層ビルの最上階まで作動流体を供給するとき、熱交換器を通過する流体の圧力が増加するが、一般的な形態の(又は従来の)インラインフィルターの場合、本体の外面が膨張されながら形状変形が発生され、また、突発状況によって循環される作動流体の供給が中断されるとき、瞬間的に落下排出される逆圧によって本体の内部が真空状態に変化されながら、内部圧力が低下されて、本体外面に收縮変形が発生され、本体の外面形状の変形によって本体外面が流体流入口の内に挟まれて、流体流入口の内に設置された本体を外部に離脱させることに難しさがあり、本体外面形状変形と同時に流体を通過させる本体外面の打孔ホールの直径変化で、直径拡大の時、ほこりまたは異物をそのまま通過され、直径縮小の時、圧力損失が増加されて熱伝達効率が減少して、プレート式熱交換器の信頼性が低下される問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前述したような問題点を解決するためのものであって、本発明の目的はプレート式熱交換器の濾過流路の内に濾過フィルターのフィルター管体を挿入結合するが、フィルター管体の内周面に沿って補剛部材を設置して、プレート式熱交換器の流体流入口に流体を供給すると、流体流入口に流入された流体がフィルターの管体の投入口を通じてフィルターの管体内に供給された後、小直径ホールを通じて伝熱板間の隙間方向に流動されながら、流体に含まれたほこりまたは異物が濾され、補剛部材がフィルター管体の内周面を堅固に支持して、フィルター管体に流入される流体の圧力または小直径ホールを通過する流体の圧力によってフィルター管体の外面形状に変形が発生されることが防止されるプレート式熱交換器インラインフィルターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような本発明の目的を達成するために、複数個の伝熱板を積層結合して形成されたプレート式熱交換器の冷却流体流入口の内に挿入され、冷却流体流入口と連通された一面を通じて流体を供給され、前記伝熱板の間に流体が供給されるように外面を通じて流体を通過させながら、流体に含まれたほこりまたは異物を濾す濾過フィルターと;前記濾過フィルターの他端に挟まれ、前記冷却流体流入口の他端を密封する蓋部;から構成されたプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記濾過フィルターは、中空形状であって、一面に前記冷却流体流入口と連通される投入口を形成し、外面に複数個で貫通形成されて前記伝熱板と伝熱板との間のチャンネル幅方向に向かって前記冷却流体流入口と直交される方向に流体を通過させる小直径ホールを形成したフィルター管体と;前記フィルター管体の内周面に沿って密着固定されて、前記フィルター管体の内周面を支持する補剛部材;で構成されることを特徴とする。
【0012】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記濾過フィルターは、アルミニウム材質で形成され、内、外周面が陽極酸化及び封孔処理方式で表面処理されるが或いは内、外周面が陽極酸化及び封孔処理方式によって表面処理された後アンチスケールコーティングされ、ほこりまたは異物の滑りを誘導して、ほこりまたは異物が内周面に吸着されることを防止することを特徴とする。
【0013】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記濾過フィルターを表面処理する陽極酸化方式は、
、水酸法、
及びクローム酸法を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記濾過フィルターを表面処理する
は、ポーラス型酸化皮膜を形成して前記濾過フィルターの内、外周面を表面処理することを特徴とする。
【0015】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記濾過フィルターを表面処理する封孔処理は、水和封孔、金属塩封孔及び有機物封孔を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記濾過フィルターを表面処理する水和封孔または金属塩封孔は、界面活性剤を含んで疏水性を有するように形成されて、前記濾過フィルターの内、外周面を表面処理することを特徴とする。
【0017】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記前記濾過フィルターをコーティングするアンチスケールコーティングは、テフロン(登録商標)、シリコンレジン及びラウリル硫酸ナトリウムを含む混合液にで形成され、前記濾過フィルターの内、外周面にスプレー方式で噴射されることを特徴とする。
【0018】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記フィルター管体の投入口は、内周面に沿って前記フィルター管体の内周面方向を向くように屈曲して形成されて、前記冷却流体流入口に流入される流体が前記フィルターの管体内に集結供給されるように案内する曲面案内部をさらに形成したことを特徴とする。
【0019】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記フィルター管体の小直径ホールは、その直径が前記プレート式熱交換器の伝熱板と伝熱板との間のチャンネル幅に比例するが或いは前記伝熱板と伝熱板との間のチャンネル幅に比べて相対的に小さく形成されて、前記伝熱板の間に流体を供給することを特徴とする。
【0020】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記補剛部材は、前記フィルター管体の内周面に沿って螺旋形態を有するように単一構造で延長形成されたことを特徴とする。
【0021】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記補剛部材は、前記フィルター管体の内周面に沿って螺旋形態を成すように断続的に複数個具備されて互いに接合続きされることを特徴とする。
【0022】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記補剛部材は、リング形状であって、前記フィルター管体の長さ方向に沿って定められた間隔に離隔されるように複数個で具備されて、前記フィルター管体の内周面に溶接接合方式で固定されることを特徴とする。
【0023】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記補剛部材は、断面が円形、半円形、楕円形または多角形状のうちいずれか一つの形状で形成されたことを特徴とする。
【0024】
本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターにおいて、前記フィルター管体は、他端の内周面に互いに対称されるように一対に形成されたつまみを形成し、外周面に一列方向に定められた間隔に離隔されるように形成されて、工具がかかるようにする工具掛かり溝をさらに形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、濾過フィルターのフィルター管体の内周面に沿って補剛部材が設置されて、この補剛部材によってフィルター管体の外面形状がそのまま維持され、補剛部材がフィルター管体の内周面を堅固に支持して、フィルター管体の内に流動される流体圧力によってフィルター管体の外面が膨張または収縮されることが防止されて、このフィルター管体の外面形状の変形防止によってフィルター管体の小直径ホールの直径変化が発生されないので、小直径ホールを通じてほこりまたは異物がそのまま通過されることが防止され、また、小直径ホールを通じてプレート式熱交換器の冷却流体流入口に常に同一な量の流体を通過させることができ、補剛部材によるフィルター管体の外面形状維持で、定められた使用期間の間にほこりまたは異物フィルタリング機能と同時に流体の流量を同一に維持することができ、濾過フィルターのフィルター管体の膨張防止によって、フィルター管体を冷却流体流入口の内で容易に離脱分離することができ、これによって、メンテナンスの利便性と同時に製品の信頼性が向上する長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターを示す概略断面図。
図2図2は、本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターを示す斜視図。
図3図3は、図2の分解斜視図。
図4】本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターの側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照してもっと詳細に説明する。
【0028】
図1ないし図4を参照すると、濾過フィルター(100)は複数個の伝熱板(11)を積層結合して形成されたプレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)の内に挿入され、冷却流体流入口(12)と連通された一面を通じて流体を供給され、前記伝熱板(11)の間に流体が供給されるように外面を通じて流体を通過させながら、流体に含まれたほこりまたは異物を濾す。
【0029】
前記濾過フィルター(100)は前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)から前記伝熱板(11)方向に流動される流体に含まれたほこりまたは異物を濾す。
【0030】
前記濾過フィルター(100)は中空型円筒体形状に形成されて、前記冷却流体流入口(12)を通じて流入される流体を通過させる。
【0031】
前記濾過フィルター(100)はアルミニウム材質で形成され、内、外周面が陽極酸化及び封孔処理方式で表面処理されるが或いは内、外周面が陽極酸化及び封孔処理方式によって表面処理された後アンチスケールコーティングされ、ほこりまたは異物の滑りを誘導して、ほこりまたは異物が内周面に吸着されることを防止する。
【0032】
前記濾過フィルター(100)はアンチスケールコーティング方式によって、流体に含まれたほこりまたは異物が前記濾過フィルター(100)の内にくっついて、流体の通過を妨害することを防止する。
【0033】
前記濾過フィルター(100)を表面処理する陽極酸化方式は
、水酸法、
及びクローム酸法を含む。
【0034】
前記濾過フィルター(100)は
、水酸法、
及びクローム酸法のうちいずれか一つの方式によって表面処理され、
によって表面処理されることが好ましい。
【0035】
前記濾過フィルター(100)を表面処理する
はポーラス型酸化皮膜の厚さを50±5μmで形成して前記濾過フィルターの内、外周面を表面処理する。
【0036】
前記濾過フィルター(100)を表面処理する封孔処理は水和封孔、金属塩封孔及び有機物封孔を含む。
【0037】
前記濾過フィルター(100)を表面処理する水和封孔または金属塩封孔は界面活性剤を含んで疏水性を有するように形成されて、前記濾過フィルターの内、外周面を表面処理する。
【0038】
前記濾過フィルター(100)をコーティングするアンチスケールコーティングはテフロン(登録商標)、シリコンレジン及びラウリル硫酸ナトリウムを含む混合液で形成され、前記濾過フィルターの内、外周面にスプレー方式で噴射されて、10~40μmの厚さを有するように形成される。
【0039】
前記濾過フィルター(100)は中空形状であって、一面に前記冷却流体流入口(12)と連通される投入口(111)を形成し、外面に複数個で貫通形成されて前記伝熱板(11)の間の方向に向かって前記冷却流体流入口(12)と直交される方向に流体を通過させる小直径ホール(112)を形成したフィルター管体(110)と、前記フィルター管体(110)の内周面に沿って密着固定されて、前記フィルター管体(110)の内周面を支持する補剛部材(120)で構成される。
【0040】
前記フィルター管体(110)は前記投入口(111)を通じて流体を供給され、前記小直径ホール(112)を通じて流体が前記伝熱板(11)の間の方向に排出されるように案内して、その内周面に流体に含まれたほこりまたは異物が引っかかるようにする。
【0041】
前記フィルター管体(110)の小直径ホール(112)はその直径が前記プレート式熱交換器(10)の伝熱板(11)と伝熱板(11)との間のチャンネル幅に比例するが或いは前記伝熱板(11)と伝熱板(11)との間のチャンネル幅に比べて相対的に小さく形成されて、前記伝熱板(11)の間に流体を供給する。
【0042】
前記伝熱板(11)の間のチャンネル幅は前記プレート式熱交換(10)の組立過程で、調節されることができる。
【0043】
前記フィルター管体(110)の投入口(111)は前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)と連通されて、前記冷却流体流入口(12)を通じて流入された流体が前記フィルター管体(110)の内に供給されるように許容する。
【0044】
前記フィルター管体(110)は 外面に複数個の小直径ホール(112)を形成したネット構造で形成されることが好ましい。
【0045】
前記フィルター管体(110)の投入口(111)は内周面に沿って前記フィルター管体(110)の内周面方向を向くように屈曲して形成されて、前記冷却流体流入口(12)に流入される流体が前記フィルター管体(110)の内に集結供給されるように案内する曲面案内部(111a)をさらに形成する。
【0046】
前記曲面案内部(111a)は前記投入口(111)の周辺の流体が前記投入口(111)の内に導いて流入されるように流体の供給を案内する。
【0047】
前記曲面案内部(111a)の曲面値は使用者によって調節されることができる。
【0048】
前記フィルター管体(110)は他端の内周面に互いに対称されるように一対に形成されたつまみ(113)を形成し、外周面に一列方向に定められた間隔に離隔されるように形成されて、工具がかかるようにする工具掛かり溝(114)をさらに形成する。
【0049】
前記つまみ(113)は使用者によって把持され、引っ張る使用者の引力によって前記フィルター管体(110)が前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)の内で離脱されるようにする。
【0050】
前記つまみ(113)は半円形状で形成されて、使用者によって把持されることが好ましい。
【0051】
前記工具掛かり溝(114)は前記フィルター管体(110)の内に進入された工具の末端が引っかかるように許容し、前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)の外部で引っ張られる工具(未図示)によって引かれて、前記フィルター管体(110)が前記冷却流体流入口(12)の外部に離脱分離されるようにする。
【0052】
前記工具掛かり溝(114)は円形、半円形、楕円形または多角形状のうちいずれか一つの形状で形成されることができる。
【0053】
前記補剛部材(120)は前記フィルター管体(110)の内周面に溶接接合方式によって密着固定されて、前記小直径ホール(112)を回避するように形成されることが好ましい。
【0054】
前記補剛部材(120)は前記フィルター管体(110)の内周面を支持して、前記フィルター管体(110)の内に流入される流体圧力または前記フィルター管体(110)の外面に加わるウォーターハンマーリング作用によって前記フィルター管体(110)の外面形状に変形が発生することを防止する。
【0055】
前記補剛部材(120)は前記フィルター管体(110)の内周面に沿って螺旋形態を有するように繋ぎ連結される。
【0056】
前記補剛部材(120)は前記フィルター管体(110)の内周面に沿って螺旋形態を成すように断続的に複数個具備されて互いに接合繋ぎされる。
【0057】
前記補剛部材(120)は同一な形状を有するように複数個に制作されて、両端が断続的に互いに接合繋ぎされるように溶接接合されることが好ましい。
【0058】
前記補剛部材(120)はリング形状であって、前記フィルター管体(110)の長さ方向に沿って定められた間隔に離隔されるように複数個で具備されて、前記フィルター管体(110)の内周面に溶接接合方式で固定される。
【0059】
前記補剛部材(120)は断面が円形、半円形、楕円形または多角形状のうちいずれか一つの形状で形成される。
【0060】
前記補剛部材(120)は断面が四角形状に形成されて前記フィルター管体(110)の内周面に溶接接合方式で接合されることが好ましい。
【0061】
蓋部(200)は前記濾過フィルター(100)の他端に挟まれ、前記冷却流体流入口(12)の他端を密封する。
【0062】
前記蓋部(200)は前記冷却流体流入口(12)の他端を通じて流体が前記プレート式熱交換器(10)の外部に漏水されることを防止する。
【0063】
前記蓋部(200)は前記プレート式熱交換器(10)の外壁に締結部材(未符号)によって密着固定されて、前記冷却流体流入口(12)の他端を密封する。
【0064】
前記のように構成される本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターは次のように使用される。
【0065】
まず、プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)に前記濾過フィルター(100)を進入させて、この濾過フィルター(100)の一面が前記冷却流体流入口(12)と一直線上に連通されるようにして、外面が前記伝熱板(11)方向を向こうように位置される。
【0066】
この時、前記濾過フィルター(100)のフィルター管体(110)は前記冷却流体流入口(12)の内に進入され、その状態で前記投入口(111)が前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)と一直線に連通された状態を維持し、前記フィルター管体(110)の外面が前記冷却流体流入口(12)と直立された状態を維持するように設置されて、前記小直径ホール(112)が前記伝熱板(11)方向を向こうように設置されることである。
【0067】
そして、前記濾過フィルター(100)のフィルター管体(110)の他端に対応する前記プレート式熱交換器(10)の外壁面に前記蓋部(200)を締結部材(未符号)によって締結固定して、前記フィルター管体の他端を密封することによって、前記冷却流体流入口(12)の他端が密閉密封されることである。
【0068】
以後、前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)に流体を供給すると、この流体が前記プレート式熱交換器(10)の冷却流体流入口(12)と連通された前記フィルター管体(110)の投入口(111)方向に流動され、このとき、前記投入口(111)を通じて前記フィルター管体(110)の内に流入された流体が前記冷却流体流入口(12)を通じて連続供給される流体圧力に押されて、前記小直径ホール(112)を通じて前記フィルター管体(110)の外面方向に通過される。
【0069】
ここで、前記投入口(111)方向に流動される流体は前記投入口(111)の内周面の枠に形成された曲面案内部(111a)に案内されて、前記投入口(111)の内に滑って流入され、これによって、流体が前記投入口(111)の方向に進入されて前記フィルター管体(110)の内に供給される。
【0070】
このとき、前記フィルター管体(110)の内で前記小直径ホール(112)の方向に通過される流体に含まれたほこりまたは異物は前記フィルター管体(110)の内周面に掛かって、これと同時に流体が前記小直径ホール(112)を通過して前記プレート式熱交換器(10)の伝熱板(11)の間のチャンネル幅方向に排出され、流体に含まれたほこりまたは異物が濾されながら、流体が浄化される。
【0071】
ここで、前記フィルター管体(110)の内に流入されて、前記小直径ホール(112)に流体が通過されながら、前記フィルター管体(110)の内周面に膨張圧力が発生され、この時、前記フィルター管体(110)の内周面に形成された補剛部材(120)が前記フィルター管体(110)の内周面を支持して、前記フィルター管体(110)の外面形状に変形が発生することが防止される。
【0072】
このとき、前記小直径ホール(112)を通じて前記伝熱板(11)の間のチャンネル幅に排出される流体を低層から高層に垂直上昇することで、その圧力を15bar内外で形成して前記フィルター管体(110)の内周面に膨張圧力が発生されることである。
【0073】
即ち、前記冷却流体流入口(12)を通じて前記フィルター管体(110)の内に連続して、流体が供給されることによって、この流体が前記小直径ホール(112)を通じて通過されながら、前記フィルター管体(110)の内周面に圧力を付与することになり、このとき、前記補剛部材(120)が前記フィルター管体(110)の内周面を支持しながら、前記フィルター管体(110)の内周面の形態を支えて、前記フィルター管体(110)が膨張圧力によって形状変形されることが防止される。
【0074】
反面、前記プレート式熱交換器の冷却流体流入口(12)の内に流体の供給を遮断すると、高層から低層方向に流体が自由落下されながら、前記プレート式熱交換器(10)の伝熱板(11)の間のチャンネル幅を通じて流体が自由落下されて、前記フィルター管体(110)の小直径ホール(112)を通じて前記フィルター管体(110)の内に流体が流入されながら、前記フィルター管体(110)の外周面に圧力が加わり、このとき、前記流入口(12)を通じて逆流される流体圧力によって前記フィルター管体(110)の内周面に收縮圧力が形成される。
【0075】
そうすると、前記補剛部材(120)が前記フィルター管体(110)の内周面を支持して、前記フィルター管体(110)が收縮圧力によって形状変形されることが防止される。
【0076】
ここで、前記補剛部材(120)は前記フィルター管体(110)の内周面にリング形状で定められた間隔に離隔されるように複数個で形成されるとか或いは前記フィルター管体(110)の内周面に沿って断続的に互いに繋ぎ接合されるように複数個で具備されて、溶接接合方式によって互いに繋ぎ連結されることが好ましい。
【0077】
また、前記補剛部材(120)はその断面を四角形状に形成して、前記フィルター管体(110)の内周面に溶接接合方式で接合固定することが好ましい。
【0078】
一方、前記プレート式熱交換器(10)の内に設置された濾過フィルター(100)を交替また維持補修しようとする場合には、前記蓋部(200)を前記プレート式熱交換器の外壁面から分離し、その状態で前記フィルター管体(110)のつまみ(113)を把持して、人力で前記つまみ(113)を引くと、前記フィルター管体(110)が前記冷却流体流入口(12)の内で後退移動されながら、前記冷却流体流入口(12)の他端に分離される。
【0079】
また、前記フィルター管体(110)が前記冷却流体流入口(12)の内に挟まり固定されて、作業者の人力で前記フィルター管体(110)を離脱分離することが難しい場合には、前記フィルター管体(110)の内に工具(未図示)を進入させ、この工具(未図示)の末端が前記工具掛かり溝(114)に掛かるようにした状態で、外部機器(例えば、引張機械)を作動させて、前記フィルター管体(110)を引くと、前記フィルター管体(110)が前記冷却流体流入口(12)の内で後退移動されて、前記冷却流体流入口(12)の内で前記フィルター管体(110)を分離することができる。
【0080】
このとき、前記フィルター管体(110)の工具掛かり溝(114)は前記冷却流体流入口(12)の底面に向こうように設置されて、前記小直径ホール(112)を通じて前記伝熱板(11)の間のチャンネル幅を通じて流体を排出することに影響を及ぼすことを防止することが好ましい。
【0081】
前記のように濾過フィルター(100)のフィルター管体(110)の内に補剛部材(120)を密着固定するが、この補剛部材(120)でフィルター管体(110)の内周面を支持して、流体圧力によってフィルター管体(110)の外面形状に変形が発生されることを防止する構造は、濾過フィルター(100)のフィルター管体(110)の内周面に沿って補剛部材(120)が設置されて、この補剛部材(120)によってフィルター管体(110)の外面形状がそのまま維持され、補剛部材(120)がフィルター管体(110)の内周面を堅固に支持して、フィルター管体(110)の内に流動される流体圧力によってフィルター管体(110)の外面が膨張または収縮されることが防止されて、このフィルター管体(110)の外面形状の変形防止でフィルター管体(110)の小直径ホール(112)の直径変化が発生されないので、濾過フィルター(100)のフィルター管体(110)の膨張防止で、フィルター管体(110)を冷却流体流入口(12)の内で容易に離脱分離することができ、これによって、メンテナンスの利便性と同時に製品の信頼性が向上する長所がある。
【0082】
以上で説明した本発明によるプレート式熱交換器インラインフィルターは、前記した実施例に限定されなく、以下の請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱すなあくて、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様に変更して実施する範囲までその技術的な精神がある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】