(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】フォトリソグラフィパターニング方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/20 521
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513106
(86)(22)【出願日】2023-06-13
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 KR2023008108
(87)【国際公開番号】W WO2024096229
(87)【国際公開日】2024-05-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0144222
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515162224
【氏名又は名称】コリア アドバンスド インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジュンチョル
(72)【発明者】
【氏名】バク,ミン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ワン-ギュ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジョン-ワン
【テーマコード(参考)】
2H197
【Fターム(参考)】
2H197AA06
2H197AB12
2H197BA11
2H197CA08
2H197CD43
2H197CE01
2H197CE10
2H197DB40
2H197HA03
2H197JA22
(57)【要約】
本発明の一実施例によるパターニング方法は、基板上に第1フォトレジスト層を形成する段階と、マスクパターンのラインとスペースを有するレチクルと露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第1分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのラインの線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行ってフォトレジストパターンを形成する段階と、を含む。第1露光エネルギの空間分布は、前記第2露光エネルギの空間分布と重畳される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に第1フォトレジスト層を形成する段階と、
マスクパターンのラインとスペースを有するレチクルと露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第1分割露光を行う段階と、
前記レチクルを前記マスクパターンのラインの線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行ってフォトレジストパターンを形成する段階と、を含み、
第1露光エネルギの空間分布は、前記第2露光エネルギの空間分布と重畳されることを特徴とするパターニング方法。
【請求項2】
前記第1露光エネルギはしきいエネルギの125%ないし155%であることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項3】
前記レチクルの移動量は前記マスクパターンのライン線幅の10%ないし20%であることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項4】
前記露光装備はArF液浸装備であり、
前記マスクパターンの前記ライン線幅は40nmであり、
前記マスクパターンの前記スペース線幅は40nmであることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項5】
前記第1フォトレジスト層を現像(develop)してパターン化された第1フォトレジストパターンを形成する段階をさらに含み、
前記第1フォトレジストパターンのライン線幅は33nm未満であることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項6】
前記第1フォトレジストパターンのライン線幅は20nm水準であり、
前記第1フォトレジストパターンのスペース線幅は60nm水準であることを特徴とする請求項5に記載のパターニング方法。
【請求項7】
前記第1フォトレジスト層を現像(develop)してパターン化された第1フォトレジストパターンを形成する段階をさらに含み、
前記第1フォトレジストパターンのライン線幅に対する前記第1フォトレジストパターンの高さの比である縦横比は4以下であることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項8】
前記第1露光エネルギは前記第2露光エネルギと同一であり、前記第1露光エネルギはしきいエネルギの143%であることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項9】
前記第1フォトレジスト層を現像(develop)してパターン化された第1フォトレジストパターンを形成する段階をさらに含み、
前記第1露光エネルギと前記第2露光エネルギは、しきいエネルギ以上であり、
前記第1露光エネルギと前記第2露光エネルギの和は、前記しきいエネルギの260%ないし300%であることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
【請求項10】
基板上にハードマスク層を形成する段階と、
前記ハードマスク層上に第1フォトレジスト層を形成する段階と、
マスクパターンのラインとスペースを有するレチクルと露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第1露光を行う段階と、
前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2露光を行う段階と、
前記第1フォトレジスト層を現像して第1フォトレジストパターンを形成する段階と、
前記第1フォトレジストパターンをエッチングマスクで前記ハードマスク層をエッチングして予備ハードマスクパターンを形成する段階と、
前記第1フォトレジストパターンを除去した後、前記予備ハードマスクパターン上に第2フォトレジスト層を形成する段階と、
前記予備ハードマスクパターンを基準として前記レチクルを前記マスクパターンのピッチの1/2に移動し、前記レチクルと前記露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第3露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第3分割露光を行う段階と、
前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第4露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第4分割露光を行う段階と、を含むことを特徴とするパターニング方法。
【請求項11】
前記第2フォトレジスト層を現像して第2フォトレジストパターンを形成する段階と、
前記第2フォトレジストパターン及び前記予備ハードマスクパターンをエッチングマスクで前記基板をエッチングする段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のパターニング方法。
【請求項12】
前記第2フォトレジスト層を現像して第2フォトレジストパターンを形成する段階と、
前記第2フォトレジストパターンをエッチングマスクで前記予備ハードマスクパターンをエッチングしてメインハードマスクパターンを形成する段階と、
前記第2フォトレジストパターンを除去し、前記メインハードマスクパターンをエッチングマスクで前記基板をエッチングする段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のパターニング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトリソグラフィパターニング方法に関するものとして、より具体的には、フォトレジストパターンの線幅を減少させる微細線幅パターニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトリソグラフィ(Photolithography)は、レチクルのマスクパターンをフォトレジストに転写する技術である。フォトレジストパターンの限界解像度は、レチクルの解像度と露光装置の波長に依存する。
【0003】
一般的にダブルパターニング(Double pattering)技術は、フォトリソグラフィ(Photolithography)工程後、基板を露光装備で除去(Unload)してから後続工程を進めた後、再び露光装備に装着(Load)してフォトリソグラフィ(Photolithography)工程を進行する。これによって、フォトレジストパターンの限界解像度が増加する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の解決しようとする技術的課題は、露光装置の分解能以上にパターン密度を増加させるものである。
本発明の解決しようとする技術的課題は、ArF液浸装備を使用して20nm水準のライン及びスペースを形成する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例によるパターニング方法は、基板上に第1フォトレジスト層を形成する段階と、マスクパターンのラインとスペースを有するレチクルと露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第1分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのラインの線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行ってフォトレジストパターンを形成する段階と、を含む。第1露光エネルギの空間分布は、前記第2露光エネルギの空間分布と重畳される。
【0006】
本発明の一実施例において、前記第1露光エネルギはしきいエネルギの125%ないし155%である。
【0007】
本発明の一実施例において、前記レチクルの移動量は前記マスクパターンのライン線幅の10%ないし20%である。
【0008】
本発明の一実施例において、前記露光装備はArF液浸装備であり、前記マスクパターンの前記ライン線幅は40nmであり、前記マスクパターンの前記スペース線幅は40nmである。
【0009】
本発明の一実施例において、前記第1フォトレジスト層を現像(develop)してパターン化された第1フォトレジストパターンを形成する段階をさらに含み、前記第1フォトレジストパターンのライン線幅は33nm未満である。
【0010】
本発明の一実施例において、前記第1フォトレジストパターンのライン線幅は20nm水準であり、前記第1フォトレジストパターンのスペース線幅は60nm水準である。
【0011】
本発明の一実施例において、前記第1フォトレジスト層を現像(develop)してパターン化された第1フォトレジストパターンを形成する段階をさらに含み、前記第1フォトレジストパターンのライン線幅に対する前記第1フォトレジストパターンの高さの比である縦横比は4以下である。
【0012】
本発明の一実施例において、前記第1露光エネルギは前記第2露光エネルギと同一であり、前記第1露光エネルギはしきいエネルギの143%である。
【0013】
本発明の一実施例において、前記第1フォトレジスト層を現像(develop)してパターン化された第1フォトレジストパターンを形成する段階をさらに含み、前記第1露光エネルギと前記第2露光エネルギは、しきいエネルギ以上であり、前記第1露光エネルギと前記第2露光エネルギの和は、前記しきいエネルギの260%ないし300%である。
【0014】
本発明の一実施例によるパターニング方法は、基板上にハードマスク層を形成する段階と、前記ハードマスク層上に第1フォトレジスト層を形成する段階と、マスクパターンのラインとスペースを有するレチクルと露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第1露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2露光を行う段階と、前記第1フォトレジスト層を現像して第1フォトレジストパターンを形成する段階と、前記第1フォトレジストパターンをエッチングマスクで前記ハードマスク層をエッチングして予備ハードマスクパターンを形成する段階と、前記第1フォトレジストパターンを除去した後、前記予備ハードマスクパターン上に第2フォトレジスト層を形成する段階と、前記予備ハードマスクパターンを基準として前記レチクルを前記マスクパターンのピッチの1/2に移動し、前記レチクルと前記露光装備を用いてしきいエネルギ以上の第3露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第3分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第4露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第4分割露光を行う段階と、を含む。
【0015】
本発明の一実施例において、前記第2フォトレジスト層を現像して第2フォトレジストパターンを形成する段階と、前記第2フォトレジストパターン及び前記予備ハードマスクパターンをエッチングマスクで前記基板をエッチングする段階と、をさらに含む。
【0016】
本発明の一実施例において、前記第2フォトレジスト層を現像して第2フォトレジストパターンを形成する段階と、前記第2フォトレジストパターンをエッチングマスクで前記予備ハードマスクパターンをエッチングしてメインハードマスクパターンを形成する段階と、前記第2フォトレジストパターンを除去し、前記メインハードマスクパターンをエッチングマスクで前記基板をエッチングする段階と、をさらに含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施例によるパターニング方法は、ArF液浸装備の解像度限界である38nm以下のパターンを形成することができる。
本発明の一実施例によるパターニング方法は、ArF液浸装備で20nm水準のラインパターンを形成することができる。
【0018】
本発明の一実施例によるパターニング方法は、ArF液浸装備で20nm水準のライン及び20nm水準のスペースパターンを形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
シングルパターニングの工程限界によってパターンの密度を増加させるための方法が要求される。シングルパターニングは、フォトレジストパターンの解像度限界に起因してパターンのピッチに限界がある。マルチパターニングは、パターンの密度を増加させるための方法でとして、2回露光を行うLLE(Litho-Lithi-Etch)技法、ハードマスクを用いて露光とエッチングを2回行うLELE(Litho-Etch-Litho-Etch)技法、及び側壁スペーサ(sidewall spacer)を用いるSASP(Self-Aligned Double Patterning)技法がある。
【0020】
LLE(Litho-Litho-Etch)技法は、ラインとスペースの互いに異なる線幅を有し、所定のピッチを有するマスクパターンを用いて第1パターニング露光した後、マスクパターンをピッチ/2を有する距離を移動してから第2パターニング露光を行う。これによって、微細パターンが可能である。第1パターニング露光は、第2パターニング露光と空間的に重畳されない。
【0021】
本発明の一実施例によれば、ライン線幅とスペース線幅が同じマスクパターンを用いて第1微細移動前と後にそれぞれ分割露光すると、アンダカット(under-cut)の抑制されたフォトレジストパターンが形成される。微細移動前の第1分割露光は、フォトレジストにフォトレジスト予備パターンを形成する。微細移動はマスクパターンのライン線幅の1/10水準である。微細移動後、第2分割露光はフォトレジスト予備パターンと空間的に重畳されて第1フォトレジストパターンを形成する。第1分割露光と第2分割露光は、しきいエネルギ以上の過露光エネルギ(over-doze expose energy)を分割する。第1分割露光のエネルギ空間分布は、前記第2分割露光のエネルギ空間分布と微細移動量によって空間的に重畳される。これによって、第1分割露光のエネルギ空間分布の最大値と第2分割露光のエネルギ空間分布の最大値は、微細移動量で離隔される。第1分割露光のエネルギ空間分布と第2分割露光のエネルギ空間分布は、合成エネルギ空間分布を形成する。フォトレジスト層は、前記合成エネルギ空間分布に反応して活性化される。これによって、前記合成エネルギ空間分布は、多様な形態のエネルギ空間分布を形成し、フォトレジスト層の下部で光反射によるアンダカットを抑制し、フォトレジスト層の活性化に寄与する。
【0022】
本発明の一実施例による微細移動分割露光は、フォトレジストパターンの崩れを抑制して微細パターンを形成する。
【0023】
本発明の微細移動分割露光は、LLE(Litho-Lithi-Etch)技法、ハードマスクを用いて露光とエッチングを2回行うLELE(Litho-Etch-Litho-Etch)技法、側壁スペーサ(sidewall spacer)を用いるSASP(Self-Aligned Double Patterning)技法に適用される。これによって、多重パターニングが可能である。
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。しかし、本発明はここで説明される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる形で具体化することもある。かえって、ここで紹介される実施例は、開示された内容が徹底かつ完全になるよう、また当業者に本発明の思想が十分に伝えるように提供されるものである。図面において、構成要素は明確性を期するために誇張されたものである。明細書全体に亘って、同一の構成要素は、同一の参照番号で表される。
【0025】
図1Aは、フォトレジストパターンの崩壊を誘発しないオーバ-ドーズ(over-doze)を有するフォトリソグラフィ工程を説明する概念図である。
【0026】
図1Bは、
図1Aの露光工程及び現像後のフォトレジストパターンを示す概念図である。
【0027】
図1A及び
図1Bに示すように、基板110上に下部反射防止コーティング112(Bottom AntiReflect Coating、BARC)がコーティングされ、前記下部反射防止コーティング112上にフォトレジスト層114が形成される。ポジティブフォトレジスト(Positive Photo-Resist)において、一度の露光で開放しきいエネルギ(Open threshold energy)を超えるエネルギに照射された領域は、現像(develop)後のスペース領域となり、開放しきいエネルギ(Open threshold energy)未満に照射された領域は、現像後のライン領域となる。
【0028】
レチクル116のマスクパターンのライン線幅LWとスペース線幅SWは、それぞれ40nmである。これによって、マスクパターンのピッチは80nmである。露光装置120のしきい露光エネルギは14mJである。例示には、露光装置120の露光エネルギが20mJの場合、フォトレジストパターン114aのライン線幅とスペース線幅はそれぞれ40nmである。マスクパターンのライン線幅とフォトレジストパターンのライン線幅が同じ場合、露光エネルギ(20mJ)は最適エネルギである。
【0029】
図1Aに示すように、露光装置120の露光エネルギ10が28.5mJの場合、フォトレジストパターン114aのライン線幅は約35nmであり、スペースの線幅は約45nmである。エネルギ空間分布において、しきいエネルギを超過するエネルギは下部反射防止コーティング112で一部相殺されるが、フォトレジストパターンの側面に影響を与える。
【0030】
図2Aは、フォトレジストパターンの崩壊を誘発するオーバ-ドーズ(over-doze)エネルギを有するフォトリソグラフィ工程を説明する概念図である。
【0031】
図2Bは、
図2Aの37mJの露光エネルギで露光したフォトレジストパターンを説明する概念図である。
【0032】
図2Cは、
図2Aの37mJの露光エネルギで露光したフォトレジストパターンを示すSEM写真である。
【0033】
図2A、
図2B及び
図2Cに示すように、基板110上に下部反射防止コーティング112(Bottom AntiReflect Coating、BARC)がコーティングされ、前記下部反射防止コーティング上にフォトレジスト層114が形成される。
【0034】
レチクル120のマスクパターンのライン線幅とスペース線幅は、それぞれ40nmである。これによって、マスクパターンのピッチは80nmである。露光装置200のしきい露光エネルギは14mJである。露光装置の露光エネルギ11が37mJの場合、フォトレジストパターン114aのライン線幅とスペース線幅はそれぞれ33nm及び47nmである。露光エネルギが37mJ以上の場合、下部反射防止コーティング112から反射されたエネルギは、フォトレジストパターン114aの下端部にエネルギを増加させ、フォトレジストパターンの底が削られて、フォトレジストパターンの下側部位が傾斜し又は剥がれ落ちる現状が発生する。これによって、フォトレジストパターン114aはアンダカットを有し、崩れて又は剥がれ落ちて無くなる。
【0035】
すなわち、露光エネルギを最適エネルギである20mJを超過して37mJ水準に過度に提供する。この場合、40nmのマスクパターンのライン線幅を基準として、37mJの露光エネルギはフォトレジストパターン114aのライン線幅を33nmまで減少させる。しかし、37mJ超過の露光エネルギで露光する場合、現像後フォトレジストパターン114aは下側面のアンタカット(under-cut)によって崩れる。
【0036】
露光エネルギが最適エネルギを超過したオーバ-ドーズエネルギ(over-doze energy over-doze)工程は、40nmのマスクパターンのライン及びスペース線幅を基準として、フォトレジストパターンのライン線幅が33nmまでのみ具現できる。このようなオーバ-ドーズ工程は、下部反射防止コーティング112から反射されるエネルギ量が大きいためである。反射されたエネルギは下部反射防止コーティング112の下の部分を削り、フォトレジストパターン114aは垂直に立っていることができない。
【0037】
図3Aは、本発明の一実施例による微細移動分割露光の第1分割露光を説明する概念図である。
【0038】
図3Bは、本発明の一実施例による微細移動分割露光の第2分割露光を説明する概念図である。
【0039】
図3Cは、本発明の一実施例による微細移動分割露光の第1分割露光及び第2分割露光を説明する概念図である。
【0040】
図3Dは、
図3Cの微細移動分割露光によって形成されたフォトレジストパターンを説明する概念図である。
【0041】
図3Aないし
図3Dに示すように、本発明の一実施例によるパターニング方法は、基板110上に第1フォトレジスト層114を形成する段階と、マスクパターンのラインとスペースを有するレチクル116と露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21で前記第1フォトレジスト層114に第1分割露光を行う段階と、前記レチクル116を前記マスクパターンのライン線幅LW以下に移動し、前記レチクル116を用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギ22で前記第1フォトレジスト層114に第2分割露光を行う段階を含む。
【0042】
露光装備120は、ArF液浸装備、KrF装備、又はEUV装備である。前記ArF液浸装備の波長は193nmである。
【0043】
レチクル116において、フォトレジストパターン114aの大きさとレチクルのマスクパターンの大きさの比率は1:1ないし1:10である。前記レチクル112はマスクパターンのラインとスペースを有し、ラインとスペースの線幅比は1:1である。すなわち、マスクパターンのライン線幅LWは40nmであり、マスクパターンのスペース線幅SWは40nmである。
【0044】
基板110は、半導体基板である。前記基板は、エッチングのためのエッチング層を含む。
【0045】
下部反射防止コーティング112は、前記基板110上に配置される。下部反射防止コーティング112(Bottom AntiReflect Coating、BARC)は、第1フォトレジスト層114の下部に配置され、露光ビームの反射を減少させる。
【0046】
第1フォトレジスト層114は、ポジティブフォトレジスト又はネガティブフォトレジストである。前記第1フォトレジスト層114の厚さは50nmないし90nmである。
【0047】
第1フォトレジスト層114がコーティングされた基板110は、露光装置にローディングされ、前記レチクル116と整列される。
【0048】
マスクパターンのラインとスペースを有するレチクル116と露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21で前記第1フォトレジスト層114に第1分割露光を行う。しきいエネルギは、ArF液浸装備と前記第1フォトレジスト層114で14mJである。前記第1露光エネルギ21は20mJである。20mJの露光エネルギで、フォトレジストパターンのライン線幅はレチクルのマスクパターンのライン線幅の比率は1:1である。
【0049】
前記第1露光エネルギ21は、しきいエネルギ(14mJ)の125%ないし155%である。14mJのしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21に露出されたフォトレジスト層は、化学的に変更されて活性化する。
【0050】
前記第1分割露光を行った後、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に微細移動する。前記レチクルの移動量Δは、前記マスクパターンの前記ライン線幅(LW=40nm)の10%ないし20%である。具体的には、前記マスクパターンのライン線幅が40nmの場合、前記レチクルの移動量Δは4nmである。
【0051】
前記レチクルの微細移動後に、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギ22で前記第1フォトレジスト層114に第2分割露光を行う。前記第2分割露光の第2露光エネルギ22は、しきいエネルギの125%ないし155%である。具体的に、第2露光エネルギ22は20mJである。
【0052】
図3Cに示すように、第1分割露光の第1露光エネルギ21の空間分布と第2分割露光の第2露光エネルギ22の空間分布が表される。また、第1露光エネルギの空間分布と第2露光エネルギの空間分布の和20(SUM)が表示される。和(SUM)の最大値は37mJ 水準である。第1分割露光と第2分割露光は時間差を置いても、フォトレジストの化学反応は累積される。
【0053】
本発明の微細移動分割露光で、露光エネルギの和(SUM)はしきいエネルギ(14mJ)以下でフォトレジスト層は活性化されない。実験結果によると、微細移動分割露光は露光された光の反射量を調節して下部反射防止コーティング112下端の損傷の少ないフォトレジストパターンを形成する。これによって、フォトレジストパターンの下端傾斜形状を抑制する。レチクルの微細移動量Δはマスクパターンのライン線幅LWの10~20%が最適である。前記第1露光エネルギ21と前記第2露光エネルギはしきいエネルギ以上であり、前記第1露光エネルギと前記第2露光エネルギ22の和(SUM)は前記しきいエネルギの260%ないし300%である。
【0054】
第1分割露光で足りないエネルギは、第2分割露光のエネルギに加えてフォトレジスト層を活性化させる。しかし、第1分割露光で反射されたエネルギは、第2分割露光で反射されたエネルギと合算されない。微細移動分割露光方法は、1回の過露光より精巧に露光エネルギ及びエネルギ空間分布を制御する。微細移動分割露光で減少した反射エネルギは、フォトレジストパターンの崩れを抑制する。これによって、1回の過露光が達成できる最小線幅である33nmに比べて、本発明は最小線幅を20nm水準まで減少させる。マスクパターンのライン線幅が40nmであり、スペース線幅が40nmの場合、フォトレジストパターン114aのライン線幅は20nmであり、スペース線幅は60nmである。フォトレジストパターン114aのラインとスペースの線幅比は1:3である。
【0055】
本発明の変形された実施例によれば、微細移動3分割露光が適用される。具体的に、微細移動3分割露光は第1分割露光、レチクルの第1微細移動、第2分割露光、レチクルの第2微細移動、第3分割露光を含む。第1分割露光、第2分割露光、及び第3分割露光のエネルギは同一である。
【0056】
図4は、本発明の一実施例による微細移動分割露光によるSEM写真である。
【0057】
図5は、本発明の一実施例による微細移動分割露光の分割露光エネルギと微細移動量を示す。
【0058】
【0059】
【0060】
図4及び
図5に示すように、第1分割露光又は第2分割露光の露光エネルギ21、22は、フォトレジスト開放しきいエネルギ(14mJ)の125%~155%(18mJ~22mJ)水準である。マスクパターン又はレチクルの移動量(shift value)は、マスクパターンのライン線幅(40nm)の10%~20%(4nm~8nm)である。
【0061】
本実験は、ArF液浸装備を使用した。フォトレジスト層の厚さは60nmであり、照明系はDipole 35Yであり、開口数(Numerical Aperture;NA)は1.35である。マスクの微細移動量Δは4nm である。レチクルマスクパターンのライン線幅は40nmであり、スペース線幅は40nmである。第1分割露光の露光エネルギ21は20mJであり、第2分割露光の露光エネルギ22は20mJである。フォトレジストパターンのライン線幅は23nmであり、フォトレジストパターンの高さは61.5nmであり、フォトレジストパターンのピッチは80.5nmである。
【0062】
ArF露光装置で、33nm以下の微細パターンを形成するために、本発明は微細移動分割露光技術を提案する。ウェハを固定した状態でレチクルのマスクパターンの位置をラインの延長方向に垂直に微細移動して微細移動前後に露光エネルギを分割して分割露光して微細パターンを形成する。すなわち、総露光エネルギは時間的に第1露光エネルギ21と第2露光エネルギ22に分割される。また、第1露光エネルギ21の空間分布と第2露光エネルギ22の空間分布は、微細移動量Δによって互いに重畳される。このために、基板110とレチクル116を露光装置のステージ(stage)に定着する。レチクル116座標を微細変更する前と後にそれぞれ1回露光する。これによって、オーバーレイ(overlay)誤差なく露光が可能である。微細移動分割露光はフォトレジストパターンの崩れを抑制することができる。
【0063】
本発明の一実施例による微細移動分割露光(又は微細移動多重露光)は、フォトレジストパターンが崩れる過露光条件の露光エネルギを選択する。過露光条件の露光エネルギを使用して単一露光を行う場合、フォトレジストパターンは崩れる。例えば、過露光条件の露光エネルギは37mJ以上である。前記過露光条件の露光エネルギを2つに時間的に分割し、分割された露光エネルギは空間的に微細移動して重畳される。合算された露光エネルギの空間分布の最大値は37mJ以上である。合算された露光エネルギの空間分布は、過露光条件の空間分布と互いに異なる。また、微細移動分割露光は反射された光のエネルギ分布を変更する。
【0064】
実験結果によると、37mJ以上の単一露光時にフォトレジストパターンが崩れるが、微細移動分割露光時には、フォトレジストパターンは崩れない。
【0065】
フォトレジスト層に第1分割露光を行い、ウェハを露光装置で除去(Unload)せず、マスク座標を微細移動した後、2次露光を行う。
【0066】
本発明のフォトレジストの特性によって20nm水準のライン線幅を有するパターンをArF immersion(液浸)工程で具現する。ArF immersion工程の解像度(resolution)限界は38nmである。本発明のパターニング方法は、ArF immersion工程の解像度(resolution)限界以下の20nmパターンを具現する。
【0067】
図7は、本発明の一実施例によるフォトレジスト層の厚さによるパターニング結果を示すSEM写真である。
【0068】
図7に示すように、(a)はフォトレジスト層114の高さが90nmの場合である。(b)は、フォトレジスト層114の高さが60nmである。工程条件は、フォトレジスト層の厚さを除いて
図4の条件と同一である。
【0069】
フォトレジスト層114の高さが90nmの場合、縦横比は4.5であり、スピン現像(spin develop)方式で現像後にパターン倒れが局部的に発見される。しかし、フォトレジスト層114の高さが60nmの場合、縦横比は3であり、スピン現像(spin develop)方式で現像後パターン倒れが見出されない 。縦横比は、フォトレジスト層114の高さをライン線幅(20nm)で割った値である。
【0070】
したがって、縦横比(Aspect ratio)を減らすためにフォトレジストの高さを90nm以下に下げる必要がある。すなわち、縦横比は4以下である。
【0071】
90nmのフォトレジスト厚さで、23nmのライン線幅が可能である。60nmのフォトレジスト厚さで、21nmのライン線幅が可能である。フォトレジストの厚さを減らせば、20nm以下の線幅も可能である。
【0072】
また、現像方式をスピン現像(spin develop)方式からストップ(Stop)方式に変更すれば、90nmの厚さでもパターニングが可能である。
【0073】
本発明の微細移動分割露光は、LELE工程を使用したダブルパターニング工程に適用される。
【0074】
図8Aないし
図8Gは、本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【0075】
図8Aないし
図8Gに示すように、本発明の一実施例によるダブルパターニング方法は、基板110上にハードマスク層111を形成する段階と、前記ハードマスク層111上に第1フォトレジスト層114を形成する段階と、マスクパターンのラインとスペースを有するレチクル116と露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21で前記第1フォトレジスト層114に第1分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行う段階と、前記第1フォトレジスト層を現像して第1フォトレジストパターン114aを形成する段階と、前記第1フォトレジストパターン114aをエッチングマスクで前記ハードマスク層111をエッチングして予備ハードマスクパターン111aを形成する段階と、前記第1フォトレジストパターン114aを除去した後、前記予備ハードマスクパターン111a上に第2フォトレジスト層214を形成する段階と、前記予備ハードマスクパターン111aを基準として前記レチクルを前記マスクパターンのピッチの1/2に移動し、前記レチクル116と前記露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第3露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第3分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第4露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第4分割露光を行う段階と、を含む。
【0076】
図8Aに示すように、基板110は半導体基板である。前記基板は、エッチングのためのエッチング層を含む。基板上にハードマスク層111が形成される。前記ハードマスク層111は非晶質カーボン層である。
【0077】
前記ハードマスク層上に下部反射防止コーティング112が形成される。下部反射防止コーティング112(Bottom AntiReflect Coating、BARC)は、第1フォトレジスト層114の下部に配置され、露光ビームの反射を減少させる。
【0078】
前記下部反射防止コーティング112上に第1フォトレジスト層114が形成される。第1フォトレジスト層114は、ポジティブフォトレジストである。前記第1フォトレジスト層114の厚さは50nmないし90nmである。
【0079】
マスクパターンのラインとスペースを有するレチクル116と露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21で前記第1フォトレジスト層114に第1分割露光を行う。
【0080】
前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行う。前記レチクルの移動量Δはマスクパターンのライン線幅(40nm)の10%~20%(4nm~8nm)である。
【0081】
図8Bに示すように、前記第1フォトレジスト層を現像して第1フォトレジストパターン114aを形成する。現像工程はスピン現像装備を使用する。
【0082】
図8Cに示すように、前記第1フォトレジストパターン114aをエッチングマスクで前記ハードマスク層111をエッチングして予備ハードマスクパターン111aを形成する。前記エッチングは、異方性プラズマエッチング装備で行う。
【0083】
図8Dに示すように、前記第1フォトレジストパターン114aを除去した後、前記予備ハードマスクパターン111a上に第2フォトレジスト層214を形成する。前記第2フォトレス層214の下部に下部反射コーティング層が配置される。第2フォトレジスト層214は、前記第1フォトレジスト層114と同じ材質と構造である。
【0084】
図8Eに示すように、前記予備ハードマスクパターン111aを基準として前記レチクル116を前記マスクパターンのピッチの1/2に移動し、前記レチクル116と前記露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第3露光エネルギ21’で前記第2フォトレジスト層214に第3分割露光を行う。
前記レチクル216を前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第4露光エネルギ22’で前記第2フォトレジスト層214に第4分割露光を行う。
【0085】
図8Fに示すように、前記第2フォトレジスト層を現像して第2フォトレジストパターン214aを形成する。
【0086】
図8Gに示すように、前記第2フォトレジストパターン214a及び前記予備ハードマスクパターン111aをエッチングマスクで前記基板110をエッチングする。これによって、基板は20nmの線幅でダブルパターニングされる。その後、前記第2フォトレジストパターン214a及び前記予備ハードマスクパターン111aは除去される。
【0087】
図9Aないし
図9Hは、本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【0088】
図9Aないし
図9Hに示すように、本発明の一実施例によるダブルパターニング方法は、基板110上にハードマスク層111を形成する段階と、前記ハードマスク層111上に第1フォトレジスト層114を形成する段階と、マスクパターンのラインとスペースを有するレチクル116と露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21で前記第1フォトレジスト層114に第1分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行う段階と、前記第1フォトレジスト層を現像して第1フォトレジストパターン114aを形成する段階と、前記第1フォトレジストパターン114aをエッチングマスクで前記ハードマスク層111をエッチングして予備ハードマスクパターン111aを形成する段階と、前記第1フォトレジストパターン114aを除去した後、前記予備ハードマスクパターン111a上に第2フォトレジスト層214を形成する段階と、前記予備ハードマスクパターン111aを基準として前記レチクルを前記マスクパターンのピッチの1/2に移動し、前記レチクル116と前記露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第3露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第3分割露光を行う段階と、前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第4露光エネルギで前記第2フォトレジスト層に第4分割露光を行う段階と、を含む。
【0089】
図9Aに示すように、基板110は半導体基板である。前記基板は、エッチングのためのエッチング層を含む。基板上にハードマスク層111が形成される。前記ハードマスク層111は非晶質カーボン層である。
【0090】
前記ハードマスク層上に下部反射防止コーティング112が形成される。下部反射防止コーティング112(Bottom AntiReflect Coating、BARC)は、第1フォトレジスト層114の下部に配置され、露光ビームの反射を減少させる。
【0091】
前記下部反射防止コーティング112上に第1フォトレジスト層114が形成される。第1フォトレジスト層114はネガティブフォトレジストである。前記第1フォトレジスト層114の厚さは50nmないし90nmである。
【0092】
マスクパターンのラインとスペースを有するレチクル116と露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第1露光エネルギ21で前記第1フォトレジスト層114に第1分割露光を行う。
【0093】
前記レチクルを前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第2露光エネルギで前記第1フォトレジスト層に第2分割露光を行う。前記レチクルの移動量Δは、マスクパターンのライン線幅(40nm)の10%~20%(4nm~8nm)である。
【0094】
図9Bに示すように、前記第1フォトレジスト層を現像して第1フォトレジストパターン114aを形成する。現像工程はスピン現像装備を使用する。
【0095】
図9Cに示すように、前記第1フォトレジストパターン114aをエッチングマスクで前記ハードマスク層111をエッチングして予備ハードマスクパターン111aを形成する。前記エッチングは、異方性プラズマエッチング装備で行う。
【0096】
図9Dに示すように、前記第1フォトレジストパターン114aを除去した後、前記予備ハードマスクパターン111a上に第2フォトレジスト層214を形成する。前記第2フォトレジスト層214の下部に下部反射コーティング層212が配置される。第2フォトレジスト層214は、前記第1フォトレジスト層114と同じ材質と構造である。
【0097】
前記予備ハードマスクパターン111aを基準として前記レチクル116を前記マスクパターンのピッチの1/2に移動し、前記レチクル116と前記露光装備120を用いてしきいエネルギ以上の第3露光エネルギ21’で前記第2フォトレジスト層214に第3分割露光を行う。
【0098】
前記レチクル216を前記マスクパターンのライン線幅以下に移動し、前記レチクルを用いてしきいエネルギ以上の第4露光エネルギ22’で前記第2フォトレジスト層214に第4分割露光を行う。
【0099】
図9Eに示すように、前記第2フォトレジスト層214を現像して第2フォトレジストパターン214aを形成する。
【0100】
図9Fに示すように、前記第2フォトレジストパターン214aをエッチングマスクで前記予備ハードマスクパターン111aをエッチングしてメインハードマスクパターン111bを形成する。
【0101】
図9Gに示すように、前記第2フォトレジストパターン214aを除去し、前記メインハードマスクパターン111bをエッチングマスクで前記基板110をエッチングする。基板は20nmの線幅でダブルパターニングされる。
【0102】
図9Hに示すように、メインハードマスクパターン111bは除去される。
【0103】
本発明を特定の好ましい実施例に対して図示して説明したが、本発明はこのような実施例に限らず、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が特許請求の範囲で請求する本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で実施できる多様な形態の実施例を全て含む。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【
図1A】フォトレジストパターンの崩壊を誘発しないオーバ-ドーズ(over-doze)を有するフォトリソグラフィ工程を説明する概念図である。
【
図1B】
図1Aの露光工程及び現像後のフォトレジストパターンを示す概念図である。
【
図2A】フォトレジストパターンの崩壊を誘発するオーバ-ドーズ(over-doze)エネルギを有するフォトリソグラフィ工程を説明する概念図である。
【
図2B】
図2Aの37mJの露光エネルギで露光したフォトレジストパターンを説明する概念図である。
【
図3A】本発明の一実施例による微細移動分割露光の第1分割露光を説明する概念図である。
【
図3B】本発明の一実施例による微細移動分割露光の第2分割露光を説明する概念図である。
【
図3C】本発明の一実施例による微細移動分割露光の第1分割露光及び第2分割露光を説明する概念図である。
【
図3D】
図3Cの微細移動分割露光によって形成されたフォトレジストパターンを説明する概念図である。
【
図4】本発明の一実施例による微細移動分割露光によるSEM写真である。
【
図5】本発明の一実施例による微細移動分割露光の分割露光エネルギと微細移動量を示す。
【
図7】本発明の一実施例によるフォトレジスト層の厚さによるパターニング結果を示すSEM写真である。
【
図8A】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図8B】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図8C】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図8D】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図8E】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図8F】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図8G】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9A】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9B】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9C】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9D】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9E】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9F】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9G】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【
図9H】本発明の一実施例によるダブルパターニング方法を説明する図面である。
【国際調査報告】