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特表2024-542957位置追跡データに基づいてライトフィールドディスプレイから画像を照射するシステムと方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】位置追跡データに基づいてライトフィールドディスプレイから画像を照射するシステムと方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20241112BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20241112BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241112BHJP
   A63F 13/27 20140101ALI20241112BHJP
   A63F 13/428 20140101ALI20241112BHJP
   A63G 31/16 20060101ALI20241112BHJP
   H04N 13/366 20180101ALI20241112BHJP
   H04N 13/363 20180101ALI20241112BHJP
   G02B 30/10 20200101ALI20241112BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20241112BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G06F3/048
G06F3/01 510
A63F13/27
A63F13/428
A63G31/16
H04N13/366
H04N13/363
G02B30/10
G09G5/36 500
G09G5/00 510B
G09G5/00 555D
G09G5/00 510V
G09F9/00 361
G09F9/00 358
G09F9/00 366G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523644
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 US2022046910
(87)【国際公開番号】W WO2023069369
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】17/505,268
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】クラウトハマー アキヴァ メイア
【テーマコード(参考)】
2H199
5C182
5E555
5G435
【Fターム(参考)】
2H199BA20
2H199BA48
2H199BA49
5C182AA03
5C182AA04
5C182AA26
5C182AB14
5C182AB21
5C182AB33
5C182AB37
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC13
5C182AC46
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA39
5C182BA46
5C182BA47
5C182BA55
5C182BA56
5C182BB02
5C182BB03
5C182BB13
5C182BB17
5C182BB22
5C182BC01
5C182BC21
5C182CC24
5E555AA27
5E555AA76
5E555BA01
5E555BB01
5E555BC01
5E555BE16
5E555CA41
5E555CA42
5E555CB23
5E555CB66
5E555CB82
5E555DA11
5E555DB53
5E555DC43
5E555FA00
5G435AA01
5G435BB17
5G435CC09
5G435CC11
5G435EE49
5G435GG08
5G435LL00
(57)【要約】
本明細書で、述べられ、特許請求されたライトフィールドディスプレイを含むシステムと方法は、第一のメガネレス3D画像を表示し、かつ、同時に表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために表示装置(例えば反射装置又はカメラのいずれか)に向かって光線を照射するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える。ライトフィールドディスプレイから照射された光線は、前記表示装置及び人間が位置される物理的環境に配置された前記表示装置及び/又はカメラを介して検出されることができる、前記表示装置及び/又は前記表示装置と関連付けられた人間の一部の位置の追跡データ(例えば、位置、方向及び/又は動き)に少なくとも部分的に基づいて制御システムにより制御される。具体的には、制御システムは、その特定の表示装置及び/又はそれの関連付けられている人間の位置追跡データに少なくとも部分的に基づいて各個々の表示装置に向かって照射されるための光線に関するライトフィールドベクトル関数を計算する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のメガネレス3D画像を表示し、かつ、1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、前記1以上の表示装置に向かって光線を照射するように構成されている1以上のライトフィールドディスプレイと、
制御システムであって、
物理的環境における前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡し、
前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の追跡された位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて、前記1以上の表示装置に向かって前記1以上のライトフィールドディスプレイにより照射される前記光線に関するそれぞれのライトフィールドベクトル関数を計算し、
前記1以上のライトフィールドディスプレイに、前記1以上の表示装置を介して前記第二のメガネレス3D画像を表示するためにそれぞれに計算された前記ライトフィールドベクトル関数に従って、前記1以上の表示装置に向かって前記光線を照射させるように構成されている制御システムと、を備える、
ライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項2】
前記1以上の表示装置は、
1以上の反射装置を介して前記第二のメガネレス3D画像を表示するために、前記1以上の反射装置に向かって照射された前記光線を反射するように構成されている前記1以上の反射装置、を備えることを特徴とする、請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項3】
前記1以上の表示装置は、
前記1以上のカメラを介して、前記第二のメガネレス3D画像を表示するために前記1以上の、カメラに向かって照射された前記光線を通過するように構成されている1以上のカメラ、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項4】
前記1以上の表示装置の1つの表示装置は、
前記表示装置の位置、方向及び/又は動きを検出するように構成されている1以上の位置/方向センサと、
前記制御システムに対し、検出された前記表示装置の位置、方向及び/又は動きに関連するデータを送るように構成されている通信回路と、を備えることを特徴とする
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項5】
前記ライトフィールドディスプレイシステムは、前記1以上の表示装置及び/又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の画像及び/又はビデオをキャプチャするように構成されている1以上のカメラを備え、
前記制御システムは、
前記1以上の表示装置及び/又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間を個別認識するための前記キャプチャされた画像及び/又はビデオを分析し、
前記1以上の表示装置及び/又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の識別に基づいて前記1以上の表示装置及び/又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡するように構成されていること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項6】
前記1以上の表示装置の1つの表示装置において表示する前記第二のメガネレス3D画像は前記表示装置と関連付けられた人間の両目に視認可能に構成され、前記表示装置に対して他の位置からは、黒く見えるように構成されていること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項7】
前記制御システムは、
前記1以上の表示装置又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間がある要件を満たす場合に限り、前記1以上のライトフィールドディスプレイに、前記1以上の表示装置に向かって前記光線を照射させるように構成されていること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項8】
前記制御システムは、
前記第二のメガネレス3D画像が前記物理的環境における物理的対象物と調和する前記1以上の表示装置上に表示されるように構成されていること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項9】
前記1以上の表示装置の各々の表示装置上で表示された前記第二のメガネレス3D画像は、前記表示装置に結び付けられている物理的スペースに配置されているように見えること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項10】
前記制御システムは、前記1以上のライトフィールドディスプレイに、前記1以上の表示装置に向かって順番に、前記光線を照射させるように構成されていること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項11】
前記制御システムは、
前記1以上のライトフィールドディスプレイと、
前記物理的環境における前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて、前記1以上の表示装置の1つの表示装置との間にやがて発生するオクルージョンを予告し、
やがて発生するオクルージョンを正当化し、説明するためにオクルージョンの前に前記表示装置に対して前記1以上の前記ライトフィールドディスプレイから照射される前記光線を調整するように構成されていること、を特徴とする、
請求項1に記載のライトフィールドディスプレイシステム。
【請求項12】
1以上のライトフィールドディスプレイを介して第一のメガネレス3D画像を表示することと、
制御システムを介して、物理的環境における1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡することと、
前記制御システムを介して、前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の前記追跡された位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて前記1以上の表示装置に向かって前記1以上のライトフィールドディスプレイにより照射される光線に関するそれぞれのライトフィールドベクトル関数を計算することと、
前記制御システムを介して、前記1以上のライトフィールドディスプレイに、前記1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、それぞれに計算された前記ライトフィールドベクトル関数に従って、前記1以上の表示装置に向かって前記光線を照射させることと、
を含む方法。
【請求項13】
前記1以上の表示装置を介して前記第二のメガネレス3D画像を表示するために、前記1以上の表示装置に前記光線を反射させること、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1以上の表示装置を介して前記第二のメガネレス3D画像を表示するために、前記1以上の表示装置を前記光線が通過させること、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記1以上の表示装置の1つの表示装置の1以上の位置/方向センサを介して、前記表示装置の位置、方向及び/又は動きを検出することと、
前記表示装置の通信回路を介して、前記表示装置の前記検出された位置、方向及び/又は動きに関連するデータを前記制御システムへ送付することと、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項16】
1以上のカメラを介して、前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の画像及び/又はビデオをキャプチャすることと、
前記制御システムを介して、前記1以上の表示装置及び/又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間を個別認識するために前記キャプチャされた画像及び/又はビデオを分析することと、
前記制御システムを介して、前記1以上の表示装置及び/又は前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の識別に基づいて前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡することと、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間がある要件を満たす場合に限り、前記制御システムを介して、前記1以上の表示装置に向かって前記1以上のライトフィールドディスプレイに、前記光線を照射させること、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記制御システムを介して、前記1以上のライトフィールドディスプレイに、順次前記1以上の表示装置に向かって、前記光線を照射させること、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記制御システムを介して、前記1以上のライトフィールドディスプレイと、前記物理的環境における前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて前記1以上の表示装置の1つの表示装置と、の間にやがて発生するオクルージョンを予告することと、
前記制御システムを介して、やがて発生するオクルージョンを正当化し、説明するためにオクルージョンの前に前記表示装置に対して前記1以上のライトフィールドディスプレイから照射される前記光線を調整することと、を含む
請求項12に記載の方法。
【請求項20】
第一のメガネレス3D画像を表示し、かつ、1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、前記1以上の表示装置に向かって光線を照射するように構成されている1以上のライトフィールドディスプレイと、
制御システムであって、
物理的環境における前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡し、
前記1以上のライトフィールドディスプレイに、前記1以上の表示装置を介して前記第二のメガネレス3D画像を表示するためにライトフィールドベクトル関数に従って、前記1以上の表示装置に向かって前記光線を照射させ、前記1以上の表示装置、及び/又は、前記1以上の表示装置と関連付けられた前記1以上の人間の一部の追跡された位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて、前記ライトフィールドベクトル関数が計算されるように構成される制御システムと、を備える、
ライトフィールドディスプレイシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、概してアミューズメントパークの特殊効果に関するもので、さらに具体的には、アミューズメントパークの特殊効果を生じさせるためのライトフィールドディスプレイの使用に関するものである。
【0002】
アミューズメントパーク環境では、来場者達の中に、興奮、恐怖そして好奇心の感情を起こす特別な効果(例えば、視覚効果)を提供することが望ましい場合がある。具体的にいうと、例えば、毎日の生活で人々が伝統的に経験することと反対の幻想を生成することが望ましい。そのような幻想は、興奮を生じさせるのに使用されることができ、テーマに合わせて構成された環境で、没入させるような経験を与えることに使用されることができる。技術は、そのような特殊効果を与えるために使用されることができる。従って、本明細書で説明されているように、改良された特殊効果の技術やテクノロジーは、エンターテインメント体験を改良することに関して、望ましいということが現在では認識されている。
【0003】
本節は、以下で説明され及び/又は特許請求されている本技術の様々な態様に関連する場合がある様々な技術的態様を読者に紹介することを意図している。この議論は読者に、本開示の様々な解釈の、よりよい理解を容易にするための背景情報を提供する助けになると信じられている。従って、これらの説明は、先行技術の自白としてではなく、この観点において読まれるべきものであると理解されるべきである。
【発明の概要】
【0004】
当初特許請求された主題の範囲に応じたある実施形態は、以下に要約されている。これらの実施形態は特許請求された主題の適用範囲を制限するものではなく、むしろただこれらの実施形態は、主題の可能な形態の簡単な要約を提供するだけのものである。実際、その主題は、以下に示す実施形態に類似する又は異なることができる様々な形態を包含することができる。
【0005】
一実施形態では、ライトフィールドディスプレイシステムは、第一のメガネレス3D(オートステレオスコピック:autostereoscopic)画像を表示し、かつ、1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、1以上の表示装置に向かって光線を照射するように構成されているライトフィールドディスプレイを含む。ライトフィールドディスプレイシステムはまた、物理的環境における前記1以上の表示装置、及び/又は、1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡するように構成し、1以上の表示装置、及び/又は、1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の追跡された位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて、1以上の表示装置に向かってライトフィールドディスプレイにより照射された光線に関するそれぞれのライトフィールドベクトル関数を計算するように構成し、ライトフィールドディスプレイに、1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するためにそれぞれに計算されたライトフィールドディスプレイベクトル関数に従って、1以上の表示装置に向かって、光線を照射させるように構成されている制御システムを含む。
【0006】
一実施形態では、一つの方法は、ライトフィールドディスプレイを介して第一のメガネレス3D画像を表示することを含む。その方法はまた、制御システムを介して、物理的環境における1以上の表示装置、及び/又は、1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡することを含む。さらに、その方法は、制御システムを介して、1以上の表示装置、及び/又は1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の追跡された位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて、1以上の表示装置に向かってライトフィールドディスプレイにより照射された光線のためのそれぞれのライトフィールドベクトル関数を計算することを含む。加えて、その方法は、ライトフィールドディスプレイに、1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するためにそれぞれに計算されたライトフィールドベクトル関数に従って制御システムを介して1以上の表示装置に向かって光線を照射させることを含む。
【0007】
一実施形態では、ライトフィールドディスプレイシステムは、第一のメガネレス3D画像を表示し、かつ、1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、1以上の表示装置に向かって光線を照射するように構成されている、1以上のライトフィールドディスプレイを含む。そのライトフィールドディスプレイシステムはまた、物理的環境における1以上の表示装置及び、又は1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の位置、方向及び/又は動きを追跡するように、及び1以上の表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するためにライトフィールドベクトル関数に従って、1以上の表示装置に向かって1以上のライトフィールドディスプレイに、光線を照射させるように構成されている制御システムを含み、そこでは、ライトフィールドベクトル関数は、1以上の表示装置、及び/又は、1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間の一部の追跡位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて計算されている。
【0008】
上記に示されたその特徴の様々な改良を本開示の様々な態様に関連して行うことができる。さらなる特徴が、また、同様にこれらの様々な態様において組み込まれることができる。これらの改良と追加の特徴は個別に存在し、又は任意の組み合わせで存在することができる。
【0009】
図面全体を通して、文字のようなものが部分を表す図面を参照して、以下の詳述された説明が読まれるとき、本開示のこれらの及び他の特徴、態様そして、優位性はよりよく理解されることになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の実施形態のとおり、3次元で見える表示対象物を表示するメガネレス3D画像を生成するように構成されているライトフィールドディスプレイの概要図である。
図2図2は、本開示の実施形態のとおり、図1のライトフィールドディスプレイが、ライトフィールドディスプレイ上にメガネレス3D画像を生成するだけでなく、1以上の反射装置に反射されているときも反射装置上にメガネレス3D画像を生成する光線を同時に照射する、図1における反射ライトフィールドディスプレイシステムを示す。
図3図3は、本開示の実施形態のとおり、複数のそれぞれのアミューズメントパークの来場者により保持されている複数のそれぞれの反射装置に対する光線を図1のライトフィールドディスプレイが照射する反射ライトフィールドディスプレイシステムを示す。
図4図4は、本開示の実施形態のとおり、ライトフィールドディスプレイ上にメガネレス3D画像を生成するだけでなく、1以上のカメラを通して見られるとき、カメラを通してメガネレス3D画像を表示する光線を、図1のライトフィールドディスプレイは、実質的に同時に照射するライトフィールドディスプレイシステムを示す。
図5図5は、本開示の実施形態のとおり、図2~4のライトフィールドディスプレイシステムを作動させるための方法のフローチャートである。
図6図6は、本開示の実施形態のとおり、ライトフィールドディスプレイシステムにより生成される効果の概略図である。
図7図7は、本開示の実施形態のとおり、ライトフィールドディスプレイシステムにより生成される別の効果の概略図である。
図8図8は、本開示の実施形態のとおり、ライトフィールドディスプレイシステムにより生成される別の効果の概略図である。
図9図9は、本開示の実施形態のとおり、ライトフィールドディスプレイシステムにより生成される別の効果の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の1以上の具体的な実施形態は以下に説明されるだろう。これらの実施形態の簡潔な説明をするために、必ずしも実際の実装のすべての特徴が明細書に説明されてはいない場合がある。どんな実際の実装のような開発では、どんなエンジニアリングや設計のプロジェクトにおいても同様に、実装によっては異なる場合があるシステム関連やビジネス関連の制約の遵守のような開発者の特定の目的を達成するために、数多くの実装特有の決定を下されなければならないことが理解されるべきである。しかも、このような開発する労力は複雑であり、時間を消費するだろうが、それにもかかわらず、本開示の利益を受ける当業者にとっては、設計、製作、そして製造を日常的に引き受けることになるであろうことが理解されるべきである。さらに、本明細書で使用されている平行、垂直等のような、ある用語の使用の範囲で、これらの用語が、例えば、製造上の不完全性及び公差に関連した偏差を許容するために、厳格な数学的定義から、ある偏差を許容することを理解されるべきである。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介すると、冠詞の“a”、“an”、“the”は、1以上の要素があると意味することが意図される。“comprising”、“including”、そして“having”という用語は、包括的であることを意図し、リストされた要素以外に他の追加の要素が存在する場合があるということを意味している。加えて、本開示の“one embodiment”や“an embodiment”への言及は、列挙された特徴もまた組み込んだ追加の実施形態の存在を除くように解釈されるつもりはないことを理解されるべきである。
【0013】
本開示は、一般に、ライトフィールドディスプレイから照射される光線が向かっている表示装置及び/又は表示装置と関連付けられた(例えば、表示装置を保持する)人間の、位置追跡データ(例えば、位置、方向及び/又は動き)に少なくとも部分的に基づいて、ライトフィールドディスプレイからの画像を照射するシステムと方法に関する。この技術は、鏡では見える画像が物理的環境では見えない特殊効果を作り出すために使用されうる。例えば、この効果は、アミューズメントパークの来場者にあたかも彼らが魔法具を使っているような感覚にすることができる。もし、アミューズメントパークの来場者は鏡を固定位置に固定されている鏡を持つことよりも、むしろ彼らの手で鏡を持つことができれば、この効果の魔法のような性質は大きく増すだろう。この効果を最大限に成功させるには、多くのアミューズメントパークの来場者達にとってそれは、同時に正しく見えなければならない。
【0014】
本明細書で使用される、“automatic”と“automatically”という用語は、人間を介さず、コンピュータ装置又はコンピュータシステム(例えば、1以上のコンピュータ装置)によって、実行されている動作を指す。例えば、人間のユーザーが誰もコンピュータ装置又はコンピュータシステムにそのような機能の実行を促してきたということはないという事実にもかかわらず、コンピュータ装置又はコンピュータシステムにより蓄積されたデータ及び/又は受信されたデータにのみに基づいて、自動的実行機能は、コンピュータ装置又はコンピュータシステムによって実行されることができる。しかし、非限定的な一例だが、コンピュータ装置又はコンピュータシステムは、その決定に関連するどんな他の入力にも関係なく、コンピュータ装置又はコンピュータシステムによりなされた決定のみに基づいて決定すること及び/又は他の機能を開始することができる。
【0015】
本明細書で使用されているように、「リアルタイム(“real time”)」と「実質的にリアルタイム(“substantially real time”)」という用語は、実行中にいかなる人間が知覚できる遅れもなく他の実行と実質的に、同時に実行される動作を指す。例えば、「実質的にリアルタイム(“substantially real time”)」に実行された二つの機能が互いに数秒以内に(又はミリ秒単位以内にでさえ)生じる。しかし、非限定的な一例として、実質的にリアルタイムで実行される2つの実行される機能は、互いに1秒以内、0.1秒以内、0.01秒以内等で生じる。
【0016】
本開示の実施形態はライトフィールドディスプレイから光線が照射されて向かっている表示装置及び/又は表示装置と関連付けられた(例えば、保持している)人間の位置の追跡されたデータ(例えば、位置、方向及び/又は動き)に少なくとも部分的に基づいて、ライトフィールドディスプレイからの画像を照射するためのシステム及び方法を可能にするものである。具体的には、本明細書で説明されているライトフィールドディスプレイは、第一のメガネレス3D画像を表示し、かつ、同時に(例えば、リアルタイムで自身の第一のメガネレス3D画像を表示しながら)、表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、表示装置(例えば、反射装置又はカメラのいずれか)に向かって光線を照射するように構成されている。本明細書でより詳細に説明するように、ライトフィールドディスプレイから照射される光線は、表示装置及び/又は人間の一部(例えば、視線の追跡のための人間の目、頭部の追跡のための人間の頭等のような人間自身の一部又は特定の人間の一部)の追跡データ(例えば、位置、方向及び/又は動き)に少なくとも部分的に基づいて制御システムによって制御されており、これらの位置追跡データは、表示装置のセンサ及び/又は表示装置及び人間が配置されている物理的環境の周囲に配置されたカメラを介して検出されることができる。具体的には、制御システムは、その特定の表示装置及び/又はそれの関連付けられた人間の位置追跡データに少なくとも部分的に基づいて各個々の表示装置に向かって照射されるための光線に関するライトフィールドベクトル関数を計算する。
【0017】
加えて、本明細書では、主に第一のメガネレス3D画像を表示し、かつ、同時に表示装置を介して第二のメガネレス3D画像を表示するために、表示装置に向かって光線を照射することが説明されているが、他の実施形態では、ライトフィールドディスプレイは代わりに第一の非メガネレス3D画像を表示し及び/又は表示装置を介して第二の非メガネレス3D画像を表示するために、表示装置に向かって光線を照射することができる。例えば、そのような実施形態では、ライトフィールドディスプレイは、依然として、表示装置よりも異なる方向に異なった画像を表示することが可能であり得るが、それらの画像の角密度は本明細書でより詳細に説明するように、メガネレス3D画像に必要とされるものより低い値になるだろう。
【0018】
図1は、3次元で見える対象物を表示するメガネレス3D画像を生成するよう構成されているライトフィールドディスプレイ10の概要図である。しかし、主に本明細書では、アミューズメントパークのアトラクションに適用できることが説明されているが、本明細書で説明されているライトフィールドディスプレイシステムは、メガネレス3D画像の生成からメリットが得られる他のアプリケーションにも拡張されることができることは理解されるだろう。加えて、本明細書で主に単一のライトフィールドディスプレイ10であるとして説明されるが、他の実施形態では、本明細書で説明される光照射を行うために、複数のライトフィールドディスプレイ10を互いに組み合わせて使用されることができる。
【0019】
図1で示されているように、ライトフィールドディスプレイ10は、多数の画素12を含むことができ、そこでは、各個々の画素12から放射する光が個々の3次元の指向性を有する。特に、ある実施形態では、各個々の画素12は、ライトフィールドディスプレイ10によって表示されるメガネレス3D画像を見ているアミューズメントパークの来場者の目の位置に応じて任意の数の画像も表示するように構成されていることができる。例えば、ある実施形態では、各個々の画素12は、特定の画素12を見るアミューズメントパークの来場者の両目14の位置に応じて、光と色の何百、何千、又はそれ以上の異なる組み合わせでさえを表示するように構成されていることができる。ライトフィールドディスプレイ10の一部として表示された画素12の数は単なる例示的なものであり、実際の実装においては、ライトフィールドディスプレイ10は、数百万の画素12又はそれ以上の画素12でさえも含み得ることが理解されるだろう。
【0020】
このように、ある実施形態においては、制御システム16は、いかにしてライトフィールドディスプレイ10により表示されたメガネレス3D画像を生成するために画素12が光線を生成するかを決定するライトフィールド(例えば、ベクトル関数)を計算するように構成されることができる。各個々の画素12は、個々の3次元の指向性を有する光線を生成するので、制御システム16により計算されたベクトル関数は、光線それ自身の色と放射輝度と同様に5次元空間(例えば、3次元の指向性と結合された個々の画素12の3次元スぺース)を含むことができる。
【0021】
ある実施形態では、制御システム16はプロセッサ18(例えば、汎用プロセッサ又はその他のプロセッサ)及びメモリ20のような処理回路を含むことができる。そこでは、プロセッサ18はメモリ20に蓄積されたコンピュータが実行可能な命令を実行することができる。この命令は、プロセッサ18によって実行されると、プロセッサ18にライトフィールドベクトル関数を計算させ、次いで、ライトフィールドディスプレイ10により表示されたライトフィールドを形成する光線を作り出すためにライトフィールドディスプレイ10の個々の画素12に対して制御シグナルを送信させる。これらの関数を実行するためのコンピュータを実行可能な命令は、メモリ20及び/又はその他のストレジのように、実体的であり非一時的なコンピュータが可読であるメディアに蓄積されたプログラム又はコードに符号化されることができる。ある実施形態では、プロセッサ18は汎用プロセッサ、システム・オン・チップ(SoC)デバイス、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はいくつかの同様のプロセッサ構成であることができる。ある実施形態では、プロセッサ18は、複数のプロセッサを含むことができる。
【0022】
上記で説明されているように、ライトフィールドディスプレイ10により生成された画像は、メガネレス3Dである。このように、ライトフィールドディスプレイ10により生成される画像を見るために、ヘッドマウントディスプレイは必要とされない。しかしながら、図1で示されている実施形態はメガネレス3D画像が生成されることができる一つの方法にすぎない。例えば、図2は反射ライトフィールドディスプレイシステム22を示す。その中で、図1のライトフィールドディスプレイ10は、ライトフィールドディスプレイ10上に第一のメガネレス3D画像を生成するだけでなく、同時に(例えば、メガネレス3D画像を表示しながら、リアルタイムで)光線24を照射し、この光線24は、1以上の反射装置26(すなわち、鏡、光沢面、モバイル機器用スクリーン等のような表示装置)に反射されるとき、第二のメガネレス3D画像を反射装置26上に生成し、そして、それは、ライトフィールドディスプレイ10により生成された第一のメガネレス3D画像とは全く異なることができる。このように、ライトフィールドディスプレイ10の画素12を直接的に制御する制御システム16に加えて、図2に示されている制御システム16は、また、ライトフィールドディスプレイ10から照射された光線24を同時に(例えば、自身の第一のメガネレス3D画像を表示するために、ライトフィールドディスプレイ10を制御しながら、リアルタイムで、)制御するように構成され、この光線24は、反射装置26上で第二のメガネレス3D画像を生成するために反射装置26に反射されることができる。ある実施形態では、各反射装置26が、基本的には、鏡の反射しない側上で配置された保護カバーの付いた鏡のみから構成されることができる。実際、ある実施形態では、反射装置26は、いかなる動作中の表示要素も含まず、しかし、むしろライトフィールドディスプレイ10により生成された光線24を反射させるために鏡のみを用いる。
【0023】
上記で説明されているように、主に本明細書では第一のメガネレス3D画像を表示することと同時に、反射装置26を介して第二のメガネレス3D画像を表示する光線24を反射装置26に向かって照射するように説明されているが、他の実施形態で、ライトフィールドディスプレイ10は、その代わりとして第一の非メガネレス3D画像を表示し、及び/又は反射装置26を介して、第二の非メガネレス3D画像を表示するために、反射装置26に向かって光線を照射することができる。例えば、そのような実施形態では、ライトフィールドディスプレイ10は、反射装置26とは異なる方向で異なる画像を表示できることが依然として可能である。しかし、それらの画像の角密度は、本明細書でより詳細に説明するように、メガネレス3D画像に関して必要とされるよりも低いものになるだろう。
【0024】
任意の特定の反射装置26に関してライトフィールドディスプレイ10から照射されるべきである光線24を決定するライトフィールドベクトル関数を計算するために、制御システム16は、少なくとも特定の反射装置26の位置、方向及び/動きを知ることを必要であるだろうことが理解されるだろう。そのため、ある実施形態では、各反射装置26は、反射装置26が配置される範囲であり、ライトフィールドディスプレイ10が光線24を生成するための物理的環境30に対する反射装置26の位置、方向及び/又は動きを感知するように構成された、1以上の位置/方向センサ28(例えば、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ、GPS受信機、電磁気式及びソリッドステート式のモーショントラッキングセンサのようなモーショントラッキングセンサ等)を含むことができる。加えて、ある実施形態では、各反射装置26は物理的環境30に対する反射装置26の位置、方向及び/又は動きに関するデータの通信を容易にするよう構成されている通信回線32を含むことができる。具体的には、そのようなデータは制御システム16の通信回路34を介して制御システム16に対して通信されることができる。そのため、制御システム16は、特定の反射装置26に関してライトフィールドディスプレイ10から照射されるべき光線24を決定するライトフィールドベクトル関数を自動的に計算するために物理的環境30に対する特定の反射装置26の位置、方向及び/又は動きに関するデータを活用することができる。この計算は、物理的環境30に対する反射装置26の位置、方向及び/又は動きの検出に関して実質上リアルタイムでなされることができる。
【0025】
加えて、ある実施形態では、制御システム16はそれ自体、反射装置26及び反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者が位置する物理的環境30に対して、反射装置26、及び/又は、反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の位置、方向及び/又は動きを検出するように構成されていることができる。制御システム16は、特定の反射装置26に関して、ライトフィールドディスプレイ10から照射されるべき光線24を決定するライトフィールドベクトル関数を自動的に計算するために、反射装置26及び/又は反射装置26を保持しているアミューズメントパークの来場者の物理的環境に対する検出された位置、方向及び/又は動きに関するデータを活用することができる。制御システム16による自動計算は、反射装置26及び/又は反射装置26を保持しているアミューズメントパークの来場者の物理的環境30に対する位置、方向及び/又は動きの検出に関して実質的にリアルタイムでされることができる。例えば、ある実施形態では、制御システム16と関連付けられた1以上のカメラ36は、物理的環境30における画像及び/又はビデオのキャプチャするよう構成されることができ、そして、制御システム16は、物理的環境30に対して、反射装置26、及び/又は、反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の位置、方向及び/又は動きを追跡する目的で、反射装置26及び/又は反射装置26を保持しているアミューズメントパークの来場者を個別認識するためにキャプチャされた物理的環境30における画像及び/又はビデオを分析するよう構成されることができる。特に、反射装置26(例えば、1以上のカメラ36によってキャプチャされた画像及び/又はビデオに対する項目で制御システム16により実行された頭部追跡及び/又は視線追跡アルゴリズムを介して)を保持するアミューズメントパークの来場者の両目14に対する反射装置26の位置、方向及び/又は動きは、特定の反射装置26に関する光線24を照射するのに適切なライトフィールドベクトル関数を計算するためのパラメータである。
【0026】
ある実施形態では、制御システム16のプロセッサ18は制御システム16のメモリ20に蓄積されたコンピュータで実行可能な命令を実行することができ、命令は、プロセッサ18により実行されたとき、反射装置26の1以上の位置/方向センサ28及び/又は1以上のカメラ36から物理的環境30に対する反射装置26、及び/又は、反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の位置、方向及び/又は動きに関連したデータをプロセッサ18に受信させ、物理的環境30に対する、反射装置26、及び/又は、反射装置26を保持しているアミューズメントパークの来場者の位置、方向及び/又は動きの検出に関して実質的にリアルタイムで特定の反射装置26に関してライトフィールドディスプレイ10から照射されるべき光線24を決定するライトフィールドベクトル関数を自動的に計算するためのデータをプロセッサ18に分析させ、そして、ライトフィールドベクトル関数の計算に関して実質的にリアルタイムに反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の視点から特定の反射装置上で、メガネレス3D画像が見えるように計算されたライトフィールドベクトル関数に従って光線24を照射するためのライトフィールドディスプレイ10に自動的に制御シグナルをプロセッサ18に送らせる。
【0027】
そのため、ある実施形態では、制御システム16は、1以上の特定の反射装置26の位置/方向センサ28からのフィードバックに基づく特定の反射装置26の位置、方向及び/又は動きに関連するデータ及び/又は、特定の反射装置26に関するライトフィールドディスプレイ10から照射されるべき光線24を決定するライトフィールドベクトル関数をいかに計算するかを決定する制御システム16の1以上のカメラ36からのフィードバックに基づく特定の反射装置26、及び/又は、特定の反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の位置、方向及び/又は動きに関するデータの組み合わせを活用することができる。そのため、この明細書で説明される制御システム16の1以上の反射装置26の位置/方向センサ28及び/又は1以上のカメラ36は、反射装置26に関するライトフィールドディスプレイ10から照射されるべきである光線24を決定することを目的とするための反射装置26、及び/又は、反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の追跡された位置、方向及び/又は動きに関する3次元追跡システムとして、共同で機能することができる。
【0028】
ある実施形態では、制御システム16により計算されたライトフィールドベクトル関数は、反射装置26を保持する特定のアミューズメントパークの来場者の両目14により見られることを意図しているが、例えば、反射装置26が見られるところから他の位置からは、黒色(例えば、可視光がない)にみえることができる光線24のみをライトフィールドディスプレイ10に出力させる。そのため、他の視点から他のアミューズメントパークの来場者によって見られるとき、反射装置26が、例えば、光線24によって与えられた追加のイメージの表面空隙(例えば、場合によっては、黒い表面)のように見えるのに反して、特定の反射装置26に反射されたメガネレス3D画像は、特定の反射装置26を保持する特定のアミューズメントパークの来場者の両目14に対し向けられることができる。代わりに、特定の状態で、他の視点から他のアミューズメントパークの来場者により見られたとき、反射装置26は他の画像を映すことができるのに反して、特定の反射装置26に反射されたメガネレス3D画像は、特定の反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者の両目14に対して直接的に向けられることができる。換言すれば、特定の反射装置26に関連する異なる位置からの異なる視点は、全く異なる画像を映すことができる(又は、光線24により提供される追加の画像がない)。特定の反射装置26を保持する特定のアミューズメントパークの来場者の両目14に対し、ただ光線24を照射するためだけのライトフィールドディスプレイ10の能力は、ライトフィールドディスプレイ10が反射装置26を介して、(そして、実際にまた、カメラ44を通り抜けて、及び/又はライトフィールドディスプレイ10それ自身を介しても)表示されたメガネレス3D画像をアミューズメントパークの来場者により不正な方法で記録されることなく照射するのを可能にすることが理解されるだろう。
【0029】
図2において示されている実施形態は、使用されている唯一の反射装置26を含む。しかしながら、他の実施形態においては、ライトフィールドディスプレイ10は、特定の物理的環境30において、複数の反射装置26に対する光線24を照射することに使用されることができる。図3は、図1のライトフィールドディスプレイ10が特定の物理的環境30において、複数のそれぞれのアミューズメントパークの来場者38A、38Bにより保持されている複数のそれぞれの反射装置26A、26Bに対して、光線24A、24Bを照射しているライトフィールドディスプレイシステム22を示す。2人のそれぞれのアミューズメントパークの来場者38A、38Bにより保持されている2つの反射装置26A、26Bのみを含んでいることとして図3で示されているが、アミューズメントパークの来場者38により保持される任意の数の反射装置26でも特定の物理的環境30において使用されることができるということが理解されるだろう。
【0030】
図3に示されているこれらのような実施形態では、制御システム16は、ライトフィールドディスプレイ10が、図2に関して上記で説明されているように、適切な方法で、反射装置26A、26Bを割り当てるために光線24A、24Bを照射することができるために、特定のアミューズメントパークの来場者38Aを他のアミューズメントパークの来場者38Bと区別し、特定の反射装置26Aから他の反射装置26Bとを区別するように構成されている。ある実施形態では、制御システム16は、顔認識技術、衣服認識技術、動作認識技術(例えば、特定のアミューズメントパークの来場者38A,38Bと同視できる足取りを検出すること)及び/又は他の来場者認識技術(例えば、制御システム16の1以上のカメラ36によりキャプチャされた画像及び/又はビデオに関して、制御システム16により実行された来場者認識アルゴリズムを介して)に少なくとも部分的に基づいて特定のアミューズメントパークの来場者38A、38Bを個別認識するように(例えば、本明細書でより詳細に説明されているように、物理的環境30における1以上のカメラ36によってキャプチャされた画像及び/又はビデオを分析することによって)、及び/又は反射装置26A、26B上で存在する幾何学的側面又はマーキングに少なくとも部分的に基づいて、特定の反射装置26A、26Bを個別認識するように(例えば、制御システム16の1以上のカメラ36によりキャプチャされた画像及び/又はビデオに関して、制御システム16により実行された反射装置認識アルゴリズムを介して)構成されることができる。
【0031】
ライトフィールドディスプレイ10が複数のそれぞれのアミューズメントパークの来場者38により保持された複数のそれぞれの反射装置26に対して光線24を照射するある実施形態では、ライトフィールドディスプレイ10は、特定の状態で、すべての反射装置26を介して、すべてのアミューズメントパークの来場者38に対し、同じメガネレス3D画像を照射するように構成されることができる。代わりに、他の状態でライトフィールドディスプレイ10は、彼らのそれぞれの反射装置26を介して、アミューズメントパークの来場者38の一人又は選択された部分集合に対してのみメガネレス3D画像を照射することができる。ある実施形態では、特定のアミューズメントパークの来場者38だけが、特定のアミューズメントパークの来場者38についてのデータに基づいて、彼らのそれぞれの反射装置26を介して特定のメガネレス3D画像を視認可能となることができる。例えば、ある実施形態では、制御システム16は、ゲームの中で、アミューズメントパークの来場者38がどの特定のチームのメンバーであるかの追跡し続けることができ、特定のチームにおけるアミューズメントパークの来場者38の反射装置26に、メガネレス3D画像を照射することのみをライトフィールドディスプレイ10に指示することができる。
【0032】
ある実施形態では、反射された画像を生成するために反射装置26を使用する(例えば、鏡を持つこと)かわりに、カメラが用いられることができる。図4は、図1のライトフィールドディスプレイ10がライトフィールドディスプレイ10上でメガネレス3D画像を生成するだけでなく、また、1以上のカメラ42(例えば、表示装置)を通して見られるとき、そのカメラ42を通して、メガネレス3D画像を表示するために、光線24を同時に照射する、ライトフィールドディスプレイシステム40を示している。図4において示されている実施形態は、実質上、図2及び図3に示されている実施形態に似ている。しかしながら、反射装置26の反射面(例えば、鏡)に反射されているライトフィールドディスプレイ10から照射された光線24の代わりに、その光線24は1以上のカメラ42により受け取られ、カメラ42を通してメガネレス3D画像を生成する。図2及び図3に示されている実施形態に関して上記に説明されているそれぞれの特徴は、同様に図4において示されている実施形態に拡張されることが可能である。例えば、ある実施形態では、図4で示されているカメラ42を使用しているアミューズメントパークの来場者38は、カメラ42を通して特定の画像を見ることができるが、他のアミューズメントパークの来場者38は、ライトフィールドディスプレイ10から直接的にメガネレス3D画像を見えないようにすることができる。代わりに、他の実施形態では、メガネレス3D画像は、カメラ42を通さず、ライトフィールドディスプレイ10から直接的に視認可能にすることができる。むしろ、そのような状態では、異なるメガネレス3D画像は、カメラ42を通して視認可能(又は全く画像がない)となることができる。このように、例えば、アミューズメントパークの来場者38が、裸眼で一つのエリアを見ていることができるとき、人物の投射を見ることができるが、そのアミューズメントパークの来場者38はカメラ42(又は、鏡のような反射装置26を介して)を通して同じエリアを観察しているとき、人物を視認不可能にすることができる。
【0033】
図3に戻ると、本明細書で説明されるライトフィールドディスプレイ10及び表示装置26、42の間のオクルージョン(occlusion)は、アミューズメントパークの来場者38が物理的環境30の周辺で彼らのそれぞれの反射装置26,42を動かすときに、他のアミューズメントパークの来場者38が彼ら自身の物理的環境30の周辺で、動くときと同様に、生じることができるということが理解されるだろう。表示装置26,42に対して照射される光線24が、アミューズメントパークの来場者38及び/又は他の表示装置26,42により、彼らの意図した表示装置26,42に届くことを遮られたとき(例えば、物理的に塞がれたとき)、その経験の没入感が中断され及び/又はアミューズメントパークの来場者38は彼らがそれぞれの反射装置26,42を介してもはやメガネレス3D画像を見ることができないため、いらいらさせられる場合がある。
【0034】
ある実施形態では、反射装置26、及び/又は、反射装置26,42を保持するアミューズメントパークの来場者の検出された位置、方向及び/又は動作に基づいてまさにオクルージョンが生じるとき、制御システム16は、予告することができる。ある実施形態では、特定の表示装置26,42に関してやがて発生するオクルージョンの予告が生じた後に、そして、特定の表示装置26,42においてオクルージョンが実際に起こる前に、制御システム16は、やがて発生するオクルージョンを正当化し、説明するために、ライトフィールドディスプレイ10に特定の表示装置26,42を保持するアミューズメントパークの来場者38に対して画像を表示する光線24を照射させることができる。例えば、表示された画像は、物理的環境30を含むアミューズメントパークアトラクションの視覚的な美的感覚に合う装飾された静電気(例えば、魔法の粒子、静電気等)を含むことができる。換言すれば、制御システム16は、テーマに合わせた構成が行われた環境における没入感と一貫性を持つ方法で遮断を文脈によって解釈可能にする演出を生み出すことができる。具体的な例としては、制御システム16によって今にも起こりそうなオクルージョンが予告される、表示装置に演出されているキャラクタは、まさに魔法のように消えようとし(例えば、魔法のテーマに合わせたシナリオで)、又は、技術的困難が生じている(例えば、サイエンスフィックションのテーマに合わせたシナリオで)といういくつかの示唆を提供することができる。
【0035】
ある実施形態では、特定の表示装置26,42に関してやがて発生するオクルージョンの予告が生じた後に、そして、特定の表示装置26,42においてオクルージョンが実際に起こる前に、制御システム16は、ライトフィールドディスプレイ10に特定の表示装置26,42を保持するアミューズメントパークの来場者38に対してオクルージョンを避けるために彼らが特定の表示装置26、42を動かすためにどんな指示を必要とするかということに関して、指示する画像(例えば、方向指示矢印、命令メッセージ等)を表示する光線24を照射させることができる。ある実施形態では、メッセージは、オクルージョンが起こった後に、特定の表示装置26,42に結びつけられているいくつかの他の表示装置上に表示されることができる。例えば、ある実施形態では、液晶ディスプレイ(LCD)は、特定の(例えば、部分的に透明の)表示装置26,42の後ろに配置されることができ、そして、オクルージョンが生じたとき、例えば、特定の表示装置26,42がオクルージョンを元通りにするために動かされうる方向を指し示す矢印を見せるためにのみ、スイッチをオン(例えば、制御システム16から受け取られた制御シグナルに基づいて)にすることができる。
【0036】
追跡システム(例えば、位置/方向センサ28及び/又は1以上のカメラ36)の比較的限定的な更新速度及び本明細書で説明されているライトフィールドディスプレイ10のために、もし、表示装置26,42又は表示装置26,42を保持するアミューズメントパークの来場者38が比較的早く動けば、表示装置26,42は、画像が照射されているエリアから出たため、画像は表示装置26,42上に出現するのを停止する可能性がある。ある実施形態では、この問題を避けるか又は少なくとも軽減するために、ライトフィールドディスプレイ10は、表示装置26,42が実際に取るエリアより、広いエリアに対して、光線24を照射することができる。この解決策は、更新を生じる必要がある前に表示装置26,42に動くためにいくつかの追加のスペースを与えることができる。
【0037】
図5は、図2~4のライトフィールドディスプレイシステム22、40を操作するための方法44のフローチャートである。図5で示されているように、ある実施形態では、方法44は、ライトフィールドディスプレイ10を介して、第一のメガネレス3D画像を表示することを含む(ブロック46)。加えて、ある実施形態では、方法44は、制御システム16を介して、物理的環境30における1以上の表示装置26、42及び/又は1以上の表示装置と関連付けられた1以上の人間(例えば、アミューズメントパークの来場者38)の一部(例えば、視線追跡ための人間の目、頭部追跡のための人間の頭部等のような、人間自身の一部、又は人間の特定の1人の一部)の位置、方向又は動きを追跡することを含む(ブロック48)。加えて、ある実施形態では、方法44は、制御システム16を介して、1以上の表示装置26,42、及び/又は、1以上の表示装置26、42と関連付けられた1以上の人間(例えば、アミューズメントパークの来場者38)の一部の追跡位置、方向及び/又は動きに少なくとも部分的に基づいて、ライトフィールドディスプレイ10により1以上の表示装置26,42に向かって照射される光線24に関するそれぞれのライトフィールドベクトル関数を、計算することを含む(ブロック50)。加えて、ある実施形態では、方法44は、制御システム16を介して、ライトフィールドディスプレイ10に、1以上の表示装置26,42を介して第二のメガネレス3D画像を表示するためにそれぞれに計算されたライトフィールドベクトル関数に従って、1以上の表示装置26,42に向かって光線24を照射させることを含む(ブロック52)。
【0038】
本明細書でより詳細に説明されているように、ある実施形態では、ライトフィールドディスプレイ10がまた、1以上の表示装置26,42を介して、第二のメガネレス3D画像を表示するために1以上の表示装置26,42の方へ向けられている光線24を発生させ、照射すると同時に、第一のメガネレス3D画像は、ライトフィールドディスプレイ10を介して表示されることができる。そのため、本明細書で説明されている実施形態は、他の方法では、不可能であろう様々な異なる光学の効果を可能にすることができる。例えば、ある実施形態では、ライトフィールドディスプレイ10を直接的に見ているとき、メガネレス3D画像は、視認可能とできるが、反射装置26を介して見られたときは視認不可能にできる。限定されない実例としては、例えば、図6で示されるようにライトフィールドディスプレイ10を直接的に見ているときは目に見えるバンバイヤのようなキャラクタが存在することができるが、反射装置26においては、そのキャラクタは見られることができない。そのような環境においては、ライトフィールドディスプレイ10により照射される光線24は、無効にされることができる。
【0039】
加えて、ある実施形態では、メガネレス3D画像は、反射装置26におけるそれらの反射が物理的環境30において物理的対象物と調和するような方法で生成されることができる。この方法では、図7に示されているように、反射装置26は、物理的環境30における対象物に対する付近で保持されたとき、物理的環境で物理的に置かれていない対象物を見せる魔法のフィルタとして機能することができる(例えば、物理的壁42を通り抜けるX線投影図40)。このような実施形態では、半透鏡(例えば、部分的に反射し、部分的に透明である)は反射装置26として、使用されることができる。換言すれば、ある実施形態では、いくつかの光もまた、反射装置26を突き抜けて通過するのに対して、反射装置26の一部だけが反射することができる。
【0040】
加えて、ある実施形態では、反射装置26におけるそれらの反射が反射装置26に結びつけられている物理的スペースで見られるような方法で、メガネレス3D画像は、生成されることができる。例えば、図8に示されているように、ある実施形態では、特定の反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者38は、反射装置26の後ろ側における箱58の内側の3次元スペース(例えば、反射装置26それ自体よりはるかに大きなサイズのものになることができる)として、ライトフィールドディスプレイ10から照射された光線24の反射を知覚することができる。特定の反射装置26を保持するアミューズメントパークの来場者38は、反射装置26において入力装置60(例えば、タッチパネル)を使用するこれらの画像と相互に影響しあうことができる可能性がある(例えば、図2を参照)。加えて、ある実施形態では、反射装置26の後ろ側において箱の中で出現している小さなデジタルの対象物62は、本明細書でより詳細に説明されているように、反射装置26の1以上の位置/方向センサ28により検出されることができる、特定の反射装置26の方向に基づいた制御システム16によって実行される物理シミュレーションに基づいて、(例えば、矢印64により示されているように)動き回ることができる。
【0041】
加えて、第一のメガネレス3D画像を表示すること及び反射装置26を介して、第二のメガネレス3D画像を表示するために、反射装置26に向かって、同時に光線24を照射することとして、本明細書で主に説明されているが、他の実施形態では、ライトフィールドディスプレイ10は、その代わりに第一の非メガネレス3D画像を表示し、及び/又は反射装置26を介して第二の非メガネレス3D画像を表示するために反射装置26に向かって光線を照射することができる。例えば、このような実施形態では、ライトフィールドディスプレイ10は依然として、反射装置26よりも異なる方向に異なる画像を表示可能とすることができるが、しかし、本明細書でより詳細に説明されているように、これらの画像の角密度はメガネレス3D画像に関して必要とされるものより低くなるだろう。
【0042】
加えて、ある実施形態では、制御システム16は、光線24A、24Bが特別な順序で複数の反射装置26A、26Bに反射されるように本明細書で説明されているライトフィールドベクトル関数を計算することができる。この方法では、アミューズメントパークの来場者38が反射の反射を見るとき、依然として効果が働くことができる。図9は様々な反射装置26A、26B上で、いかにして各々の反射が変化できるかを示す。
【0043】
本明細書では、唯一特定の特徴が示され及び説明されている一方で、多くの修正及び変更が当業者には思い浮かぶだろう。それゆえ、添付された特許請求の範囲は、開示の真の精神の範囲内に属するすべてのそのような修正及び変更を網羅していることを意図していることが理解される。
【0044】
本明細書で、述べられ及び特許請求された技術は、現在の技術分野を明らかに向上させ、及び従って、抽象的でなく、漠然としておらず、又は純粋に理論的でもない実用的な性質の有形物及び具体例が参照され及び適用される。さらにまた、もし、この明細書の最後に添付されたいずれの特許請求の範囲の請求項も“[機能]を[実行]する方法”又は“[機能]を[実行]するステップ”として指定される1以上の要素を含むならば、米国特許法112条(f)のもとでそのような要素が解釈されるべきことを意図している。しかしながら、どんな他の方法において指定された要素を含んでいるどんな特許請求の範囲の請求項に関しては、米国特許法112条(f)のもとでそのような要素は解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】