(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】医療廃棄物収集システムを用いて廃液を再循環させることによる失血の定量化
(51)【国際特許分類】
A61M 1/00 20060101AFI20241112BHJP
A61B 90/00 20160101ALI20241112BHJP
A61M 27/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
A61M1/00 130
A61B90/00
A61M1/00 100
A61M27/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525154
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-25
(86)【国際出願番号】 US2022047685
(87)【国際公開番号】W WO2023076235
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】506410062
【氏名又は名称】ストライカー・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】ファウル,スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】ヌナン,ジェラルド,ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ゾリンジャー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】マクラクラン,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ファンデルウーデ,ブライアン,ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ノーランド,ライフ
(72)【発明者】
【氏名】キャロル,ジェームズ,ティー.
【テーマコード(参考)】
4C077
4C267
【Fターム(参考)】
4C077AA30
4C077HH03
4C077HH06
4C077HH12
4C077HH15
4C267AA38
4C267BB32
4C267BB33
4C267BB36
4C267CC06
4C267CC29
4C267HH12
(57)【要約】
医療廃棄物収集システムを用いて、失血を定量化する。取り外し可能なカートリッジが、カートリッジレシーバとの流体経路を形成し、光学的に透明な検出窓を画定する。カートリッジは、ヘッドから延び、光学的に透明な対向する側面を含む、スパインを含むことができる。センサモジュールは、廃液の光学特性を検出するように構成された、エミッタ及びセンサを含む。コントローラは、収集された廃液の血液濃度及び体積に基づいて、失血の体積を決定することができる。センサハウジングは、カートリッジのスパインに取り外し可能に連結することができる。カートリッジは、流体リザーバを画定することができ、廃液を流体リザーバの中に引き込むためのアクチュエータを含むことができる。タンクが、流体リザーバを画定することができる。廃液は、取り外し可能なマニホールドを通して再循環させることができる。医療廃棄物収集システムを配置する及び動作させる方法もまた、開示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサハウジングと、廃液の血液濃度を示す前記廃液の光学特性を検出するためのセンサモジュールとを含む医療廃棄物収集システムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、前記カートリッジは、
通路を画定し、ヘッドと、前記ヘッドから延び、それぞれが前記通路と流体連通するボアを画定する、肩部と、前記ヘッドから延び、光学的に透明であり検出窓を画定する対向する側面を備える、スパインとを備える、カートリッジハウジングであって、前記スパインは、前記カートリッジハウジングが前記カートリッジレシーバと取り外し可能に連結された状態で、前記センサモジュールのエミッタとセンサとの間に位置決めされるように構成されている、カートリッジハウジング、
を備えている、カートリッジ。
【請求項2】
前記肩部は、前記ヘッドから第1の方向に延び、前記スパインは、前記ヘッドから前記第1の方向とは反対の第2の方向に延びている、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記肩部のそれぞれに連結されたガスケットを更に備えている、請求項1又は請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記ヘッドは、円形であり、前記カートリッジは、前記カートリッジハウジングの外径部に連結された外側ガスケットを更に備えている、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記ボアの軸は、平行である、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記カートリッジハウジングは、前記ヘッドから前記第1の方向に延びる方向付け特徴部を更に備えている、請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記カートリッジハウジングは、U字形状の管である、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項8】
廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するためのセンサモジュールを含む医療廃棄物収集システムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、前記カートリッジレシーバは、カートリッジ開口部を画定し、前記カートリッジは、
前記カートリッジレシーバとの流体経路を形成するように構成された通路を画定する、カートリッジハウジングであって、前記カートリッジハウジングは、前記カートリッジ開口部内に取り外し可能に位置決めされ、前記カートリッジハウジングは、光学的に透明であり前記通路と流体連通する検出窓を更に画定し、前記検出窓は、前記カートリッジハウジングが前記カートリッジ開口部内に取り外し可能に位置決めされた状態で、前記センサモジュールの間に位置決めされるように構成されている、カートリッジハウジングと、
前記カートリッジハウジング上に配設され、前記カートリッジを前記カートリッジ開口部内に解放可能に固定するように構成された、保持特徴部と、
を備えている、カートリッジ。
【請求項9】
前記カートリッジハウジングは、ヘッドと、前記ヘッドから延び、前記カートリッジレシーバの導管と流体連通して前記流体経路を形成するように配置されるよう構成されたボアを画定する肩部とを備えている、請求項8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記カートリッジハウジングに連結された管を更に備え、前記管は、前記通路及び前記検出窓を画定する、請求項9に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記管は、前記肩部のそれぞれの1つに連結された対向する端を備えている、請求項10に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記肩部のそれぞれに連結されたガスケットを更に備えている、請求項9ないし請求項11のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記ヘッドから前記肩部とは反対の方向に延びているスパインを更に備え、前記スパインが、前記検出窓を画定する、請求項9ないし請求項12のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項14】
廃棄物容器と、真空源と、マニホールド開口部を画定するマニホールドレシーバと、カートリッジ開口部、入口開口及び出口開口を画定するカートリッジレシーバとを含む医療廃棄物収集システムを用いて、廃液の定量的失血分析を実行するためのカートリッジであって、前記カートリッジは、
前記カートリッジ開口部を通して前記カートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるようなサイズとされ、前記マニホールド開口部を通して前記マニホールドレシーバと連結されることが可能ではないサイズとされた、カートリッジハウジングであって、前記カートリッジハウジングは、ヘッドと、前記ヘッドから延びて検出窓を画定するスパインとを備え、前記カートリッジハウジングは、前記カートリッジレシーバの前記出口開口と流体連通して配置されるように構成された第1のボアと、前記カートリッジレシーバの前記入口開口と流体連通して配置されるように構成された第2のボアとを画定し、前記第1のボアと前記第2のボアとは、互いに平行な軸上にある、カートリッジハウジング
を備える、カートリッジ。
【請求項15】
前記カートリッジハウジングは、前記第1のボアを画定する第1の肩部と、前記第2のボアを画定する第2の肩部とを、更に備え、前記第1の肩部及び前記第2の肩部は、前記カートリッジレシーバの前記入口開口及び前記出口開口のうちのそれぞれの一方に連結されるように構成されている、請求項14に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記医療廃棄物収集システムとの前記カートリッジの適合性を示すデータを記憶するメモリを備える、無線周波数識別(RFID)タグを更に備えている、請求項1~15のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項17】
吸引下で廃液を収集するシステムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、前記カートリッジレシーバは、無線周波数識別(RFID)リーダを含み、前記カートリッジは、
前記カートリッジが前記カートリッジレシーバに取り外し可能に連結された状態で、流体経路を完成するように構成された通路を画定する、カートリッジハウジングであって、前記ハウジングは、光学的に透明であり前記通路と流体連通する検出窓を更に画定する、カートリッジハウジングと、
前記カートリッジハウジングに連結され、前記システムとの前記カートリッジの適合性を示すデータを記憶するメモリを備える、RFIDタグであって、前記RFIDタグは、前記カートリッジが前記カートリッジレシーバに取り外し可能に連結された状態で、前記RFIDリーダにデータを送信するように構成されている、RFIDタグと、
を備えている、カートリッジ。
【請求項18】
吸引下で廃液を収集するシステムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、前記カートリッジは、
本体部と、前記本体部から延びる第1の脚部と、前記本体部から延び、前記第1の脚部から離隔されて空隙を画定する第2の脚部とを備えるカートリッジハウジングであって、前記カートリッジハウジングは、光学的に透明な検出窓を画定する、カートリッジハウジング、
を備え、前記第1の脚部及び前記第2の脚部のうちの一方が、再循環開口部を画定し、前記第1の脚部及び前記第2の脚部のうちの他方が、出口開口部を画定し、センサモジュールを用いて定量的失血分析を実行するために、前記廃液が、前記再循環開口部、前記検出窓、及び前記出口開口部を通って循環させられるように構成されている、
カートリッジ。
【請求項19】
前記カートリッジハウジングは、トランクと、前記トランクに連結された又は前記トランクから延びるヘッドとを備え、前記ヘッドが、前記検出窓を画定する、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
前記ヘッドの全体が、光学的に透明である、請求項18又は請求項19に記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記カートリッジハウジングは、前記本体部及び前記第1の脚部から延びるスパインを更に含み、前記スパインが、前記検出窓を画定する、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記カートリッジハウジングは、前記本体部及び前記第1の脚部から延びるアームを更に含み、前記アームのうちの少なくとも1本が、前記検出窓を画定する、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項23】
前記第1の脚部及び前記第2の脚部は、前記本体部から近位方向に延びている、請求項18ないし請求項22のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項24】
前記再循環開口部内に配設された、第1のシールと、
前記出口開口部内に配設された、第2のシールと、
を更に含む、請求項18~23のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項25】
前記第1のシール及び前記第2のシールのそれぞれの開口部が、平行な軸上に配置されている、請求項24に記載のカートリッジ。
【請求項26】
前記ヘッドは、凹部を更に画定し、前記凹部内にリッジを備え前記検出窓を画定する、請求項18ないし請求項25のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項27】
前記カートリッジハウジングは、前記再循環開口部を通って受容された前記廃液を遠位側で前記検出窓に向けて導き、前記検出窓からの前記廃液を近位側で前記出口開口に向けて導くように構成された、内部幾何学的形状を更に備えている、請求項18ないし請求項26のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項28】
前記カートリッジハウジングに連結され、吸気行路及び排気行路を画定する、内側ハウジングと、前記吸気行路及び前記排気行路のうちの少なくとも一方の中に配設された、フィルタ要素とを更に備えている、請求項27に記載のカートリッジ。
【請求項29】
前記本体部又は前記第1の脚部から延びる、アームと、
前記本体部又は前記第1の脚部から延びる、スパインと、
を更に備えている、請求項18ないし請求項28のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項30】
前記第2の脚部から配設されたキャッチを更に備えている、請求項18ないし請求項29のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項31】
吸引下で廃液を収集するシステムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、前記カートリッジは、
本体部と、前記本体部から延びる第1の脚部と、前記本体部から延び、前記第1の脚部から離隔されて、センサモジュールを受容するようなサイズとされた空隙を画定する第2の脚部とを含む、カートリッジハウジングと、
前記本体部、前記第1の脚部、及び前記第2の脚部のうちの少なくとも1つから、前記空隙の中へと延びているリッジであって、前記リッジは、前記センサモジュールを用いて定量的失血分析を実行するための光学的に透明な検出窓を画定する、リッジと、
を備えている、カートリッジ。
【請求項32】
前記リッジの第1の部分が前記第1の脚部から延び、前記リッジの第2の部分が前記第2の脚部から延び、前記リッジの第3の部分が前記本体部から延びている、請求項31に記載のカートリッジ。
【請求項33】
前記カートリッジハウジングは、U字形状又はH字形状である、請求項31又は請求項32に記載のカートリッジ。
【請求項34】
前記カートリッジハウジングは、前記カートリッジハウジングがカセットの形をとるように、平行であり、対向する外側側面よりも大きい、対向する平坦面を更に備えている、請求項31ないし請求項33のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項35】
前記第1の脚部は、再循環開口部を画定し、前記第2の脚部は、出口開口部を画定し、センサモジュールを用いて定量的失血分析を実行するために、前記廃液が、前記再循環開口部、前記検出窓、及び前記出口開口部を通って循環させられるように構成されている、請求項31ないし請求項34のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項36】
吸引下で廃液を収集するシステムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、前記カートリッジは、
本体部と、前記本体部から延びる第1の脚部と、前記本体部から延び、前記第1の脚部から離隔されて空隙を画定する第2の脚部とを含むカートリッジハウジングであって、前記カートリッジハウジングは、光学的に透明な検出窓を画定する、カートリッジハウジング、
を備え、前記第1の脚部及び前記第2の脚部のうちの一方が、再循環開口部及び出口開口部を画定し、前記カートリッジハウジングは、定量的失血分析を実行するために、前記再循環開口部、前記検出窓、及び前記出口開口部のそれぞれを通って循環するように構成された、内部幾何学的形状を更に備えている、
カートリッジ。
【請求項37】
前記第1の脚部は、リムと、前記リムに連結されて前記再循環開口部と前記出口開口部とを分離する障壁とを備えている、請求項36に記載のカートリッジ。
【請求項38】
前記カートリッジハウジングに連結され、吸気行路及び排気行路を画定する、内側ハウジングと、前記吸気行路及び前記排気行路のうちの少なくとも一方の中に配設された、フィルタ要素とを更に備えている、請求項36又は請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項39】
トランクと、前記トランクに連結された又は前記トランクから延びるヘッドとを更に含み、前記ヘッドが、前記検出窓を画定し、任意に、前記ヘッドの全体が、光学的に透明である、請求項36ないし請求項38のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項40】
前記カートリッジハウジングは、前記本体部及び前記第1の脚部から延びるスパインを更に含み、前記スパインが、前記検出窓を画定する、請求項36に記載のカートリッジ。
【請求項41】
前記カートリッジハウジングは、前記本体部及び前記第1の脚部から延びるアームを更に備え、前記アームのうちの少なくとも1本が、前記検出窓を画定する、請求項36に記載のカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本出願は、2021年10月26日に出願された米国仮特許出願第63/271,763号の優先権及び全ての利益を主張するものであり、その内容全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【背景技術】
【0002】
一部の外科的処置の副生成物として、液体、半固体、及び/又は固体の廃棄物材料が生じる。液体の廃棄物材料は、手術部位における体液及び灌注溶液(複数の場合もある)を含む場合があり、固体及び半固体の廃棄物材料は、組織の破片及び外科用材料(複数の場合もある)の小片を含む場合がある。医療廃棄物は、その相にかかわらず、手術部位を汚染することなく、また、処置が行われているメディカルスイート(medical suite)に生物学的危害をもたらすことなく収集されることが好ましい。
【0003】
医療廃棄物は、医療廃棄物収集システムによって提供される真空の影響下で吸引管を通して手術部位から除去することができる。1つの例示的な医療廃棄物収集システムは、Stryker Corporation(ミシガン州カラマズー)によってNeptuneの商品名で販売されている。吸引管が医療廃棄物収集システムと接続することを容易にするマニホールドを提供することができる。マニホールドは使い捨て可能とすることができる。
【0004】
収集された液体の廃棄物材料は、血液を含む場合があり、血液は、間質液、粘液、胆汁等の他の体液とともに吸引経路内に存在し得る。患者の健康状態を監視するために、手術中の失血の判定を利用する場合がある。過剰な失血は外科的合併症を示し得るものであり、失血の判定により、輸血の必要性を評価することが容易になる。特に関心の対象となるのが出産であり、産科異常出血が母体罹病の主な原因となっている。産科異常出血をより早期に検出することで、母体罹病率を有意に低下させることができる。特に分娩後出血が懸念される経膣分娩及び帝王切開分娩において、失血を定量化する方法及びツールの使用率及び精度を高めることが、臨床医及び管理機関の間で推進されつつある。
【0005】
吸収性物品(例えばスポンジ、手術用ガウン、寝具、又はドレープ)を目視で評価すること、秤を使用して吸収性物品を測定すること、及び/又は手術室の目盛り付き収集ベッセルを観察することによって、手術の間の失血を推定することが知られている。前述した方法は、最適には及ばない精度をもたらし、患者からの失血から失血の決定までにかなりの遅延をもたらし得る。
【0006】
それゆえ、本分野においては、正確で、瞬時の、再現可能な態様で、定量的失血(QBL)分析を実行する、改善されたシステム、装置及び方法に対するニーズがある。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、医療廃棄物収集システムを使用してQBL分析を実行することに関する。医療廃棄物収集システムは、廃棄物容器と、吸引ラインを通して廃棄物容積部の中へと廃液を引き込むように構成された真空ポンプとを含む。医療廃棄物収集システムは、QBL分析のために分析されるように、廃液を廃棄物容積部から再循環させる。少なくとも1つのマニホールドレシーバが、シャーシ上に支持され、マニホールドを取り外し可能に受容するようなサイズとされたマニホールド開口部を画定する。真空源によって生成された真空が、吸引管上で引き込まれ、手術部位における廃液が、マニホールドを通って引き込まれて廃棄物容器中に収集される。真空源又は別のポンプは、廃液を、廃棄物容積部から流体経路を通して廃棄物容積部内に再収集されるように循環させることができる。センサモジュールは、流体経路中で循環させられている廃液の光学特性を検出するように構成される。
【0008】
廃棄物収集システムは、QBL分析を容易化するために、カートリッジを取り外し可能に受容するように構成された、カートリッジレシーバを含むことができる。カートリッジレシーバは、マニホールドレシーバとは別個のものとすることができる。カートリッジレシーバは、センサハウジング又は別のハウジングによって画定された、カートリッジ開口部を含むことができる。センサモジュールは、センサハウジングに連結され、少なくとも1つのエミッタ及び少なくとも1つのセンサを含む。エミッタは、エネルギーを発するように構成され、センサは、発せられたエネルギーを検出するように構成される。エミッタは、発光ダイオード(LED)とすることができ、センサは、光検出器とすることができる。センサは、発せられた光、より詳細には廃液を通して透過又は散乱させられた後の光を検出する。第1のエミッタは、赤外LEDとすることができ、第2のエミッタは、緑色LED等の可視光LEDとすることができる。第1のセンサは、第1のエミッタからの透過光及び散乱光を検出することができ、第2のセンサは、第2のエミッタからの透過光及び散乱光を検出することができる。4つの測定値(2つが透過光のものであり、2つが散乱光のものである)は、QBL分析を実行するためにコントローラ(又は別のプロセッサ)に提供される値である。代替の構成は、2つのエミッタと4つのセンサとを含み、4つのセンサのそれぞれが、4つの測定値のうちの1つを検出するように構成される。2つよりも多い又は2つよりも少ないエミッタがあるものとすることができ、追加的なエミッタは、羊水、胆汁等の非血液の流体の光学特性を検出するように構成される。エミッタ及びセンサは、任意の適切な構成で、流体経路に隣接して又は対向して配置することができる。透過光及び/又は散乱光の検出強度は、廃液の透過率、不透明度、及び/又は他の物理的特性を示すものとすることができる。カートリッジは、カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に挿入された状態で、カートリッジの検出窓がエミッタとセンサとの間に位置決めされるように、流体経路の一部を形成する検出窓を画定することができる。コントローラは、測定値に基づいて廃液の血液濃度を決定するように構成される。
【0009】
流体測定システムが廃棄物容器内に配設され、コントローラと電子通信する。流体測定システムは、廃棄物容器内に収集された廃液の流体レベルを表す廃棄物レベル信号を生成し、廃棄物レベル信号をコントローラに送信するように構成される。コントローラは、廃棄物レベル信号に基づいて、廃液の体積を決定する。次いで、コントローラは更に、廃液の血液濃度及び収集された廃液の体積に基づいて、失血の体積を決定することができる。
【0010】
ユーザは、廃棄物容器に引かれた真空レベル等の、医療廃棄物収集システムの動作パラメータを、制御パネル上で選択することができる。コントローラは、真空源及び/又は真空調整器を制御して、動作パラメータに基づいて医療廃棄物収集システムを動作させるように構成されている。制御パネルは更に、動作パラメータ、及びコントローラによって決定された失血の体積等の他の情報を表示することができる。シャーシの正面は、ユーザが廃棄物容器の廃棄物容積部内の内容物を見ることを可能にする窓を画定することができる。
【0011】
流体経路は、それぞれが廃棄物容積部と流体連通する入口及び出口を画定することができる。第1の導管が、廃棄物容器の外部に連結されて入口を画定することができ、第2の導管が、廃棄物容器の外部に連結されて出口を画定することができる。ポンプ及び弁は、廃棄物容積部と流体連通するように配置され、廃液を、廃棄物容積部から流体経路を通って廃棄物容積部内に再収集されるように循環させるよう構成することができる。ポンプは、第1の導管又は第2の導管に連結されて、流体経路の一部を画定することができる。ポンプは、正圧又は負圧を提供して、廃液を廃棄物容積部から流体経路を通して循環させることができる。センサハウジングもまた、第1の導管又は第2の導管に連結され、流体経路の一部を画定することができる。
【0012】
医療廃棄物収集システムは、廃棄物容器内に配設された攪拌器を含むことができる。攪拌器は、廃液を混合するためのモータに連結されたインペラとすることができる。攪拌器は、廃棄物容積部及び流体経路内での廃液の均質化を促進する。攪拌器は、コントローラと連通することができ、コントローラ36は、任意の数の動作パラメータに基づいて、攪拌器を選択的に動作させることができる。コントローラは、一定の間隔又は変動する間隔で、攪拌器のオフ及びオンをトグルさせることができる。瞬時血液濃度値が、或る特定の時間、所定の閾値よりも大きく互いから逸脱している場合、コントローラは、攪拌器の動作を開始させるか、又は加速させることができる。付加的又は代替的に、コントローラは、ポンプが動作させられQBL動作モードを示す任意の期間の間、攪拌器を動作させるか又は加速させることができる。ユーザはまた、必要に応じて攪拌器を選択的に動作させるために、制御パネルに入力を提供することができる。流体経路を通して廃液を循環させること自体が、廃棄物容積部内での廃液の均質化を促進することができる。ことによると流体レベルより上からの、廃棄物容器内の廃液の再投入が、更なる攪拌効果をもたらすことができる。
【0013】
流路の入口は、ポンプが重力に逆らって流体経路を通して廃液をポンピングするよう構成されるように、出口より下に位置するものとすることができる。廃棄物容器は、ポンプを用いて廃液を流体経路を通して循環させるか、又はセンサモジュールを作動させることに先立ち、流体経路の入口より上の流体レベルにまで、廃液又は水等の別の流体で予め満たすことができる。予め満たされた流体レベルは、流体測定システム及びコントローラによって調節することができる。廃液はまた、血液濃度が所定の血液濃度を下回るように、廃液又は水等の別の流体で希釈することもできる。
【0014】
カートリッジは、カートリッジレシーバに取り外し可能に挿入され、カートリッジ開口部を通して挿入されるようなサイズとされたカートリッジハウジングを含む。カートリッジハウジングは、センサハウジング内に少なくとも部分的に配設することができる。カートリッジハウジングは、カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結された状態で流体経路を形成又は完成するように構成されたチャネルを画定する。カートリッジハウジングは、それぞれがボアを画定する肩部を含むことができる。チャネルは、肩部に連結されて、ボアと流体連通する通路を画定することができる。カートリッジハウジングが少なくとも部分的に空隙内に配設されている場合、チャネル自体が、エミッタとセンサとの間に位置決めされる検出窓を画定することができる。チャネルは、管とすることもできるし、又は別の好適な断面を有する部材とすることもできる。カートリッジハウジングは、カートリッジハウジング内に形成された切り欠き又は他の幾何学的形状を通して、検出窓を画定することができる。カートリッジは、ハンドルから延在する肩部を有するハンドルを含むことができる。ハンドルは、カートリッジがカートリッジレシーバに挿入されること及びカートリッジレシーバから取り外されることを容易化するために、シャーシのケーシングの外側に位置決めすることができる。さらに、カートリッジは、カートリッジレシーバの相補的な保持特徴部に解放可能に係合するように構成された保持特徴部を含むことができる。保持特徴部は、締まり嵌め若しくは摩擦嵌め、又は係合位置と非係合位置との間で作動させられるように構成された可動構造を形成することができる。係合位置と非係合位置との間の作動は、シャーシ上の機械的な入力部を通して、又はコントローラが機械的若しくは電子的に該構造を非係合位置に動かしてカートリッジの取り外しを可能とする制御パネル上の入力部を通して、提供することができる。
【0015】
カートリッジハウジングは、トランクと、ヘッドに取り外し可能に又は固定的に連結されてカートリッジ空間を画定するヘッドとを含むことができる。トランクは、本体部と、本体部から延びる第1の脚部と、本体部から延びる第2の脚部とを含むことができる。第1の脚部と第2の脚部との間に、空隙を画定することができる。第1の脚部及び第2の脚部のそれぞれは、本体部から近位に延在して、それらの間に空隙を画定することができる。
【0016】
カートリッジハウジングは、アーム、ロック要素、スパイン、及びキャッチのうちの少なくとも1つを含むことができる。アーム及び/又はスパインは、本体部又は第1の脚部から延在することができる。ロック要素は、本体部から延在することができ、キャッチは、第2の脚部上に配設することができる。第1の脚部は、出口開口部及び/又は再循環開口部を画定するリムを含むことができ、第2の脚部は、出口開口部及び再循環開口部のうちの他方を画定することができる。第1のシールを出口開口部内に配設することができ、第2のシールを再循環開口部内に配設することができる。第1のシールと第2のシールとは、サイズ、形状、材料の選択において、類似するものとすることもできるし、又は異なるものとすることもできる。出口開口部及び再循環開口部のうちの一方は、カートリッジがカートリッジレシーバのカートリッジ開口部への挿入のために向けられた状態で、他方より下に位置決めすることができる。アーム、ロック要素、スパイン、及びキャッチは、第2の脚部中に画定された出口開口部又は再循環開口部の遠位に位置決めすることができる。
【0017】
カートリッジハウジングは、光学的に透明な検出窓を画定することができる。ヘッドは、検出窓を画定するリッジを含むことができる。ヘッドは、円形の凹部を更に画定することができ、リッジは凹部を通って延在する。リッジは、少なくとも部分的に透き通った対向する外側側面を含む。カートリッジは、ヘッド、トランク、又はカートリッジの別の好適な構造に連結されたグリップを含むことができる。
【0018】
ポンプは、廃棄物容積部から、再循環開口部を通り、検出窓に向かって及び検出窓を通って、更に出口開口部に向かって及び出口開口部を通って、廃棄物容器に再収集されるための流体経路を確立するように動作させられる。ポンプは、出口開口部に真空を引いて廃液を再循環開口部を通して引き込むように、又は再循環開口部に陽圧を提供するように、配置することができる。センサモジュールは、検出窓の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラに送信する。コントローラは、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。
【0019】
流体経路は、再循環開口部、トランクの第1の脚部、検出窓、トランクの第2の脚部、及び出口開口部を通って導かれている廃液を含むことができる。カートリッジは、トランクに連結されるか、又は他の態様でトランクに係合する、内側ハウジングを含むことができる。内側ハウジングは、少なくとも部分的にトランク内に配設することができ、トランクの相補的な特徴に沿った輪郭とされた特徴を含む。内側ハウジングは、トランクの第1の脚部内に配設された内側の第1の脚部と、トランクの第2の脚部内に配設された内側の第2の脚部とを含むことができる。第1のシールは、内側の第2の脚部に連結することができ、第2のシールは、内側の第1の脚部に連結することができる。第1のシールは、内側の第2の脚部と第2の脚部との間で圧縮されて、出口開口部及び再循環開口部のうちの一方をカバーすることができ、第2のシールは、内側の第1の脚部と第1の脚部との間で圧縮されて、出口開口部及び再循環開口部のうちの他方をカバーすることができる。内側ハウジングは、流体経路をそれぞれ検出窓に向けて及び検出窓から離れる方向に制約するように、吸気行路と排気行路とを分離する障壁を更に含むことができる。カートリッジはまた、流体経路を通って導かれている廃棄物材料が検出窓に遭遇することに先立ちフィルタリングされないように、排気行路内に配設されたフィルタ要素を含むことができる。
【0020】
カートリッジハウジングは、カートリッジがカセットの形をとるように、平行であり、対向する外側側面よりも大きい、対向する平坦面を含むことができる。空隙は、カートリッジハウジングがU字形状又はH字形状となるように、第1の脚部及び第2の脚部のそれぞれの長さの少なくとも半分だけ、内側に延在することができる。空隙は、センサモジュールを受容するようなサイズ及び形状とすることができる。第1の脚部及び第2の脚部のうちの少なくとも一方は、検出窓を画定することができる。リッジは、本体部、第1の脚部、及び第2の脚部のうちの少なくとも1つから、空隙の中へと延在することができる。
【0021】
カートリッジハウジングのスパインは、検出窓を画定することができる。スパインの対向する外側側面は、本体部又は第1の脚部の内部と流体連通するチャネルを画定するように、互いから離隔することができる。アームは、本体部又は第1の脚部の内部と流体連通するチャネルを画定するように、互いから離隔された対向する外側側面を含むことによって、検出窓を画定することができる。第1の脚部は、リムに連結された障壁を含み、リム内で再循環開口部と出口開口部とを分離することができる。第1の脚部の内部の幾何学的形状は、少なくとも廃液がセンサモジュールによって検出されるのに十分な距離だけ、第1の脚部内の吸気行路と排気行路との分離を維持するように提供することができる。
【0022】
カートリッジはまた、データを記憶するメモリを含む、無線周波数識別(RFID)タグを含むことができる。RFIDタグは、カートリッジレシーバ又は医療廃棄物収集システムの別の好適な構成要素に連結されたRFIDリーダによって検出され、RFIDリーダにデータを送信するように構成される。データは、医療廃棄物収集システムとのカートリッジの適合性を示すものとすることができる。RFIDタグのメモリは、エミッタ及び/又はセンサのための較正データを記憶することができる。データは、カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結された状態で、医療廃棄物収集システムを特定の態様で動作させるための命令とすることができる。コントローラは、RFIDリーダからデータを受信し、ポンプを動作させ、弁を作動させて、廃液を廃棄物容積部から流体経路を通して再循環させることができる。コントローラは、RFIDリーダからデータを受信し、センサモジュールを作動させてQBL分析を実行し、QBL分析からの出力を制御パネル上に表示することができる。
【0023】
センサモジュールは、センサハウジングではなく、カートリッジ自体に連結することができるか、又はカートリッジ自体と一体化させることができる。エミッタ及び/又はセンサは、検出窓に隣接して又は対向して位置決めされるように、カートリッジハウジング、チャネル、又はカートリッジの別の好適な構造に連結することができる。カートリッジ上に配設されたセンサモジュールは、バッテリによって給電されるものとすることができ、又は、カートリッジ上の電気接点が、センサハウジングの相補的な電気接点に係合して電力回路を確立することができる。センサモジュールが、カートリッジハウジングに連結された無線通信モジュールによってコントローラとデータを通信することができるか、又は、カートリッジ上のデータカプラが、センサハウジングの相補的なデータカプラに係合してデータ回路を確立することができる。センサモジュールは、カートリッジレシーバへのカートリッジの挿入に先立ち又は挿入の後に、カートリッジと取り外し可能に連結可能なものとすることができる。カートリッジレシーバは、流体経路の入口開口及び出口開口と、カートリッジの相補的な方向付け特徴部に係合するように構成された方向付け特徴部とを画定することができる。カートリッジレシーバ及びカートリッジは、カートリッジレシーバに取り外し可能に連結されると、カートリッジの選択的なロックを提供するための構成要素を含むことができる。カートリッジレシーバは、カートリッジレシーバの少なくとも1つの構成要素を2つの位置の間で動かし、カートリッジの相補的な幾何学的形状に選択的に係合させるための入力を受け取るように構成された、アクチュエータを含むことができる。
【0024】
カートリッジのカートリッジハウジングは、カートリッジ開口部の内径部と相補的な外径部を含むことができる。カートリッジは、カートリッジハウジングの外径部に連結され、カートリッジがカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されたときにカートリッジ開口部を封止するように構成された、ガスケットを含むことができる。カートリッジハウジングは、カートリッジの2つの部分を分離するヘッドを含むことができる。ヘッドから延在しているものは、流体経路の一部を形成するボアを画定する肩部である。ボアは、平行に配置することができ、カートリッジレシーバの入口開口及び出口開口と相補的な横並びの関係で位置決めすることができる。肩部は、カートリッジレシーバの内側表面と面封止を形成するように配置されるよう構成された、リムを画定することができる。リムは、溝を画定することができ、ガスケットは、面封止を容易化するために該溝の中に配設することができる。
【0025】
検出窓は、対向する外側側面を含むスパインによって画定することができる。少なくともスパインの検出窓は、光学的に透明であり、カートリッジハウジングの全体を、光学的に透明なものとすることができる。スパインの対向する外側側面は、センサハウジングの相補的な対向する内側側面との摩擦嵌めを容易化することができる。センサハウジングの少なくとも対向する内側側面は、カートリッジのスパインとの摩擦嵌めを容易化するために、弾力性材料から形成することができる。エミッタ及びセンサは、検出窓に隣接して又は対向して位置決めされるように、センサハウジングの対向する内側側面に連結される。スパイン及び/又はヘッドは、カートリッジがカートリッジレシーバに挿入されること、及びカートリッジレシーバから取り外されることを容易化するために、カートリッジのハンドルを形成することができる。センサハウジングは、挿入に先立ちカートリッジに連結され、その後それ自体が、カートリッジレシーバへの挿入のためにセンサ-カートリッジアセンブリを操作するためのグリップを提供することができる。センサハウジングは、医療廃棄物収集システムのシャーシ上のデータ及び電源ポートに一体化された又は取り外し可能に連結された、ドングルを含むことができる。
【0026】
カートリッジは、チャネル又は管を含むことができるが、そうでなければ、カートリッジを支持する別個のハウジングを欠くこともできる。肩部は、スパインから延在してU字形状又はH字形状のカートリッジを形成することができる。肩部は、ボアを画定し、ガスケットは、肩部の端の近くに連結することができる。肩部の端は、ガスケットがカートリッジレシーバの内側表面と面封止を形成するように、カートリッジレシーバの入口開口及び出口開口のそれぞれの一方に摺動可能にかつぴったりと挿入されるように構成された外径部を有することができる。
【0027】
センサハウジングは、センサハウジングがセンサ窓を画定することを可能とするように、対向する内側側面の間に延在する少なくとも1つの支柱を含むことができる。センサ窓は、長細でありカートリッジに沿った輪郭とすることができる。カートリッジは、カートリッジレシーバに取り外し可能に挿入され、廃液を、センサ窓を通して可視とすることができる。センサ-カートリッジアセンブリをカートリッジレシーバ中に固定するために、少なくとも1つの締め具又はクランプを備えることができる。流体経路を通って循環させられている廃液を、センサハウジングの取り外しを必要とすることなく可視化することができる。
【0028】
カートリッジレシーバは、第1の又は上側廃棄物容器と第2の又は下側廃棄物容器との間の、選択的な流体連通における出口ポートを画定することができる。モータは、上側廃棄物容器と下側廃棄物容器との間の選択的な流体連通を確立するように、弁に連結することができる。再循環モードは、ポンプを動作させて、廃液を、廃棄物容積部からカートリッジを通して廃棄物容積部に再収集されるように引き込むことを含む。移送モードは、モータを動作させて、廃液を、廃棄物容積部から出口ポートを通して下側廃棄物容器に収集されるように引き込むことを含む。別の実施態様は、少なくとも再循環モード、移送モード、及び閉鎖モードを提供する。再循環モードは、ポンプが廃液を廃棄物容積部からカートリッジを通して廃棄物容積部に再収集されるように引き込むことを含む。移送モードは、モータを動作させ弁を位置決めし、廃液を廃棄物容積部から出口ポートを通して下側廃棄物容器に収集されるように移送することを含む。閉鎖モードは、モータを動作させて弁を閉じることを含み、QBL分析を実行することなく、廃液が廃棄物容積部内に収集される。センサモジュールは、エミッタ及びセンサが、上側廃棄物容器から下側廃棄物容器に移送されている廃液を検出するよう配置されるように、出口ポートに連結させるか、又は出口ポートの近くに連結することができる。QBL分析は、上側廃棄物容器を空にすることと同時に実行することができる。
【0029】
カートリッジは、流体リザーバを画定することができ、QBL分析を容易化するために、廃液を、廃棄物容器から流体リザーバ内に引き込むための手段を含む。カートリッジは、廃液が廃棄物容積部と流体リザーバとの間を流れることを許容されない閉位置と、廃液が廃棄物容積部と流体リザーバとの間を流れることを許容される開位置と、の間で作動させられるように構成されたアクチュエータを含むことができる。アクチュエータの作動は、それ自体が、廃棄物容積部から流体リザーバに引き込まれるように流体を付勢することができる。アクチュエータは、カートリッジハウジングに枢動可能に連結することができ、ハブとハブに連結されたプランジャとを含むことができる。プランジャは、円弧状とすることができ、カートリッジハウジングの丸みに近似した曲率を含むことができる。ハブは、その中心の周りに枢動し、プランジャを円弧状に動かすように、カートリッジハウジングの中心の近くに装着することができる。カートリッジは、カートリッジハウジングに連結され、ハブをカートリッジハウジングに対して開位置と閉位置との間で枢動させるように構成された、モータを含むことができる。モータは、コントローラによって制御することができ、制御パネルへの入力が、カートリッジを開位置と閉位置との間で動かすように動作させることができる。アクチュエータのハブは、開位置と閉位置との間でアクチュエータを動かすための手動入力を受け取るように構成された、少なくとも1つの制御表面を更に含むことができる。アクチュエータが閉位置から開位置へ動かされると、プランジャが円弧状に動かされて流体リザーバ及び入口を露出させ、廃液を流体リザーバの中に引き込むことができる。アクチュエータは、真空の影響下で、廃液を、廃棄物容積部から入口を通して流体リザーバの中に引き込むように作動させることができる。センサモジュールは、検出窓の中の廃液の光学特性を検出する。アクチュエータは、プランジャが廃液を流体リザーバから出口を通して廃棄物容積部に再収集されるように循環させるように、更に作動させることができる。プランジャは、検出窓から残留量の廃液を摺動可能に又は摩擦的に除去又は洗浄するために、それ自体がシール材であるか又はシール材を含むものとすることができる。
【0030】
タンクが、流体リザーバを画定することができる。タンクは、シャーシと一体化させることもできるし、若しくはシャーシに取り外し可能に連結することもできるし、又はシャーシに取り付けられたクレードルに取り外し可能に連結することもできる。代替的に、タンクは、車輪を含むスタンドの上に支持されるものとすることもできる。タンクは、基部と、基部に連結されて流体リザーバを画定する蓋とを含むことができる。基部又は蓋は、検出窓を画定するために、少なくとも部分的又は全体的に透明とすることができる。視認性を制限するために、取り外し可能な又は開閉可能なカバーを、タンクに連結させるか又はタンクと一体化させることができる。基部は、タンクの側壁から延在するスパインを含むことができる。タンクは、攪拌器を含むことができる。基部又は蓋は、少なくとも1つの入口継手、及び少なくとも1つの出口継手を含むことができる。入口継手及び出口継手は、吸引管に取り外し可能に連結されるように構成される。出口継手に連結された吸引管は、マニホールドレシーバに取り外し可能に挿入されたマニホールドの入口継手に更に連結されてもよい。真空源によって提供される真空は、廃液を、遠位吸引管を通して流体リザーバに収集されるように引き込む。別の実施態様においては、出口継手に連結された吸引管は、タンクが独立型のユニットとなるように、手術室と一体化された真空システム等の別の真空源に更に連結することができる。廃液が検出窓内に配設された状態で、センサモジュールは、検出窓の中の廃液の光学特性を検出する。コントローラは、流体リザーバ中の失血の体積を決定し、失血は、ディスプレイ上に表示することができる。
【0031】
或る特定の実施態様においては、QBL分析は、センサモジュールをマニホールドに連結し、廃液を廃棄物容積部からマニホールドを通して再循環させることによって、実行することができる。吸引管は、入口継手に連結され、真空源からの真空が、術野からの廃液を、吸引管を通してマニホールドの中に引き込む。廃液は、初期流路又はバイパス流路を通って引き込まれ、このとき検出窓を通っては導かれない。バイパス流路は、トランク内に配設されたフィルタ要素及び出口開口部を通って導かれる廃液を含む。出口開口部を通ってマニホールドを出ると、容器流入経路は、マニホールドレシーバの取入口を通って廃棄物容器の中に引き込まれる廃液を含む。流体測定システムは、廃棄物容器内に収集された廃液の流体レベルを表すレベル信号を生成し、廃棄物レベル信号をコントローラに送信するように構成される。ポンプは、容器流出経路中の廃液を、廃棄物容積部からマニホールドレシーバの排出口を通して、マニホールドのトランクによって画定された再循環開口部の中へと、循環させるように動作させることができる。
【0032】
廃液は、マニホールドのヘッドに連結されたセンサモジュールに向けて再循環流路中を導かれ、センサモジュールのエミッタとセンサとの間に位置決めされた検出窓を通って更に導かれる。廃液は、センサモジュールに向かって再循環される際に、フィルタ要素をバイパスすることができる。センサモジュールは、検出窓の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラに送信する。コントローラは、マニホールドを通過する廃液中の血液濃度を決定する。流路は、センサモジュールに近接した位置においてバイパス流路と再合流して、フィルタ要素及び出口開口部を通って再び導かれるようにすることができる。マニホールドは、QBL分析を容易化するために、マニホールドの適合性を示すデータ、及び/又はマニホールドを用いて特定の態様で医療廃棄物収集システムを動作させるための命令を記憶するメモリを含む、RFIDタグを含むことができる。
【0033】
カートリッジの或る特定の実施態様と同様に、マニホールドの出口開口部は、トランクの第1の脚部に画定されてもよく、再循環開口部は、トランクの第2の脚部に画定される。出口開口部は、マニホールドがマニホールドレシーバのマニホールド開口部への挿入のために向けられているときに、再循環開口部より下に位置決めすることができる。第1の脚部と第2の脚部とは、入口機構の深さ要素を受容するようなサイズとされた空隙を少なくとも部分的に画定するように、互いから離隔させることができる。マニホールドは、近位方向及び遠位方向に、マニホールドレシーバに挿入されるように及びマニホールドレシーバから取り外されるように構成することができる。入口機構は、マニホールドが完全に挿入された動作位置となるまで、マニホールドと真空源との間の流体連通を防止するように、マニホールドの動きの方向とは反対の近位方向及び遠位方向に動くように構成されている。
【0034】
入口機構は、マニホールドと廃棄物容器との間の流体連通を確立するように構成された、第1の経路及び第2の経路を画定することができる。第1の経路は、マニホールドの出口開口部と流体連通するように配置することができ、第2の経路は、マニホールドの再循環開口部と流体連通するように配置されるよう構成される。第1の経路は、容器流入経路の一部を画定することができ、第2の経路は、容器流出経路の一部を画定することができる。第1の経路を通る真空源からの真空は、廃液を、術野から吸引管を通してマニホールドの中に引き込む。廃液は、第1の脚部、出口開口部、及び第1の経路を通って、廃棄物容積部に収集されるように引き込まれる。流体測定システムは、廃棄物レベル信号を生成してコントローラに送信するように構成されている。真空源又はポンプは、廃液を、廃棄物容積部から第2の経路を通して、マニホールドのトランクの第2の脚部によって画定された再循環開口部の中に循環させるように動作させることができる。
【0035】
マニホールドは、それ自体が廃棄物容器の排出ポートに連結された吸引管と連結されるように構成された、第2の入口継手を含むことができる。第2の入口継手は、ヘッド上に配設することができ、第1の入口継手より下に位置決めすることができる。第2の入口継手は、ポンプによって再循環される廃液を受容するように構成される。センサモジュールは、第2の入口継手の近位に、検出窓の対向する側に位置決めすることができる。第2の入口継手は、バイパス流路を提供するか、又は2つの吸引管を通して同時にQBL分析を提供するように配置することができる。
【0036】
本開示の利点は、添付の図面に関連して考慮されるとき、以下の詳細な説明を参照することによってより良好に理解されるようになるので、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】医療廃棄物収集システムのレシーバにマニホールドが取り外し可能に挿入されている、医療廃棄物収集システムの斜視図である。カートリッジは、医療廃棄物収集システムのカートリッジレシーバに取り外し可能に挿入されるように構成されている。
【
図2】外側ケーシングが取り外されてカートリッジレシーバを示している、
図1の医療廃棄物収集システムの一部の斜視図である。廃棄物容器の一部が取り外されて、廃棄物容器内に配設された攪拌器を示している。
【
図3】
図1の医療廃棄物収集システムの、或る特定のサブシステムを概略的に示す図である。マニホールドレシーバの入口機構は、廃棄物容積部とマニホールドレシーバに取り外し可能に挿入されたマニホールドとの間の再循環経路を提供する経路を画定する。
【
図4A】カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結されるように構成され、センサハウジングがカートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されている、医療廃棄物収集システムの配置を示す図である。
【
図4B】カートリッジレシーバのカートリッジ開口部内に取り外し可能に挿入されるように構成されたカートリッジと、カートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されたセンサハウジングと、の正面斜視図である。
【
図4C】
図4Bのカートリッジ及びセンサハウジングの背面斜視図である。
【
図4D】カートリッジを通る流体経路を提供するために、内側ハウジングが吸気行路及び排気行路を画定する、カートリッジの配置を示す図である。
【
図4E】カートリッジレシーバの開口部内に取り外し可能に挿入されるように構成され、カートリッジレシーバ内にセンサハウジングを受容するように構成された空隙を画定するカートリッジハウジングを含む、別のカートリッジの平面図である。
【
図4F】断面4F-4Fに沿った、
図4Eのカートリッジ及びセンサハウジングの断面立面図である。
【
図4G】カートリッジレシーバのカートリッジ開口部内に取り外し可能に挿入されるように構成され、検出窓を画定するスパインを含む、更に別のカートリッジの上面斜視図である。
【
図4H】
図4Gのカートリッジ及びセンサハウジングの立面図である。
【
図5A】カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結されるように構成され、センサハウジングがカートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されている、医療廃棄物収集システムの別の配置を示す図である。
【
図5B】カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結されるように構成され、センサハウジングがカートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されている、医療廃棄物収集システムの別の配置を示す図である。
【
図6】カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結されるように構成され、センサハウジングがカートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されている、医療廃棄物収集システムの更に別の配置を示す図である。
【
図7A】カートリッジが流体リザーバを画定し、廃液を廃棄物容積部から流体リザーバの中に引き込むための手段を含む、医療廃棄物収集システムの配置を示す図である。
【
図7B】カートリッジが流体リザーバを画定し、廃液を廃棄物容積部から流体リザーバの中に引き込むための手段を含む、医療廃棄物収集システムの配置を示す図である。
【
図7C】カートリッジが流体リザーバを画定し、廃液を廃棄物容積部から流体リザーバの中に引き込むための手段を含む、医療廃棄物収集システムの配置を示す図である。
【
図8A】タンクが流体リザーバを画定する、医療廃棄物収集システムの別の配置を示す図である。
【
図8B】タンクが流体リザーバを画定する、医療廃棄物収集システムの別の配置を示す図である。
【
図8C】タンクが流体リザーバを画定する、医療廃棄物収集システムの別の配置を示す図である。
【
図9】流体リザーバを画定するタンクがスタンドの上に支持されている配置の斜視図である。
【
図10】廃液が、マニホールドレシーバに取り外し可能に挿入されたマニホールドを通して再循環させられる、医療廃棄物収集システムの配置を示す図である。
【
図11A】カートリッジレシーバのカートリッジ開口部内に取り外し可能に挿入されるように構成され、検出窓を画定するアームを含む、別のカートリッジの背面斜視図である。
【
図11B】カートリッジレシーバのカートリッジ開口部内に取り外し可能に挿入されるように構成され、検出窓を画定するスパインを含む、別のカートリッジの背面斜視図である。
【
図12】廃液が再循環されるときに通る別のマニホールドの斜視図である。
【
図13A】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【
図13B】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【
図13C】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【
図13D】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【
図13E】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【
図13F】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【
図13G】マニホールドに取り外し可能に連結されたセンサハウジングの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1及び
図2は、医療処置、より詳細には、廃棄物材料の吸引が必要となり得る外科的処置の間に生成される廃棄物材料を収集するための、医療廃棄物収集システム20を示す。廃棄物材料は、煙、体組織、並びに体液及び灌注液等の廃液を含むことができる。医療廃棄物収集システム20は、廃液の取り出し及び廃棄が必要となる又は所望されるまで、廃液を収集及び保管する。医療廃棄物収集システム20は、ドッキングステーションまで移送されてドッキングステーションと動作可能に連結することができ、該ドッキングステーションを通して廃液が空にされる。ドッキングステーションは、例えば、2009年11月24日に発行された、本出願人が共通して所有する米国特許第7,621,898号(その内容全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に開示されているような、いずれの適切な形態もとることができる。
【0039】
医療廃棄物収集システム20は、シャーシ22と、シャーシ22を医療施設内の床面に沿って移動させるための車輪24とを含むことができる。医療廃棄物収集システム20は、廃液を収集及び保管するための廃棄物容積部28を画定する、少なくとも1つの廃棄物容器26を含む。
図3を同時に参照すると、真空源30が、シャーシ22上に支持されるものとすることができ、1本以上の内部ライン又は導管32を通して廃棄物容積部28に対して吸引力を引き込むように構成することができる。真空源30はまた、シャーシ22上に支持され、真空源30及び廃棄物容器26と流体連通している、真空調整器34を含むことができる。真空調整器34は、真空源30によって廃棄物容器26に引かれる真空レベルを調整するように構成される。シャーシ22上に支持された少なくとも1つのマニホールドレシーバ42は、以下に説明されるマニホールド44を取り外し可能に受容するようなサイズとされたマニホールド開口部46を画定する。医療廃棄物収集システム20の動作の間、吸引経路は、マニホールドレシーバ42に取り外し可能に挿入されたマニホールド44を通して、吸引管(複数の場合もある)から廃棄物容積部28まで確立される。真空源30によって生成された真空が吸引管に引かれて、手術部位における廃液がマニホールド44を通して引き込まれて、廃棄物容器26に収集される。
【0040】
医療廃棄物収集システム20は、廃棄物容器26内に配設され、コントローラ36と電子通信する、流体測定システム68を更に含む。1つの好適な流体測定システム68は、前述した米国特許第7,612,898号に開示されている。流体測定システム68は、廃液上に浮かび、センサロッドに沿って動くように構成された、フロート要素を含むことができる。センサロッドに沿って質問信号が送信され、センサロッドに沿ったフロート要素の位置に基づいて戻り信号が検出される。流体測定システム68は、廃棄物容器26内に収集された廃液の流体レベルを表すレベル信号を生成し、廃棄物レベル信号をコントローラ36に送信するように構成される。コントローラ36は、廃棄物レベル信号に基づいて、廃液の体積を決定するように構成される。決定された廃棄物容積部の体積及び決定された血液濃度は、失血の体積を決定するために、以下に説明されるQBL分析において利用される。廃液又はその一部の体積を測定及び決定するための追加的な又は代替の手段も想到される。1つの例においては、流量センサを備え、体積流量を測定するように構成することができる。既知の期間にわたる体積流量に基づいて、体積を決定することができる。体積流量は、一定とすること、可変とすること、又は平均化すること等ができる。別の例においては、以下に説明されるポンプ80は、コントローラ36と通信し、廃液の体積を表す信号を生成するように構成することができる。例えば、既知の流量容量に基づいて、ポンプ80は、ポンプロータの回転数を指標化するか又はポンプの速度を測定するセンサを含むことができ、そこから体積を決定することができる。ポンプ80は、コントローラ36に信号を提供することができる。
【0041】
シャーシ22上に配設された制御パネル40は、コントローラ36と通信する。ユーザは、廃棄物容器26に引かれる真空レベル等の、医療廃棄物収集システム20の動作パラメータを、制御パネル40上で選択することができる。コントローラ36は、真空源30及び/又は真空調整器34を制御して、動作パラメータに基づいて医療廃棄物収集システム20を動作させるように構成されている。制御パネル40は更に、コントローラ36によって決定された動作パラメータ及び失血の体積等の他の情報を、表示することができる。
【0042】
シャーシ22の正面は、廃棄物容器26の廃棄物容積部28内の内容物をユーザが見ることを可能とする窓38を画定することができる。特に、廃棄物材料が血液及び非血液流体等の体液を含む場合、廃棄物容器26の内容物を可視化することは、失血の程度の定性的な評価を提供することができる。定性的な分析は、QBL分析に加えて行うことができる。例えば、ユーザは、窓38を通して血液と非血液流体との混合物の色を視覚的に監視することができ、色が過剰な失血を示す過度に赤みがかった色となった場合に、ユーザは、QBL分析をリアルタイムで表示する制御パネル40を見ることを選ぶことができる。
【0043】
医療廃棄物収集システム20の前述した及び追加的なサブシステムの好適な構成及び動作は、2005年8月4日に公開された本出願人が共通して所有する米国特許公開第2005/0171495号、2007年6月21日に公開された国際公開第2007/070570号、2014年5月1日に公開された国際公開第2014/066337号、2017年6月29日に公開された国際公開第2017/112684号、及び2020年10月15日に公開された国際公開第2020/210763号に開示されており、その全内容が引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【0044】
医療廃棄物収集システム20は、QBL分析を容易化するために、カートリッジ50を取り外し可能に受容するように構成された、カートリッジレシーバ48を含む。カートリッジレシーバ48は、センサハウジング54又は他のハウジングによって画定された、カートリッジ開口部52を含むことができる。センサモジュール56は、センサハウジング54に連結され、少なくとも1つのエミッタ58及び少なくとも1つのセンサ60を含む。エミッタ58は、エネルギーを発するように構成され、センサ60は、発せられたエネルギーを検出するように構成される。例示的な実施態様は光エネルギーを利用するものであり、エミッタ58は発光ダイオード(LED)であり、センサ60は光検出器である。センサ60は、発せられた光、より詳細には廃液を透過した又は廃液を通して散乱させられた後の光を検出する。第1のエミッタは、赤外LEDとすることができ、第2のエミッタは、緑色LED等の可視光LEDとすることができる。赤外LEDは、ほぼ700ナノメートル(nm)~1000nmの範囲内、より詳細には750nm~850nmの範囲内、更に詳細には770nm~810nmの範囲内の波長を有する光を発するように構成することができる。可視光LEDは、ほぼ400nm~600nmの範囲内、より詳細には550nm~600nmの範囲内、更に詳細には570nm~580nmの範囲内の波長を有する光を発するように構成することができる。第1のセンサは、第1のエミッタからの透過光及び散乱光を検出することができ、第2のセンサは、第2のエミッタからの透過光及び散乱光を検出することができる。4つの測定値(2つが透過光のものであり、2つが散乱光のものである)が、QBL分析を実行するためにコントローラ36(又は別のプロセッサ)に提供される値である。代替的な配置は、2つのエミッタ58及び4つのセンサ60を含む。4つのセンサ60のそれぞれは、4つの測定値(2つが透過光のものであり、2つが散乱光のものである)のうちの1つを検出するように構成することができる。2つよりも多い又は2つよりも少ないエミッタ58があるものとすることができ、追加的なエミッタは、羊水、胆汁等の非血液流体の光学特性を検出するように構成される。エミッタ58及びセンサ60は、任意の適切な構成で、流体経路と光学的に連通するように配置することができる。
【0045】
透過光及び/又は散乱光の検出強度は、廃液の透過率、不透明度、及び/又は他の物理的特性を示すことができる。より詳細には、廃液によって吸収される赤外光の測定値は、廃液内の血液の存在による透過光の減少によって決定される。1つの実施態様においては、可視光からの散乱光に対する赤外光のこの吸光度の比が算出され、廃液中の血液の濃度を定量化するために使用される。
【0046】
エミッタ58及びセンサ60は、流体経路70に隣接して、より詳細には流体経路70の一部を画定する検出窓62に対向して、位置決めされるように構成される。
図2に示される実施態様においては、センサハウジング54は、第1の側壁64と、第1の側壁64に対向する第2の側壁66とを含み、カートリッジ開口部52と、カートリッジ50の少なくとも一部を受容するようなサイズとされた空隙とを画定する。カートリッジ50は、検出窓62を含む。
図2は、第1の側壁64に連結されたエミッタ58のうちの1つ及びセンサ60のうちの1つを示している。エミッタ58のうちの他方及びセンサ60のうちの他方(図示せず)は、第2の側壁66に連結されている。カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に挿入された状態で、カートリッジ50の検出窓62は、エミッタ58とセンサ60との間に位置決めされる。
【0047】
エミッタ58及びセンサ60は、任意の好適な構成で流体経路に隣接して位置決めすることができる。2つ以上のエミッタ58及び/又は2つ以上のセンサ60を、第1の側壁64及び/又は第2の側壁66(又はセンサハウジング54若しくはカートリッジレシーバ48の任意の他の構造)に連結させることもできる。3つ以上のエミッタ58及び/又はセンサ60を備えることができることも、更に想到される。2つのエミッタ58及び4つのセンサ60を有する例においては、エミッタ58は、同じ又は異なる側壁64、66に連結することができ、及び/又は、センサ60も同様に、同じ又は異なる側壁64、66に連結することができる。
【0048】
或る特定の既知の吸引システムは、吸引管に連結された光検出器を含む。かかるインライン光学システムは、決定された血液濃度値と収集された廃液の決定された体積との間に時間差があるため、十分な精度の失血の体積を提供できないものとなり得る。換言すれば、血液を吸引管内で光学的に感知することができる瞬間は、その瞬間における廃棄物容器中に収集された廃液の体積と一致しない。この遅延は、真空レベル、血液凝固、血液温度、汚染物質、血液濃度自体、及び廃棄物容器中の廃液の体積を含む、任意の数の変化する要因に基づく可変なものであり、予測的なアルゴリズム補正を特に困難にするものであり得る。医療廃棄物収集システム20は、QBL分析のために分析されるべき廃棄物容積部28から廃液を循環(本明細書では再循環とも呼ぶ)させることによって、かかる技術的欠点を克服する。再循環されている廃液は、決定された体積の廃液中に既に含まれており、それにより、決定された血液濃度との時間差又は不一致が排除される。
図2及び
図3を参照すると、医療廃棄物収集システム20は、それぞれが廃棄物容積部28と流体連通する入口72及び出口74を画定する、流体経路70を含む。例えば、第1の導管76は、廃棄物容器26の外部に連結されて入口72を画定し、第2の導管78は、廃棄物容器26の外部に連結されて出口74を画定する。第1の導管76及び第2の導管78は、流体経路70の一部を画定することができる。ポンプ80及び弁は、廃棄物容積部28と流体連通するように配置され、廃液を、廃棄物容積部28から流体経路70を通して廃棄物容積部28内に再収集されるように循環させるよう構成される。ポンプ80は、第1の導管76又は第2の導管78に連結されて、流体経路70の一部を画定することができる。ポンプ80は更に、正圧又は負圧を提供して、廃液を廃棄物容積部28から流体経路70を通して循環させるように構成することができる。
【0049】
医療廃棄物収集システム20は、廃棄物容器26内に配設された攪拌器126を更に含むことができる。外科的処置の或る特定の時点は、非血液流体に対して、より多い又はより少ない失血に関連するものであり得て、したがって廃液は、非均質な態様で廃棄物容積部28内に収集されることとなり得る。その結果、流体経路70を通って再循環される収集された廃液の一部は、廃棄物容器26内の廃液の実際の血液濃度を過小に又は過大に表すこととなり得る。攪拌器126は、廃棄物容積部28内の廃液の均質化を促進するように構成される。攪拌器126は、機械的シャフト又は磁気駆動部(
図8B参照)を介してモータ(図示せず)に連結されたインペラを含み、インペラは、廃棄物容器26内の廃液を混合する。攪拌器126は、コントローラ36と通信することができ、コントローラ36は、任意の数の動作パラメータに基づいて攪拌器126を選択的に動作させることができる。1つの例においては、コントローラ36は、一定の間隔又は変動する間隔で、攪拌器126のオフ及びオンをトグルさせることができる。第2の例においては、瞬時血液濃度値が過度に不安定で非均一性を示すものとなり得る。それゆえ、瞬時血液濃度値が、或る特定の時間、所定の閾値よりも大きく互いから逸脱している場合、コントローラ36は、攪拌器126の動作を開始させるか、又は加速させることができる。第3の例においては、コントローラ36は、ポンプ80が動作させられQBL動作モードを示す任意の期間の間、攪拌器126を動作させるか又は加速させることができる。第4の例においては、ユーザはまた、必要に応じて攪拌器126を選択的に動作させるために、制御パネル40に入力を提供することができる。例えば、ユーザは、廃棄物容積部28のポケット又は一部が他のものよりも顕著に赤いことを、窓38を通して視覚的に観察することができ、その後、廃液を混合するために攪拌器126を動作させるための入力を提供することができる。
【0050】
また、流体経路70を通して廃液を再循環させること自体が、廃棄物容積部28内の廃液の均質化を促進することができることは、理解されるべきである。換言すれば、廃液のあまり均質でない部分が、流体経路70及びポンプ80を通して引き込まれ、その間、流体経路70内の及び/又はポンプ80を通る乱流又は層流が、廃液を混合させることができる。ことによると流体レベルより上からの、廃棄物容器26内の廃液の再投入が、更なる攪拌効果をもたらすことができる。
【0051】
同様に、空気の存在が、流体経路70を通って循環させられている廃液の光学特性に影響を与え得る。空気は、血液とは異なる態様で光を透過及び散乱させ得るため、センサ60によって検出される発光及び散乱光が廃液の光学特性を正確に表さないこととなり得る。或る特定の配置においては、入口72は、ポンプ80が重力に逆らって流体経路70を通して廃液をポンピングするよう構成されるように、出口74より下に位置するものとすることができる。廃棄物容器26は、ポンプ80を用いて廃液を流体経路70を通して循環させること、又はセンサモジュール56を作動させることに先立ち、流体経路70の入口72より上の流体レベルにまで、廃液又は水等の別の流体で予め満たすことができる。予め満たされた流体レベルは、流体測定システム68及びコントローラ36によって調節することができる。本配置は、QBL分析を開始することに先立ち又は開始すると同時に、流体経路70から空気を抜くことができる。付加的又は代替的に、血液濃度が、それ自体がセンサ60の光学的能力又は最適条件に基づくものとすることができる所定の血液濃度を下回るように、廃液を廃液又は水等の別の流体で希釈することもできる。
【0052】
センサモジュール56は、流体経路70を通って循環させられている廃液の血液濃度を示す、廃液の光学特性(例えば透過率、不透明度、及び/又は他の物理的特性)を検出するように配置される。
図2及び
図3の図示された実施態様においては、本配置は、センサハウジング54によって画定された空隙が流体経路70の一部を画定する状態で、センサハウジング54が第1の導管76又は第2の導管78に連結されることを含む。センサモジュール56は、エミッタ58及びセンサ60が流体経路70に隣接して又は対向して位置決めされるように、以上に説明された態様でセンサハウジング54に連結される。
【0053】
一般的に、廃液は、エミッタ58、センサ60、及びセンサモジュール56の他の電子構成要素に、直接には接触するべきではないことが理解される。そのため、検出窓62を含む光学的に透明なチャネル又は管が、QBL分析を容易化しつつ、かかる懸念を克服する。しかしながら、廃液中の血液を含む廃液は、時間の経過とともに透明なチャネル又は管を汚すこととなり得る。特に、透明なチャネル又は管の透明度が低下して、センサ60によって検出される発光及び散乱光が廃液の光学特性を正確に表さないこととなり得る。医療廃棄物収集システム20は、流体経路70を洗剤又は他の流体で洗浄して、透明なチャネル又は管の透明性を回復するように構成された、洗浄システム(図示せず)を含むことができることも想到される。
【0054】
例示的な実施態様においては、医療廃棄物収集システム20は、それ自体が検出窓62を含むカートリッジ50を含む。カートリッジ50は、カートリッジレシーバ48に取り外し可能に挿入され、前述した汚れの懸念をなくすために、単一の使用後に使い捨てされるものとすることができる。カートリッジ50は、カートリッジ開口部52を通して挿入されるようなサイズとされ、センサハウジング54内に少なくとも部分的に配設される、カートリッジハウジング82を含む。カートリッジハウジング82は、カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に連結された状態で、流体経路70を形成又は完成するように構成された、通路84を画定する。1つの例においては、
図1は、カートリッジハウジング82が、それぞれがボア88を画定する肩部86(1つが図示されている)を含むことを示す。チャネル90は、肩部86に連結されて、ボア88と流体連通する通路84を画定することができる。チャネル90はそれ自体が、カートリッジハウジング82が空隙内に少なくとも部分的に配設されたときにエミッタ58とセンサ60との間に位置決めされるように構成された、検出窓62を画定することができる。チャネル90は、図示されるような管とすることもできるし、若しくは他の好適な断面を有する部材とすることもでき、又は代替的に、カートリッジハウジング82が、カートリッジハウジング82内に形成された切り欠き又は他の幾何学的形状を通して検出窓62を画定することもできる。換言すれば、検出窓62は、カートリッジハウジング82とは別個の構成要素とすることもできるし、又はカートリッジハウジング82と一体的に形成された構成要素とすることもできる。
【0055】
カートリッジ50は、ハンドル92から延在する肩部86を有するハンドル92を含むことができる。ハンドル92は、カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に挿入されること及びカートリッジレシーバ48から取り外されることをそれぞれ容易化するために、シャーシ22のケーシングの外側に位置決めすることができる。さらに、カートリッジ50は、カートリッジレシーバ48の相補的な保持特徴部に解放可能に係合するように構成された保持特徴部(図示せず)を含むことができる。例えば、保持特徴部は、締まり嵌め若しくは摩擦嵌めを形成することができ、又は代替的に、係合位置と非係合位置との間で作動させられるように構成された可動構造とすることができる。係合位置と非係合位置との間の作動は、シャーシ22上の機械的な入力部を通して、又はコントローラ36が電子的に該構造を非係合位置に動かしてカートリッジ50の取り外しを可能とする制御パネル40上の入力部を通して、提供することができる。
【0056】
カートリッジ50はまた、データを記憶するメモリを含む、RFIDタグ94を含むことができる。RFIDタグ94は、カートリッジレシーバ48又は医療廃棄物収集システム20の別の好適な構成要素に連結されたRFIDリーダ96によって検出され、RFIDリーダ96にデータを送信するように構成される。データは、医療廃棄物収集システム20とのカートリッジ50の適合性を示すものとすることができる。RFIDタグ94のメモリは、エミッタ58及び/又はセンサ60のための較正データを記憶することができる。付加的又は代替的に、データは、カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に連結された状態で、医療廃棄物収集システム20を特定の態様で動作させるための命令とすることができる。例えば、コントローラ36は、RFIDリーダ96からデータを受信し、ポンプ80を動作させ、弁を作動させて、廃液を廃棄物容積部28から流体経路70を通して再循環させることができる。別の例としては、コントローラ36は、RFIDリーダ96からデータを受信し、センサモジュール56を作動させてQBL分析を実行し、QBL分析からの出力を制御パネル40上に表示することができる。かかるデータがコントローラ36によって受信されない場合、コントローラ36は、カートリッジ50が存在しないと決定し、異なる動作パラメータを用いて医療廃棄物収集システム20を動作させることができる。
【0057】
或る特定の実施態様においては、センサモジュール56は、センサハウジング54ではなく、カートリッジ50自体に連結することができるか、又はカートリッジ50自体と一体化させることができる。より詳細には、エミッタ58及び/又はセンサ60は、以上に説明された態様で検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされるように、カートリッジハウジング82、チャネル90、又はカートリッジ50の別の好適な構造に連結することができる。カートリッジ50上に配設されたセンサモジュール56は、バッテリによって給電されるものとすることができ、又は代替的に、カートリッジ50上の電気接点が、センサハウジング54の相補的な電気接点に係合して電力回路を確立することができる。さらに、センサモジュール56は、カートリッジハウジング82に連結された無線通信モジュールによってコントローラ36とデータを通信することができ、又は代替的に、カートリッジ50上のデータカプラが、センサハウジング54の相補的なデータカプラに係合してデータ回路を確立することができる。カートリッジ50自体が、センサモジュール56と通信し、QBL分析に関する医療廃棄物収集システム20の前述した機能のいずれかを実行するように構成された、コントローラ(図示せず)を含むことができることも想到される。
【0058】
医療廃棄物収集システム20によって実行されるQBL分析が、
図1~
図3を引き続き参照しながら説明される。マニホールド44は、マニホールドレシーバ42に取り外し可能に挿入され、吸引管(図示せず)は、マニホールド44の入口継手98に連結される。カートリッジ50は、カートリッジレシーバ48に取り外し可能に挿入される。第1の入力部が制御パネル40に提供され、真空源30を動作させて、吸引管からマニホールド44及びマニホールドレシーバ42を通って、廃棄物容器26の廃棄物容積部28に収集される吸引経路を確立する。流体測定システム68は、廃棄物レベル信号をコントローラ36に提供し、コントローラ36は、廃棄物容器26中の収集された廃液の廃棄物体積を決定する。第1の入力により、若しくは制御パネル40への別の入力により、又はカートリッジ50の挿入に基づいて自動的に、コントローラ36は、ポンプ80を動作させ、廃液を、廃棄物容積部28から流体経路70を通して廃棄物容積部28中に再収集されるように循環させる。センサモジュール56は、廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、光学特性信号に基づいて廃液の血液濃度を決定し、廃棄物体積及び血液濃度に基づいて失血の体積を更に決定する。失血の体積は、制御パネル40上に、又は別のモニタ若しくはモバイル装置等の医療廃棄物収集システム20と通信する別のディスプレイ上に表示することができる。QBL分析は、失血の体積をリアルタイムで更新するように、所望に応じて継続的に繰り返すことができる。QBL分析を停止又は再開することが指示された場合、ユーザは、コントローラ36がサブシステムを適宜動作させるために、制御パネル40に後続する入力を提供するだけでよい。廃棄物容器26及びセンサモジュール56はシャーシ22上に支持され、コントローラ36と通信しているので、コントロールパネル40は全ての関連する情報を提供することができ、ユーザが手術室中に位置決めされた別々の流体容器を観察するために注意をそらす必要性をなくすことができる。さらに、前述したように、決定される失血の体積の優れた精度は、廃棄物容器26内の最初の収集の後に廃液を再循環させることによって実現される。失血の体積が所定の値又は選択された値を超えた場合、可聴の及び/又は視覚的な警告を提供することができる。失血の体積はまた、外科的処置の間に又は外科的処置の後に、患者の電子医療記録(EMR)にアップロードすることができる。
【0059】
ここで
図4Aを参照すると、カートリッジ50の別の実施態様は、カートリッジレシーバ48へのカートリッジ50の挿入に先立ち又は挿入の後に、センサハウジング54がカートリッジ50と取り外し可能に連結されることを含む。カートリッジ50とのセンサハウジング54の取り外し可能な連結は、センサモジュール56をカートリッジ50の検出窓62の反対側に位置決めする。廃棄物容器26の代表的な図面が示されており、ここではカートリッジレシーバ48が廃棄物容器26の蓋又はキャップ100に連結され、流体経路70のためのポンプ80がカートリッジレシーバ48に連結されている。カートリッジレシーバ48は、本実施態様においては円形である、カートリッジ開口部52を画定する。カートリッジレシーバ48は更に、流体経路70の入口開口73及び出口開口75、並びにカートリッジ50の相補的な方向付け特徴部104に係合するように構成された方向付け特徴部102を画定する。方向付け特徴部102は、カートリッジ50の方向付け特徴部104を形成する半楕円形の突起を受容するように構成された半楕円形の開口部として図示されている。
【0060】
カートリッジ50のカートリッジハウジング82は、カートリッジ開口部52の内径部に相補的な外径部を含む。カートリッジ50は、カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に連結されたときに、カートリッジハウジング82の外径部に連結され、カートリッジ開口部52を封止するように構成された、ガスケット106を含むことができる。方向の取り決めとして、カートリッジハウジング82は、カートリッジ50の2つの部分を分離するヘッド108を含む。ヘッド108から第1の方向に延在しているものは、流体経路70の一部を形成するボア88を画定する肩部86である。
図2の実施態様は、ボア88が同軸に配置され、それらの間にチャネル90が位置決めされていることを示しているが、
図4Aは、ボア88が平行に配置され、カートリッジレシーバ48の入口開口73及び出口開口75に相補的な横並びの関係で位置決めされていることを示している。肩部86は、幾何学の分野で言及されるように、円の接触に近似した外周を有する円筒とすることができる。肩部86は、カートリッジレシーバ48の内側表面112と面封止を形成するように配置されるよう構成されたリム110を画定する。リム110は、溝(識別されず)を画定することができ、ガスケット114は、面封止を容易化するために溝の中に配設することができる。
【0061】
ヘッド108から第1の方向とは反対の第2の方向に延在しているものは、検出窓62である。検出窓62は、対向する外側側面116を含むスパイン128によって画定することができる。対向する外側側面116は、センサハウジング54の相補的な対向する内側側面118との摩擦嵌めを容易化するために、わずかなテーパ部を含むことができる。センサハウジング54の少なくとも対向する内側側面118は、カートリッジ50のスパイン128との摩擦嵌めを容易化するために、弾力性材料から形成することができる。センサモジュール56のエミッタ58及びセンサ60は、
図4においては識別されていないが、以上に説明された態様で検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされるように、センサハウジング54の対向する内側側面118に連結されることは、理解されるべきである。スパイン128及び/又はヘッド108は、カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に挿入されること、及びカートリッジレシーバ48から取り外されることをそれぞれ容易化するために、カートリッジ50のハンドル92を形成することができる。付加的又は代替的に、センサハウジング54は、挿入に先立ちカートリッジ50に連結され、その後それ自体が、カートリッジレシーバ48への挿入のためにセンサ-カートリッジアセンブリを操作するためのグリップを提供することができる。センサハウジング54は、医療廃棄物収集システム20のシャーシ22上のデータ及び電源ポート144(
図6参照)に一体化された又は取り外し可能に連結された、ドングル130を含むことができる。
【0062】
カートリッジレシーバ48及びカートリッジ50は、カートリッジレシーバ48と取り外し可能に連結されると、カートリッジ50の選択的なロックを提供するための構成要素を含むことができる。より詳細には、カートリッジレシーバ48は、カートリッジレシーバ48の少なくとも1つの構成要素を2つの位置の間で動かして、カートリッジ50の相補的な幾何学的形状に選択的に係合させるための入力を受け取るように構成された、アクチュエータ120を含むことができる。例えば、
図4Aに示されるアクチュエータ120は、カートリッジレシーバ48の内部の幾何学的形状(図示せず)を、カートリッジハウジング82上の突起122又は別の構造に係合させるよう回転させられるように構成されたタブとすることができる。換言すれば、本構成は、カートリッジ50がカートリッジ開口部52を通って導かれ好適に位置決めされた後に、「ツイストロック」機能を提供する。
【0063】
スパイン128の少なくとも検出窓62は、光学的に透明であり、
図4Aは、カートリッジハウジング82の全体が光学的に透明であることを示す。カートリッジハウジング82の全体が光学的に透明であることは任意の特徴であるが、射出成形又は他の好適な製造手法を通して単一の材料からカートリッジハウジング82を形成することによって製造を単純化することができることは、理解されるべきである。さらに、カートリッジハウジング82の全体が光学的に透明であることは、(カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に依然として挿入されており、廃液が流体経路70を通って循環させられている状態で、センサモジュール56の取り外しに先立ち又は取り外しの後に)流体経路70を通って循環させられている廃液の色の可視化を容易化することができる。カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に挿入され、センサハウジング54がカートリッジ50に連結された状態で、ポンプ80が動作させられて、廃棄物容積部28から、カートリッジレシーバ48の入口72(図示せず)、カートリッジレシーバ48の出口開口75、カートリッジ50のボア88のうちの一方、検出窓62、カートリッジ50のボア88のうちの他方、カートリッジレシーバ48の入口開口73、及びカートリッジレシーバ48の出口74(図示せず)を通って、廃棄物容積部28に再収集されるようにする、流体経路70を確立する。センサモジュール56は、スパイン128の検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。
【0064】
ここで
図4B~
図4Dを参照すると、カートリッジ50の別の実施態様が示されている。カートリッジ50のカートリッジハウジング82は、それぞれカートリッジ開口部52の内径部又は内側輪郭と相補的な外径部又は外側輪郭を含む。カートリッジハウジング82は、トランク174と、ヘッド108に取り外し可能に又は固定的に連結されてカートリッジ空間を画定するヘッド108とを含む。カートリッジハウジング82のトランク174は、本体部210と、本体部210から延在する第1の脚部187と、本体部210から延在する第2の脚部188とを含む。空隙212は、第1の脚部187と第2の脚部188との間に画定される。より詳細には、第1の脚部187及び第2の脚部188のそれぞれは、本体部210から近位に延在して、それらの間に空隙212を画定することができる。空隙212は、深さ要素(図示せず)又はカートリッジレシーバ48の他の構造を受容するようなサイズとされる。
【0065】
カートリッジハウジング82は、アーム214、ロック要素216、スパイン218、及びキャッチ220のうちの少なくとも1つを含むことができる。図示された実施態様は、2本のアーム214、2つのロック要素216、及び2つのキャッチ220を含む。アーム214は、本体部210又は第1の脚部187から延在し、カートリッジレシーバ48のスレッド(sled)アセンブリ(図示せず)に係合するように構成された近位に向けられた表面を含むことができる。ロック要素216は、本体部210から延在し、カートリッジレシーバ48のマニホールドロックアセンブリによって係合されるように構成された遠位に向けられた表面を含むことができる。スパイン218は、本体部210又は第1の脚部187から延在し、カートリッジレシーバ48のスレッドロックアセンブリに係合するように構成された近位に向けられた表面を含むことができる。最後に、キャッチ220は、第2の脚部188上に配設され、カートリッジレシーバ48の爪部(図示せず)によって係合されるように構成された遠位に向けられた表面を含むことができる。キャッチ220の遠位に向けられた表面は、アーム214の近位に向けられた表面に近接し、スパイン218の近位に向けられた表面に近接し、ロック要素216の遠位に向けられた表面に近接することができる。さらに、第1の脚部187は、以下に説明される出口開口部178及び/又は再循環開口部184を画定するリム110を含むことができる。リム110は、キャッチ220の遠位に向けられた表面の遠位に位置決めすることができる。ヘッド108及び/又はトランク174の特徴は、2019年11月11日に発行された本出願人が共通して所有する米国特許第10,471,188号(その内容全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に開示されたマニホールドの特徴と類似するものとすることができる。さらに、カートリッジレシーバ48は、前述した本出願人が共通して所有する特許に開示されたマニホールドレシーバのものと同一のもの又は類似するものとすることができる。さらに、カートリッジ50は、吸引管を受容するように構成された入口継手を欠くものとすることができる。このように、カートリッジ50は、吸引管を受容するための入口継手を欠くことによって、マニホールドのものとは差別化することができ、それによって、廃液が流体経路70を通って廃棄物容器26中に再収集されるように再循環させられる閉じた系を提供する。構成要素が入口継手を含む実施態様(
図10及び
図11参照)においては、以下に説明される再循環マニホールドの形をとると考えることができる。
【0066】
引き続き
図4Bを参照すると、カートリッジハウジング82は、光学的に透明な検出窓62を画定する。例えば、検出窓62は、ヘッド108上に配設することができ、ヘッド108は、検出窓62を画定するリッジ128を含む。リッジ128は光学的に透明とすることができ、又は代替的に、ヘッド108の全体を光学的に透明とすることができる。図示された実施態様は、ヘッド108が円形の凹部224を画定し、リッジ128が凹部224を通って延在することを示している。リッジ128は、少なくとも部分的に透き通った対向する外側側面116を含む。対向する外側側面116は、センサハウジング54の相補的な対向する内側側面118との摩擦嵌めを容易化するために、わずかなテーパ部を含むことができる。センサハウジング54の少なくとも対向する内側側面118は、カートリッジ50のリッジ128との摩擦嵌めを容易化するために、弾力性材料から形成することができる。センサモジュール56のエミッタ58及びセンサ60は、以上に説明された態様で検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされる。付加的又は代替的に、センサハウジング54は、挿入に先立ちカートリッジ50に連結され、その後それ自体が、カートリッジレシーバ48への挿入のためにセンサ-カートリッジアセンブリを操作するためのグリップを提供することができる。同様に、カートリッジ50は、ヘッド108、トランク174、又はカートリッジ50の別の好適な構造に連結されたグリップ226を含み、カートリッジ50の挿入及び取り外しを容易化することができる。
図4Bは、カートリッジ50の取り扱いを改善するために、ヘッド108の外周の周りに配設され、ゴム等のヘッド108のものとは異なる材料から形成された帯状構造として、グリップ226を示している。
【0067】
図4Cに最も良く示されているように、第1の脚部187及び第2の脚部188のうちの一方は、出口開口部178を画定し、第1の脚部187及び第2の脚部188のうちの他方は、再循環開口部184を画定する。以下、取り決めとして、
図4Dにおける矢印によって表されるように、第1の脚部187は、再循環開口部184を画定し、第2の脚部188は、出口開口部178を画定する。第1の脚部187が出口開口部178を画定し、第2の脚部188が再循環開口部184を画定する、逆の構成も想到される。第1のシール114は、出口開口部178内に配設され、第2のシール115は、再循環開口部184内に配設される。第1のシール114及び第2のシール115は、例えばカートリッジレシーバ48の相補的な継手(図示せず)との面封止及び径方向封止を提供することによって、出口開口部178及び再循環開口部184からの廃液の漏出を防止するように構成される。第1のシール114と第2のシール115とは、サイズ、形状、及び材料の選択等において類似するものとすることもできるし、又は異なるものとすることもでき、
図4Cは、第1のシール114を、第2のシール115よりも小さいが、その他の点では構造が類似するものとして示している。第1のシール114及び/又は第2のシール115の更なる特徴は、前述した本出願人が共通して所有する米国特許第10,471,188号に開示されたものと同一のもの又は類似するものとすることができる。第1のシール114及び第2のシール115のそれぞれにおける開口部(例えば弾力性のあるフラップ間のスリット)は、医療廃棄物収集システム20の内部となるように平行な軸上に配置されて、廃液にさらされる可能性が小さくされた閉じた系を提供する。
【0068】
1つの実施態様においては、出口開口部178は、マニホールド44がマニホールドレシーバ42のマニホールド開口部46への挿入のために向けられているときに、再循環開口部184より下に位置決めすることができる。アーム214、ロック要素216、スパイン218、及びキャッチ220は、第2の脚部188中に画定された出口開口部178又は再循環開口部184の遠位に位置決めすることができる。
【0069】
カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に挿入され、センサハウジング54がカートリッジ50に連結された状態で、ポンプ80が動作させられて、廃棄物容積部28から、再循環開口部184を通って検出窓62に向かい、検出窓62を通って出口開口部178に向かい、出口開口部178を通って廃棄物容器26に収集されるようにする、流体経路70を確立する。ポンプ80は、再循環開口部184を通して廃液を引き込むために出口開口部178に真空を引くように構成することができ、又は代替的に、ポンプ80は、再循環開口部184に陽圧を提供することができる。センサモジュール56は、リッジ128の検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。
【0070】
流体経路70は、再循環開口部184、トランク174の第1の脚部187、検出窓62、トランク174の第2の脚部188、及び出口開口部178を通って導かれる廃液を更に含むことができる。流体経路70を実現するために、カートリッジ50は、トランク174に連結されるか、又はその他の態様でトランク174に係合する、内側ハウジング228を含むことができる。
図4Dから理解されるように、内側ハウジング228は、少なくとも部分的にトランク174内に配設され、トランク174の相補的な特徴に沿った輪郭とされた特徴を含むことができる。例えば、内側ハウジング228は、トランク174の第1の脚部187内に配設された内側の第1の脚部230、及びトランク174の第2の脚部188内に配設された内側の第2の脚部232を含むことができる。第1のシール114は、内側の第2の脚部232に連結することができ、第2のシール115は、内側の第1の脚部230に連結することができる。内側ハウジング228がトランク174内に着座した状態で、第1のシール114は、内側の第2の脚部232と第2の脚部188との間で圧縮されて出口開口部178をカバーすることができ、第2のシール115は、内側の第1の脚部230と第1の脚部187との間で圧縮されて再循環開口部184をカバーすることができる。内側ハウジング228は、流体経路70をそれぞれ検出窓62に向けて及び検出窓62から離れる方向に制約するように、吸気行路236と排気行路238とを分離する障壁234を更に含むことができる。
図4Dにおける矢印によって表されているように、流体経路70は、再循環開口部184、内側ハウジング228の吸気行路236、検出窓62、内側ハウジング228の排気行路238、及び出口開口部178を通って導かれる廃液を含む。前述したように、反対の構成も想到される。
【0071】
代替の実施態様においては、カートリッジ50は、内側ハウジング228を含まないものとすることができ、ヘッド108及び/又はトランク174が、以上に説明された流体経路70を提供する内部の幾何学的形状を有するよう形成することができる。特に、カートリッジ50が射出成形、ブロー成形、及び三次元印刷を通して製造される例においては、流体経路70を提供するのに必要な内部の幾何学的形状は、別個の構成要素を必要とすることなく容易に実現することができる。
【0072】
カートリッジ50はまた、カートリッジハウジング53内に、例えばトランク174の本体部210内に配設された、フィルタ要素176を含むことができる。
図4Dは、流体経路70を通って導かれる廃棄材料が、センサモジュール56によって検出される廃液の組成に影響を与え得る、検出窓62との遭遇に先立つフィルタリングを受けないように、排気行路238内に配設された又は排気行路238に関連付けられたフィルタ要素176を示す。しかしながら、フィルタ要素176又は異なるフィルタリング能力を有する別のフィルタ要素を、吸気行路236内に配設するか又は吸気行路236に関連付けることができることも想到される。
【0073】
ここで
図4E~
図4Hを参照すると、検出窓62をヘッド108以外の構造によって画定することができる、カートリッジ50の代替の実施態様が示されている。さらに、本実施態様は、以上に説明された実施態様と共通する構造を含むが、代替のフォームファクタ、すなわち以下に説明される概ねU字形状のカセットカートリッジを提供する。カートリッジハウジング53は、本体部210と、本体部210から延在する第1の脚部187と、本体部210から延在する第2の脚部188とを含む。第1の脚部187及び第2の脚部188は、本体部210から同じ方向に延在して、それらの間に空隙212を画定することができる。第1の脚部187及び第2の脚部187のうちの一方は、再循環開口部184を画定し、第1の脚部187及び第2の脚部188のうちの他方は、出口開口部178を画定する。
図4E及び
図4Gにおいて矢印が示すように、図示された実施態様は、出口開口部178を画定する第1の脚部187、及び再循環開口部184を画定する第2の脚部188を含んでいるが、逆の構成も想到される。第1のシール及び第2のシール(図示せず)は、第1の脚部187及び/又は第2の脚部188に連結されて、出口開口部178及び再循環開口部184をカバーすることができる。アーム214は、本体部210及び第1の脚部187のうちの一方から延在し、ロック要素216は、本体部210及び第1の脚部187のうちの一方から延在し、スパイン218は、本体部210及び第1の脚部187のうちの一方から延在する。さらに、キャッチ220は、第2の脚部188上に配設される。
【0074】
カートリッジハウジング53が概して円筒形のフォームファクタを有する
図4B~
図4Dの実施態様に関連して、
図4E~
図4Hのカートリッジハウジングは、カートリッジ50がカセットの形をとるように、平行であり、対向する外側側面242よりも大きい、対向する平坦面240を含む。空隙は、第1の脚部187及び第2の脚部188のそれぞれの長さの少なくとも半分、又はカートリッジハウジング53がU字形状となるための任意の好適な距離だけ、内側に延在することができる。代替的に、突起(図示せず)が本体部210から第1の脚部187及び第2の脚部188の反対方向に延在し、フォームファクタが概ねH字形状のカセットカートリッジとなるようにできることも想到される。
【0075】
図4E及び
図4Fは、センサモジュール56を受容するようなサイズ及び形状とされた空隙212を示す。かかる構成においては、第1の脚部187及び第2の脚部188のうちの少なくとも一方が、検出窓62を画定すると考えることができる。より詳細には、リッジ128は、本体部210、第1の脚部187、及び第2の脚部188のうちの少なくとも1つから、空隙212の中へと延在することができる。リッジ128は、光学的に透明な検出窓62を画定する。更により詳細には、リッジ128の第1の部分は、第1の脚部187から延在し、リッジ128の第2の部分は、第2の脚部188から延在し、リッジ128の第3の部分は、本体部210から延在している。センサモジュール56が空隙212内に配設された状態で、センサモジュール56のエミッタ58及びセンサ60は、検出窓62の1つ以上の部分内の流体の光学特性を検出するように構成される。リッジ128の3つの部分に沿ったセンサモジュール56の配置により、流体がカートリッジ50を通して循環させられるとき、所望の回数だけ測定を行うために、いくつかのエミッタ及びセンサを連続的に配置することができることが想到される。潜在的に追加的な測定は、向上した精度を促進することができる。
【0076】
図4G及び
図4Hは、カートリッジハウジング53のスパイン218が検出窓62を画定する実施態様を示す。本実施態様において、スパイン218は、
図4Hに最もよく示されているように、本体部210又は第1の脚部187の内部と流体連通するチャネルを画定するために、スパイン218の対向する外側側面116が互いから離隔されることを含む。スパイン218の対向する外側側面116は、センサモジュール56の対向する内側側面118の間に配置されるように構成される。カートリッジハウジング53のスパイン218が検出窓62を画定する別の変形例が、
図11Bに示されている。
【0077】
付加的又は代替的に、アーム214が、検出窓62を画定することができる。
図11Aは、アーム214が本体部210及び第1の脚部187から延在するような構成を示す。
図4Hと同様に、本構成は、本体部210又は第1の脚部187の内部と流体連通するチャネルを画定するために互いから離隔された対向する外側側面116を有する、アーム214を含む。カートリッジハウジング53の他の構造が検出窓62を画定し、限定するものではないが、本体部210、第1の脚部187、第2の脚部188、及びキャッチ220を含むことができることも更に想到される。
【0078】
検出窓62がアーム214、スパイン218、又は第1の脚部187から延在する他の構造と関連付けられる実施態様においては、流体経路70が第2の脚部188を通って循環させられる必要がないものとすることができる。むしろ、第1の脚部187のリム110内に再循環開口部184及び出口開口部178の両方を備えることによって、簡略化された内部構造を実現することができる。
図11A及び
図11Bを引き続き参照すると、第1の脚部187は、リム110と、リム110に連結されて再循環開口部184と出口開口部178とを分離する障壁244とを含む。第1の脚部187の内部の形状は、少なくとも廃液がセンサモジュール56によって検出されるのに十分な距離だけ、第1の脚部187内の吸気行路と排気行路との分離を維持するために備えることができる。再循環開口部184からアーム214、スパイン218、又は検出窓62を画定している他の構造に向かって廃液をルーティングするために、更なる内部の幾何学的形状を備えることができる。
図11A及び
図11Bに示される実施態様は、ユーザがセンサモジュール56をカートリッジ50に別個に連結することを必要としないため、単に医療廃棄物収集システム20からのカートリッジ50の直感的な挿入及び取り外ししか必要としないことによって、ワークフローを単純化することは、理解されるべきである。
【0079】
カートリッジ50の更に別の実施態様が、
図5A及び
図5Bに示されており、ここでは、カートリッジレシーバ48へのカートリッジ50の挿入に先立ち又は挿入の後に、センサモジュール56がカートリッジ50と取り外し可能に連結可能である。廃棄物容器26の代表的な図面が示されており、カートリッジレシーバ48が廃棄物容器26の底部の近くに連結され、流体経路70のためのポンプ80がカートリッジレシーバ48に連結されている。カートリッジレシーバ48は、カートリッジ開口部52、入口開口73、及び出口開口75を画定する。
図5Aの実施態様におけるカートリッジレシーバ48は、センサハウジング54を受容するようなサイズとされる。より詳細には、カートリッジ開口部52は、センサハウジング54の外周に沿った輪郭とされた内周を画定する。
【0080】
カートリッジ50は、チャネル90又は管を含むことができるが、そうでなければ、カートリッジ50を支持する別個のハウジングを欠くこともできる。換言すれば、管がカートリッジ50であり、センサハウジング54はカートリッジレシーバ48内で管を支持する。カートリッジ50は、光学的に透明な検出窓62を画定するスパイン128を含み、カートリッジ50の全体を、光学的に透明なものとすることができる。肩部86は、スパイン128から延在して、図示されるようなU字形状のカートリッジを形成することができる。肩部86は、ボア88を画定し、ガスケット114は、肩部86の端の近くに連結することができる。肩部86の端は、ガスケット114がカートリッジレシーバ48の内側表面112と面封止を形成するために、カートリッジレシーバ48の入口開口73及び出口開口75のそれぞれの一方に摺動可能にかつぴったりと挿入されるように構成された、外径部を有することができる。
【0081】
スパイン128の対向する外側側面116は、センサハウジング54の対向する内側側面118と摩擦嵌めすることができる。センサハウジング54の少なくとも対向する内側側面118は、カートリッジ50のスパイン128との摩擦嵌めを容易化し、周囲光の干渉を更に排除するために、弾力性材料から形成することができる。センサモジュール56のエミッタ58及びセンサ60は、検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされるように、センサハウジング54の対向する内側側面118に連結される。センサハウジング54は、医療廃棄物収集システム20のシャーシ22上のデータ及び電源ポート144に一体化された又は取り外し可能に連結された、ドングル130を含むことができる。
【0082】
センサハウジング54は、センサハウジング54がセンサ窓134を画定することを可能にするように、対向する内側側面118の間に延在する少なくとも1つの支柱132を含むことができる。換言すれば、対向する内側側面118は、カートリッジ50を受容するようなサイズとされたスロットを画定し、センサ窓134を通してカートリッジ50の可視化を可能とするように、互いから離隔される。センサ窓134は、長細であり、カートリッジ50に沿った輪郭とすることができる。カートリッジ50は、カートリッジレシーバ48に取り外し可能に挿入され、廃液は、センサ窓134を通して可視となることができる。
図5Bに示されるように、センサ-カートリッジアセンブリをカートリッジレシーバ48中に固定するために、少なくとも1つの締め具又はクランプ136を備えることができる。本構成は、センサハウジング54の取り外しを必要とすることなく、流体経路70を通って循環させられている廃液の可視化を提供する。
【0083】
医療廃棄物収集システム20が2つの廃棄物容器を含む構成においては、カートリッジレシーバ48の或る特定の実施態様は、第1の又は上側廃棄物容器から第2の又は下側廃棄物容器に廃液を移送することを容易化することができる。
図5Aは、上側廃棄物容器26のみを示しており、矢印138は、下側廃棄物容器への廃液の流れを示している。カートリッジレシーバ48は、上側廃棄物容器26と下側廃棄物容器との間で選択的に流体連通する出口ポート140を画定する。モータ142が弁(図示せず)に連結されて、上側廃棄物容器26と下側廃棄物容器との間の選択的な流体連通を確立することができる。本実施態様は、少なくとも再循環モード及び移送モードを提供する。再循環モードは、ポンプ80を動作させて、廃液を、廃棄物容積部28から、入口72(図示せず)、出口開口75、カートリッジ50、入口開口73、導管78、及び出口74を通して、廃棄物容積部28に再収集されるように引き込むことを含む。センサモジュール56は、検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。移送モードは、モータ142を動作させて、廃液を、廃棄物容積部28から、入口72(図示せず)及び出口ポート140を通して、下側廃棄物容器に収集されるように引き込むことを含む。移送モードは、QBL分析を提供するものとすることもできるし、又は提供しないものとすることもできる。
【0084】
センサモジュール56は、エミッタ58及びセンサ60が、上側廃棄物容器から下側廃棄物容器に移送される廃液を検出するよう構成されるように、出口ポート140に連結するか又は出口ポート140の近くにあるものとできることも想到される。かかる実施態様においては、QBL分析は、上側廃棄物容器を空にすることと同時に行うことができる。廃液の体積が上側廃棄物容器中の流体測定システム68から既知であることにより、廃液が上側廃棄物容器に再収集されないが、同じ技術的利点を実現することができる。
【0085】
図6を参照すると、カートリッジ50の別の実施態様が示されており、ここでは、センサモジュール56は、カートリッジレシーバ48へのカートリッジ50の挿入に先立ち又は挿入の後に、カートリッジ50と取り外し可能に連結可能である。廃棄物容器26の代表的な図面が示されており、ここでは、カートリッジレシーバ48が廃棄物容器26の下に連結され、ポンプ80がカートリッジレシーバ48に連結されている。カートリッジレシーバ48は、カートリッジ開口部52を画定し、カートリッジ50は、カートリッジレシーバ48内に既に位置決めされて示されている。
【0086】
カートリッジ50は、光学的に透明な検出窓62を画定するスパイン128を含み、カートリッジ50の全体を、光学的に透明なものとすることができる。ボア88、ガスケット114等の、カートリッジ50の以上の実施態様に共通する或る特定の他の構造は、
図6では見えないが、参照により組み込まれていると考えられる。スパイン128の対向する外側側面116は、センサハウジング54の対向する内側側面118に隣接して位置決めすることができる。センサハウジング54の少なくとも対向する内側側面118は、カートリッジ50のスパイン128との摩擦嵌めを容易化し、周囲光の干渉を更に排除するために、弾力性材料から形成することができる。センサモジュール56のエミッタ58及びセンサ60は、検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされるように、センサハウジング54の対向する内側側面118に連結される。センサハウジング54は、医療廃棄物収集システム20のシャーシ22上のデータ及び電源ポート144と取り外し可能に連結されるように構成された、ドングル130を含むことができる。データ及び電源ポート144は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートとすることができる。
【0087】
図6のカートリッジレシーバ48は、廃液を、第1の又は上側廃棄物容器26から第2の又は下側廃棄物容器へ移送することを容易化することができる。カートリッジレシーバ48は、上側廃棄物容器26と下側廃棄物容器との間で選択的に流体連通する出口ポート140を画定する。モータ142が弁(図示せず)に連結されて、上側廃棄物容器26と下側廃棄物容器との間の選択的な流体連通を確立することができる。本実施態様は、少なくとも再循環モード、移送モード、及び閉鎖モードを提供する。再循環モードは、モータ142を動作させて弁を位置決めし、ポンプ80を動作させて、廃液を、廃棄物容積部28からカートリッジ50を通して廃棄物容積部28に再収集されるように引き込むことを含む。センサモジュール56は、検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。移送モードは、モータ142を動作させて弁を位置決めし、廃液を、廃棄物容積部28から出口ポート140を通して、下側廃棄物容器に収集されるように移送することを含む。閉鎖モードは、モータ142を動作させて弁を閉じることを含み、QBL分析を実行することなく、廃液が廃棄物容積部28内に収集される。
【0088】
図7A~
図7Cは、カートリッジ50が流体リザーバ146を画定し、QBL分析を容易化するために廃液を廃棄物容器26から流体リザーバ146内に引き込むための手段を含む、カートリッジ50の別の実施態様を示す。カートリッジ50は、廃棄物容器26と取り外し可能に連結されて、廃棄物容積部28と流体リザーバ146との間の選択的な流体連通を確立するように構成された、肩部86を含む。カートリッジ50は、廃液が廃棄物容積部28と流体リザーバ146との間を流れることを許容されない閉位置(
図7B)と、廃液が廃棄物容積部28と流体リザーバ146との間を流れることを許容される開位置(
図7C)と、の間で作動させられるように構成されたアクチュエータ148を含む。さらに、アクチュエータ148の作動は、それ自体が、廃物体積28から流体リザーバ146の中に引き込まれるように流体を付勢することができる。
【0089】
カートリッジハウジング82は、直感的で人間工学的な作動の目的のため、カートリッジ50が円板形状となるように円形のものとすることができるが、他の好適な幾何学的形状も想到される。カートリッジハウジング82は、入口72を画定し、該入口は、本実施態様においては、出口74としても機能する。換言すれば、廃液は、同じ開口部を通して流体リザーバ146の中に引き込まれ、流体リザーバ146から排出されるものとすることができる。カートリッジ50の位置決め及び以下に説明されるその機能は、開口部がカートリッジハウジング82と比較して大きくなるようにすることができ、このことは、開口部を廃液の通過によって詰まりにくくする。
【0090】
アクチュエータ148は、カートリッジハウジング82に枢動可能に連結することができ、ハブ150と、ハブ150に連結されたプランジャ152とを含むことができる。プランジャ152は、円弧状とすることができ、カートリッジハウジング82の丸みに近似した曲率を含むことができる。ハブ150は、その中心の周りに枢動し、プランジャ152を円弧状に動かすように、カートリッジハウジング82の中心の近くに装着することができる。カートリッジ50は、カートリッジハウジング82に連結され、ハブ150をカートリッジハウジング82に対して開位置と閉位置との間で枢動させるように構成された、モータ154を含むことができる。1つの好適なモータは、低電流を必要とするステッピングモータである。ステッピングモータは、コントローラ36によって制御することができ、制御パネル40への入力が、カートリッジ50を開位置と閉位置との間で動かすように動作させることができる。付加的又は代替的に、アクチュエータ148のハブ150は、開位置と閉位置との間でアクチュエータ148を動かすための手動入力を受け取るように構成された、少なくとも1つの制御表面155を更に含むことができる。アクチュエータ148が閉位置にある場合、プランジャ152は、流体リザーバ146及び流体リザーバ146へと開いた入口72を閉塞することができる。アクチュエータ148が閉位置から開位置に動かされると、プランジャ152は円弧状に動かされて、流体リザーバ146及び入口72を露出させ、廃液を流体リザーバ146の中に引き込むことができる。他の好適なアクチュエータは、スクイーズバルブ、手動シリンジ、ばね付勢されたシリンジ、電動シリンジ、空気圧シリンダ、真空源、及び蠕動ポンプを含む。
【0091】
カートリッジハウジング82の少なくとも一部は、検出窓62を画定するために透き通っている。センサモジュール56は、エミッタ58及びセンサ60が検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされるようにカートリッジハウジング82に連結され、さらに流体リザーバ146に隣接して又は対向して位置決めすることができる。
図7Cは、センサモジュール56の1つの好適な位置を概略的に表している。アクチュエータ148は、廃液を、真空の影響下で、廃棄物容積部28から入口72を通して流体リザーバ146の中に引き込むように作動させることができる。センサモジュール56は、検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。アクチュエータ148は更に、プランジャ152が、廃液を、流体リザーバ146から出口74を通して廃棄物容積部28に再収集されるように付勢するために作動させることができる。プランジャ152と流体リザーバ146との相対的な寸法により、プランジャ152は、検出窓62から残留量の廃液を摺動可能に又は摩擦的に除去又は洗浄するために、それ自体がシール材(図示せず)であるか又はシール材を含むものとすることができる。自己洗浄は、検出窓62の汚れを最小化することによってカートリッジ50の動作寿命を延ばすことができ、又は代替的には、カートリッジ50の機能を主要な構成要素として廃棄物容器26に統合することができる。アクチュエータ148を開位置と閉位置との間で作動させるステップは、更新されたQBL分析を得るために、所望の頻度で又は指示された頻度で迅速にかつ繰り返し実行することができることは、理解されるべきである。さらに、QBL分析を実行するための時間(例えば、センサ60が光学特性を検出し、コントローラ36が信号を処理する時間)は、ほぼ瞬時とすることができる。
【0092】
図8A~
図8Cは、QBL分析を容易化するための流体リザーバ146がある別の実施態様を示す。医療廃棄物収集システム20は、廃棄物容器26(識別されず)と流体連通するマニホールドレシーバ42を含むことができ、流体リザーバ146を画定するタンク156を更に含むことができる。タンク156は、シャーシ22と一体化させること若しくはシャーシ22に取り外し可能に連結することができるか、又はシャーシ22に装着されたクレードル158に取り外し可能に連結することができる。クレードル158は、タンク156の相補的な保持特徴部に解放可能に係合するように構成された保持特徴部(図示せず)を含むことができる。保持特徴部は、係合位置と非係合位置との間で作動させることができる。作動は、クレードル158上のボタン160を通して、又はコントローラ36が電子的に本構造を非係合位置に動かしてクレードル158又はシャーシ22からのタンク156の取り外しを可能とする制御パネル40上の入力部を通して、提供することができる。
【0093】
タンク156は、基部162と、基部162に連結されて流体リザーバ146を画定する蓋164とを含むことができる。基部162又は蓋164は、検出窓62を画定するために少なくとも部分的に透明とすることができる。
図8Cは、タンク156の側壁から延在するスパイン128を含む、基部162を示す。スパイン128がタンク156に一体化されていることは、比較的小さい直径の開口部を通過する廃液を排除することにより、詰まりを排除することができる。
図8Cは更に、スパイン128の対向する外側側面116がセンサハウジング54の対向する内側側面118に連結されていることを示す。センサハウジング54の少なくとも対向する内側側面118は、カートリッジ50のスパイン128との摩擦嵌めを容易化し、周囲光の干渉を更に排除するために、弾力性材料から形成することができる。代替的には、センサハウジング54は、検出窓62に隣接する位置において基部162に取り外し可能に連結されるように、スロット又はポケットに摺動可能に挿入することができる。センサモジュール56のエミッタ58及びセンサ60は、検出窓62に隣接して又は対向して位置決めされるように、センサハウジング54の対向する内側側面118に連結される。センサハウジング54は、医療廃棄物収集システム20のシャーシ22上のデータ及び電源ポート144と一体化された又は取り外し可能に連結された、ドングル130を含むことができる。
【0094】
基部162又は蓋164は、少なくとも1つの入口継手166、及び少なくとも1つの出口継手168を含むことができる。入口継手166及び出口継手168は、吸引管に取り外し可能に連結されるように構成され、その結果の流入及び流出が、
図8Bにおける矢印によって概略的に表されている。1つの例においては、出口継手168に連結された吸引管は、マニホールドレシーバ42(
図1参照)に取り外し可能に挿入されたマニホールド44の入口継手98に更に連結することができる。入口継手166に連結された吸引管は、外科器具を連結することができる遠位吸引管となる。真空源30によって提供される真空は、廃液を、遠位吸引管を通して流体リザーバ146に収集されるように引き込むよう構成される。或る特定の流体レベルにおいて、廃液が検出窓62内に配設し、センサモジュール56が検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。
【0095】
流体リザーバ146とシャーシ22上に配設された廃棄物容器26との間の選択的な流体連通を確立するために、弁170を流体リザーバ146と流体連通するように配置することができる。
図8Bは、例えばクレードル158に連結された、タンク156の基部162より下に位置決めされた弁170を概略的に表している。弁170は、少なくとも移送モード及び閉鎖モードを含むことができる。移送モードは、廃液を、流体リザーバ146から出口ポート140を通して廃棄物容器26に収集されるように移送するように弁170を位置決めすることを含む。廃液は、真空源30からの真空の影響下で、流体リザーバ146から廃棄物容積部28の中に引き込むことができる。閉鎖モードは、QBL分析が実行されるために廃液が流体リザーバ146内に収集されるように、弁170を位置決めすることを含む。QBL分析は、以上に説明された態様で移送モードにおいて実行することができることは、理解されるべきである。例えば、エミッタ58及びセンサ60は、流体リザーバ146から廃棄物容器26に移送されている廃液を検出するように配置される。かかる実施態様においては、QBL分析は、流体リザーバ146を空にすることと同時に実行することができる。
【0096】
或る特定の実施態様においては、
図8Aから理解されるように、基部162又は蓋164の全体を、光学的に透明とすることができ、流体経路70を通って循環させられている廃液の色の可視化を容易化することができる。例えば、非医療従事者が存在し得る分娩又は他の外科的処置の間に、所望に応じて視認性を制限するように、取り外し可能な又は開放可能なカバーをタンク156に連結することができるか又はタンク156と一体化することができることが想到される。タンク156は、廃棄物容積部28内の廃液の均質化を促進するように構成された、攪拌器126を含むことができる。攪拌器126は、流体リザーバ146内の、流体リザーバ146中の廃液を混合するために磁気駆動装置によって回転させられる、インペラを含む。
【0097】
別の例においては、タンク156の出口継手168に連結された吸引管は、手術室と一体化された真空システム等の別個の真空源に更に連結することができる。かかる配置においては、タンク156は、独立型のユニットとして使用することができる。
図9は、タンク156がスタンド157の上に支持されているような配置を示している。スタンド157は、中でタンク156を取り外し可能に支持することができるクレードル158を含む。スタンド157はまた、制御パネル40を含むことができる。制御パネル40は、タッチスクリーンディスプレイ等のディスプレイ、及びノブ等の1つ以上の入力部を含むことができる。スタンド157はまた、クレードル158によって画定された幾何学的形状内に配設されたポンプ80、例えば蠕動ポンプを支持することができる。センサハウジング54はまた、クレードル158によって画定された幾何学的形状内に配設することができる。
【0098】
この幾何学的形状は、検出窓アセンブリ159を受容するようなサイズ及び形状とされ、該検出窓アセンブリは、管161と、検出窓62を画定する光学的に透明な構成要素とを含む。管161は、タンク156の基部162の下側における継手(図示せず)にそれぞれが連結された、対向する端を含む。タンク156の蓋164は、入口継手166を含み、出口継手168は、クレードル158内に配設することができる。入口継手166は、患者から流体を引き込むように構成された吸引管に連結可能であり、出口継手168は、外部真空源と流体連通するように配置された別の吸引管に連結可能である。外部真空源は、以上に説明された真空源30とすることもできるし、又は施設に一体化された真空システムとすることもできる。真空源30は、流体をタンク156の流体リザーバ146の中へと引き込む。
【0099】
タンク156がクレードル158上に支持された状態で、管161はポンプ80と動作可能に連通する。制御パネル40への入力に応じて又は他の方法で指示されたときに、ポンプ80が、廃液を管161及び検出窓62を通過させる。センサモジュール56は、QBL分析のために指示されたデータを得るために、以上に説明された態様で動作する。流体リザーバ146を空にすることが所望されると、入口継手166に連結された吸引管は、例えば
図1の医療廃棄物収集システムのマニホールド44を介して、真空源30と流体連通するように配置することができる。廃液は、吸引下で、タンク156から、医療廃棄物収集システム20の廃棄物容器26の中に引き込むことができる。付加的又は代替的に、タンク156は、クレードル158から取り外すことができ、医療施設の許容可能な廃棄慣行に従って廃棄することができる。
【0100】
図1及び
図3に戻り、更に
図10~
図12を参照すると、QBL分析は、センサモジュール56をマニホールド44に連結し、廃液を廃棄物容積部28からマニホールド44を通して再循環させることによって、実行することができる。本配置は、カートリッジ50がカートリッジレシーバ48に取り外し可能に連結されている実施態様に対する代替又は追加とすることができる。
図10は、廃棄物容器26の代表的な図面を示し、ここではマニホールドレシーバ42が廃棄物容器26のキャップ100に連結され、マニホールド44のトランク174がマニホールド開口部46の近くに位置決めされている。破線は、マニホールド44を通る廃液の循環及び再循環を示す。吸引管は、入口継手98に連結され、真空源30からの真空が、術野からの廃液を、吸引管を通してマニホールド44の中に引き込む。廃液は、バイパス流路を通って引き込まれ、このとき検出窓62を通って導かれない。バイパス流路は、トランク174内に配設されたフィルタ要素176及び出口開口部178を通って導かれる廃液を含む。出口開口部178を通ってマニホールド44を出ると、容器流入経路は、マニホールドレシーバ42の取入口180を通って廃棄物容器26の中に引き込まれる廃液を含む。流体測定システム68は、廃棄物容器26内に収集された廃液の流体レベルを表すレベル信号を生成し、廃棄物レベル信号をコントローラ36に送信するように構成される。QBL分析を実行するよう指示されると、ポンプ80は、容器流出経路中の廃液を、廃棄物容積部28からマニホールドレシーバ42の排出口182を通して、マニホールド44のトランク174によって画定された再循環開口部184の中に再循環させるように、動作させることができる。
図10は、出口開口部178及び再循環開口部184がトランク174の近位の基部に画定されていることを示す。
【0101】
廃液は、マニホールド44のヘッド186に連結されたセンサモジュール56に向けて導かれ、センサモジュール56のエミッタ58とセンサ60との間に位置決めされた検出窓(
図10においては接近させられている)を通って更に導かれる。廃液は、センサモジュール56に向けて再循環させられる際に、フィルタ要素176をバイパスすることができる。センサモジュール56は、検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。流路は、センサモジュール56に近接した位置においてバイパス経路と再び合流して、フィルタ素子176及び出口開口部178を通って再び導かれるようにすることができる。再循環は、連続的なもの、断続的なもの、又は制御パネル40上で所望に応じて制御されるものとすることができる。さらに、マニホールド44は、単一の使用後に使い捨てされるものとすることができ、それにより、2009年11月10日に発行された本出願人が共通して所有する米国特許第7,615,037号(その内容全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に開示された既知の保護特徴部を通して、汚損の懸念をなくし、廃液への曝露を更に制限することができる。マニホールド44は、QBL分析を容易化するために、マニホールド44の適合性を示すデータ、及び/又はマニホールド44を用いて特定の態様で医療廃棄物収集システム20を動作させるための命令を記憶するメモリを含む、RFIDタグを含むことができる。
【0102】
図3は、マニホールド44の別の実施態様を示し、ここでは出口開口部178がトランク174の第1の脚部187に画定され、再循環開口部184がトランク174の第2の脚部188に画定されている。
図3のマニホールド44の或る特定の特徴、特にアーム、ロック要素、スパイン、及びキャッチは、2019年11月11日に発行された本出願人が共通して所有する米国特許第10,471,188号(その内容全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に更に記載されている。出口開口部178は、マニホールド44がマニホールドレシーバ42のマニホールド開口部46への挿入のために向けられているときに、再循環開口部184より下に位置決めすることができる。第1の脚部187と第2の脚部188とは、少なくとも部分的に入口機構190の深さ要素(識別されず)を受容するようなサイズとされた空隙を画定するように、互いから離隔させることができる。アーム、ロック要素、スパイン、及びキャッチは、第2の脚部188に画定された再循環開口部184の遠位に位置決めすることができる。
【0103】
マニホールド44は、それぞれ近位方向及び遠位方向に、マニホールドレシーバ42に挿入されるように及びマニホールドレシーバ42から取り外されるように構成されている。入口機構190は、マニホールド44が完全に挿入された動作位置となるまで、マニホールド44と真空源30との間の流体連通を防止するように、マニホールド44の動きの方向とは反対の近位方向及び遠位方向に動くように構成されている。入口機構190は、マニホールド44と廃棄物容器26との間の流体連通を確立するように構成された、第1の経路192及び第2の経路194を画定することができる。より詳細には、第1の経路192は、マニホールド44の出口開口部178と流体連通するように配置されるよう構成され、第2の経路194は、マニホールド44の再循環開口部184と流体連通するように配置されるよう構成される。第1の経路192は、容器流入経路の一部を画定することができ、第2の経路194は、容器流出経路の一部を画定することができる。より詳細には、第1の経路192を通る真空源30からの真空は、廃液を、術野から吸引管を通してマニホールド44の中に引き込む。廃液は、第1の脚部187、出口開口部178、及び第1の経路192を通って、廃棄物容積部28に収集されるように引き込まれる。流体測定システム68は、廃棄物レベル信号を生成してコントローラ36に送信するように構成されている。QBL分析を実行するよう指示されると、別のポンプ(識別されず)が、廃液を、廃棄物容積部28から第2の経路194を通して、マニホールド44のトランク174の第2の脚部188によって画定された再循環開口部184の中に再循環させるように動作させることができる。
【0104】
廃液は、マニホールド44のヘッド186に連結されたセンサモジュール56に向けて導かれ、検出窓62を通して更に導かれる。センサモジュール56は、検出窓62の中の廃液の光学特性を検出し、光学特性信号を生成してコントローラ36に送信する。コントローラ36は、以上に説明された態様で失血の体積を決定する。流路は、バイパス経路と再合流して、フィルタ要素176及び出口開口部178を通って廃棄物容器26に収集されるように再び導かれるようにすることができる。
【0105】
図12を参照すると、マニホールド44の別の実施態様が示されており、ここでは、第2の入口継手99が、それ自体が廃棄物容器26の排出ポート(図示せず)に連結される吸引管と連結されるように構成されている。
図10は、容器流出経路がシャーシ22の内部であるか又はシャーシ22と一体化されていることを示すのに対し、
図12の実施態様は、シャーシ22の外部である再循環流路とみなすことができる。本配置は、入口機構190等のマニホールドレシーバ42の可動構成要素内の或る特定の経路の必要性を排除することによって、医療廃棄物収集システム20の構造を単純化することができる。
図12は、第2の入口継手99がヘッド186上に配設され、第1の入口継手98より下に位置決めされていることを示す。第2の入口継手99は、ポンプ80によって再循環させられる廃液を受容するように構成されている。センサモジュール56は、第2の入口継手99の近位にかつ検出窓62の対向する側に位置決めされる。
【0106】
マニホールド44がセンサモジュール56と取り外し可能に連結されるように構成される実施態様について、
図13A~
図13Gは、このことを直感的かつ人間工学的に達成することができる様々な配置を示す。
図13Aから始めると、センサモジュール56は電池式とすることができ、使い捨て又は再利用可能のいずれとすることもできる。センサモジュール56は、シャーシ22上の受信器にデータを送信するように構成された、無線通信モジュールを含む。1つの好適な通信プロトコルは、バッテリの動作寿命を延ばすためのBluetooth low energyである。電池は、少なくともエミッタ58、センサ60、及び無線通信モジュールに電力供給するように構成される。センサハウジング54は、マニホールド44の相補的な保持特徴部に係合するように構成された保持特徴部196を含むことができる。インジケータ198は、センサハウジング54に連結され、センサモジュール56の動作に関する視覚的な又は可聴の警告を提供することができる。かかる警告は、低バッテリ、能動的QBL分析、過度の失血等に対するものとすることができる。
図13Bは、
図13Aの配置と或る特定の点で類似するものとすることができ、シャーシ又は別のコンソールのデータ及び電源ポート144に連結されるように構成されたドングル130を更に含むことができる。
図13Bの配置は、バッテリ及び/又は無線通信モジュールを必要としないものとすることができる。
図13Cは、
図13Aの配置と或る特定の点で類似するものとすることができ、マニホールド44ではなくシャーシ22と取り外し可能に連結される。センサハウジング54をマニホールド44に隣接した位置に解放可能に固定するために、適切な機構をマニホールドレシーバ42に含めることができる。
図13Dは、センサハウジング54がシャーシ22に枢動可能に連結された鐙部200を含む配置を示している。鐙部200は、マニホールド44の対向する側に位置決めされるように構成された脚部202を含む。電源及びデータ接続は、シャーシ22に連結されている脚部202を通した設備とすることができる。鐙部200は、センサモジュール56が検出窓62(識別されず)の対向する側に位置決めされる係合位置と、マニホールド44をマニホールドレシーバ42から取り外すことができる解放位置との間で鐙部200を枢動させるための入力を受け取るように構成された、アクチュエータ204を含むことができる。鐙部200は、係合位置と解放位置との間の動きを容易化するために、戻り止め、付勢部材等の機構を含むことができる。
図13Eは、センサハウジング54がマニホールド44の周縁に対する形状とされた開口206を画定する配置を示している。センサハウジング54は、マニホールド44の相補的な保持特徴部に係合するように構成された保持特徴部196を含むことができる。センサモジュール56は、センサモジュール56がマニホールド44の下側側面に隣接して位置決めされるように、センサハウジング54に連結することができる。センサモジュール56は、ドングル130を含むことができる。
図13F及び
図13Gは、マニホールド44がマニホールド44のヘッド186から下向きに延在するスパイン128を含み、センサハウジング54がスパイン128を摺動可能に受容するように構成されたスロット208を画定する配置を示す。
図13Fは、シャーシ22と一体化されたセンサハウジング54を示し、
図13Gは、センサハウジング54を支持する鐙部200を示す。鐙部200は、シャーシ22に連結され、アクチュエータ204が、センサハウジング54がマニホールド44に隣接して支持される係合位置と、センサハウジング54を取り外すことができる解放位置との間でシャーシ22に対して鐙部200を枢動させるための入力を受け取るように構成される。
図13Fは、センサモジュール56をバイパスする流路を提供する第1の入口継手98と、スパイン128の検出窓62を通る別の流路を提供する第2の入口継手99とを示し、
図13Gは、2本の吸引管を通したQBL分析を同時に提供するように構成された第2の入口継手99のうちの2つを示す。
【0107】
或る特定の実施態様は、以下の例示的な項目を参照して説明することができる。
【0108】
項目1-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、医療廃棄物収集システムは、シャーシと、シャーシ上に支持された真空源と、シャーシ上に支持され、廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、シャーシ上に支持され、マニホールドを取り外し可能に受容するように構成された、マニホールドレシーバであって、真空源は、廃液が廃棄物容積部に収集されるように、マニホールドレシーバを通して真空を引くように構成された、マニホールドレシーバと、シャーシ上に支持され、カートリッジを取り外し可能に受容して流体経路を形成するように構成された、カートリッジレシーバであって、流体経路を通して、廃液を、廃棄物容積部から廃棄物容積部に再収集されるように循環させることができる、カートリッジレシーバと、カートリッジレシーバ内に配設されたカートリッジの検出窓に隣接する又は対向するように配置された光エミッタ及び光検出器を含む、センサモジュールとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0109】
項目2-センサモジュールは、カートリッジレシーバに連結されている、項目1に記載の医療廃棄物収集システム。
【0110】
項目3-センサモジュールは、カートリッジレシーバに取り外し可能に連結されるように構成されている、項目2に記載の医療廃棄物収集システム。
【0111】
項目4-センサモジュールは、カートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されている、項目3に記載の医療廃棄物収集システム。
【0112】
項目5-センサモジュールが連結されるセンサハウジングが、摩擦嵌めを用いてカートリッジに取り外し可能に連結されるように、弾力性材料から少なくとも部分的に形成される、項目4に記載の医療廃棄物収集システム。
【0113】
項目6-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、医療廃棄物収集システムは、廃液を収集するように構成された廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、廃棄物容器と流体連通する入口及び出口を画定する、流体経路と、廃棄物容器と流体連通し、廃液を、廃棄物容器から流体経路を通して廃棄物容器に再収集されるように循環させるよう構成された、ポンプと、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールであって、センサモジュールは、流体経路を通って循環させられている廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するように配置された、センサモジュールとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0114】
項目7-廃棄物容器と流体連通し、吸引の影響下で、廃棄物容器内に収集されるように廃液を引き込むように構成された、真空源を更に含む、項目6に記載の医療廃棄物収集システム。
【0115】
項目8-流体経路は、廃棄物容器の外部に連結されて入口及び出口を画定する導管を更に含み、センサモジュール及びポンプは、導管に連結されている、項目6又は7に記載の医療廃棄物収集システム。
【0116】
項目9-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、医療廃棄物収集システムは、廃液を収集するように構成された廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、廃棄物容器と流体連通し、吸引の影響下で廃棄物容器に廃液を引き込むように構成された、真空源と、廃棄物容器と流体連通するポンプと、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールであって、ポンプからの正圧又は負圧の影響下での廃液の循環の間に、廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するように配置された、センサモジュールとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0117】
項目10-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、システムは、廃液を収集するように構成された廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、廃棄物容器と流体連通する入口及び出口を画定する、流体経路であって、入口は出口より下に位置する、流体経路と、エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールであって、センサモジュールは、流体経路を通って循環させられている廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するように配置された、センサモジュールとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0118】
項目11-廃棄物容器は、センサモジュールの動作に先立ち、流体経路の入口より上の流体レベルにまで、廃液又は別の流体で予め満たされるように構成されている、項目10に記載の医療廃棄物収集システム。
【0119】
項目12-廃棄物容器と流体連通し、重力に逆らって流体経路を通して廃液をポンピングするように構成された、ポンプを更に含む、項目10又は11に記載の医療廃棄物収集システム。
【0120】
項目13-ポンプから分離され、廃棄物容器と流体連通し、吸引の影響下で廃液を廃棄物容器の中に引き込むように構成された、真空源を更に含む、項目12に記載の医療廃棄物収集システム。
【0121】
項目14-廃棄物容器に連結され、廃液のレベルを測定するように構成された、レベルセンサと、センサモジュール及びレベルセンサと電子通信するコントローラであって、コントローラは、血液濃度及び廃液のレベルから決定される廃棄物体積に基づいて、廃液の失血の体積を定量化するように構成された、コントローラとを更に含む、項目6~13のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0122】
項目15-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、システムは、廃液を収集するように構成された廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、廃棄物容器に連結され、廃棄物容積部内の廃液のレベルを測定し、レベル信号を生成するように構成された、レベルセンサと、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールであって、センサモジュールは、廃液の血液濃度を示す光学特性を検出し、光学特性信号を生成するように配置されている、センサモジュールと、レベルセンサ及びセンサモジュールと電子通信するコントローラであって、コントローラは、レベル信号に基づいて廃液の廃棄物体積を決定し、光学特性信号に基づいて廃液の血液濃度を決定し、廃棄物体積及び血液濃度に基づいて失血の体積を決定するように構成されている、コントローラとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0123】
項目16-廃棄物容器内に配設され、廃棄物容器内の廃液の均質化を促進するように構成された、攪拌器を更に含む、項目1~15のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0124】
項目17-カートリッジレシーバであって、センサモジュールがカートリッジレシーバに連結された状態で廃棄物容器に連結された、カートリッジレシーバと、カートリッジレシーバに取り外し可能に連結されるように構成された、カートリッジとを更に含む、項目6~16のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0125】
項目18-カートリッジは、カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結された状態で、光エミッタと光検出器との間に配置されるように構成された検出窓を画定するように、光学的に透明な管を更に含む、項目17に記載の医療廃棄物収集システム。
【0126】
項目19-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、システムは、廃液を収集するように構成された廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、廃棄物容器と流体連通する、ポンプと、光エミッタ及び光検出器を含む、センサモジュールと、センサモジュールに取り外し可能に連結されて流体経路を画定するように構成された通路、及び光学的に透明な検出窓を画定するカートリッジであって、検出窓を通して、センサモジュールが、ポンプからの正圧又は負圧の影響下での廃液の循環の間に、廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するように構成されている、カートリッジとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0127】
項目20-センサモジュールは、空隙を画定するカートリッジレシーバを含み、カートリッジは、空隙内に少なくとも部分的に配設されるようなサイズとされたカートリッジハウジングを更に含む、項目19に記載の医療廃棄物収集システム。
【0128】
項目21-カートリッジレシーバは、廃棄物容器に連結されている、項目20に記載の医療廃棄物収集システム。
【0129】
項目22-カートリッジハウジングは、カートリッジレシーバ上の相補的な保持特徴部に解放可能に係合するように構成された保持特徴部を更に含む、項目19~21のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0130】
項目23-センサモジュールは、ドングルと、ドングルに連結され、光エミッタ及び光検出器を含む、センサヘッドとを含み、センサヘッドは、カートリッジに取り外し可能に連結されるように構成されている、項目19~22のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0131】
項目24-センサモジュールは、廃棄物容器と一体化されている、項目19~22のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0132】
項目25-カートリッジは、システムとのカートリッジの適合性を示すデータを記憶するメモリを含む無線周波数識別(RFID)タグを含む、項目19~24のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0133】
項目26-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、システムは、シャーシと、シャーシ上にあり、廃液を収集するように構成された廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、シャーシ上に支持された、真空源と、シャーシに連結され、流体リザーバを画定し、光学的に透明な検出窓を画定する、タンクと、廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するために検出窓の対向する側にセンサモジュールを位置決めするようにタンクに連結されるよう構成された、センサハウジングとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0134】
項目27-タンクは、真空源と流体連通して配置されるように構成されている、項目26に記載の医療廃棄物収集システム。
【0135】
項目28-シャーシ上に支持され、マニホールドを取り外し可能に受容するように構成された、マニホールドレシーバを更に含み、タンクは、マニホールドを通して真空源と流体連通して配置されるように更に構成されている、項目27に記載の医療廃棄物収集システム。
【0136】
項目29-タンクは、医療施設内の除去真空源と流体連通して配置されるように構成されている、項目26に記載の医療廃棄物収集システム。
【0137】
項目30-タンクは、側壁を有する基部を含み、検出窓を画定するスパインが、側壁のうちの1つから外向きに延在する、項目26~29のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0138】
項目31-タンクの出口ポートと選択的に流体連通する弁を更に含み、弁は、真空源が廃液を流体リザーバから廃棄物容器に引き込むことを可能にするように作動させられるよう構成されている、項目26~30のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0139】
項目32-シャーシ上に装着されたクレードルを更に含み、タンクは、クレードルに取り外し可能に連結される、項目26~31のいずれか一つに記載の医療廃棄物収集システム。
【0140】
項目33-廃液の定量的失血分析を実行する医療廃棄物収集システムであって、システムは、シャーシと、シャーシ上に支持され、廃棄物容積部を画定する、廃棄物容器と、シャーシ上に支持され、マニホールドを取り外し可能に受容するように構成された、マニホールドレシーバと、シャーシ上に支持され、廃棄物容積部と流体連通する、真空源であって、真空源は、廃液を、マニホールドを通して廃棄物容積部に収集されるように引き込むよう構成された、真空源と、マニホールドレシーバとは別個のものであり、廃棄物容積部と流体連通する流体経路を形成するカートリッジを取り外し可能に受容するように構成された、カートリッジレシーバとを含む、医療廃棄物収集システム。
【0141】
項目34-真空源とは別個のものであり、廃液を、廃棄物容積部からカートリッジを通して廃棄物容積部に再収集されるように循環させるよう構成された、ポンプを更に含む、項目33に記載の医療廃棄物収集システム。
【0142】
項目35-カートリッジレシーバは、センサハウジングと、センサハウジングに連結されたセンサモジュールとを含む、項目33又は34に記載の医療廃棄物収集システム。
【0143】
項目36-廃棄物容器と、真空源と、マニホールドレシーバと、センサモジュールとを含む医療廃棄物収集システムを用いて、廃液の定量的失血分析を実行するためのマニホールドであって、マニホールドは、マニホールドレシーバに取り外し可能に挿入されるように構成されたトランクであって、トランクは、出口開口部を画定する、トランクと、トランクに連結されてマニホールド空間を画定するヘッドであって、ヘッドは、吸引管を取り外し可能に受容するように構成された入口継手を含み、センサモジュールのエミッタとセンサとの間に配置されるように構成された検出窓を画定する、ヘッドと、マニホールド空間内に配設されたフィルタ要素であって、トランク及びヘッドのうちの一方は、再循環開口部を更に画定し、マニホールドは、入口継手からフィルタ要素及び出口開口部を通る初期流路を画定し、マニホールドは、再循環開口部から検出窓及び開口部出口開口部を通る再循環流路を画定する、フィルタ要素とを含む、マニホールド。
【0144】
項目37-再循環開口部は、トランクによって画定される、項目36に記載のマニホールド。
【0145】
項目38-トランクは、出口開口部を画定する第1の脚部と、再循環開口部を画定する第2の脚部とを更に含み、第1の脚部と第2の脚部とは、空隙によって分離されている、項目37に記載のマニホールド。
【0146】
項目39-再循環開口部は、ヘッドによって画定される、項目36に記載のマニホールド。
【0147】
項目40-ヘッドは、再循環開口部を画定する第2の入口継手を更に含む、項目39に記載のマニホールド。
【0148】
項目41-初期流路中の廃液は、検出窓を通過しない、項目36~40のいずれか一つに記載のマニホールド。
【0149】
項目42-再循環経路中の廃液は、フィルタ要素を通過しない、項目36~41のいずれか一つに記載のマニホールド。
【0150】
項目43-廃棄物容器と、真空源と、マニホールドレシーバと、カートリッジレシーバと、センサモジュールとを含む医療廃棄物収集システムを用いて、廃液の定量的失血分析を実行する方法であって、方法は、マニホールドをマニホールドレシーバに取り外し可能に連結することと、吸引管をマニホールドに連結することと、カートリッジをカートリッジレシーバに取り外し可能に連結して、カートリッジ及びカートリッジレシーバを通る流体経路を形成することであって、カートリッジは、検出窓を画定することと、真空源を動作させて、廃液を、手術部位から吸引管及びマニホールドを通して廃棄物容器内に収集されるように引き込むことと、真空源又はポンプを動作させて、廃液を、廃棄物容器から流体経路を通して廃棄物容器内に再収集されるように循環させることと、センサモジュールを用いて、カートリッジの検出窓を通して流体経路中の廃液の光学特性を検出することとを含む、方法。
【0151】
項目44-医療廃棄物収集システムは、ポンプを含み、方法は、ポンプを動作させて、廃液を、廃棄物容器から流体経路を通して廃棄物容器内に再収集されるように循環させることを含む、項目43に記載の方法。
【0152】
項目45-センサモジュールをカートリッジと連結して、センサモジュールのエミッタと光検出器とを検出窓の対向する側に位置決めすることを更に含む、項目43又は44に記載の方法。
【0153】
項目46-カートリッジをカートリッジレシーバに連結するステップに先立ち、センサモジュールをカートリッジに連結することを更に含む、項目45に記載の方法。
【0154】
項目47-アクチュエータを作動させて、カートリッジとカートリッジレシーバとを互いに選択的にロックする、項目43~46のいずれか一つに記載の方法。
【0155】
項目48-廃棄物容器と、真空源と、マニホールドレシーバと、センサモジュールと、センサモジュールと通信するコントローラとを含む医療廃棄物収集システムを用いて、廃液の定量的失血分析を実行する方法であって、方法は、真空源によって生成された真空下で廃液を廃棄物容器に収集することと、コントローラを用いて、廃棄物容器中の廃液の体積を決定することと、真空源又は別のポンプを用いて、廃液を、廃棄物容器から流体経路を通して廃棄物容器内に再収集されるように循環させることと、センサモジュールを用いて、流体経路中の廃液の光学特性を検出することと、コントローラを用いて、廃液の血液濃度を決定することと、コントローラを用いて、廃液の体積及び廃液の血液濃度に基づいて、失血の体積を決定することとを含む、方法。
【0156】
項目49-医療廃棄物収集システムは、カートリッジレシーバを更に含み、方法は、カートリッジレシーバ中にカートリッジを取り外し可能に受容することと、廃液をカートリッジを通して循環させることと、カートリッジ中の廃液の光学特性を検出することとを更に含む、項目48に記載の方法。
【0157】
項目50-センサモジュールのエミッタと光検出器とをカートリッジの対向する側に位置決めするように、センサモジュールをカートリッジと取り外し可能に連結することを更に含む、項目49に記載の方法。
【0158】
項目51-マニホールドレシーバ中にマニホールドを取り外し可能に受容することであって、真空下で廃棄物容器中に収集された廃液が、マニホールドを通して引き込まれることと、廃液を、マニホールドを通して廃棄物容器中に再収集されるように循環させることと、マニホールド中の廃液の光学特性を検出することとを更に含む、項目48に記載の方法。
【0159】
項目52-センサモジュールのエミッタと光検出器とをマニホールドの対向する側に位置決めするように、センサモジュールをマニホールドと取り外し可能に連結することを更に含む、項目51に記載の方法。
【0160】
項目53-廃棄物容器と、真空源と、マニホールドレシーバと、センサモジュールとを含む医療廃棄物収集システムを用いて、廃液の定量的失血分析を実行する方法であって、方法は、マニホールドをマニホールドレシーバと取り外し可能に連結することであって、マニホールドは、検出窓を画定することと、吸引管をマニホールドに連結することと、真空源を動作させて、廃液を、手術部位から吸引管及びマニホールドを通して廃棄物容器内に収集されるように引き込むことと、真空源又はポンプを動作させて、廃液を、廃棄物容器から再びマニホールドを通して廃棄物容器内に再収集されるように再循環させることと、センサモジュールを用いて、マニホールドの検出窓を通して廃液の光学特性を検出することとを含む、方法。
【0161】
項目54-吸引管は、マニホールドの第1の入口継手に連結された第1の吸引管であり、方法は、第2の吸引管をマニホールド上の第2の入口継手に連結することを更に含み、廃液の引き込みは、第1の入口継手を通したものであり、廃液の再循環は、第2の入口継手を通したものである、項目53に記載の方法。
【0162】
項目55-マニホールドをマニホールドレシーバと取り外し可能に連結するステップは、マニホールドを近位方向に挿入して、マニホールドの再循環開口部とマニホールドレシーバの経路との間の流体連通を確立することを更に含む、項目53に記載の方法。
【0163】
項目56-廃棄物容器と、流体経路と、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールと、廃棄物容器と流体連通するポンプと、レベルセンサと、ポンプ、センサモジュール及びレベルセンサと通信するコントローラとを含むシステムを用いて収集された血液の体積を決定する方法であって、方法は、廃棄物容器内に廃液を受容することと、レベルセンサを用いて、廃棄物容器内の廃液の廃棄物レベルを検出し、レベル信号をコントローラに送信することと、コントローラを用いて、レベル信号及び廃棄物容器の既知の体積に基づいて、廃棄物容器内の廃棄物の体積を決定することと、ポンプを用いて、廃液を、流体経路を通して廃棄物容器に再収集されるように循環させることと、センサモジュールを用いて、廃液内の血液濃度を示す廃液の光学特性を検出し、対応する濃度信号をコントローラに送信することと、コントローラを用いて、廃棄物の体積及び血液濃度に基づいて、収集された血液の体積を決定することとを含む、方法。
【0164】
項目57-システムは、ディスプレイを含み、方法は、収集された血液の体積をディスプレイを用いて表示することを更に含む、項目56に記載の方法。
【0165】
項目58-収集された血液の体積が所定の値を超えた場合、可聴の又は視覚的な警告を提供することを更に含む、項目56又は57に記載の方法。
【0166】
項目59-ポンプを用いて廃液を流体経路を通して循環させるステップに先立ち、流体経路の入口より上の流体レベルまで、廃棄物容器を廃液又は別の流体で予め満たすことを更に含む、項目56~58のいずれか一つに記載の方法。
【0167】
項目60-廃棄物容器を廃液又は別の流体で予め満たすことによって、廃液の血液濃度を、所定の血液濃度を下回るまで希釈することを更に含む、項目56~58のいずれか一つに記載の方法。
【0168】
項目61-廃液を収集し、廃液内の収集された血液の体積を決定するシステムを配置する方法であって、システムは、廃棄物容器と、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールと、廃棄物容器と流体連通するポンプと、制御パネルと、ポンプ、センサモジュール及び制御パネルと通信するコントローラとを含み、方法は、カートリッジの通路を位置決めして、カートリッジの検出窓が、光エミッタと光検出器との間に位置決めされるように、ポンプと廃棄物容器との流体経路を完成させることと、ポンプを動作させて、廃液を、流体経路を通して廃棄物容器内に再収集されるように循環させるための入力を、制御パネルに提供することであって、センサモジュールは、廃液内の血液濃度を示す光学特性を検出するように構成されていることとを含む、方法。
【0169】
項目62-廃液を収集し、廃液内の収集された血液の体積を決定するシステムを配置する方法であって、システムは、廃棄物容器と、マニホールドレシーバと、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールと、廃棄物容器と流体連通する真空源と、制御パネルと、真空源、センサモジュール及び制御パネルと通信するコントローラとを含み、方法は、マニホールドをマニホールドレシーバと連結して、マニホールドと廃棄物容器との間に第1の流体経路を確立することであって、マニホールドは、検出窓を含むことと、エミッタ及び光検出器が検出窓に隣接して又は対向して位置決めされるように、センサモジュールをマニホールドに連結することと、廃液をマニホールドを通して引き込み、廃液を第1の流体経路を通して循環させるよう、真空源を動作させるための入力を、制御パネルに提供することであって、第2の流体経路が、廃液を、廃棄物容器からマニホールドを通して廃棄物容器内に再収集されるように再循環させるよう構成され、センサモジュールは、廃液内の血液濃度を示す光学特性を検出するように構成されていることとを含む、方法。
【0170】
項目63-マニホールドと廃棄物容器との間に第2の流体経路を確立することを更に含む、項目62に記載の方法。
【0171】
項目64-第2の流体経路を確立するステップは、マニホールドの入口継手を用いて廃棄物容器の出口ポートに管を連結することを更に含む、項目63に記載の方法。
【0172】
項目65-マニホールドの別の入口継手に吸引管を連結することを更に含む、項目64に記載の方法。
【0173】
項目66-廃液を収集し、廃液内の収集された血液の体積を決定する医療廃棄物収集システムを配置する方法であって、システムは、廃棄物容器と、マニホールドレシーバと、光エミッタ及び光検出器を含むセンサモジュールと、廃棄物容器と流体連通する真空源と、廃棄物容器と流体連通するポンプと、制御パネルと、真空源、センサモジュール及び制御パネルと通信するコントローラとを含み、方法は、マニホールドをマニホールドレシーバと連結して、マニホールドと廃棄物容器との間に第1の流体経路を確立することと、カートリッジの通路を位置決めして、カートリッジの検出窓が、センサモジュールの光エミッタと光検出器との間に位置決めされるように、廃棄物容器と第2の流体経路を完成させることと、真空源を動作させて廃液をマニホールドを通して引き込み、廃液を第1の流体経路を通して循環させるために、及びポンプを動作させて、廃液を第2の流体経路を通して移動させて、廃液を、廃棄物容器からカートリッジを通して廃棄物容器内に再収集されるように再循環させるための入力を、制御パネルに提供することであって、センサモジュールは、廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するように構成されていることとを含む、方法。
【0174】
項目67-廃液を収集するための廃棄物容積部を画定する廃棄物容器と、廃棄物容器に連結されたカートリッジレシーバとを含む、医療廃棄物収集システムのためのカートリッジであって、カートリッジは、カートリッジがカートリッジレシーバに取り外し可能に連結された状態で、廃棄物容積部と流体連通して配置されるように構成された、流体リザーバを画定し、光学的に透明で流体リザーバと流体連通する検出窓を更に画定する、カートリッジハウジングと、カートリッジハウジングに連結され、廃液を廃棄物容器から流体リザーバ内に引き込むように作動させられるよう構成された、アクチュエータと、光エミッタ及び光検出器を用いて検出窓を通して流体リザーバ内の廃液の血液濃度を示す光学特性を検出するように、検出窓に対して位置決めされるようカートリッジハウジングに連結された、センサモジュールとを含む、カートリッジ。
【0175】
項目68-アクチュエータは、ユーザからの入力を受け取るように構成された手動アクチュエータ、及びシステムによって動作可能に制御されるように構成された電子アクチュエータのうちの一方である、項目67に記載のカートリッジ。
【0176】
項目69-アクチュエータは、スクイーズバルブ、手動シリンジ、ばね付勢されたシリンジ、電動シリンジ、空気圧シリンダ、真空源、及び蠕動ポンプのうちの1つである、項目67又は68に記載のカートリッジ。
【0177】
項目70-カートリッジレシーバを含む医療廃棄物収集システムを用いて、廃液の血液濃度を示す廃液の光学特性を検出するためのアセンブリであって、アセンブリは、検出窓を画定するスパインを含むカートリッジハウジングを含むカートリッジであって、カートリッジは、医療廃棄物収集システムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されている、カートリッジと、スパインに取り外し可能に連結されるように構成された、センサハウジングと、センサハウジングに連結され、検出窓の反対側に位置決めされるように構成されたエミッタ及びセンサを含む、センサモジュールとを含む、アセンブリ。
【0178】
項目71-センサハウジングは、カートリッジのスパインと摩擦嵌めされるように弾力性材料から形成された対向する内側側面を含む、項目70に記載のアセンブリ。
【0179】
項目72-エミッタ及びセンサは、センサハウジングの対向する内側側面に連結される、項目71に記載のアセンブリ。
【0180】
項目73-センサハウジングは、対向する内側側面を連結してカートリッジを受容するようなサイズとされたスロットを画定し、センサハウジングの取り外しなく、検出窓を可視化するためのセンサ窓を更に画定する、支柱を更に含む、項目70~72のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0181】
項目74-カートリッジハウジング及びセンサハウジングを医療廃棄物収集システムに固定するように構成された締め具を更に含む、項目73に記載のアセンブリ。
【0182】
項目75-センサハウジングは、医療廃棄物収集システムの電源及びデータポートに連結されるように構成されたドングルに連結される、項目70~74のいずれか一つに記載のアセンブリ。
【0183】
項目76-吸引下で廃液を収集する医療廃棄物収集システムのカートリッジレシーバと取り外し可能に連結されるように構成されたカートリッジであって、カートリッジは、カートリッジハウジングであって、カートリッジハウジングがカートリッジ開口部内に取り外し可能に位置決めされた状態で、カートリッジレシーバとの流体経路を形成するように構成された通路を画定し、カートリッジハウジングは、光学的に透明であり通路と流体連通する検出窓を更に画定する、カートリッジハウジングと、カートリッジハウジングに連結された光エミッタ及び光検出器のうちの少なくとも一方を含むセンサモジュールであって、光エミッタ及び/又は光検出器は、カートリッジを通して導かれている廃液の血液濃度を示す光学特性の検出を提供するように、検出窓に対して配置されている、センサモジュールと、を含む、カートリッジ。
【0184】
項目77-光エミッタ及び光検出器は、カートリッジハウジングに連結される、項目76に記載のカートリッジ。
【0185】
項目78-カートリッジハウジングに連結され、光エミッタ及び光検出器と電子的に連通する、コントローラを更に含む、項目77に記載のカートリッジ。
【0186】
項目79-カートリッジハウジングに連結され、カートリッジレシーバの相補的な端子と電気的に接触して配置されるように構成された、端子を更に含み、端子を介してシステムから供給される電力は、光エミッタ、光検出器、及びコントローラのうちの少なくとも1つに電力供給するように構成されている、項目78に記載のカートリッジ。
【0187】
上記の説明は、網羅的であること、又は本発明を任意の特定の形態に限定することを意図するものではない。使用された用語は、限定ではなく、説明の言葉としての性質を有するものであることが意図される。上記の教示に照らして多くの変更及び変形が可能であり、本発明は、詳細に説明されたものとは別様に実施することができる。
【国際調査報告】