(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】熱偏向器
(51)【国際特許分類】
F24C 15/22 20060101AFI20241112BHJP
F24B 1/195 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
F24C15/22 D
F24B1/195
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527476
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-22
(86)【国際出願番号】 US2022049496
(87)【国際公開番号】W WO2023086442
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522127771
【氏名又は名称】ソロ ブランズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ワイラート、ジェフリー アール.
(72)【発明者】
【氏名】マグサディ、アレクサンダー ケイ.
(57)【要約】
【要約】
【解決手段】
熱偏向器であって、第1の外縁部と中心部とを有する第1の部分であって、前記第1の外縁部から前記第1の部分の前記中心部まで延びる第1の表面を有するものである、前記第1の部分を含む熱偏向器が開示される。前記第1の表面は前記第1の外縁部から前記第1の部分の前記中心部に向かって下向きに傾斜している。前記熱偏向器は、さらに、内縁部と外縁部とを有する第2の部分を含む。前記第2の部分の前記内縁部は前記第1の部分の前記第1の外縁部に近接している。前記熱偏向器は、さらに、第3の外縁部と第3の内縁部とを有する第3の部分であって、前記第3の部分の前記第3の外縁部から前記第3の部分の前記第3の内縁部まで延びる第2の表面を有するものである、前記第3の部分を含む。前記第2の表面は、前記第3の部分の前記第3の外縁部から前記第3の部分の前記第3の内縁部まで下向きに傾斜している。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱偏向器であって、
第1の外縁部と中心部とを有する第1の部分であって、前記第1の外縁部から前記第1の部分の前記中心部まで延びる第1の表面を有するものであり、前記第1の表面は前記第1の外縁部から前記第1の部分の前記中心部に向かって下向きに傾斜している、前記第1の部分と、
第2の内縁部と第2の外縁部とを有する第2の部分であって、前記第2の部分の前記内縁部は前記第1の部分の前記第1の外縁部に近接している、前記第2の部分と、
第3の外縁部と第3の内縁部とを有する第3の部分であって、前記第3の部分の前記第3の外縁部から前記第3の部分の前記第3の内縁部まで延びる第2の表面を有するものであり、前記第2の表面は、前記第3の部分の前記第3の外縁部から前記第3の部分の前記第3の内縁部まで下向きに傾斜している、前記第3の部分と、
を有する熱偏向器。
【請求項2】
請求項1に記載の熱偏向器において、さらに、
前記第2の部分に形成された複数の孔であって、前記第2の部分を空気が通過できるようにサイズ設定されている、前記複数の孔を有するものである、熱偏向器。
【請求項3】
請求項1に記載の熱偏向器において、さらに、
前記第3の部分に形成された1若しくはそれ以上のリブ付き機構であって、前記熱偏向器の変形に対する耐性を向上させるように構成されている、前記1若しくはそれ以上のリブ付き機構を有するものである、熱偏向器。
【請求項4】
請求項1に記載の熱偏向器において、さらに、
1若しくはそれ以上の脚部であって、前記1若しくはそれ以上の脚部の各々の上部は前記第2の部分を貫通し前記熱偏向器に固定されるように成形されているものであり、前記脚部の各々は前記熱偏向器から取り外し可能である、前記1若しくはそれ以上の脚部を有するものである、熱偏向器。
【請求項5】
請求項1に記載の熱偏向器において、さらに、
前記第1の部分の前記中心部に形成された孔を有するものである、熱偏向器。
【請求項6】
請求項1に記載の熱偏向器において、前記第1の部分の傾斜は第1の角度を有するものであり、前記第3の部分の傾斜は前記第1の角度よりも小さい第2の角度を有するものである、熱偏向器。
【請求項7】
請求項1に記載の熱偏向器において、前記第1の部分はほぼ円形の形状を有するものである、熱偏向器。
【請求項8】
熱偏向器であって、
基部外周と、頂点と、前記頂点から前記基部外周まで延びる第1の表面とを有する錐体であって、前記頂点が前記基部外周の下にある、前記錐体と、
前記基部外周の周囲に延びる第1のリングであって、内周と外周とを有するものである、前記第1のリングと、
前記第1のリングに形成された複数の孔と、
前記第1のリングの周囲に延びる第2のリングであって、第2の表面を有するものであり、前記第2の表面は前記第2のリングの内縁部から前記第2のリングの外縁部まで延びる第1の傾斜を有するものである、前記第2のリングと
を有する熱偏向器。
【請求項9】
請求項8に記載の熱偏向器において、前記第1の表面は前記第2のリングの前記第1の傾斜よりも大きい第2の傾斜を有するものである、熱偏向器。
【請求項10】
請求項8に記載の熱偏向器において、さらに、
前記第1のリングから前記第2のリングまで延びる第3のリングであって、隆起面を含むものである、前記第3のリングと、
前記第3のリングにある開口部と、
脚部であって、上部を有するものであり、前記脚部の前記上部は前記第3のリングの前記開口部を通って延びるものである、前記脚部と
を有するものである、熱偏向器。
【請求項11】
請求項8に記載の熱偏向器において、さらに、前記第2のリングの前記第2の表面に形成された1若しくはそれ以上の構造支持機構を有するものである、熱偏向器。
【請求項12】
請求項8に記載の熱偏向器において、さらに、前記錐体の頂点に形成された孔を有するものである、熱偏向器。
【請求項13】
請求項8に記載の熱偏向器において、前記熱偏向器は単一の打ち抜き金属片から形成されている、熱偏向器。
【請求項14】
請求項8に記載の熱偏向器において、前記錐体および前記第2のリングは上向きの放射熱を横方向に偏向させるように動作するものである、熱偏向器。
【請求項15】
請求項8に記載の熱偏向器において、さらに、前記第1のリングから前記第2のリングまで延びる第3のリングを有するものであり、前記第3のリングは隆起面を含むものであり、前記第3のリングの前記隆起面は前記熱偏向器を設置するための支持支柱を受けるものである、熱偏向器。
【請求項16】
熱偏向器であって、
複数の同心リングと、
前記複数の同心リングのうちの内側のリング内に配置された錐体であって、前記内側のリングから前記錐体の頂点まで第1の傾斜を有する第1の表面を有するものである、前記錐体と、
前記複数の同心リングのうちの最も外側のリングであって、第2の表面を有するものであり、前記第2の表面は前記最も外側のリングの外縁部から前記最も外側のリングの中心部に向かって第2の傾斜を有するものであり、前記第1の傾斜は前記第2の傾斜よりも大きいものである、前記最も外側のリングと、
前記内側のリングおよび前記最も外側のリングの一方に取り外し可能に取り付け可能な脚部と
を有する熱偏向器。
【請求項17】
請求項16に記載の熱偏向器において、さらに、前記複数のリングのの中間のリングに形成された複数の孔を有するものであり、前記中間のリングは前記内側のリングと前記最も外側のリングとの間にある、熱偏向器。
【請求項18】
請求項16に記載の熱偏向器において、さらに、前記脚部を前記熱偏向器に固定するためのキャップを有するものである、熱偏向器。
【請求項19】
請求項16に記載の熱偏向器において、さらに、
前記複数の同心リングのうちの隆起リングであって、前記内側のリングと前記最も外側のリングとの間にある、前記隆起リングと、
前記隆起リングの側壁にある開口部であって、この開口部を通って前記脚部を前記熱偏向器に取り付け可能である、前記開口部と
を有するものである、熱偏向器。
【請求項20】
請求項16に記載の熱偏向器において、さらに、前記最も外側のリングに形成され、加熱および冷却サイクル中に前記熱偏向器が歪むのを阻止する1若しくはそれ以上の構造的特徴部を有するものである、熱偏向器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される主題は、可燃性燃料を燃焼する焚き火台および取り外し可能な熱偏向器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯可能な薪焚き火台は、キャンプや住宅の裏庭でのレクリエーション、またはその他の用途で用いることができる。焚き火台は、屋外の暖房を提供したり、調理や雰囲気作りをサポートしたりでき、任意の望ましい目的に用いることができる。
【0003】
大型の焚き火台には一般的に積み重ねた丸太や可燃性物質が燃料として用いられる。焚き火台からの熱は、主に上向きに上昇し、一部が横方向に放射される。したがって、熱偏向器を焚き火台の上に設置して焚き火台からの熱の横方向の放射を増やし、それにより、焚き火台の周りに座っている人々が熱を受け取ることができるようにしてもよい。現在の熱偏向器の設計は大きく重いため、移動することが困難な場合がある。さらに、現在の設計では焚き火台の熱を効果的に方向転換できないことがある。さらに、現在の設計は焚き火台の効率を低下させる場合がある。
【0004】
それ故、このような一般的に用いられている熱偏向器は改良しうることが理解されよう。したがって、焚き火台によって発生する熱を偏向させる性能および効率を向上させ、上記およびその他の懸念に対処する熱偏向器のニーズがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
焚き火台(ファイヤーピット)のための熱偏向器(ヒートデフレクタ)が開示される。いくつかの実施形態において、熱偏向器は取り外し可能な脚部を含む。
【0006】
一般的な一態様は、熱偏向器であって、第1の外縁部と中心部とを有する第1の部分であって、前記第1の外縁部から前記第1の部分の前記中心部まで延びる第1の表面を有するものである、前記第1の部分を含む熱偏向器を含む。前記第1の表面は、前記第1の外縁部から前記第1の部分の前記中心部に向かって下向きに傾斜していてもよい。第2の部分が第2の内縁部と第2の外縁部とを有していてもよい。前記第2の部分の前記第2の内縁部は前記第1の部分の前記第1の外縁部に近接していてもよい。第3の部分が第3の外縁部と第3の内縁部とを有していてもよい。前記熱偏向器は前記第3の部分の前記第3の外縁部から前記第3の部分の前記第3の内縁部まで延びる第2の表面を有していてもよい。前記第2の表面は、前記第3の部分の前記第3の外縁部から前記第3の部分の前記第3の内縁部まで下向きに傾斜していてもよい。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態は1若しくはそれ以上の次の特徴を含みうる。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記第2の部分に形成された複数の孔であって、前記第2の部分を空気が通過できるようにサイズ設定されている、前記複数の孔を含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記第3の部分に形成された1若しくはそれ以上のリブ付き機構であって、前記熱偏向器の変形に対する耐性を向上させるように構成されている、前記1若しくはそれ以上のリブ付き機構を含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、1若しくはそれ以上の脚部であって、前記1若しくはそれ以上の脚部の各々の上部は前記第2の部分を貫通し前記熱偏向器に固定されるように成形されているものであり、前記脚部の各々は前記熱偏向器から取り外し可能である、前記1若しくはそれ以上の脚部を含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記第1の部分の前記中心部に形成された孔を含むものである。いくつかの実施形態において、前記第1の部分の傾斜は第1の角度を有するものであり、前記第3の部分の傾斜は前記第1の角度よりも小さい第2の角度を有するものである。いくつかの実施形態において、前記第1の部分はほぼ円形の形状を有するものである。
【0008】
他の一般的な一態様は、熱偏向器であって、基部外周と、頂点と、前記頂点から前記基部外周まで延びる第1の表面とを有する錐体であって、前記頂点が前記基部外周の下にある、前記錐体を含む熱偏向器を含んでもよい。前記熱偏向器は、また、前記基部外周の周囲に延びる第1のリングであって、内周と外周とを有するものである、前記第1のリングを含んでもよい。複数の孔が前記第1のリングに形成されていてもよい。第2のリングが前記第1のリングの周囲に延びていてもよい。前記第2のリングは第2の表面を有していてもよく、前記第2の表面は前記第2のリングの内縁部から前記第2のリングの外縁部まで延びる第1の傾斜を有していてもよい。
【0009】
いくつかの例示的な実施形態は1若しくはそれ以上の次の特徴を含みうる。いくつかの実施形態において、前記第1の表面は前記第2のリングの前記第1の傾斜よりも大きい第2の傾斜を有するものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記第1のリングから前記第2のリングまで延びる第3のリングであって、隆起面を含むものである、前記第3のリングと、前記第3のリングにある開口部と、脚部であって、上部を有するものであり、前記脚部の前記上部は前記第3のリングの前記開口部を通って延びるものである、前記脚部とを含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記第2のリングの前記第2の表面に形成された1若しくはそれ以上の構造支持機構を含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記錐体の頂点に形成された孔を含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は単一の打ち抜き金属片から形成されている。いくつかの実施形態において、前記錐体および前記第2のリングは上向きの放射熱を横方向に偏向させるように動作するものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記第1のリングから前記第2のリングまで延びる第3のリングを有するものであり、前記第3のリングは隆起面を含むものであり、前記第3のリングの前記隆起面は前記熱偏向器を設置するための支持支柱を受けるものである。
【0010】
更なる他の一般的な一態様は、熱偏向器であって、複数の同心リングと、前記複数の同心リングのうちの内側のリング内に配置された錐体とを含む熱偏向器を含む。前記錐体は、前記内側のリングから前記錐体の頂点まで第1の傾斜を有する第1の表面を有してもよい。前記複数の同心リングのうちの最も外側のリングが第2の表面を有していてもよい。前記第2の表面は前記最も外側のリングの外縁部から前記最も外側のリングの中心部に向かって第2の傾斜を有していてもよい。前記第1の傾斜は前記第2の傾斜よりも大きくてもよい。脚部が前記内側のリングおよび前記最も外側のリングの一方に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0011】
いくつかの例示的な実施形態は1若しくはそれ以上の次の特徴を含みうる。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記複数のリングの中間のリングに形成された複数の孔を有するものであり、前記中間のリングは前記内側のリングと前記最も外側のリングとの間にある。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記脚部を前記熱偏向器に固定するためのキャップを含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記複数の同心リングのうちの隆起リングであって、前記内側のリングと前記最も外側のリングとの間にある、前記隆起リングと、前記隆起リングの側壁にある開口部であって、この開口部を通って前記脚部を前記熱偏向器に取り付け可能である、前記開口部とを含むものである。いくつかの実施形態において、前記熱偏向器は、さらに、前記最も外側のリングに形成され、加熱および冷却サイクル中に前記熱偏向器が歪むのを阻止する1若しくはそれ以上の構造的特徴部を含むものである。
【0012】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明する概念の選択されたものを簡略化された形式で紹介するために提供するものである。この概要は、特許請求の範囲に記載される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定することを意図したものでもない。請求項に定義される熱偏向器の特徴、詳細、有用性、および利点のより広範な説明は、本開示の様々な実施形態の以下の説明で提供され、また、添付の図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の例示的な実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【
図1A】
図1Aおよび
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を用いて燃焼焚き火台に配置された例示的な熱偏向器の側面図および斜視図である。
【
図1B】
図1Aおよび
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を用いて燃焼焚き火台に配置された例示的な熱偏向器の側面図および斜視図である。
【
図2A】
図2A~
図2Cは、それぞれ、本開示のいくつかの実施形態における、ハブを用いて燃焼焚き火台に配置された例示的な熱偏向器の側面図、斜視図、および分解図である。
【
図2B】
図2A~
図2Cは、それぞれ、本開示のいくつかの実施形態における、ハブを用いて燃焼焚き火台に配置された例示的な熱偏向器の側面図、斜視図、および分解図である。
【
図2C】
図2A~
図2Cは、それぞれ、本開示のいくつかの実施形態における、ハブを用いて燃焼焚き火台に配置された例示的な熱偏向器の側面図、斜視図、および分解図である。
【
図3】
図3は、本開示のいくつかの実施形態における、燃焼焚き火台に接続された熱偏向器からの放射エネルギーの例を示す側面図である。
【
図4A】
図4A~
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な熱偏向器および取り外し可能な脚部構成部品の図である。
【
図4B】
図4A~
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な熱偏向器および取り外し可能な脚部構成部品の図である。
【
図4C】
図4A~
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な熱偏向器および取り外し可能な脚部構成部品の図である。
【
図4D】
図4A~
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な熱偏向器および取り外し可能な脚部構成部品の図である。
【
図4E】
図4A~
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な熱偏向器および取り外し可能な脚部構成部品の図である。
【
図5A】
図5A~
図5Cは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を熱偏向器に取り付けるところを示す例示的な側面図である。
【
図5B】
図5A~
図5Cは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を熱偏向器に取り付けるところを示す例示的な側面図である。
【
図5C】
図5A~
図5Cは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を熱偏向器に取り付けるところを示す例示的な側面図である。
【
図6A】
図6A~
図6Cは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を熱偏向器に固定する例示的な斜視図である。
【
図6B】
図6A~
図6Cは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を熱偏向器に固定する例示的な斜視図である。
【
図6C】
図6A~
図6Cは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部を熱偏向器に固定する例示的な斜視図である。
【
図7】
図7は、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な熱偏向器の例示的な底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の少なくとも1つの実施形態において、上向きに移動する放射エネルギーを横方向に方向転換し、熱偏向器の強度を向上させる新規な構造的特徴を含む熱偏向器(ヒートディフレクタ)が提供される。また、本開示の熱偏向器は、熱偏向器の存在によって生じる焚き火台(ファイヤーピット)への背圧を軽減させるのに役立つ空気流機構を含む。空気流機構により、煙と一部の加熱された空気が熱偏向器を通って上方に通過できるようになり、背圧が低減し、また空気流が増加し、したがって焚き火台からの熱およびエネルギー出力が増大しうる。さらに、熱偏向器の携帯およびモジュール式設置を可能にする機構(特徴部)が提供される。いくつかの実施例において、熱偏向器は、取り外し可能な脚部、ハブ、またはその他の構成要素を用いて焚き火台に設置することができる。
【0015】
ここで、本開示の原理の理解を促進する目的で、図面に示す実施形態を参照し、また、同一のものを特定の用語を用いて記載する。ただし、本開示の範囲を限定する意図はないことを理解されたい。記載されるデバイス、システム、および方法に対する任意の変更および更なる修正、ならびに本開示の原理の任意の更なる適用が、本開示が関連する当業者に通常想起されるように、十分に企図され、本開示内に含まれる。特に、一実施形態に関して記載されている特徴、構成要素、および/または工程は、本開示の他の実施形態に関して記載されている特徴、構成要素、および/または工程と組み合わせうることが十分に企図される。ただし、簡潔にするために、これらの組み合わせによる複数の繰り返しの説明は個別にはしない。
【0016】
これらの説明は、例示の目的でのみ提供されており、熱偏向器、取り外し可能な脚部、ハブ、または焚き火台の範囲を限定するものとみなされるべきではない。請求される主題の主旨から逸脱することなく、特定の特徴を追加、削除、または変更することができる。
【0017】
図1Aおよび
図1Bは、それぞれ、本開示のいくつかの実施形態における取り外し可能な脚部を用いて例示的な焚き火台に配置された例示的な熱偏向器102の側面図および斜視図である。
図4Dは熱偏向器102の本体の断面図を示す。熱偏向器102は、取り外し可能な脚部104を含んでもよく、焚き火台106上に示されている。焚き火台106は2021年2月5日に出願された「取り外し可能な火格子と灰受け皿を有する可燃性燃料を燃焼する焚き火台」と題する米国特許出願第17/169,269号に記載されている焚き火台の例であってもよく、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。焚き火台106は内壁と外壁を含み、その内壁と外壁との間に空気の間隙を有する。
図1Aおよび
図1Bを参照すると、焚き火台106は、燃焼室120を含み、上部108と中間部110と底部112に分割されている。いくつかの例示的な実施形態において、焚き火台106は、直径または幅D1が約250mm~約800mmとなりうる円形または円筒形を有する。いくつかの実施形態において、幅D1は約350mm~約700mmであってもよい。このような実施例において、熱偏向器102も円形であってもよく、また熱偏向器102はD1より大きい直径または幅D2を有してもよい。実施形態に応じて、幅D2は約400mm~約900mmとすることができる。いくつかの実施例において、幅D2は約500mm~約800mmであってもよい。ただし、焚き火台106および熱偏向器102のサイズをこれよりも大きくすることも小さくすることも企図される。また、実施形態に応じて、熱偏向器の幅と焚き火台の直径または幅の比は約1:1~1.3:1の範囲内とすることができる。ただし、これより大きい比率や小さい比率も企図される。
【0018】
熱偏向器102の上面102tは、焚き火台106の燃焼室120からの放射エネルギーの偏向を最大化するために、焚き火台106の上面106tより高さH1上方とすることができる。高さH1は約150mm~約915mmとすることができる。いくつかの実施例において、高さH1は約225mm~約750mmであってもよい。いくつかの実施形態において高さH1と幅D2の比は約2.5:1~5:1の範囲である。さらに他の比率も企図される。
【0019】
焚き火台106の上部108は焚き火台106の内壁に沿って、接続リング114と、上部リップ116と、燃焼室120内の複数の上部通気孔(図示せず)とを含む。接続リング114は焚き火台106の内壁から外壁まで延びる水平面である。接続リング114は、熱偏向器102の取り外し可能な脚部と焚き火台106を接続するために用いうる。上部リップ116は、接続リング114の内面に沿って、燃焼室120に近接して配置される。上部リップ116は、熱偏向器102の取り外し可能な脚部104を適切に配置するためのガイドとなりうる。さらに、上部リップ116は、脚部104が燃焼室120内に滑り込むのを阻止することによって熱偏向器102が焚き火台106から落ちるのを防いでもよい。複数の上部通気孔は、米国特許出願第17/169,269号に記載されているように、焚き火台に空気流を提供し、燃焼室120の可燃性物質の燃焼を向上させ、一方で煙を低減する。複数の上部通気孔は、円形で、焚き火台106の内側の側壁を貫通して開けられていてもよい。いくつかの実施形態において、複数の上部通気孔は、正方形、長方形、楕円形、または他の形状であってもよい。複数の上部通気孔は、焚き火台106の底部112に位置する複数の底部通気孔115に接続されている。
【0020】
焚き火台106の中間部分110は焚き火台106の内側および外側の側壁を含む。いくつかの実施形態において、焚き火台106の側壁はそれぞれ単一の金属シートで形成されてもよい。いくつかの実施形態において、焚き火台106の側壁は他の材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態において、内側の側壁と外側の側壁との間に空隙が存在し、複数の底部通気孔115から複数の上部通気孔に空気が流れるようになっている。
【0021】
焚き火台106の底部112は複数の底部通気孔115を含む。複数の底部通気孔115は円形で、焚き火台106の外側の側壁を貫通して開けられていてもよい。いくつかの実施形態において、複数の底部通気孔115は、正方形、長方形、楕円形、または他の形状であってもよい。
【0022】
熱偏向器102は、外側部分130と、中間部分132と、内側部分134とを含み、それらは共に本体を形成する。いくつかの実施形態において、熱偏向器102の本体(脚部を除く)は、例えばステンレス鋼板などの単一の打ち抜き金属板から形成されてもよい。いくつかの実施形態において、熱偏向器102の本体は、例えば溶接、リベット、ボルト、または2つの金属片を接合する他の手段の使用により、2つ以上の部品を接合することによって形成されてもよい。
【0023】
外側部分130は外縁部131から内縁部133まで延びている。外側部分130の底面は、
図1Aに示すように、外縁部131から内縁部133に向かって角度α1で下向きに傾斜している。いくつかの実施形態において、例えば熱偏向器102の本体が単一シートから形成される場合、外側部分130の上面は角度α1の同じ傾斜を有する。角度α1は約3°~約12°とすることができる。いくつかの実施例において角度α1は約5°~約10°であってもよい。より大きな角度やより小さな角度も企図される。いくつかの実施形態において、外側部分130の角度α1は、
図3に示すように、熱偏向器102の外側部分130上の位置に対する最も強い放射エネルギー源の入射角を最大化してもよい。例えば、燃焼室120内で燃料が燃焼すると、放射エネルギー(例えば熱)が焚き火台106から上向きに移動する。熱偏向器102、具体的には外側部分130は、上向きに移動する放射エネルギーを焚き火台106から離れるように横方向に偏向させる。外側部分130の角度α1は、熱偏向器102の外側部分130に沿った各位置における放射エネルギーの横方向の偏向を最大化または大きくするように選択することができる。
【0024】
図示の実施形態では、熱偏向器102の外側部分130は1若しくはそれ以上のリブまたはリブ付き機構136を含む。各リブまたはリブ付き機構136は熱偏向器の外側部分130に打ち抜き加工されていてもよい。いくつかの実施形態において、各リブ付き機構136は、溶接、リベット、ボルト、またはその他の締結手段を用いて熱偏向器に接合された別個の部品であってもよい。図示のように、リブ付き機構136は、側壁137と、熱偏向器102の外側部分130の角度α1よりも大きい角度α2を有する下向きの傾斜面とを含む。角度α2は約5°~約15°とすることができる。いくつかの実施例において角度α2は約7°~約12°であってもよい。より大きな角度やより小さな角度も企図される。いくつかの実施形態において、リブ付き機構136は、熱偏向器102の周囲に均等に、または等間隔に配置される。他の実施形態では、リブ付き機構136は熱偏向器102の周囲に不均一な間隔で配置される。図示の実施形態では、熱偏向器102の外側部分130の周囲に、互いに等間隔に配置された3つのリブ付き機構136がある。リブ付き機構136は、熱偏向器102の強度および安定性を向上させる構造支持機構となりうる。強度が向上すると、熱偏向器102の使用中に加熱および冷却サイクルによって生じる可能性がある歪み、変形、ひび割れ、および/または破損に対する耐性が向上しうる。
【0025】
熱偏向器102の中間部分132は、内縁部133から内縁部135まで延びており、隆起リング138と複数の孔140とを含む。隆起リング138は、内縁部133に沿って中間部分132の外周に配置されている。いくつかの実施形態において、隆起リング138は、外縁部131と熱偏向器102の中心部との間のほぼ中間に位置する。ここで、隆起リング138の上面139は、熱偏向器102の外側部分130の内縁部133よりも高くなっている。隆起リング138は、取り外し可能な脚部104を熱偏向器102に取り付けるための接続点122を含む。接続点122は、取り外し可能な脚部104が隆起リング138に係合し取り付けられるようにするスロット、開口、開口、またはその他の係合機構であってよい。取り外し可能な脚部104の上部105は接続点122で熱偏向器102に取り付けられる。取り外し可能な脚部104の底部107は焚き火台106の接続リング114に取り付けられる。いくつかの実施形態において、取り外し可能な脚部104は接続リング114に置かれており、上部リップ116と熱偏向器の重量によって所定の位置に保持される。他の実施形態では、取り外し可能な脚部104は締結具を用いて接続リング114に取り付けられる。
【0026】
隆起リング138に近接し、隆起リング138から半径方向内方に配置されているのは複数の孔140を含む表面である。複数の孔140は熱偏向器の本体を通る通路の配列を形成し、当該通路の配列は複数の機能を果たす。複数の孔140により、煙が熱偏向器102を通って上昇することができ、それによりすべての煙は熱偏向器102の外縁部を迂回する必要がなくなる。さらに、複数の孔140は、熱偏向器102によって生じる、燃焼室120からの対流による上向きの空気の動きに対する下向きの圧力を、低減する。下向きの圧力、すなわち背圧の影響により、焚き火台106の効率、具体的には燃焼室120の効率が低下する。したがって、複数の孔140は焚き火台106の効率を向上させる。効率の向上は、発生する熱、燃料消費率、発生する煙などで測定することができる。さらに、複数の孔140により、液体(雨など)が熱偏向器102から排出される。図示のように、複数の孔140は円形である。いくつかの実施形態において、複数の孔140はその他の形状を有していてもよい。それらは四角形であってもよい。いくつかの実施形態において、複数の孔140は細長のスロットであってもよい。いくつかの実施形態において、複数の孔140は同じ機能を果たすスクリーンに置き換えられてもよい。複数の孔140の数は、
図1A、
図1B、および
図4Dに示されている数より多くても少なくてもよい。
【0027】
熱偏向器の内側部分134は内縁部135から熱偏向器102の中心部まで延びている。内側部分134は、基部を有し頂点141まで下方に延びる錐形状を有する(
図4D)。内側部分134内の錐体の頂点141は1若しくはそれ以上の孔142を含んでもよい。図示の実施形態は単一の孔142を含む。孔142により、熱偏向器102の内側部分134から液体(雨など)を排出することができる。また、孔142は、熱偏向器102によって生じる、対流による上向きの空気の動きに対する下向きの圧力を、低減することができる。内側部分134の底面は外側部分130の角度α1よりも大きい角度α3を有する。角度α3は約20°~約40°とすることができる。いくつかの実施例において、角度α3は約25°~約35°であってもよい。より大きな角度やより小さな角度も企図される。内側部分134の角度α3は、
図3に示すように、熱偏向器102の内側部分134の位置に対する最も強い放射エネルギー源の入射角を最大化する。例えば、燃焼室120で燃料が燃焼すると、放射エネルギー(例えば、熱)が焚き火台106から上向きに移動する。熱偏向器102、具体的には内側部分134は、上向きに移動する放射エネルギーを焚き火台106から離れるように横方向に偏向させる。内側部分134の角度α3は、熱偏向器102の内側部分134に沿った各位置における放射エネルギーの横方向の偏向を最大化する。
【0028】
図2A~
図2Cは、それぞれ、本開示のいくつかの実施形態における、中央ハブを用いて例示的な焚き火台に設置された例示的な熱偏向器の側面図、斜視図、および分解斜視図である。
図2Aおよび
図2Bは、
図1Aおよび
図1Bに示すような取り外し可能な脚部104の代わりにハブ150を用いて焚き火台106に設置された熱偏向器102を示す。焚き火台106については
図1Aおよび
図1Bを参照して上述した。ハブ150は、底部152と、上部154と、底部152と上部154を接続する支持部156とを含む。ハブ150の底部152は約250mm~約750mmとなりうる直径または幅D3を有する。いくつかの実施例において、幅D3は約350mm~約675mmであってもよい。ハブ150の上部154は底部152の直径または幅D3よりも小さくしうる直径または幅D4を有する。直径または幅D4は約200mm~約600mmであってもよい。いくつかの実施例において、幅D4は約275mm~約475mmであってもよい。これより大きい寸法や小さい寸法も企図される。図示の実施形態では、底部152を上部154に接続し、上部154を支持する3つの支持部156がある。いくつかの実施形態において、支持部156の数は3つより多くても少なくてもよい。
【0029】
熱偏向器102の隆起リング138は、
図1Aおよび1Bに関して上述した取り外し可能な脚部104を用いる代わりに、ハブ150を受けハブ150に載置されるように設計されている。この構成では、ハブ150はハブ150の底部152が接続リング114に載置されるようにして焚き火台106に置かれる。上部リップ116は、ハブ150が焚き火台106から滑り落ちるのを阻止する。熱偏向器102は、ハブ150の上部154が熱偏向器の隆起リング138の内側に収まるようにして、ハブ150の上部に配置される。いくつかの実施形態において、熱偏向器102の重量によって熱偏向器102とハブ150との間の接続が維持される。熱偏向器102とハブ150の合計重量により、ハブ150と焚き火台106との間の接続が維持される。いくつかの他の実施形態では、熱偏向器102はハブ150に固定されてもよく、また、ハブ150は例えばボルトやクリップなどで焚き火台106に固定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、重量と締結具の組み合わせを用いて熱偏向器102を焚き火台106に設置してもよい。
【0030】
図3は、本開示のいくつかの実施形態における、例示的な焚き火台に接続された例示的な熱偏向器102により偏向された放射エネルギーを示す側面図である。いくつかの実施形態において、熱偏向器102は取り外し可能な脚部104を用いて焚き火台106に設置される。他の実施形態では、熱偏向器102はハブ150を用いて焚き火台106に設置される。人320が焚き火台106の隣に座っている様子が示されている。放射エネルギー304(例えば、熱)は、焚き火台106から垂直に上昇し、熱偏向器102によって人302に向かって横方向に偏向されることが示されている。上述したように、熱偏向器102の外側部分130の角度α1は、最も強い放射エネルギー源304の適切な入射角を提供するように選択することができ、いくつかの場合では、熱偏向器102上の特定の位置に対して焚き火台106の外径または幅を最大化する。同様に、熱偏向器102の内側部分134の角度α3は、熱偏向器102上の特定の位置に対して、最も強い放射エネルギー源304、焚き火台106中央の適切な入射角を提供するように選択することができる。そのようにすることで、熱偏向器102は、垂直方向に移動する放射エネルギー304を人302に向かうよう効率的に水平方向に方向転換する。煙306が熱偏向器の中間部分134の複数の孔140を通過していることが示されている。
【0031】
図4A~
図4Eは、本開示のいくつかの実施形態における、取り外し可能な脚部構成部品を有する例示的な熱偏向器の図である。具体的には、
図4Aは熱偏向器102を上から見た図を示し、
図4Bは1つの取り外し可能な脚部104の斜視図を示し、
図4Cは取り外し可能な脚部104を熱偏向器102に固定するのに用いられるキャップ402の斜視図を示し、
図4Dは取り外し可能な脚部104がない状態の線A-Aに沿った熱偏向器102の斜視断面図を示し、
図4Eはキャップ402を用いて取り外し可能な脚部104が熱偏向器102に取り付けられた状態の線A-Aに沿った熱偏向器102の斜視断面図を示す。
【0032】
上述したように、熱偏向器102は、外側部分130と、中間部分132と、内側部分134とを有する本体を含む。リブ付き機構136を含む外側部分は直径または幅D2を有する。複数の孔140および隆起リング138を含む中間部分132は約200mm~約600mmとなりうる直径または幅D5を有する。いくつかの実施例において、幅D5は約250mm~約500mmであってもよい。内側部分は、約100mm~約350mmとなりうる直径または幅D6を有する。いくつかの実施例において、幅D6は約150mm~約225mmであってもよい。ただし、これより大きい幅や小さい幅も企図される。外側部分130の外縁部160、したがって熱偏向器102は、
図4Dおよび
図4Eに示すように折り返されて、縁リップを形成する。外縁部160の折り畳み構造により、熱偏向器102の構造および美観が向上する。外縁部160は、熱偏向器102の構造強度を向上させて、加熱および冷却サイクルの繰り返し中に歪みや曲がりが生じるのを阻止する。外縁部160は、さらに、熱偏向器102にきれいな外観をもたらすとともに、鋭い縁に対し保護する。
【0033】
図4Dおよび
図4Eは、外側部分130の角度α1、リブ付き機構136の角度α2、および内側部分134の角度α3の違いを示す。上述したように、外側部分130と内側部分134の角度は、焚き火台106から上昇する放射エネルギーの入射角を最大化する。
【0034】
図4Bは取り外し可能な脚部104の斜視図を示す。取り外し可能な脚部104は、上部105と、下部107と、上部支持部404と、支持機構406とを含む。上部105は、熱偏向器102の接続点122を通過する1若しくはそれ以上の支柱または脚部を含みうる。上部105は熱偏向器にロックまたはスナップ留めされてよい。代替的に、
図4Cに示すように、キャップ402を取り外し可能な脚部104の上部105にスナップ留めまたはロックして、取り外し可能な脚部104を熱偏向器102に固定することもできる。キャップ402は、隆起リング138の曲線に合わせて湾曲し、熱偏向器102の隆起リング138と面一になるようにしてもよい。キャップ402は取り外し可能な脚部104の上部105にスナップ留めまたはロックされる。取り外し可能な脚部104の底部107は、取り外し可能な脚部104が熱偏向器102に設置されているとき、熱偏向器102の足場となる。底部107は、地面、接続リング114、または熱偏向器102を支持するその他の平らな面に接触する。取り外し可能な脚部104が熱偏向器102に設置されると、上部支持部404は熱偏向器102に接続する。
【0035】
図4Dおよび
図4Eは、さらに隆起リング138の断面を示しており、隆起リング138が、外側垂直部分410と、上部水平部分412と、傾斜した内側部分414とを有することが示されている。外側垂直部分410と上部水平部分412により、熱偏向器102は上述したようにハブ150の上部154に載置することができる。傾斜した内側部分414は、取り外し可能な脚部104の上部部分105を受けるための接続点122を含む。リブ付き機構138の把持機構416が設置時および設置されている間、取り外し可能な脚部104の上部支持部404を受ける。把持機構416はリングの湾曲部分であってもよく、当該リングの湾曲部分は脚部が接続できるようになっている。
【0036】
図5A~
図5Cおよび
図6A~
図6Cは、取り外し可能な脚部104を熱偏向器102に挿入し、キャップ402を用いて取り外し可能な脚部104を熱偏向器102に固定すること示している。このプロセスは、
図5Aにおいて、取り外し可能な脚部104および熱偏向器102により開始する。取り外し可能な脚部104の底部107は、熱偏向器102の中心部から離れるように傾斜しており、取り外し可能な脚部104の上部105は熱偏向器102の中心部に向かって傾斜している。取り外し可能な脚部104は、接続点122、および熱偏向器102の下側にある把持機構416に向かって、具体的にはリブ付き機構138近くに移動される。
図5Bでは、取り外し可能な脚部104の上部支持部404が把持機構416と係合し、取り外し可能な脚部104が把持機構416を中心に枢動できるようになる。これにより、取り外し可能な脚部104の上部105が接続点122に近接して配置される。次いで、
図5Bに示すように、取り外し可能な脚部104が時計回りに回転され、
図6Aに示すように、取り外し可能な脚部104の上部105が熱偏向器102の接続点122を通って延びるようになっている。上部支持部404は、取り外し可能な脚部104の回転中、把持機構416との接触を維持し、設置時に取り外し可能な脚部104が落下したり過度に回転したりしないことを確実にする。
図5Cに示すように、その時点で取り外し可能な脚部104は熱偏向器102内の所定の位置に配置される。熱偏向器102に取り付けられる取り外し可能な脚部104のそれぞれに対して同様のプロセスが繰り返される。この時点で、熱偏向器102は取り外し可能な脚部104を用いて立てることができる。
【0037】
設置プロセスは
図6Aに続き、ここでキャップ402が取り外し可能な脚部104の上部105の上に置かれる。キャップ402を上部105の上に置いた後、キャップ402は
図6Bに示すように熱偏向器102の中心部に向かってスライドするキャップ402を上部105の上でスライドさせると、キャップ402が取り外し可能な脚部104の上部105に係合し、取り外し可能な脚部104が接続点122から回転して外れ熱偏向器102から落ちるのを防ぐ。
図6Cは、取り外し可能な脚部104が熱偏向器102に完全に設置されているところを示している。残りの取り外し可能な脚部104のそれぞれに対して同じプロセスが繰り返される。
【0038】
図7は例示的な熱偏向器の底面図を示す。熱偏向器102は、外側部分130と、中間部分132と、内側部分134とを含む。外側部分130の外縁部は外縁部160の折り目を含む。リブ付き機構136は熱偏向器102の下から見ることができる。さらに、把持機構416は熱偏向器102の下から見ることができる。中間部分132は上述したように、隆起リング138と、複数の孔140とを含む。内側部分134は円錐形状の頂点に孔142を含む。
【0039】
本明細書で説明した例および実施形態は様々な変形が可能である。例えば、焚き火台、熱偏向器、取り外し可能な脚部、ハブ、またはその他の構成要素は、より大きな重量を支えるためにより重いゲージの材料で作ることも、より軽量で持ち運びやすくするために軽いゲージの材料で作ることもできる。熱偏向器は様々なサイズおよび/または様々な曲率で作ることができる。空隙は、焚き火台を通る空気の流れを最適化するため、焚き火台の重量や容積を最小限に抑えるため、またはその他の理由により、本明細書に示されているよりも大きくしたり小さくしたりすることができる。異なる構成要素の相対的な長さ、幅、半径は、本明細書で示すものと異ならせることができる。焚き火台、熱偏向器、取り外し可能な脚部、ハブ、その他の構成要素は、鋳造、鍛造、焼結、フライス加工、3D印刷などの様々なプロセスで作ることができる。それらは様々な金属、またはセラミックなどの非金属材料で作ることができる。焚き火台の縁部は円形でなくてもよく、楕円形、長方形、三角形、ひし形などの形状を含み得る。本明細書で説明する技術は、薪、木材チップまたはペレット、廃木材、紙、段ボール、石炭、およびその他の可燃性材料を燃焼させるのに用いうる。例えば、ランプ、ストーブ、焚き火台、暖炉、炉、鍛冶場、ボイラー、およびその他の燃焼ヒーターなどに用いうる。いくつかの実施形態において、焚き火台、熱偏向器、取り外し可能な脚部、ハブ、またはその他の構成要素は、本明細書に記載のような構造を集合的に形成する複数の部品から構成されていてもよい。
【0040】
本明細書で説明する本技術の実施形態を構成する論理動作は、動作、工程、オブジェクト、要素、構成要素、またはモジュールなどとして、様々に言及されている。さらに、明示的に主張されていない限り、または請求項の文言によって特定の順序が本質的に必要とされていない限り、これらは任意の順序で起こりまたは実行できることを理解されたい。
【0041】
図A~
図Kを含む付属書類がここに添付されている。具体的には、いくつかの実施形態において、本出願の1若しくはそれ以上の実施形態が付属書類に記載および図示されているように全体的または部分的に提供されており、それは本出願の一部を形成する。さらに、
図A~
図Kは、本米国実用新案出願の優先権を主張して将来出願されるあらゆる米国意匠出願または非米国意匠出願に対する追加的なサポートを提供する。より具体的には、付属書類において:
図Aは、第1の実施形態における焚き火台用装置の新規な独創的設計の上面斜視図である;
図Bは、第1の実施形態の上面図である;
図Cは、第1の実施形態の底面図である;
図Dは、第1の実施形態の正面図である;
図Eは、第1の実施形態の背面図である;
図Fは、第1の実施形態の左側面図である;
図Gは、第1の実施形態の右側面図であり;
図Hは、第1の実施形態の底面斜視図である。
図Iは、第2の実施形態における焚き火台用装置の新規な独創的設計の上面斜視図であり、該第2の実施形態は、
図Iに示されるように不定の直径を有することを除いて第1の実施形態と同一である。
図Jは、
図Dに類似するが、追加の破線を有する図である。
図Kは、
図Dに類似するが、追加の破線を有する図である。
いくつかの実施形態において、付属書類に記載および図示されている実施形態の1若しくはそれ以上が、上記に記載され
図1~
図16の1若しくはそれ以上に図示されている1若しくはそれ以上の実施形態、付属書類に記載および図示されている1若しくはそれ以上の他の実施形態、あるいはそれらの任意の組み合わせと全体的にまたは部分的に組み合わされる。
【0042】
全ての方向の参照、例えば上部、下部、内側、外側、上向き、下向き、左、右、横方向、前、後、上、底、上、下、垂直、水平、時計回り、反時計回り、近位、遠位などは、請求されている主題に対する読者の理解を助けるための識別目的にのみ使用され、特に火格子、灰受け皿、または焚き火台の位置、配向、または使用に関して限定を生じさせるものではない。例えば、取り付けられた、連結された、接続された、および結合されたなどの接続についての言及は、広く解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合間の中間部材および要素間の相対的な動きを含み得る。したがって、接続についての言及は、必ずしも2つの要素が直接的に接続され互いに固定された関係にあることを意味するわけではない。「または」という用語は、「排他的または」ではなく「および/または」を意味すると解釈されるべきである。特許請求の範囲に別段の記載がない限り、記載された値は例示としてのみ解釈されるべきであり、限定的なものとして解釈されるべきではない。
【0043】
上記の明細、実施例、およびデータは、請求項に定義される火格子、灰受け皿、および焚き火台の例示的な実施形態の構成および使用の十分な説明を提供するものである。特許請求の範囲に記載された主題の様々な実施形態が、ある程度の詳細を伴って、または1若しくはそれ以上の個々の実施形態を参照して上記に説明されているが、当業者であれば、請求されている主題の主旨または範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対して多くの変更を加えることができるであろう。さらに他の実施形態も企図される。上記の説明に含まれ、添付の図面に示される全て事項は、特定の実施形態を例示するものとしてのみ解釈され、限定されるものではないことが意図されている。詳細または構成の変更は、以下の特許請求の範囲に定義される主題の基本要素から逸脱することなく行うことができる。
【国際調査報告】