(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】インプラントライブラリー管理方法、インプラントシミュレーション方法、そして、それを具現するための装置
(51)【国際特許分類】
A61C 8/00 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
A61C8/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529999
(86)(22)【出願日】2023-01-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 KR2023000417
(87)【国際公開番号】W WO2023136577
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0005242
(32)【優先日】2022-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517128064
【氏名又は名称】オステムインプラント カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】OSSTEMIMPLANT CO., LTD
【住所又は居所原語表記】(Magok-dong) 3, Magokjungang 12-ro Gangseo-gu Seoul 07789 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】チョ,サン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン ムン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,キュ オク
【テーマコード(参考)】
4C159
【Fターム(参考)】
4C159AA51
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるコンピューティング装置によって行われる方法は、インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIに対するユーザ入力を通じてインプラント構造物のスペック情報を受信する段階;受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いて、インプラント構造物の3Dモデルを生成する段階;及び生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する段階;を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティング装置によって行われる方法において、
インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIに対するユーザ入力を通じて前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階と、
前記受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いて、前記インプラント構造物の3Dモデルを生成する段階と、
前記生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する段階と、
を含む、インプラントライブラリー管理方法。
【請求項2】
前記インプラント構造物は、インプラントを含み、
前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、
前記インプラントの最上端直径及び長さを入力するユーザ入力を受信する段階を含む、請求項1に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項3】
前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、
前記インプラントをテーパ状に生成するために、前記インプラントの最下端直径を入力するユーザ入力を受信する段階をさらに含む、請求項2に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項4】
前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、
前記インプラントが外側結合タイプである場合、上端に突出した六角状のヘクスの高さを入力するユーザ入力を受信する段階をさらに含む、請求項2に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項5】
前記インプラント構造物は、アバットメントを含み、
前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、
前記アバットメントの基準直径、前記基準直径の高さから最上端までの長さ、前記基準直径の高さから最下端までの長さ、及び軸面傾斜角度を入力するユーザ入力を受信する段階を含む、請求項1に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項6】
前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、
前記基準直径の高さから最下端までの長さを入力する代わりに、前記アバットメントの下端に結合されるジンジバル傾斜角度を入力するユーザ入力を受信する段階を含む、請求項5に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項7】
前記アバットメントの下端に結合されるジンジバル傾斜角度を入力するユーザ入力を受信する段階は、
前記インプラントの最上端円形の最外側と前記アバットメントの直径の最外側とを連結する円錐台状の角度の入力を受信する段階を含む、請求項6に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項8】
前記入力されるジンジバル傾斜角度によって、前記アバットメントの直径領域の位置が変更されれば、報知情報を表示する段階をさらに含む、請求項6に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項9】
前記入力されるジンジバル傾斜角度によって、前記アバットメントの直径領域は、歯茎の最上端と同じ高さに位置する歯肉同等マージン、前記歯茎の最上端よりも高く位置する歯肉縁上マージン、及び前記歯茎の最上端よりも低く位置する歯肉縁下マージンのうち何れか1つの状態に変更される段階をさらに含む、請求項6に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項10】
前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、
前記アバットメントを左右側が非対称である形態に生成するために、アバットメント角度とアバットメント傾斜角度とを入力するユーザ入力を受信する段階をさらに含む、請求項5に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項11】
前記生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する段階は、
既保存されているインプラントライブラリーに前記インプラント構造物のスペック情報及び前記3Dモデルを登録する段階と、
前記登録されたインプラント構造物のスペック情報及び前記3Dモデルを前記インプラントライブラリーのリスト上に表示する段階と、
を含む、請求項1に記載のインプラントライブラリー管理方法。
【請求項12】
1つ以上のプロセッサと、
外部装置と通信する通信インターフェースと、
前記プロセッサによって行われるコンピュータプログラムをロードするメモリと、
前記コンピュータプログラムを保存するストレージと、を含むが、
前記コンピュータプログラムは、
インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIに対するユーザ入力を通じて前記インプラント構造物のスペック情報を受信する動作と、
前記受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いて、前記インプラント構造物の3Dモデルを生成する動作と、
前記生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する動作を行うためのインストラクションと、
を含む、インプラントシミュレーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インプラントライブラリー管理方法、そして、それを具現するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療画像ソフトウェアまたはインプラントガイドデザインソフトウェアを用いてインプラント手術計画及び診断時に、患者の口腔内部を撮影したCT画像またはパノラミック(panoramic)画像にクラウン(crown)状とインプラント(implant)(フィクスチャー(fixture)と同じ用語)、アバットメント(abutment)などのインプラント構造物のライブラリーをローディングして画像に配置する作業が行われる。
【0003】
インプラント構造物のライブラリーは、知られたインプラント構造物のスペック情報と、例えば、STLフォーマットの3Dモデルデータを保存したライブラリーと、である。インプラントとアバットメントとの場合、製造社別にライブラリーを別途に構築する作業が必要であり、このために、各製造社からインプラント構造物のスペック情報及び3Dモデルデータを提供されなければならない。
【0004】
また、新規なインプラント製品が販売されれば、これに合わせてソフトウェアのライブラリーをアップデートしなければならないが、インプラント製造社から新規な製品についてのスペック情報と3Dモデルデータとを適時に提供されることができなければ、ソフトウェアユーザに新規な製品を利用したシミュレーション機能を提供することが難しくなる。
【0005】
したがって、ソフトウェアのライブラリーで提供しないインプラントに対する手術計画及び診断を行うユーザは、実際のインプラント構造物のスペックを用いてインプラントシミュレーションの進行に限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェアにおいて、ライブラリーで3Dモデルが提供されていないインプラント構造物に対して3Dモデルを生成及び登録できるようにインプラントライブラリーを管理するインプラントライブラリー管理方法、そして、それを具現するための装置を提供するところにある。
【0007】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェアにおいて、3Dモデルが提供されていないインプラント及びアバットメントに関して、そのスペック情報を用いてインプラント及びアバットメントの3Dモデルを提供することができるインプラントライブラリー管理方法、そして、それを具現するための装置を提供するところにある。
【0008】
本発明が解決しようとするさらに他の技術的課題は、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェアにおいて、多様なタイプのインプラント及びアバットメントに対してインプラントライブラリーを効果的に管理できるように便利なユーザインターフェースを提供することができるインプラントライブラリー管理方法、そして、それを具現するための装置を提供するところにある。
【0009】
本発明の技術的課題は、前述した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記技術的課題を解決するための、本発明の一実施形態によるコンピューティング装置によって行われる方法は、インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUI(Graphic User Interface)に対するユーザ入力を通じて前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階;前記受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いて、前記インプラント構造物の3Dモデルを生成する段階;及び前記生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する段階;を含む。
【0011】
一実施形態として、前記インプラント構造物は、インプラントを含み、前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、前記インプラントの最上端直径及び長さを入力するユーザ入力を受信する段階を含みうる。
【0012】
一実施形態として、前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、前記インプラントをテーパ(tapered)状に生成するために、前記インプラントの最下端直径を入力するユーザ入力を受信する段階をさらに含みうる。
【0013】
一実施形態として、前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、前記インプラントが外側結合(external jointまたはbutt joint)タイプである場合、上端に突出した六角状のヘクス(hex)の高さを入力するユーザ入力を受信する段階をさらに含みうる。
【0014】
一実施形態として、前記インプラント構造物は、アバットメントを含み、前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、前記アバットメントの基準直径(diameter)、前記基準直径の高さから最上端までの長さ、前記基準直径の高さから最下端までの長さ、及び軸面傾斜角度(Angle)を入力するユーザ入力を受信する段階を含みうる。
【0015】
一実施形態として、前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、前記基準直径の高さから最下端までの長さを入力する代わりに、前記アバットメントの下端に結合されるジンジバル傾斜角度(Gingival angle)を入力するユーザ入力を受信する段階を含みうる。
【0016】
一実施形態として、前記アバットメントの下端に結合されるジンジバル傾斜角度を入力するユーザ入力を受信する段階は、前記インプラントの最上端円形の最外側と前記アバットメントの直径の最外側とを連結する円錐台状の角度の入力を受信する段階を含みうる。
【0017】
一実施形態として、前記入力されるジンジバル傾斜角度によって、前記アバットメントの直径領域の位置が変更されれば、報知情報を表示する段階をさらに含みうる。
【0018】
一実施形態として、前記入力されるジンジバル傾斜角度によって、前記アバットメントの直径領域は、歯茎の最上端と同じ高さに位置する歯肉同等マージン、前記歯茎の最上端よりも高く位置する歯肉縁上マージン、及び前記歯茎の最上端よりも低く位置する歯肉縁下マージンのうち何れか1つの状態に変更される段階をさらに含みうる。
【0019】
一実施形態として、前記インプラント構造物のスペック情報を受信する段階は、前記アバットメントを左右側が非対称である形態に生成するために、アバットメント角度(Abutment angle)とアバットメント傾斜角度(Angle of inclination)とを入力するユーザ入力を受信する段階をさらに含みうる。
【0020】
一実施形態として、前記生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する段階は、既保存されているインプラントライブラリーに前記インプラント構造物のスペック情報及び前記3Dモデルを登録する段階;及び前記登録されたインプラント構造物のスペック情報及び前記3Dモデルを前記インプラントライブラリーのリスト上に表示する段階;を含みうる。
【0021】
前記技術的課題を解決するための、本発明の一実施形態によるインプラントシミュレーション装置は、1つ以上のプロセッサ;外部装置と通信する通信インターフェース;前記プロセッサによって行われるコンピュータプログラムをロード(load)するメモリ;及び前記コンピュータプログラムを保存するストレージ;を含むが、前記コンピュータプログラムは、インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIに対するユーザ入力を通じて前記インプラント構造物のスペック情報を受信する動作;前記受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いて、前記インプラント構造物の3Dモデルを生成する動作;及び前記生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する動作を行うためのインストラクション;を含む。
【発明の効果】
【0022】
前記のように、本発明によれば、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェアにおいて、ライブラリーで3Dモデルが提供されていないインプラント構造物に対してスペック情報を用いて3Dモデルを生成及び登録することができ、それを通じてインプラントシミュレーションに活用することができる。
【0023】
また、本発明によれば、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェアにおいて、多様なタイプのインプラント及びアバットメントに対してインプラントライブラリーを効果的に管理できるように便利なユーザインターフェースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態によるシステム構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるインプラントシミュレーション装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の他の実施形態によるインプラントシミュレーション方法を説明するフローチャートである。
【
図4】本発明の他の実施形態によるインプラントシミュレーション方法を説明するフローチャートである。
【
図5】本発明の幾つかの実施形態によるインプラントライブラリー表示画面の例である。
【
図6】本発明の幾つかの実施形態による内側結合タイプのカスタムインプラントのライブラリー登録のための情報を入力する画面の例である。
【
図7】本発明の幾つかの実施形態によるテーパ状のカスタムインプラント生成のための情報を入力する画面の例である。
【
図8】本発明の幾つかの実施形態による外側結合タイプのカスタムインプラント生成のための情報を入力する画面の例である。
【
図9】本発明の幾つかの実施形態による内側結合タイプのカスタムアバットメント生成のための情報を入力する画面の例である。
【
図10】本発明の幾つかの実施形態によるジンジバル傾斜角度によってアバットメントの直径からインプラント最上端までの長さが変更されるか、設定されたアバットメントの直径からインプラント最上端までの長さを変更した時、ジンジバル傾斜角度が変更される例である。
【
図11】本発明の幾つかの実施形態によるアバットメントマージンの種類を示す例である。
【
図12】本発明の幾つかの実施形態による外側結合タイプのカスタムアバットメント生成のための情報を入力する画面の例である。
【
図13】本発明の幾つかの実施形態による左右が非対称である形態のカスタムアバットメント生成のための情報を入力する画面の例である。
【
図14】本発明の幾つかの実施形態によってカスタムインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに登録する画面の例である。
【
図15】本発明の幾つかの実施形態によってインプラント構造物のレンダリングイメージを提供する画面の例である。
【
図16】本発明の幾つかの実施形態による方法を具現することができる例示的なコンピューティング装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して、本開示の望ましい実施形態を詳しく説明する。本開示の利点及び特徴、そして、それらを果たす方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると、明確になるであろう。しかし、本開示の技術的思想は、以下の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態として具現可能であり、単に、以下の実施形態は、本開示の技術的思想を完全にし、当業者に本開示の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本開示の技術的思想は、請求項の範疇によって定義される。
【0026】
各図面の構成要素に参照符号を付け加えるに当って、同一構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同じ符号を有させるという点に留意しなければならない。また、本開示を説明するに当って、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が、本開示の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0027】
他の定義がなければ、本明細書で使われるあらゆる用語(技術及び科学的用語を含む)は、当業者に共通して理解される意味として使われる。また、一般的に使われる辞書に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に、または過度に解釈されない。本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するものであり、本開示を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文言で特に言及しない限り、複数形も含む。
【0028】
明細書で使われる「含む。(comprises)」及び/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作及び/または素子は1つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除するものではない。
【0029】
以下、本開示の幾つかの実施形態について添付図面によって詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態によるシステム構成図である。
図1を参照すれば、本発明の実施形態によるインプラントシミュレーション装置1は、ユーザ端末10からユーザ入力によるカスタムインプラント構造物のスペック情報を受信し、カスタムインプラント構造物の3Dモデルを生成し、該生成された仮想インプラントのスペック情報及び3Dモデルをインプラントライブラリーに登録してインプラントライブラリーを更新するためのインターフェースを提供する。カスタムインプラント構造物のスペック情報は、インプラントの形状要素に関するパラメータを含みうる。
【0031】
インプラントシミュレーション装置1は、外部装置(図示せず)から受信されるか、装置内に保存された患者のCT画像及びパノラミック画像を用いてインプラントの手術計画及びシミュレーションを行うためのインターフェース画面を提供する。
【0032】
インプラントシミュレーション装置1は、インプラントシミュレーションを遂行時に、患者に適用するインプラント構造物のライブラリーをローディングし、ライブラリーに登録されている個別3DモデルをCT画像またはパノラミック画像に配置することができる。
【0033】
インプラントシミュレーション装置1は、インプラント構造物に対してライブラリーに3Dモデルが保存されていない場合、カスタムインプラント構造物のスペック情報を入力され、それから3Dモデルを生成し、カスタムインプラント構造物をインプラントライブラリーに登録することができるGUI画面を提供することができる。
【0034】
インプラントシミュレーション装置1は、ユーザ端末10からGUIに対するユーザ入力を通じてカスタムインプラント構造物のスペックに関する情報を受信する。カスタムインプラント構造物は、例えば、インプラントまたはアバットメントである。
【0035】
インプラントシミュレーション装置1は、受信されたカスタムインプラント構造物のスペック情報を用いてカスタムインプラント構造物の3Dモデルを生成し、該生成されたカスタムインプラント構造物の3Dモデルとスペック情報とをインプラントライブラリーに保存する。
【0036】
前記のような本発明のシステム構成によって、ライブラリーに登録されていないインプラント構造物に関してユーザから入力されたスペック情報を用いてカスタムインプラント構造物の3Dモデルを生成し、それをライブラリーに登録することにより、カスタムインプラント構造物の3Dモデルをインプラントシミュレーションに活用することができる。
【0037】
図2は、本発明の一実施形態によるインプラントシミュレーション装置の構成を示すブロック図である。
【0038】
本発明の実施形態によるインプラントシミュレーション装置1は、通信部13、保存部14、及びプロセッサ11を含み、通信部13を通じてユーザ端末10及び外部装置(図示せず)と連結される。
【0039】
ここで、ユーザ端末10は、端末に設けられるソフトウェアを用いてインプラントシミュレーションを遂行しようとするユーザまたは手術者の端末機であって、例えば、PC、ノート型パソコン、タブレット、スマートフォンなどとして具現可能である。外部装置(図示せず)は、患者の口腔を撮影したCT画像及びパノラミック画像を保存して管理する装置であって、例えば、サーバまたはPCのようなコンピューティング装置として具現可能である。
【0040】
インプラントシミュレーション装置1は、ユーザ端末10からの要請に応じて3Dモデルのライブラリー登録及びインプラントシミュレーションのための一連の動作を行えるインターフェースを提供する装置であって、例えば、サーバまたはPCのようなコンピューティング装置として具現可能である。
【0041】
通信部13は、ユーザ端末10、及び外部装置(図示せず)と有線または無線通信方式を用いて通信する。通信部13は、イーサネット(Ethernet)のような有線通信方式でユーザ端末10、及び外部装置(図示せず)と通信するか、Wi-Fiまたはブルートゥース(Bluetooth)のような無線通信方式で通信することができる。通信部13が通信する方式は、これに限定されず、他の通信方式を用いて通信しても良い。
【0042】
保存部14は、ユーザ端末10の要請に応じて行われるインプラントシミュレーションと関連したデータを保存し、多様な製造社によって提供される複数のインプラント構造物のそれぞれのスペック情報及び3Dモデルをライブラリーに保存することができる。
【0043】
また、保存部14は、製造社から3Dモデルが提供されていないカスタムインプラント構造物に対して、ユーザ端末10を通じて入力されたカスタムインプラント構造物のスペック情報に基づいて3Dモデルを生成し、カスタムインプラント構造物のスペック情報及び3Dモデルをインプラントライブラリーに保存することができる。
【0044】
プロセッサ11は、GUI生成モジュール12を含み、それ以外にインプラント構造物の3Dモデル生成のための追加的なモジュールをさらに含みうる。
【0045】
プロセッサ11は、ユーザ端末10からインプラントシミュレーションのための要請を受信し、ユーザ端末10の要請に応じてシミュレーション動作を行う。
【0046】
プロセッサ11は、インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIをユーザ端末10に提供し、GUIに対するユーザ入力を通じてインプラント構造物のスペック情報を受信する。この際、インプラント構造物は、製造社から3Dモデルが提供されていない新規なインプラント製品または製品がアップグレードされながらライブラリーにアップデートされていないインプラント製品であって、例えば、インプラント及びアバットメントのうち少なくとも1つを含みうる。
【0047】
プロセッサ11は、受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いてインプラント構造物の3Dモデルを生成し、該生成されたインプラント構造物のスペック情報と3Dモデルを、例えば、STLフォーマットで保存部14のインプラントライブラリーに保存する。
【0048】
GUI生成モジュール12は、インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIを提供する。
【0049】
GUI生成モジュール12は、インプラント構造物がインプラントである場合、インプラントの最上端直径、長さ、インプラントの最下端直径、ヘクスの高さなどのスペック情報を入力することができる入力画面を提供することができる。
【0050】
また、GUI生成モジュール12は、インプラント構造物がアバットメントである場合、アバットメントの基準直径、基準直径の高さから最上端までの長さ、基準直径のノブイウロブト最下端までの長さ、軸面傾斜角度、ジンジバル傾斜角度などのスペック情報を入力することができる入力画面を提供することができる。
【0051】
前記のように、本発明の実施形態によるインプラントシミュレーション装置1によれば、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェア上で、3Dモデルが提供されていないインプラント及びアバットメントのスペック情報のみを用いてカスタムインプラント及びアバットメントの3Dモデルを生成し、それを用いてインプラントシミュレーションを行うことができる。
【0052】
図3及び
図4は、本発明の他の実施形態によるインプラントシミュレーション方法を説明するフローチャートである。
【0053】
本発明の実施形態によるインプラントシミュレーション方法は、
図16のコンピューティング装置100によって実行可能であり、例えば、インプラントシミュレーション装置1によって実行可能である。本実施形態による方法を実行する前記コンピューティング装置100は、応用プログラム実行環境を備えたコンピューティング装置である。本発明の実施形態による方法に含まれる一部動作の遂行主体に係わる記載が省略され、そのような場合、その主体は、前記コンピューティング装置100であるということを留意する。
【0054】
図3を参照すれば、まず、動作S31で、インプラントシミュレーション装置1は、インプラント構造物のスペック情報を入力することができるGUIを提供し、GUIに対するユーザ入力を通じて前記インプラント構造物のスペック情報を受信する。インプラント構造物は、例えば、インプラントまたはアバットメントである。
【0055】
一実施形態として、
図4を参照すれば、動作S31は、インプラントの最上端直径及び長さを入力するユーザ入力を受信する動作S311と、アバットメントの基準直径、基準直径の高さから最上端までの長さ、基準直径の高さから最下端までの長さ、及び軸面傾斜角度を入力するユーザ入力を受信する動作S312と、を含みうる。この際、動作S311及び動作S312はいずれも行われるか、2つのうち、1つの動作のみが行われることもある。
【0056】
一実施形態として、動作S311は、インプラントを下端に行くほど細くなるテーパ状に生成するために、インプラントの最下端直径を入力するユーザ入力を受信する動作をさらに含みうる。
【0057】
一実施形態として、動作S311は、インプラントが上端の外側にアバットメントを挿設することができる外側結合タイプである場合、上端に突出した六角状のヘクスの高さを入力するユーザ入力を受信する動作をさらに含みうる。
【0058】
一実施形態として、動作S312は、アバットメントの基準直径の高さから最下端までの長さを入力する代わりに、アバットメントの下端に結合されるジンジバル傾斜角度を入力するユーザ入力を受信する動作を含みうる。この際、ジンジバル傾斜角度は、インプラントの最上端円形の最外側とアバットメントの直径の最外側とを連結する円錐台状の角度で決定される。
【0059】
動作S312において、入力されるジンジバル傾斜角度によって、アバットメントの直径領域の位置が変更されれば、報知情報を表示する動作をさらに含みうる。この際、入力されるジンジバル傾斜角度によって、アバットメントの直径領域は、歯茎の最上端と同じ高さに位置する歯肉同等マージン、歯茎の最上端よりも高く位置する歯肉縁上マージン、及び前記歯茎の最上端よりも低く位置する歯肉縁下マージンのうち何れか1つの状態に変更されうる。
【0060】
一実施形態として、動作S312は、アバットメントを左右側が非対称である形態に生成するために、アバットメント角度とアバットメント傾斜角度とを入力するユーザ入力を受信する動作をさらに含みうる。
【0061】
次いで、動作S32で、インプラントシミュレーション装置1は、受信されたインプラント構造物のスペック情報を用いてインプラント構造物の3Dモデルを生成する。
【0062】
動作S33で、インプラントシミュレーション装置1は、生成されたインプラント構造物の3Dモデルをインプラントライブラリーに保存する。この際、動作S33は、既保存されているインプラントライブラリーにインプラント構造物のスペック情報及び前記3Dモデルを登録する動作、及び登録されたインプラント構造物のスペック情報及び3Dモデルをインプラントライブラリーのリスト上に表示する動作を含みうる。
【0063】
最後に、動作S34で、インプラントシミュレーション装置1は、動作S33で登録されたインプラント構造物のスペック情報及び3Dモデルを用いてインプラントシミュレーションを行う。
【0064】
前記のように、本発明の実施形態による方法によれば、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェアにおいて、ライブラリーに登録されていない多様なタイプのインプラント及びアバットメントに対する3Dモデルをライブラリーに登録できるように便利なユーザインターフェースを提供することができる。
【0065】
図5は、本発明の幾つかの実施形態によるインプラントライブラリー表示画面の例である。
図5を参照すれば、インプラントシミュレーション機能を提供するソフトウェア上で、インプラントライブラリーに登録されているインプラントまたはアバットメントを選択して手術計画を樹立することができる。インプラントライブラリーには、多様な製造社別のインプラント製品のスペック情報と共に、3Dモデルが保存されている。
【0066】
示された例において、インプラントライブラリーの表示画面には、複数のインプラントのそれぞれのスペック情報51と各インプラントに対応する3Dモデルのレンダリングイメージ52とを含むようにインプラントライブラリーのリストが表示される。同様に、インプラントライブラリー表示画面には、複数のアバットメントのそれぞれのスペック情報53と各アバットメントに対応するレンダリングイメージ54とを含むようにアバットメントライブラリーのリストが表示される。
【0067】
図6は、本発明の幾つかの実施形態による内側結合タイプのカスタムインプラント生成のための情報を入力する画面の例である。
図6を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、内側結合タイプのカスタムインプラントをライブラリーに登録するためのスペック情報を入力することができる入力画面60を提供する。
【0068】
示された例において、入力画面60は、インプラントの内側にアバットメントが挿設される内側結合(internal joint)タイプの場合、インプラントの最上端直径61とインプラントの長さ62とを入力することができるインターフェースを提供する。この際、インプラントの長さ62は、インプラントの最上端中心点とインプラントの最下端中心点とを連結する線の長さを基準とする。
【0069】
インプラントシミュレーション装置1は、入力画面60を通じて入力されるインプラントのスペック情報を用いてカスタムインプラントの3Dモデルを自動で生成することができる。また、インプラントのスペック情報及び3Dモデルをカスタムインプラントライブラリーに登録することができる。
【0070】
図7は、本発明の幾つかの実施形態によるテーパ状のカスタムインプラント登録のための情報を入力する画面の例である。
図7を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、テーパ状のカスタムインプラントをライブラリーに登録するためのスペック情報を入力することができる入力画面70を提供する。
【0071】
示された例において、入力画面70は、インプラントが下端に行くほど細くなるテーパ状である場合、インプラントの最上端直径71、インプラントの長さ72以外に、追加的にテーパの有無73、及びインプラントの最下端直径74を入力することができるインターフェースを提供する。但し、インプラントの最下端直径74は、インプラントの最上端直径71よりも大きな値を入力することができず、大きな値が入力される場合、ユーザが認知できるように警告文が表示されるか、入力欄に一定値以下に入力するように案内する文句が表示される。
【0072】
これにより、インプラントシミュレーション装置1は、入力画面70を通じて入力されるインプラントのスペック情報を用いてテーパ状のカスタムインプラントの3Dモデルを生成し、それをインプラントライブラリーに登録することができる。
【0073】
図8は、本発明の幾つかの実施形態による外側結合タイプのカスタムインプラント生成のための情報を入力する画面の例である。
図8を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、外側結合タイプのカスタムインプラントの3Dモデル生成のためのスペック情報を入力することができる入力画面1(80)または入力画面2(84)を提供する。
【0074】
示された例において、入力画面1(80)は、インプラントの外側にアバットメントが挿設される外側結合タイプの場合、インプラントの最上端直径81、インプラントの長さ82以外に、追加的にヘクスの高さ83を入力することができるインターフェースを提供する。ここで、ヘクスは、アバットメントとインプラントとの締結部に該当する構造であって、インプラントの内部ではない、インプラント最上端から外部に突出した構造を有する。
【0075】
一方、入力画面2(84)は、インプラントが外側結合タイプでありながら、下端に行くほど細くなるテーパ状である場合、インプラントの最上端直径81、インプラントの長さ82、ヘクスの高さ83以外に、追加的にテーパの有無85及びインプラントの最下端直径86を入力することができるインターフェースを提供する。
【0076】
これにより、インプラントシミュレーション装置1は、入力画面80、84を通じて入力されるインプラントのスペック情報を用いて外側結合タイプのカスタムインプラントの3Dモデルを生成し、それをインプラントライブラリーに登録することができる。
【0077】
図9は、本発明の幾つかの実施形態によるカスタムアバットメント生成のための情報を入力する画面の例である。
【0078】
図9を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、内側結合タイプのカスタムアバットメントの3Dモデル生成のためのスペック情報を入力することができる入力画面99を提供する。
【0079】
示された例において、入力画面99は、インプラントの内側にアバットメントが挿設される内側結合タイプの場合、アバットメントの基準直径91、基準直径の高さから最上端までの長さ92、軸面傾斜角度93、及び基準直径の高さから最下端までの長さ94を入力することができるインターフェースを提供する。
【0080】
一方、アバットメントの最下端直径は、ユーザが別途に入力せず、インプラントと当接する部分の直径で自動決定される。同様に、アバットメントの最上端直径も、ユーザが別途に入力せず、入力画面99から入力される基準直径の高さから最上端までの長さ92及び軸面傾斜角度93によって自動決定される。
【0081】
一実施形態として、入力画面99で基準直径の高さから最下端までの長さ94を入力する代わりに、アバットメントの下端に結合されるジンジバル傾斜角度95を入力するインターフェースを提供することができる。
【0082】
一実施形態として、入力画面99を通じて入力されるジンジバル傾斜角度95は、30°以上に制限される。例として、入力画面99でジンジバル傾斜角度95の入力欄に30未満の数値が入力されれば、30以上の値を入力しなければならないという警告文が出力される。
【0083】
前記のような実施形態によって、インプラントシミュレーション装置1は、入力画面99を通じて入力されるアバットメントのスペック情報を用いてカスタムアバットメントの3Dモデルを自動で生成することができる。また、アバットメントのスペック情報及び3Dモデルをアバットメントライブラリーに登録することができる。
【0084】
図10は、本発明の幾つかの実施形態によるジンジバル傾斜角度によってアバットメントの直径からインプラント最上端までの長さが変更されるか、設定されたアバットメントの直径からインプラント最上端までの長さを変更した時、ジンジバル傾斜角度が変更される例である。
図10を参照すれば、ジンジバル傾斜角度1011の入力値が変更されれば、それにより、直径から最下端までの長さ1012が自動で変更される。この際、入力されるジンジバル傾斜角度1011を保持するためにアバットメントの直径領域、すなわち、マージン領域の位置が変更されうる。
【0085】
具体的に、
図11の例において、入力されるジンジバル傾斜角度1011によって、アバットメントのマージン領域は、歯茎の最上端と同じ高さに位置する歯肉同等マージン113、歯茎の最上端よりも高く位置する歯肉縁上マージン112、及び歯茎の最上端よりも低く位置する歯肉縁下マージン111のうち何れか1つの状態に変更されうる。
【0086】
この際、入力されるジンジバル傾斜角度1011によってアバットメントのマージン領域の位置が変更されれば、それをユーザが確認できるように画面に案内文が表示される。
【0087】
図12は、本発明の幾つかの実施形態による外側結合タイプのカスタムアバットメント生成のための情報を入力する画面の例である。
図12を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、外側結合タイプのカスタムアバットメントの3Dモデル生成のためのスペック情報を入力することができる入力画面120を提供する。
【0088】
示された例において、入力画面120は、インプラントの外側にアバットメントが挿設される外側結合タイプの場合、アバットメントの基準直径121、基準直径の高さから最上端までの長さ122、軸面傾斜角度123、及び基準直径の高さから最下端までの長さ124を入力することができるインターフェースを提供する。この際、基準直径の高さから最下端までの長さ124の代わりに、ジンジバル傾斜角度125を入力することもできる。
【0089】
前記のように、インプラントシミュレーション装置1は、
図12の外側結合タイプや、
図9の内側結合タイプでカスタムアバットメントの3Dモデルを生成できるようにインターフェースを提供する。この際、外側結合タイプまたは内側結合タイプを選択できるようにタップ(tab)またはボタンのようなGUI項目を提供することができる。
【0090】
図13は、本発明の幾つかの実施形態による左右が非対称である形態のカスタムアバットメント生成のための情報を入力する画面の例である。
図13を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、内側結合タイプで左右が非対称である形態のカスタムアバットメントの3Dモデル生成のためのスペック情報を入力することができる入力画面1(130)または外側結合タイプで左右が非対称である形態のアバットメントライブラリー生成のための入力画面2(136)を提供する。このように、左右が非対称である形態のカスタムアバットメントは、インプラントとクラウンとの配置結果からアバットメントを利用した補償角度が大きく必要な場合、適用可能である。
【0091】
示された例において、入力画面1(130)は、インプラントの内側にアバットメントが挿設される内側結合タイプでありながらアバットメントの形態が左右非対称である場合であり、入力画面2(136)は、インプラントの外側アバットメントが挿設される外側結合タイプでありながらアバットメントの形態が左右非対称である場合である。示された例において、入力画面1(130)と入力画面2(136)は、アバットメントの基準直径131、基準直径の高さから最上端までの長さ132、基準直径の高さから最下端までの長さ133と共に、追加的にアバットメント角度134及びアバットメント傾斜角度135を入力することができるインターフェースを提供する。この際、アバットメント角度134は、アバットメント全体に対する補償角度であり、アバットメント傾斜角度135は、アバットメント角度134の反対側の補償角度に該当する。アバットメント角度134は、ユーザが直接数値を入力するか、インプラントの基準軸及びクラウンの基準軸の角度情報を用いてアバットメント全体に対するアバットメント角度をソフトウェアで計算してユーザに提供されても良い。
【0092】
図14は、本発明の幾つかの実施形態による仮想インプラントの3Dモデルをライブラリーに登録する画面の例である。
図14を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、GUIを通じてインプラントまたはアバットメントのスペック情報が入力されれば、入力されるスペック情報を用いて3Dモデルを自動で生成し、該生成された3Dモデルとスペック情報とをインプラントライブラリーに登録することができる。この際、インプラントまたはアバットメントのスペック情報を用いて生成された3Dモデルは、既に保存されている既製品のインプラントライブラリーに追加して保存されるか、別途に生成されたライブラリーに保存されうる。
【0093】
示された例において、既に構築されている既製品インプラントのライブラリー画面140で、活性化ボタン144を選択すれば、画面140の左側に多種の既製品インプラントのモデル別のスペック情報がリスト形態141に表示され、各モデルの例示的形状がレンダリングイメージ142で表示される。この際、画面140の右側には、選択されたモデルの詳細スペックと、それを修正することができる入力画面143と、が提供される。
【0094】
一方、ライブラリーに未登録インプラントを追加しようとする場合に、ライブラリーの画面145で活性化ボタン144を選択すれば、画面145の左側にユーザが入力して登録した多種のカスタムインプラントのモデル別のスペックがリスト形態146に表示され、各モデルの例示的形状がレンダリングイメージ147で表示される。この際、画面145の右側には、ユーザが登録したカスタムモデル別の詳細スペックと、それを修正することができる入力画面148と、が提供される。
【0095】
このように、インプラントシミュレーション装置1は、ソフトウェアに既保存された既製品インプラントのライブラリーリストとユーザ入力によって登録されたカスタムインプラントのライブラリーリストとを区分して表示することができる。
【0096】
図15は、本発明の幾つかの実施形態によるインプラント構造物の3Dモデルを生成するためのインターフェース画面の例である。
図15を参照すれば、インプラントシミュレーション装置1は、入力画面1(151)を通じて入力される内側結合タイプのインプラントのスペック情報を用いて3D形態または2D形態にカスタムインプラントをレンダリングして表示することができる。また、インプラントシミュレーション装置1は、入力画面2(152)を通じて入力される外側結合タイプのインプラントのスペック情報を用いて3D形態または2D形態にカスタムインプラントをレンダリングして表示することができる。
【0097】
また、インプラントシミュレーション装置1は、入力画面3(153)または入力画面4(154)を通じて入力される内側結合タイプまたは外側結合タイプのアバットメントのスペック情報を用いて3D形態または2D形態にカスタムアバットメントをレンダリングして表示することができる。
【0098】
前記のように生成される3D形態のカスタムインプラント及びカスタムアバットメントは、回転を通じて確認が可能であり、STLフォーマットの3Dモデルデータで保存することができる。
【0099】
図16は、本発明の幾つかの実施形態による方法を具現することができる例示的なコンピューティング装置のハードウェア構成図である。
図16に示したように、コンピューティング装置100は、1つ以上のプロセッサ101、バス107、ネットワークインターフェース102、プロセッサ101によって行われるコンピュータプログラム105をロードするメモリ103と、コンピュータプログラム105を保存するストレージ104と、を含みうる。但し、
図16には、本発明の実施形態と関連がある構成要素のみが示されている。したがって、当業者ならば、
図16に示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がさらに含まれるということが分かる。
【0100】
プロセッサ101は、コンピューティング装置100の各構成の全般的な動作を制御する。プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、または本発明の技術分野によく知られた任意の形態のプロセッサのうち少なくとも1つを含んで構成することができる。また、プロセッサ101は、本発明の多様な実施形態による方法/動作を実行するための少なくとも1つのアプリケーションまたはプログラムに対する演算を行うことができる。コンピューティング装置100は、1つ以上のプロセッサを備えることができる。
【0101】
メモリ103は、各種のデータ、命令及び/または情報を保存する。メモリ103は、本発明の多様な実施形態による方法/動作を実行するためにストレージ104から1つ以上のプログラム105をロードすることができる。例えば、コンピュータプログラム105がメモリ103にロードされれば、ロジック(または、モジュール)がメモリ103上に具現可能である。メモリ103の例示は、RAMになるが、これに限定されるものではない。
【0102】
バス107は、コンピューティング装置100の構成要素間の通信機能を提供する。バス107は、アドレスバス(Address Bus)、データバス(Data Bus)及び制御バス(Control Bus)など多様な形態のバスとして具現可能である。
【0103】
ネットワークインターフェース102は、コンピューティング装置100の有線または無線インターネット通信を支援する。ネットワークインターフェース102は、インターネット通信以外の多様な通信方式を支援することもできる。このために、ネットワークインターフェース102は、本発明の技術分野によく知られた通信モジュールを含んで構成することができる。
【0104】
ストレージ104は、1つ以上のコンピュータプログラム105を非臨時的に保存することができる。ストレージ104は、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ、ハードディスク、着脱型ディスク、または本発明が属する技術分野でよく知られた任意の形態のコンピュータで読み取り可能な記録媒体を含んで構成することができる。
【0105】
コンピュータプログラム105は、本発明の多様な実施形態による方法/動作が具現された1つ以上のインストラクション(instructions)を含みうる。コンピュータプログラム105がメモリ103にロードされれば、プロセッサ101は、前記1つ以上のインストラクションを実行させることにより、本発明の多様な実施形態による方法/動作を行うことができる。
【0106】
以上、
図1ないし
図16を参照して、本発明の多様な実施形態及びその実施形態による効果を言及した。本発明の技術的思想による効果は、前述した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【0107】
前述した本発明の技術的思想は、コンピュータで読み取り可能な媒体上にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現可能である。前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、例えば、移動型記録媒体(CD、DVD、ブルーレイディスク、USB記憶装置、移動式ハードディスク)であるか、固定式記録媒体(ROM、RAM、コンピュータ具備型ハードディスク)である。前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録された前記コンピュータプログラムは、インターネットなどのネットワークを通じて他のコンピューティング装置に伝送されて、前記他のコンピューティング装置に設けられ、これにより、前記他のコンピューティング装置で使われる。
【0108】
以上、本発明の実施形態を構成するあらゆる構成要素が1つに結合されるか、結合されて動作すると説明されたとして、本発明の技術的思想が、必ずしもこのような実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的範囲内であれば、そのあらゆる構成要素が1つ以上に選択的に結合して動作しても良い。
【0109】
図面で動作が特定の順序で示されているが、必ずしも動作が示された特定の順序で、または順次的な順序で実行されなければならないか、またはあらゆる示された動作が実行されて初めて、所望の結果が得られると理解されてはならない。特定の状況では、マルチタスキング及び並列処理が有利であり得る。しかも、前述した実施形態で多様な構成の分離は、そのような分離が必ずしも必要であると理解されてはならず、説明されたプログラムコンポーネント及びシステムは、一般的に単一ソフトウェア製品に共に統合されるか、多数のソフトウェア製品にパッケージされうるということを理解しなければならない。
【0110】
以上、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、当業者は、その技術的思想や必須的な特徴を変更せずとも、本発明が他の具体的な形態にも実施可能であることを理解することができる。したがって、前述した実施形態は、あらゆる面で例示的なものであり、限定的ではないということを理解せねばならない。本発明の保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるあらゆる技術思想は、本発明によって定義される技術的思想の権利範囲に含まれていると解釈されねばならない。
【国際調査報告】