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特表2024-543153旋回エレメントを定置の支持体に対して相対的に可動に支持するための金具
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】旋回エレメントを定置の支持体に対して相対的に可動に支持するための金具
(51)【国際特許分類】
   E05D 7/04 20060101AFI20241112BHJP
   E05D 3/14 20060101ALI20241112BHJP
   E05D 7/12 20060101ALI20241112BHJP
   E05F 1/12 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
E05D7/04
E05D3/14 A
E05D7/12 D
E05F1/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531295
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 AT2022060353
(87)【国際公開番号】W WO2023092159
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】A50949/2021
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597140501
【氏名又は名称】ユリウス ブルーム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Julius Blum GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 1, 6973 Hoechst, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】イルメラ マーラ ゲラー
【テーマコード(参考)】
2E030
2E050
【Fターム(参考)】
2E030AB02
2E030BB03
2E030GA03
2E030GB03
2E030GC00
2E050AA01
2E050BA04
2E050CA04
2E050EB02
(57)【要約】
旋回エレメント(3)、特に家具部分(3a)、扉または窓を、定置の支持体(2)に対して相対的に可動に支持するための金具(4)であって、-支持体(2)の、好ましくは実質的に水平に向けられたプレート(5a~5e)に取り付けられるように形成されている第1の金具部分(6)、-旋回エレメント(3)に取り付けるための第2の金具部分(7)であって、第1の金具部分(6)に少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)を介して旋回可能に接続されている第2の金具部分(7)を含んでいて、-第1の金具部分(6)は、少なくとも1つの基体(12)と、基体(12)に対して相対的に調節可能な少なくとも1つの支持本体(32)とを有していて、支持本体には、少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)が支持されており、当該金具(4)はさらに、-少なくとも1つの支持本体(32)を、第1の調節方向(M1)で、好ましくは第1の金具部分(6)の端面(33)に対して直交方向で、基体(12)に対して相対的に調節可能である第1の調節装置(27)、-少なくとも1つの支持本体(32)を、第1の調節方向(M1)に対して直交する第2の調節方向(M2)で、好ましくは第1の金具部分(6)の端面(33)に対して実質的に平行に、基体(12)に対して相対的に調節可能である少なくとも1つの第2の調節装置(28)を含んでおり、両調節装置(27,28)は、第1の調節装置(27)によって第1の調節方向(M1)で支持本体(32)が調節される際に、支持本体(32)は少なくとも部分的に第2の調節方向(M2)にも共に移動可能であるように、互いに連結されている、金具(4)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回エレメント(3)、特に家具部分(3a)、扉または窓を、定置の支持体(2)に対して相対的に可動に支持するための金具(4)であって、
-前記支持体(2)の、好ましくは実質的に水平に向けられたプレート(5a~5e)に取り付けられるように形成されている第1の金具部分(6)、
-前記旋回エレメント(3)に取り付けるための第2の金具部分(7)であって、前記第1の金具部分(6)に少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)を介して旋回可能に接続されている第2の金具部分(7)
を含んでいて、
-前記第1の金具部分(6)は、少なくとも1つの基体(12)と、前記基体(12)に対して相対的に調節可能な少なくとも1つの支持本体(32)とを有していて、前記支持本体には、前記少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)が支持されており、
当該金具(4)はさらに、
-前記少なくとも1つの支持本体(32)を、第1の調節方向(M1)で、好ましくは前記第1の金具部分(6)の端面(33)に対して直交方向で、前記基体(12)に対して相対的に調節可能である第1の調節装置(27)、
-前記少なくとも1つの支持本体(32)を、前記第1の調節方向(M1)に対して直交する第2の調節方向(M2)で、好ましくは前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)に対して実質的に平行に、前記基体(12)に対して相対的に調節可能である少なくとも1つの第2の調節装置(28)
を含んでいる、金具(4)において、
両前記調節装置(27,28)は、前記第1の調節装置(27)によって前記第1の調節方向(M1)で前記支持本体(32)が調節される際に、前記支持本体(32)は少なくとも部分的に前記第2の調節方向(M2)にも共に移動可能であるように、互いに連結されていることを特徴とする、金具(4)。
【請求項2】
前記両調節装置(27,28)は、前記第2の調節装置(28)によって前記第2の調節方向(M2)で前記支持本体(32)が調節される際に、前記支持本体(32)は少なくとも部分的に前記第1の調節方向(M1)にも共に移動可能であるように、互いに連結されている、請求項1記載の金具(4)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの支持本体(32)は、前記基体(12)に対して相対的に回転軸(40)を中心として旋回可能に支持されている、請求項1または2記載の金具(4)。
【請求項4】
前記回転軸(40)は、
-前記第1の金具部分(6)の、端面(33)から横方向に突出する側面に隣接して配置されていて、かつ/または
-前記少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)のジョイント軸(30a,30b)に対して間隔を置いて前記第1の金具部分(6)に配置されていて、好ましくはこの場合、前記間隔は、前記第2の調節方向(M2)に対して平行な方向で前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)の幅に実質的に相当している、請求項3記載の金具(4)。
【請求項5】
少なくとも1つの調節装置(27,28)、好ましくは両調節装置(27,28)は、回転可能に支持された少なくとも1つの調節エレメント(27a,28a)を有している、請求項1から4までのいずれか1項記載の金具(4)。
【請求項6】
少なくとも1つの調節エレメント(27a,28a)、好ましくは両調節エレメント(27a,28a)は、
-長手方向を有していて、回転可能に支持された前記調節エレメント(27a,28a)は前記長手方向で摺動不能または前記長手方向で摺動可能に支持されていて、かつ/または
-工具、好ましくはドライバのための受容部(43)を有していて、かつ/または
-前記第1の金具部分(6)の端面(33)から操作可能である、
請求項5記載の金具(4)。
【請求項7】
少なくとも1つの調節エレメント(28a)は、回転軸(40)を中心として傾動可能な旋回部分(39)に螺合するねじ山区分を有している、請求項5または6記載の金具(4)。
【請求項8】
少なくとも1つの調節エレメント(28a)は、前記支持本体(32)を調節するための旋回部分(39)が支持されている、ねじ山が設けられていない区分(44)を有している、請求項5または6記載の金具(4)。
【請求項9】
前記旋回部分(39)は、開口(41)を、好ましくは長孔を有していて、この開口内には、前記支持本体(32)のガイドエレメント(42)が、好ましくはピンが可動にガイドされている、請求項7または8記載の金具(4)。
【請求項10】
前記ガイドエレメント(42)は、前記基体(12)の直線ガイド(46)に沿って摺動可能に支持されている、請求項9記載の金具(4)。
【請求項11】
前記支持本体(32)を調節するための少なくとも1つの調節エレメント(27a,28a)は、支持部(38a,38b)に係合しており、好ましくは前記調節エレメント(27a,28a)は前記基体(12)に、前記支持部(38a,38b)は前記支持本体(32)に配置されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の金具(4)。
【請求項12】
前記第1の金具部分(6)は端面(33)を有していて、前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)に対して横方向に、好ましくは実質的に直角に第1の運動方向が延びていて、かつ/または前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)に対して実質的に平行に第2の運動方向が延びている、請求項1から11までのいずれか1項記載の金具(4)。
【請求項13】
前記第1の金具部分(6)は、前記定置の支持体(2)上にまたは前記定置の支持体(2)内に取り付けるべき、好ましくはポケット状のケーシング(11)を備えた組付け体(9)を有しており、前記金具(4)の前記基体(12)は前記組付け体(9)に取り外し可能に接続可能であって、好ましくは少なくとも1つのロック装置(13)によって解除可能にロック可能である、請求項1から12までのいずれか1項記載の金具(4)。
【請求項14】
前記第1の金具部分(6)の前記基体(12)は、前記組付け体(9)との接続状態で、少なくとも所定の領域で、好ましくは殆どの部分で、前記組付け体(9)の前記ケーシング(11)の内側に収容されている、請求項13記載の金具(4)。
【請求項15】
前記基体(12)は、高さ方向の延在(H)と長手方向の延在(L)とを有しており、前記基体(12)の前記長手方向の延在(L)は、前記高さ方向の延在(H)よりも少なくとも3倍、好ましくは少なくとも6倍大きい、請求項1から14までのいずれか1項記載の金具(4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回エレメント、特に家具部分、扉または窓を、定置の支持体に対して相対的に可動に支持するための金具であって、
-支持体の、好ましくは実質的に水平に向けられたプレートに取り付けられるように形成されている第1の金具部分、
-旋回エレメントに取り付けるための第2の金具部分であって、第1の金具部分に少なくとも1つのジョイントレバーを介して旋回可能に接続されている第2の金具部分
を含んでいて、
-第1の金具部分は、少なくとも1つの基体と、基体に対して相対的に調節可能な少なくとも1つの支持本体とを有していて、支持本体には、少なくとも1つのジョイントレバーが支持されており、
当該金具はさらに、
-少なくとも1つの支持本体を、第1の調節方向で、好ましくは第1の金具部分の端面に対して直交方向で、基体に対して相対的に調節可能である第1の調節装置、
-少なくとも1つの支持本体を、第1の調節方向に対して直交する第2の調節方向で、好ましくは第1の金具部分の端面に対して平行に、基体に対して相対的に調節可能である少なくとも1つの第2の調節装置
を含んでいる、金具に関する。
【0002】
国際公開第2016/174071号には、家具扉を旋回可能に支持するための家具ヒンジが開示されており、この場合、キャビネット側の金具部分は、家具キャビネットの水平方向に延在する家具板内に収容されるように構成されている。キャビネット側の金具部分には、2つの調節装置が配置されていて、これらの調節装置により、支持本体は、外側のケーシングに対して相対的に奥行き方向および側方方向で調節可能である。扉側の金具部分には、家具扉を高さ方向で調節することができる別の調節装置が設けられている。
【0003】
国際公開第2020/212086号には、家具板に組込み可能な金具部分を備えた類似の家具ヒンジが示されており、キャビネット側の金具部分には、奥行き調節のための第1の調節装置と、側方調節のための第2の調節装置とが設けられている。
【0004】
韓国登録特許第101458549号公報には、旋回可能な扉用の支持装置が開示されており、この支持装置では、扉のヒンジピンが旋回部分の凹部に連結可能である。旋回部分は、底面に取り付けるべき基体に対して相対的に回動可能に支持されている。扉の位置の調節のために、2つの側方のピンが設けられている。今、両側方のピンのうちの第1のピンが回動されると、-旋回部分の回動可能な支持に基づき-他方の側でも調節が行われる。両側方のピンにより生じる調節方向は互いに平行に延びている。
【0005】
国際公開第2020/006587号には、家具扉の形態の旋回エレメントを可動に支持するための家具用金具が開示されており、この場合、定置の支持体に取り付けるためのキャビネット側の金具部分は、家具板内に組込み可能な組付け部分を有している。第1のステップで、組付け部分を、支持体の家具板上にまたは家具板内に予め組み付ける。第2のステップでは、家具扉が、支持体に予め組み付けられた組付け部分に連結部分を介して取り外し可能に接続可能である。さらに、回転可能に支持された3つの操作エレメントが設けられていて、これらの操作エレメントによって、連結部分は、家具部分に接続された状態で、組付け部分に関して3次元的に調節可能である。組付け部分の内側で連結部分を調節可能とするために、組付け部分の内側には3つの移動方向で連結部分の所定の遊びも存在していなければならない。しかしながら、組付け部分の内側における連結部分のこのような3次元的な遊びは、連結部分の不安定性およびがたつきにつながるおそれがあり、可動の家具部分の規定された運動特性は保証されていない。
【0006】
そこで本発明の課題は、上述した欠点を回避する冒頭で述べた形式の金具を提供することである。
【0007】
この課題は、本発明によれば、特許請求項1の特徴により解決される。本発明のさらなる有利な実施例は、従属請求項に規定されている。
【0008】
本発明によれば、両調節装置は、第1の調節装置によって第1の調節方向で支持本体が調節される際に、支持本体は少なくとも部分的に第2の調節方向にも共に移動可能であるように、互いに連結されていることが想定されている。
【0009】
換言すると、両調節装置の連結は、すなわち、第1の運動方向への調節装置の操作が、第2の運動方向への支持本体の調節にもつながる(好ましくは逆も同様)ように行われている。したがって、両調節装置の縮小が規定されており、これにより基体の内側における支持本体の遊びが著しく減じられる。
【0010】
好ましくは、両調節装置は、第2の調節装置によって第2の調節方向で支持本体が調節される際に、支持本体は少なくとも部分的に第1の調節方向にも共に移動可能であるように、互いに連結されていることが想定されていてよい。
【0011】
したがって、冒頭で述べた国際公開第2020/006587号による従来技術とは異なり、互いに独立した調節装置ではなく、互いに連結された少なくとも2つの調節装置が設けられている。第1の調節方向への第1の調節装置の調節は、第2の調節装置内への支持本体の運動ももたらす(および好ましくはその逆もまた同様)。このことは、国際公開第2020/006587号に関して一見、欠点のように見えるが、基体内側での支持本体の遊びを減じることができ、第1の調節方向および第2の調節方向の両方で支持本体の位置が適合している調節の妥協点を十分に見出すことができる。
【0012】
好適な実施例によれば、少なくとも1つの支持本体は、基体との接続状態で、基体に対して相対的に回転軸を中心として旋回可能に支持されており、支持本体は、少なくとも1つの調節装置の操作により、好ましくは両調節装置の操作により回転軸を中心として可動であることが想定されていてよい。
【0013】
本発明のその他の詳細および利点は、以下の図面の説明により明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】支持体と、支持体に対して相対的に可動な旋回エレメントとを備えた家具を示す斜視図である。
図2】支持体と金具とを分離状態で示す図である。
図3】第1の金具部分の組付け体と基体とを互いに分離した状態で示す図である。
図4】基体と組付け体との間のロック状態を示す図である。
図5a】基体と支持本体とを含む第1の金具部分を示す平面図である。
図5b】基体と支持本体とを含む第1の金具部分を示す斜視図である。
図6a】定置の支持体に対して相対的に旋回エレメントの位置が異なっている第1の調節装置による調節を示す図である。
図6b】定置の支持体に対して相対的に旋回エレメントの位置が異なっている第1の調節装置による調節を示す図である。
図6c】定置の支持体に対して相対的に旋回エレメントの位置が異なっている第2の調節装置による調節を示す図である。
図6d】定置の支持体に対して相対的に旋回エレメントの位置が異なっている第2の調節装置による調節を示す図である。
図7a】基体と支持本体と僅かに変更された実施形態による調節装置とを含む第1の金具部分を示す図である。
図7b】基体と支持本体と僅かに変更された実施形態による調節装置とを含む第1の金具部分を示す図である。
【0015】
図1には、(例えば家具キャビネット2aの形態の)定置の支持体2を備えた家具1の斜視図が示されており、この場合、旋回エレメント3(例えば可動の家具部分3a、フラップ、扉、窓等)は、少なくとも1つの金具4により、支持体2に対して相対的に、好ましくは組付け位置で鉛直方向に延びる軸線を中心として旋回可能に支持されている。
【0016】
支持体2は、複数のプレート5a~5eを有しており、金具4の第1の金具部分6は、支持体2のプレート5a~5eのうちの1つのプレートに(すなわち例えば、天板に、底板に、かつ/または天板と底板との間に配置された仕切り板に)組み込まれるように形成されている。
【0017】
勿論、金具4を、鉛直方向に延びるプレート5d,5eのうちの1つのプレート内にまたはプレート上に配置することも可能であり、これによって旋回エレメント3は、組付け状態で水平方向に延びる軸線を中心として支持体2に対して相対的に旋回可能に支持されている。
【0018】
図示した実施例では、金具4の第1の金具部分6が実質的に完全にプレート5a,5cの凹部内部に収容されていることが、かつ/または金具4の第2の金具部分7が実質的に完全に旋回エレメント3の別の凹部内部に収容されていることが想定されている。
【0019】
旋回エレメント3は、プレート状の材料(例えば、木材、プラスチック、繊維プレート、ガラスプレート等)から形成されていてよい。
【0020】
図2には、支持体2と金具4とが互いに分離された状態で示されている。第1の金具部分6は、支持体2のプレート5a~5e内にまたはプレート5a~5e上に取り付けられるべきである。このために、第1の金具部分6は、プレート5aの凹部内に装着可能かつ少なくとも1つの取付け装置10を介してプレート5aに固定可能な組付け体9を有している。
【0021】
取付け装置10は、様々な構成により実現することができ、例えばねじを貫通させるための少なくとも1つの穴、少なくとも1つの偏心体、または少なくとも1つの緊締ねじを有していてよい。図示した実施例では、組付け体9の取付け装置10は、少なくとも1つの可動の、好ましくは回転可能な取付けエレメント10aを有しており、工具によって取付けエレメント10aを操作することにより、取付け装置10の(図示されていない)少なくとも1つの緊締部分がプレート5aに摩擦接続的に接続可能である。
【0022】
組付け体9は、第1のステップで、少なくとも1つの取付け装置10を介してプレート5aに予め組み付けられている。組付け体9は、好ましくはポケット状のケーシング11を有していて、このケーシング内には、第1の金具部分6の基体12が導入可能であり、この基体は、少なくとも1つのロック装置13を介してケーシング11内に解除可能にロック可能である。
【0023】
第1の金具部分6の基体12には、支持本体32が収容されていて、支持本体32の位置は、基体12に対して相対的に少なくとも2つの調節装置27,28によって調節可能である。好ましくは、基体12は実質的に直方体状に形成されていることが想定されていてよい。
【0024】
第1の調節装置27によって、支持本体32は、第1の調節方向M1で、好ましくは第1の金具部分6の端面33に対して直交方向で、基体12に対して相対的に調節可能である。好ましくは、支持本体32は、第1の調節装置27によって、第1の金具部分6の端面33に対して実質的に直角の方向で調節可能であり、これにより第2の金具部分7に接続されている旋回エレメント3は、定置の支持体2に対して相対的に奥行き方向で調節可能である。
【0025】
第2の調節装置28によって、支持本体32は、第1の調節方向M1に対して直交する第2の調節方向M2で、好ましくは第1の金具部分6の端面33に対して実質的に平行に、基体12に対して相対的に調節可能である。このようにして、第2の金具部分7に接続されている旋回エレメント3は、定置の支持体2に対して相対的に側方方向で調節可能である。
【0026】
第1の金具部分6の支持本体32は、少なくとも1つのジョイントレバー8aを介して旋回可能に第2の金具部分7に接続されている。第2の金具部分7は、旋回エレメント3の凹部内に少なくとも部分的に、好ましくは実質的に完全に埋設されるように形成されていてよい。代替的に、第2の金具部分7は、組付け状態で、旋回エレメント3の壁厚の完全に外側に配置されていてもよい。
【0027】
組付け体9のケーシング11は、基体12を収容するための長孔形状の凹部を有している。ケーシング11は、高さ方向の延在Hと長手方向の延在Lとを有しており、ケーシング11の長手方向の延在Lは、高さ方向の延在Hよりも少なくとも3倍、好ましくは少なくとも6倍大きくてよい。
【0028】
好ましくは実質的に直方体状の基体12は、高さ方向の延在Hに対応する寸法と、長手方向の延在Lに対応する寸法とを有しており、基体12は、組付け体9のケーシング11の内側にほぼ形状接続的に収容可能である。
【0029】
図3には、第1の金具部分6の組付け体9と基体12とが互いに分離された状態で示されている。
【0030】
少なくとも1つのロック装置13によって、基体12は組付け体9に解除可能にロック可能である。少なくとも1つのロック装置13は、ロック解除の過程において、ばねエレメント16の、好ましくは圧縮ばねの力によって、基体12を少なくとも部分的に組付け体9のケーシング11から押し出すことのできるエジェクト装置14を有している。
【0031】
基体12は、組付け体9のケーシング11内への組付け時に接合方向FRで押し込み可能であり、この場合、基体12は、ロック解除の過程においてエジェクト装置14によって、少なくとも部分的に、接合方向FRとは逆方向に押し出し可能である。
【0032】
組付け体9のケーシング11は、端面18を有していてよく、基体12は、組付けの際に、端面18に対して実質的に垂直に、組付け体9のケーシング11内に押込み可能である。ケーシング11の端面18は、組付け状態で、支持体2のプレート5aの前側の狭幅面に対して実質的に平行に延在している。
【0033】
図示した実施例では、回転軸19を中心として回動可能な少なくとも1つの固定具20が設けられており、この固定具20は、シャフトと、このシャフトから突出している2つのアームとを有している。ばねエレメント16は、固定具20の第1のアームに係合し、エジェクトレバー14aは、固定具20の第2のアームに配置されていて、ロックレバー13aは、固定具20のシャフトに配置されている。
【0034】
組付け体9から基体12を押し出すためのエジェクト装置14のエジェクトレバー14aは、基体12の背面15に当接可能である。
【0035】
ロック装置13は、基体12を解除可能にロックするために旋回可能な少なくとも1つのロックレバー13aを有していてよく、好ましくは、少なくとも1つのロックレバー13aは、
-ロック位置とロック解除位置とを有しており、少なくとも1つのロックレバー13aは、基体12を組み付けるためにはロック解除位置に配置されており、かつ/または
-少なくとも1つのばねエレメント16、好ましくはコイルばねによって予荷重をかけられていて、好ましくは、少なくとも1つのロックレバー13aは、組付け体9のケーシング11内に基体12を押し込む際に、ばねエレメント16の力に抗して可動であり、ケーシング11への継続する押込み運動の際に、基体12に解除可能にロック可能であり、かつ/または
-制御カム21と、制御カム21に沿って可動な制御エレメント22、好ましくは円筒状のピンとを介して、解除可能にロック可能であり、かつ/または
-基体12の少なくとも1つの凹部17a,17bに解除可能にロック可能であり、かつ/または
-第1の金具部分6の組付け体9内にまたは組付け体9上に配置されている。
【0036】
支持本体32は、好ましくは実質的に完全に基体12内部に収容可能であり、支持本体32は少なくとも1つのジョイントレバー8aを介して、好ましくは少なくとも2つのジョイントレバー8a,8bを介して第2の金具部分7に旋回可能に接続されている。
【0037】
図4は、基体12と組付け体9との間のロック位置を示している。組付けのために、基体12は、組付け体9のケーシング11内に押し込まれ、これにより制御エレメント22(例えば、円筒状のピン)は、制御カム21の係止凹部24の外側へと動かされた。このようにして、ロックレバー13aは、弛緩したばねエレメント16の力によって回転軸19を中心として動かされ、基体12の側方の凹部17a内に係止させられる。基体12は対向する側面に別の凹部17bを有していて、この凹部は、組付け体9の係合エレメント23に係合している。
【0038】
ロック装置13のロックレバー13aとエジェクト装置14のエジェクトレバー14aとは共に一体に形成されていて、好ましくは同じ1つのばねエレメント16によって予荷重をかけられていることが見て取れる。
【0039】
基体12と組付け体9との間のロック位置は、可動の解除エレメント25aを備えた解除装置25によって再び解除することができる。好ましくは、解除エレメント25aは、
-線形に摺動可能に支持されていて、かつ/または
-工具によって操作可能であり、かつ/または
-ばねエレメント16の力に抗して、基体12を解放する解除位置へと移動可能であり、かつ/または
-組付け体9の端面18に対して垂直方向に可動であり、かつ/または組付け体9の端面18から操作可能である
ことが想定されていてよい。
【0040】
ロックを解除するために、解除エレメント25aが工具によって組付け体9のケーシング11内に押し込まれ、これにより、制御エレメント22が、ばねエレメント16の力に抗して制御カム21に沿って動き、ばねエレメント16は緊張させられる。
【0041】
制御カム21に沿って制御エレメント22が動くことにより、ロック装置13のロックレバー13aも、基体12の凹部17aから外に動かされ、エジェクト装置14のエジェクトレバー14aは回転軸19を中心として傾動する。最後に、制御エレメント22が再び、制御カム21の係止凹部24内に入り、これにより、基体12は、エジェクトレバー14aによって、かつ弛緩したばねエレメント16の力によって、組付け体9のケーシング11から外に押し出し可能となる。
【0042】
図5aには、基体12と、基体内に配置された支持本体32とを含む第1の金具部分6が平面図で示されている。第1のジョイントレバー8aは第1のジョイント軸30aを介して、かつ/または第2のジョイントレバー8bは第2のジョイント軸30bを介して支持本体32に旋回可能に接続されている。
【0043】
ジョイントレバー8bに力を負荷するために、蓄力器31(例えば少なくとも1つの圧縮ばね)が設けられて、この蓄力器によりジョイントレバー8b(ひいては第2の金具部分7)が開放終端位置へと、かつ/または閉鎖終端位置へと可動である。蓄力器31は、回動可能に支持された押圧ローラ34に作用し、この押圧ローラは、ジョイントレバー8a,8bが移動する際に、ジョイントレバー8a,8bに配置された作動輪郭35に沿って移動可能である。
【0044】
金具4の閉鎖運動を減衰するために、(例えば、ピストン・シリンダユニットを備えた)減衰装置37が設けられていて、この減衰装置は、金具4の閉鎖運動の際に、ジョイントレバー8bのレバーアーム36によって負荷可能である。
【0045】
第1の調節装置27によって、支持本体32の位置は、第1の調節方向M1で、好ましくは第1の金具部分6の端面33に対して垂直方向に調節可能である。第1の調節装置27は、回転可能な調節エレメント27aを有していてよく、この調節エレメントは、支持本体32の支持部38aに螺合している。
【0046】
第2の調節装置28によって、支持本体32の位置は、第1の調節方向M1に対して直交する第2の調節方向M2で、好ましくは第1の金具部分6の端面33に対して平行な方向で調節可能である。
【0047】
第2の調節装置28は、ねじ山区分を備えた回転可能な調節エレメント28aを有していてよく、このねじ山区分は、回転軸40を中心として回動可能な旋回部分39の支持部38bに螺合している。
【0048】
旋回部分39は、開口41を、好ましくは長孔を有していて、この開口内では、支持本体32のガイドエレメント42が、好ましくはピンが可動にガイドされている。第2の調節装置28の調節エレメント28aの回転により、旋回部分39は回転軸40を中心として傾動可能であり、これにより、支持本体32のガイドエレメント42は、第1の金具部分6の端面33に対して実質的に平行に摺動させられる。このようにして、支持本体32の側方方向の位置が、外側の基体12に対して相対的に、ひいては旋回エレメント3が、定置の支持体2に対して相対的に、側方方向で位置調整可能である。
【0049】
ガイドを改善するために、図3に示されたように、ガイドエレメント42は、基体12の直線ガイド46に沿って可動である。直線ガイド46は、この場合、第1の金具部分6の端面33に対して実質的に平行に方向付けられている。
【0050】
図5bには、基体12と、基体12内に配置された支持本体32とを含む第1の金具部分6が斜視図で示されている。(例えば圧縮ばねを含む)蓄力器31は、押圧ローラ34を介して、ジョイントレバー8bの作動輪郭35を押圧し、これにより蓄力器31の力は、所定の延在により調節されてジョイントレバー8bに伝達可能である。金具4の閉鎖時には、ジョイントレバー8bのレバーアーム32は減衰装置37に当接し、この場合、減衰装置37のケーシング(例えば、シリンダ)は、定置のピストンロッド37aに対して相対的に押し込まれて、これにより金具4の閉鎖運動は制動可能である。
【0051】
支持本体32は、基体12に対して相対的に回転軸40を中心として旋回可能に支持されている。支持本体32は、少なくとも1つの調節装置27,28の操作により、好ましくは両調節装置27,28の操作により、少なくとも部分的に回転軸40を中心として可動である。
【0052】
第1の調節装置27の調節エレメント27aは、支持本体32の支持部38aに螺合しているのに対し、第2の調節装置28の調節エレメント28aは、旋回部分39の支持部38bに螺合している。
【0053】
好適な実施例によれば、回転軸40は、
-第1の金具部分6の、端面33から横方向に突出する側面に隣接して配置されていて、かつ/または
-少なくとも1つのジョイントレバー8bのジョイント軸30bに対して間隔を置いて第1の金具部分6に配置されていて、好ましくはこの場合、この間隔は、第2の調節方向M2に対して平行な方向で第1の金具部分6の端面33の幅に実質的に相当している。
【0054】
少なくとも1つの調節装置27,28の調節エレメント27a,28aは、
-長手方向を有していてよく、この場合、回転可能に支持された調節エレメント27a,28aは長手方向で摺動不能または長手方向で摺動可能に支持されていて、かつ/または
-工具、好ましくはドライバのための受容部43を有していて、かつ/または
-第1の金具部分6の端面33から操作可能である。
【0055】
図6aおよび図6bには、基体12および基体12に配置された支持本体32を含む第1の金具部分6が示されており、支持本体32の位置は、基体12に対して相対的に両調節装置27,28によって調節可能である。
【0056】
第1の調節装置27は、回転可能な調節エレメント27aを有していて、この調節エレメントは、支持本体32の支持部38aに螺合している。第1の調節装置27の調節エレメント27aの回動により、支持本体32は、第1の金具部分6の端面33に対して垂直に延びる方向で調節可能である。第1の調節装置27の操作により、旋回エレメント3の奥行き間隔Zが定置の支持体2に対して相対的に調節可能であり、図6bの旋回エレメント3は、定置の支持体2に対して異なる奥行き間隔ΔZをとっている。しかしながら第1の調節装置27の操作により、支持本体32は、端面33に対して平行な方向でも共に動かされる。図6bにおける支持本体32の位置は、図6aと直接比較すると、側方の間隔ΔXぶんだけ共に動かされたことがわかる。
【0057】
図6cおよび図6dには、基体12と、基体12内で調節可能な支持本体32とを含む第1の金具部分6が示されている。第2の調節装置28は、回転可能な調節エレメント28aを有していて、この調節エレメントは、回転軸40を中心として傾動可能な旋回部分39の支持部38bに螺合している。
【0058】
第2の調節装置28の調節エレメント28aの回動により、支持本体32は、第1の金具部分6の端面33に対して平行に延びる方向で調節可能である。第2の調節装置28の操作により、旋回エレメント3の側方の位置合わせX1が定置の支持体2に対して相対的に調節可能であり、図6dの旋回エレメント3は、定置の支持体2に対して異なる側方の位置合わせX1をとっている。しかしながら第2の調節装置28の操作により、支持本体32は、端面33に対して横方向でも、好ましくは垂直方向でも共に動かされる。図6cによる奥行き間隔Z1と図6dによる奥行き間隔ΔZ1とは異なる大きさであることが見て取れる。
【0059】
第2の調節装置28の調節エレメント28aの回動により、旋回部分39は回転軸40を中心として傾動可能であり、この場合、旋回部分39は、開口41を介して、支持本体32のガイドエレメント42を端面33に対して平行な方向で押しのける。
【0060】
両調節装置27,28の連結により、基体12の内側の支持本体32の遊びが減じられ、旋回エレメント3は改善された運動特性を有することが達成される。
【0061】
図7aには、基体12と、基体12内に配置された支持本体32とを含む第1の金具部分6が僅かに変更された実施形態で示されている。
【0062】
上述した図と異なり、回転可能な調節エレメント28aを備える第2の調節装置28は、端面33に対して平行に延びる方向で支持本体32を調節するために、異なるように構成されている。すなわち上述した図では、第2の調節装置28の調節エレメント28aが、ねじ山区分を介して旋回部分39の支持部38bに螺合することが想定されている。しかしながら、相互の螺合により、所定の状況下では、回転可能な調節エレメント28aと、回転軸40を中心として傾動可能な旋回部分39とが、特に調節距離が長い場合に互いにひっかかって動かなくなる可能性がある。
【0063】
したがって、図7aおよび図7bの実施例によれば、回転可能な調節エレメント28aはねじ山が設けられていない区分44を有していて、この区分に旋回部分39が好ましくは支持部39bを介して支持されていることが想定されている。調節エレメント28aは長手方向を有しており、調節エレメント28aは長手方向で、好ましくは第1の金具部分6の端面33に対して垂直方向で摺動可能である。
【0064】
調節エレメント28aの摺動可能な支持のために、好ましくは基体12に配置される長手方向ガイド45が設けられており、長手方向ガイド45は、第1の金具部分6の端面33に対して横方向に、好ましくは実質的に垂直に延在している。
【0065】
図7bには、第1の金具部分6が示されており、この場合、支持本体32は、図7aと直接比較して、基体12に対して相対的に異なる位置をとっている。長手方向ガイド45に対して相対的な調節エレメント28aの異なる位置も認めることができる。
【0066】
第2の調節方向M2での、好ましくは端面33に対して平行な方向での第2の調節装置28の操作により、第1の調節方向M1への、好ましくは端面33に対して垂直な運動方向での支持本体32の運動も生じる。
【0067】
したがって第1の調節方向M1での、好ましくは端面33に対して垂直な運動方向での第1の調節装置27の操作により、第2の調節方向M2への、好ましくは端面33に対して平行な方向への支持本体32の運動も生じる。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a-6b】
図6c
図6d
図7a
図7b
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回エレメント(3)、特に家具部分(3a)、扉または窓を、定置の支持体(2)に対して相対的に可動に支持するための金具(4)であって、
-前記支持体(2)の、好ましくは実質的に水平に向けられたプレート(5a~5e)に取り付けられるように形成されている第1の金具部分(6)、
-前記旋回エレメント(3)に取り付けるための第2の金具部分(7)であって、前記第1の金具部分(6)に少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)を介して旋回可能に接続されている第2の金具部分(7)
を含んでいて、
-前記第1の金具部分(6)は、少なくとも1つの基体(12)と、前記基体(12)に対して相対的に調節可能な少なくとも1つの支持本体(32)とを有していて、前記支持本体には、前記少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)が支持されており、
当該金具(4)はさらに、
-前記少なくとも1つの支持本体(32)を、第1の調節方向(M1)で、好ましくは前記第1の金具部分(6)の端面(33)に対して直交方向で、前記基体(12)に対して相対的に調節可能である第1の調節装置(27)、
-前記少なくとも1つの支持本体(32)を、前記第1の調節方向(M1)に対して直交する第2の調節方向(M2)で、好ましくは前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)に対して実質的に平行に、前記基体(12)に対して相対的に調節可能である少なくとも1つの第2の調節装置(28)
を含んでいる、金具(4)において、
両前記調節装置(27,28)は、前記第1の調節装置(27)によって前記第1の調節方向(M1)で前記支持本体(32)が調節される際に、前記支持本体(32)は少なくとも部分的に前記第2の調節方向(M2)にも共に移動可能であるように、互いに連結されていることを特徴とする、金具(4)。
【請求項2】
前記両調節装置(27,28)は、前記第2の調節装置(28)によって前記第2の調節方向(M2)で前記支持本体(32)が調節される際に、前記支持本体(32)は少なくとも部分的に前記第1の調節方向(M1)にも共に移動可能であるように、互いに連結されている、請求項1記載の金具(4)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの支持本体(32)は、前記基体(12)に対して相対的に回転軸(40)を中心として旋回可能に支持されている、請求項1または2記載の金具(4)。
【請求項4】
前記回転軸(40)は、
-前記第1の金具部分(6)の、端面(33)から横方向に突出する側面に隣接して配置されていて、かつ/または
-前記少なくとも1つのジョイントレバー(8a,8b)のジョイント軸(30a,30b)に対して間隔を置いて前記第1の金具部分(6)に配置されていて、好ましくはこの場合、前記間隔は、前記第2の調節方向(M2)に対して平行な方向で前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)の幅に実質的に相当している、請求項3記載の金具(4)。
【請求項5】
少なくとも1つの調節装置(27,28)、好ましくは両調節装置(27,28)は、回転可能に支持された少なくとも1つの調節エレメント(27a,28a)を有している、請求項1または2記載の金具(4)。
【請求項6】
少なくとも1つの調節エレメント(27a,28a)、好ましくは両調節エレメント(27a,28a)は、
-長手方向を有していて、回転可能に支持された前記調節エレメント(27a,28a)は前記長手方向で摺動不能または前記長手方向で摺動可能に支持されていて、かつ/または
-工具、好ましくはドライバのための受容部(43)を有していて、かつ/または
-前記第1の金具部分(6)の端面(33)から操作可能である、
請求項5記載の金具(4)。
【請求項7】
少なくとも1つの調節エレメント(28a)は、回転軸(40)を中心として傾動可能な旋回部分(39)に螺合するねじ山区分を有している、請求項5記載の金具(4)。
【請求項8】
少なくとも1つの調節エレメント(28a)は、前記支持本体(32)を調節するための旋回部分(39)が支持されている、ねじ山が設けられていない区分(44)を有している、請求項5記載の金具(4)。
【請求項9】
前記旋回部分(39)は、開口(41)を、好ましくは長孔を有していて、この開口内には、前記支持本体(32)のガイドエレメント(42)が、好ましくはピンが可動にガイドされている、請求項7記載の金具(4)。
【請求項10】
前記ガイドエレメント(42)は、前記基体(12)の直線ガイド(46)に沿って摺動可能に支持されている、請求項9記載の金具(4)。
【請求項11】
前記支持本体(32)を調節するための少なくとも1つの調節エレメント(27a,28a)は、支持部(38a,38b)に係合しており、好ましくは前記調節エレメント(27a,28a)は前記基体(12)に、前記支持部(38a,38b)は前記支持本体(32)に配置されている、請求項1または2記載の金具(4)。
【請求項12】
前記第1の金具部分(6)は端面(33)を有していて、前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)に対して横方向に、好ましくは実質的に直角に第1の運動方向が延びていて、かつ/または前記第1の金具部分(6)の前記端面(33)に対して実質的に平行に第2の運動方向が延びている、請求項1または2記載の金具(4)。
【請求項13】
前記第1の金具部分(6)は、前記定置の支持体(2)上にまたは前記定置の支持体(2)内に取り付けるべき、好ましくはポケット状のケーシング(11)を備えた組付け体(9)を有しており、前記金具(4)の前記基体(12)は前記組付け体(9)に取り外し可能に接続可能であって、好ましくは少なくとも1つのロック装置(13)によって解除可能にロック可能である、請求項1または2記載の金具(4)。
【請求項14】
前記第1の金具部分(6)の前記基体(12)は、前記組付け体(9)との接続状態で、少なくとも所定の領域で、好ましくは殆どの部分で、前記組付け体(9)の前記ケーシング(11)の内側に収容されている、請求項13記載の金具(4)。
【請求項15】
前記基体(12)は、高さ方向の延在(H)と長手方向の延在(L)とを有しており、前記基体(12)の前記長手方向の延在(L)は、前記高さ方向の延在(H)よりも少なくとも3倍、好ましくは少なくとも6倍大きい、請求項1または2記載の金具(4)。
【国際調査報告】