(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】睡眠補助装置
(51)【国際特許分類】
A47G 9/10 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
A47G9/10 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531416
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 KR2022010408
(87)【国際公開番号】W WO2023096061
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】20-2021-0003567
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523114350
【氏名又は名称】ララス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ウンニム
(72)【発明者】
【氏名】クー、ジンスン
【テーマコード(参考)】
3B102
【Fターム(参考)】
3B102AA00
3B102AC02
(57)【要約】
本発明の一実施例に係る睡眠補助装置は、乳児の胴体を支持し、それぞれの一端部が互いに連結された2つのボディ、及び2つの上記ボディの他端部に形成され、互いに交差積層されて乳児の頭を支える2つのヘッドを含む本体と、上記本体に形成され、赤ちゃんの頭及び首を周りで支持する支持部と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳児の胴体を支持し、それぞれの一端部が互いに連結された2つのボディ、及び2つの前記ボディの他端部に形成され、互いに交差積層されて乳児の頭を支える2つのヘッドを含む本体と、
前記本体に形成され、赤ちゃんの頭及び首を周りで支持する支持部と、を含む、睡眠補助装置。
【請求項2】
前記支持部は、
2つの前記ヘッドが互いに交差積層されて赤ちゃんの頭の側部を支えた状態で、赤ちゃんの頭の後部を横方向及び横方向の下側で支持するように、前記ヘッドの一側部には上側に隆起するように他の部分よりも厚く形成された後頭部支持段を含む、請求項1に記載の睡眠補助装置。
【請求項3】
前記ヘッドは、前記頭の側部の一部が引き込まれるように中央部に引き込み溝が形成された、請求項2に記載の睡眠補助装置。
【請求項4】
前記2つのボディのうち一方は、
赤ちゃんの胴体後側部を横方向で支持する支持体と、
赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支持するように、前記支持体において、前記胴体後側部を支持する側の下部に下側傾斜方向に突出して形成された第1支持台を、を含む、請求項2に記載の睡眠補助装置。
【請求項5】
前記ボディは、
赤ちゃんの脊椎を横方向の上側で支持するように、前記支持体において、前記胴体後側部を支持する側の上部に上側傾斜方向に突出して形成された第2支持台をさらに含む、請求項4に記載の睡眠補助装置。
【請求項6】
前記2つのボディのうち一方は、
前記胴体後側部を横方向で支持する支持体を含み、
前記支持部は、
赤ちゃんの後首を横方向及び横方向の下側で支持するように、前記支持体から前記ヘッドの内側まで延長して形成され、上側に隆起するように前記ヘッドよりも厚く形成された後首支持段をさらに含む、請求項2に記載の睡眠補助装置。
【請求項7】
前記後首支持段は、前記後首の外形と形が合わせられる形状であって、縁が屈曲するように形成された、請求項6に記載の睡眠補助装置。
【請求項8】
互いに交差積層されて乳児の頭を支える2つの前記ヘッドにおいて、
前記後頭部支持段の一部が前記後首支持段を支えて前記後頭部支持段と後首支持段とが交差する二重段領域が形成され、
前記二重段領域は、前記後頭部支持段が前記後首支持段を上昇させて前記後首支持段を乳児の後首に密着させる、請求項6に記載の睡眠補助装置。
【請求項9】
2つの前記ボディは、連結部位が連結ジッパーによって互いに着脱される構造からなる、請求項1に記載の睡眠補助装置。
【請求項10】
前記ボディと前記ヘッドのそれぞれは、
充填材が充填された充填体構造をなし、内部に対する前記充填材の入出が可能であるようにジッパー開閉部が形成された、請求項2に記載の睡眠補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠補助装置であって、赤ちゃんの一定の睡眠姿勢を維持するように助ける補助器具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、クッション又は枕などは、就寝の際に不可欠な必須品である。
【0003】
このようなクッション又は枕は、通常、中に綿や合成樹脂、又は穀物を入れることによってクッション機能を有しながらも一定の高さをなし、就寝時に頭を支えたり体を支持するように構成される。
【0004】
一方、赤ちゃんのための枕又はクッションとして使用されるものには、赤ちゃんが頭を当てた状態で抱きかかえることができる長い枕又はクッションがあるが、このような枕又はクッション10は、
図1に示すように全体的に円筒形構造であって長い形態を有する。
【0005】
このような円筒形の枕又はクッション10は、円筒形に継続的に長く延びた形態をとることにより、赤ちゃんを寝かせた後、赤ちゃんの胴体の前部分と後部分に置かれて、赤ちゃんの胴体を単に前後で支持するように配置される。
【0006】
すなわち、従来の円筒形の枕又はクッション10は、赤ちゃんの胴体に単に近接して配置されるだけであり、赤ちゃんの胴体に密着して囲むように構成されていないことにより、母親の懐のように赤ちゃんを包み込む安定した睡眠環境を実現することができないため、モロー反射などにより赤ちゃんが頻繁に目を覚めることがあり、さらに、このような睡眠パターンによって赤ちゃんの睡眠教育には全く役に立たないという問題点がある。
【0007】
さらに、赤ちゃんが横向きに寝ることができず、天井を見続けながら横になっている場合、後頭部が平らになる頭の変形(フラットヘッド症候群、斜頭症、短頭症など)が発生することになり、事実上、頭の形を丸くするのに根本的な問題がある。ところが、頭の形を矯正するための従来のクッション又は枕は、いずれも赤ちゃんを正面に横たわった姿勢でのみ頭の形を矯正するようにする構造をとる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開実用新案公報第20-2014-0005410号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解決するために創案されたものであって、頭の形の管理及びモロー反射のない安定した睡眠のために、赤ちゃんを安定的に横に寝かせることができる睡眠補助装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するために、本発明の一実施例に係る睡眠補助装置は、乳児の胴体を支持し、それぞれの一端部が互いに連結された2つのボディ、及び2つの上記ボディの他端部に形成され、互いに交差積層されて乳児の頭を支える2つのヘッドを含む本体と、上記本体に形成され、赤ちゃんの頭及び首を周りで支持する支持部と、を含む。
【0011】
ここで、上記支持部は、2つの上記ヘッドが互いに交差積層され、赤ちゃんの頭の側部を支えた状態で、赤ちゃんの頭の後部を横方向及び横方向の下側で支持するように、上記ヘッドの一側部には上側に隆起するように他の部分よりも厚く形成された後頭部支持段を含むことができる。
【0012】
また、上記ヘッドは、上記頭の側部の一部が引き込まれるように中央部に引き込み溝が形成されることができる。
【0013】
そして、2つのボディのうち一方は、赤ちゃんの胴体後側部を横方向で支持する支持体と、赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支持するように、上記支持体において上記胴部後側部を支持する側の下部に下側傾斜方向に突出して形成された第1支持台と、を含むことができる。
【0014】
また、上記ボディは、赤ちゃんの脊椎を横方向の上側で支持するように、上記支持体において上記胴体後側部を支持する側の上部に上側傾斜方向に突出して形成された第2支持台をさらに含むことができる。
【0015】
一方、2つのボディのうち一方は、上記胴体後側部を横方向で支持する支持体を含み、上記支持部は、赤ちゃんの後首を横方向及び横方向の下側で支持するように、上記支持体から上記ヘッドの内側まで延長されて形成され、上側に隆起するように上記ヘッドよりも厚く形成された後首支持段をさらに含むことができる。
【0016】
ここで、上記後首支持段は、上記後首の外形と形が合わせられる形状であって、縁が屈曲するように形成されることができる。
【0017】
さらに、互いに交差積層された乳児の頭を支える2つの上記ヘッドにおいて、上記後頭部支持段の一部が上記後首支持段を支えて上記後頭部支持段と後首支持段とが交差する二重段領域が形成され、上記二重段領域は、上記後頭部支持段が上記後首支持段を上昇させ、上記後首支持段を乳児の後首に密着させることができる。
【0018】
そして、2つの上記ボディは、連結部位が連結ジッパーによって互いに着脱される構造からなることができる。
【発明の効果】
【0019】
結果的に、本発明に係る睡眠補助装置は、赤ちゃんの頭及び首を周りで支持する支持部が構成されることで、横向きに寝る赤ちゃんの頭及び首を安定的かつしっかりと支持できる効果を有する。
【0020】
さらに、本発明は、赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支持する第1支持台と横方向の上側で支持する第2支持台とが構成されることで、赤ちゃんの脊椎を安定的かつしっかりと支持し、赤ちゃんの回転を防止することができる利点を有する。
【0021】
このように、本発明は、赤ちゃんの頭、首、背中(脊椎)の3つの部分を正確かつ確実に支持することによって、赤ちゃんが横向きに寝る姿勢を維持し続けるのに最も好適な構造を実現することができるため、赤ちゃんがモロー反射のない安定した睡眠を成し遂げるようにし、フラットヘッドのような頭の形の変形を予防することができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】赤ちゃんが、本発明の一実施例に係る睡眠補助装置によって支持されたことを示す図である。
【
図4】
図3の睡眠補助装置によって赤ちゃんの頭及び首の周りで支持することを示す図である。
【
図5】
図1のクッションによって赤ちゃんの背中が支持されることを示す図である。
【
図6】
図3の睡眠補助装置において、第1支持台及び第2支持台によって赤ちゃんの脊椎が支持されることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の例示的な図面を通じて詳細に説明する。各図面の構成要素に図面符号を付加するにあたり、同一の構成要素については、たとえ、異なる図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の説明において、関連する公知の構成又は機能に対する具体的な説明が、本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0024】
図2は、赤ちゃんが、本発明の一実施例に係る睡眠補助装置によって支持されたことを示す図であり、
図3は、
図2の睡眠補助装置を示す図であり、
図4は、
図3の睡眠補助装置によって赤ちゃんの頭及び首を周りで支持することを示す図である。
【0025】
図面を参照すると、本発明に係る睡眠補助装置は本体100と支持部200とを含む。
【0026】
上記本体100は、2つのボディB1、B2及び2つのヘッドH1、H2を含む。
【0027】
ここで、上記ボディは、乳児の胴体を支持するように構成され、赤ちゃんの胴体を縦方向に支持するように、赤ちゃんの胴体の長さと対応して長く延長された形状をとる。
【0028】
また、上記ヘッドは、ボディに連結されてボディの一端部に形成され、互いに交差積層されて赤ちゃんの頭を支えるように構成される。
【0029】
以下、具体的な一例として、図面に基づいて、2つのボディB1、B2は第1ボディB1と第2ボディB2、2つのヘッドH1、H2は第1ヘッドH1と第2ヘッドH2に称して説明する。
【0030】
上記第1ボディB1は、赤ちゃんの胴体前側部(胴体の前部分、胸部を含む部分)を支持し、上記第2ボディB2は、赤ちゃんの胴体後側部(胴体の後部分、背中を含む部分)を支持する。
【0031】
このような第1ボディB1及び第2ボディB2のそれぞれは、赤ちゃんの胴体を縦方向に支持するように、赤ちゃんの胴体の長さと対応して長く延長された形状をとる。
【0032】
そして、上記第1ボディB1の一端部と第2ボディB2の一端部とが互いに連結され、赤ちゃんを第1ボディB1と第2ボディB2との間に横向きに寝かせるとき、赤ちゃんの脚の間に連結部位が配置される。
【0033】
実質的に図面に示すように、赤ちゃんの胴体前側部を支持する第1ボディB1に赤ちゃんの脚が載置され、このとき、第1ボディB1と第2ボディB2の連結部位は赤ちゃんの股側に隣接して配置される。
【0034】
ここで、第1ボディB1と第2ボディB2は、連結部位が連結ジッパーZ1によって互いに着脱される構造からなることができる。
【0035】
これにより、第1ボディB1と第2ボディB2は分離される場合、それぞれロングボディピローとして活用されることができ、さらには、保管や洗浄(洗濯)を容易にすることができる。
【0036】
また、第1ヘッドH1が取り付けられた第1ボディB1、及び第2ヘッドH2が取り付けられた第2ボディB2のうち少なくとも一方は、車両の安全ベルトクッションとしても利用可能であり、この際には、安全ベルトが連結可能であるように、ベルクロテープを有するリンク部分(図示せず)が含まれることができる。上記リンク部分は、第1ボディB1又は第2ボディB2のそれぞれに固定され、開放部分に安全ベルトが引き込まれて囲まれ、ベルクロテープによって開放部分が閉鎖されて安全ベルトに第1ボディB1又は第2ボディB2がホールドされることができる。
【0037】
また、上記ヘッドは、第1ヘッドH1と第2ヘッドH2とを含む。
【0038】
上記第1ヘッドH1は第1ボディB1の他端部に連結され、第2ヘッドH2は第2ボディB2の他端部に連結される。
【0039】
ここで、第1ヘッドH1と第2ヘッドH2は交差積層された状態であって、その上に赤ちゃんの頭の側部が安着して頭の側部が交差積層された第1ヘッドH1及び第2ヘッドH2によって支えられて支持される。
【0040】
すなわち、赤ちゃんは、図面に示すように、第2ヘッドH2に頭が安着される。
【0041】
さらに、上記第1ボディB1、第1ヘッドH1、第2ボディB2、第2ヘッドH2のそれぞれは、充填材が充填された充填体構造をなす。
【0042】
このとき、第1ボディB1、第1ヘッドH1、第2ボディB2、及び第2ヘッドH2は、内部に対する充填材の入出が可能であるように、ジッパー開閉部Z2が形成されることができる。
【0043】
既存の円筒形のクッション又は枕(
図1の10)は、本発明において後述する支持部200のように、赤ちゃんの頭及び首の周りには構成がなく、円筒形に継続的に長く延びた形態をとるが、赤ちゃんを寝かせた後に赤ちゃんの胴体の前方及び後方に置かれて、赤ちゃんの胴体を単に前後で支持するように配置される。
【0044】
すなわち、従来の円筒形のクッション又は枕は、横向きに寝ている赤ちゃんの胴体に単に近接して配置されるだけであり、赤ちゃんの頭及び胴体を横方向で確実に支持するように構成されてはいないため、赤ちゃんを安定的かつしっかりと支持することができず、横向きに寝る姿勢が維持されないという限界点があり、ひいては、お母さんの懐のように赤ちゃんを包み込む安定した睡眠環境を実現できないことで、モロー反射などによって赤ちゃんが頻繁に目覚めることがあり、このような睡眠パターンによって赤ちゃんの睡眠教育にも役立たなくなる。
【0045】
さらに、新生児は、まだ自分の身を十分に構えることができないため、頭をよく支えなければならない。赤ちゃんの頭の重量が体重の約10%を占めるが、首の筋肉の発達は未熟であるため、赤ちゃんの首をよく支えることが非常に重要である。
【0046】
したがって、上述の限界点を克服し、特に赤ちゃんの頭をよく支えるために、本発明は、支持部200を含み、このような支持部200は本体100に形成されて赤ちゃんの頭及び首を周りで支持するように構成される。
【0047】
ところで、支持部200の具体的な説明に先立ち、まず引き込み溝gについて説明すると、次の通りである。赤ちゃんの頭の側部を安定的に支えるように、2つのヘッドH1、H2のうち一方の中央部に引き込み溝gが形成されることができる。このとき、一例として、図面に示すように、第1ヘッドH1に引き込み溝gが形成されてもよい。
【0048】
上記引き込み溝gは、第1ヘッドH1の中央部に形成され、積層された第2ヘッドH2の上部に赤ちゃんの頭の側部が安着されると、頭の側部が第2ヘッドH2と共に一定程度引き込まれるように形成される。
【0049】
すなわち、赤ちゃんの頭の側部が第2ヘッドH2に置かれながら第1ヘッドH1の引き込み溝gの構造によって第2ヘッドH2の中央部と共に引き込み溝g側に下降することで、赤ちゃんの頭が安定的にセンタリングされる。
【0050】
そして、上記支持部200は後頭部支持段210を含む。
【0051】
上記後頭部支持段210は、赤ちゃんの頭の後部(後頭部)を支持するように構成される。
【0052】
具体的に、後頭部支持段210は、互いに積層された2つのヘッドH1、H2に、赤ちゃんの頭の側部が支えられた状態で、赤ちゃんの頭の後部を横方向及び横方向の下側で支持するように、2つのヘッドH1、H2のうち少なくとも一方に形成される。
【0053】
このような後頭部支持段210は、2つのヘッドH1、H2のうち少なくとも一方の一側部に、上側に隆起するようにヘッドの他の部分よりも厚く形成される。
【0054】
一例として、後頭部支持段210は、図面に示すように、第1ヘッドH1の一側部に上側に隆起するように、残りの部分よりも厚く形成されてもよい。
【0055】
上記後頭部支持段210は、積層された第2ヘッドH2の上部の一側を押し上げて、第2ヘッドH2に支えられた赤ちゃんの頭において後部(後頭部)を横方向及び横方向の下側で支持することで、赤ちゃんの頭が横向きに置かれた状態で頭の後部を安定的かつしっかりと支持することができる。
【0056】
また、上記支持部200は、後首支持段220をさらに含むことができる。
【0057】
上記後首支持段220は、赤ちゃんの後首を支持するように構成される。
【0058】
具体的に、後首支持段220は、赤ちゃんの後首を横方向及び横方向の下側で支持するように、2つのボディB1、B2のうち少なくとも一方に形成される。
【0059】
このような後首支持段220は、2つのボディB1、B2のうち少なくとも一方の支持体110からヘッドの内側まで延長して形成され、上側に隆起するようにヘッドよりも厚く形成されることができる。
【0060】
一例として、後首支持段220は、図面に示すように、第2ボディB2の支持体110から第2ヘッドH2の内側まで延長して形成され、上側に隆起するように第2ヘッドH2よりも厚く形成されることができる。
【0061】
このとき、第2ボディB2において支持体110は、赤ちゃんの胴体後側部を横方向で支持する部分であって、第2ヘッドH2と比較して相対的に高い高さを有するように上下方向に厚い構造をとる。
【0062】
このような後首支持段220は、第2ヘッドH2に支えられた赤ちゃんの後首を支持するが、このとき、第2ボディB2の支持体110から延長された構造をとることにより、単に後首を別々に離れて支持するものではなく、第2ボディB2の支持体110と繋がれた構造で赤ちゃんの後首を支持するように構成されることにより、赤ちゃんの頭が横向きに置かれた状態で、後首を安定的かつしっかりと支持することができる。
【0063】
このとき、後首支持段220は、後首の外形と対応するように縁が屈曲して形成される。
【0064】
すなわち、後首支持段220は、後首を支持する縁面が、赤ちゃんの後首形状と対応するように屈曲した形状構造をとることにより、後首を部分的に支持するものではなく、全体的に接して支持することにより、赤ちゃんの後首を安定的かつしっかりと支持することができる。
【0065】
さらに、後首支持段220は、2つのヘッドH1、H2が交差積層する際に、一部分が後頭部支持段210の一部分と重なるように配置されることにより、隆起した高さがさらに上昇し、赤ちゃんの後首をより安定的かつしっかりと支持することができる。
【0066】
上述したように、本発明の支持部200は、後頭部支持段210と後首支持段220とを含むことで、赤ちゃんを横向きに寝かせたとき、後頭部及び後首を支持して、赤ちゃんの頭の形態による全体的な横方向及び横方向の下側の支持構造を実現することによって、赤ちゃんの頭を安定的かつしっかりと支持することができる。
【0067】
さらに、互いに交差積層されて乳児の頭を支える2つのヘッドH1、H2において、後頭部支持段210の一部が後首支持段220を支えて頭部支持段210と後首支持段220とが交差する二重段領域Dが形成される。
【0068】
すなわち、二重段領域Dは、2つの厚いパッド構造である後頭部支持段210と後首支持段220とが順次積層されるダブルパッド構造をとることになる。
【0069】
このように構成される二重段領域Dは、後頭部支持段210が後首支持段220を上昇させることにより、後首支持段220を乳児の後首に密着させる役割を果たす。すなわち、乳児の後首を一次的に支持する後首支持段220の位置が後頭部支持段210によってさらに高められ、乳児の後首側に入り込むことにより、後首支持段220が乳児の後首に密着しながら一定以上の圧迫力でしっかりと支持することで、乳児の後首をより一層安定的に支持することができる。
【0070】
図5は、
図1のクッションによって赤ちゃんの背中が支持されることを示す図であり、
図6は、
図3の睡眠補助装置において、第1支持台及び第2支持台によって赤ちゃんの脊椎が支持されることを示す図である。
【0071】
図5を参照すると、従来の円筒形クッション10は、円筒形の単純構造であって、脊椎部分を支えて支持するものではなく、単に横方向で支持し、さらにクッションが赤ちゃんの胴体に密着しないと、脊椎部分に対する横方向の支持もしっかりとできない構造を有する。特に、赤ちゃんが、図面上において左に回転しようとする場合、脊椎が底部と支持体110との間の空間に入ることで、赤ちゃんをしっかりと支持することに限界がある。
【0072】
これに対して、本発明は、
図3及び
図6に示すように、赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支える第1支持台120を含むことができる。
【0073】
すなわち、本発明は、2つのボディB1、B2のうち一方に、支持体110及び第1支持台120を含むが、一例として、図面に示すように第2ボディB2に第1支持台120が形成されることができる。
【0074】
上記第2ボディB2の支持体110は胴体後側部を横方向で支持し、第2ボディB2の第1支持台120は、赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支えるように、支持体110において胴体後側部を支持する側の下部に下側傾斜方向に突出した構造をとる。
【0075】
このような第1支持台120は、横向きに寝ている赤ちゃんの背中の脊椎の下側に(図面上では下側に)支持体110から突出することにより、底部と赤ちゃんの脊椎の下側との間に挟まれるように配置されるため、赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で安定的かつしっかりと支持することができる。特に、赤ちゃんが図面上において左に回転しようとする場合、脊椎が底部と支持体110との間の空間にある第1支持台120によって支えられるため、赤ちゃんをしっかりと支持することができる。
【0076】
参考として、このような第1支持台120には、滑り止め用生地が活用されることができる。
【0077】
そして、本発明は、
図6に示すように、赤ちゃんの脊椎を横方向の上側で支持する第2支持台130をさらに含むことができる。
【0078】
すなわち、本発明は、2つのボディB1、B2のうち一方に第2支持台130をさらに含むが、一例として、図面に示すように、第2ボディB2に第2支持台130が形成されることができる。
【0079】
上記第2ボディB2の第2支持台130は、赤ちゃんの脊椎を横方向の上側で支持するように、支持体110において胴体後側部を支持する側の上部に上側傾斜方向に突出した構造をとる。
【0080】
このような第2支持部130は、胴体後側部が第2ボディB2の上部側に回転することを、一定程度の力で防ぐ役割を果たすが、つまり、赤ちゃんが、図面上において左に回転しようとする場合に、脊椎が横方向の上側で第2支持台130によって支持されるため、赤ちゃんを安定的かつしっかりと支持して回転を防止することができる。
【0081】
さらに、第2支持台130は、上述した第1支持台120と互いに役割を変えて行うことができる。図面上では、赤ちゃんが左側を見ながら横向きに寝ているが、頭の形の矯正などのために、赤ちゃんが右側を見るように横向きに寝かせることができ、このように交互に行うと、横向きに寝る方向を変えることができる。このとき、図面と異なり、赤ちゃんが右側を見ながら横向きに寝る場合、本発明の第2ボディB2も上下面が変わるように回転した後に使用されるが、この場合は、第2支持台130が赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支え、第1支持台120が赤ちゃんの脊椎を横方向の上側で支持する。
【0082】
参考として、このような第2支持台130には、滑り止め用生地が活用されることができる。
【0083】
結果的に、本発明に係る睡眠補助装置は、赤ちゃんの頭及び首を周りで支持する支持部200が構成されることで、横向きに寝ている赤ちゃんの頭及び首を安定的かつしっかりと支持することができる。
【0084】
さらに、本発明は、赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支持する第1支持台120と、横方向の上側で支持する第2支持台130とが構成されることで、赤ちゃんの脊椎を安定的かつしっかりと支持し、赤ちゃんの回転を防止することができる。
【0085】
このように、本発明は、赤ちゃんの頭、首、背中(脊椎)の3つの部分を正確かつ確実に支持することによって、赤ちゃんが横向きに寝ている姿勢を維持し続けるのに最も好適な構造を実現することができる。
【0086】
以上のように、本発明は、限定された実施例と図面によって説明されたが、本発明はこれによって限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって本発明の技術思想及び以下に記載される特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0087】
B1:第1ボディ
B2:第2ボディ
110:支持体
120:第1支持台
130:第2支持台
H1:第1ヘッド
g:引き込み溝
H2:第2ヘッド
200:支持部
210:後頭部支持段
220:後首支持段
D:二重段領域
Z1:連結ジッパー
Z2:ジッパー開閉部
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤ちゃんの胴体が位置する部分に配置されて赤ちゃんの胴体を支持し、
幅より長さの長い形状を有する2つのボディ
と、前記ボディの
一端部に
連結されて、
赤ちゃんの頭を支
持するヘッ
ドと、
前記ヘッドの幅方向において一側に形成され、
前記ヘッドの他の部分よりも厚く形成される支持
段と、を含む、睡眠補助装置。
【請求項2】
前記支持
段は、
2つの前記ヘッドが互いに交差積層されて赤ちゃんの頭の側部を支えた状態で、赤ちゃんの頭の後部を横方向及び横方向の下側で支持するように、前記ヘッドの一側部には上側に隆起するように他の部分よりも厚く形成された後頭部支持段を含む、請求項1に記載の睡眠補助装置。
【請求項3】
前記ヘッドは、
中央部に引き込み溝が形成された、請求項1に記載の睡眠補助装置。
【請求項4】
前記2つのボディのうちいずれか一方のボディから前記ヘッドの前記支持段が形成された領域の内側まで延長される支持体を含む、請求項1に記載の睡眠補助装置。
【請求項5】
前記2つのボディのうち一方は、
赤ちゃんの胴体後側部を横方向で支持する支持体と、
赤ちゃんの脊椎を横方向の下側で支持するように、前記支持体において、前記胴体後側部を支持する側の下部に下側傾斜方向に突出して形成された第1支持台と、を含む、請求項2に記載の睡眠補助装置。
【請求項6】
前記ボディは、
赤ちゃんの脊椎を横方向の上側で支持するように、前記支持体において、前記胴体後側部を支持する側の上部に上側傾斜方向に突出して形成された第2支持台をさらに含む、請求項
5に記載の睡眠補助装置。
【請求項7】
前記2つのボディのうち一方は、
赤ちゃんの胴体後側部を横方向で支持する支持体を含み、
前記支持
段は、
赤ちゃんの後首を横方向及び横方向の下側で支持するように、前記支持体から前記ヘッドの内側まで延長して形成され、上側に隆起するように前記ヘッドよりも厚く形成された後首支持段をさらに含む、請求項2に記載の睡眠補助装置。
【請求項8】
前記
ヘッドは、前記
支持段と前記ヘッドの他の部分とを区切る縁を含み、且つ前記縁は屈曲するように形成される、請求項
1に記載の睡眠補助装置。
【請求項9】
互いに交差積層されて乳児の頭を支える2つの前記ヘッドにおいて、
前記後頭部支持段の一部が前記後首支持段を支えて前記後頭部支持段と後首支持段とが交差する二重段領域が形成され、
前記二重段領域は、前記後頭部支持段が前記後首支持段を上昇させて前記後首支持段を乳児の後首に密着させる、請求項
7に記載の睡眠補助装置。
【請求項10】
前記ボディは第1ボディ及び第2ボディを含み、
前記第1ボディ及び前記第2ボディは、前記ヘッドが連結された一端部ではなく他端部において脱着可能な連結部が形成される、請求項
1に記載の睡眠補助装置。
【請求項11】
前記ボディと前記ヘッド
のうち少なくとも一つ以上は、
充填材が充填された充填体構造をなし、内部に対する前記充填材の入出が可能であるようにジッパー開閉部が形成された、請求項
1に記載の睡眠補助装置。
【請求項12】
前記ボディは、
赤ちゃんが横向きに寝ている姿勢で、赤ちゃんの前首ないし胸の位置に位置する縁によって前記ヘッドとの境界が区分される第1ボディと、
前記支持段が形成された前記ヘッドの一側と連結された第2ボディとを含む、請求項1に記載の睡眠補助装置。
【請求項13】
前記第1ボディと前記第2ボディとの間の空間に、赤ちゃんが横向きに寝ている状態で胴体が収容されるように、前記第1ボディ及び前記第2ボディのうち少なくとも一方は長さ方向に曲げられた形態である、請求項12に記載の睡眠補助装置。
【国際調査報告】