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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】阻害剤化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 209/44 20060101AFI20241112BHJP
   A61K 31/4035 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 31/472 20060101ALI20241112BHJP
   C07D 217/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
C07D209/44 CSP
A61K31/4035
A61K31/5377
A61K31/496
A61K31/472
C07D217/06
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K45/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531696
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 GB2022053006
(87)【国際公開番号】W WO2023094834
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】2117224.2
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
(71)【出願人】
【識別番号】522288821
【氏名又は名称】ネオフォア・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NEOPHORE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】ブラッグ,ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】ドライスデール,マーティン
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ウィンシップ,ポール
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC202
4C084ZC751
4C084ZC752
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC10
4C086BC30
4C086BC73
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、DNAミスマッチ修復(MMR)プロセスの構成成分であるPMS2タンパク質を標的にする式(II)の化合物に関する。
【化1】
[式中、R、R、R、Y、Y、A、A、A、およびAは、それぞれ、本明細書にて定義する通りである。]。本発明はまた、これらの化合物の調製のための方法、それらを含む医薬組成物、および増殖性障害、例えば、がん、ならびにPMS2活性に関連付けられる他の疾患または状態の治療におけるそれらの使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造式(II):
【化1】
[式中、
は、水素またはフルオロであり;
は、水素、ハロゲン、(1~6C)アルキル、(1~6C)ハロアルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~6C)アルキルは、1つまたは複数のR5aにより場合により置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR5bで場合により置換され;ここで、各R5aは、ハロゲンまたは(1~4C)アルコキシから独立に選択され、各R5bは、ハロゲン、(1~4C)アルキルおよび(1~4C)アルコキシからなる群から独立に選択され;
は、(1~6C)アルキル、(1~6C)ハロアルキル、(3~8C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から7-員のヘテロシクリル環であるか、または、
以下の式(A)による構造を有する基:
【化2】
(式中、
は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
は、(3~8C)シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され;ここで、Rは、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される。)であり;
は、-CH-、-C(=O)-、または-CHRy2a-であり、Ry2aは、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され;
は、-CH-、-C(=O)-、-CHRy2a-、-CH-CH-、-CH-CHRy2b-、または-CHRy2a-CH-であり;Ry2aは、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され、Ry2bは、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され;
は、N、CH、CR10またはCR12から選択され;
は、N、CH、CR10またはCR12から選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、N、CHまたはCR14から選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個が、CR10であり;
10は、以下の式(IIA)または(IIB)の基:
【化3】
(式中、
【化4】
は、AまたはAとの付着点を表し、
11Aは、水素または(1~3C)アルキルであり;
11は、以下の式(A)または(B)の基:
【化5】
(式中、
11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群からそれぞれ独立に選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~4C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルは、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換され;
11Dは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルおよび-C(O)Hから選択され、任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルまたは-C(O)H基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシまたは(1~3C)アルキルから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換され;
11Eは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルまたは(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている。)である。)であり;
12は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択されるか、または、
12は、-(CHR-Z12
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
fは、0または1であり;
12は、-OR20、-NR2122、-C(O)NR2122または-NR23C(O)R24であり;
20は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、eは、0または1であり;
21およびR22は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、dは、0または1であるか;または、
21およびR22は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
23は、水素または(1~2C)アルキルであり;
24は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、cは、0または1であり;
20、R21、R22、R23もしくはR24またはR21およびR22が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;または
13は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択されるか、または、
13は、-(CHR-Z13
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
13は、-OR25、-NR2627、-C(O)NR2627または-NR28C(O)R29であり;
25は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であるか;または、
26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
28は、水素または(1~2C)アルキルであり;
29は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
25、R26、R27、R28もしくはR29またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択されるか、または、
14は、-(CHR-Z14
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
14は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であるか、または、
31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
34は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32、R33もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~4C)アルキル、または、
-L-X-Q
からなる群から独立に選択され、
(式中、Lは、存在しないか、または(1~2C)アルキレンであり;
は、存在しないか、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-N(R14a)-C(O)-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルケニル、(2~4C)アルキニル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される。)]
を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項2】
以下の構造式(I):
【化6】
[式中、R、R、R、Y、Y、R11A、R11、A、A、またはAは、請求項1に記載の通りである。]を有する、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項3】
以下の、式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-V、I-VI、I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XI、I-XII、I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIおよびI-XVIII:
【化7】
[式中、R、R、Y、Y、A、A、A、R11、R11A、R11B、R11C、R11DおよびR11Eは、それぞれ、請求項1に記載の通りである。]の化合物である、請求項1または2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項4】
(式IIのサブ-定義である)式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VまたはII-VI:
【化8】
[式中、R、R、R10、Y、Y、A、A、A、およびAは、それぞれ、請求項1に記載の通りである。]の化合物である、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物。
【請求項5】
が、(1~6C)アルキル、(1~6C)ハロアルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から6-員のヘテロシクリル環であるか、または、
以下の式(A)による構造を有する基:
【化9】
[式中、
は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
は、(3~8C)シクロアルキル、フェニル、4-から6-員のヘテロシクリル、または5-もしくは6-員のヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され;
各Rは、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される。]
である、請求項1~4のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項6】
が、以下の式(A)による構造を有する基:
【化10】
[式中、
は、水素またはメチルであり;
nは1であり;
は、シクロヘキシル、フェニル、6-員のヘテロシクリル、またはピリジルであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され;各Rは、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立して選択される。]
である、請求項1~5のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項7】
が、-CH-である、請求項1~6のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項8】
が、-CH-、-CHRy2a-、-CH-CH-、-CH-CHRy2b-、または-CHRy2a-CH-であり;Ry2aが、ハロ、メチルまたはヒドロキシメチルから選択され、Ry2bが、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択される、請求項1~7のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項9】
が、-CH-であり、Yが、-CH-である、請求項1~8のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項10】
、AまたはAが、次のオプション:
(i)Aが、N、CHまたはCR10から選択され;
が、N、CHまたはCR10から選択され;
が、NまたはCHから選択され;
が、N、CHまたはCR14から選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個が、CR10である;
(ii)Aが、N、CHまたはCR10から選択され;
が、N、CHまたはCR10から選択され;
が、N、CHまたはCR13から選択され;
が、NまたはCHから選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個が、CR10である;
(iii)Aが、N、CHまたはCR10から選択され;
が、N、CHまたはCR10から選択され;
が、NまたはCHから選択され;
が、NまたはCHから選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個が、CR10である;
(iv)Aが、CHまたはCR10から選択され;
が、CHまたはCR10から選択され;
が、CHであり;
が、CHであり;
ただし、
およびAのうちの1個のみが、CR10であり得る;
(v)Aが、CR10であり;
が、CHであり;
が、CHであり;
が、CHである;または
(vi)Aが、CHであり;
が、CR10であり;
が、CHであり;
が、CHである;
のうちの1つから選択される、請求項1または4~9のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項11】
、AおよびAが、すべてCHである、またはA、AおよびAが、すべてCHである、請求項1~10のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項12】
10が、以下の式(IIA)または(IIB)の基:
【化11】
[式中、
【化12】
は、AまたはAとの付着点を表し、R11およびR11Aは、請求項1に記載の通りである。]
である、請求項1~11のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項13】
10が、以下の基:
【化13】
[式中、
【化14】
は、AまたはAとの付着点を表し、R11は、請求項1に記載の通りである。]
のうちの1つである、請求項1~12のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項14】
11Aが、水素またはメチルである、請求項1~12のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項15】
11BおよびR11Cが、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、および-C(O)NR11F11Gからなる群からそれぞれ独立に選択され、R11FおよびR11Gが、水素または(1~4C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~4C)アルキル基が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、または4、5もしくは6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され、前記4、5または6-員のN結合型複素環が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている、
請求項1~14のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項16】
11BおよびR11Cの一方が、水素であり、他方が、水素、ハロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群から選択され、R11FおよびR11Gが、水素または(1~2C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~2C)アルキル基が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、または4、5もしくは6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され、前記4、5または6-員のN結合型複素環が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、もしくは(1~2C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている、
請求項1~15のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項17】
11BおよびR11Cの一方が、水素であり、他方が、水素、フルオロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群から選択され、R11FおよびR11Gが、水素または(1~2C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~2C)アルキル基が、クロロ、フルオロ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、または5もしくは6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され、前記5または6-員のN結合型複素環が、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、もしくは(1~2C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている、
請求項1~16のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項18】
11Eが、(1~4C)アルキルであり、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、または4、5もしくは6-員のN結合型複素環で場合により置換され、前記4、5または6-員のN結合型複素環が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキルもしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている、
請求項1~13のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項19】
11Eが、(1~4C)アルキルである、請求項1~13のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項20】
11Dが:
(i)水素、ハロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)Hから選択され、任意の(1~2C)アルキルまたは-C(O)H基が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環が、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルキル、(4~6C)シクロアルコキシまたは(1~2C)アルキルから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている;
(ii)R11Dが、水素、ハロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)Hから選択され、任意の(1~2C)アルキルまたは-C(O)H基が、ハロ、ヒドロキシ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(iii)R11Dが、水素、クロロ、フルオロ、メチルおよびエチルから選択され、任意のメチルまたはエチルが、クロロ、フルオロ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノまたは5-もしくは6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;または
(iv)R11Dが、水素、フルオロまたはメチルから選択され、任意のメチルが、-NMeまたはモルホリンから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている、
請求項1~17のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項21】
12が:
(i)ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のフルオロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。];または
(ii)フルオロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ
から選択される、請求項1~20のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項22】
13が、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択されるか、または、
13が、-(CHR-Z13
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
12は、-OR25、-NR2627、または-C(O)NR2627であり;
25は、(1~4C)アルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~6C)アルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であるか;または、R26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
25、R26、R27またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され;
は、請求項1に記載の通りである。]
である、請求項1~21のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項23】
(i)R14が、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択されるか、または
14が、-(CHR-Z14
[式中、Rは、水素であり;
mは、0または1であり;
12は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であるか、または、
31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素またはメチルであり;
34は、(1~6C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換され;
は、請求項1に記載の通りである。]である;または
(ii)R14が、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]
から選択される、請求項1~22のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項24】
(i)各Rが、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~4C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
が、存在しないか、または(1~2C)アルキレンであり;
が、存在しないか、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aが、水素または(1~2C)アルキルであり;
が、水素、(1~4C)アルキル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される;
(ii)各Rが、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
が、存在しないか、または(1~2C)アルキレンであり;
が、存在しないか、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aが、水素または(1~2C)アルキルであり;
が、水素、(1~2C)アルキル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される;
(iii)各Rが、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
が、存在しないか、または(1~2C)アルキレンであり;
が、存在しないか、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14
)-C(O)-、もしくは-NR14a-からなる群から選択され、R14aが、水素または(1~2C)アルキルであり;
が、水素または(1~2C)アルキルからなる群から選択される;
または
(iv)各Rが、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
が、存在せず;
が、存在しないか、または-O-、-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、もしくは-NR14a-からなる群から選択され、R14aが、水素または(1~2C)アルキルであり;
が、水素または(1~2C)アルキルからなる群から選択される、
請求項1~23のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項25】
化合物が、次の:
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド;
(E)-N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-フルオロアクリルアミド;
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド;
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-フルオロアクリルアミド;
(E)-N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-モルホリノブタ-2-エナミド塩酸塩;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ブタ-2-エナミド;
N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)ブタ-2-インアミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロペンチルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]プロパ-2-エナミド;
N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-8-イル]プロパ-2-エナミド;
N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]プロパ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-8-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-4-(ジメチルアミノ)-N-[2-(2-エトキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロプロピルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロプロピルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]-N-メチル-プロパ-2-エナミド;
(E)-4-(ジメチルアミノ)-N-(2-(2-エトキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-N-メチルブタ-2-エナミド;
(E)-4-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]オキシ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-4-((2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)オキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド;
N-(2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-((ジメチルアミノ)メチル)アクリルアミド;
N-(2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-(モルホリノメチル)アクリルアミド
のいずれか1つから選択される、請求項1~24のうちいずれか1項に記載の、化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項26】
薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して、請求項1~25のうちいずれか1項に記載の、化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を含む医薬組成物。
【請求項27】
(i)療法における使用のための;
(ii)がんの治療における使用のための;
(iii)化合物または医薬組成物が、別の抗がん剤(例えば、化学療法剤、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激薬またはDNA損傷修復モジュレーター)と組み合わせて投与される、がんの治療における使用のための;
(iv)トリプレットリピート障害の治療における使用のための、
請求項1~25のうちいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または請求項26に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[序文]
本発明は、PMS2タンパク質活性の阻害剤として機能するいくつかの化合物に関する。特に、本発明に係る化合物は、PMS2を阻害する共有結合剤として使用できる。したがって、本発明に係る化合物は、少なくとも部分的に、不適切なPMS2活性、例えば、がんにより媒介される疾患または状態を治療するために使用できる。本発明はさらに、化合物の使用、およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
がんは、細胞増殖の変化により引き起こされる。正確には、細胞を悪性にする、ならびに制御・調節されない方式で増殖させるものは、過去数十年にわたる集中的な研究の焦点である。こうした研究によって、かかる悪性病変を可能にする最重要な経路と関連する分子標的が同定されている。
【0003】
ミスマッチ修復(MMR)は、DNA複製、修復および組換え中、ならびに真核生物における減数分裂中および哺乳動物における免疫グロブリンの成熟/多様化中に大きな役割を果たす、高度に保存されたDNA修復経路である。MMRは、正常なDNA複製プロセス中に時折生じ得るDNA塩基ミスマッチおよび挿入/欠失(インデル)ループを補正することによって、すべての生物体におけるゲノム安定性を促進する。間違ったヌクレオチドが新たに合成されたDNA鎖に挿入されるおよびDNAポリメラーゼのプルーフリーディング機能を回避する場合に、塩基対ミスマッチは起こる。原核生物および真核生物ゲノムを通して分布する高度に多型の短い反復DNA配列であるマイクロサテライトと関連して、インデルループは、一般に生じる。通常、マイクロサテライトで、鋳型鎖およびプライマー鎖は、複製中、スリッページ(解離および再アニーリング)を起こしやすく、これは、ループ構造および鋳型鎖と新たに合成された鎖との間の反復単位の不調和な数を生成し得る。
【0004】
DNAミスマッチ修復は、ミスマッチに対する3’-または5’-の規定された鎖切断で開始する双方向の切り出しおよび再合成システムであり;その切り出しトラクト(excision tract)は、ミスマッチをちょうど超えたところまで伸長する。MMRは、4つのステップに分けることができる:1)MSHタンパク質によるミスマッチ認識;2)ミスマッチ認識シグナルを、DNA鎖切断が始まるところと結びつけるMLH/PMSタンパク質の動員;3)誤ったDNA鎖の切り出し、および4)鋳型[1]として残りのDNA鎖を用いた切り出しギャップの再合成。MMRは、高度に保存された生物学的経路である。ヒトにおいて、hMutSα(MSH2-MSH6)またはhMutSβ(MSH2-MSH3)によるミスマッチ認識によって、MMR経路が開始される。ミスマッチ部位へのhMutSαまたはhMutSβの結合によって、MutLα(MLH1-PMS2)の動員がもたらされ、三元複合体が形成され、そのタンパク質-タンパク質、タンパク質-DNA相互作用およびエンドヌクレアーゼ活性はATP/ADP補助因子によってモジュレートされる。増殖細胞核抗原(PCNA)は、複製フォーク[1]の近傍へのMMRタンパク質の動員においてある役割を果たし得る。PCNAはまた、真核生物MutLαタンパク質における潜在型エンドヌクレアーゼ活性を活性化し得る。DNAの切断後、エキソヌクレアーゼ1(EXO1)が、動員され、これによって、新たに合成されたDNA鎖が切り出され、DNA切り出しギャップは、DNAポリメラーゼδ(Polδ)により再合成される。DNA再合成が完全である場合、残りのニックは、DNAリガーゼにより連結されて、二本鎖[2]の完全性が回復される。この機能と整合して、MMRは、散発性がんを40%まで減らす重要な腫瘍抑制因子経路である。さらに、MMR遺伝子中の生殖細胞系列変異を有する個体は、がん素因状態を発現する。
【0005】
リンチ症候群(LS、遺伝性非ポリポーシス大腸がんと以前に命名された。)は、遺伝性結腸直腸がん(CRC)の最も一般的な原因であり、全症例の2~5%を占めている。LSはまた、いくつかの結腸外の部位、例えば、その中でもとりわけ、子宮内膜、卵巣、胃および小腸などでの悪性病変のリスクの増加を特徴とする[3]。LSは、常染色体優性遺伝パターンを有し、MMR遺伝子MLH1、MSH2、MSH6またはPMS2における生殖細胞系列変異により引き起こされる。第2のヒットによって、野生型アレルが不活性化され、MMR欠損がもたらされるまで、1種の野生型アレルから得られた遺伝子発現は、適切なMMR活性に十分である。
【0006】
先天性ミスマッチ修復遺伝子異常症(CMMRD)症候群は、4つのMMR遺伝子、MLH1、MSH2、MSH6またはPMS2のうちの1つにおける両アレル性生殖細胞系列変異から生じる異なる小児がん素因症候群である。患者は、MMR遺伝子のホモ接合の両アレルの変更またはヘテロ接合の変更を有し得る。
【0007】
MMR-異常がんは、一般におよび通常、正常な細胞および他の腫瘍より速い速度でのDNA変異の蓄積を特徴とし;例えば、CMMRD腫瘍は、一般に、超高度変異した表現型を有する(>250置換変異/Mb)[4]。MMR欠損はまた、マイクロサテライト不安定性(MSI)と呼ばれる、マイクロサテライトの反復長の増加または減少をもたらす。40%を超えるマイクロサテライト変異(ルーチン的に検査した5つのマイクロサテライトマーカーのうち2つ以上に陽性)を有するがんは、高頻度MSI(MSI-H)として記載されている。MSIがない腫瘍は、マイクロサテライト安定性(MSS)であり、40%未満のマイクロサテライト変異(マイクロサテライト不安定性を示す5つのマーカーの1つ)を有するものは、低頻度MSI(MSI-L)である[5]。MSI分析は、広く用いられるMMR-欠損腫瘍の診断バイオマーカーであり、MSIステータスは、コーディングマイクロサテライト内の挿入/欠失のために起こり得るフレームシフト(FS)突然変異の高い罹患率に関連している。タンパク質の下流機能を変更することに加え、FSは、抗原プロセシングおよび提示のための基質として作用する新たなアミノ酸配列を創出し[6]、CD8+T細胞の活性化(クラスI)およびCD4+T細胞の「ヘルパー」機能(クラスII)を刺激する。
【0008】
より多数のネオアンチゲンを有するがんは、より免疫監視の傾向があり、免疫療法への応答の可能性が高く[7];より高いネオアンチゲン負荷は、全リンパ球の浸潤、TIL、メモリーT細胞、および結腸直腸がんにおける生存と関連する[8、9]。この特徴は、免疫療法に基づいた治療戦略のための理論的根拠を裏付けている[6]。この概念と整合して、免疫チェックポイント阻害剤は現在、MMR異常がんの治療における重要な治療の進歩を示している。PD-1の阻害剤;例えば、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)およびニボルマブ(オプジーボ)は、それらが示す有意な延命効果に基づいて、MMR-DまたはMSI-H転移性CRCを伴う患者用に米国食品医薬品局(FDA)により承認されている。CTLA-4阻害剤イピリムマブ(ヤーボイ)は、化学療法で以前に治療したMMR-DまたはMSI-H CRC患者の治療用のニボルマブと組み合わせて用いるために承認されている。重要なことに、FDAは、組織学的な腫瘍のタイプを問わず、MMR-D/MSI-Hがんにおけるペムブロリズマブの使用を承認した[10]。
【0009】
免疫チェックポイント阻害剤への臨床応答は、腫瘍ネオアンチゲンの存在およびかかるネオアンチゲンを認識するT細胞の浸潤を要することが現在受け入れられている。より高いネオアンチゲン負荷は、黒色腫および非小細胞肺がんを伴う患者における、CTLA-4およびPD-1遮断への応答と関連する[11、12、13]。ネオアンチゲンの数はTMBに関連付けられ、いくつかの大規模な研究によって、高TMBがいくつかの腫瘍のタイプ、例えば、尿路上皮癌[14]、非小細胞肺がん[15~18]および小細胞肺がん[19]などにおける、チェックポイント阻害剤応答の増強ならびに全生存期間の改善と相関することが確認されている。
【0010】
Germanoらによって、最近、MLH1のサイレンシングによるMMR不活性化がTMBを増加させ、「動的変異プロファイル」をもたらし、インビトロおよびインビボでネオアンチゲンを持続的に再生させることが提案されている。これは、免疫監視機構を誘発し、特に、マウスモデルにおける免疫チェックポイント阻害と組み合わせて、腫瘍増殖の制御をもたらす[20]。類似の結果が、MSH2のサイレンシングにおいて観察されている[21]。
【0011】
GuanらおよびLuらは、MLH1欠損が、サイトゾルDNAの放出や、cGAS-STING経路およびIFN-β産生の活性化をもたらすことを報告している。Guanらは、MLH1の消失によって、DNAハイパー切り出し、RPA消耗、染色体不安定性およびサイトゾルDNAの蓄積をもたらすことを実証している[22]。Luらは、cGAS STING経路によるサイトゾルDNAのセンシングが、MMR欠損腫瘍を有する患者における免疫療法の臨床的有用性に寄与することを報告している[23]。これらの報告は、合わせると、MMR活性を抑止することによって、cGAS-STING経路の活性化によって有益な免疫活性化を誘発できるということが示唆されている。
【0012】
MLH1およびPMS2は、一般にヘテロ二量体を形成し;MLH1タンパク質の欠損は、典型的には、PMS2タンパク質の同時欠損をもたらし、タンパク質の一方または両方がMMR機能およびcGAS/STING経路調節に必須であり得ることを示唆する。
【0013】
このように、抗-腫瘍免疫応答を復活させるDNA MMRの最重要な構成成分であるPMS2タンパク質を標的にする阻害剤の必要性を強調する、生物学的および臨床的な根拠がある。
【0014】
したがって、本発明は、単剤としてならびに免疫療法剤、他のDNA損傷応答経路モジュレーターおよび/または標準治療の化学療法剤と組み合わせて小分子を用いて、DNA MMR構成成分PMS2に結合し、その機能をモジュレートすることによる、がんの治療のための方法を提供する。
【0015】
がん分野以外では、トリプレットリピート障害は、30種を超えるヒト神経変性疾患および神経筋遺伝性疾患、例えば、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)を含む。かかる障害は、ゲノムDNAにおける単純な反復の伸長を特徴とする。これらの不安定な反復は、一般に、いくつかの遺伝子の異なる領域で見出されており、それらの伸長は、例えば、遺伝子産物の発現または特性を妨げることによって、またはスプライシングもしくはアンチセンス調節に影響することにより様々な機能欠失型および機能獲得型経路により疾患を引き起こすおそれがある。DNA複製、減数分裂期組換え、転写、DNA修復、およびクロマチンリモデリング中、エラーを含めた、いくつかの機構は、反復不安定性に寄与することが提案されており、これは、細胞周期の様々な段階で起こり得る。機能性MMR経路が、マイクロサテライト配列の安定性を維持するために必要とされるという証拠があり:例えば、(CAG反復を含有する)ヒトHDエクソン1のコピーを有するMsh2-/-トランスジェニックマウスでは、Msh2+/+HDエクソン1マウスのカウンターパートと比較した場合、導入された(CAG)n反復の伸長の縮小が示される[24]。
【0016】
このように、トリプレットリピート障害を治療するための、PMS2を含む、DNA MMRプロセスの構成成分を標的にする化合物がさらに必要とされている。本発明は、前述のものを念頭において見出されたものである。
[参照文献]
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2.Liu, D., G. Keijzers, and L.J. Rasmussen, DNA mismatch repair and its many roles in eukaryotic cells. Mutat Res, 2017. 773: p. 174-187.
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12.Rizvi, N.A., et al., Cancer immunology. Mutational landscape determines sensitivity to PD-1 blockade in non-small cell lung cancer. Science, 2015. 348(6230): p. 124-8.
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15.Hellmann, M.D., et al., Genomic Features of Response to Combination Immunotherapy in Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer. Cancer Cell, 2018. 33(5): p. 843-852 e4.
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19.Hellmann, M.D., et al., Tumor Mutational Burden and Efficacy of Nivolumab Monotherapy and in Combination with Ipilimumab in Small-Cell Lung Cancer. Cancer Cell, 2018. 33(5): p. 853-861 e4.
20.Germano, G., et al., Inactivation of DNA repair triggers neoantigen generation and impairs tumour growth. Nature, 2017. 552(7683): p. 116-120.
21.Mandal, R., et al., Genetic diversity of tumors with mismatch repair deficiency influences anti-PD-1 immunotherapy response. Science, 2019. 364(6439): p. 485-491.
22.Guan J., et al., MLH1 deficiency-triggered DNA hyperexcision by exonuclease 1 activates the cGAS-STING pathway. Cancer Cell. 2021, 39 (1), 109 - 121,
23.Lu, C., et al. DNA sensing in mismatch repair-deficient tumor cells is essential for anti-tumor immunity. Cancer Cell. 2021, 39 (1), 96 - 108.
24.Manley, K., et al., Msh2 deficiency prevents in vivo somatic instability of the CAG repeat in Huntington disease transgenic mice. Nat Genet, 1999. 23(4): p. 471-3.
【発明の概要】
【0017】
本発明の第1の態様によれば、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物が提供される。
【0018】
本発明の更なる一態様によれば、薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
【0019】
本発明の更なる一態様によれば、in vitroまたはin vivoでPMS2活性を阻害する方法が提供され、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の有効量と、細胞を接触させるステップを含む。
【0020】
本発明の更なる一態様によれば、PMS2活性が、かかる治療を必要とする患者に関連付けられる、疾患または障害を治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0021】
本発明の更なる一態様によれば、かかる治療を必要とする患者において増殖性障害を治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0022】
本発明の更なる一態様によれば、かかる治療を必要とする患者においてがんを治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0023】
本発明の更なる一態様によれば、かかる治療を必要とする患者においてトリプレットリピート障害(例えば、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs))を治療する方法が提供され、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0024】
本発明の更なる一態様によれば、療法における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。
【0025】
本発明の更なる一態様によれば、医薬品としての使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。
【0026】
本発明の更なる一態様によれば、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物が提供される。
【0027】
本発明の更なる一態様によれば、がんの治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。詳細な実施形態では、がんは、ヒトのがんである。
【0028】
本発明の更なる一態様によれば、トリプレットリピート障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0029】
本発明の更なる一態様によれば、PMS2活性の阻害における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物が提供される。
【0030】
本発明の更なる一態様によれば、PMS2活性に関連付けられる疾患または障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物が提供される。
【0031】
本発明の更なる一態様によれば、増殖性障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用が提供される。
【0032】
本発明の更なる一態様によれば、がんの治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用が提供される。
【0033】
本発明の更なる一態様によれば、トリプレットリピート障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0034】
本発明の更なる一態様によれば、PMS2活性の阻害のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用が提供される。
【0035】
本発明の更なる一態様によれば、PMS2活性に関連付けられる疾患または障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用が提供される。
【0036】
本発明の更なる一態様によれば、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を調製するための方法が提供される。
【0037】
本発明の更なる一態様によれば、本明細書にて定義する化合物を調製する方法により得ることが可能な、またはそれにより得られる、またはそれにより直接得られる化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物が提供される。
【0038】
本発明の更なる一態様によれば、本明細書中に記載の合成方法のうちのいずれか1つにおける使用に適している、本明細書にて定義する、新規な中間体が提供される。
【0039】
本発明の上記で概略した態様において、増殖性障害は、適切には、がんであり、がんは、適切には、ヒトのがんである。詳細には、本発明に係る化合物は、任意のがんの治療に有用であり、ミスマッチ修復阻害および/またはcGAS-STING経路活性化は、有益である。任意の適当ながんが、標的とされ得る(例えば、腺様嚢胞癌、副腎腫瘍、アミロイドーシス、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、毛細血管拡張性運動失調症、ベックウィズ・ウイーデマン症候群、胆管がん(胆管細胞癌)、バート-ホッグ-デュベ症候群、膀胱がん、骨がん、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳がん、カーニー複合、中枢神経系腫瘍、子宮頚部がん、結腸直腸がん、カウデン病、頭蓋咽頭腫、線維形成性乳児神経節膠腫(desmoplastic infantile ganglioglioma)、脳室上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫、眼がん、眼瞼がん、家族性腺腫性ポリポーシス、家族性GIST、家族性悪性黒色腫、家族性非-VHL淡明細胞型腎細胞癌、家族性膵がん、胆嚢がん、消化管間質腫瘍 - GIST、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、頭頚部がん、遺伝性乳癌卵巣がん、遺伝性びまん性胃がん、遺伝性平滑筋腫症および腎細胞がん、遺伝性混合ポリポーシス症候群、遺伝性膵炎、遺伝性乳頭状腎細胞癌、若年性ポリポーシス症候群、腎がん、涙腺腫瘍、喉頭および下咽頭がん、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞性前リンパ球性白血病、ヘアリー細胞白血病、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性T細胞リンパ球性白血病、好酸球性白血病)、リー・フラウメニ症候群、肝がん、肺がん(非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、リンパ腫(ホジキン、非-ホジキン)、リンチ症候群、肥満細胞症、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性内分泌腺腫症1型および2型、多発性骨髄腫、MUTYH(またはMYH)-関連ポリポーシス、骨髄異形成症候群(MDS)、鼻腔および副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、神経内分泌腫瘍(例えば、胃腸管、肺または膵臓の)、神経線維腫症1型および2型、母斑性基底細胞癌症候群、口腔または中咽頭がん、骨肉腫、卵巣/ファロピウス管/腹膜がん、膵がん、副甲状腺がん、陰茎がん、ポイツ・ジェガース症候群、褐色細胞腫、傍神経節腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、前立腺がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫(例えば、カポジまたは軟部組織)、皮膚がん、小腸がん、胃がん、精巣がん、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺がん、結節性硬化症、子宮がん、膣がん、フォンヒッペル・リンダウ症候群、外陰がん、ワルデンストレームのマクログロブリン血症、ウェルナー症候群、ウィルムス腫瘍および色素性乾皮症)。目的とする特定のがんには、血液がん(Hematological cancer)、例えば、リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、バーキットリンパ腫(BL)および血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)を含む。)、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)および慢性骨髄性白血病(CML)を含む。)、多発性骨髄腫、乳がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃-食道がん、神経内分泌がん、骨肉腫、前立腺がん、膵がん、小腸がん、膀胱がん、直腸がん、胆管細胞癌、CNSがん、甲状腺がん、頭頚部がん、食道がん、および卵巣がんが含まれる。
【0040】
本発明の一態様に関して、任意選択的な、適当な、および好ましい特徴を含む、特徴は、本発明の任意の他の一態様に関しての、任意選択的な、適当なおよび好ましい特徴を含む、特徴でもあり得る。
【発明を実施するための形態】
【0041】
[定義]
別段の記載がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される次の用語は、以下に記載されている次の意味を有する。
【0042】
「治療すること」または「治療」への言及には、予防ならびに状態の確立された症状の緩和が含まれることが理解されるものとする。したがって、状況、障害または状態を「治療すること」または状況、障害または状態の「治療」には、(1)状況、障害または状態に苦しみ得るまたはその素因になり得るが、状況、障害または状態の臨床または不顕性症状をいまだ経験していないまたは示していないヒトにおいて発現している、状況、障害または状態の臨床症状の出現を予防するまたは遅延させること、(2)状況、障害または状態を抑制すること、すなわち、(維持治療の場合には)疾患もしくはその再発の発現または少なくとも1つのその臨床または不顕性症状を停止する、減少させるまたは遅延させること、または(3)疾患を軽減するまたは減弱すること、すなわち、状況、障害もしくは状態またはその臨床もしくは不顕性症状のうちの少なくとも1つの後退をもたらすことが含まれる。
【0043】
「治療有効量」は、疾患を治療するために哺乳動物に投与する場合、疾患のためのかかる治療を行うのに十分である、化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、治療しようとする哺乳動物の疾患およびその重症度ならびに年齢、体重などに応じて変わる。例えば、ヒトまたは他の哺乳動物において、治療有効量が、実験室または臨床状況において実験的に決定できる、または治療有効量が、治療されようとする、ある特定の疾患および対象のための、米国食品医薬品局(FDA)または対応する外国の規制機関のガイドラインにより求められる量であり得るということが理解されるべきである。妥当な剤形、投与量、および投与経路の決定は、医薬および医学分野の当業者のレベルの範囲内であるということが理解されるべきである。
【0044】
「対象(複数可)」および「患者(複数可)」は、本初明細書にて単独でまたは1つもしくは複数の別の用語と併せて使用される場合、動物(例えば、哺乳動物)、特に、ヒトを指す。適切には、「対象(複数可)」および「患者(複数可)」は、非-ヒト動物(例えば、家畜もしくは家庭の愛玩動物)またはヒトであり得る。
【0045】
「薬学的に許容される」は、本初明細書にて単独でまたは1つもしくは複数の別の用語と併せて使用される場合、一般に、他の成分(例えば、配合物に関してなど)に化学的におよび/または物理的に適合する、および/または一般に、そのレシピエント(例えば、対象など)に生理的に適合する材料を指す。
【0046】
「アルキル」は、本明細書にて、直鎖および分枝鎖アルキル基が含まれる。個別のアルキル基への言及、例えば、「プロピル」は、直鎖バーションのみに特異的であり、個別の分枝鎖アルキル基への言及、例えば、「イソプロピル」は、分枝鎖バーションのみに特異的である。例えば、「(1~6C)アルキル」には、(1~4C)アルキル、(1~3C)アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt-ブチルが含まれる。
【0047】
「(m~nC)」または「(m~nC)基」は、単独でまたは接頭辞として用いられ、m~n個の炭素原子を有する任意の基を指す。
【0048】
「アルキレン」基は、2つの他の化学基間に位置するおよびそれらを結合させるのに役立つアルキル基である。したがって、「(1~6C)アルキレン」は、1~6個の炭素原子の直鎖の飽和の二価の炭化水素基または3~6個の炭素原子の分枝状の飽和の二価の炭化水素基、例えば、メチレン(-CH-)、エチレン異性体(-CH(CH)-および-CHCH-)、プロピレン異性体(-CH(CH)CH-、-CH(CHCH)-、-C(CH-、および-CHCHCH-)、ペンチレン(-CHCHCHCHCH-)などを意味する。
【0049】
「アルケニル(alkyenyl)」は、2個以上の炭素原子を含む直鎖および分枝鎖アルキル基を指し、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合が、その基内に存在する。アルケニル基には、例えば、エテニル、プロペニルおよびブタ-2,3-エニルが含まれ、すべてのあり得る幾何(E/Z)異性体が含まれる。
【0050】
「アルキニル」は、2個以上の炭素原子を含む直鎖および分枝鎖アルキル基を指し、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合が、その基内に存在する。アルキニル基には、例えば、アセチレニルおよびプロピニルが含まれる。
【0051】
「(m~nC)シクロアルキル」は、炭素原子数m~n個を含有する飽和炭化水素環系を意味する。模範的なシクロアルキル基には、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびビシクロ[2.2.1]ヘプチルが含まれる。
【0052】
「アルコキシ」は、O結合型直鎖および分枝鎖アルキル基を指す。アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エトキシおよびt-ブトキシが含まれる。
【0053】
「ハロアルキル」は、本明細書にて、1個または複数の水素原子が、ハロゲン(例えば、フッ素)原子により置き換えられているアルキル基を指す。ハロアルキル基には、例えば、-CHF、-CHFおよび-CFが含まれる。
【0054】
「ハロ」または「ハロゲノ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード、適当には、フルオロ、クロロおよびブロモ、より適当には、フルオロおよびクロロを指す。
【0055】
「カルボシクリル」、「炭素環式の」または「炭素環」は、非芳香族の飽和もしくは部分的に飽和の単環式、縮合、架橋、またはスピロ二環式炭素-含有環系(複数可)を意味する。単環式炭素環式環は、約3~12個(適当には、3~7個)の環原子を含有する。二環式炭素環は、環中、6~17員の原子、適当には、7~12員の原子を含有する。二環式炭素環式(複数可)環は、縮合、スピロ、または架橋環系であり得る。炭素環式基には、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルおよびスピロ[3.3]ヘプタニルが含まれる。
【0056】
「ヘテロシクリル」、「複素環式の」または「複素環」は、非芳香族の飽和もしくは部分的に飽和の単環式、縮合、架橋、またはスピロ二環式複素環式の環系(複数可)を意味する。単環式複素環式環は、約3~12個(適当には、3~7個)の環原子を含有し、1~5個(適当には、1、2または3個)のヘテロ原子は、環中、窒素、酸素または硫黄から選択される。二環式複素環は、環中、7~17員の原子、適当には、7~12員の原子を含有する。二環式複素環式(複数可)環は、縮合、スピロ、または架橋環系であり得る。複素環式基には、例えば、環式エーテル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニル、および置換環式エーテルなどが含まれる。窒素を含有する複素環には、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロトリアジニル、テトラヒドロピラゾリルなどが含まれる。硫黄を含有する複素環には、典型的には、テトラヒドロチエニル、ジヒドロ-1,3-ジチオール、テトラヒドロ-2H-チオピラン、およびヘキサヒドロチエピンが含まれる。他の複素環には、ジヒドロ-オキサチオリル、テトラヒドロ-オキサゾリル、テトラヒドロ-オキサジアゾリル、テトラヒドロジオキサゾリル、テトラヒドロ-オキサチアゾリル、ヘキサヒドロトリアジニル、テトラヒドロ-オキサジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジオキソリニル(dioxolinyl)、オクタヒドロベンゾフラニル、オクタヒドロベンズイミダゾリル、およびオクタヒドロベンゾチアゾリルが含まれる。硫黄を含有する複素環の場合、SOまたはSO基を含有する酸化硫黄複素環はまた含まれる。例には、テトラヒドロチエニルおよびチオモルホリニルのスルホキシドおよびスルホンの形態、例えば、テトラヒドロチエン1,1-ジオキシドおよびチオモルホリニル1,1-ジオキシドなどが含まれる。複素環は、1もしくは2つのオキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を含むことができる。1または2つのオキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を有するヘテロシクリル基について適した値は、例えば、2-オキソピロリジニル、2-チオキソピロリジニル、2-オキソイミダゾリジニル、2-チオキソイミダゾリジニル、2-オキソピペリジニル、2,5-ジオキソピロリジニル、2,5-ジオキソイミダゾリジニルまたは2,6-ジオキソピペリジニルである。特定のヘテロシクリル基は、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する、飽和の単環式3~7員のヘテロシクリル、例えば、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル1,1-ジオキシド、チオモルホリニル、チオモルホリニル1,1-ジオキシド、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニルまたはホモピペラジニルである。当業者が理解するはずである通り、任意の複素環は、任意の適当な原子によって、例えば、炭素または窒素原子によって、別の基に連結できる。一方、ピペリジノまたはモルホリノへの本明細書中の言及は、環窒素によって連結されているピペリジン-1-イルまたはモルホリン-4-イル環を指す。
【0057】
「架橋環系」は、2つの環が2個以上の原子を共有する環系を意味し、例えば、Advanced Organic Chemistry, by Jerry March, 4th Edition, Wiley Interscience, pages 131-133, 1992を参照されたい。架橋ヘテロシクリル環系には、例えば、アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン、アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタンおよびキヌクリジンが含まれる。
【0058】
「スピロ2-環式環系」は、本発明者らは、2つの環系が、1個の共通のスピロ炭素原子を共有する、すなわち、複素環式の環が、単一の共通のスピロ炭素原子によって更なる炭素環式のまたは複素環式の環に連結されていることを意味する。スピロ環系には、例えば、6-アザスピロ[3.4]オクタン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン、7-オキサ-2-アザスピロ[3.5]ノナン、6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン、2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナンおよび2-オキサ-6-アザスピロ[3.5]ノナンが含まれる。
【0059】
「芳香族」は、本明細書にて単独でまたは別の1つもしくは複数の用語と併せて使用される場合、4n+2π電子(式中、nは、整数である。)を含有する単環式および多環式環系を指す。芳香族は、炭素原子のみを含有する環系(すなわち「アリール」)ならびにN、OまたはSから選択される、少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環系(すなわち「芳香族複素環」または「ヘテロアリール」)を指すおよびそれらが含まれるものと理解されるべきである。芳香族環系は、置換されていてもよく、または非置換であってもよい。
【0060】
「非-芳香族」は、本明細書にて単独でまたは別の1つもしくは複数の用語と併せて使用される場合、幅のある共役π系の一部でない、少なくとも1つの二重結合を有する単環式または多環式環系を指す。本明細書にて、非芳香族とは、炭素原子のみを含有する環系ならびにN、OまたはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環系を指すおよびそれらが含まれる。非芳香族環系は、置換されていてもよく、または非置換であってもよい。
【0061】
「ヘテロアリール」または「芳香族複素環」は、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数個(例えば、1~4個、特に、1、2または3個)のヘテロ原子を取り込む、芳香族の単環-、二環-、または多環式環を意味する。用語ヘテロアリールには、一価の種および二価の種が含まれる。ヘテロアリール基の例は、5~12個の環員、より通常には、5~10個の環員を含有する単環式および二環式基である。ヘテロアリール基は、例えば、5-もしくは6-員の単環式環または9-もしくは10-員の二環式環、例えば、5および6員の縮合環または2つの6員の縮合環から形成される二環式構造であり得る。各環は、通常、窒素、硫黄および酸素から選択される約4個までのヘテロ原子を含有できる。通常、ヘテロアリール環は、3個までのヘテロ原子、より通常には、2個までの、例えば、単一のヘテロ原子を含有する。一態様では、ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾールまたはピリジンの場合のように塩基性でも、インドールもしくはピロール窒素の場合のように本質的に非-塩基性でもよい。一般に、その環の任意のアミノ基置換基を含めた、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5個未満である。
【0062】
ヘテロアリールには、例えば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5-トリアゼニル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、プリニル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、プテリジニル(pteridinyl)、ナフチリジニル、カルバゾリル、フェナジニル、ベンズイソキノリニル、ピリドピラジニル、チエノ[2,3-b]フラニル、2H-フロ[3,2-b]-ピラニル、5H-ピリド[2,3-d]-o-オキサジニル、1H-ピラゾロ[4,3-d]-オキサゾリル、4H-イミダゾ[4,5-d]チアゾリル、ピラジノ[2,3-d]ピリダジニル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、イミダゾ[1,2-b][1,2,4]トリアジニルが含まれる。「ヘテロアリール」はまた、部分的に芳香族二環式-または多環式環系を包含し、少なくとも1つの環は、芳香族環であり、他の環(複数可)のうちの1つまたは複数は、非-芳香族の、飽和または部分的に飽和の環であり、ただし、少なくとも1つの環は、窒素、酸素または硫黄から選択される、1個または複数個のヘテロ原子を含有する。部分的に芳香族のヘテロアリール基には、例えば、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンズチエニル、ジヒドロベンズフラニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,2-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾチエニル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラニル、インドリニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロピリド[2,3-b]ピラジニルおよび3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジニルが含まれる。
【0063】
5員のヘテロアリール基には、限定されないが、例えば、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、フラザニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基が含まれる。
【0064】
6員のヘテロアリール基には、限定されないが、例えば、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびトリアジニルが含まれる。
【0065】
二環式ヘテロアリール基は、例えば、
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、ベンゼン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、ピリジン環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、ピリミジン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、ピロール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、ピラゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、ピラジン環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、イミダゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、オキサゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、イソオキサゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、チアゾール環;
1または2個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、イソチアゾール環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、チオフェン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員環に縮合された、フラン環;
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員の芳香族複素環に縮合された、シクロヘキシル環;および
1、2または3個の環ヘテロ原子を含有する5-または6-員の芳香族複素環に縮合された、シクロペンチル環、
から選択される基であり得る。
【0066】
5員環に縮合された6員環を含有する二環式ヘテロアリール基には、具体的には、限定されないが、例えば、ベンズフラニル、ベンズチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル(例えば、アデニニル、グアニニル(guaninyl))、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびピラゾロピリジニル基が含まれる。
【0067】
2つの6員の縮合環を含有する二環式ヘテロアリール基には、具体的には、限定されないが、例えば、キノリニル、イソキノリニル、クロマニル、チオクロマニル、クロメニル、イソクロメニル、クロマニル、イソクロマニル、ベンゾジオキサニル、キノリジニル、ベンズオキサジニル、ベンゾジアジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニルおよびプテリジニル基が含まれる。
【0068】
「アリール」は、5~12個の炭素原子を有する、環式または多環式芳香族環を意味する。用語アリールには、一価の種および二価の種が含まれる。アリール基には、例えば、限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチルなどが含まれる。詳細な実施形態では、アリールは、フェニルである。
【0069】
本明細書はまた、いくつかの合成語を使用して、2つ以上の官能基を含む基を記載する。かかる用語は、当業者によって理解される。例えば、(3~6C)シクロアルキル(m~nC)アルキルは、(3~6C)シクロアルキルにより置換されている(m~nC)アルキルを含む。
【0070】
「場合により置換されている」は、置換されている基、構造、または分子および置換されない基、構造、または分子を指す。用語「式中、R基内の1つ/任意のCH、CH、CH基またはヘテロ原子(すなわち、NH)は、場合により置換されている」は、R基の水素基のうちの(いずれか)1つが、関連する規定された基により置換されていることを適当には意味する。
【0071】
任意選択的な置換基が、「1つまたは複数の」基から選ばれる場合、この定義には、指定された基のうちの1つから選ばれているすべての置換基または指定された基のうちの2つ以上から選ばれている置換基が含まれるということが理解されるものとする。いくつかの実施形態では、1つまたは複数とは、1つ、2つまたは3つを指す。別の実施形態では、1つまたは複数とは、1つまたは2つを指す。詳細な実施形態では、1つまたは複数とは、1つを指す。
【0072】
「本発明に係る化合物」は、総称的および詳細には、本明細書にて開示する化合物を意味する。
【0073】
測定可能な値、例えば、量または期間などと併せて、本明細書にて、「約」は、例えば、前記値の測定中の実験誤差について許容される、値の妥当な変動を包含することを意味する。
【0074】
[化合物]
一態様では、本発明は、以下に示される構造式(I):
【化1】
[式中、
は、水素またはフルオロであり;
は、水素、ハロゲン、(1~6C)アルキル、(1~6C)ハロアルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~6C)アルキルは、1つまたは複数のR5aにより場合により置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR5bで場合により置換され;各R5aは、ハロゲンまたは(1~4C)アルコキシから独立に選択され、各R5bは、ハロゲン、(1~4C)アルキルおよび(1~4C)アルコキシからなる群から独立に選択され;
は、(1~6C)アルキル、(3~8C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から7-員のヘテロシクリル環、
または、以下に示される式(A)による構造を有する基:
【化2】
(式中、
は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
は、(3~8C)シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され;各Rは、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される)であり;
は、-CH-、-C(=O)-、または-CHRy2a-であり、Ry2aは、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され;
は、-CH-、-C(=O)-、-CHRy2a-、-CH-CH-、-CH-CHRy2b-、または-CHRy2a-CH-であり;Ry2aは、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され、Ry2bは、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され;
11Aは、水素または(1~3C)アルキルであり;
11は、以下に示される、式(A)または(B)の基:
【化3】
(式中、
11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択され、任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルまたは(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換され;
11Dは、水素、ハロまたは(1~3C)アルキルであり;
11Eは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルまたは(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている。)であり;
は、N、CHまたはCR12から選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、N、CHまたはCR14から選択され;
ただし、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
12は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
12は、-(CHR-Z12
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
fは、0または1であり;
12は、-OR20、-NR2122、-C(O)NR2122または-NR23C(O)R24であり;
20は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、eは、0または1であり;
21およびR22は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、dは、0または1であり;
またはR21およびR22は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
23は、水素または(1~2C)アルキルであり;
24は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、cは、0または1であり;
20、R21、R22、R23もしくはR24またはR21およびR22が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
13は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
13は、-(CHR-Z13
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
13は、-OR25、-NR2627、-C(O)NR2627または-NR28C(O)R29であり;
25は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
28は、水素または(1~2C)アルキルであり;
29は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
25、R26、R27、R28もしくはR29またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
14は、-(CHR-Z14
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
14は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
34は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32、R33もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~4C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立に選択され、
は、存在しないか、または(1~2C)アルキレンであり;
は、存在しないか、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-N(R14a)-C(O)-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルケニル、(2~4C)アルキニル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される]を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物に関する。
【0075】
一態様では、本発明はまた、以下に示される構造式(II):
【化4】
[式中、
は、水素またはフルオロであり;
は、水素、ハロゲン、(1~6C)アルキル、(1~6C)ハロアルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~6C)アルキルは、1つまたは複数のR5aにより場合により置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR5bで場合により置換され;各R5aは、ハロゲンまたは(1~4C)アルコキシから独立に選択され、各R5bは、ハロゲン、(1~4C)アルキルおよび(1~4C)アルコキシからなる群から独立に選択され;
は、(1~6C)アルキル、(1~6C)ハロアルキル、(3~8C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から7-員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化5】
(式中、
は、水素または(1~3C)アルキルであり;
nは、1または2であり;
は、(3~8C)シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され;各Rは、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~3C)アルキル、(1~3C)アルコキシ、(1~3C)ハロアルキル、または(1~3C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される)であり;
は、-CH-、-C(=O)-、または-CHRy2a-であり、Ry2aは、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され;
は、-CH-、-C(=O)-、-CHRy2a-、-CH-CH-、-CH-CHRy2b-、または-CHRy2a-CH-であり;Ry2aは、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され、Ry2bは、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され;
は、N、CH、CR10またはCR12から選択され;
は、N、CH、CR10またはCR12から選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、N、CHまたはCR14から選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個が、CR10であり;
10は、以下に示される、式(IIA)または(IIB)の基:
【化6】
(式中、
【化7】
は、AまたはAとの付着点を表し、
11Aは、水素または(1~3C)アルキルであり;
11は、以下に示される、式(A)または(B)の基:
【化8】
(式中、
11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群からそれぞれ独立に選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~4C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルは、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換され;
11Dは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルおよび-C(O)Hから選択され、任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルまたは-C(O)H基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシまたは(1~3C)アルキルから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換され;
11Eは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキルまたは(3~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(3~6C)シクロアルキル、(3~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている。)である。)であり;
12は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
12は、-(CHR-Z12
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
fは、0または1であり;
12は、-OR20、-NR2122、-C(O)NR2122または-NR23C(O)R24であり;
20は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、eは、0または1であり;
21およびR22は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、dは、0または1であり;
またはR21およびR22は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
23は、水素または(1~2C)アルキルであり;
24は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、cは、0または1であり;
20、R21、R22、R23もしくはR24またはR21およびR22が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;または
13は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
13は、-(CHR-Z13
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
13は、-OR25、-NR2627、-C(O)NR2627または-NR28C(O)R29であり;
25は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
28は、水素または(1~2C)アルキルであり;
29は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
25、R26、R27、R28もしくはR29またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
14は、-(CHR-Z14
(式中、Rは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
14は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
34は、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルキニル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32、R33もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換されている。)であり;
各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~4C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立に選択され、
は、存在しない、または(1~2C)アルキレンであり;
は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-N(R14a)-C(O)-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルケニル、(2~4C)アルキニル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される]を有する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物に関する。
【0076】
本発明の係る特定の化合物には、例えば、式(I)または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、水和物および/もしくは溶媒和物が含まれ、別段の記載がない限り、R、R(ならびにR5aおよびR5b)、R(ならびにR、n、R、m、およびR)、R11(ならびにR11B、R11CおよびR11d)、R11A、Y、Y、A(およびR12)、A(およびR13)、A(およびR14)およびRのそれぞれ、ならびに任意の関連する置換基は、上記したまたは以下のパラグラフ(1)~(102)のうちのいずれかで定義された意味のうちのいずれかを有する:
(1)Rは、フルオロである。
(2)Rは、水素である。
(3)Rは、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(1~4C)ハロアルキル、(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つまたは複数のR5aにより場合により置換され、前記(3~6C)シクロアルキルおよび(3~6C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つまたは複数のR5bで場合により置換され、R5aおよびR5bは、それぞれ、上記で定義された通りであり、またはR5aは、以下のパラグラフ(14)、(15)または(16)において定義される通りであり、および/またはR5bは、以下のパラグラフ(17)、(18)、(19)または(20)において定義される通りである。
(4)Rは、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(1~4C)ハロアルキル、(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1~2C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つ、2つまたは3つのR5aで場合により置換され、前記(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1~2C)アルキル基は、1つ、2つまたは3つのR5bにより場合により置換され、R5aおよびR5bは、それぞれ、上記で定義された通りであり、またはR5aは、以下のパラグラフ(14)、(15)または(16)において定義される通りであり、および/またはR5bは、以下のパラグラフ(17)、(18)、(19)または(20)において定義される通りである。
(5)Rは、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(1~4C)ハロアルキル、(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1C)アルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つ、2つまたは3つのR5aで場合により置換され、前記(3~5C)シクロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキル(1C)アルキル基は、1つ、2つまたは3つのR5bにより場合により置換され、R5aおよびR5bは、それぞれ、上記で定義された通りであり、またはR5aは、以下のパラグラフ(14)、(15)または(16)において定義される通りであり、および/またはR5bは、以下のパラグラフ(17)、(18)、(19)または(20)において定義される通りである。
(6)Rは、水素、ハロゲン、(1~4C)アルキル、(1~2C)ハロアルキルおよび(3~5C)シクロアルキルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つまたは2つのR5aで場合により置換され、前記(3~5C)シクロアルキル基は、1つまたは2つのR5bにより場合により置換され、R5aおよびR5bは、それぞれ、上記で定義された通りであり、またはR5aは、以下のパラグラフ(14)、(15)または(16)において定義される通りであり、および/またはR5bは、以下のパラグラフ(17)、(18)、(19)または(20)において定義される通りである。
(7)Rは、水素、フルオロ、クロロ、(1~4C)アルキル、CHF、CHF、CF、シクロプロピルおよびシクロブチルからなる群から選択され、前記(1~4C)アルキルは、1つのR5aで場合により置換され、前記シクロプロピルおよびシクロブチル基は、1つのR5bにより場合により置換され、R5aおよびR5bは、それぞれ、上記で定義された通りであり、またはR5aは、以下のパラグラフ(14)、(15)または(16)において定義される通りであり、および/またはR5bは、以下のパラグラフ(17)、(18)、(19)または(20)において定義される通りである。
(8)Rは、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、イソプロピル、CHF、CHF、CF、シクロプロピルおよびシクロブチルからなる群から選択される。
(9)Rは、水素、メチル、エチル、CHF、CF、イソプロピル、シクロプロピルおよびシクロブチルからなる群から選択される。
(10)Rは、水素、メチル、エチル、CHF、CFおよびシクロプロピルからなる群から選択される。
(11)Rは、水素およびメチルからなる群から選択される。
(12)Rは、水素である。
(13)Rは、メチルである。
(14)各R5aは、ハロゲンまたは(1~3C)アルコキシから独立に選択される。
(15)各R5aは、フルオロ、クロロまたは(1~2C)アルコキシから独立に選択される。
(16)各R5aは、フルオロ、クロロまたはメトキシから独立に選択される。
(17)各R5bは、ハロゲン、(1~3C)アルキルおよび(1~3C)アルコキシからなる群から独立に選択される。
(18)各R5bは、ハロゲン、(1~2C)アルキルおよび(1~2C)アルコキシからなる群から独立に選択される。
(19)各R5bは、フルオロ、クロロ、(1~2C)アルキルおよび(1~2C)アルコキシからなる群から独立に選択される。
(20)各R5bは、フルオロ、クロロ、メチルおよびメトキシからなる群から独立に選択される。
(21)Rは、(1~6C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から6-員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化9】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、上記で定義された通りであり、またはnは、以下のパラグラフ(31)または(32)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)、または(107)において定義される通りである。]である。
(22)Rは、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から6-員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化10】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、またはnは、以下のパラグラフ(31)または(32)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)、または(107)において定義される通りである。]である。
(23)Rは、(1~4C)アルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはOもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む4-から6-員のヘテロシクリル環、
または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化11】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、またはnは、以下のパラグラフ(31)または(32)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)、または(107)において定義される通りである。]である。
(24)Rは、(1~4C)アルキルまたはOもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、5-もしくは6-員のヘテロシクリル環;または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化12】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、またはnは、以下のパラグラフ(31)または(32)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)、または(107)において定義される通りである。]である。
(25)Rは、(1~3C)アルキル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化13】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、またはnは、以下のパラグラフ(31)または(32)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)または(107)において定義される通りである。]である。
(26)Rは、以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化14】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、またはnは、以下のパラグラフ(31)または(32)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義される通りであり、Rは、以下のパラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)、または(107)において定義される通りである。]である。
(27)Rは、水素または(1~2C)アルキルである。
(28)Rは、水素またはメチルである。
(29)Rは、水素である。
(30)Rは、メチルである。
(31)nは1である。
(32)nは2である。
(33)Rは、(3~8C)シクロアルキル、アリール、4-から6-員のヘテロシクリル、または5-もしくは6-員のヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(34)Rは、(3~8C)シクロアルキル、フェニル、4-から6-員のヘテロシクリル、または5-もしくは6-員のヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(35)Rは、(3~6C)シクロアルキル、フェニル、4-から6-員のヘテロシクリル、または5-もしくは6-員のヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(36)Rは、5-または6-員のシクロアルキル、フェニル、5-もしくは6-員のヘテロシクリル、または6-員のヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(37)Rは、シクロヘキシル、フェニル、5-もしくは6-員のヘテロシクリル、または6-員のヘテロアリールであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(38)Rは、シクロヘキシル、フェニル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、またはピリジルであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(39)Rは、シクロヘキシル、フェニル、またはピリジルであり、これらは、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換され、Rは、本明細書にて定義する通りである。
(40)Rは、次の構造:
【化15】
[式中、Rは、上記で定義された通り(または以下のパラグラフ(48)、(49)、(50)もしくは(51)のうちいずれか1項の場合のよう)であり、各mは、独立に、0、1、2または3(または以下のパラグラフ(45)、(46)もしくは(47)において定義される通りである。]のうちのいずれか1つを有する。
(41)Rは、次の構造:
【化16】
[式中、Rは、上記で定義された通りまたは以下のパラグラフ(48)、(49)、(50)もしくは(51)のうちいずれか1項の場合のようである。]のうちのいずれか1つを有する。
(42)Rは、次の構造:
【化17】
のうちのいずれか1つを有する。
(43)Rは、シクロヘキシルである。
(44)Rは、フェニルである。
(45)各mは、独立に、0、1または2である。
(46)各mは、独立に、0または1である。
(47)各mは、0である。
(48)各Rは、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(1~2C)ハロアルキル、または(1~2C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される。
(49)各Rは、ハロゲン、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(1~2C)ハロアルキル、または(1~2C)ハロアルコキシからなる群から独立に選択される。
(50)各Rは、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立に選択される。
(51)各Rは、フルオロ、クロロ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、またはトリフルオロメトキシからなる群から独立に選択される。
(52)Yは、-CH-、-C(=O)-、または-CHRy2a-であり、Ry2aは、ハロ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択される。
(53)Yは、-CH-である。
(54)Yは、-CH-、-C(=O)-、-CHRy2a-、-CH-CH-、-CH-CHRy2b-、または-CHRy2a-CH-であり;Ry2aは、ハロ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択され、Ry2bは、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択される。
(55)Yは、-CH-、-CHRy2a-、-CH-CH-、-CH-CHRy2b-、または-CHRy2a-CH-であり;Ry2aは、ハロ、メチルまたはヒドロキシメチルから選択され、Ry2bは、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、CF、-OCFまたはヒドロキシメチルから選択される。
(56)Yは、-CH-または-CH-CH-である。
(57)Yは、-CH-である。
(58)Yは、-CH-であり、Yは、-CH-である。
(59)R11Aは、水素、メチルまたはエチルである。
(60)R11Aは、水素またはメチルである。
(61)R11Aは、水素である。
(62)R11は、以下に示される、式(A)または(B)の基:
【化18】
[式中、R11B、R11C、R11DまたはR11Eは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、または:
11BおよびR11Cは、以下のパラグラフ(65)、(66)、(67)、(68)、(69)、(116)、(117)、(118)、(119)または(120)のうちいずれか1項において定義される通りであり;
11Dは、以下のパラグラフ(70)、(71)、(72)、(73)、(121)、(122)、(123)または(124)のうちいずれか1項において定義される通りであり;
11Eは、以下のパラグラフ(74)、(75)、(76)、(77)、(78)、(79)または(80)のうちいずれか1項において定義される通りである。]である;
(63)R11は、以下に示される式(A)の基:
【化19】
[式中、R11B、R11CまたはR11Dは、それぞれ、本明細書にて定義する通りであり、またはR11BおよびR11Cは、以下のパラグラフ(65)、(66)、(67)、(68)、(69)、(116)、(117)、(118)、(119)または(120)のうちいずれか1項において定義される通りであり;
11Dは、以下のパラグラフ(70)、(71)、(72)、(73)、(121)、(122)、(123)または(124)のうちいずれか1項において定義される通りである。]である;
(64)R11は、以下に示される式(B)の基:
【化20】
[式中、R11Eは、本明細書にて定義する通りであり、またはR11Eは、以下のパラグラフ(74)、(75)、(76)、(77)、(78)、(79)または(80)のうちいずれか1項において定義される通りである。]である;
(65)R11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~4C)アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択され、任意の(1~4C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシまたはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環で場合により置換されている。
(66)R11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~2C)アルキルからなる群からそれぞれ独立に選択され、任意の(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、またはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環で場合により置換されている。
(67)R11BおよびR11Cの一方は、水素であり、他方は、水素、ハロ、(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシまたはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、もしくは(1~2C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環で場合により置換されている。
(68)R11BおよびR11Cの一方は、水素であり、他方は、水素、フルオロ、(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~2C)アルキル基は、ハロ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノまたはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環で場合により置換されている。
(69)R11BおよびR11Cの一方は、水素であり、他方は、水素、フルオロ、(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~2C)アルキル基は、クロロ、フルオロ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノまたはクロロ、フルオロ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、もしくは(1~2C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている5または6-員のN結合型複素環で場合により置換されている。
(70)R11Dは、水素、ハロまたは(1~2C)アルキルである。
(71)R11Dは、水素、クロロ、フルオロ、メチルまたはエチルである。
(72)R11Dは、水素、フルオロまたはメチルである。
(73)R11Dは、水素またはフルオロである。
(74)R11Eは、水素、クロロ、フルオロ、(1~4C)アルキル、(4~6C)シクロアルキル、(4~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~4C)アルキル、(4~6C)シクロアルキルまたは(4~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキル基は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルキルまたは(4~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている。
(75)R11Eは、水素、(1~4C)アルキル、(5~6C)シクロアルキル、(5~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~4C)アルキル、(5~6C)シクロアルキルまたは(5~6C)シクロアルキル-(1~2C)アルキル基は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルキルまたは(4~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている。
(76)R11Eは、ハロゲン、(1~4C)アルキルからなる群から選択され、任意の(1~4C)アルキル基は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、(1~4C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルキルまたは(4~6C)シクロアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている。
(77)R11Eは、(1~4C)アルキルであり、かつハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシまたはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキルもしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環で場合により置換されている。
(78)R11Eは、(1~4C)アルキルである。
(79)R11Eは、メチルまたはエチルである。
(80)R11Eは、メチルである。
(81)Aは、N、CHまたはCR12から選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、N、CHまたはCR14から選択され;
ただし、A、AまたはAのうちの1個のみが、Nであり得;
12、R13またはR14は、上記で定義された通りであり、または
12は、パラグラフ(89)、(90)、(91)または(92)のうちいずれか1項において定義される通りであり;
13は、パラグラフ(93)、(94)または(95)のうちいずれか1項において定義される通りであり;
14は、パラグラフ(96)、(97)または(98)のうちいずれか1項において定義される通りである。
(82)Aは、N、CHまたはCR12から選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、NまたはCHから選択され;
ただし、A、AまたはAのうちの1個のみが、Nであり得;
12およびR13は、上記で定義された通りであり、または
12は、パラグラフ(89)、(90)、(91)または(92)のうちいずれか1項において定義される通りであり;
13は、パラグラフ(93)、(94)または(95)のうちいずれか1項において定義される通りである。
(83)Aは、NまたはCHから選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、NまたはCHから選択され;
ただし、A、AまたはAのうちの1個のみが、Nであり得;
13は、上記で定義された通りであり、またはR13は、パラグラフ(93)、(94)または(95)のうちいずれか1項において定義される通りである。
(84)Aは、CHであり;
は、CHまたはCR13であり;
は、CHであり;
13は、上記で定義された通りであり、またはR13は、パラグラフ(93)、(94)または(95)のうちいずれか1項において定義される通りである
(85)Aは、CHであり;
は、CHであり;
は、CHである;
(86)Aは、CHまたはCR12であり;
は、CHであり;
は、CHであり;
12は、上記で定義された通りであり、またはR12は、パラグラフ(89)、(90)、(91)または(92)のうちいずれか1項において定義される通りである;
(87)Aは、CHであり;
は、CHであり;
は、CHまたはCR14であり;
14は、上記で定義された通りであり、またはR14は、パラグラフ(96)、(97)または(98)のうちいずれか1項において定義される通りである。
(88)A、AまたはAは、すべてCHである。
(89)R12は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択され、または
12は、-(CHR-Z12
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
fは、0または1であり;
12は、-OR20、-NR2122、-C(O)NR2122または-NR23C(O)R24であり;
20は、(1~3C)アルキル、(4~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、eは、0または1であり;
21およびR22は、水素、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルカノイル、(4~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、dは、0または1であり;
またはR21およびR22は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
23は、水素または(1~2C)アルキルであり;
24は、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルキニル、(4~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、cは、0または1であり;
20、R21、R22、R23もしくはR24またはR21およびR22が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(90)R12は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択され、または
12は、-(CHR-Z12
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
fは、0または1であり;
12は、-OR20、-NR2122、-C(O)NR2122または-NR23C(O)R24であり;
20は、(1~2C)アルキル、(5~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、eは、0または1であり;
21およびR22は、水素、(1~2C)アルキル、(2~3C)アルカノイル、(5~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、dは、0または1であり;
またはR21およびR22は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、5~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
23は、水素または(1~2C)アルキルであり;
24は、(1~2C)アルキル、(2~3C)アルキニル、(5~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、cは、0または1であり;
20、R21、R22、R23もしくはR24またはR21およびR22が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(91)R12は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のフルオロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択される。
(92)R12は、フルオロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシから選択される。
(93)R13は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択され、または
13は、-(CHR-Z13
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
13は、-OR25、-NR2627、-C(O)NR2627または-NR28C(O)R29であり;
25は、(1~3C)アルキル、(4~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルカノイル、(4~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
28は、水素または(1~2C)アルキルであり;
29は、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルキニル、(4~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
25、R26、R27、R28もしくはR29またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(94)R13は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択され、または
13は、-(CHR-Z13
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
13は、-OR25、-NR2627、-C(O)NR2627または-NR28C(O)R29であり;
25は、(1~2C)アルキル、(5~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~2C)アルキル、(2~3C)アルカノイル、(5~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;
またはR26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、5~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
28は、水素または(1~2C)アルキルであり;
29は、(1~2C)アルキル、(2~3C)アルキニル、(5~6C)シクロアルキル、フェニル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-フェニル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、kは、0または1であり;
25、R26、R27、R28もしくはR29またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(95)R13は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキル部分は、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択され、または
13は、-(CHR-Z13
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
hは、0または1であり;
12は、-OR25、-NR2627、または-C(O)NR2627であり;
25は、(1~4C)アルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]であり、Rは、水素またはメチルであり、iは、0または1であり;
26およびR27は、水素、(1~6C)アルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、jは、0または1であり;

またはR26およびR27は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
25、R26、R27またはR26およびR27が連結された場合に形成される任意の環は、それぞれ、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(96)R14は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
14は、-(CHR-Z14
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
12は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~3C)アルキル、(4~6C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルカノイル、(4~6C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
34は、(1~4C)アルキル、(2~4C)アルキニル、(4~6C)シクロアルキル、炭素結合型の4から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(4~6C)シクロアルキル、-(CHR-[4から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32、R33もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(97)R14は、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ[式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。]から選択され、または
14は、-(CHR-Z14
[式中、Rは、水素またはメチルであり;
mは、0または1であり;
12は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~2C)アルキル、(5~6C)シクロアルキル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~2C)アルキル、(2~3C)アルカノイル、(5~6C)シクロアルキル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、5~6員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素または(1~2C)アルキルであり;
34は、(1~2C)アルキル、(2~3C)アルキニル、(5~6C)シクロアルキル、炭素結合型の5から6-員のヘテロシクリル、5もしくは6員のヘテロアリール、-(CHR-(5~6C)シクロアルキル、-(CHR-[5から6-員のヘテロシクリル]または-(CHR-[5もしくは6員のヘテロアリール]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32、R33もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(98)R14は、シアノ、ハロ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ(式中、任意の(1~2C)アルキルまたは(1~2C)アルコキシは、1つもしくは複数のハロまたは(1~2C)アルコキシにより場合により置換されている。)から選択され、または
14は、-(CHR-Z14
[式中、Rは、水素であり;
mは、0または1であり;
12は、-OR30、-NR3132、-C(O)NR3132または-NR33C(O)R34であり;
30は、(1~4C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]であり、Rは、水素またはメチルであり、oは、0または1であり;
31およびR32は、水素、(1~6C)アルキル、(2~6C)アルカノイル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]からそれぞれ独立に選択され、Rは、水素またはメチルであり、pは、0または1であり
またはR31およびR32は、これらに付着する窒素原子と一緒に、それらが、4~8員の複素環式の環を形成するように連結され;
33は、水素またはメチルであり;
34は、(1~6C)アルキル、(3~7C)シクロアルキル、炭素結合型の4から8-員のヘテロシクリル、-(CHR-(3~7C)シクロアルキル、または-(CHR-[4から8-員のヘテロシクリル]であり、Rは、水素またはメチルであり、qは、0または1であり;
30、R31、R32もしくはR34、またはR31およびR32が連結された場合に形成される任意の環は、1つまたは複数のRで場合により置換されている。]である。
(99)各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~4C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
は、存在しない、または(1~2C)アルキレンであり;
は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素、(1~4C)アルキル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される。
(100)各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
は、存在しない、または(1~2C)アルキレンであり;
は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)-、-NR14a-、-SON(R14a)-、もしくは-N(R14a)SO-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素、(1~2C)アルキル、または(3~6C)シクロアルキルからなる群から選択される。
(101)各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
は、存在しない、または(1~2C)アルキレンであり;
は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)、もしくは-NR14a-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素または(1~2C)アルキルからなる群から選択される。
(102)各Rは、オキソ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、(1~2C)アルキル、または
-L-X-Q
からなる群から独立して選択され、
は、存在せず;
は、存在しない、または-O-、-C(O)-、-S(O)0~2-、-C(O)-N(R14a)-、-N(R14a)-C(O)、もしくは-NR14a-からなる群から選択され、R14aは、水素または(1~2C)アルキルであり;
は、水素または(1~2C)アルキルからなる群から選択される。
【0077】
本発明に係る特定の化合物にはまた、例えば、式(II)の化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、水和物および/もしくは溶媒和物が含まれ、別段の記載がない限り、R、R(ならびにR5aおよびR5b)、R(ならびにR、n、R、m、およびR)、R11(ならびにR11B、R11CおよびR11d)、R11A、Y、Y、A(およびR12)、A(およびR13)、A(およびR14)およびRのそれぞれ、ならびに任意の関連する置換基は、上記した通り、特に上記パラグラフ(1)~(102)のうちのいずれかで定義された意味のうちのいずれかを有する。
【0078】
特に、式(II)の化合物では:
は、上記パラグラフ(1)または(2)において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(3)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
5aは、上記パラグラフ(14)~(16)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
sbは、上記パラグラフ(17)~(20)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(21)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(27)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、上記パラグラフ(31)~(33)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(34)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
mは、上記パラグラフ(45)~(47)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(48)~(51)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(52)、(53)または(57)において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(54)、(55)、(56)または(57)において定義した通りであり;
11は、上記パラグラフ(62)~(64)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(65)~(69)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、上記パラグラフ(70)~(73)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、上記パラグラフ(74)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、上記パラグラフ(81)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
12は、上記パラグラフ(89)~(92)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
13は、上記パラグラフ(93)~(95)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
14は、上記パラグラフ(96)~(98)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、上記パラグラフ(99)~(102)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0079】
さらに、式(II)の化合物では、R、R、A、A、A、R10基、および任意の関連する置換基は、上記で定義された通りであり得、または以下のパラグラフ(103)~(124)のうちのいずれか1つにおいて定義される通りである:
(103)Rは、(1~4C)アルキル、(1~4C)ハロアルキル、(3~6C)シクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、4-から7-員のヘテロシクリル環、または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化21】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、上記で定義された通りであり、特に、nは、上記パラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)もしくは(44)、または以下の(107)において定義した通りである。]である。
(104)Rは、(1~4C)アルキル、(1~4C)ハロアルキルまたはOもしくはSから選択される1個のヘテロ原子を含む、5-もしくは6-員のヘテロシクリル環;または以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化22】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、上記で定義された通りであり、特に、nは、上記パラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)もしくは(44)、または以下の(107)において定義した通りである。]である。
(105)Rは、(1~3C)アルキル、(1~3C)ハロアルキル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランまたは以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化23】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、上記で定義された通りであり、特に、nは、上記パラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)もしくは(44)、または以下の(107)において定義した通りである。]である。
(106)Rは、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルまたは以下に示される、式(A)による構造を有する基:
【化24】
[式中、n、RおよびRは、それぞれ、上記で定義された通りであり、特に、nは、上記パラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)、(28)、(29)または(30)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)もしくは(44)、または以下の(107)において定義した通りである。]である。
(107)Rは、次の構造:
【化25】
[式中、Rは、上記で定義された通りであり、特に、Rは、上記パラグラフ(48)、(49)、(50)または(51)において定義した通りである。]のうちのいずれか1つを有する。
(108)Aは、N、CHまたはCR10から選択され;
は、N、CHまたはCR10から選択され;
は、NまたはCHから選択され;
は、N、CHまたはCR14から選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個のみが、CR10であり得;
10は、上記で定義された通りであり、特に、R10は、以下のパラグラフ(114)または(115)において定義される通りであり;
14は、上記で定義された通りであり、特に、R14は、上記パラグラフ(96)、(97)、または(98)において定義した通りである;
(109)Aは、N、CHまたはCR10から選択され;
は、N、CHまたはCR10から選択され;
は、N、CHまたはCR13から選択され;
は、NまたはCHから選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個のみが、CR10であり得;
10は、上記で定義された通りであり、特に、R10は、以下のパラグラフ(114)または(115)において定義される通りであり;
13は、上記で定義された通りであり、特に、R13は、上記パラグラフ(93)、(94)または(95)において定義した通りであり;
(110)Aは、N、CHまたはCR10から選択され;
は、N、CHまたはCR10から選択され;
は、NまたはCHから選択され;
は、NまたはCHから選択され;
ただし、
、A、AまたはAのうちの1または2個のみが、Nであり得;
およびAのうちの1個のみが、CR10であり得;
10は、上記で定義された通りであり、特に、R10は、以下のパラグラフ(114)または(115)において定義される通りである;
(111)Aは、CHまたはCR10から選択され;
は、CHまたはCR10から選択され;
は、CHであり;
は、CHであり;
ただし、
およびAのうちの1個のみが、CR10であり得;
10は、上記で定義された通りであり、特に、R10は、以下のパラグラフ(114)または(115)において定義される通りである;
(112)Aは、CR10であり;
は、CHであり;
は、CHであり;
は、CHであり;
10は、上記で定義された通りであり、特に、R10は、以下のパラグラフ(114)または(115)において定義される通りである;
(113)Aは、CHであり;
は、CR10であり;
は、CHであり;
は、CHであり;
10は、上記で定義された通りであり、特に、R10は、以下のパラグラフ(114)または(115)において定義される通りである;
(114)R10は、以下に示される、式(IIA)または(IIB)の基:
【化26】
[式中、
【化27】
は、AまたはAとの付着点を表し、R11およびR11Aは、上記した通り(例えば、上記パラグラフ(59)~(64)において)定義された通りである。]である。
(115)R10は、以下に示される基:
【化28】
[式中、
【化29】
は、AまたはAとの付着点を表し、R11は、上記で(例えば、上記パラグラフ(62)~(64)において)定義された通りである。]のうちの1つである。
(116)R11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~4C)アルキル、および-C(O)NR11F11Gからなる群からそれぞれ独立に選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~4C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~4C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~4C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~4C)アルキル]アミノ、(1~4C)アルコキシ、またはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(117)R11BおよびR11Cは、水素、ハロ、(1~2C)アルキル、および-C(O)NR11F11Gからなる群からそれぞれ独立に選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~2C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、またはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(118)R11BおよびR11Cの一方は、水素であり、他方は、水素、ハロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群から選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~2C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~2C)アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、またはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、もしくは(1~2C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(119)R11BおよびR11Cの一方は、水素であり、他方は、水素、フルオロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群から選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~2C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~2C)アルキル基は、ハロ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシまたはハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~4C)アルキル、もしくは(1~4C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている4、5または6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(120)R11BおよびR11Cの一方は、水素であり、他方は、水素、フルオロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)NR11F11Gからなる群から選択され、R11FおよびR11Gは、水素または(1~2C)アルキルからそれぞれ独立に選択され;
11Bおよび/またはR11C基中に存在する任意の(1~2C)アルキル基は、クロロ、フルオロ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシまたはクロロ、フルオロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、もしくは(1~2C)アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている5または6-員のN結合型複素環から選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(121)R11Dは、水素、ハロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)Hから選択され、任意の(1~2C)アルキルまたは-C(O)H基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノ、(1~2C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルコキシ、フェニルまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換され;任意のフェニルまたは4-から6-員の複素環式の環は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1~2C)アルキル、(1~2C)アルコキシ、(4~6C)シクロアルキル、(4~6C)シクロアルコキシまたは(1~2C)アルキルから選択される1つまたは複数の置換基で場合によりさらに置換されている;
(122)R11Dは、水素、ハロ、(1~2C)アルキルおよび-C(O)Hから選択され、任意の(1~2C)アルキルまたは-C(O)H基は、ハロ、ヒドロキシ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノまたは4-から6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(123)R11Dは、水素、クロロ、フルオロ、メチルおよびエチルから選択され、任意のメチルまたはエチルは、クロロ、フルオロ、[(1~2C)アルキル]アミノ、ジ-[(1~2C)アルキル]アミノまたは5-もしくは6-員のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている;
(124)R11Dは、水素、フルオロまたはメチルから選択され、任意のメチルは、-NMeまたはモルホリンから選択される1つまたは複数の置換基で場合により置換されている。
【0080】
適当には、Rは、付番したパラグラフ(1)において定義した通りである。最も適当には、Rは、付番したパラグラフ(2)において定義した通りである。
【0081】
適当には、Rは、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、Rは、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Rは、付番したパラグラフ(11)、(12)または(13)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0082】
適当には、R5aは、付番したパラグラフ(15)または(16)において定義した通りである。最も適当には、R5aは、付番したパラグラフ(16)において定義した通りである。
【0083】
適当には、R5bは、付番したパラグラフ(19)または(20)において定義した通りである。最も適当には、R5bは、付番したパラグラフ(20)において定義した通りである。
【0084】
適当には、Rは、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、Rは、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りである。さらにより適当には、Rは、付番したパラグラフ(25)、(26)、(105)または(106)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Rは、(26)までの付番したパラグラフにおいて定義した通りである。
【0085】
適当には、Rは、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Rは、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りである。
【0086】
適当には、nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りである。最も適当には、nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りである。
【0087】
適当には、Rは、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、Rは、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Rは、付番したパラグラフ(42)、(43)、(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0088】
適当には、mは、付番したパラグラフ(46)または(47)において定義した通りである。最も適当には、mは、付番したパラグラフ(47)において定義した通りである。
【0089】
適当には、Rは、付番したパラグラフ(50)または(51)において定義した通りである。最も適当には、Rは、付番したパラグラフ(51)において定義した通りである。
【0090】
適当には、Yは、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りである。最も適当には、Yは、付番したパラグラフ(53)において定義した通りである。
【0091】
適当には、Yは、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Yは、付番したパラグラフ(56)または(57)において定義した通りである。
【0092】
適当には、YおよびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りである。
【0093】
適当には、R11Aは、付番したパラグラフ(60)または(61)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りである。
【0094】
適当には、R11は、付番したパラグラフ(63)または(64)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0095】
適当には、R11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、R11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)、(68)もしくは(69)、または(117)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りである。さらにより適当には、R11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(68)、(69)、(118)、(119)または(120)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)において定義した通りである。
【0096】
適当には、R11Dは、付番したパラグラフ(71)、(72)または(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、R11Dは、付番したパラグラフ(72)、(73)、(122)、(123)または(124)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R11Dは、付番したパラグラフ(73)において定義した通りである。
【0097】
適当には、R11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りである。
【0098】
適当には、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りである。
【0099】
適当には、A、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(108)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、A、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(109)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りである。さらにより適当には、A、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(109)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りである。なおさらにより適当には、A、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(110)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(111)、(112)または(113)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0100】
適当には、R12は、付番した上記パラグラフ(90)、(91)、(92)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R12は、付番した上記パラグラフ(92)において定義した通りである。
【0101】
適当には、R10は、付番した上記パラグラフ(114)または(115)のうちいずれか1項において定義した通りである。より適当には、R10は、付番した上記パラグラフ(115)において定義した通りである。
【0102】
適当には、R13は、付番した上記パラグラフ(94)または(95)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R13は、付番した上記パラグラフ(95)において定義した通りである。
【0103】
適当には、R14は、付番した上記パラグラフ(97)または(98)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、R14は、付番した上記パラグラフ(98)において定義した通りである。
【0104】
適当には、Rは、付番した上記パラグラフ(100)、(101)または(102)のうちいずれか1項において定義した通りである。最も適当には、Rは、付番した上記パラグラフ(102)において定義した通りである。
【0105】
本発明に係る化合物のある特定の基では、化合物は、(式Iのサブ-定義である)式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VまたはI-VI:
【化30】
[式中、
、R、Y、Y、A、A、A、R11、R11Aおよび任意の関連するサブグループは、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0106】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(81)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0107】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0108】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0109】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0110】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(60)または(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)、または(117)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(72)、(73)、(122)、(123)または(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0111】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)、(119)または(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0112】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0113】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
12は、付番したパラグラフ(90)~(92)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
13は、付番したパラグラフ(94)または(95)において定義した通りであり;
14は、付番したパラグラフ(97)または(98)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(100)~(102)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0114】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)または(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0115】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(12)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(44)、または(107)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、パラグラフ(69)または(120)において定義した通りであり;
11Dは、パラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0116】
式I-I、I-II、I-III、I-IV、I-VもしくはI-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(13)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(107)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、パラグラフ(120)において定義した通りであり;
11Dは、パラグラフ(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(80)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0117】
本発明に係る化合物のある特定の基では、化合物は、(式Iのサブ-定義である)式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIまたはI-XII:
【化31】
[式中、
、R、Y、Y、A、A、A、R11A、R11B、R11C、R11Dおよび任意の関連するサブグループは、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0118】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(81)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0119】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0120】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0121】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0122】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(60)または(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(72)、(73)、(122)、(123)または(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0123】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)、または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)または(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0124】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0125】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)、または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)、または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
12は、付番したパラグラフ(90)~(92)、(114)または(115)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
13は、付番したパラグラフ(94)または(95)において定義した通りであり;
14は、付番したパラグラフ(97)または(98)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(100)~(102)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0126】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)、または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)または(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0127】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(12)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(44)、または(107)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)または(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0128】
式I-VII、I-VIII、I-IX、I-X、I-XIもしくはI-XIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(13)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(107)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(124)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0129】
本発明に係る化合物のある特定の基では、化合物は、(式Iのサブ-定義である)式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIまたはI-XVIII:
【化32】
[式中、
、R、Y、Y、A、A、A、R11A、R11Eおよび任意の関連するサブグループは、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0130】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(81)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0131】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0132】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0133】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0134】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(60)または(61)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0135】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0136】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0137】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(84)~(88)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
12は、付番したパラグラフ(90)~(92)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
13は、付番したパラグラフ(94)または(95)において定義した通りであり;
14は、付番したパラグラフ(97)または(98)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(100)~(102)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0138】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0139】
式I-XIII、I-XIV、I-XV、I-XVI、I-XVIIもしくはI-XVIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(13)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(44)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(80)において定義した通りであり;
、AおよびAは、付番したパラグラフ(88)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0140】
本発明に係る化合物のある特定の基では、化合物は、(式IIのサブ-定義である)式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VまたはII-VI:
【化33】
[式中、
、R、Y、Y、A、A、AおよびAおよび任意の関連するサブグループは、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。]による構造、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物を有する。
【0141】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(108)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0142】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(52)または(53)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(55)~(57)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(109)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0143】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(110)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(59)~(61)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)、または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0144】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(126)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(111)~(113)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(60)または(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(66)~(69)または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(71)~(73)または(121)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(77)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0145】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(112)または(113)において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(60)または(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)または(117)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(72)、(73)、(122)、(123)または(124)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0146】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(5)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(22)~(26)または(103)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(28)~(30)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)または(32)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(37)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(112)または(113)において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)、(119)または(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0147】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(9)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(24)~(26)または(104)~(106)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(40)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(112)または(113)において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(67)~(69)または(116)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(78)~(80)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0148】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(11)~(13)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)または(126)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)または(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(42)~(44)または(107)のうちいずれか1項において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(112)または(113)において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)または(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)または(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)または(80)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0149】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(12)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(26)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(29)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(44)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(112)において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(114)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(63)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(69)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(73)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(79)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0150】
式II-I、II-II、II-III、II-IV、II-VもしくはII-VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、適切な場合には:
は、付番したパラグラフ(13)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(106)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(30)において定義した通りであり;
nは、付番したパラグラフ(31)において定義した通りであり;
は、付番したパラグラフ(107)において定義した通りであり;
およびYは、付番したパラグラフ(58)において定義した通りであり;
、A、AおよびAは、付番したパラグラフ(113)において定義した通りであり;
10は、付番したパラグラフ(115)において定義した通りであり;
11Aは、付番したパラグラフ(61)において定義した通りであり;
11は、付番したパラグラフ(64)において定義した通りであり;
11BおよびR11Cは、付番したパラグラフ(120)において定義した通りであり;
11Dは、付番したパラグラフ(124)において定義した通りであり;
11Eは、付番したパラグラフ(80)において定義した通りであり;
すべての他の基は、上記の付番したパラグラフのうちのいずれか1つにおいて定義した通りである。
【0151】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(2)において定義した通りである。
【0152】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(10)において定義した通りである。
【0153】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(11)において定義した通りである。
【0154】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(12)において定義した通りである。
【0155】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(13)において定義した通りである。
【0156】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(39)または(107)において定義した通りである。
【0157】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(28)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(39)または(107)において定義した通りである。
【0158】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(29)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(39)または(107)において定義した通りである。
【0159】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(39)または(107)において定義した通りである。
【0160】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(40)または(107)において定義した通りである。
【0161】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(41)または(107)において定義した通りである。
【0162】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(42)または(107)において定義した通りである。
【0163】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(43)または(107)において定義した通りである。
【0164】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(26)または(106)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(27)において定義した通りであり、nは、上記パラグラフ(31)において定義した通りであり、Rは、上記パラグラフ(44)または(107)において定義した通りである。
【0165】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Yは、上記パラグラフ(52)において定義した通りである。
【0166】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Yは、上記パラグラフ(53)において定義した通りである。
【0167】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Yは、上記パラグラフ(55)において定義した通りである。
【0168】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Yは、上記パラグラフ(56)において定義した通りである。
【0169】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Yは、上記パラグラフ(57)において定義した通りである。
【0170】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、YおよびYは、上記パラグラフ(58)において定義した通りである。
【0171】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11Aは、上記パラグラフ(59)において定義した通りである。
【0172】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11Aは、上記パラグラフ(60)において定義した通りである。
【0173】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11Aは、上記パラグラフ(61)において定義した通りである。
【0174】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りである。
【0175】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りである。
【0176】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(66)または(117)において定義した通りである。
【0177】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(67)または(118)において定義した通りである。
【0178】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(68)または(119)において定義した通りである。
【0179】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(69)または(120)において定義した通りである。
【0180】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11Dは、上記パラグラフ(70)または(121)において定義した通りである。
【0181】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11Dは、上記パラグラフ(71)または(122)において定義した通りである。
【0182】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11Dは、上記パラグラフ(72)または(123)において定義した通りである。
【0183】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(63)において定義した通りであり、R11Dは、上記パラグラフ(73)または(124)において定義した通りである。
【0184】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(74)において定義した通りである。
【0185】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(75)において定義した通りである。
【0186】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(76)において定義した通りである。
【0187】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(77)において定義した通りである。
【0188】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(78)において定義した通りである。
【0189】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(79)において定義した通りである。
【0190】
式Iもしくは式IIの化合物または式Iもしくは式IIの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIまたは式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、R11は、上記パラグラフ(64)において定義した通りであり、R11Eは、上記パラグラフ(80)において定義した通りである。
【0191】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(81)において定義した通りであり、R12は、上記パラグラフ(89)において定義した通りであり、R13は、上記パラグラフ(93)において定義した通りであり、R14は、上記パラグラフ(96)において定義した通りである。
【0192】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(82)において定義した通りであり、R12は、上記パラグラフ(89)において定義した通りであり、R13は、上記パラグラフ(93)において定義した通りである。
【0193】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(83)において定義した通りであり、R13は、上記パラグラフ(93)において定義した通りである。
【0194】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(84)において定義した通りであり、R13は、上記パラグラフ(93)において定義した通りである。
【0195】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(85)において定義した通りである。
【0196】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(86)において定義した通りであり、R12は、上記パラグラフ(89)において定義した通りである。
【0197】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(87)において定義した通りであり、R14は、上記パラグラフ(96)において定義した通りである。
【0198】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、AおよびAは、上記パラグラフ(88)において定義した通りである。
【0199】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(99)において定義した通りである。
【0200】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(100)において定義した通りである。
【0201】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(101)において定義した通りである。
【0202】
式Iの化合物または式Iの任意の適切なサブ-定義(式I-I~I-XVIIIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、Rは、上記パラグラフ(102)において定義した通りである。
【0203】
式IIの化合物または式IIの任意の適切なサブ-定義(式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、A、AおよびAは、上記パラグラフ(108)において定義した通りであり、R10は、上記パラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり、R13は、上記パラグラフ(93)において定義した通りであり、R14は、上記パラグラフ(96)において定義した通りである。
【0204】
式IIの化合物または式IIの任意の適切なサブ-定義(式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、A、AおよびAは、上記パラグラフ(109)において定義した通りであり、R10は、上記パラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり、R13は、上記パラグラフ(93)において定義した通りである。
【0205】
式IIの化合物または式IIの任意の適切なサブ-定義(式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、A、AおよびAは、上記パラグラフ(110)において定義した通りであり、R10は、上記パラグラフ(114)または(115)において定義した通りである。
【0206】
式IIの化合物または式IIの任意の適切なサブ-定義(式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、A、AおよびAは、上記パラグラフ(111)において定義した通りであり、R10は、上記パラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり、R11は、上記パラグラフ(63)または(64)において定義した通りである。
【0207】
式IIの化合物または式IIの任意の適切なサブ-定義(式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、A、AおよびAは、上記パラグラフ(112)または(113)において定義した通りであり、R10は、上記パラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり、R11は、上記パラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり、R11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(67)~(69)または(118)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0208】
式IIの化合物または式IIの任意の適切なサブ-定義(式II-I~II-VIにより定義される通り)、または薬学的に許容されるその塩、水和物および/もしくは溶媒和物の一実施形態では、A、A、AおよびAは、上記パラグラフ(112)または(113)において定義した通りであり、R10は、上記パラグラフ(114)または(115)において定義した通りであり、R11は、上記パラグラフ(63)または(64)において定義した通りであり、R11BおよびR11Cは、上記パラグラフ(67)~(69)または(118)~(120)のうちいずれか1項において定義した通りであり、R11Dは、上記パラグラフ(71)~(73)または(122)~(124)のうちいずれか1項において定義した通りである。
【0209】
本発明に係る特定の化合物には、本出願中に例示される化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物のうちのいずれか、特に、次のうちのいずれかが含まれる。
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド;
(E)-N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-フルオロアクリルアミド;
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド;
N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-フルオロアクリルアミド;
(E)-N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-モルホリノブタ-2-エナミド塩酸塩;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ブタ-2-エナミド;
N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)ブタ-2-インアミド;
(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロペンチルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]プロパ-2-エナミド;
N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-8-イル]プロパ-2-エナミド;
N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]プロパ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-5-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-8-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-4-(ジメチルアミノ)-N-[2-(2-エトキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロプロピルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-N-[2-[2-(シクロプロピルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンゾイル]イソインドリン-4-イル]-4-(ジメチルアミノ)-N-メチル-ブタ-2-エナミド;
N-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル]-N-メチル-プロパ-2-エナミド;
(E)-4-(ジメチルアミノ)-N-(2-(2-エトキシ-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-N-メチルブタ-2-エナミド;
(E)-4-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]オキシ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エナミド;
(E)-4-((2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)オキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド;
N-(2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-((ジメチルアミノ)メチル)アクリルアミド;
N-(2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-(モルホリノメチル)アクリルアミド。
【0210】
本発明に係る特定の化合物には、本出願中に例示される化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物のうちのいずれか、特に、次のうちのいずれかが含まれる。
【化34】
【0211】
式(I)もしくは式(II)または部分式(sub-formulae)(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物を作製する様々な官能基および置換基は、式(I)または式(II)の化合物の分子量が、700を超えないように、通常選ばれる。より通常には、化合物の分子量は、650未満である。より好ましくは、分子量は、600未満である。
【0212】
本発明に係る化合物の適当な薬学的に許容される塩は、例えば、十分に塩基性である、例えば、本発明に係る化合物の酸-付加塩、例えば、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、クエン酸、メタンスルホン酸(methane sulfonate)またはマレイン酸との酸-付加塩である。さらに、十分に酸性である、本発明に係る化合物の適当な薬学的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属、例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩、アンモニウム塩または薬学的に許容されるカチオンを生成する有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
【0213】
同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質もしくは配列とまたは空間におけるそれらの原子の配置と異なる、化合物は、「異性体」と呼ばれる。空間におけるそれらの原子の配置と異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わすことのできない鏡像であるものは、「鏡像異性体」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、それは、4つの異なる基に結合され、1対の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対配置により特徴付けることができ、カーンおよびプレローグのR-およびS-シークエンシング則により、または分子が、平面の偏光を回転する方式により記載され、右旋性または左旋性と(すなわち、それぞれ、(+)または(-)-異性体と)命名できる。キラル化合物は、いずれか一方の鏡像異性体としてまたはその混合物として存在できる。等しい割合の鏡像異性体を含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
【0214】
本発明に係る化合物は、1つまたは複数の不斉中心を有することができ;したがって、かかる化合物は、個別の(R)-もしくは(S)-立体異性体としてまたはそれらの混合物として生成できる。別段示されない限り、本明細書および特許請求の範囲中の特定の化合物の説明または名称の付け方は、両方の個別の鏡像異性体およびそれらの混合物、ラセミまたは他の方法が含まれることが意図される。立体化学の決定および立体異性体の分離のための方法は、例えば、光学活性の出発材料からの合成によりまたはラセミ体の分割により、当技術分野で周知である(Chapter 4 of “Advanced Organic Chemistry”, 4th edition J.March, John Wiley and Sons, New York, 2001において論じられているものを参照されたい。)。本発明に係る化合物のいくつかは、幾何異性体の中心(E-およびZ-異性体)を有し得る。
【0215】
本発明は、すべての光学、ジアステレオマーおよび幾何異性体ならびに活性を有するそれらの混合物を包含することが理解されるものとする。
【0216】
本発明はまた、1つまたは複数の同位体置換を含む、本明細書にて定義する本発明に係る化合物を包含する。例えば、Hは、1H、2H(D)、および3H(T)を含めた、任意の同位体の形態であり得;Cは、12C、13C、および14Cを含めた、任意の同位体の形態であり得;Oは、16Oおよび18Oを含めた、任意の同位体の形態であり得るなど。
【0217】
式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIのいくつかの化合物が、溶媒和のならびに非溶媒和の形態、例えば、水和させた形態などにおいて存在し得るということがやはり理解されるものとする。本発明が、活性を有するすべてのかかる溶媒和の形態を包含するということが理解されるものとする。
【0218】
式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIのいくつかの化合物が、多型を示し得る、および本発明が、活性を有するすべてのかかる形態を包含するということがやはり理解されるものとする。
【0219】
式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物は、多くの異なる互変異性型において存在し得、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物への言及には、すべてのかかる形態が含まれる。誤解を避けるために、化合物が、いくつかの互変異性型のうちの1つにおいて存在することができ、1つのみが、詳細に記載されまたは示され、一方、他方はすべて、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIにより包含される。互変異性型には、例えば、次の互変異性対:ケト/エノール(下記に例証される)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、およびニトロ/アシ-ニトロに関して、ケト形、エノール形、およびエノラート形が含まれる。
【0220】
【化35】
【0221】
アミン官能基を含有する、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物はまた、N-オキシドをも形成し得る。アミン官能基を含有する式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物への本明細書中の言及にはまた、N-オキシドがやはり含まれる。化合物が、いくつかのアミン官能基を含有する場合、1個または2個以上の窒素原子が、酸化して、N-オキシドを形成できる。N-オキシドの詳細な例は、三級アミンのN-オキシドまたは窒素-含有複素環の窒素原子である。N-オキシドは、酸化剤、例えば、過酸化水素または過酸(例えば、ペルオキシカルボン酸)による対応するアミンの処理により形成することができ、例えば、Advanced Organic Chemistry, by Jerry March, 4th Edition, Wiley Interscienceを参照されたい。より詳細には、N-オキシドは、アミン化合物は、例えば、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で、m-クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)と反応させる、L.W.Deady(Syn.Comm.1977, 7, 509-514)の手順により作製できる。
【0222】
式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて、本発明に係る化合物を放出するプロドラッグの形態で投与できる。プロドラッグは、本発明に係る化合物の物理的特性および/または薬物動態特性を変更するために使用できる。本発明に係る化合物が、特性-修正基が付着できる適当な基または置換基を含有する場合、プロドラッグは、形成できる。プロドラッグには、例えば、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物中のカルボキシ基またはヒドロキシ基で形成できる、in vivoにおける切断可能なエステル誘導体ならびに式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物中のカルボキシ基またはアミノ基で形成できるin-vivoにおける切断可能なアミド誘導体が含まれる。
【0223】
したがって、本発明には、有機合成により利用可能であった場合およびそのプロドラッグの切断としてヒトまたは動物の体内で利用可能であった場合、上記で定義された通り、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物が含まれる。したがって、本発明には、有機合成手段により生成される式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物が含まれ、また、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物である、前駆物質化合物の代謝として、ヒトまたは動物の体内で生成される、かかる化合物は、合成により生成された化合物または代謝により生成された化合物であり得る。
【0224】
式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、望ましくない薬理活性がなくおよび過度の毒性がなく、ヒトまたは動物の身体への投与に適するように、妥当な医学的判断に基づいたものである。
【0225】
プロドラッグの様々な形態は、例えば、次の文献に記載されている:-
a)Methods in Enzymology, Vol.42, p.309-396, edited by K.Widder, et al.(Academic Press, 1985);
b)Design of Pro-drugs, edited by H.Bundgaard,(Elsevier, 1985);
c)A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen and
H.Bundgaard, Chapter 5 “Design and Application of Pro-drugs”, by H.Bundgaard p.113-191(1991);
d)H.Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38(1992);
e)H.Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285(1988);
f)N.Kakeya, et al., Chem.Pharm.Bull., 32, 692(1984);
g)T.Higuchi and V.Stella, “Pro-Drugs as Novel Delivery Systems”, A.C.S.Symposium Series, Volume 14;および
h)E.Roche(editor), “Bioreversible Carriers in Drug Design”, Pergamon Press, 1987.
【0226】
カルボキシ基を有する、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのエステルである。カルボキシ基を含有する、式Iもしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物のin vivoにおける切断可能なエステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて、親酸または親アルコールを生成する、薬学的に許容されるエステルである。カルボキシのための適当な薬学的に許容されるエステルには、(1~6C)アルキルエステル、例えば、メチル、エチルおよびtert-ブチルなど、(1~6C)アルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチルエステルなど、(1~6C)アルカノイルオキシメチルエステル、例えば、ピバロイルオキシメチルエステル、3-フタリジルエステルなど、(3~8C)シクロアルキルカルボニルオキシ-(1~6C)アルキルエステル、例えば、シクロペンチルカルボニルオキシメチルおよび1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステルなど、2-オキソ-1,3-ジオキソレニルメチルエステル、例えば、5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イルメチルエステルなどおよび(1~6C)アルコキシカルボニルオキシ-(1~6C)アルキルエステル、例えば、メトキシカルボニルオキシメチルおよび1-メトキシカルボニルオキシエチルエステルなどが含まれる。
【0227】
ヒドロキシ基を有する、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基を含有する、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の、in vivoにおける切断可能なエステルまたはエーテルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて、親ヒドロキシ化合物を生成する薬学的に許容されるエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基のための基を形成する適当な薬学的に許容されるエステルには、無機エステル、例えば、リン酸エステル(ホスホロアミド酸環式エステルを含む)などが含まれる。ヒドロキシ基のための基を形成する更なる適当な薬学的に許容されるエステルには、(1~10C)アルカノイル基、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基など、(1~10C)アルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、N,N-(1~6C)カルバモイル、2-ジアルキルアミノアセチルおよび2-カルボキシアセチル基などが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基における環置換基には、例えば、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチルおよび4-(1~4C)アルキルピペラジン-1-イルメチルが含まれる。ヒドロキシ基のための基を形成する適当な薬学的に許容されるエーテルには、α-アシルオキシアルキル基、例えば、アセトキシメチルおよびピバロイルオキシメチル基が含まれる。
【0228】
カルボキシ基を有する、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのアミド、例えば、アミン、例えば、アンモニアなど、(1~4C)アルキルアミン、例えば、メチルアミンなど、[(1~4C)アルキル]アミン、例えば、ジメチルアミン、N-エチル-N-メチルアミンまたはジエチルアミンなど、(1~4C)アルコキシ-(2~4C)アルキルアミン、例えば、2-メトキシエチルアミンなど、フェニル-(1~4C)アルキルアミン、例えば、ベンジルアミンおよびアミノ酸、例えば、グリシンまたはそのエステルで形成されるアミドである。
【0229】
アミノ基を有する式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の適当な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、in vivoにおける切断可能なそのアミド誘導体である。アミノ基から得られた適当な薬学的に許容されるアミドには、例えば、(1~10C)アルカノイル基、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチルおよび置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基で形成されたアミドが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基における環置換基には、例えば、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチルおよび4-(1~4C)アルキル)ピペラジン-1-イルメチルが含まれる。
【0230】
式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物のin vivoにおける効果は、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物の投与後、ヒトまたは動物の体内で形成される1種または複数の代謝産物により、一部で発揮できる。以下に記載した通り、式(I)もしくは式(II)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)もしくはII-I~II-VIの化合物のin vivoにおける効果はまた、前駆物質化合物(プロドラッグ)の代謝として発揮することもできる。
【0231】
本発明が、任意選択的な、好ましいまたは適当な特徴として、そうでない場合は、ある特定の実施形態に関して、任意の化合物または本明細書にて定義する化合物の特定の基に関連し得るが、本発明は、任意の化合物または前記任意選択的な、好ましいもしくは適当な特徴またはある特定の実施形態を特に除外する、化合物の特定の基に関連し得る。
【0232】
本発明は、適当には、本明細書にて定義する生物活性を有さない任意の個別の化合物を除外する。
【0233】
[合成]
本発明に係る化合物は、当技術分野で公知の任意の適当な技法により調製できる。これらの化合物の調製のためのある特定の方法は、添付の例においてさらに記載する。
【0234】
本明細書に記載の合成方法の説明においておよび出発材料を調製するために用いられる、任意の参照される合成方法において、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験の期間およびワークアップ手順を含めた、すべての提案された反応条件は、当業者によって選択できることが理解されるものとする。
【0235】
分子の様々な部分に存在する官能基が、利用される試薬および反応条件に適合しなければならないということが有機合成の当業者により理解される。
【0236】
本明細書にて定義する方法における本発明に係る化合物の合成中、またはいくつかの出発材料の合成中、それらの望まれない反応を防止するために、いくつかの置換基を保護することが望ましいこともあるということが理解される。熟練した化学者であれば、かかる保護が必要とされる場合、およびどのようにしてかかる保護基が導入され、その後、除去され得るかを理解している。
【0237】
保護基の例の場合、対象に関する、多くの一般テキストのうちの1つ、例えば、‘Protective Groups in Organic Synthesis’ by Theodora Green(出版社名:John Wiley & Sons社)を参照されたい。保護基は、問題の保護基の除去に適切なものとして、文献に記載されるまたは熟練した化学者に公知の任意の好都合な方法により除去することができ、かかる方法は、分子中の他の基の最小限の妨害により、保護基の除去を行うために選ばれる。
【0238】
したがって、反応物が、例えば、基、例えば、アミノ、カルボキシまたはヒドロキシを含む場合、これは、本明細書中で挙げられる反応のうちのいくつかにおいて基を保護することが望ましいこともある。
【0239】
アミノまたはアルキルアミノ基についての適当な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アルカノイル基、例えば、アセチルなど、アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはt-ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上記の保護基についての脱保護条件は、必然的に、保護基の選択で変わる。したがって、例えば、アシル基、例えば、アルカノイルまたはアルコキシカルボニル基またはアロイル基は、例えば、適当な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムによる加水分解により除去できる。あるいは、アシル基、例えば、tert-ブトキシカルボニル基は、例えば、塩酸、硫酸またはリン酸またはトリフルオロ酢酸として適当な酸による処理により除去することができ、アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル基は、例えば、触媒、例えば、炭素担持パラジウムを介した水素化により、またはルイス酸、例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素による処理により、除去できる。1級アミノ基についての適当な代替の保護基は、例えば、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンによる、またはヒドラジンによる処理により除去できるフタロイル基である。
【0240】
ヒドロキシ基についての適当な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アルカノイル基、例えば、アセチルなど、アロイル基、例えば、ベンゾイル、またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上記の保護基についての脱保護条件は、必然的に、保護基の選択で変わる。したがって、例えば、アシル基、例えば、アルカノイルなどまたはアロイル基は、例えば、適当な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物など、例えば、リチウム、水酸化ナトリウムまたはアンモニアによる加水分解により除去できる。あるいは、アリールメチル基、例えば、ベンジル基などは、例えば、触媒、例えば、炭素担持パラジウムなどを介した水素化により除去できる。
【0241】
カルボキシ基についての適当な保護基は、例えば、エステル化基、塩基、例えば、水酸化ナトリウムなどによる、例えば、加水分解により除去できるメチルまたはエチル基、または例えば、酸、例えば、有機酸、例えば、トリフルオロ酢酸などによる処理により除去できる、例えば、t-ブチル基、または例えば、触媒、例えば、炭素担持パラジウムなどを介した、例えば、水素化により除去できるベンジル基である。
【0242】
樹脂は、保護基として用いることもできる。
【0243】
式(I)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)の化合物を合成するために使用される方法論は、R、R、R、R11、R11A、Y、Y、A、AおよびAおよび任意の置換基またはその関連サブグループの性質に応じて変わる。それらの調製についての適当な方法は、添付の例においてさらに記載される。
【0244】
式(I)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)の化合物が、本明細書にて定義する方法のうちのいずれか1つにより合成された後、次いで、それらの方法は、次の更なるステップ、すなわち、
(i)存在する任意の保護基を除去するステップ;
(ii)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換するステップ;
(iii)薬学的に許容されるその塩、水和物または溶媒和物を形成するステップ;および/または
(iv)そのプロドラッグを形成するステップ
をさらに含むこともできる。
【0245】
上記の(ii)の一例は、式(I)の化合物が合成され、次いで、R、R、R、R11、R11A、Y、Y、A、AおよびA基のうちの1つまたは複数をさらに反応させて、その基の性質を変化させることができ、式(I)の代替の化合物を提供する場合である。
【0246】
得られた式(I)、または部分式(I-I)~(I-XVIII)の化合物は、当技術分野で周知の技法を用いて単離するおよび精製できる。
【0247】
式(I)の化合物は、下記の実施例セクションに示される合成経路により合成できる。
【0248】
[生物活性]
本明細書中の実施例セクションに記載される生物アッセイを用いて、本発明に係る化合物の薬理学的効果を測定できる。
【0249】
式(I)または式(II)の化合物の薬理学的特性が、構造上の変化で変わるが、予測通り、本発明に係る化合物は、実施例セクションに記載されるPMS2 in vitroアッセイにおいて活性があることが判明した。
【0250】
[医薬組成物]
本発明の更なる一態様によれば、薬学的に許容される希釈剤または担体と合わせた、上記で定義された本発明に係る化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
【0251】
本発明に係る組成物は、経口使用(例えば、錠剤、口中錠、硬質もしくは軟質カプセル、水性もしくは油性懸濁液、エマルション、分散性粉末または顆粒剤、シロップ剤もしくはエリキシル剤として)、局所的使用(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、または水性もしくは油性の溶液または懸濁液として)、吸入による投与(例えば、微粉砕した粉末または液体エアゾールとして)、ガス注入による投与(例えば、微粉砕した粉末として)または非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内もしくは筋肉内投薬用の無菌の水溶液または油性溶液としてまたは直腸投薬用の坐剤として)に適した形態であり得る。
【0252】
本発明に係る組成物は、当技術分野で周知の従来の医薬賦形剤を用いた、従来の手順により得ることができる。したがって、経口使用を目的とした組成物は、例えば、1種または複数の着色剤、甘味剤、矯味剤および/または保存剤を含有できる。
【0253】
療法における使用のための本発明に係る化合物の有効量は、本明細書に記載の増殖性状態を治療するまたは予防する、その進行を遅くするおよび/または状態と関連する症状を軽減するのに十分な量である。
【0254】
1種または複数の賦形剤と合わせて、単一剤形を生成する有効成分の量は、処置される個別および投与のある特定の経路に応じて必然的に変わる。例えば、ヒトへの経口投与を目的とした配合物は、一般に、例えば、全組成物の約5~約98重量パーセントまで変わり得る賦形剤の適切なおよび好都合な量で配合される、有効な薬剤0.5mg~0.5g(より適当には、0.5~100mg、例えば、1~30mg)を含有する。
【0255】
式Iの化合物の治療または予防の目的のための投与量のサイズは、医学の周知の原理にしたがって、状態の性質および重症度、動物もしくは患者の年齢および性別ならびに投与の経路によって、当然変わる。
【0256】
治療または予防の目的のために本発明に係る化合物を用いることにおいて、これは、一般に、ある範囲、例えば、分割投与で必要とされる場合を考えて、体重1kg当たり0.1mg/kg~75mgの日用量を投与されるように施行される。一般に、非経口経路が使用される場合、より低い投与量は、投与される。したがって、例えば、静脈内または腹腔内投与の場合、ある範囲、例えば、体重1kg当たり0.1mg~30mgの投与量が、一般に用いられる。同様に、吸入による投与の場合、ある範囲、例えば、体重1kg当たり0.05mg~25mgの投与量が用いられる。経口投与は、特に、錠剤の形態でやはり適当であり得る。通常、単位剤形は、本発明に係る化合物約0.5mg~0.5gを含有する。
【0257】
[治療的な使用および適用]
本発明は、PMS2活性の阻害剤として機能する化合物を提供する。
【0258】
式(I)または式(II)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、PMS2活性の阻害に有益である、様々な疾患状態における潜在的な治療的使用を有する。
【0259】
したがって、本発明は、PMS2活性の阻害が、かかる治療を必要とする患者において有益である、疾患または障害を治療する方法を提供し、前記方法は、化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0260】
本発明は、in vitroまたはin vivoでPMS2活性を阻害する方法を提供し、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の有効量と、細胞を接触させるステップを含む。
【0261】
本発明は、かかる治療を必要とする患者において増殖性障害を治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0262】
本発明は、かかる治療を必要とする患者においてがんを治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0263】
本発明は、療法における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物を提供する。
【0264】
本発明は、医薬品としての使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物を提供する。
【0265】
本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物を提供する。
【0266】
本発明は、がんの治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物を提供する。詳細な実施形態では、がんは、ヒトのがんである。詳細な実施形態では、がんは、ヒトのがん、特に、エストロゲン陽性がん、例えば、乳がんなど、またはアンドロゲン受容体陽性がん、例えば、前立腺がんなどである。
【0267】
本発明は、PMS2活性の阻害における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物を提供する。
【0268】
本発明は、PMS2活性の阻害が、有益である疾患または障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物を提供する。
【0269】
本発明は、増殖性障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用を提供する。
【0270】
本発明は、がんの治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用を提供する。
【0271】
本発明は、PMS2活性の阻害のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用を提供する。
【0272】
本発明は、PMS2活性の阻害が、有益である、疾患または障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用を提供する。
【0273】
「増殖性障害」、「増殖性状態」および「増殖性疾患」は、本明細書にて同義的に用いられ、in vitroでもin vivoでも、望まれない、例えば、腫瘍性または過形成性の増殖である、過剰なもしくは異常な細胞の不必要なまたは制御されない細胞増殖に関係する。
【0274】
上記で概略した本発明の態様において、増殖性障害は、適当には、がんであり、がんは、適当には、ヒトのがんである。詳細には、本発明に係る化合物は、任意のがんの治療に有用であり、ミスマッチ修復阻害は、有益である。任意の適当ながんが、標的とされ得る(例えば、腺様嚢胞癌、副腎腫瘍、アミロイドーシス、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、毛細血管拡張性運動失調症、ベックウィズ・ウイーデマン症候群、胆管がん(胆管細胞癌)、バート-ホッグ-デュベ症候群、膀胱がん、骨がん、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳がん、カーニー複合、中枢神経系腫瘍、子宮頚部がん、結腸直腸がん、カウデン病、頭蓋咽頭腫、線維形成性乳児神経節膠腫、脳室上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫、眼がん、眼瞼がん、家族性腺腫性ポリポーシス、家族性GIST、家族性悪性黒色腫、家族性非-VHL淡明細胞型腎細胞癌、家族性膵がん、胆嚢がん、消化管間質腫瘍-GIST、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、頭頚部がん、遺伝性乳癌卵巣がん、遺伝性びまん性胃がん、遺伝性平滑筋腫症および腎細胞がん、遺伝性混合ポリポーシス症候群、遺伝性膵炎、遺伝性乳頭状腎細胞癌、若年性ポリポーシス症候群、腎がん、涙腺腫瘍、喉頭および下咽頭がん、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞性前リンパ球性白血病、ヘアリー細胞白血病、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性T細胞リンパ球性白血病、好酸球性白血病)、リー・フラウメニ症候群、肝がん、肺がん(非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、リンパ腫(ホジキン、非-ホジキン)、リンチ症候群、肥満細胞症、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性内分泌腺腫症1型および2型、多発性骨髄腫、MUTYH(またはMYH)-関連ポリポーシス、骨髄異形成症候群(MDS)、鼻腔および副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、神経内分泌腫瘍(例えば、胃腸管、肺または膵臓の)、神経線維腫症1型および2型、母斑性基底細胞癌症候群、口腔または中咽頭がん、骨肉腫、卵巣/ファロピウス管/腹膜がん、膵がん、副甲状腺がん、陰茎がん、ポイツ・ジェガース症候群、褐色細胞腫、傍神経節腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、前立腺がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫(例えば、カポジまたは軟部組織)、皮膚がん、小腸がん、胃がん、精巣がん、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺がん、結節性硬化症、子宮がん、膣がん、フォンヒッペル・リンダウ症候群、外陰がん、ワルデンストレームのマクログロブリン血症、ウェルナー症候群、ウィルムス腫瘍および色素性乾皮症)。目的とする特定のがんには、血液がん、例えば、リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、バーキットリンパ腫(BL)および血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)を含む)、白血病(急性リンパ芽球性白血病(ALL)および慢性骨髄性白血病(CML)を含む)、多発性骨髄腫、乳がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃-食道がん、神経内分泌がん、骨肉腫、前立腺がん、膵がん、小腸がん、膀胱がん、直腸がん、胆管細胞癌、CNSがん、甲状腺がん、頭頚部がん、食道がん、および卵巣がんが含まれる。
【0275】
本発明に係る化合物は、トリプレットリピート障害を治療するために用いることもできる。
【0276】
したがって、本発明の更なる一態様は、かかる治療を必要とする患者においてトリプレットリピート障害(例えば、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs))を治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の治療有効量を、前記患者に投与するステップを含む。
【0277】
本発明の更なる一態様によれば、トリプレットリピート障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または医薬組成物が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0278】
本発明の更なる一態様によれば、トリプレットリピート障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、水和物もしくは溶媒和物、または本明細書にて定義する医薬組成物の使用が提供される。詳細な実施形態では、トリプレットリピート障害は、ハンチントン病(HD)、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)、脆弱X症候群A型(FRAXA)、フリードライヒ運動失調症(FRDA)、および脊髄小脳変性症(SCAs)からなる群から選択される。
【0279】
(投与経路)
本発明に係る化合物またはこれらの化合物を含む医薬組成物は、全身的でも、末梢的でもまたは局所的でも、任意の好都合な投与の経路によって(すなわち、所望の作用部位で)対象に投与できる。
【0280】
投与経路には、限定されないが、経口(例えば、経口摂取による);口腔;舌下;経皮(例えば、パッチ、硬膏剤などを含む);経粘膜的に(例えば、パッチ、硬膏剤などを含む);鼻腔内(例えば、鼻内スプレーによる);眼球(例えば、点眼剤による);肺(例えば、次を用いて、例えば、エアゾールを介した、例えば、口または鼻を通して吸入またはガス注入療法による);直腸(例えば、坐剤または浣腸による);経膣(例えば、ペッサリーによる);例えば、腫瘍内、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、くも膜下腔内、脊髄内、関節内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下、および胸骨下(intrasternal)を含めた注射による;例えば、皮下にまたは筋肉内に、デポーまたはリザーバーの留置剤による、非経口が含まれる。
【0281】
(併用療法)
本発明に係る化合物は、単独療法として投与しても、また本発明に係る化合物の他に、従来の外科手術または放射線療法または化学療法または標的薬剤を使用してもよい。かかる化学療法または標的薬剤は、以下のカテゴリーのうちの1つまたは複数を含むことができる:
(i)腫瘍内科学において用いられる通り、抗増殖薬/抗悪性腫瘍薬およびそれらの組合せ、例えば、限定されないが、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾロミド(temozolamide)およびニトロソウレア);代謝拮抗薬(例えば、ゲムシタビンおよび葉酸代謝拮抗薬、例えば、5-フルオロウラシルおよびテガフールのような、フルオロピリミジンなど、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシンおよびミスラマイシンのようなアントラサイクリン系薬剤);有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイドならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイドならびにポロキナーゼ阻害剤);およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカンならびにイリノテカンを含むカンプトテシン);
(ii)細胞分裂阻害剤、例えば、限定されないが、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)およびヨードキシフェン(iodoxyfene))、抗アンドロゲン薬(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストーゲン(例えば、酢酸メゲストロール)および副腎皮質ステロイド(例えば、デキサメタゾン、プレドニゾンおよびプレドニゾロン)を含めたステロイドホルモン、(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエキセメスタンのような)アロマターゼ阻害剤ならびに5α-還元酵素の阻害剤、例えば、フィナステリドなど;
(iii)抗浸潤剤(anti-invasion agent)、例えば、限定されないが、c-Srcキナーゼファミリー阻害剤4-(6-クロロ-2,3-メチレンジオキシアニリノ)-7-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]-5-テトラヒドロピラン-4-イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願公開WO01/94341)、N-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ}チアゾール-5-カルボキサミド(ダサチニブ、BMS-354825;J.Med.Chem., 2004, 47, 6658-6661)、ボスチニブ(SKI-606)、およびメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えば、マリマスタットなど、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤またはヘパラナーゼに対する抗体;
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば、限定されないが、増殖因子抗体および増殖因子受容体抗体(例えば、抗-erbB2抗体トラスツズマブ[Herceptin(登録商標)]、抗-EGFR抗体パニツムマブ、抗-erbB1抗体セツキシマブ[Erbitux、C225]およびSternら(Critical reviews in oncology/haematology, 2005, Vol.54, pp11-29)により開示される、任意の増殖因子または増殖因子受容体抗体であり;かかる阻害剤にはまた、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、EGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)および6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)-キナゾリン-4-アミン(CI1033)など、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ラパチニブなど);肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;インスリン増殖因子ファミリーの阻害剤;血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、例えば、イマチニブおよび/またはニロチニブ(AMN107)など;セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、Ras/Rafシグナル伝達阻害剤、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤など、例えば、ソラフェニブ(BAY43-9006)、ティピファニブ(R115777)およびロナファルニブ(SCH66336))、MEKおよび/またはAKTキナーゼを介した細胞シグナル伝達の阻害剤、c-kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF-1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤およびサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、例えば、CDK2および/またはCDK4阻害剤などが含まれ;
(v)抗血管新生薬、例えば、限定されないが、血管内皮増殖因子の影響を抑制するもの、[例えば、抗-血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))および例えば、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG-013736)およびパゾパニブ(GW786034)など;
(vi)血管傷害剤、例えば、限定されないが、コンブレタスタチンA4および国際特許出願公開WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434およびWO02/08213に開示される化合物;
(vii)エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えば、ジボテンタン(ZD4054)またはアトラセンタン;
(viii)アンチセンス療法、例えば、限定されないが、上記に示される標的を対象とするもの、例えば、ISIS2503、抗-rasアンチセンスなど;
(ix)例えば、がんワクチン、抗体、ウイルス(腫瘍溶解性ウイルス)を含めた、免疫療法アプローチ、ならびに患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加するおよび/または細胞媒介性抗-腫瘍応答を容易にするために小分子または細胞療法アプローチ。かかる療法は、限定されないが、OX40アゴニスト、cGAS-STINGアゴニスト、ENPP1阻害剤、CD38阻害剤、TBK1阻害剤、A2a受容体アンタゴニスト、PI3キナーゼ阻害剤、TLR7/8アゴニスト、IDO阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、BTK阻害剤およびブロモドメイン阻害剤;がん抗原の微生物ベクターによる形質導入、がん抗原の抗原提示細胞への直接形質導入、がん抗原に特異的な免疫細胞による治療(例えば、CAR-T)、抗体、抗体断片および免疫系が腫瘍細胞を認識することを可能にする抗体薬物複合体による治療を含み得る。
【0282】
かかる共同治療は、治療の個別の構成成分の同時の、逐次のまたは別々の投薬として達成できる。かかる組合せ生成物は、上文で記載された用量範囲内の本発明に係る化合物およびその承認された用量範囲内の他の薬学的に-有効な薬剤を使用する。
【0283】
本発明の一態様によれば、上記で定義された本発明に係る化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、および抗腫瘍剤を含むがん(例えば、固形腫瘍を伴うがん)の治療における使用のための組合せが提供される。
【0284】
本発明の一態様によれば、上記で定義された本発明に係る化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、および上記の明細書中に示される抗-腫瘍剤のうちのいずれか1種を含む、増殖性状態、例えば、がん(例えば、固形腫瘍を伴うがん)などの治療における使用のための組合せが提供される。
【0285】
本発明の更なる一態様では、上記の明細書中に示されるものから場合によっては選択される、別の抗腫瘍剤と組み合わせた、がんの治療における使用のための本発明に係る化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0286】
本発明の更なる一態様では、上記の明細書中に示されるものから場合によっては選択される、チロシンキナーゼ阻害剤と組み合わせた、がんの治療における使用のための本発明に係る化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0287】
本明細書にて、用語「組合せ」が用いられる場合、これが、同時の、別々のまたは逐次的な投与を意味することが理解されるものである。本発明の一態様では、「組合せ」とは、同時投与を意味する。本発明の別の一態様では、「組合せ」は、別々の投与を意味する。本発明の更なる一態様では、「組合せ」は、逐次的な投与を意味する。投与が、逐次的または別々である場合、第2の構成成分を投与する上での遅延は、例えば、組合せの有益な効果を失うものであるべきではない。
【0288】
本発明の更なる一態様によれば、薬学的に許容される希釈剤または担体と合わせた、抗腫瘍剤(上記の明細書中に示されるものから場合によっては選択される)と組み合わせた本発明に係る化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
【0289】
[免疫モジュレーション治療との併用療法]
(免疫チェックポイント阻害剤)
免疫細胞および/またはがん細胞において存在する免疫チェックポイントタンパク質[例えば、(細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4およびCD152としても公知の)CTLA4、(リンパ球-活性化遺伝子3およびCD223としても公知の)LAG3、(プログラム細胞死タンパク質1およびCD279としても公知の)PD1、(プログラム死-リガンド1およびCD274としても公知の)PD-L1、(T-細胞免疫グロブリンムチン-3としても公知の)TIM-3および(IgおよびITIMドメインを有するT-細胞免疫受容体としても公知の)TIGITは、抗-腫瘍免疫応答を調節する上で重要な役割を果たすことが見出されている分子標的である。これらの免疫チェックポイントタンパク質の阻害剤(例えば、CTLA4、LAG3、PD1、PD-L1、TIM-3および/またはTIGIT阻害剤)は、がんのいくつかの形態を効率的に治療するために利用できる抗-腫瘍免疫応答を促進する。
【0290】
(免疫刺激薬)
モノクローナル抗体、二重特異性抗体、組換えリガンドおよび免疫細胞において刺激受容体に結合する小分子治療薬は、有効な抗-腫瘍応答を容易にすることができる。かかる受容体は、細胞間の接触、例えば、腫瘍細胞と免疫細胞との間の接触または2つのタイプの免疫細胞(immunce cell)の間の接触に関与し得、他の受容体は、免疫応答を刺激する可溶性因子に結合し得る。かかる一実施形態では、抗体、二重特異性抗体、組換え(recombindant)タンパク質または小分子治療薬は、限定されないが、4-1BB、OX40、cGAS-STING、CD27、CD40、および抗-腫瘍免疫を高めるDR3を含めた、刺激受容体を活性化できる。
【0291】
抗原プロセシングのモジュレーターは、有効な抗-腫瘍応答を強化するために、細胞表面における新抗原性ペプチドの提示を容易にすることができる。かかる一実施形態では、小胞体アミノペプチダーゼERAP1およびERAP2の阻害剤は、抗-腫瘍免疫を刺激できる。
【0292】
一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、および本明細書にて定義する免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩を含む、組合せに関する。
【0293】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、および本明細書にて定義する免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩を含む、組合せの使用に関する。
【0294】
別の一態様では、本発明は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、および本明細書にて定義する免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩を含む組合せを、前記対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象において増殖性障害を治療する方法に関する。
【0295】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩に関し、化合物、または薬学的に許容されるその塩は、免疫チェックポイント阻害剤、または免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩による同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0296】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩に関し、免疫チェックポイント阻害剤は、本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩による、同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0297】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩の使用に関し、医薬品は、免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩による同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0298】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩の使用に関し、医薬品は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩による同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0299】
別の一態様では、本発明は、本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩、および本明細書にて定義する免疫チェックポイント阻害剤もしくは免疫刺激薬、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を、それを必要とする対象に順次、別々にまたは同時に投与するステップを含む、増殖性障害を治療する方法に関する。
【0300】
任意の免疫チェックポイント阻害剤または免疫刺激薬は、本明細書にて定義する併用療法において使用できる。
【0301】
一態様では、免疫刺激薬は、4-1BB刺激薬、OX40刺激薬、CD27刺激薬、CD40刺激薬、およびDR3刺激薬から選択される。別の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD1-阻害剤、PD-L1阻害剤、LAG3阻害剤、CTLA-4阻害剤、TIM-3阻害剤および/またはTIGIT阻害剤から選択される。詳細な実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD1またはPD-L1阻害剤である。
【0302】
PD-1は、免疫細胞、例えば、T細胞などにおいて存在する細胞表面受容体タンパク質である。PD-1は、免疫系を下方調節するおよびT細胞活性化を抑制することにより自己免疫寛容を促進することにおいて重要な役割を果たす。PD-1タンパク質は、リンパ節中の抗原特異的T細胞のアポトーシス(プログラム細胞死)を促進し、同時に、調節性T細胞(抗炎症抑制性T細胞)におけるアポトーシスを減少させる二重の機構によって、自己免疫を監視する免疫チェックポイントである。
【0303】
したがって、PD-1は、免疫系を抑制する。これは、自己免疫疾患を予防するが、免疫系が、がん細胞を死滅させるのを防ぎ得る。
【0304】
PD1は、2つのリガンド、PD-L1およびPD-L2に結合する。PD-L1は、いくつかのがんにおいて高度に発現されるので特に興味の対象となり、そのため、がんの免疫回避におけるPD1の役割は、十分に確立されている。免疫系をブーストするPD-1を標的とするモノクローナル抗体は、がんの治療について承認されているまたはがんの治療のために開発されている。多くの腫瘍細胞は、PD-L1、免疫抑制PD-1リガンドを発現し;PD-1とPD-L1間の相互作用を阻害すると、in vitroにおけるT-細胞の応答を強化することができ、発症前抗腫瘍活性を媒介できる。これは、免疫チェックポイント遮断として公知である。
【0305】
PD-1を標的にする薬物には、例えば、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)およびニボルマブ(オプジーボ)が含まれる。これらの薬物は、皮膚の黒色腫、非-小細胞肺がん、腎がん、膀胱がん、頭頚部がん、およびホジキンリンパ腫を含めた、がんのいくつかのタイプを治療するのに、有効であることが示されている。それらは、他の多くのタイプのがんに対する使用のためにやはり研究されている。開発における薬物には、例えば、BMS-936559(Bristol Myers Squibb社)、MGA012(MacroGenics社)およびMEDI-0680(MedImmune社)が含まれる。
【0306】
PD-L1を阻害する薬物には、例えば、アテゾリズマブ(テセントリク)、アベルマブ(バベンチオ)およびデュルバルマブ(イミフィンジ)が含まれる。これらの薬物は、膀胱がん、非-小細胞肺がん、およびメルケル細胞皮膚がん(メルケル細胞癌)を含めた、異なるタイプのがんを治療するのに役立つこともやはり示されている。それらは、がんの他のタイプに対する使用についてもやはり研究されている。
【0307】
LAG3阻害剤には、例えば、BMS-986016/レラトリマブ(Relatlimab)、TSR-033、REGN3767、MGD013(二重特異性DART結合PD-1およびLAG-3)、GSK2831781およびLAG525が含まれる。
【0308】
CTLA-4阻害剤には、例えば、MDX-010/イピリムマブ、AGEN1884、およびCP-675,206/トレメリムマブが含まれる。
【0309】
TIM-3阻害剤には、例えば、MBG453(Novartis社)、TSR-022(Tesaro社)、およびLY3321367(Lilly社)が含まれる。
【0310】
TIGIT阻害剤には、例えば、チラゴルマブ(MTIG7192A;RG6058;Genentech社/Roche社)、AB154(Arcus Bioscience社)、MK-7684(Merck社)、BMS-986207(Bristol-Myers Squibb社)、ASP8374(Astellas Pharma社;Potenza Therapeutics社)が含まれる。
【0311】
一態様では、免疫チェックポイント阻害剤は、BMS-986016/レラトリマブ、TSR-033、REGN3767、MGD013(二重特異性DART結合PD-1およびLAG-3)、GSK2831781、LAG525、MDX-010/イピリムマブ、AGEN1884、およびCP-675,206/トレメリムマブ、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、MBG453、TSR-022、LY3321367、チラゴルマブ(MTIG7192A;RG6058)、AB154、MK-7684、BMS-986207、および/またはASP8374または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物から選択される。
【0312】
[DNA損傷応答モジュレーターによる併用療法]
本発明に係る化合物は、DNA損傷応答モジュレーター、例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤およびATR阻害剤として機能する薬剤と組み合わせて用いるのに特に適している。
【0313】
一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩を含む組合せに関する。
【0314】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩を含む組合せの使用に関する。
【0315】
別の一態様では、本発明は、本明細書にて定義する化合物、または薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩を含む組合せを前記対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象において増殖性障害を治療する方法に関する。
【0316】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害の治療における使用のための、本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩に関し、化合物、または薬学的に許容されるその塩が、DNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩による、同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0317】
別の一態様では、本発明は、増殖性障害を治療するための医薬品の製造における本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩の使用に関し、医薬品は、DNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩による、同時の、別々のまたは逐次の投与の場合である。
【0318】
別の一態様では、本発明は、本明細書にて定義する化合物、または本明細書にて定義する、薬学的に許容されるその塩、およびDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を、それを必要とする対象に順次、別々にまたは同時に投与するステップを含む、増殖性障害を治療する方法に関する。
【0319】
任意のDNA損傷応答モジュレーター(例えば、PARP阻害剤、ATM阻害剤および/またはATR阻害剤)は、本明細書にて定義する併用療法に使用できる。
【実施例
【0320】
以上、本発明の特定の実施形態について、参照や例示を目的として説明してきたが、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正が当業者には明らかであろう。
[略語]
Bocは、tert-ブチルオキシカルボニル
DASTは、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DBUは、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン
DCCは、ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCEは、1,1-ジクロロエタン
DCMは、ジクロロメタン
DEAは、ジエタノールアミン
DEADは、ジエチルアゾジカルボキシレート
DIADは、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIBALは、ジイソブチルアルミニウムヒドリド
DIPEAは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ヒューニッヒ塩基
DMAは、N,N-ジメチルアセトアミド
DMAPは、4-(ジメチルアミノ)ピリジン
DMFは、N,N-ジメチルホルムアミド
DMSOは、ジメチルスルホキシド。
EDCは、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
EtOAcは、酢酸エチル
hは、時間
HATUは、N-[(ジメチルアミノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェートN-オキシド
HBTUは、(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルメタンイミニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBTは、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLCは、高圧液体クロマトグラフィー。
LAHは、水素化アルミニウムリチウム
IPAは、イソプロピルアルコール
LCMSは、液体クロマトグラフィー-質量分析
LDAは、リチウムジイソプロピルアミド
LiHMDSは、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
mCPBAは、メタ-クロロ過安息香酸
MIは、分子イオン
Minは、分
MgSO 無水硫酸マグネシウム
MWは、マイクロ波
NBSは、N-ブロモスクシンアミド
NCSは、N-クロロスクシンアミド
NFOBSは、N-フルオロ-o-ベンゼンジスルホンイミド
NFSIは、N-フルオロベンゼンスルホンイミド
NHSは、N-ヒドロキシスクシンイミド
NISは、N-ヨードスクシンアミド
NMMは、N-メチルモルホリン
NMPは、1-メチル-2-ピロリジノン
NMRは、核磁気共鳴。
PdCl(PPhは、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド
Pd(dppf)Clは、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(dppf)Cl.DCMは、DCMとの[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)複合体
(Pd(dba))は、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム
Rbfは、丸底フラスコ
RTは、保持時間。
SCX-2は、化学的に結合されたプロピルスルホン酸官能基を有するシリカベースの収着剤
SFCは、超臨界流体クロマトグラフィー
TBAFは、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド
TBDMSは、tert-ブチルジメチルシリル
TFAAは、トリフルオロ酢酸無水物
TFAは、トリフルオロ酢酸
THFは、テトラヒドロフラン
T3Pは、プロピルホスホン酸無水物
Tsは、p-トルエンスルホニル
XPhos-Pd-G1は、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル)]パラジウム(II)クロリド
XPhos-Pd-G2は、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)
【0321】
[分析法]
市販の出発材料、試薬および乾燥溶媒を供給されたまま使用した。Merck製シリカゲル230~400メッシュサイズを使用してフラッシュカラムクロマトグラフィーまたはガラスカラムクロマトグラフィーを実施した。フラッシュクロマトグラフィーをまた、combi-flash RF Teledyne Isco製装置で実施した。分取TLCをMerck製プレートで実施した。
【0322】
(液体クロマトグラフィー-質量分析法)
(方法-A)
binary solvent manager、PDA detectorおよびAcquity QDA performance mass detectorを備えたWaters Acquity UPLC、カラム:X-Bridge BEH C18、50×2.1mm、2.5ミクロン、カラム温度:35℃、オートサンプラー温度:5℃、移動相A:水中の0.1%(v/v)ギ酸(pH=2.70)、移動相B:水中の0.1%ギ酸(v/v):アセトニトリル(10:90)、移動相勾配詳細:t=0min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=0.75min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=2.7minまでの勾配(2% A、98% B)流量:0.8mL/min;t=3minまでの勾配(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.5min(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.51minまでの勾配(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=4min(97% A、3% B)で運転終了、流速:0.8mL/min、分析時間4min。質量検出器パラメータ:コーン電圧10Vおよび30Vならびにキャピラリー電圧0.8kVを有する正モードおよび負モードでイオン化モードを繰り返し、源およびプローブの温度はそれぞれ120℃および600℃であった。
【0323】
(方法-D)
quaternary solvent manager、PDA detectorおよびSQ detectorを備えたWaters Acquity UPLC、カラム:X-Bridge BEH C18、50×2.1mm、2.5ミクロン、カラム温度:35℃、オートサンプラー温度:5℃、移動相A:水中の0.1%(v/v)ギ酸(pH=2.70)、移動相B:水中の0.1%(v/v)ギ酸:アセトニトリル(10:90)、移動相勾配詳細:t=0min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=0.75min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=2.7minまでの勾配(2% A、98% B)流量:0.8mL/min;t=3minまでの勾配(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.5min(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.51minまでの勾配(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=4min(97% A、3% B)で運転終了、流速:0.8mL/min、分析時間4min。質量検出器パラメータ:ESIキャピラリープローブ、コーン電圧10Vおよび30Vならびにキャピラリー電圧0.8kVを有する正モードおよび負モードで繰り返したイオン化モード、源およびプローブの温度はそれぞれ120℃および400℃であった。
【0324】
(方法-E)
binary solvent manager、PDA detectorおよびAcquity QDA performance mass detectorを備えたWaters Acquity UPLC、カラム:Welch Xtimate C18、50×2.1mm、1.8ミクロン、カラム温度:35℃、オートサンプラー温度:5℃、移動相A:水中の0.1%(v/v)ギ酸(pH=2.70)、移動相B:水中の0.1%ギ酸(v/v):アセトニトリル(10:90)、移動相勾配詳細:t=0min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=0.75min(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=2.7minまでの勾配(2% A、98% B)流量:0.8mL/min;t=3minまでの勾配(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.5min(0% A、100% B)流量:1mL/min;t=3.51minまでの勾配(97% A、3% B)流量:0.8mL/min;t=4min(97% A、3% B)で運転終了、流速:0.8mL/min、分析時間4min。質量検出器パラメータ:コーン電圧10Vおよび30Vならびにキャピラリー電圧0.8kVを有する正モードおよび負モードでイオン化モードを繰り返し、源およびプローブの温度はそれぞれ120℃および600℃であった。
【0325】
(方法-H)
Waters Micromass ZQ detectorを備えたWaters 996 Photodiode Array Detector、カラム:XTIMATE C18 5μm 4.6×150mm、カラム温度:35℃、オートサンプラー温度:15℃、移動相A:Milli Q水中の5mM酢酸アンモニウムおよび0.1%ギ酸(pH=3.50)、移動相B:メタノール。移動相勾配詳細:T=0min(90% A、10% B);T=7.0min(10% A、90% B);T=9.0minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.00minまでの勾配(0% A、100% B);T=14.01min(90% A、10% B);T=17min(90% A、10% B)で運転終了、流速:- 1.0mL/min、運転時間:- 17min、UV検出法:- PDA。質量パラメータ:プローブ:ESI、イオン化のモード:正および負、コーン電圧:-30および10V、キャピラリー電圧:- 3.0KV、エクストラクター電圧:-2V、Rfレンズ:- 0.1V、源の温度:-120℃、プローブの温度:- 400℃、コーンガス流:- 100L/Hr、脱溶媒和ガス流:-800L/Hr。
【0326】
(分析用HPLC法)
(方法A)
UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムおよびYMC-Actus Triart prep 250×20mm、5μmカラム。化合物を移動相A:Milli Q水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配T=0min(63% A、37% B);T=20minまでの勾配(45% A、55% B);T=20.01min(2% A、98% B);T=24minまでの勾配(2% A、98% B);T=24.01min(63% A、37% B)~T=28min(63% A、37% B););流速=16ml/min;分析時間28minで溶離した。
【0327】
(方法B)
YMC120gm C18、50μmカラムを使用するUV検出器システムを備えたBuchi Prep Chrom C700。化合物を移動相A:Milli Q水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配T=0min(100% A、0% B);T=30minまでの勾配(50% A、50% B);T=30.01min(2% A、98% B);T=35minまでの勾配(2% A、98% B);T=35.01min(100% A、0% B)~T=40min(100% A、0% B););流速=80ml/min.分析時間40minで溶離した。
【0328】
(方法C)
X-Bridge Prep、C18、OBD(250×19)mm、5μmカラムを使用するUV検出器を備えたWaters 2545システム。化合物を移動相A:0.05%アンモニア/水中の5mM重炭酸アンモニウム.、移動相B:アセトニトリル;T=0min(58% A、42% B)の勾配;T=22minまでの勾配(2% A、98% B);T=22.01min(2% A、98% B);T=25min(58% A、42% B)で溶離した。流速=16ml/min。
【0329】
(方法D)
X-Bridge Prep、C18、OBD(250×19)mm、5μmカラムを使用するUV検出器を備えたWaters 2545システム。化合物を移動相A:水中の0.05%アンモニア、移動相B:アセトニトリル;勾配T=0min(85% A、15% B);T=17minまでの勾配(68% A、32% B);T=17.01min(2% A、98% B);T=19min(85% A、15% B)で溶離した。流速=21ml/min。
【0330】
(方法E)
YMC-ODS AQ C18(250×20)mm、5μmカラムを使用するUV検出器を備えたWaters 2545システム。化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル中の20% A;勾配T=0min(75% A、25% B);T=19minまでの勾配(60% A、40% B);T=19.01min(2% A、98% B);T=25min(75% A、25% B)で溶離した。流速=17ml/min。
【0331】
[化合物の調製]
[実施例1]:N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド
【化36】
【0332】
0℃のAcOH(5mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシフェニル)メタノン(中間体1)(0.2g、0.53mmol、1eq.)の撹拌溶液をアクリル酸無水物(CAS 2051-76-5、0.067g、0.53mmol、1.0eq.)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、氷冷水(5mL)に注ぎ、飽和NaHCO溶液を使用して中和し、酢酸エチル(3×50mL)に抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の1.7% MeOHで溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.085g、収率:37%)を得た。
【0333】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 4.50 (bs, 2H), 4.71 - 4.75 (m, 2H), 5.03 (s, 2H), 5.70 - 5.80 (m, 1H), 5.99 - 6.01 (m, 2H), 6.19 - 6.31 (m, 1H), 6.42 - 6.60 (m, 1H), 7.04 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.15 - 7.31 (m, 6H), 7.62 - 7.65 (m, 1H), 9.51 (bs, 1H), 9.65 (bs, 1H), 9.78 (bs, 1H). LCMS (方法A) 1.538分, MS ES+ 431.17 (M+1).
【0334】
[実施例2]:(E)-N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド
【化37】
【0335】
室温の10mLマイクロ波管内のDMF(0.3mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシフェニル)メタノン(中間体1)(0.2g、0.52mmol、0.3eq.)および(E)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エン酸塩酸塩(CAS 848133-35-7;0.292g、1.75mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をDCC(0.364g、1.75mmol、1eq.)で処理した。反応混合物をマイクロ波条件下で150℃まで15分間加熱した。反応混合物を氷冷水(70mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL;生成物は水溶性である。)で洗浄した。水性層を真空下で濃縮して、粗材料(0.60g)を得た。粗材料を分取HPLC(方法B)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.097g、収率:26%)を得た。
【0336】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 2.15 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 3.03 - 3.09 (dd, J= 4.8, 20 Hz, 2H), 4.51 (s, 2H), 4.74 (d, J= 12.8 Hz, 2H), 5.04 (s, 2H), 6.00 - 6.01 (m, 2H), 6.29 - 6.33 (m, 1H), 6.41 - 6.45 (m, 1H), 6.67 - 6.78 (m, 1H), 7.02 - 7.31 (m, 7H), 7.68 (d, J= 8 Hz, 1H), 9.53 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 9.68 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.221分, MS: ES+ 488.1 (M+1).
【0337】
[実施例3]:N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-ベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-フルオロアクリルアミド
【化38】
【0338】
酢酸エチル(2mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシフェニル)メタノン(中間体1)(0.1g、0.26mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却し;モレキュラーシーブ(0.05g)、TEA(0.214g、2.14mmol、8eq.)、2-フルオロアクリル酸(CAS:430-9-90;047g、0.53mmol、2eq.)およびT3P(酢酸エチル中の50%)(0.25mL、0.79mmol、3.0eq.)を加えた。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌した。生じた反応混合物を水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5%メタノールで溶離した。)により精製し、表題の化合物(0.022g、収率:9.3%)を得た。
【0339】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 4.47 - 4.52 (m, 2H), 4.67 - 4.77 (m, 2H), 5.03 (s, 2H), 5.35 - 5.39 (m, 1H), 5.58 - 5.79 (m, 1H), 5.98 - 6.01 (m, 2H), 7.22 - 7.36 (m, 8H), 9.50 - 9.59 (m, 2H), 10.15 - 10.26 (m, 1H). LCMS (方法A): 1.579分, MS ES+ 449.20 (M+1).
【0340】
[実施例4]:N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド
【化39】
【0341】
0℃のAcOH(0.7mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体2)(0.2g、0.51mmol、1eq.)の撹拌溶液をアクリル酸無水物(0.071g、0.56mmol、1.1eq.)で処理した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、飽和NaHCO(pH=6~7)を使用して中和し、酢酸エチル(3×50mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の2.4% MeOHで溶離した。)により精製して、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.070g、0.16mmol.収率:30.7%)を得た。
【0342】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.97 (s, 3H), 4.44 - 4.50 (m, 1H), 4.57 - 4.61 (m, 1H), 4.72 - 4.78 (m, 3H), 4.90 - 4.93 (m, 1H), 5.69 - 5.82 (m, 1H), 6.18 - 6.32 (m, 2H), 6.41 - 6.59 (m, 1H), 7.02 - 7.18 (m, 1H), 7.23 - 7.34 (m, 6H), 7.66 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 9.52 (d, J= 6.0 Hz, 1H), 9.56 (s, 1H), 9.78 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.756分, MS: ES+ 445.2. 分析HPLC 方法A: 6.425分, 210 nm, 95.1%.
【0343】
[実施例5]:N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-フルオロアクリルアミド
【化40】
【0344】
酢酸エチル(2mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体2)(0.080g、0. 0.20mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却し、モレキュラーシーブ(0.5g)、TEA(0.166g、1.64mmol、8eq.)、2-フルオロアクリル酸(0.036g、0.41mmol、2eq.)(CAS:430-9-9)およびT3P(EtOAc中の50%)(0.39g、0.61mmol、3.0eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗材料を分取TLC(DCM中の5%メタノール)により精製し、表題の化合物(0.010g、収率:10.6%)を得た。
【0345】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 化合物は回転異性体の混合物である: 1.97 (s, 3H), 4.45 - 4.54 (m, 2H), 4.59 - 4.79 (m, 3H), 4.90 - 4.93 (m, 1H), 5.36 - 5.40 (m, 2H), 5.49 - 5.70 (m, 1H), 6.31 (2つの一重線, 1H), 7.15 - 7.37 (m, 8H), 9.56 - 9.59 (m, 2H, D2O交換可能), 10.12 - 10.29 (bs, 1H, D2O交換可能). LCMS (方法A): 1.798分, MS: ES+ 463.17 (M+1).
【0346】
[実施例6]:(E)-N-(2-(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド
【化41】
【0347】
室温のマイクロ波バイアル内の(E)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エン酸塩酸塩(CAS 848133-35-7;0.141g、0.85mmol、1eq.)および4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(ベンジルオキシ)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(中間体2)(0.1g、0.25mmol、0.3eq.)の撹拌溶液をDCC(0.212g、1.03mmol、2eq.)およびDMF(0.1mL)で処理した。生じた反応混合物を150℃まで加熱し、マイクロ波照射下15分間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)を使用して抽出した。所望の生成物は水溶性であり、水性層を真空下で濃縮した。粗製物を分取HPLC(方法A)により精製した。純粋な分画を凍結乾燥し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.030g、収率:16.7%)を得た。
【0348】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, D2O交換): δ 1.97 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 3.04 - 3.05 (m, 1H), 3.11 - 3.13 (m, 1H), 4.40 - 4.57 (m, 2H), 4.70 - 4.80 (m, 3H), 4.86 - 4.89 (m, 1H), 6.27 (s, 1H), 6.38 - 6.42 (m, 1H), 6.62 - 6.80 (m, 1H), 7.01 - 7.24 (m, 1H), 7.24 - 7.33 (m, 6H), 7.55 (d, J= 20 Hz, 1H); LCMS (方法A): 1.331分, 95.14 %, 254 nm MS: ES+ 502.4
【0349】
[実施例7]:N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)アクリルアミド
【化42】
【0350】
0℃のAcOH(0.8mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.08g、0.2mmol、1eq.)の撹拌溶液をアクリル酸無水物(0.02mL、0.16mmol、1eq.)で処理した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、飽和NaHCO溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料を分取TLC(溶媒系としてDCM中の5% MeOH)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.038g、収率:33.4%)を得た。
【0351】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 0.95 - 0.97 (m, 2H), 1.07 - 1.26 (m, 3H), 1.55 - 1.68 (m, 6H), 1.95 (s, 3H), 3.53 - 3..67 (m, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.67 - 4.82 (m, 2H), 5.67 - 5.77 (m, 1H), 6.18 - 6.31 (m, 2H), 6.55 - 6.59 (m, 1H), 7.04, 7.20 (dd, J= 7.6 Hz, 1H), 7.23 - 7.28 (m, 1H), 7.63 (d, J= 8 Hz, 1H), 9.06 - 9.15 (m, br, 2H), 9.45 - 9.57 (m, br, 1H). LCMS (方法A): 1.957分, MS: ES+ 451.4 (M+1). 分析HPLC 方法C [6.751分, 254 nm, 95.4%.
【0352】
[実施例8]:(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エナミド
【化43】
【0353】
0.15gスケールの2つの並行バッチで行った:室温の10mLマイクロ波管内のDMF(0.05mL)中の(E)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-2-エン酸塩酸塩(CAS 848133-35-7;0.15g、0.90mmol、1eq.)および(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.10g、0.27mmol、0.3eq.)の撹拌溶液をDCC(0.37g、1.8mmol、2eq.)で処理し;反応混合物を150℃まで加熱し、マイクロ波照射下15分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(60mL)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(3×30mL)でさらに洗浄し、水性層を減圧下で濃縮した。粗材料を分取HPLC(方法B)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.045g、収率:13.0%)を得た。
【0354】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz,): δ 1.04 - 1.16 (m, 3H), 1.58 - 1.68 (m, 8H), 1.90 - 1.92 (s, 3H), 2.15 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 3.01 - 3.08 (m, 2H), 3.15 - 3.19 (m, 2H), 3.50 - 3.51 (m,1H), 3.65 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.68 - 4.75 (m, 2H), 6.25 (s, 1H) 6.25 - 6.47 (m, 1H), 6.66 - 6.78 (m, 1H), 7.03 - 7.17 (m, 1H), 7.23 - 7.30 (m, 1H), 7.71 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 9.43 (s, 1H), 9.51 - 9.53 (m, 1H). LCMS (方法A): 1.511分, MS: ES+ 508.13 (M+1). 分析HPLC 方法A: 4.933分 97.5%.
【0355】
[実施例9]:(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エナミド
【化44】
【0356】
室温のDMF(0.26mL)中の(E)-4-(ピロリジン-1-イル)ブタ-2-エン酸塩酸塩(CAS 848185-03-05;0.263g、1.26mmol、1eq.)、(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.150g、0.38mmol、0.3eq.)の撹拌溶液をDCC(0.260g、1.26mmol、1eq.)で処理した。反応混合物を150℃まで加熱し、15分間撹拌し、冷却し、氷冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)を使用して抽出した。所望の生成物は水溶性であった。水性層を蒸発させて、粗材料(0.480g)を得、それを分取HPLC(方法C)により精製し、その後に凍結乾燥が続き、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.045g、収率:14.6%)を得た。
【0357】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.70 - 0.99 (m, 2H), 1.05 - 1.16 (m, 3H), 1.58 - 1.65 (m, 5H), 1.69 - 1.73 (m, 5H), 1.92および1.93 (2つの一重線, 3H), 2.44 - 2.46 (m, 2H), 3.18 - 3.26 (m, 2H), 3.50 - 3.52 (m, 1H), 3.63 - 3.67 (m, 1H), 4.53 (bs, 2H), 4.72 - 4.75 (m, 2H), 6.25 (s, 1H), 6.29 - 6.47 (m, 1H), 6.71 - 6.83 (m, 1H), 7.03 - 7.17 (m, 1H), 7.23 - 7.28 (m, 1H), 7.69 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 9.45 - 9.66 (m, br, 2H). LCMS (方法A): 1.536分, MS: ES+ 534.2 (M+1). 分析HPLC (方法B): 5.540分. 98.9%, 254 nm.
【0358】
[実施例10]:(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-モルホリノブタ-2-エナミド塩酸塩
【化45】
【0359】
室温のDMF(0.26mL)中の(E)-4-モルホリノブタ-2-エン酸塩酸塩(CAS 1807940-64-2;0.263g、1.26mmol、1eq.)、(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.150g、0.38mmol、0.3eq.)の撹拌溶液をDCC(0.260g、1.26mmol、1eq.)で処理した。反応混合物を150℃まで加熱し、15分間撹拌し、冷却し、氷冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗製物を分取HPLC(方法D)により精製し、その後に凍結乾燥が続き、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.037g、収率:10.2%)を得た。
【0360】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.80 - 0.99 (m, 2H), 1.07 - 1.16 (m, 3H), 1.58 - 1.68 (m, 6H), 1.92および1.923 (2つの一重線, 3H), 2.33 - 2.36 (m, 2H), 2.47 (m, br, 2H), 3.07 - 3.15 (m, 2H), 3.50 - 3.51 (m, 1H), 3.57 - 3.64 (m, 5H), 4.52 - 4.56 (m, 2H), 4.68 - 4.79 (m, 2H), 6.32 (s, 1H), 6.42 - 6.47 (m, 1H), 6.64 - 6.79 (m, 1H), 7.03 - 7.17 (m, 1H), 7.23 - 7.30 (m, 1H), 7.67 (d, J= 8 Hz, 1H), 9.40 - 9.47 (m, 2H), 9.55 - 9.68 (m, 1H). LCMS (方法H): 8.646分, MS: ES+ 550.7 (M+1). 分析HPLC (方法B): 5.407分. 95.04%, 254 nm.
【0361】
[実施例11]:(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ブタ-2-エナミド
【化46】
【0362】
室温のDMF(0.28mL)中の(E)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ブタ-2-エン酸(CAS 1472802-56-4:0.250g、1.13mmol、1eq.)、(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.130g、0.33mmol、0.3eq.)の撹拌溶液をDCC(0.261g、1.27mmol、1eq.)で処理した。反応混合物を150℃まで加熱し、15分間撹拌し、冷却し、氷冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)を使用して抽出した。生成物が有機層および水性層の両方において観察された。合わせた有機層および水性層を真空下で濃縮し、粗材料を分取HPLC(方法E)により精製し、その後に凍結乾燥が続き、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.020g、収率:7.1%)を得た。
【0363】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.7 - 1.0 (m, 2H), 1.15 - 1.23 (m, 4H), 1.58 - 1.61 (m, 7H), 1.92 (s, 3H), 2.19 - 2.20 (m, 3H), 2.33 - 2.41 (m, 3H), 3.07 - 3.08 (m, 1H), 3.12 - 3.13 (m, 1H), 3.63 - 3.64 (m, 2H), 4.52 (bs, 2H), 4.71 - 4.75 (m, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.30 - 6.45 (m, 1H), 6.63 - 6.76 (m, 1H), 7.03 - 7.17 (m, 1H), 7.23 - 7.30 (m, 1H), 7.67 (d, J= 8 Hz, 1H), 9.46 (s, 1H), 9.68 (m, 1H). LCMS (方法A): 1.509分, MS: ES+ 563.2 (M+1). 分析HPLC (方法B): 5.180分. 98%, 230 nm.
【0364】
[実施例12]:N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)ブタ-2-インアミド
【化47】
【0365】
DMF(0.3mL)中のブタ-2-イン酸(CAS 590-93-2;0.270g、3.21mmol、1eq.)、(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.130g、0.33mmol、0.1eq.)およびDCC(0.662g、3.21mmol、1eq.)の撹拌溶液を150℃まで加熱し、15分間撹拌した。反応混合物を氷冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.015g、収率:4.8%)を得た。
【0366】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) 回転異性体の混合物: δ 0.93 - 0.99 (m, 3H), 1.09 - 1.15 (m, 2H), 1.56 - 1.67 (m, 6H), 1.92 (2つの一重線, 3H), 2.00および2.07 (2つの一重線, 3H), 3.47 - 3.51 (m, 1H), 3.63 - 3.65 (m, 1H), 4.50 - 4.52 (m, 2H), 4.68 - 4.73 (m, 2H), 6.24 - 6.26 (2つの一重線, 1H), 7.21 - 7.29 (m, 2H), 7.40 - 7.44 (m, 1H), 9.40 (s, 1H), 9.47 (m, 1H), 10.25 - 10.37 (2つの一重線, 1H). LCMS (方法A): 2.002分, 100 %, 254 nm MS: ES+ 463.1. 分析HPLC 方法B: 5.187分, 98.04 %, 254 nm
【0367】
[実施例13]:(E)-N-(2-(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)ブタ-2-エナミド
【化48】
【0368】
0℃のEtOAc(1.1mL)中の(E)-ブタ-2-エン酸(CAS:107-93-7、0.110g、1.26mmol、1eq.)の撹拌溶液をモレキュラーシーブ(触媒的)、T3P(EtOAc中の50%)(1.21g、3.8mmol、3eq.)およびTEA(0.51g、5.04mmol、4eq.)で処理し、5分間撹拌した。(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体3)(0.050g、0.13mmol、0.1eq.)を0℃で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)を使用して抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。得られた粗材料をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、その後に分取HPLC精製(方法E)が続き、白色固体として表題の化合物(0.020g、収率:3.3%)を得た。
【0369】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 0.91 - 1.24 (m, 5H), 1.5 - 1.68 (m, 6H), 1.82 - 1.89 (m, 3H), 1.92 (s, 3H), 3.44 - 3.49 (m, 1H), 3.63 - 3.66 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.70 - 4.79 (m, 2H), 6.12 - 6.31 (m, 2H), 6.71 - 6.85 (m, 1H), 7.02 - 7.16 (m, 1H), 7.22 - 7.30 (m, 1H), 7.62 - 7.67 (m, 1H), 9.39 - 9.56 (m, 3H). LCMS (方法A): 1.971分, MS: ES+ 465.0 (M+1). 分析HPLC (方法B): 8.167分, 95%.
【0370】
【表1】
【0371】
[実施例34]:(E)-4-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]オキシ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エナミド
【化49】
【0372】
2-ヒドロキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド
0℃のDCM(50mL)中の2,4,6-トリヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド(中間体6の調製を参照されたい。)(5g、29.76mmol、1eq.)の撹拌溶液をDIPEA(19.19g、148mmol、5eq.)で処理し、5分間撹拌した。MOM-Cl(7.18g、89mmol、3eq.)を0℃で加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を水(300mL)に注ぎ、DCM(3×100mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の酢酸エチル中15%中に溶離した。)により精製し、黄色固体として表題の化合物(4.4g、収率:定量的)を得た。
【0373】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.95 (s, 3H), 3.41 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 5.32 (d, J= 7.2 Hz, 4H), 6.44 (s, 1H), 10.12 (s, 1H), 12.39 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.884分, 1.991分, MS: ES+ 256.88 (M+1)
【0374】
2-メトキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド
室温のDMF(44mL)中の2-ヒドロキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド(4.4g、17.18mmol、1eq.)の撹拌溶液をKCO(11.85g、85.93mmol、5eq.)およびKI(0.85g、5.15mmol、0.3eq.)で処理し、5分間撹拌した。CHI(3.63g、25.78mmol、1.5eq.)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出し、有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、黄色粘着性固体として表題の化合物(4.7g、収率:98.7%)を得た;LCMS (方法A): 1.645分, 1.691分, 1.718分, MS: ES+ 270.79 (M+1).粗材料を精製せずに次のステップで使用した。
【0375】
2-メトキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチル安息香酸
並行して2つのバッチで行った。室温のTHF:t-BuOH(1:3)(6mL)中の2-メトキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンズアルデヒド(0.6g、2.22mmol、1eq.)の撹拌溶液を飽和水性NaClO(0.699g、7.70mmol、3.5eq.)およびNaHPO(1.70g、14.20mmol、6.4eq.)で処理した。2-メチル-2-ブテン(2.18g、31.11mmol、14eq.)を室温で加え、反応混合物を30分間撹拌し、NHClの飽和溶液(50mL)に注ぎ、DCM(3×80mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、黄色液体として表題の化合物酸(1.25g、収率:97%、4.37mmol)を得た。粗材料を精製せずに次のステップで使用した。
【0376】
(E)-4-ブロモ-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド
並行して4つのバッチで行った。0℃のDCM(10mL)中の(E)-4-ブロモ-ブタ-2-エン酸(0.5g、12.12mmol、1eq.)(CAS 13991-36-1)の撹拌溶液をDMF(0.4mL)で処理し、10分間撹拌した。塩化オキサリル(0.576g、4.54mmol、1.5eq.)を0℃で反応混合物に加え、2時間撹拌した。ジメチルアミン塩酸塩(0,37g、4.64mmol、1.5eq.)およびNaCO(0.95g、9.09mmol、3.0eq.)を0℃で加え、反応混合物を2時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈し、DCM(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、紫色液体として(E)-4-ブロモ-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド(2.1g、収率:90.6%)を得た。
【0377】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 3.08 (s, 6H), 4.06 - 4.08 (m, 2H), 6.50 - 6.53 (m, 1H), 6.92 - 6.99 (m, 1H). LCMS (方法A): 1.032分, MS: ES+ 193.73 (M+1).
【0378】
t-ブチル(E)-5-((4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタ-2-エン-1-イル)オキシ)イソインドリン-2-カルボキシレート
0℃のDMF(20mL)中のt-ブチル-5-ヒドロキシイソインドリン-2-カルボキシレート(CAS 226070-47-9)(2g、8.5mmol、1eq.)の撹拌溶液をKCO(3.52g、25.50mmol、3.0eq.)で処理し、10分間撹拌した。(E)-4-ブロモ-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド(2.42g、12.75mmol、1.5eq.)を0℃で加え、生じた反応混合物を70℃まで加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷冷水(200mL)に注ぎ、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。得られた粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中の6% MeOHで溶離する)により精製し、褐色液体として表題の化合物(0.6g、収率:20.4%)を得た。LCMS (方法A): 1.890分, 1.943分, MS: ES+ 347 (M+1), 247 (M-100).
【0379】
(E)-4-(イソインドリン-4-イルオキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド.HCl
0℃のDCM(7mL)中のt-ブチル(E)-4-((4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタ-2-エン-1-イル)オキシ)イソインドリン-2-カルボキシレート(0.7g、2.02mmol、1eq.)の撹拌溶液を滴加したジオキサン(7mL)中の4M HClで処理した。生じた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、粗材料を生成し、それをジエチルエーテル(2×5mL)を用いてさらに粉砕し、その後に高真空が続き、表題の化合物(0.5g、収率:定量的)を得た。LCMS (方法A): 0.796分, MS: ES+ 246.88 (M+1).
【0380】
(E)-4-((2-(2-メトキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)オキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド
0℃のDMF(6mL)中の2-メトキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチル安息香酸(0.60g、2.11mmol、1eq.)の撹拌溶液をDIPEA(0.72mL、4.23mmol、2.0eq.)およびHATU(1.20g、3.17mmol、1.5eq.)で処理し、30分間撹拌した。(E)-4-(イソインドリン-4-イルオキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミドHCl(0.62g、2.53mmol、1.2eq.)を0℃で反応混合物に加えた。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、氷冷水(100mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の4% MeOHで溶離した。)により精製し、橙色液体として表題の化合物(0.47g、収率:36.8%)を得た。LCMS (方法A): 1.702分, 1.759分, 1.790分, MS: ES+ 515 (M+1).
【0381】
(E)-4-[2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチル-ベンゾイル)イソインドリン-5-イル]オキシ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エナミド
0℃のEtOH(4.3mL)中の(E)-4-((2-(2-メトキシ-4,6-ビス(メトキシメトキシ)-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)オキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド(0.43g、0.83mmol、1eq.)の撹拌溶液を滴加したジオキサン(2.15mL)中の4M HClで処理した。生じた反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の6% MeOHで溶離した。)およびHPLC精製により精製し、白色固体として表題の化合物(0.02g、収率:9.1%)を得た。
【0382】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.92 (s, 3H), 2.87 (d, J= 4.8 Hz, 3H), 3.02 (d, J= 8.4 Hz, 3H), 3.14 (bs, 2H), 3.60 (s, 3H), 4.43 (bs, 2H), 4.67 - 4.75 (m, 2H), 6.25 (s, 1H), 6.66 - 6.73 (m, 2H), 6.90 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.98 - 7.01 (m, 1H), 7.13 - 7.29 (m, 1H), 9.42 - 9.48 (m, 2H). LCMS (方法A): 1.360分, MS: ES+426 (M+1).
【0383】
[実施例35]:(E)-4-((2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)オキシ)-N,N-ジメチルブタ-2-エナミド
t-ブチル4-ヒドロキシイソインドリン-2-カルボキシレート(CAS 871013-92-2)を使用して上記の実施例34について記載された方法を使用して調製される。
【0384】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.92 (s, 3H), 2.85 - 3.05 (m, 6H), 3.61 (s, 3H), 4.37 - 4.54 (m, 2H), 4.70 - 4.83 (m, 4H), 6.25 (s, 1H), 6.58 - 6.66 (m, 1H), 6.75 (s, br, 1H), 6.85 - 6.98 (m, 2H), 7.22 - 7.30 (m, 1H), 9.44 - 9.52 (m, 2H), 11.07 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.417分, MS: ES+ 426.9 (M+1), 97%.
【0385】
[実施例36]:N-(2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-((ジメチルアミノ)メチル)アクリルアミド
【化50】
【0386】
室温の1,4-ジオキサン(10mL)中のマロン酸(1.0g、9.6mmol、1.0eq.)(CAS:141-82-2)の撹拌溶液をパラホルムアルデヒド(0.63g、20mmol、2.3eq.)で処理した。ジメチルアミン(THF中の2M)(5.0mL、10mmol、1.05eq.)を加え、生じた反応混合物を70℃まで加熱し、1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、2-((ジメチルアミノ)メチル)アクリル酸(1.05g、収率:84%)を得た。
【0387】
1H NMR (D2O, 400 MHz): 2.50 (s, 6H), 3.59 (bs, 2H), 5.51 (s, 1H), 6.01 (s, 1H). LCMS (方法B): 0.59分, MS: ES+ 130.1 (M+1).
【0388】
0℃のDMF(4mL)中の2-((ジメチルアミノ)メチル)アクリル酸(0.2g、1.548mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をDIPEA(0.199g、1.548mmol、1.0eq.)、HOBt(0.20g、1.548mmol、1.0eq.)およびEDC.HCl(0.59g、3.09mmol、1.0eq.)で処理し;反応混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで、(4-アミノイソインドリン-2-イル)(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体10)(0.072g、0.23mmol、0.15eq.)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射下120℃まで2時間加熱し、次いで、水(50mL)に注ぎ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(2×30mL)により洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料を分取HPLC精製により精製し、その後に凍結乾燥が続き、表題の化合物(0.016g、収率:8.1%)を得た。
【0389】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 348K): 1.96 (s, 3H), 2.87 (s, 3H), 2.92 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 3.84 (bs, 1H), 3.94 (bs, 1H), 4.39 (s, 1H), 4.46 (bs, 1H), 4.63 (bs, 1H), 4.71 (bs, 1H), 5.06 - 5.13 (m, 1H), 5.24 - 5.36 (m, 1H), 6.28 (s, 1H), 6.44 - 6.60 (m, 2H), 7.03 - 7.07 (m, 1H). OHプロトンが観察されない. LCMS (方法A): 1.435分, MS: ES+ 426.17 (M+1), 99.7%.
【0390】
[実施例37]:N-(2-(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルベンゾイル)イソインドリン-4-イル)-2-(モルホリノメチル)アクリルアミド
【化51】
【0391】
0℃の酢酸エチル(1mL)中の(4-アミノイソインドリン-2-イル)(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルフェニル)メタノン(中間体10)(0.1g、0.32mmol、1eq.)の撹拌溶液をモレキュラーシーブ(触媒)、2-(モルホリノメチル)アクリル酸(0.11g、0.64mmol、2eq.)(CAS:4432-44-4)、TP(酢酸エチル中の50%)(0.304g、0.96mmol、3eq.)およびTEA(0.26g、2.58mmol、8eq.)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の7% MeOHで溶離した。)により精製し、白色固体として表題の化合物(0.020g、収率:13%)を得た。
【0392】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 350K): δ ppm 1.96 (s, 3H), 2.30 - 2.42 (m, 2H), 2.54 - 2.55 (m, 2H), 2.68 - 2.91 (m, 1H), 3.23 (s, 1H), 3.29 (s, br, 2H), 3.37 (s, 1H), 3.65 (s, 3H), 3.80 (s, br, 2H), 4.59 (d, J= 9.6 Hz, 2H), 4.83 (bs, 2H), 5.57 - 5.64 (m, 1H), 6.12 - 6.18 (m, 1H), 6.25 - 6.27 (m, 1H), 7.02 - 7.17 (m, 1H), 7.27 - 7.33 (m, 1H), 7.91 - 7.97 (m, 1H), 9.16 (bs, 2H), 10.20 - 10.46 (m, 1H). LCMS (方法A): 1.054分, MS: ES+ 468.1 (M+1), 100%.
【0393】
[分取HPLC精製法]
(分取HPLC精製法-実施例14)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE C18、(21.2×250)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.05%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(64% A、36% B)の勾配;T=12.00minまでの勾配(64% A、36% B);T=12.01min(02% A、98% B) T=14.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=14.01min(64% A、36% B);T=16minまでの勾配(64% A、36% B);流速=16ml/min;分析時間16minで溶離した。
【0394】
(分取HPLC精製法-実施例15)
精製を、UV検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:SUNFIRE Prep C18 OBD、(19×250)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(91% A、09% B)の勾配;T=18.00minまでの勾配(86% A、14% B);T=18.01min(02% A、98% B) T=20.00minまでの勾配(02% A、98% B);流速=21ml/min、T=20.01min(91% A、09% B);T=22minまでの勾配(91% A、09% B);流速=18ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0395】
(分取HPLC精製法-実施例19)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:SHIM-PACK GIST C18、(20×250)mm、5μm;化合物を移動相A:水、移動相B:アセトニトリルでT=0min(62% A、38% B)の勾配;T=16.00minまでの勾配(50% A、50% B);T=16.01min(02% A、98% B) T=18.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=18.01min(62% A、38% B);T=21minまでの勾配(62% A、38% B);流速=20ml/min;分析時間21minで溶離した。
【0396】
(分取HPLC精製法-実施例20)
精製を、UV検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:Xbridge Prep、C18、OBD(19×250)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(79% A、21% B)の勾配;T=20.00minまでの勾配(75% A、25% B);T=20.01min(02% A、98% B) T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=22.01min(79% A、21% B);T=25minまでの勾配(79% A、21% B);流速=18ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0397】
(分取HPLC精製法-実施例21)
精製を、UV検出器を備えたフラッシュクロマトグラフィー-SELEKTシステムを用いて実施した。カラム:YMC 120g C18、50μm:化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(95% A、05% B)の勾配;T=35.00minまでの勾配(60% A、40% B);T=35.01min(02% A、98% B) T=38.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=38.01min(95% A、05% B);T=42minまでの勾配(95% A、05% B);流速=80ml/min;分析時間42minで溶離した。
【0398】
(分取HPLC精製法-実施例22)
精製を、UV検出器を備えたフラッシュクロマトグラフィー-SELEKTシステムを用いて実施した。カラム2YMC C18、120gm、50μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(100% A、00% B)の勾配;T=05.00minまでの勾配(100% A、00% B);T=05.00min(100% A、00% B) T=35.00minまでの勾配(80% A、20% B);T=37.00min(02% A、98% B);T=37.01minまでの勾配(100% A、00% B);T=37.01min(100% A、00% B) T=40.00minまでの勾配(100% A、00% B);流速=75ml/min;分析時間40minで溶離した。
【0399】
(分取HPLC精製法-実施例23)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD(19×250)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(85% A、15% B)の勾配;T=20.00minまでの勾配(75% A、25% B);T=20.01min(02% A、98% B) T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=22.01min(85% A、15% B);T=25minまでの勾配(85% A、15% B);流速=20ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0400】
(分取HPLC精製法 実施例24)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD(250×19)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(100% A、00% B)の勾配;T=2minまでの勾配(80% A、20% B);T=02.00min(80% A、20% B);T=15.00min(70% A、30% B)の勾配;T=15.01min(02% A、98% B) T=17.00min(02% A、98% B)の勾配;T=17.01min(100% A、00% B);T=20minまでの勾配(100% A、00% B);流速=20ml/min;分析時間20minで溶離した。
【0401】
(分取HPLC精製法 実施例25)
精製を、UV検出器を備えたフラッシュクロマトグラフィー-SELEKT精製システムを用いて実施した。カラム:YMC C18、120gm、50μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(100% A、00% B)の勾配;T=25.00minまでの勾配(90% A、10% B);T=30.00min(02% A、98% B) T=35.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=35.01min(100% A、00% B);T=40minまでの勾配(100% A、00% B);流速=80ml/min;分析時間40minで溶離した。
【0402】
(分取HPLC精製法-実施例26)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD 19×250mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(93% A、07% B)の勾配;T=20.00minまでの勾配(77% A、23% B);T=20.01min(02% A、98% B) T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=22.01min(93% A、07% B);T=25minまでの勾配(93% A、07% B);流速=20ml/min;分析時間20minで溶離した。
【0403】
(分取HPLC精製法-実施例27)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu Nexera精製システムを用いて実施した。カラム:SUNFIRE C18 OBD 19×150mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル:テトラヒドロフラン(90:10)でT=0min(100% A、00% B)の勾配;T=02.00minまでの勾配(91% A、09% B);T=02.00min(91% A、09% B) T=18.00minまでの勾配(89% A、11% B);T=18.01min(02% A、98% B);T=20minまでの勾配(02% A、98% B);T=20.01min(100% A、00% B) T=22.00minまでの勾配(100% A、00% B);流速=21ml/minで溶離した。
【0404】
(分取HPLC精製法-実施例28)
精製を、UV検出器を備えたフラッシュクロマトグラフィー-SELEKT精製システムを用いて実施した。カラム:YMC C18、120gm、50μm;化合物を移動相A:水中の0.05%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(100% A、00% B)の勾配;T=05minまでの勾配(100% A、00% B);T=05.00min(100% A、00% B);T=30.00minまでの勾配(75% A、25% B);T=35.00min(02% A、98% B) T=40minまでの勾配(100% A、00% B);流速=80ml/min;分析時間40minで溶離した。
【0405】
(分取HPLC精製法-実施例29)
精製を、UV検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:SUNFIRE C18 OBD(19×150)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.05%塩酸、移動相B:アセトニトリル:移動相-A(80:20)でT=0min(79% A、21% B)の勾配;T=17minまでの勾配(79% A、21% B);T=17.01min(02% A、98% B);T=19.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=19.01min(79% A、21% B) T=22minまでの勾配(79% A、21% B);流速=10ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0406】
(分取HPLC精製法-実施例30)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム:X-bridge Prep、C18、OBD(250×19)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリルでT=0min(75% A、25% B)の勾配;T=15minまでの勾配(50% A、50% B);T=15.01min(02% A、98% B);T=17.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=17.01min(75% A、25% B) T=20minまでの勾配(75% A、25% B);流速=19ml/min;分析時間20minで溶離した。
【0407】
(分取HPLC精製法-実施例31)
精製を、UV QDA検出器を備えたWaters 2589精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD(250×19)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(85% A、15% B)の勾配;T=15minまでの勾配(70% A、30% B);T=15.01min(02% A、98% B) T=17.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=17.01min(85% A、15% B);T=20minまでの勾配(85% A、15% B);流速=22ml/min;分析時間20minで溶離した。
【0408】
(分取HPLC精製法-実施例32)
精製を、UV QDA検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:XTIMATE、C18、OBD(250×19)mm、5μm、化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル:メタノール(50:50)でT=0min(62% A、38% B)の勾配;T=15minまでの勾配(61% A、39% B);T=15.01min(02% A、98% B) T=17.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=17.01min(62% A、38% B);T=22minまでの勾配(62% A、38% B);流速=20ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0409】
(分取HPLC精製法-実施例33)
精製を、UV QDA検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:Xtimate C18(250mm×21.2mm×5μm;化合物を移動相A:水中の0.05%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(86% A、14% B)の勾配;T=15.00minまでの勾配(75% A、25% B);T=15.01min(2% A、98% B);T=17.00minまでの勾配(2% A、98% B);T=17.01min(86% A、14% B)~T=25.00min(86% A、14% B););流速=20ml/min;分析時間25minで溶離した。
【0410】
(分取HPLC精製法-実施例34)
精製を、UV QDA検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:SHIMPACK GIST C18、(250×19)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(65% A、35% B)の勾配;T=20.00minまでの勾配(65% A、35% B);流速=15ml/min;T=20.01min(02% A、98% B) T=22.00minまでの勾配(02% A、98% B);流速=19ml/min;T=22.01min(65% A、35% B);T=25minまでの勾配(65% A、35%)で溶離した。
【0411】
(分取HPLC精製法-実施例35)
精製を、UV検出器を備えたWaters 2545精製システムを用いて実施した。カラム:SHIMPACK、C18、OBD(250×19)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル:メタノール:イソプロピルアルコール(65:25:10)でT=0min(65% A、35% B)の勾配;T=24.00minまでの勾配(65% A、35% B);T=24.01min(02% A、98% B) T=26.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=26.01min(65% A、35% B);T=28minまでの勾配(65% A、35% B);流速=20ml/min;分析時間28minで溶離した。
【0412】
(分取HPLC精製法-実施例36)
精製を、UV検出器を備えたShimadzu LC20AP精製システムを用いて実施した。カラム XBRIDGE、C18、OBD(19×250)mm、5μm;化合物を移動相A:水中の0.05%塩酸、移動相B:アセトニトリルでT=0min(78% A、22% B)の勾配;T=17minまでの勾配(65% A、35% B);T=17.01min(02% A、98% B);T=19.00minまでの勾配(02% A、98% B);T=19.01min(78% A、22% B)~T=22min(78% A、22% B);流速=20ml/min;分析時間22minで溶離した。
【0413】
[中間体の調製]
[中間体1]:(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシフェニル)メタノン
【化52】
【0414】
5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(4-ニトロイソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
0℃のDMF(10mL)中の2-(ベンジルオキシ)-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸(中間体4)(2.0g、3.56mmol、1eq)の撹拌溶液をHATU(1.73g、4.55mmol、1.3eq)およびDIPEA(0.6ml、4.63mmol、1.5eq)で処理した。反応混合物を0℃で10分間撹拌した。4-ニトロイソインドリン(CAS:748735-45-7)(0.635g、3.87mmol、1.1eq)を0℃で加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×220mL)を使用して抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の23.6%酢酸エチルで溶離した。)により精製して、黄色固体として表題の化合物(1.2g、収率:47.7%)を得た。
【0415】
LCMS (方法A): 2.565分, MS: ES+ 715.23 (M+1).
【0416】
4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(ベンジルオキシ)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
室温のEtOH:HO(2:1)中の5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(4-ニトロイソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(1.2g、1.68mmol、1eq.)の撹拌溶液をFe(0.56g、10.03mmol、6eq.)およびNHCl(1.35g、25.23mmol、15eq)で処理した。反応混合物を70℃で加熱し、3時間撹拌した。反応混合物を冷却し、酢酸エチル(20mL)を使用してセライトビーズに通し、氷冷水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×20mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、褐色粘着性固体として表題の化合物(0.75g、収率:65.2%)を得た。
【0417】
LCMS (方法A): 2.431分, 2.487分, MS: ES+ 685.2 (M+1).
【0418】
[中間体1]:(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシフェニル)メタノン
室温のEtOH:HO(4:1)中の4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(ベンジルオキシ)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.7g、1.02mmol、1eq.)の撹拌溶液をKOH(2.29g、40.89mmol、40eq.)で処理した。反応混合物を60℃で加熱し、2時間撹拌した。反応混合物を飽和KHSO溶液(pH約7)を使用して酸性化し、酢酸エチル(3×45mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料を順相カラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5% MeOHで溶離した。)により精製し、橙色固体として表題の化合物(0.098g、収率:25.5%)を得た。
【0419】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz), 化合物は回転異性体の混合物である: δ 4.33 - 4.39 (m, 2H), 4.52 - 4.63 (m, 2H), 5.03 - 5.08 (m, 3H), 5.17 (s, 1H), 5.99 - 6.01 (2つの一重線, 2H), 6.37 - 6.52 (m, 2H), 6.91 - 6.98 (m, 1H), 7.22 - 7.30 (m, 5H), 9.45 - 9.54 (m, 2H).LCMS (方法A): 1.491分, MS ES+ 377.22 (M+1).
【0420】
[中間体2]:(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン
【化53】
【0421】
4-ニトロ-イソインドリン
それぞれ6.5gスケールの2つの並行バッチで実施した。0℃のTHF(130mL)中の4-ニトロ-イソインドリン-1,3-ジオン(CAS:603-62-3)(6.5g、33.8mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を1Mボラン.THF(136.5mL、4eq.)で液滴処理した。反応混合物を80℃まで加熱し、撹拌した(16時間)。生じた反応物を室温まで徐冷し、MeOH(13mL)および6N HCl(32.5mL)を滴加した。生じた反応混合物を65℃までさらに加熱し、1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、粗材料を、飽和NaHCO溶液を使用して中和した。所望の生成物は水溶性であったので、水性層を凍結乾燥した。粗材料を逆相カラムクロマトグラフィー(生成物を水中の63% MeCNで溶離した。)により精製し、褐色固体として表題の化合物(1.0g、収率:7.9%、)を得た。
【0422】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 4.63 (s, 2H), 4.93 (s, 2H), 7.70 (t, J= 8 Hz, 16 Hz, 1H), 7.87 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 8.22 (d, J= 8 Hz, 1H), 10.24 (bs, 2H). LCMS (方法A): 0.389分, MS: ES+ 165.2 (M+1).
【0423】
5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(4-ニトロイソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
それぞれ0.5gスケールの3つの並行バッチで実施した。DMF(5mL)中の2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸(中間体6)(0.5g、0.86mmol、1eq.)、HATU(0.653g、1.72mmol、2eq.)およびTEA(0.095g、0.94mmol、1.1eq.)を0℃でマイクロ波バイアルに加えた。4-ニトロイソインドリン(0.169g、1.03mmol、1.2eq.)を加え、反応混合物をマイクロ波照射下70℃で1時間加熱した。反応混合物を氷冷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(生成物をヘキサン中の32%酢酸エチル中に溶離し、淡黄色固体として表題の化合物(1.0g、収率:34.6%、)を得た。
【0424】
LCMS (方法A): 2.802分, MS: ES+ 729.1 (M+1) 751.0 (M+23).
【0425】
(4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(ベンジルオキシ)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート))メタノン
室温のEtOH:HO(6mL;5:1比)中の5-(ベンジルオキシ)-4-メチル-6-(4-ニトロイソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.5g、0.68mmol、1eq.)の撹拌溶液をFe粉末(0.230g、4.12mmol、6eq.)およびNHCl(0.551g、10.3mmol、15eq.)で処理した。反応混合物を80℃まで加熱し、2時間撹拌した。反応混合物を室温まで徐冷し、セライト床に通して濾過し、酢酸エチル(200mL)で洗浄し、合わせた濾液を氷冷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×300mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をn-ペンタン(3×30mL)およびジエチルエーテル(3×30mL)を使用して粉砕し、続いて乾燥し、淡黄色固体として表題の化合物(0.9g、収率:82.8%、)を得た。
【0426】
LCMS (方法A): 2.665分, 36.18 %, 254 nm MS: ES+ 699.2 (M+1); 2.768分, 57.34 %, 254 nm MS: ES+ 699.2 (M+1).
【0427】
[中間体2]:(4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(ベンジルオキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン
室温のEtOH:HO(2:1)中の(4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(ベンジルオキシ)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート))メタノン(0.5g、0.71mmol、1eq.)の撹拌溶液をKOH(1.14g、20.3mmol、40eq.)で処理した。反応混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌した。反応混合物を室温まで徐冷し、KHSOの飽和溶液(pH約6~7)を使用して酸性化し、酢酸エチル(3×100mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の2.1% MeOHで溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.2g、収率:71.6%)を得た。
【0428】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.97 - 1.98 (d, J= 2.0 Hz, 3H), 4.31 - 4.40 (m, 2H), 4.47 - 4.56 (m, 1H), 4.66 - 4.67 (m, 1H), 4.72 - 4.74 (m, 1H), 4.90 - 4.93 (m, 1H), 5.05 (s, 1H), 5.20 (s, 1H), 6.30 (d, J= 2.4 Hz, 1H), 6.36 - 6.53 (m, 2H), 6.91 - 6.98 (m, 1H), 7.28 - 7.38 (m, 5H), 9.47 - 9.54 (m, 2H). LCMS (方法A): 1.681分, MS: ES+ 391.3.
【0429】
[中間体3]:4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン
【化54】
【0430】
5-(シクロヘキシルメトキシ)-4-メチル-6-(4-ニトロイソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
【化55】
【0431】
0℃のDMF(20mL)中の2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸(中間体5)(2g、3.40mmol、1eq.)の撹拌溶液をHATU(1.93g、5.07mmol、1.5eq.)およびDIPEA(0.87g、6.74mmol、2eq.)で処理し、15分間撹拌した。4-ニトロイソインドリン塩酸塩(0.88g、4.4mmol、1.3eq.)を加え、生じた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(80mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×60mL)を使用して抽出した。合わせた有機層を氷冷水(3×120mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した(生成物をDCM中の5% MeOH中に溶離し、黄色固体として表題の化合物(2.0g、収率:80.1%)を得た。)。
【0432】
LCMS (方法D): 3.165分, 3.182分, MS: ES+ 735.3 (M+1).
【0433】
4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(シクロヘキシルメトキシ)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
【化56】
【0434】
1.1gスケールの2つの並行バッチで実施した:室温のEtOH:HO(2:1)(10mL)中の5-(シクロヘキシルメトキシ)-4-メチル-6-(4-ニトロイソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(1.1g、1.5mmol、1eq.)の撹拌溶液をFe粉末(0.5g、8.96mmol、6eq.)およびNHCl(1.2g、22.3mmol、15eq.)で処理した。反応混合物を70℃まで加熱し、3時間撹拌し、冷却し、セライト床に通して濾過し、それを酢酸エチル(200mL)で洗浄した。有機層を氷冷水(80mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、黄色固体として表題の化合物(1.6g、収率:75.8%)を得た。粗材料を精製せずに次のステップで使用した。
【0435】
LCMS (方法D): 3.154分, 3.035分, MS: ES+ 705.3 (M+1).
【0436】
[中間体3]:4-アミノイソインドリン-2-イル)(2-(シクロヘキシルメトキシ)-4,6-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メタノン
【化57】
【0437】
0.4gスケールの2つの並行バッチで実施した:室温のEtOH:HO(2:1)(6mL)中の4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-(シクロヘキシルメトキシ)-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.4g、0.56mmol、1eq.)の撹拌溶液をKOH(1.27g、22.7mmol、40eq.)で処理した。反応混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌し、冷却し、氷冷水(100mL)に注ぎ、飽和KHSO溶液を使用して酸性化した。生成物を酢酸エチル(3×60mL)に抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の7% MeOHで溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.2g、収率:44.4%)を得た。
【0438】
高温 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 349.5K): δ 1.0 - 1.08 (m, 2H), 1.11 - 1.29 (m, 3H), 1.57 - 1.69 (m, 6H), 1.95 (s, 3H), 3.41 - 3.66 (m, 2H), 4.30 - 4.44 (m, 2H), 4.56 - 4.67 (m, 2H), 4.86 - 4.96 (m, 2H), 6.23 (s, 1H), 6.40 - 6.55 (m, 2H), 6.92 - 6.97 (m, 1H), 9.02 (s, br, 1H), 9.11 (s, br, 1H). LCMS (方法A): 1.917分, 98.84%, 254 nm, MS: ES+ 397.5 (M+1). 分析HPLC 方法C: 6.457分, 97.8%, 254 nm.
【0439】
[中間体4]:2-(ベンジルオキシ)-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸
【化58】
【0440】
5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
rtのアセトン(200mL)中の2,4,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド(CAS 487-70-7)(5g、32.2mmol、1.0eq)の溶液をKCO(22.27g、161mmol、5.0eq)およびp-トルエンスルホニルクロリド(12.90、67.7mmol、2.1eq)で処理した。反応混合物を60℃で4時間加熱し、次いで、室温まで徐冷し、減圧下で濃縮した。粗材料を水(300mL)で希釈し、EtOAc(3×400mL)に抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、粗材料を得、それをシリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の8.7%酢酸エチルを使用して生成物を溶離する)により精製し、黄色固体として4-ホルミル-5-ヒドロキシ-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(中間体7)(5.9g、収率:39.3%)を得た。
【0441】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 2.44 (d, J = 2.4Hz, 6H), 6.38 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.47 - 7.54 (m, 4H), 7.69 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.89 (s, 1H), 11.52 (s, 1H). LCMS(方法A): 2.441分, MS: ES+ 461.30 (M-1)
【0442】
温度0℃のDMF(200mL)中の4-ホルミル-5-ヒドロキシ-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(中間体7)(20g 1.0eq)の溶液をKCO(3.0eq)およびベンジルブロミド(6.72g、1.3eq)で処理した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。生じた反応混合物を酢酸エチル(400mL)で希釈し、冷ブライン溶液(3×500mL)で洗浄した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料(21.5g)をシリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の16%酢酸エチルを用いて生成物を溶離する)により精製して、オフホワイト色固体として表題の化合物5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(20g、収率:83%)を得た。
【0443】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 2.44 (d, J = 2.4 Hz, 6H), 5.15 (s, 2H), 6.46 (d, J = 2 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 2 Hz, 1H), 7.39 - 7.41 (m, 5H), 7.46 - 7.51 (m, 4H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 10.00 (s, 1H). LCMS (方法A): 2.651分, MS: ES+ 574.9 (M+23).
【0444】
[中間体4]:2-(ベンジルオキシ)-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸
室温のMeCN:水(200mL)中の5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(20g、1.0eq.)の溶液をNaClO(12.73g、3.7eq.)およびNaHPO(9.12g、2.0eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌した。MeCNを真空下で除去し、生じた水性溶液を水(300mL)で希釈し、希HCl(pH約7)で中和し、次いで、酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をジエチルエーテル(2×200mL)およびn-ペンタン(100mL)を使用して粉砕して、オフホワイト色固体として表題の化合物(20.0g、収率:97%)を得た。
【0445】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 2.43 (s, 6H), 5.03 (s, 2H), 6.52 (d, J = 2 Hz, 1H), 6.85 (s, 1H), 7.32 - 7.37 (m, 5H), 7.47 - 7.49 (q, J = 6.4, 8 Hz, 4H), 7.70 (t, J = 8.4 Hz, 4H), 13.48 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.344分, MS: ES+ 568.91 (M+1).
【0446】
[中間体5]:2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸
【化59】
【0447】
5-(シクロヘキシルメトキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
0℃のDMF(20mL)中の4-ホルミル-5-ヒドロキシ-6-メチル-1,3-フェニレン-ビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(中間体8)(2.0g、4.19mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をKCO(2.89g、20.9mmol、5.0eq.)およびブロモメチルシクロヘキサン(1.11g、6.29mmol、1.5eq.)で処理し、10分間撹拌した。反応混合物を60℃まで加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)に抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の12%酢酸エチルで溶離した。)により精製し、表題の化合物(1.4g、収率:58.3%)を得た。
【0448】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 化合物は回転異性体の混合物である: δ 0.97 - 1.00 (m, 2H), 1.11 - 1.26 (m, 3H), 1.67 - 1.73 (m, 5H), 1.77および1.83 (一重線, 3H), 2.33 - 2.45 (一重線, 6H), 3.49および3.70 (m, 2H), 5.77 (s, 1H), 6.44および6.70 (一重線, 1H), 7.48 - 7.53 (m, 4H), 7.71 - 7.81 (m, 4H), 9.86および9.90 (一重線, 1H). LCMS (方法D): 3.250分, MS: ES+ 573.13 (M+1).
【0449】
[中間体5]:
2-(シクロヘキシルメトキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸
室温のMeCN:水(1:1)(15mL)中の5-(シクロヘキシルメトキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(1.4g、2.44mmol、1.0eq.)の溶液をNaHPO(1.02g、8.55mmol、3.5eq.)およびNaClO(1.10g、12.22mmol、5.0eq.)で処理し、16時間撹拌した。混合物を蒸発させ、粗材料を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の15%酢酸エチルを使用して生成物を溶離する)により精製し、表題の化合物(0.950g、収率:66.4%)を得た。
【0450】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ0.95 - 1.10 (m, 2H), 1.11- 1.22 (m, 3H), 1.61 - 1.69 (m, 6H), 1.82 (s, br, 3H), 2.44 (s, br, 6H), 3.54 (m, br, 2H), 4.03 (q, J= 6.8 Hz, 14.0 Hz, 2H), 6.69 (s, 1H), 7.49 - 7.52 (m, 4H), 7.70 - 7.73 (m, 4H), 13.59 (s, 1H). LCMS (方法E): 2.657分, MS: ES+ 589.2 (M+1)
【0451】
[中間体6]:2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸
【化60】
【0452】
2-メチルベンゼン-1,3,5-トリオール
並行して6つのバッチで行った。室温のTHF(800mL)中の2,4,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド(CAS:487-70-7;40g、260mmol、1eq.)の撹拌溶液をNaBHCN(81.61g、1298mmol、5eq.)で処理した。生じた反応混合物を0℃まで徐冷し、2N HCl溶液(400mL)を0℃で反応混合物に滴加した。生じた反応混合物を室温で3時間撹拌させ、次いで、真空下で濃縮し;粗材料を水(5L)に注ぎ、酢酸エチル(3×4L)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗材料(216g)をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5% MeOH中に溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(112g、収率:51%)を得た。
【0453】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.81 (s, 3H), 5.77 (s, 2H), 8.69 (s, 1H), 8.81 (s, 2H). LCMS (方法A): 0.636分, MS: ES+ 140.8 (M+1).
【0454】
2,4,6-トリヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド
並行して2つのバッチで行った。DMF(250mL)中の2-メチルベンゼン-1,3,5-トリオール(25g、178.6mmol、1eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却した。POCl(30.11g、196.37mmol、1.1eq.)を0℃で滴加し、生じた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(2L)に注ぎ、酢酸エチル(4×2.2L)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮し;粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をDCM中の3% MeOH中に溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(40g、収率:70%)を得た。
【0455】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.88 (s, 3H), 6.00 (s, 1H), 9.94 (s, 1H), 10.55 (s, 1H), 10.63 (s, 1H), 12.33 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.285分, MS: ES+ 168.8 (M+1).
【0456】
[中間体8]:4-ホルミル-5-ヒドロキシ-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
4つの並行バッチで行った。室温のアセトン(200mL)中の2,4,6-トリヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド(10g、59.88mmol、1eq.)の撹拌溶液をKCO(24.79g、179.37mmol、3eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で15~20分間撹拌させた。次いで、p-トルエンスルホニルクロリド(17.10g、89.78mmol、1.5eq.)を室温で加えた。反応混合物を60℃まで加熱し、5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、水(2L)に注ぎ、酢酸エチル(3×2.2L)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の10% EtOAc中に溶離した。)により精製し、淡黄色固体として表題の化合物(16g、収率:14%)を得た。
【0457】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.76 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 6.44 (s, 1H), 7.50 - 7.52 (m, 4H), 7.75 (d, J= 8 Hz, 2H), 7.79 (d, J= 8 Hz, 2H), 9.85 (s, 1H), 11.8 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.591分, MS: ES+ 476.5 (M+1).
【0458】
5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)
0℃のDMF(160mL)中の4-ホルミル-5-ヒドロキシ-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(16g、33.61mmol、1eq.)の撹拌溶液をKCO(13.93g、100.79mmol、3eq.)、続いてベンジルブロミド(6.33g、37.03mmol、1.10eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、水(800mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×500mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をブライン(2×800mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の16% EtOAc中に溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(16g、収率:84%)を得た。
【0459】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.82 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 4.81 (s, 2H), 6.76 (s, 1H), 7.31 - 7.38 (m, 5H), 7.52 (t, J= 8.8 Hz, 4H), 7.71 - 7.77 (m, 4H), 9.87 (m, 1H). LCMS (方法A): 2.699分, MS: ES+ 588.9 (M+23).
【0460】
[中間体6]:2-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ビス(トシルオキシ)安息香酸
室温のMeCN:水(1:1)(160mL)中の5-(ベンジルオキシ)-4-ホルミル-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(16g、28.26mmol、1eq.)の撹拌溶液をNaClO(9.45g、104.47mmol、3.7eq)およびNaHPO(6.78g、56.5mmol、2eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌させ、次いで、真空下で濃縮し、水(500mL)に注ぎ、希HCl(pH約6.0)を使用して酸性化し、酢酸エチル(3×350mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮し;粗材料をカラムクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の30% EtOAc中に溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(17g、収率:97%)を得た。
【0461】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.85 (s, 3H), 2.45 (s, br, 6H), 4.81 (s, 2H), 6.75 (s, 1H), 7.33 - 7.40 (m, 5H), 7.50 - 7.53 (m, 4H), 7.72 - 7.75 (m, 4H), 13.75 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.43分, MS: ES+ 582.6 (M+1).
【0462】
[アミン中間体]
【0463】
【表2】
【0464】
[酸中間体]
【0465】
【表3】
【0466】
[中間体17]:4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルフェニル)(4-(メチルアミノ)イソインドリン-2-イル)メタノン
【化61】
【0467】
ギ酸エチル(8mL)中の4-(4-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-メトキシ-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチル-ベンゼンスルホネート)[中間体1について記載された方法を使用して中間体26および4-ニトロイソインドリン(CAS:127168-86-9)から調製された。](0.8g、1.284mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を90℃まで加熱し、3時間撹拌し、冷却し、真空下で濃縮した。粗材料をTHF(8mL)に溶解し、0℃まで冷却し、0℃で滴加したLiAlH(THF中の1.0M)(1.92mL、1.92mmol、1.5eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、氷冷水(100mL)に注ぎ、続いて酢酸エチル(100mL)を加えた。反応混合物をセライト床に通して濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の3% MeOHで溶離した。)により精製し、表題の化合物(0.45g、収率:55%)を得た。LCMS (方法A): 2.537分, 2.628分, MS ES+: 636.95 (M+1).
【0468】
室温のEtOH:HO(7:3)(18mL)中の5-メトキシ-4-メチル-6-(4-(メチルアミノ)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.45g、0.706mmol、1.0eq.)の撹拌溶液をKOH(1.58g、28.26mmol、40eq.)で処理した。反応混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌し、冷却し、真空下で濃縮した。水(20mL)を粗材料に加え、0℃の飽和水性KHSOを使用して酸性化した。水性層を、酢酸エチル(2×250mL)を使用して抽出し、合わせた有機物をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をDCM中の5% MeOHで溶離した。)により精製し、オフホワイト色固体として表題の化合物(0.130g、収率:56%、)を得た。
【0469】
高温 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 349K): δ ppm 1.96 (s, 3H), 2.67および2.77 (2つの一重線, 3H), 3.64 (s, 3H), 4.35 - 4.70 (m, 4H), 5.11 - 5.23 (m, 1H), 6.26 (s, 1H), 6.40 - 6.57 (m, 2H), 7.10 (s, 1H), 9.08 (s, 1H) 9.15 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.436分, MS ES+: 328.95 (M+1).
【0470】
[中間体19]:(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルフェニル)(5-(メチルアミノ)イソインドリン-2-イル)メタノン
【化62】
【0471】
ギ酸エチル(8mL)中の4-(5-アミノイソインドリン-2-カルボニル)-5-メトキシ-6-メチル-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)[中間体1について記載された方法を使用して中間体26および5-ニトロイソインドリン(CAS:46053-72-9)から調製された。](0.8g、1.28mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を90℃まで加熱し、2時間撹拌し、冷却し、真空下で濃縮した。粗材料をTHF(8mL)に溶解し、0℃まで冷却し、0℃で滴加したLAlH(THF中の1.0M)(6.43mL、1.28mmol、5.0eq.)で処理した。生じた反応混合物を室温で4時間撹拌し、氷冷NHCl溶液に注ぎ、EtOAc(3×20mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、5-メトキシ-4-メチル-6-(5-(メチルアミノ)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.9g、収率:55%、1.41mmol)を得た。粗材料を精製せずに次のステップで使用した。
【0472】
室温のEtOH:HO(1:1)(13.5mL)中の5-メトキシ-4-メチル-6-(5-(メチルアミノ)イソインドリン-2-カルボニル)-1,3-フェニレンビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(0.9g、1.86mmol、1.0eq.)の撹拌溶液を水性KOH(4.1g、74.7mmol、40eq.)で処理した。反応混合物を60℃まで加熱し、1時間撹拌し、冷却し、減圧下で濃縮した。得られた材料をKHSOを使用して酸性化し、次いで、飽和NaHCOで中和した。水性層をDCM中の10% MeOH(5×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をジクロロメタン中の2.5%メタノールで溶離した。)により精製し、(4,6-ジヒドロキシ-2-メトキシ-3-メチルフェニル)(5-(メチルアミノ)イソインドリン-2-イル)メタノン(中間体19)(0.147g、収率:32%)を得た。
【0473】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.92 (s, 3H), 2.61 - 2.90 (m, 3H), 3.63 (s, 3H), 4.35 - 4.43 (m, 2H), 4.59 - 4.67 (m, 2H), 6.24 (d, J= 3.2 Hz, 1H), 6.45 - 6.55 (m, 2H), 6.93 - 7.07 (m, 1H), 9.38 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 9.44 - 9.54 (m, 1H). LCMS (方法A): 0.985分, MS: ES+ 328.8 (M+1).
【0474】
[中間体30]:(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-8-イル)カルバメート塩酸塩
【化63】
【0475】
室温のTHF中のt-ブチル8-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(CAS 910442-87-4)(1.0g、4.0mmol、1eq.)の溶液をFmoc-Cl(1.04g、4.0mmol、1eq.)およびDIPEA(1.56g、12.09mmol、3eq.)で処理し、1時間撹拌し;反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)を使用して抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の9% EtOAc中に溶離した。)により精製し、白色固体としてtert-ブチル8-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(2g、収率:定量的、4.25mmol)を得た。
【0476】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 1.44 (s, 9H), 2.78 (t, J= 5.6 Hz, 2H), 3.51 (s, 2H), 4.29 - 4.31 (m, 1H), 4.42 - 4.44 (m, 4H), 7.01 - 7.17 (m, 3H), 7.34 - 7.36 (m, 2H), 7.41 - 7.45 (m, 2H), 7.71 (bs, 2H), 7.92 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 9.12 (bs, 1H). LCMS (方法A): 2.597分, MS: ES+ 370.95 (M-100).
【0477】
DCM(20mL)中のtert-ブチル8-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(2g、4.2mmol、1.0eq.)の溶液を0℃まで冷却した。ジオキサン(10mL)中の4M HClを0℃で反応混合物に滴加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮した。粗材料をジエチルエーテル(3×25mL)、続いてn-ペンタン(3×25mL)を使用して粉砕した。固体材料を高真空下でさらに乾燥し、オフホワイト色固体として(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-8-イル)カルバメート塩酸塩(1.5g、収率:87.23%、4.0mmol)を得た。
【0478】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ ppm 3.01 (t, J= 6 Hz, 2H), 3.30 - 3.31 (m, 2H), 3.57 (s, 3H), 4.10 - 4.11 (m, 2H), 4.31 (t, J= 6.4 Hz, 1H), 4.48 (d, J= 6.8 Hz, 2H), 7.06 - 7.26 (m, 3H), 7.35 - 7.46 (m, 4H), 7.73 (d, J= 6.4 Hz, 2H), 7.92 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 9.25 (bs, 1H), 9.44 (s, 1H). LCMS (方法A): 1.519分, MS: ES+ 371.15 (M+1).
【0479】
[中間体31]:N-メチルイソインドリン-4-アミン塩酸塩
【化64】
【0480】
窒素雰囲気下室温の1,4-ジオキサン(5mL)中のt-ブチル4-ブロモイソインドリン-2-カルボキシレート(CAS 1035235-27-8)(1.0g、1.0eq.)およびメチルアミンHCl塩(0.33g、1.5eq.)の撹拌溶液をNaOtBu(0.63g、2.0eq.)で処理した。反応混合物をN2(g)を使用して10分間脱気した。Brettphos(0.10g、0.06eq.)およびPd(dba)(0.090g、0.03eq.)を反応混合物に室温で加えた。反応混合物をマイクロ波照射下110℃まで1時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×100mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィー(生成物をヘキサン中の10% EtOAcで溶離した。)により精製し、t-ブチル4-(メチルアミノ)イソインドリン-2-カルボキシレート(0.15g、収率:18%)を得た。
【0481】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 1.45 (s, 9H), 2.68 (s, 3H), 4.36 (d, J= 10 Hz, 2H), 4.49 (d, J= 9.6 Hz, 2H), 5.39 - 5.40 (m, 1H), 6.36 (d, J= 8 Hz, 1H), 6.49 - 6.54 (m, 1H), 7.08 (t, J= 8 Hz, 1H). LCMS (方法A): 2.055分, MS: ES+ 193.18 (M-56).
【0482】
DCM(2mL)中のt-ブチル4-(メチルアミノ)イソインドリン-2-カルボキシレート(0.15g、1.0eq.)の撹拌溶液を0℃まで冷却した。1,4-ジオキサン(1mL)中の4M HClを0℃で反応混合物に加えた。生じた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた粗製物をジエチルエーテル(2×10mL)を使用して粉砕し、続いて高真空下で乾燥し、N-メチルイソインドリン-4-アミン塩酸塩(0.12g、収率:定量的)を得た。
【0483】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 2.74 (s, 3H), 4.35 - 4.43 (m, 4H), 6.62 - 6.73 (m, 2H), 7.22 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 9.94 (bs, 2H), HCl塩. LCMS (方法A): 0.674分, MS: ES+ 149.11 (M+1).
【0484】
[生物学的アッセイ]
(PMS2の蛍光偏光アッセイ)
試験化合物(10mM DMSOストックとして)を、Labcyte Echoアコースティックリキッドハンドラーを使用してBlack Fluotrac 200 384ウェル中程度結合プレート(Greiner Bio-One、品番781076)に分注した。1点スクリーニングのために、試験化合物を1~22列目のウェルに加え、一方で、プレートを規格化するためにDMSOを23および24列目のウェルに加えた。効力決定のために、試験化合物の段階希釈物を3~22列目のウェルに加え、DMSO体積をプレートにわたって規格化した。
【0485】
アッセイ緩衝液(25mM HEPES、pH7.5、250mM NaCl、10mM MgCl2、0.01% Triton X-100、5mMジチオトレイトール)中の組換えN末端PMS2(残基1~365)の2×溶液(20nM)20μLを効力決定のために2~23列目または1点スクリーニングのために1~23列目のすべてのウェルに加えた。アッセイ緩衝液20μLをMultiDrop Combi(ThermoFisher)を使用して1および24列目(1点スクリーニングのために24列目のみ)のすべてのウェルに加えた。アッセイ緩衝液(100μM DMSOストックから調製された。)中の5-((5-(4-((2-(2,4-ジヒドロキシ-5-イソプロピルベンゾイル)イソインドリン-5-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)ペンチル)カルバモイル)-2-(6-(ジメチルアミノ)-3-(ジメチルイミニオ)-3H-キサンテン-9-イル)ベンゾエート(以下、「プローブ化合物」とも呼ぶ)の2×(20nM)20μLをMultiDrop Combi(ThermoFisher)を用いて加える前にプレートを250×gで1分間遠心分離し、室温で30分間インキュベートした。N末端PMS2の最終濃度は10nMであり、プローブ化合物の最終濃度は5nMであった。
【0486】
PheraStar FSX(384ウェルアパーチャスプーンおよび540 590 590 FP光学モジュールを備えた。)で読み取る前に化合物プレートを250×gで1分間遠心分離し、室温で1時間インキュベートした。無酵素対照(24列目)の偏光が35mPに等しくなるように各プレートを読み取る前に利得および焦点を調整した。データを無阻害剤対照(23列目)および無酵素対照(24列目)に対して規格化した。
【0487】
下記表A1に、このアッセイにおいて得られたデータを示す。
【0488】
【表4】
【国際調査報告】