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特表2024-543196GLP-1及びGIP受容体二重アゴニストの医薬組成物並びにその使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】GLP-1及びGIP受容体二重アゴニストの医薬組成物並びにその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/26 20060101AFI20241112BHJP
   C07K 14/605 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20241112BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/28 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/40 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20241112BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/60 20170101ALI20241112BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20241112BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20241112BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20241112BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241112BHJP
   C12N 15/12 20060101ALN20241112BHJP
【FI】
A61K38/26
C07K14/605 ZNA
A61K47/18
A61K47/12
A61K47/28
A61K47/24
A61K47/40
A61K47/10
A61K47/20
A61K47/60
A61K47/36
A61K47/38
A61K47/04
A61K47/14
A61K47/44
A61K47/42
A61K9/20
A61K9/14
A61K9/48
A61P3/10
A61P3/04
A61P1/16
A61P27/02
A61P13/12
A61P3/06
A61P25/00
C12N15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532302
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2022135769
(87)【国際公開番号】W WO2023098777
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202111454626.6
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】519352757
【氏名又は名称】江▲蘇▼恒瑞医▲薬▼股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU HENGRUI PHARMACEUTICALS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.7 KUNLUNSHAN ROAD, ECONOMIC AND TECHNOLOGICAL DEVELOPMENT ZONE, LIANYUNGANG, JIANGSU 222047, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】何 花
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 昊
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 斐然
(72)【発明者】
【氏名】徐 佳佳
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】曹 笑立
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA29
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC16
4C076CC21
4C076DD05N
4C076DD08N
4C076DD09N
4C076DD12N
4C076DD19N
4C076DD26A
4C076DD26B
4C076DD28
4C076DD28C
4C076DD29
4C076DD37N
4C076DD38A
4C076DD41C
4C076DD41N
4C076DD43Q
4C076DD46C
4C076DD46N
4C076DD47C
4C076DD49Q
4C076DD51N
4C076DD52N
4C076DD57N
4C076DD63N
4C076DD67A
4C076DD70N
4C076EE06H
4C076EE11H
4C076EE16B
4C076EE16G
4C076EE23N
4C076EE31A
4C076EE31B
4C076EE32G
4C076EE32H
4C076EE36B
4C076EE38A
4C076EE38B
4C076EE39N
4C076EE55C
4C076FF25
4C076FF33
4C084AA02
4C084AA03
4C084BA01
4C084BA07
4C084BA19
4C084BA23
4C084DB35
4C084MA05
4C084NA14
4C084ZA01
4C084ZA33
4C084ZA70
4C084ZA75
4C084ZA81
4C084ZC35
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA09
4H045BA18
4H045BA19
4H045CA40
4H045DA00
4H045EA20
4H045EA50
4H045FA74
(57)【要約】
GLP-1及びGIP受容体二重アゴニストの医薬組成物並びにその使用を提供する。医薬組成物は、良好な溶出特性及び安定性を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)及び(b)を含む医薬組成物であって、
(a)一般式(I)に示されるGLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルであり、
-X-X-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-X10-Ser-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-X19-X20-Glu-Phe-X23-X24-Trp-Leu-X27-X28-X29-X30-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-R
(I)
そのうち、RはH、アルキル基、アセチル基、ホルミル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、pGluであり、又は存在せず、Rは-NH、-OHであり、又は存在せず、X、X、X10、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X18、X19、X20、X23、X24、X27、X28、X29及びX30は、独立的に任意の天然又は非天然アミノ酸残基から選ばれ、並びに、
(b)好ましくは、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、オクタン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウロイルカルニチン、ドデシルホスファチジルコリン、アミノ酸、シクロデキストリン及びその誘導体、界面活性剤、ラウロカプラム及びその同族体、アルコール系有機溶媒、有機酸及び脂肪アルコールから選ばれる1種又は複数種である吸収促進剤である、
医薬組成物。
【請求項2】
前記アミノ酸は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、ヒスチジン、アラニン、グリシン、プロリン、セリン及びその塩から選ばれる1種又は複数種であり、好ましくは、アルギニン、ヒスチジン、ロイシン、リジン及びその塩から選ばれる1種又は複数種であり、
前記シクロデキストリン及びその誘導体は、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、スルホブチル-β-シクロデキストリン(SBE-β-CD)、2,6-ジメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシエチル-β-シクロデキストリン、メチル化-β-シクロデキストリン、グルコシル-β-シクロデキストリン、ジグルコシル-β-シクロデキストリン、マルトシル-β-シクロデキストリン、ジマルトース-β-シクロデキストリン、カルボキシメチル-β-シクロデキストリンから選ばれる1種又は複数種であり、好ましくはβ-シクロデキストリンであり、
前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ベタイン、第四級アンモニウム塩、ソルビタンエステル、ポロキサマー又はその任意の混合物から選ばれ、
前記アルコール系有機溶媒は、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール又はその任意の混合物から選ばれ、
有機酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸又はその任意の混合物から選ばれ、及び/又は
脂肪アルコールは、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール又はその任意の混合物から選ばれる、
請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記吸収促進剤は、
(1)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、
(2)カプリン酸ナトリウム、
(3)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びオクタン酸ナトリウム、
(4)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びアミノ酸又はその塩、
(5)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びβ-シクロデキストリン、
(6)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸又はその塩及びカプリン酸ナトリウム、並びに、
(7)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸又はその塩及びオクタン酸ナトリウムからなる群より選ばれる何れか1つであり、
好ましくは、前記N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸ナトリウムである、
請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
はTyr又はHisであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はVal又はTyr又はY1であり、X12はSer又はIle又はY1であり、X13はTyr又はAla又はY1であり、X14はLeu又はNle又はY1であり、X15はAsp又はGluであり、X16はArg、Glu、Gly、Lys又はAib又はY1であり、X17はGlu、Ile又はGln又はY1であり、X18はAla、Aib又はHisであり、X19はAla、Aib又はGlnであり、X20はGln、Glu、Lysであり、X23はIle又はValであり、X24はAla、Asn又はGlnであり、X27はVal又はLeuであり、X28はArg又はAlaであり、X29はGly又はGlnであり、X30はGly、Lysであり、
Y1は側鎖に置換基が含まれるLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、前記置換基は、式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHを有し、
aは1~3の整数であり、
bは1又は2であり、
cは10~30の整数である、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
はTyrであり、XはAibであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はY1であり、X15はAsp又はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGlnであり、X23はIle又はValであり、X24はAsnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~4の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
16はLysであり、X23はValであり、X27はLeuである、
請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
はTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はY1であり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
はTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はY1であり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
はTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はY1であり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
はTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はY1であり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
はAibであり、X20はGlnであり、X24はAsnである、
請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
はTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はY1であり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
はAibであり、X14はLeuであり、X20はGlnであり、X24はAsnである、
請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
はTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はY1であり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、
Y1は、請求項4に限定された通りである、
請求項1~3の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
aは2であり、bは1又は2であり、cは16~20の整数である、
請求項4~14の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項16】
cは16、18又は20である、
請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
Y1は側鎖に置換基が含まれるLys残基であり、前記置換基は、式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHを有し、
aは2であり、
bは1又は2であり、
cは16又は18である、
請求項4~14の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記置換基は、アミド結合を介して前記側鎖上のアミノ基に共有結合する、
請求項4~17の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項19】
Y1はK(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)又はK(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)であり、
そのうち、K(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)は下記の構造を有する:
【化1】

好ましくは下記の構造を有する:
【化2】
K(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)は下記の構造を有する:
【化3】

好ましくは下記の構造を有する:
【化4】
請求項4~18の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項20】
前記置換基は、アミド結合を介して前記側鎖上のεアミノ基に共有結合する、
請求項4~19の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項21】
前記GLP-1類似体は配列番号20に示される配列を有し、
好ましくは、前記GLP-1類似体は、下記の番号1~18に示される化合物から選ばれる:
請求項1~20の何れか一項に記載の医薬組成物。
【表1】
【請求項22】
前記GLP-1類似体は、下記の番号1#~18#に示される化合物から選ばれる:
請求項1~21の何れか一項に記載の医薬組成物。
【表2】
【請求項23】
前記GLP-1類似体は、図3の7#、12#、13#、14#、15#、16#、17#、又は18#に示される化合物から選ばれる、
請求項1~22の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、GLP-1Rに対するアゴニスト活性がGIP受容体に対するアゴニスト活性よりも高く、
好ましくは、前記GLP-1類似体は、GLP-1Rに対するアゴニスト活性とGIP受容体に対するアゴニスト活性との比率が1.1:1~10:1であり、より好ましくは3:1~6.5:1、最も好ましくは4.5:1~6:1である、
請求項1~23の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項25】
充填剤、接着剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤、コーティング剤及びプロテアーゼ阻害剤から選ばれる1種又は複数種を更に含む、
請求項1~24の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記充填剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース、アルファ化デンプン、リン酸水素カルシウム、ソルビトール又はその任意の混合物から選ばれ、
前記接着剤は、ポビドン及びその同族体、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びその同族体又はその任意の混合物から選ばれ、
前記崩壊剤は、微結晶性セルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、ポリクリンカリウム、リン酸水素カルシウム、コーンスターチ、アルファ化デンプン、カルボキシメチルデンプンナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、セルロース粉末、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム又はその任意の混合物から選ばれ、
前記潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ベヘン酸グリセリル、フマル酸ナトリウムステアロイル、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク粉末、カルナバワックス又はその任意の混合物から選ばれ、
前記流動促進剤は、コロイダルシリカ又はタルク粉末から選ばれ、
前記コーティング剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂共重合体、エチルセルロースから選ばれる1種又は複数種であり、及び/又は
前記プロテアーゼ阻害剤は、フェニルメチルスルホニルフルオリド(PSMF)、大豆トリプシン阻害剤、大豆トリプシン-キモトリプシン阻害剤、コリシン、ヒマワリトリプシン阻害剤、ロイペプチン、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、グリココール酸ナトリウム及び4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリド塩酸塩から選ばれる、
請求項1~25の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項27】
前記吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも50%を占め、
好ましくは、前記吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも70%を占め、
より好ましくは、前記吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも80%又は少なくとも90%を占める、
請求項1~26の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記吸収促進剤はSNACであり、且つSNACは、組成物の総質量の少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも70%、又は少なくとも90%を占め、
前記吸収促進剤はカプリン酸ナトリウムであり、且つカプリン酸ナトリウムは、組成物の総質量の少なくとも50%又は少なくとも60%又は少なくとも70%を占め、
前記吸収促進剤はSNAC及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の5%~75%を占め、
前記吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~75%を占め、
前記吸収促進剤はSNAC及びβ-シクロデキストリンであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、β-シクロデキストリンは、組成物の総質量の5%~75%を占め、
前記吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~60%を占め、カプリン酸ナトリウムは、組成物の総質量の1%~50%を占め、
前記吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~60%を占め、ロイシン又はその塩は、組成物の総質量の1%~50%を占め、
前記吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~60%を占め、リジン又はその塩は、組成物の総質量の1%~50%を占め、或いは
前記吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~60%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の1%~50%を占める、
請求項1~27の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、組成物の総質量の0.1%~30%を占め、
好ましくは、前記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、組成物の総質量の1%~10%を占め、
より好ましくは、前記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、組成物の総質量の1%~5%を占める、
請求項1~28の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項30】
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及びN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩を含む組成物(a)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及びオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及びアミノ酸又はその塩、前記アミノ酸が好ましくはヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種を含む組成物(c)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びβ-シクロデキストリンを含む組成物(d)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及びカプリン酸ナトリウムを含む組成物(e)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、及びカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及びヒスチジン又はその塩を含む組成物(g)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及びアルギニン又はその塩を含む組成物(h)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩を含む組成物(i)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩を含む組成物(j)、並びに、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、及びオクタン酸ナトリウムを含む組成物(k)から選ばれる何れか1つである、
請求項1~29の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項31】
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及び少なくとも20%又は少なくとも50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩を含む組成物(a1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のアミノ酸(例えばヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種)を含む組成物(c1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及び少なくとも50%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(e1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~60%のアルギニン又はその塩、1%~50%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のアルギニン又はその塩を含む組成物(g1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のロイシン又はその塩を含む組成物(h1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のリジン又はその塩を含む組成物(i1)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%アルギニン又はその塩、1%~50%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(j1)から選ばれる何れか1つであり、
好ましくは、前記医薬組成物は、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及び少なくとも70%、例えば少なくとも90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩を含む組成物(a2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~10%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~45%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~75%又は40%~75%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~10%又は1%~20%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~45%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~75%又は40%~75%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~25%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~10%又は1%~20%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~45%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~75%又は40%~75%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d4)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(e2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~60%のアルギニン又はその塩、1%~50%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のアルギニン又はその塩を含む組成物(g1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のロイシン又はその塩を含む組成物(h1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のリジン又はその塩を含む組成物(i1)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%アルギニン又はその塩、1%~50%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(j1)から選ばれる何れか1つである、
請求項1~30の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項32】
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及び充填剤、接着剤及び潤滑剤から選ばれる1種又は複数種を含む組成物(i)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、オクタン酸ナトリウム、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(ii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸(例えば、ヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種、例えばアルギニン又はその塩)、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(iii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、β-シクロデキストリン、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(iv)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、カプリン酸ナトリウム、及びプロテアーゼ阻害剤を含む組成物(v)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、カプリン酸ナトリウム、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(vi)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ロイシン又はその塩、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(vii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、リジン又はその塩、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(viii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、流動促進剤、潤滑剤、充填剤及び/又は接着剤を含む組成物(ix)、並びに、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、オクタン酸ナトリウム、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(x)から選ばれる何れか1つであり、
好ましくは、前記医薬組成物は、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及び微結晶性セルロース、ポビドン及びステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種又は複数種を含む組成物(i-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、オクタン酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸(例えば、ヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種、例えばアルギニン又はその塩)、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、β-シクロデキストリン、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iv-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、カプリン酸ナトリウム、及びPMSFを含む組成物(v-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、カプリン酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vi-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ロイシン又はその塩、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、リジン又はその塩、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(viii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ソルビトール、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ix-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ソルビトール、ポビドン、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ix-2)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ソルビトール、ヒドロキシプロピルセルロース、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ix-3)、並びに、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、オクタン酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(x-1)から選ばれる何れか1つである、
請求項25~31の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項33】
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%の充填剤、約2%の接着剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(i-2)、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、少なくとも90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(i-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は5%~25%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(ii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(ii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(ii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は1%~20%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は1%~20%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iv-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iv-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iv-4)、
組成物の総質量に対して、1%~2%又は1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のカプリン酸ナトリウム、及び15%~25%のプロテアーゼ阻害剤を含む組成物(v-2)、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、65%~80%のカプリン酸ナトリウム、及び15%~30%のプロテアーゼ阻害剤を含む組成物(v-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vi-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vi-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vi-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のロイシン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のロイシン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のロイシン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のリジン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(viii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のリジン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(viii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のリジン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(viii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤、0.5%~5%の潤滑剤、1%~20%の充填剤及び/又は0.5%~5%の接着剤を含む組成物(ix-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~40%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤、5%~35%の充填剤及び/又は0.5%~5%の接着剤を含む組成物(ix-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤、1%~40%の充填剤及び/又は0.5%~5%の接着剤を含む組成物(ix-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(x-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(x-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(x-4)から選ばれる何れか1つである、
請求項25~31の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項34】
組成物の総質量に対して、1%~2%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約75%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%の微結晶性セルロース、約2%のポビドン及び約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(1)、
組成物の総質量に対して、3%~3.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、94%~95%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(2)、
組成物の総質量に対して、約8%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約80%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約9%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(3)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(4)、
組成物の総質量に対して、約1.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(5)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(6)、
組成物の総質量に対して、約5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(7)、
組成物の総質量に対して、約5.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、80%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(8)、
組成物の総質量に対して、約15%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~75%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、8%~10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(9)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のアルギニン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(10)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約60%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約35%のアルギニン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(11)、
組成物の総質量に対して、約2.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約45%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約50%のアルギニン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(12)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約75%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約18%のアルギニン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(13)、
組成物の総質量に対して、約2%~約5%又は5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約58%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約35%のアルギニン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(14)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のヒスチジン、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(15)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のβ-シクロデキストリン、約0.5%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(16)、
組成物の総質量に対して、約1.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約80%のカプリン酸ナトリウム、及び約20%のPMSFを含む組成物(17)、
組成物の総質量に対して、約2.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約28%のアルギニン又はその塩、約20%のカプリン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(18)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約19%のアルギニン又はその塩、約28%のカプリン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(19)、
組成物の総質量に対して、約5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約58%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約23%のアルギニン又はその塩、約12%のカプリン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(20)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約19%のアルギニン又はその塩、約28%のロイシン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(21)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約19%のアルギニン又はその塩、約28%のリジン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(22)、
組成物の総質量に対して、約2%~約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約28%のアルギニン又はその塩、約20%のソルビトール、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(23)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約45%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%のアルギニン又はその塩、約28%のソルビトール、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(24)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%のアルギニン又はその塩、約25%のソルビトール、約1.5%のポビドン又はヒドロキシプロピルセルロース、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(25)、
組成物の総質量に対して、約2.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約28%のアルギニン又はその塩、約20%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(26)から選ばれる何れか1つである、
請求項25~33の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項35】
前記医薬組成物は、粉末、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又は凍結乾燥製剤であり、
好ましくは、前記医薬組成物は、錠剤又はカプセル剤であり、
より好ましくは、前記医薬組成物は、即放性製剤又は腸溶性製剤である、
請求項1~34の何れか一項に記載の医薬組成物。
【請求項36】
請求項1~35の何れか一項に記載の医薬組成物を調製する方法であって、前記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルと前記吸収促進剤とを混合するステップを含み、
好ましくは、前記方法は、造粒、打錠又はカプセル充填のステップを含み、
より好ましくは、前記方法は、直接粉末圧縮、湿式造粒、乾式造粒、打錠又は腸溶性カプセルシェル充填のステップを含む、方法。
【請求項37】
インスリン非依存型糖尿病、インスリン依存型糖尿病、肥満症、非アルコール性脂肪肝疾患、肝脂肪変性、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、インスリン抵抗、インスリン抵抗に関連する脂質異常症、及び/又は糖尿病に関連する脂質異常症を治療するための薬物の調製における、請求項1~35の何れか一項に記載の医薬組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2021年12月01日に提出された中国特許出願(出願番号CN202111454626.6)の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、医薬製剤分野に関し、具体的には、GLP-1及びGIP受容体二重アゴニストを含む医薬組成物並びにその医薬的使用に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、リラグルチド(liraglutide)、セマグルチド(semaglutide)及びデュラグルチド(dulaglutide)など、主に2型糖尿病(T2DM)の治療に用いられる比較的多くのグルカゴン様ペプチド-1(glucagon-like peptide-1、GLP-1)クラスの薬物が市販されており、そのうち、liraglutideはまた、抗肥満薬としてFDAによって市販が承認されている。生理的環境下では、活性GLP-1は、30アミノ酸からなり、食後に腸L細胞から、PC1/3酵素でグルカゴンプロエートを切断して分泌される。T2DM患者では、食後GLP-1の分泌は顕著に抑制されているが、薬理濃度でのGLP-1に対する患者のGLP-1Rの応答は正常人と有意差がなく、当該標的の比較的大きい治療可能性が更に実証されている。GLP-1Rアゴニストは、糖減少や体重減少などの治療効果において優位性が顕著であるが、中枢及び胃に対する作用により、吐き気や嘔吐、即ち用量依存的な胃腸の副作用が生じる。GLP-1クラス薬物の治療用量が制限され、用量を増加し続けることにより、より顕著な糖減少、体重減少及び他の治療効果を達成することはできず、他の治療計画を補充して治療効果を増強するか、又はGLP-1クラス薬物の副作用の発生率を低減する必要がある。
【0004】
グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(Glucose-dependent insulinotropic polypepide、GIP)もインクレチンに属し、活性GIPは42アミノ酸を含み、腸内分泌K細胞においてPC1/3酵素によりGIP前駆体を切断することにより、神経系及び内分泌系に対する総合的な調節作用を同時に発揮することができ、更に代謝を改善する役割を果たす。GIPは、中枢、膵臓、胃に直接影響を及ぼし、また肝臓に間接的に作用して効果を発揮し、更に脂肪や筋肉組織に効果を発揮する活性成分を重畳することにより、総合的な代謝改善効果を奏することができる。研究によると、インスリン非依存型糖尿病患者の体内で、GIPポリペプチドのインクレチン機能が大幅に低下することにより、患者はインクレチン効果を欠けたり、失ったりしてしまうことが明らかになる。血糖レベルが正常に回復された場合に、これらの糖尿病患者に発生されたGIPポリペプチドの抑制性は大幅に弱くなる。
【0005】
従って、インスリン非依存型糖尿病患者のGIPポリペプチドへの耐受性を回復し、更にGIPポリペプチドのインクレチン効果に合わせてより強い臨床上の血糖降下効果を得るために、臨床上、GIPポリペプチドによるインスリン非依存型糖尿病の治療方法及び臨床的に有効な血糖降下薬の組み合わせが必要となる。
【0006】
PCT/CN2021/096568は、ヒトGLP-1受容体及びヒトGIP受容体に対して二重アゴニスト作用を有する、ヒトGIP受容体に対してアゴニスト活性を有するGLP-1類似体の誘導体を提供する。当該技術分野で公知のGLP-1受容体アゴニストと比較して、血糖低下及び体重減少に対するより強力な治療効果を有し、極めて高い血漿安定性を有し、またヒト対象に1週間に1回皮下注射により投与される薬物動態学特性を有する。しかし、化学修飾ポリペプチド薬物は構造が複雑であり、分解、重合又は望ましくない化学修飾などを起こして不安定になりやすく、投与に適し、また保存時及びその後の使用時に安定性を維持し、より高い治療効果を発揮するために、化学修飾ポリペプチド薬物の安定な製剤の研究が特に重要となっている。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、
(a)一般式(I)に示されるGLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、
-X-X-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-X10-Ser-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-X19-X20-Glu-Phe-X23-X24-Trp-Leu-X27-X28-X29-X30-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-R
(I)(配列番号19)
そのうち、
は水素(H)、アルキル基、アセチル基、ホルミル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、pGluであり、又は存在せず、
は-NH、-OHであり、又は存在せず、
、X、X10、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X18、X19、X20、X23、X24、X27、X28、X29及びX30は、独立的に任意の天然アミノ酸残基、非天然アミノ酸残基或いは天然アミノ酸残基及び/又は非天然アミノ酸残基からなるペプチド断片から選ばれる、並びに
(b)吸収促進剤を含む医薬組成物を提供する。
【0008】
幾つかの実施形態において、上記吸収促進剤は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、オクタン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウロイルカルニチン、ドデシルホスファチジルコリン、アミノ酸、シクロデキストリン及びその誘導体、界面活性剤、ラウロカプラム及びその同族体、アルコール系有機溶媒、有機酸及び脂肪アルコールから選ばれる1種又は複数種である。
【0009】
幾つかの実施形態において、アミノ酸は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、ヒスチジン、アラニン、グリシン、プロリン、セリン及びその塩から選ばれる1種又は複数種を含むが、これらに限定されず、例えばアルギニン、ヒスチジン、ロイシン、リジン及びその塩から選ばれる1種又は複数種である。
【0010】
幾つかの実施形態において、シクロデキストリン及びその誘導体は、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、スルホブチル-β-シクロデキストリン(SBE-β-CD)、2,6-ジメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシエチル-β-シクロデキストリン、メチル化-β-シクロデキストリン、グルコシル-β-シクロデキストリン、ジグルコシル-β-シクロデキストリン、マルトシル-β-シクロデキストリン、ジマルトース-β-シクロデキストリン、カルボキシメチル-β-シクロデキストリンから選ばれる1種又は複数種を含むが、これらに限定されず、例えばβ-シクロデキストリンである。
【0011】
幾つかの実施形態において、界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ベタイン、第四級アンモニウム塩、ソルビタンエステル、ポロキサマー又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されない。
【0012】
幾つかの実施形態において、アルコール系有機溶媒は、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されない。
【0013】
幾つかの実施形態において、有機酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されず、及び/又は
幾つかの実施形態において、脂肪アルコールは、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されない。
【0014】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤は、
(1)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、
(2)カプリン酸ナトリウム、
(3)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びオクタン酸ナトリウム、
(4)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びアミノ酸又はその塩、
(5)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びβ-シクロデキストリン、
(6)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸又はその塩及びカプリン酸ナトリウム、並びに、
(7)N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸又はその塩及びオクタン酸ナトリウムからなる群より選ばれる何れか1つである。
【0015】
幾つかの実施形態において、上記N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩は、1つの一価カチオン、2つの一価カチオン又は1つの二価カチオンを含む。幾つかの実施形態において、上記N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸のナトリウム塩、カリウム塩及びカルシウム塩から選ばれる。上記N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩は、結晶質及び/又は非晶質であってもよい。幾つかの実施形態において、上記送達剤は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩の無水物、一水和物、二水和物、三水和物、溶媒和物又は3分の1の水和物及びそれらの組み合わせを含む。
【0016】
幾つかの実施形態において、上記N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩は、8-(サリチルアミド)オクタン酸ナトリウムとも呼ばれるN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸ナトリウム(本明細書において、「SNAC」とも呼ばれる)である。
【0017】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤は、
(1)SNAC、
(2)カプリン酸ナトリウム、
(3)SNAC及びオクタン酸ナトリウム、
(4)SNAC及びアルギニン又はその塩、
(5)SNAC及びβ-シクロデキストリン、
(6)SNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウム、
(7)SNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩、
(8)SNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩、並びに、
(9)SNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムからなる群より選ばれる何れか1つである。幾つかの実施形態において、吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも20%を占める。
【0018】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも50%を占める。
【0019】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも70%を占める。
【0020】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤は、組成物の総質量の少なくとも80%又は少なくとも90%を占める。
【0021】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNACであり、且つSNACは、組成物の総質量の少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。
【0022】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はカプリン酸ナトリウムであり、且つカプリン酸ナトリウムは、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、又は少なくとも80%を占める。
【0023】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNAC及びオクタン酸ナトリウムの総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の70%~90%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の5%~10%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%又は50%~85%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の10%~45%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の10%~75%又は40%~75%を占める。
【0024】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNAC及びアルギニン又はその塩の総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の70%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~10%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の70%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の1%~20%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の70%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の5%~25%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%又は50%~85%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~45%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びアルギニン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~75%又は40%~75%を占める。
【0025】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びβ-シクロデキストリンであり、且つSNAC及びβ-シクロデキストリンの総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びβ-シクロデキストリンであり、且つSNACは、組成物の総質量の70%~90%を占め、β-シクロデキストリンは、組成物の総質量の5%~10%又は1%~20%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びβ-シクロデキストリンであり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%又は50%~85%を占め、β-シクロデキストリンは、組成物の総質量の10%~45%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC及びβ-シクロデキストリンであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、β-シクロデキストリンは、組成物の総質量の10%~75%又は40%~75%を占める。
【0026】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウムであり、且つSNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウムの総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の1%~30%を占め、カプリン酸ナトリウムは、組成物の総質量の1%~30%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、カプリン酸ナトリウムは、組成物の総質量の15%~40%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びカプリン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、カプリン酸ナトリウムは、組成物の総質量の10%~35%を占める。
【0027】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩であり、且つSNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩の総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の1%~30%を占め、ロイシン又はその塩は、組成物の総質量の1%~30%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、ロイシン又はその塩は、組成物の総質量の15%~40%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、ロイシン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占める。
【0028】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩であり、且つSNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩の総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の1%~30%を占め、リジン又はその塩は、組成物の総質量の1%~30%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、リジン又はその塩は、組成物の総質量の15%~40%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩であり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、リジン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占める。
【0029】
幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムの総質量は、組成物の総質量の少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~90%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の1%~30%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の1%~30%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の20%~50%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の15%~40%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の10%~35%を占める。幾つかの実施形態において、吸収促進剤はSNAC、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムであり、且つSNACは、組成物の総質量の50%~70%を占め、アルギニン又はその塩は、組成物の総質量の10%~35%を占め、オクタン酸ナトリウムは、組成物の総質量の10%~35%を占める。
【0030】
幾つかの実施形態において、GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、組成物の総質量の0.1%~30%、1%~20%、1%~10%又は1%~5%を占める。
【0031】
幾つかの実施形態において、一般式(I)に示されるGLP-1類似体において、XはTyr又はHisであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はVal又はTyrであり、X12はSer又はIleであり、X13はTyr又はAlaであり、X14はLeu又はNleであり、X15はAsp又はGluであり、X16はArg、Glu、Gly、Lys又はAibであり、X17はGlu、Ile又はGlnであり、X18はAla、Aib又はHisであり、X19はAla、Aib又はGlnであり、X20はGln、Glu、Lysであり、X23はIle又はValであり、X24はAla、Asn又はGlnであり、X27はVal又はLeuであり、X28はArg又はAlaであり、X29はGly又はGlnであり、X30はGly、Lysである。
【0032】
幾つかの実施形態において、XはTyr又はHisであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はVal又はTyr又はY1であり、X12はSer又はIle又はY1であり、X13はTyr又はAla又はY1であり、X14はLeu又はNle又はY1であり、X15はAsp又はGluであり、X16はArg、Glu、Gly、Lys又はAib又はY1であり、X17はGlu、Ile又はGln又はY1であり、X18はAla、Aib又はHisであり、X19はAla、Aib又はGlnであり、X20はGln、Glu、Lysであり、X23はIle又はValであり、X24はAla、Asn又はGlnであり、X27はVal又はLeuであり、X28はArg又はAlaであり、X29はGly又はGlnであり、X30はGly、Lysであり、Y1は置換されたLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、例えばLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基の側鎖に修飾基を有する。
【0033】
幾つかの実施形態において、Y1は側鎖に置換基を持つLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHで示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数(1、2、3が挙げられる)、bは1又は2、cは10~30の整数(10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30が挙げられる)である。
【0034】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAibであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はY1であり、X15はAsp又はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGlnであり、X23はIle又はValであり、X24はAsnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖が式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHを有する置換基に連結するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0035】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAibであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はY1であり、X15はAsp又はGluであり、X16はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGlnであり、X23はValであり、X24はAsnであり、X27はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0036】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はY1であり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0037】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はY1であり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0038】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はY1であり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0039】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はY1であり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0040】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAibであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はY1であり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGlnであり、X23はIle又はValであり、X24はAsnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0041】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はY1であり、X17はIleであり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0042】
幾つかの実施形態において、XはTyrであり、XはAib又はD-Alaであり、X10はTyrであり、X12はIleであり、X13はTyrであり、X14はLeu又はNleであり、X15はGluであり、X16はArg又はLysであり、X17はY1であり、X18はAlaであり、X19はAlaであり、X20はGln又はLysであり、X23はIle又はValであり、X24はAsn又はGlnであり、X27はIle又はLeuであり、X28はAlaであり、X29はGlyであり、X30はGlyであり、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、そのうち、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0043】
幾つかの実施形態において、X10、X12、X13、X14、X16及びX17はそれぞれ独立的にY1から選ばれ、そのうち、Y1は側鎖に置換基を有するLys、Orn、Dap、Dab又はCys残基であり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは1~3の整数、bは1又は2、cは10~30の整数である。
【0044】
幾つかの実施形態において、aは2、bは1又は2、cは16~20の整数である(例えば、cは16、17、18、19、20である)。
【0045】
幾つかの実施形態において、aは2、bは1又は2、cは16、18又は20である。
【0046】
幾つかの実施形態において、X10はY1であり、Y1は側鎖に置換基を有するLysであり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは2、bは1又は2、cは16又は18である。
【0047】
幾つかの実施形態において、X12はY1であり、Y1は側鎖に置換基を有するLysであり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは2、bは1又は2、cは16又は18である。
【0048】
幾つかの実施形態において、X13はY1であり、Y1は側鎖に置換基を有するLysであり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは2、bは1又は2、cは16又は18である。
【0049】
幾つかの実施形態において、X14はY1であり、Y1は側鎖に置換基を有するLysであり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは2、bは1又は2、cは16又は18である。
【0050】
幾つかの実施形態において、X16はY1であり、Y1は側鎖に置換基を有するLysであり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは2、bは1又は2、cは16又は18である。
【0051】
幾つかの実施形態において、X17はY1であり、Y1は側鎖に置換基を有するLysであり、上記置換基は式{[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル}-(γ-Glu)-CO-(CH-COOHに示される構造であり、aは2、bは1又は2、cは16又は18である。
【0052】
幾つかの実施形態において、Y1のLys残基の側鎖アミノ基は、アミド結合を形成することによって置換基に共有結合する。
【0053】
幾つかの実施形態において、Y1はK(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)又はK(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)であり、そのうち、K(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)は下記の構造を有する:
【化1】

K(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)は下記の構造を有する:
【化2】
【0054】
幾つかの実施形態において、Y1はK(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)又はK(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)であり、そのうち、
K(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)は下記の構造を有する:
【化3】


K(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)は下記の構造を有する:
【化4】
【0055】
幾つかの実施形態において、Y1のLys残基のεアミノ基は、アミド結合を介して置換基に共有結合し、Lys残基のαアミノ基はペプチド鎖に連結する。
【0056】
幾つかの実施形態において、XはTyrから選ばれ、XはAibから選ばれ、X10はTyrから選ばれ、X12はIle、X13はTyrから選ばれ、X14はY1から選ばれ、X15はAsp又はGluから選ばれ、X16はArg又はLysから選ばれ、X17はIleから選ばれ、X18はAlaから選ばれ、X19はAlaから選ばれ、X20はGlnから選ばれ、X23はIle又はValから選ばれ、X24はAsnから選ばれ、X27はIle又はLeuから選ばれ、X28はAlaから選ばれ、X29はGlyから選ばれ、X30はGlyから選ばれ、Y1はK(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)又はK(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)であり、そのうち、K(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)は下記の構造を有する:
【化5】

K(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)は下記の構造を有する:
【化6】
【0057】
幾つかの実施形態において、XはTyrから選ばれ、XはAibから選ばれ、X10はTyrから選ばれ、X12はIle、X13はTyrから選ばれ、X14はY1から選ばれ、X15はAsp又はGluから選ばれ、X16はArg又はLysから選ばれ、X17はIleから選ばれ、X18はAlaから選ばれ、X19はAlaから選ばれ、X20はGlnから選ばれ、X23はIle又はValから選ばれ、X24はAsnから選ばれ、X27はIle又はLeuから選ばれ、X28はAlaから選ばれ、X29はGlyから選ばれ、X30はGlyから選ばれ、Y1はK(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)又はK(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)であり、そのうち、K(-OEG-OEG-γGlu-C18-OH)は下記の構造を有する:
【化7】

K(-OEG-OEG-γGlu-C20-OH)は下記の構造を有する:
【化8】
【0058】
本開示の幾つかの実施形態において、GLP-1類似体は一般式(II)に示される(配列番号20):
H-YAibEGTFTSDYSIYX141516IAAQEFX23NWLX27AGGPSSGAPPPS-NH(II)であり、そのうち、X14はK又はL、X15はD又はE、X16はK又はR、X23はV又はI、X27はI又はLである。
【0059】
本開示の幾つかの実施形態において、GLP-1類似体は、下記の番号1~18に示される化合物から選ばれる:
【表1】

本開示の幾つかの実施形態において、上記GLP-1類似体は、下記の番号1#~18#に示される化合物から選ばれる:
【表2】

幾つかの実施形態において、本開示のGLP-1類似体は、図3の7#、12#、13#、14#、15#、16#、17#、又は18#に示される化合物から選ばれる。
【0060】
幾つかの実施形態において、本開示のGLP-1類似体は両性化合物に属し、その薬用可能な塩は、酸性又は塩基性化合物との反応によって形成される塩を含む。幾つかの実施形態において、酸性化合物は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸及び酢酸から選ばれる。塩基性化合物は、アンモニウム、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、及び炭酸塩、炭酸水素塩、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムから選ばれる。
【0061】
幾つかの実施形態において、GLP-1類似体のC末端は、カルボキシ保護基を有する。幾つかの実施形態において、GLP-1類似体のC末端は、アミド又はエステルを形成する。幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及びN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩を含む組成物(a)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びアミノ酸又はその塩(例えばヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種)を含む組成物(c)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びβ-シクロデキストリンを含む組成物(d)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及びカプリン酸ナトリウムを含む組成物(e)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、及びカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びヒスチジン又はその塩を含む組成物(g)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及びアルギニン又はその塩を含む組成物(h)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩及びロイシン又はその塩を含む組成物(i)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩及びリジン又はその塩を含む組成物(j)、並びに、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩及びオクタン酸ナトリウムを含む組成物(k)から選ばれる何れか1つである。
【0062】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及び少なくとも50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩を含む組成物(a1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のアミノ酸(例えばヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種)を含む組成物(c1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及び少なくとも50%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(e1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~60%のアルギニン又はその塩、1%~50%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~75%のアルギニン又はその塩を含む組成物(g1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のロイシン又はその塩を含む組成物(h1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のリジン又はその塩を含む組成物(i1)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~50%のアルギニン又はその塩、1%~50%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(j1)から選ばれる何れか1つである。
【0063】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、及び少なくとも70%、例えば少なくとも90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩を含む組成物(a2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~10%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~45%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~75%又は40%~75%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(b4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~10%又は1%~20%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~45%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~75%又は40%~75%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~25%のアルギニン又はその塩を含む組成物(c5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び5%~10%又は1%~20%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~45%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び10%~75%又は40%~75%のβ-シクロデキストリンを含む組成物(d4)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(e2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウムを含む組成物(f3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のロイシン又はその塩を含む組成物(g1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のロイシン又はその塩を含む組成物(g2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のロイシン又はその塩を含む組成物(g3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のリジン又はその塩を含む組成物(h1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のリジン又はその塩を含む組成物(h2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のリジン又はその塩を含む組成物(h3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(i1)、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(i2)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~20%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウムを含む組成物(i3)から選ばれる何れか1つである。
【0064】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、充填剤、接着剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤、コーティング剤及びプロテアーゼ阻害剤から選ばれる1種又は複数種の賦形剤を更に含む。
【0065】
幾つかの実施形態において、充填剤は本開示の組成物において、必ずしも充填剤として機能する必要がなく、接着剤は本開示の組成物において、必ずしも接着剤として機能する必要がなく、崩壊剤は本開示の組成物において、必ずしも崩壊剤として機能する必要がなく、潤滑剤は本開示の組成物において、必ずしも潤滑剤として機能する必要がなく、流動促進剤は本開示の組成物において、必ずしも流動促進剤として機能する必要がなく、コーティング剤は本開示の組成物において、必ずしもコーティング剤として機能する必要がなく、プロテアーゼ阻害剤は本開示の組成物において、必ずしもプロテアーゼ阻害剤として機能する必要がない。
【0066】
幾つかの実施形態において、充填剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース、アルファ化デンプン、リン酸水素カルシウム、ソルビトール又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されない。
【0067】
幾つかの実施形態において、接着剤は、ポビドン及びその同族体、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びその同族体又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されない。
【0068】
幾つかの実施形態において、崩壊剤は、微結晶性セルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、ポリクリンカリウム、リン酸水素カルシウム、コーンスターチ、アルファ化デンプン、カルボキシメチルデンプンナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、セルロース粉末及びヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体を含むが、これらに限定されない。
【0069】
幾つかの実施形態において、潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ベヘン酸グリセリル、フマル酸ナトリウムステアロイル、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク粉末、カルナバワックス又はその任意の混合物を含むが、これらに限定されない。
【0070】
幾つかの実施形態において、流動促進剤は、コロイダルシリカ又はタルク粉末から選ばれる。
【0071】
幾つかの実施形態において、コーティング剤は、水溶性高分子、水不溶性高分子、胃溶性高分子、腸溶性高分子を含むが、これらに限定されない。水溶性高分子は、アラビアゴム粉末、ゼラチン、プルラン、デキストリン、カルボキシメチルデンプンナトリウム、アルギン酸ナトリウムなどの天然高分子類又は多糖類及びそれらの誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(carboxymethylcellulose)などのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどの水溶性ビニル誘導体であり、水不溶性高分子は、エチルセルロース(エチルセルロース水分散液(例えば、商品名:AQUACOAT、FMC社製))、酢酸ビニルポリマー(例えば、商品名:Kollicoat SR30D、BASF社製)、メタクリル酸アミノアルキル共重合体(特にその水分散液(AmmonioMethacrylateCopolymerDispersion)(例えば、商品名:EUDRAGITRL30D、EUDRAGITRS30D、EVONIC社製)、アクリル酸エチル-メタクリル酸メチル共重合体分散液(例えば、商品名:EUDRAGITNE30D、EVONIC社製)であり、胃溶性高分子は、ポリビニルアセタール-ジエチルアミノアセテート(例えば、商品名:AEA、Mitsubishi-KagakuFoods Corporation社製)などのアミノアセタール化合物、メタクリル酸アミノアルキル共重合体E(例えば、商品名:EUDRAGITE、EVONIC社製)、並びにそれらの混合物である。腸溶性高分子は、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸エステル(hypromelloseフタル酸エステル)、ヒドロキシメチルエチルセルロースフタル酸エステル、カルボキシメチルエチルセルロース、セルロースアセテート、フタル酸エステルなどの腸溶性セルロースエステル、メタクリル酸共重合体LD(例えば、商品名:EUDRAGITL30D-55、EVONIC社製、商品名:POLYQUIDPA30、三洋化成社製、商品名:KollicoatMAE30DP、BASF社製、商品名:Acryl-Eze(アクリーズ、ロット番号93O18508)、カラコン社)、メタクリル酸共重合体L(例えば、商品名:EUDRAGITL、EVONIC社製)、メタクリル酸共重合体S(例えば、商品名:EUDRAGITS100、EUDRAGITFS30D、EVONIC社製)などの腸溶性メタクリル酸共重合体である。
【0072】
幾つかの実施形態において、コーティング剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂共重合体、エチルセルロースから選ばれる1種又は複数種である。
【0073】
幾つかの実施形態において、プロテアーゼ阻害剤は、フェニルメチルスルホニルフルオリド(PSMF)、大豆トリプシン阻害剤、大豆トリプシン-キモトリプシン阻害剤、コリシン、ヒマワリトリプシン阻害剤、ロイペプチン、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、グリココール酸ナトリウム及び4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリド塩酸塩を含むが、これらに限定されない。
【0074】
幾つかの実施形態において、組成物の総質量に対して、上記組成物は、10%~30%又は15%~45%の充填剤、1%~5%の接着剤、0.5%~5%の流動促進剤、0.5%~5%の潤滑剤及び/又は10%~30%のプロテアーゼ阻害薬を含む。
【0075】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及び充填剤、接着剤及び潤滑剤から選ばれる1種又は複数種を含む組成物(i)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、オクタン酸ナトリウム、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(ii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸(例えば、ヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種、例えばアルギニン又はその塩)、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(iii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、β-シクロデキストリン、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(iv)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、カプリン酸ナトリウム、及びプロテアーゼ阻害剤を含む組成物(v)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、カプリン酸ナトリウム、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(vi)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ロイシン又はその塩、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(vii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、リジン又はその塩、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(viii)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、流動促進剤、潤滑剤、充填剤及び/又は接着剤を含む組成物(ix)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、オクタン酸ナトリウム、流動促進剤及び潤滑剤を含む組成物(x)から選ばれる1つである。
【0076】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、及び微結晶性セルロース、ポビドン及びステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種又は複数種を含む組成物(i-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、オクタン酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アミノ酸(例えば、ヒスチジン、アルギニン、ロイシン及びリジン又はその塩から選ばれる1種又は複数種、例えばアルギニン又はその塩)、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、β-シクロデキストリン、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iv-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、カプリン酸ナトリウム、及びPMSFを含む組成物(v-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、カプリン酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vi-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ロイシン又はその塩、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、リジン又はその塩、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(viii-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ソルビトール、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ix-1)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ソルビトール、ポビドン、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ix-2)、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、ソルビトール、ヒドロキシプロピルセルロース、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ix-3)、並びに、
図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、アルギニン又はその塩、オクタン酸ナトリウム、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを含む組成物(x-1)から選ばれる何れか1つである。
【0077】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%の充填剤、約2%の接着剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(i-2)、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、少なくとも90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(i-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(ii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(ii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(ii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は1%~20%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iii-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は1%~20%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iv-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iv-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(iv-4)、
組成物の総質量に対して、1%~2%又は1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のカプリン酸ナトリウム、及び15%~25%のプロテアーゼ阻害剤を含む組成物(v-2)、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、65%~80%のカプリン酸ナトリウム、及び15%~30%のプロテアーゼ阻害剤を含む組成物(v-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vi-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vi-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vi-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のロイシン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のロイシン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のロイシン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(vii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のリジン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(viii-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のリジン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(viii-3)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のリジン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(viii-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン又はその塩、1%~1.5%の流動促進剤、0.5%~5%の潤滑剤、1%~20%の充填剤及び/又は0.5%~5%の接着剤を含む組成物(ix-4)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~40%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤、5%~35%の充填剤及び/又は0.5%~5%の接着剤を含む組成物(ix-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%のアルギニン、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤、1%~40%の充填剤及び/又は0.5%~5%の接着剤を含む組成物(ix-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(x-2)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、5%~30%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(x-3)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%の流動促進剤及び0.5%~5%の潤滑剤を含む組成物(x-4)から選ばれる何れか1つである。
【0078】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%の微結晶性セルロース、約2%のポビドン及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(i-4)、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、少なくとも90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(i-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ii-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ii-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(ii-7)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は1%~20%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iii-6)、
を含む組成物(iii-7)、組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%又は50%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iii-8)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iii-9)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~10%又は1%~20%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iv-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~45%又は50%~85%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iv-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%又は40%~75%のβ-シクロデキストリン、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(iv-7)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~2%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~80%のカプリン酸ナトリウム、及び15%~25%のPMSFを含む組成物(v-4)、
組成物の総質量に対して、1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、65%~80%のカプリン酸ナトリウム、及び15%~30%のPMSFを含む組成物(v-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vi-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vi-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のカプリン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vi-7)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のロイシン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vii-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のロイシン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vii-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のロイシン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(vii-7)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のリジン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(viii-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、15%~40%のリジン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(viii-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のリジン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(viii-7)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ、0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、及び1%~20%のソルビトールを含む組成物(ix-7)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~40%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ、0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、及び5%~35%のソルビトールを含む組成物(ix-8)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ、0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、及び1%~40%のソルビトールを含む組成物(ix-9)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、5%~25%のアルギニン又はその塩、1%~1.5%のコロイダルシリカ、0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、1%~20%のソルビトール、及び0.5%~5%のポビドン又はヒドロキシプロピルセルロースを含む組成物(ix-10)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~40%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ、0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、5%~35%ソルビトール、及び0.5%~5%のポビドン又はヒドロキシプロピルセルロースを含む組成物(ix-11)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~75%のアルギニン、1%~1.5%のコロイダルシリカ、0.5%~5%のステアリン酸マグネシウム、1%~40%ソルビトール、及び0.5%~5%のポビドン又はヒドロキシプロピルセルロースを含む組成物(ix-12)、並びに、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~90%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、1%~30%のアルギニン又はその塩、1%~30%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(x-5)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、20%~50%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、15%~40%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(x-6)、
組成物の総質量に対して、1%~20%、例えば1%~5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、50%~70%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、10%~35%のアルギニン又はその塩、10%~35%のオクタン酸ナトリウム、1%~1.5%のコロイダルシリカ及び0.5%~5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(x-7)から選ばれる何れか1つである。
【0079】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、
組成物の総質量に対して、1%~2%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約75%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%の微結晶性セルロース、約2%のポビドン及び約0.5%又は約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(1)、
組成物の総質量に対して、3%~3.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、94%~95%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(2)、
組成物の総質量に対して、約8%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約80%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約9%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(3)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(4)、
組成物の総質量に対して、約1.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(5)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(6)、
組成物の総質量に対して、約5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(7)、
組成物の総質量に対して、約5.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、80%~85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(8)、
組成物の総質量に対して、約15%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、70%~75%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、8%~10%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(9)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のアルギニン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(10)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約60%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約35%のアルギニン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(11)、
組成物の総質量に対して、約2.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約45%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約50%のアルギニン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(12)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約75%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約18%のアルギニン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(13)、
組成物の総質量に対して、約2%~約5%又は5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約58%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約35%のアルギニン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(14)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のヒスチジン又はその塩、約1.5%のコロイダルシリカ、及び約1.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(15)、
組成物の総質量に対して、約3%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約85%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約10%のβ-シクロデキストリン、約0.5%のコロイダルシリカ、及び約2.5%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(16)、
組成物の総質量に対して、約1.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約80%のカプリン酸ナトリウム、及び約20%のPMSFを含む組成物(17)、
組成物の総質量に対して、約2.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約28%のアルギニン又はその塩、約20%のカプリン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(18)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約19%のアルギニン又はその塩、約28%のカプリン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(19)、
組成物の総質量に対して、約5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約58%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約23%のアルギニン又はその塩、約12%のカプリン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(20)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約19%のアルギニン又はその塩、約28%のロイシン、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(21)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約19%のアルギニン又はその塩、約28%のリジン又はその塩、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(22)、
組成物の総質量に対して、約2%~約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約28%のアルギニン又はその塩、約20%のソルビトール、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(23)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約45%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%のアルギニン又はその塩、約28%のソルビトール、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(24)、
組成物の総質量に対して、約4%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約20%のアルギニン又はその塩、約25%のソルビトール、約1.5%のポビドン又はヒドロキシプロピルセルロース、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(25)、並びに、
組成物の総質量に対して、約2.5%の図3の18#に示される化合物又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステル、約47%のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)オクタン酸塩、約28%のアルギニン又はその塩、約20%のオクタン酸ナトリウム、約1%のコロイダルシリカ、及び約2%のステアリン酸マグネシウムを含む組成物(26)から選ばれる何れか1つである。
【0080】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、経口投与される。
【0081】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、粉末、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又は凍結乾燥製剤である。
【0082】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、錠剤又はカプセル剤である。
【0083】
幾つかの実施形態において、カプセル剤は、即放性製剤又は腸溶性製剤である。
【0084】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、錠剤形態である。
【0085】
幾つかの実施形態において、錠剤の重量は、100mg~1000mgであり、例えば100mg~800mg、100mg~600mg、又は100mg~300mgである。幾つかの実施形態において、錠剤の重量は、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、500mg、550mg、又は600mgである。
【0086】
幾つかの実施形態において、本開示に記載の医薬組成物は、良好な溶出特性を有する。
【0087】
幾つかの実施形態において、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液を溶出媒体として、回転速度50rpmで溶出試験を行い、本開示の医薬組成物におけるGLP-1アゴニスト及び/又は吸収促進剤の15minでの溶出率%は、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%、又は≧99%である。
【0088】
幾つかの実施形態において、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液を溶出媒体として、回転速度50rpmで溶出試験を行い、本開示の医薬組成物におけるGLP-1アゴニスト及び/又は吸収促進剤の30minでの溶出率%は、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、≧98%、又は≧99%である。
【0089】
幾つかの実施形態において、本開示に記載の医薬組成物における活性成分は、吸収促進剤SNACの溶出と基本的に一致する。
【0090】
幾つかの実施形態において、本開示に記載の医薬組成物は、良好な体内曝露及び/又は経口生物学的利用能を有する。例えば、LY3298176よりも優れるか、又はそれと同等する体内曝露及び/又は経口生物学的利用能である。
【0091】
幾つかの実施形態において、本開示に記載の医薬組成物は、良好な安定性を有する。
【0092】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、40℃、RH75%の条件で2ヶ月保存され、医薬組成物における総不純物の含有量は10.0%以下、例えば、9.0%、8.0%、7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%以下である。
【0093】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、25℃、RH60%の条件で2ヶ月保存され、医薬組成物における総不純物の含有量は6.0%以下、例えば、5.5%、5.0%、4.5%、4.0%、3.5%、3.0%、2.5%、2.0%、1.5%、1.0%以下である。
【0094】
幾つかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、5℃±3℃の条件で1ヶ月保存され、医薬組成物における総不純物の含有量は6.0%以下、例えば、5.5%、5.0%、4.5%、4.0%、3.5%、3.0%、2.5%、2.0%、1.5%、1.0%以下である。
【0095】
本開示は、上記の何れか1つの医薬組成物を調製する方法であって、上記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルと上記吸収促進剤とを混合するステップを含む、方法を更に提供する。
【0096】
幾つかの実施形態において、上記方法は、打錠、造粒又はカプセル充填のステップを含む。
【0097】
幾つかの実施形態において、上記方法は、直接粉末圧縮、湿式造粒、乾式造粒又は腸溶性カプセルシェル充填のステップを含む。
【0098】
本開示は、インスリン非依存型糖尿病、インスリン依存型糖尿病、肥満症、非アルコール性脂肪肝疾患、肝脂肪変性、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、インスリン抵抗、インスリン抵抗に関連する脂質異常症、及び/又は糖尿病に関連する脂質異常症を治療するための薬物の調製における、上記の何れか1つの医薬組成物の使用を更に提供する。
【0099】
本開示により提供されるGLP-1類似体は、固相合成の方法により合成される。一例として、合成ベクターは、Rink-amide MBHA(西安藍暁科技)樹脂である。合成プロセスにおいて、使用されるアミノ酸誘導体のα-アミノ基は、Fmoc基(エフモック基)で保護される。例として、アミノ酸の側鎖は、官能基の異なりによって次から選ばれる保護基で保護され、即ち、システイン側鎖のメルカプト基、アスパラギン及びグルタミン側鎖のアミノ基、ヒスチジン側鎖のイミダゾリル基は、Trt(トリチル基)で保護され、アルギニン側鎖のグアニジン基は、Pbf(2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニル基)で保護され、トリプトファン側鎖のインドリル基、リジン側鎖のアミノ基は、Boc(tert-ブトキシカルボニル基)で保護され、アスパラギン酸及びグルタミン酸側鎖のカルボキシ基、トレオニン側鎖のヒドロキシ基、チロシン側鎖のフェノール基、セリン側鎖のヒドロキシ基は、t-Bu(tert-ブチル基)で保護される。例として、合成プロセスにおいて、まず、ポリペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシ基をアミド結合の形態で高分子の不溶性Rink-amide MBHA樹脂に縮合し、そして20%の4-メチルピペリジンを含むN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)溶液でα-アミノ基におけるFmoc保護基を除去し、更に過剰の場合に、当該固相ベクターは、ポリペプチド配列における次のアミノ酸誘導体と縮合してアミド結合を形成して、ペプチド鎖を延長する。「縮合→洗浄→脱保護→洗浄→次のアミノ酸縮合」の操作を繰り返すことで、合成されるポリペプチド鎖長が得られ、最後にトリフルオロ酢酸:水:トリイソプロピルシラン(例として、90:5:5、v:v:v)の混合溶液を樹脂と反応させてポリペプチドを固相ベクターから分解し、更に5倍体積の凍結メチルtert-ブチルエーテルで沈降させた後にGLP-1類似体の固体粗生成物を得る。ポリペプチド固体粗生成物を、0.1%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水の混合溶液で溶解した後、C-18逆相分取クロマトグラフィーカラムで精製分離してからGLP-1類似体の純品を得る。
【0100】
幾つかの実施形態によれば、本開示は、
-本開示によるGLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルと、
-抗肥満症剤、抗糖尿病剤、抗高血圧剤、脂質低下剤から選ばれる何れか1つ又は組み合わせの他の治療剤と、を含む、
医薬キット(kit-of-parts)を更に提供する。そのうち、上記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、上記他の治療剤とは別々の容器にある。幾つかの実施形態において、上記GLP-1類似体又はその薬用可能な塩、アミド若しくはエステルは、上記他の治療剤と別個に又は合わせて対象に投与される(例えば、同時又は順次に投与される)。
【図面の簡単な説明】
【0101】
図1】本開示に係る化合物による食餌誘発性の肥満マウスにおける体重変化率への影響を示す。
図2】本開示に係る化合物による食餌誘発性の肥満マウスにおける1日の摂食量への影響を示す。
図3】本開示の例示的な化合物の構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0102】
本開示が更に容易に理解されるように、以下、幾つかの技術・科学用語を具体的に定義する。本願で別途明確に定義しない限り、本願に使用される他の技術及び科学用語の全ては、当業者に通常理解されている意味を持っている。
【0103】
本開示のアミノ酸配列には、20種類のアミノ酸の標準な1文字又は3文字コードが含まれ、特に明記しない限り、本開示における全てのアミノ酸残基の好ましい立体配置はL-型である。なお、Aibはαアミノイソ酪酸、D-AlaはD-アラニン、Ornはオルニチン、Dapは2,3-ジアミノプロピオン酸、Dabは2,4-ジアミノ酪酸である。
【0104】
「アゴニスト」という用語は、GLP-1受容体又はGIP受容体に対して活性化作用を有する物質と定義される。
【0105】
「GLP-1/GIP二重アゴニスト」という用語は、GLP-1受容体及びGIP受容体を活性化できる物質又はリガンドを指す。
【0106】
「治療」という用語は、現在の症状又は疾患の進行又は重症度を阻害し、緩和し、停止させ、又は逆転させることを含む。
【0107】
「天然アミノ酸」という用語は、20種類の通常のアミノ酸を指し、即ち、アラニン(A)、システイン(C)、アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、フェニルアラニン(F)、グリシン(G)、ヒスチジン(H)、イソロイシン(I)、リジン(K)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、アスパラギン(N)、プロリン(P)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、セリン(S)、トレオニン(T)、バリン(V)、トリプトファン(W)及びチロシン(Y)である。
【0108】
「非天然アミノ酸」という用語は、非天然にコードされるアミノ酸、又は何れの生体の遺伝暗号にも発現されないアミノ酸を指す。例えば、非天然アミノ酸は、純粋に合成された化合物であってもよい。非天然アミノ酸の実例は、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタミン酸、O-ホスホセリン、アゼチジンカルボン酸、2-アミノアジピン酸、3-アミノアジピン酸、β-アラニン、アミノプロピオン酸、2-アミノ酪酸、4-アミノ酪酸、6-アミノカプロン酸、2-アミノヘプタン酸、2-アミノイソ酪酸、3-アミノイソ酪酸、2-アミノピメリン酸、tert-ブチルグリシン、2,4-ジアミノイソ酪酸(Dap)、デスモシン(desmosine)、2,2’-ジアミノピメリン酸、2,3-ジアミノプロピオン酸(Dab)、N-エチルグリシン、N-メチルグリシン、N-エチルアスパラギン、ピペコリン酸、ヒドロキシリジン、アロヒドロキシリジン(allo-hydroxylysine)、3-ヒドロキシプロリン、4-ヒドロキシプロリン、イソデスモシン(isodesmosine)、アロイソロイシン、N-メチルアラニン、N-メチルグリシン、N-メチルイソロイシン、N-メチルペンチルグリシン、N-メチルバリン、ナフチルアラニン(naphthalanine)、ノルバリン、ノルロイシン、オルニチン(Orn)、D-オルニチン、D-アルギニン、p-アミノフェニルアラニン、ペンチルグリシン、ピペコリン酸(pipecolic acid)及びチオプロリンを含むが、これらに限定されない。また、当該用語は、天然アミノ酸(又は非天然アミノ酸)のC末端カルボキシ基(又はN末端アミノ基及び/又はその側鎖官能基)で化学的に修飾されて得られた誘導体も含む。
【0109】
「アルキル基」という用語は、1個~20個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖基である飽和脂肪族炭化水素基を指し、例えば1個~8個の炭素原子を含むアルキル基、例えば1個~6個の炭素原子を含むアルキル基、例えば1個~3個の炭素原子を含むアルキル基である。非限定的な実例は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-ヘキシル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、1,1,2-トリメチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、2,3-ジメチルブチル基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、2,3-ジメチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、2,2-ジメチルペンチル基、3,3-ジメチルペンチル基、2-エチルペンチル基、3-エチルペンチル基、n-オクチル基、2,3-ジメチルヘキシル基、2,4-ジメチルヘキシル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,2-ジメチルヘキシル基、3,3-ジメチルヘキシル基、4,4-ジメチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、3-エチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、2-メチル-2-エチルペンチル基、2-メチル-3-エチルペンチル基、n-ノニル基、2-メチル-2-エチルヘキシル基、2-メチル-3-エチルヘキシル基、2,2-ジエチルペンチル基、n-デシル基、3,3-ジエチルヘキシル基、2,2-ジエチルヘキシル基、及びその種々の分岐鎖異性体などを含む。アルキル基は、例えば、1個~6個の炭素原子を含む低級アルキル基であってもよく、非限定的な実例は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-ヘキシル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、1,1,2-トリメチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、2,3-ジメチルブチル基などを含む。アルキル基は置換でも非置換でもよく、置換される場合に、置換基は任意の利用可能な(accessible)接続部位で置換されてもよく、上記置換基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、オキソ基、カルボキシ基又はカルボン酸エステル基から独立的に選ばれる1つ又は複数の基であってもよい。本開示の置換されたアルキル基は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ハロアルキル基、重水素化アルキル基、アルコキシ基で置換されたアルキル基又はヒドロキシ基で置換されたアルキル基であってもよい。
【0110】
本開示において、「XはA、B又はCから選ばれる」、「XはA、B及びCから選ばれる」、「XはA、B又はCである」、「XはA、B及びCである」などの様々な用語は、全て同じ意味を表し、即ち、XがA、B、Cの何れか1つ又は複数であってもよいことを表す。
【0111】
本開示に記載されるアミノ酸の「修飾」は、アミノ酸の置換、添加又は欠失を指し、20種類の天然アミノ酸の何れか1種又は複数種の置換又は添加を含む。
【0112】
「天然GLP-1」という用語は、ペプチドのグルカゴンファミリー又はエキセンジンファミリーの天然に存在する分子を指し、そのうち、ペプチドのグルカゴンファミリーは、プログルカゴン遺伝子でコードされるもので、且つ高い相同性の3種の小ペプチド、即ち、グルカゴン(1-29)、GLP-1(1-37)及びGLP-2(1-33)を含み、エキセンジンは、トカゲにおいて発現されるペプチドであり、且つGLP-1と類似しており、インスリンの分泌を促進するものである。幾つかの実施形態において、「天然GLP-1」という用語は、ヒトGLP-1(7-37)とヒトGLP-1(7-36)も指す。
【0113】
「GLP-1類似体」という用語は、天然GLP-1と比べ(特にヒトGLP-1(7-37)及びヒトGLP-1(7-36)と比べ)、25個以下、24個以下、23個以下、22個以下、21個以下、20個以下、19個以下、18個以下、17個以下、16個以下、15個以下、14個以下、13個以下、12個以下、11個以下、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下、6個以下、5個以下、4個以下、3個以下、2個以下、又は1個のアミノ酸修飾又は化学修飾を有するものを指し、上記アミノ酸修飾は、アミノ酸の置換、付加及び/又は欠失であってもよく、上記化学修飾は、アミド、炭水化物、アルキル基、アシル基、エステル、ポリエチレングリコール(PEG)基、シアリル基、グリコシル化基などから選ばれる化学修飾であってもよい。
【0114】
本開示に記載されるアミノ酸の「置換」は、1つのアミノ酸残基が別のもので置換されることを指す。
【0115】
「ポリエチレングリコール」又は「PEG」という用語は、エチレンオキシドと水の重縮合物の混合物を指し、直鎖又は分岐鎖形で存在し、一般式H(OCHCHOHで示され、そのうち、nは最小で9に等しい。更なる説明のない限り、この用語は、平均総分子量が5,000ダルトン~40,000ダルトンから選ばれるポリエチレングリコールの重合体を含む。
【0116】
「脂肪酸」という用語は、長鎖脂肪酸族尾(鎖)を持つカルボン酸を指し、飽和又は不飽和のものであってもよく、本開示において脂肪酸は、C4~C30の直鎖又は分岐鎖の脂肪族基を持つカルボン酸である。
【0117】
「ペプチド」という用語は、修飾されたアミノ末端とカルボキシ末端を有するペプチドの範囲をカバーする。例えば、アミド基で末端カルボン酸を置換したアミノ酸鎖も、天然アミノ酸と命名されたアミノ酸配列に含まれる。
【0118】
本開示に記載される水素原子は、何れもその同位体(プロチウム、ジュウテリウム、トリチウム)で置換されてもよく、本開示に係る本開示の化合物における何れかの水素原子も、何れも同位体原子で置換されてもよい。
【0119】
「任意選択的」又は「任意選択的に」という用語は、その次に説明される事象又は状況が生じてもよいが、生じなくてもよいことを意味し、当該表現には、当該事象又は状況が生じる場合と生じない場合が含まれる。例えば、「任意選択的にアルキル基で置換されるヘテロシクリル基」とは、アルキル基が存在してもよいが、存在しなくてもよいことを意味し、当該説明は、ヘテロシクリル基がアルキル基で置換される場合と、ヘテロシクリル基がアルキル基で置換されない場合とを含む。
【0120】
「置換される」という用語は、基の中の1つ又は複数の水素原子、好ましくは5個以下、より好ましくは1個~3個の水素原子が互いに独立的に置換基で置換されることを指す。置換基は、それらの化学的に可能な部位にしか位置せず、当業者はそれほど努力せずに(実験又は理論により)可能又は不可能な置換を決定することができる。例えば、遊離水素を有するアミノ基又はヒドロキシ基は不飽和(例えば、オレフィン)結合を有する炭素原子と結合する場合、不安定になる可能性がある。
【0121】
「アゴニスト活性」という用語は、本開示による化合物のヒトGIP受容体及びヒトGLP-1受容体への活性化能力を表す。幾つかの例において、「アゴニスト活性」は、相対活性の形で表現され、具体的には、本開示に係る化合物のGLP-1Rに対する活性化能力とGIP受容体に対する活性化能力の比率を指す。
【0122】
「薬用可能な塩」という用語は、本開示に係る化合物の塩を指し、このような塩は哺乳動物の体に使用される場合に安全性と有効性を有し、且つ所望の生物活性を有する。酸付加塩を形成する一般的に使用される酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸であり、塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩酸塩、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、オクタン酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、ヘキサン酸塩、エナント酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-二酸塩、ヘキシン-1,6-二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、マンデル酸塩などが含まれ、例えば、トリフルオロ酢酸塩などである。塩基性物質は、GLP-1類似体と塩を形成することもでき、これらの塩基性物質には、アンモニウム、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、及び炭酸塩、炭酸水素塩が含まれ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどである。
【0123】
セマグルチドは、デンマークのノボノルディスク社により開発された週1回のGLP-1受容体シングルアゴニストポリペプチド薬を指し、現在、既にアメリカ、日本及び欧州連合で承認を得て市販されている。
【0124】
LY3298176は、イーライリリー社により開発された週1回のGIP受容体/GLP-1受容体二重アゴニストポリペプチド薬を指し、現在、多数の国で第III相臨床試験中である。構造は以下の通りである。
【0125】
YAibEGTFTSDYSIAibLDKIAQAFVQWLIAGGPSSGAPPPS-NHであり、そのうち、下記の脂肪酸
【化9】
が20番目のKに修飾されている。
【0126】
「医薬組成物」は、1種又は複数種の本願に記載される化合物又はその生理学的/薬学的に許容される塩又はプロドラッグと、生理学的/薬学的に許容されるベクター及び賦形剤などの他の化学成分とを含む混合物を示す。医薬組成物は、生体への投与を促進し、活性成分の吸収に寄与して更に生物活性を発揮するためのものである。本願において、「医薬組成物」及び「製剤」は、入れ替えて使用されてもよい。
【0127】
本明細書で使用される「賦形剤」という用語は、活性治療成分以外の任意の成分を広く指す。賦形剤は、不活性物質、非活性物質及び/又は薬学的活性を有しない物質であってもよい。賦形剤は、ベクター、充填剤、接着剤、潤滑剤、流動促進剤、崩壊剤、流動制御剤、結晶化遅延剤、可溶化剤、安定剤、着色剤、香料、界面活性剤、乳化剤として様々な目的に使用でき、並びに/或いは、活性物質の投与及び/又は吸収の改善に使用される。当業者は、固体経口剤形の具体的な所望の特性に基づいて、従来の実験により、且つ過度の負担を掛けることなく、上記賦形剤の1種又は複数種を選択することができる。使用される各賦形剤の量は、当該技術分野における従来の範囲内で変化してもよい。経口剤形の調製に使用できる技術及び賦形剤は、Handbook of Pharmaceutical Excipients、6th edition、Rowe et al., Eds.,American Pharmaceuticals Association and the PharmaceuticalPress, Royal Pharmaceutical Society of Great Britainの出版部門による出版(2009)、及びRemington:the Science and Practice of Pharmacy、21th edition、Gennaro, Ed.,Lippincott Williams & Wilkins出版(2005)に記載されている。
【0128】
本願に使用される「約」又は「ほぼ」という用語は、数値が当業者により測定される具体値の許容可能な誤差範囲にあることを指し、上記数値部分は、如何に計測又は測定するか(即ち、計測システムの限度)によって決められる。例えば、この分野での各回の実行において「約」は、1以内又は1を超えた標準差を意味してもよい。或いは、「約」又は「基本的に含む」は、多くとも±20%の範囲を意味してもよく、例えば、約5.5のpHは、pH5.5±1.1を意味する。更に、特に生物学的システム又は過程について、当該用語は、多くとも1桁又は数値の多くとも5倍を意味してもよい。特に説明のない限り、具体値が本願及び特許請求の範囲に現れる場合、「約」又は「基本的に含む」の意味は、当該具体値の許容可能な誤差範囲内にあると仮定すべきである。
【0129】
本開示に記載される医薬組成物は、安定的な効果を達成することができ、即ち、そのうちのGLP-1類似体が貯蔵後に基本的にその物理的安定性及び/又は化学的安定性及び/又は生物学的活性を保持しており、例えば、医薬組成物は貯蔵後に基本的にその物理的・化学的安定性及びその生物学的活性を保持している。貯蔵期間は、一般的に医薬組成物の所定の保存期間に基づいて選択される。現在、タンパク質の安定性を測定する分析技術が複数種あり、所定の温度で、所定の期間貯蔵した後の安定性を測定することができる。
【0130】
安定した薬物製剤は、冷蔵温度(2℃~8℃)で少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも1年間、最大2年間も保存した場合に、顕著な変化が認められない製剤である。また、安定した薬物製剤は、25℃で1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、又は40℃で1ヶ月を含む期間保存した後、所望の特徴を示している製剤を含む。安定した典型的な許容される基準は、SEC-HPLCによって測定され、通常、約10%を超えず、例えば、約5%を超えないGLP-1類似体モノマーが分解されることである。通常、約10%を超えず、例えば、約5%を超えない切断が見られ、通常、約10%を超えず、例えば、約5%を超えない凝集が形成される。
【0131】
色及び/又は透明度を目視で検査したところ、又はUV光散乱、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)及び動的光散乱(DLS)により測定したところ、GLP-1類似体が顕著な凝集の増加、沈殿及び/又は変性を示さない場合、上記GLP-1類似体は、薬物製剤において「その物理的安定性を保持している」とする。タンパク質の配座の変化は、蛍光分光法(タンパク質の三次構造を確定するもの)により、及びFTIR分光法(タンパク質の二次構造を確定するもの)により評価されてもよい。
【0132】
GLP-1類似体が顕著な化学的変化を示さない場合、上記GLP-1類似体は、薬物製剤において「その化学的安定性を保持している」とする。化学的安定性は、化学的に形態が変化されたタンパク質を検出・定量することにより、評価することができる。タンパク質の化学構造を常に変化させる分解プロセスは、加水分解又は切断(サイズ排除クロマトグラフィー及びSDS-PAGEなどの方法により評価される)、酸化(質量分析法又はMALDI/TOF/MSと組み合わせるペプチドマッピングなどの方法により評価される)、脱アミド化(イオン交換クロマトグラフィー、キャピラリー等電点電気泳動、ペプチドマッピング、イソアスパラギン酸の測定などの方法により評価される)及び異性化(イソアスパラギン酸の含有量の測定、ペプチドマッピングなどにより評価される)を含む。
【0133】
所定の期間におけるGLP-1類似体の生物活性が薬物製剤の調製時に示された生物活性の所定範囲にある場合、上記GLP-1類似体は、薬物製剤において「その生物活性を保持している」とする。GLP-1類似体の生物活性は、例えば、抗原結合測定によって決定することができる。
【0134】
本開示に使用されるアミノ酸の3文字コードと1文字コードは、J.biol.chem,243,p3558(1968)に記載された通りである。
実施例
【0135】
本開示をより詳細に説明するために、本明細書は、以下の発明を実施するための形態を提供するが、本開示の形態は、これらに限定されない。本開示の実施例において具体的な条件が明記されていない実験方法は、一般的に従来の条件に従い、又は原料や商品のメーカーにより勧められた条件に従う。具体的な供給源が明示されていない試薬は、市販される通常の試薬である。
【0136】
【表3-1】
【表3-2】
【表4】
実施例1.化合物18#の化学合成
【0137】
1、ポリペプチド骨格の合成
Rink-amide MBHA樹脂(置換度:0.48mmole/g、0.1mmol)を秤量してポリプロピレンポリペプチド合成固相反応管に入れ、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF、10mL)を加えて窒素ブロー(nitrogen-blowing)下で樹脂を10分間膨潤し、真空でDMFを抜き、DMF(10mL)を加えて樹脂を洗浄し、樹脂の洗浄を2回繰り返した後、Prelude-Xポリペプチド全自動合成装置でFmoc/tBu戦略によりポリペプチド固相の合成を行い、そのうち、HCTUと4-メチルモルホリンで活性化されたアミノ酸残基10当量(HCTU、4-メチルモルホリン、アミノ酸残基のモル比が1:2:1)を使用し、DMFにおいて室温で、25分間反応させてアミド結合の縮合を行うことで、カップリングを実現した。20%の4-メチルピペリジンを含むDMF溶液を使用し、室温で2回(毎回10分間)反応させてN末端Fmoc保護基の脱保護を行った。ポリペプチド骨格の合成中に、N末端アミノ酸残基はBoc-L-Tyr(tBu)-OHを選択して構築し、且つ二次縮合を行い、これは、粗生成物であるペプチドの品質の改善に必要なことである。
【0138】
2、樹脂ペプチド保護基Mttの選択的な脱保護及び側鎖脂肪酸の修飾
上記ポリペプチド骨格(又は、樹脂ペプチドともいう)の延長が完了した後、30%のヘキサフルオロイソプロパノールを含むジクロロメタン混合溶液(10mL)を加え、室温で45分間振とうして反応させた後、混合溶液を抜き、更に30%のヘキサフルオロイソプロパノールを含むジクロロメタンの混合溶液(10mL)を加え、室温で45分間振とうして反応させた後、混合溶液を抜いた。反応終了後、DMFで樹脂を6回洗浄した。Prelude-X全自動ポリペプチド合成装置で14番目のリジン側鎖を延長し、付加的なカップリング/脱保護循環は、アミノ酸構成要素であるFmoc-NH-PEG-COOHとFmoc-L-Glu-OtBuに関わっている。全てのカップリングに、HCTUと4-メチルモルホリンで活性化されたアミノ酸残基(HCTU、4-メチルモルホリン、アミノ酸残基のモル比が1:2:1)10当量を使用し、DMFにおいて室温で、25分間反応させてカップリングを行った。20%の4-メチルピペリジンを含むDMF溶液を使用し、室温で毎回10分間、2回反応させてN末端Fmoc保護基の脱保護を行った。最後に得られた樹脂をDCMとDMFでそれぞれ3回洗浄した後、10当量のHOOC-(CH18-COOtBu、10当量のHCTU及び20当量のジイソプロピルエチルアミン(DIEA)を含むDMF混合液(8mL)を加え、室温で4時間反応させ、側鎖の脂肪酸の修飾を完了させた。
【0139】
3、生成物の分解
前のステップで得られた樹脂ペプチドを順にDMFとDCMで3回洗浄してから真空で乾燥し、その後、調製した直後の分解液(トリフルオロ酢酸:トリイソプロピルシラン:水=90:5:5、体積比)を加えて室温で3時間~4時間振とうして反応させた。反応終了後にろ過し、トリフルオロ酢酸で樹脂を2回洗浄し、ろ液を合併した後に大量の凍結メチルtert-ブチルエーテルを加えて固体を析出させ、遠心分離した後に上清液を除去して化合物18#のポリペプチド粗生成物を得た。
【0140】
4、逆相液体クロマトグラフィーによる精製
化合物18#のポリペプチド粗生成物を0.1%のトリフルオロ酢酸、20%のアセトニトリル、20%の酢酸/水を含む混合溶剤に溶解し、0.22μmのフィルムでろ過し、WATERS Prep150 LC逆相高速液体クロマトグラフィーシステムにより分離し、緩衝液をA(0.1%のトリフルオロ酢酸、10%のアセトニトリル、水溶液)とB(0.1%のトリフルオロ酢酸、90%のアセトニトリル、水溶液)とした。そのうち、クロマトグラフィーカラムは、X-SELECT OBD C-18逆相クロマトグラフィーカラムであり、精製中にクロマトグラフの検出波長は220nmに設定され、流速は15mL/minとされた。生成物に関連する留出物を収集して凍結乾燥すると、化合物1#のポリペプチド純品を得て、収率が18%であった。ポリペプチド純品は、分析用高速液体クロマトグラフィー及び超高速液体クロマトグラフィー/質量分析によって化合物の純度を確定し、そのうち、純度が92.81%であった。化合物18#の分子構造:
H-YAibEGTFTSDYSIYK(OEG-OEG-γGlu-C20-OH)EKIAAQEFVNWLLAGGPSSGAPPPS-NH、構造式は図3の18#構造に示されている。
実施例2.他の化合物の化学合成
【0141】
実施例1の実験計画により表3の化合物を合成した:
【表5-1】
【表5-2】
分析用高速液体クロマトグラフィー及び超高速液体クロマトグラフィー/質量分析によって化合物の純度を確定し、一部の化合物の純度は下記の表4に示されている:
【表6】
生物学的試験と評価
以下、試験例と合わせて本開示を更に説明するが、これらの実施例は本開示の範囲を限定するためのものではない。
実施例3.本開示に係る化合物のグルカゴン様ペプチド-1受容体(GLP-1R)に対するアゴニスト活性の評価
【0142】
1、実験の目的:
当該試験例は、本開示に係る化合物のグルカゴン様ペプチド-1受容体(GLP-1R)に対するアゴニスト活性を測定することを目的とする。
【0143】
2、実験の方法:
液体窒素容器から冷凍保存されたCHO-K1/GLP-1R/CRE-luc安定形質転換細胞株(この分野における一般的な方法で調製して得ることができる)を取り出し、37℃の水浴釜に入れて急速に溶融させ、DMEM/F12培地で再懸濁し、遠心分離した後に細胞を1回洗浄し、実験緩衝液である0.1%のカゼインを含むDMEM/F12培地で再懸濁し、実験緩衝液により細胞密度を調整し、2500個の細胞/5μL/ウェルの密度で384ウェルプレート(Sigma Cat# CLS4514)に播種し、そして各ウェルに、緩衝液で調製されたIBMXの最終濃度が0.5mMのIBMX作動液(Sigma Cat# I7018)2.5μL、及び勾配希釈されたポリペプチド試料2.5μLを加え、1000rpmで1分間遠心分離し、30秒間振とうして均一に混合し、室温で静置して30分間インキュベートした。Cisbio cAMP-Gs Dynamic kit(Cisbio Cat# 62AM4PEC)により検出し、cAMP-d2とAnti-cAMP-Eu3+-CryptateをそれぞれcAMP Lysis & Detection Bufferで20倍希釈して均一に混合した。各ウェルに希釈されたcAMP-d2溶液5μLを加えてから、希釈されたAnti-cAMP-Eu3+-Cryptate溶液5μLを更に加え、30秒間振とうして均一に混合し、室温で遮光して1時間インキュベートした。
【0144】
3、実験データの処理方法:
マイクロプレートリーダーBiotek Synergy H1によりHTRFの信号を読み取り、励起波長が320nm、発光波長が620nmと665nmであった。信号比(665nm/620nm×10,000)を算出し、そしてGraphPad Prism 6にて信号比と試料濃度を4変数方程式で非線形フィッティングし、EC50値を得て、具体的なデータは下記の表5に示されている。
実施例4.本開示に係る化合物のグルコース依存型インスリン分泌促進ペプチド受容体(GIPR)におけるアゴニスト活性の評価
【0145】
1、実験の目的:
化合物のグルコース依存型インスリン分泌促進ペプチド受容体(GIPR)におけるアゴニスト活性を試験した。
【0146】
2、実験の方法:
野生型CHO-K1細胞を収集し、細胞懸濁液を適当な密度に調整し、1ウェル当たり2mLで6ウェルプレートに播種し、37℃、5%のCOインキュベーターに入れて壁に一晩付着し、トランスフェクション混合物(hGIP受容体プラスミド、Fugene HD(Promega Cat# E2311)、OptiMEM(Gibco Cat# 31985070)を均一に混合して室温で15分間静置し、100μLの体積で対応する細胞ウェルに加え、24時間トランスフェクションしてCHO-K1細胞表面にhGIP受容体を過剰発現させた。一過性トランスフェクションが終了した後、6ウェルプレートにおける細胞を収集し、実験緩衝液である0.1%のカゼイン(Sigma Cat# C3400)を含むDMEM/F12培地(Gibco Cat# 11330032)で1回洗浄し、実験緩衝液により細胞密度を調整し、5000個の細胞/5μL/ウェルの密度で384ウェルプレート(Sigma Cat# CLS4514)に播種してから、各ウェルに、緩衝液で調製されたIBMXの最終濃度が0.5mMのIBMX作動液(Sigma Cat# I7018)2.5μL、及び勾配希釈されたポリペプチド試料2.5μLを加え、1000rpmで1分間遠心分離し、30秒間振とうして均一に混合し、室温で静置して30分間インキュベートした。Cisbio cAMP-Gs Dynamic kit(Cisbio Cat# 62 AM4PEC)により検出し、cAMP-d2とAnti-cAMP-Eu3+-CryptateをそれぞれcAMP Lysis & Detection Bufferで20倍希釈して均一に混合した。各ウェルに希釈されたcAMP-d2溶液5μLを加えてから、希釈されたAnti-cAMP-Eu3+-Cryptate溶液5μLを更に加え、30秒間振とうして均一に混合し、室温で遮光して1時間インキュベートした。
【0147】
3、実験データの処理方法:
マイクロプレートリーダーBiotek Synergy H1によりHTRFの信号を読み取り、励起波長が320nm、発光波長が620nmと665nmであった。信号比(665nm/620nm×10,000)を算出し、そしてGraphPad Prism 6にて信号比と試料濃度を4変数方程式で非線形フィッティングし、EC50値を得て、具体的な数値は下記の表5及び表6に示されている。
【0148】
【表7】
【表8】
【0149】
4、実験の結論:
ポリペプチド骨格に対する設計及び後続きの脂肪酸の部位特異的修飾により、この分野における多くのGLP-1/GIPR二重アゴニストポリペプチドと比べて、本開示に係る化合物は、より強いGLP-1/GIPRアゴニスト活性を有するので、代謝系疾患のより良い治療の可能性を持っている。更に、LY3298176は、GIPRに対する優先的な活性を示しているとは異なり、本開示に係る化合物12#~18#は、GLP-1Rに対する優先的な活性を示している。
実施例5.一部の本開示に係る化合物の安定性試験
【0150】
ポリペプチド系薬剤は、血漿中のポリペプチド加水分解酵素及びタンパク質分解酵素に感受性がある可能性が大きいため、血漿中の安定性は治療用ポリペプチド系薬剤に対して重要である。血漿における不安定なポリペプチドは、その半減期と治療効果が影響を受ける。
【0151】
1、実験の目的:
本実験は、一部の本開示に係る化合物のヒト血漿における安定性を試験することを目的とする。
【0152】
2、実験の方法:
濃度が20、50、100、200、500、1000、2000、5000、10000 ng/mLの試料5μLをヒト血漿45μLに加え、LC-MSの方法でその中の化合物の含有量を検出して基準曲線を作成した。濃度が1mg/mLのポリペプチド溶液5μLをヒト血漿45μLに加えた。それぞれの被験化合物のために5つの試料を用意し、そしてそれぞれ0分間、30分間、60分間、120分間と240分間後に1つの試料を取り出してLC-MSの方法でその中に残った化合物の含有量を検出し、0分間を基準(100%)として、他の時点での試料に残った化合物の相対含有量を算出した。LC-MSによる化合物の検出方法は、5%のアセトニトリル溶液を溶液Aとして調製し、95%のアセトニトリル溶液を溶液Bとして調製し、0.6mL/minの流速で、下記の表9に示される時間と溶液の配合比で溶液勾配を形成し、15μLの試料を注入し、Raptor Biphenyl 2.7ミクロン検出カラムにより化合物の含有量を検出し、表7を参照する。
【0153】
【表9】
【0154】
3、実験の結果:
一部の本開示に係る化合物の血漿における安定性データは、下記の表8に示されている。
【0155】
【表10】
実験の結論:
研究によると、本開示に係る化合物7#は、化合物LY3298176と比べて4時間という時点でヒト血漿において類似する安定性を有する(相対含有量>90%)ことが明らかになった。
実施例6.一部の本開示に係る化合物のマウス体内での薬物動態学特性
【0156】
血漿安定性は、ポリペプチド薬剤の薬物動態学に影響を及ぼす要因の一つである。ポリペプチド薬剤の体内での薬物動態学は更に、その体内での吸収とクリアランスなどの要因から影響を受ける。
【0157】
1、実験の目的:
本実験は、Balb/cマウスを試験動物として、本開示に係る化合物の単回静脈内注射投与のマウス体内(血漿)での薬物動態学的挙動を研究することを目的とする。
【0158】
2、実験の方法:
体重が18g~30gで週齢が7週~9週の雄のBalb/cマウスを、上海傑思捷実験動物有限公司(Shanghai Jiesijie Laboratory Animal Co.,Ltd.)から購入した。20mMのクエン酸を含む緩衝液(pH=7.0)で化合物7#を調製した後、30nmol/kg体重という用量で尾静脈から化合物7#をマウス体内に注射し、0時間、0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間及び32時間という時点で0.2mL採血した。4℃の温度で、採取されたマウス血を6000rpmの速度で6分間遠心分離して血漿を分離した。実施例3.3の実験方法によりマウス血漿中の化合物7#の含有量を検出した。
【0159】
3、実験の結果:
上記の実験方法によると、具体的なデータは下記の表9に示されている:
【表11】
【0160】
4、実験の結論:
研究によると、本開示に係る化合物7#は、マウス体内に静脈内注射投与された後、良好な薬物動態学特性を持つことが明らかになり、それは疾患の治療において優位性を持つことが示され、例えば、人体への週1回の皮下注射投与をサポートすることができる。
実施例7.一部の本開示に係る化合物のマウス体内での薬物動態学特性
【0161】
1、実験の目的:
本実験は、Balb/cマウスを試験動物として、本開示に係る化合物の単回皮下注射投与のマウス体内(血漿)での薬物動態学的挙動を研究することを目的とする。
【0162】
2、実験の方法:
体重が18g~30gで週齢が7週~9週の雄のBalb/cマウスを、上海傑思捷実験動物有限公司から購入した。20mMのクエン酸を含む緩衝液(pH=7.0)で化合物7#を調製した後、30nmol/kg体重という用量で左側腹部皮下から化合物7#をマウス体内に注射し、0時間、0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間及び32時間という時点で0.2mL採血した。4℃の温度で、採取されたマウス血を6000rpmの速度で6分間遠心分離して血漿を分離した。実施例5.2の実験方法によりマウス血漿中の化合物7#の含有量を検出した。
【0163】
3、実験の結果:
上記の実験方法によると、具体的なデータは下記の表10に示されている:
【表12】
【0164】
4、実験の結論:
研究によると、本開示に係る化合物は、マウス体内に皮下注射投与された後、良好な薬物動態学特性を持つことが明らかになり、それは疾患の治療において優位性を持つことが示され、例えば、人体への週1回の皮下注射投与をサポートすることができる。
実施例8.一部の本開示に係る化合物の体内薬効
【0165】
1、実験の目的:
一部の本開示に係る化合物及び化合物LY3298176の単回皮下投与による正常なマウス血糖への調節作用を試験する。
【0166】
2、実験の方法:
週齢が10週~12週の雄のC57BL/6マウスを、上海傑思捷実験動物有限公司から購入した。C57BL/6マウスに皮下注射により化合物7#又は化合物LY3298176(用量:10nmol/kg体重)及び対照緩衝液を投与した後、断食させるが、断水させず、18時間後に腹腔を介して濃度が0.2g/mLのグルコース溶液を注射した。実験設計によって、0分間、15分間、30分間、60分間、120分間という時点でマウスの尾部から採血し、血糖値を測定した。具体的な方法は、物理的方法でマウスを固定し、しっぽを露出させて尾部を少し切り離し、しっぽを押して出血させ、1滴目の血を捨てた後にロシュアクティブ血糖測定器で血糖を検出した。各時点の結果により血糖曲線下面積(AUC)を算出した。
【0167】
3、実験の結果:
上記の実験方法によると、具体的なデータは下記の表11に示されている:
【表13】
【0168】
4、実験の結論:
本実験において、10nmol/kg体重の用量で、本開示に係る化合物7#は正常なマウスで顕著な血糖降下作用を示し、化合物7#群の血糖曲線下面積がプラセボ(即ち、ブランク溶媒)と比べて60%以上低減された。
実施例9.一部の本開示に係る化合物の体重低減効果
【0169】
1、実験の目的:
番号付き化合物の皮下投与による食餌誘発性肥満マウスの体重への調節作用を試験する。
【0170】
2、実験の方法:
高脂肪食物で誘発された肥満な雄のC57BL/6マウス(体重が35g~55g、週齢が10週~12週で、上海傑思捷実験動物有限公司から購入された)である。食餌誘発性肥満C57BL/6マウスに皮下注射で化合物LY3298176(10nmol/kg体重)、7#(10nmol/kg体重)、18#(3つの用量で、それぞれ3nmol/kg、10nmol/kg、100nmol/kg体重であり、3日間ごとに1回投与した)を投与した。実験設計により、0日目、3日目、6日目のように27日目まで類推し、そしてそれぞれのマウスの体重を秤量して記録し、各群のマウスの体重の平均値を算出し、初日の体重を基準として体重変化曲線を描いた。終了後にマウスの各部位の脂肪及び他の臓器を取り出して体重を秤量し、それぞれのマウスの各部位の脂肪臓/脳比を算出し、各群のマウスの異なる部位の脂肪の臓器/脳の変化を比較するにより薬剤の脂肪への作用を確定した。
【0171】
3、実験の結果:
上記の実験方法によると、具体的なデータは下記の表12~表14及び図1に示されている:
【表14】
【0172】
4、実験の結論:
本実験において、3nmol/kg、10nmol/kg及び100nmol/kgの用量で、本開示に係る化合物7#と18#は、高脂肪食物で誘発された肥満マウスに対する顕著な体重低減作用を示し、且つ顕著な用量関連性を示している。化合物18#は、10nmol/kg用量被験群の体重が27日目に20.0%以上低減されたのに対して、対照化合物LY3298176は、同等用量条件下で被験群の体重が約13.4%低減された。また、化合物18#の異なる用量被験群の各部位の脂肪含有量(肩甲骨脂肪を除く)は、何れもプラセボ(即ち、ブランク溶媒)群に対して顕著に減少されている。
【表15】
【表16】
【表17】
実施例10.本開示に係る化合物によるマウスの摂食量への影響
【0173】
試験中に各群のマウスの摂食量を毎日測定し、結果は表1及び図2に示されている。
【0174】
モデル対照群DIO(diet-induced obsisity)マウスは、全試験中に1日の平均摂食量が2.5gであり、異なる用量の化合物18#又はLY3298176が皮下注射された後、各群のマウスの摂食量は何れも異なる程度の低下がある。
【0175】
投与後1日目に、各投与群のマウスの摂食量は明らかに低くなり、3nmol/kg、10nmol/kg、100nmol/kgの化合物18#群のマウスの摂食量はそれぞれ0.6g、0.3g及び0.2gであり、モデル対照群(2.5g)と比べて差が顕著で、且つ比較的良い用量反応関係を示している。
【0176】
モデル対照群のマウスは、投与後5日間での累積摂食量が12.8gであるのに対し、3nmol/kg、10nmol/kg、100nmol/kg用量の化合物18#群のマウスは、投与後5日間での累積摂食量が7.2g、3.9g、1.8gであり、モデル対照群よりも明らかに低く、且つ比較的良い用量反応関係を示している。
【0177】
各投与群の1日の摂食量は、投与後1日目になるたびに低減され始め、2、3日目から回復された。1日の摂食量は、投与中に全体的に上昇回復傾向がある。投与後の28日に、化合物18#の3つの用量群の累積摂食量は、それぞれ58.2g、46.8g及び36.7gであり、モデル対照群(70.8g)よりも明らかに低く、且つ良好な用量依存性を示している。従って、化合物18#は、DIOマウスの摂食量を明らかに低減することができる。
【表18】
【表19】
実施例11.一部の本開示に係る化合物によるdb/dbマウスの糖代謝レベルへの改善効果
【0178】
1、実験の目的:
番号付き化合物の皮下投与によるdb/dbマウスの糖代謝レベルへの改善効果を試験する。
【0179】
2、実験の方法:
C57BL/KsJ-db/dbマウスに対して皮下注射によりブランク溶媒(20mMのクエン酸ナトリウム+0.05% Tween-80、pH7.5)、化合物LY3298176(100nmol/kg体重)と18#(3つの用量で、それぞれ10nmol/kg、30nmol/kg、100nmol/kg体重である)を投与し、投与時間はそれぞれ0日目、3日目、7日目、10日目、14日目、17日目、21日目、24日目及び27日目であった。各投与群は、10匹のdb/dbマウスを含んだ。実験設計により、0日目、7日目、14日目、21日目及び28日目に針で尾静脈血を採取して血糖測定器と血糖試験紙により空腹時血糖レベルを検出し、各採血時点で採血する前に6時間断食させた。3日目、10日目、17日目、24日目及び27日目に針で尾静脈血を採取して血糖測定器によりランダム血糖レベルを検出した。最後、28日目に実験が終了した後、全ての投与群の動物を2%~5%のイソフルレンの吸入で麻酔し、眼窩から100μLのEDTA-K2抗凝固全血を採取し、糖化ヘモグロビンの測定に用いた。
【0180】
3、実験の結果:
上記の実験方法によると、具体的なデータは下記の表16~表18に示されている。
【0181】
【表20】
【表21】
【表22】
【0182】
4、実験の結論:
本実験において、10nmol/kg、30nmol/kg及び100nmol/kgの用量で、本開示に係る化合物18#は、db/dbマウスの糖代謝レベルに対して優れた改善効果を示し、且つ顕著な用量関連性を示している。化合物18#は、100nmol/kg用量被験群の糖化ヘモグロビンレベルが実験終了時に3.78%であったのに対して、対照化合物LY3298176は、同等用量条件下で被験群の糖化ヘモグロビンレベルが4.58%であり、化合物18#は、db/dbマウス糖代謝レベルを改善する薬効が同等用量条件下で対照化合物LY3298176よりも顕著に優れている。
【0183】
以下の実施例で使用したGLP-1類似体又はAPIは、何れも化合物18#であった。
実施例12.医薬組成物の調製及び試験
【0184】
本開示に係る医薬組成物は、処方量のAPI(図3に示す化合物18#)と他の成分とを均一に混合し、一緒に乾式造粒を経た後、打錠して錠剤にするプロセスに従って、乾式造粒を用いて調製された。
【0185】
溶出試験:溶出率測定法に従って、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液500mLを溶出媒体とし、回転速度50rpm、方法に従って操作し、5min、10min、15min、30min及び45min経時して溶液5mLを量ると共に、液体5mLを補充し、溶出液は何れも10μmのポリエチレンフィルターでろ過した後、更にメバガイトPVDF 0.22μmのろ過膜でろ過し、ろ液を液相バイアルに入れ、HPLCにより異なる時点での各錠剤のAPI及びSANCの溶出量を検出した。
【0186】
12.1処方量のSNAC、API、微結晶性セルロース、ポビドン及びステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、更にステアリン酸マグネシウムを外部添加し、均一に混合した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表19に示されている。
【0187】
【表23-1】
【表23-2】
【0188】
処方中「/」は未添加を示す。
【0189】
12.2処方量のSNAC、API、オクタン酸ナトリウム、コロイダルシリカ(内部添加)及びステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、コロイダルシリカ及びステアリン酸マグネシウムを外部添加し、均一に混合した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表20に示されている。
【表24】
12.3処方量のSNAC、API、アミノ酸類、コロイダルシリカ(内部添加)及びステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、ステアリン酸マグネシウムを外部添加した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表21に示されている。
【0190】
【表25】
【0191】
処方中「/」は未添加を示す。
【0192】
12.4処方量のSNAC、API、β-シクロデキストリン、コロイダルシリカ(内部添加)及びステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、ステアリン酸マグネシウムを外部添加した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表22に示されている。
【0193】
【表26】
【0194】
12.5処方6、処方11及び処方12で調製した素錠を、ヒドロキシプロピルメチルセルロース膜形成材料のコーティング粉でコーティングした後、加速試験(40℃、RH75%)、長期試験(25℃、RH60%)及び冷藏試験(5℃)の条件で放置し、錠剤の安定性を調べたところ、結果は表23に示されている。
【0195】
【表27】
【0196】
12.6処方量のAPI、カプリン酸ナトリウム及びPMSFプロテアーゼ阻害剤を均一に混合した後、対応するカプセルシェルに充填した。カプセルをデカンバスケットに入れ、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表24に示されている。
【0197】
【表28】
【0198】
12.7処方量のSNAC、API、アミノ酸類、カプリン酸ナトリウム又はオクタン酸ナトリウム、コロイダルシリカ(内部添加)、ステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、ステアリン酸マグネシウムを外部添加した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表25に示されている。
【0199】
【表29】
【0200】
処方中「/」は未添加を示す。
【0201】
12.8処方量のSNAC、API、アミノ酸類、ソルビトール、コロイダルシリカ(内部添加)、ステアリン酸マグネシウム(内部添加)、及び/又は接着剤(ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース)を均一に混合した後、乾式造粒し、ステアリン酸マグネシウムを外部添加した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表26に示されている。
【0202】
【表30-1】
【表30-2】
【0203】
処方中「/」は未添加を示す。
【0204】
12.9処方量のSNAC、API、アミノ酸類、コロイダルシリカ(内部添加)及びステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、ステアリン酸マグネシウムを外部添加した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方は表27に示され、処方表及び溶出率の結果は表28に示されている。
【0205】
【表31】
【表32-1】
【表32-2】
【0206】
12.10処方量のSNAC、API、アミノ酸類、コロイダルシリカ(内部添加)及びステアリン酸マグネシウム(内部添加)を均一に混合した後、乾式造粒し、ステアリン酸マグネシウムを外部添加した後、打錠した。錠剤を、0.1%のTween80を含むpH6.8のリン酸塩緩衝液において溶出試験に供したところ、具体的な処方表及び溶出率の結果は表29に示されている。
【0207】
【表33】
【0208】
処方中「/」は未添加を示す。
【0209】
明らかに理解されるように、図面と実例によって上記発明を詳しく説明したが、説明と実例は、本開示の範囲を制限するものと解釈すべきではない。本明細書に引用された全ての特許と科学文献の開示内容は、引用により完全且つ明らかに組み込まれている。
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図3-3】
【配列表】
2024543196000001.xml
【国際調査報告】