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特表2024-543202チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、チップレイアウトのスクリーニング方法、装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、チップレイアウトのスクリーニング方法、装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/70 20170101AFI20241112BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241112BHJP
【FI】
G06T7/70 A
G06T7/00 350C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532532
(86)(22)【出願日】2023-05-31
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2023097408
(87)【国際公開番号】W WO2024066429
(87)【国際公開日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】202211176018.8
(32)【優先日】2022-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 星宇
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 少▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲勝▼誉
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096BA08
5L096DA01
5L096FA67
5L096FA69
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練、チップレイアウトのスクリーニング方法、及び装置であって、集積回路の技術分野に属する。方法は、サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得するステップ(201)と、サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得るステップ(202)と、初期エンコーダを使用してサンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出するステップ(203)と、サンプルレイアウト特徴、及び参照レイアウト特徴に基づいて、初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップ(204)と、を含む。上記方法、及び装置を採用することで、幾何学的変換前後のチップレイアウトに対して、チップレイアウトエンコーダは、近いレイアウト特徴を出力することができ、従って、チップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出し、その後でレイアウト特徴に基づいてチップレイアウトをクラスタリングするときにクラスタリング結果の精度を向上させる点において有利である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器により実行される、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法であって、前記方法は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得するステップと、
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得るステップと、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出するステップと、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップと、を含む、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法。
【請求項2】
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得るステップと、
前記サンプルチップレイアウト、及び前記反転後のチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記反転後のチップレイアウト、及び前記回転後のチップレイアウトを含む、ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記反転後のチップレイアウトを含む、ステップ、
又は、前記サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記回転後のチップレイアウトを含む、ステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得るステップと、
前記サンプルチップレイアウト、及び前記回転後のチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記回転後のチップレイアウト、及び前記反転後のチップレイアウトを含む、ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴を抽出する前記ステップは、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得るステップであって、前記サンプルレイアウト特徴は、最後のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴である、ステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得る前記ステップは、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトに対して1回目のダウンサンプリング処理を行い、1番目のダウンサンプリング特徴を得るステップと、
いずれか1回のダウンサンプリング処理で得られたいずれか1つのダウンサンプリング特徴に対し、前記初期エンコーダを使用して前記いずれか1つのダウンサンプリング特徴に対して次の回のダウンサンプリング処理を行い、前記次の回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得るステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記サンプルレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定するステップをさらに含み、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウト、前記再構成チップレイアウト、前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記サンプルレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定する前記ステップは、
前記サンプルレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各回のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴を得るステップであって、前記再構成チップレイアウトは、最後のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴に基づいて得られたチップレイアウトである、ステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記サンプルレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各回のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴を得る前記ステップは、
前記サンプルレイアウト特徴に対して1回目のアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得るステップであって、前記サンプルレイアウト特徴は、前記サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行って得られる、ステップと、
いずれか1回のアップサンプリング処理で得られたいずれか1つのアップサンプリング特徴に対し、前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を取得するステップであって、前記サンプルチップレイアウトに対してダウンサンプリング処理を行って前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を得るときにダウンサンプリング処理の回数は、第1の回数であり、前記サンプルレイアウト特徴に対してアップサンプリング処理を行って前記いずれか1つのアップサンプリング特徴を得るときにアップサンプリング処理の回数は、第2の回数であり、前記第1の回数と前記第2の回数との和は、ターゲット回数である、ステップと、
前記いずれか1つのアップサンプリング特徴と前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得るステップと、
前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴に対してアップサンプリング処理を行い、前記いずれか1つのアップサンプリング特徴の次のアップサンプリング特徴を得るステップと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記サンプルチップレイアウト、前記再構成チップレイアウト、前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得る前記ステップは、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて第1損失を決定するステップと、
前記サンプルチップレイアウト、及び前記再構成チップレイアウトに基づいて第2損失を決定するステップと、
前記第1損失、及び前記第2損失に基づいて前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
電子機器により実行される、チップレイアウトのスクリーニング方法であって、前記方法は、
複数のターゲットチップレイアウト、及び訓練後のエンコーダを取得するステップであって、前記訓練後のエンコーダは、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られる、ステップと、
前記訓練後のエンコーダを使用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出するステップと、
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得るステップであって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、ステップと、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングするステップと、を含む、チップレイアウトのスクリーニング方法。
【請求項12】
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得る前記ステップは、
複数の第1レイアウト特徴を取得するステップであって、1つの第1レイアウト特徴は、1つの第1クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる、ステップと、
前記各ターゲットレイアウト特徴と各第1レイアウト特徴との間の距離を計算するステップと、
いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴と前記各第1レイアウト特徴との間の距離から最小の第1距離を選択し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトを前記第1距離に対応する第1レイアウト特徴と対応する第1クラスタリング群に集中させるステップと、
もし各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすなら、前記各第1クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とするステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
もし前記各第1クラスタリング群が前記クラスタリング終了条件を満たさないなら、いずれか1つの第1クラスタリング群に対し、前記いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットレイアウト特徴に基づいて、1つの第2レイアウト特徴を決定するステップであって、前記1つの第2レイアウト特徴は、1つの第2クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる、ステップと、
前記各ターゲットレイアウト特徴と各第2レイアウト特徴との間の距離を計算するステップと、
いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴と前記各第2レイアウト特徴との間の距離から最小の第2距離を選択し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトを前記第2距離に対応する第2レイアウト特徴と対応する第2クラスタリング群に集中させるステップと、
もし各第2クラスタリング群が前記クラスタリング終了条件を満たすなら、前記各第2クラスタリング群を前記各ターゲットクラスタリング群とするステップと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングする前記ステップは、
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離を取得するステップと、
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離に基づいて、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトを均一にサンプリングし、複数のキーチップレイアウトを得るステップと、を含む、請求項11~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングする前記ステップの後に、
前記キーチップレイアウトに対して光源マスク最適化を行い、ターゲット光源、及び前記キーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るステップと、
前記ターゲット光源に基づいて他のチップレイアウトに対してマスク最適化を行い、前記他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るステップであって、前記他のチップレイアウトは、前記各ターゲットチップレイアウトのうちの前記キーチップレイアウト以外のターゲットチップレイアウトである、ステップと、をさらに含む、請求項11~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置であって、前記装置は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得することに用いられる取得モジュールと、
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得ることに用いられる変換モジュールと、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュールと、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得ることに用いられる訓練モジュールと、を含む、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置。
【請求項17】
チップレイアウトのスクリーニング装置であって、前記装置は、
複数のターゲットチップレイアウト、及び訓練後のエンコーダを取得することに用いられる取得モジュールであって、前記訓練後のエンコーダは、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られる、取得モジュールと、
前記訓練後のエンコーダを使用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュールと、
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得ることに用いられるクラスタリングモジュールであって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、クラスタリングモジュールと、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングすることに用いられるスクリーニングモジュールと、を含む、チップレイアウトのスクリーニング装置。
【請求項18】
電子機器であって、前記電子機器は、プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリにおいて、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムが前記プロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、前記電子機器が、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、請求項11~15のいずれか1項に記載のチップレイアウトのスクリーニング方法を実現する、電子機器。
【請求項19】
不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記不揮発性コンピュータ可読記憶媒体において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、請求項11~15のいずれか1項に記載のチップレイアウトのスクリーニング方法を実現する、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、請求項11~15のいずれか1項に記載のチップレイアウトのスクリーニング方法を実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項21】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、少なくとも1つであり、少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器が、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、請求項11~15のいずれか1項に記載のチップレイアウトのスクリーニング方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、集積回路の技術分野に関し、特に、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練、チップレイアウトのスクリーニング方法、及び装置に関する。
【0002】
本願は、2022年9月26日に提出された、出願番号が第202211176018.8号であり、発明の名称が「チップレイアウトエンコーダの訓練方法、チップレイアウトのスクリーニング方法、及び装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その全部の内容が引用によって本願に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
集積回路(Integrated Circuit、IC)技術の継続的な発展に伴い、ICレイアウト(チップレイアウトとも呼ばれる)の特徴的寸法も継続的に縮小している。ここで、チップレイアウトの特徴的寸法とは、半導体デバイスの最小寸法を指す。現状ではチップレイアウトの特徴的寸法は、既にナノメートルレベルに達している。
【0004】
通常の場合、まずフォトリソグラフィ装置を稼働させて光源を利用してチップレイアウトをフォトレジスト上に露光させてマスクレイアウトを得て、さらにフォトリソグラフィ装置を稼働させて光源を利用してマスクレイアウトをウエハ上に露光させて結像レイアウトを得る必要がある。チップレイアウトの特徴的寸法がフォトリソグラフィプロセスに使用される光源の波長よりも低いため、干渉効果、及び回折効果が強化されてしまい、その結果、マスクレイアウトをウエハ上に露光させた結像レイアウトに歪みや不明瞭さが発生し、更にチップの性能、及び歩留まりが低下する。この場合、チップレイアウトに対して光源マスク最適化を行い、最適化後のマスクレイアウトを得る必要があり、それによってチップの性能と歩留まりとを向上させる。
【0005】
チップレイアウトに対して光源マスク最適化を行うときに、チップレイアウトのレイアウト特徴を抽出する必要がある。従って、どのように訓練して、チップレイアウトのレイアウト特徴を抽出できるチップレイアウトエンコーダを得るかは、解決を急ぐべき課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練、チップレイアウトのスクリーニング方法、及び装置を提供し、チップレイアウトのレイアウト特徴を抽出し、且つチップレイアウトをスクリーニングする技術的手段であり、上記技術的手段は、以下の内容を含む。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を提供し、前記方法は、電子機器により実行され、前記方法は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得するステップと、
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得るステップと、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出するステップと、
前記サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び前記各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得るステップであって、前記チップレイアウトエンコーダは、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出することに用いられる、ステップと、を含む。或いは、前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得る。
【0008】
別の態様では、チップレイアウトのスクリーニング方法を提供し、前記方法は、電子機器により実行され、前記方法は、
複数のターゲットチップレイアウト、及びチップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を取得するステップであって、前記チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)は、前記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法で訓練して得られる、ステップと、
前記チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を使用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出するステップと、
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得るステップであって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、ステップと、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングするステップと、を含む。
【0009】
別の態様では、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置を提供し、前記装置は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得することに用いられる取得モジュールと、
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得ることに用いられる変換モジュールと、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュールと、
前記サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び前記各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得ることに用いられる訓練モジュールであって、前記チップレイアウトエンコーダは、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出することに用いられる、訓練モジュールと、を含む。或いは、訓練モジュールは、前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得ることに用いられる。
【0010】
別の態様では、チップレイアウトのスクリーニング装置を提供し、前記装置は、
複数のターゲットチップレイアウト、及びチップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を取得することに用いられる取得モジュールであって、前記チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)は、前記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られる、取得モジュールと、
前記チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を利用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュールと、
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得ることに用いられるクラスタリングモジュールであって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、クラスタリングモジュールと、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングすることに用いられるスクリーニングモジュールと、を含む。
【0011】
別の態様では、電子機器を提供し、前記電子機器は、プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリにおいて、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムが前記プロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、前記電子機器は、前記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、前記チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【0012】
別の態様では、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記不揮発性コンピュータ可読記憶媒体において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、前記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、前記チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【0013】
別の態様では、コンピュータプログラムをさらに提供し、前記コンピュータプログラムは、少なくとも1つであり、少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、前記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、前記チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【0014】
さらに別の態様では、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶され、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、前記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現するか、又は、前記チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【発明の効果】
【0015】
本願が提供する技術的手段は、サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行って参照チップレイアウトを得て、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び参照チップレイアウトのレイアウト特徴を利用して初期エンコーダを訓練してチップレイアウトエンコーダを得ることで、幾何学的変換前後のチップレイアウトに対して、チップレイアウトエンコーダが、近いレイアウト特徴を出力することができる。幾何学的変換前後のチップレイアウトが同一種のチップレイアウトタイプに属するため、チップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出し、その後にレイアウト特徴に基づいてチップレイアウトに対してクラスタリング処理、及びスクリーニング処理を行うときに、クラスタリング結果の精度を向上させ、スクリーニング結果の冗長性を低下させる点において有利である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法の実施環境の模式図である。
図2】本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例が提供するサンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行う模式図である。
図4】本願の実施例が提供するUnetフレームワークの模式図である。
図5】本願の実施例が提供するチップレイアウトのスクリーニング方法のフローチャートである。
図6】本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダ、及び該チップレイアウトエンコーダに基づいてクラスタリングとスクリーニングとを行う模式図である。
図7】本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置の構造模式図である。
図8】本願の実施例が提供するチップレイアウトのスクリーニング装置の構造模式図である。
図9】本願の実施例が提供する端末機器の構造模式図である。
図10】本願の実施例が提供するサーバの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本願の目的、技術的手段、及び利点をより明確にするために、以下、図面と併せて本願の実施形態を更に詳細に記述する。
【0018】
図1は、本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法の実施環境の模式図である。図1に示すように、該実施環境は、端末機器101と、サーバ102とを含む。ここで、本願の実施例におけるチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法は、端末機器101により実行されてもよく、サーバ102により実行されてもよく、又は、端末機器101、及びサーバ102により共同で実行されてもよい。
【0019】
端末機器101は、スマートフォン、ゲームホスト、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯型ラップトップコンピュータ、スマートテレビ、スマート車載機器、スマート音声インタラクション機器、及びスマート家電等であってもよい。サーバ102は、1台のサーバ、又は、複数台のサーバからなるサーバクラスター、又は、クラウドコンピューティングプラットフォーム、及び仮想化センターのうちの任意の1つであってもよく、本願の実施例は、これを限定しない。サーバ102は、端末機器101と有線ネットワーク、又は、無線ネットワークによって通信接続されてもよい。サーバ102は、データ処理、データ記憶、及びデータ送受信等の機能を有してもよく、本願の実施例において、限定しない。端末機器101、及びサーバ102の数量について制限せず、1つ、又は、複数であってもよい。
【0020】
本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法は、人工知能技術に基づいて実現できる。人工知能(Artificial Intelligence、AI)は、デジタルコンピュータ、又は、デジタルコンピュータが制御する機械を利用して人間の知能をシミュレート、延伸、及び拡張し、環境を感知し、知識を取得し、且つ知識を使用して最適な結果を取得する理論、方法、技術、及びアプリケーションシステムである。換言すれば、人工知能は、コンピュータ科学の1つの総合的な技術であり、それは、知能の本質を把握し、且つ人間の知能に似た方式で応答できる一種の新しいスマート機械を製造することを意図する。人工知能は、各種のスマート機械の設計原理、及び実現方法を研究し、機械が感知、推理、及び意思決定の機能を有することを可能にする。
【0021】
人工知能技術は、1つの総合的な学科であり、幅広い分野に関し、ハードウェア面の技術とソフトウェア面の技術の両方を有する。人工知能の基本的な技術は、一般には、例えばセンサ、専用人工知能チップ、クラウドコンピューティング、分散型記憶、ビッグデータ処理技術、操作/インタラクションシステム、及びメカトロニクス等の技術を含む。人工知能ソフトウェア技術は、主にコンピュータビジョン技術、音声処理技術、自然言語処理技術、機械学習/深層学習、自動運転、及びスマート交通等のいくつかの大きな方向性を含む。
【0022】
集積回路の技術分野では、集積回路レイアウトは、一種の普通のレイアウトであり、集積回路レイアウトは、チップレイアウトとも呼ばれる。一般的な場合、チップレイアウトに対して光源マスク最適化を行って最適化後のマスクレイアウトを得る必要があるため、フォトリソグラフィ装置を稼働させて最適化後のマスクレイアウトをウエハ上に露光させて得た結像レイアウトと、チップレイアウトとの間の誤差が小さくすることにより、チップ性能を向上させ、チップの歩留まりを向上させる。
【0023】
チップレイアウトに対して光源マスク最適化を行うときに、チップレイアウトのレイアウト特徴を抽出する必要がある。従って、どのように訓練してチップレイアウトエンコーダを得て、チップレイアウトエンコーダを利用してチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出するかは、解決を急ぐべき1つの課題となる。
【0024】
本願の実施例は、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を提供し、該方法は、上記実施環境において応用することができ、訓練してチップレイアウトエンコーダを得るという課題を解決できる。図2に示す本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法のフローチャートの例において、記述の便宜上、本願の実施例におけるチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実行する端末機器101、又は、サーバ102を電子機器と呼び、該方法は、電子機器により実行されてもよい。図2に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0025】
ステップ201:サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得する。
【0026】
サンプルチップレイアウトは、集積回路(Integrated Circuit、IC)レイアウト、又は、ICレイアウトにおけるサブ領域である。通常の場合、サンプルチップレイアウトの数量は、複数であり、各々のサンプルチップレイアウトの処理方式は、同じである。
【0027】
本願の実施例において、任意のICレイアウトを取得し、該ICレイアウトをサンプルチップレイアウトとすることができる。又は、ICレイアウトを複数のサブ領域に均一に分割し、各サブ領域を得て、任意のサブ領域をサンプルチップレイアウトとすることができる。選択可能に、各サブ領域から一部のサブ領域を人手でスクリーニングし(例えば、欠陥ポイントを有しないサブ領域をスクリーニングする。欠陥ポイントとは、ICレイアウトにおけるプロセスウィンドウ要求を満足しない部分である)、これらのサブ領域をサンプルチップレイアウトとするか、又は、各サブ領域を分類し、各サブ領域に対応するチップレイアウトタイプを得て、各チップレイアウトタイプに対応するサブ領域から均一にサンプリングし、スクリーニングしてサンプルチップレイアウトを得ることができる。ここで、チップレイアウトタイプは、コンタクトホールタイプ、ロジックレイアウトタイプ、及び密集ラインタイプ等を含むが、これらに限定されない。
【0028】
理解できるように、ICレイアウトを均一に分割する際に、欠陥ポイントがちょうど分割線にある場合が生じる可能性を有することになる。この場合、ICレイアウトを分割するときに、1つの欠陥ポイントを少なくとも2つの部分に分割することになり、且つ異なる部分は、異なるサブ領域にある。サブ領域が欠陥ポイントの一部を含み、これが不完全な欠陥ポイントであることから、サブ領域から欠陥ポイントを識別することが困難である状況を引き起こすことにより、欠陥ポイントを含むサブ領域をサンプルチップレイアウトとしてしまいやすく、サンプルチップレイアウトの品質が低下することを引き起こす。
【0029】
1つの可能な実現形態において、まずICレイアウトにおける各欠陥ポイントを識別することができる。本願の実施例は、欠陥ポイントの識別方式を限定しておらず、例示的には、人手による識別方式によってICレイアウトにおける各欠陥ポイントを識別する、又は、フォトリソグラフィシミュレーション方法によってICレイアウトにおける各欠陥ポイントを識別する。続いて、画像分割モデルを利用してICレイアウトに対してスマート分割を行い、各サブ領域を得る。スマート分割によって欠陥ポイントをサブ領域のエッジに分布させるのではなく、できるだけサブ領域の中心に分布させることで、各サブ領域からサンプルチップレイアウトをスクリーニングするときに、サブ領域から欠陥ポイントを迅速で正確に識別することができ、スクリーニングされたサンプルチップレイアウトが欠陥ポイントを有するサブ領域であることを回避し、サンプルチップレイアウトの品質を向上させる。それにより、その後でサンプルチップレイアウトによってチップレイアウトエンコーダを訓練するときに、チップレイアウトエンコーダの訓練効果を向上させることができる。
【0030】
本願の実施例において、サンプルチップレイアウトは、画像データであり、画素化による表現方式に属する。ICレイアウトを分割し、且つサンプルチップレイアウトをスクリーニングすることによって、コンタクトホールタイプ、ロジックレイアウトタイプ、及び密集ラインタイプ等の各種のチップレイアウトタイプは、いずれも画素を使用して表現できる。ここで、サンプルチップレイアウトの画素寸法は、光源の波長/(4×開口数)以上である必要があり、つまり、サンプルチップレイアウトの画素寸法は、フォトリソグラフィ装置の最小解像度を満たす必要がある。
【0031】
サンプルチップレイアウトは、初期エンコーダを訓練してチップレイアウトエンコーダを得ることに用いられる。本願の実施例は、初期エンコーダの構造、及びサイズ等を限定しておらず、例示的には、初期エンコーダは、Uネットワークに基づく深層学習フレームワークにおけるエンコーダであり、Unetフレームワークにおけるエンコーダと略称される。Unetフレームワークにおけるエンコーダは、高次元データ(例えば、画像データ)に対して次元削減処理を効果的に行うことができ、それによってデータ特徴を抽出する。Unetフレームワークは、一種の畳み込み自己エンコーダであり、主に2つの部分に基づいて構成される。1番目の部分は、エンコーダであり、少なくとも2つの畳み込みブロックから構成され、該エンコーダは、本願の実施例における初期エンコーダとすることができる。2番目の部分は、デコーダであり、少なくとも2つの逆畳み込みブロックから構成され、且つ畳み込みブロックの数量と逆畳み込みブロックの数量とは、同じである。
【0032】
ステップ202:サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る。
【0033】
幾何学的変換は、反転変換、及び回転変換等の少なくとも一種の変換を含む。サンプルチップレイアウトに対して反転変換、及び回転変換等の少なくとも一種の変換を行い、参照チップレイアウトを得ることができる。ここで、反転変換は、下記に言及される鏡面反転処理であり、回転変換は、下記に言及される回転処理である。
【0034】
例示的には、ステップ202は、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得て、対称チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとするステップを含む。理解できるように、ここでの対称チップレイアウトは、鏡面反転処理後のサンプルチップレイアウトとも呼ばれてもよく、反転後のチップレイアウトと略称される。つまり、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得る。少なくとも1つの参照チップレイアウトは、反転後のチップレイアウトを含む。下記に鏡面反転処理の実現形態が記述されるが、ここでは、詳細に説明しない。
【0035】
例示的には、ステップ202は、サンプルチップレイアウトに対して回転処理を行い、回転チップレイアウトを得て、回転チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとするステップを含む。理解できるように、ここでの回転チップレイアウトは、回転処理後のサンプルチップレイアウトとも呼ばれてもよく、回転後のチップレイアウトと略称される。つまり、サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得る。少なくとも1つの参照チップレイアウトは、回転後のチップレイアウトを含む。下記に回転処理の実現形態が記述されるが、ここでは、詳細に説明しない。
【0036】
1つの可能な実現形態において、ステップ202は、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得るステップと、サンプルチップレイアウト、及び対称チップレイアウトに対して回転処理を行い、回転チップレイアウトを得るステップと、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとするステップと、を含む。理解できるように、ここでの対称チップレイアウトは、鏡面反転処理後のサンプルチップレイアウトとも呼ばれてもよく、反転後のチップレイアウトと略称される。ここでの回転チップレイアウトは、回転処理後のサンプルチップレイアウト、及び回転処理後の対称チップレイアウトとも呼ばれてもよく、回転後のチップレイアウトと略称される。つまり、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得て、サンプルチップレイアウト、及び反転後のチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得る。少なくとも1つの参照チップレイアウトは、反転後のチップレイアウト、及び回転後のチップレイアウトを含む。
【0037】
本願の実施例において、鏡面情報に応じてサンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理を行うことで、サンプルチップレイアウトに対する反転変換を実現し、対称チップレイアウトを得て、且つ対称チップレイアウトを参照チップレイアウトとすることができる。鏡面情報は、鏡面の位置、及び向き等を表現することができ、ここで、鏡面の向きは、鏡面の法線方向と同じであり、鏡面の位置は、鏡面における参照点(例えば、中心点)の位置により表現される。鏡面が水平方向に向くときに、鏡面の法線方向が水平方向であることを表しており、この場合には、サンプルチップレイアウトに対する左、又は、右の鏡面反転処理を実現できる。鏡面が垂直方向に向くときに、鏡面の法線方向が垂直方向であることを表しており、この場合には、サンプルチップレイアウトに対する上、又は、下の鏡面反転処理を実現できる。
【0038】
理解できるように、鏡面情報は、少なくとも1つである。いずれか1つの鏡面情報に対し、該鏡面情報に応じてサンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、1つの対称チップレイアウトを得て、且つ該対称チップレイアウトを参照チップレイアウトとする。このような方式によって、異なる鏡面情報に応じて、異なる参照チップレイアウトを決定することを実現でき、参照チップレイアウトの数量を少なくとも1つにする。
【0039】
回転パラメータに従ってサンプルチップレイアウトに対して回転処理を少なくとも1回行うことで、サンプルチップレイアウトに対する回転変換を実現し、各回の回転処理後に得られた回転チップレイアウトを得ることができる。つまり、まず、回転パラメータに従ってサンプルチップレイアウトに対して1回目の回転処理を行い、1回目の回転処理後に得られたサンプルチップレイアウトを1回目の回転処理後に得られた回転チップレイアウトとする。次に、回転パラメータに従って、1回目の回転処理後に得られた回転チップレイアウトに対して2回目の回転処理を行い、2回目の回転処理後に得られた回転チップレイアウトを得る。続いて、回転パラメータに従って、2回目の回転処理後に得られた回転チップレイアウトに対して3回目の回転処理を行い、3回目の回転処理後に得られた回転チップレイアウトを得る、というように類推できるように、サンプルチップレイアウトに対する少なくとも1回の回転処理を実現する。
【0040】
同様に、回転パラメータに従って対称チップレイアウトに対して回転処理を少なくとも1回行うことで、対称チップレイアウトに対する回転変換を実現し、各回の回転処理後に得られた回転チップレイアウトを得ることができる。各回の回転処理後に得られた回転チップレイアウトを各参照チップレイアウトとすることができる。説明する必要がある点として、回転パラメータは、毎回の回転処理に回転する必要がある角度を指示することに用いられる。例えば、回転パラメータは、毎回の回転処理に回転する必要があるターゲット角度であり、この場合、ターゲット角度ごとにサンプルチップレイアウトを1回回転させ、1枚の回転チップレイアウトを得ることができ、ターゲット角度ごとに対称チップレイアウトを1回回転させ、1枚の回転チップレイアウトを得ることもできる。
【0041】
図3に参照されるように、図3は、本願の実施例が提供するサンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行う模式図である。本願の実施例において、一方では、45度ごとにサンプルチップレイアウトを1回回転させ、2枚の回転チップレイアウトを得ることができ、他方では、まず、サンプルチップレイアウトに対して右の鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得て、さらに45度ごとに対称チップレイアウトを1回回転させ、2枚の回転チップレイアウトを得ることができる。
【0042】
本願の実施例において、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトを参照チップレイアウトとすることができる。理解できるように、まず、サンプルチップレイアウトに対して回転処理を行い、回転チップレイアウトを得て、さらにサンプルチップレイアウト、及び回転チップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得る。続いて、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトを参照チップレイアウトとすることができ、且つ参照チップレイアウトの数量は、少なくとも1つである。理解できるように、ここでの回転チップレイアウトは、回転処理後のサンプルチップレイアウトとも呼ばれてもよく、回転後のチップレイアウトと略称される。ここでの対称チップレイアウトは、鏡面反転処理後のサンプルチップレイアウト、及び鏡面反転処理後の回転チップレイアウトとも呼ばれてもよく、回転後のチップレイアウトと略称される。つまり、サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得て、サンプルチップレイアウト、及び回転後のチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得る。少なくとも1つの参照チップレイアウトは、回転後のチップレイアウト、及び反転後のチップレイアウトを含む。上記に回転処理、及び鏡面反転処理の実現形態が記述されており、ここでは、詳細に説明しない。
【0043】
本願の実施例において、チップレイアウト(例えば、前に言及されたサンプルチップレイアウト、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウト等)に対して鏡面反転処理を行うこととは、鏡面情報に応じてチップレイアウトにおける各画素点の位置情報を調整することで、いずれか1つの画素点の調整後の位置情報と該画素点の位置情報とが鏡面対称を満たすことを指す。鏡面反転処理後に得られた対称チップレイアウトは、各画素点の調整後の位置情報を含む。
【0044】
同様の原理に基づいて、チップレイアウトに対して回転処理を行うこととは、回転パラメータに応じてチップレイアウトにおける各画素点の位置情報を調整することで、いずれか1つの画素点の調整後の位置情報と該画素点の位置情報とが回転変換を満たすことを指す。回転処理後に得られた回転チップレイアウトは、各画素点の調整後の位置情報を含む。
【0045】
このことからわかるように、サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行うことは、サンプルチップレイアウトにおける各画素点の位置情報を調整することであり、参照チップレイアウトは、各画素点の調整後の位置情報を含む。理解できるように、サンプルチップレイアウトにおける画素点間の隣接関係は、参照チップレイアウトにおける画素点間の隣接関係と同じであり、画素点間の隣接関係とは、2つの画素点ごとに隣接するか否かの関係を指す。つまり、もしサンプルチップレイアウトにおけるある2つの画素点が隣接するならば、参照チップレイアウトにおけるこれら2つの画素点も隣接する。
【0046】
本願の実施例において、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理、及び回転処理を行い、参照チップレイアウトを得ることができ、対称チップレイアウトに対して回転処理を行い、参照チップレイアウトを得ることもでき、さらに回転チップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、参照チップレイアウトを得ることもできる。複数種の方式によって参照チップレイアウトを決定し、参照チップレイアウトの多様性を向上させ、参照チップレイアウトによって訓練して得られたチップレイアウトエンコーダに比較的強力な汎用化能力を与え、レイアウト特徴の表現能力を向上させることができる。それによってレイアウト特徴に基づいてチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行うときにクラスタリング結果の精度を向上させることができる。
【0047】
ステップ203:初期エンコーダを使用してサンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出する。
【0048】
選択可能に、サンプルレイアウト特徴は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴と呼ばれてもよく、参照レイアウト特徴は、参照チップレイアウトのレイアウト特徴と呼ばれてもよい。初期エンコーダを使用してレイアウト特徴を抽出することは、初期エンコーダによってレイアウト特徴を抽出することに相当する。この場合、ステップ203は、初期エンコーダによってサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴を抽出すると言ってもよい。
【0049】
サンプルチップレイアウトを初期エンコーダに入力し、初期エンコーダによりサンプルチップレイアウトに対して特徴抽出を行い、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を得ることができる。同様に、いずれか1つの参照チップレイアウトに対し、該参照チップレイアウトを初期エンコーダに入力し、初期エンコーダにより該参照チップレイアウトに対して特徴抽出を行い、該参照チップレイアウトのレイアウト特徴を得ることができる。以下、初期エンコーダがサンプルチップレイアウトに対して特徴抽出を行う方式を重点的に紹介するが、初期エンコーダが参照チップレイアウトに対して特徴抽出を行う方式は、初期エンコーダがサンプルチップレイアウトに対して特徴抽出を行う方式と類似するため、以下で再度詳細に説明しない。
【0050】
1つの可能な実現形態において、ステップ203における「初期エンコーダを使用してサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出するステップ」は、初期エンコーダによって(即ち、初期エンコーダを使用して)サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各ダウンサンプリング特徴を得るステップを含む。各ダウンサンプリング特徴は、各回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴であり、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴は、サンプルレイアウト特徴であり、最後のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴である。
【0051】
本願の実施例において、初期エンコーダは、少なくとも2つの畳み込みブロックを含み、次の畳み込みブロックの入力は、前の畳み込みブロックの出力である。これに基づいて、サンプルチップレイアウトを初期エンコーダに入力し、少なくとも2つの畳み込みブロックによって複数回のダウンサンプリング処理を行い、各々の畳み込みブロックの出力は、1つのダウンサンプリング特徴である。選択可能に、各々の畳み込みブロックの出力は、該畳み込みブロックの入力に比べて、特徴的寸法が半分減少し、チャネル数が倍に増大する。初期エンコーダの最終的な出力は、一次元特徴ベクトルであってもよく、例えば、該一次元特徴ベクトルの次元は、(1,1,1024)である。該一次元特徴ベクトルは、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴である。
【0052】
例示的な実施例において、「初期エンコーダを使用してサンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各ダウンサンプリング特徴を得るステップ」は、初期エンコーダを使用してサンプルチップレイアウトに対して1回目のダウンサンプリング処理を行い、1番目のダウンサンプリング特徴を得るステップと、いずれか1回のダウンサンプリング処理で得られたいずれか1つのダウンサンプリング特徴に対し、初期エンコーダを使用していずれか1つのダウンサンプリング特徴に対して次の回のダウンサンプリング処理を行い、次の回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得るステップと、を含む。
【0053】
つまり、サンプルチップレイアウトを初期エンコーダに入力した後に、初期エンコーダは、サンプルチップレイアウトを初期特徴としてマッピングし、少なくとも2つの畳み込みブロックのうちの1番目の畳み込みブロックによりサンプルチップレイアウトの初期特徴に対してダウンサンプリング処理を行い、1番目のダウンサンプリング特徴を得ることができる。続いて、少なくとも2つの畳み込みブロックのうちの2番目の畳み込みブロックにより1番目のダウンサンプリング特徴に対してダウンサンプリング処理を行い、2番目のダウンサンプリング特徴を得る、というように類推する。最後のダウンサンプリング特徴を得るまで続け、該最後のダウンサンプリング特徴は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴である。
【0054】
つまり、サンプルチップレイアウトを初期エンコーダに入力した後に、少なくとも2つの畳み込みブロックのうちの1番目の畳み込みブロックにより、サンプルチップレイアウトからマッピングされた初期特徴に対してダウンサンプリング処理を行い、1番目のダウンサンプリング特徴を得る。i番目の畳み込みブロック(iは、1よりも大きい正の整数である)に対し、i番目の畳み込みブロックによりi-1番目のダウンサンプリング特徴に対してダウンサンプリング処理を行い、i番目のダウンサンプリング特徴を得る。合計でM個の畳み込みブロックがあると仮定すると、M番目の畳み込みブロックで得られたM番目のダウンサンプリング特徴は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴である。
【0055】
サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行うことによって、ダウンサンプリング特徴の次元を継続的に削減することを実現し、ダウンサンプリング特徴の表現能力を向上させる、即ち、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴の表現能力を向上させる。
【0056】
選択可能に、1つの畳み込みブロックは、1つの畳み込み層を含み、畳み込み層は、少なくとも1つの3×3フィルタからなり、且つ前の畳み込みブロックに含まれるフィルタの数量は、次の畳み込みブロックに含まれるフィルタの数量よりも少ない。ここで、畳み込み層は、サンプルチップレイアウトの初期特徴、又は、ダウンサンプリング特徴に対して畳み込み処理を行い、畳み込み特徴を得ることに用いられる。もし畳み込みブロックが畳み込み層のみを含むなら、該畳み込み処理は、ダウンサンプリング処理に相当し、該畳み込み特徴は、ダウンサンプリング特徴に相当する。
【0057】
選択可能に、1つの畳み込みブロックは、直列接続される畳み込み層と、バッチ正規化層とを含む。バッチ正規化層は、畳み込み特徴に対してバッチ正規化処理を行い、バッチ正規化特徴を得ることに用いられる。もし畳み込みブロックが畳み込み層、及びバッチ正規化層のみを含むなら、ダウンサンプリング処理は、畳み込み処理、及びバッチ正規化処理を含み、バッチ正規化特徴は、ダウンサンプリング特徴に相当する。
【0058】
選択可能に、1つの畳み込みブロックは、直列接続される畳み込み層と、バッチ正規化層と、活性化層とを含む。活性化層は、バッチ正規化特徴に対して活性化処理を行い、活性化特徴を得ることに用いられる。もし畳み込みブロックが畳み込み層、バッチ正規化層、及び活性化層のみを含むなら、ダウンサンプリング処理は、畳み込み処理、バッチ正規化処理、及び活性化処理を含み、活性化特徴は、ダウンサンプリング特徴に相当する。ここで、活性化層は、線形整流関数(Rectified Linear Unit、ReLU)を採用することができ、線形整流関数は、修正線形ユニットとも呼ばれる。
【0059】
図4に参照されるように、図4は、本願の実施例が提供するUnetフレームワークの模式図である。Unetフレームワークは、エンコーダを含み、該エンコーダは、本願の実施例における初期エンコーダである。該エンコーダは、8個の畳み込みブロックを含み、各々の畳み込みブロックは、直列接続される畳み込み層と、バッチ正規化層と、活性化層とを含み、且つ活性化層は、修正線形ユニットを採用する。これら8個の畳み込みブロックは、順に8、16、32、64、128、256、512、及び1024個の3×3フィルタを含む。
【0060】
図4において、図3に示すサンプルチップレイアウト、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトが示されており、これらのレイアウトは、いずれもUnetフレームワークに入力され、Unetフレームワークに含まれるエンコーダによりこれらのレイアウトのレイアウト特徴を抽出することができる。
【0061】
サンプルチップレイアウトを例とすると、サンプルチップレイアウトをUnetフレームワークに入力し、Unetフレームワークに含まれるエンコーダによりサンプルチップレイアウトに対してダウンサンプリング処理を8回行い、8個のダウンサンプリング特徴を得る。サンプルチップレイアウトの寸法が(256,256,1)であると仮定すると、これら8個のダウンサンプリング特徴の寸法は、それぞれ(128,128,8)、(64,64,16)、(32,32,32)、(16,16,64)、(8,8,128)、(4,4,256)、及び(1,1,1024)である。ここで、最後のダウンサンプリング特徴は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴であり、従って、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴の寸法は、(1,1,1024)であり、1つの一次元特徴ベクトルである。
【0062】
ステップ204:サンプルレイアウト特徴、及び参照レイアウト特徴に基づいて、初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得る。
【0063】
理解できるように、訓練後のエンコーダは、チップレイアウトエンコーダとも呼ばれてもよい。これに基づいて、ステップ204は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得ると言ってもよい。
【0064】
選択可能に、訓練後のエンコーダは、チップレイアウトを生成し、及び/又は、チップレイアウトの特徴を抽出することに用いられる。
【0065】
本願の実施例において、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、第1損失を決定することができる。選択可能に、いずれか1つの参照チップレイアウトに対し、該参照チップレイアウトのレイアウト特徴とサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴との間の距離を計算し、該距離を該参照チップレイアウトに対応する距離と呼び、各参照チップレイアウトに対応する距離に対して加重計算(例えば、加重加算、及び加重平均化等)を行い、加重計算結果を第1損失とすることができる。又は、各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に対して平均化計算を行い、平均レイアウト特徴を得て、平均レイアウト特徴とサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴との間の距離を計算し、該距離を第1損失とすることができる。
【0066】
例示的には、以下に示す式(1)を採用して、各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に対して平均化計算を行い、平均レイアウト特徴を得ることができる。
【0067】
【数1】
【数2】
ここで、xは、i番目のサンプルチップレイアウトを表現する。[数2]は、i番目のサンプルチップレイアウトに対してn回目の幾何学的変換を行った後に得られた参照チップレイアウトを表現する。Kは、幾何学的変換の総回数を表現し、参照チップレイアウトの数量も表現する。1つのサンプルチップレイアウトに対し、該サンプルチップレイアウト、及び回転チップレイアウトに対して鏡面反転処理を1回行うことは、いずれも該サンプルチップレイアウトに幾何学的変換を1回行うことに相当し、対称チップレイアウトを得る。サンプルチップレイアウト、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトをターゲット角度回転させることは、いずれもサンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を1回行うことに相当し、回転チップレイアウトを得る。1つのサンプルチップレイアウトに対して左、及び右の鏡面反転処理を1回行い、2つの対称チップレイアウトを得て、さらにこれら2つの対称チップレイアウトを45度ごとに1回回転させると、回転回数は、合計で14回であり、14個の回転チップレイアウトを得ることができる。対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトがいずれも参照チップレイアウトとなるため、参照チップレイアウトの数量は、16であり、この場合、Kが取る値は、16である。
【0068】
また、式(1)におけるEncoderは、特徴抽出操作を表現し、Σは、加算関数の記号を表現する。従って、[数3]は、平均レイアウト特徴を表現し、[数4]は、i番目のサンプルチップレイアウトに対してn回目の幾何学的変換を行った後に得られた参照チップレイアウトのレイアウト特徴を表現する。
【0069】
【数3】
【数4】
【0070】
式(1)を基に、以下に示す式(2)を採用して平均レイアウト特徴とサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴との間の距離を計算し、第1損失を得ることができる。
【0071】
【数5】
【0072】
ここで、Lossrotationは、第1損失を表現する。Encoder(x)は、i番目のサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を表現する。サンプルチップレイアウトの総数量は、N+1である。Σは、加算関数の記号を表現する。
【0073】
第1損失を算出した後に、第1損失を初期エンコーダの損失とし、勾配降下方式によって、初期エンコーダの損失を利用して初期エンコーダを訓練し、訓練後の初期エンコーダを得ることができる。初期エンコーダを訓練することは、初期エンコーダにおけるニューロンの重みとバイアスとを調整することで、初期エンコーダの損失を低下させることである。もし訓練後の初期エンコーダが訓練終了条件を満たすなら、訓練後の初期エンコーダをチップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)とする。もし訓練後の初期エンコーダが訓練終了条件を満たさないなら、訓練後の初期エンコーダを次の回の訓練の初期エンコーダとし、且つ本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って該初期エンコーダに対して次の回の訓練を行い、チップレイアウトエンコーダを得るまで続ける。
【0074】
本願の実施例は、訓練終了条件を満たすことを限定するものではない。例示的には、訓練終了条件を満たすことは、訓練回数がターゲット回数(例えば、500回)に達することである。又は、勾配降下方式によって、初期エンコーダの損失を利用して初期エンコーダを訓練するときに、初期エンコーダの損失の勾配を決定する必要があり、該勾配に基づいて初期エンコーダのパラメータを調整することで、次の回の訓練で決定される初期エンコーダの損失の勾配を今回の訓練で決定される初期エンコーダの損失の勾配よりも小さくする。次の回の訓練で決定される初期エンコーダの損失の勾配と今回の訓練で決定される初期エンコーダの損失の勾配との間の勾配差分が差分閾値よりも小さいときに、訓練終了条件を満たすと判定する。つまり、今回の訓練で決定される初期エンコーダの損失の勾配から次の回の訓練で決定される初期エンコーダの損失の勾配を引いて勾配差分を得て、もし勾配差分が差分閾値よりも小さいならば、訓練終了条件を満たす。このときに、訓練終了条件を満たすことは、初期エンコーダの損失の勾配の降下範囲が差分閾値の範囲内にあることに相当する。本願の実施例は、差分閾値の決定方式を限定しておらず、例示的には、差分閾値は、人的経験に応じて決定されるか、又は、データ範囲を人為的に設定し、差分閾値は、ランダムに生成された、該データ範囲内にあるデータである。
【0075】
説明する必要がある点として、第1損失がサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて決定されるため、第1損失を利用して初期エンコーダを訓練することで、初期エンコーダで抽出されたサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴と参照チップレイアウトのレイアウト特徴とを相互に近くすることができる。参照チップレイアウトがサンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行って得られるため、参照チップレイアウトとサンプルチップレイアウトとは、同一タイプのチップレイアウトに属する。初期エンコーダを訓練する過程において、初期エンコーダで抽出されたレイアウト特徴は、チップレイアウトカテゴリを表現する傾向を継続的にすることができ、それによって最終的に訓練して得られたチップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトカテゴリを表現できるレイアウト特徴を重点的に抽出する。チップレイアウトエンコーダで抽出されたレイアウト特徴は、幾何学的変換前のチップレイアウトと幾何学的変換後のチップレイアウトを表現できることで、チップレイアウトエンコーダで抽出されたレイアウト特徴は、幾何学的変換の前後で変化しない特性を有する。従って、第1損失は、幾何学的変換の前後で変化しないことを表現できる損失である。
【0076】
1つの可能な実現形態において、チップレイアウトエンコーダに用いられる該訓練方法は、ステップ205をさらに含む。ここで、ステップ205は、ステップ203の後に実行される。
【0077】
ステップ205:サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定する。即ち、サンプルレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定し、再構成チップレイアウトは、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて再構成されたチップレイアウトである。
【0078】
本願の実施例において、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を初期デコーダに入力し、初期デコーダによりサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて新たなチップレイアウトを再構成し、再構成チップレイアウトを得ることができる。本願の実施例は、初期デコーダの構造、及びサイズ等を限定しておらず、例示的には、初期デコーダは、Unetフレームワークにおけるデコーダである。
【0079】
1つの可能な実現形態において、ステップ205は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各アップサンプリング特徴を得るステップを含み、各アップサンプリング特徴は、各回のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴である。或いは、サンプルレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各回のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴を得る。再構成チップレイアウトは、最後のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴に基づいて得られたチップレイアウトである。
【0080】
本願の実施例において、初期デコーダは、少なくとも2つの逆畳み込みブロックを含み、前の逆畳み込みブロックの出力は、次の逆畳み込みブロックの入力である。選択可能に、各々の逆畳み込みブロックの出力は、該逆畳み込みブロックの入力に比べて、特徴的寸法が倍に増大し、チャネル数が半分低減する。初期デコーダが最終的に出力する特徴的寸法は、初期エンコーダに入力されたサンプルチップレイアウトの寸法と一致する。
【0081】
つまり、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を初期デコーダに入力した後に、少なくとも2つの逆畳み込みブロックのうちの1番目の逆畳み込みブロックによりサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対してアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得る。続いて、少なくとも2つの逆畳み込みブロックのうちの2番目の逆畳み込みブロックにより1番目のアップサンプリング特徴に対してアップサンプリング処理を行い、2番目のアップサンプリング特徴を得る、というように類推する。最後のアップサンプリング特徴を得るまで続け、該最後のアップサンプリング特徴は、1枚のチップレイアウトとしてマッピングすることができ、該チップレイアウトは、再構成チップレイアウトである。
【0082】
つまり、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を初期デコーダに入力した後に、少なくとも2つの逆畳み込みブロックのうちの1番目の逆畳み込みブロックによりサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対してアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得る。i番目の逆畳み込みブロック(iは、1よりも大きい正の整数である)に対し、i番目の逆畳み込みブロックによりi-1番目のアップサンプリング特徴に対してアップサンプリング処理を行い、i番目のアップサンプリング特徴を得る。合計でM個の逆畳み込みブロックがあると仮定すると、M番目の逆畳み込みブロックで得られたM番目のアップサンプリング特徴は、再構成チップレイアウトとしてマッピングすることができる。
【0083】
選択可能に、1つの逆畳み込みブロックは、1つの逆畳み込み層を含み、逆畳み込み層は、少なくとも1つの3×3フィルタからなり、且つ前の逆畳み込みブロックに含まれるフィルタの数量は、次の逆畳み込みブロックに含まれるフィルタの数量よりも多い。ここで、逆畳み込み層は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、又は、アップサンプリング特徴に対して逆畳み込み処理を行い、逆畳み込み特徴を得ることに用いられる。もし逆畳み込みブロックが逆畳み込み層のみを含むなら、該逆畳み込み処理は、アップサンプリング処理に相当し、該逆畳み込み特徴は、アップサンプリング特徴に相当する。
【0084】
選択可能に、1つの逆畳み込みブロックは、直列接続される逆畳み込み層と、バッチ正規化層とを含む。バッチ正規化層は、逆畳み込み特徴に対してバッチ正規化処理を行い、バッチ正規化特徴を得ることに用いられる。もし逆畳み込みブロックが逆畳み込み層、及びバッチ正規化層のみを含むなら、アップサンプリング処理は、逆畳み込み処理、及びバッチ正規化処理を含み、バッチ正規化特徴は、アップサンプリング特徴に相当する。
【0085】
選択可能に、1つの逆畳み込みブロックは、直列接続される逆畳み込み層と、バッチ正規化層と、活性化層とを含む。活性化層は、バッチ正規化特徴に対して活性化処理を行い、活性化特徴を得ることに用いられる。もし逆畳み込みブロックが逆畳み込み層、バッチ正規化層、及び活性化層のみを含むなら、アップサンプリング処理は、逆畳み込み処理、バッチ正規化処理、及び活性化処理を含み、活性化特徴は、アップサンプリング特徴に相当する。ここで、活性化層は、Leaky-ReLU活性化関数、又は、sigmoid活性化関数を採用できる。
【0086】
選択可能に、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各アップサンプリング特徴を得るステップは、以下に示すステップA1~ステップA4を含む。
【0087】
ステップA1:サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、サンプルレイアウト特徴)に対して1回目のアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得る。サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、サンプルレイアウト特徴)は、サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行って得られる。
【0088】
ステップ203では、サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行ってサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を得ることが言及されたため、ここでは、再度詳細に説明しない。本願の実施例において、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を初期デコーダに入力した後に、少なくとも2つの逆畳み込みブロックのうちの1番目の逆畳み込みブロックによりサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対してアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得る。
【0089】
ステップA2:いずれか1回のアップサンプリング処理で得られたいずれか1つのアップサンプリング特徴に対し、いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を取得し、サンプルチップレイアウトに対してダウンサンプリング処理を行っていずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を得るときにダウンサンプリング処理の回数は、第1の回数であり、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、サンプルレイアウト特徴)に対してアップサンプリング処理を行っていずれか1つのアップサンプリング特徴を得るときにアップサンプリング処理の回数は、第2の回数であり、第1の回数と第2の回数との和は、ターゲット回数である。
【0090】
本願の実施例において、初期エンコーダにおける畳み込みブロックの数量が初期デコーダにおける逆畳み込みブロックの数量と同じであり、従って、初期エンコーダがダウンサンプリング処理を行う総回数は、初期デコーダがアップサンプリング処理を行う総回数と同じである。ターゲット回数は、初期エンコーダがダウンサンプリング処理を行う総回数である。例えば、初期エンコーダが合計で8回のダウンサンプリング処理を行うと、ターゲット回数は、8である。
【0091】
i回目のアップサンプリング処理で得られたi番目のアップサンプリング特徴(iは、1以上の正の整数である)に対し、第2の回数は、iである。第1の回数と第2の回数との和がターゲット回数であるため、もしターゲット回数がMであるならば、第1の回数は、M-iである。i番目のアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴は、サンプルチップレイアウトに対してM-i回目のダウンサンプリング処理を行って得られたM-i番目のダウンサンプリング特徴であると判定できる。
【0092】
例えば、ターゲット回数は、8であり、1番目のアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴は、7番目のダウンサンプリング特徴であり、2番目のアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴は、6番目のダウンサンプリング特徴である、というように類推する。
【0093】
ステップA3:いずれか1つのアップサンプリング特徴といずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得る。
【0094】
i番目のアップサンプリング特徴とM-i番目のダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、i番目のアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得ることができる。
【0095】
ステップA4:いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴に対してアップサンプリング処理を行い、いずれか1つのアップサンプリング特徴の次のアップサンプリング特徴を得る。
【0096】
i番目のアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴に対してアップサンプリング処理を行い、i+1番目のアップサンプリング特徴を得る。
【0097】
説明する必要がある点として、最後のアップサンプリング特徴を得るときに、最後のアップサンプリング特徴を再構成チップレイアウトとしてマッピングすることができる。最後のアップサンプリング特徴と1番目のダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、最後のアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得て、最後のアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を再構成チップレイアウトとしてマッピングすることもできる。
【0098】
図4に参照されるように、図4に示すUnetフレームワークは、デコーダを含み、該デコーダは、本願の実施例における初期デコーダである。該デコーダは、8個の逆畳み込みブロックを含み、各々の逆畳み込みブロックは、直列接続される逆畳み込み層と、バッチ正規化層と、活性化層とを含む。これら8個の逆畳み込みブロックは、順に1024、512、256、128、64、32、16、及び1個の3×3フィルタを含み、ここで、前7個の逆畳み込みブロックにおける活性化層は、いずれもLeaky-ReLU活性化関数であり、8番目の逆畳み込みブロックにおける活性化層は、sigmoid活性化関数である。上記にUnetフレームワークにおけるエンコーダが記述されており、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0099】
本願の実施例において、Unetフレームワークにおけるエンコーダは、サンプルチップレイアウトに対してダウンサンプリング処理を8回行い、8個のダウンサンプリング特徴を得ることができる。8番目のダウンサンプリング特徴に対してアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得る。1番目のアップサンプリング特徴、及び7番目のダウンサンプリング特徴に基づいて2番目のアップサンプリング特徴を得る。2番目のアップサンプリング特徴、及び6番目のダウンサンプリング特徴に基づいて3番目のアップサンプリング特徴を得る、というように類推する。7番目のアップサンプリング特徴、及び1番目のダウンサンプリング特徴に基づいて8番目のアップサンプリング特徴を得るまで続ける。
【0100】
ここで、1番目のアップサンプリング特徴、及び7番目のダウンサンプリング特徴に基づいて2番目のアップサンプリング特徴を得るときに、1番目のアップサンプリング特徴と7番目のダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、1番目のアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得て、1番目のアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴に対してアップサンプリング処理を行い、2番目のアップサンプリング特徴を得ることができる。3番目のアップサンプリング特徴~8番目のアップサンプリング特徴の決定方式は、2番目のアップサンプリング特徴の決定方式と類似し、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0101】
サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴の寸法が(1,1,1024)であり、1つの一次元特徴ベクトルであると仮定すると、8個のアップサンプリング特徴の寸法は、順に(2,2,1024)、(4,4,512)、(8,8,256)、(16,16,128)、(32,32,64)、(64,64,32)、(128,128,16)、及び(256,256,1)である。8番目のアップサンプリング特徴に基づいて得られた再構成チップレイアウトの寸法は、(256,256,1)であり、サンプルチップレイアウトの寸法と一致する。
【0102】
本願の実施例において、いずれか1つのアップサンプリング特徴、及び該アップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴に基づいて、該アップサンプリング特徴の次のアップサンプリング特徴を決定することは、本質的には、初期エンコーダにおける畳み込みブロックの出力と初期デコーダにおける逆畳み込みブロックの出力とを一体に継ぎ合せて共同で次の逆畳み込みブロックの入力とすることであり、逆畳み込みブロックがアップサンプリング処理を行った後に得られたアップサンプリング特徴の発現能力を向上させることができることにより、再構成チップレイアウトの精度を向上させ、再構成チップレイアウトをサンプルチップレイアウトに近くする。
【0103】
選択可能に、初期デコーダが出力する再構成チップレイアウトは、1つの二値マスクレイアウトである。二値マスクレイアウトは、複数の画素点を含み、各々の画素点の値は、該画素点が透明であるか、又は、不透明であることを表現する。選択可能に、もし1つの画素点の値が第1値であるとすれば、該画素点が透明であることを表し、もし1つの画素点の値が第2値であるとすれば、該画素点が不透明であることを表す。第1値は、任意の数値であり、例えば、第1値は、0である。第2値は、第1値と異なる任意の数値であり、例えば、第2値は、1である。つまり、もし第1値が0であり、第2値が1であるならば、二値マスクレイアウト上の1つの画素点の値が1であるときに、該画素点が不透明であることを表現し、二値マスクレイアウト上の1つの画素点の値が0であるときに、該画素点が透明であることを表現する。
【0104】
再構成チップレイアウトを得ることができる場合、ステップ204は、サンプルチップレイアウト、再構成チップレイアウト、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、サンプルレイアウト特徴)、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、参照レイアウト特徴)に基づいて、初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を得るステップを含む。
【0105】
サンプルチップレイアウト、再構成チップレイアウト、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、初期エンコーダの損失を決定することができる。初期エンコーダの損失を利用して初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得る。
【0106】
選択可能に、サンプルチップレイアウト、再構成チップレイアウト、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得るステップは、以下に示すステップB1~ステップB3を含む。
【0107】
ステップB1:サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、サンプルレイアウト特徴)、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、参照レイアウト特徴)に基づいて、第1損失を決定する。ここで、ステップ204では既に第1損失の決定過程が記述されたため、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0108】
ステップB2:サンプルチップレイアウト、及び再構成チップレイアウトに基づいて第2損失を決定する。
【0109】
本願の実施例において、画素レベルにおいて、サンプルチップレイアウトと再構成チップレイアウトとを比較し、サンプルチップレイアウトと再構成チップレイアウトとの間の距離を得て、該距離を第2損失とすることができる。
【0110】
選択可能に、以下に示す式(3)を採用して第2損失を決定する。
【0111】
【数6】
【0112】
ここで、Lossrebuildは、第2損失を表現する。xは、i番目のサンプルチップレイアウトを表現する。xi(pred)は、i番目のサンプルチップレイアウトに対応する再構成チップレイアウトを表現する。サンプルチップレイアウトの総数量は、N+1である。Σは、加算関数の記号を表現する。
【0113】
ステップB3:第1損失、及び第2損失に基づいて初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を得る。
【0114】
本願の実施例において、第1損失、及び第2損失に対して加算、加重加算、平均化、及び加重平均化等の演算処理を行い、演算処理結果を初期エンコーダの損失として決定することができ、例えば、初期エンコーダの損失は、Loss=Lossrebuild+Lossrotationである。初期エンコーダの損失を利用して初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得る。
【0115】
第2損失がサンプルチップレイアウト、及び再構成チップレイアウトに基づいて決定されるため、第2損失を利用して初期エンコーダを訓練することで、初期エンコーダによってサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出した後に、初期デコーダによって該サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいてサンプルチップレイアウトにますます近くなる再構成チップレイアウトを再構成することができる。そのため、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴がサンプルチップレイアウトを正確に表現できることを確実にし、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴の精度を向上させる。
【0116】
説明する必要がある点として、初期エンコーダの損失を利用して初期エンコーダを訓練する過程において、さらに初期エンコーダの損失を利用して初期デコーダを同期して訓練することができ、それにより訓練効果を向上させる。応用する際には、さらに参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、再構築チップレイアウトを決定することができる。再構築チップレイアウトは、参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて再構成されたチップレイアウトである。参照チップレイアウト、及び再構築チップレイアウトを利用して第3損失を決定し、第1損失、第2損失、及び第3損失のうちの少なくとも一項を利用して初期エンコーダの損失を決定することで、初期エンコーダの損失を利用して初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得る。ここで、再構築チップレイアウトの決定方式は、再構成チップレイアウトの決定方式と類似し、第3損失の決定方式は、第2損失の決定方式と類似ているため、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0117】
説明する必要がある点として、本願に係る情報(ユーザー機器情報、及びユーザー個人情報等を含むが、これらに限定されない)、データ(分析に用いられるデータ、記憶されたデータ、及び展示されたデータ等を含むが、これらに限定されない)、及び信号は、いずれもユーザーが認可したか、又は、各当事者が十分に認可したものであり、且つ関連データの収集、使用、及び処理は、関連する国や地域の関連法律・法規、及び標準を遵守する必要がある。例えば、本願に係るサンプルチップレイアウト等は、いずれも十分に認可された場合に取得されたものである。
【0118】
上記方法は、サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行って参照チップレイアウトを得て、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び参照チップレイアウトのレイアウト特徴を利用して初期エンコーダを訓練してチップレイアウトエンコーダを得ることで、幾何学的変換前後のチップレイアウトに対して、チップレイアウトエンコーダが、近いレイアウト特徴を出力することができる。幾何学的変換前後のチップレイアウトが同一種のチップレイアウトタイプに属するため、チップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出し、その後でレイアウト特徴に基づいてチップレイアウトに対してクラスタリング処理、及びスクリーニング処理を行うときに、クラスタリング結果の精度を向上させ、スクリーニング結果の冗長性を低下させる点において有利である。
【0119】
本願の実施例は、チップレイアウトのスクリーニング方法をさらに提供し、該方法は、上記実施環境において応用でき、複数のターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトを正確にスクリーニングすることができる。図5に示す本願の実施例が提供するチップレイアウトのスクリーニング方法のフローチャートの例において、記述の便宜上、本願の実施例におけるチップレイアウトのスクリーニング方法を実行する端末機器101、又は、サーバ102を電子機器と呼び、該方法は、電子機器により実行されてもよい。図5に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0120】
ステップ501:複数のターゲットチップレイアウト、及び訓練後のエンコーダを取得する。
【0121】
訓練後のエンコーダは、チップレイアウトエンコーダとも呼ばれてもよい。ステップ501は、複数のターゲットチップレイアウト、及びチップレイアウトエンコーダを取得すると言ってもよい。
【0122】
本願の実施例において、いずれか1つのターゲットチップレイアウトは、ICレイアウト、又は、ICレイアウトを分割して得られたサブ領域であり、ターゲットチップレイアウトの決定方式は、サンプルチップレイアウトの決定方式と同じであり、ステップ201の記述を参照できるため、ここでは、再度詳細に説明しない。チップレイアウトエンコーダは、図2に関連するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られ、ステップ201~ステップ205の関連記述を参照できるため、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0123】
ステップ502:訓練後のエンコーダを使用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出する。
【0124】
ターゲットレイアウト特徴は、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴とも呼ばれてもよい。ステップ502は、チップレイアウトエンコーダを利用して各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出すると言ってもよい。
【0125】
いずれか1つのターゲットチップレイアウトをチップレイアウトエンコーダに入力し、チップレイアウトエンコーダにより該ターゲットチップレイアウトに対して特徴抽出を行い、該ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を得る。ここで、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴の決定方式は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴の特徴方式と類似しており、ステップ203の関連記述を参照できるため、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0126】
ステップ503:各ターゲットレイアウト特徴に基づいて複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得る。いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる。
【0127】
ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴は、ターゲットチップレイアウトを表現することができ、各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を計算することによって、複数のターゲットチップレイアウトを複数のターゲットクラスタリング群に集中させることを実現できる。
【0128】
例示的には、いずれか2つのターゲットチップレイアウトに対し、距離の式に従ってこれら2つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴間の距離を計算することができる。もしこれら2つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴間の距離が距離閾値よりも小さいなら、これら2つのターゲットチップレイアウトが似ていることを意味し、これら2つのターゲットチップレイアウトを同一の初期クラスタリング群に集中させる。もしこれら2つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴間の距離が距離閾値以上であるなら、これら2つのターゲットチップレイアウトが似ていないことを意味し、これら2つのターゲットチップレイアウトを異なる初期クラスタリング群に集中させる。このような方式によって、複数のターゲットチップレイアウトを複数の初期クラスタリング群に集中させることができ、各々の初期クラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる。選択可能に、各初期クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とし、それによって複数のターゲットチップレイアウトを複数のターゲットクラスタリング群に集中させることを実現する。本願の実施例は、距離の式を限定しておらず、例示的には、距離の式は、ユークリッド空間距離の式、又は、コサイン距離の式等である。距離閾値の数値は、経験に応じて設定できる。
【0129】
1つの可能な実現形態において、ステップ503は、ステップ5031~ステップ5034を含む。
【0130】
ステップ5031:複数の第1レイアウト特徴を取得し、1つの第1レイアウト特徴は、1つの第1クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる。
【0131】
本願の実施例は、電子機器が第1レイアウト特徴を取得する方式を限定するものではない。例示的には、電子機器に複数の第1レイアウト特徴を配置してもよい。又は、ユーザーは、複数の第1レイアウト特徴を電子機器に入力してもよい。又は、電子機器は、複数のターゲットチップレイアウトを複数の初期クラスタリング群に集中させてもよく、いずれか1つの初期クラスタリング群に対し、該初期クラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を平均化し、得られた結果を1つの第1レイアウト特徴としてもよい。この場合、第1レイアウト特徴の数量は、初期クラスタリング群の数量と同じである。又は、ステップ5031~ステップ5038の方式に従って、複数のターゲットチップレイアウトを複数回クラスタリングし、複数回のクラスタリングのうちの最後のクラスタリング後に複数のクラスタリング群を得て、各クラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を平均化し、得られた結果を各第1レイアウト特徴とする。1つの第1レイアウト特徴は、1つの第1クラスタリング群の所望のクラスタリング中心であり、該第1クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することができる。
【0132】
ステップ5032:各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、ターゲットレイアウト特徴)と各第1レイアウト特徴との間の距離を計算する。例示的には、ユークリッド空間距離の式、又は、コサイン距離の式等に従って、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴といずれか1つの第1レイアウト特徴との間の距離を計算することができる。
【0133】
ステップ5033:いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、ターゲットレイアウト特徴)と各第1レイアウト特徴との間の距離から最小の第1距離を選択し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトを第1距離に対応する第1レイアウト特徴と対応する第1クラスタリング群に集中させる。
【0134】
本願の実施例において、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と第1レイアウト特徴との間の距離が小さいほど、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴が第1レイアウト特徴に似ていることを表しており、両者は、同一類のチップレイアウトを表現することができる。この原理に基づいて、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と各第1レイアウト特徴との間の距離から最小の第1距離を選択することができ、該第1距離に対応する第1レイアウト特徴は、各第1レイアウト特徴のうち該ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に最も似ている第1レイアウト特徴である。該ターゲットチップレイアウトを第1距離に対応する第1レイアウト特徴と対応する第1クラスタリング群に集中させることができる。
【0135】
このような方式によって、複数のターゲットチップレイアウトを複数の第1クラスタリング群に集中させることができる。同一の第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトが同一類のチップレイアウトに対応するため、このような方式によって各ターゲットチップレイアウトをチップレイアウトのタイプに従ってクラスタリングすることを実現できる。
【0136】
ステップ5034:もし各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすなら、各第1クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とする。
【0137】
本願の実施例は、いずれか1つの第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすことを限定するものではない。例示的には、いずれか1つの第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすこととは、該第1クラスタリング群に対応するクラスタリング回数が設定された回数に達することであり、例えば、1つの第1クラスタリング群に対応するクラスタリング回数が50回であれば、設定された回数に達すると、該第1クラスタリング群は、クラスタリング終了条件を満たす。説明する必要がある点として、下記にはいずれか1つの第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たす他の実現形態をさらに記述しており、ここでは、詳細に説明しない。
【0138】
選択可能に、いずれか1つの第1クラスタリング群に対し、該第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、該第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を決定することができる。例示的には、以下に示す式(4)に従って、i番目の第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に対して平均化演算を行い、第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を得る。
【0139】
【数7】
【0140】
ここで、μは、i番目の第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を表現する。Cは、i番目の第1クラスタリング群に含まれるターゲットチップレイアウトの数量を表現する。xは、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を表現する。Σは、加算関数の関数記号である。
【0141】
1つの可能な実現形態において、複数のターゲットチップレイアウトに対して第1クラスタリング回数のクラスタリング処理を行い、第1クラスタリング回数のクラスタリング処理のうちの最後のクラスタリング処理後に各第1クラスタリング群を得る。このときに、複数のターゲットチップレイアウトに対して第1クラスタリング回数-1回のクラスタリング処理を行うことを既に完了し、第1クラスタリング回数-1回のクラスタリング処理のうちの最後のクラスタリング処理後に各クラスタリング群を得ることができる。つまり、複数のターゲットチップレイアウトに対してM(Mは、正の整数である)回のクラスタリング処理を行い、M回のクラスタリング処理のうちの最後のクラスタリング処理をM回目のクラスタリング処理と呼ぶとすると、M回目のクラスタリング処理後には各第1クラスタリング群を得て、M-1回目のクラスタリング処理後に各クラスタリング群を得る。本願の実施例において、各クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を取得することができる。もし各クラスタリング群の実際のクラスタリング中心と各第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心との間の誤差が設定された範囲内にあるなら、各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすと判定する。
【0142】
別の可能な実現形態において、いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴、及び該第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心に基づいて、該第1クラスタリング群の誤差を決定し、各第1クラスタリング群の誤差の和を決定することによって、クラスタリング総誤差を得ることができる。選択可能に、以下に示す式(5)に従って、いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心との間の差分二乗和を計算し、該第1クラスタリング群の誤差を得て、且つ各第1クラスタリング群の誤差の和をクラスタリング総誤差とする。
【0143】
【数8】
【0144】
ここで、Errorは、クラスタリング総誤差を表現する。Nは、第1クラスタリング群の数量を表現する。μは、i番目の第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を表現する。Cは、i番目の第1クラスタリング群に含まれるターゲットチップレイアウトの数量を表現する。xは、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を表現する。Σは、加算関数の関数記号である。
【0145】
1つの可能な実現形態において、各第1クラスタリング群のクラスタリング総誤差がいずれも設定された総誤差よりも小さいときに、各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすと判定する。又は、複数のターゲットチップレイアウトに対して第1クラスタリング回数のクラスタリング処理を行い、各第1クラスタリング群を得る。このときに、ターゲットチップレイアウトに対して第1クラスタリング回数-1回のクラスタリング処理を行った後に得られた各クラスタリング群のクラスタリング総誤差を取得することができる。もし各クラスタリング群のクラスタリング総誤差と各第1クラスタリング群のクラスタリング総誤差との間の差分が設定された範囲内にあるなら、各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすと判定する。
【0146】
各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすときに、各第1クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とする。
【0147】
選択可能に、ステップ5033の後に、ステップ5035~ステップ5038をさらに含む。
【0148】
ステップ5035:もし各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たさないなら、いずれか1つの第1クラスタリング群に対し、いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、1つの第2レイアウト特徴を決定する。1つの第2レイアウト特徴は、1つの第2クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる。
【0149】
各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たさないことは、複数の第1クラスタリング群にクラスタリング終了条件を満たさない第1クラスタリング群が存在することに相当する。このときに、いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、ターゲットレイアウト特徴)に基づいて、該第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を決定し、且つ該第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心を1つの第2レイアウト特徴とすることができる。この第2レイアウト特徴は、1つの第2クラスタリング群の所望のクラスタリング中心であり、該第2クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することができる。
【0150】
ステップ5036:各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、ターゲットレイアウト特徴)と各第2レイアウト特徴との間の距離を計算する。例示的には、ユークリッド空間距離の式、又は、コサイン距離の式等に従って、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴といずれか1つの第2レイアウト特徴との間の距離を計算することができる。
【0151】
ステップ5037:いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、ターゲットレイアウト特徴)と各第2レイアウト特徴との間の距離から最小の第2距離を選択し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトを第2距離に対応する第2レイアウト特徴と対応する第2クラスタリング群に集中させる。
【0152】
ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と第2レイアウト特徴との間の距離が小さいほど、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴が第2レイアウト特徴に似ていることを表し、両者は、同一類のチップレイアウトを表現することができる。この原理に基づいて、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と各第2レイアウト特徴との間の距離から最小の第2距離を選択することができる。該第2距離に対応する第2レイアウト特徴は、各第2レイアウト特徴のうち該ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に最も似ている第2レイアウト特徴である。該ターゲットチップレイアウトを第2距離に対応する第2レイアウト特徴と対応する第2クラスタリング群に集中させることができる。
【0153】
このような方式によって、複数のターゲットチップレイアウトを複数の第2クラスタリング群に集中させることができる。同一の第2クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトが同一類のチップレイアウトに対応するため、このような方式によって各ターゲットチップレイアウトをチップレイアウトのタイプに従ってクラスタリングすることを実現できる。
【0154】
ステップ5038:もし各第2クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすなら、各第2クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とする。
【0155】
各第2クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすときに、各第2クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とする。各第2クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たさないと、ステップ5035~ステップ5038の方式に従って、複数のターゲットチップレイアウトを再びクラスタリングすることができ、各ターゲットクラスタリング群を得るまで続ける。
【0156】
ステップ5031~ステップ5038の方式によって複数のターゲットチップレイアウトを複数回クラスタリングし、クラスタリング群のクラスタリング中心を継続的に変更することができ、同一クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトはますます似てくるが、異なるクラスタリング群におけるターゲットチップレイアウトがますます似なくなり、クラスタリング終了条件を満たすまで続ける。クラスタリング終了条件を満たすことは、クラスタリング群が収束することに相当し、クラスタリング群のクラスタリング中心は、変動しなくなる。従って、ステップ5031~ステップ5038の方式によって複数のターゲットチップレイアウトを複数回クラスタリングした後に得られたターゲットクラスタリング群の誤差は比較的小さく、精度が比較的高い。
【0157】
ステップ504:いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングする。
【0158】
本願の実施例において、ターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトは、同一種のチップレイアウトタイプに属し、従って、いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトからランダムにサンプリングし、キーチップレイアウトを得ることができる。キーチップレイアウトの数量は、少なくとも1つである。各ターゲットチップレイアウトをクラスタリングし、各ターゲットクラスタリング群を得て、且つ各ターゲットクラスタリング群に含まれるターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトをスクリーニングすることによって、すべてのターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトを手動で選択することを回避し、人的経験、及びランダム選択等による最終的な結果に対する干渉を防止することができる。
【0159】
1つの可能な実現形態において、ステップ504は、いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴といずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離を取得するステップと、いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴といずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離に基づいて、いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトを均一にサンプリングし、複数のキーチップレイアウトを得るステップと、を含む。
【0160】
本願の実施例において、いずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心は、該ターゲットクラスタリング群の所望のクラスタリング中心であってもよく、該ターゲットクラスタリング群の実際のクラスタリング中心であってもよい。ここで、ターゲットクラスタリング群の所望のクラスタリング中心の計算方式は、第2レイアウト特徴の決定の関連内容を参照でき、両者の実現原理は類似している。ターゲットクラスタリング群の実際のクラスタリング中心の計算方式は、第1クラスタリング群の実際のクラスタリング中心の決定の関連内容を参照でき、両者の実現原理は類似している。
【0161】
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、ユークリッド空間距離の式、又は、コサイン距離の式等に従って、該ターゲットクラスタリング群に含まれるいずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離を計算することができる。このような方式によって、該ターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離を得ることができる。
【0162】
選択可能に、ターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離から最大距離を決定し、最大距離をサンプリング数で割ってサンプリング間隔を得る。ターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離から、距離がサンプリング間隔の整数倍を満たすサンプリング距離をスクリーニングする。該サンプリング距離に対応するターゲットチップレイアウトから1つのキーチップレイアウトをサンプリングする。
【0163】
例示的には、M個のターゲットクラスタリング群があり、サンプリング数がL+1であると仮定する。いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、該ターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離から最大距離を決定し、最大距離をL+1で割ってサンプリング間隔を得る。ターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と該ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離から、距離が0、1*サンプリング間隔、2*サンプリング畳み込み、…、及び(L+1)*サンプリング間隔であるサンプリング距離をスクリーニングし、これらのサンプリング距離に対応するターゲットチップレイアウトから合計でL+2個のターゲットチップレイアウトをサンプリングする。ここで、サンプリング距離0に対応するターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴は、ターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心であり、サンプリング距離「(L+1)*サンプリング間隔」に対応するターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴とターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離は、最大距離である。1つのターゲットクラスタリング群がL+2個のターゲットチップレイアウトをサンプリングできるため、M個のターゲットクラスタリング群は、合計でM×(L+2)個のターゲットチップレイアウトをサンプリングすることができる。
【0164】
1つの可能な実現形態において、ステップ504の後に、キーチップレイアウトに対して光源マスク最適化を行い、ターゲット光源、及びキーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るステップと、ターゲット光源に基づいて他のチップレイアウトに対してマスク最適化を行い、他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るステップであって、他のチップレイアウトは、各ターゲットチップレイアウトのうちのキーチップレイアウト以外のターゲットチップレイアウトである、ステップと、をさらに含む。
【0165】
本願の実施例において、キーチップレイアウトに対して光源マスク最適化を行うことは、キーチップレイアウトに対して光源、及びマスクの複合最適化(Source and Mask Optimization、SMO)を行うことに相当し、ターゲット光源、及びキーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得ることができる。ここで、SMOは、ナノメートル(例えば、28ナノメートル、ひいてはそれよりも小さいナノメートル)集積回路を実現する重要な解像度向上技術である。ターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトをスクリーニングし、且つキーチップレイアウトに対してSMOを行うことによって、キーチップレイアウトの数量をターゲットチップレイアウトの数量よりも小さくすることができ、それによってSMOの速度を向上させる。また、ターゲットチップレイアウトをクラスタリングし、各クラスタリング群に含まれるターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトをスクリーニングすることによって、キーチップレイアウトが各種のチップレイアウトタイプをカバーすることを確実にすることができる。また、キーチップレイアウトの冗長現象が比較的少ないことにより、キーチップレイアウトに対してSMOを行って得られたターゲット光源の精度が比較的高くなり、SMOの効率、及び効果を向上させる。
【0166】
SMOは、一種の光源最適化(Source Optimization、SO)技術に属する。SMO技術は、光源の強度分布を変更することによって、入射光の強度、及び方向を調整することができ、それによって光源を利用してマスクレイアウトをウエハ上に露光させて得られた結像レイアウトの品質を比較的高くして、チップの歩留まりの向上に寄与する。本願の実施例の方法に従ってキーチップレイアウトに対してSMOを行うときには、SMOの速度、及び効果を向上させることができるため、本願の実施例は、フォトリソグラフィ解像度を向上させ、フォトリソグラフィプロセスウィンドウを増大させることができる。また、本願の実施例におけるターゲットチップレイアウトは、画素で表現されるレイアウトであり、従って、汎用性が比較的高く、コンタクトホールタイプ、ロジックレイアウトタイプ、及び密集ラインタイプ等のチップレイアウトタイプに適用できる。
【0167】
いずれか1回のSMOを行うときに、任意の光源を初期光源とし、フォトリソグラフィ装置を稼働させ、該初期光源に基づいてキーチップレイアウトをフォトレジスト上に露光させて中間マスクレイアウトを得ることができる。さらにフォトリソグラフィ装置を稼働させ、初期光源を利用して中間マスクレイアウトをウエハ上に露光させて結像レイアウトを得る。結像レイアウトとキーチップレイアウトとを比較することによって、結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差を得る。
【0168】
選択可能に、もし結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差が最適化条件を満たすなら、初期光源をターゲット光源とし、中間マスクレイアウトをキーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトとする。キーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトは、フォトリソグラフィ装置を稼働させることによって、ターゲット光源を利用してキーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトをウエハ上に露光させ、キーチップレイアウトに対応する結像レイアウトを得ることに用いられる。もし結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差が最適化条件を満たさないなら、結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差に基づいて初期光源を調整し、調整後の初期光源を得る。調整後の初期光源を次の回のSMOの初期光源とし、該初期光源に基づいて上記に示した少なくとも1回のSMOを行い、ターゲット光源、及びキーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るまで続ける。
【0169】
選択可能に、最適化条件を満たすことは、結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差が設定された誤差範囲内にあることである。又は、最適化条件を満たすことは、結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差の勾配が設定された勾配閾値よりも小さいことであり、この場合、結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差に基づいて初期光源を調整するときに、結像レイアウトとキーチップレイアウトとの間の誤差の勾配に基づいて初期光源を調整することができる。
【0170】
その後、フォトリソグラフィ装置を稼働させ、該ターゲット光源に基づいて他のチップレイアウトをフォトレジスト上に露光させ、他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得ることができる。他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトは、フォトリソグラフィ装置を稼働させることによって、ターゲット光源を利用して他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトをウエハ上に露光させ、他のチップレイアウトに対応する結像レイアウトを得ることに用いられる。
【0171】
選択可能に、もしキーチップレイアウトと他のチップレイアウトが1枚のチップレイアウトを分割して得られたものであれば、この場合、キーチップレイアウトに対して光源マスク最適化を行ってターゲット光源を得た後に、フォトリソグラフィ装置を稼働させ、該ターゲット光源に基づいてこのチップレイアウトをフォトレジスト上に露光させ、このチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得ることができる。このチップレイアウトに対応するマスクレイアウトは、フォトリソグラフィ装置を稼働させることによって、ターゲット光源を利用してこのチップレイアウトに対応するマスクレイアウトをウエハ上に露光させ、このチップレイアウトに対応する結像レイアウトを得ることに用いられる。
【0172】
説明する必要がある点として、本願に係る情報(ユーザー機器情報、及びユーザー個人情報等を含むが、これらに限定されない)、データ(分析に用いられるデータ、記憶されたデータ、及び展示されたデータ等を含むが、これらに限定されない)、及び信号は、いずれもユーザーが認可したか、又は、各当事者が十分に認可したものであり、且つ関連データの収集、使用、及び処理は、関連する国や地域の関連法律・法規、及び標準を遵守する必要がある。例えば、本願に係るターゲットチップレイアウト等は、いずれも十分に認可された場合に取得されたものである。
【0173】
上記方法におけるチップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出する。従って、チップレイアウトエンコーダを利用して各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出し、且つ各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行うときに、同一のチップレイアウトタイプのターゲットチップレイアウトを同一のターゲットクラスタリング群に正確に集中させ、異なるチップレイアウトタイプのターゲットチップレイアウトを異なるターゲットクラスタリング群に集中させることができ、クラスタリング結果の精度を向上させることができる。いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングするときに、キーチップレイアウトの冗長性を低下させ、スクリーニング品質を向上させることができる。
【0174】
上記は、方法のステップの観点から本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、及びチップレイアウトのスクリーニング方法を述べたが、以下、図6と併せて更に記述する。図6は、本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダ、及び該チップレイアウトエンコーダに基づいてクラスタリングとスクリーニングとを行う模式図である。
【0175】
本願の実施例において、サンプルデータセットを取得し、サンプルデータセットを利用して、図2に関連するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って、初期エンコーダを訓練してチップレイアウトエンコーダを得ることができる。本願の実施例におけるサンプルデータセットは、2つのオープンソースのデータセットを含む。1つのデータセットは、4877個のチップレイアウトを含み、これら4877個のチップレイアウトを、又は、これら4877個のチップレイアウトから一部のチップレイアウトを抽出してサンプルチップレイアウトとすることができる。もう1つのデータセットは、5394個のチップレイアウトを含み、これら5394個のチップレイアウトを、又は、これら5394個のチップレイアウトから一部のチップレイアウトを抽出してサンプルチップレイアウトとすることができる。サンプルチップレイアウトは、初期エンコーダを訓練することに用いられる。また、本願の実施例におけるサンプルデータセットは、いくつかのコンタクトホールタイプのチップレイアウト、ロジックレイアウトタイプのチップレイアウト、及び密集ラインタイプのチップレイアウト等をさらに含む。
【0176】
訓練してチップレイアウトエンコーダを得た後に、チップレイアウトエンコーダを利用して複数のターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトをスクリーニングすることができる。チップレイアウトエンコーダの構造は、図4の関連する記述を参照でき、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0177】
本願の実施例において、チップレイアウトエンコーダを利用して各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出することができる。続いて、各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、各ターゲットチップレイアウトをクラスタリングし、複数のターゲットクラスタリング群を得る。いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる。続いて、各ターゲットクラスタリング群からキーチップレイアウトをスクリーニングし、例えば、いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、該ターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトからキーチップレイアウトをスクリーニングすることができる。
【0178】
上記チップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出する。従って、チップレイアウトエンコーダを利用して各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出し、且つ各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行うときに、クラスタリング結果の精度を向上させることができ、各ターゲットクラスタリング群からキーチップレイアウトをスクリーニングするときに、キーチップレイアウトの冗長性を低下さ、スクリーニング品質を向上させることができる。
【0179】
図7は、本願の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置の構造模式図を示す。図7に示すように、該装置は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得することに用いられる取得モジュール701と、
サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得ることに用いられる変換モジュール702と、
初期エンコーダによってサンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュール703、或いは、初期エンコーダを使用してサンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュール703と、
サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、サンプルレイアウト特徴)、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、参照レイアウト特徴)に基づいて、初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を得ることに用いられる訓練モジュール704であって、チップレイアウトエンコーダは、ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出することに用いられる、訓練モジュール704と、を含む。
【0180】
1つの可能な実現形態において、変換モジュール702は、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得ることと、サンプルチップレイアウト、及び対称チップレイアウトに対して回転処理を行い、回転チップレイアウトを得ることと、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとすることと、に用いられる。或いは、変換モジュール702は、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得ることと、サンプルチップレイアウト、及び反転後のチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得ることと、に用いられ、少なくとも1つの参照チップレイアウトは、反転後のチップレイアウト、及び回転後のチップレイアウトを含む。
【0181】
1つの可能な実現形態において、変換モジュール702は、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得て、対称チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとすること、又は、サンプルチップレイアウトに対して回転処理を行い、回転チップレイアウトを得て、回転チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとすることに用いられる。或いは、変換モジュール702は、サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得ることであって、少なくとも1つの参照チップレイアウトは、反転後のチップレイアウトを含む、こと、又は、サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得ることであって、少なくとも1つの参照チップレイアウトは、回転後のチップレイアウトを含む、ことに用いられる。
【0182】
1つの可能な実現形態において、変換モジュール702は、サンプルチップレイアウトに対して回転処理を行い、回転チップレイアウトを得ることと、サンプルチップレイアウト、及び回転チップレイアウトに対して鏡面反転処理を行い、対称チップレイアウトを得ることと、対称チップレイアウト、及び回転チップレイアウトを少なくとも1つの参照チップレイアウトとすることと、に用いられる。或いは、変換モジュール702は、サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得ることと、サンプルチップレイアウト、及び回転後のチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得ることと、に用いられ、少なくとも1つの参照チップレイアウトは、回転後のチップレイアウト、及び反転後のチップレイアウトを含む。
【0183】
1つの可能な実現形態において、抽出モジュール703は、初期エンコーダによって(即ち、を使用して)サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得ることに用いられる。サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴は、最後のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴である。
【0184】
1つの可能な実現形態において、装置は、
サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定することに用いられる再構成モジュールであって、再構成チップレイアウトは、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて再構成されたチップレイアウトである、再構成モジュールと、
サンプルチップレイアウト、再構成チップレイアウト、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得ることに用いられる訓練モジュール704と、をさらに含む。
【0185】
1つの可能な実現形態において、再構成モジュールは、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各アップサンプリング特徴を得ることに用いられ、再構成チップレイアウトは、最後のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴に基づいて得られたチップレイアウトである。
【0186】
1つの可能な実現形態において、再構成モジュールは、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対して1回目のアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得ることであって、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴は、サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行って得られた、ことと、いずれか1回のアップサンプリング処理で得られたいずれか1つのアップサンプリング特徴に対し、いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を取得することであって、サンプルチップレイアウトに対してダウンサンプリング処理を行っていずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を得るときにダウンサンプリング処理の回数は、第1の回数であり、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴に対してアップサンプリング処理を行っていずれか1つのアップサンプリング特徴を得るときにアップサンプリング処理の回数は、第2の回数であり、第1の回数と第2の回数との和は、ターゲット回数である、ことと、いずれか1つのアップサンプリング特徴といずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得ることと、いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴に対してアップサンプリング処理を行い、いずれか1つのアップサンプリング特徴の次のアップサンプリング特徴を得ることと、に用いられる。
【0187】
1つの可能な実現形態において、訓練モジュール704は、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、第1損失を決定することと、サンプルチップレイアウト、及び再構成チップレイアウトに基づいて第2損失を決定することと、第1損失、及び第2損失に基づいて初期エンコーダを訓練し、チップレイアウトエンコーダを得ることと、に用いられる。
【0188】
上記装置は、サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行って参照チップレイアウトを得て、サンプルチップレイアウトのレイアウト特徴、及び参照チップレイアウトのレイアウト特徴を利用して初期エンコーダを訓練してチップレイアウトエンコーダを得ることで、幾何学的変換前後のチップレイアウトに対して、チップレイアウトエンコーダは、近いレイアウト特徴を出力することができる。幾何学的変換前後のチップレイアウトが同一種のチップレイアウトタイプに属するため、チップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出し、その後でレイアウト特徴に基づいてチップレイアウトに対してクラスタリングとスクリーニングとを行う点において有利であり、クラスタリング精度を向上させ、スクリーニング結果の冗長性を低下させる。
【0189】
理解すべきであるように、上記図7が提供する装置は、その機能を実現するときに、上記各機能モジュールの分割のみを例示して説明したが、実際の応用において、必要に応じて上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了することができる、即ち、機器の内部構造を異なる機能モジュールに分割することで、以上に記述された全部、又は、一部の機能を完了することができる。また、上記実施例が提供する装置は、方法の実施例と同一の思想に属し、その具体的な実現過程の詳細について方法の実施例を参照できるため、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0190】
図8は、本願の実施例が提供するチップレイアウトのスクリーニング装置の構造模式図を示し、図8に示すように、該装置は、
複数のターゲットチップレイアウト、及びチップレイアウトエンコーダ(即ち、訓練後のエンコーダ)を取得することに用いられる取得モジュール801であって、チップレイアウトエンコーダは、上記チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られる、取得モジュール801と、
チップレイアウトエンコーダを利用して各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、ターゲットレイアウト特徴)を抽出することに用いられる抽出モジュール802と、
各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴(即ち、各ターゲットレイアウト特徴)に基づいて複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得ることに用いられるクラスタリングモジュール803であって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、クラスタリングモジュール803と、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングすることに用いられるスクリーニングモジュール804と、を含む。
【0191】
1つの可能な実現形態において、クラスタリングモジュール803は、複数の第1レイアウト特徴を取得することであって、1つの第1レイアウト特徴は、1つの第1クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる、ことと、各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と各第1レイアウト特徴との間の距離を計算することと、いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と各第1レイアウト特徴との間の距離から最小の第1距離を選択し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトを第1距離に対応する第1レイアウト特徴で表現される第1クラスタリング群に集中させることと、もし各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすなら、各第1クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とすることと、に用いられる。
【0192】
1つの可能な実現形態において、クラスタリングモジュール803は、さらに、もし各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たさないなら、いずれか1つの第1クラスタリング群に対し、いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて、1つの第2レイアウト特徴を決定することであって、1つの第2レイアウト特徴は、1つの第2クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる、ことと、各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と各第2レイアウト特徴との間の距離を計算することと、いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と各第2レイアウト特徴との間の距離から最小の第2距離を選択し、いずれか1つのターゲットチップレイアウトを第2距離に対応する第2レイアウト特徴で表現される第2クラスタリング群に集中させることと、もし各第2クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすなら、各第2クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とすることと、に用いられる。
【0193】
1つの可能な実現形態において、スクリーニングモジュール804は、いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴といずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離を取得することと、いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴といずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離に基づいて、いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトを均一にサンプリングし、複数のキーチップレイアウトを得ることと、に用いられる。
【0194】
1つの可能な実現形態において、装置は、
キーチップレイアウトに対して光源マスク最適化を行い、ターゲット光源、及びキーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得ることと、ターゲット光源に基づいて他のチップレイアウトに対してマスク最適化を行い、他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得ることであって、他のチップレイアウトは、各ターゲットチップレイアウトのうちのキーチップレイアウト以外のターゲットチップレイアウトである、ことと、に用いられる最適化モジュールをさらに含む。
【0195】
上記装置におけるチップレイアウトエンコーダは、チップレイアウトタイプを区別できるレイアウト特徴を重点的に抽出する。従って、チップレイアウトエンコーダを利用して各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴を抽出し、且つ各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴に基づいて複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行うときに、同一のチップレイアウトタイプのターゲットチップレイアウトを同一のターゲットクラスタリング群に正確に集中させ、異なるチップレイアウトタイプのターゲットチップレイアウトを異なるターゲットクラスタリング群に集中させることができるため、クラスタリング結果の精度を向上させることができる。いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングするときに、キーチップレイアウトの冗長性を低下させ、スクリーニング品質を向上させることができる。
【0196】
理解すべきであるように、上記図8が提供する装置は、その機能を実現するときに、上記各機能モジュールの分割のみを例示して説明したが、実際の応用において、必要に応じて上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了することができる、即ち、機器の内部構造を異なる機能モジュールに分割することで、以上に記述された全部、又は、一部の機能を完了する。また、上記実施例が提供する装置は、方法の実施例と同一の思想に属し、その具体的な実現過程の詳細について方法の実施例を参照でき、ここでは、再度詳細に説明しない。
【0197】
図9は、本願の1つの例示的な実施例が提供する端末機器900の構造ブロック図を示す。該端末機器900は、プロセッサ901と、メモリ902とを含む。
【0198】
プロセッサ901は、1つ、又は、複数の処理コアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、及び8コアプロセッサ等である。プロセッサ901は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、及びPLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうちの少なくとも一種のハードウェア形式を採用して実現できる。プロセッサ901は、メインプロセッサと、コプロセッサとを含んでもよく、メインプロセッサは、ウェイクアップ状態下でのデータを処理することに用いられるプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)とも呼ばれ、コプロセッサは、待機状態下でのデータを処理することに用いられる低電力プロセッサである。いくつかの実施例において、プロセッサ901は、GPU(Graphics Processing Unit、画像プロセッサ)が集積されてもよく、GPUは、ディスプレイスクリーンに表示する必要がある内容のレンダリング、及び描画を担うことに用いられる。いくつかの実施例において、プロセッサ901は、AI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサをさらに含んでもよく、該AIプロセッサは、機械学習に関する計算操作を処理することに用いられる。
【0199】
メモリ902は、1つ、又は、複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、該コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ902は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば、1つ、又は、複数の磁気ディスク記憶機器、及びフラッシュメモリ記憶機器をさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ902における非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該少なくとも1つのコンピュータプログラムは、プロセッサ901に実行されることで、端末機器900に、本願における方法の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法を実現させることに用いられる。
【0200】
いくつかの実施例において、端末機器900は、選択可能にディスプレイスクリーン905をさらに含む。
【0201】
ディスプレイスクリーン905は、UI(User Interface、ユーザーインターフェース)を表示することに用いられる。該UIは、図形、テキスト、アイコン、ビデオ、及びこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。ディスプレイスクリーン905がタッチディスプレイスクリーンであるときに、ディスプレイスクリーン905は、ディスプレイスクリーン905の表面、又は、表面の上方のタッチ信号を収集する能力をさらに有する。該タッチ信号を制御信号としてプロセッサ901に入力して処理することができる。このときに、ディスプレイスクリーン905は、さらに、ソフトボタン、及び/又は、ソフトキーボードとも呼ばれる仮想ボタン、及び/又は、仮想キーボードを提供することに用いることができる。いくつかの実施例において、ディスプレイスクリーン905は、1つであってもよく、端末機器900の前面パネルに設置され、別のいくつかの実施例において、ディスプレイスクリーン905は、少なくとも2つであってもよく、それぞれ端末機器900の異なる表面に設置され、又は、折り畳んで設計される。別のいくつかの実施例において、ディスプレイスクリーン905は、フレキシブルディスプレイスクリーンであってもよく、端末機器900の湾曲表面、又は、折り畳み面に設置される。ひいては、ディスプレイスクリーン905は、さらに、非矩形の不規則な図形、即ち、異形スクリーンとして設置されてもよい。ディスプレイスクリーン905は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイスクリーン)、及びOLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)等の材料を採用して製造されてもよい。例示的には、サンプルチップレイアウト、回転チップレイアウト、及び対称チップレイアウト等のチップレイアウトは、ディスプレイスクリーン905によって表示される。
【0202】
当業者が理解できるように、図9に示す構造は、端末機器900に対する限定を構成せず、図示よりも多くの、又は、少ないコンポーネントを含むか、又は、あるいくつかのコンポーネントを組み合わせるか、又は、異なるコンポーネント配置を採用することができる。
【0203】
図10は、本願の実施例が提供するサーバの構造模式図であり、該サーバ1000は、配置、又は、性能が異なるため、比較的大きな差異が生じる可能性があり、1つ、又は、複数のプロセッサ1001と、1つ、又は、複数のメモリ1002とを含んでもよい。ここで、該1つ、又は、複数のメモリ1002において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、該少なくとも1つのコンピュータプログラムが該1つ、又は、複数のプロセッサ1001によりロードされ、且つ実行されることで、サーバ1000は、上記各方法の実施例が提供するチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法を実現し、例示的には、プロセッサ1001は、CPUである。勿論、該サーバ1000は、有線、又は、無線ネットワークインタフェース、キーボード、及び入出力インタフェース等の部材をさらに有してもよく、それにより入出力を行い、該サーバ1000は、機器の機能を実現することに用いられる他の部材をさらに含んでもよく、ここでは、詳細に説明しない。
【0204】
例示的な実施例において、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、該不揮発性コンピュータ可読記憶媒体において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶される。該少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、上記いずれか1つのチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【0205】
選択可能に、上記コンピュータ可読記憶媒体は、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、読み出し専用光ディスク(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)、磁気テープ、フロッピーディスク、及び光データ記憶機器等であってもよい。
【0206】
例示的な実施例において、コンピュータプログラムをさらに提供し、該コンピュータプログラムは、少なくとも1つであり、該少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、上記いずれか1つのチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【0207】
例示的な実施例において、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、該コンピュータプログラム製品において、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されている。該少なくとも1つのコンピュータプログラムがプロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器は、上記いずれか1つのチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法、又は、チップレイアウトのスクリーニング方法を実現する。
【0208】
理解すべきであるように、本明細書において言及された「複数」とは、2つ、又は、2つ以上を指す。「及び/又は」は、関連対象の関連関係を記述し、三種の関係が存在し得ることを示しており、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、及びBが単独で存在することの三種の場合を示すことができる。文字「/」は、一般的に前後の関連対象が一種の「又は」の関係であることを示す。
【0209】
上記本願の実施例の番号は、記述のために使用されるものに過ぎず、実施例の優劣を表すものではない。
【0210】
上記は、本願の例示的な実施例に過ぎず、本願を制限するためのものではなく、本願の原則内に行われるいかなる変更、均等物への置換、及び改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-05-30
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器により実行される、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法であって、前記方法は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得するステップと、
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得るステップと、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出するステップと、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップと、を含む、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法。
【請求項2】
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得るステップと、
前記サンプルチップレイアウト、及び前記反転後のチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記反転後のチップレイアウト、及び前記回転後のチップレイアウトを含む、ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記反転後のチップレイアウトを含む、ステップ、
又は、前記サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記回転後のチップレイアウトを含む、ステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウトに対して回転を行い、回転後のチップレイアウトを得るステップと、
前記サンプルチップレイアウト、及び前記回転後のチップレイアウトに対して鏡面反転を行い、反転後のチップレイアウトを得るステップであって、前記少なくとも1つの参照チップレイアウトは、前記回転後のチップレイアウト、及び前記反転後のチップレイアウトを含む、ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出する前記ステップは、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得るステップであって、前記サンプルレイアウト特徴は、最後のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴である、ステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行い、各回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得る前記ステップは、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトに対して1回目のダウンサンプリング処理を行い、1番目のダウンサンプリング特徴を得るステップと、
いずれか1回のダウンサンプリング処理で得られたいずれか1つのダウンサンプリング特徴に対し、前記初期エンコーダを使用して前記いずれか1つのダウンサンプリング特徴に対して次の回のダウンサンプリング処理を行い、前記次の回のダウンサンプリング処理で得られたダウンサンプリング特徴を得るステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記サンプルレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定するステップをさらに含み、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得る前記ステップは、
前記サンプルチップレイアウト、前記再構成チップレイアウト、前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記サンプルレイアウト特徴に基づいて、再構成チップレイアウトを決定する前記ステップは、
前記サンプルレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各回のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴を得るステップであって、前記再構成チップレイアウトは、最後のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴に基づいて得られたチップレイアウトである、ステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記サンプルレイアウト特徴に対して複数回のアップサンプリング処理を行い、各回のアップサンプリング処理で得られたアップサンプリング特徴を得る前記ステップは、
前記サンプルレイアウト特徴に対して1回目のアップサンプリング処理を行い、1番目のアップサンプリング特徴を得るステップであって、前記サンプルレイアウト特徴は、前記サンプルチップレイアウトに対して複数回のダウンサンプリング処理を行って得られる、ステップと、
いずれか1回のアップサンプリング処理で得られたいずれか1つのアップサンプリング特徴に対し、前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を取得するステップであって、前記サンプルチップレイアウトに対してダウンサンプリング処理を行って前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴を得るときにダウンサンプリング処理の回数は、第1の回数であり、前記サンプルレイアウト特徴に対してアップサンプリング処理を行って前記いずれか1つのアップサンプリング特徴を得るときにアップサンプリング処理の回数は、第2の回数であり、前記第1の回数と前記第2の回数との和は、ターゲット回数である、ステップと、
前記いずれか1つのアップサンプリング特徴と前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応するダウンサンプリング特徴とを継ぎ合せ、前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴を得るステップと、
前記いずれか1つのアップサンプリング特徴に対応する継ぎ合せ特徴に対してアップサンプリング処理を行い、前記いずれか1つのアップサンプリング特徴の次のアップサンプリング特徴を得るステップと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記サンプルチップレイアウト、前記再構成チップレイアウト、前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得る前記ステップは、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて第1損失を決定するステップと、
前記サンプルチップレイアウト、及び前記再構成チップレイアウトに基づいて第2損失を決定するステップと、
前記第1損失、及び前記第2損失に基づいて前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得るステップと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
電子機器により実行される、チップレイアウトのスクリーニング方法であって、前記方法は、
複数のターゲットチップレイアウト、及び訓練後のエンコーダを取得するステップであって、前記訓練後のエンコーダは、請求項1に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られる、ステップと、
前記訓練後のエンコーダを使用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出するステップと、
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得るステップであって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、ステップと、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングするステップと、を含む、チップレイアウトのスクリーニング方法。
【請求項12】
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得る前記ステップは、
複数の第1レイアウト特徴を取得するステップであって、1つの第1レイアウト特徴は、1つの第1クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる、ステップと、
前記各ターゲットレイアウト特徴と各第1レイアウト特徴との間の距離を計算するステップと、
いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴と前記各第1レイアウト特徴との間の距離から最小の第1距離を選択し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトを前記第1距離に対応する第1レイアウト特徴と対応する第1クラスタリング群に集中させるステップと、
もし各第1クラスタリング群がクラスタリング終了条件を満たすなら、前記各第1クラスタリング群を各ターゲットクラスタリング群とするステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
もし前記各第1クラスタリング群が前記クラスタリング終了条件を満たさないなら、いずれか1つの第1クラスタリング群に対し、前記いずれか1つの第1クラスタリング群における各ターゲットレイアウト特徴に基づいて、1つの第2レイアウト特徴を決定するステップであって、前記1つの第2レイアウト特徴は、1つの第2クラスタリング群のクラスタリング中心を表現することに用いられる、ステップと、
前記各ターゲットレイアウト特徴と各第2レイアウト特徴との間の距離を計算するステップと、
いずれか1つのターゲットチップレイアウトに対し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴と前記各第2レイアウト特徴との間の距離から最小の第2距離を選択し、前記いずれか1つのターゲットチップレイアウトを前記第2距離に対応する第2レイアウト特徴と対応する第2クラスタリング群に集中させるステップと、
もし各第2クラスタリング群が前記クラスタリング終了条件を満たすなら、前記各第2クラスタリング群を前記各ターゲットクラスタリング群とするステップと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングする前記ステップは、
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離を取得するステップと、
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群における各ターゲットチップレイアウトのレイアウト特徴と前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群のクラスタリング中心との間の距離に基づいて、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトを均一にサンプリングし、複数のキーチップレイアウトを得るステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングする前記ステップの後に、
前記キーチップレイアウトに対して光源マスク最適化を行い、ターゲット光源、及び前記キーチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るステップと、
前記ターゲット光源に基づいて他のチップレイアウトに対してマスク最適化を行い、前記他のチップレイアウトに対応するマスクレイアウトを得るステップであって、前記他のチップレイアウトは、前記各ターゲットチップレイアウトのうちの前記キーチップレイアウト以外のターゲットチップレイアウトである、ステップと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置であって、前記装置は、
サンプルチップレイアウト、及び初期エンコーダを取得することに用いられる取得モジュールと、
前記サンプルチップレイアウトに対して幾何学的変換を行い、少なくとも1つの参照チップレイアウトを得ることに用いられる変換モジュールと、
前記初期エンコーダを使用して前記サンプルチップレイアウトのサンプルレイアウト特徴、及び各参照チップレイアウトの参照レイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュールと、
前記サンプルレイアウト特徴、及び前記参照レイアウト特徴に基づいて、前記初期エンコーダを訓練し、訓練後のエンコーダを得ることに用いられる訓練モジュールと、を含む、チップレイアウトエンコーダに用いられる訓練装置。
【請求項17】
チップレイアウトのスクリーニング装置であって、前記装置は、
複数のターゲットチップレイアウト、及び訓練後のエンコーダを取得することに用いられる取得モジュールであって、前記訓練後のエンコーダは、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法に従って訓練して得られる、取得モジュールと、
前記訓練後のエンコーダを使用して各ターゲットチップレイアウトのターゲットレイアウト特徴を抽出することに用いられる抽出モジュールと、
各ターゲットレイアウト特徴に基づいて前記複数のターゲットチップレイアウトに対してクラスタリング処理を行い、複数のターゲットクラスタリング群を得ることに用いられるクラスタリングモジュールであって、いずれか1つのターゲットクラスタリング群において、少なくとも1つのターゲットチップレイアウトが含まれる、クラスタリングモジュールと、
いずれか1つのターゲットクラスタリング群に対し、前記いずれか1つのターゲットクラスタリング群に含まれる各ターゲットチップレイアウトの中からキーチップレイアウトをスクリーニングすることに用いられるスクリーニングモジュールと、を含む、チップレイアウトのスクリーニング装置。
【請求項18】
電子機器であって、前記電子機器は、プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリにおいて、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムが前記プロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、前記電子機器が、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現する、電子機器。
【請求項19】
電子機器であって、前記電子機器は、プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリにおいて、少なくとも1つのコンピュータプログラムが記憶されており、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムが前記プロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、前記電子機器が、請求項11~15のいずれか1項に記載のチップレイアウトのスクリーニング方法を実現する、電子機器。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、プロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器が、請求項1~10のいずれか1項に記載のチップレイアウトエンコーダに用いられる訓練方法を実現する、コンピュータプログラム。
【請求項21】
コンピュータプログラムであって、プロセッサによりロードされ、且つ実行されることで、電子機器が、請求項11~15のいずれか1項に記載のチップレイアウトのスクリーニング方法を実現する、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】