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特表2024-543244単鎖磁石の超分子ナノチューブを含むゲル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-20
(54)【発明の名称】単鎖磁石の超分子ナノチューブを含むゲル
(51)【国際特許分類】
   H01F 1/42 20060101AFI20241113BHJP
   H01F 41/14 20060101ALI20241113BHJP
   G11B 7/00 20060101ALI20241113BHJP
   G11B 7/244 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
H01F1/42
H01F41/14
G11B7/00
G11B7/244
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517524
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 FR2022051600
(87)【国際公開番号】W WO2023041857
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】2109779
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524104608
【氏名又は名称】アンスティテュ ナシオナル デ シオンシズ アップリケ ド レンヌ
(71)【出願人】
【識別番号】521157661
【氏名又は名称】ウニヴェルシタ・デッリ・ストゥーディ・ディ・フィレンツェ
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITA’ DEGLI STUDI DI FIRENZE
(71)【出願人】
【識別番号】523150772
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ・ドゥ・レンヌ
(71)【出願人】
【識別番号】504007888
【氏名又は名称】センター ナショナル デ ラ レシェルシェ サイエンティフィーク
(71)【出願人】
【識別番号】524104619
【氏名又は名称】エコール ナシオナーレ シュペリエル ドゥ シミ
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホワール,フェリクス
(72)【発明者】
【氏名】ベルノ,ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】マンニーニ,マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】クチノッタ,ジュゼッペ
【テーマコード(参考)】
5D090
5E040
5E049
【Fターム(参考)】
5D090DD01
5D090DD05
5E040AC05
5E040BB03
5E040BC05
5E040CA06
5E040HB15
5E049AC10
5E049BA06
5E049KC10
(57)【要約】
本発明は、配位ポリマーを含む少なくとも1つの単鎖磁石を含む超分子ナノチューブであって、上記配位ポリマーが、少なくとも1つの金属を含む繰り返し単位を含む少なくとも1つの直鎖高分子鎖を含み、上記金属が、少なくとも1つの直鎖炭素鎖を含む少なくとも1つのリガンドによって配位されており、上記直鎖炭素鎖が、6個以上の炭素を含み、好ましくは、直鎖炭素鎖が6~30個の炭素を含む、超分子ナノチューブに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配位ポリマーを含む少なくとも1つの単鎖磁石を含む超分子ナノチューブであって、前記配位ポリマーが、少なくとも1つの金属を含む繰り返し単位を含む少なくとも1つの直鎖高分子鎖を含み、前記金属が、少なくとも1つの直鎖炭素鎖を含む少なくとも1つのリガンドによって配位されており、前記直鎖炭素鎖が、9~27個の炭素を含む、超分子ナノチューブ。
【請求項2】
前記直鎖炭素鎖が、12~24個の炭素を含む、請求項1に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項3】
前記直鎖高分子鎖の前記金属が、遷移金属族から選択される化学元素である、請求項1又は2に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項4】
前記直鎖高分子鎖の前記金属が、希土類族に属する17種の元素のうちの少なくとも1種から選択され、すなわち、Sc、Y、Lu、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbから選択され、好ましくはテルビウムTbである、請求項1~3のいずれか一項に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項5】
前記超分子ナノチューブが、少なくとも7個の単鎖磁石を含み、好ましくは、前記超分子ナノチューブが、少なくとも10個の単鎖磁石を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項6】
前記単鎖磁石の少なくとも1つのリガンドが、ラジカル基を含み、好ましくは、前記単鎖磁石の前記リガンドが、N-ラジカルリガンド及びO-ラジカルリガンドから選択されるラジカルリガンドである、請求項1~5のいずれか一項に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項7】
前記ラジカルリガンドが、NITと称されるニトロニルニトロキシドラジカルを含む、請求項6に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項8】
前記リガンドが、前記直鎖炭素鎖及びNITラジカルで置換された芳香族基を含み、前記芳香族基が、好ましくはフェノキシ基(PhO-)である、請求項1~7のいずれか一項に記載の超分子ナノチューブ。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の超分子ナノチューブを含むゲルを含む金属ゲルであって、前記ナノチューブが、無極性非プロトン性有機溶媒、好ましくは直鎖脂肪族溶媒の分子を含み、前記溶媒が、好ましくは少なくともn-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、及びn-デカンから選択され、好ましくはn-ヘプタンである、金属ゲル。
【請求項10】
前記ゲルが、前記無極性非プロトン性溶媒中に溶解された前記超分子ナノチューブを含む溶液から得られ、0~5℃の温度に達するまで冷却され、この温度が少なくとも1分間維持される、請求項9に記載の金属ゲル。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の金属ゲルで被覆された基板を含む、情報記憶材料。
【請求項12】
請求項11に記載の情報記憶材料の製造方法であって、前記基板上に前記金属ゲルをスピンコート法により堆積するステップを含む、製造方法。
【請求項13】
1-有機リガンドと金属塩との間の反応によって予め得られた単鎖磁石を含む混合物を無極性非プロトン性溶媒中に熱溶解するステップと、
2-スピンコーティングによって、固体基板上に前記混合物を堆積させるステップと、
3-前記混合物を0~5℃の温度に冷却するステップと、
4-前記混合物を室温に戻すステップと、を含む、請求項12に記載の製造方法。
【請求項14】
請求項1~8のいずれか一項に記載の少なくとも1つの超分子ナノチューブを含む、情報記憶デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単鎖磁石の分野に関し、より具体的には、単鎖磁石の超分子ナノチューブ、及び超分子金属ゲルの形態の、単鎖磁石の超分子ナノチューブの調製、並びに情報記憶のためのそのような超分子金属ゲルの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
超分子化学は、分子内の原子間又は分子集合内の分子間の非共有結合又は弱い相互作用に基づく化学の一分野である。また、超分子ゲルは、それらを構成する分子が非共有結合によって互いに相互作用するゲルであると定義される。金属ゲルは、少なくとも1つの金属を含む超分子ゲルのカテゴリーに属する材料である。そのような金属ゲルの調製は、1つ以上の炭素鎖、又は芳香環からなり、かつヘテロ原子(O、N、S、Fなど)を含み得る、有機部分(リガンド)と、1つ以上の金属イオンと、を含有する、少なくとも1つの配位ポリマーを含む。各金属イオンは、リガンドと1つ以上の配位結合を確立する[参考文献1]。金属イオン及びリガンドはまた、発光、導電性、磁性などのそれらの固有の特性に関連する物理化学的特性を材料に付与し得る[参考文献2~5]。
【0003】
加えて、超分子ゲルを製造するために、周期表のfブロックからの元素、特にランタニドを使用することが知られている。これらのランタニド系ゲルは、主に、4f系列のこれらのイオンの特徴的な光学特性によって、発光特徴を有する軟質材料を得るために使用される[参考文献6~15]。
【0004】
しかしながら、ランタニド塩に基づいて製造された上述の超分子ゲルは、情報記憶デバイスへのそれらの統合のための理想的な磁気特性又は構造特性を有していない。
【0005】
情報記憶用途に適した開放磁気ヒステリシス曲線を有する単鎖磁石の超分子ナノチューブの使用が知られているが[参考文献16]、最新技術のこれらのナノチューブは、結晶形態で得られるだけであり、この場合、表面上に堆積させることが困難であるか、又は不可能でさえある。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、情報記憶デバイスに組み込むことが特に容易である、情報記憶のための理想的なヒステリシス曲線を有する超分子材料に関する。
【0007】
この目的のために、本発明は、配位ポリマーを含む少なくとも1つの単鎖磁石を含む超分子ナノチューブであって、上記配位ポリマーが、少なくとも1つの金属を含む繰り返し単位を含む少なくとも1つの直鎖高分子鎖を含み、金属が、6個以上の炭素を含む少なくとも1つの直鎖炭素鎖を含む、少なくとも1つのリガンドによって配位されており、すなわち、例えば、イオン型又は共有型の少なくとも1つの配位結合を介して結合されており、直鎖炭素鎖が、好ましくは6~30個の炭素を含み、上記直鎖炭素鎖が、有利には9~27個の炭素、又は12~24個の炭素を含む、超分子ナノチューブに関する。本発明者らは、全く予期せぬことに、このような直鎖炭素鎖の存在が、脂肪族鎖としてのそれらの固有の特性に起因して、固体支持体上に容易に堆積させることができるゲル、特に金属ゲルを調製するために正確に成形されたナノチューブを得ることを可能にすることを実証した。本発明者らは、ゲルの形態の超分子材料を調製することに成功し、結晶とは異なり、ゲルの形態のそのような超分子材料、特に金属ゲル分子材料は、情報記憶デバイスを製造する目的で固体表面上に超分子材料を堆積させることを可能にすることを、完全に偶然に実証した。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例で合成した化合物のFT-IRスペクトログラムである。
図2図2は、実施例で使用した3つのリガンドのX線回折により得られた構造式である。
図3図3は、実施例で合成したキセロゲルのFT-IRスペクトログラムである。
図4図4は、実施例で合成した化合物の70℃でのUV-可視スペクトルである。
図5図5は、実施例で合成した化合物の4℃でのUV-可視スペクトルである。
図6図6は、実施例で合成した化合物のEPRスペクトログラムである。
図7図7は、実施例で合成した化合物のEPRスペクトログラムである。
図8図8は、実施例で合成した化合物のEPRスペクトログラムである。
図9図9は、実施例で合成した化合物のUV及びEPRスペクトログラムである。
図10図10は、実施例で合成した化合物の静的磁気特性と温度の関係、及び磁界に対する磁化の依存を表すグラフである。
図11図11は、実施例で合成した化合物のヒステリシス曲線である。
図12図12は、実施例で合成した化合物の周波数と位相外感受率の関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の文脈において、「ナノチューブ」、より具体的には「超分子ナノチューブ」という用語は、弱い結合によって互いに相互作用する一次元配位ポリマーの螺旋配列によって形成される1ナノメートル程度の直径を有するチューブを指す。
【0010】
本発明の文脈において、「単鎖磁石」という用語は、上記配位ポリマー内に閉じ込められた磁気特性を有する一次元配位ポリマーを指す。単鎖磁石は、鎖に沿った磁気相関長の成長によって支配される磁気緩和を採用する。
【0011】
本発明の文脈における「配位ポリマー」という用語は、有機リガンドによって相互接続された金属中心を含む無機又は有機金属ポリマー構造を表す。配位ポリマーはまた、配位結合を介して一次元、二次元、又は三次元に延在する、金属-リガンド型繰り返し単位とみなされる配位単位の繰り返しを有する配位化合物として定義され得る(IUPAC定義)。
【0012】
本発明の文脈における「金属」という用語は、化学元素が0の酸化状態を有する場合の非荷電金属原子、又は化学元素が0以外の酸化状態を有する場合の負若しくは正に荷電した金属イオンのいずれかを指す。
【0013】
直鎖高分子鎖に組み込まれる金属は、好ましくは遷移金属族から選択される化学元素である。
【0014】
「遷移金属」という用語は、周期表のdブロックからの元素、並びに周期表のfブロックからの元素に属するランタニド及びアクチニドの族を表す。本発明者らは、これらの化学元素が本発明による超分子ナノチューブの形成のための最良の候補であることを示した。
【0015】
このような超分子ナノチューブによって、固体基板上へのナノチューブの形態の超分子材料の堆積に適合する材料及びプロセスの開発が可能になる。有機リガンドの脂肪族鎖の
長さの伸長は、ゲルの形成を制御することを可能にし、したがって、特に直鎖脂肪族溶媒の存在下で、金属ゲルの形成を促進することが示される。炭素鎖、より具体的には直鎖炭素鎖は、例えば、ファンデルワールス相互作用を実現する結合の形成によって、低エネルギー結合を介して超分子材料における鎖間の弱い相互作用を促進する。本発明者らは、全く予想外に、脂肪族炭素鎖の長さが超分子ナノチューブの形成のための決定パラメータであることを実証した。5個未満の炭素を組み込む、小さすぎる直鎖は、ナノチューブの形態の構成を得ることを可能にしない。逆に、16個以上の炭素原子を有する鎖は、最良に形成されたナノチューブへのアクセスを与え、データ記憶(情報記憶)のための使用に適合する物理化学特性を有する金属ゲルの製造へのアクセスを与える。しかしながら、過剰な長さの鎖の使用は、ナノチューブ型構成に適合する鎖間会合に対して立体障害が大きくなりすぎることを考えると、望ましくない。
【0016】
有利には、直鎖高分子鎖の金属は、希土類族に属する17種の元素のうちの少なくとも1種から選択され、すなわち、Sc、Y、Lu、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbから選択され、好ましくはテルビウムTbである。単鎖磁石に組み込まれた希土類金属、特にテルビウムは、磁化の遅い緩和に伴う有利な磁気特性を有する。
【0017】
有利には、本発明による超分子ナノチューブは、少なくとも7個の単鎖磁石を含み、好ましくは、超分子ナノチューブは、少なくとも10個の単鎖磁石を含む。本発明者らは、付随する単鎖磁石の数が、ナノチューブの形態の分子集合の構成の取得を制御するための最高次数のパラメータであることを、完全に偶然に実証した。
【0018】
有利には、単鎖磁石の少なくとも1つのリガンドは、ラジカル基を含む。このようなラジカルリガンドは、有利には、窒素ヘテロ原子上にラジカルを有し、N-ラジカルリガンドとして適格であるか、又は酸素ヘテロ原子上にO-ラジカルリガンドとして適格である。好ましくは、ラジカルリガンドは、ニトロキシド型のO-ラジカルリガンド、すなわち、骨格の一部がNOで表されるニトロキシドであるリガンドであり、これは以下のように表すことができる。
【化1】

そのようなニトロキシド型ラジカルリガンドは、TEMPOリガンド[参考文献26]などの単座リガンド、2pyNOリガンド[参考文献27]などの二座リガンド、又は6pyNOリガンド[参考文献28]などの三座リガンドであり得る。
【0019】
好ましくは、ラジカルリガンドは、NITと称されるニトロニルニトロキシドラジカルを含む。ニトロニルニトロキシドラジカルは、以下の化学式を有する。
【化2】
【0020】
金属、特にランタニドを有する配位NITリガンドは、情報記憶において求められている用途に対して期待される特性を有する磁気緩和曲線を得ることを可能にする[参考文献25]。NITはまた、非限定的な様式で、環状集合、より大きな寸法の鎖、キラルヘリックスを形成する超分子ナノチューブ[参考文献16]を形成するように集合し得る単鎖磁石の成形[参考文献17~19]を微細に制御することができ、それらを臨機応変に化学官能基と結びつけるという利点を有する。
【0021】
有利には、本発明による超分子ナノチューブのリガンドは、直鎖炭素鎖及びNITラジカルによって置換された芳香族基を含み、好ましくは、芳香族基はフェノキシ基(PhO-)である。芳香族基は、πスタッキング型の非共有結合相互作用に関与し、同じ鎖におけるいくつかの基のスタッキングによって単鎖磁石の構造を安定化させることを可能にする。
【0022】
本発明はまた、本発明の文脈において先に提示された超分子ナノチューブを含むゲルを含む金属ゲルに関し、ナノチューブは、無極性非プロトン性有機溶媒、好ましくは直鎖脂肪族溶媒の分子を含み、溶媒は、好ましくは少なくともn-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、及びn-デカンから選択され、好ましくはn-ヘプタンである。n-へプタンが好ましく、本発明者らは、金属イオンに配位したリガンドの炭素鎖の長さとは無関係に、研究された全ての金属ゲルについて、特に同じ条件及び同じ濃度下で、同一のゲル化プロセスを得ることを可能にすることを、偶然にも観察した。直鎖炭素鎖と無極性溶媒分子との相互作用は、超分子ナノチューブの形成を更に誘導するようであり、すなわち、これらの様々なパートナー間の相互作用は、ナノチューブの形態での空間成形をより容易にもたらすようである。
【0023】
好ましくは、ゲルは、無極性非プロトン性溶媒中に溶解された超分子ナノチューブを含む溶液から、任意選択で加熱して完全な溶解を得ることによって得られる。次いで、溶液を0~5℃の温度に達するまで冷却しなければならず、この温度を少なくとも1分間維持した後、混合物を室温に戻す。
【0024】
本発明はまた、本発明の文脈において前述したような金属ゲルで被覆された基板を含む情報記憶材料に関する。基板は、好ましくはシリコン基板である。しかしながら、任意のタイプの非晶質又は結晶質、磁性又は非磁性、導電性又は絶縁性材料であってもよい。基板上に堆積されたそのような金属ゲルシステムは、従来技術において達成されるものよりもかなり大きな情報記憶容量を達成することを可能にする。
【0025】
本発明はまた、スピンコーティング技術によって基板上に金属ゲルを堆積させるステップを含む、本発明の文脈において前述した情報記憶材料を製造するための方法に関する。スピンコーティングは、高速で回転する基板の平坦な表面上に膜の物質の溶液を堆積させ
ることによって、薄く均一な層を形成するための技術である。
【0026】
本発明による製造方法は、有利には、以下のステップ:
1-有機リガンドと金属塩との間の反応によって予め得られた単鎖磁石の粉末を無極性非プロトン性溶媒中に熱溶解するステップと、
2-スピンコーティングによって、固体基板上に混合物を堆積させるステップと、
3-混合物を0~5℃の温度に冷却するステップと、
4-混合物を室温に戻すステップと、を含む。
【0027】
本発明はまた、以下から選択される要素のうちの少なくとも1つを含む情報記憶デバイスに関する。
-本発明の文脈において先に記載された少なくとも1つの超分子ナノチューブ、
-本発明の文脈において先に記載された少なくとも1つの金属ゲル、及び
-本発明の文脈において先に記載された少なくとも1つの情報記憶材料。
【実施例
【0028】
本発明はまた、以下の詳細な説明において、実施例を用いて特定の実施形態を詳述する実験部分を用いて記載され、実施例は説明のためにのみ与えられ、限定するものとして考慮されるべきではない。
実験部分
【0029】
分析グレードの溶媒(メタノール、クロロホルム、ジクロロメタン、及びn-へプタンなど)及びアルデヒド(4-ヘキシル-、4-デシル-、及び4-オクタデシルオキシベンズアルデヒド)は市販されており、更に精製することなく使用される。
【0030】
実験分析及びプロトコル
【0031】
FT-IRスペクトルは、Perkin-Elmer(登録商標)製のFrontier UATR(商標)分光光度計を用いて、ゲル、溶液、及び粉末について記録した(4000~550cm-1、1cm-1の分解能を有する)。
【0032】
溶液及びゲルのUV-可視吸収スペクトルを、1mmの光路を有するHellma(登録商標)110-QSキュベット中で、Jasco(登録商標)-V670分光光度計を用いて記録した(800~350nm、400nm.min-1、1nmの分解能を有する)。
【0033】
元素分析(CHNS)は、Thermo Fischer Scientific(登録商標)によって販売されているFlashEA 1112シリーズの分析器を用いて実施された。
【0034】
X線粉末回折パターンを、X’Celerator(登録商標)検出器を備えたPanalytical(登録商標)X’pert Pro(商標)回折計を用いて収集した(CuKαについて45kV、40mA、λ=1.542Å、モードθ/θ)。シミュレートされたダイアグラムは、CCDCのMercuryプログラムを用いて計算された。
【0035】
新しい単結晶を、CMOS PHOTON 100(商標)検出器を備えたD8 Venture(商標)シリーズのBruker(登録商標)回折計上に取り付けた。結晶データは、150KでMoKα放射線(λ=0.70713Å)を用いて収集した。結晶構造をSHELXT1によって分解し、F2(SHELXL)2に基づくフルマトリックス最小二乗法を用いてWINGX3プログラムを実行して精密化した。全ての非水素原子を
異方性原子変位パラメータで精密化し、H原子を計算されたそれらの位置に最終的に含め、制約された熱パラメータでそれらの親原子にまたがるものとして処理した。
【0036】
ゲル化特性は、正確な量の標的化合物、及び必要な質量濃度に達するのに必要な体積の溶媒を導入することによって評価した。フラスコを閉じ、化合物が完全に溶解し、溶液が均一化するまでヒートガンで加熱した。化合物のゲル化動態及び濃度に応じて、溶液を数分間又は数時間にわたって4℃に冷却した。
【0037】
磁気研究は、RSOプローブを装備したQuantum Design(登録商標)社によって市販されているMPMSシリーズのSQUID(超伝導量子干渉デバイス)型磁力計を使用して実施された。前駆体の粉砕粉末をプレスしてペレットにして、磁界における微結晶の配向を回避する。新しいゲルをゼラチンカプセルに移し、100Kで凍結して(n-ヘプタンの凍結点は182Kである)、任意の追加の分解を回避する。粉末の測定値は、パスカル定数を用いて計算された反磁性寄与について補正され、ゲルの測定値は、同じ条件下で測定されたチューブ、テフロン(登録商標)、脂肪、及び溶媒の反磁性寄与を差し引くことによって補正された。MagSuite V.2.5(商標)ソフトウェア[参考文献29]を用いてデータを調整した。
【0038】
合成及びゲル化特性
【0039】
ニトロニル-ニトロキシドラジカル(NIT)NITPhOC(n=6、10、18)を有するリガンドの合成
本明細書の文脈において記載されるNITPhOC2n+1リガンドは、本明細書の残りの部分において、NITPhOCで炭素原子の数nのみを特定する代わりに、直鎖炭素鎖の水素原子の数を特定せずに指定される。
NITPhOC:486μL(2.5mmol、1当量)の4-(ヘキシルオキシ)ベンズアルデヒド(CAS:5736-94-7)を、メタノール(50mL)中の741mg(5mmol、2当量)の2,3-ビス(ヒドロキシアミノ)-2,3-ジメチルブタンに添加し、室温で1日間撹拌する。溶液を乾燥させ、残った乳白色ワックス状固体を100mLのCHClに溶解し、NaIO(641.6mg、3mmol、1.5当量)の水溶液(100mL)と混合する。混合物は直ちに暗青色に変わり、有機相を水(5×100mL)で数回洗浄し、分離する。得られた溶液を濃縮し、エーテル/n-ペンタン3/1の混合溶液で溶出したシリカゲルカラム(40~60μm、60Å)でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。暗青色画分を収集し、減圧下で濃縮して、149.1mg(0.448mmol)の青色結晶固体を得る。
【0040】
同じ実験プロトコルを、NITPhOC10の合成(4-(デシルオキシ)ベンズアルデヒド-CAS:24083-16-7から)及びNITPhOC18の合成(4-(オクタデシルオキシ)ベンズアルデヒド-CAS:4105-95-7から)について厳密に再現し、NITPhOCについて得られたものと同様の深青色結晶粉末及びFT-IRシグネチャをもたらした[参考文献16]:図1を参照されたい。図1は、透過率をY軸上に、波長をX軸上にcm-1で表したスペクトログラムを示す。X線回折に適合した単結晶は、10mLのジクロロメタン(dichloromethane、DCM)中の0.05mmolのラジカルの層上への7mLのn-ヘプタンの低速層拡散によって得られ、4℃で数日間保存した。
【0041】
NITPhOC10又は(2-(4’-(デシルオキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-1-オキシル-3-オキサイド)、収率:36%。C2337の焼成元素分析(%):C70.91、H9.57、N7.19。実測値:C71.37、H9.59、N7.29。
【0042】
NITPhOC18又は(2-(4’-(オクタデシルオキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-1-オキシル-3-オキサイド)、収率:25%。C3153の焼成元素分析(%):C74.20、H10.65、N5.58。実測値:C74.55、H10.51、N5.54。
【0043】
結晶学的データを[表1]に報告する。
【表1】

[数1]aの式:
【数1】
[数2]bの式:
【数2】
【0044】
図2は、ダイアグラム[化学2]の説明において先に表されたニトロニルニトロキシドラジカル(NIT)を含む3つのリガンド(NITPhOC13(上)、NITPhOC1021(中)、及びNITPhOC1837(下、50%の確率を有する熱楕円体))をX線回析によって研究した後に得られた構造図を示す。上記で特定したように、これらのリガンドは、炭素原子の数nのみを特定する代わりに、直鎖炭素鎖の水素原子の数を特定せずに指定される。NITPhOC
【0045】
TbC(n=6、10、18)のキセロゲル/前駆体の合成
本発明の文脈において、式[Tb(hfac)(NITPhOC)](n=6、10、18)によって示される化合物は、[Tb(hfac)・2HO](hfac=1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロアセチルアセトナート)とNITPhOCとの等モル反応によって得られる。本発明の文脈において、得られた3つの配位ポリマー[Tb(hfac)(NITPhOC)](n=6、10、18)は、より簡略化された方法で示され、配位ポリマーの元素サブ単位の直鎖における金属原子と炭素の数のみを示している(TbC(n=6、10、18))。指数mは、無限とみなされる値を有する、配位ポリマー中の基本単位の数である。
【0046】
0.05mmol(1当量)の[Tb(hfac)・2HO]を40mLの沸騰乾燥n-ヘプタンに溶解する。溶液を容量が10mLに達するまで濃縮し、次いで75℃に冷却する。0.05ミリモル(1当量)のNITPhOC(n=6、10、18)を3mLのCHClに溶解し、n-へプタンの溶液にゆっくり添加し、混合物を室温に戻し、次いで、室温で減圧下で蒸発させ、TbC及びTbC10については暗緑色粉末を、TbC18については弾性暗緑色固体を生成する。
【0047】
固体表面への堆積:シリカ基板
ゲルの薄膜の形成は、99.9%エタノール(Si/Cz<100>nドープ、2~5Ωcm、Virginia Semiconductors(商標))の溶液中での超音波処理によって清浄にしたシリカ基板上で実施した。TbC、TbC10、及びTbC18のゲルは、上記で詳述した条件下で形成された粉末を2mg/mLの濃度でn-ヘプタンに溶解することによって形成された。
【0048】
フラスコを閉じ、化合物が完全に溶解し、溶液が均一化するまでヒートガンで加熱した。10μLのこの均一化した溶液を堆積させ、2000rpmで60秒間のスピンコーティングによる処理を施した。次いで、基板上でゲル化させるために、新しい試料を4℃の冷蔵庫に2分間入れ、次いで、乾燥N流下で乾燥させた。得られたフィルムは室温で安定である。
【0049】
原子間力顕微鏡(atomic force microscopy、AFM)研究を、新しい基板上のゲルの薄膜について実施し、AFM試料の支持体上に取り付けた。試料は、ソフト膜の劣化を回避するために、SPM Solver P47 Pro(NT-MDT Spectrum Instrument(商標))及びHQ:NSC36/Al BSシリコンチップ(カンチレバーB、130kHz、2N.m-1、MikroMasch(商標))を用いて、半接触モードで測定した。結果及び画像を、Gwyddion v2.56ソフトウェア[参考文献30]で処理した。
【0050】
赤外分光法による分析
【0051】
図3は、TbC(n=6、10、18)の3つのキセロゲルについて得られたFT-IRシグネチャを示している。スペクトログラムは、Y軸上の透過率及びX軸上のcm-1単位の波長で読まれるべきである。
【0052】
UV-可視分光法による分析
【0053】
図4及び図5は、n-ヘプタン中での質量濃度10mg.mL-1の溶液(波長λ(nm)の関数としての正規化された吸光度)のUV-可視スペクトルを示しており、図4は70℃で加熱された溶液の、図5は4℃でのゲルの、3つのTbC錯体(n=6、10、18)のものである。
【0054】
著しい色の変化は、深青色の溶液から半透明のシアン色のゲルへの熱可逆性ゾル-ゲル遷移に関連する。この遷移は、UV-可視吸収測定によって確認され、溶液についての633~634nmからゲルについての643~650nmへの、主吸収帯のより高い波長への10~20nmの変位を特徴とする。
【0055】
EPR分析
【0056】
図6図7、及び図8は、Elexsys(登録商標)E500 XバンドCWXバンド分光計で記録されたEPRスペクトログラムを示す(電子磁気共鳴、スペクトルは、X軸上のLande g因子(無次元)の関数としてY軸上の正規化強度を表す)。
【0057】
[表2]は、3つのテルビウム錯体についてのg場値及びa超微細結合値を報告する。
【表2】
【0058】
TbC10錯体について図9では、UV(nm単位の波長λの関数としての正規化された吸光度)及びEPR(X軸上のLande g因子(無次元)因子の関数としてのY軸上の正規化された強度)スペクトログラムが、同じUVスペクトル上で70℃の溶液及び4℃のゲルの両方について示されている(左側)。
【0059】
ニトロキシドラジカルはEPRに対して非常に感受性であるので、それらは修飾オルガノゲルの集合及びゲル化動態を追跡するためのスピンマーカーとして使用される[参考文献20~24]。
【0060】
TbCの溶液及びゲルのXバンドEPRシグナルを室温で記録し、5本の線を有するスペクトルを得た(2個の等価窒素原子間の超微細結合による)。因子g及びaの値
(図及び[表3]を参照)は、非結合/遊離NITラジカルについて文献に見出される値と一致する。しかしながら、CHCl溶液及びゲルのスペクトル間の相対ピーク強度の強い減少は、配位ネットワークの形成によるフリーラジカルの寄与/移動度の強い損失を示す。ゲル内で配位されていない(いわゆる自由な)NITラジカルの小さい寄与が測定されたことに留意されたい。このことは、ゲルの良好な均一性、及び金属イオンとNITラジカルとの間の配位の良好な質を証明する。
【0061】
ゲル化
ゲル化特性を、様々な一般的な溶媒に関して評価し、以下の[表3]に要約した。[表3]は、TbC、TbC10、及びTbC18の最小ゲル化濃度(MGC、mg.mL-1単位で)表す(S=溶液、I=不溶性)。
【表3】
【0062】
直鎖脂肪族溶媒のみが化合物の効果的なゲル化を可能にし、シリーズTbC、TbC10、TbC18の最良のゲル化能力はn-ヘプタンに起因する。[表3]に列挙された溶媒の中で、n-ヘプタンを除いて、溶媒は、構成ブロックの可溶化及び/又は過剰な溶媒和による配位結合の形成と競合し、おそらく芳香族hfacとNITフェニルフラグメントとの間のπ-スタッキングパターンの形成を妨げる。TbCの単鎖磁石を含有する混合物を冷蔵庫内(4℃及び大気圧)に置くことによる低温急冷ステップは、溶液から超分子ナノチューブを形成して、したがってゲルを得るために必要な条件である。NITラジカル単独のゲル化能力を同じ方法で試験したが、それらはゲルを生成することができなかった。このことは、自己凝集プロセスにおいて、自己凝集プロセス中の有機ゲル化剤間の「結合ノード」としてのTb(hfac)を有する錯体の重要性を強調する。
【0063】
静的磁気特性
【0064】
静的磁気特性(DC)は、静的磁場(HDC=1000Oe)下で凍結した新しいゲル上で測定した。積χTの温度依存性は、ゲルTbC、TbC10、及びTbC18の間で同様の挙動を示し、それぞれχT(150K)値は、12.28、11.85、及び12.52emu.K.mol-1(emu、電磁単位)である。これらの値は、遊離
Tb(III)イオン(J=6、gJ=3/2)及び非結合ラジカル(S=1/2、gS=2)についての理論的χT値12.195emu.K.mol-1に近い。温度を低下させることによって、これらの値は一定のままであり、次いで、100K未満で指数関数的に増加し、5.5Kで20.18emu.K.mol-1の最大値(TbC)、4.5Kで23.03及び21.73emu.K.mol-1の最大値(それぞれ、TbC10及びTbC18について)に到達し、その後、飽和の効果に起因する強い減少が続く。この低T指数関数的発散は、χT=Ceff.exp(Δξ/kBT)であり、Ceffが実効キュリー定数、kがボルツマン定数、Δξが相関エネルギーであるような、単鎖磁石(single-chain magnet、SCM)に沿った相関長の増大のシグネチャである。追加的に、磁界に対する磁化の依存性は、Tb(III)イオン間のフェリ磁性及び強磁性相互作用を考慮して、最弱磁界から始まり、5.5μBの理論値よりもわずかに小さい5.2、5.26、及び5.1μB(それぞれTbC、TbC10、及びTbC18について)の飽和値Msatに急速に達する急激な増加を有する。低温(0.5K)でのヒステリシス測定は、TbC、TbC10、及びTbC18のゲルについて磁気ヒステリシスの存在を示し、保磁力Hはそれぞれ3350、2650及び1570Oeである。得られた測定値を図10に報告する:(右側に)Y軸上には磁化Mをμ(ボーア磁子、1NμB=5,585cm3.Oe.mol-1、Nはアボガドロ数)として、X軸上に報告された磁場Hの強度をキロオアステッド(kOe)単位の関数とし、
(左側に)Y軸上には、モル感受性と温度の積χTをemu.K.mol-1単位で、X軸上に報告されたケルビン(K)単位の温度の関数としての温度依存性として、
図11では、Y軸上に、X軸上に報告された磁場Hの強度をキロオアステッド(kOe)として、μで正規化された磁化Mが関数として示されている。
【0065】
動的磁気特性
【0066】
ゲルの磁気緩和挙動を、静的外部磁場HDCの非存在下で、ν=0.01~1000Hzで振動する弱い磁場(HAC=3Oe)を用いたAC感受性測定によって調べた。位相内感受率(χ’)及び位相外感受率(χ”)は、6K未満でノイズがあるが明確な周波数依存性を有する。得られた測定値を図12に報告する(図12のX軸上に周波数νをHzで示し、Y軸上に位相外感受率χ”をemu.mol-1で示す)。
【0067】
特性緩和時間τは、一般化デバイモデルを使用して推定され、Arhheniusの法則τ=τ.exp(Δeff/kT)を介して調整された。Δeffは有効エネルギー障壁である。
参考文献
【0068】
以下の表は、本文中で先に引用した参考文献を列挙する。
【表4-1】

【表4-2】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】