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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】タバコ材料の表面処理
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/06 20060101AFI20241114BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20241114BHJP
   A24D 3/14 20060101ALI20241114BHJP
   A24D 3/16 20060101ALI20241114BHJP
   A24B 15/28 20060101ALI20241114BHJP
   A24B 15/42 20060101ALI20241114BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20241114BHJP
【FI】
A24D3/06
A24D1/20
A24D3/14
A24D3/16
A24B15/28
A24B15/42
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522312
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 EP2022081469
(87)【国際公開番号】W WO2023083962
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】21207481.9
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100202854
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 卓行
(72)【発明者】
【氏名】リッケフェルト,ダニエル
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC02
4B043BC12
4B043BC18
4B043BC20
4B045AA41
4B045AB08
4B045BA08
4B045BB03
4B045BC14
4B045BC24
4B045BD34
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC08
4B162AC14
4B162AC50
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル発生物品で使用するためのエアロゾル発生製品に関する。エアロゾル発生製品は、エアロゾル発生物品のフィルタセクションに配置され、且つ物品のエアロゾル発生セクションで発生する蒸気流と相互作用する。発生した蒸気は、流路に沿って、加熱されたエアロゾル発生セクションからフィルタセクションに流れる。エアロゾル発生製品は、蒸気の特性を改質する少なくとも1つの芯を含む。エアロゾル発生製品は、共通の芯に被覆される少なくとも第1の風味層及び第2の風味層を更に含む。第1の層及び第2の層は、蒸気流に含まれる水分によって順次溶解可能であり、それにより第1の風味料及び第2の風味料で蒸気を改質する。本発明は、そのようなエアロゾル発生製品を製造する方法にも関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品(2)で使用するためのエアロゾル発生製品(1)であって、前記物品のエアロゾル発生セクション(4)内で発生可能な蒸気流(vf)と相互作用するように前記エアロゾル発生物品(2)のフィルタセクション(3)に配置され、前記発生した蒸気は、前記エアロゾル発生物品(2)の使用中、流路(fp)に沿って、前記加熱されたエアロゾル発生セクション(4)から前記フィルタセクション(3)に流れ、前記エアロゾル発生製品(1)は、前記蒸気の特性を改質する少なくとも1つの芯(5)を含む、エアロゾル発生製品(1)において、
前記共通の芯(5)に被覆される少なくとも第1の風味層(6)及び第2の風味層(7)を更に含み、前記第1の層(6)及び前記第2の層(7)は、前記蒸気流(vf)に含まれる水分によって順次溶解可能であり、それにより第1の風味料及び第2の風味料で前記蒸気を改質し、
前記第1の風味層(6)及び第2の風味層(7)は、保護層(8)によって隔てられ、それにより前記風味層間の風味相互汚染を防止し、前記保護層(8)は、風味を有さないことを特徴とするエアロゾル発生製品(1)。
【請求項2】
前記保護層(8)は、糖系又はデンプン層であることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項3】
各被覆層(6、7、8)は、10ミクロン~1000ミクロンの厚さを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項4】
複数の芯(p)は、前記フィルタセクション(3)又はキャビティセクション(16)若しくは加熱されるエアロゾル発生セクション(4)に配置されるタバコ基材の顆粒(9)及び/又は炭(10)で形成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項5】
前記複数の芯(p)は、エアロゾル形成剤(11)を含み、前記エアロゾル形成剤(11)は、以下の成分:水、一価アルコール、多価アルコール、糖アルコール、糖及び/又は多価アルコールエステルの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項4に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項6】
前記複数の芯(p)は、増粘剤、デンプン又はセルロース誘導体等の結合剤(12)を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項7】
前記芯(5)又は前記複数の芯(p)の各々は、100~1000ミクロンの最大寸法又は直径を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項8】
前記芯(5)は、50ミクロン以下、好ましくは30ミクロン以下の中央粒径(D50)を有する凝集タバコ粉末(13)を含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項9】
前記芯(5)は、易破壊性シェル(14)及び内部風味液(15)を含むカプセル(5a)であり、前記液(15)は、第3の風味料で前記蒸気を改質することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生製品(1)。
【請求項10】
エアロゾル発生物品(2)で使用するためのエアロゾル発生製品(1)を製造する方法(100)であって、前記エアロゾル発生製品(1)は、前記物品(2)のエアロゾル発生セクション(4)内で発生する蒸気流(vf)と相互作用するように前記エアロゾル発生物品(2)のフィルタセクション(3)に配置され、前記発生した蒸気は、流路(fp)に沿って、前記加熱されたエアロゾル発生セクション(4)から前記フィルタセクション(3)に流れ、前記エアロゾル発生製品(1)は、前記蒸気の特性を改質する少なくとも1つの芯(5)を含み、前記方法(100)は、
順次、前記少なくとも1つの芯(5)及び任意選択的に1つ又は複数の更なる芯(p)を第1の風味料で被覆して第1の風味層を提供し、風味バリア材料で被覆して保護層を提供し、且つ第2の風味料で被覆して第2の風味層を提供すること(101、102、103)
により、前記第1の風味料及び前記第2の風味料を前記芯(5)に噴霧することによって前記少なくとも1つの芯(5)及び任意選択的に1つ又は複数の更なる芯(p)を前記第1の風味層(6)及び前記第2の風味層(7)で連続して被覆すること(101、102)
によって特徴付けられる、方法(100)。
【請求項11】
前記芯又は前記複数の芯を回転シリンダ内で被覆することによって特徴付けられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記シリンダは、4~7RPMで回転され、及び/又は被覆は、40~50℃の温度で適用されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共通の芯に被覆される少なくとも第1の風味層及び第2の風味層を含むエアロゾル発生製品であって、第1の層及び第2の層は、蒸気流に含まれる水分によって順次溶解可能であり、それにより第1の風味料及び第2の風味料で蒸気を連続して改質する、エアロゾル発生製品に関する。本発明は、エアロゾル発生製品等を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ等の喫煙可能物質を含む通常の喫煙物品の味は、喫煙セッション中、蒸気を強化する添加剤等の風味料によって改質することができる。これは、喫煙物品の味を強化する種々の風味料装置を通して達成することができる。例えば、米国特許第10893700号明細書に記載のように、使用者が異なる風味料を作動させることにより、蒸気の強化を達成することができる既知の多段階風味料送達システムがある。そのような送達システムは、主に、少なくとも圧力によって放出可能な第1のカプセル化された風味料及び感熱性の第2のカプセル化された風味料を含む。カプセルは、主に、喫煙セッション中に放出することができる液体又はゲル系風味料組成物を含む。しかしながら、異なる味の相互汚染リスクが存在し、例えば感圧性カプセルの押圧が早すぎた場合、使用者は、その結果としての不快な味を味わうおそれがある。したがって、使用者は、第2のカプセルを潰すために、第1の風味料物質による蒸気の風味付けを止める瞬間を直観的に見つけなければならない。
【0003】
異なる風味料放出温度を有する2つ以上の異なる風味料放出添加剤を含むエアロゾル発生物品も存在し、互いに異なる温度に達する電気加熱式シガレット内の異なる場所に配置される。しかしながら、ここでも相互汚リスクが存在する。更に、異なる風味料放出添加剤の適切な位置決めは、物品の製造を複雑にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、喫煙セッション中、幾つかの味の相互汚染を低減又は防止するエアロゾル発生製品を提供することである。好ましくは、そのようなエアロゾル発生製品は、異なる風味料の自己調整風味送達を含む。更に、本発明の目的は、前述のエアロゾル発生製品を製造する方法を提供することでもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の要件は、請求項1の対象物によって満たされる。好適な実施形態は、従属請求項の対象物である。
【0006】
エアロゾル発生物品で使用するためのエアロゾル発生製品であって、物品のエアロゾル発生セクション内で発生する蒸気流と相互作用するようにエアロゾル発生物品のフィルタセクションに配置されるエアロゾル発生製品である。好ましくは、エアロゾル発生物品は、シガレット又は加熱式物品等の消耗品の群から選択される。したがって、エアロゾル発生セクションは、葉タバコ、再構成タバコ又は少なくともニコチンを含む他の加熱可能若しくは燃焼可能な製品等のタバコ基材を含み得る。加熱中、物品のエアロゾル発生セクションは、少なくとも残存量の水分を含む吸入可能なエアロゾル、蒸気又は煙を発生させる。以下では、蒸気のみを取り上げる。しかしながら、これは、限定を意図せず、単に物事を簡略化する役割のみを果たす。
【0007】
物品のエアロゾル発生セクション内で発生した蒸気は、エアロゾル発生物品の使用中、流路に沿って、加熱されたエアロゾル発生セクションからフィルタセクションに流れる。フィルタセクションは、少なくとも2つの区画に分けられ得る。好ましくは、フィルタセクションにおける少なくとも1つの区画は、酢酸セルロース又は紙繊維等の繊維性フィルタ材料を含む。また好ましくは、フィルタセクションにおける別の区画は、炭顆粒等の濾過用顆粒が充填され得るキャビティを含む。
【0008】
使用中、蒸気は、物品の更なるセクションを通ることが考えられる。したがって、エアロゾル発生物品は、冷却セクションを更に含み得、冷却セクションを通して、蒸気は、加熱されたエアロゾル発生セクションからフィルタセクションに移動し、最終的に消費者の口内に移動する。例えば、冷却セクションは、中空管、冷却基材(例えば、ポリ乳酸)を含む管若しくは中空フィルタセグメント又はそれらの組合せで形成される。
【0009】
エアロゾル発生製品は、蒸気の特性を改質する少なくとも1つの芯を含む。芯は、固体又は液体構造を有する顆粒等のエアロゾル発生物品での使用に適した有機又は非有機材料の群から選択されることが考えられる。顆粒は、タバコ材料、風味料カプセル、炭又は少なくとも前述の材料の組合せで作られ得る。
【0010】
本発明の一態様によれば、エアロゾル発生製品は、共通の芯に被覆される少なくとも第1の風味層及び第2の風味層を含む。第1の層及び第2の層は、蒸気流に含まれる水分によって順次溶解可能であり、それにより第1の風味料及び第2の風味料で蒸気を改質する。
【0011】
3つ以上の風味層、例えば異なる風味料を有する3つ又は4つの層を芯に被覆させることも考えられる。しかしながら、使用される、異なる風味料を有する層の数が多くなるほど、消費者は、味の連続変化を長く楽しむことができる。1回の喫煙セッション中のこの味変化は、楽しさが続く喫煙経験を提供する。風味層の順次溶解のため、幾つかの風味料の相互汚染リスクが問題なく低下又は防止される。
【0012】
好ましい実施形態では、エアロゾル発生製品は、溶解可能な層で完全にカプセル化又は被覆される。被覆エリアは、いずれの場合にも蒸気流と相互作用し得るため、これには、製品が物品にどのように挿入されるかを問わないという利点がある。
【0013】
溶解可能な風味層は、グリセロール(グリセリン)、グリコールエーテル、例えばポリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、ソルビトール、多価アルコールのエステル、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン及びそれらの組合せの群から選択される水溶解性材料の群から選択されるエアロゾル化可能なキャリア材料又は保湿剤を含み得る。エアロゾル化可能なキャリアは、一般に、約350℃以下の温度で加熱されると気化する。
【0014】
こ代わりに又は加えて、風味層は、糖液、着色剤、香料添加剤及び/又は甘味料を含む。このため、ダブルアップル、コーヒー、レモン、メントール、ペパーミント、バニラ、紅茶等の幾つかの風味を同じ喫煙セッションでエアロゾル発生製品に提供することが可能である。更に、溶解可能な層は、タバコの味又は吸入可能な蒸気のニコチン含有量を大幅に改善することができるタバコ粒子及び/又はニコチン添加剤を含むことが考えられる。
【0015】
別の実施形態によれば、第1及び第2の風味層は、保護層によって隔てられ、それにより風味層間の風味相互汚染を防止する。好ましくは、保護層は、蒸気に含まれる水分によって溶解可能な中性の風味又は低強度の風味の結合剤材料を含む。保護層を第1の層と第2の層との間に適用することは、例えば、ペパーミント又はコーヒー等の特に強い風味を分けるのに特に有利である。
【0016】
加えて又は代わりに、エアロゾル発生製品は、風味層間に連続して適用される2つ以上の保護層を含む。したがって、第1の風味層、第1の保護層、第2の風味層、第2の保護層及び第3の風味層で芯を順次被覆することが可能である。これにより、幾つかの風味料を互いに適切に分けることができる。
【0017】
別の実施形態によれば、保護層は、糖系又はデンプン層である。糖及び/又はデンプンを含む保護層は、好ましくは、着色剤又は他の非香料添加剤を更に含む。そのような非香料添加剤は、好ましくは、グリセリン又はソルビトール等の親水性を有する保湿剤の群から選択される。
【0018】
別の実施形態によれば、保護層は、風味がない。保護層は、好ましくは、無臭及び無味であるため、溶解中に蒸気の特性を変えない。したがって、消費者は、好ましくは、第2の風味料が現れる前に短期間にわたり、発生した無風味蒸気を楽しむことができる。これは、幾つかの風味料間の滑らかな遷移をもたらすことができ、それにより、消費者は、味の急な変化で苛立つことなく、喫煙セッション中に新しい味経験にゆっくりと慣れることができる。
【0019】
別の実施形態によれば、各被覆層は、10ミクロン~1000ミクロンの厚さを有する。保護層は、風味層よりも薄い厚さを有することも考えられる。この場合、風味層は、100ミクロン~900ミクロン、好ましくは500ミクロン~1000ミクロンの範囲の厚さを有し得る。好ましくは、保護層は、10ミクロン~100ミクロンの範囲、好ましくは30ミクロン~80ミクロンの範囲の厚さを有する。
【0020】
別の実施形態によれば、複数の芯は、フィルタセクション又はキャビティセクション若しくは加熱されるエアロゾル発生セクションに配置されるタバコ基材の顆粒及び/又は炭で形成される。好ましくは、キャビティセクションは、エアロゾル発生物品の冷却セクション又は冷却セクションの一部である。また好ましくは、冷却又はキャビティセクションは、フィルタセクション及びエアロゾル発生セクションに接続される。代わりに又は加えて、キャビティセクションは、フィルタセクションの区画であり得る。この場合、キャビティは、少なくとも2つの更なるフィルタ区画によって囲まれるか又は物品のエアロゾル発生セクションに接続されることが考えられる。
【0021】
複数の芯は、風味液が充填された少なくとも1つのカプセルと、固体構造を有する少なくとも1つの芯とを含み得る。カプセルは、液体タバコ基材を含み得る。そのようなタバコ基材は、好ましくは、タバコ粒子及び/又は他の有機風味増強剤を含む。好ましくは、タバコ基材を有する芯は、エアロゾル発生物品のフィルタセクションに配置される。また好ましくは、固体構造を有する芯は、エアロゾル発生装置のキャビティセクションに配置される。
【0022】
被覆されたカプセル及び炭と、少なくとも2つの風味層との組合せは、消費者による選択時に第2の風味料で蒸気を増強する選択肢を提供し得る。したがって、固体芯、好ましくは炭に被覆された少なくとも1つの風味層又は保護層は、カプセルに含まれる液体によって溶解可能であり得る。この場合、少なくとも1つの風味層は、蒸気によって溶解可能であることが考えられる。風味層の溶解後、消費者は、好ましくは、圧力をカプセルに加えることによってカプセルを作動させて、保護層を溶解させ得る。保護層の溶解後、第2の風味層が蒸気と相互作用し、別の風味料で蒸気を改質し得る。この組合せは、カプセルが、好ましくは、予め規定された放出方向を有すると仮定する。また好ましくは、カプセルの放出方向は、蒸気流の逆であり、且つ/又は流路に沿って延びる。
【0023】
複数の芯としての複数の炭は、物品のエアロゾル発生セクションに含まれることが考えられる。この場合、風味層及び/又は保護層は、未冷却の蒸気流と相互作用する材料を含むことが考えられる。しかしながら、エアロゾル発生セクション内で蒸気と相互作用する加熱された風味層は、より強度の芳香を放つことがわかっている。
【0024】
別の実施形態によれば、複数の芯は、エアロゾル形成剤を含み、エアロゾル形成剤は、以下の成分の少なくとも1つを含む:水、一価アルコール、多価アルコール、糖アルコール、糖及び/又は多価アルコールエステル。エアロゾル形成剤は、好ましくは、タバコ産業で一般に使用されるエアロゾル形成剤、例えばグリセロール(グリセリン)、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、多価アルコールのエステル、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン及びそれらの組合せから選択される。エアロゾル発生製品の複数の芯又は少なくとも1つの芯は、好ましくは、エアロゾル発生製品の乾燥重量ベースで5重量%~25重量%の範囲、10重量%~20重量%の範囲、また好ましくは12重量%~18重量%の範囲の量のエアロゾル形成剤を含む。
【0025】
別の実施形態によれば、複数の芯は、増粘剤、デンプン若しくはセルロース誘導体又はそれらの組合せ等の結合剤を含む。好ましくは、結合剤は、アルギン酸、ペクチン、デンプン(及び誘導体)、セルロース(及び誘導体)、増粘剤、シリカ又はシリコーン化合物及びそれらの組合せからなる群から選択される。好ましくは、結合剤は、グアーガム、アカシアガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ゲランガムの群の中から選択される。好ましくは、エアロゾル発生製品の複数の芯又は少なくとも1つの芯は、エアロゾル発生製品の乾燥重量ベースで3重量%~30重量%、好ましくは8重量%~20重量%、また好ましくは10重量%~15重量%の範囲の量の結合剤を含む。
【0026】
別の実施形態によれば、芯又は複数の芯の各々は、100~1000ミクロンの最大寸法又は直径を有する。特に、複数の芯は、均一なサイズを有し得る。好ましくは、液体充填カプセルを有するものとしての芯は、0.3ml~0.8ml、好ましくは0.4ml~0.6mlの範囲の容積を有する。カプセルは、好ましくは、少なくとも3mmの最大直径を有する。
【0027】
別の実施形態によれば、芯は、50ミクロン以下、好ましくは30ミクロン以下の中央粒径(D50)を有する凝集タバコ粉末(を含む。好ましくは、芯は、タバコ粉末を含む風味層で被覆される。そのような小さい中央粒径を有するタバコ粒子は、通過する蒸気によって接触されるとき、大きい表面積を提供する。これにより、少なくとも風味層の溶解中に粒子から蒸気流に分子を運ぶことができる。≦30μmの粒子直径は、複数の風味分子を運ぶことを可能にすることがわかっており、これは、十分なタバコ風味に寄与する。ニコチンも同様にタバコ粒子から蒸気に渡すことができる。ニコチンは、風味を有し、通常、タバコの成分であるため、用語「風味分子」は、ニコチンも含み得る。
【0028】
別の実施形態によれば、芯は、易破壊性シェル及び内部風味液を含むカプセルであり、この液は、第3の風味料で蒸気を改質する。好ましくは、カプセルのシェルは、感圧性であり、且つ/又は予め規定された放出方向を有する。また好ましくは、カプセルは、エアロゾル発生物品のフィルタセクションに配置され得、且つ/又は更なるエアロゾル発生製品又は風味層が被覆された芯と流体接続する。芯に被覆される少なくとも1つの風味層及び/又は保護層は、カプセルに含まれる内部風味液によって溶解可能であることが考えられる。
【0029】
加えて又は代わりに、カプセルの内部風味液は、風味層及び/又は保護層が被覆された芯と隣接する保護層と相互作用し得る。この場合、無風味の保護層が第3の風味料で強化され得ることが考えられる。したがって、消費者は、エアロゾル発生セクションを加熱し、蒸気を発生させた直後に第1の風味を楽しむことができ、蒸気が流路に沿って流れるとき、蒸気は、好ましくは、第1の層を溶解させる。第1の風味層が溶解すると、消費者は、保護層を溶解させ、及び/又は第3の風味料で保護層を増強するためにカプセルを作動させ得る。保護層が溶解した後、消費者は、第2の風味を楽しむことができ、第2の風味層は、蒸気と相互作用する。
【0030】
目的は、上述したようなエアロゾル発生物品で使用するためのエアロゾル発生製品を製造する方法によっても達成される。エアロゾル発生製品は、エアロゾル発生物品のフィルタセクション又は冷却セクションに配置され、且つ物品のエアロゾル発生セクション内で発生した蒸気流と相互作用し得る。発生下蒸気は、流路に沿って、加熱されたエアロゾル発生セクションからフィルタセクションに流れる。エアロゾル発生製品は、蒸気の特性を改質する少なくとも1つの芯を含む。本発明によれば、方法は、第1の風味料及び第2の風味料を芯に噴霧することによって芯又は複数の芯を第1の風味層及び第2の風味層で連続して被覆することによって特徴付けられる。グレージングによって風味層及び/又は保護層を芯に被覆させることが考えられる。
【0031】
好ましくは、芯又は複数の芯は、タバコ産業で一般的な製造工程によって提供される。したがって、芯又は複数の芯は、その構造に応じて製造されることが考えられる。内液、好ましくは風味液を含むカプセルの場合、内液でシェルを充填可能になる前に易破壊性シェルが好ましくは提供される。カプセルの製造工程は、封止工程を含むことが考えられる。
【0032】
代わりに又は加えて、炭を含む芯は、100~1000ミクロンの直径に炭を形成することにより、別個の製造工程で製造することができる。また好ましくは、方法は、混合工程を含み得、混合工程において、保湿剤、結合剤、風味バリア材料、風味料又はキャリア材料等の幾つかの材料が混合されて、風味及び/又は保護混合物を調製する。好ましくは、風味及び/又は保護混合物は、エアロゾル発生製品の風味層及び/又は保護層を形成する。
【0033】
風味層及び/又は保護層は、被覆プロセスの別個の適用工程又は段階として製造機械の適用エリアを次々と順次通過することにより、芯に適用されることが考えられる。好ましくは、製造機械は、少なくとも2つの異なる適用エリア、例えば第1の風味層を適用するための適用エリア及び適用する第2の風味層を芯に被覆させるための別の適用エリアに分けられる。製造機械は、保護層を芯に適用するための適用エリアを更に含むことが考えられる。
【0034】
別の実施形態によれば、方法は、順次、芯又は複数の芯を第1の風味料で被覆して第1の風味層を提供し、風味バリア材料で被覆して保護層を提供し、且つ第2の風味料で被覆して第2の風味層を提供することを含む。好ましくは、風味バリア材料は、無味で無風味であり、且つ/又は中性風味の結合材料を含む。風味バリア材料は、蒸気に含まれる水分又はカプセルに含まれる内液によって溶解可能であり得る。
【0035】
別の実施形態によれば、方法は、芯又は複数の芯を回転シリンダにおいて被覆することを含む。好ましくは、製造機械は、互いに隔てられた幾つかの適用セクションを有する回転シリンダを含む。また好ましくは、各適用セクションは、1つの風味層又は保護層で芯を被覆する。各風味及び/又は保護層は、回転シリンダにおいて空気流プロセスを経て、異なる適用セクションで相互汚染を回避することが考えられる。
【0036】
別の実施形態によれば、シリンダは、4~7RPMで回転され、及び/又は被覆は、40~50℃の温度で適用される。好ましくは、混合物は、適用工程中、風味層及び/又は保護層の破断を回避するために、回転シリンダにおいて少なくとも60%の相対湿度で適用される。
【0037】
好ましくは、混合物は、タバコ粉末を含み得る。また好ましくは、芯又は複数の芯は、100μm~1000μmの範囲の寸法を有する。この粒子サイズは、回転シリンダを用いた適用工程に適切な空気流循環を可能にする。
【0038】
本明細書で用いる場合、用語「蒸気」は、固体粒子、液滴、気体、煙の1つ又は複数としての前駆体の懸濁液を含み得る。懸濁液は、小さい液滴及び基材を含むエアロゾルの形態であり得る。
【0039】
本発明の更なる利点、目的及び特徴について、添付の図面を参照して以下の説明においてあくまでも例として説明する。図では、異なる実施形態における類似の構成要素が同一の参照符号を示す場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】フィルタセクションにエアロゾル発生製品を含むエアロゾル発生物品の概略側面断面図である。
図1a】エアロゾル発生製品を構成する2つの区画を有するフィルタセクションの概略側面断面図である。
図2】固体芯を有するエアロゾル発生製品の概略側面断面図である。
図3】液体芯を有するエアロゾル発生製品の概略側面断面図である。
図4】フィルタセクション及び冷却セクションにエアロゾル発生製品を含むエアロゾル発生物品の概略側面断面図である。
図5】エアロゾル発生セクションにエアロゾル発生製品を含むエアロゾル発生物品の概略側面断面図である。
図6】2つの被覆工程を有するエアロゾル発生製品を製造する方法のフローチャートである。
図7】3つの被覆工程を有するエアロゾル発生製品を製造する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は、フィルタセクション3にエアロゾル発生製品1を含むエアロゾル発生物品2の概略側面断面図を示す。
【0042】
エアロゾル発生物品は、蒸気を形成するために基材(特にタバコ)の燃焼未満の温度に加熱されるエアロゾル発生セクションにタバコベースのエアロゾル形成基材を含む「加熱式」エアロゾル発生物品であり得る。加熱は、電気加熱式装置で又は好ましさは劣るが、エアロゾル発生セクションに隣接して位置する可燃性炭素源によって実施され得る。加熱装置は、エアロゾル発生物品の少なくともエアロゾル発生セクションを受けるように構成された加熱室を含み得る。加熱室は、外部ヒータ(例えば、薄膜、加熱コイル等)又はエアロゾル発生物品に挿入可能な加熱ブレード若しくはピンによって加熱され得るか、或いはエアロゾル発生セクションに挿入された1つ又は複数の加熱サセプタ等による誘導によって加熱され得る。
【0043】
示されるエアロゾル発生物品2は、口端部から先端部を見たとき、フィルタセクション3、冷却セクション16及びエアロゾル発生セクション4を含む。エアロゾル発生セクション4は、好ましくは、吸入可能な蒸気を発生させる物質を含み、吸入可な蒸気は、使用者が口端部で空気を吸ったとき、エアロゾル発生セクション4から流路fpに沿って物品2のフィルタセクション3に流れる。したがって、それにより発生した蒸気流vfは、エアロゾル発生製品1と相互作用する。
【0044】
示されるエアロゾル発生製品1は、好ましくは、親水性を有する固体材料を含む複数pの芯5を含む。そのような材料は、炭若しくは炭とタバコ粒子及び結合剤との混合物又は凝集タバコ粒子と結合剤との混合物を含み得る(図2に示されている)。しかしながら、複数pの芯5は、蒸気流vfと相互作用し、蒸気を風味で増強する少なくとも2つの溶解可能な風味層で被覆される。
【0045】
エアロゾル発生製品1は、物品2のフィルタセクション3に配置される。示されるフィルタセクション3は、フィルタ材料を含むフィルタ区画18と、キャビティフィルタ区画17とを含む。キャビティフィルタ区画17は、好ましくは、フィルタ区画18で囲まれる。キャビティフィルタ区画17が全体的に複数pの被覆芯5で充填されることが考えられるが、必須ではない。キャビティは、フィルタ区画18の両端部でフィルタプラグ(図示せず)によって分画され得る。代替的に、複数pの被覆芯5は、エアロゾル発生製品1の全体をケースに入れるために1つのキャビティも形成する必要なく、フィルタセクションのフィルタ材料(例えば、フィルタトウ)に組み込まれ得る。しかしながら、蒸気流vfは、消費者の口に入る前に物品2の全てのセクション4、16、3を通過する。
【0046】
図1aは、エアロゾル発生製品1を構成する2つの区画17、18を有するフィルタセクション3の概略側面断面図を示す。特に、図1aは、図1に示される物品2のフィルタセクション3の別の実施形態を示す。しかしながら、好ましくは、キャビティフィルタ区画17は、蒸気流vfが通過するフィルタセクション3の第1の区画である。また好ましくは、フィルタ区画18は、蒸気が消費者(図示せず)の口に入るまで蒸気流vfが通過するフィルタセクション3の第2の区画である。
【0047】
好ましくは、キャビティフィルタ区画17及びフィルタ区画18は、次々に順次配置される。好ましくは、キャビティは、フィルタ区画17も包む少なくとも1つのラッパー19によって形成される。フィルタセクション3は、互いに離間され、両方とも少なくとも1つの共通のラッパー19を用いて包まれてキャビティを形成する2つのモノアセテートセグメントで形成され得る。図示の実施形態では、フィルタ区画18は、液体が充填された芯5を含む第1のエアロゾル発生製品1を含む。好ましくは、芯5は、少なくとも1つの風味層及び/又は保護層6、7、8(図3に示されている)で被覆されるカプセル5aである。また好ましくは、カプセル5aは、感圧性であり、液体15(図3に示されている)を流路fpに押し出す。
【0048】
示されるキャビティフィルタ区画17は、第2のエアロゾル発生製品1を含む。好ましくは、第2のエアロゾル発生製品1は、複数pの個体芯5を含む。また好ましくは、芯は、少なくとも1つの風味層及び/又は保護層6、7、8(図2に示されている)で被覆された炭及び/又は凝集タバコ粉末を含む。
【0049】
好ましくは、第1のエアロゾル発生製品1は、第2のエアロゾル発生製品1に向かって放出可能である。また好ましくは、第2のエアロゾル発生製品は、第1のエアロゾル発生製品1の内部風味液15によって溶解可能な風味層及び/又は保護層6、7、8が被覆された芯5を含む。
【0050】
図2は、固体芯5を有するエアロゾル発生製品1の概略側面断面図を示す。好ましくは、芯5は、その表面s1に少なくとも部分的に被覆される炭である。炭の代わりに又はそれに加えて、芯は、芯5の全体を通して均一に分布するタバコ粉末13、エアロゾル形成剤及び結合剤材料を含む。
【0051】
示される芯5は、幾つかの風味層及び/又は保護層6、7、8が周方向に被覆された円形を有する。特に、エアロゾル発生製品1の形状は、少なくとも1000μmの平均サイズを有する顆粒に類似している。好ましくは、第1の風味層6は、芯5の表面s1に適用されて芯を全体的に覆う。第1の風味層6は、好ましくは、保護層8で覆われる。また、最後に、保護層8は、第2の風味層7で被覆される。
【0052】
好ましくは、第1の風味層6は、少なくとも50μm、好ましくは100μmの第1の厚さt1を有する。第1の風味層6の厚さt1は、少なくとも芯5に風味料を被覆させるために使用される被覆方法に応じて様々であり得る。噴霧により、風味層及び/又は保護層6、7、8に均等な厚さt1、t2、t3が達成されることが考えられる。更に、第2の風味層8は、同様の又は異なる厚さt2を有し得る。好ましくは、第1及び第2の層6、8は、30μm~70μm、好ましくは70μm~120μmの範囲の厚さt3を有する保護層8によって隔てられる。図示の実施形態において、風味層及び保護層6、7、8は、同様の厚さt1、t2、t3を有する。
【0053】
図3は、液体芯5を有する単一のカプセルとして形成されるエアロゾル発生製品1の概略側面断面図を示す。述べられるエアロゾル発生製品1は、好ましくは、喫煙物品の従来のカプセルとして楕円形を有する。好ましくは、芯5は、易破壊性シェル14及び内部風味液15を含むカプセル5aである。風味液15は、エアロゾル形成剤11、結合剤12、タバコ粉末13又は他の添加剤及び風味料を含み得る。
【0054】
カプセル5aは、好ましくは、第1及び第2の風味層6、7及び保護層8で囲まれる。全ての層6、7、8は、異なる条件に応じて様々であり得る厚さt1、t2、t3を有する。風味層6、7は、保護層8の厚さt3よりも厚い厚さt1、t2を有することが考えられる。これは、保護層8の急速分解に有利であり得る。
【0055】
図4は、フィルタセクション3及び冷却セクション16にエアロゾル発生製品1を含むエアロゾル発生物品2の概略側面断面図を示す。好ましくは、冷却セクション16は、物品2の安定性を保証するために管状要素を含む。しかしながら、冷却セクション16は、例えば、中空紙管及び/又は包装材19で形成されるキャビティを含み得、そこに、図2に記載のように、複数pの被覆芯5を有する第1のエアロゾル発生製品1を配置し得る。冷却セクション16は、好ましくは、少なくとも部分的にエアロゾル発生セクション4によって片側を閉じられ、フィルタセクション3によって逆側を閉じられる。
【0056】
示されるエアロゾル発生物品2は、フィルタセクション3に配置される第2のエアロゾル発生製品1を更に含む。第2のエアロゾル発生製品1は、少なくとも1つの風味層及び/又は保護層6、8が被覆されたカプセル5aを含み得る。特に、作業様式は、図1aに示される実施形態と同様である。違いは、フィルタセクション3が1つのみの区画18を含み、第1のエアロゾル発生製品1が物品2の冷却セクション16に含まれることである。しかしながら、第1のエアロゾル発生製品1は、第2のエアロゾル発生製品1に含まれる液体15で湿潤することができる。
【0057】
好ましくは、第1のエアロゾル発生製品1の第1及び第2の風味層6、7は、蒸気流に含まれる水分によって溶解可能であり、エアロゾル発生セクションをセクションに存在するエアロゾル形成剤のエアロゾル化温度まで加熱することによって発生する。また好ましくは、保護層8は、第1のエアロゾル発生製品1の液体15によって溶解可能であり得る。
【0058】
図5は、エアロゾル発生セクション4にエアロゾル発生製品1を含むエアロゾル発生物品2の概略側面断面図を示す。エアロゾル発生セクション4は、吸入可能な蒸気を発生させるのに適した更なる材料を含み得る。例えば、エアロゾル発生セクション4は、再構成タバコ及び/又は葉タバコを含む。好ましくは、再構成タバコは、キャストタバコ、タバコ紙、ラミネートタバコ、押出タバコ、タバコ発泡体及びそれらの組合せのリストから選択される。再構成タバコは、シート、小片、条片、断片に形成することができる。タバコ葉身、膨張タバコ及び/又はセルロース繊維とブレンドすることができる。好ましくは、エアロゾル発生製品1は、エアロゾル発生製品1の風味層6、7が溶解するとき、発生した蒸気を少なくとも1つの風味で増強する。
【0059】
図6及び図7は、2つ又は3つの被覆工程を用いてエアロゾル発生製品1を製造する方法100のフローチャートを示す。好ましくは、方法の被覆工程前に1本の芯5又は複数pの芯5が提供される。上述のように、芯5は、固体構造又は液体構造を有し得ることが考えられる。しかしながら、この条件は、方法100に影響しなくてよい。
【0060】
好ましくは、方法100は、第1の被覆工程101を有し、この工程では、第1の風味料又は第1の混合物を芯5に適用して、第1の風味層6を取得し得る。その後、第2の被覆工程102として、好ましくは第2の風味料又は第2の混合物が第1の風味層6に適用されて、第2の風味層7(図6に示されている)を取得する。第1の工程101と第2の工程102との間で乾燥工程が実行されて、風味料の相互汚染を回避することが考えられる。代わりに又は加えて、方法100は、第3の被覆工程103(図7に示されている)を含み得る。
【0061】
好ましくは、全ての工程102、102、103は、少なくとも60%の相対湿度及び少なくとも40℃の周囲温度下で順次実行される。また好ましくは、風味層及び/又は保護層6、7、8を芯5に適用するために回転シリンダが使用される。
【符号の説明】
【0062】
1 エアロゾル発生製品
2 エアロゾル発生物品
3 フィルタセクション
4 エアロゾル発生セクション
5 芯
5a カプセル
6 第1の風味層
7 第2の風味層
8 保護層
9 顆粒
10 炭
11 エアロゾル形成剤
12 結合剤
13 タバコ粉末
14 易破壊性シェル
15 内部風味液
16 冷却セクション/キャビティセクション
17 キャビティフィルタ区画
18 フィルタ区画
19 包装材
p 複数の芯
vf 蒸気流
fp 流路
s1 芯の表面
t1 第1の層の厚さ
t2 第2の層の厚さ
t3 第3の層の厚さ
100 エアロゾル発生製品を製造する方法
101 第1の被覆工程
102 第1の被覆工程
103 第1の被覆工程
図1
図1a
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】