(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置で使用するための試験物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20241114BHJP
A24F 40/80 20200101ALI20241114BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/80
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526519
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2021130065
(87)【国際公開番号】W WO2023082143
(87)【国際公開日】2023-05-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】チャン テック ヤン
(72)【発明者】
【氏名】チュー スーン レオン
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルギオウ マリオス
(72)【発明者】
【氏名】グロジャン カミーユ
(72)【発明者】
【氏名】トロワフォンテーヌ オリヴィエ
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045BC02
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
(57)【要約】
エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品が提供される。試験物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体を備える。試験物品は、細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体を備える。加熱可能な基体は、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成される。加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体である。言い換えれば、該加熱可能な基体は、消費者による消費に好適なエアロゾルを発生させるように構成され得る、加熱可能な基体ではない。試験物品およびエアロゾル発生装置を備える試験システム、ならびに試験物品を使用して、エアロゾル発生装置を試験する方法も提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品であって、
エアロゾル発生装置の前記加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体と、
前記細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体であって、前記試験物品がエアロゾル発生装置の前記加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され、非エアロゾル発生基体である、加熱可能な基体と、を備える、試験物品。
【請求項2】
前記加熱可能な基体は、たばこ材料を含まない、請求項1に記載の試験物品。
【請求項3】
前記加熱可能な基体は、繊維質材料を含む、請求項1および2のいずれかに記載の試験物品。
【請求項4】
前記加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項5】
前記加熱可能な基体は、アラミド繊維、フロックまたはパルプを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項6】
前記加熱可能な基体は、ケブラー繊維、フロックまたはパルプを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項7】
前記加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプ、およびアラミド繊維、フロックまたはパルプの混合物を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項8】
前記細長い本体は、前記加熱可能な基体を保持するように構成される、請求項1~7のいずれかに記載の試験物品。
【請求項9】
前記加熱可能な基体を受容するための基体の空洞をさらに備え、前記基体の空洞が、前記細長い本体内に画定される、請求項1~8のいずれかに記載の試験物品。
【請求項10】
前記細長い本体は、高分子材料で形成される、請求項1~9のいずれかに記載の試験物品。
【請求項11】
前記細長い本体は、プラスチック材料から形成される、請求項1~10のいずれかに記載の試験物品。
【請求項12】
前記細長い本体は、熱可塑性材料、好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から形成される、請求項1~11のいずれかに記載の試験物品。
【請求項13】
前記細長い本体は、遠位端と近位端の間に延び、前記細長い本体の両端は、開いている、請求項1~12のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項14】
前記細長い本体は、前記遠位端から前記近位端まで下流に延びる空気通路を画定する、請求項1~13のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項15】
前記細長い本体は、遠位端と近位端の間に延び、前記細長い本体の両端は、閉じている、請求項1~12のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項16】
前記基体の空洞は、前記加熱可能な基体が、挿入後に、前記基体の空洞内に保持されるように、寸法設定される、請求項9に記載の試験物品。
【請求項17】
前記基体の空洞は、前記細長い本体の内部空洞表面によって画定され、前記空洞表面が、前記加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めを確立するように構成される、請求項9に記載の試験物品。
【請求項18】
前記加熱可能な基体に前記基体の空洞へのアクセスを提供するための挿入開口をさらに備え、前記挿入開口が、前記細長い本体上に画定される、請求項1~17のいずれかに記載の試験物品。
【請求項19】
前記挿入開口の一部分は、前記加熱可能な基体を前記細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成される、請求項18に記載の試験物品。
【請求項20】
前記挿入開口の対向端部は、前記加熱可能な基体を前記細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成される、請求項18に記載の試験物品。
【請求項21】
前記挿入開口の一部分は、前記加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めを確立するように構成される、請求項18に記載の試験物品。
【請求項22】
前記挿入開口は、挿入スロットである、請求項18~21のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項23】
前記挿入開口は、前記細長い本体に沿った位置に位置する、請求項18~22のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項24】
前記挿入開口は、前記細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びる、請求項23に記載の試験物品。
【請求項25】
前記挿入開口は、前記細長い本体の側壁または周辺壁上に提供される、請求項23または24に記載の試験物品。
【請求項26】
前記挿入開口は、前記細長い本体の遠位端に位置する、請求項18~22のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項27】
前記挿入開口は、前記細長い本体によって画定された長軸方向軸に直角を成す方向に沿って延びる、請求項26に記載の試験物品。
【請求項28】
前記挿入開口は、前記細長い本体の遠位端壁上に提供される、請求項26または27に記載の試験物品。
【請求項29】
前記加熱可能な基体と前記試験物品の外部との間に流体連通を確立するための冷却開口部をさらに備え、前記冷却開口部が、前記細長い本体上に画定される、請求項1~28のいずれかに記載の試験物品。
【請求項30】
前記細長い本体の一部分を囲む断熱要素をさらに備える、請求項1~29のいずれかに記載の試験物品。
【請求項31】
前記断熱要素は、前記細長い本体上に画定された一つ以上の開口部または開口の上にある、請求項1~30のいずれかに記載の試験物品。
【請求項32】
前記細長い本体は、遠位端と近位端の間に延びる中空管を備え、前記加熱可能な基体が、前記中空管内に位置する、請求項1~14のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項33】
フィルターセグメントをさらに備え、前記フィルターセグメントが、前記細長い本体内かつ前記加熱可能な基体の下流に位置決めされる、請求項32に記載の試験物品。
【請求項34】
中空の管状セグメントをさらに備え、前記中空の管状セグメントが、前記細長い本体内かつ前記加熱可能な基体の下流に位置決めされる、請求項32または33に記載の試験物品。
【請求項35】
上流セグメントをさらに備え、前記上流セグメントが、前記細長い本体内かつ前記加熱可能な基体の上流に位置決めされる、請求項32~34のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項36】
前記加熱可能な基体に隣接して位置する上流セグメントと、前記加熱可能な基体に隣接して位置する中空の管状セグメントと、前記中空の管状セグメントに隣接して位置するフィルターセグメントと、をさらに備え、前記上流セグメント、前記中空の管状セグメント、および前記フィルターセグメントは、前記中空管内に位置する、請求項32に記載の試験物品。
【請求項37】
前記中空の管状セグメントは、厚紙管または紙管を備える、請求項34または36に記載の試験物品。
【請求項38】
サセプタをさらに備え、前記基体が、前記加熱可能な基体内に位置する、請求項1~37のいずれかに記載の試験物品。
【請求項39】
前記サセプタは、前記加熱可能な基体に沿って延びる、請求項38に記載の試験物品。
【請求項40】
前記サセプタは、前記細長い本体の前記長軸方向軸に実質的に平行に延びる、請求項38に記載の試験物品。
【請求項41】
前記サセプタは、前記細長い本体によって画定された中央長軸方向軸に実質的に整列している、請求項38に記載の試験物品。
【請求項42】
冷却剤が通って流れるための冷却チャネルをさらに備え、前記冷却チャネルは、前記加熱可能な基体を通って延び、前記冷却チャネルは、冷却剤源と流体連通するように構成される、請求項1~41のいずれかに記載の試験物品。
【請求項43】
前記冷却チャネルの入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源と流体連通するように構成される、請求項42に記載の試験物品。
【請求項44】
前記試験物品の長さは、35mm~45mmである、請求項1~43のいずれかに記載の試験物品。
【請求項45】
前記試験物品の外径は、6mm~8mmである、請求項1~44のいずれかに記載の試験物品。
【請求項46】
前記断熱要素の厚さは、0.2mm~0.3mmである、請求項30または31に記載の試験物品。
【請求項47】
請求項1~46のいずれかに記載の試験物品と、エアロゾル発生装置と、を備える試験システムであって、前記エアロゾル発生装置が、加熱チャンバと、前記加熱チャンバ内に受容された物品を外部から加熱するための発熱体と、を備える、試験システム。
【請求項48】
前記発熱体は、誘導発熱体である、請求項47に記載の試験システム。
【請求項49】
請求項42または43に記載の試験物品と、冷却剤源と、冷却剤を、前記冷却チャネルを通って前記冷却剤源からポンプ注入するためのポンプと、を備える、試験システム。
【請求項50】
請求項1~49のいずれか一項に記載の試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
前記試験物品を、発熱体を備える前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、前記試験サイクルは、
前記加熱チャンバ内に受容された前記試験物品を加熱するために、前記発熱体を起動すること、および
前記発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
【請求項51】
各試験サイクルは、空気を、前記試験物品を通って引き出すことを含む、請求項50に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
【請求項52】
複数の試験サイクルは、実施される、請求項50または51に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
【請求項53】
前記試験物品の前記加熱可能な基体を交換する工程をさらに含む、請求項50~52のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
【請求項54】
請求項49に記載の試験システムの試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
前記試験物品を、発熱体を備える前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、前記試験サイクルは、
前記加熱チャンバ内に受容された前記試験物品を加熱するために、前記発熱体を起動すること、
前記冷却剤源からの冷却剤が、前記冷却チャネルを通って流れるように、前記ポンプを動作させること、および
前記発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置または加熱装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品に関する。本開示はさらに、試験物品およびエアロゾル発生装置を備える試験システム、ならびに試験物品を使用して、エアロゾル発生装置を試験する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルを生成するために、加熱可能な基体を加熱し、該加熱可能な基体を燃焼しない、エアロゾル発生装置は、当技術分野で周知である。加熱可能な基体は、典型的に、フィルターなどの他の構成要素と共に、試験物品内に配置される。試験物品は、試験物品をエアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するためのロッド形状を有し得る。発熱体は、典型的に、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバに一旦挿入されると、加熱可能な基体を加熱するための加熱チャンバの中に、またはその周りに配設される。揮発性化合物は、試験物品の使用中、熱源からの熱伝達によって加熱可能な基体から放出され、試験物品を通って引き出される空気中に同伴される。放出された化合物は冷却されるにつれて凝縮して、エアロゾルを形成する。
【0003】
加熱チャンバは、エアロゾル発生装置のハウジング内に配設され得、エアロゾル発生装置を通る気流経路の一部を形成し得る。エアロゾル発生装置の加熱性能の試験では、装置に使用するために適合された異なる物品の加熱が必要となり得る。エアロゾル発生装置が、特に、装置の電源が各加熱サイクルで枯渇および再充電される場合、比較的多数の逐次的な加熱サイクルに耐える必要があり得ることは知られている。たばこ材料などのエアロゾル発生基体を含有する純粋なエアロゾル発生物品を使用することは、このような試験を実施することで、試験全体を通して物品の定期的な交換を要し得るため、非常に高価であり、かつ時間がかかる場合がある。これは、エアロゾル発生装置の電源または発熱体に対して長いライフサイクル性能試験を実施する場合に、特に関連性があり得る。エアロゾル発生装置のライフサイクル性能試験は、エアロゾル発生装置およびその発熱体を、10,000回超の加熱サイクルにわたって、起動および停止することを伴い得る。エアロゾル発生物品は、各加熱サイクル中に、交換、消費、および取り外しを繰り返す必要があり得る。
【0004】
したがって、試験コストおよび長さを低減するエアロゾル発生装置または加熱装置のための試験装置を提供することは、望ましいであろう。
【発明の概要】
【0005】
本開示によると、エアロゾル発生物品を受容するように構成された加熱チャンバに挿入するための試験物品が提供され得る。試験物品は、加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体を備え得る。試験物品は、細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体を備え得る。加熱可能な基体は、試験物品が加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され得る。加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体であってもよい。言い換えれば、加熱可能な基体は、消費者による消費または吸入に好適なエアロゾルを発生させるように構成され得る、加熱可能な基体でない場合がある。
【0006】
加熱チャンバは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバであり得る。しかしながら、当業者であれば、エアロゾル発生物品を加熱するために構成される加熱チャンバを有する任意の加熱または試験装置が好適であり得ることを理解し得る。
【0007】
本発明によると、エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品が提供される。試験物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体を備える。試験物品は、細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体を備える。加熱可能な基体は、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成される。加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体である。言い換えれば、加熱可能な基体は、消費者による消費または吸入に好適なエアロゾルを発生させるように構成され得る、加熱可能な基体ではない。
【0008】
本開示によると、本開示に係る試験物品と、エアロゾル発生物品を受容するための加熱チャンバを備える加熱装置と、を備える、試験システムが提供される。加熱装置は、加熱チャンバと、加熱チャンバ内に受容された物品を加熱するための発熱体と、を備え得る。発熱体は、加熱チャンバ内に受容された物品を外部から加熱するためのものであることが好ましい。発熱体は、誘導発熱体であることが好ましい。加熱装置は、エアロゾル発生装置であることが好ましい。
【0009】
非エアロゾル発生基体である加熱可能な基体を備えるエアロゾル発生装置で使用するために適合された試験物品を提供することによって、該試験物品は、エアロゾル発生装置内で複数回、使用および加熱され得る。これにより、有利なことに、このような物品が試験に好適になり、それによって、物品の一貫した取り外しおよび交換の必要性をなくし、純粋な加熱可能な試験物品を使用する試験と比較して、試験コストおよび実行時間を低減する。
【0010】
加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体である。非エアロゾル発生基体は、消費者による消費または吸入に好適なエアロゾルを発生させるように構成されない基体であると考えられる。例えば、加熱可能な基体は、植物材料を含まない場合がある。加熱可能な基体は、たばこ材料を含まない場合がある。加熱可能な基体は、グリセリンなどのエアロゾル形成体を含まない場合がある。
【0011】
加熱可能な基体は、繊維質材料を含むことが好ましい。繊維質材料は、実質的に耐熱性であることが好ましい。加熱可能な基体は、合成繊維を含み得る。合成繊維は、実質的に耐熱性であることが好ましい。加熱可能な基体は、炭素繊維、炭素織物、炭素フロック、炭素ステープルまたは炭素パルプを含み得る。加熱可能な基体は、アラミド繊維、アラミド織物、アラミドフロック、アラミドステープルまたはアラミドパルプを含み得る。加熱可能な基体は、パラアラミド繊維、パラアラミド織物、パラアラミドフロック、パラアラミドステープル、またはパラアラミドパルプを含み得る。加熱可能な基体は、ケブラー繊維、ケブラー織物、ケブラーフロック、ケブラーステープル、またはケブラーパルプを含み得る。ケブラー(商標)は、DuPont de Nemours社から市販されている場合がある。
【0012】
加熱可能な基体は、上述の材料のいずれかの混合物を含み得る。特に、加熱可能な基体は、炭素繊維、織物、ステープル、フロックまたはパルプおよびアラミド繊維、織物、ステープル、フロックまたはパルプの混合物を含み得る。加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプ、およびケブラー繊維、フロックまたはパルプの混合物を含み得る。加熱可能な基体は、通気性があり、それによって、空気が試験物品を通って引き出される場合、空気が加熱可能な基体を通って流れ得ることが好ましい。発明者らは、炭素またはアラミドなどのこのような材料が、タバコ系基体などの加熱可能な基体の引き出し抵抗およびエネルギー吸収特性を模倣する一方、再使用可能かつ耐久性があり得る加熱可能な非エアロゾル発生基体を提供することを見出した。
【0013】
試験システムのエアロゾル発生装置または加熱装置は、遠位端および口側端を有し得る。エアロゾル発生装置または加熱装置は、本体を備え得る。エアロゾル発生装置または加熱装置の本体またはハウジングは、装置の口側端で試験物品を取り外し可能に受容するための装置の空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置または加熱装置は、試験物品が装置の空洞内に受容される場合、加熱可能な基体を加熱するための発熱体またはヒーターを備え得る。
【0014】
試験物品は、使用時に、対応するエアロゾル発生装置(または加熱装置)の装置の空洞または加熱チャンバに部分的に挿入され得る。加熱可能な基体を加熱するために、加熱可能な基体は、試験物品が空洞に完全に挿入される場合、エアロゾル発生装置の一つ以上の電気ヒーター要素に略整列している。用語「完全に挿入され」が、試験物品が加熱用に意図された位置にある場合、エアロゾル発生装置の空洞内の試験物品の位置を指すことは理解される。試験物品の全長が空洞内に収まる必要はない。試験物品の一部分(例えば、口側端)は、試験物品が空洞に完全に挿入される場合、空洞から突出し得る。
【0015】
本明細書で使用する用語「長さ」は、その構成要素の最遠の上流点または遠位点からその構成要素の最遠の下流点または近位点までの、長軸方向の試験物品または加熱装置(またはエアロゾル発生装置)の構成要素の寸法を示す。
【0016】
本明細書で使用する用語「長軸方向」は、試験物品またはエアロゾル発生装置の上流端と下流端との間に延びる、試験物品またはエアロゾル発生装置の主要な長軸方向軸に対応する方向を指す。本明細書で使用する用語「上流」および「下流」は、空気が使用中に試験物品またはエアロゾル発生装置を通って引き出され得る方向に関して、試験物品またはエアロゾル発生装置の要素または要素の部分の相対的な位置を記述する。空気は、試験中に、試験物品を通って長軸方向に引き出され得る。
【0017】
装置の空洞は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバと称される場合がある。装置の空洞は、遠位端と口側端、または近位端との間に延び得る。装置の空洞の遠位端は、閉鎖端であり得、装置の空洞の口側端、または近位端は、開放端であり得る。試験物品は、装置の空洞の開放端を介して、装置の空洞または加熱チャンバに挿入され得る。装置の空洞は、試験物品の同一形状に適合するように、円筒状の形状であってもよい。
【0018】
表現「~内に受容」は、構成要素または要素が、別の構成要素または要素内に、完全にまたは部分的に受容されるという事実を指す場合がある。例えば、表現「試験物品は装置の空洞内に受容される」は、試験物品が試験物品の装置の空洞内に、完全にまたは部分的に受容されていることを指す。試験物品が装置の空洞内に受容される場合、試験物品は、装置の空洞の遠位端に当接し得る。試験物品が装置の空洞内に受容される場合、試験物品は、装置の空洞の遠位端に実質的に近接し得る。装置の空洞の遠位端は、端壁によって画定され得る。
【0019】
装置の空洞の長さは、約10mm~約50mmであってもよい。装置の空洞の長さは、約20mm~約40mmであってもよい。装置の空洞の長さは、約25mm~約30mmであってもよい。
【0020】
装置の空洞の直径は、約4mm~約10mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約5mm~約9mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約6mm~約8mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約7mm~約8mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約7mm~約7.5mmであってもよい。
【0021】
装置の空洞の直径は、試験物品の直径に実質的に同一、またはそれよりも大きくてもよい。装置の空洞の直径は、試験物品との緊密な嵌合を確立するために、試験物品の直径に同一であり得る。
【0022】
装置の空洞は、装置の空洞内に受容された試験物品との緊密な嵌合を確立するように構成され得る。緊密な嵌合は、ぴったりとした嵌合、圧入、または締まり嵌めを指し得る。エアロゾル発生装置は、周辺壁を備え得る。このような周辺壁は、装置の空洞、または加熱チャンバを画定し得る。装置の空洞を画定する周辺壁は、装置内に受容される場合、装置の空洞を画定する周辺壁と試験物品との間に実質的に間隙または空のスペースがないように、装置の空洞内に受容された試験物品に緊密な嵌合の様式で係合するように構成され得る。
【0023】
このような緊密な嵌合は、装置の空洞と、その中に受容された試験物品との間に気密嵌合または構成を確立し得る。
【0024】
このような気密構成により、装置の空洞を画定する周辺壁と、空気が通って流れるための試験物品との間に、間隙または空のスペースは実質的に存在しないであろう。
【0025】
試験物品との緊密な嵌合は、装置の空洞の全長に沿って、または装置の空洞の長さの一部分に沿って、確立され得る。
【0026】
エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口の間に延びる気流チャネルを備え得る。気流チャネルは、装置の空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成され得る。エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジング内に画定され得、装置の空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を可能にする。試験物品が装置の空洞内に受容される場合、気流チャネルは、気流を物品の中に提供するように構成され得る。
【0027】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジングの周辺壁内に、または周辺壁によって画定され得る。言い換えれば、エアロゾル発生装置の気流チャネルは、周辺壁の厚さ内に、または周辺壁の内表面によって、もしくは両方の組み合わせによって画定され得る。気流チャネルは、周辺壁の内表面によって部分的に画定され得、周辺壁の厚さ内に部分的に画定され得る。周辺壁の内表面は、装置の空洞の周辺境界を画定する。
【0028】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置の口側端または近位端に位置する入口から、装置の口側端から離れて位置する出口まで延び得る。気流チャネルは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に沿って延び得る。
【0029】
ヒーターは、任意の適切な型のヒーターであり得る。ヒーターは、外部ヒーターであることが好ましい。
【0030】
ヒーターは、エアロゾル発生装置内に受容される場合、試験物品を外部から加熱し得ることが好ましい。このような外部ヒーターは、エアロゾル発生装置に挿入またはその内部に受容される場合、試験物品を囲み得る。
【0031】
一部の実施形態では、ヒーターは、加熱可能な基体を外部から加熱するように配置される。一部の実施形態では、ヒーターは、加熱可能な基体が空洞内に受容される場合、加熱可能な基体に挿入するために配置される。ヒーターは、装置の空洞または加熱チャンバ内に位置決めされ得る。
【0032】
ヒーターは、少なくとも一つの発熱体を備え得る。少なくとも一つの発熱体は、任意の適切な型の発熱体であり得る。一部の実施形態では、該装置は、一つの発熱体のみを備える。一部の実施形態では、装置は、複数の発熱体を備える。ヒーターは、少なくとも一つの抵抗発熱体を含み得る。ヒーターは、複数の抵抗発熱体を備えることが好ましい。抵抗発熱体は、平行な配設で電気的に接続されていることが好ましい。有利なことに、電気的に接続された複数の抵抗発熱体を平行な配設で提供することで、望ましい電力を提供するために必要とされる電圧が低減または最小化されつつ、望ましい電力のヒーターへの送達が容易にされ得る。有利なことに、ヒーターを動作させるために必要とされる電圧を低減または最小化することで、電源の物理的なサイズを低減または最小化することが容易にされ得る。
【0033】
少なくとも一つの抵抗発熱体を形成するための好適な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。このような複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含み得る。好適なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。好適な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。好適な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0034】
一部の実施形態では、少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気抵抗性材料(ステンレス鋼など)の一つ以上のスタンプ加工された部分を含む。あるいは、少なくとも一つの抵抗発熱体は、加熱ワイヤまたはフィラメント(例えば、Ni-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステンもしくは合金のワイヤ)を含み得る。
【0035】
一部の実施形態では、少なくとも一つの発熱体は、電気的に絶縁された基体を含み、少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気的に絶縁された基体上に提供される。
【0036】
電気的に絶縁された基体は、任意の好適な材料を含み得る。例えば、電気的に絶縁された基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆金属、およびポリイミドのうちの一つ以上を含み得る。セラミックは、マイカ、アルミナ(Al2O3)またはジルコニア(ZrO2)を含み得る。電気的に絶縁された基体は、約40ワット/メートルケルビン以下、好ましくは、約20ワット/メートルケルビン以下、理想的には、約2ワット/メートルケルビン以下の熱伝導率を有することが好ましい。
【0037】
ヒーターは、その表面上に配置された一つ以上の導電性トラックまたはワイヤを有する剛直な電気的に絶縁された基体を備える発熱体を備え得る。電気的に絶縁された基体のサイズおよび形状により、該基体を加熱可能な基体に直接挿入できる場合がある。電気的に絶縁された基体が十分に剛直でない場合、発熱体は、さらなる補強手段を含み得る。電流は、発熱体および加熱可能な基体を加熱するために、一つ以上の導電性トラックを通過し得る。
【0038】
一部の実施形態では、ヒーターは、誘導加熱装置を備える。誘導加熱装置は、インダクタコイルと、高周波振動電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源と、を備え得る。本明細書で使用する高周波振動電流は、約500kHz~約30MHzの周波数を有する振動電流を意味する。ヒーターは、有利なことに、DC電源によって供給されるDC電流を交流電流に変換するためのDC/ACインバータを備え得る。インダクタコイルは、高周波振動電流を電源から受信すると、高周波振動電磁場を発生させるように配設され得る。インダクタコイルは、高周波振動電磁場を装置の空洞内に発生させるように配設され得る。一部の実施形態では、インダクタコイルは、装置の空洞を実質的に囲み得る。インダクタコイルは、装置の空洞の長さに沿って少なくとも部分的に延び得る。
【0039】
エアロゾル発生装置または加熱装置のヒーターは、誘導発熱体を備え得る。誘導発熱体は、サセプタ要素であり得る。本明細書で使用する用語「サセプタ要素」は、電磁エネルギーを熱に変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタ要素が交流電磁場内に位置する場合、サセプタは、加熱される。サセプタ要素の加熱は、サセプタ材料の電気的特性および磁性に依存して、サセプタ内で誘発されるヒステリシス損失および渦電流のうちの少なくとも一つの結果であり得る。
【0040】
サセプタ要素は、試験物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容される場合、インダクタコイルによって発生した振動電磁場が、電流をサセプタ要素内に誘発し、サセプタ要素を加熱するように配設され得る。これらの実施形態では、エアロゾル発生装置は、1~5キロアンペア/メートル(kA/m)、好ましくは、2~3kA/m、例えば、約2.5kA/mの磁界強度(H場の強度)を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、1~30MHz、例えば、1~10MHz、例えば、5~7MHzの周波数を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。
【0041】
これらの実施形態では、サセプタ要素は、加熱可能な基体に接触して位置することが好ましい。一部の実施形態では、サセプタ要素は、エアロゾル発生装置内に位置する。これらの実施形態では、サセプタ要素は、装置の空洞または加熱チャンバ内に位置し得る。エアロゾル発生装置は、一つのサセプタ要素のみを備え得る。エアロゾル発生装置は、複数のサセプタ要素を備え得る。一部の実施形態では、サセプタ要素は、加熱可能な基体の外表面を加熱するように配設されることが好ましい。
【0042】
試験物品は、サセプタまたはサセプタ要素を備えることが最も好ましい。サセプタは、加熱可能な基体内に位置することが好ましい。サセプタは、加熱可能な基体に接触して位置し得る。サセプタは、加熱可能な基体に沿って延びてもよい。サセプタは、細長い本体の長軸方向軸に実質的に平行に延びてもよい。サセプタは、細長い本体によって画定された中央長軸方向軸に実質的に整列され得る。サセプタは、加熱可能な基体内に包埋されることが好ましい。
【0043】
サセプタは、加熱可能な基体に挿入可能であり得る。加熱可能な基体の材料は、サセプタを囲み得る。加熱可能な基体の材料は、サセプタの周りに包まれ得る。加熱可能な基体は、サセプタが中に挿入され得るケーシングを画定し得る。これにより、有利なことに、サセプタが周囲の加熱可能な基体が劣化する前に劣化し得るため、サセプタが交換可能になる。サセプタおよび加熱可能な基体は、加熱可能なセグメントまたは加熱可能な基体のセグメントを画定し得る。
【0044】
サセプタ要素は、任意の好適な材料を含み得る。サセプタ要素は、揮発性化合物を加熱可能な基体から放出するのに十分な温度に誘導加熱され得る任意の材料から形成され得る。細長いサセプタ要素に好適な材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が含まれる。一部のサセプタ要素は、金属または炭素を含む。有利なことに、サセプタ要素は、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性材料を含む、または強磁性材料からなり得る。好適なサセプタ要素は、アルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。サセプタ要素は、好ましくは、約5パーセント超、好ましくは、約20パーセント超、より好ましくは、約50パーセント超もしくは約90パーセント超の強磁性材料または常磁性材料を含む。一部の細長いサセプタ要素は、摂氏約250度を超える温度に加熱され得る。
【0045】
サセプタ要素は、非金属コア上に配置された金属層を有する非金属コアを備え得る。例えば、サセプタ要素は、セラミックコアまたは基体の外表面上に形成された金属トラックを含み得る。
【0046】
細長い本体は、加熱可能な基体を保持するように構成されることが好ましい。試験物品は、加熱可能な基体を受容するための基体の空洞を備え得る。基体の空洞は、細長い本体内に画定され得る。基体の空洞は、細長い本体に沿って延びてもよい。基体の空洞の断面は、加熱可能な基体または加熱可能な基体のセグメントの断面の形状に一致し得る。加熱可能な基体のセグメントは、実質的に長方形の断面を有することが好ましい。したがって、基体の空洞の断面は、加熱可能な基体のセグメントの形状に適合するように長方形であり得る。
【0047】
細長い本体は、高分子材料から形成されることが好ましい。細長い本体は、プラスチック材料から形成されることがより好ましい。細長い本体は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性材料から形成されることがなおより好ましい。PEEKなどのプラスチック材料が、加熱チャンバ内の高温に耐えるのに好適であり得ることが見出された。さらに、PEEKは、本試験用途に好適なレベルの耐熱および機械的強度を有する。
【0048】
細長い本体は、遠位端と近位端の間に延びてもよい。遠位端はまた、第一の端または上流端と称され得る。近位端はまた、第二の端、口側端または下流端と称され得る。
【0049】
細長い本体の両端は、開放し得る。言い換えれば、細長い本体の両端は各々、開口部を画定する。このような実施形態では、細長い本体は、中空であり得る。細長い本体は、中空管を備え得、円筒状であることが好ましい。
【0050】
細長い本体は、遠位端から近位端まで下流に延びる空気通路を画定し得る。細長い本体は、上流端から下流端に延びる空気通路を画定し得る。このような空気通路により、エアロゾル発生装置および試験物品を通る気流試験、およびエアロゾル発生装置内に存在する任意の吸煙センサの試験が可能である。
【0051】
あるいは、細長い本体の両端は、実質的に閉じられる。言い換えれば、細長い本体の両端は、端面または端壁を備える。このような実施形態では、細長い本体の一部分は、中空でなくてもよい。別の言い方をすると、細長い本体の一部分は、中実であり得る。細長い本体の近位部分または上部分は、中実であることが好ましい。これにより、細長い本体は熱を吸収可能である。
【0052】
基体の空洞は、加熱可能な基体が、挿入後に、基体の空洞内に保持されるように、サイズ設定または寸法設定され得る。基体の空洞は、細長い本体の内部空洞表面によって画定され、空洞表面は、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めまたは圧入を確立するように構成されることが好ましい。言い換えれば、基体の空洞は、加熱可能な基体をその中に保持するために、加熱可能な基体の一部分に係合し得る。加熱可能な基体は、特に、繊維質材料または織物材料を含む場合、基体の空洞内で膨張し得、それによって、基体材料の細長い本体内での保持をさらに促進する。
【0053】
試験物品は、加熱可能な基体に基体の空洞へのアクセスを提供するための挿入開口を備え得る。挿入開口は、細長い本体上に画定され得る。試験物品の、試験物品の加熱チャンバへの挿入の前に、加熱可能な基体は、挿入開口を介して、物品の基体の空洞に挿入され得る。挿入開口により、加熱可能な基体の試験物品との簡単な取り外しおよびその中への挿入が可能になり得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に保持するように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるかつ保持するように構成され得る。
【0054】
挿入開口は、挿入開口の二つの対向端部分の間に延びてもよい。挿入開口の対向端部は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めまたは圧入を確立するように構成され得る。言い換えれば、加熱可能な基体の部分は、加熱可能な基体が基体の空洞内に保持されるために、挿入開口の端部分に係合し得る。挿入開口は、挿入スロットであり得る。挿入スロットまたは開口部は、存在する場合、加熱可能な基体およびサセプタの交換を有益に容易にするだけでなく、このような交換中に基体の空洞の位置付けを容易にし得る。
【0055】
挿入開口は、細長い本体に沿った位置に位置し得る。言い換えれば、挿入開口は、細長い本体に沿って延びてもよい。挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びてもよい。挿入開口は、細長い本体の側壁または周辺壁上に提供され得る。このような実施形態では、加熱可能な基体は、存在する場合、サセプタとともに、本体の側面を介して、細長い本体に挿入され得る。挿入開口は、細長い本体の底部または上流の半分に提供され得る。
【0056】
あるいは、挿入開口は、細長い本体の端に位置し得る。言い換えれば、挿入開口は、細長い本体の端壁上に提供され得る。挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に直角を成す方向に沿って延びてもよい。挿入開口は、細長い本体の遠位端または上流端に位置し得る。このような実施形態では、加熱可能な基体は、存在する場合、サセプタとともに、本体の端部を介して、細長い本体に挿入され得る。
【0057】
挿入開口は、試験物品の基体の空洞の上にあることが好ましい。これにより、サセプタを含み得る基体の挿入および試験物品からの取り外しが容易になる。挿入開口の形状は、実質的に長方形であることが好ましい。
【0058】
試験物品は、加熱可能な基体と試験物品の外部との間に流体連通を確立するための一つ以上の冷却開口部をさらに備え得、一つ以上の冷却開口部は、細長い本体上に画定される。冷却開口部は、細長い本体に沿った位置に位置し得る。言い換えれば、冷却開口部は、細長い本体に沿って延びてもよい。冷却開口部は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びてもよい。試験物品は、二つの冷却開口部を備え得、二つの冷却開口部は、細長い本体上で長軸方向に間隔を介し得る。冷却開口部は、細長い本体の下側、遠位、または上流の半分に提供され得る。一つ以上の冷却開口部は、少なくとも部分的に基体の空洞の上にあり得る。
【0059】
冷却開口部は、細長い本体の周辺部の周りの円周位置に位置し得る。挿入スロットまたは開口部は、細長い本体の周辺部の周りの冷却開口部から間隔を介し得る。挿入開口は、一つ以上の冷却開口部からの角度オフセットまたは円周オフセットに位置し得る。挿入開口は、一つ以上の冷却開口部から約90度オフセットされた円周位置に位置し得る。
【0060】
一つ以上の冷却開口部により、特に、細長い本体の端部が閉じている実施形態では、加熱中の加熱可能な基体からの熱が放散可能になり、それによって、試験物品が、通常の使用中にエアロゾル発生物品が受ける気流および冷却条件を厳密に模倣可能にする。
【0061】
試験物品は、細長い本体の一部分を囲む断熱要素をさらに備え得る。試験物品が挿入開口または冷却開口部を備える場合、断熱要素は、少なくとも部分的に、細長い本体上に画定された一つ以上の開口または開口部の上にあり得る。断熱要素は、細長い本体の周辺部の周りに緊密な様式で配設され得る。断熱要素が細長い本体の周りにしっかりと配設されることが好ましいが、断熱要素は、細長い本体に沿って、好ましくは、いかなる摩擦も克服するために、力の印加によって、摺動するように構成され得る。これにより、挿入開口へのアクセス、および冷却開口部の上の重複の量を調整することが可能になる。断熱要素は、細長い本体の周辺全体を囲むことが好ましい。
【0062】
単一の断熱要素または各断熱要素は、スリーブまたはシースの形態であってもよい。試験物品は、細長い本体に沿って異なる長軸方向位置に配設された複数の断熱要素を備え得る。単一の断熱要素または各断熱要素は、細長い本体の周りに包まれ得る。
【0063】
断熱要素は、有利なことに、試験中に試験物品の基体の空洞からの熱放散を防止し得る。断熱要素は、ポリイミド材料、フィルム、またはテープを含み得る。断熱要素は、接着剤ポリイミドフィルムであり得る。断熱要素は、Kaptonフィルムまたはテープを備えてもよい。Kapton(商標)は、DuPont de Nemours社から市販されている場合がある。
【0064】
断熱要素の厚さは、約0.2mm~約0.3mmであってもよい。断熱要素の厚さは、約0.2mm~約0.25mmであってもよい。断熱要素の厚さは、約0.24mm~約0.3mmであってもよい。
【0065】
上述のように、細長い本体は、遠位端と近位端との間に延びる中空管を備え得る。加熱可能な基体は、中空管内に位置し得る。加熱可能な基体は、中空管内に画定された基体の空洞内に位置し得る。
【0066】
試験物品は、フィルターセグメントを備え得る。フィルターセグメントは、細長い本体内に位置決めされ得る。フィルターセグメントは、加熱可能な基体の下流に位置し得る。フィルターセグメントは、試験物品の下流端または口側端に位置し得る。フィルターセグメントは、試験物品の下流端または口側端から延び得る。
【0067】
フィルターセグメントは、繊維質の濾過材料から形成された少なくとも一つのマウスピースフィルターセグメントを備え得る。好適な繊維質の濾過材料は、当業者に周知であろう。少なくとも一つのマウスピースフィルターセグメントは、酢酸セルローストウから形成された酢酸セルロースフィルターセグメントを含むことが特に好ましい。
【0068】
特定の好ましい実施形態では、フィルターセグメントは、単一のマウスピースフィルターセグメントからなる。代替的な実施形態では、フィルターセグメントは、相互に端と端を当接する関係で、軸方向に整列した二つ以上のマウスピースフィルターセグメントを含む。
【0069】
フィルターセグメントは、低い粒子濾過効率を有することが好ましい。
【0070】
マウスピース要素の直径は、約5mm~約10mmであってもよい。マウスピース要素の直径は、約6mm~約8mmであってもよい。マウスピース要素の直径は、約7mm~約8mmであってもよい。フィルターセグメントの直径は、約7.2mmの±10パーセントであってもよい。フィルターセグメントの直径は、約7.25mmの±10パーセントであってもよい。
【0071】
別途指定のない限り、構成要素または試験物品の引き出し抵抗(RTD)は、ISO6565-2015に従って測定される。RTDは、空気を構成要素の全長にわたって押し出すのに必要な圧力を指す。構成要素または物品の用語「圧力降下」または「引き出し抵抗(draw resistance)」はまた、「引き出し抵抗(resistance to draw)」を指し得る。このような用語は、一般的に、摂氏約22度の温度、約101kPa(約760Torr)の圧力、および約60%の相対湿度で、測定された構成要素の出力または下流端にて、約17.5ミリリットル/秒の体積流量の試験下で正常に実行される、ISO 6565-2015に従った測定を指す。
【0072】
フィルターセグメントの引き出し抵抗(RTD)は、少なくとも約0mmH2Oであり得る。フィルターセグメントのRTDは、少なくとも約3mmH2Oであってもよい。フィルターセグメントのRTDは、少なくとも約6mmH2Oであってもよい。
【0073】
フィルターセグメントのRTDは、約12mmH2O以下であってもよい。フィルターセグメントのRTDは、約11mmH2O以下であってもよい。フィルターセグメントのRTDは、約10mmH2O以下であってもよい。
【0074】
フィルターセグメントの引き出し抵抗は、0mmH2O以上で約12mmH2O未満であってもよい。好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約3mmH2O以上で約12mmH2O未満であってもよい。フィルターセグメントの引き出し抵抗は、0mmH2O以上で約11mmH2O未満であってもよい。さらにより好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約3mmH2O以上で約11mmH2O未満であってもよい。さらにより好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約6mmH2O以上で約10mmH2O未満であってもよい。好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約8mmH2Oであってもよい。
【0075】
上述の通り、フィルターセグメントまたはマウスピースフィルターセグメントは、繊維質材料で形成され得る。フィルターセグメントは、多孔性材料で形成されてもよい。フィルターセグメントは、生分解性材料で形成されてもよい。フィルターセグメントは、酢酸セルロースなどのセルロース材料で形成されてもよい。例えば、フィルターセグメントは、フィラメント当たり約10~約15のデニールを有する酢酸セルロース繊維の束から形成されてもよい。例えば、フィルターセグメントは、フィラメント当たり約12のデニールの繊維を含む酢酸セルローストウなどの比較的低密度の酢酸セルローストウから形成される。
【0076】
フィルターセグメントは、ポリ乳酸系材料で形成され得る。フィルターセグメントは、バイオプラスチック材料、好ましくは、デンプン系バイオプラスチック材料で形成され得る。フィルターセグメントは、射出成形または押出成形によって作製され得る。バイオプラスチック系材料は、好適なRTD特性を提供する、フィルターセグメント材料を通って延びる複数の比較的大きい気流チャネル備え得る、特定の複雑な断面プロファイルにより、製造が簡単かつ安価であるフィルターセグメント構造を提供できるため、有利である。
【0077】
フィルターセグメントは、複数の長軸方向に延びるチャネルを画定する要素に捲縮され、ひだをつけられ、集められ、織られ、または折り畳まれた好適な材料のシートから形成され得る。このような好適な材料のシートは、紙、厚紙、ポリ乳酸などのポリマー、または他の任意のセルロース系、紙系材料またはバイオプラスチック系材料で形成されてもよい。このようなフィルターセグメントの断面プロファイルは、ランダムに配向されたチャネルを示し得る。
【0078】
フィルターセグメントは、他の任意の好適な様式で形成されてもよい。例えば、フィルターセグメントは、長軸方向に延びる管の束から形成されてもよい。長軸方向に延びる管は、ポリ乳酸から形成されてもよい。フィルターセグメントは、好適な材料の押出、成形、ラミネーション、射出または細断によって形成されてもよい。したがって、フィルターセグメントの上流端からフィルターセグメントの下流端まで、低圧力降下(またはRTD)が存在することが好ましい。
【0079】
フィルターセグメントの長さは、少なくとも約3mmであってもよい。フィルターセグメントの長さは、少なくとも約5mmであってもよい。フィルターセグメントの長さは、約11mm以下であってもよい。フィルターセグメントの長さは、約9mm以下であってもよい。フィルターセグメントの長さは、約3mm~約11mmであってもよい。フィルターセグメントの長さは、約5ミリメートル~約9ミリメートルであってもよい。好ましくは、フィルターセグメントの長さは、約7mmであってもよい。
【0080】
試験物品は、上流セグメントまたは前部セグメントを備え得る。上流セグメントは、細長い本体内に位置決めされ得る。上流セグメントは、加熱可能な基体の上流に位置し得る。上流セグメントは、加熱可能な基体に隣接して位置し得る。上流セグメントは、試験物品の上流端または遠位端に位置し得る。上流セグメントは、試験物品の上流端または遠位端から延びてもよい。
【0081】
上流要素は、多孔性のプラグ要素であってもよい。上流要素は、空気に対して不透過性である材料から形成されてもよい。
【0082】
上流要素は、無制限の流れチャネルを提供する長軸方向の空洞を画定する中空の管状セグメントから形成される。このような実施形態では、上流要素は、上述の通り、加熱可能な基体に対する保護を提供し得る一方、物品の全体的な引き出し抵抗(RTD)および濾過特性に対して最小限の効果を有する。
【0083】
上流セクションの上流要素は、試験物品で使用するのに好適な任意の材料で作製されてもよい。上流要素は、例えば、フィルターセグメントなどの試験物品のその他の構成要素のうちの一つに使用されるものと同一材料で作製され得る。上流要素を形成するための好適な材料には、フィルター材料、高分子材料、酢酸セルロースまたは厚紙が含まれる。上流要素は、酢酸セルロースのプラグを含み得る。上流要素は、中空のアセテート管、または厚紙管を備えてもよい。
【0084】
試験物品は、中空の管状セグメントを含んでもよい。中空の管状セグメントは、細長い本体内に位置決めされ得る。中空の管状セグメントは、加熱可能な基体の下流に位置し得る。中空の管状セグメントは、加熱可能な基体の上流に位置し得る。中空の管状セグメントはまた、加熱可能な基体に隣接して位置し得る。中空の管状セグメントは、フィルターセグメントに隣接して位置し得る。中空の管状セグメントは、加熱可能な基体とフィルターセグメントとの間に位置し得る。中空の管状セグメントは、厚紙管または紙管を含んでもよい。
【0085】
中空の管状セグメントは、5ミリメートル~12ミリメートル、例えば、5ミリメートル~10ミリメートル、または6ミリメートル~8ミリメートルの外径を有し得る。ある好ましい実施形態では、中空の管状セグメントは、7.2ミリメートルの±10パーセントの外径を有する。
【0086】
中空の管状セグメントは、内径を有し得る。好ましくは、中空の管状セグメントは、中空の管状セグメントの長さに沿って一定の内径を有し得る。しかしながら、中空の管状セグメントの内径は、中空の管状セグメントの長さに沿って変化し得る。
【0087】
中空の管状セグメントは、少なくとも約2ミリメートルの内径を有し得る。例えば、中空の管状セグメントは、少なくとも約4ミリメートル、少なくとも約5ミリメートル、または少なくとも約7ミリメートルの内径を有し得る。
【0088】
中空の管状セグメントは、約10ミリメートル以下の内径を有し得る。例えば、中空の管状セグメントは、約9ミリメートル以下、約8ミリメートル以下、または約7.5ミリメートル以下の内径を有し得る。
【0089】
中空の管状セグメントは、約2ミリメートル~約10ミリメートル、約4ミリメートル~約9ミリメートル、約5ミリメートル~約8ミリメートル、または6ミリメートル~約7.5ミリメートルの内径を有し得る。
【0090】
中空の管状セグメントは、約7.1または7.2mmの外径を有し得る。中空の管状セグメントは、約6.7ミリメートルの内径を有し得る。
【0091】
中空の管状セグメントの管腔または空洞は、任意の断面形状を有し得る。中空の管状セグメントの管腔は、円形の断面形状を有し得る。
【0092】
中空の管状セグメントは、紙系の材料を含み得る。中空の管状セグメントは、少なくとも一つの層の紙を含んでもよい。紙は、非常に硬質の紙であり得る。紙は、捲縮耐熱紙または捲縮硫酸紙などの、捲縮した紙であってもよい。
【0093】
好ましくは、中空の管状セグメントは、厚紙を含んでもよい。中空の管状セグメントは、厚紙管であってもよい。中空の管状セグメントは、厚紙から形成されてもよい。
【0094】
中空の管状セグメントは、紙管であり得る。中空の管状セグメントは、螺旋状に巻かれた紙から形成される管であり得る。中空の管状セグメントは、複数の層の紙から形成され得る。紙は、少なくとも一平方メートル当たり約50グラム、少なくとも一平方メートル当たり約60グラム、少なくとも一平方メートル当たり約70グラム、または少なくとも一平方メートル当たり約90グラムの坪量を有し得る。
【0095】
中空の管状セグメントは、高分子材料を含んでもよい。例えば、中空の管状セグメントは、高分子フィルムを含んでもよい。高分子フィルムは、セルロースフィルムを含んでもよい。中空の管状セグメントは、低密度ポリエチレン(LDPE)またはポリヒドロキシアルカノエート(PHA)繊維を含み得る。中空の管状セグメントは、酢酸セルローストウを含み得る。
【0096】
中空の管状セグメントが酢酸セルローストウを含む場合、酢酸セルローストウは、フィラメント当たり約2~約4のデニールおよび約25~約40の総デニールを有し得る。
【0097】
試験物品の基体の空洞は、中空の管状セグメントと上流セグメントとの間に画定されることが好ましい。フィルター、中空の管状セグメントおよび上流セグメント、ならびに加熱可能な基体(および存在する場合は、サセプタ)は、細長い本体に挿入されることが好ましい。このようなセグメントは、細長い本体の内部周辺表面との締まり嵌めまたは圧入を画定することが好ましい。このようなセグメントは、細長い本体の内部周辺表面との気密嵌合を画定することが好ましい。
【0098】
試験物品の長さは、約35mm~約50mmであってもよい。試験物品の長さは、約38mm~約47.5mmであってもよい。試験物品の長さは、約40mmであってもよい。試験物品の長さは、約45mmであってもよい。
【0099】
試験物品の外径は、約6mm~約8mmであってもよい。試験物品の外径は、約6.5mm~約8mmであってもよい。試験物品の外径は、約6.5mm~約7.5mmであってもよい。試験物品の外径は、約7mmであってもよい。試験物品の外径は、約7.25mmであってもよい。
【0100】
試験物品は、冷却剤が通って流れるための冷却チャネルを備え得る。冷却チャネルは、加熱可能な基体を通って延びてもよく、冷却チャネルは、冷却剤源と流体連通するように構成され得る。冷却チャネルの入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源と流体連通するように構成され得る。冷却回路は、熱交換器のように作用し得る。
【0101】
試験システムは、冷却剤源と、冷却剤を、冷却チャネルを通って冷却剤源からポンプ注入するためのポンプと、をさらに備え得る。冷却剤源は、ポンプおよびその中に位置する冷却剤を有するサーモスタット式浴を備え得る。サーモスタット式浴は、冷却剤の温度を所定の温度に維持するように構成され得る。ポンプは、冷却チャネルの入口および出口と流体連通し得、その結果、冷却剤は、冷却チャネルを通ってサーモスタット式浴からポンプ注入され得る。このような冷却チャネルおよび冷却装置を提供することで、加熱可能な基体およびサセプタが存在する場合、その過熱を防止するのに有益であり得、それによって、加熱可能な基体の寿命を最大化し、試験コストを低減する。さらに、このような冷却装置を提供することで、吸煙動作中に生じる熱交換および放散が模倣され得、それによって、試験中に試験物品を吸煙する必要性を除去する。
【0102】
本開示によると、本開示に係る試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法が提供される。該方法は、試験物品を、発熱体を備える加熱チャンバに挿入する工程と、試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動することを含む、実施する工程と、発熱体を停止する工程と、を含み得る。加熱チャンバは、エアロゾル発生物品の加熱チャンバであり得る。
【0103】
発熱体の作動は、加熱装置またはエアロゾル発生装置上のボタンを押すことによって、または空気を、装置の吸煙センサによって検出され得る試験物品を通って引き出すことによって生じ得る。装置内の制御装置は、それを加熱するために、電源から発熱体までの電力供給を制御するように構成され得る。
【0104】
各試験サイクルは、空気を、試験物品を通って引き出すことを含んでもよい。方法は、複数の試験サイクルを実施することを含むことが好ましい。該方法は、少なくとも100回の試験サイクル、好ましくは、少なくとも1,000回の試験サイクル、より好ましくは、少なくとも2,500回の試験サイクル、さらにより好ましくは、少なくとも5,000回の試験サイクルを実施することを含むことが好ましい。
【0105】
試験方法は、試験物品の加熱可能な基体を、新しい加熱可能な基体と交換する工程をさらに含み得る。このような工程は、上述の複数の試験サイクルが実行された後に、実施され得る。
【0106】
上述の冷却装置を有する試験システムを備える実施形態では、試験方法は、試験物品を、発熱体を備える加熱チャンバに挿入する工程と、試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動すること、冷却剤源からの冷却剤が冷却チャネルを通って流れるように、ポンプを動作させること、および発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む。加熱チャンバは、エアロゾル発生物品の加熱チャンバであり得る。
【0107】
試験物品は、試験中に圧力データを提供するために、圧力センサを備えてもよい。試験物品は、試験中に温度データを提供するために、温度センサを備えてもよい。試験方法は、試験サイクル中に測定データを取得する工程をさらに含み得る。試験方法は、試験サイクル中に測定データを記録する工程をさらに含み得る。測定データは、試験物品内またはエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内の圧力データ、引き出し抵抗データ、気流データ、および温度データのうちの一つ以上を含み得る。測定データは、装置の電源によって発熱体に供給される電力に関する電力情報を含み得る。
【実施例】
【0108】
本発明は、特許請求の範囲で定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のいずれか一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【0109】
実施例1.
エアロゾル発生物品を受容するように構成された加熱チャンバに挿入するための試験物品であって、
加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体と、
細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体であって、試験物品が加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され、非エアロゾル発生基体である、加熱可能な基体と、を備える、試験物品。
実施例1A.
エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品であって、
エアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体と、
細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体であって、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され、非エアロゾル発生基体である、加熱可能な基体と、を備える、試験物品。
実施例2.
加熱可能な基体は、たばこ材料を含まない、実施例1および1Aのいずれかに記載の試験物品。
実施例3.
加熱可能な基体は、繊維質材料を含む、実施例1、1Aおよび2のいずれかに記載の試験物品。
実施例4.
加熱可能な基体は、炭素繊維、フロック、またはパルプを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例5.
加熱可能な基体は、アラミド繊維、フロック、またはパルプを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例6.
加熱可能な基体は、ケブラー繊維、フロック、またはパルプを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例7.
加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプ、およびアラミド繊維、フロックまたはパルプの混合物を含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例8.
細長い本体は、加熱可能な基体を保持するように構成される、実施例1~7のいずれかに記載の試験物品。
実施例9.
加熱可能な基体を受容するための基体の空洞をさらに備え、基体の空洞が、細長い本体内に画定される、実施例1~8のいずれかに記載の試験物品。
実施例10.
細長い本体は、高分子材料から形成される、実施例1~9のいずれかに記載の試験物品。
実施例11.
細長い本体は、プラスチック材料から形成される、実施例1~10のいずれかに記載の試験物品。
実施例12.
細長い本体は、熱可塑性材料、好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から形成される、実施例1~11のいずれかに記載の試験物品。
実施例13.
細長い本体は、遠位端と近位端との間に延び、細長い本体の両端は、開いている、実施例1~12のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例14.
細長い本体は、遠位端から近位端まで下流に延びる空気通路を画定する、実施例1~13のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例15.
細長い本体は、遠位端と近位端との間に延び、細長い本体の両端は、閉じている、実施例1~12のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例16.
基体の空洞は、加熱可能な基体が、挿入後に、基体の空洞内に保持されるように、寸法設定される、実施例9に記載の試験物品。
実施例17.
基体の空洞は、細長い本体の内部空洞表面によって画定され、空洞表面が、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めを確立するように構成される、実施例9に記載の試験物品。
実施例18.
加熱可能な基体に基体の空洞へのアクセスを提供するための挿入開口をさらに備え、挿入開口が、細長い本体上に画定される、実施例1~17のいずれかに記載の試験物品。
実施例19.
挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成される、実施例18に記載の試験物品。
実施例20.
挿入開口の対向端部は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成される、実施例18に記載の試験物品。
実施例21.
挿入開口の一部分は、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めを確立するように構成される、実施例18に記載の試験物品。
実施例22.
挿入開口は、挿入スロットである、実施例18~21のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例23.
挿入開口は、細長い本体に沿った位置に位置する、実施例18~22のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例24.
挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びる、実施例23に記載の試験物品。
実施例25.
挿入開口は、細長い本体の側壁または周辺壁上に提供される、実施例23または24に記載の試験物品。
実施例26.
挿入開口は、細長い本体の遠位端に位置する、実施例18~22のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例27.
挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に直角を成す方向に沿って延びる、実施例26に記載の試験物品。
実施例28.
挿入開口は、細長い本体の遠位端壁上に提供される、実施例26または27に記載の試験物品。
実施例29.
加熱可能な基体と試験物品の外部との間に流体連通を確立するための冷却開口部をさらに備え、冷却開口部が、細長い本体上に画定される、実施例1~28のいずれかに記載の試験物品。
実施例30.
細長い本体の一部分を囲む断熱要素をさらに備える、実施例1~29のいずれかに記載の試験物品。
実施例31.
断熱要素は、細長い本体上に画定された一つ以上の開口または開口部の上にある、実施例1~30のいずれかに記載の試験物品。
実施例32.
細長い本体は、遠位端と近位端との間に延びる中空管を備え、加熱可能な基体が、中空管内に位置する、実施例1~14のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例33.
フィルターセグメントをさらに備え、フィルターセグメントが、細長い本体内かつ加熱可能な基体の下流に位置決めされる、実施例32に記載の試験物品。
実施例34.
中空の管状セグメントをさらに備え、中空の管状セグメントが、細長い本体内かつ加熱可能な基体の下流に位置決めされる、実施例32または33に記載の試験物品。
実施例35.
上流セグメントをさらに備え、上流セグメントが、細長い本体内かつ加熱可能な基体の上流に位置決めされる、実施例32~34のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例36.
加熱可能な基体に隣接して位置する上流セグメントと、加熱可能な基体に隣接して位置する中空の管状セグメントと、中空の管状セグメントに隣接して位置するフィルターセグメントと、をさらに備え、上流セグメント、中空の管状セグメント、およびフィルターセグメントは、中空管内に位置する、実施例32に記載の試験物品。
実施例37.
中空の管状セグメントは、厚紙管または紙管を含む、実施例34または36に記載の試験物品。
実施例38.
サセプタをさらに備え、基体が、加熱可能な基体内に位置する、実施例1~37のいずれかに記載の試験物品。
実施例39.
サセプタは、加熱可能な基体に沿って延びる、実施例38に記載の試験物品。
実施例40.
サセプタは、細長い本体の長軸方向軸に実質的に平行に延びる、実施例38に記載の試験物品。
実施例41.
サセプタは、細長い本体によって画定された中央長軸方向軸に実質的に整列している、実施例38に記載の試験物品。
実施例42.
冷却剤が通って流れるための冷却チャネルをさらに備え、冷却チャネルは、加熱可能な基体を通って延び、冷却チャネルは、冷却剤源と流体連通するように構成される、実施例1~41のいずれかに記載の試験物品。
実施例43.
冷却チャネルの入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源と流体連通するように構成される、実施例42に記載の試験物品。
実施例44.
試験物品の長さは、35mm~45mmである、実施例1~43のいずれかに記載の試験物品。
実施例45.
試験物品の外径は、6mm~8mmである、実施例1~44のいずれかに記載の試験物品。
実施例46.
断熱要素の厚さは、0.2mm~0.3mmである、実施例30または31に記載の試験物品。
実施例47.
実施例1~46のいずれかに記載の試験物品と、エアロゾル発生装置と、を備える試験システムであって、エアロゾル発生装置が、加熱チャンバと、加熱チャンバ内に受容された物品を外部から加熱するための発熱体と、を備える、試験システム。
実施例48.
発熱体は、誘導発熱体である、実施例47に記載の試験システム。
実施例49.
実施例42または43または47に記載の試験物品と、冷却剤源と、冷却剤を、冷却チャネルを通って冷却剤源からポンプ注入するためのポンプと、を備える、試験システム。
実施例50.
実施例1~49のいずれか一つに記載の試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
試験物品を、発熱体を備えるエアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、
加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動すること、および
発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
実施例51.
各試験サイクルは、空気を、試験物品を通って引き出すことを含む、実施例50に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
実施例52.
複数の試験サイクルは、実施される、実施例50または51に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
実施例53.
試験物品の加熱可能な基体を交換する工程をさらに含む、実施例50~52のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
実施例54.
実施例49に記載の試験システムの試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
試験物品を、発熱体を備えるエアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、
加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動すること、
冷却剤源からの冷却剤が、冷却チャネルを通って流れるように、ポンプを動作させること、および
発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
【0110】
以下において、添付図の図面を参照しながら、本発明をさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【
図1】
図1は、本発明のある実施形態に係る、試験物品の分解斜視図である。
【
図4】
図4Aおよび
図4Bは各々、本発明に係る、試験物品の別の実施形態の概略側面図を示す。
【
図5】
図5は、本発明に係る、試験物品の別の実施形態の概略側面図を示す。
【
図6】
図6Aおよび
図6Bは各々、本発明に係る、試験物品の別の実施形態の概略側面図を示す。
【
図7】
図7は、本発明に係る、試験システムの概略側面断面図を示す。
【
図8】
図8は、本発明に係る、別の試験システムの概略側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0112】
図1は、エアロゾル発生装置で使用するための試験物品1を示す。試験物品1は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入されるように構成され、その中に加熱されるように構成される。
【0113】
試験物品1は、遠位端2と近位端3との間に延びる円筒状の細長い本体14を備える。試験物品1は、細長い本体14によって受容されるように構成される加熱可能な基体12を備える。試験物品1は、
図1に示すように、加熱可能な基体12内に受容されるように配設されたサセプタ11をさらに備える。加熱可能な基体12およびサセプタ11は、加熱可能な基体のセグメント23を画定する。加熱可能な基体12は、炭素繊維とアラミド繊維の混合物を含み、たばこなどの植物由来材料を含まない。細長い本体14は、PEEKから形成される。
【0114】
試験物品1は、細長い本体14内に画定された基体の空洞18を備える。加熱可能な基体のセグメント23は、
図2Bに示すように、挿入スロット15を介して、基体の空洞18内に完全に受容される(または挿入される)ように構成される。挿入スロット15は、細長い本体14に沿って位置決めされる。言い換えれば、挿入スロット15は、細長い本体14の側面上に位置する。したがって、加熱可能な基体のセグメント23は、細長い本体14の側面を通って挿入される。
【0115】
図2Bに示すように、基体の空洞18を画定する内表面の対向部分181、182は、基体のセグメント23の挿入後に、基体のセグメント23に係合し、基体のセグメント23を空洞18内に保持するように構成される。挿入スロット15はまた、基体のセグメント23を空洞18の中に案内するための手段を提供する。
【0116】
図1および
図2Aに示すように、試験物品1は、基体の空洞18の上にある少なくとも二つの冷却開口部16、17を備える。
図2Aに示すように、冷却開口部16、17は、細長い本体14の下部分(または上流部分)に沿って位置し、互いに長軸方向に間隔を介する。冷却開口部16、17は、試験物品1が試験中にエアロゾル発生装置または加熱装置内で加熱されている場合、加熱可能な基体のセグメント23からの熱が放散し得るように、空洞18と試験物品1の外部との間に流体連通を提供するように構成される。
【0117】
さらに、試験物品1は、細長い本体14を囲む三つの断熱スリーブ13を備える。三つの絶縁スリーブ13は、細長い本体14に沿って長軸方向に間隔を介する。絶縁スリーブ13Aのうちの一つは、
図2Aに示すように、部分的に両方の冷却開口部16、17の上にある。
図3Bに示すように、同一の絶縁スリーブ13Aは、部分的に挿入スロット18の上にある。断熱スリーブ13は各々、ポリイミド材料から形成される。
【0118】
図1、
図2Aおよび
図2Bの実施形態では、細長い本体14の両端2、3は、閉じている。
図3Bは、挿入スロット15を介する、加熱可能な基体のセグメント23の細長い本体14への挿入を概略的に示す。細長い本体14の長さhは、約40mmであり、細長い本体14の外径bは、7mmである。
【0119】
図4Aおよび
図4Bに示す実施形態は、
図1、2A、2B、3Aおよび3Bの第一の実施形態に類似し、細長い本体104が開放遠位端および近位端を有する中空管であるという点で異なる。したがって、試験物品10は、開放遠位端2と開放近位端3との間に延びる空気通路を画定する中空の細長い本体104を備える。したがって、空気は、吸煙試験中に試験物品10を通って流れ得る。
図4Aおよび
図4Bの実施形態では、細長い本体14の長さhは、約40mmであり、細長い本体14の外径bは、7mmである。細長い本体が中空であることを考慮すると、内径r
iは、画定される。一例として、このような内径は、約5mmであってもよい。断熱スリーブ(図示せず)は、挿入スロット15の周りに提供され得る。
【0120】
図5に示す実施形態は、
図4Aおよび
図4Bの第二の実施形態に類似するが、試験物品100の挿入開口1005が、細長い本体の側面に沿ってではなく、細長い本体1004の遠位端3に位置し、断熱スリーブおよび冷却開口部が提供されないという点で異なる。細長い本体1004はまた、中空である。細長い本体1004の上流部分または下部分は、基体の空洞18を画定する。基体の空洞18は、中空の細長い本体1004の内表面によって画定される。このような内表面は、加熱可能な基体のセグメント23を基体の空洞18内に受容および保持するように構成されるように、サイズ設定される。
図5に示すように、空洞18の断面は、加熱可能な基体のセグメント23の実質的に長方形の断面に対応するように、実質的に長方形である。空気は、細長い本体1004の遠位端3を通って、加熱可能な基体のセグメント23を通って流れ得、細長い本体1004の近位端2を出てもよい。長さhおよび外径bは、
図4Aおよび
図4Bの実施形態と同等であってもよい。
【0121】
図6Aおよび
図6Bに示す実施形態は、構成要素に関して、加熱可能なエアロゾル発生物品をより厳密に模倣することを意図する。試験物品40は、中空管の形態である細長い本体414を備える。細長い本体414は、PEEKから作製される。細長い本体414は、上流セグメント413、加熱可能な基体のセグメント423、空の空洞422を画定する中空の管状セグメント416、およびフィルターセグメント418を、直線状に連続的な順序で、隣接して収納する。上流セグメント413および中空の管状セグメント422は、加熱可能な基体のセグメント423を受容する基体の空洞を画定する。
【0122】
加熱可能な基体のセグメント423は、加熱可能な基体413と、加熱可能な基体413内の中央に位置する細長いサセプタ要素411と、を備える。言い換えれば、サセプタ要素411は、加熱可能な基体413内に包埋される。加熱可能な基体413は、アラミド繊維を含む。中空の管状セグメント416は、厚紙から作製される。フィルターセグメント418は、酢酸セルロースのプラグである。上流セグメント413はまた、酢酸セルロース材料のプラグであるが、中空の管状セグメントも備え得る。空気は、試験物品40を通って軸方向に流れ得る。
図6Aおよび
図6Bの実施形態では、細長い本体14の長さは、約45mmであり、細長い本体14の外径は、約7.25mmである。
【0123】
図7は、本開示内に記述された任意の実施形態に係る試験物品1、10、40、100と、電源706を備えるエアロゾル発生装置または加熱装置70と、を備える、試験システム700を示す。
図7に示すように、試験物品1は、エアロゾル発生装置70の加熱チャンバ710内に受容される。エアロゾル発生装置70は、加熱チャンバ710の一部分を囲む発熱体またはヒーター702を備える。発熱体702は、誘導発熱体であり、試験物品1の加熱可能な基体のセグメントを外部からかつ誘導的に加熱するように配設される。発熱体702は、制御装置(図示せず)を介して、電源706によって起動または電力供給されるように配設される。吸煙センサ(図示せず)はまた、加熱装置70内に提供され得る。空気は、装置70の気流チャネルを通って、試験物品1を通って、またはその周りに引き出され得る。
【0124】
図8は、試験装置またはエアロゾル発生装置の加熱チャンバ17内に挿入された、本開示内に記述された実施形態のうちの一つに係る、試験物品を備える試験システム800の概略図を示す。試験物品1は、冷却剤が通って流れるための冷却チャネル24を備える。冷却チャネル24は、加熱可能な基体12を通って延び、冷却チャネル24は、冷却剤源5と流体連通するように構成される。冷却剤源5は、その中に位置するポンプ51を備える。冷却チャネル24の入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源5と流体連通するように構成される。より正確には、冷却チャネル24の入口および出口は、冷却回路を形成するために、ポンプ51と流体連通する。ポンプ51は、冷却剤を、冷却チャネル24を通って冷却剤源5からポンプ注入するように配設される。冷却チャネル24の一部分は、熱をサセプタ要素11から抽出するために、サセプタ要素11に近接して配設される。加熱可能な基体12を通って延びる冷却チャネル24はまた、熱を加熱可能な基体12から抽出する。このような試験システム800は、吸煙されるように配設されず、冷却回路は、エアロゾル発生物品を通って流れる空気によって提供される冷却のレベルを模倣するように構成される。
【0125】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての事例において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字Aは、A±10%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【手続補正書】
【提出日】2024-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置または加熱装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品に関する。本開示はさらに、試験物品およびエアロゾル発生装置を備える試験システム、ならびに試験物品を使用して、エアロゾル発生装置を試験する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルを生成するために、加熱可能な基体を加熱し、該加熱可能な基体を燃焼しない、エアロゾル発生装置は、当技術分野で周知である。加熱可能な基体は、典型的に、フィルターなどの他の構成要素と共に、試験物品内に配置される。試験物品は、試験物品をエアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するためのロッド形状を有し得る。発熱体は、典型的に、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバに一旦挿入されると、加熱可能な基体を加熱するための加熱チャンバの中に、またはその周りに配設される。揮発性化合物は、試験物品の使用中、熱源からの熱伝達によって加熱可能な基体から放出され、試験物品を通って引き出される空気中に同伴される。放出された化合物は冷却されるにつれて凝縮して、エアロゾルを形成する。
【0003】
加熱チャンバは、エアロゾル発生装置のハウジング内に配設され得、エアロゾル発生装置を通る気流経路の一部を形成し得る。エアロゾル発生装置の加熱性能の試験では、装置に使用するために適合された異なる物品の加熱が必要となり得る。エアロゾル発生装置が、特に、装置の電源が各加熱サイクルで枯渇および再充電される場合、比較的多数の逐次的な加熱サイクルに耐える必要があり得ることは知られている。たばこ材料などのエアロゾル発生基体を含有する純粋なエアロゾル発生物品を使用することは、このような試験を実施することで、試験全体を通して物品の定期的な交換を要し得るため、非常に高価であり、かつ時間がかかる場合がある。これは、エアロゾル発生装置の電源または発熱体に対して長いライフサイクル性能試験を実施する場合に、特に関連性があり得る。エアロゾル発生装置のライフサイクル性能試験は、エアロゾル発生装置およびその発熱体を、10,000回超の加熱サイクルにわたって、起動および停止することを伴い得る。エアロゾル発生物品は、各加熱サイクル中に、交換、消費、および取り外しを繰り返す必要があり得る。
【0004】
したがって、試験コストおよび長さを低減するエアロゾル発生装置または加熱装置のための試験装置を提供することは、望ましいであろう。
【発明の概要】
【0005】
本開示によると、エアロゾル発生物品を受容するように構成された加熱チャンバに挿入するための試験物品が提供され得る。試験物品は、加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体を備え得る。試験物品は、細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体を備え得る。加熱可能な基体は、試験物品が加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され得る。加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体であってもよい。言い換えれば、加熱可能な基体は、消費者による消費または吸入に好適なエアロゾルを発生させるように構成され得る、加熱可能な基体でない場合がある。
【0006】
加熱チャンバは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバであり得る。しかしながら、当業者であれば、エアロゾル発生物品を加熱するために構成される加熱チャンバを有する任意の加熱または試験装置が好適であり得ることを理解し得る。
【0007】
本発明によると、エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品が提供される。試験物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体を備える。試験物品は、細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体を備える。加熱可能な基体は、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成される。加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体である。言い換えれば、加熱可能な基体は、消費者による消費または吸入に好適なエアロゾルを発生させるように構成され得る、加熱可能な基体ではない。
【0008】
本開示によると、本開示に係る試験物品と、エアロゾル発生物品を受容するための加熱チャンバを備える加熱装置と、を備える、試験システムが提供される。加熱装置は、加熱チャンバと、加熱チャンバ内に受容された物品を加熱するための発熱体と、を備え得る。発熱体は、加熱チャンバ内に受容された物品を外部から加熱するためのものであることが好ましい。発熱体は、誘導発熱体であることが好ましい。加熱装置は、エアロゾル発生装置であることが好ましい。
【0009】
非エアロゾル発生基体である加熱可能な基体を備えるエアロゾル発生装置で使用するために適合された試験物品を提供することによって、該試験物品は、エアロゾル発生装置内で複数回、使用および加熱され得る。これにより、有利なことに、このような物品が試験に好適になり、それによって、物品の一貫した取り外しおよび交換の必要性をなくし、純粋な加熱可能な試験物品を使用する試験と比較して、試験コストおよび実行時間を低減する。
【0010】
加熱可能な基体は、非エアロゾル発生基体である。非エアロゾル発生基体は、消費者による消費または吸入に好適なエアロゾルを発生させるように構成されない基体であると考えられる。例えば、加熱可能な基体は、植物材料を含まない場合がある。加熱可能な基体は、たばこ材料を含まない場合がある。加熱可能な基体は、グリセリンなどのエアロゾル形成体を含まない場合がある。
【0011】
加熱可能な基体は、繊維質材料を含むことが好ましい。繊維質材料は、実質的に耐熱性であることが好ましい。加熱可能な基体は、合成繊維を含み得る。合成繊維は、実質的に耐熱性であることが好ましい。加熱可能な基体は、炭素繊維、炭素織物、炭素フロック、炭素ステープルまたは炭素パルプを含み得る。加熱可能な基体は、アラミド繊維、アラミド織物、アラミドフロック、アラミドステープルまたはアラミドパルプを含み得る。加熱可能な基体は、パラアラミド繊維、パラアラミド織物、パラアラミドフロック、パラアラミドステープル、またはパラアラミドパルプを含み得る。加熱可能な基体は、ケブラー繊維、ケブラー織物、ケブラーフロック、ケブラーステープル、またはケブラーパルプを含み得る。ケブラー(商標)は、DuPont de Nemours社から市販されている場合がある。
【0012】
加熱可能な基体は、上述の材料のいずれかの混合物を含み得る。特に、加熱可能な基体は、炭素繊維、織物、ステープル、フロックまたはパルプおよびアラミド繊維、織物、ステープル、フロックまたはパルプの混合物を含み得る。加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプ、およびケブラー繊維、フロックまたはパルプの混合物を含み得る。加熱可能な基体は、通気性があり、それによって、空気が試験物品を通って引き出される場合、空気が加熱可能な基体を通って流れ得ることが好ましい。発明者らは、炭素またはアラミドなどのこのような材料が、タバコ系基体などの加熱可能な基体の引き出し抵抗およびエネルギー吸収特性を模倣する一方、再使用可能かつ耐久性があり得る加熱可能な非エアロゾル発生基体を提供することを見出した。
【0013】
試験システムのエアロゾル発生装置または加熱装置は、遠位端および口側端を有し得る。エアロゾル発生装置または加熱装置は、本体を備え得る。エアロゾル発生装置または加熱装置の本体またはハウジングは、装置の口側端で試験物品を取り外し可能に受容するための装置の空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置または加熱装置は、試験物品が装置の空洞内に受容される場合、加熱可能な基体を加熱するための発熱体またはヒーターを備え得る。
【0014】
試験物品は、使用時に、対応するエアロゾル発生装置(または加熱装置)の装置の空洞または加熱チャンバに部分的に挿入され得る。加熱可能な基体を加熱するために、加熱可能な基体は、試験物品が空洞に完全に挿入される場合、エアロゾル発生装置の一つ以上の電気ヒーター要素に略整列している。用語「完全に挿入され」が、試験物品が加熱用に意図された位置にある場合、エアロゾル発生装置の空洞内の試験物品の位置を指すことは理解される。試験物品の全長が空洞内に収まる必要はない。試験物品の一部分(例えば、口側端)は、試験物品が空洞に完全に挿入される場合、空洞から突出し得る。
【0015】
本明細書で使用する用語「長さ」は、その構成要素の最遠の上流点または遠位点からその構成要素の最遠の下流点または近位点までの、長軸方向の試験物品または加熱装置(またはエアロゾル発生装置)の構成要素の寸法を示す。
【0016】
本明細書で使用する用語「長軸方向」は、試験物品またはエアロゾル発生装置の上流端と下流端との間に延びる、試験物品またはエアロゾル発生装置の主要な長軸方向軸に対応する方向を指す。本明細書で使用する用語「上流」および「下流」は、空気が使用中に試験物品またはエアロゾル発生装置を通って引き出され得る方向に関して、試験物品またはエアロゾル発生装置の要素または要素の部分の相対的な位置を記述する。空気は、試験中に、試験物品を通って長軸方向に引き出され得る。
【0017】
装置の空洞は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバと称される場合がある。装置の空洞は、遠位端と口側端、または近位端との間に延び得る。装置の空洞の遠位端は、閉鎖端であり得、装置の空洞の口側端、または近位端は、開放端であり得る。試験物品は、装置の空洞の開放端を介して、装置の空洞または加熱チャンバに挿入され得る。装置の空洞は、試験物品の同一形状に適合するように、円筒状の形状であってもよい。
【0018】
表現「~内に受容」は、構成要素または要素が、別の構成要素または要素内に、完全にまたは部分的に受容されるという事実を指す場合がある。例えば、表現「試験物品は装置の空洞内に受容される」は、試験物品が試験物品の装置の空洞内に、完全にまたは部分的に受容されていることを指す。試験物品が装置の空洞内に受容される場合、試験物品は、装置の空洞の遠位端に当接し得る。試験物品が装置の空洞内に受容される場合、試験物品は、装置の空洞の遠位端に実質的に近接し得る。装置の空洞の遠位端は、端壁によって画定され得る。
【0019】
装置の空洞の長さは、約10mm~約50mmであってもよい。装置の空洞の長さは、約20mm~約40mmであってもよい。装置の空洞の長さは、約25mm~約30mmであってもよい。
【0020】
装置の空洞の直径は、約4mm~約10mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約5mm~約9mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約6mm~約8mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約7mm~約8mmであってもよい。装置の空洞の直径は、約7mm~約7.5mmであってもよい。
【0021】
装置の空洞の直径は、試験物品の直径に実質的に同一、またはそれよりも大きくてもよい。装置の空洞の直径は、試験物品との緊密な嵌合を確立するために、試験物品の直径に同一であり得る。
【0022】
装置の空洞は、装置の空洞内に受容された試験物品との緊密な嵌合を確立するように構成され得る。緊密な嵌合は、ぴったりとした嵌合、圧入、または締まり嵌めを指し得る。エアロゾル発生装置は、周辺壁を備え得る。このような周辺壁は、装置の空洞、または加熱チャンバを画定し得る。装置の空洞を画定する周辺壁は、装置内に受容される場合、装置の空洞を画定する周辺壁と試験物品との間に実質的に間隙または空のスペースがないように、装置の空洞内に受容された試験物品に緊密な嵌合の様式で係合するように構成され得る。
【0023】
このような緊密な嵌合は、装置の空洞と、その中に受容された試験物品との間に気密嵌合または構成を確立し得る。
【0024】
このような気密構成により、装置の空洞を画定する周辺壁と、空気が通って流れるための試験物品との間に、間隙または空のスペースは実質的に存在しないであろう。
【0025】
試験物品との緊密な嵌合は、装置の空洞の全長に沿って、または装置の空洞の長さの一部分に沿って、確立され得る。
【0026】
エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口の間に延びる気流チャネルを備え得る。気流チャネルは、装置の空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成され得る。エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジング内に画定され得、装置の空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を可能にする。試験物品が装置の空洞内に受容される場合、気流チャネルは、気流を物品の中に提供するように構成され得る。
【0027】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジングの周辺壁内に、または周辺壁によって画定され得る。言い換えれば、エアロゾル発生装置の気流チャネルは、周辺壁の厚さ内に、または周辺壁の内表面によって、もしくは両方の組み合わせによって画定され得る。気流チャネルは、周辺壁の内表面によって部分的に画定され得、周辺壁の厚さ内に部分的に画定され得る。周辺壁の内表面は、装置の空洞の周辺境界を画定する。
【0028】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置の口側端または近位端に位置する入口から、装置の口側端から離れて位置する出口まで延び得る。気流チャネルは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に沿って延び得る。
【0029】
ヒーターは、任意の適切な型のヒーターであり得る。ヒーターは、外部ヒーターであることが好ましい。
【0030】
ヒーターは、エアロゾル発生装置内に受容される場合、試験物品を外部から加熱し得ることが好ましい。このような外部ヒーターは、エアロゾル発生装置に挿入またはその内部に受容される場合、試験物品を囲み得る。
【0031】
一部の実施形態では、ヒーターは、加熱可能な基体を外部から加熱するように配置される。一部の実施形態では、ヒーターは、加熱可能な基体が空洞内に受容される場合、加熱可能な基体に挿入するために配置される。ヒーターは、装置の空洞または加熱チャンバ内に位置決めされ得る。
【0032】
ヒーターは、少なくとも一つの発熱体を備え得る。少なくとも一つの発熱体は、任意の適切な型の発熱体であり得る。一部の実施形態では、該装置は、一つの発熱体のみを備える。一部の実施形態では、装置は、複数の発熱体を備える。ヒーターは、少なくとも一つの抵抗発熱体を含み得る。ヒーターは、複数の抵抗発熱体を備えることが好ましい。抵抗発熱体は、平行な配設で電気的に接続されていることが好ましい。有利なことに、電気的に接続された複数の抵抗発熱体を平行な配設で提供することで、望ましい電力を提供するために必要とされる電圧が低減または最小化されつつ、望ましい電力のヒーターへの送達が容易にされ得る。有利なことに、ヒーターを動作させるために必要とされる電圧を低減または最小化することで、電源の物理的なサイズを低減または最小化することが容易にされ得る。
【0033】
少なくとも一つの抵抗発熱体を形成するための好適な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。このような複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含み得る。好適なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。好適な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。好適な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0034】
一部の実施形態では、少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気抵抗性材料(ステンレス鋼など)の一つ以上のスタンプ加工された部分を含む。あるいは、少なくとも一つの抵抗発熱体は、加熱ワイヤまたはフィラメント(例えば、Ni-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステンもしくは合金のワイヤ)を含み得る。
【0035】
一部の実施形態では、少なくとも一つの発熱体は、電気的に絶縁された基体を含み、少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気的に絶縁された基体上に提供される。
【0036】
電気的に絶縁された基体は、任意の好適な材料を含み得る。例えば、電気的に絶縁された基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆金属、およびポリイミドのうちの一つ以上を含み得る。セラミックは、マイカ、アルミナ(Al2O3)またはジルコニア(ZrO2)を含み得る。電気的に絶縁された基体は、約40ワット/メートルケルビン以下、好ましくは、約20ワット/メートルケルビン以下、理想的には、約2ワット/メートルケルビン以下の熱伝導率を有することが好ましい。
【0037】
ヒーターは、その表面上に配置された一つ以上の導電性トラックまたはワイヤを有する剛直な電気的に絶縁された基体を備える発熱体を備え得る。電気的に絶縁された基体のサイズおよび形状により、該基体を加熱可能な基体に直接挿入できる場合がある。電気的に絶縁された基体が十分に剛直でない場合、発熱体は、さらなる補強手段を含み得る。電流は、発熱体および加熱可能な基体を加熱するために、一つ以上の導電性トラックを通過し得る。
【0038】
一部の実施形態では、ヒーターは、誘導加熱装置を備える。誘導加熱装置は、インダクタコイルと、高周波振動電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源と、を備え得る。本明細書で使用する高周波振動電流は、約500kHz~約30MHzの周波数を有する振動電流を意味する。ヒーターは、有利なことに、DC電源によって供給されるDC電流を交流電流に変換するためのDC/ACインバータを備え得る。インダクタコイルは、高周波振動電流を電源から受信すると、高周波振動電磁場を発生させるように配設され得る。インダクタコイルは、高周波振動電磁場を装置の空洞内に発生させるように配設され得る。一部の実施形態では、インダクタコイルは、装置の空洞を実質的に囲み得る。インダクタコイルは、装置の空洞の長さに沿って少なくとも部分的に延び得る。
【0039】
エアロゾル発生装置または加熱装置のヒーターは、誘導発熱体を備え得る。誘導発熱体は、サセプタ要素であり得る。本明細書で使用する用語「サセプタ要素」は、電磁エネルギーを熱に変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタ要素が交流電磁場内に位置する場合、サセプタは、加熱される。サセプタ要素の加熱は、サセプタ材料の電気的特性および磁性に依存して、サセプタ内で誘発されるヒステリシス損失および渦電流のうちの少なくとも一つの結果であり得る。
【0040】
サセプタ要素は、試験物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容される場合、インダクタコイルによって発生した振動電磁場が、電流をサセプタ要素内に誘発し、サセプタ要素を加熱するように配設され得る。これらの実施形態では、エアロゾル発生装置は、1~5キロアンペア/メートル(kA/m)、好ましくは、2~3kA/m、例えば、約2.5kA/mの磁界強度(H場の強度)を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、1~30MHz、例えば、1~10MHz、例えば、5~7MHzの周波数を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。
【0041】
これらの実施形態では、サセプタ要素は、加熱可能な基体に接触して位置することが好ましい。一部の実施形態では、サセプタ要素は、エアロゾル発生装置内に位置する。これらの実施形態では、サセプタ要素は、装置の空洞または加熱チャンバ内に位置し得る。エアロゾル発生装置は、一つのサセプタ要素のみを備え得る。エアロゾル発生装置は、複数のサセプタ要素を備え得る。一部の実施形態では、サセプタ要素は、加熱可能な基体の外表面を加熱するように配設されることが好ましい。
【0042】
試験物品は、サセプタまたはサセプタ要素を備えることが最も好ましい。サセプタは、加熱可能な基体内に位置することが好ましい。サセプタは、加熱可能な基体に接触して位置し得る。サセプタは、加熱可能な基体に沿って延びてもよい。サセプタは、細長い本体の長軸方向軸に実質的に平行に延びてもよい。サセプタは、細長い本体によって画定された中央長軸方向軸に実質的に整列され得る。サセプタは、加熱可能な基体内に包埋されることが好ましい。
【0043】
サセプタは、加熱可能な基体に挿入可能であり得る。加熱可能な基体の材料は、サセプタを囲み得る。加熱可能な基体の材料は、サセプタの周りに包まれ得る。加熱可能な基体は、サセプタが中に挿入され得るケーシングを画定し得る。これにより、有利なことに、サセプタが周囲の加熱可能な基体が劣化する前に劣化し得るため、サセプタが交換可能になる。サセプタおよび加熱可能な基体は、加熱可能なセグメントまたは加熱可能な基体のセグメントを画定し得る。
【0044】
サセプタ要素は、任意の好適な材料を含み得る。サセプタ要素は、揮発性化合物を加熱可能な基体から放出するのに十分な温度に誘導加熱され得る任意の材料から形成され得る。細長いサセプタ要素に好適な材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が含まれる。一部のサセプタ要素は、金属または炭素を含む。有利なことに、サセプタ要素は、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性材料を含む、または強磁性材料からなり得る。好適なサセプタ要素は、アルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。サセプタ要素は、好ましくは、約5パーセント超、好ましくは、約20パーセント超、より好ましくは、約50パーセント超もしくは約90パーセント超の強磁性材料または常磁性材料を含む。一部の細長いサセプタ要素は、摂氏約250度を超える温度に加熱され得る。
【0045】
サセプタ要素は、非金属コア上に配置された金属層を有する非金属コアを備え得る。例えば、サセプタ要素は、セラミックコアまたは基体の外表面上に形成された金属トラックを含み得る。
【0046】
細長い本体は、加熱可能な基体を保持するように構成されることが好ましい。試験物品は、加熱可能な基体を受容するための基体の空洞を備え得る。基体の空洞は、細長い本体内に画定され得る。基体の空洞は、細長い本体に沿って延びてもよい。基体の空洞の断面は、加熱可能な基体または加熱可能な基体のセグメントの断面の形状に一致し得る。加熱可能な基体のセグメントは、実質的に長方形の断面を有することが好ましい。したがって、基体の空洞の断面は、加熱可能な基体のセグメントの形状に適合するように長方形であり得る。
【0047】
細長い本体は、高分子材料から形成されることが好ましい。細長い本体は、プラスチック材料から形成されることがより好ましい。細長い本体は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性材料から形成されることがなおより好ましい。PEEKなどのプラスチック材料が、加熱チャンバ内の高温に耐えるのに好適であり得ることが見出された。さらに、PEEKは、本試験用途に好適なレベルの耐熱および機械的強度を有する。
【0048】
細長い本体は、遠位端と近位端の間に延びてもよい。遠位端はまた、第一の端または上流端と称され得る。近位端はまた、第二の端、口側端または下流端と称され得る。
【0049】
細長い本体の両端は、開放し得る。言い換えれば、細長い本体の両端は各々、開口部を画定する。このような実施形態では、細長い本体は、中空であり得る。細長い本体は、中空管を備え得、円筒状であることが好ましい。
【0050】
細長い本体は、遠位端から近位端まで下流に延びる空気通路を画定し得る。細長い本体は、上流端から下流端に延びる空気通路を画定し得る。このような空気通路により、エアロゾル発生装置および試験物品を通る気流試験、およびエアロゾル発生装置内に存在する任意の吸煙センサの試験が可能である。
【0051】
あるいは、細長い本体の両端は、実質的に閉じられる。言い換えれば、細長い本体の両端は、端面または端壁を備える。このような実施形態では、細長い本体の一部分は、中空でなくてもよい。別の言い方をすると、細長い本体の一部分は、中実であり得る。細長い本体の近位部分または上部分は、中実であることが好ましい。これにより、細長い本体は熱を吸収可能である。
【0052】
基体の空洞は、加熱可能な基体が、挿入後に、基体の空洞内に保持されるように、サイズ設定または寸法設定され得る。基体の空洞は、細長い本体の内部空洞表面によって画定され、空洞表面は、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めまたは圧入を確立するように構成されることが好ましい。言い換えれば、基体の空洞は、加熱可能な基体をその中に保持するために、加熱可能な基体の一部分に係合し得る。加熱可能な基体は、特に、繊維質材料または織物材料を含む場合、基体の空洞内で膨張し得、それによって、基体材料の細長い本体内での保持をさらに促進する。
【0053】
試験物品は、加熱可能な基体に基体の空洞へのアクセスを提供するための挿入開口を備え得る。挿入開口は、細長い本体上に画定され得る。試験物品の、試験物品の加熱チャンバへの挿入の前に、加熱可能な基体は、挿入開口を介して、物品の基体の空洞に挿入され得る。挿入開口により、加熱可能な基体の試験物品との簡単な取り外しおよびその中への挿入が可能になり得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に保持するように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるかつ保持するように構成され得る。
【0054】
挿入開口は、挿入開口の二つの対向端部分の間に延びてもよい。挿入開口の対向端部は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成され得る。挿入開口の一部分は、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めまたは圧入を確立するように構成され得る。言い換えれば、加熱可能な基体の部分は、加熱可能な基体が基体の空洞内に保持されるために、挿入開口の端部分に係合し得る。挿入開口は、挿入スロットであり得る。挿入スロットまたは開口部は、存在する場合、加熱可能な基体およびサセプタの交換を有益に容易にするだけでなく、このような交換中に基体の空洞の位置付けを容易にし得る。
【0055】
挿入開口は、細長い本体に沿った位置に位置し得る。言い換えれば、挿入開口は、細長い本体に沿って延びてもよい。挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びてもよい。挿入開口は、細長い本体の側壁または周辺壁上に提供され得る。このような実施形態では、加熱可能な基体は、存在する場合、サセプタとともに、本体の側面を介して、細長い本体に挿入され得る。挿入開口は、細長い本体の底部または上流の半分に提供され得る。
【0056】
あるいは、挿入開口は、細長い本体の端に位置し得る。言い換えれば、挿入開口は、細長い本体の端壁上に提供され得る。挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に直角を成す方向に沿って延びてもよい。挿入開口は、細長い本体の遠位端または上流端に位置し得る。このような実施形態では、加熱可能な基体は、存在する場合、サセプタとともに、本体の端部を介して、細長い本体に挿入され得る。
【0057】
挿入開口は、試験物品の基体の空洞の上にあることが好ましい。これにより、サセプタを含み得る基体の挿入および試験物品からの取り外しが容易になる。挿入開口の形状は、実質的に長方形であることが好ましい。
【0058】
試験物品は、加熱可能な基体と試験物品の外部との間に流体連通を確立するための一つ以上の冷却開口部をさらに備え得、一つ以上の冷却開口部は、細長い本体上に画定される。冷却開口部は、細長い本体に沿った位置に位置し得る。言い換えれば、冷却開口部は、細長い本体に沿って延びてもよい。冷却開口部は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びてもよい。試験物品は、二つの冷却開口部を備え得、二つの冷却開口部は、細長い本体上で長軸方向に間隔を介し得る。冷却開口部は、細長い本体の下側、遠位、または上流の半分に提供され得る。一つ以上の冷却開口部は、少なくとも部分的に基体の空洞の上にあり得る。
【0059】
冷却開口部は、細長い本体の周辺部の周りの円周位置に位置し得る。挿入スロットまたは開口部は、細長い本体の周辺部の周りの冷却開口部から間隔を介し得る。挿入開口は、一つ以上の冷却開口部からの角度オフセットまたは円周オフセットに位置し得る。挿入開口は、一つ以上の冷却開口部から約90度オフセットされた円周位置に位置し得る。
【0060】
一つ以上の冷却開口部により、特に、細長い本体の端部が閉じている実施形態では、加熱中の加熱可能な基体からの熱が放散可能になり、それによって、試験物品が、通常の使用中にエアロゾル発生物品が受ける気流および冷却条件を厳密に模倣可能にする。
【0061】
試験物品は、細長い本体の一部分を囲む断熱要素をさらに備え得る。試験物品が挿入開口または冷却開口部を備える場合、断熱要素は、少なくとも部分的に、細長い本体上に画定された一つ以上の開口または開口部の上にあり得る。断熱要素は、細長い本体の周辺部の周りに緊密な様式で配設され得る。断熱要素が細長い本体の周りにしっかりと配設されることが好ましいが、断熱要素は、細長い本体に沿って、好ましくは、いかなる摩擦も克服するために、力の印加によって、摺動するように構成され得る。これにより、挿入開口へのアクセス、および冷却開口部の上の重複の量を調整することが可能になる。断熱要素は、細長い本体の周辺全体を囲むことが好ましい。
【0062】
単一の断熱要素または各断熱要素は、スリーブまたはシースの形態であってもよい。試験物品は、細長い本体に沿って異なる長軸方向位置に配設された複数の断熱要素を備え得る。単一の断熱要素または各断熱要素は、細長い本体の周りに包まれ得る。
【0063】
断熱要素は、有利なことに、試験中に試験物品の基体の空洞からの熱放散を防止し得る。断熱要素は、ポリイミド材料、フィルム、またはテープを含み得る。断熱要素は、接着剤ポリイミドフィルムであり得る。断熱要素は、Kaptonフィルムまたはテープを備えてもよい。Kapton(商標)は、DuPont de Nemours社から市販されている場合がある。
【0064】
断熱要素の厚さは、約0.2mm~約0.3mmであってもよい。断熱要素の厚さは、約0.2mm~約0.25mmであってもよい。断熱要素の厚さは、約0.24mm~約0.3mmであってもよい。
【0065】
上述のように、細長い本体は、遠位端と近位端との間に延びる中空管を備え得る。加熱可能な基体は、中空管内に位置し得る。加熱可能な基体は、中空管内に画定された基体の空洞内に位置し得る。
【0066】
試験物品は、フィルターセグメントを備え得る。フィルターセグメントは、細長い本体内に位置決めされ得る。フィルターセグメントは、加熱可能な基体の下流に位置し得る。フィルターセグメントは、試験物品の下流端または口側端に位置し得る。フィルターセグメントは、試験物品の下流端または口側端から延び得る。
【0067】
フィルターセグメントは、繊維質の濾過材料から形成された少なくとも一つのマウスピースフィルターセグメントを備え得る。好適な繊維質の濾過材料は、当業者に周知であろう。少なくとも一つのマウスピースフィルターセグメントは、酢酸セルローストウから形成された酢酸セルロースフィルターセグメントを含むことが特に好ましい。
【0068】
特定の好ましい実施形態では、フィルターセグメントは、単一のマウスピースフィルターセグメントからなる。代替的な実施形態では、フィルターセグメントは、相互に端と端を当接する関係で、軸方向に整列した二つ以上のマウスピースフィルターセグメントを含む。
【0069】
フィルターセグメントは、低い粒子濾過効率を有することが好ましい。
【0070】
マウスピース要素の直径は、約5mm~約10mmであってもよい。マウスピース要素の直径は、約6mm~約8mmであってもよい。マウスピース要素の直径は、約7mm~約8mmであってもよい。フィルターセグメントの直径は、約7.2mmの±10パーセントであってもよい。フィルターセグメントの直径は、約7.25mmの±10パーセントであってもよい。
【0071】
別途指定のない限り、構成要素または試験物品の引き出し抵抗(RTD)は、ISO 6565-2015に従って測定される。RTDは、空気を構成要素の全長にわたって押し出すのに必要な圧力を指す。構成要素または物品の用語「圧力降下」または「引き出し抵抗(draw resistance)」はまた、「引き出し抵抗(resistance to draw)」を指し得る。このような用語は、一般的に、摂氏約22度の温度、約101kPa(約760Torr)の圧力、および約60%の相対湿度で、測定された構成要素の出力または下流端にて、約17.5ミリリットル/秒の体積流量の試験下で正常に実行される、ISO 6565-2015に従った測定を指す。
【0072】
フィルターセグメントの引き出し抵抗(RTD)は、少なくとも約0mmH2Oであり得る。フィルターセグメントのRTDは、少なくとも約3mmH2Oであってもよい。フィルターセグメントのRTDは、少なくとも約6mmH2Oであってもよい。
【0073】
フィルターセグメントのRTDは、約12mmH2O以下であってもよい。フィルターセグメントのRTDは、約11mmH2O以下であってもよい。フィルターセグメントのRTDは、約10mmH2O以下であってもよい。
【0074】
フィルターセグメントの引き出し抵抗は、0mmH2O以上で約12mmH2O未満であってもよい。好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約3mmH2O以上で約12mmH2O未満であってもよい。フィルターセグメントの引き出し抵抗は、0mmH2O以上で約11mmH2O未満であってもよい。さらにより好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約3mmH2O以上で約11mmH2O未満であってもよい。さらにより好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約6mmH2O以上で約10mmH2O未満であってもよい。好ましくは、フィルターセグメントの引き出し抵抗は、約8mmH2Oであってもよい。
【0075】
上述の通り、フィルターセグメントまたはマウスピースフィルターセグメントは、繊維質材料で形成され得る。フィルターセグメントは、多孔性材料で形成されてもよい。フィルターセグメントは、生分解性材料で形成されてもよい。フィルターセグメントは、酢酸セルロースなどのセルロース材料で形成されてもよい。例えば、フィルターセグメントは、フィラメント当たり約10~約15のデニールを有する酢酸セルロース繊維の束から形成されてもよい。例えば、フィルターセグメントは、フィラメント当たり約12のデニールの繊維を含む酢酸セルローストウなどの比較的低密度の酢酸セルローストウから形成される。
【0076】
フィルターセグメントは、ポリ乳酸系材料で形成され得る。フィルターセグメントは、バイオプラスチック材料、好ましくは、デンプン系バイオプラスチック材料で形成され得る。フィルターセグメントは、射出成形または押出成形によって作製され得る。バイオプラスチック系材料は、好適なRTD特性を提供する、フィルターセグメント材料を通って延びる複数の比較的大きい気流チャネル備え得る、特定の複雑な断面プロファイルにより、製造が簡単かつ安価であるフィルターセグメント構造を提供できるため、有利である。
【0077】
フィルターセグメントは、複数の長軸方向に延びるチャネルを画定する要素に捲縮され、ひだをつけられ、集められ、織られ、または折り畳まれた好適な材料のシートから形成され得る。このような好適な材料のシートは、紙、厚紙、ポリ乳酸などのポリマー、または他の任意のセルロース系、紙系材料またはバイオプラスチック系材料で形成されてもよい。このようなフィルターセグメントの断面プロファイルは、ランダムに配向されたチャネルを示し得る。
【0078】
フィルターセグメントは、他の任意の好適な様式で形成されてもよい。例えば、フィルターセグメントは、長軸方向に延びる管の束から形成されてもよい。長軸方向に延びる管は、ポリ乳酸から形成されてもよい。フィルターセグメントは、好適な材料の押出、成形、ラミネーション、射出または細断によって形成されてもよい。したがって、フィルターセグメントの上流端からフィルターセグメントの下流端まで、低圧力降下(またはRTD)が存在することが好ましい。
【0079】
フィルターセグメントの長さは、少なくとも約3mmであってもよい。フィルターセグメントの長さは、少なくとも約5mmであってもよい。フィルターセグメントの長さは、約11mm以下であってもよい。フィルターセグメントの長さは、約9mm以下であってもよい。フィルターセグメントの長さは、約3mm~約11mmであってもよい。フィルターセグメントの長さは、約5ミリメートル~約9ミリメートルであってもよい。好ましくは、フィルターセグメントの長さは、約7mmであってもよい。
【0080】
試験物品は、上流セグメントまたは前部セグメントを備え得る。上流セグメントは、細長い本体内に位置決めされ得る。上流セグメントは、加熱可能な基体の上流に位置し得る。上流セグメントは、加熱可能な基体に隣接して位置し得る。上流セグメントは、試験物品の上流端または遠位端に位置し得る。上流セグメントは、試験物品の上流端または遠位端から延びてもよい。
【0081】
上流要素は、多孔性のプラグ要素であってもよい。上流要素は、空気に対して不透過性である材料から形成されてもよい。
【0082】
上流要素は、無制限の流れチャネルを提供する長軸方向の空洞を画定する中空の管状セグメントから形成される。このような実施形態では、上流要素は、上述の通り、加熱可能な基体に対する保護を提供し得る一方、物品の全体的な引き出し抵抗(RTD)および濾過特性に対して最小限の効果を有する。
【0083】
上流セクションの上流要素は、試験物品で使用するのに好適な任意の材料で作製されてもよい。上流要素は、例えば、フィルターセグメントなどの試験物品のその他の構成要素のうちの一つに使用されるものと同一材料で作製され得る。上流要素を形成するための好適な材料には、フィルター材料、高分子材料、酢酸セルロースまたは厚紙が含まれる。上流要素は、酢酸セルロースのプラグを含み得る。上流要素は、中空のアセテート管、または厚紙管を備えてもよい。
【0084】
試験物品は、中空の管状セグメントを含んでもよい。中空の管状セグメントは、細長い本体内に位置決めされ得る。中空の管状セグメントは、加熱可能な基体の下流に位置し得る。中空の管状セグメントは、加熱可能な基体の上流に位置し得る。中空の管状セグメントはまた、加熱可能な基体に隣接して位置し得る。中空の管状セグメントは、フィルターセグメントに隣接して位置し得る。中空の管状セグメントは、加熱可能な基体とフィルターセグメントとの間に位置し得る。中空の管状セグメントは、厚紙管または紙管を含んでもよい。
【0085】
中空の管状セグメントは、5ミリメートル~12ミリメートル、例えば、5ミリメートル~10ミリメートル、または6ミリメートル~8ミリメートルの外径を有し得る。ある好ましい実施形態では、中空の管状セグメントは、7.2ミリメートルの±10パーセントの外径を有する。
【0086】
中空の管状セグメントは、内径を有し得る。好ましくは、中空の管状セグメントは、中空の管状セグメントの長さに沿って一定の内径を有し得る。しかしながら、中空の管状セグメントの内径は、中空の管状セグメントの長さに沿って変化し得る。
【0087】
中空の管状セグメントは、少なくとも約2ミリメートルの内径を有し得る。例えば、中空の管状セグメントは、少なくとも約4ミリメートル、少なくとも約5ミリメートル、または少なくとも約7ミリメートルの内径を有し得る。
【0088】
中空の管状セグメントは、約10ミリメートル以下の内径を有し得る。例えば、中空の管状セグメントは、約9ミリメートル以下、約8ミリメートル以下、または約7.5ミリメートル以下の内径を有し得る。
【0089】
中空の管状セグメントは、約2ミリメートル~約10ミリメートル、約4ミリメートル~約9ミリメートル、約5ミリメートル~約8ミリメートル、または6ミリメートル~約7.5ミリメートルの内径を有し得る。
【0090】
中空の管状セグメントは、約7.1または7.2mmの外径を有し得る。中空の管状セグメントは、約6.7ミリメートルの内径を有し得る。
【0091】
中空の管状セグメントの管腔または空洞は、任意の断面形状を有し得る。中空の管状セグメントの管腔は、円形の断面形状を有し得る。
【0092】
中空の管状セグメントは、紙系の材料を含み得る。中空の管状セグメントは、少なくとも一つの層の紙を含んでもよい。紙は、非常に硬質の紙であり得る。紙は、捲縮耐熱紙または捲縮硫酸紙などの、捲縮した紙であってもよい。
【0093】
好ましくは、中空の管状セグメントは、厚紙を含んでもよい。中空の管状セグメントは、厚紙管であってもよい。中空の管状セグメントは、厚紙から形成されてもよい。
【0094】
中空の管状セグメントは、紙管であり得る。中空の管状セグメントは、螺旋状に巻かれた紙から形成される管であり得る。中空の管状セグメントは、複数の層の紙から形成され得る。紙は、少なくとも一平方メートル当たり約50グラム、少なくとも一平方メートル当たり約60グラム、少なくとも一平方メートル当たり約70グラム、または少なくとも一平方メートル当たり約90グラムの坪量を有し得る。
【0095】
中空の管状セグメントは、高分子材料を含んでもよい。例えば、中空の管状セグメントは、高分子フィルムを含んでもよい。高分子フィルムは、セルロースフィルムを含んでもよい。中空の管状セグメントは、低密度ポリエチレン(LDPE)またはポリヒドロキシアルカノエート(PHA)繊維を含み得る。中空の管状セグメントは、酢酸セルローストウを含み得る。
【0096】
中空の管状セグメントが酢酸セルローストウを含む場合、酢酸セルローストウは、フィラメント当たり約2~約4のデニールおよび約25~約40の総デニールを有し得る。
【0097】
試験物品の基体の空洞は、中空の管状セグメントと上流セグメントとの間に画定されることが好ましい。フィルター、中空の管状セグメントおよび上流セグメント、ならびに加熱可能な基体(および存在する場合は、サセプタ)は、細長い本体に挿入されることが好ましい。このようなセグメントは、細長い本体の内部周辺表面との締まり嵌めまたは圧入を画定することが好ましい。このようなセグメントは、細長い本体の内部周辺表面との気密嵌合を画定することが好ましい。
【0098】
試験物品の長さは、約35mm~約50mmであってもよい。試験物品の長さは、約38mm~約47.5mmであってもよい。試験物品の長さは、約40mmであってもよい。試験物品の長さは、約45mmであってもよい。
【0099】
試験物品の外径は、約6mm~約8mmであってもよい。試験物品の外径は、約6.5mm~約8mmであってもよい。試験物品の外径は、約6.5mm~約7.5mmであってもよい。試験物品の外径は、約7mmであってもよい。試験物品の外径は、約7.25mmであってもよい。
【0100】
試験物品は、冷却剤が通って流れるための冷却チャネルを備え得る。冷却チャネルは、加熱可能な基体を通って延びてもよく、冷却チャネルは、冷却剤源と流体連通するように構成され得る。冷却チャネルの入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源と流体連通するように構成され得る。冷却回路は、熱交換器のように作用し得る。
【0101】
試験システムは、冷却剤源と、冷却剤を、冷却チャネルを通って冷却剤源からポンプ注入するためのポンプと、をさらに備え得る。冷却剤源は、ポンプおよびその中に位置する冷却剤を有するサーモスタット式浴を備え得る。サーモスタット式浴は、冷却剤の温度を所定の温度に維持するように構成され得る。ポンプは、冷却チャネルの入口および出口と流体連通し得、その結果、冷却剤は、冷却チャネルを通ってサーモスタット式浴からポンプ注入され得る。このような冷却チャネルおよび冷却装置を提供することで、加熱可能な基体およびサセプタが存在する場合、その過熱を防止するのに有益であり得、それによって、加熱可能な基体の寿命を最大化し、試験コストを低減する。さらに、このような冷却装置を提供することで、吸煙動作中に生じる熱交換および放散が模倣され得、それによって、試験中に試験物品を吸煙する必要性を除去する。
【0102】
本開示によると、本開示に係る試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法が提供される。該方法は、試験物品を、発熱体を備える加熱チャンバに挿入する工程と、試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動することを含む、実施する工程と、発熱体を停止する工程と、を含み得る。加熱チャンバは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバであり得る。
【0103】
発熱体の作動は、加熱装置またはエアロゾル発生装置上のボタンを押すことによって、または空気を、装置の吸煙センサによって検出され得る試験物品を通って引き出すことによって生じ得る。装置内の制御装置は、それを加熱するために、電源から発熱体までの電力供給を制御するように構成され得る。
【0104】
各試験サイクルは、空気を、試験物品を通って引き出すことを含んでもよい。方法は、複数の試験サイクルを実施することを含むことが好ましい。該方法は、少なくとも100回の試験サイクル、好ましくは、少なくとも1,000回の試験サイクル、より好ましくは、少なくとも2,500回の試験サイクル、さらにより好ましくは、少なくとも5,000回の試験サイクルを実施することを含むことが好ましい。
【0105】
試験方法は、試験物品の加熱可能な基体を、新しい加熱可能な基体と交換する工程をさらに含み得る。このような工程は、上述の複数の試験サイクルが実行された後に、実施され得る。
【0106】
上述の冷却装置を有する試験システムを備える実施形態では、試験方法は、試験物品を、発熱体を備える加熱チャンバに挿入する工程と、試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動すること、冷却剤源からの冷却剤が冷却チャネルを通って流れるように、ポンプを動作させること、および発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む。加熱チャンバは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバであり得る。
【0107】
試験物品は、試験中に圧力データを提供するために、圧力センサを備えてもよい。試験物品は、試験中に温度データを提供するために、温度センサを備えてもよい。試験方法は、試験サイクル中に測定データを取得する工程をさらに含み得る。試験方法は、試験サイクル中に測定データを記録する工程をさらに含み得る。測定データは、試験物品内またはエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内の圧力データ、引き出し抵抗データ、気流データ、および温度データのうちの一つ以上を含み得る。測定データは、装置の電源によって発熱体に供給される電力に関する電力情報を含み得る。
【0108】
本発明は、特許請求の範囲で定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のいずれか一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【実施例】
【0109】
実施例1.
エアロゾル発生物品を受容するように構成された加熱チャンバに挿入するための試験物品であって、
加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体と、
細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体であって、試験物品が加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され、非エアロゾル発生基体である、加熱可能な基体と、を備える、試験物品。
実施例1A.
エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品であって、
エアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体と、
細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体であって、試験物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され、非エアロゾル発生基体である、加熱可能な基体と、を備える、試験物品。
実施例2.
加熱可能な基体は、たばこ材料を含まない、実施例1および1Aのいずれかに記載の試験物品。
実施例3.
加熱可能な基体は、繊維質材料を含む、実施例1、1Aおよび2のいずれかに記載の試験物品。
実施例4.
加熱可能な基体は、炭素繊維、フロック、またはパルプを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例5.
加熱可能な基体は、アラミド繊維、フロック、またはパルプを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例6.
加熱可能な基体は、ケブラー繊維、フロック、またはパルプを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例7.
加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプ、およびアラミド繊維、フロックまたはパルプの混合物を含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例8.
細長い本体は、加熱可能な基体を保持するように構成される、実施例1~7のいずれかに記載の試験物品。
実施例9.
加熱可能な基体を受容するための基体の空洞をさらに備え、基体の空洞が、細長い本体内に画定される、実施例1~8のいずれかに記載の試験物品。
実施例10.
細長い本体は、高分子材料から形成される、実施例1~9のいずれかに記載の試験物品。
実施例11.
細長い本体は、プラスチック材料から形成される、実施例1~10のいずれかに記載の試験物品。
実施例12.
細長い本体は、熱可塑性材料、好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から形成される、実施例1~11のいずれかに記載の試験物品。
実施例13.
細長い本体は、遠位端と近位端との間に延び、細長い本体の両端は、開いている、実施例1~12のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例14.
細長い本体は、遠位端から近位端まで下流に延びる空気通路を画定する、実施例1~13のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例15.
細長い本体は、遠位端と近位端との間に延び、細長い本体の両端は、閉じている、実施例1~12のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例16.
基体の空洞は、加熱可能な基体が、挿入後に、基体の空洞内に保持されるように、寸法設定される、実施例9に記載の試験物品。
実施例17.
基体の空洞は、細長い本体の内部空洞表面によって画定され、空洞表面が、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めを確立するように構成される、実施例9に記載の試験物品。
実施例18.
加熱可能な基体に基体の空洞へのアクセスを提供するための挿入開口をさらに備え、挿入開口が、細長い本体上に画定される、実施例1~17のいずれかに記載の試験物品。
実施例19.
挿入開口の一部分は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成される、実施例18に記載の試験物品。
実施例20.
挿入開口の対向端部は、加熱可能な基体を細長い本体内に位置付けるまたは保持するように構成される、実施例18に記載の試験物品。
実施例21.
挿入開口の一部分は、加熱可能な基体の一部分と締まり嵌めを確立するように構成される、実施例18に記載の試験物品。
実施例22.
挿入開口は、挿入スロットである、実施例18~21のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例23.
挿入開口は、細長い本体に沿った位置に位置する、実施例18~22のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例24.
挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に平行な方向に沿って延びる、実施例23に記載の試験物品。
実施例25.
挿入開口は、細長い本体の側壁または周辺壁上に提供される、実施例23または24に記載の試験物品。
実施例26.
挿入開口は、細長い本体の遠位端に位置する、実施例18~22のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例27.
挿入開口は、細長い本体によって画定された長軸方向軸に直角を成す方向に沿って延びる、実施例26に記載の試験物品。
実施例28.
挿入開口は、細長い本体の遠位端壁上に提供される、実施例26または27に記載の試験物品。
実施例29.
加熱可能な基体と試験物品の外部との間に流体連通を確立するための冷却開口部をさらに備え、冷却開口部が、細長い本体上に画定される、実施例1~28のいずれかに記載の試験物品。
実施例30.
細長い本体の一部分を囲む断熱要素をさらに備える、実施例1~29のいずれかに記載の試験物品。
実施例31.
断熱要素は、細長い本体上に画定された一つ以上の開口または開口部の上にある、実施例1~30のいずれかに記載の試験物品。
実施例32.
細長い本体は、遠位端と近位端との間に延びる中空管を備え、加熱可能な基体が、中空管内に位置する、実施例1~14のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例33.
フィルターセグメントをさらに備え、フィルターセグメントが、細長い本体内かつ加熱可能な基体の下流に位置決めされる、実施例32に記載の試験物品。
実施例34.
中空の管状セグメントをさらに備え、中空の管状セグメントが、細長い本体内かつ加熱可能な基体の下流に位置決めされる、実施例32または33に記載の試験物品。
実施例35.
上流セグメントをさらに備え、上流セグメントが、細長い本体内かつ加熱可能な基体の上流に位置決めされる、実施例32~34のいずれか一つに記載の試験物品。
実施例36.
加熱可能な基体に隣接して位置する上流セグメントと、加熱可能な基体に隣接して位置する中空の管状セグメントと、中空の管状セグメントに隣接して位置するフィルターセグメントと、をさらに備え、上流セグメント、中空の管状セグメント、およびフィルターセグメントは、中空管内に位置する、実施例32に記載の試験物品。
実施例37.
中空の管状セグメントは、厚紙管または紙管を含む、実施例34または36に記載の試験物品。
実施例38.
サセプタをさらに備え、基体が、加熱可能な基体内に位置する、実施例1~37のいずれかに記載の試験物品。
実施例39.
サセプタは、加熱可能な基体に沿って延びる、実施例38に記載の試験物品。
実施例40.
サセプタは、細長い本体の長軸方向軸に実質的に平行に延びる、実施例38に記載の試験物品。
実施例41.
サセプタは、細長い本体によって画定された中央長軸方向軸に実質的に整列している、実施例38に記載の試験物品。
実施例42.
冷却剤が通って流れるための冷却チャネルをさらに備え、冷却チャネルは、加熱可能な基体を通って延び、冷却チャネルは、冷却剤源と流体連通するように構成される、実施例1~41のいずれかに記載の試験物品。
実施例43.
冷却チャネルの入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源と流体連通するように構成される、実施例42に記載の試験物品。
実施例44.
試験物品の長さは、35mm~45mmである、実施例1~43のいずれかに記載の試験物品。
実施例45.
試験物品の外径は、6mm~8mmである、実施例1~44のいずれかに記載の試験物品。
実施例46.
断熱要素の厚さは、0.2mm~0.3mmである、実施例30または31に記載の試験物品。
実施例47.
実施例1~46のいずれかに記載の試験物品と、エアロゾル発生装置と、を備える試験システムであって、エアロゾル発生装置が、加熱チャンバと、加熱チャンバ内に受容された物品を外部から加熱するための発熱体と、を備える、試験システム。
実施例48.
発熱体は、誘導発熱体である、実施例47に記載の試験システム。
実施例49.
実施例42または43または47に記載の試験物品と、冷却剤源と、冷却剤を、冷却チャネルを通って冷却剤源からポンプ注入するためのポンプと、を備える、試験システム。
実施例50.
実施例1~49のいずれか一つに記載の試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
試験物品を、発熱体を備えるエアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、
加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動すること、および
発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
実施例51.
各試験サイクルは、空気を、試験物品を通って引き出すことを含む、実施例50に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
実施例52.
複数の試験サイクルは、実施される、実施例50または51に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
実施例53.
試験物品の加熱可能な基体を交換する工程をさらに含む、実施例50~52のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
実施例54.
実施例49に記載の試験システムの試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
試験物品を、発熱体を備えるエアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、試験サイクルは、
加熱チャンバ内に受容された試験物品を加熱するために、発熱体を起動すること、
冷却剤源からの冷却剤が、冷却チャネルを通って流れるように、ポンプを動作させること、および
発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
【0110】
以下において、添付図の図面を参照しながら、本発明をさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【
図1】
図1は、本発明のある実施形態に係る、試験物品の分解斜視図である。
【
図4】
図4Aおよび
図4Bは各々、本発明に係る、試験物品の別の実施形態の概略側面図を示す。
【
図5】
図5は、本発明に係る、試験物品の別の実施形態の概略側面図を示す。
【
図6】
図6Aおよび
図6Bは各々、本発明に係る、試験物品の別の実施形態の概略側面図を示す。
【
図7】
図7は、本発明に係る、試験システムの概略側面断面図を示す。
【
図8】
図8は、本発明に係る、別の試験システムの概略側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0112】
図1は、エアロゾル発生装置で使用するための試験物品1を示す。試験物品1は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入されるように構成され、その中に加熱されるように構成される。
【0113】
試験物品1は、遠位端2と近位端3との間に延びる円筒状の細長い本体14を備える。試験物品1は、細長い本体14によって受容されるように構成される加熱可能な基体12を備える。試験物品1は、
図1に示すように、加熱可能な基体12内に受容されるように配設されたサセプタ11をさらに備える。加熱可能な基体12およびサセプタ11は、加熱可能な基体のセグメント23を画定する。加熱可能な基体12は、炭素繊維とアラミド繊維の混合物を含み、たばこなどの植物由来材料を含まない。細長い本体14は、PEEKから形成される。
【0114】
試験物品1は、細長い本体14内に画定された基体の空洞18を備える。加熱可能な基体のセグメント23は、
図2Bに示すように、挿入スロット15を介して、基体の空洞18内に完全に受容される(または挿入される)ように構成される。挿入スロット15は、細長い本体14に沿って位置決めされる。言い換えれば、挿入スロット15は、細長い本体14の側面上に位置する。したがって、加熱可能な基体のセグメント23は、細長い本体14の側面を通って挿入される。
【0115】
図2Bに示すように、基体の空洞18を画定する内表面の対向部分181、182は、基体のセグメント23の挿入後に、基体のセグメント23に係合し、基体のセグメント23を空洞18内に保持するように構成される。挿入スロット15はまた、基体のセグメント23を空洞18の中に案内するための手段を提供する。
【0116】
図1および
図2Aに示すように、試験物品1は、基体の空洞18の上にある少なくとも二つの冷却開口部16、17を備える。
図2Aに示すように、冷却開口部16、17は、細長い本体14の下部分(または上流部分)に沿って位置し、互いに長軸方向に間隔を介する。冷却開口部16、17は、試験物品1が試験中にエアロゾル発生装置または加熱装置内で加熱されている場合、加熱可能な基体のセグメント23からの熱が放散し得るように、空洞18と試験物品1の外部との間に流体連通を提供するように構成される。
【0117】
さらに、試験物品1は、細長い本体14を囲む三つの断熱スリーブ13を備える。三つの絶縁スリーブ13は、細長い本体14に沿って長軸方向に間隔を介する。絶縁スリーブ13Aのうちの一つは、
図2Aに示すように、部分的に両方の冷却開口部16、17の上にある。
図3Bに示すように、同一の絶縁スリーブ13Aは、部分的に挿入スロット18の上にある。断熱スリーブ13は各々、ポリイミド材料から形成される。
【0118】
図1、
図2Aおよび
図2Bの実施形態では、細長い本体14の両端2、3は、閉じている。
図3Bは、挿入スロット15を介する、加熱可能な基体のセグメント23の細長い本体14への挿入を概略的に示す。細長い本体14の長さhは、約40mmであり、細長い本体14の外径bは、7mmである。
【0119】
図4Aおよび
図4Bに示す実施形態は、
図1、2A、2B、3Aおよび3Bの第一の実施形態に類似し、細長い本体104が開放遠位端および近位端を有する中空管であるという点で異なる。したがって、試験物品10は、開放遠位端2と開放近位端3との間に延びる空気通路を画定する中空の細長い本体104を備える。したがって、空気は、吸煙試験中に試験物品10を通って流れ得る。
図4Aおよび
図4Bの実施形態では、細長い本体14の長さhは、約40mmであり、細長い本体14の外径bは、7mmである。細長い本体が中空であることを考慮すると、内径r
iは、画定される。一例として、このような内径は、約5mmであってもよい。断熱スリーブ(図示せず)は、挿入スロット15の周りに提供され得る。
【0120】
図5に示す実施形態は、
図4Aおよび
図4Bの第二の実施形態に類似するが、試験物品100の挿入開口1005が、細長い本体の側面に沿ってではなく、細長い本体1004の遠位端3に位置し、断熱スリーブおよび冷却開口部が提供されないという点で異なる。細長い本体1004はまた、中空である。細長い本体1004の上流部分または下部分は、基体の空洞18を画定する。基体の空洞18は、中空の細長い本体1004の内表面によって画定される。このような内表面は、加熱可能な基体のセグメント23を基体の空洞18内に受容および保持するように構成されるように、サイズ設定される。
図5に示すように、空洞18の断面は、加熱可能な基体のセグメント23の実質的に長方形の断面に対応するように、実質的に長方形である。空気は、細長い本体1004の遠位端3を通って、加熱可能な基体のセグメント23を通って流れ得、細長い本体1004の近位端2を出てもよい。長さhおよび外径bは、
図4Aおよび
図4Bの実施形態と同等であってもよい。
【0121】
図6Aおよび
図6Bに示す実施形態は、構成要素に関して、加熱可能なエアロゾル発生物品をより厳密に模倣することを意図する。試験物品40は、中空管の形態である細長い本体414を備える。細長い本体414は、PEEKから作製される。細長い本体414は、上流セグメント413、加熱可能な基体のセグメント423、空の空洞422を画定する中空の管状セグメント416、およびフィルターセグメント418を、直線状に連続的な順序で、隣接して収納する。上流セグメント413および中空の管状セグメント422は、加熱可能な基体のセグメント423を受容する基体の空洞を画定する。
【0122】
加熱可能な基体のセグメント423は、加熱可能な基体413と、加熱可能な基体413内の中央に位置する細長いサセプタ要素411と、を備える。言い換えれば、サセプタ要素411は、加熱可能な基体413内に包埋される。加熱可能な基体413は、アラミド繊維を含む。中空の管状セグメント416は、厚紙から作製される。フィルターセグメント418は、酢酸セルロースのプラグである。上流セグメント413はまた、酢酸セルロース材料のプラグであるが、中空の管状セグメントも備え得る。空気は、試験物品40を通って軸方向に流れ得る。
図6Aおよび
図6Bの実施形態では、細長い本体14の長さは、約45mmであり、細長い本体14の外径は、約7.25mmである。
【0123】
図7は、本開示内に記述された任意の実施形態に係る試験物品1、10、40、100と、電源706を備えるエアロゾル発生装置または加熱装置70と、を備える、試験システム700を示す。
図7に示すように、試験物品1は、エアロゾル発生装置70の加熱チャンバ710内に受容される。エアロゾル発生装置70は、加熱チャンバ710の一部分を囲む発熱体またはヒーター702を備える。発熱体702は、誘導発熱体であり、試験物品1の加熱可能な基体のセグメントを外部からかつ誘導的に加熱するように配設される。発熱体702は、制御装置(図示せず)を介して、電源706によって起動または電力供給されるように配設される。吸煙センサ(図示せず)はまた、加熱装置70内に提供され得る。空気は、装置70の気流チャネルを通って、試験物品1を通って、またはその周りに引き出され得る。
【0124】
図8は、試験装置またはエアロゾル発生装置の加熱チャンバ17内に挿入された、本開示内に記述された実施形態のうちの一つに係る、試験物品を備える試験システム800の概略図を示す。試験物品1は、冷却剤が通って流れるための冷却チャネル24を備える。冷却チャネル24は、加熱可能な基体12を通って延び、冷却チャネル24は、冷却剤源5と流体連通するように構成される。冷却剤源5は、その中に位置するポンプ51を備える。冷却チャネル24の入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源5と流体連通するように構成される。より正確には、冷却チャネル24の入口および出口は、冷却回路を形成するために、ポンプ51と流体連通する。ポンプ51は、冷却剤を、冷却チャネル24を通って冷却剤源5からポンプ注入するように配設される。冷却チャネル24の一部分は、熱をサセプタ要素11から抽出するために、サセプタ要素11に近接して配設される。加熱可能な基体12を通って延びる冷却チャネル24はまた、熱を加熱可能な基体12から抽出する。このような試験システム800は、吸煙されるように配設されず、冷却回路は、エアロゾル発生物品を通って流れる空気によって提供される冷却のレベルを模倣するように構成される。
【0125】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての事例において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字Aは、A±10%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入するための試験物品であって、
エアロゾル発生装置の前記加熱チャンバ内に受容されるように構成された細長い本体と、
前記細長い本体内に受容されるように構成された加熱可能な基体であって、前記試験物品がエアロゾル発生装置の前記加熱チャンバ内に位置する場合に加熱されるように構成され、非エアロゾル発生基体である、加熱可能な基体と、を備える、試験物品。
【請求項2】
前記加熱可能な基体は、たばこ材料を含まない、請求項1に記載の試験物品。
【請求項3】
前記加熱可能な基体は、繊維質材料を含む、請求項1または2のいずれかに記載の試験物品。
【請求項4】
前記加熱可能な基体は、炭素繊維、フロックまたはパルプを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の試験物品。
【請求項5】
前記加熱可能な基体を受容するための基体の空洞をさらに備え、前記基体の空洞が、前記細長い本体内に画定される、請求項1~4のいずれかに記載の試験物品。
【請求項6】
前記細長い本体は、熱可塑性材料、好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から形成される、請求項1~5のいずれかに記載の試験物品。
【請求項7】
前記加熱可能な基体と前記試験物品の外部との間に流体連通を確立するための冷却開口部をさらに備え、前記冷却開口部が、前記細長い本体上に画定される、請求項1~6のいずれかに記載の試験物品。
【請求項8】
前記細長い本体の一部分を囲む断熱要素をさらに備える、請求項1~7のいずれかに記載の試験物品。
【請求項9】
サセプタをさらに備え、前記基体が、前記加熱可能な基体内に位置する、請求項1~8のいずれかに記載の試験物品。
【請求項10】
前記サセプタは、前記加熱可能な基体に沿って延びる、請求項9に記載の試験物品。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかに記載の試験物品と、エアロゾル発生装置と、を備える試験システムであって、前記エアロゾル発生装置が、加熱チャンバと、前記加熱チャンバ内に受容された試験物品を外部から加熱するための発熱体と、を備える、試験システム。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載の試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、
前記試験物品を、発熱体を備える前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、前記試験サイクルは、
前記加熱チャンバ内に受容された前記試験物品を加熱するために、前記発熱体を起動すること、および
前記発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
【請求項13】
各試験サイクルは、空気を、前記試験物品を通って引き出すことを含む、請求項12に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
【請求項14】
複数の試験サイクルは、実施される、請求項12または13に記載のエアロゾル発生装置を試験する方法。
【請求項15】
請求項1~10のいずれか一項に記載の試験物品により、エアロゾル発生装置を試験する方法であって、冷却剤が通って流れるための冷却チャネルをさらに備える試験物品であって、前記冷却チャネルは、前記加熱可能な基体を通って延び、前記冷却チャネルは、冷却剤源と流体連通するように構成され、前記冷却チャネルの入口および出口は、冷却回路を形成するために、冷却剤源と流体連通するように構成され、前記方法が、
前記試験物品を、発熱体を備える前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバに挿入する工程と、
試験サイクルを実施する工程であって、前記試験サイクルは、
前記加熱チャンバ内に受容された前記試験物品を加熱するために、前記発熱体を起動すること、
前記冷却剤源からの冷却剤が、前記冷却チャネルを通って流れるように、前記ポンプを動作させること、および
前記発熱体を停止すること、を含む、実施する工程と、を含む、方法。
【国際調査報告】