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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】五方弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 11/072 20060101AFI20241114BHJP
   F16K 11/085 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
F16K11/072 Z
F16K11/085 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527095
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 CN2022093314
(87)【国際公開番号】W WO2023103288
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111511104.5
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202123098867.X
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
(72)【発明者】
【氏名】王 俊杰
(72)【発明者】
【氏名】沙 海建
(72)【発明者】
【氏名】王 傅鋼
【テーマコード(参考)】
3H067
【Fターム(参考)】
3H067AA12
3H067AA23
3H067CC32
3H067DD03
3H067DD32
3H067DD45
3H067EA14
3H067EA15
3H067EC01
3H067FF11
(57)【要約】
弁チャンバ(12)及び第1入口(113)、第2入口(114)、第1出口(112)、第2出口(111)、第3出口(115)、第4出口(116)を有する本体部(10)と、弁チャンバ(12)内に回転可能に設けられた弁芯(20)であって、間隔をおいて設けられた第1チャンバ(21)、第2チャンバ(22)、第3チャンバ(23)、第4チャンバ(24)を有する弁芯(20)と、弁芯(20)と駆動接続されるシングルモータアクチュエータ(30)と、を含む五方弁であって、弁芯(20)の回転により、第1作業条件、第2作業条件、第3作業条件、第4作業条件、第5作業条件及び第6作業条件、のいずれかに切り替えることができる五方弁。1つのシングルモータアクチュエータが1つの弁芯を駆動して回転させることにより、五方弁の複数の作業条件間の切り替えを実現することができ、五方弁の生産製造の難度と製作コストを低減させる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁チャンバ(12)及び第1入口(113)、第2入口(114)、第1出口(112)、第2出口(111)、第3出口(115)、第4出口(116)を有する本体部(10)と、
前記弁チャンバ(12)内に回転可能に設けられた弁芯(20)であって、間隔をおいて設けられた第1チャンバ(21)、第2チャンバ(22)、第3チャンバ(23)及び第4チャンバ(24)を有する弁芯(20)と、
前記弁芯(20)と駆動接続されるシングルモータアクチュエータ(30)と、を含む五方弁であって、前記五方弁は、前記弁芯(20)の回転により、
前記第1入口(113)が前記第1チャンバ(21)によって前記第1出口(112)と連通され、前記第2入口(114)が前記第3チャンバ(23)によって前記第3出口(115)と連通され、前記第2出口(111)、前記第4出口(116)が遮断される第1作業条件、
前記第1入口(113)が前記第1チャンバ(21)によって前記第1出口(112)と連通され、前記第2入口(114)が前記第3チャンバ(23)によって前記第3出口(115)、前記第4出口(116)とすべて連通され、前記第2出口(111)が遮断される第2作業条件、
前記第1入口(113)が前記第1チャンバ(21)によって前記第1出口(112)と連通され、前記第2入口(114)が前記第3チャンバ(23)によって前記第4出口(116)と連通され、前記第3出口(115)、前記第2出口(111)が遮断される第3作業条件、
前記第2入口(114)が前記第2チャンバ(22)によって前記第2出口(111)と連通され、前記第1入口(113)が前記第4チャンバ(24)によって前記第3出口(115)と連通され、前記第1出口(112)、前記第4出口(116)が遮断される第4作業条件、
前記第2入口(114)が前記第2チャンバ(22)によって前記第2出口(111)と連通され、前記第1入口(113)が前記第4チャンバ(24)によって前記第3出口(115)、前記第4出口(116)とすべて連通され、前記第1出口(112)が遮断される第5作業条件、
前記第2入口(114)が前記第2チャンバ(22)によって前記第2出口(111)と連通され、前記第1入口(113)が前記第4チャンバ(24)によって前記第4出口(116)と連通され、前記第1出口(112)、前記第3出口(115)が遮断される第6作業条件
のいずれかに切り替えることができる、五方弁。
【請求項2】
前記第2作業条件において、前記シングルモータアクチュエータ(30)は、前記弁芯(20)を駆動して複数の異なる位置に回転させて保持し、前記第3出口(115)及び前記第4出口(116)から出力する流体の割合を調節することができ、
前記第5作業条件において、前記シングルモータアクチュエータ(30)は、前記弁芯(20)を駆動して複数の異なる位置に回転させて保持し、前記第3出口(115)及び前記第4出口(116)から出力する流体の割合を調節することができる、請求項1に記載の五方弁。
【請求項3】
前記弁芯(20)は、軸方向において、順に設けられた第1軸方向ゾーン(251)、第2軸方向ゾーン(252)及び第3軸方向ゾーン(253)を含み、前記第1チャンバ(21)、前記第2チャンバ(22)、前記第3チャンバ(23)及び前記第4チャンバ(24)の開口は、いずれも前記弁チャンバ(12)の内壁に向かっており、
前記第1チャンバ(21)は、互いに連通された第1の1メインチャンバ(211)及び第1の2メインチャンバ(212)を含み、前記第3チャンバ(23)は、互いに連通された第3の1メインチャンバ(231)及び第3の2メインチャンバ(232)を含み、前記第2チャンバ(22)は、互いに連通された第2の1メインチャンバ(221)及び第2の2メインチャンバ(222)を含み、前記第4チャンバ(24)は、互いに連通された第4の1メインチャンバ(241)及び第4の2メインチャンバ(242)を含み、
ここで、前記第1の1メインチャンバ(211)及び前記第2の1メインチャンバ(221)は、いずれも前記第1軸方向ゾーン(251)に位置し、前記第1の2メインチャンバ(212)、前記第3の1メインチャンバ(231)、前記第4の1メインチャンバ(241)及び前記第2の2メインチャンバ(222)は、いずれも前記第2軸方向ゾーン(252)に位置し、前記第3の2メインチャンバ(232)及び前記第4の2メインチャンバ(242)は、いずれも前記第3軸方向ゾーン(253)に設けられている、請求項1に記載の五方弁。
【請求項4】
前記弁芯(20)は、周方向において、順に設けられた第1扇形ゾーン(261)、第2扇形ゾーン(262)、第3扇形ゾーン(263)、第4扇形ゾーン(264)、第5扇形ゾーン(265)、第6扇形ゾーン(266)、第7扇形ゾーン(267)及び第8扇形ゾーン(268)を含み、ここで、
前記第1の1メインチャンバ(211)は前記第1扇形ゾーン(261)及び前記第2扇形ゾーン(262)に分布され、前記第1の2メインチャンバ(212)は前記第1扇形ゾーン(261)及び前記第2扇形ゾーン(262)に分布され、前記第3の1メインチャンバ(231)は前記第3扇形ゾーン(263)及び前記第4扇形ゾーン(264)に分布され、前記第3の2メインチャンバ(232)は前記第2扇形ゾーン(262)及び前記第3扇形ゾーン(263)に分布され、前記第2の1メインチャンバ(221)は前記第7扇形ゾーン(267)及び前記第8扇形ゾーン(268)に分布され、前記第2の2メインチャンバ(222)は前記第7扇形ゾーン(267)及び前記第8扇形ゾーン(268)に分布され、前記第4の1メインチャンバ(241)は前記第5扇形ゾーン(265)及び前記第6扇形ゾーン(266)に分布され、前記第4の2メインチャンバ(242)は前記第6扇形ゾーン(266)及び前記第7扇形ゾーン(267)に分布される、請求項3に記載の五方弁。
【請求項5】
前記弁芯(20)の軸方向において、前記第1軸方向ゾーン(251)、前記第2軸方向ゾーン(252)及び前記第3軸方向ゾーン(253)は、長さが等しく、前記弁芯(20)の周方向において、前記第1扇形ゾーン(261)、前記第2扇形ゾーン(262)、前記第3扇形ゾーン(263)、前記第4扇形ゾーン(264)、前記第5扇形ゾーン(265)、前記第6扇形ゾーン(266)、前記第7扇形ゾーン(267)及び前記第8扇形ゾーン(268)は、弧度が等しい、請求項4に記載の五方弁。
【請求項6】
前記弁芯(20)の周方向において、前記第3出口(115)、前記第4出口(116)の開口角度はいずれもH1であり、前記第3出口(115)と前記第4出口(116)との間隔角度はH2であり、前記第3の2メインチャンバ(232)、前記第4の2メインチャンバ(242)の開口角度はいずれもH3であり、ここでH1<H2<H3である、請求項3に記載の五方弁。
【請求項7】
前記弁芯(20)は、軸スリーブ(271)、2つの円形端板(272)、複数の軸方向スペーサ(273)及び複数の扇形スペーサ(274)を含み、2つの前記円形端板(272)は平行に設けられ且ついずれも前記軸スリーブ(271)と固定接続され、2つの前記円形端板(272)及び前記軸スリーブ(271)はいずれも同軸に設けられ、ここで、複数の前記軸方向スペーサ(273)及び複数の前記扇形スペーサ(274)は、2つの前記円形端板(272)間の空間内に分布され、2つの前記円形端板(272)間の空間を、前記第1チャンバ(21)、前記第2チャンバ(22)、前記第3チャンバ(23)及び前記第4チャンバ(24)に区分し、前記シングルモータアクチュエータ(30)は前記軸スリーブ(271)と駆動接続される、請求項3に記載の五方弁。
【請求項8】
各前記軸方向スペーサ(273)及び各前記扇形スペーサ(274)はいずれも前記軸スリーブ(271)に接続され、各前記扇形スペーサ(274)は少なくとも2つの前記軸方向スペーサ(273)に接続され、
前記第3の2メインチャンバ(232)は、互いに連通された第1サブチャンバ(C2)及び第2サブチャンバ(C3)を含み、前記第4の2メインチャンバ(242)は、互いに連通された第3サブチャンバ(C6)及び第4サブチャンバ(C7)を含み、前記弁芯(20)は第1弧状板(281)及び第2弧状板(282)を更に含み、前記弁芯(20)の周方向において、前記第1弧状板(281)、前記第1サブチャンバ(C2)、前記第2サブチャンバ(C3)、前記第2弧状板(282)、前記第3サブチャンバ(C6)及び前記第4サブチャンバ(C7)は順に設けられ、ここで、
前記第1作業条件において、前記第1サブチャンバ(C2)は前記第3出口(115)と連通され、前記第2弧状板(282)は前記第4出口(116)を封止し、
前記第3作業条件において、前記第2サブチャンバ(C3)は前記第4出口(116)と連通され、前記第1弧状板(281)は前記第3出口(115)を封止し、
前記第4作業条件において、前記第3サブチャンバ(C6)は前記第3出口(115)と連通され、前記第1弧状板(281)は前記第4出口(116)を封止し、
前記第6作業条件において、前記第4サブチャンバ(C7)は前記第4出口(116)と連通され、前記第2弧状板(282)は前記第3出口(115)を封止する、請求項7に記載の五方弁。
【請求項9】
前記弁チャンバ(12)の底壁には弧状溝(13)を有し、前記弧状溝(13)は、前記弁芯(20)の軸線を取り囲んで設けられ、前記五方弁は、制限ブロック(40)を更に含み、前記制限ブロック(40)は、前記弁芯(20)の前記弁チャンバ(12)の底壁に向かう一方側に位置し、前記制限ブロック(40)は前記弧状溝(13)内に位置する、請求項1に記載の五方弁。
【請求項10】
前記弧状溝(13)は第1弧状壁、第2弧状壁、第1端壁及び第2端壁を有し、前記制限ブロック(40)は扇形構造であり、前記制限ブロック(40)は第3弧状壁、第4弧状壁、第3端壁及び第4端壁を有し、ここで、前記第1弧状壁と前記第3弧状壁とは整合され、前記第2弧状壁と前記第4弧状壁とは整合され、前記第1端壁は前記第3端壁と止め係合され、前記第2端壁は前記第4端壁と止め係合される、請求項9に記載の五方弁。
【請求項11】
前記弁芯(20)は第1設定位置及び第2設定位置を有し、前記弁芯(20)が前記第1設定位置にある場合、前記五方弁は前記第1作業条件にあり、前記第1端壁と前記第3端壁とは離間し、前記弁芯(20)が前記第2設定位置にある場合、前記五方弁は前記第6作業条件にあり、前記第2端壁と前記第4端壁とは離間し、
前記五方弁が回転方向に沿って第1作業条件から前記第6作業条件に切り替えられる場合の前記弁芯(20)の回転角度はNであり、前記制限ブロック(40)の前記弧状溝(13)内における回転角度範囲はNより大きい、請求項10に記載の五方弁。
【請求項12】
前記弁芯(20)は第1設定位置を有し、前記弁芯(20)が前記第1設定位置にある場合、前記五方弁は前記第1作業条件にあり、前記弁芯(20)は予備回転角度Mを有し、ここで、前記弁芯(20)が回転方向に沿って前記第1設定位置からM角度範囲内に回転する場合、前記五方弁は前記第1作業条件に保持され、前記弁芯(20)が前記回転方向に沿って前記第1設定位置からM角度より大きく回転する場合、前記五方弁は他の作業条件に切り替えられる、請求項1に記載の五方弁。
【請求項13】
前記本体部(10)は弁体(14)及びガスケット(15)を含み、前記弁体(14)は前記弁チャンバ(12)を有し、前記ガスケット(15)は前記弁チャンバ(12)内に設けられ、前記第1入口(113)、前記第2入口(114)、前記第1出口(112)、前記第2出口(111)、前記第3出口(115)及び前記第4出口(116)はいずれも前記ガスケット(15)内に設けられ、
ここで、前記第1出口(112)、前記第1入口(113)及び前記第3出口(115)は前記弁芯(20)の軸方向に沿って並設され、前記第2出口(111)、前記第2入口(114)及び前記第4出口(116)は、前記弁芯(20)の軸方向に沿って並設され、前記第1出口(112)及び前記第2出口(111)は前記弁芯(20)の周方向に沿って並設され、前記第1入口(113)及び前記第2入口(114)は前記弁芯(20)の周方向に沿って並設され、前記第3出口(115)及び前記第4出口(116)は前記弁芯(20)の周方向に沿って並設される、請求項1から12のいずれか一項に記載の五方弁。
【請求項14】
前記ガスケット(15)は弧状構造であり、前記ガスケット(15)の外側は前記弁チャンバ(12)の内壁に密着され、前記ガスケット(15)の内側は前記弁芯(20)の外周面に密着され、前記本体部(10)は、前記弁チャンバ(12)の内壁に設けられた2つの弧状バッフル(16)を更に含み、2つの前記弧状バッフル(16)は、前記ガスケット(15)の周方向の両端にそれぞれ当接し、前記ガスケット(15)の前記弁チャンバ(12)の内壁に向かう一方側において、前記ガスケット(15)は軸方向及び周方向において複数のシールリブが分布されている、請求項13に記載の五方弁。
【請求項15】
前記弁体(14)は、ベース(141)、筒体(142)及び複数の補強リブ(143)を含み、前記筒体(142)は前記ベース(141)に接続され、各前記補強リブ(143)は前記ベース(141)、前記筒体(142)の外壁にすべて接続され、前記筒体(142)は前記弁チャンバ(12)を有し、前記ベース(141)は6つの流路を有し、6つの前記流路は、前記第1入口(113)、前記第2入口(114)、前記第1出口(112)、前記第2出口(111)、前記第3出口(115)及び前記第4出口(116)とそれぞれ連通される、請求項13に記載の五方弁。
【請求項16】
前記本体部(10)は、弁蓋(17)及びシールリング(18)を更に含み、前記弁蓋(17)は前記弁体(14)とシール接続され、前記弁蓋(17)は前記弁チャンバ(12)の開口を封止し、前記シールリング(18)は前記弁蓋(17)の凹溝内に設けられ、前記五方弁は回転軸(50)を更に含み、前記回転軸(50)の一部は前記弁芯(20)内に固定され、前記回転軸(50)は前記シールリング(18)を貫通し、前記シングルモータアクチュエータ(30)の出力軸は前記回転軸(50)と駆動接続される、請求項13に記載の五方弁。
【請求項17】
前記シングルモータアクチュエータ(30)は、ハウジング(31)、前記ハウジング(31)内に設けられたモータ(32)、歯車アセンブリ(33)及びコントロールパネル(34)を含み、前記モータ(32)は前記歯車アセンブリ(33)の入力軸と駆動接続され、前記歯車アセンブリ(33)の出力軸は前記弁芯(20)と駆動接続され、前記ハウジング(31)は前記本体部(10)と固定接続される、請求項1に記載の五方弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、五方弁の技術分野に関し、具体的には、五方弁に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、従来技術における多方弁は、複数のモータ及び弁芯によって複数の作業条件間の切り替えを実現することができ、五方弁を例として、従来技術における五方弁は、通常2つの弁芯及び2つのモータを採用し、2つのモータはそれぞれ2つの弁芯を駆動して回転し、弁芯の回転によって五方弁の複数の作業条件間の切り替え及び流量調節を実現している。
【0003】
従来技術における五方弁は、2つの弁芯及び2つのモータによって作業条件の切り替え及び流量調節機能を実現することができ、構造が比較的多く、比較的高い生産製造難度を有し、且つ取り付け過程で取り付け精度を確保することが難しく、コストが高い。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、従来技術における五方弁の製造コストが高いという課題を解決するための五方弁を提供する。
【0005】
上記の問題を解決するために、本出願は、弁チャンバ及び第1入口、第2入口、第1出口、第2出口、第3出口、第4出口を有する本体部と、弁チャンバ内に回転可能に設けられた弁芯であって、間隔をおいて設けられた第1チャンバ、第2チャンバ、第3チャンバ及び第4チャンバを有する弁芯と、弁芯と駆動接続されるシングルモータアクチュエータと、を含む五方弁であって、五方弁は、弁芯の回転により、第1入口が第1チャンバによって第1出口と連通され、第2入口が第3チャンバによって第3出口と連通され、第2出口、第4出口が遮断される第1作業条件、第1入口が第1チャンバによって第1出口と連通され、第2入口が第3チャンバによって第3出口、第4出口とすべて連通され、第2出口が遮断される第2作業条件、第1入口が第1チャンバによって第1出口と連通され、第2入口が第3チャンバによって第4出口と連通され、第3出口、第2出口が遮断される第3作業条件、第2入口が第2チャンバによって第2出口と連通され、第1入口が第4チャンバによって第3出口と連通され、第1出口、第4出口が遮断される第4作業条件、第2入口が第2チャンバによって第2出口と連通され、第1入口が第4チャンバによって第3出口、第4出口とすべて連通され、第1出口が遮断される第5作業条件、第2入口が第2チャンバによって第2出口と連通され、第1入口が第4チャンバによって第4出口と連通され、第1出口、第3出口が遮断される第6作業条件、のいずれかに切り替えることができる五方弁を提供する。
【0006】
更に、第2作業条件において、シングルモータアクチュエータは、弁芯を駆動して複数の異なる位置に回転させて保持し、第3出口及び第4出口から出力する流体の割合を調節することができ、第5作業条件において、シングルモータアクチュエータは、弁芯を駆動して複数の異なる位置に回転させて保持し、第3出口及び第4出口から出力する流体の割合を調節することができる。
【0007】
更に、弁芯は、軸方向において、順に設けられた第1軸方向ゾーン、第2軸方向ゾーン及び第3軸方向ゾーンを含み、第1チャンバ、第2チャンバ、第3チャンバ及び第4チャンバの開口は、いずれも弁チャンバの内壁に向かっており、第1チャンバは、互いに連通された第1の1メインチャンバ及び第1の2メインチャンバを含み、第3チャンバは、互いに連通された第3の1メインチャンバ及び第3の2メインチャンバを含み、第2チャンバは、互いに連通された第2の1メインチャンバ及び第2の2メインチャンバを含み、第4チャンバは、互いに連通された第4の1メインチャンバ及び第4の2メインチャンバを含み、ここで、第1の1メインチャンバ及び第2の1メインチャンバは、いずれも第1軸方向ゾーンに位置し、第1の2メインチャンバ、第3の1メインチャンバ、第4の1メインチャンバ及び第2の2メインチャンバは、いずれも第2軸方向ゾーンに位置し、第3の2メインチャンバ及び第4の2メインチャンバは、いずれも第3軸方向ゾーンに設けられている。
【0008】
更に、弁芯は周方向において、順に設けられた第1扇形ゾーン、第2扇形ゾーン、第3扇形ゾーン、第4扇形ゾーン、第5扇形ゾーン、第6扇形ゾーン、第7扇形ゾーン及び第8扇形ゾーンを含み、ここで、第1の1メインチャンバは第1扇形ゾーン及び第2扇形ゾーンに分布され、第1の2メインチャンバは第1扇形ゾーン及び第2扇形ゾーンに分布され、第3の1メインチャンバは第3扇形ゾーン及び第4扇形ゾーンに分布され、第3の2メインチャンバは第2扇形ゾーン及び第3扇形ゾーンに分布され、第2の1メインチャンバは第7扇形ゾーン及び第8扇形ゾーンに分布され、第2の2メインチャンバは第7扇形ゾーン及び第8扇形ゾーンに分布され、第4の1メインチャンバは第5扇形ゾーン及び第6扇形ゾーンに分布され、第4の2メインチャンバは第6扇形ゾーン及び第7扇形ゾーンに分布される。
【0009】
更に、弁芯の軸方向において、第1軸方向ゾーン、第2軸方向ゾーン及び第3軸方向ゾーンは、長さが等しく、弁芯の周方向において、第1扇形ゾーン、第2扇形ゾーン、第3扇形ゾーン、第4扇形ゾーン、第5扇形ゾーン、第6扇形ゾーン、第7扇形ゾーン及び第8扇形ゾーンは、弧度が等しい。
【0010】
更に、弁芯の周方向において、第3出口、第4出口の開口角度はいずれもH1であり、第3出口と第4出口との間隔角度はH2であり、第3の2メインチャンバ、第4の2メインチャンバの開口角度はいずれもH3であり、ここでH1<H2<H3である。
【0011】
更に、弁芯は、軸スリーブ、2つの円形端板、複数の軸方向スペーサ及び複数の扇形スペーサを含み、2つの円形端板は平行に設けられ且ついずれも軸スリーブと固定接続され、2つの円形端板及び軸スリーブはいずれも同軸に設けられ、ここで、複数の軸方向スペーサ及び複数の扇形スペーサは、2つの円形端板間の空間内に分布され、2つの円形端板間の空間を、第1チャンバ、第2チャンバ、第3チャンバ及び第4チャンバに区分し、シングルモータアクチュエータは軸スリーブと駆動接続される。
【0012】
更に、各軸方向スペーサ及び各扇形スペーサはいずれも軸スリーブに接続され、各扇形スペーサは少なくとも2つの軸方向スペーサに接続され、第3の2メインチャンバは、互いに連通された第1サブチャンバ及び第2サブチャンバを含み、第4の2メインチャンバは、互いに連通された第3サブチャンバ及び第4サブチャンバを含み、弁芯は第1弧状板及び第2弧状板を更に含み、弁芯の周方向において、第1弧状板、第1サブチャンバ、第2サブチャンバ、第2弧状板、第3サブチャンバ及び第4サブチャンバは順に設けられ、ここで、第1作業条件において、第1サブチャンバは第3出口と連通され、第2弧状板は第4出口を封止し、第3作業条件において、第2サブチャンバは第4出口と連通され、第1弧状板は第3出口を封止し、第4作業条件において、第3サブチャンバは第3出口と連通され、第1弧状板は第4出口を封止し、第6作業条件において、第4サブチャンバは第4出口と連通され、第2弧状板は第3出口を封止する。
【0013】
更に、弁チャンバの底壁には弧状溝を有し、弧状溝は、弁芯の軸線を取り囲んで設けられ、五方弁は、制限ブロックを更に含み、制限ブロックは、弁芯の弁チャンバの底壁に向かう一方側に位置し、制限ブロックは弧状溝内に位置する。
【0014】
更に、弧状溝は第1弧状壁、第2弧状壁、第1端壁及び第2端壁を有し、制限ブロックは扇形構造であり、制限ブロックは第3弧状壁、第4弧状壁、第3端壁及び第4端壁を有し、ここで、第1弧状壁と第3弧状壁とは整合され、第2弧状壁と第4弧状壁とは整合され、第1端壁は第3端壁と止め係合され、第2端壁は第4端壁と止め係合される。
【0015】
更に、弁芯は第1設定位置及び第2設定位置を有し、弁芯が第1設定位置にある場合、五方弁は第1作業条件にあり、第1端壁と第3端壁とは離間し、弁芯が第2設定位置にある場合、五方弁は第6作業条件にあり、第2端壁と第4端壁とは離間し、五方弁が回転方向に沿って第1作業条件から第6作業条件に切り替えられる場合の弁芯の回転角度はNであり、制限ブロックの弧状溝内における回転角度範囲はNより大きい。
【0016】
更に、弁芯は第1設定位置を有し、弁芯が第1設定位置にある場合、五方弁は第1作業条件にあり、弁芯は予備回転角度Mを有し、ここで、弁芯が回転方向に沿って第1設定位置からM角度範囲内に回転する場合、五方弁は第1作業条件に保持され、弁芯が回転方向に沿って第1設定位置からM角度より大きく回転する場合、五方弁は他の作業条件に切り替えられる。
【0017】
更に、本体部は弁体及びガスケットを含み、弁体は弁チャンバを有し、ガスケットは弁チャンバ内に設けられ、第1入口、第2入口、第1出口、第2出口、第3出口及び第4出口はいずれもガスケット内に設けられ、ここで、第1出口、第1入口及び第3出口は弁芯の軸方向に沿って並設され、第2出口、第2入口及び第4出口は弁芯の軸方向に沿って並設され、第1出口及び第2出口は弁芯の周方向に沿って並設され、第1入口及び第2入口は弁芯の周方向に沿って並設され、第3出口及び第4出口は弁芯の周方向に沿って並設される。
【0018】
更に、ガスケットは弧状構造であり、ガスケットの外側は弁チャンバの内壁に密着され、ガスケットの内側は弁芯の外周面に密着され、本体部は、弁チャンバの内壁に設けられた2つの弧状バッフルを更に含み、2つの弧状バッフルは、ガスケットの周方向の両端にそれぞれ当接し、ガスケットの弁チャンバの内壁に向かう一方側において、ガスケットは軸方向及び周方向において複数のシールリブが分布されている。
【0019】
更に、弁体は、ベース、筒体及び複数の補強リブを含み、筒体はベースに接続され、各補強リブはベース、筒体の外壁にすべて接続され、筒体は弁チャンバを有し、ベースは6つの流路を有し、6つの流路は、第1入口、第2入口、第1出口、第2出口、第3出口及び第4出口とそれぞれ連通される。
【0020】
更に、本体部は、弁蓋及びシールリングを更に含み、弁蓋は弁体とシール接続され、弁蓋は弁チャンバの開口を封止し、シールリングは弁蓋の凹溝内に設けられ、五方弁は回転軸を更に含み、回転軸の一部は弁芯内に固定され、回転軸はシールリングを貫通し、シングルモータアクチュエータの出力軸は回転軸と駆動接続される。
【0021】
更に、シングルモータアクチュエータは、ハウジング、ハウジング内に設けられたモータ、歯車アセンブリ及びコントロールパネルを含み、モータは歯車アセンブリの入力軸と駆動接続され、歯車アセンブリの出力軸は弁芯と駆動接続され、ハウジングは本体部と固定接続される。
【0022】
本出願の技術態様を適用し、弁チャンバ及び第1入口、第2入口、第1出口、第2出口、第3出口、第4出口を有する本体部と、弁チャンバ内に回転可能に設けられた弁芯であって、間隔をおいて設けられた第1チャンバ、第2チャンバ、第3チャンバ及び第4チャンバを有する弁芯と、弁芯と駆動接続されるシングルモータアクチュエータと、を含む五方弁であって、五方弁は、弁芯の回転により、第1入口が第1チャンバによって第1出口と連通され、第2入口が第3チャンバによって第3出口と連通され、第2出口、第4出口が遮断される第1作業条件、第1入口が第1チャンバによって第1出口と連通され、第2入口が第3チャンバによって第3出口、第4出口とすべて連通され、第2出口が遮断される第2作業条件、第1入口が第1チャンバによって第1出口と連通され、第2入口が第3チャンバによって第4出口と連通され、第3出口、第2出口が遮断される第3作業条件、第2入口が第2チャンバによって第2出口と連通され、第1入口が第4チャンバによって第3出口と連通され、第1出口、第4出口が遮断される第4作業条件、第2入口が第2チャンバによって第2出口と連通され、第1入口が第4チャンバによって第3出口、第4出口とすべて連通され、第1出口が遮断される第5作業条件、第2入口が第2チャンバによって第2出口と連通され、第1入口が第4チャンバによって第4出口と連通され、第1出口、第3出口が遮断される第6作業条件、のいずれかに切り替えることができる五方弁を提供する。この態様を採用すると、1つのシングルモータアクチュエータが1つの弁芯を駆動して回転させることにより、五方弁の複数の作業条件間の切り替えを実現することができ、従来技術における五方弁が2つのモータでそれぞれ2つの弁芯を駆動することによって五方弁の作業条件を切り替えることができる場合に比べて、本態様は、1セットのシングルモータアクチュエータ及び弁芯を減少させ、五方弁の生産製造の難度を低減させ、五方弁の全体構造の取り付け精度を向上させ、五方弁の製作コストを低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0024】
図1】本出願の実施例によって提供される五方弁の構造模式図を示す。
図2図1の五方弁の分解図を示す。
図3図1の五方弁の一部構造の分解図を示す。
図4図1の五方弁の弁体の構造模式図を示す。
図5図1の五方弁の底面図を示す。
図6図1の五方弁の弁芯の構造模式図を示す。
図7図6の弁芯の他の視角の構造模式図を示す。
図8図6の弁芯の周方向の展開模式図を示す。
図9図8の弁芯の領域区分の模式図を示す。
図10図1の五方弁のガスケットの構造模式図を示す。
図11図8のガスケットの断面図を示す。
図12図1の五方弁の本体部及び弁芯の側面図を示す。
図13図12におけるD-D位置の断面図を示す。
図14図12におけるE-E位置の断面図を示す。
図15図12におけるF-F位置の断面図を示す。
図16図12におけるG-G位置の断面図を示す。
図17図1の五方弁のシングルモータアクチュエータの構造模式図を示す。
【0025】
ここで、上記の図面には以下の符号が含まれる。
10 本体部、111 第2出口、112 第1出口、113 第1入口、114 第2入口、115 第3出口、116 第4出口、12 弁チャンバ、13 弧状溝、14 弁体、141 ベース、142 筒体、143 補強リブ、144 金属スリーブ、15 ガスケット、16 弧状バッフル、17 弁蓋、18 シールリング、19 平ガスケット、
20 弁芯、21 第1チャンバ、211 第1の1メインチャンバ、212 第1の2メインチャンバ、22 第2チャンバ、221 第2の1メインチャンバ、222 第2の2メインチャンバ、23 第3チャンバ、231 第3の1メインチャンバ、232 第3の2メインチャンバ、24 第4チャンバ、241 第4の1メインチャンバ、242 第4の2メインチャンバ、251 第1軸方向ゾーン、252 第2軸方向ゾーン、253 第3軸方向ゾーン、261 第1扇形ゾーン、262 第2扇形ゾーン、263 第3扇形ゾーン、264 第4扇形ゾーン、265 第5扇形ゾーン、266 第6扇形ゾーン、267 第7扇形ゾーン、268 第8扇形ゾーン、271 軸スリーブ、272 円形端板、273 軸方向スペーサ、274 扇形スペーサ、281 第1弧状板、282 第2弧状板、
30 シングルモータアクチュエータ、31 ハウジング、32 モータ、33 歯車アセンブリ、34 コントロールパネル、
40 制限ブロック、
50 回転軸、
C2 第1サブチャンバ、C3 第2サブチャンバ、C6 第3サブチャンバ、C7 第4サブチャンバ。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様を明瞭且つ完全に記述するが、記述される実施例は、単に本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際には、単に説明的なものにすぎず、本出願及びその適用又は使用に対して何ら制限するものではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0027】
図1から図17に示されるように、本出願の実施例は、弁チャンバ12及び第1入口113、第2入口114、第1出口112、第2出口111、第3出口115、第4出口116を有する本体部10と、弁チャンバ12内に回転可能に設けられた弁芯20であって、間隔をおいて設けられた第1チャンバ21、第2チャンバ22、第3チャンバ23及び第4チャンバ24を有する弁芯20と、弁芯20と駆動接続されるシングルモータアクチュエータ30と、を含む五方弁であって、五方弁は、弁芯20の回転により、第1入口113が第1チャンバ21によって第1出口112と連通され、第2入口114が第3チャンバ23によって第3出口115と連通され、第2出口111、第4出口116が遮断される第1作業条件、第1入口113が第1チャンバ21によって第1出口112と連通され、第2入口114が第3チャンバ23によって第3出口115、第4出口116とすべて連通され、第2出口111が遮断される第2作業条件、第1入口113が第1チャンバ21によって第1出口112と連通され、第2入口114が第3チャンバ23によって第4出口116と連通され、第3出口115、第2出口111が遮断される第3作業条件、第2入口114が第2チャンバ22によって第2出口111と連通され、第1入口113が第4チャンバ24によって第3出口115と連通され、第1出口112、第4出口116が遮断される第4作業条件、第2入口114が第2チャンバ22によって第2出口111と連通され、第1入口113が第4チャンバ24によって第3出口115、第4出口116とすべて連通され、第1出口112が遮断される第5作業条件、第2入口114が第2チャンバ22によって第2出口111と連通され、第1入口113が第4チャンバ24によって第4出口116と連通され、第1出口112、第3出口115が遮断される第6作業条件、のいずれかに切り替えることができる五方弁を提供する。
【0028】
本実施例では、1つのシングルモータアクチュエータ30で1つの弁芯20を駆動して回転させることにより、五方弁の複数の作業条件間の切り替えを実現することができ、従来技術における五方弁が2つのモータでそれぞれ2つの弁芯20を駆動することによって五方弁の作業条件を切り替えることができる場合に比べて、本態様は、1セットのモータ及び弁芯20を減少させ、五方弁の生産製造の難度を低減させ、五方弁の全体構造の取り付け精度を向上させ、五方弁の製作コストを低減させる。
【0029】
具体的には、第2作業条件において、シングルモータアクチュエータ30は、弁芯20を駆動して複数の異なる位置に回転させて保持し、第3出口115及び第4出口116から出力する流体の割合を調節することができ、第5作業条件において、シングルモータアクチュエータ30は、弁芯20を駆動して複数の異なる位置に回転させて保持し、第3出口115及び第4出口116から出力する流体の割合を調節することができる。
【0030】
本実施例では、1つのシングルモータアクチュエータ30で1つの弁芯20を駆動して回転させることにより、五方弁の第2作業条件及び第5作業条件における出口の流量を調節することができ、従来技術における五方弁が2つのモータでそれぞれ2つの弁芯20を駆動して回転させて五方弁の出口の流量を調節することを実現する場合に比べて、本態様は、1セットのモータ及び弁芯20を減少させ、五方弁の生産製造の難度及び製作コストを低減させる。
【0031】
図8及び図9に示されるように、弁芯20は、軸方向において、順に設けられた第1軸方向ゾーン251、第2軸方向ゾーン252及び第3軸方向ゾーン253を含み、第1チャンバ21、第2チャンバ22、第3チャンバ23及び第4チャンバ24の開口は、いずれも弁チャンバ12の内壁に向かっており、第1チャンバ21は、互いに連通された第1の1メインチャンバ211及び第1の2メインチャンバ212を含み、第3チャンバ23は、互いに連通された第3の1メインチャンバ231及び第3の2メインチャンバ232を含み、第2チャンバ22は、互いに連通された第2の1メインチャンバ221及び第2の2メインチャンバ222を含み、第4チャンバ24は、互いに連通された第4の1メインチャンバ241及び第4の2メインチャンバ242を含み、ここで、第1の1メインチャンバ211及び第2の1メインチャンバ221は、いずれも第1軸方向ゾーン251に位置し、第1の2メインチャンバ212、第3の1メインチャンバ231、第4の1メインチャンバ241及び第2の2メインチャンバ222は、いずれも第2軸方向ゾーン252に位置し、第3の2メインチャンバ232及び第4の2メインチャンバ242は、いずれも第3軸方向ゾーン253に設けられている。
【0032】
本実施例では、五方弁の流量調節機能及び作業条件切り替え機能を実現する複数のチャンバを同一の弁芯20に設け、即ち、弁芯20を第1軸方向ゾーン251、第2軸方向ゾーン252及び第3軸方向ゾーン253の三層に分けて、流通関係を有する複数のチャンバ、即ち、第1チャンバ21、第2チャンバ22、第3チャンバ23及び第4チャンバ24を第1軸方向ゾーン251、第2軸方向ゾーン252及び第3軸方向ゾーン253に限定する。このようにすると、各チャンバ内の2つの互いに連通された連通セグメントをいずれも軸方向において離間することができ、更に、弁芯20の回転により、異なるチャンバと異なる入口・出口の連通を実現し、更には作業条件の切り替えと流量の調節の目的を達成する。従来技術における2つの弁芯の回転によって五方弁の流量調節及び作業条件の切り替えを実現することができる場合に比べて、本実施例は2つの弁芯の作用を合併した後に新たな弁芯20を形成し、五方弁の生産コストを低減させる。
【0033】
図8及び図9に示されるように、弁芯20は、周方向において、順に設けられた第1扇形ゾーン261、第2扇形ゾーン262、第3扇形ゾーン263、第4扇形ゾーン264、第5扇形ゾーン265、第6扇形ゾーン266、第7扇形ゾーン267及び第8扇形ゾーン268を含み、ここで、第1の1メインチャンバ211は第1扇形ゾーン261及び第2扇形ゾーン262に分布され、第1の2メインチャンバ212は第1扇形ゾーン261及び第2扇形ゾーン262に分布され、第3の1メインチャンバ231は第3扇形ゾーン263及び第4扇形ゾーン264に分布され、第3の2メインチャンバ232は第2扇形ゾーン262及び第3扇形ゾーン263に分布され、第2の1メインチャンバ221は第7扇形ゾーン267及び第8扇形ゾーン268に分布され、第2の2メインチャンバ222は第7扇形ゾーン267及び第8扇形ゾーン268に分布され、第4の1メインチャンバ241は第5扇形ゾーン265及び第6扇形ゾーン266に分布され、第4の2メインチャンバ242は第6扇形ゾーン266及び第7扇形ゾーン267に分布される。
【0034】
本実施例では、五方弁の流量調節機能及び作業条件切り替え機能を実現する複数のチャンバを同一の弁芯20に設け、即ち、弁芯20を第1扇形ゾーン261、第2扇形ゾーン262、第3扇形ゾーン263、第4扇形ゾーン264、第5扇形ゾーン265、第6扇形ゾーン266、第7扇形ゾーン267及び第8扇形ゾーン268の8列に分けて、流通関係を有する複数のチャンバを複数の扇形ゾーン内に限定する。このようにすると、各チャンバ内の2つの互いに連通された連通セグメントを径方向において離間することができ、弁芯20の回転により、異なるチャンバと異なる入口・出口の連通を実現し、更に、作業条件の切り替えと流量の調節の目的を達成する。本実施例では、従来技術における2つの弁芯の回転によって五方弁の機能を実現する場合に比べて、2つの弁芯の作用を合併させてから新たな弁芯20を形成するため、五方弁の生産コストを低減させる。
【0035】
具体的には、弁芯20の軸方向において、第1軸方向ゾーン251、第2軸方向ゾーン252及び第3軸方向ゾーン253は、長さが等しく、弁芯20の周方向において、第1扇形ゾーン261、第2扇形ゾーン262、第3扇形ゾーン263、第4扇形ゾーン264、第5扇形ゾーン265、第6扇形ゾーン266、第7扇形ゾーン267及び第8扇形ゾーン268は、弧度が等しい。
【0036】
本実施例では、第1軸方向ゾーン251、第2軸方向ゾーン252及び第3軸方向ゾーン253の長さを等しく限定することにより、各軸方向ゾーンにおけるチャンバと本体部10の入口・出口との連通面積がいずれも同じになるように限定し、異なる軸線ゾーンと入口・出口との連通面積が異なることにより、五方弁の入口・出口の流量が異なってしまうことを防止する。複数の扇形ゾーンの弧度を等しく限定することにより、弁芯20が各扇形ゾーンに対応する回転角度が同じになるように確保し、弁芯20の回転の信頼性を確保する。
【0037】
図11に示されるように、弁芯20の周方向において、第3出口115、第4出口116の開口角度はいずれもH1であり、第3出口115と第4出口116との間隔角度はH2であり、第3の2メインチャンバ232、第4の2メインチャンバ242の開口角度はいずれもH3であり、ここでH1<H2<H3である。このようにすると、H3>H2であることにより、弁芯20が一定の角度だけ回転したとき、第3出口115と第4出口116とが同時に連通することを確保し、五方弁の性能を確保することができる。
【0038】
図6及び図7に示されるように、弁芯20は、軸スリーブ271、2つの円形端板272、複数の軸方向スペーサ273及び複数の扇形スペーサ274を含み、2つの円形端板272は平行に設けられ且ついずれも軸スリーブ271と固定接続され、2つの円形端板272及び軸スリーブ271はいずれも同軸に設けられ、ここで、複数の軸方向スペーサ273及び複数の扇形スペーサ274は、2つの円形端板272間の空間内に分布され、2つの円形端板272間の空間を、第1チャンバ21、第2チャンバ22、第3チャンバ23及び第4チャンバ24に区分し、シングルモータアクチュエータ30は軸スリーブ271と駆動接続される。
【0039】
本実施例では、軸スリーブ271と両端の円形端板272とにより弁芯20本体を構成し、更に、複数の軸方向スペーサ273と複数の扇形スペーサ274とにより、弁芯20本体の内部空間を軸方向及び径方向に分割することにより、第1チャンバ21、第2チャンバ22、第3チャンバ23及び第4チャンバ24を形成し、弁芯20を形成する。このようにすると、各チャンバにおける互いに連通されたメインチャンバがいずれも弁芯20の軸方向及び径方向においてすべて離間できると同時に、第1チャンバ21、第2チャンバ22、第3チャンバ23及び第4チャンバ24も弁芯20の軸方向及び径方向において離間できるように確保し、弁芯20の性能を確保する。
【0040】
選択的には、少なくとも1つの円形端板272にはリブを有し、弁芯20の構造強度を増加させる。
【0041】
具体的には、各軸方向スペーサ273及び各扇形スペーサ274はいずれも軸スリーブ271に接続され、各扇形スペーサ274は少なくとも2つの軸方向スペーサ273に接続され、第3の2メインチャンバ232は、互いに連通された第1サブチャンバC2及び第2サブチャンバC3を含み、第4の2メインチャンバ242は、互いに連通された第3サブチャンバC6及び第4サブチャンバC7を含み、弁芯20は第1弧状板281及び第2弧状板282を更に含み、弁芯20の周方向において、第1弧状板281、第1サブチャンバC2、第2サブチャンバC3、第2弧状板282、第3サブチャンバC6及び第4サブチャンバC7は順に設けられ、ここで、第1作業条件において、第1サブチャンバC2は第3出口115と連通され、第2弧状板282は第4出口116を封止し、第3作業条件において、第2サブチャンバC3は第4出口116と連通され、第1弧状板281は第3出口115を封止し、第4作業条件において、第3サブチャンバC6は第3出口115と連通され、第1弧状板281は第4出口116を封止し、第6作業条件において、第4サブチャンバC7は第4出口116と連通され、第2弧状板282は第3出口115を封止する。本実施例では、各軸方向スペーサ273、各扇形スペーサ274はいずれも軸スリーブ271に接続されることにより、軸方向スペーサ273及び扇形スペーサ274の取り付け及び位置決めが容易になり、且つ各扇形スペーサ274は少なくとも2つの軸方向スペーサ273に接続され、扇形スペーサ274に対する制限及び支持が確保され、構造の安定性及び信頼性が確保される。
【0042】
選択的には、第1弧状板281及び第2弧状板282には、いずれも周方向に沿って延在する複数のウェーブリブが並設され、弁芯20の構造強度とシール効果を向上させ、且つウェーブリブが周方向に沿って設けられ、弁芯20の回転抵抗を減少させることができる。
【0043】
図4から図7に示されるように、弁チャンバ12の底壁には弧状溝13を有し、弧状溝13は、弁芯20の軸線を取り囲んで設けられ、五方弁は、制限ブロック40を更に含み、制限ブロック40は、弁芯20の弁チャンバ12の底壁に向かう一方側に位置し、制限ブロック40は弧状溝13内に位置する。
【0044】
選択的には、制限ブロック40と弁芯20とは一体構造であり、射出成形を用いることができ、このようにしてコストを低減できる。
【0045】
図16に示されるように、弧状溝13は第1弧状壁、第2弧状壁、第1端壁及び第2端壁を有し、制限ブロック40は扇形構造であり、制限ブロック40は第3弧状壁、第4弧状壁、第3端壁及び第4端壁を有し、ここで、第1弧状壁と第3弧状壁とは整合され、第2弧状壁と第4弧状壁とは整合され、第1端壁は第3端壁と止め係合され、第2端壁は第4端壁と止め係合される。このようにすると、弧状溝13内での制限ブロック40の回転によって弁芯20の回転の制限を実現し、弁芯20の回転角度が大きすぎるか、又は復帰する際に正確に復帰できないことを防止する。
【0046】
選択的には、弁芯20は係合孔を有し、弁チャンバ12の底壁には支持軸が設けられ、支持軸は係合孔内に貫入される。支持軸と弁体14とは一体構造である。
【0047】
具体的には、弁芯20は第1設定位置及び第2設定位置を有し、弁芯20が第1設定位置にある場合、五方弁は第1作業条件にあり、第1端壁と第3端壁とは離間し、弁芯20が第2設定位置にある場合、五方弁は第6作業条件にあり、第2端壁と第4端壁とは離間し、五方弁が回転方向に沿って第1作業条件から第6作業条件に切り替えられる場合の弁芯20の回転角度はNであり、制限ブロック40の弧状溝13内における回転角度範囲はNより大きい。このようにすると、弧状溝13内での制限ブロック40の回転角度範囲がNより大きくなり、制限ブロック40及び弧状溝13によって弁芯20の回転を制限すると同時に、弁芯20の最大回転範囲に影響を与えず、即ち、弧状溝13内での制限ブロック40の回転角度がNより大きく、且つ残量が回転角度Nの両端に位置し、五方弁の弁芯20の回転の信頼性を確保する。
【0048】
具体的には、弁芯20は第1設定位置を有し、弁芯20が第1設定位置にある場合、五方弁は第1作業条件にあり、弁芯20は予備回転角度Mを有し、ここで、弁芯20が回転方向に沿って第1設定位置からM角度範囲内に回転する場合、五方弁は第1作業条件に保持され、弁芯20が回転方向に沿って第1設定位置からM角度より大きく回転する場合、五方弁は他の作業条件に切り替えられる。このようにすると、図13に示されるように、弁芯20が第1設定位置において、弁芯20に回転又は取り付け誤差が生じ、第3出口115の一部が第1弧状板281によって封止され、第4出口116の一部が第2弧状板282によって開放されることを防止し、且つ、このようにすると、五方弁に、第1作業条件から第2作業条件へ切り替えるために必要な回転角度及び回転時間を十分に与えることにより、弁芯20が予備回転角度M内で五方弁を第1作業条件に維持され、作業条件の突然の切り替えが弁芯20に影響を与えることを防止し、回転が不十分になることを防止する。
【0049】
更に、本体部10は弁体14及びガスケット15を含み、弁体14は弁チャンバ12を有し、ガスケット15は弁チャンバ12内に設けられ、第1入口113、第2入口114、第1出口112、第2出口111、第3出口115及び第4出口116はいずれもガスケット15内に設けられ、ここで、第1出口112、第1入口113及び第3出口115は弁芯20の軸方向に沿って並設され、第2出口111、第2入口114及び第4出口116は弁芯20の軸方向に沿って並設され、第1出口112及び第2出口111は弁芯20の周方向に沿って並設され、第1入口113及び第2入口114は弁芯20の周方向に沿って並設され、第3出口115及び第4出口116は弁芯20の周方向に沿って並設される。
【0050】
具体的には、図11に示されるように、ガスケット15の両端間の夾角は110°である。
【0051】
本実施例では、図10から図16に示されるように、予備回転角度M=8.5°、N=225°、H1=28°、H2=62°、H3=90°であり、具体的には、図13に示されるように、第1弧状板281の第3出口115に近接する一端と第3出口115のより近い辺縁との間の夾角は8.5°であり、第2弧状板282の第4出口116に近接する一端と第4出口116のより近い辺縁との間の夾角は8.5°である。具体的には、弁芯20の複数のメインチャンバと複数のチャンバとの関係は図8に示される通りである。
【0052】
具体的には、図8に示されるように、第1の1メインチャンバ211は、互いに連通されたA1サブチャンバとA2サブチャンバとを含み、第1の2メインチャンバ212は、互いに連通されたB1サブチャンバとB2サブチャンバとを含み、第3の1メインチャンバ231は、互いに連通されたB3サブチャンバとB4サブチャンバとを含み、第4の1メインチャンバ241は互いに連通されたB5サブチャンバとB6サブチャンバとを含み、第2の1メインチャンバ221は、互いに連通されたA7サブチャンバとA8サブチャンバとを含み、第2の2メインチャンバ222は、互いに連通されたB7サブチャンバとB8サブチャンバとを含む。
【0053】
図11から図16に示されるように、弁芯20は第1設定位置にあり、弁芯20の回転角度は0°であり、このとき五方弁は第1作業条件にあり、このとき、第3の2メインチャンバ232は第3出口115と連通され、第4出口116は第2弧状板282によって封止され、第1の2メインチャンバ212は第1入口113と連通され、第3の1メインチャンバ231は第2入口114と連通され、第1の1メインチャンバ211は第1出口112と連通され、第2出口111は、他のチャンバと連通されず、図8に示された閉鎖チャンバと連通されるため、第2出口111は連通関係を有さず、第3の2メインチャンバ232は第3の1メインチャンバ231と連通され、第1の2メインチャンバ212は第1の1メインチャンバ211と連通されるため、このとき、第2入口114は第3出口115と連通され、第1出口112は第1入口113と連通される。
【0054】
弁芯20が第1設定位置に対して反時計回りに22.5°回転し、即ち、弁芯20が予備回転角度M+H1/2の角度を回転し、このとき五路弁は第2作業条件にあり、第1弧状板281は第3出口115の半分を封止し、他方側の第2弧状板282も同様に同角度だけ回転し、第4出口116の半分と第3の2メインチャンバ232とを連通させ、他の連通関係は影響を受けない。このとき、第2入口114はそれぞれ第3出口115、第4出口116と連通され、且つ第2入口114の流体進入割合は100%であり、第3出口115、第4出口116から流れ出る流体の割合はそれぞれ50%である。この場合、第3出口115及び第4出口116から流れ出る流体の割合関係は、弁芯20の回転角度を回転させることによって調節することができ、具体的には、流量調節範囲は、即ち、弁芯20の回転角度範囲であり、即ち、8.5°~36.5°であり、弁芯20が反時計回りに回転した角度が8.5°~22.5°である場合、第3出口115から流れ出る流体の占有割合は、第4出口116から流れ出る流体の占有割合よりも大きく、弁芯20が反時計回りに回転した角度が22.5°である場合、第3出口115から流れ出る流体と第4出口116から流れ出る流体とが同量であり、弁芯20が反時計回りに回転した角度が22.5°~36.5°である場合、第3出口115から流れ出る流体の占有割合は、第4出口116から流れ出る流体の割合よりも小さく、弁芯20が反時計回りに回転した角度が36.5°である場合、第3出口115は第1弧状板281によって完全に封止され、第2弧状板282は第4出口116を完全に回避し、このとき、第2入口114は第4出口116と連通され、他の連通関係は変わらない。
【0055】
弁芯20が反時計回りに45°回転すると、五方弁は第3作業条件にあり、上記の弁芯20が反時計回りに36.5°回転した場合と同様に、第3出口115は第1弧状板281によって完全に封止され、第2弧状板282は第4出口116を完全に回避し、他の連通関係は変わらず、このとき、第2入口114は第4出口116と連通され、第1出口112は第1入口113と連通される。
【0056】
弁芯20が反時計回りに180°回転すると、五方弁は第4作業条件にあり、このとき、第4の2メインチャンバ242は第3出口115と連通され、第4出口116は第1弧状板281によって封止され、第4の1メインチャンバ241は第1入口113と連通され、第2の2メインチャンバ222は第2入口114と連通され、第2の1メインチャンバ221は第2出口111と連通され、第1出口112は、他のチャンバと連通されず、図8に示された閉鎖チャンバと連通され、従って第1出口112は連通関係がないため、このとき、第1入口113は第3出口115と連通され、第2出口111は第2入口114と連通される。
【0057】
弁芯20が反時計回りに202.5°回転すると、五方弁は第5作業条件にあり、このとき、図11を組み合わせると、第2弧状板282が第3出口115の半分を封止し、他方側の第1弧状板281が第4出口116の半分と第4の2メインチャンバ242を連通し、他の連通関係は影響を受けないことが分かる。このとき、第1入口113はそれぞれ第3出口115、第4出口116と連通され、且つ第1入口113の流体入口割合は100%であり、第3出口115、第4出口116から流れ出る流体割合はそれぞれ50%である。この場合、第3出口115及び第4出口116から流れ出る流体の割合関係は、弁芯20の回転角度を回転させることによって調節することができる。具体的には、流量調節範囲は、即ち弁芯20の回転角度範囲であり、即ち、188.5°~216.5°であり、弁芯20が反時計回りに回転した角度が188.5°~202.5°である場合、第3出口115から流れ出る流体の占有割合は、第4出口116から流れ出る流体の占有割合よりも小さく、弁芯20が反時計回りに回転した角度が202.5°である場合、第3出口115から流れ出る流体の占有割合は、第4出口116から流れ出る流体の占有割合と等しく、弁芯20が反時計回りに回転した角度が202.5°~216.5°である場合、第3出口115から流れ出る流体の占有割合は、第4出口116から流れ出る流体の占有割合よりも大きく、弁芯20が反時計回りに回転した角度が216.5°である場合、第2弧状板282は第3出口115を完全に封止し、第1弧状板281は第4出口116を完全に回避し、このとき、第1入口113は第4出口116と連通され、第2出口111は第2入口114と連通される。
【0058】
弁芯20が反時計回りに225°回転すると、五方弁は第6作業条件にあり、上記の弁芯20が反時計回りに202.5°回転した場合と同様に、第3出口115は第2弧状板282によって完全に封止され、第1弧状板281は第4出口116を完全に回避し、他の連通関係は変わらず、このとき、第1入口113は第4出口116と連通され、第2出口111は第2入口114と連通される。
【0059】
具体的には、図16に示されるように、五方弁が第1作業条件にあるとき、制限ブロック40の第1端壁と弧状溝13の第3端壁とは離間し、制限ブロック40の第2端壁と弧状溝13の第4端壁との間には余角を有し、余角は5°であり、制限ブロック40の弧状溝13内における回転角度は230°である。余角を設置する目的は、初期位置での弁芯20の位置決めを容易にすることであり、弁芯20を取り付けた後に、まず、弁芯20上の制限ブロック40の第2端壁を弧状溝13の第4端壁に密着させることができ、その後、弁芯20全体を5°回転させて、第1運転モードでの弁芯20の位置の精確性を確保することができ、同時に、五方弁が第1運転モードから第6運転モードに切り替えるときに弁芯20が必要とする回転角度は225°であり、余角5°を設置することによって、弁芯20が225°に回転した後に、制限ブロック40の第2端壁は弧状溝13の第4端壁と当接し、弁芯20に制限作用を果たし、弁芯20が継続的に回転することを防止し、且つ、このようにすると、毎回弁芯20が回転して復帰した後、上記の取り付け時に弁芯20の初期位置を調節する方式によって弁芯20を新たに位置決めし、五方弁の信頼性を確保することができる。
【0060】
選択的には、別の実施例では、余角5°を設置しなくてもよく、弁芯20が第1設定位置にあるとき、即ち、弁芯20の回転角度が0°であるとき、制限ブロック40の第2端壁は弧状溝13の第4端壁と当接し、このようにすると、五方弁の弁芯20は230°に回転でき、即ち、N=230°であり、初期位置の弁芯20の位置に復帰制限を行うのが容易である。
【0061】
具体的には、弁芯20の回転の異なる角度により、五方弁は他の複数の連通作業条件を更に有するが、いずれも四方作用を果たし、且つ割合調節関係がないため、ここでは一つ一つ列挙しない。
【0062】
図4及び図10に示されるように、ガスケット15は弧状構造であり、ガスケット15の外側は弁チャンバ12の内壁に密着され、ガスケット15の内側は弁芯20の外周面に密着され、本体部10は、弁チャンバ12の内壁に設けられた2つの弧状バッフル16を更に含み、2つの弧状バッフル16は、ガスケット15の周方向の両端にそれぞれ当接し、ガスケット15の弁チャンバ12の内壁に向かう一側において、ガスケット15は軸方向及び周方向において複数のシールリブが分布されている。このようにすると、2つの弧状バッフル16によってガスケット15を制限し、ガスケット15が弁チャンバ12内で回転することを防止し、且つガスケット15は軸方向及び周方向において複数のシールリブが分布され、シールのために弾性マージンの補充を提供することができ、ガスケット15のシール信頼性を向上させる。具体的には、ガスケット15における軸方向に沿って延在するシールリブ間の間隔をガスケット15の周方向に沿って延在するシールリブ間の間隔より小さくすることにより、シール信頼性を向上させる。
【0063】
図3に示されるように、弁体14は、ベース141、筒体142及び複数の補強リブ143を含み、筒体142はベース141に接続され、各補強リブ143はベース141、筒体142の外壁にすべて接続され、筒体142は弁チャンバ12を有し、ベース141は6つの流路を有し、6つの流路は、第1入口113、第2入口114、第1出口112、第2出口111、第3出口115及び第4出口116とそれぞれ連通される。このようにすると、6つの流路をそれぞれ6つの入口・出口と連通させ、更に外部接続パイプを介してそれぞれ6つの流路と連通することによって外部と五方弁との連通を実現し、複数の補強リブ143を設けることにより、弁体14の全体の構造強度を向上させる。同時に、弁チャンバ12の内壁に設けられた2つの弧状バッフル16によってガスケット15が制限され、流路と入口・出口との間の連通が確保され、五方弁の信頼性が確保される。
【0064】
選択的に、ベース141内には、取り付け過程中のボルトの押し下げ締付力を受けるように複数の金属スリーブ144を有し、押し下げ締付力が弁体14に集中して弁体14のベース141又は筒体142にかかる力が大きすぎて、割れてしまうことを防止する。本体部10は平ガスケット19を更に含み、平ガスケットはベース141とシール接続され、更に、6つの流路口の位置における流路口に接続された外部接続パイプをシールする。
【0065】
具体的には、本体部10は、弁蓋17及びシールリング18を更に含み、弁蓋17は弁体14とシール接続され、弁蓋17は弁チャンバ12の開口を封止し、シールリング18は弁蓋17の凹溝内に設けられ、五方弁は回転軸50を更に含み、回転軸50の一部は弁芯20内に固定され、回転軸50はシールリング18を貫通し、シングルモータアクチュエータ30の出力軸は回転軸50と駆動接続される。このようにすると、シールリング18によって弁体14と弁蓋17との間のシールを実現し、弁体14内の流体が弁蓋17から流れ出ることを防止し、五方弁のシール性を向上させる。
【0066】
選択的には、回転軸50は、軸スリーブ271内に貫入され、回転軸50は金属材料で製造され、弁芯20はプラスチックで製造される。
【0067】
図17に示されるように、シングルモータアクチュエータ30は、ハウジング31、ハウジング31内に設けられたモータ32、歯車アセンブリ33及びコントロールパネル34を含み、モータ32は歯車アセンブリ33の入力軸と駆動接続され、歯車アセンブリ33の出力軸は弁芯20と駆動接続され、ハウジング31は本体部10と固定接続される。このようにすると、制御装置と駆動装置とを結合してシングルモータアクチュエータ30を形成し、五方弁の加工及び製作コストを低減させ、且つシングルモータアクチュエータ30は、主に歯車アセンブリ33によって弁芯20を駆動して回転させ、構造が簡単であり、伝動が確実である。
【0068】
上述したものは、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の趣旨及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に包含されるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】