(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】触覚効果が増加した艶消し多層表面を製造するための方法および多層表面
(51)【国際特許分類】
B32B 33/00 20060101AFI20241114BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20241114BHJP
B32B 27/10 20060101ALI20241114BHJP
B05D 3/06 20060101ALI20241114BHJP
B05D 5/06 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B32B33/00
B32B27/00 E
B32B27/10
B05D3/06 102Z
B05D3/06 101Z
B05D5/06 104B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527268
(86)(22)【出願日】2022-11-13
(85)【翻訳文提出日】2024-06-25
(86)【国際出願番号】 PL2022050078
(87)【国際公開番号】W WO2023085958
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517130920
【氏名又は名称】シャトデツォル スプウカ ス オルガニザツィーノン オトゥポビエジャルノシチョン
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セイヴィアン イェジー
(72)【発明者】
【氏名】スムス マイケル
(72)【発明者】
【氏名】コニッツニー クシシュトフ
(72)【発明者】
【氏名】ノワク マテウシュ
【テーマコード(参考)】
4D075
4F100
【Fターム(参考)】
4D075AC25
4D075AC41
4D075AE03
4D075BB42Z
4D075BB46Z
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4F100AJ11D
4F100AJ11E
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4F100JN26
(57)【要約】
本発明は、触覚効果が増加した艶消し多層コート表面、および、木、石またはファンシーモチーフの形態の装飾を有する基材を製造するための方法であって、トップコート電子硬化性ワニス層(4)はエキシマランプおよび電子ビーム放射線に曝露され、構造電子硬化性ワニス層(5)は連続して塗布され、395nmの波長を有するUV放射線を放出するLEDランプ、または、254nmの波長を有するPACランプ、および、エキシマランプに曝露されることを特徴とする方法に関する。合わされた層は、40kGyの最低線量を有する電子ビームにより硬化される。発明はまた、この方法により得られた表面に関する。本発明による表面は、家具ボードの外層として使用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面触覚効果が増加した艶消し多層コート表面、および、木、石またはファンシーモチーフの形態の装飾を有する基材を製造するための方法であって、下記工程含むことを特徴とする、方法:
a)担体層(1)を提供する工程、
b)保護層(3)を塗布する工程、
c)前記保護層(3)を乾燥させる工程、
d)トップコート電子硬化性ワニス層(4)を塗布する工程、
e)工程d)で得られた層を、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
f)工程e)で得られた表面を、2-7kGyの範囲の線量を有する電子ビーム放射線に曝露させる工程、
g)後続の構造電子硬化性ワニス層(5)を塗布する工程、
h)工程g)で得られた層を、395nmの波長を有するUV放射線を放出するLEDランプ、または、254nmの波長を有するPACランプに曝露させる工程、
i)工程h)で得られた構造を172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
j)工程i)で得られた構造を40kGyの最低線量を有する電子ビーム放射線に曝露させ、全ての層の硬化を完了する工程。
【請求項2】
工程d)、e)、f)で形成される前記トップコート電子硬化性ワニス層(4)を塗布した後、工程g)で塗布される前記後続の構造電子硬化性ワニス層(5)を塗布する前に、下記工程が実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法:
f1)少なくとも1つの後続の構造電子硬化性ワニス層(6)を塗布する工程、
f2)工程f1)で得られた層を172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
f3)工程f2)で得られた構造を2-7kGyの範囲の線量を有する電子ビーム放射線に曝露させる工程。
【請求項3】
装飾層(2)が、輪転グラビア印刷、フレキソ印刷またはデジタル印刷プロセスで印刷され、前記担体層(1)に塗布されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記構造電子硬化性ワニス層(5)は、インプリントされたデザインに、個々の装飾要素と同期して、または、非同期で、合うように塗布されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
a)紙ベースの材料またはポリマーフィルムでできた担体層(1)と、
b)保護層(3)と、
c)担体1の全幅にわたって塗布された、5-9μmの厚さを有するトップコート電子硬化性ワニス層(4)であって、ワニスは172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプを用いて艶消しされる、ワニス層(4)と、
d)172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプを用いて艶消しされた、20-30μmの厚さを有する、構造電子硬化性ワニス層EB(5)と、
から構成され、
ワニス塗装層は最終的に、40kGyの最低線量を有する電子ビームを用いて完全に硬化される、触覚効果が増加した多層艶消し表面であって、
前記構造電子硬化性ワニス層(5)である最後の層は、前記ワニスを、395nmの波長を有するUV放射線を放出するLEDランプまたは254nmの波長を有するPACランプを用いて照射することにより、プレゲル化されることを特徴とする、多層艶消し表面。
【請求項6】
工程c)で形成された前記トップコート電子硬化性ワニス層(4)上に、172nmの波長を有するエキシマランプからの放射線で予め艶消しされた少なくとも1つの後続の構造電子硬化性ワニス層(6)が存在することを特徴とする、請求項5に記載の多層表面。
【請求項7】
前記担体層(1)は装飾層(2)を含むことを特徴とする、請求項5または6に記載の多層表面。
【請求項8】
工程a)で言及される前記担体層(1)は、紙または木質ボードなどの天然材料でできた、または、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)またはキャストポリプロピレン(CPP)またはポリ塩化ビニル(PVC)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの人工材料でできたフィルムの形態であることを特徴とする、請求項5または6に記載の多層表面。
【請求項9】
工程b)で塗布される前記保護層(3)は、アクリレートに基づく混合物であり、耐化学性を改善し、凹版シリンダを用いて塗布されることを特徴とする、請求項5または6に記載の多層表面。
【請求項10】
電子硬化性ワニス層(4,5,6)は、プロポキシル化グリセロールトリアクリレートが添加された、高感度ポリエチレンに基づく微粉化ワックスに基づいて作製された添加物の群から選択される、前記ワニスの接着強度を増加させる添加物を含むことを特徴とする、請求項5または6に記載の多層表面。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の主題は、紙またはプラスチック箔、特にBOPP、CPP、PVC、PETなどの担体上での、触覚効果が増加した艶消し多層表面を製造するための方法である。発明の主題はまた、そのような方法により得られた多層表面、および、本発明による艶消し多層表面を含む家具である。
【0002】
発明は家具表面の製造に適用することができる。それはまた、メラミン表面の製造において構造を提供するために使用することができる。
【背景技術】
【0003】
凹状3次元コート表面が知られており、その構造は、例えば、抗接着特性を有する特殊塗料により印刷され、ならびに、凸面が知られており、この場合、構造のオーバープリントは増量剤またはワニスを有する塗料で得られる。別の区分は、表面を、3次元構造がプリントパターンの要素を反映する同期表面と、3次元構造がプリントパターンを反映しない非同期表面に分割する。
【0004】
実用的な理由から、かつ、消費者の美的嗜好を考慮して、家具製造業者は家具製造のために艶消し仕上げを有するボードを使用する。現在のところ知られている技術では、コーティング、水性およびEB(コーティングの重合が電子ビームにより活性化される)の両方ならびにUV(コーティングの重合が紫外線により活性化される)コーティングを艶消し剤と共に使用することにより、コート表面上で艶消し仕上げを得ることができる。
【0005】
そのような仕上げの一例は、Schattdecor社の製品である:平らな表面Smartfoil、3次元凹面のSmartfoil Realおよび3次元凸面のSmartfoil EvoおよびSmartfoil 3D。艶消し剤はコーティングのレオロジー特性に対して悪影響を有し、とりわけ、アプリケーター装置、例えば塗料ローラー上に堆積することにより、コーティングプロセスを複雑にする。3次元構造を印刷するために使用されるコーティングにおける艶消し剤の適用により、艶消し粒子の大きなサイズのために、多岐にわたるスクリーン線数を有する構造を得る可能性がまた制限される。実際には、(60°ジオメトリで測定した場合)10°未満の光沢度を有する家具ホイルについて化学および機械標準を達成することは非常に困難である。
【0006】
特殊な型のワニスを172nmの波長を有する光を放出するエキシマランプに曝露させることにより、表面上で10°未満の光沢度を得るための方法もまた、知られている。172nmの波長で動作するUVエキシマランプはワニスの最上層のゲル化効果を引き起こし、これにより、微細構造が作製され、深い艶消し光学効果が得られる。次いで、これらの表面は表面をより長い波長のUV放射線、または、規定された線量を有する電子ビームで処理することにより完全に硬化され、すなわち完全架橋が達成される。しかしながら、この方法では、均一な、単一層表面が得られるにすぎない。
【0007】
特許明細書特許236233B1号は、艶消し効果を得るための、エキシマランプを用いた表面処理の方法を開示する。この方法は、その後の層がその上に塗布される場合、接着増強添加物の使用および層のゲル化を開示する。これにより、多層3次元表面が得られ、家具業界に必要とされる品質が維持され、厚さは、3から20μmの範囲である。エキシマランプによる表面艶消しの最も望ましい効果は、5から20μmの厚さを有する塗布コーティングまたは構造の範囲で得られる。この厚さにより、塗布された層の安定性が維持される。
【0008】
しかしながら、研究により、複数の層が塗布され、次いで、それらはエキシマランプにより艶消しされ、20μmを超える全厚とすると、装飾面のデザインにおいて許容できないある一定の欠陥が生じ、例えば細孔の表面上のピンヘッドハイライトであるが、サイズはより小さいことが示されている。時として、1つの細孔の表面上にいくつかのハイライトが存在する。そのような欠陥の理由はワニスの過剰局所塗布である。エキシマランプへの曝露の直後に、これらの欠陥のために、構造が崩壊したり、制御不能な様式で挙動する可能性がある。エキシマはワニス最上層の外層の0.1-0.5nmのみに影響するので、残りの範囲にあるコーティングは不安定であり、これにより、最下層の部分曝露が引き起こされ、そうすると、表面上でハイライトの形態で視認可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】ポーランド特許第236233B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、艶消し仕上げにより特徴付けられる、3次元構造の効果を有し、20μmを超える厚さを有し、非常に明確な触覚効果を有する多層艶消し表面を製造するための方法を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明はこれを、電子硬化性ワニス層(本発明の目的のために細孔層と呼ばれる)を予め安定化させる、すなわち、エキシマ処理直前に厚さ全体を通じてわずかにゲル化させることにより達成する。これは塗布された電子硬化性ワニス層を254(PACランプ)または395nm(LEDランプ)の波長を有するUV放射線で処理することにより達成され、各々の前に塗布された層は、2-7kGyの発生器電力を有する電子ビームで予備重合されており、これにより、ワニス予備重合が引き起こされる。この処理により、20μm-30μmの範囲の全厚を有する安定なコーティング構造が得られ、その構造は次の段階でエキシマ光の作用により艶消しされる。構造を艶消しする前の、構造のわずかなゲル化のこの効果は、主に、シリンダで適用した細孔の各々の一定の高さおよび安定性を保証することである。
【0012】
前に塗布した電子硬化性ワニス層がわずかにゲル化され、エキシマで艶消しされ、全ての電子硬化性ワニス層が最終的に硬化される場合、最後に塗布した電子硬化性ワニス層を、254(PACランプ)または395nm(LEDランプ)の波長を有する光に曝露させると、20-30μmの厚さを有する層を得ることができることが判明している。
【0013】
この発明の目的のために、電子硬化性ワニス層(4,6)と呼ばれる層に言及する場合、それらを、2-7kGyの範囲の低線量を有する電子ビーム発生器の作用または十分な線量のUV放射線に曝露することにより予備重合(ゲル化)が可能になる層を意味することが仮定されるべきである。同時に、このように命名された層は時として、すでに仕上げられた重合および/または硬化表面/構造を示す。
【0014】
本発明の本質は、後に、家具業界において装飾材料の製造のために使用することができる、多層コート艶消し表面を製造する方法である。可能な表面は木、石またはファンタジーモチーフの形態の装飾を有する基材である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明による方法は、下記工程を含む:
a)担体層(1)を提供する工程、
b)保護層(3)を塗布する工程、
c)保護層(3)を乾燥させる工程、
d)トップコート電子硬化性ワニス層(4)を塗布する工程、
e)工程d)で得られた層を、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
f)工程e)で得られた表面を、2-7kGyの範囲の線量を有する電子ビーム放射線に曝露させる工程、
g)後続の構造電子硬化性ワニス層(5)を塗布する工程、
h)工程g)で得られた層を、395nmの波長を有するUV放射線を放出するLEDランプ、または、254nmの波長を有するPACランプに曝露させる工程、
i)工程h)で得られた構造を172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
j)工程i)で得られた構造を40kGyの最低線量を有する電子ビーム放射線に曝露させ、全てのワニス層の硬化を完了する工程。
【0017】
工程d)、e)、f)で形成されるトップコート電子硬化性ワニス層(4)を塗布する間、工程g)で塗布される後続の構造電子硬化性ワニス層(5)を塗布する前に、本発明による方法が下記工程を含むと有益である:
f1)少なくとも1つの後続の構造電子硬化性ワニス層(6)を塗布する工程、
f2)工程f1)で得られた層を172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
f3)工程f2)で得られた構造を2-7kGyの範囲の線量を有する電子ビーム放射線に曝露させる工程。
【0018】
装飾層(2)(輪転グラビア印刷、フレキソ印刷またはデジタル印刷プロセスで印刷される)が担体層(1)に塗布されると有益である。本発明による輪転グラビア印刷では、プリントまたはワニスを担体層(1)に転写する方法は、適切な硬度のゴムの層でコートされた特殊ローラーを用いて、それを印刷シリンダに押しつけることから構成される。シリンダはフィードローラーを有する回転トナー容器に浸される。過剰塗料は印刷シリンダ上の調整可能なスクレーパーブレードにより除去される。
【0019】
装飾層(2)が担体層(1)に塗布される場合、構造電子硬化性ワニス層(5)はインプリントされたデザインに合うように塗布することができる。構造電子硬化性ワニス層(5)は個々の装飾要素と同期させることができ、または、非同期とすることができる。
【0020】
発明の本質はまた、下記からなる、触覚効果が増加した多層艶消し表面であり:
a)紙ベースの材料またはポリマーフィルムでできた担体層、
b)保護層(3)、
c)担体1の全幅にわたって塗布された、5-9μmの厚さを有するトップコート電子硬化性ワニス層(4)であって、ワニスは172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプを用いて艶消しされる、ワニス層(4)、
d)172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプを用いて艶消しされた、20-30μmの厚さを有する、構造電子硬化性ワニス層EB(5)、
ワニス塗装層は最終的に、40kGyの最低線量を有する電子ビームを用いて完全に硬化され、
構造電子硬化性ワニス層(5)である最後の層が、ワニスを、395nmの波長を有するUV放射線を放出するLEDランプまたは254nmの波長を有するPACランプを用いて照射することにより、プレゲル化されることを特徴とする。
【0021】
工程c)で形成されたトップコート電子硬化性ワニス層(4)上の本発明による多層表面が、172nmの波長を有するエキシマランプからの放射線で予め艶消しされた少なくとも1つの後続の構造電子硬化性ワニス層(6)を含むと、有益である。
【0022】
担体層(1)が装飾層(2)を含むと、有益である。
【0023】
工程a)で言及される担体層(1)は、紙などの天然材料でできた、または、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、キャストポリプロピレン(CPP)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの人工材料でできたフィルムの形態であると、有益である。担体層1はまた、木質パネルで作製することができる。
【0024】
工程b)で塗布された保護層(3)は、アクリレートに基づく混合物であり、耐化学性を改善し、凹版シリンダを用いて塗布されるとまた、有益である。
【0025】
電子硬化性ワニス層EB(4,5,6)は、プロポキシル化グリセロールトリアクリレートが添加された、高感度ポリエチレンに基づく微粉化ワックスに基づいて作製された添加物の群から選択される、ワニスの接着強度を増加させる添加物を含むとまた、有益である。
【0026】
トップコート電子硬化性ワニス層(4)は、先行技術において入手可能なワニスでできている。それはFLE 27800ワニスを含む。このワニスはまた、構造電子硬化性ワニス層(6)を形成する成分である。
【0027】
艶消し効果を得るために、層(4,6)は最初に、172nmの波長を有する光を放出するエキシマランプに曝露される。この手順はワニス層(4,6)を完全には硬化させず、その表面のみがわずかに架橋され、表面上で艶消し外観が引き起こされる。エキシマランプによる処理後、ワニスコーティングはトポグラフィーを有する表面となり、これにより、次の層と接着するのが困難となる。この理由から、接着強度を増加させる添加物、好ましくは例えば、FZ 2720が両方のワニス層において使用され、ならびに、層のゲル化が実施される。エキシマ処理されたトップコート電子硬化性ワニス層(4)は次いで、電子ビーム発生器に移動し、2-7kGyの範囲の線量を有する電子ビームに曝露される。これは完全架橋を保証せず、重合を完了するのに十分ではない。これにより、トップコート層は完全には硬化されていないので、別の層が上面に塗布される。トップコート層(4)の厚さは5-9μmである。
【0028】
構造電子硬化性ワニス層(5)は先行技術において入手可能なワニスでできている。層(5)は最初に、PACランプの場合254nmおよびLEDランプの場合395nmの波長を有するUV光を放出するランプへの曝露により、工程h)で記載される安定化プロセスに供される。この波長は、塗布された層の厚さ、すなわち20-30μmを考慮して、所望の重合度を得るために必要である。構造電子硬化性ワニス層(5)は、その表面を乱さずにわずかに重合され、次の層の剛性を改善する技術効果のみが得られ、そのために、シリンダにより適用された細孔の各々の一定の厚さおよび安定性が確保される。艶消し効果を得るために、トップコート電子硬化性ワニス層(4)の場合のように、構造電子硬化性ワニス層(5)は172nmの波長を有する光を放出するエキシマランプに曝露される。この手順は、構造電子硬化性ワニス層(5)を完全には硬化させず、その表面のみがわずかに乱され、表面上で艶消し外観が引き起こされる。エキシマ処理された構造電子硬化性ワニス層(5)は次いで、電子ビーム発生器に移動し、40kGyの最低線量を有する電子ビームに曝露される。この線量は、層(4)の重合を完了し、構造電子硬化性ワニス層(5)の硬化を完了するのに必要である。
【0029】
1つの実施形態では、担体層(1)には木目模様を模倣する装飾層(2)が提供される。工程g)において第2の放射線硬化性構造電子硬化性ワニス層(5)を塗布する前に、本発明による方法は、
図6で示されるコーティングの形態で効果を有し、下記工程をさらに含むことができる:
f1)後続の構造電子硬化性ワニス層(6)を塗布する工程、
f2)工程f1)で得られた構造を、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露させる工程、
f3)工程f2)で得られた構造を4kGy(2-7kGy)の線量を有する電子ビーム放射線に曝露させる工程。
【0030】
後続の構造電子硬化性ワニス層(6)は先行技術において入手可能なワニスでできている。工程f2)において使用されるエキシマ処理は、後続の構造電子硬化性ワニス層(6)を完全には硬化させず、表面がわずかに乱され、表面が、艶消しに見えるようにされ、第2の構造電子硬化性ワニス層(6)は次いで、電子ビーム発生器に移動し、4kGy(2-7kGy)の線量を有する電子ビームに曝露される。これは完全架橋を保証せず、重合を完了するのに十分ではない。これにより、層が完全には硬化されていないので、より多くの層が上面に塗布できる。その後、表面上に電子硬化性ワニスの別の層、例えば構造電子硬化性ワニス層(5)を塗布することができるであろう。
【0031】
PACまたはLEDランプの利点は、それが電子ビーム発生器よりもずっと小さな寸法を有する小型装置でありながら、良好な生産効率パラメータを維持することである。同時に、それらは、厚さの増加した構造(多孔性ワニス)のゲル化を可能にし、これにより、細孔の表面上の前記ハイライト欠陥が回避される。
【実施例】
【0032】
<実施例1:ポジティブモールド、同期効果>
ホイル製造プロセスは印刷・ワニス塗装機の使用に基づく。
【0033】
装飾層2を形成する木質様デザインパターンが紙フィルムでできた担体1上に塗布される。デザインが、それを十分な硬度のゴムでコートされた特殊ローラーを用いて、印刷シリンダに押しつけることによりバンドに転写される。シリンダはフィードローラーが備えられた回転トナー容器に浸される。過剰のインクは印刷シリンダ上の調整可能なスクレーパーブレードにより除去される。塗布されたインクを有するバンドは次いで、熱気室内で乾燥させられ、その後、次の印刷ユニットに輸送される。担体は3つの印刷ステーションを通過する。水溶性インクがこのプロセスで使用される。
【0034】
印刷ステーションの各々が乾燥室を有し、そこでは、50℃-150℃の間の温度で、塗布されたインクが担体上で硬化される。
【0035】
次の工程は、印刷された担体1を保護層3でコートするものである。これは、プライマー20-97.10の塗布のための特殊凹版シリンダを有するユニットにより達成される。シリンダは約6g/m2のプライマーを塗布し、これはインクのように、ガスドライヤー内で、140℃の温度にて、水が塗布されたプライマーから蒸発するまで硬化され、バンド上の分散物の乾燥重量が維持される。
【0036】
次いで、構造は3WSコーティングシステムにおいて電子硬化性ワニス4の第1の層でコートされる。使用されたHesseワニスは下記組成を有する。
・FL 27692-0.9部
・FLE 27800-0.1部
・FZ 2711-0.07部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0037】
8g/m2の坪量を有する、得られたコーティング4は172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、コーティングは艶消しとなる。次いで、層4は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器パラメータ設定は下記の通りである。
・線量2kGy
・100kV高電圧
【0038】
得られた表面は60°ジオメトリで測定した場合、5°の光沢度を有する。次いで、担体バンドは、装飾層2の主デザインの個々の要素のための同期パターンを有する凹版シリンダステーションまで進む。
【0039】
第2の構造電子硬化性ワニス層5が塗布され、ワニスは下記組成を有する。
・FLE 27800-1部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤Omnirad TPO-L-0.005部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0040】
表面は、LEDランプを使用して、395nmの波長を有する紫外線の作用下で安定化される。次いで、表面は、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露される。この処理に続いて、全てのワニス層の全厚の領域で、発生器における最終硬化が実施される。発生器パラメータは下記の通りである。
・線量40kGy
・110kV高電圧
【0041】
その断面が
図1で示される多層表面はまた、インプリントされたデザインの視覚効果に加えて、触覚も与える。主デザインの個々の要素と相関する塗布された27μmの厚さの多孔性構造は60°ジオメトリで測定すると1°-2°の光沢度を有する。
【0042】
<実施例2:ポジティブモールド、非同期効果>
装飾層2がプラスチックフィルムバンドの形態の担体1に、実施例1で記載されるのと同じように塗布される。次いで、印刷された担体1は保護層3でコートされ、これはプライマーFG 2810である。このコーティングが凹版シリンダを使用して実施され、これはおよそ5g/m2のプライマーを塗布する。この層は乾燥機内、75℃の温度で硬化される。
【0043】
次いで、構造は、3WSコーティングシステムを使用して、トップコート電子硬化性ワニス4の第1の層でコートされる。この工程で使用されるワニスは下記組成を有する。
・FL 27694-0.8部
・FLE 27800-0.2部
・FZ 2711-0.07部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0044】
8g/m2の坪量を有するトップコート電子硬化性ワニス層4の得られたコーティングは172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、コーティングは艶消しとなる。次いで、層4は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器パラメータ設定は下記の通りである。
・線量2kGy
・100kV高電圧
【0045】
得られた表面は60°ジオメトリで測定した場合、7°の光沢度を有する。
【0046】
次いで、コートされたバンドは、個々の主装飾要素(装飾層2)と非同期であるパターンを有する凹版シリンダステーションまで進む。この工程で、構造電子硬化性ワニス層5が塗布され、ワニスは下記組成を有する。
・FLE 27800-1部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤Omnirad 819-0.005部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0047】
電子硬化性ワニス(5)により形成された構造コーティングは、PACランプを使用して、254nmの波長を有する紫外線の作用下で安定化される。次いで、表面は、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露される。この処理に続いて、全てのワニス層の全厚の領域で、電子ビーム発生器における最終硬化が実施される。発生器パラメータは下記の通りである。
・線量40kGy
・110kV高電圧
【0048】
その断面が
図2で示される多層表面はまた、インプリントされたデザインの視覚効果に加えて、触覚も与える。
【0049】
塗布された22μmの厚さの非同期多孔性構造は、主デザインの個々の要素と相関せず、60°ジオメトリで測定すると1°-2°の光沢度を有する。
【0050】
<実施例3:ネガティブモールド、同期効果>
装飾層2および保護層3が担体層1に実施例1で記載されるように塗布される。
【0051】
次の工程は、トップコート電子硬化性ワニス層4を3WSコーティングシステムにおいて塗布することである。この工程で使用されるワニスは下記組成を有する。
・FLE 27800-1部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤UZ 7381-0.02部
【0052】
8g/m2の坪量を有するトップコート電子硬化性ワニス層4の得られたコーティングは172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、コーティングは艶消しとなる。次いで、層4は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器設定は下記の通りである。
・線量2kGy
・100kV高電圧
【0053】
得られた表面は60°ジオメトリで測定した場合、1°と2°の間の光沢度を有する。
【0054】
本発明による製造プロセスにおける次の工程は、構造電子硬化性ワニス層5を塗布することであり、これは、
図3で示されるようにデザインの各部分と同期する。ワニスが下記組成を有する構造が塗布される。
・FL 27694-0.9部
・FLE 27800-0.1部
・FZ 2711-0.07部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤Omnirad 2022-0.005部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0055】
表面は、LEDランプを使用して、395nmの波長を有する紫外線の作用下で安定化される。次いで、表面は、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露される。この処理に続いて、全てのワニス層の全厚において、電子ビーム発生器における最終硬化が実施される。発生器パラメータは下記の通りである。
・線量40kGy
・110kV高電圧
【0056】
その断面が
図3で示される多層構造は、インプリントされたデザインの視覚効果に加えて、触覚も与える。
【0057】
ネガティブ凹版シリンダを用いて塗布された硬化ワニスの層は25μmの厚さ、60°ジオメトリで測定すると8°の光沢度を有する。
【0058】
<実施例4:オフラインワニス塗装、非同期ネガティブモールド>
装飾層2および保護層3が担体層1に実施例1で記載されるように塗布される。
【0059】
次の技術サイクルにおいて、トップコート電子硬化性ワニス層4が3WSコーティングシステムを用いて塗布される。使用されるワニスは下記組成を有する。
・FLE 27800-1.0部
・FZ 2720-0.1部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0060】
8g/m2の坪量を有するトップコート電子硬化性ワニス層4の得られたコーティングは172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、コーティングは艶消しとなる。次いで、トップコート電子硬化性ワニス層4は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器設定は下記の通りである。
・線量3kGy
・100kV高電圧
【0061】
得られた表面は60°ジオメトリで測定すると1°と2°の間の光沢度を有する。
【0062】
このように調製された半製品はロールに巻き取られ、次の加工工程への準備ができる。
【0063】
次のオフライン技術サイクルでは、非同期構造電子硬化性ワニス層5が別のワニス塗装機で木質様デザインの個々の要素に塗布される。
【0064】
プロセスのこの工程で、ワニスは下記組成を有する。
・FL 27692-0.9部
・FLE 27800-0.1部
・FZ 2711-0.07部
・FZ 2720-0.2部
・光開始剤Omnirad 2100-0.005部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0065】
構造電子硬化性ワニス層5の表面は、LEDランプを使用して、395nmの波長を有する紫外線の作用下で安定化される。次いで、表面は、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露される。この処理に続いて、全てのワニス層の全厚の領域で、電子ビーム発生器における最終硬化が実施される。発生器パラメータは下記の通りである。
・線量40kGy
・110kV高電圧
【0066】
その断面が
図4で示される硬化されたワニスの層は、インプリントされたデザインの視覚効果に加えて、触覚も与える。
【0067】
ネガティブ凹版シリンダを用いて塗布された、硬化されたワニスの層は29μmの厚さ、60°ジオメトリで測定すると6°の光沢度を有する。
【0068】
<実施例5:担体上にプリントのないワニス塗装>
実施例1に示されるのと同じように、保護層3が担体層1、すなわち紙に直接塗布され、装飾的なインプリントされたデザインがない。
【0069】
次いで、バンド幅全体にわたり、トップコート電子硬化性ワニス層4が3WSワニス塗装システムを使用して塗布される。プロセスのこの工程で、使用されるワニスは下記組成を有する。
・FL 27694-0.9部
・FLE 27800-0.1部
・FZ 2711-0.07部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0070】
8g/m2の坪量を有する、得られたトップコート電子硬化性ワニス層4は172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、コーティングは艶消しとなる。次いで、層4は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器設定は下記の通りである。
・線量2kGy
・100kV高電圧
【0071】
得られた表面は60°ジオメトリで測定すると8°の光沢度を有する。
【0072】
次いで、担体バンドは、凹版シリンダステーションまで進む。第2の構造電子硬化性ワニス層5が塗布され、ワニスは下記組成を有する。
・FLE 27800-1部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤Omnirad TPO-L-0.005部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0073】
構造電子硬化性ワニス層5の表面はPACランプを使用して、254nmの波長を有する紫外線の作用下で安定化される。次いで、構造は172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露される。この処理に続いて、全てのワニス層の全厚の領域で、電子ビーム発生器における最終硬化が実施される。発生器パラメータは下記の通りである。
・線量40kGy
・110kV高電圧
【0074】
その断面が
図5で示される、23μmの厚さの多層「多孔性」構造は触覚、および、60°ジオメトリで測定すると1°-2°の光沢度を有する。
【0075】
<実施例6:オフラインワニス塗装、ポジティブモールド、非同期効果、電子硬化性ワニスの3層>
装飾層2および保護層3が担体層1に実施例1で記載されるように塗布される。
【0076】
次の技術サイクルで、第1のトップコート電子硬化性ワニス層4が3WSコーティングシステムを用いて塗布される。使用されるワニスは下記組成を有する。
・FL 27692-0.8部
・FLE 27800-0.2部
・FZ 2711-0.07部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤UZ 7381-0.02部
【0077】
8g/m2の坪量を有する、得られたトップコート電子硬化性ワニス層4は172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、コーティングは艶消しとなる。次いで、層4は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器設定は下記の通りである。
・線量2kGy
・100kV高電圧
【0078】
得られた表面は60°ジオメトリで測定すると3°の光沢度を有する。
【0079】
バンドは次いで、装飾層2において形成された個々の主装飾要素と非同期であるパターンを有する凹版シリンダステーションまで進む。構造電子硬化性ワニス層6が塗布され、ワニスは下記組成を有する。
・FLE 27692-0.9部
・FLE 27800-0.1部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0080】
表面は172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露され、これにより、表面は艶消しとなる。次いで、構造電子硬化性ワニス層6は、電子ビーム発生器において予備重合(ゲル化)プロセスに供される。発生器パラメータ設定は下記の通りである。
・線量3kGy
・100kV高電圧
【0081】
この工程後、4μmの厚さおよび60°ジオメトリで測定すると、5°の光沢度を有する装飾構造が得られる。
【0082】
次のオフライン技術サイクルにおいて、次の構造電子硬化性ワニス層EB5が塗布される。層が電子硬化性ワニス層6塗布工程よりも大きな深さの彫りを有する凹版シリンダを用いて塗布される。プロセスのこの部分におけるワニス組成物は下記の通りである。
・FLE 27800-1部
・FZ 2720-0.15部
・光開始剤Omnirad 819-0.005部
・光開始剤UZ 7381-0.01部
【0083】
その後、表面は、LEDランプを使用して、395nmの波長を有する紫外線の作用下で安定化される。次いで、表面は、172nmの波長を有する放射線を放出するエキシマランプに曝露される。この処理に続いて、全てのワニス層の全厚の領域で、電子ビーム発生器における最終硬化が実施される。発生器パラメータは下記の通りである。
・線量40kGy
・110kV高電圧
【0084】
その断面が
図6で示される、得られた表面はインプリントされたデザインの視覚効果に加えて、触覚も与える。構造電子硬化性ワニス層5の全厚は30μmであり、表面は60°ジオメトリで測定すると、1°-2°の光沢度を有する。
【0085】
上記実施例で提示される発明の全ての変形において、両方の塗布ユニットにおけるワニス混合物は個々の層間の接着強度を改善する特殊添加物を含む。良好な接着強度を達成するための追加の条件は、ワニスの各層が、最後の層に先行して艶消し表面を製造する段階で予備重合(ゲル化)に供されることである。
【国際調査報告】