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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】毛髪トリートメント装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 1/04 20060101AFI20241114BHJP
   A45D 1/02 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
A45D1/04
A45D1/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527490
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2022081864
(87)【国際公開番号】W WO2023099191
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】21211885.5
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【弁理士】
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】シウ カ ワイ
(72)【発明者】
【氏名】ン チョル マン
(57)【要約】
本開示は、毛トリートメント装置を開示する。毛トリートメント装置は、毛トリートメント部と、毛トリートメント部内に配置される加熱プレートとが規定される本体を含む。加熱要素は導電体である。更に、毛トリートメント装置は、イオンを生成し、毛トリートメント部に隣接して本体に規定される溝を通してイオンをチャネル化しイオン流を形成するよう構成された少なくとも1つのイオン生成器を含む。更に、毛トリートメント装置は、本体内に規定されるイオンアトラクターを含む。イオンアトラクターは、溝及び加熱要素を橋渡しし、加熱要素は、溝の長さに沿ってイオン流を分配するために、イオンアトラクターを通してイオン流からイオンを引き付ける。溝の長さに沿ったイオンの均等な分布は、毛髪をデフリッジングするより多くの領域を提供し、これにより、毛髪の効果的なデフリッジングが容易にされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛トリートメント装置であって、
毛トリートメント部を備える本体と、
前記毛トリートメント部に配置される加熱要素であって、前記加熱要素が導電体である、加熱要素と、
イオンを生成し、前記毛トリートメント部に隣接して前記本体に規定される溝を通して、イオンをチャネル化し、イオン流を形成する少なくとも1つのイオン生成器と、
前記溝及び前記加熱要素を橋渡しする、前記本体内に規定されるイオンアトラクターとを有し、前記加熱要素が、前記イオンアトラクターを通して前記イオン流からイオンを引き付ける、毛トリートメント装置。
【請求項2】
前記イオンアトラクターが、前記本体の実質的に中央部分に規定されるガイドウェイである、請求項1に記載の毛トリートメント装置。
【請求項3】
前記ガイドウェイが、前記溝及び前記加熱要素の間にスルー開口を有し、イオン流の一部が前記溝から前記加熱要素に向かって流れる、請求項2に記載の毛トリートメント装置。
【請求項4】
前記スルー開口が、この長さを通して一定の断面積を含む、請求項3に記載の毛トリートメント装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのイオン生成器が、前記溝のいずれかの端で前記本体内に配置される、請求項1に記載の毛トリートメント装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのイオン生成器が、陰イオンを生成する、請求項1に記載の毛トリートメント装置。
【請求項7】
前記溝が、前記加熱要素の長手方向端部に対して実質的に平行に延びる、請求項1に記載の毛トリートメント装置。
【請求項8】
前記加熱要素を電気的に接地する接地回路を更に有する、請求項1に記載の毛トリートメント装置。
【請求項9】
前記接地回路が、
プリント回路基板と、
前記プリント回路基板と前記加熱要素とを電気的に接続する導電性部材とを有する、請求項8に記載の毛トリートメント装置。
【請求項10】
毛髪をストレートにするためのヘアスタイラーであって、
一端で互いに枢動可能に接続される一対のアームと、
前記一対のアームの少なくとも一方のアームに配置される請求項1乃至9のいずれかに記載の毛トリートメント装置とを有する、ヘアスタイラー。
【請求項11】
前記毛トリートメント装置が、前記一対のアームのそれぞれに配置される、請求項10に記載のヘアスタイラー。
【請求項12】
前記一対のアームの各々が、細長く、前記毛トリートメント装置が一端に配置され、前記一端とは反対側の別の端にグリップ部が規定される、請求項10又は11に記載のヘアスタイラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、対象の毛髪にトリートメント操作を行うための装置に関し、特にイオン生成器を組み込む毛髪トリートメント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの人々が美容に関するさまざまな問題を持ち、その典型的な例は髪のダメージの問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
髪のダメージは主に髪の乾燥により引き起こされる。髪を乾かすことは、バサバサ感をもたらすだけでなく、静電気の容易な生成、髪全体のまとまりの喪失、及びホコリの容易な付着といった問題をもたらす。
【0004】
上記に鑑み、イオンを生成するヘアストレーテナ、ヘアカーラー等のヘアスタイラーが進化した。従来の熱トリートメント装置では、マイナスイオン生成器を介したコロナ放電によりマイナスイオンが生成される。ヘアストレーテナのように最小の空気流を用いるヘアスタイラーの場合、生成されるマイナスイオンは最終的に飽和し、イオン生成器に隣接して実質的に静止したイオン雲が形成される。斯かる場合、イオン生成器から離れた位置でのイオン数が著しく低くなる場合がある。これは、毛トリートメント装置又はヘアスタイラーの性能低下をもたらす。
【0005】
本開示は、上記の1つ又は複数の制限、又は当該技術分野で知られる装置に関連する他の任意の制限を克服することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、毛トリートメント部に沿って(即ち、加熱プレートに沿って)イオン数を増加させ、従って、イオンの被覆率を増加させ、及び従って、より良好なデフリッジング性能を提供する、毛トリートメント装置を提供することである。ヘアストレーテナのようなヘアスタイラーの場合、従来の技術とは異なり、わずかな構造変更を通して、毛トリートメント装置が、加熱プレートに沿ってイオン数を増加させ、又は均一に分布させることを可能にすることが望まい。従来技術は、イオン生成器の出力パワーを上げ、イオンの通気孔の数を増やすことを採用し、より高い消費電力及び毛トリートメント装置の複雑性の増加をもたらす。
【0007】
これらの懸念の1つ又は複数によりよく対処するために、本開示の第1の態様において、毛トリートメント装置が提供される。毛トリートメント装置は、毛トリートメント部と、毛トリートメント部内に配置される加熱プレートとが規定される本体を含む。加熱要素は導電体である。更に、毛トリートメント装置は、イオンを生成し、毛トリートメント部に隣接して本体に規定される溝を通してイオンをチャネル化しイオン流を形成するよう構成された少なくとも1つのイオン生成器を含む。更に、毛トリートメント装置は、本体内に規定されるイオンアトラクターを含む。イオンアトラクターは、溝及び加熱要素を橋渡しし、ここで、加熱要素は、溝の長さに沿ってイオン流を分配するために、イオンアトラクターを通してイオン流から毛トリートメント装置にイオンを引き付ける。溝の長さに沿ったイオンの均等な分布は、毛髪をデフリッジングするより多くの領域を提供し、これにより、毛髪の効果的なデフリッジングが容易にされる。
【0008】
一実施形態では、イオンアトラクターは、本体の実質的に中央部分に規定されるガイドウェイである。
【0009】
一実施形態では、ガイドウェイは、溝及び加熱要素の間にスルー開口を有し、その結果、イオン流の一部が、溝から加熱要素に向かって流れる。
【0010】
一実施形態では、スルー開口は、その長さを通して一定である断面積を含む。
【0011】
一実施形態では、少なくとも1つのイオン生成器は、溝のいずれかの端部で本体内に配置され、陰イオンを生成するよう構成される。
【0012】
一実施形態では、溝は、加熱要素の少なくとも1つの長手方向端部に実質的に平行に延びる。
【0013】
一実施形態において、毛トリートメント装置は、加熱要素を電気的に接地するための接地回路を有する。接地回路は、プリント回路基板と導電性部材とを有し、プリント回路基板と加熱要素とを電気的に接続する。
【0014】
本開示の第2の態様では、髪をストレートにするためのヘアスタイラーが開示される。ヘアスタイラーは、一端において互いに枢動可能に接続される一対のアームを含む。一対のアームのそれぞれは、上述したように、毛トリートメント装置を受けるよう構成される。
【0015】
一実施形態では、一対のアームの各々は細長く、一端に毛トリートメント部が規定され、一端とは反対側の別の端にグリップ部が規定される。
【0016】
前述の要約は例示に過ぎず、いかなる意味においても限定することを意図するものではない。上述した例示的な態様、実施形態及び特徴に加えて、更なる態様、実施形態及び特徴が、図面及び以下の詳細な説明を参照することにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施形態によるヘアスタイラーの透視表示を示す図である。
図2】本開示の実施形態によるヘアスタイラーの分解斜視表示を示す図である。
図3】本開示の実施形態によるヘアスタイラーの毛トリートメント装置の上面表示を示す図である。
図4図3の部分Aの拡大表示を示す図である。
図5】本開示の実施形態によるヘアスタイラーの一部の断面表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載され、当業者にとって日常的な種々の変更及び特許請求の範囲の均等物を包含する。本開示自体並びにその使用モード、更なる目的及び利点が、添付の図面と併せて読むとき、以下の実施形態の詳細な説明を参照することにより最もよく理解されるであろう。1つ又は複数の実施形態が以下、例示のためにのみ、添付の例示的図面を参照して説明され、そこでは、同種の参照数字が同種の要素を表す。
【0019】
図は、例示のみを目的として本開示の実施形態を描く。当業者であれば、以下の説明から、本書に記載の開示の原理から逸脱することなく、本書に説明される構造及び方法の代替実施形態が採用されることができることを容易に理解するであろう。
【0020】
本開示における実施形態は、様々な変更及び代替形態に従うが、その具体的な実施形態は、図に例として示され、以下に説明される。しかしながら、開示された特定の形態に本開示を限定する意図はなく、逆に、本開示は、本開示の範囲に入る全ての変更、均等物及び代替物をカバーするものである点を理解されたい。
【0021】
当業者であれば、本開示から動機付けられ、毛トリートメント装置の様々な特徴を修正することに留意されたい。従って、斯かる修正は、本開示の一部である。従って、本書の説明の利益を有する当業者には容易に明らかであろう詳細で本開示を不明瞭にしないよう、図面は、本開示の実施形態を理解するのに適切な特定の詳細のみを示す。
【0022】
本開示で使用される用語「有する」、「有している」又は他の任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しており、その結果、リストの要素を有するアセンブリ又はユニットは、それらの要素のみを含むだけではなく、明示的にリストされていない、又は斯かる装置に固有の他の要素を含むことができる。言い換えると、「有する」を伴う装置内の1つ又は複数の要素は、更なる制約がなければ、システム又は装置内の他の要素又は追加の要素の存在を排除するものではない。
【0023】
以下の詳細な説明において、本開示の実施形態は、本書の一部を構成する添付図を参照して説明され、本開示が実施され得る説明及び具体的な実施形態を用いて示される。これらの実施形態は、当業者が本開示を実施できるように十分に詳細に記載されており、他の実施形態が利用されることができること、及び本開示の範囲から逸脱することなく変更がなされることができることを理解されたい。従って、以下の記載は限定的な意味で捉えられるものではない。
【0024】
図1は、本開示のいくつかの実施形態によるヘアスタイラー(100)の透視図を示す。ヘアスタイラー(100)は、ハンドヘルド装置であってもよく、これは、対象の毛髪にトリートメントを行うために適合されることができる。一実施形態では、毛髪へのトリートメントは、縮毛矯正、毛髪カール、毛髪デフリッジングなどである。本書で説明するように、ヘアスタイラー(100)は「ユーザ」により操作又は使用され、トリートメント操作は「対象」に対して行われる。場合によっては、ユーザ及び対象は同一人物であり、即ち、ヘアスタイラー(100)は手に持たれ、ユーザによって自分自身に使用される(例えば、縮毛矯正のために)。他の場合、ユーザ及び対象は異なっていてもよく、例えば、ヘアスタイラー(100)は手に持たれ、ユーザによって他人に使用されることができる。
【0025】
ヘアスタイラー(100)は、一対のアーム(112)を広く含むことができ、これは、一端において互いに枢動可能に接続されることができる。一例として、一対のアーム(112)は、一対のアーム(112)間の枢動運動を容易にするために、一端でヒンジ化されることができる。更に、ヘアスタイラー(100)は、複数のアーム(112)の少なくとも1つのアームに配置され得る毛トリートメント装置(101)を含み得る。毛トリートメント装置(101)は、マイナスイオン及び熱を提供することにより毛トリートメントを行うよう構成されることができる。一実施形態では、毛トリートメント装置(101)は、一対のアーム(112)の各々に配置され得る。図1及び図2から明らかなように、一対のアーム(112)は細長くてもよい。毛トリートメント装置(101)又はその毛トリートメント部(103)がアームの一端に配置され、把持部が一端とは反対側の別の端に規定される。一実施形態では、把持部(111)は、一対のアーム(112)の各々に接続され得る別個のハウジングを含み得る。把持部(111)は、装置の把持及び操作に役立ち、一対のアーム(112)よりも幅が狭い場合がある。追加的に、ヘアスタイラー(100)は、ヘアスタイラー(100)が主電源に接続されることを可能にする電源要素(電線及びプラグ)(115)を含むことができる。
【0026】
ここで図2及び図3を参照すると、毛トリートメント装置(101)は、毛トリートメント部(103)で規定され得る本体(102)を含み得る。更に、毛トリートメント装置(101)は、加熱要素(104)を含んでもよく、これは、熱処理部(103)[従って、本体(102)]に配置されることができる。加熱要素(104)は、加熱要素(104)を加熱するよう構成され得るヒータ(113)に結合され得る。一実施形態において、加熱要素(104)は、概ね矩形の細長い形状であってよく、毛トリートメント部(103)の内側に配置されてよい。更に、加熱要素(104)は、毛髪接触面(114)を含むことができ、これは、実質的に平面とすることができ、使用時に毛髪に接触するように押圧されるよう構成されることができる。一実施形態では、加熱要素(104)は、金属などの導電性材料で作られてもよい。図1から明らかなように、毛トリートメント装置(101)は、毛トリートメント部(103)に隣接して本体(102)に規定される溝(106)を含むことができる。一実施形態では、溝(106)は、加熱要素(104)の少なくとも1つの長手方向エッジに沿って実質的に平行に延びることができる。
【0027】
一実施形態において、熱トリートメント装置(101)は、本体(102)内に配置され得る複数の加熱要素を含み得る。溝(106)は、複数の加熱要素の間に、複数の加熱要素の長手方向エッジに沿って実質的に平行に延びるよう構成され得る。
【0028】
次に図4を参照すると、毛トリートメント装置(101)は、溝(106)のいずれかの側に配置され得る少なくとも1つのイオン生成器(105)を含み得る。少なくとも1つのイオン生成器(105)は、イオン、即ち陰イオンを生成するよう構成されることができる。生成されるイオンは、溝(106)を通してチャネル化され、イオン流が形成される。一実施形態では、イオン生成器(105)は、これに限定されるものではないが、陰イオン生成器とすることができる。一例として、陰イオン生成器は、これに限定されるものではないが、コロナ放電装置とすることができる。更に、毛トリートメント装置(101)は、加熱要素(104)を電気的に接地するための接地回路(108)(図5に見られる)を含むことができる。接地回路(108)は、プリント回路基板(PCB)(109)及び導電性部材(110)[図5では太字で強調される110]を含む。導電性部材(110)は、プリント回路基板(PCB)(109)と加熱要素(104)とを電気的に接続することができる。一例として、導電性部材(110)は電線であってもよい。一実施形態では、導電性部材(110)は、PCB(109)と、加熱要素(104)に関連する他の任意の導電性材料とを電気的に接続することができる。
【0029】
一実施形態において、接地回路(108)は、少なくとも1つのイオン生成器(105)により生成される陰イオンを引き寄せるために加熱要素(104)を充電するよう構成され得る。更に、接地回路は、加熱要素(104)により引き寄せられる陰イオンの吸収を促進することができる。
【0030】
一実施形態では、毛トリートメント装置(101)は、加熱要素(104)に接続され得る充電回路を含み得る。充電回路は、少なくとも1つのイオン生成器(105)により生成されるマイナスイオンを引き寄せるために、プラスイオンを誘導するように加熱要素(104)を電気的に充電するよう構成され得る。
【0031】
図3及び図4に戻ると、毛トリートメント装置(101)は、イオンアトラクター(107)を含むことができ、これは、本体(102)内に規定されることができる。イオンアトラクター(107)は、溝(106)及び加熱要素(104)を橋渡しするよう構成されることができる。一実施形態では、イオンアトラクター(107)は、ガイドウェイ又はスロットであってもよい。ガイドウェイは、溝(106)と加熱要素(104)との間にスルー開口を含むことができる。一実施形態では、スルー開口(従って、ガイドウェイ)は、その長さを通して実質的に一定である断面積を含むことができる。いくつかの実施形態では、スルー開口(従って、ガイドウェイ)は、その長さにわたって変化し得る断面積を含み得る。
【0032】
図示される実施形態では、イオンアトラクター(107)は、溝(106)と加熱要素(104)との間の本体(102)の実質的に中央部分に規定される。いくつかの実施形態において、イオンアトラクター(107)は、溝(106)と加熱要素(104)との間の本体(102)の任意の位置において、溝(106)と加熱要素(104)とを橋渡しするために規定され得る。更に、イオンアトラクター(107)は、実質的に矩形のプロファイルを含み、これは、限定として解釈されるものではない。なぜなら、イオンアトラクター(107)は、正方形、三角形、円形などの他の任意の幾何学的プロファイルを含むよう構成され得るからである。いくつかの実施形態では、イオンアトラクター(107)は、正に帯電した加熱要素(104)が負イオンをそれに向かって引き寄せるのを促進することができ、これは、溝(106)の長さに沿ったイオンの流れ(図4では点線で示される)をもたらすことができ、溝(106)の長さに沿ってイオンが均等に分布される。即ち、正に帯電した加熱要素(104)は、イオンアトラクター(107)を介して、溝(106)内のイオン流から負イオンの一部を引き寄せることができる。この引き寄せにより、溝(106)のいずれかの端にあるイオン生成器(105)で生成されるイオンは、イオンアトラクター(107)に向かって流れることができ、これにより、イオンは溝(106)の長さに沿って流れ、溝の長さに沿ってイオンが均等に分布される。一実施形態では、イオンの均等な分布は、溝(106)の長さにわたって実質的に同数のイオンが存在するものとして推測される。溝の長さに沿ったイオンの均等な分布は、毛髪をデフリッジングするためのより多くの領域を提供し、これにより、毛髪の効果的なデフリッジングが容易にされる。更に、加熱要素(104)により引き寄せられるイオンは、接地回路(108)により接地されてもよい。
【0033】
操作上の実施形態では、即ち、毛トリートメント[例えば縮毛矯正]を行うためのヘアスタイラー(100)の使用中、処置される毛髪は、一対のアーム(112)の間(従って、毛トリートメント装置の間)に配置され、ヘアスタイラー(100)は毛髪上を横断されることができる。即ち、処置される毛髪は、加熱要素(104)及び溝(106)の長さ方向に沿って置かれる。動作中、少なくとも1つのイオン生成器(105)はイオンを生成し、これは溝(106)を通ってチャネル化され、イオン流が形成される。同時に、加熱要素(104)はヒーター(113)により加熱されることができる。更に、加熱要素(103)は、イオンアトラクター(107)を介して、溝(106)内のイオン流からイオンを引き寄せることができ、これにより、溝(106)の長さに沿ってイオンの流れ(図4では点線で示す)が生み出され、溝(106)の長さに沿ったイオンの均等な分布が生じる。この均一な分布は、イオン生成器の近傍で毛髪の効果的なデフリッジングが起こる従来のヘアスタイラーとは異なり、溝(106)に沿って配置されるすべての毛髪の効果的なデフリッジングを助ける。
【0034】
本書における実質的に任意の複数及び/又は単数の用語の使用に関して、当業者であれば、文脈及び/又は用途に応じて、複数形から単数形へ、及び/又は単数形から複数形へ翻訳することができる。様々な単数形/複数形の順列は、明確さのために本書で明示される場合がある。
【0035】
一般に、本書、及び特に添付の請求項(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)において使用される用語は、一般に「オープン」用語として意図されることが当業者には理解されよう(例えば、「有する」という用語は「有するが限定されない」と解釈されるべきであり、「持つ」という用語は「少なくとも持つ」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は「含むが限定されない」などと解釈されるべきである)。
導入された特許請求の範囲の記載の特定の数が意図される場合、斯かる意図は特許請求の範囲に明示的に記載され、斯かる記載がない場合、斯かる意図は存在しないことが、当業者には更に理解されるであろう。
例えば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記載を導入するために、「少なくとも1つ」及び「1つ又は複数」という導入句の使用を含む場合がある。
しかしながら、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、同じ請求項が導入フレーズ「1つ又は複数」又は「少なくとも1つ」と「a」又は「an」のような不定冠詞とを含むとしても、斯かる導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、斯かる引用を1つだけ含む発明に限定することを、斯かるフレーズの使用が意味するものとして解釈されるべきではない
(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、"少なくとも1つ"又は"1つ又は複数"を意味すると解釈される)。
請求項の記載を導入するために定冠詞を使用する場合も同様である。
更に、導入された請求の記載の特定の数が明示的に記載される場合であっても、当業者であれば、斯かる記載は通常、少なくとも記載された数を意味するものとして解釈されるべきであることを理解するであろう(例えば、他の修飾語句を伴わない「2回の反復」という裸の記載は通常、少なくとも2回の反復、又は2回以上の反復を意味する)。
更に、「A、B及びCの少なくとも1つ等」に類似する慣例が使用される場合、一般に、斯かる構成は、当業者がその慣例を理解する意味において意図される(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを持つシステム」は、以下に限定されるものではないが、A単独、B単独、C単独、A及びB、A及びC、B及びC、並びに/又はA、B及びCを持つシステムを含む等である)。
「A、B又はCの少なくとも1つ等」に類似する慣例が使用される場合、一般に、斯かる構成は、当業者がその慣例を理解する意味において意図される(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを持つシステム」は、以下に限定されるものではないが、A単独、B単独、C単独、A及びB、A及びC、B及びC、並びに/又はA、B及びCを持つシステムを含む等である)。
明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の接続詞的な単語及び/又は語句が、用語の一方、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を想定しているものとして理解されるべきであることを、当業者は更に理解するであろう。
例えば、"A又はB"という表現は、"A"若しくは"B"、又は"A及びB"の可能性を含むものとして理解される。
様々な態様及び実施形態が本書に開示されるが、他の態様及び実施形態も当業者には明らかであろう。本書に開示される様々な態様及び実施形態は、例示を目的とするものであり、限定を意図するものではなく、真の範囲は以下の特許請求の範囲により示される。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】