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特表2024-543421インプラントシステムを組み立てるためのデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】インプラントシステムを組み立てるためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/36 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A61F2/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527632
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-09
(86)【国際出願番号】 US2022049384
(87)【国際公開番号】W WO2023086374
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】63/263,921
(32)【優先日】2021-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/053,527
(32)【優先日】2022-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519307827
【氏名又は名称】エンコア・メディカル・エル・ピー・(ディー/ビー/エー・ディージェーオー・サージカル)
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・マイケル・ウィルズ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴ・リンク
(72)【発明者】
【氏名】ヘザー・フェウェル
(72)【発明者】
【氏名】アダム・シャレンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】アンニカ・ウェスターバーグ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ニーランド
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・トロリンガー
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA05
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC13
4C097MM06
4C097SC03
(57)【要約】
アクチュエーターシステムによってプラスチック製外側大腿骨頭の中へ内側大腿骨頭を押圧するように構成されているインプラント組み立てデバイスである。アクチュエーターシステムは、過大圧縮に起因するデバイス詰まりの発生および深刻度を低減させるように作用する独自の爪システムを具現化している。デバイスは、組み立てプロセスの前におよび組み立てプロセスの全体を通して内側および外側大腿骨頭を整合および配向させる独自の骨頭支持部装置を含む。また、デバイスは、使用しているときのデバイスを保持および安定化させるために、デバイスの本体部の上に一体化されたグリップ部分を含むことも可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側骨頭および外側骨頭部分を一緒に連結するための大腿骨頭インプラント組み立てシステムであって、前記組み立てデバイスは、セット爪を含み、前記セット爪は、ロッドに連結されているハンドルが第2の位置から第1の位置へ移動される間に、前記ロッドの上の歯と係合し、前記ロッドを適切な場所に保持するように構成されており、前記第1の位置は、インプラントの外側骨頭部分を前記インプラントの内側骨頭部分の上に押すように前記ロッドを移動させるために前記ハンドルが移動されることが可能である位置であり、前記セット爪は、第1の部分および第2の部分を含む縁部を有しており、前記第2の部分は、セットバック領域を有しており、前記縁部の前記第1の部分が前記縁部の前記第2の部分よりも遠くに延在するようになっている、大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項2】
前記第2の部分セットバック領域の距離は、0.053"のプラスまたはマイナス20%である、請求項1に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項3】
前記第2の部分セットバック領域の距離は、0.053"のプラスまたはマイナス10%である、請求項1に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項4】
前記第2の部分セットバック領域の距離は、0.053"のプラスまたはマイナス5%である、請求項1に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項5】
前記第2の部分の長さは、前記第1の部分の長さの約33%から53%の間にある、請求項1から4のいずれか一項に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項6】
前記第2の部分の長さは、約0.140インチから0.225インチの間にあり、前記セット爪の前記縁部は、長さが約0.425インチのプラスまたはマイナス20%である、請求項1から4のいずれか一項に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項7】
前記大腿骨頭インプラント組み立てシステムは、
遠位端部および近位端部を含む本体部であって、前記本体部は、ベース部分と、上部部分と、前記ベース部分と前記上部部分との間の支持部分とを有しており、前記支持部分は、前記ハンドルを移動させる間にユーザーが保持するためのグリップを含む、本体部と、
アクチュエーターシステムであって、前記アクチュエーターシステムは、長手方向軸線に沿って前記ロッドを移動させるように、および、前記ロッドが前記長手方向軸線の周りに少なくとも部分的に回転させられることを可能にするように、前記ロッドに連結されており、前記アクチュエーターシステムは、駆動爪および前記セット爪を含み、前記駆動爪は、前記ハンドルに連結されており、前記ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動されるときに、前記ロッドに係合し、前記ロッドを前記長手方向軸線に沿って前記ベース部分に向けて駆動するように構成されている、アクチュエーターシステムと、
インプラントを保持するための支持部プラットフォームであって、前記支持部プラットフォームは、前記ハンドルが作動されるときに前記ロッドの近位端部が前記支持部プラットフォームに向けて移動するような位置において、前記長手方向軸線と整合されている、支持部プラットフォームと
をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【請求項8】
前記組み立てデバイスは、キューポラをさらに含み、前記キューポラは、前記キューポラが前記ロッドと前記ステージとの間に位置決めされるように、前記ロッドの前記近位端部に連結されている、請求項7に記載の組み立てデバイス。
【請求項9】
前記キューポラは、前記プラットフォームの上に位置決めされている外側骨頭部分の外部表面の一部分に接触するために、前記ステージに面するキューポラ表面の一部分に凹形表面を含む、請求項8に記載の組み立てデバイス。
【請求項10】
前記キューポラは、錐台形状になっている、請求項8に記載の組み立てデバイス。
【請求項11】
前記セット爪は、遠位端部および近位端部を含み、前記遠位端部は、前記アクチュエーターシステムに移動可能に連結されている、請求項7に記載の組み立てデバイス。
【請求項12】
前記セット爪は、前記セット爪を前記本体部に連結するために使用される細長い孔部をさらに含む、請求項7に記載の組み立てデバイス。
【請求項13】
前記縁部の前記第1の部分は、前記縁部の前記第2の部分への湾曲した移行部を有している、請求項1に記載の組み立てデバイス。
【請求項14】
前記ロッドは、前記ロッドの長さの少なくとも一部に沿って延在する前記ロッドの表面の上に歯を含み、前記セット爪の前記縁部の前記第1の部分は、前記歯が前記第1の部分に隣接して位置決めされているときに、前記ロッドの前記表面の上の歯と係合するように位置決めされている、請求項1から13のいずれか一項に記載の組み立てデバイス。
【請求項15】
前記歯は、前記ロッドの長さに対して垂直に整合されている、請求項14に記載の組み立てデバイス。
【請求項16】
前記セット爪は、前記ロッドの前記歯が前記セット爪の前記縁部と平行に整合された状態で前記ロッドが位置決めされているときに、前記第1の部分が前記ロッドの前記歯と係合し、前記第2の部分が前記ロッドの歯と係合しないように位置決めされている、請求項15に記載の組み立てデバイス。
【請求項17】
前記セット爪は、前記ロッドが回転させられるときに、前記歯が前記第1の部分に向けて回転させられるように位置決めされており、前記歯の少なくとも1つが、前記セットバック領域の中へ延在し、前記歯と前記セット爪との係合解除を促進させるようになっている、請求項15に記載の組み立てデバイス。
【請求項18】
第1の部分および第2の部分を含む縁部を有するセット爪を含む組み立てデバイスであって、前記第2の部分は、セットバック領域を有しており、前記縁部の前記第1の部分が、前記縁部の前記第2の部分よりも約0.042インチおよび約0.064インチの距離だけ遠くに延在するようになっている、組み立てデバイス。
【請求項19】
前記セット爪は、ロッドに連結されているハンドルが第2の位置から第1の位置へ移動される間に、前記ロッドの上の歯に係合し、前記ロッドを適切な場所に保持するように位置決めされており、前記ハンドルを前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させることは、インプラントの外側骨頭部分を前記インプラントの内側骨頭部分の上に押すように前記ロッドを移動させる、請求項18に記載の組み立てデバイス。
【請求項20】
内側骨頭および外側骨頭部分を一緒に連結するための大腿骨頭インプラント組み立てシステムであって、前記組み立てデバイスは、第1の部分および第2の部分を含む縁部を有するセット爪を含み、前記第2の部分は、セットバック領域を有しており、前記縁部の前記第1の部分が、前記縁部の前記第2の部分よりも遠くに延在し、前記第1の部分が前記第2の部分への湾曲した移行部を有するようになっている、大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願への参照による組み込み
本出願は、2021年11月11日に出願された米国仮特許出願第62/263,921および2022年11月8日に出願された米国非仮特許出願第18/053,527の利益を主張し、それらの文献の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、概して、マルチコンポーネントインプラントシステムを組み立てることに関する。より具体的には、本開示は、手動の連結システムを使用してインプラントシステムの2つのコンポーネントを一緒に機械的に連結するためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
股関節置換大腿骨頭インプラントは、股関節構造体の一部または全体を置換するために医療分野において使用されている。いくつかの例において、大腿骨インプラントの一部分は、患者の大腿骨の中へ設置されるように設計されている。大腿骨頭インプラントは、大腿骨インプラントの上側部分(「テーパー」)に連結されているボール状の「骨頭(head)」を含むことが可能である。股関節の中の天然のソケットは、人工的な「カップ」と置換され、それは、半球形形状の外側シェルと、外側シェルの内側に入れ子にされる(および、外側シェルに連結される)、それに対応する半球形形状の内側ライナーとを含むことが可能であるインプラントである。内側骨頭および外側骨頭は、別個のコンポーネントである。テーパー部分に連結される前に、内側骨頭が外側骨頭のキャビティーの中に位置決めされるように、骨頭が組み立てられる。内側骨頭は、外側骨頭の中へきつくフィットし、それらを一緒に連結することは、多大な力を必要とする。外側および内側骨頭の形状は、コンポーネントを損傷させることなく必要な力を迅速に正しく印加することを困難にする可能性がある。効率を向上させ、内側および外側骨頭への潜在的な損傷を最小化させるために、素早くて使用し易い連結デバイスを有することが有利であることとなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示のデバイス、システム、および方法は、いくつかの特徴を有しており、その特徴の単一のものは、いずれも単独でその望ましい属性の原因とはならない。以下に続く特許請求の範囲によって表現されているような本発明の実施形態の範囲を限定することなく、特定の革新が、ここで簡潔に議論されることとなる。この議論、および、本明細書で提供される他の章を考慮した後に、本開示におけるインプラントシステム組み立てデバイスの実施形態の特徴がどのようにいくつかの利点を提供するかが理解されることとなる。
【0005】
大腿骨頭インプラントのコンポーネントを組み立てることに伴う問題に対処するために、効率的に、容易に、および、プラスチック製外側骨頭を損傷させることなく、本開示は、骨頭のコンポーネントを組み立てるためのデバイスの態様を説明している。1つの革新は、内側骨頭および外側骨頭部分を一緒に連結するための大腿骨頭インプラント組み立てデバイスであって、組み立てデバイスは、ハンドルと、ハンドルに連結されているロッドであって、ロッドは、長手方向軸線に沿って整合されており、ハンドルに連結されている、ロッドと、遠位端部および近位端部を含む本体部とを含み、本体部は、ベース部分と、上部部分と、ベース部分と上部部分との間の支持部分であって、支持部分は、ハンドルを移動させる間にユーザーが保持するためのグリップを含む、支持部分とを有している、大腿骨頭インプラント組み立てデバイスを含む。
【0006】
組み立てデバイスは、上部部分の中にアクチュエーターシステムをさらに含むことが可能であり、アクチュエーターシステムは、長手方向軸線に沿ってロッドを移動させるように、および、ロッドが長手方向軸線の周りに少なくとも部分的に回転させられることを可能にするように、ロッドに連結されている。アクチュエーターシステムは、駆動爪およびセット爪を含み、駆動爪は、ハンドルに連結されており、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動されるときに、ロッドに係合し、ロッドを長手方向軸線に沿ってベース部分に向けて駆動するように構成されており、セット爪は、ハンドルが第2の位置から第1の位置へ移動される間に、ロッドに係合し、ロッドを適切な場所に保持するように構成されている。組み立てシステムは、骨頭支持部をさらに含むことが可能であり、骨頭支持部は、内側部材であって、内側部材は、ベース部分に連結されており、ロッドとベース部分との間に位置決めされている、内側部材と、内側骨頭支持部であって、内側骨頭支持部は、内側部材ロッドに向けて延在しており、内側骨頭をその上に受け入れるように構成されており、内側骨頭支持部は、長手方向軸線に沿ってロッドと整合されている、内側骨頭支持部と、ステージであって、ステージは、内側部材の周りに円周方向に位置決めされており、内側部材にスライド可能に連結されており、ステージが内側部材の外部表面に沿って移動することが可能であるようになっている、ステージとを有している。
【0007】
インプラントシステムを組み立てるためのデバイスのさまざまな実施形態は、さまざまな追加的な特徴を含む。たとえば、組み立てデバイスは、キューポラ(cupola)をさらに含むことが可能であり、キューポラは、ロッドの近位端部に連結されており、キューポラがロッドとステージとの間に位置決めされるようになっている。キューポラは、ステージに面する凹形表面を含むことが可能であり、凹形表面は、外側骨頭部分の外部表面に対してフィットするように構成されている。いくつかの実施形態において、キューポラは、錐台形状になっている。
【0008】
セット爪は、近位端部を含み、第1の部分および第2の部分を含む縁部を有しており、縁部の第1の部分は、縁部の第2の部分よりも遠くに延在している。第1の部分および第2の部分の延在は、セットバック領域を画定している。いくつかの実施形態において、縁部の第1の部分は、縁部の第2の部分への湾曲した移行部を有している。セット爪は、遠位端部および近位端部を含み、遠位端部は、アクチュエーターシステムに移動可能に連結されている。
【0009】
ロッドは、ロッドの長さの少なくとも一部に沿って延在するロッドの表面の上に歯を含むことが可能であり、セット爪の縁部の第1の部分は、歯が第1の部分に隣接して位置決めされているときに、ロッドの表面の上の歯と係合するように位置決めされている。いくつかの例において、歯は、ロッドの長さに対して垂直に整合されている。
【0010】
セット爪は、ロッドの歯がセット爪の縁部と平行に整合された状態でロッドが位置決めされているときに、第1の部分がロッドの歯と係合し、第2の部分がロッドの歯と係合しないように位置決めされている。
【0011】
ステージは、ステージの遠位端部にプラットフォームを含むことが可能である。プラットフォームは、ロッドの長手方向軸線に対して実質的に直交方向に整合されることが可能である。また、ステージは、アパーチャーを含み、アパーチャーは、プラットフォームの中央に長手方向に位置決めされており、内側部材がアパーチャーの中へフィットするようにサイズ決めされている。ステージは、1つまたは複数のフィンガーをさらに含むことが可能であり、1つまたは複数のフィンガーは、アパーチャーの内部表面の上に位置決めされており、アパーチャーの中へ延在している。フィンガーは、ステージと内側部材との間に摩擦フィットを提供するために、内側部材に接触するように構成されている。フィンガーと内側部材との間の摩擦フィットは、ステージが内側部材の上の異なる高さに位置決め可能となることを可能にする。いくつかの実施形態において、本体部は、組み立てデバイスをより軽量にする1つまたは複数のキャビティーを含む。いくつかの実施形態において、プラットフォームは、プラットフォームの上での外側骨頭の設置をガイドするための指標を含む。いくつかの実施形態において、指標は、プラットフォームの中へエッチングされている。いくつかの実施形態において、指標は、アパーチャーを取り囲む少なくとも1つのリングを含む。いくつかの実施形態において、指標は、2つ以上の同心円状のリングを含む。
【0012】
ステージは、ステージの近位端部に位置決めされているガードを含むことが可能である。ガードは、ステージが低下されるときにユーザーがステージとデバイスのベース部分との間に自分の指を挟まれないように位置決めされている。
【0013】
いくつかの実施形態において、組み立てデバイスは、ベース支持部をさらに含み、ベース支持部は、ベースに連結されており、デバイスのための支持を提供する。
【0014】
本明細書で説明されているデバイスおよび方法の特徴および利点は、添付の図面を併せて考慮して、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになることとなる。これらの図面は、本開示にしたがったいくつかの実施形態のみを描いており、その範囲を限定するものと考慮されるべきではない。図面において、同様の参照数字または記号は、典型的に、文脈が別段の指定をしない限り、同様のコンポーネントを識別している。いくつかの事例において、図面は、縮尺通りに描画されていない可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの斜視図である。
図2】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの右側面図である。
図3】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの断面図である。
図4】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの遠位端部からの斜視図である。
図5】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの正面図である。
図6】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの上面図である。
図7】例示目的の実施形態による大腿骨頭インプラント組み立てデバイスの底面図である。
図8A】例示目的の実施形態による、図1に示されているステージを図示する図であり、1つの位置におけるステージの斜視図である。
図8B】例示目的の実施形態による、図1に示されているステージを図示する図であり、第2の位置におけるステージの斜視図である。
図8C】例示目的の実施形態による、図1に示されているステージを図示する図であり、ステージの正面図である。
図8D】例示目的の実施形態による、図1に示されているステージを図示する図であり、ステージの上面図である。
図8E】例示目的の実施形態による、図1に示されているステージを図示する図であり、ステージの底面図である。
図9A】大腿骨頭インプラント組み立てシステムの骨頭支持部の内側部材の例の6つの側面の図である。
図9B】大腿骨頭インプラント組み立てシステムの骨頭支持部の内側部材の例の6つの側面の図である。
図9C】大腿骨頭インプラント組み立てシステムの骨頭支持部の内側部材の例の6つの側面の図である。
図9D】大腿骨頭インプラント組み立てシステムの骨頭支持部の内側部材の例の6つの側面の図である。
図9E】大腿骨頭インプラント組み立てシステムの骨頭支持部の内側部材の例の6つの側面の図である。
図9F】大腿骨頭インプラント組み立てシステムの骨頭支持部の内側部材の例の6つの側面の図である。
図10A】例示目的の実施形態による、図1に示されているキューポラを図示する図であり、キューポラの側面図である。
図10B】例示目的の実施形態による、図1に示されているキューポラを図示する図であり、キューポラの上面図である。
図10C】例示目的の実施形態による、図1に示されているキューポラを図示する図であり、キューポラの底面図である。
図11A】例示目的の実施形態による、図3に示されているようなセット爪を図示する図であり、1つの位置におけるセット爪の斜視図である。
図11B】例示目的の実施形態による、図3に示されているようなセット爪を図示する図であり、第2の位置におけるセット爪の斜視図である。
図11C】例示目的の実施形態による、図3に示されているようなセット爪を図示する図であり、セット爪の左側面図である。
図11D】例示目的の実施形態による、図3に示されているようなセット爪を図示する図であり、セット爪の右側面図である。
図12A】例示目的の実施形態による、図3および図11に示されているようなセット爪を描く図であり、セット爪の上面図である。
図12B】例示目的の実施形態による、図3および図11に示されているようなセット爪を描く図であり、セット爪の底面図である。
図12C】例示目的の実施形態による、図3および図11に示されているようなセット爪を描く図であり、セット爪の正面図である。
図12D】例示目的の実施形態による、図3および図11に示されているようなセット爪を描く図であり、セット爪の背面図である。
図13A】いくつかの実施形態による、「フローティング」または「可動」プラットフォームの例を図示する図である。
図13B】いくつかの実施形態による、「フローティング」または「可動」プラットフォームの例を図示する図である。
図13C】いくつかの実施形態による、「フローティング」または「可動」プラットフォームの例を図示する図である。
図13D】いくつかの実施形態による、「フローティング」または「可動」プラットフォームの例を図示する図である。
図14A】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の例をさらに図示する図である。
図14B】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の例をさらに図示する図である。
図14C】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の例をさらに図示する図である。
図15A】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の別の例を図示する図である。
図15B】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の別の例を図示する図である。
図15C】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の別の例を図示する図である。
図15D】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合されているときのセット爪の別の例を図示する図である。
図16A】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合解除されているときのセット爪を図示する図である。
図16B】いくつかの実施形態による、セット爪がロッドの上の歯と係合解除されるときのセット爪を図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態に向けられている。しかし、本発明は、多数の異なる方式で具現化されることが可能である。本明細書における態様は、多種多様な形態で具現化されることが可能であるということ、および、本明細書で開示されている任意の特定の構造体、機能、または、その両方は、本発明の1つまたは複数の実施形態の単なる代表であるということが明らかであるはずである。本明細書で開示されている態様は、任意の他の態様から独立して実装されることが可能であり、これらの態様のうちの2つ以上は、さまざまな方式で組み合わせられることが可能である。たとえば、インプラントシステムを組み立てるためのデバイスは、本明細書に記載されている任意の数の態様を使用することを含み、または、インプラントシステムを組み立てる方法は、本明細書に記載されている任意の数の態様を使用して実践されることが可能である。加えて、開示されているデバイスは、本明細書に記載されている態様のうちの1つまたは複数に加えて、または、それ以外に、他の構造体、機能性、または、構造体および機能性を使用して実装されることが可能であり、または、そのような方法が実践されることが可能である。
【0017】
デュアルモビリティー股関節置換大腿骨頭インプラントは、股関節構造体の一部または全体を置換するために医療分野において使用されている。いくつかの例において、大腿骨インプラントの一部分は、患者の大腿骨の中へ設置されるように設計されている。ボール状の「骨頭」は、大腿骨インプラントの上側部分(「テーパー」)に連結されている。股関節の中の天然のソケットは、人工的な「カップ」と置換され、それは、半球形形状の外側シェルと、外側シェルの内側に入れ子にされる(および、外側シェルに連結される)、それに対応する半球形形状の内側ライナーとを含むことが可能であるインプラントである。内側ライナーがカップの内側に入れ子にされるときに、内側ライナーの凹形表面は、カップから離れる方に面しており、大腿骨インプラントに連結されている骨頭を受け入れるように設計されている。骨頭は、硬質の(リジッドの)内側骨頭コンポーネント(「内側骨頭」)と、プラスチック製のより大きな外側骨頭コンポーネント(「外側骨頭」)とを含む。外側骨頭は、内側骨頭を受け入れるように形状決めおよびサイズ決めされている開口部およびキャビティーを含む。
【0018】
いくつかの例において、外側骨頭は、ポリエチレンまたは他の適切な材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、外側骨頭は、HXe+(商標)ポリエチレンを含み、それは、ボールおよびソケットの運動学のために設計された高度に架橋された材料であり、それは、ビタミンEとブレンドされている。内側骨頭および外側骨頭は、別個のコンポーネントであるが、テーパー部分に連結される前に、骨頭は、内側骨頭が外側骨頭のキャビティーの中に位置決めされるように組み立てられる。一旦組み立てられると、内側骨頭は、適正な機能および患者安全のために、外側骨頭の中に保たれなければならない。内側骨頭は、外側骨頭の開口部を小さくサイズ決めすることによって、または、(開口部を通してキャビティーの中へ内側骨頭を組み立てるために大きな力を必要とするような)他の特徴によって、外側骨頭の中に保たれ、したがって、偶発的な解離も大きな力を必要とする。内側骨頭および外側骨頭を組み立てるために必要とされる力に起因して、ならびに、プラスチック製外側骨頭が損傷の影響を受けやすいので、外側骨頭のキャビティーの中に内側骨頭を適正に設置するのは困難で時間がかかる可能性がある。
【0019】
技術の概要
損傷されたまたは関節炎の股関節は、痛みおよび可動性の減少を引き起こす可能性があり、股関節置換手術を必要とする可能性がある。股関節置換手術は、股関節の少なくとも一部の除去、および、人工インプラントとの置換を伴う。股関節全置換手術では、損傷された股関節の大腿骨頭と寛骨臼の両方が置換される。「デュアルモビリティー」として知られるより新しいインプラントは、より大きな関節可動域を提供し、より若くて活動的な患者における不安定性のリスクを低減させることが示されている。典型的な股関節置換インプラントは、人間の股関節をシミュレートするように設計されたボール-イン-ソケットメカニズム(ball-in-socket mechanism)である。デュアルモビリティーインプラントは、従来のインプラントと比較して、追加的な軸受表面を提供する。デュアルモビリティー股関節では、大きなポリエチレンプラスチック製の骨頭が、研磨された金属製のまたはセラミック製の股関節ソケットコンポーネントの内側にフィットし、追加的なより小さな金属製のまたはセラミック製の骨頭が、ポリエチレン製の骨頭の中にフィットされる。
【0020】
デュアルモビリティーシステムは、硬質の(金属製のまたはセラミック製の)内側骨頭を大きなポリエチレン製の骨頭の中へ押圧するために組み立て治具を使用していた。この行為は、患者から離れて手術室の中で起こる。図13A図13Dは、内側骨頭133を外側骨頭134のキャビティーの中へフィットさせる組み立て治具の一部分の例を図示している。いくつかのシステムは、C字クランプスタイルの治具を使用し、そこでは、インプラントコンポーネントは、ネジ山付きロッドを回すことによって一緒に押圧されるが、しかし、そのようなシステムは、ネジ山付きロッド、または、ネジ山付きロッドに連結されているピースを繰り返し回さなければならないことに起因して、使用するのが遅い可能性がある。主題の組み立て治具の実施形態は、インプラントが一緒に押圧されている間に位置付けされている場所と同じレベルで、指が治具の本体部を把持している間にハンドルが握られるようになっている。この独自の配向は、器具の輸送および無菌性のために必要とされる、コンパクトな全体的なエンベロープを提供する。また、ハンドルの配向は、握っている間に、ユーザーが体重によって下向きに押圧することを可能にし、必要とされる場合には、追加的な力を提供する。この配向は、治具が質量中心の近くにおいてユーザーによってグリップされるので、非常に安定したセットアップを可能にする。組み立て治具は、独自の「フローティングプラットフォーム」特徴を含み、それは、一緒に押圧されるようにインプラントを準備することを簡単化する。加えて、フローティングプラットフォームは、インプラントが一緒に押圧されているときに、インプラントのための迅速で容易なアライメントを提供する。プラットフォームは、硬質の内側骨頭の周りで上にスライドし、大きな外側ポリ骨頭(poly head)がその上に載るための平坦な/安定した表面を提供する。大きなポリ骨頭が平坦になり硬質の内側骨頭と整合されるようにすることは、押圧する間に内側骨頭の上方にポリ骨頭を位置決めする治具にとって難題である。次いで、ポリ骨頭が押圧されている間に、プラットフォームは、下向きにスライドすることができ、それは、ポリ骨頭の配向を維持する。
【0021】
また、組み立て治具は、2つの歯付きカムまたは爪を含み、一方は、プレスの間に移動を駆動し、力を印加し(本明細書で「駆動爪」と称される)、他の(本明細書で「セット爪」と称される)は、プレスの後にハンドルが上向きに戻る間に、ロッドが上向きに戻ることを防止する。それは、ハンドルが握られて、解放されて、再び握られるときに、ロッドが常に下向きに押圧し続けることとなるということを意味している。ユーザーが押圧し終え、ロッドを持ち上げて戻したいときに、ユーザーは、ロッドをスピンさせて歯を係合解除することとなり、ロッドは上向きに自由に移動することができることとなる。独自なものは、セット爪の形状であり、とりわけ、ロッドの上の歯に係合するセット爪の縁部の形状である。この設計は、特定の問題条件(組み立て治具がユーザーによって必要な以上に圧縮されることに起因して歯が詰まるとき)に対処する。詰まりは、セット爪の歯およびロッドの歯を一緒に保持するその余分な圧縮力によって引き起こされる。セット爪の独自の特徴は、2要素からなる。第1に、修正された歯は、追加的な圧縮力を追加することなく、セット爪がこの条件から抜け出すことを可能にし、ユーザーによるはるかに少ない労力によって詰まりを解放する。この修正された歯の設計がなければ、(歯を係合解除し、治具をリセットするために)ロッドを回転させることは、爪が回転してロッドの軸線方向に延在するので、実際にはロッドを下向きにさらに駆動し、それは、詰まり条件の深刻度を増加させる。第2に、爪は、真のピン-イン-ホール(pin-in-hole)スタイルのアッセンブリと組み立てられず、それは、回転自由度のみを可能にする。また、爪は、ロッドの軸線方向に有限量だけ並進することが可能であり、ロッドが押圧しているインプラントからロッドが離れて戻ることを可能にし、治具の中に蓄えられた応力を低減させる。
【0022】
本明細書で説明されている組み立てシステムは、少なくとも、それが内側および外側骨頭のより迅速な組み立てを可能にするので、したがって、それがインプラントを準備するためのより効率的な方法であるので、有利である。インプラントシステムを組み立てるための大腿骨頭インプラント組み立てデバイス、そのようなデバイスのコンポーネント、および、インプラント組み立てシステムを使用する方法が、本明細書で開示されている。いくつかの実施形態において、大腿骨頭インプラント組み立てシステムは、ベース部分および上部部分を含む本体部と、ユーザーが組み立てシステムを保持することができるようにグリップを含む、ベース部分および上部部分に連結されている支持部とを含むことが可能である。また、大腿骨頭インプラント組み立てシステムは、ロッドと、ハンドルと、アクチュエーターシステムとを含むことが可能であり、アクチュエーターシステムは、ロッドおよびハンドルに連結されており、ハンドルが移動されるときにロッドを移動させるように構成されている。いくつかの実施形態において、アクチュエーターシステムは、ロッドの上の構造体(たとえば、歯)と係合するセット爪を含むことが可能である。セット爪は、2パーツの縁部を有することが可能であり、1つのパーツは、ロッドがその長手方向軸線の周りに回転させられるときに、セット爪が歯との係合から解放することを可能にするようにセットバックされている(setback)。また、大腿骨頭インプラント組み立てシステムは、可動または「フローティング」プラットフォームを含むことが可能であり、可動または「フローティング」プラットフォームは、インプラントの一部分を保持するベース部分に連結されている内側垂直方向部材に沿って移動可能であり、インプラントの組み立ての間に垂直方向部材に沿って移動する。組み立てシステムは、ロッドの近位端部に連結されているキューポラを含むことが可能であり、キューポラは、インプラントの上に押圧するために使用される。
【0023】
インプラントシステムを組み立てるためのデバイスの例示目的の例
ここで図を見てみると、図1は、大腿骨頭インプラント組み立てシステム(デバイス)100の例を図示しており、それは、参照を容易にするために、本明細書では「組み立てシステム」と称されるか、または、単に「デバイス」もしくは「システム」と称されることが可能である。組み立てシステム100は、近位端部151および遠位端部150を有している。コンポーネントは、遠位端部または近位端部を有することを参照して本明細書で説明されることが可能であり、そのような参照は、別段の記載もしくは図示がない限り、または、図面または説明の文脈によって認識できるように、組み立てデバイス100の遠位端部150および近位端部151に対応している。
【0024】
組み立てシステム100は、本体部101を含み、本体部101は、近位端部151にあるベース部分(「ベース」)106と、遠位端部150にある上部部分110と、ベース106と上部部分110との間に位置決めされている支持部104とを有している。いくつかの実施形態において、ベース106、支持部104、および/または上部部分110のうちの2つ以上が、一体的に形成されている。他の実施形態において、ベース106、支持部104、および/または上部部分110のうちの1つまたは複数は、一緒に連結されている別個のピースである。いくつかの実施形態において、ベース106は、骨頭支持部131に近いベース106の部分の上にベース支持部108を含む。いくつかの実施形態において、ベース支持部108は、半円形であり、ベース部分106の前方端部に取り付けられている。いくつかの実施形態において、ベース支持部108は、金属から作製されている。一例では、ベース支持部108は、湾曲しているかまたはC字形状になっていることが可能である。支持部104は、ユーザーの手がグリップ105を把持することを可能にするようにサイズ決めおよび形状決めされているグリップ105を含むことが可能であり、グリップ105は、動作の間にシステム100を安定化させるためにグリップ105を少なくとも部分的に包囲しており、ユーザーの手および指を保護するために特定の可動コンポーネント(たとえば、ハンドル102、ロッド112、およびステージ120)からセットバックされた組み立てシステム100を保持(グリップ)するための安全な場所を提供する。たとえば、ユーザーは、外側骨頭および内側骨頭を連結させる間にハンドル102を第1の位置Aから第2の位置Bへ移動させるときに、グリップ105を保持することによって組み立てシステム100を安定化させることが可能である。この例では、第1の位置Aは、下側位置である第2の位置Bに対して上側位置である。ハンドル102が第1の位置Aから第2の位置Bへ移動されるときに、ハンドルをロッド112に連結するアッセンブリは、図13A図13Dに図示されているように、それに対応して、インプラント外側骨頭を内側骨頭の上に押圧するために、上昇した(遠位)位置から下側(近位)位置へロッド112を駆動する。第1の位置Aから第2の位置Bへのハンドルの移動は、それに対応して、駆動爪111の使用を通して、インプラントに向けて特定の距離だけロッド112を移動させ、駆動爪111は、ロッド112の上の歯と係合してロッドを移動させる。ロッド112をインプラントに向けて移動させ続けるために、ハンドル102は、(アッセンブリの構成に応じて)ラチェットのような様式で、第1の位置Aに移動して戻され、次いで、第2の位置Bに移動されなければならない可能性がある。また、アッセンブリの中のセット爪230は、ロッド112の上の歯と係合し、ラチェットのようなプロセスの間に、ロッド112を適切な場所に保持する。圧力がインプラントに印加されていることに起因して、かなりの量の力が、セット爪230にかかり、セット爪230を歯の中へきつくロックすることが可能である。本明細書で説明されているセット爪230の実施形態は、セット爪230から歯227を係合解除することが困難であるように、ロッド112およびセット爪230が一緒に詰まることを防止する。
【0025】
上部部分110は、ロッド112を長手方向軸線202(図2)に沿って骨頭支持部131に向けて駆動するためのロッキングアッセンブリ128(図3)を備えたアクチュエーターシステム132を含み、骨頭支持部131は、ベース106に連結されている。ロッド112は、近位端部228および遠位端部229を有している。この例では、ロッド112は、遠位端部229に連結されているノブ126を含み、ノブ126は、ロッド112をその長手方向軸線の周りに回転させるために使用されることが可能である。この例では、キューポラ114が、ロッド112の近位端部228に連結されている。キューポラ114は、ベース106に面する下側(近位)表面124を含み、下側(近位)表面124は、それが外側骨頭134を内側骨頭133の上に押圧するときに、外側骨頭134の外部表面に接触する(図13A図13Dを参照)。好適な実施形態において、表面124は、外側骨頭134の(たとえば、ボール状の)湾曲した外部表面に対して表面124のより良好なフィットを提供するために、部分的にまたは全体的に凹形になっていることが可能である。ロッド112は、一連の歯227(図3)を含み、一連の歯227は、ロッド112の表面136(図3)に沿って(すなわち、ロッド112の長さの一部分に沿って)位置決めされている。この例では、歯227は、ロッド112の長手方向軸線202(図2)に対して垂直に整合されている。また、アクチュエーターシステム132は、以降でさらに説明されている駆動爪111(図3)およびセット爪230(たとえば、図3および図11A図11Dを参照)を含む。ハンドル102は、駆動爪111に連結されており、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動されるときに、駆動爪111がロッドの歯227と係合し、ロッド112をベース106に向けて移動させるようになっている。
【0026】
ロッキングアッセンブリ128は、セット爪230を含む。駆動爪111がロッド112を下向きに駆動して外側骨頭の表面に力を印加する間に、セット爪230は、ハンドル102がその第1の位置に移動される間に、ロッド112が上向きに(ベース106から離れるように)移動することを防止する。セット爪230は、ロッド112がベース106に向けて移動されるたびに、ラチェットのような様式でロッドの歯227と係合する。図11A図11Dを参照してより詳細に説明されているように、セット爪230は、特別に設計された縁部256を含み、縁部256は、ロッドの歯227とインターフェース接続し、ユーザーがロッド112を回転させて外側骨頭からそれを上昇させて離すときに起こり得る結合条件を緩和する。
【0027】
骨頭支持部131は、内側骨頭および外側骨頭が一緒に連結されている間に、内側骨頭と外側骨頭の両方のための支持部を提供する。骨頭支持部131は、ベース106に連結されている内側部材122を含む。内側部材122は、上昇した周辺リッジ140を含み、周辺リッジ140は、内側部材122の周りにおいて、および、リッジ140の外側表面の上にある斜面141に隣接して、表面135の上方から延在している。リッジ140は、内側部材122の上に内側骨頭を保って整合させる。また、骨頭支持部131は、内側部材122の遠位表面(上部表面)135からキューポラ114に向けて延在する内側骨頭支持部116を含む。内側骨頭支持部116は、外側骨頭134が内側骨頭133の上に押圧されている間に、内側骨頭133を特定の位置(直立した位置)に支持して保つために、内側骨頭133の中のキャビティーの内側にフィットするように形状決めされている。内側部材122の遠位表面135は、内側骨頭133の縁部をそのキャビティーの周りで支持するように設計されている。いくつかの実施形態において、表面135は、遠位表面135の上に外側骨頭を正しく設置するまたは中心を合わせることを助けるための指標を含む。いくつかの例において、遠位表面135は、リング130を含む。いくつかの例において、遠位表面135は、1つまたは複数の同心円状のリング130を含む(図8Dを参照)。
【0028】
骨頭支持部131は、ステージ120をさらに含む。ステージ120は、内側部材122を取り囲むように、および、内側部材122に沿って(たとえば、図1の配向に関して垂直方向に)移動するように構造化されている。換言すれば、ステージ120は、内側部材122にスライド可能に連結されている。図示されている実施形態において、内側部材122の外側表面の形状は、円筒形状である。他の実施形態において、内側部材122の外側表面の形状は、他の形状(たとえば、長方形の形状、多辺形の形状、六角形の形状、湾曲した形状など)を有することが可能である。
【0029】
この例では、ステージ120は、キューポラ114に面する骨頭支持部131の遠位端部においてプラットフォーム103を含む。プラットフォーム103は、内側部材122の周りに横方向に配置されており、内側部材122から外向きに延在している。プラットフォーム103は、ロッド112の軸線に対して実質的に直交方向に整合されることが可能である。プラットフォーム103は、表面135を有している。ステージ120は、アパーチャー109(図8C図8E)を含み、アパーチャー109は、ステージ120の中に長手方向に配向されており、内側部材122の周りにフィットするようにサイズ決めされている。1セットの1つまたは複数の構造体(フィンガー)121は、図8A図8Bに図示されているように、アパーチャー109の中のステージ120の一部分から延在しており、内側部材122に接触しており、フィンガー121が内側部材122の上に摩擦フィットを有するようになっており、ステージ120が内側部材122の上の異なる高さに位置決めされてそこで留まることを可能にするようになっている。いくつかの実施形態において、構造体121は、遠位端部においてステージ120の一部分に接続されることが可能であり、近位端部では接続されていないことが可能であり、構造体121がリジッドまたは半リジッドであるが、構造体121がわずかに移動することができ、構造体121が内側部材122をグリップすることを可能にするようになっている。すなわち、内側部材122の一部分がステージ120の一部分の内側にあるように、構造体121が内側部材122の周りに設置されているときに、構造体121は、内側部材と接触しており、内側部材122によって外向きにわずかに屈曲されている。組み立て動作において、ステージ120は、内側部材122に沿って、内側大腿骨頭の周りにスライドし、キューポラ114が大きなポリエチレンライナー134(それは、ステージ120の上に載っている)を押圧するときに、ステージ120は、近位位置(たとえば、使用しているときのシステム100の配向に関して下側位置)にスライドして戻る。このようにして、ステージ120は、外側骨頭134が内側骨頭133の上に押されるときに外側骨頭134(たとえば、ポリエチレンライナー)が載るための可動で安定した支持部を提供する。これは、図13A図13Dを参照してさらに説明されている。
【0030】
図2は、図1の大腿骨頭インプラント組み立てデバイス100の右側面図およびそのようなコンポーネント間の角度を図示している。さまざまな実施形態は、異なって構成されていることも可能である。いくつかの実施形態において、上部部分110と本体部支持部材104との間の角度Fは、約148度から約153度の間にある。いくつかの実施形態において、上部部分110と本体部支持部材104との間の角度Fは、約90度から約180度の間にある。いくつかの実施形態において、本体部支持部材104とベース部分106との間の角度Gは、約68度から約72度の間にある。いくつかの実施形態において、本体部支持部材104とベース部分106との間の角度Gは、約45度から約90度の間にある。いくつかの実施形態において、グリップ105は、プラスチックから作製されている。いくつかの実施形態において、グリップ105は、金属から作製されている。いくつかの実施形態において、本体部は、1つまたは複数のキャビティー107を有している。
【0031】
図3は、図1からの大腿骨頭インプラント組み立てデバイス100の断面図をさらに図示している。いくつかの実施形態において、キューポラ114は、遠位端部252および近位端部254を有している(図10Aを参照)。いくつかの実施形態において、キューポラ114は、キューポラ114の近位端部254に凹形表面124を有している。
【0032】
図4は、図1からの大腿骨頭インプラント組み立てデバイス100の遠位端部からの斜視図をさらに図示している。
【0033】
図5は、図1からの大腿骨頭インプラント組み立てデバイス100の正面図をさらに図示している。
【0034】
図6は、図1からの大腿骨頭インプラント組み立てデバイス100の上面図をさらに図示している。
【0035】
図7は、図1からの組み立てデバイス100の底面図をさらに図示している。
【0036】
図8A図8Eは、ステージ120の例の5つの側面の図を図示している。ステージ120は、近位端部218および遠位端部219を有している。図8Aおよび図8Bは、ステージ120の遠位端部219からの異なる角度の斜視図を示している。図8Cは、ステージ120の側面の斜視図である。図8Dは、ステージ120の上面図である。図8Eは、ステージ120の底面図である。
【0037】
いくつかの実施形態において、ステージ120は、少なくとも1つのフィンガー121を有している。いくつかの実施形態において、フィンガー121は、ステージ120と内側部材122との間に摩擦を生成させるために使用される。いくつかの実施形態において、ステージ120は、ガード119を有しており、ガード119は、ステージ120の近位端部に位置決めされており、ガード119は、ステージ120の近位端部218から横方向に延在しており、フィンガー121、および、ステージ120が内側部材122に接触するエリアを、ユーザーによる接触から少なくとも部分的にシールドし、一方では、内側部材122に沿ってステージ120を作動させるときにユーザーがグリップするための表面を提供する。いくつかの実施形態において、ステージ120は、長手方向軸線202に対して実質的に直交方向に整合されている平坦な遠位表面135を有している。いくつかの実施形態において、ステージ120は、遠位表面135の上にエッチングまたはマークされているターゲットリング130aおよび130bを有している。ターゲットリング130a、130bは、遠位表面135の上にあり、遠位表面135に形成されることが可能である。ターゲットリング130a、130bは、外側骨頭がステージ120の上に設置されているときに、ユーザーが適正に外側骨頭の中心を合わせるための基準を提供する。いくつかの実施形態において、ステージ120の遠位端部219における外部表面220は、湾曲していることが可能である。いくつかの実施形態において、ステージ120の側部表面221は、湾曲している。いくつかの実施形態において、上部表面135の半径は、約15ミリメートルから約38ミリメートルの間にある。いくつかの実施形態において、上部表面135の半径は、約25ミリメートルから約31ミリメートルの間にある。いくつかの実施形態において、上部表面135の半径は、約26ミリメートルから約28ミリメートルの間にある。いくつかの実施形態において、第1のターゲットリング130aは、約18mmから約19mmの間の半径を有している。いくつかの実施形態において、第1のターゲットリング130aは、約15mmから約23mmの間の半径を有している。第2のターゲットリング130bの半径は、第1のターゲットリングの半径よりも大きい。いくつかの実施形態において、第2のターゲットリング130bは、約22mmから約23mmの間の半径を有している。いくつかの実施形態において、第2のターゲットリング130bは、約20mmから約28mmの間の半径を有している。
【0038】
図9A図9Fは、大腿骨頭インプラント組み立てシステム100の骨頭支持部131の内側部材122の例の6つの側面の図を図示している。図9Aは、内側部材122の正面図を示している。図9Bは、内側部材122の側面図を示している。図9Cは、内側部材122の近位端部222の斜視図を示している。図9Dは、内側部材122の遠位端部226からの斜視図を示している。図9Eは、内側部材122の底面図を示している。図9Fは、内側部材122の上面図を示している。
【0039】
依然として図9A図9Fを参照すると、内側部材122は、近位端部222および遠位端部226を有している。内側骨頭支持部116は、内側部材122の上部表面135の中央から延在している。いくつかの実施形態において、内側骨頭支持部116は、約10mmから約13mmの間で上部表面135から延在している。いくつかの実施形態において、内側骨頭支持部116は、約5mmから20mmの間で上部表面135から延在している。いくつかの実施形態において、内側骨頭支持部116は、約3mmから約7mmの半径を有している。いくつかの実施形態において、内側部材122は、外部表面の上に円周方向の窪み117を有している。いくつかの実施形態において、内側部材122は、窪み117を含む。窪み117は、内側部材122の長手方向軸線に対して直交方向に整合されることが可能である。いくつかの実施形態において、窪み117は、フィンガー121のためのストップとして使用され、ステージ120が内側部材122に沿って移動する間に、ステージ120が特定の高さに位置決めされることを可能にし、ステージ120が内側部材122から引っ張り抜かれることをさらに防止する。いくつかの実施形態において、内側部材122は、内側部材122とステージ120との連結を支援するための追加的な特徴を有している。
【0040】
いくつかの実施形態において、内側部材122の遠位端部226は、その湾曲した縁部115に沿って斜角付き表面141を有している。いくつかの実施形態において、斜角付き表面141は、内側骨頭133および外側骨頭134が一緒に完全に組み立てられることを可能にする。一旦組み立てられると、外側骨頭134は、(内側骨頭のスタイルに応じて)内側骨頭133を完全に含有することが可能である。組み立ての間に、内側骨頭133および外側骨頭134が一緒に押圧されるときに、内側部材122の一部または全部が、外側骨頭134の一部分の中へ入ることが可能である(たとえば、図13A図13Dを参照)。いくつかの実施形態において、内側部材122は、近位端部222において傾斜している。いくつかの実施形態において、内側骨頭支持部116は、内側骨頭支持部が内側部材122と出会う内側骨頭支持部の周りにおいて、傾斜した、斜角付きの、または湾曲した縁部123を有している。
【0041】
一例では、内側骨頭支持部116の上の円周方向の窪み117の深さは、0.010インチである。別の例では、円周方向の窪み117の深さは、約0.008インチと約0.012インチの間にあることが可能である(たとえば、0.010インチのプラスまたはマイナス20%)。別の例では、円周方向の窪み117の深さは、約0.009インチから約0.011インチの間にあることが可能である(たとえば、0.010インチのプラスまたはマイナス10%)。
【0042】
図10A図10Cは、大腿骨頭インプラント組み立てシステム100のキューポラ114の例の3つの側面の図を図示している。図10Aは、キューポラ114の側面図を示している。図10Bは、キューポラ114の上面図を示している。図10Cは、キューポラ114の底面図を示している。いくつかの実施形態において、キューポラ114は、近位端部252および遠位端部254を有している。いくつかの実施形態において、キューポラの遠位端部254において、表面は凹形になっている。いくつかの実施形態において、キューポラ114は、錐台形状を有している。
【0043】
図11A図11Dは、大腿骨頭インプラント組み立てシステム100のセット爪230の例の4つの側面の図を図示している。図11Aおよび図11Bは、異なる角度からのセット爪230の斜視図を示している。図11Cは、セット爪230の左側面図を示している。図11Dは、セット爪230の右側面図を示している。いくつかの実施形態において、セット爪は、近位端部236および遠位端部238を有している。いくつかの実施形態において、セット爪は、セット爪のいずれかの側にある孔部234を通して大腿骨頭インプラント組み立てシステム100の上部部分110に連結されている。図示されている例では、孔部234は、細長い孔部または非対称的な(たとえば、楕円形状の)孔部である。たとえば、図11Cに示されているように、孔部234の長さ239は、孔部234の幅240よりも長く、孔部が円形でないようになっている。他の実施形態において、孔部234は、円形であることが可能である。細長い孔部を有することは、キューポラ114が外側骨頭に対してきつく押し付けられるときに起こり得る詰まりを防止することを助けることが可能である。この構成では、細長い孔部234は、ストレインリリーフを提供し、ロッド112が回転させられて歯227およびセット爪230を係合解除することを可能にし、セット爪230がわずかに長手方向に移動することを可能にする。いくつかの実施形態において、セット爪は、セット爪238の遠位端部の縁部において、第1の部分232および第2の部分233を有している。いくつかの実施形態において、第1の部分232は、ロッド227の歯に係合するように構成されている。いくつかの実施形態において、セット爪230の第2の部分233は、第1の部分232よりも背丈の低いものであり、したがって、係合解除ノブ126がロッド112を移動させるために回されるときに、セット爪230は、ロッド112と詰まらない。いくつかの実施形態において、セット爪230は、複数の縁部256を含むことが可能であり、複数の縁部256は、ロッドの複数の歯227に平行に整合されており、ロッドの複数の歯227と係合するように構成されている。そのような実施形態では、複数の縁部のそれぞれは、たとえば、図11Aに図示されているように、第1の部分232および第2の部分233を有することが可能である。そのような実施形態では、複数の縁部のうちの少なくとも1つは、たとえば、図11Aに図示されているように、第1の部分232および第2の部分233を有することが可能である。
【0044】
図12A図12Dは、大腿骨頭インプラント組み立てシステム100のセット爪230の例の4つの側面の図をさらに図示している。図12Aは、セット爪230の上面図を図示している。図12Bは、セット爪230の底面図を図示している。図12Cは、セット爪230の正面図を図示している。図12Dは、セット爪230の背面図を図示している。
【0045】
図13A図13Dは、内側骨頭133が外側骨頭134の中に位置決めされる組み立て動作の間の内側部材122に対するステージ120の垂直方向の位置決めを図示している。ステージ120および内側部材122は、ステージ120が内側部材122の上のさまざまな高さに位置決めされ得るように構成されている。図13Aでは、ステージ120およびキューポラ114は、開始位置にある。ステージ120は、内側部材122の低い位置に位置決めされており、ステージ120がベース106に隣接するようになっている。内側骨頭133は、内側部材122の上に設置されており、内側骨頭支持部116が内側骨頭133の中へ延在するようになっている。プラットフォーム103は、第1の位置137にある。図13Bでは、ステージ120は、内側部材122の上に移動されており、プラットフォーム130が内側骨頭133の上部においてまたはその近くにおいて第2の位置138にあるようになっている。また、図13Bは、この位置において、どのように内側骨頭133がステージ120のアパーチャー109の中に(または、少なくとも部分的にその中に)あるかということを図示している。図13Cでは、外側骨頭134が、内側骨頭133の上方のプラットフォーム103の上に設置されている。最後に、図13Dでは、キューポラ114が、下向きに駆動され、外側骨頭134の外部表面に接触し、内側骨頭133が外側骨頭134の中に入るまで、内側骨頭133の上で外側骨頭134を移動させる。キューポラ114が外側骨頭134に力を下向きに印加するとき、外側骨頭は、それに対応して、ステージ120に下向きの力を印加し、ステージ120をベース106に向けて移動させる。その理由は、外側骨頭134が内側骨頭133の上に押し下げられるからである。位置139は、ステージ120が内側部材122の下に移動されるときのプラットフォーム103の位置を示している。フィンガー121(図8A)は、内側部材122に対して摩擦を引き起こすが、ステージ120が移動することを可能にし、プラットフォーム103が可動支持構造体を提供するようになっている。また、内側骨頭133が少なくとも部分的にステージ103のアパーチャー109の中にあるので、アパーチャーの内部壁部は、(必要な場合には)内側骨頭133に横方向の支持を提供し、内側骨頭133を垂直方向に整合された状態に維持することが可能であり、内側骨頭133が外側骨頭134の中へ正しく位置決めされるようになっている。キューポラ114が外側骨頭134を下向きに押圧するとき、内側骨頭133は、外側骨頭134とともに適正な場所に適正に設定され、組み立てが完了する。
【0046】
一例では、ステージ120は、最上位置から最下位置まで0.7インチ移動することが可能である。別の例では、ステージ120は、約0.56インチから約0.84インチの間で移動することが可能である(たとえば、0.7インチのプラスまたはマイナス20%)。別の例では、ステージは、約0.63インチから約0.77インチの間で移動することが可能である(たとえば、0.7インチのプラスまたはマイナス10%)。
【0047】
いくつかの実施形態において、キューポラ114が内側骨頭133の上に外側骨頭を下向きに押圧するために必要とされる力の量は、より薄い大型の骨頭では、より少なくなることが可能である(たとえば、約2kNの力)。他の実施形態において、大型の骨頭がより厚くなるにつれて、より多くの力が必要とされる可能性がある(たとえば約3.7kNの力)。
【0048】
図14A図14Cは、セット爪230がロッド112の1セットの歯227と係合されているときのセット爪230をさらに図示している。図14Aは、セット爪230がロッド112の歯227に係合する縁部256を含むことを図示している。図14Aは、ロッド112が第1の位置にあるときに(たとえば、歯が縁部256と整合されるように配向されている)、歯227と係合されている第1の部分232を図示している。第2の部分233は、ロッド112が第1の位置にあるときに、歯227と係合されていない。縁部256の第2の部分233は、第1の部分232に対してセットバック領域235(図11A)を有している。図14Bは、ロッド112が(その長手方向軸線の周りに)回転させられるときに、歯227がそれに対応して第1の部分232に向けて回転させられるように位置決めされているセット爪230を図示しており、歯227のうちの少なくとも1つは、セットバック領域235(図11A)の中へ延在しており、歯227とセット爪230との係合解除を促進させる。図14Cは、歯227が縁部256の第1の部分232と係合解除しているように、ロッド112がさらに回転させられていることを図示している。縁部256の第2の部分233のセットバック領域235は、(たとえば、図13Dに図示されているように)キューポラ114が外側骨頭134に強制的に押し付けられることから受ける張力下にロッド112があるときでも、歯227がセット爪230からより容易に係合解除されることを可能にする。追加的に、セットバック領域235の存在は、爪230が係合されているロッドの歯の中へ詰まることなく、爪230が「上に」スイングすることを可能にする。セットバック領域235が爪230の一方の側のみに存在していることに起因して、爪の「容易な」係合解除は、ロッド112が反時計回りに回転させられるときのみに起こることとなる。ロッド歯と爪の下面との間のスペースに対する爪の歯の場所は、どのように爪が持ち上げられるかを決定する。
【0049】
いくつかの実施形態において、セット爪230は、金属もしくはステンレス鋼、または、何らかの他の耐腐食性材料から作製されている。
【0050】
一例では、第2の部分233は、0.053インチのセットバック領域距離235を有している。別の例では、セットバック領域距離235は、約0.0424インチから約0.0636インチの間にあることが可能である(たとえば、0.053インチのプラスまたはマイナス20%)。いくつかの実施形態において、セットバック領域距離235は、以下の寸法のいずれかの長さ、または、以下の寸法のいずれか2つの間の長さを有している:0.0424インチ、0.045インチ、0.0477インチ、0.0503インチ、0.053インチ、0.0556インチ、0.0583インチ、0.0609インチ、および0.0636インチ。別の例では、セットバック領域距離235は、約0.0477インチから約0.0583インチの間にあることが可能である(たとえば、0.053インチのプラスまたはマイナス10%)。
【0051】
一例では、歯227は、ロッド112から0.031インチ離れている。別の例では、歯227は、約0.0248インチから約0.0372インチの間にあることが可能である(たとえば、0.031インチのプラスまたはマイナス20%)。別の例では、歯は、約0.0279インチから約0.0341インチの間にあることが可能である(たとえば、0.031インチのプラスまたはマイナス10%)。
【0052】
一例では、セット爪230の幅は、0.425インチである。別の例では、セット爪230の幅は、約0.34インチから約0.51インチの間にあることが可能である(たとえば、0.425インチのプラスまたはマイナス20%)。別の例では、セット爪230の幅は、約0.3825インチから約0.374インチの間にあることが可能である(たとえば、0.34インチのプラスまたはマイナス10%)。
【0053】
一例では、第2の部分233は、セットバック領域距離235の約33%から53%の間にある。
【0054】
図15A図15Dは、いくつかの実施形態による、セット爪230がロッド112の上の歯227と係合されているときのセット爪230をさらに図示している。とりわけ、これらの図は、開始位置にあるセット爪230を示しており、次いで、ロッド112が回されて歯227が係合解除し始めた後の位置にあるセット爪230を示している。第1の列において、図15Aおよび図15Bは、開始位置にあるセット爪230を図示しており、開始位置では、表面256がロッド歯227と係合されている。第2の列において、図15Cおよび図15Dは、第2の位置において歯227から係合解除されているセット爪を図示しており、赤でマークされているエリアは、セット爪と歯との間の接触のポイントを示している。図15Aは、開始位置の側面図であり、図15Bは、セット爪230と接触している歯227のクローズアップである。いくつかの実施形態において、歯227は、ロッドが3度、4度、または5度回転させられたときに係合解除し始めることが可能である。ロッド歯227が、ロッド112の回転とともに「上に」回転するときに、セット爪230は、歯が下側で接触することによって持ち上げられる。
【0055】
図16Aおよび図16Bは、いくつかの実施形態による、セット爪230がロッド112の上の歯227と係合解除されているときのセット爪230を図示している。いくつかの実施形態において、ロッド112は、8度、9度、または10度回転させられ、セット爪230の歯227がロッド112の歯から係合解除することを引き起こす。図16Aは、係合解除されたセット爪230の側面図であり、図16Bは、ロッド112の歯227と接触しているセット爪230のクローズアップのゴースト図(ghost view)である。
【0056】
開示されているステージを有する組み立てシステムの例
大腿骨頭インプラントの内側骨頭および外側骨頭を一緒に連結するための組み立てシステム、および/または組み立てシステムのコンポーネントの実施形態のいくつかの(しかし、すべてではない)例が、下記に列挙されており、ここで、組み立てシステムは、可動ステージを含むことが可能である。
【0057】
実施形態1: 組み立てシステムであって、組み立てシステムは、ハンドルと、ハンドルに連結されているロッドであって、ロッドは、長手方向軸線に沿って整合されており、ハンドルに連結されている、ロッドと、遠位端部および近位端部を含む本体部と、インプラント支持部とを含み、本体部は、ベース部分と、上部部分と、ベース部分と上部部分との間の支持部分であって、支持部分は、ハンドルを移動させる間にユーザーが保持するためのグリップを含む、支持部分と、アクチュエーターシステムであって、アクチュエーターシステムは、長手方向軸線に沿ってロッドを移動させるように、および、ロッドが長手方向軸線の周りに少なくとも部分的に回転させられることを可能にするように、ロッドに連結されている、アクチュエーターシステムとを有しており、インプラント支持部は、内側部材であって、内側部材は、ベース部分に連結されており、ロッドとベース部分との間に位置決めされており、内側部材は、ベース部分から上部部分に向けて延在しており、長手方向軸線と整合されている、内側部材と、内側骨頭支持部であって、内側骨頭支持部は、内側部材の遠位端部からロッドに向けて延在しており、内側骨頭をその上に受け入れるように構成されており、内側骨頭支持部は、長手方向軸線に沿ってロッドと整合されている、内側骨頭支持部と、ステージであって、ステージは、内側部材の周りに円周方向に位置決めされており、内側部材にスライド可能に連結されており、ステージが内側部材の外部表面に沿って移動することが可能であるようになっている、ステージとを有している、組み立てシステム。
【0058】
実施形態2: 組み立てシステムは、遠位端部および近位端部を有するキューポラをさらに含み、キューポラの遠位端部は、ロッドの近位端部に連結されており、キューポラがロッドとステージとの間に位置決めされるようになっている、実施形態1に記載の組み立てシステム。
【0059】
実施形態3: キューポラは、プラットフォームの上に位置決めされている外側骨頭部分の外部表面の一部分に接触するために、ステージに面するキューポラ表面の一部分に凹形遠位表面を含む、実施形態2に記載の組み立てシステム。
【0060】
実施形態4: キューポラは、錐台形状になっている、実施形態2または3に記載の組み立てシステム。
【0061】
実施形態5: ステージは、近位端部および遠位端部を有しており、ステージは、ステージの遠位端部にプラットフォームを含む、実施形態1に記載の組み立てシステム。
【0062】
実施形態6: プラットフォームは、平面的であり、長手方向軸線に対して実質的に直交方向に整合されている、実施形態5に記載の組み立てシステム。
【0063】
実施形態7: ステージは、プラットフォームの中央に長手方向に位置決めされているアパーチャーを含み、内側部材がアパーチャーの中へフィットするようにサイズ決めされるように、アパーチャーはサイズ決めされている、実施形態5に記載の組み立てシステム。
【0064】
実施形態8: ステージは、1つまたは複数の構造体を含み、1つまたは複数の構造体は、アパーチャーの内部表面に位置決めされており、アパーチャーの中へ延在しており、1つまたは複数の構造体は、内側部材への接触を提供し、内側部材とステージとの間に摩擦を提供するように構成されている、実施形態7に記載の組み立てシステム。
【0065】
実施形態9: ステージは、構造体を含み、構造体は、内側部材に接触し、ステージと内側部材との間に摩擦を提供し、ステージが内側部材に沿って移動されることが可能であるようになっており、ステージと内側部材との間の摩擦によって内側部材の上の位置において適切な場所に保持されることが可能であるようになっている、実施形態7に記載の組み立てシステム。
【0066】
実施形態10: 1つまたは複数の構造体は、アパーチャーの内部表面の上に対称的に位置決めされている複数の構造体を含む、実施形態8に記載の組み立てシステム。
【0067】
実施形態11: ステージは、内側部材の上の異なる高さに移動可能に位置決め可能である、実施形態9に記載の組み立てシステム。
【0068】
実施形態12: プラットフォームは、プラットフォームの上での外側骨頭の設置をガイドするための指標を含む、実施形態5に記載の組み立てシステム。
【0069】
実施形態13: 指標は、アパーチャーを取り囲む少なくとも1つのリングを含む、実施形態12に記載の組み立てシステム。
【0070】
実施形態14: 指標は、2つ以上の同心円状のリングを含む、実施形態13に記載の組み立てシステム。
【0071】
実施形態15: ステージは、ステージの近位端部の周りに円周方向に位置決めされているガードを含む、実施形態1から14のいずれか1つに記載の組み立てシステム。
【0072】
実施形態16: 組み立てシステムは、ベース支持部をさらに含み、ベース支持部は、ベースに連結されており、ベース部分のいずれかの側に横方向に延在している、実施形態1から15のいずれか1つに記載の組み立てシステム。
【0073】
実施形態17: ベース支持部は、U字形状になっており、U字形状の内側の中央においてベース部分に連結されており、ベース支持部がベース部分の一部の周りに横方向に延在するようになっている、実施形態16に記載の組み立てシステム。
【0074】
実施形態18: 本体部は、組み立てデバイスの重量を低減させるための1つまたは複数のキャビティーを含む、実施形態1から17のいずれか1つに記載の組み立てシステム。
【0075】
実施形態19: ロッドは、長手方向軸線の周りにロッドを回転させるためにロッドの遠位端部に連結されているノブを含む、実施形態1から18のいずれか1つに記載の組み立てシステム。
【0076】
実施形態20: 大腿骨頭インプラントの内側骨頭および外側骨頭を一緒に連結するための組み立てシステムであって、組み立てデバイスは、上部部分およびベース部分を有する本体部と、遠位端部および近位端部を有するロッドであって、ロッドは、上部部分に連結されており、長手方向軸線に沿って整合されている、ロッドと、骨頭支持部とを含み、骨頭支持部は、ベース部分に連結されている内側部材であって、骨頭支持部は、ロッド近位端部とベース部分との間に位置決めされており、骨頭支持部は、内側骨頭支持部を有しており、内側骨頭支持部は、内側部材からロッドの近位端部に向けて延在しており、インプラント内側骨頭をその上に受け入れるように構成されており、内側骨頭支持部は、長手方向軸線に沿って整合されている、内側部材と、ステージであって、ステージは、内側部材の周りに円周方向に位置決めされており、内側部材にスライド可能に連結されており、ステージが内側部材の外部表面に沿って移動することが可能であるようになっており、ステージは、長手方向軸線に対して実質的に直交方向に整合されており、外側インプラント骨頭をその上に受け入れるように構成されている、ステージとを有している、組み立てシステム。
【0077】
開示されているセット爪を有する組み立てシステムの例
大腿骨頭インプラントの内側骨頭および外側骨頭を一緒に連結するための組み立てシステム、および/または組み立てシステムのコンポーネントの実施形態のいくつかの(しかし、すべてではない)例が、下記に列挙されており、ここで、組み立てシステムは、セット爪を含むことが可能である。
【0078】
実施形態1: 内側骨頭および外側骨頭部分を一緒に連結するための大腿骨頭インプラント組み立てシステムであって、組み立てデバイスは、セット爪を含み、セット爪は、ロッドに連結されているハンドルが第2の位置から第1の位置へ移動される間に、ロッドの上の歯と係合し、ロッドを適切な場所に保持するように構成されており、第1の位置は、インプラントの外側骨頭部分をインプラントの内側骨頭部分の上に押すようにロッドを移動させるためにハンドルが移動されることが可能である位置であり、セット爪は、第1の部分および第2の部分を含む縁部を有しており、第2の部分は、セットバック領域を有しており、縁部の第1の部分が縁部の第2の部分よりも遠くに延在するようになっている、大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0079】
実施形態2: 第2の部分セットバック領域の距離は、0.053"のプラスまたはマイナス20%である、実施形態1に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0080】
実施形態3: 第2の部分セットバック領域の距離は、0.053"のプラスまたはマイナス10%である、実施形態1に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0081】
実施形態4: 第2の部分セットバック領域の距離は、0.053"のプラスまたはマイナス5%である、実施形態1に記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0082】
実施形態5: 第2の部分の長さは、第1の部分の長さの約33%から53%の間にある、実施形態1から4のいずれか1つに記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0083】
実施形態6: 第2の部分の長さは、約0.140インチから0.225インチの間にあり、セット爪の縁部は、長さが約0.425インチのプラスまたはマイナス20%である、実施形態1から4のいずれか1つに記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0084】
実施形態7: 大腿骨頭インプラント組み立てシステムは、遠位端部および近位端部を含む本体部であって、本体部は、ベース部分と、上部部分と、ベース部分と上部部分との間の支持部分とを有しており、支持部分は、ハンドルを移動させる間にユーザーが保持するためのグリップを含む、本体部と、アクチュエーターシステムであって、アクチュエーターシステムは、長手方向軸線に沿ってロッドを移動させるように、および、ロッドが長手方向軸線の周りに少なくとも部分的に回転させられることを可能にするように、ロッドに連結されており、アクチュエーターシステムは、駆動爪およびセット爪を含み、駆動爪は、ハンドルに連結されており、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動されるときに、ロッドに係合し、ロッドを長手方向軸線に沿ってベース部分に向けて駆動するように構成されている、アクチュエーターシステムと、インプラントを保持するための支持部プラットフォームであって、支持部プラットフォームは、ハンドルが作動されるときにロッドの近位端部が支持部プラットフォームに向けて移動するような位置において、長手方向軸線と整合されている、支持部プラットフォームとをさらに含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0085】
実施形態8: 組み立てデバイスは、キューポラをさらに含み、キューポラは、キューポラがロッドとステージとの間に位置決めされるように、ロッドの近位端部に連結されている、実施形態7に記載の組み立てデバイス。
【0086】
実施形態9: キューポラは、プラットフォームの上に位置決めされている外側骨頭部分の外部表面の一部分に接触するために、ステージに面するキューポラ表面の一部分に凹形表面を含む、実施形態8に記載の組み立てデバイス。
【0087】
実施形態10: キューポラは、錐台形状になっている、実施形態8に記載の組み立てデバイス。
【0088】
実施形態11: セット爪は、遠位端部および近位端部を含み、遠位端部は、アクチュエーターシステムに移動可能に連結されている、実施形態7に記載の組み立てデバイス。
【0089】
実施形態12: セット爪は、セット爪を本体部に連結するために使用される細長い孔部をさらに含む、実施形態7に記載の組み立てデバイス。
【0090】
実施形態13: 縁部の第1の部分は、縁部の第2の部分への湾曲した移行部を有している、実施形態1に記載の組み立てデバイス。
【0091】
実施形態14: ロッドは、ロッドの長さの少なくとも一部に沿って延在するロッドの表面の上に歯を含み、セット爪の縁部の第1の部分は、歯が第1の部分に隣接して位置決めされているときに、ロッドの表面の上の歯と係合するように位置決めされている、実施形態1から13のいずれか1つに記載の組み立てデバイス。
【0092】
実施形態15: 歯は、ロッドの長さに対して垂直に整合されている、実施形態14に記載の組み立てデバイス。
【0093】
実施形態16: セット爪は、ロッドの歯がセット爪の縁部と平行に整合された状態でロッドが位置決めされているときに、第1の部分がロッドの歯と係合し、第2の部分がロッドの歯と係合しないように位置決めされている、実施形態15に記載の組み立てデバイス。
【0094】
実施形態17: セット爪は、ロッドが回転させられるときに、歯が第1の部分に向けて回転させられるように位置決めされており、歯の少なくとも1つが、セットバック領域の中へ延在し、歯とセット爪との係合解除を促進させるようになっている、実施形態15に記載の組み立てデバイス。
【0095】
実施形態18: 第1の部分および第2の部分を含む縁部を有するセット爪を含む組み立てデバイスであって、第2の部分は、セットバック領域を有しており、縁部の第1の部分が、縁部の第2の部分よりも約0.042インチおよび約0.064インチの距離だけ遠くに延在するようになっている、組み立てデバイス。
【0096】
実施形態19: セット爪は、ロッドに連結されているハンドルが第2の位置から第1の位置へ移動される間に、ロッドの上の歯に係合し、ロッドを適切な場所に保持するように位置決めされており、ハンドルを第1の位置から第2の位置へ移動させることは、インプラントの外側骨頭部分をインプラントの内側骨頭部分の上に押すようにロッドを移動させる、実施形態18に記載の組み立てデバイス。
【0097】
実施形態20: 内側骨頭および外側骨頭部分を一緒に連結するための大腿骨頭インプラント組み立てシステムであって、組み立てデバイスは、第1の部分および第2の部分を含む縁部を有するセット爪を含み、第2の部分は、セットバック領域を有しており、縁部の第1の部分が、縁部の第2の部分よりも遠くに延在し、第1の部分が第2の部分への湾曲した移行部を有するようになっている、大腿骨頭インプラント組み立てシステム。
【0098】
いくつかの実施形態において、組み立てシステムは、開示されている可動ステージおよび開示されているセット爪を含む。たとえば、図1(および、他の図)の組み立てシステムは、対応する説明において説明されているように、可動ステージおよびセット爪を含む。
【0099】
実装上の考慮事項
先述の説明は、本明細書で開示されているシステム、デバイス、および方法の特定の実施形態を詳述している。しかし、先述のものがいかに詳細にテキストに現れても、システム、デバイス、および方法は、多くの方式で実践されることが可能であるということが認識されることとなる。また、上記に記載されているように、特定の特徴または態様を説明するときに特定の専門用語を使用することは、その専門用語が関連付けられる技術の特徴または態様の任意の特定の特質を含むように限定されるように、専門用語が本明細書で再定義されているということを暗示するように解釈されるべきではないということが留意されるべきである。
【0100】
なかでも、「可能である(can)」、「可能である(could)」、「可能である(might)」、または「可能である(may)」などのような条件付き言語は、具体的に別段の記載がない限り、特定の実施形態が特定の特徴、エレメント、および/またはステップを含み、一方では、他の実施形態はそれらを含まないということを伝えるために一般的に使用されるものとして、文脈の中で理解される。したがって、そのような条件付き言語は、特徴、エレメント、および/またはステップが、1つまたは複数の実施形態に任意の方式で必要とされるということを暗示するように一般的に意図されておらず、または、1つまたは複数の実施形態が、ユーザー入力またはプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、エレメント、および/またはステップが任意の特定の実施形態の中に含まれているかまたは実施されることとなるかどうかということを決定するためのロジックを必ず含むということを暗示するように一般的に意図されていない。
【0101】
本明細書において、参照のために、および、さまざまな章を探すことを補助するために、見出しが含まれている。これらの見出しは、それに関係して説明されている概念の範囲を限定することを意図するものではない。そのような概念は、本明細書の全体を通して適用性を有することが可能である。
【0102】
「X、Y、またはZのうちの少なくとも1つ」という語句などのような選言的な言語は、具体的に別段の記載がない限り、項目、用語などが、X、Y、もしくはZのいずれか、または、それらの任意の組み合わせ(たとえば、X、Y、および/またはZ)であることが可能であるということを提示するために一般的に使用されるものとして、文脈とともに理解される。したがって、そのような選言的な言語は、特定の実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、またはZのうちの少なくとも1つがそれぞれ存在していることを必要とするということを暗示するように一般的に意図されるものではなく、そのように暗示するべきではない。
【0103】
「に基づく」という語句は、明示的に別段の特定がない限り、「にのみ基づく」を意味しない。換言すれば、「に基づく」という語句は、「にのみ基づく」と「に少なくとも基づく」の両方を記載する。明示的に別段の記載がない限り、「a」または「an」などのような冠詞は、1つまたは複数の記載された項目を含むように一般的に解釈されるべきである。したがって、「ように構成されているデバイス(a device configured to)」などのような語句は、1つまたは複数の記載されたデバイスを含むことを意図している。
【0104】
説明されている技術の範囲から逸脱することなく、さまざまな修正および変更が行われることが可能であるということが当業者によって認識されることとなる。そのような修正および変更は、実施形態の範囲の中に入るように意図されている。1つの実施形態の中に含まれるパーツは、他の実施形態と相互交換可能であり、描かれている実施形態からの1つまたは複数のパーツは、任意の組み合わせで他の描かれている実施形態によって含まれることが可能であるということも当業者によって認識されることとなる。たとえば、本明細書で説明されているおよび/または図に描かれているさまざまなコンポーネントのいずれも、他の実施形態と組み合わせられるか、相互交換されるか、または、他の実施形態から除外されることが可能である。
【0105】
上記の説明は、特定の実施形態のいくつかの方法およびシステムを開示している。これらの実施形態は、修正の影響を受けやすい。そのような修正例は、本開示の考慮事項または本明細書で開示されている実施形態の実践から、当業者に明らかになることとなる。結果的に、本発明が本明細書で開示されている特定の実施形態に限定されるということを意図するものではなく、添付の特許請求の範囲に具現化されているような本発明の真の範囲および精神の中に入るすべての修正例および代替例を本発明がカバーするということを意図している。
【0106】
出願人は、新規および非自明であると考えられる開示された発明の組み合わせおよびサブコンビネーションに向けられる請求項を提出する権利を留保する。特徴、機能、エレメント、および/または特性の他の組み合わせおよびサブコンビネーションで具現化されている発明は、それらの請求項の補正を通して、または、本出願または関連の出願における新しい請求項の提示を通して、特許請求されることが可能である。そのような補正された請求項または新しい請求項は、それらが同じ発明に向けられるかまたは異なる発明に向けられるかにかかわらず、および、オリジナルの請求項に対して、それらの範囲が、異なるか、より広いか、より狭いか、または、等しいかにかかわらず、本明細書で説明されている本発明の実施形態の主題の中で考えられるべきである。
【0107】
以下は、上記にリストされた図を参照して本開示において説明および列挙されている特定の注釈およびコンポーネントのリストである。しかし、図に図示されているデバイスの任意の態様、構造、特徴、または動作機能は、本明細書において別個に命名されているかどうかにかかわらず、さまざまな実施形態の一部分を形成することが可能であり、追加的な説明の有無にかかわらず、そのような態様に関係する1つまたは複数の請求項の限定のための根拠を提供することが可能である。注釈および列挙されたコンポーネントは、[符号の説明]のものを含む。
【符号の説明】
【0108】
100 大腿骨頭組み立てシステム
101 本体部
102 ハンドル
103 プラットフォーム
104 支持部
105 グリップ
106 ベース
107 本体部キャビティー
108 ベース支持部
109 アパーチャー
110 上部部分
111 駆動爪
112 ロッド
113 駆動爪スプリング
114 キューポラ
115 内側部材の外側遠位縁部
116 内側骨頭支持部
117 窪み
118 セット爪スプリング
119 ガード
120 ステージ
121 構造体(フィンガー)
122 内側部材
123 内側骨頭支持部の遠位縁部
124 キューポラの下側(近位)表面
125 連結部材
126 係合解除ノブ
128 ロッキング移動アッセンブリ
129 連結部材骨頭
130a~b ターゲットリング(指標)
131 骨頭支持部
132 アクチュエーターシステム
133 内側骨頭
134 外側骨頭
135 上部表面または上部(遠位)表面
136 ロッドの表面
137 第1の位置
138 第2の位置
139 第3の位置
140 内側部材の上の(周辺)リッジ
141 斜角付き表面
150 組み立てシステムの遠位端部
151 組み立てシステムの近位端部
202 長手方向軸線
218 ステージの近位端部
219 ステージの遠位端部
220 (ステージの側部の)外部表面
221 ステージの側面
222 内側部材の近位端部
226 内側部材の遠位端部
227 ロッドの歯
228 ロッドの近位端部
229 ロッドの遠位端部
230 セット爪
231 セット爪の本体部
232 セット爪の第1の部分
233 セット爪の第2の部分(セットバック領域)
234 セット爪の孔部
235 セットバック領域
236 セット爪の遠位端部
238 セット爪の近位端部
239 セット爪の孔部の長さ
240 セット爪の孔部の幅
252 キューポラの遠位端部
254 キューポラの近位端部
256 縁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図15D
図16A
図16B
【国際調査報告】