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▶ エボストア ベスローテン フェンノートシャップの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】キャリア
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
B65G1/04 551D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527755
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 IB2022061026
(87)【国際公開番号】W WO2023089493
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】2021/5884
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(31)【優先権主張番号】2021/5885
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524176801
【氏名又は名称】エボストア ベスローテン フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】EVOSTORE B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スピッツ、ダニエル アルフォンス アウグスタ
(72)【発明者】
【氏名】コパゼフスキー、シルウェスター
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022HH14
3F022JJ08
3F022KK15
(57)【要約】
横列及び縦列を備えたラックを自動化するためのアセンブリであって、複数の縦列にわたって延在する横たわるレールを有し、アセンブリが、複数の縦列に沿って移動可能であるように、横たわるレールと互換性のあるキャリッジを更に備え、システムが、複数の横列に沿って上方及び下方の移動のためにキャリッジに移動可能に接続されたキャリアを更に備え、アセンブリが、上方及び下方の移動中にキャリアをガイドするための複数の上方ガイドを更に有し、複数の上方ガイドが、ラックに固定的に接続されるように設けられており、キャリアが、受取器の上方及び下方の移動は可能であるがラックと一列になったキャリアの第1の水平移動及びラックの横方向への受取器の第2の水平移動が実質的に防止されるような方式で上方ガイドと互換性のあるガイドブロックを有する、アセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横列及び縦列を備えたラックを自動化するためのアセンブリであって、複数の縦列にわたって延在する横たわるレールを有し、前記アセンブリが、前記複数の縦列に沿って移動可能であるように、前記横たわるレールと互換性のあるキャリッジを更に備え、システムが、複数の横列に沿って上方及び下方の移動のために前記キャリッジに移動可能に接続されたキャリアを更に備え、前記アセンブリが、前記上方及び下方の移動中に前記キャリアをガイドするための複数の上方ガイドを更に有し、前記複数の上方ガイドが、前記ラックに固定的に接続されるように設けられており、前記キャリアが、前記キャリアの上方及び下方の移動は可能であるが前記ラックと一列になった前記キャリアの第1の水平移動及び前記ラックの横方向への前記キャリアの第2の水平移動が実質的に防止されるような方式で前記上方ガイドと互換性のあるガイドブロックを有する、アセンブリ。
【請求項2】
前記キャリアが、ケーブル、ストラップ、ロープ、及びワイヤのうちの1つを含む可撓性接続手段を介して前記キャリッジに接続される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記可撓性接続手段が、前記キャリッジと前記キャリアとの間の唯一の直接接続を形成する、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記キャリアが前記キャリッジの下に吊り下げられている、請求項1~3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記複数の上方ガイドの各々が、上方に延在する複数の走行表面を有し、前記ガイドブロックが、前記第1の水平移動及び前記第2の水平移動のうちの少なくとも一方を実質的にブロックするために、前記走行表面に当たるために設けられた少なくとも1つの接触表面を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記接触表面が、前記走行表面にわたって転がるための少なくとも1つの車輪を有する、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記複数の走行表面が、上方に延在する少なくとも4つの走行表面を備え、各々が、前記第1の水平移動及び前記第2の水平移動をともに実質的にブロックするために、1つの水平方向の移動を防止する、請求項1~6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
各縦列が前記複数の上方ガイドのうちの1つを有するように、前記複数の上方ガイドが前記複数の縦列上に設けられている、請求項1~7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
1つの上方ガイドが、前記縦列の両側に設けられる少なくとも2つの部分を備える、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記上方ガイドが、少なくとも前記キャリアが前記ラック内のコンパートメントに位置決めされているとき、前記第1の水平移動及び前記第2の水平移動を実質的にブロックするように不連続な形状をとる、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記キャリアが、物品を前記ラックから引き出し、物品を前記ラックに押し込むための機構を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記機構が、物品に係合するためのグリッパ要素を有し、前記機構が、係合した前記物品を前記ラックの内外に水平に変位させるためのアクチュエータを有する、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のアセンブリを備える横列及び縦列を備えたラック。
【請求項14】
横列及び縦列を備えたラックを自動化する方法であって、
- 前記ラック内の位置に関連する縦列及び横列を選択することと、
- 前記ラックの上部に設けられた横たわるレールにわたって、選択された前記縦列に関連する所定の位置までキャリッジを水平に移動させることと、
- 選択された前記横列に対して所定の形式で前記キャリアを位置決めするために、前記キャリッジに接続されたキャリアを上方ガイドに沿って下方に移動させることと、
- 前記キャリアと所定のアクションを実行することと、を含み、
前記所定のアクションを実行することが、前記キャリアのガイドブロックが前記上方ガイドに係合することにより前記キャリアの水平位置が維持されている間に、物品を前記ラックに押し込むこと、又は物品を前記ラックから引き出すことのうちの1つである、方法。
【請求項15】
前記キャリアの前記下方移動中に、前記ガイドブロックの車輪が前記上方ガイドの走行表面に対して転がる、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横列及び縦列を有するラックを自動化するためのアセンブリに関する。
本発明は更に、横列及び縦列を有するラックを自動化する方法に関する。
【0002】
産業環境では、横列及び縦列を有するラックは、保管ユニットと呼ばれることも多い。このようなラックに、ラックの少なくとも部分的な自動ロード及びアンロードのためのシステムが設けられている場合、自動保管ユニットと呼ばれる。物流分野では、いわゆるピックアンドプレースユニットが物品をラックから取り出し、指示に基づいてラックにそれらを保管する自動保管ユニットが主に使用される。このようなシステムは公知であり、典型的には非常に複雑で高価である。
【0003】
本発明の目的は、より簡単で安価な方式で横列及び縦列を備えたラックを自動化するためのアセンブリを提供することである。
【0004】
本発明は、この目的のために、横列及び縦列を備えたラックを自動化するためのアセンブリであって、複数の縦列にわたって延在する横たわるレールを有し、アセンブリが、複数の縦列に沿って移動可能であるように、横たわるレールと互換性のあるキャリッジを更に備え、システムが、複数の横列に沿って上方及び下方の移動のためにキャリッジに移動可能に接続されたキャリアを更に備え、アセンブリが、上方及び下方の移動中にキャリアをガイドするための複数の上方ガイドを更に有し、複数の上方ガイドが、ラックに固定的に接続されるように設けられており、キャリアが、キャリアの上方及び下方の移動は可能であるがラックと一列になったキャリアの第1の水平移動及びラックの横方向へのキャリアの第2の水平移動が実質的に防止されるような方式で上方ガイドと互換性のあるガイドブロックを有する、アセンブリを提供する。
【0005】
スタンドアロンのピックアンドプレースユニットは、ラックへの物品の出入りやユニットの水平変位時の安定性を保証することが難しいため、高価になる。スタンドアロンのピックアンドプレースユニットは従来、地面レベルでレールによって支持され、その上をピックアンドプレースユニットが進行する。特に重い物体をラックから取り出すときは、ピックアンドプレースユニットが横向きに傾く傾向があり、この目的のために補強を配設する必要がある。更なるガイドレールは、長手方向の移動を横切る横方向の垂直安定性が達成されるが、この目的のために典型的には上側側部に設けられる。このようなピックアンドプレースユニットは垂直方向に少なくともラックの高さを有するため、負荷を伴う高さのあるユニットの加速及び減速中に傾く傾向が補償されるように同様に予防措置を講じる必要がある。独立型ピックアンドプレースユニットの安全性を確保するためには、複数の高価な修正を行わなければならない。
【0006】
ラックは、複数の横列及び複数の縦列から構成される。それにより、ラックは実質的に二次元のグリッドを提供し、物品はグリッドの各コンパートメントに配置可能である。キャリアは典型的に、ラックに隣接して、すなわち二次元グリッドに隣接して横たわる空間に位置し、キャリアは水平方向と垂直方向の変位の組み合わせによってグリッド内の各コンパートメントに位置決めすることができる。上方ガイドは、典型的にはキャリアが位置する空間の位置で、ラックに固定して接続される。
【0007】
本発明は、ピックアンドプレースユニットがラック、より具体的にはラックから吊り下げられたガイドと互換性のあるキャリアと一体化されるとき、スタンドアロンのピックアンドプレースユニットに関して上で述べた欠点の多くは、大きな追加の変更を加えることなく解消されるという洞察に基づいている。これにより、本発明によるアセンブリは、既存のピックアンドプレースユニットよりもかなり安価かつ簡単になる。本発明によれば、ラックには、キャリアが上方ガイドに係合するとき、キャリアの水平位置を固定するための上方ガイドが設けられる。キャリアは物品をラックに出入りさせるために設けられており、キャリアは物品を第1の位置と第2の位置との間で移送する。物品をラックに出し入れするとき、キャリアの一方の側は上方ガイドに接続され、もう一方の側はキャリッジに接続される。キャリッジは、いずれの場合もキャリアの垂直位置を決定するために設けられる。キャリアが垂直ガイドに係合していない場合、キャリッジはキャリアを水平方向に変位させることもできる。これは、安定性に関する利点を提供し、それによって安全性に関する利点も提供する。
【0008】
キャリアは、キャリッジの下に懸架吊り下げられることが好ましい。上方及び下方に移動するとき、キャリアは上方ガイドによってガイドされる。より具体的には、キャリアは、キャリアが上方ガイドを介してラックに接続され、それによりキャリアの水平位置が維持される係合状態を有する。キャリアは更に非係合状態、又は自由状態を有し、キャリアは上方ガイドを介してラックに接続されていないため、キャリアはキャリッジによって水平に変位することができる。自由状態は、キャリアを上方ガイドから分離することによって達成することができる。これは、多くの方法で行うことができる。第1の方法は、キャリア上にアクチュエータを設けることであり、それによって、キャリアは、上方ガイドに結合し、上方ガイドから分離することができる。第2の方法は以下に記載され、ラックに接続される上方ガイドが下側セグメントによって形成され、上側セグメントがラックに接続されずにキャリッジに接続される。
【0009】
上方ガイドは、好ましくは上側セグメントと下側セグメントとを有する。上側セグメントはキャリッジに固定的に接続され、下側セグメントはラックに固定的に接続される。これにより、キャリアが十分な高さでガイドの上側セグメントに保持されている場合にのみ、キャリアがキャリッジとともに移動できることが保証される。キャリアがより低く位置しているとき、キャリアはラックに固定的に接続されているガイドの下側セグメントによって保持される。したがって、キャリアは、キャリアがキャリッジからより大きな距離に位置するときにラックによって保持される。キャリッジは上方ガイドでキャリアを上部でガイドするだけであるため、キャリッジとキャリアの間の距離が制限されているため、キャリアの結果としてキャリッジ上の力のモーメントは制限され得るだけである。
【0010】
現在のシステムでは一般に地上レベルにあるレールがラックの実用性を制限し、より具体的には人が物をラックに安全に及びラックから移動させることが不可能にしており、これは、人がピックアンドプレースユニットの水平移動の直接ゾーンに存在することによってのみそうすることができるためである。この問題は、キャリッジが上部で走行するレールを設けることによって解決される。キャリッジは、ラックの上部で走行するので、オーバーヘッドキャリッジとも呼ばれる。キャリアは、このキャリッジから吊り下げられる。
【0011】
更なる利点は、オーバーヘッドキャリッジの選択に関連しており、地上レベルのレールが不要になる。ピックアンドプレースユニットを地面に配置すると、結局のところ、ラックが如何に形成され、使用され得るかに関して制限が課せられる。より具体的には、オーバーヘッドキャリッジの使用により、オーバーヘッドキャリッジが移動している間であっても、ラックの前のゾーンに人が安全に入ることができる。ラックには、人間又は車両が通過できる通路を設けることもできる。
【0012】
更なる利点は、本発明のアセンブリが既存のラック上に構築され得ることである。これは、現在自動的に動作させることができないラックがそのまま自動化されて提供され得ることを意味する。特に、より小さいラック、すなわち、高さ及び/又は長さが小さいラックの場合、本発明のアセンブリの限定的な複雑性は、ラックの自動化に非常に好適である。そのようなより小さなラックの場合、既知のピックアンドプレースユニットに必要な投資は、しばしば過度に高い。
【0013】
更なる利点は、本発明のアセンブリが、地面の安定性及び真直度に関係なく構築され得ることである。従来のピックアンドプレースユニットは地表面、典型的にレール上に置かれ、この目的のために安定した平坦な地表面を必要とするのに対し、本発明のアセンブリはラックの上に置かれる。これは、以前は不安定であったか又はあまり平坦ではなかった地面上で、かなり容易に実現することができる。特に、ラックが正しく調整されている場合には、ラックの上部に取り付けられているオーバーヘッドレールも正しく調整される。
【0014】
キャリアは、好ましくは、ケーブル、ストラップ、ロープ、及びワイヤのうちの1つを含む可撓性接続手段を介してキャリッジに接続される。可撓性接続手段は、好ましくは、キャリッジとキャリアとの間の唯一の直接接続を形成する。キャリアをキャリッジの下に吊り下げたり、この目的でケーブル、ストラップ、ロープ、ワイヤを使用したりすると、ラックに対するキャリアの安定性がキャリッジによって提供されなくなる。換言すれば、キャリッジとキャリアとの間には緩い又は可撓性の接続部しかなく、それによってキャリッジはキャリアを持ち上げることはできるが、キャリッジを固定することはできない。換言すれば、キャリッジはキャリアの高さ位置を制御したり、キャリッジとキャリアとの間の距離を制御したりすることはできるが、キャリッジはキャリアの水平絶対位置には直接影響を及ぼさない。キャリアは、揺動フレームから揺動するような方式でキャリッジから吊り下げられる。これは、キャリアがキャリッジに対して揺動することを可能にする。しかしながら、揺動は、キャリッジの水平移動中にキャリアがキャリッジに接続された上方ガイドに係合することにより防止される。したがって、上方ガイドの上側セグメントは、キャリッジの下でのキャリアの揺動を防止し、したがってキャリアの水平位置を固定するために設けられている。キャリッジがキャリアの垂直位置を決定している間、上方ガイドが水平位置を決定する。水平位置には2つの方向があり、一方ではラックと一列に並び、他方ではラックの横方向になる。上方ガイドは、両方向の水平位置を決定する。
【0015】
複数の上方ガイドの各々は、好ましくは、上方に延在する複数の走行表面を有し、ガイドブロックは、第1の水平移動及び第2の水平移動のうちの少なくとも一方を実質的にブロックするために、走行表面に当たるために設けられた少なくとも1つの接触表面を有する。上方ガイドは、走行表面を有する輪郭として形成することができる。これは技術的に簡単な方式で実現することができる。次にガイドブロックには接触表面が設けられ、ガイドブロックが上方ガイドに係合すると、キャリアが所定の水平位置から移動しようとするときに走行表面に当たる。
【0016】
接触表面は、好ましくは、走行表面にわたって転がるための少なくとも1つの車輪を有する。車輪は単純な上方及び下方の移動を可能にし、車輪は走行表面にわたって転がり、車輪が走行表面に当たるとキャリアの水平移動が制限される。
【0017】
複数の走行表面は、好ましくは、上方に延在する少なくとも4つの走行表面を備え、各々は、第1の水平移動及び第2の水平移動を実質的にブロックするために、1つの水平方向の移動を防止する。
【0018】
各列が複数の上方ガイドのうちの1つを有するように、好ましくは、複数の上方ガイドが複数の縦列上に設けられている。ラックの各縦列に少なくとも1つの上方ガイドを設けることにより、上方ガイドがキャリアの水平位置を保持しながら、キャリアをこのガイドによって縦列内で上方及び下方に移動させることができる。
【0019】
1つの上方ガイドは、好ましくは、縦列の両側に設けられた2つの部分を含む。各上方ガイドを2つの部分から作成し、これらを縦列の両側に設けることにより、バランスの取れた全体が得られ、キャリアとラックのコンパートメントの間の自由空間が最大限に開かれた状態に保たれる。また、力を分散及び/又は対称的に吸収することができ、これは有利である。
【0020】
上方ガイドは、好ましくは、少なくともキャリアがラック内のコンパートメントに位置決めされるときに、第1の水平移動及び第2の水平移動を実質的にブロックするように不連続な形態をとる。水平力は、特に、物品の操作によってキャリアに及ぼされる。キャリアがコンパートメントに位置決めされているときにのみ水平力が吸収される不連続ガイドを提供することによって、キャリアを十分な範囲までガイドすることができる。
【0021】
キャリアは、ラックから物品を引き出し、ラックに物品を押し込むための機構を備えることが好ましい。物品をラックに押し込んだり、物品をラックから引き出したりすると、キャリアとラックとの間に相対力が生じる。より具体的には、物品がラックに押し込まれると、キャリアはラックから離れる傾向がある。物品をラックから引き出すとき、キャリアはラックに向かって移動する傾向も有する。本発明によるアセンブリでは、キャリアが上方ガイドを介してラックに接続されているので、両方の移動を非常に簡単な方式で吸収することができる。より具体的には、ラックに固定的に接続されている上方ガイドは、キャリアがラックから遠ざかったりラックに向かって移動したりすることを防止する。これにより、物品をラックに押し込んだり、物品をラックから引き出したりするときに、大きな内向き及び外向きの押す力を、追加の問題なしで及ぼすことができる。
【0022】
この機構は、物品に係合するためのグリッパ要素を有することが好ましく、機構は、係合した物品をラックの内外に水平に変位させるためのアクチュエータを有する。物品を把持したりシフトしたりすることは、物品をコンパートメントから持ち上げたり、コンパートメント内に物品をセットしたりするよりもはるかに簡単である。物品が直接的又は間接的に係合され得ることは明らかであろう。したがって、物品を物品キャリア上に配置することができ、この物品キャリアは、それによってグリッパ要素と係合するようにグリッパ要素と互換性がある。
【0023】
本発明は更に、本発明によるアセンブリを備える横列及び縦列を有するラックに関する。ここで、ラックの各縦列には、好ましくは上方ガイドが設けられ、これにより、キャリアの上方及び下方の移動の間、及び物品がラックから取り出されラックに置かれる間、縦列に対するキャリアの水平位置が維持され得る。
【0024】
本発明は、横列及び縦列を備えたラックを自動化する方法であって、
- ラック内の位置に関連する縦列及び横列を選択することと、
- ラックの上部に設けられた横たわるレールにわたって、選択された縦列に関連する所定の位置までキャリッジを水平に移動させることと、
- 選択された横列に対して所定の形式でキャリアを位置決めするために、キャリッジに接続されたキャリアを上方ガイドに沿って下方に移動させることと、
- キャリアと所定のアクションを実行することと、を含み、
所定のアクションを実行することが、キャリアのガイドブロックが上方ガイドに係合することによりキャリアの水平位置が維持されている間に、物品をラックに押し込むこと、又は物品をラックから引き出すことのうちの1つである、方法に更に関する。
【0025】
キャリアの下方移動中に、好ましくは、ガイドブロックの車輪が上方ガイドの走行表面に対して転がる。
【0026】
アセンブリを参照して上述した利点及び効果は、方法にも同様に適用する。
【0027】
更なる実施形態によれば、本発明は、横列及び縦列を備えたラックを自動化するためのアセンブリを提供し、アセンブリは、ラックの上部に配置するために設けられた横たわるレールを有し、その結果、横たわるレールが複数の縦列にわたって延在し、アセンブリは、複数の縦列に沿って移動可能であるように、横たわるレールと互換性のあるキャリッジを更に備え、システムは、複数の横列に沿って上方及び下方の移動が可能であるように、キャリッジに移動可能に接続されたキャリアを更に備え、アセンブリは、上方及び下方の移動中にキャリアをガイドするための上方ガイドを更に有し、上方ガイドは、キャリッジに固定的に接続される上側セグメントと、ラックに固定的に接続されるように設けられる複数の下側セグメントとを備える。
【0028】
スタンドアロンのピックアンドプレースユニットは、ラックへの物品の出入り中やユニットの水平変位中は実現が難しいため、高価になる。スタンドアロンのピックアンドプレースユニットは従来、地面レベルでレールによって支持され、その上をピックアンドプレースユニットが進行する。特に重い物体をラックから取り出すときは、ピックアンドプレースユニットが横向きに傾く傾向があり、この目的のために補強を配設する必要がある。更なるガイドレールは、長手方向の移動を横切る横方向の垂直安定性が達成されるが、この目的のために典型的には上側側部に設けられる。このようなピックアンドプレースユニットは垂直方向に少なくともラックの高さを有するため、負荷を伴う高さのあるユニットの加速及び減速中に傾く傾向が補償されるように同様に予防措置を講じる必要がある。現在のシステムでは一般に地上レベルにあるレールがラックの実用性を制限し、より具体的には人が物をラックに安全に及びラックから移動させることが不可能にしており、これは、人がピックアンドプレースユニットの水平移動の直接ゾーンに存在することによってのみそうすることができるためである。独立型ピックアンドプレースユニットの安全性を確保するためには、複数の高価な修正を行わなければならない。
【0029】
本発明は、いわゆるオーバーヘッドキャリッジを使用して、ピックアンドプレースユニットがラックと一体化されるとき、スタンドアロンのピックアンドプレースユニットに関して上で述べた欠点の多くは、大きな追加の変更を加えることなく解消されるという洞察に基づいている。これにより、本発明によるアセンブリは、既存のピックアンドプレースユニットよりもかなり安価かつ簡単になる。本発明によれば、ラックは、キャリッジが走行するレールを上部に備えている。このキャリッジは、ラックの上部を走行するので、オーバーヘッドキャリッジとも呼ばれる。このキャリッジにはキャリアが取り付けられており、キャリアは物品をラックに出し入れし、キャリアは物品を第1の位置と第2の位置との間で移送する。上方及び下方に移動するとき、キャリアは上方ガイドによってガイドされる。上方ガイドは、上側セグメント及び下側セグメントを有する。上側セグメントはキャリッジに固定的に接続され、下側セグメントはラックに固定的に接続される。これにより、キャリアが十分な高さでガイドの上側セグメントに保持されている場合にのみ、キャリアがキャリッジとともに移動できることが保証される。キャリアがより低く位置しているとき、キャリアはラックに固定的に接続されているガイドの下側セグメントによって保持される。したがって、キャリアは、キャリアがキャリッジからより大きな距離に位置するときにラックによって保持される。これは、安定性に関する利点を提供し、それによって安全性に関する利点も提供する。キャリッジは上方ガイドでキャリアを上部でガイドするだけであるため、キャリッジとキャリアの間の距離が制限されているため、キャリアの結果としてキャリッジ上の力のモーメントは制限され得るだけである。
【0030】
更なる利点は、オーバーヘッドキャリッジの選択に関連しており、地上レベルのレールが不要になる。ピックアンドプレースユニットを地面に配置すると、結局のところ、ラックが如何に形成され、使用され得るかに関して制限が課せられる。より具体的には、オーバーヘッドキャリッジの使用により、オーバーヘッドキャリッジが移動している間であっても、ラックの前のゾーンに人が安全に入ることができる。ラックには、人間又は車両が通過できる通路を設けることもできる。
【0031】
更なる利点は、本発明のアセンブリが既存のラック上に構築され得ることである。これは、現在自動的に動作させることができないラックがそのまま自動化されて提供され得ることを意味する。特に、より小さいラック、すなわち、高さ及び/又は長さが小さいラックの場合、本発明のアセンブリの限定的な複雑性は、ラックの自動化に非常に好適である。そのようなより小さなラックの場合、既知のピックアンドプレースユニットに必要な投資は、しばしば過度に高い。
【0032】
更なる利点は、本発明のアセンブリが、地面の安定性及び真直度に関係なく構築され得ることである。従来のピックアンドプレースユニットは地表面、典型的にレール上に置かれ、この目的のために安定した平坦な地表面を必要とするのに対し、本発明のアセンブリはラックの上に置かれる。これは、以前は不安定であったか又はあまり平坦ではなかった地面上で、かなり容易に実現することができる。特に、ラックが正しく調整されている場合には、ラックの上部に取り付けられているオーバーヘッドレールも正しく調整される。
【0033】
上方ガイドの複数の下側セグメントは、好ましくは、複数の縦列に関連付けられる。ラックは、複数の横列及び複数の縦列から構成される。それにより、ラックは実質的に二次元のグリッドを提供し、物品はグリッドの各コンパートメントに配置可能である。キャリアは、ラックに隣接して、すなわち二次元グリッドに隣接して横たわる空間に位置し、キャリアは水平方向と垂直方向の変位の組み合わせによってグリッド内の各コンパートメントに位置決めすることができる。上方ガイドの下側セグメントは、典型的にはキャリアが位置する空間の位置で、ラックに固定的に接続される。
【0034】
上方ガイドは、好ましくは、少なくともキャリアがラック内のコンパートメントに位置決めされるときに、第1の水平移動及び第2の水平移動を実質的にブロックするように不連続な形態をとる。水平力は、特に、物品の操作によってキャリアに及ぼされる。キャリアがコンパートメントに位置決めされているときにのみ水平力が吸収される不連続ガイドを提供することによって、キャリアを十分な範囲までガイドすることができる。
【0035】
アセンブリは、好ましくは、上方ガイドの上側セグメントと複数の下側セグメントのうちの1つとの位置合わせを検出するためのセンサを有する。上方ガイドの上側セグメントと下側セグメントの1つが位置合わせされると、これら2つのセグメントは機能的に1つのガイドを形成し、これに沿ってキャリアが垂直方向に上方及び下方に移動することができる。本明細書では、ガイドの上側セグメント及び下側セグメントの形態及びタイプは、必ずしも同じである必要はないことに留意されたい。それらは同一であってもよく、例えば、所定の輪郭断面を有する輪郭状であってもよく、位置合わせにより、輪郭セグメントはともに、キャリアがそれにわたって移動できる実質的に連続した1つの輪郭を形成する。代替的に、キャリアは、キャリッジの側面に、この第1のガイドが上側セグメントに係合するときに、キャリッジに対するキャリアの相対的な水平位置を決定する第1のガイドを有し、キャリアは、ラックの側面にこの第2のガイドが下側セグメントに係合するときに、ラックに対するキャリアの相対的な水平位置を決定する第2のガイドを有する。これらのガイド並びに上部及び下側セグメントは、異なっていてもよい。
【0036】
アセンブリは、好ましくは、横たわるレールに沿ってキャリッジを自動的に移動させるための第1の駆動装置と、キャリッジに対してキャリアを自動的に移動させるための第2の駆動装置とを備える。第1及び第2の駆動装置により、キャリアは、ラックの所定のコンパートメントに対して位置決めすることができる。
【0037】
キャリアは、好ましくは、ケーブル、ストラップ、ロープ及びワイヤのうちの1つを介してキャリッジに接続される。キャリアは、キャリッジの下に懸架吊り下げられることが好ましい。キャリアをキャリッジの下に吊り下げたり、この目的でケーブル、ストラップ、ロープ、ワイヤを使用したりすると、ラックに対するキャリアの安定性がキャリッジによって提供されなくなる。換言すれば、キャリッジとキャリアとの間には緩い又は可撓性の接続部しかなく、それによってキャリッジはキャリアを持ち上げることはできるが、キャリッジを固定することはできない。換言すれば、キャリッジはキャリアの高さ位置を制御したり、キャリッジとキャリアとの間の距離を制御したりすることはできるが、キャリッジはキャリアの水平絶対位置には直接影響を及ぼさない。キャリアは、揺動フレームから揺動するような方式でキャリッジから吊り下げられる。これにより、キャリアはキャリッジに対して揺動することができる。しかしながら、揺動は、キャリッジの水平移動中にキャリアがキャリッジに接続された上方ガイドに係合することにより防止される。したがって、上方ガイドの上側セグメントは、キャリッジの下でのキャリアの揺動を防止し、したがってキャリアの水平位置を固定するために設けられている。キャリッジがキャリアの垂直位置を決定している間、上方ガイドが水平位置を決定する。水平位置には2つの方向があり、一方ではラックと一列に並び、他方ではラックの横方向になる。上方ガイドは、両方向の水平位置を決定する。
【0038】
キャリアは、好ましくは、上方ガイドと適合するガイドブロックを有する。ガイドブロックは、キャリアの水平位置を決定するための摺動表面及び/又は車輪を備えることができる。
【0039】
本発明は更に、更なる実施形態によるアセンブリを備える横列及び縦列を有するラックに関する。各縦列は、好ましくは、所定の高さまで延在する上方ガイドの下側セグメントを備え、ガイドの上側セグメントを有するキャリッジは、好ましくは、所定の高さより上に位置する。
【0040】
本発明は、横列及び縦列を備えたラックを自動化する方法であって、
- 横列及び縦列を選択することと、
- ラックの上部に設けられた横たわるレールにわたって、選択された縦列に関連する所定の位置までキャリッジを水平に移動させることと、
- 選択された横列に対して所定の形式でキャリアを位置決めするために、キャリッジに接続されたキャリアを上方ガイドに沿って下方に移動させることと、
- 所定のアクションを実行することと、
- キャリッジを所定の位置から移動させる前に、キャリアを所定の高さまで垂直上方に移動させることと、を含む方法に更に関する。
【0041】
アセンブリを参照して上述した利点及び効果は、方法にも同様に適用する。
【0042】
下方移動及び上方移動中、キャリアは、好ましくは、キャリッジに固定的に接続される上側セグメントと、ラックに固定的に接続される複数の下側セグメントのうちの1つの少なくとも2つのセグメントを備えた上方ガイドに沿って移動する。好ましくは、水平移動の前に、キャリアが上方ガイドの上側セグメントの位置に位置しているかどうかのチェックが行われる。この方法は、好ましくは、垂直下方移動の前に、上方ガイドの上側セグメントが上方ガイドの複数の下側セグメントのうちの1つと位置合わせされているかどうかをチェックすることを更に含む。
【0043】
次に、図面に示された例示的な実施形態に基づいて本発明を更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明の好ましい実施形態によるアセンブリの第1の状態の概略構造を示す。
図2図1のアセンブリの第2の状態の概略構造を示す。
図3】本発明の実施形態によるアセンブリ内で使用可能なキャリッジの詳細を示す。
図4】本発明の実施形態によるアセンブリ内で使用可能なキャリアの詳細を示す。
図5A】ガイドブロックの位置における図4のキャリアのいくつかの断面図を示す。
図5B】ガイドブロックの位置における図4のキャリアのいくつかの断面図を示す。
図6】実際の用途における本発明の更に好ましい実施形態によるアセンブリを示す。
図7】上方ガイドの一実施形態の詳細を示す。
図8】実際の用途における本発明の更に好ましい実施形態によるアセンブリを示す。
【0045】
同一又は類似の要素は、図面において同一の参照番号で明示されている。アセンブリは、好ましくは、上方ガイドの上側セグメントと複数の下側セグメントのうちの1つとの位置合わせを検出するためのセンサを有する。上方ガイドの上側セグメントと下側セグメントの1つが位置合わせされると、これら2つのセグメントは機能的に1つのガイドを形成し、これに沿ってキャリアが垂直方向に上方及び下方に移動することができる。本明細書では、ガイドの上側セグメント及び下側セグメントの形態及びタイプは、必ずしも同じである必要はないことに留意されたい。それらは同一であってもよく、例えば、所定の輪郭断面を有する輪郭状であってもよく、位置合わせにより、輪郭セグメントはともに、キャリアがそれにわたって移動できる実質的に連続した1つの輪郭を形成する。代替的に、キャリアは、キャリッジの側面に、この第1のガイドが上側セグメントに係合するときに、キャリッジに対するキャリアの相対的な水平位置を決定する第1のガイドを有し、キャリアは、ラックの側面にこの第2のガイドが下側セグメントに係合するときに、ラックに対するキャリアの相対的な水平位置を決定する第2のガイドを有する。これらのガイド並びに上部及び下側セグメントは、異なっていてもよい。
【0046】
アセンブリは、好ましくは、横たわるレールに沿ってキャリッジを自動的に移動させるための第1の駆動装置と、キャリッジに対してキャリアを自動的に移動させるための第2の駆動装置とを備える。第1及び第2の駆動装置により、キャリアは、ラックの所定のコンパートメントに対して位置決めすることができる。
【0047】
図1は、ラック1を示す。ラックは、典型的に、物品を保管するために使用される。この目的のために、ラックは、典型的には、コンパートメントを有するフレーム構造を備えている。コンパートメントは、複数の横列2及び縦列3に配設される。ほとんどのラックは反復構成を有するが、ラックが反復形態をとる必要はない。縦列3ごとに異なる横列数を設けることができ、横列の数及び/又は異なる横列の相対的なサイズは、隣接する縦列で必ずしも同じである必要はない。図示の実施形態は、少なくとも縦列3が実質的に一定の幅を有するラック1に基づいている。図は、コンパートメントの深さを形成する一定の幅を有するラックを示す。ラックは、異なる位置で異なる幅を有することもできる。以下に説明するシステムは更に、物品をコンパートメント内に一定の深さで配置するために設けられるか、又は物品をコンパートメント内に異なる深さで配置するために、例えば、物品の複数のユニットを1つのコンパートメント内に配置するために設けることができる。
【0048】
ラック1の上部にはレール4が設けられている。レール4は、典型的かつ好ましくは、ラック1の実質的に全長にわたって延在する。この場合、横たわるレール4は複数の縦列3にわたって延在している。用語「横たわる」は、実質的に水平であるレール4の方向を指す。横たわるレール4は、ラック1の上側側部の位置で略水平方向に吊り下げることができ、そのまま横たわるレール4となる。横たわるレール4は、図1では二重レールとして示されている。当業者であれば、レールブラケットは、単一又は複数で提供され得ることを理解するであろう。横たわるレール4上をキャリッジ5が移動するように設けられている。この目的のために、キャリッジ5は、横たわるレール4と互換性がある。キャリッジ5は、横たわるレールにわたってラック1の長手方向に移動することができる。これにより、キャリッジ5は、ラック1の縦列3に各々関連する複数の位置にそれ自体を位置決めすることができる。物品がラックに出入りするとき、ラック1のコンパートメントが典型的に選択される。この選択されたコンパートメントは、典型的には、所定の縦列、例えば3C、及び所定の横列、例えば2Bによって特徴付けられる。選択された横列及び選択された縦列のこの組み合わせは、ラック内のコンパートメントに関連付けられる。次いで、キャリッジは、選択された縦列に関連する位置にそれ自体を位置決めすることができる。図1において、キャリッジ5は、縦列3Cに関連する位置にある。
【0049】
図1は、キャリア6を概略的に示す。キャリア6は、物品を搬送するために設けられている。キャリア6は、以下により詳細に説明される。キャリッジ5は、ラック1の長手方向7に移動するように設けられている。キャリア6は、ラック1の高さ方向8に移動可能に設けられている。それにより、キャリッジは複数の縦列にわたって移動するように設けられ、キャリア6は複数の横列2にわたって移動するように設けられる。キャリッジ5及びキャリア6の移動の組み合わせにより、キャリアは、ラック1内の実質的に任意のコンパートメントの近くに配置され得る。これにより、キャリアを介してラック1のランダムなコンパートメントに物品を配置したり、そこから物品を取り出したりすることができる。
【0050】
キャリア6は、好ましくは可撓性接続手段を介してキャリッジ5から一方の側で吊り下げされる。可撓性接続手段の例は、ケーブル、ストラップ、ワイヤ、コードなどである。キャリッジ5とキャリア6との間の距離は、可撓性接続手段を介して制御することができ、それによってキャリア6の高さ位置が決定される。キャリア6には更に、以下で更に説明するガイドブロックが設けられており、これは上方ガイド10に係合する。上方ガイド10は、ラック内の縦列3の数に関連する数で設けられる。より具体的には、各縦列3には上方ガイド10が設けられている。キャリア6が上方及び/又は下方に移動するとき、ガイドブロックは上方ガイド10の1つに係合する。これにより、水平面におけるキャリア6の位置が決定される。これは、以下で更に説明される。したがって、上方及び下方移動の間、キャリア6は選択された縦列3に対して常に移動する。
【0051】
図1の実施形態では、上方ガイド10は所定の高さまで延在している。この所定の高さは、ラック1の全体の高さよりも低い。これにより、上方ガイド10は、限られた高さ範囲にわたってのみキャリア6を案内することができる。より具体的には、上方ガイド10は、キャリア6の移動、つまり、下限位置と所定の高さとの間のキャリア6の移動の下方部分をガイドすることができる。キャリアが所定の高さより上に達すると、キャリア6はもはや上方ガイド10によって保持されなくなる。キャリアの位置を所定の高さより上に制御するために、キャリッジ5にはガイド9が設けられている。図示の実施形態では、ガイド9は上方ガイド10と同様である。キャリッジ5のガイド9は、ガイドと上方ガイドの組み合わせにより、キャリアがラック1の上側側部までの高さ全体にわたって保持されることを確保するように、上方ガイド10と位置合わせされると、この上方ガイドの延長部を形成する。換言すれば、上方ガイドは、2つの部分又は2つのセグメントを備える。下側セグメントはラックに固定的に接続され、図1において参照番号10で明示されている。上側セグメントは、図1において参照番号9で明示されており、キャリッジ5に固定的に接続されている。複数の下側セグメント10が設けられ、各々が縦列3に関連付けられている。1つの上側セグメントのみが設けられており、これはキャリッジ5に関連している。複数のキャリッジがレール4上に配置される場合、当然ながら複数の上側セグメント9も設けられる。
【0052】
上方ガイドの下側セグメント10は、ラックに固定的に接続される。これは、キャリッジ及び/又はキャリアが移動するときでさえも、下側セグメント10がラックに対して移動可能でないことを意味すると理解される。下側セグメント10は、好ましくは、2つ、より好ましくは3つ以上の異なる高さ位置でラックに固定的に接続される、すなわち、ラックを形成するフレーム構造に固定的に接続される。一実施形態では、上方ガイドの下側セグメント10は、ラックのフレーム構造に一体化され、それによって永久的に接続される。
【0053】
図1において、キャリア6は、上方ガイドの上側セグメント9の位置に示されている。キャリアがこの高さに位置するとき、キャリッジ5が水平移動を実行することが可能である。これは、キャリッジ5がレール4にわたって移動するとき、キャリア6を保持するガイド9の上側セグメントがともに変位するからである。これにより、キャリッジ5は、キャリア6とともに、選択された縦列に関連する所定の位置に移動することができる。
【0054】
図2は、上述した図1に対応するキャリッジ5及びキャリア6を有するラック1を示す。図2において、キャリア6は、所定の高さより下にある高さで示されている。これは、キャリアが上方ガイドの下側セグメント10によって保持されていることを意味する。キャリア6がそのような高さに位置するとき、キャリッジ5は好ましくは水平面内に静止して保持される。キャリッジの水平移動は、キャリアの対応する水平移動をもたらさない、これは、キャリアがラックに固定的に接続された上方ガイド10によって保持されているためである。キャリア6が位置している縦列3内では、キャリアは、選択された横列の近くにそれ自体を位置決めするために、上方及び下方に移動することができる。この位置において、キャリアは、ラック1の関連するコンパートメントから物品を出し入れすることができる。図2において、ラック内のコンパートメントは参照番号11で明示されている。
【0055】
図3は、本発明の一実施形態によるキャリッジ5を示す。キャリッジはベース本体12を有する。ベース本体は、典型的には、1つ以上のアクチュエータが内部に設けられるハウジングを備える。第1のアクチュエータは、例えば、キャリッジをレール4上で移動させるためのモータであり、図3の移動は矢印7で明示されている。キャリッジ5は、キャリア6の高さを制御するためのアクチュエータを更に備えることができる。キャリアの移動は、図3に矢印8で指し示されている。キャリアは、好ましくは、キャリッジ5から吊り下げられる。この目的のために、キャリッジ5は、ベース本体12から少なくとも部分的にキャリア6の上方の位置まで延在するキャリアアーム13を有する。キャリアアーム13からは、キャリア6を吊り下げるための可撓性接続手段14が設けられている。可撓性接続手段は、図3にケーブルとして示されている。キャリア6の高さを制御するために、ケーブル14を巻き上げ、巻き出すための複数のセグメントを有するロールをベース本体12に設けることができる。好ましくは、ロールを駆動するためのモータもベース本体12に設けられる。
【0056】
図3は更に、上方ガイド9の上側セグメントがベース本体12から下方に延在することを示す。これは一実施形態にすぎない。この実施形態では、上方ガイド9は、ラックに接続される上方ガイド10と同じ形態をとる。これにより、上方ガイド9は、キャリッジが選択された縦列の上方に配置されたときに上方ガイド10の延長部を形成する。代替的に、上側ガイドは、ラック1に接続された上方ガイド10とキャリア6との間のガイドとは異なるように具現化され得る。キャリアは、例えば、キャリアアームの開口部に嵌合する2つの上方ピンを有することができる。上述の所定の高さ、ピンの長さ、及びキャリアアーム13の開口部は、好ましくは、キャリッジに対するキャリア6の水平位置が固定されるようにキャリアが所定の高さ以上に達すると、キャリア上のピンがキャリアアーム13の開口部に係合するように選択される。この代替実施形態では、ピン及び開口部は上方ガイドの上側セグメントとみなされ、一方、上方ガイドの下側セグメントはラックに接続された輪郭によって形成される。機能的には、ガイドは上方ガイド10からピン及び穴に転送されるが、視覚的には、上方ガイドは連続しない。
【0057】
図3に示す構造の利点は、上方ガイド9、10の上側セグメントと下側セグメントの相対位置を確認できるセンサ15を簡単に配置できることである。センサ15を設けることにより、キャリッジを安価な方式で制御することができる。キャリッジのガイドは、キャリッジの正確な位置を知る必要はない。正確な位置はセンサ15によって指し示される。本明細書では、キャリッジ5は、以下のように動作するように設けられ得る。キャリッジ5は、キャリア6とともに所定の縦列3まで水平方向に移動する。キャリッジがほぼ所望の位置にあるとき、センサ15はキャリッジの最終位置を決定する。センサが、上側ガイドがガイド10の下側セグメントと位置合わせされていることを検出すると、キャリア8を下げることができる。次いで、キャリッジ5は、キャリアが所定の高さより上の位置に戻るまで、所定の位置に留まる。最も単純な実施形態では、センサ15は、押すことができるスイッチであってもよく、これは接触センサとみなされる。
【0058】
図4は、キャリア6の実施形態の詳細な斜視図を示す。キャリア6は、可撓性の接続部14を介してキャリッジ5(図4には図示せず)から吊り下げされている。それにより、可撓性の接続部14を介して、キャリア6の高さが決定され、キャリア6は上方及び下方に移動することができる。キャリア6は、ガイドブロック16と搬送表面17とを有する。図示された実施形態では、ガイドブロック16は2つの部分、すなわち左側部分と右側部分とに形成されている。キャリアは、ラック1に接続された上方ガイド10内のガイドブロック16と係合する。キャリア17は、物品を搬送するために設けられている。
【0059】
示された実施形態では、ガイドブロック16は、ガイドブロック16の各部分に2つずつ、4つの車輪18を備える。車輪は、キャリア6の上方及び下方の移動が妨げられないか、又は最小限に抑えられながら、ガイドブロックを所定の水平位置に保持するように機能する。車輪18は、キャリアが所定の水平位置の外側に移動しようとしたときに上方ガイド10の走行表面に当たるように形成され、配置される。図4に示す実施形態では、2つの車輪がガイドブロック16の両側に上下に配置されている。2つの車輪を互いに離して設けることにより、これらを一列に並べることにより、キャリアを水平に保持できるだけでなく、キャリアの回転や傾きを防止することができる。より具体的には、図4に示すような構造とすることにより、キャリア6の両側に車輪が設けられているため、上方軸の回りの回転を防止することができ、2つの車輪が上下に設けられることにより水平軸を中心とする回転は、ラックの方向を横切る方向とラックの方向と平行な方向の両方で更に防止することができる。車輪は、U字形状の上方ガイド内に少なくとも部分的に配置されるように設けられている。それによって、車輪は、U字形状の上方ガイドの脚部に当たるように設けられる。車輪の外側部は、U字形状の上方ガイドのベース本体に当たるように設けられる。これにより、キャリアは車輪の走行表面によってラックに対して横方向の位置に保持され、キャリアは車輪の側部によってラックと平行な位置に保持される。
【0060】
搬送表面17は、物品を搬送するために設けられている。搬送表面17は、好ましくは、物品をラックに押し込み、物品をラックから引き出すための機構19を更に備える。図示された実施形態では、搬送表面には、移動によって物品を把持することができるロック20が設けられており、移動は図4に矢印21で示されている。フック20は、ラックの横方向に水平移動22を実行することができるフックブロック23上に設けられる。これにより、フックブロック23を物品に向かって移動させることができ、その後、フック20が係合して物品を把持する。これに続いて、フック20を有するフックブロック23は、ラックから離れるように移動され、したがって、物品をラックからキャリア17上に押すことができる。物品をラック内に押し戻すことは、物品をラックに向かって押し、次にフック20を解放することによって同様な方式で行うことができる。好ましい実施形態では、例えばフックを物品の下で物品のラック側に移動させることによって、物品をキャリア17の他の方向に押すこともでき、その後、フックを上方に移動させて物品をラックから離れる移動によって搬送表面17から押し出すことができる。当業者であれば、フックを備えた図示し説明した実施形態は、物品をラックから引き出したりラックに押し戻すために物品を係合するための多くの選択肢の1つにすぎないことを理解するであろう。本発明は、図示され、説明された実施形態に限定されない。
【0061】
図5A及び図5Bは、ガイドブロック及び車輪18の動作についての洞察を提供するために、ガイドブロック16の位置におけるキャリアの異なる断面を示している。図5Aは、水平断面を示し、車輪18A及び18Bがそれぞれの上方ガイド10A及び10Bに係合することを示す。車輪は次に、その走行表面でU字形状の上方ガイド10の脚部に当たるか、又は押すことによりキャリアがラック1から離れてラックに向かって移動するのを防止する。ラックから離れてラックに向かう移動は、矢印24Aで指し示されている。また、車輪18A、18Bがその外側部で上方ガイド10A、10Bに当たるため、車輪は矢印24Bで指し示されるラックと平行な方向へのキャリア6の移動を防止する。キャリア6の水平位置24は、上方ガイド及びガイドブロックによって決定される。当業者であれば、2つの対向するU字形状輪郭を備えた図示の構造は例示的な一実施形態にすぎず、上方ガイド及びガイドブロックは異なる形状をとり得ることを理解するであろう。上方ガイド及び/又はガイドブロックがより複雑な形態を有する場合、縦列ごとに1つの上方ガイドのみを設けることが可能である。キャリア6は、この1つの上方ガイドを介して上方及び下方方向にガイドできるように非対称に構成され、キャリアの水平位置は上方ガイドによって維持される。したがって、本発明は、図示され説明された実施形態に限定されない。図5Bは、断面A-A(図5A参照)を示し、2つの車輪18A及び18Bがキャリア6の両側に設けられていることを示す。車輪は、キャリアが上方及び下方の移動8を行うことを可能にする。
【0062】
図6は、上述したラックを自動化するためのシステムが設けられたラック1の一実施形態を示す。より具体的には、ラック1は、キャリア6A、6Bに各々接続された複数のキャリッジ5A及び5Bを備える。図示の実施形態では、ラックは複数の加工機械28の近くに配置されている。加工機械28は、例えば旋盤、CNC機械、ドリル、3Dプリンタ、又はワークピースを製造及び/又は機械加工するための他の機械である。加工機械へのワークピースのロード及びアンロードは、好ましくは自動的に行われる。ツールの交換も自動的に行われることが好ましい。図示の実施形態では、この目的のために、ロボットアーム27が、加工機械28とラック1との間に位置決めされたレール26上に配置されている。図示された実施形態において、ラック1は複数のセットダウンステーション25を有する。セットダウンステーション25は、ラック1の縦列3の下側ゾーンにラックに隣接して設けられ、キャリア6が物品をセットし、そこから物品を取り出すことができるプラットフォームである。1つ以上のセットダウンステーション25を設けることにより、所定の物品、例えばワークピース及び/又は工具がラック1から取り出され、セットダウンステーション25上に配置されるように、ラック1は上述のシステムで自動化することができる。ロボットアーム27は、セットダウンステーション25上のワークピース及び/又はツールを取り上げ、それらを加工機械28に搬送することができる。ワークピースが完成すると、ワークピースをセットダウンステーション25にセットすることもでき、そこでキャリア6が完成したワークピースを取り上げてラック1又は別のセットダウンステーション25に変位することができる。
【0063】
図6は、ラックを自動化するためのシステムの1つの特定の用途のみを示すことが明らかであろう。別の実施形態では、セットダウンステーションはワークステーション、例えばアセンブリ領域の近くに設けられ、これにより、ワークステーションのオペレータはラックからツール及び/又はワークピースを受け取り、ツール及び/又はワークピースをラックに移送することができる。
【0064】
更なる代替案として、セットダウンステーションは、AGV(automated guided vehicle、無人搬送車)とも呼ばれる自動車両で形成されるか、又は自動車両と結合される。これらの自動車両は、ワークピース及び/又はツールを更に変位させることができる。上述したようなラックは、AGVとともに、及び/又はワークステーションの近くに設けられるのに非常に好適である。これは、ラックが完全に上方から制御されるからである。これは、キャリッジ及びキャリアの主要な移動がラックの高い位置で行われることを意味する。これにより、一方の側にキャリアを備えたキャリッジと他方の人間又はAGVとの間の衝突の差し迫った危険を伴うことなく、ラックに人及び/又はAGV用の1つ以上の通路を設けることができる。
【0065】
記載された各アセンブリは、好ましくは少なくとも1つのセットダウンステーション25、好ましくは少なくとも2つのセットダウンステーション25を有する。上で詳しく説明したように、キャリッジ及びキャリア6の水平移動は、キャリア6がキャリッジとともにラック1の上部に位置する場合にのみ起こるため、アセンブリの上記の構造は特に有利である。これにより、人間又はロボットアーム27は、衝突の危険を招くことなく、セットダウンステーションからワークピースを安全に取り上げ、セットダウンステーション25上に安全に部品を配置することができる。セットダウンステーション25、ロボットアーム27のレール26及びロボットアーム27は、ラック1が自動化される両方のシステムの邪魔にならない。これらは全て非常に有利である。
【0066】
図に示されるキャリッジ5は、ラックの一方の側部のみに延在するアームを有する。しかしながら、アームをラックの2つの側部に延在させ、キャリアを設けることが可能である。したがって、ラックを2つの側部に沿って自動化することができる。更に複数のラックを互いに平行に配置することも可能であり、キャリッジはラックにわたって橋を架ける方式で形成されており、キャリアはラックの間に位置し、両方のラックからの物品を取り扱うことができる。このような実施形態における動作原理は、上述の動作原理と同様であり、特にラック1に接続される上方ガイド10の形成において、所定の変形が可能になることを当業者は理解するであろう。
【0067】
図7は、ラックのフレーム構造29が、上方ガイドの下側セグメント10も含む横たわるフレーム要素30を備えている実施形態を示す。図7では、これらの下側セグメント10は連続しておらず、10a及び10bで明示されている。キャリアが、横たわるフレーム要素30によって形成される関連コンパートメントの位置に位置すると、キャリアは上方ガイド10a又は10b内のそのガイドブロックと係合し、水平位置が確保される。図7は更に、物品キャリア31を示しており、その上に物品を配置することができ、その物品キャリア31はキャリアによってラックの内外に摺動させることができる。物品が直接的又は間接的に係合され得ることは明らかであろう。したがって、物品を物品キャリア上に配置することができ、この物品キャリアは、それによってグリッパ要素と係合するようにグリッパ要素と互換性がある。
【0068】
図8は、ラック1が異なる使用状況で示されている更なる実施形態を示している。ラック1は、図6と同様に、一方の側部にセットダウンステーション25Bを有する。これらのセットダウンステーション25Bはまた、キャリッジ5及びキャリア6がラック1からセットダウンステーション25B上に物品を配置し、セットダウンステーション25Bから物品を取り上げてそれらをラック1に配置することを可能にする。セットダウンステーション25Bは、機械28をロード及びアンロードすることができるロボット27を備えたレール26の近くに配置される。ラック1は、更にセットダウンステーション25Aを有する。これらのセットダウンステーション25Aはまた、キャリッジ5及びキャリア6がラック1からセットダウンステーション25A上に物品を配置し、セットダウンステーション25Aから物品を取り上げてそれらをラック1に配置することを可能にする。セットダウンステーション25Bとは対照的に、セットダウンステーション25Aはロボットの近くには設けられないが、オペレータが手動で物品を処理及び/又はチェックできる作業台35の近くに設けられる。それにより、この図は、本発明によるラック1の使用における汎用性を例示する。本明細書では、セットダウンステーションは他の目的、例えば自動車両からの物品の配達及び/又は受け取りなどにも使用できることは明らかであり、自動車両のプラットフォームは、少なくとも車両が所定の位置に位置決めされているときに、セットダウンステーションを形成する。更なる代替として、セットダウンステーションは、コンベヤベルトから物品を配達及び/又は取り上げる役割を果たし、セットダウンステーションは、コンベヤベルトの始点及び/又は終点によって形成され得る。
【0069】
図8は、本発明によるラック1の更なる態様を示しており、これは、ラックが通路32を有することができることである。通路32は、人間及び/又は車両が通過することができる、地面から所定の幅及び所定の高さにわたる開口部を可能にする。これは矢印33で指し示されている。図8において、通路32は、フォークリフト34が通路32を通り抜けるように形成されている。
【0070】
当業者は、上記の説明に基づいて、本発明が異なる方法で、かつ異なる原理に基づいて具現化され得ることを理解するであろう。本発明は、本明細書では、上述の実施形態に限定されるものではない。上述の実施形態及び図面は、純粋に例示的なものであり、本発明の理解を高めるためだけに役立つ。したがって、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されず、特許請求の範囲において定義される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
【国際調査報告】