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特表2024-543462内燃機関を運転する方法および内燃機関
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  • 特表-内燃機関を運転する方法および内燃機関 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】内燃機関を運転する方法および内燃機関
(51)【国際特許分類】
   F02B 37/20 20060101AFI20241114BHJP
   F02B 37/00 20060101ALI20241114BHJP
   F02M 21/02 20060101ALI20241114BHJP
   F02D 19/02 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
F02B37/20
F02B37/00 302G
F02M21/02 G
F02D19/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527822
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 EP2022074497
(87)【国際公開番号】W WO2023036710
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】102021210001.5
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニ コルネッティ
(72)【発明者】
【氏名】ホースト ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ ヘス
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエレ スグロイ
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー カウス
(72)【発明者】
【氏名】ザムエル ヴァインブレンナー
【テーマコード(参考)】
3G005
3G092
【Fターム(参考)】
3G005FA05
3G005HA01
3G005HA05
3G092AA01
3G092AA06
3G092AA08
3G092AA09
3G092AA17
3G092AA18
3G092AB08
3G092AB09
3G092AC01
3G092AC05
3G092DB03
3G092DC11
3G092DE02
3G092DE03
3G092FA01
3G092FA03
3G092FA17
3G092HB00Z
3G092HD00Z
(57)【要約】
給気供給部(3)および燃料用供給部に接続可能な燃焼室(2)を備えた内燃機関(1)を運転する方法。排気系統(11)が、燃焼室(2)から燃焼空気を受け入れ、この燃焼空気を少なくとも部分的に排気ターボチャージャ(8)に供給し、この場合、燃料を、調量弁(20)を介して排気系統(11)内に導入することができる。この方法は、(i)給気および燃料を、燃料と反応することができるよりも多くの酸素が存在する燃焼室内に供給するステップ、(ii)燃焼室(2)内で空気-ガス混合物に点火するステップ、(iii)燃焼混合物(排気)を排気系統(11)内へ導出するステップ、(iv)燃焼室(2)から流出する排気中に燃料を供給するステップ、(v)排気中の燃料に点火し、かつ排気を排気ターボチャージャ(8)に供給するステップを含む。この方法を実施する、本発明による内燃機関は、燃料を排気中に導入することができる調量弁(20)が配置された排気系統(11)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給気供給部(3)および燃料用供給部に接続可能な燃焼室(2)と、該燃焼室(2)から燃焼空気を受け入れて少なくとも部分的に排気ターボチャージャ(8)に供給する排気系統(11)とを備えた内燃機関(1)を運転する方法であって、燃料を、前記燃焼室と前記排気ターボチャージャ(8)との間の調量弁(20)を介して前記排気系統(11)内に導入することができる、方法において、
給気および燃料を、燃焼時に消費されるよりも多くの酸素が存在する、前記内燃機関の前記燃焼室(2)内に供給するステップと、
前記燃焼室(2)内で空気-燃料混合物に点火するステップと、
燃焼した前記混合物(排気)を前記排気系統(11)内へ導出するステップと、
前記燃焼室(2)から流出する前記排気中に、前記燃焼室と前記排気ターボチャージャ(8)との間で燃料を供給するステップと、
前記排気系統(11)内で前記燃料に点火するステップと、
前記排気の少なくとも一部を、前記排気ターボチャージャ(8)に供給するステップと、
を特徴とする、方法。
【請求項2】
前記内燃機関(1)への出力要求に対して前記排気ターボチャージャ(8)の空気圧縮性能が十分でない場合にのみ、燃料を前記排気内に導入する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記内燃機関(1)に対する前記出力要求が高いほど、前記排気中に導入される前記燃料の量はより多くなる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記排気系統(11)内に配置された電気的な点火装置(22)により、前記燃料に点火する、請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
複数の燃焼室(2)が設けられており、該燃焼室(2)は、その排気を同一の前記排気系統(11)に供給し、前記燃料を時間的かつ空間的に、前記燃料が前記燃焼室(2)の高温の前記排気により点火されるように供給する、請求項1、2または3記載の方法。
【請求項6】
前記排気に、該排気中に存在する酸素量で燃焼させることができる量を上回らない燃料を供給する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記燃料は、ガス状の燃料、特に水素である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記燃焼室内で予混合燃焼を行う、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実施する内燃機関(1)であって、給気供給部(3)および燃料用の供給装置に接続可能な燃焼室(2)と、該燃焼室(2)の排気が導出される排気系統(11)と、前記排気の少なくとも一部が導入されかつ給気を圧縮する排気ターボチャージャ(8)とを備えている内燃機関(1)において、
前記排気系統(11)内で、前記燃焼室(2)と前記排気ターボチャージャ(8)との間に調量弁(20)が配置されており、該調量弁(20)を介して、燃料が前記排気中に導入され得ることを特徴とする、内燃機関(1)。
【請求項10】
前記排気系統(11)内に、排気-燃料混合物に点火することができる電気的な点火装置(22)が配置されている、請求項9記載の内燃機関。
【請求項11】
前記排気の一部は前記給気中へ再循環させられる、請求項9または10記載の内燃機関。
【請求項12】
前記排気ターボチャージャ(8)により圧縮された前記給気の温度が、前記燃焼室(2)内に導入される前に、インタクーラ(10)により低下させられる、請求項9、10または11記載の内燃機関。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関およびこの内燃機関を運転する方法に関し、この場合、内燃機関は、特にガス状の燃料を燃焼させることを想定されている。
【0002】
背景技術
従来技術から、対応する燃焼室を備えた複数のシリンダを有する内燃機関が公知である。このような内燃機関は取付けコンポーネントと共に、例えば独国特許出願公開第102017200835号明細書に開示されており、この文献では、燃料は吸気管内に導入されるか、または内燃機関の燃焼室内に直接導入される。内燃機関の出力を上げるために、給気は排気ターボチャージャにより圧縮される。燃焼室内で生ぜしめられた排気は、排気弁を介して排気系統内に導入され、そこから排気ターボチャージャ内に導入される。エンジンの高出力のためには、とりわけ良好なダイナミクス、すなわち、相応する要求におけるエンジンの迅速な出力向上のためには、吸気管内での空気圧縮量の迅速な増大が必要とされている。この場合、排気ターボチャージャの出力は、排気エンタルピに、つまり、特に排気温度に依存している。すなわち、排気の温度が高いほど、ターボチャージャの有し得る出力も、より高くなる。
【0003】
予混合燃焼の場合、つまり、燃料の燃焼室内への導入と、燃料の点火との間に時間的な間隔が生じる場合には、次のような目的の矛盾が生じる。すなわち、燃料-空気混合物のクリーンな燃焼を達成し、かつ特に窒素酸化物の放出量を制限するためには、燃料、例えば水素を、高過剰空気で燃焼させる。すなわち、燃焼室内には、そこに存在する燃料と化学的に反応することができるよりも大幅に多くの酸素が存在しており、このことは、いわゆるリーン混合物に相当する。この場合、混合比はλ値により表される。すなわち、燃料と反応可能な量と同量の酸素が存在している場合、このことは1のλ値に相当する。リーン混合物は、1よりも大きなλ値を有しており、過剰燃料を含む混合物(いわゆるリッチ混合物)は、1未満のλ値を有している。1よりも大きなλ値は、燃焼温度を低下させると共に、燃焼時の窒素酸化物の発生を減少させるが、ただし、排気の温度も低下させ、このことはターボチャージャの出力を低下させる。その結果、エンジンの応答挙動が悪化する、すなわち、エンジンは、その出力を相応する要求において緩慢にしか高めることができず、トルク形成が、遅れて行われるばかりになる。
【0004】
発明の利点
特にガス状の燃料用の内燃機関を運転する本発明による方法と、本発明による内燃機関とにより、内燃機関が、燃焼室内の高過剰空気にもかかわらず良好な応答挙動を示し、ひいては迅速な出力増大が可能になる、ということが達成される。このためには、燃焼室と排気ターボチャージャとの間の排気系統内の排気に、調量弁を介して燃料を混合し、このようにして生ぜしめた排気-燃料混合物に、排気系統内で点火し、これにより、排気を加熱し、排気のエンタルピを高める。高温の排気が、ターボチャージャのタービン内に導入され、このタービンには、給気を圧縮するための相応に高い出力が提供されている。このようにして、エンジンが迅速な応答を有することになると共に、急速な出力増大を可能にする。
【0005】
これにより、一方では、特に窒素酸化物の放出量を低く抑え、かつ排気後処理にかかる手間を最小限にするために、燃焼室内に高過剰空気が生ぜしめられてもよい。他方では、燃料、例えば水素の混合により、排気中に高い排気エンタルピを形成することができ、ひいては内燃機関の良好な応答挙動を生ぜしめることができる。
【0006】
本方法の第1の有利な構成では、内燃機関への出力要求に対して排気ターボチャージャの空気圧縮性能が十分でない場合にのみ、燃料を排気内に導入する。出力要求が低いかまたは平均的な場合には、内燃機関の所望の出力を達成するために排気エンタルピの追加的な増大は大抵不要であり、消費量を不必要に高めないように、排気中の追加的な燃料を省くことができる。
【0007】
排気エンタルピを出力要求に応じて増大させるために、有利には、内燃機関に対する出力要求が高いほど、より多くの燃料が排気中に導入される、ということが想定されている。この場合、最大でも、排気中に存在する残留酸素と反応し得る量の燃料が導入される、という点に注意せねばならない。
【0008】
排気系統内での燃料の点火は、有利には、そこに配置された電気的な点火装置により、例えば燃焼室内での空気-燃料混合物の点火にも使用されるような電気的な点火プラグにより行われる。これにより、シリンダの排気弁の開放に最適に合わせられた、時間的かつ空間的に正確な点火が可能である。
【0009】
内燃機関には一般に、複数のシリンダが設けられており、したがって、これらのシリンダのうちの1つの高温の排気により、排気-燃料混合物に点火することも可能であり、高温の排気は、この時点で排気系統内に導入される。このことが、時間的かつ空間的に互いに合わせられていると、電気的な点火装置を必要とすることなしに、排気-燃料混合物は確実に点火される。
【0010】
本発明による方法を実施する、本発明による内燃機関は、給気供給部と、燃料用の調量装置とに接続可能な燃焼室を有している。さらに、排気系統が設けられており、排気系統内へは、燃焼室から燃焼した燃料-空気混合物(排気)が流出し、内燃機関用の給気を圧縮する排気ターボチャージャに供給される。排気系統内には、燃料を排気中に導入することができる調量弁が配置されている。
【0011】
本発明の有利な改良では、排気系統内に電気的な点火装置が設けられており、電気的な点火装置により、排気-燃料混合物は時間的かつ空間的に正確に点火され得、これにより、エンタルピの増大を達成することができる。
【0012】
本発明の別の有利な改良では、排気の一部は給気中へ再循環させられる。これにより、ターボチャージャを介して案内される質量流量に影響を及ぼすことができ、このようにして内燃機関の効率を高めることができる。
【0013】
別の有利な構成では、排気ターボチャージャにより圧縮された給気の温度が、燃焼室内に導入される前に、インタクーラにより低下させられる。これにより、より多くの空気量ひいては酸素を燃焼室内に導入し、ひいては内燃機関の出力を高めることができる。
【0014】
本発明の別の利点および有利な構成は、明細書および図面から看取され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】唯一の図1には、本発明による内燃機関が概略的に示されている。
【0016】
実施例の説明
図面には、本発明による内燃機関が概略的に示されている。内燃機関1は、複数の燃焼室2、この実施例では相並んで配置された6つの燃焼室2を有している。燃焼空気の供給は、エアフィルタ6を備えた吸気管5と、排気ターボチャージャ8と、インタクーラ10を備えた空気管路9とを介して行われ、この場合、空気管路9は最終的に、吸気マニホールド3に開口している。この場合、インタクーラ10は、給気の冷却ひいては空気温度の低下を可能にし、これにより、燃焼室内により多くの空気量ひいては酸素をも導入することができる。吸気マニホールド3を介して、全ての燃焼室2に必要な給気が供給され、この給気は、吸気マニホールド3から吸気弁(図示せず)を介して、適切な時点で燃焼室2内に流入する。燃料の供給(詳しくは図示せず)は、例えば燃焼室2内に直接行われ、これにより、そこに点火可能な燃料-空気混合物が生じる。燃料-空気混合物は、燃焼室2内で電気的な点火装置、例えば点火プラグにより点火される。
【0017】
燃焼室2内で燃焼した燃料-空気混合物は、排気として、排気系統11の一部である排気マニホールド12内に流入する。この場合、排気系統11は、全ての燃焼室2からの排気を受け入れ、排気ターボチャージャ8を介して排気管16内へ案内する。このとき排気は、空気管路9内の給気を圧縮する排気ターボチャージャ8を駆動する。内燃機関の効率を高めるために、排気の一部は吸気マニホールド3内に戻される。このために、この実施例では2つの排気再循環管路13が排気マニホールド12から分岐して、1つの排気再循環冷却器15内に開口している。ここでは、給気をさらに加温しないようにするために、再循環される排気が冷却される。冷却媒体供給部17を介して供給されかつ冷却媒体流出部18を介して導出される冷却媒体が、排気再循環冷却器15を通流している。このように冷却された排気は、供給管14を介して吸気マニホールド3に再び供給される。再循環される排気の必要に応じた調量は、排気再循環管路13内の絞り弁23を介して行われる。
【0018】
排気エンタルピを増大させるために、排気マニホールド12内に調量弁20が配置されており、調量弁20を介して、燃料、例えば水素を排気内に導入することができる。排気-燃料混合物は、電気的な点火装置22により点火され、これにより、排気温度ひいては排気のエンタルピが高くなる。排気エンタルピが高いほど、ターボチャージャ8の可能な出力ひいては給気の達成可能な圧縮量がより増大することになる。電気的な点火装置22は、例えば内燃機関の燃焼室における燃料-空気混合物の点火にも使用されるような点火プラグである。
【0019】
排気-燃料混合物の点火に電気的な点火装置22を使用することは、あらゆる場合に必要なわけではない。燃料の導入が、燃焼室2のうちの1つからの高温の排気の導入に正確に合わせられる場合には、排気マニホールド12内で燃料に点火するためには排気の温度で十分である。この場合、電気的な点火装置22を省くことができる。
【0020】
排気のエンタルピの増大を必要とすることなしに、内燃機関への出力要求に対するターボチャージャの出力が十分である場合には、排気マニホールドへの燃料の調量供給は行われなくてもよい。内燃機関への出力要求が、例えば運転者の相応する要求により高くなると、調量弁20を介した燃料の調量供給により、排気エンタルピを迅速に高めることができ、これにより、内燃機関の応答挙動が、エンタルピ増大なしの応答挙動に比べて大幅に改善されることになる。
【0021】
燃料は、排気マニホールド12内だけでなく、排気マニホールド12の下流側で排気系統内にも導入され得る。この場合、排気-燃料混合物の点火を保証するために、点火装置もこの領域に配置されている必要がある。
【0022】
本発明は、有利にはガス状の燃料として水素を使用する場合に適用され得る。ただし、別のガス状の燃料、例えば天然ガスを使用することも可能である。この場合、乗用車の分野の車両と商用車の両方に適用することが可能である。本発明による方法は、相応する内燃機関の固定式用途または別の移動式用途にも適用され得る。
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給気供給部(3)および燃料用供給部に接続可能な燃焼室(2)と、該燃焼室(2)から燃焼空気を受け入れて少なくとも部分的に排気ターボチャージャ(8)に供給する排気系統(11)とを備えた内燃機関(1)を運転する方法であって、燃料を、前記燃焼室と前記排気ターボチャージャ(8)との間の調量弁(20)を介して前記排気系統(11)内に導入することができる、方法において、
給気および燃料を、燃焼時に消費されるよりも多くの酸素が存在する、前記内燃機関の前記燃焼室(2)内に供給するステップと、
前記燃焼室(2)内で空気-燃料混合物に点火するステップと、
燃焼した前記混合物(排気)を前記排気系統(11)内へ導出するステップと、
前記燃焼室(2)から流出する前記排気中に、前記燃焼室と前記排気ターボチャージャ(8)との間で燃料を供給するステップと、
前記排気系統(11)内で前記燃料に点火するステップと、
前記排気の少なくとも一部を、前記排気ターボチャージャ(8)に供給するステップと、
を特徴とする、方法。
【請求項2】
前記内燃機関(1)への出力要求に対して前記排気ターボチャージャ(8)の空気圧縮性能が十分でない場合にのみ、燃料を前記排気内に導入する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記内燃機関(1)に対する前記出力要求が高いほど、前記排気中に導入される前記燃料の量はより多くなる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記排気系統(11)内に配置された電気的な点火装置(22)により、前記燃料に点火する、請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
複数の燃焼室(2)が設けられており、該燃焼室(2)は、その排気を同一の前記排気系統(11)に供給し、前記燃料を時間的かつ空間的に、前記燃料が前記燃焼室(2)の高温の前記排気により点火されるように供給する、請求項1または2記載の方法。
【請求項6】
前記排気に、該排気中に存在する酸素量で燃焼させることができる量を上回らない燃料を供給する、請求項1または2記載の方法。
【請求項7】
前記燃料は、ガス状の燃料、特に水素である、請求項1または2記載の方法。
【請求項8】
前記燃焼室内で予混合燃焼を行う、請求項1または2記載の方法。
【請求項9】
請求項1または2記載の方法を実施する内燃機関(1)であって、給気供給部(3)および燃料用の供給装置に接続可能な燃焼室(2)と、該燃焼室(2)の排気が導出される排気系統(11)と、前記排気の少なくとも一部が導入されかつ給気を圧縮する排気ターボチャージャ(8)とを備えている内燃機関(1)において、
前記排気系統(11)内で、前記燃焼室(2)と前記排気ターボチャージャ(8)との間に調量弁(20)が配置されており、該調量弁(20)を介して、燃料が前記排気中に導入され得ることを特徴とする、内燃機関(1)。
【請求項10】
前記排気系統(11)内に、排気-燃料混合物に点火することができる電気的な点火装置(22)が配置されている、請求項9記載の内燃機関。
【請求項11】
前記排気の一部は前記給気中へ再循環させられる、請求項記載の内燃機関。
【請求項12】
前記排気ターボチャージャ(8)により圧縮された前記給気の温度が、前記燃焼室(2)内に導入される前に、インタクーラ(10)により低下させられる、請求項記載の内燃機関。
【国際調査報告】