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特表2024-543501新規なアプタマー、及びそのアプタマーを有効成分として含む認知機能改善並びに抗老化用組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】新規なアプタマー、及びそのアプタマーを有効成分として含む認知機能改善並びに抗老化用組成物
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/115 20100101AFI20241114BHJP
   A23L 33/13 20160101ALI20241114BHJP
   A23L 33/15 20160101ALI20241114BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALI20241114BHJP
   A61K 31/375 20060101ALI20241114BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20241114BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
C12N15/115 Z ZNA
A23L33/13
A23L33/15
A61K31/7088
A61K31/375
A61P25/28
A61P43/00 121
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528621
(86)(22)【出願日】2022-11-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 KR2022017898
(87)【国際公開番号】W WO2023085887
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0156501
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519110146
【氏名又は名称】ネクスモス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NEXMOS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】(Dongcheon-dong) #2207,767,Sinsu-ro Suji-gu,Yongin-si Gyeonggi-do 16827 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム ジヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ソルリップ
(72)【発明者】
【氏名】キム ネガウリドエムルウィハヨミデウミ
【テーマコード(参考)】
4B018
4C086
【Fターム(参考)】
4B018LB01
4B018LB04
4B018LB07
4B018LB10
4B018LE02
4B018LE03
4B018LE06
4B018MD25
4B018MD44
4B018ME10
4B018ME14
4B018MF14
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BA18
4C086EA16
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA15
4C086ZC52
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、配列番号1に記載されたアプタマー、及び前記アプタマー及びビタミンCを有効成分として含む認知機能改善並びに抗老化用組成物に関し、本発明のアプタマーは、従来に知られていた他のアプタマーと比較して、ビタミンCに対する酸化遅延効果に優れ、前記アプタマー及び/又はビタミンCの複合体は、老化動物モデルにおける認知機能の改善及び抗老化効果を示すので、薬学、食品及び/又は化粧品分野に利用可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビタミンCの酸化を遅らせる配列番号1に記載された塩基配列からなる、アプタマー。
【請求項2】
請求項1に記載のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む、認知機能改善用薬学組成物。
【請求項3】
請求項1に記載のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む、抗老化用薬学組成物。
【請求項4】
請求項1に記載のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む、認知機能改善用食品組成物。
【請求項5】
請求項1に記載のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む、抗老化用食品組成物。
【請求項6】
請求項1に記載のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む、認知症治療用薬学組成物。
【請求項7】
請求項1に記載のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む、認知症緩和食品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なアプタマー、及びそのアプタマーを有効成分として含む認知機能改善並びに抗老化用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
韓国統計庁の資料によると、2017年の韓国の65歳以上の高齢者は、全人口の13.8%であって、既に急速な高齢化社会に突入したことを示し、現在の流れで高齢化が進めば、2045年には65歳以上の高齢化世帯が47.7%に迫ると推算している。米国統計局が2016年に発表した「老いていく世界2015」報告書(The Aging World:2015)も、2050年の韓国の65歳以上の人口の比率を35.9%(141ヵ国の調査対象国の中で日本に次いで世界2位)と予想しており、韓国の高齢化速度が世界で最も速いと報告した。
【0003】
老化が進行するにつれて、情報処理及び学習、知覚、推論、問題解決及び記憶などを含む認知機能の低下が自然に現れるが、老化が急速に進行する老年期には、他の年齢帯に比べて認知低下がさらに顕著に現れる。老人の身体機能の低下は、老化現象と複合的に作用して脳機能に否定的な影響を及ぼし、脳機能の低下は、深刻な認知低下を誘発し、正常な日常生活を維持できなくする。老人性認知低下は、結局、個人を社会活動から孤立させ、老年期の生活の質を深刻に損なう結果を招く。
【0004】
認知機能のうち記憶と学習は、主に海馬(hippocampus)、歯状回(dentate gyrus)及び海馬台(subiculum)で構成された海馬体(hippocampal formation)にて形成されるものと知られており、海馬体に位置した特定の神経細胞を高周波電流で繰り返して刺激したとき、シナプス(synapse)で接続された隣接神経細胞でEPSP(excitatory postsynaptic potential;興奮性シナプス後電位)が長期間増加するLTP(long-term potentiation;長期増強作用)現象が報告された。このようなLTP現象は、シナプスで接続されている隣接神経細胞との対話能力が強化されることを意味し、LTPの反対現象であるLTD(long-term depression;長期抑圧作用)と共に、記憶/学習及び忘却の生理学的メカニズムとして受け入られている。
【0005】
記憶及び学習能力の低下は、老化により発生する脳の機能的変化の一つであり、老化が進行するにつれて、海馬神経細胞間のシナプス密度(synaptic density)が急激に減少すると知られている。これによって、シナプス可塑性(synaptic plasticity)の能力も著しく低下し、老化が進行するにつれてLTPを誘発するのにさらに大きな刺激が必要であったり、さらに容易にLTDに陥るようになり、このようなLTPの減少は、老人性認知機能低下の主な原因として報告された。
【0006】
急速な老齢化及び高年齢層の期待寿命の増加は、生活の質に対する社会的関心の増加と共に、健康に長生きしようとする要求を増幅させており、これによって、老人性認知機能の低下を改善及び予防することができる健康食品及び薬物の開発が切実に要求されている。現在、老人性認知低下を改善するための薬物及び健康食品がいくつか出ているが、アルツハイマー病のような特定の老人性疾病に偏っており、自然老化による認知低下を効果的に改善できる活性物質の持続的な探索が要求されている。
【0007】
一方、アプタマーは、典型的なワトソン-クリック塩基対(Watson-Crick base pairing)を除いた相互作用を通じて、分子に対する特定の結合親和性を有する核酸分子である。
【0008】
アプタマーは、選択された標的に特異的に結合することができ、そして、標的の活性を調節することができ、例えば、結合を通じて、アプタマーが、機能に対する標的の能力を遮断することができる。不規則配列オリゴヌクレオチドのプール(pool)から試験管内選択プロセスによって生成されたものであって、アプタマーは、成長因子、転写因子、酵素、免疫グロブリン、及び受容体を含む100種以上のタンパク質にわたって生成されたものである。典型的なアプタマーは、大きさが10~15kDa(30~45個のヌクレオチド)であり、ナノモル以下(sub-nanomolar)の親和性でその標的に結合し、そして、密接に関連する標的から区分される(例えば、アプタマーは典型的に、同じ遺伝子ファミリーからの他のタンパク質とは結合しない)。一連の構造の研究では、アプタマーが、親和性を誘導する同じタイプの結合相互作用(例えば、水素結合、静電気的相補性、疎水性接触、立体的排除(steric exclusion))と抗体-抗原複合体における特異性を利用できるということを示している。
【0009】
アプタマーは、高い特異性及び親和性、生物学的効能、並びに優れた薬物動力学的性質をはじめとして、治療剤及び診断剤として使用するのに好ましい多数の特性を有する。さらに、アプタマーは、抗体及びその他のタンパク質生物学に比べて、特異的な競争的利点を提供する。例えば、次の通りである。
1)速度及び調節(Speed and control)。
アプタマーは、試験管内プロセスによって、治療用リード(leads)を含む初期リードの迅速な生成を許容しながら全的に生成される。試験管内選択は、アプタマーの特異性及び親和性を厳しく調節することを許容し、毒性標的及び非免疫原性標的の両方に対するリードを含むリードの生成を許容する。
【0010】
2)毒性及び免疫原性。
クラスとしてのアプタマーは、毒性又は免疫原性をほとんど示さないか、または示さない。高数値のアプタマー(毎日10mg/kgずつ90日間)を、ラットとウッドチャック(woodchuck)に長期間投与した場合、臨床学的測定、細胞的測定、または生化学的測定のいずれでも毒性が観察されなかった。多くの単一クローン抗体の効能が、抗体自体の免疫反応によって厳しく制限される反面、確実にアプタマーは、MHCを経由するT細胞によって生成されることができないため、そして、その免疫反応は、一般に核酸断片を認識しないように訓練されたものであるため、アプタマーに対する抗体を誘発することは極めて難しい。
【0011】
3)投与(administration)。
ほとんどの現在許可された抗体治療剤は、静脈内注入(infusion)で投与し(通常、2~4時間にわたって)、反面、アプタマーは、皮下注射によって投与することができる(サルの研究において、皮下投与を通じたアプタマーの生体利用率は>80%である。)
【0012】
この差は、元々相対的に低い溶解度、及びそれによってほとんどの治療用MAbに対して大量の体積が必要であることによる。優れた溶解度(>150mg/mL)及び相対的に低い分子量(アプタマー:10~50kDa;抗体:150kDa)で、0.5mL以下の体積で注射によって週間投与でアプタマーを運搬させることができる。しかも、小さなサイズのアプタマーは、形態配列(conformational)制限となる領域内への浸透を許容するが、抗体又は抗体断片は浸透することができず、このようなことが、依然として、アプタマーに基づく治療又は予防の他の利点を提供するようになる。
【0013】
4)量産性(Scalability)及びコスト。
治療用アプタマーは、化学的に合成され、したがって、生産要求量を合わせるのに必要な量だけ容易にスケーリング(scaling)することができる。スケーリング生産における困難性が、現在は一部の生物学的有用性を制限し、量産-規模タンパク質生産プラント(plant)の資本コストが莫大であるのに対し、単一の大量-規模オリゴヌクレオチド合成器(synthesizer)は、100kg/year以上を生産することができ、そして、相対的に高くない初期投資を要求する。プロセス開発における持続的な向上により、資源のコストを<$100/gに低下させると期待される。
【0014】
5)安定性(Stability)。
治療用アプタマーは化学的に頑健である。これらは、熱や変性剤のような因子に露出した後、活性を回復することに本質的に適応されており、そして、室温で凍結乾燥粉末として長期間(>1yr)保管することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2018-0056190号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記の必要性によって案出されたものであって、本発明の目的は、認知機能の改善及び抗老化効果を有するアプタマーを提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、新規な認知機能改善用組成物を提供することである。
【0018】
本発明の更に他の目的は、新規な抗老化組成物を提供することである。
【0019】
本発明の更に他の目的は、認知症の治療及び/又は改善用組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記の目的を達成するために、本発明は、ビタミンCの酸化を遅らせる配列番号1に記載された塩基配列からなるアプタマーを提供する。
【0021】
また、本発明は、前記本発明のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む認知機能改善用薬学組成物を提供する。
【0022】
また、本発明は、前記本発明のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む抗老化用薬学組成物を提供する。
【0023】
また、本発明は、前記本発明のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む認知機能改善用食品組成物を提供する。
【0024】
また、本発明は、前記本発明のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む抗老化用食品組成物を提供する。
【0025】
また、本発明は、前記本発明のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む認知症治療用薬学組成物を提供する。
【0026】
また、本発明は、前記本発明のアプタマー及びビタミンCを有効成分として含む認知症緩和食品組成物を提供する。
【0027】
以下、本発明を説明する。
【0028】
アプタマー(Aptamer)及び/又はビタミンCの複合体を用いた薬学組成物
本発明の組成物が薬学組成物である場合、本発明の目的としようとする適用症に使用され得る。本発明の組成物の投与のために、前記記載した有効成分以外に、薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤を含むことができる。前記担体、賦形剤及び希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルジネート、ゼラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱物油が挙げられる。
【0029】
本発明の薬学組成物は、それぞれ、通常の方法によって散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアゾールなどの経口型剤形、外用剤、坐剤または滅菌注射溶液の形態に剤形化して使用することができる。詳細には、剤形化する場合、通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩解剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を使用して調剤され得る。経口投与のための固形製剤としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などを含むが、これに限定されるものではない。このような固形製剤は、前記有効成分以外に、少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調剤されてもよい。また、単純な賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も使用され得る。経口のための液状物、リキッドパラフィン以外に、様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などを添加して調剤され得る。非経口投与のための製剤は、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤及び坐剤を含む。非水性溶剤、及び懸濁剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが使用され得る。坐剤の基剤としては、ウィテップゾール、マクロゴール、ツイン61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使用され得る。
【0030】
本発明の薬学組成物の好適な投与量は、患者の状態及び体重、疾病の程度、薬物の形態、時間によって異なるが、当業者によって適切に選択され得るところ、前記組成物の一日投与量は、好ましくは0.001mg/kg体重~500mg/kg体重であり、必要に応じて、一日1回~数回に分けて投与することができる。
【0031】
アプタマー及び/又はビタミンCの複合体を用いた食飲料及び食品組成物
本発明は、前記本発明のアプタマーを単独で、またはアプタマーとビタミンCの複合体を有効成分として含む食品組成物又は飲料組成物を提供する。
【0032】
本発明の一具現例において、前記組成物は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸及びペプチドのうちの1つ以上をさらに含むことが好ましいが、これに限定されない。
【0033】
本発明の一具現例において、前記食品組成物は、菓子類、キャンデー類、乳製品、ガム類、醤類、パン類、またはアイスクリームであることが好ましいが、これに限定されない。
【0034】
アプタマー(Aptamer)ベースの化粧品の応用例
本発明は、ビタミンCの酸化速度を減少させるアプタマー及び追加的な成分を含む化粧料組成物を提供する。
【0035】
本発明の追加的な成分は、いかなる種類の抽出物、活性物質も関係なく、化粧品において使用される全ての原料を使用することができる。その例として、美白に良い緑茶抽出物、甘草抽出物、コウゾ抽出物、桑白皮抽出物、黄ゴン抽出物、葛根抽出物、紅参抽出物、老化予防に良いアンズ抽出物、オイル抽出物、オレンジ抽出物、レモン抽出物、竹抽出物、グアバ抽出物、ローズマリー抽出物、サンシュユ抽出物、レイシ抽出物、銀杏抽出物、西施玉容散抽出物、滋陰丹抽出物、保湿に良いカリン抽出物、百年草抽出物、パプリカ抽出物、アロエ抽出物、ヘチマ抽出物、海草抽出物、抗酸化効果があるニンジン抽出物、大豆抽出物、グレープフルーツ種子抽出物、ブドウ種子抽出物、スベリヒユ抽出物、しわの改善に役立つキャビア、ザクロ、人参抽出物、皮膚の再生に役立つモモ抽出物、センキュウ抽出物、アトピーに良いツボクサ抽出物、カモミール抽出物、紫根抽出物、苦参抽出物、トウキ抽出物、にきびに良いペパーミント抽出物、三白草抽出物、ドクダミ抽出物、シャクヤク抽出物、抗炎及び抗菌に良い木酢液、タンポポ抽出物、キンセンカ抽出物、キハダ抽出物、枳殻抽出物、黄ゴン抽出物、ウイキョウ抽出物、コンフリー抽出物、毛穴収縮に役立つ栗皮抽出物、緑茶抽出物、保湿機能を果たすグリセリン、パンテノール、ヒアルロン酸、セラミド、ベータグルカン、美白効果があるアルブチン、ビタミンC、ホワイテンス、レチノール、アスタキサンチン、レスベラトロール、ポリフェノール、弾力に良いエラスチン、コラーゲン、コエンザイムQ10、エフェクチン、EGF、抗炎症抗菌剤であるプロポリス、アラントイン、フィトスタン、インフラ酸、抗酸化剤ビタミンE(天然トコフェロール)、ローズマリー油抽出物、グレープフルーツ種子抽出物などの様々な抽出物が適用される。
【0036】
本発明の適した化粧品の剤形としては、例えば、溶液、ゲル、半固体又は固体形態のクリーム、化粧水、ローション、パウダー、軟膏、スプレー又はコンシールスティックの形態で提供されてもよい。また、泡沫の形態、又は圧縮された推進剤をさらに含有したエアゾール組成物の形態に製造されてもよい。
【0037】
また、本発明の化粧料組成物は、追加で、脂肪物質、溶解剤、濃縮剤及びゲル化剤、軟化剤、抗酸化剤、懸濁化剤、安定化剤、発泡剤、芳香剤、界面活性剤、水、イオン型又は非イオン型乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤及びキレート化剤、保存剤、ビタミン、遮断剤、湿潤化剤、必須オイル、染料、顔料、親水性又は親油性活性剤、脂質小嚢、または化粧品学あるいは皮膚科学分野で通常使用される補助剤を含有することができる。そして、前記の成分は、皮膚科学分野で通常使用される量で導入され得る。
【0038】
本発明の化粧料組成物は、当業界で通常製造されるいかなる剤形にも製造可能であり、その具体的な剤形としては、スキンローション、スキンソフナー、スキントナー、アストリンゼント、ローション、ミルクローション、モイスチャーローション、栄養ローション、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム、エッセンス、栄養エッセンス、パック、石鹸、シャンプー、クレンジングフォーム、クレンジングローション、クレンジングクリーム、ボディローション、ボディクレンザー、入浴補助剤などの剤形を含むことができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明から分かるように、本発明の特定の配列のアプタマー(GCCAGTCTCGCGGTGGCGGC)は、従来に知られていた他のアプタマーと比較して、ビタミンCに対する酸化遅延効果に優れ、前記本発明のアプタマー及び/又はビタミンCの複合体は、老化動物モデルにおける認知機能の改善及び抗老化効果を示し、ビタミンCの還元状態を維持することで、その抗酸化機能を長期間維持するようにして、様々な剤形の機能性化粧品、及び様々な健康飲料、抗酸化飲料及び抗酸化食品などに用いることができ、また、認知機能の改善及び抗老化効果が必要な候補物質として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】アプタミンC332(左)とアプタミンC320(右)に関するもので、mFoldで32merの構造分析時に、2個のステムループ(stem loop)構造の二次構造を確認し、このステムループを維持する20mer(アプタミンC320)をデザインした。
図2】OPDAアッセイ(assay)を通じたアプタミンC320のビタミンCの酸化遅延効果の確認を示した図であって、 図2でそれぞれの配列は下記の通りであり、下記のC320からC3aの20merのDNAにおいて32merのDNA(C332)と配列が重なる部分に対して下線で表示する。 C332、GTGGAGGCGGTGGCCAGTCTCGCGGTGGCGGC(配列番号2) C320、GCCAGTCTCGCGGTGGCGGC(配列番号1) C1a、GAGGCGGTGGCCAGTCTCAT(配列番号3) C1b、GCCGCGGCGGTGGCCGCGGC(配列番号4) C1c、GGAGGCGGTGGCCAGTCTCA(配列番号5) C2c、GAGCTCGCGCCGGAGTTCTC(配列番号6) C3a、GGCGGTGGCCAGTCTCGCGG(配列番号7) 図2のグラフにおいて‘レ’で表示された部分が、C320アプタマー+AA+H処理群
図3】OPDAアッセイを通じた胃酸と類似の環境でのアプタミンC320のビタミンCの酸化遅延効果の維持を確認した図である。
図4】投与期間の間の老化動物の重量の変化を示した図である。
図5】オープンフィールド試験(Open field test)を通じた一般の運動性の測定を示した図である。
図6】新奇物体認識試験(Novel object recognition test)(A)及び8方向放射状迷路試験(radial 8-arm maze test)(B)を通じた認知記憶及び学習能力の評価を示した図である。
図7】NeuN染色(staining)で脳内の海馬(hippocampus)(CA1,CA3)及び運動皮質(motor cortex)(MC)での神経細胞の変化の観察を示した図である。
図8】Iba-1、GFAP染色で脳内の海馬でのミクログリア細胞の変化の観察を示した図である。
図9】4HNE染色で脳内の海馬及び運動皮質部位の酸化的ストレスの変化の観察を示した図である。
図10-11】Lamin A(図10)とp-H2AX(図11)染色を通じた脳内の海馬及び運動皮質のDNA損傷の変化の確認を示した図である。
図12】Nrf2/keap1、SOD1、GSTO1/2の発現の確認を通じた生体内の抗酸化能の変化の確認を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、非限定的な実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、下記の実施例は、本発明を例示するための意図で記載されたものであって、本発明の範囲は、下記の実施例によって制限されるものと解釈されない。
【0042】
実施例1.物質の発掘
アプタマーは、SELEXを通じて発掘された。但し、アプタミンC320は、既存のネクスモスが保有していた32mer(C332)のビタミンCと結合するアプタマーの長さを20merに切断して作られた。比較実験のために、20merのアプタマーを合成して使用した。
【0043】
1)構造の分析
mFoldプログラムを用いて、配列ベースの二次構造分析を行った。32merのDNAアプタマーの二次構造分析を通じて、二次構造を維持する20merのDNAに切断して作った。
【0044】
2)OPDAアッセイ
アニーリングバッファー(Annealing buffer)に溶かしたアプタマーを、95℃に加熱した後、徐々に温度を常温に低下させながらアプタマーの二次構造を作った後、還元されたL-アスコルビン酸と混合して、アプタマーがL-アスコルビン酸と結合できるように約30分間反応させた。このとき、L-アスコルビン酸は0.1%、アプタマーは0.001%の比率で混合した。その後、過酸化水素水を添加して酸化条件を作った後、L-アスコルビン酸の酸化を、蛍光染料であるOPDA(o-phenylenediamine)を添加して測定した。L-アスコルビン酸の酸化物であるDHAがOPDAと反応して生成されたDHA-OPDAからの蛍光量を測定して、DHAの生成の程度を定量分析することができる。前記の条件で、DHA-OPDAの蛍光量を2分毎に合計900分間測定した。
【0045】
その結果を、図1及び図2に示した。
【0046】
図1は、アプタミンC332(左)とアプタミンC320(右)に関するもので、mFoldで32merの構造分析時に、2個のステムループ構造の二次構造を確認し、このステムループを維持する20mer(アプタミンC320)をデザインした。
【0047】
図2は、OPDAアッセイを通じたアプタミンC320のビタミンCの酸化遅延効果の確認を示した図であって、
図2でそれぞれの配列は下記の通りであり、下記のC320からC3aの20merのDNAにおいて32merのDNA(C332)と配列が重なる部分に対して下線で表示する。
C332、GTGGAGGCGGTGGCCAGTCTCGCGGTGGCGGC(配列番号2)
C320、GCCAGTCTCGCGGTGGCGGC(配列番号1)
C1a、GAGGCGGTGGCCAGTCTCAT(配列番号3)
C1b、GCCGCGGCGGTGGCCGCGGC(配列番号4)
C1c、GGAGGCGGTGGCCAGTCTCA(配列番号5)
C2c、GAGCTCGCGCCGGAGTTCTC(配列番号6)
C3a、GGCGGTGGCCAGTCTCGCGG(配列番号7)
【0048】
図2のように、OPDAアッセイを通じて、既存の32mer(アプタミンC332)及び長さが20merに短くなったアプタミンC320がビタミンCの酸化を遅らせることができるかを確認し、アプタミンCを20merに切断した他のアプタマーを比較群として共に実験した。図2から分かるように、アプタミンC320が最もビタミンCの酸化を遅らせた。
【0049】
したがって、多数の20merのアプタマーのうち、アプタミンC320を候補物質として以降の実験を行った。
【0050】
実施例2.経口摂取時の効力維持の確認
経口で物質を摂取する際に、胃内でのpH環境によって物質の効果が減少するか、またはなくなるかを確認するために、胃酸と類似の低いpH環境でアプタミンC320のビタミンCの酸化遅延効果が維持されるかを、OPDAアッセイを用いて確認した。
【0051】
要約すると、アニーリングバッファーに溶かしたアプタマーを、95℃に加熱した後、徐々に温度を常温に低下させながらアプタマーの二次構造を作った後、還元されたL-アスコルビン酸と混合して、アプタマーがL-アスコルビン酸と結合できるように約30分間反応させた。その後、過酸化水素水を添加して酸化条件を作り、このとき、塩酸を用いてpHが1.4~1.6の間になるように調整した後、L-アスコルビン酸の酸化を、蛍光染料であるOPDA(o-phenylenediamine)を添加して測定した。L-アスコルビン酸の酸化物であるDHAがOPDAと反応して生成されたDHA-OPDAからの蛍光量を測定して、DHAの生成の程度を定量分析することができる。前記の条件で、DHA-OPDAの蛍光量を2分毎に合計900分間測定した。
【0052】
その結果を図3に示した。
【0053】
図3は、OPDAアッセイを通じた胃酸と類似の環境でのアプタミンC320のビタミンCの酸化遅延効果の維持を確認した図であって、図3から分かるように、Normal conditionと比較して、acidic conditionでアプタミンC320のビタミンCの酸化遅延効果が大きく減少せずに維持されることが確認できた。したがって、強い酸性条件でもアプタミンC320の効果が維持されることから見て、アプタミンC320の摂取時に胃腸管を通過しながら効果を失わないものと予想する。
【0054】
実施例3.老化実験動物モデルでの効果の確認
行動試験としては、オープンフィールド試験(open field test)、新奇物体認識試験(novel object recognition test)、8方向放射状迷路試験(radial8-arm maze test)を行い、
脳内の海馬(hippocampus)(CA1,CA3)と運動皮質(motor cortex)(MC)での神経細胞の変化と関連しては、NeuNマーカーを用いた免疫組織化学(Immunohistochemistry)実験を行い、
脳内の海馬でのミクログリア細胞の変化と関連しては、Iba-1、及びGFAPマーカーを用いた免疫組織化学実験を行い、
脳内の海馬と運動皮質部位の酸化的ストレスの変化の観察は、4HNEマーカーを用いた免疫組織化学実験を行い、
脳内の海馬と運動皮質のDNA損傷の変化の確認は、マーカーとしてLamin Aを用いた免疫組織化学、及びphospho-histone 2AX(p-H2AX)マーカーを用いた免疫蛍光(Immunofluorescence)実験を行い、
生体内の抗酸化能の変化の確認は、抗酸化マーカーとしてNrf2、Keap1、SOD1、GSTO1/2を用いて免疫蛍光、及びウエスタンブロット(western blot)を行った。
【0055】
要約すると、
1)動物
老年期の特殊な身体状態を標準的に適用するために、日本CRJ社(Charles River Japan)の輸入動物を導入した。70週齢の雄B6Jは、オリエントバイオを通じて輸入した。通関手続き後、輸入動物は、無振動電車を用いて本実験室に配送される予定であり、ケージ当たり2匹ずつ分離し、設定された環境が維持される恒温-恒湿器内で飼育(23±2℃、50±1%、12-hour light/dark cylces)した。水及び飼料は自由に摂取するようにした。
【0056】
2)試験
B6Jマウスを実験環境に1週間の適応期間を持たせた後、10匹ずつランダムにグループ割り当てを行う。その後、毎日、全てのグループのマウスに、各グループの介入に合わせてアプタミンC320/ビタミンC複合剤、アプタミンC320単独、ビタミンC単独を経口で8週間投与した。実験介入を2週間適用した後、行動実験を通じて認知機能を評価する。行動実験は、新奇物体認識試験(Novel object recognition test)、8方向放射状迷路試験(8arm radical maze test)を行って認知機能を確認し、オープンフィールド試験(open field test)を行って運動機能を確認した。行動実験が終わった翌日、エチルエーテル(ethyl ether)を用いて吸入麻酔させた後、頸椎脱臼して、無痛で犠牲にして組織を得た。
【0057】
3)組織学的分析
組織学的差を確認するために、動物を犠牲にした後、組織を採取した。脳組織を得た後、10%ホルマリン溶液に1時間固定させた。ホルマリンに固定させた組織は、パラフィンブロックを作製し、外側から5μmの厚さに切り出して切片を作製した。キシレン(xylene)でパラフィンを除去し、アルコールと蒸留水で洗浄した後、神経(NeuN)、炎症(Iba-1、GFAP)、酸化(4-HNE)、抗酸化(Nrf2/Keap1)、老化(Lamin A、p-H2AX)のマーカーを一次抗体として染色した。二次抗体の反応後、顕微鏡で観察してデータを収集した。
【0058】
4)ウエスタンブロッティング(western blotting)
脳組織を、タンパク質分解抑制剤を含む溶解バッファー(lysis buffer)(Trizma base、NaCl、10% NP40、10% Na-dedoxycholate、100mM EDTA、及び10% SDS)に入れて粉砕して均質液を作った。そして、遠心分離機に入れ、4℃を維持しながら、13,000rpmの速度で30分間分離した。上澄み液を取ってタンパク質を得、SDS PAGE gelに均一なタンパク質の量で電気泳動方法によりタンパク質を分離した。その後、gelからPVDF膜にタンパク質を移動させ、5%スキムミルク(skim milk)で1時間ブロッキング(blocking)した後、一次抗体と4℃で一晩反応させる。一次抗体は、抗酸化効果を確認するために、SOD-1、GSTO1/2を反応させた。それぞれは、HRPが結合された二次抗体と常温で2時間反応させた後、ECL(enhanced chemiluminescence)溶液と反応してフィルムに現像した。発現された標的タンパク質の量は、陽性対照群であるβ-アクチンに対する割合で比較し、この発現量の測定は、Image Jプログラムを用いた。
【0059】
5)統計分析
アプタミンC320、ビタミンC複合剤の治療的効果を評価するために、SPSS 25.0プログラムを用いて分析した。収集された資料が正規性である場合、One way ANOVAを、そうでない場合、ノンパラメトリック分析であるクラスカルワリス検定(Kruskal wallis test)を通じて分析した。グループ間の差が発生する場合、事後検定としてTukey testを行った。統計的差の有意性は、p-value 0.05未満に制限した。全てのデータ値は、平均値±標準誤差(S.E.M.)で示した。(*p<0.05、compared with the Young group.#p<0.05、compared with the Aging group)
【0060】
前記本実施例において、薬物の投与量は、
ビタミンC 200mg/kg
アプタミンC320 4mg/kg
アプタミンC320+ビタミンC 4mg/200mg/kgであり、
前記実施例の結果を以下で説明する。
【0061】
図4は、投与期間の間の老化動物の重量の変化を示した図であって、8週間の投与期間の間、老化動物の重量を週1回測定した。図4から分かるように、物質の投与による動物の体重の変化は現れず、グループ間にも大きな差を示さなかった。
【0062】
図5は、オープンフィールド試験を通じた一般の運動性の測定を示した図であって、オープンフィールド試験を通じて、一般的かつ自発的な運動性を分析した。図5から分かるように、動物が全体空間及び空間の中心部位を移動する様相において、全体グループ間に統計的に有意な差がなかった。したがって、自発的な運動性においては大きな差を示さないと考えられる。
【0063】
図6は、新奇物体認識試験(Novel object recognition test)及び8方向放射状迷路試験(radial8-arm maze test)を通じた認知記憶及び学習能力の評価を示した図であって、
[A]新奇物体認識試験
新奇物体認識試験は、新しいものに好奇心を示すマウスの特性を用いた認知記憶評価モデルである。図6Aから分かるように、aging-vehicleグループは、youngグループと比較して認知機能の低下を示し、aging-AptaminC320+VitaminCグループでは、aging-vehicleグループと比較して、新しい物質にさらに多くの関心を示し、認知記憶が改善されたことが分かった。
【0064】
[B]8方向放射状迷路試験
8方向放射状迷路試験は、空間学習能力を測定する方法であって、8個のアームで構成された迷路の中で、前に訪れたアームに再び進入すると誤りとして計算し、最初の誤りが発生するまでは正しい選択の数として計算される。図6Bから分かるように、放射状の8-arm迷路でaging-vehicleグループは、youngグループと比較して、さらに少ない正しい選択をし、さらに多数の誤りが発生した。aging-AptaminC320+VitaminCグループは、これと比較して、さらに多数の正しい選択、及び少数の誤り選択をした。
【0065】
したがって、AptaminC320+VitaminCの複合体の摂取によって、空間学習及び記憶機能が改善されたものと考えられる。
【0066】
図7は、NeuN染色(staining)で脳内の海馬(hippocampus)(CA1,CA3)及び運動皮質(motor cortex)(MC)での神経細胞の変化の観察を示した図であって、海馬のCA1,CA3及び運動皮質の領域は、空間及び作業記憶に関与し、記憶の探索及び形成において重要である。図7から分かるように、NeuNは、神経細胞のマーカーであって、老化グループでは、NeuN陽性細胞が非常に減少したが、AptaminC320+VitaminCを服用したグループでは、NeuN陽性細胞の数が増加した。したがって、AptaminC320+VitaminCの複合剤の摂取が、老化による神経細胞の死滅を抑制したことを確認した。
【0067】
図8は、Iba-1、GFAP染色で脳内の海馬でのミクログリア細胞の変化の観察を示した図であって、小膠細胞及び星状膠細胞は、中枢神経系の損傷とストレスが大きくなったときに増加する。図8から分かるように、海馬において、ミクログリア細胞の炎症マーカーであるIba-1及び星状細胞の炎症マーカーであるGFAPが老化時に増加し、AptaminC320+VitaminCの複合剤の服用によって、統計的に有意に減少した。
【0068】
図9は、4HNE染色で脳内の海馬及び運動皮質部位の酸化的ストレスの変化の観察を示した図であって、4HNEは、脂質過酸化によって生成される酸化ストレスバイオマーカーである。図9から分かるように、海馬CA1,CA3及び運動皮質の領域に4HNE陽性細胞が増加していることを確認し、これは、老化細胞に酸化ストレスが増加したことを示す。AptaminC320+VitaminCの複合剤の摂取によって、老化細胞に蓄積される4HNEが統計的に有意に減少した。
【0069】
図10及び図11は、Lamin A(図10)とp-H2AX(図11)染色を通じた脳内の海馬及び運動皮質のDNA損傷の変化の確認を示した図であって、
図10]Lamin Aは、老化関連の核損傷を示す指標であって、自然老化中に蓄積され、細胞が酸化ストレスにさらされたときに活性化される。老化動物の海馬CA1,CA3及び運動皮質におけるLamin Aの発現が、若い動物と比較して増加していることを確認した。図10から分かるように、AptaminC320+VitaminCの複合剤の服用グループは、老化グループと比較して、Lamin A陽性細胞が統計的に有意に減少した。
【0070】
図11]p-H2AXは、損傷したDNAの修復と密接な関連がある。老化したマウスは、若いマウスよりも海馬CA1,CA3及び運動皮質の領域でp-H2AXの発現が統計的に有意に減少していた。しかし、AptainC320+VitaminCの複合剤の服用によって、p-H2AXの発現が統計的に有意に増加した。
【0071】
図12は、Nrf2/keap1、SOD1、GSTO1/2の発現の確認を通じた生体内の抗酸化能の変化の確認を示した図であって、Nrf2は、様々な抗酸化遺伝子の発現を調節する転写因子であって、細胞防御及び抗酸化メカニズムの調節と関連している。
【0072】
図12から分かるように、老化グループにおいて、Nrf2は、主に細胞質に位置し、発現は若いグループに比べて減少した。対照的に、AptaminC320+VitaminCの複合剤の服用は、老化により減少したNrf2の発現を増加させた。また、Nrf2によって調節される抗酸化酵素であるSOD-1、GSTO1/2が、老化グループと比較して増加していることを確認した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【配列表】
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【国際調査報告】