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特表2024-543527コンベヤシステムにおける品物の動的仕分け
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】コンベヤシステムにおける品物の動的仕分け
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/46 20060101AFI20241114BHJP
   B07C 3/08 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B65G47/46 H
B07C3/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529533
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 US2022052225
(87)【国際公開番号】W WO2023107604
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】63/287,667
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】フォーニー,マシュー エル.
【テーマコード(参考)】
3F015
3F079
【Fターム(参考)】
3F015AA06
3F015FA02
3F015GA01
3F079AA04
3F079CA02
3F079CA03
(57)【要約】
品物を動的に仕分けるための仕分けシステムは、仕分けコンベヤからその場で仕分けされた品物を動的に受け取ることができる可動容器を含む。コントローラは、仕分けされた品物と可動容器との間の動きを決定し調整して、容器が移動している間に仕分けされた品物は可動容器内に落下するようにする。仕分けコンベヤに沿ってオーバーフロー領域まで延在する容器列は、必要に応じて、仕分けされる品物に基づいて動的に移動、縮小、前進および/または後退することができる。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕分けシステムであって、
直列に配置され、第1端部から第2端部まで長手方向に延びており、仕分け機出力エリアを形成する複数の仕分け領域と、
前記複数の仕分け領域から下向きの角度で延びるシュートであって、前記第1端部から前記第2端部まで延びる連続表面を有し、前記複数の仕分け領域の第1側に隣接する頂縁部と、その頂部の下にある底縁部とを含む、前記シュートと、
前記シュートの底縁部の下の仕分け機出力エリアに位置する、前記仕分け領域から品物を受け取るための複数の可動容器と、を含む、仕分けシステム。
【請求項2】
前記各可動容器は、前記シュートの連続表面上に延びて前記可動容器への仕分け経路を画定するように構成された一対の側壁を有する、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項3】
前記各可動容器は、前記複数の仕分け領域から遠ざかるにつれて先細になる長さを有する台形形状を有する、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項4】
前記各可動容器は、横方向に対して約10°の角度をなす対向する端壁を有する、請求項3に記載の仕分けシステム。
【請求項5】
割り当てられた可動容器が移動している間に前記品物が割り当てられた可動容器内に落下するように、前記割り当てられた可動容器の位置を仕分け領域から仕分けされた品物と調整するコントローラコントローラをさらに含む、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項6】
前記可動容器が仕分け機出力エリアから取り外されるときに仕分け機出力エリアに移動するための少なくとも1つのオーバーフロー可動容器を含むオーバーフロー領域をさらに含む、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項7】
仕分けシステムであって、
直列に配置され、第1端部から第2端部まで長手方向に延びており、仕分け機出力エリアを形成する複数の仕分け領域と、
前記複数の仕分け領域の第1側に隣接し、前記仕分け領域から品物を受け取るための可動容器キューであって、前記各可動容器は、前記複数の仕分け領域から遠ざかるにつれて先細になる長さを有する台形形状を有する、可動容器キューと、を含む、仕分けシステム。
【請求項8】
前記各可動容器は、横方向に対して約10°の角度をなす対向する端壁と、前記仕分け領域から離れた前記第2長手方向壁よりも長く、前記仕分け領域に隣接する第1長手方向壁と、を有する、請求項7に記載の仕分けシステム。
【請求項9】
割り当てられた可動容器が移動している間に前記品物が割り当てられた可動容器内に落下するように、前記割り当てられた可動容器の位置を仕分け領域から仕分けされた品物と調整するコントローラコントローラをさらに含む、請求項7に記載の仕分けシステム。
【請求項10】
前記第1可動容器がキューから取り外されたときに仕分け機出力エリアに移動する少なくとも1つのオーバーフロー可動容器を含むオーバーフロー領域をさらに含む、請求項7に記載の仕分けシステム。
【請求項11】
前記オーバーフロー領域は、前記複数の仕分け領域の第2端よりも下流側に位置する、請求項10に記載の仕分けシステム。
【請求項12】
品物を選択された可動容器に仕分けする方法であって、
品物のための可動容器を識別するステップと、
仕分けコンベヤ内の仕分け領域に品物を搬送するステップと、
前記仕分け領域に隣接する仕分け機出力エリア内の選択された位置に可動容器を移動させるステップと、
前記可動容器が移動している間に品物が前記可動容器内に落下するように、前記品物を前記仕分け領域から偏向させるステップと、を含む、方法。
【請求項13】
前記各可動容器は、前記仕分け領域から遠ざかるにつれて先細になる長さを有する台形形状を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記各可動容器は、横方向に対して約10°の角度をなす対向する端壁を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記可動容器は、前記仕分け機出力エリア内の前記シュートの下端に隣接して移動される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
非受け取り可動容器を前記仕分け機出力エリアから除去し、識別された前記可動容器を選択された位置に移動させるステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記識別された可動容器は、荷物が仕分けコンベア上にある間に、前記オーバーフロー領域から仕分け機出力エリアに移動される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記識別された可動容器を移動させるステップは、前記非受け取り容器が前記仕分け機出力エリアから除去される間、可動容器キューをシフトすることを含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年12月9日に出願された、発明の名称が「品物の動的仕分け」の米国仮特許出願第63/287,667号に対する優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、小包などの品物を箱などの容器に仕分けるための仕分けシステムを形成する動力駆動のコンベヤに関する。より具体的には、本発明は、品物をコンベヤから移動中の容器にオンザフライで仕分けることができる仕分けシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
荷物や小包の取り扱いなどのさまざまな業界では、仕分けコンベヤの片側または両側から排出シュート上に小包を仕分けし、選択した容器に入れるために仕分けコンベヤが使用されている。荷物、小包、手紙などの品物の翌日配送に対する需要が高まっているため、選択した容器に品物を迅速に仕分けするための高スループット仕分けシステムが必要とされる。
【0004】
現在の仕分けシステムは、仕分けされた品物を静止容器内に案内するために、コンベヤに沿った離散的な位置に固定シュートに固定シュートを含む。これらの仕分けシステムは、仕分けされた品物を正しい容器内に案内し、品物が隣接する容器内に落下するのを防止するための出力通路を形成する静止側壁を有するシュートを含む。
【発明の概要】
【0005】
品物を動的に仕分けるための仕分けシステムは、仕分けコンベヤから仕分け品物を動的に受け取ることができる可動容器キューを含む。コントローラは、仕分けされた品物と可動容器との間の動きを決定し調整して、容器が移動している間に、仕分けされた品物が可動容器内に落下するようにする。仕分けコンベヤに沿った容器キューは、仕分けされる品物に基づいて、必要に応じて動的に移動、縮小、前進、または後退することができる。台形の収集容器は、仕分けコンベヤに隣接する長い壁を有し、必要に応じて容器キューの再構成を容易にする。
【0006】
第1態様によれば、仕分けシステムであって、直列に配置され、第1端部から第2端部まで長手方向に延びており、仕分け機出力エリアを形成する複数の仕分け領域と、前記複数の仕分け領域から下向きの角度で延びるシュートであって、前記第1端部から前記第2端部まで延びる連続表面を有し、前記複数の仕分け領域の第1側に隣接する頂縁部と、その頂部の下にある底縁部とを含む、前記シュートと、前記シュートの底縁部の下の仕分け機出力エリアに位置する、前記仕分け領域から品物を受け取るための複数の可動容器と、を含む。
【0007】
別の態様によれば、仕分けシステムは、直列に配置され、第1端部から第2端まで長手方向に延びており、仕分け機出力エリアを形成する複数の仕分け領域と、仕分け領域から品物を受け取るための、複数の仕分け領域の第1側に隣接する可動容器キューとを含む。前記各可動容器は、前記複数の仕分け領域から遠ざかるにつれて先細になる長さを有する台形形状を有する。
【0008】
別の態様によれば、品物を選択された可動容器に仕分けする方法であって、品物のための可動容器を識別するステップと、仕分けコンベヤ内の仕分け領域に品物を搬送するステップと、前記仕分け領域に近い選択された位置に可動容器を移動させるステップと、前記可動容器が移動している間に品物が前記可動容器に落下するように、前記品物を前記仕分け領域から偏向させるステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、品物を収集装置に仕分けするための従来の分類システムの概略上面図である。
図2図2は、一実施形態による動的仕分けシステムの概略上面図である。
図3図3は、図2の動的仕分けシステムの正面図である。
図4図4は、一体化されたシュート側壁を備えた可動容器を含む動的仕分けシステムの概略上面図である。
図5図5は、第1可動容器を第2可動容器に交換する間の動的仕分けシステムを示す。
図6図6Aおよび図6Bは、仕分けされた品物を受け取るための可動容器キューを有する動的仕分けシステムの平面図である。
図7図7は、仕分けされた品物を受け取るための容器の折り畳み可能なキューを有する動的仕分けシステムの概略上面図である。
図8図8は、容器が取り外され、キューが折りたたまれた後の、図7の動的仕分けシステムの概略上面図である。
図9図9は、一実施形態による、容器が取り外されるときにキューの折りたたみを容易にする台形形状の容器キューを含む動的仕分けシステムの概略上面図である。
図10図10は、一実施形態による、容器が取り外されるときにキューの折りたたみを容易にする台形形状の容器キューを含む動的仕分けシステムの概略上面図である。
図11図11は、一実施形態による、容器が取り外されるときにキューの折りたたみを容易にする台形形状の容器キューを含む動的仕分けシステムの概略上面図である。
図12図12は、一実施形態による、容器が取り外されるときにキューの折りたたみを容易にする台形形状の容器キューを含む動的仕分けシステムの概略上面図である。
図13図13は、一実施形態による、容器が取り外されるときにキューの折りたたみを容易にする台形形状の容器キューを含む動的仕分けシステムの概略上面図である。
図14図14A図14Oは、一実施形態による、可動容器への荷物の仕分け中の動的仕分けシステムのシミュレーションされた連続的な上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
仕分けシステムは、品物を可動容器に動的に仕分けし、仕分け効率を向上させる。以下、本発明は、例示的な実施形態に限定されるものではないが、いくつかの例示的な実施形態に関して説明する。
【0011】
図1を参照すると、従来の仕分けシステム10は、品物(例えば、荷物や小包)を搬送方向12に搬送するコンベア11を備えている。コンベア11は、コンベア11の長さに沿って複数の仕分けゾーン14を有する。各仕分けゾーン14では、荷物の最終目的地(すなわち、郵便番号、市区等)のような所定の特徴、または寸法または重量のような他のパラメータに基づいて、品物をコンベヤから専用シュート20に仕分けることができる。各シュートは、移送された品物をシュート20に関連付けられた所定の容器30に向けて案内する。
【0012】
各仕分けゾーン14において、コンベヤ11に関連する仕分け機42は、所定の特性に基づいて仕分けセンサ40からの信号を受信し、所定の品物を関連するシュート20内に選択的に偏向させる。制御システム70は、仕分けシステムの動作を制御する。仕分けシステム10の制御システム70は、仕分け機42に信号を送り、選択された品物を関連シュート20を介して所定の容器に偏向させる。
【0013】
シュート20は、コンベヤ11の片側または両側に仕分け機出力エリア16を形成するようにコンベヤの長さに沿って直列に延びている。シュート20は、シュート幅に沿って上端26から下端27まで下降する。各シュート20は、関連する仕分け部分に対応する長手方向仕分け方向12におけるシュートの長さを規定する固定側壁28を含む。ビン30として示される容器は、分類された品物を収集する。各容器は専用シュート20に関連付けられ、仕分けシステム10は一定数の出力を有する。シュートの固定側壁28は、搬送物が誤った容器30内に落下することを防止する。
【0014】
コンベヤ11は、例えば、米国ルイジアナ州ハラハンのIntralox,L.L.C.によって製造および販売されているINTRALOX(登録商標)シリーズ7000ベルトなどの活性化ローラコンベヤベルトであってもよい。コンベヤベルトは、ベルト搬送路内の作動機構によって仕分けゾーン14内で選択的に作動して迂回方向に回転し、小包をベルトの側面からシュート20上に押し出すベルトローラを含む。各仕分けゾーン14では、ベルトローラと作動機構とが一緒になってダイバータを形成する。作動機構は、搬送方向12に対して傾斜した方向に回転自在な作動ローラ表面を提供する、各仕分けゾーン14内の各列のベルトローラの下に作動ローラを含む。ベルトローラは、回転軸が搬送方向と平行であり、作動ローラ上を転動する。傾斜方向では、作動ローラは、ベルトローラをシュート20に向かって旋回方向に回転させる。搬送方向12のベルト運動の成分とベルトローラの回転の成分とのベクトル和の結果は、ベルトの側面からの斜めの方向転換角である。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態による動的仕分けシステム110を示す。動的仕分けシステム110は、第1入力端から第2出力端まで長手方向に延びており、仕分けされた品物を搬送する仕分けコンベヤ111を含む。このように、仕分けコンベヤは、仕分けコンベヤ111のいずれかの側から品物を選択的に搬出するための仕分けコンベヤ長さに沿った一連の仕分けゾーン114を形成する。第1連続シュート120は、仕分けコンベヤの第1側面116に沿って延び、第2連続シュート(図示せず)は、仕分けコンベヤ111の第2側面118に沿って延びていてもよい。代替的に、仕分けシステムは、仕分けコンベヤの片側のみに位置するシュートを含んでもよい。シュート120は、隔壁のない各コンベヤ側面116、118から延びる連続した下向き傾斜面を形成する。シュート120は、複数の仕分けゾーン114にまたがっている。例示的なシュート120は、仕分けコンベヤ111の長さを横切って、仕分けコンベヤの供給から排出までの仕分け機出力エリア161を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
シュート120の下端123では、可動容器200が仕分けコンベヤ111から移送された品物を受け取る。可動容器200は、シュート120の下端に列を成して配置することができる。可動容器200は、コントローラ170からの情報に基づいて、受け取り位置に選択的に移動して、シュート120から迂回された品物をその場で捕捉する。可動容器200は、ゴミ箱、他の受け入れ容器、または他の可動収集装置を備えた自律地上車両(AGV)を含んでもよい。
【0017】
図3および図4に示すように、可動容器200は、連続シュート120を覆って可動仕分け先を画定するように構成された側壁228を含むことができる。側壁228は、シュート120自体が離散的な仕分け先を画定しないように、可動容器200と共に移動する。逆に、各可動容器200は、その場で決定できる特定の仕分け先を定義する。
【0018】
可動容器200は、仕分け中に移動可能であり、仕分けされた品物を受け取る際に静止する必要がない。
【0019】
図2に示すように、動的仕分けシステム110のコントローラ170は、各可動容器200の位置を追跡するための可動容器位置追跡装置171をさらに含む。可動容器位置追跡器171は、可動容器200の位置をリアルタイムで追跡したり、可動容器200の予想軌跡を計算したりすることができる。動的仕分けシステム110のコントローラ170は、仕分けされる品物の位置を追跡する品物位置追跡器172をさらに含む。この2つの位置に基づいて、特定容器200の位置と、仕分けコンベヤ111から搬送されて特定容器200に指定された品物の軌跡とを正確に一致させることができる。
【0020】
動的仕分けシステム110は、仕分けされた各品物について、仕分けコンベヤ111の側で適切な容器200を識別する。そして、動的仕分けシステム110は、所定の仕分け領域114に品物を搬送する。所定の容器200は、所定の仕分け領域114の出口近傍の位置に移動される。容器を移動させると、品物は仕分け領域からシュート120上に移送され、容器200上に落下することができる。コントローラ170は、リアルタイム追跡または予め計算された予想軌跡に基づいて、品物および容器の軌跡を調整する。
【0021】
図5を参照すると、一実施形態では、シュート120の下端に隣接する仕分け機の出力領域161を形成する容器キュー内の各容器200は交換可能であってもよい。例えば、キューが満杯になった場合には、第1容器200aをキューから削除してもよいし、出力領域161から容器を削除してもよい。第2容器200bは、第1容器200bを置換するためにキューに挿入することができる。上記のように、各容器200は、シュート120を覆い、仕分けされた品物を関連する容器内に案内するために容器と共に移動する一体の側壁を含むことができる。容器200が適切に構成され、配置されている場合には、シュート120および容器上の一体化された側壁を省略することができる。
【0022】
別の実施形態では、容器キューは、動的仕分けシステムの容量を調整するために縦方向にシフトすることができる。例えば、図6Aおよび図6Bに示すように、仕分け機111の出力領域内の容器キュー162は、容器の位置を変更するために、および容器200上の連続シュート120および一体側壁を含むことができる区分領域への1つまたは複数の容器の関連付けを変更するために、一緒に縦方向にシフトすることができる。例示的な実施形態では、第1容器200aが満杯の場合、キュー162はキュー162全体をシフトして、仕分け機111の下流端の「オーバーフロー領域」から新しい容器200pを挿入しながら、第1容器200aを仕分け機出力エリアから押し出すことができる。次に、コントローラは、容器の新しい位置に基づいて、品物の仕分けを再計算し、調整することができる。このように、品物を一緒に移動させることにより、品物をそれぞれの容器200に仕分けることができる。キューは、必要に応じて、最初の容器200aを仕分け機出力エリアに運び、オーバーフロー容器200pを仕分け機出力エリアの外に押し出すためにシフトバックすることができる。
【0023】
図7および8を参照すると、動的仕分けシステムの別の実施形態では、容器200gが満杯であるか、または他の理由により、仕分け機111の出力領域を形成する容器キュー163から容器200gが取り除かれると、キュー163内の他の容器200は、空きを埋めるために一緒に折り畳まれてもよい(連続シュート220および容器上の一体側壁を含むことができる)。例示的な実施形態では、容器200a~fを同じ位置に保持したまま、容器200h~pを上流側にシフトさせて空きを充填する。容器のシフト中に、1つ以上の容器200pがオーバーフロー領域から仕分け機出力エリアに入ることができる。制御部170は、特定の品物が正しい容器200に落下するようにいつ、どこで仕分けされたかを判断すると、図18に示すように、新たな位置を考慮する。一実施形態では、動的仕分けシステムは「オーバーブッキング」することができ、すなわち、仕分け出力よりも多くの容器200を有し、必要に応じて容器をシフト、除去、および追加することができる。たとえば、指定された品物が途中にない場合は、キューから満杯でない容器を削除して、優先順位の高い別の容器のためにキュー内のスペースを空けることができる。
【0024】
図9図13を参照すると、別の実施形態では、動的仕分けシステム310内の可動容器300は、容器の仕分けを容易にするために台形形状を有していてもよい。台形形状(上方から見た場合)は、容器300の容積および容器300が仕分けコンベヤ311に隣接する仕分け機出力エリアのキューから取り除かれ、他の容器と交換される速度を最適化する。容器300の例示的な端壁302は、仕分け機311から遠ざかる方向(コンベヤ走行の長手方向Y)の長さが先細りとなるように、横方向Xに対して約10°の角度をなしている。仕分けコンベヤ311に隣接する第1縦壁303は、仕分けコンベヤ311から遠い第2縦壁304よりも長く、台形形状を形成している。図11に示すように、容器300bがキュー362から取り外されると、図12および図13に示すように、残りの容器300が一緒に移動して空き364を埋めることにより、容器300aおよび300cが互いに隣接するようになる。上流および下流の容器の一方または両方が空きを充填するためにシフト可能であるが、図面は下流の容器のみが空き364を充填するために上流にシフトしていることを示している。動的仕分けシステム310のコントローラは、容器の変更された位置を反映するように仕分け領域を調整する。例示的な実施形態では、傾斜壁を有する容器300を使用することにより、下流容器300C~300Qをより速く移動させて空き364を充填することができる。図11および図12に示すように、容器300のキュー362は、既存の容器300bがキュー362から完全に抽出される前に、既存の容器300bを置き換えるために折りたたみを開始することができる。動的仕分けシステム310は、仕分けされた品物の容器への偏向を容易にするために、仕分けコンベヤ311の側面に隣接して延在する、仕分け機出力エリア内の連続シュートを含むことができる。
【0025】
図14A~14Oは、一実施形態による、入ってくる荷物の仕分け中の動的仕分けシステムの連続的な上面概略図である。図14Aに示すように、動的仕分けシステム410の初期構成は、荷物の進行方向に沿って第1入力端から第2出力端まで長手方向に延在し、第1側から第2側へ横方向に延在する仕分けコンベヤ411を含む。一連の未割り当ての容器400は、仕分けコンベヤの出力エリア内の仕分けコンベヤの両側に配置されるが、代わりに、容器400は仕分けコンベヤ411の片側のみに配置されてもよい。動的仕分けシステム410は、仕分けされた品物を容器400に偏向させることを容易にするために、仕分けコンベヤ411の片側または両側に隣接して延在する、仕分け機出力エリア内の連続シュートを含むことができる。容器400は、上述したように、連続シュートが使用される場合にその上に重なる一体化された側壁を含み、関連する仕分け領域から偏向した荷物を対応する容器に案内することができる。
【0026】
動的仕分けシステム410はオーバーブッキングされている、すなわち、仕分けプロセスを最適化するために、仕分け出力よりも多くの容器が存在する。キューの終端(仕分け機出力エリアの外側)の追加容器400oは、必要に応じてアクティブな仕分け機出力エリアにシフトすることができる。前述したように、容器400は、キューの再構成を容易にするために台形形状を有してもよい。
【0027】
仕分けが開始されると、図14(b)に示すように、仕分けコンベヤ411に入った荷物は、1つの容器400に割り当てられる。動的仕分けシステムコントローラは、仕分け前ではなく、仕分け中に容器を分配することができる。例えば、第1荷物431は、第1容器4001に割り当てられ、そこに偏向される。同じ宛先または他の仕分けパラメータを持つ後続の荷物も割り当てられ、最初の容器4001に送信される。第2荷物432は、第2容器4002に割り当てられ、関連する仕分け領域内の仕分け機によって偏向される。最初の2つの荷物431、432の偏向後、図14Cに示すように、異なる目的地または他の仕分けパラメータを有する後続の荷物433には第3容器4003が割り当てられ、第4荷物434には第4容器4004が割り当てられる。一実施形態では、最初の荷物には最初の最上流の容器400が割り当てられるが、本発明はこれに限定されず、コントローラは任意の容器を特定の仕分けパラメータに関連付けることができる。
【0028】
より多くの荷物435、436が仕分けコンベヤ411に入ると、コントローラは、図14Dに示すように、各荷物を以前に指定された容器または新たに割り当てられた容器4005、4006に動的に割り当てることができる。荷物430は、割り当てられた容器400の隣の仕分け領域に到達するまで仕分けコンベヤ411を下降し続け、そこで仕分領域は荷物を割り当てられた容器内に偏向させる。
【0029】
時間が経過して容器400が満杯になると、容器をキューから除去することが望ましい場合がある。例えば、図14Eに示すように、第3容器4003を容器400の列から除去し、図14E、14F、および14Gに示すように、下流の容器をシフトさせて、出ている容器4003から空き464を埋めることができる。コントローラは、容器400がキュー内の空きを埋めるために移動している間でも、以前に指定された容器または新たに割り当てられた容器400のいずれかに荷物430を動的に割り当て続けることができる。例えば、シフト中の容器4020は、シフト中に指定された荷物440を受け取ることができ、コントローラは、図14Fに示すように、荷物440が移動中に指定された容器4020内に落下するための正確な軌跡を計算する。図14Gに示すように、入ってくる荷物は引き続き割り当てられ、割り当てられた容器400に偏向される。
【0030】
図14Hに示されるように、動的仕分けシステム410は、各荷物430が割り当てられた容器400に到達して偏向されるまで、続いて割り当てられた荷物が仕分けコンベヤ411の長さを満たしながら、荷物の受け取りと仕分けを継続する。頻度の低い宛先荷物および関連する容器を仕分けコンベヤ411の先頭に集中させることができ、頻度の高い宛先荷物を下流で仕分けるためのより多くの時間を与えることができる。
【0031】
例示的な実施形態では、別の容器4006が埋まるか、すぐには必要とされない場合、図14Iに示すように、コントローラは容器4006をキューから削除し、空きを埋めるために残りの容器400をシフトし、割り当てられていない容器400oをキューに入れることができ、それとともに、図14Jに示すように、荷物430を容器400に動的に割り当ててソートし続けながら、仕分け機出力エリアに移動する。図14Jでは、別の容器4010が仕分け中にキューから外れ、残りの容器はシフトして空きを埋め、オーバーフローした容器400oをオーバーフロー領域から仕分け機出力エリアに持ち込む。図14K~14Oに示されるように、動的仕分けシステム410は、仕分けコンベヤ411に荷物300を送り続け、各荷物を以前に割り当てられた容器に分配して仕分けるか、または新しい容器を割り当てて新たに割り当てられた容器に荷物を仕分ける。仕分けコンベヤ411は、適切な容器400が利用可能になり、割り当てられ、仕分けされるまで、さらに多くの荷物430が仕分けコンベヤを下降し続けるにつれて満杯になる。必要に応じて、容器411、4112、4113、4114、4115、4116として示される容器は、仕分けプロセス中に動的に取り除かれ、取り替えられ、オーバーフロー領域からの追加の容器4000oは、アクティブな仕分け機出力エリアに取り込まれ、必要に応じて割り当てられる。
【0032】
満杯でない容器は、仕分けコンベヤ411に沿ってスペースが必要なときはいつでも取り除くことができる。仕分けコンベヤ411上に目的の荷物が既に存在しない場合には、容器を除去することが好ましい。しかしながら、仕分けコンベヤ411上の荷物に関連付けられた受け器400が取り外された場合、コントローラは、仕分けコンベヤ411の下流端にある受け器400を荷物を受け取るように割り当てることができる。
【0033】
一実施形態では、コントローラは、仕分けコンベヤ411の出力端に近接した、使用可能な容器400がないか、またはまだ割り当てられていない小包の数を検査する。必要に応じて、コントローラは、仕分けコンベヤ411上にまだターゲット荷物を有していない最大限の容器400を除去し、容器をシフトさせ、新しい未割り当ての容器をキューに持ち込み、未割り当ての荷物を新しい容器に割り当てる。
【0034】
頻度の低い仕向け先荷物の容器を仕分けコンベヤ411の先頭に集中させて、より頻度の高い仕向け先荷物を仕分けるためのより多くの時間を確保することができる。
【0035】
例示的な動的仕分けシステムにより、仕分けコンベヤは、より小さな占有面積でより多くの容器(従って、より多くの仕分け先または他の仕分け出力)にサービスを提供することができる。
【0036】
請求項の範囲は、記載された例示的な実施形態の詳細に限定されることを意味しない。
図1
図2
図3
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図5
図6A
図6B
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図14B
図14C
図14D
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図14F
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図14H
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図14J
図14K
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図14N
図14O
【国際調査報告】