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特表2024-543552チャージポンプ制御回路、表示パネル、及び表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-21
(54)【発明の名称】チャージポンプ制御回路、表示パネル、及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/325 20200101AFI20241114BHJP
   H05B 45/305 20200101ALI20241114BHJP
   H05B 45/345 20200101ALI20241114BHJP
   H05B 45/38 20200101ALI20241114BHJP
   H05B 45/375 20200101ALI20241114BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20241114BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H05B45/325
H05B45/305
H05B45/345
H05B45/38
H05B45/375
G09G3/20 612D
G09G3/20 611A
G09G3/34 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531287
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2022137348
(87)【国際公開番号】W WO2023207112
(87)【国際公開日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】202210434013.4
(32)【優先日】2022-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522276596
【氏名又は名称】綿陽恵科光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIANYANG HKC OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Huike Road, Wujia Town, Fucheng District, Mianyang, Sichuan, China
(71)【出願人】
【識別番号】521141718
【氏名又は名称】恵科股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HKC Corporation Limited
【住所又は居所原語表記】1F-3F, 5F-7F of Factory Building 1, 7F of Factory Building 6, Huike Industrial Park, No.1 Industrial 2nd Road, Shilong Community, Shiyan Street, Baoan District, Shenzhen, China
(74)【代理人】
【識別番号】100160691
【弁理士】
【氏名又は名称】田邊 淳也
(72)【発明者】
【氏名】周 仁杰
(72)【発明者】
【氏名】李 栄栄
【テーマコード(参考)】
3K273
5C080
【Fターム(参考)】
3K273AA05
3K273BA24
3K273CA02
3K273CA14
3K273FA07
3K273FA11
3K273FA14
3K273FA22
3K273FA26
3K273FA30
3K273GA14
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD08
5C080DD26
5C080EE28
5C080FF03
5C080GG02
5C080JJ02
5C080JJ03
(57)【要約】
本願はチャージポンプ制御回路、表示パネル及び表示装置を開示し、このチャージポンプ制御回路は、直列分岐回路(60)の入力電圧をサンプリングし、入力電圧に基づいて直列分岐回路(60)が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1の切替信号を出力し、入力電圧が軽負荷動作状態にある場合、第2の切替信号を出力する第1のサンプリング識別モジュール(10)と、第1の切替信号を受信したときに、PWM信号を出力することで第1のスイッチング回路(71)を動作させるPWMモジュール(20)と、第2の切替信号を受信したときに、PFM信号を出力することで第1のスイッチング回路(71)を動作させるPFMモジュール(30)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルに適用されるチャージポンプ制御回路であって、
第1のサンプリング識別モジュール(10)と、PWMモジュール(20)と、PFMモジュール(30)と、を備え、
前記表示パネルは、
直列に接続されて設置された複数のmini-LEDを含む直列分岐回路(60)と、
出力端子が前記直列分岐回路(60)の入力端子に接続され、出力電圧を調節する第1のスイッチング回路(71)を有するチャージポンプモジュール(70)と、を含み、
前記第1のサンプリング識別モジュール(10)は、サンプリング端子が前記直列分岐回路(60)に接続され、前記直列分岐回路(60)の入力電圧をサンプリングし、前記直列分岐回路(60)の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路(60)が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1の切替信号を出力し、前記直列分岐回路(60)の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2の切替信号を出力し、
前記PWMモジュール(20)は、被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュール(10)の出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に接続され、前記第1の切替信号を受信したときに、PWM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路(71)を動作させ、
前記PFMモジュール(30)は、被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュール(10)の出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に接続され、前記第2の切替信号を受信したときに、PFM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路(71)を動作させる、
チャージポンプ制御回路。
【請求項2】
前記第1のサンプリング識別モジュール(10)は、
サンプリング端子が前記直列分岐回路(60)内の1つ目のmini-LEDのアノードに接続され、前記直列分岐回路(60)の入力電圧をサンプリングして第1の電圧サンプリング信号(FB1)を出力する第1の電圧サンプリング回路と、
第1の入力端子が前記第1の電圧サンプリング回路の出力端子に接続され、第2の入力端子に第1の所定基準電圧(Vref1)が入力され、前記第1の電圧サンプリング信号(FB1)と前記第1の所定基準電圧(Vref1)との比較結果に応じて、前記第1の切替信号又は前記第2の切替信号を出力する第1の比較回路(11)と、
を含む請求項1に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項3】
前記PFMモジュール(30)は、
入力端子が前記第1のサンプリング識別モジュール(10)の出力端子に接続され、前記第2の切替信号を位相反転処理して出力する位相反転モジュール(31)と、
第1の入力端子が前記反転モジュール(31)の出力端子に接続され、第2の入力端子が前記第1のサンプリング識別モジュール(10)の出力端子に接続され、出力端子が前記PFMモジュール(30)の出力端子であり、第2の入力端子から前記第2の切替信号を受信したときに、第1の入力端子から受信した位相反転処理後の前記第2の切替信号に基づいて、対応するPFM信号を生成して出力するフリップフロップモジュール(32)と、
を含む請求項1に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項4】
被制御端子が前記PFMモジュール(30)の出力端子に接続され、入力端子にゲートオン電圧(VGH)が入力され、出力端子が前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に接続され、前記ゲートオン電圧(VGH)に応じて前記PFM信号を信号増幅してから、前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に出力する増幅モジュール(40)をさらに備える
請求項3に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項5】
前記増幅モジュール(40)は、第1のN型薄膜トランジスタ(T1)と第1のP型薄膜トランジスタ(T2)とを含み、
前記第1のN型薄膜トランジスタ(T1)の入力端子が前記増幅モジュール(40)の入力端子であり、前記第1のN型薄膜トランジスタ(T1)の被制御端子と前記第1のP型薄膜トランジスタ(T2)の被制御端子とが、前記増幅モジュール(40)の被制御端子を構成するように相互接続され、前記第1のN型薄膜トランジスタ(T1)の出力端子と前記第1のP型薄膜トランジスタ(T2)の入力端子とが、前記増幅モジュール(40)の出力端子を構成するように相互接続され、前記第1のP型薄膜トランジスタ(T2)の出力端子が接地されている
請求項4に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項6】
第1の入力端子が前記PWMモジュール(20)の出力端子に接続され、第2の出力端子が前記PFMモジュール(30)の出力端子に接続され、サンプリング端子が前記直列分岐回路(60)に接続され、第1の出力端子と第2の出力端子とがそれぞれ前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に接続された第2のサンプリング識別モジュール(50)であって、前記直列分岐回路(60)の出力電圧をサンプリングし、前記直列分岐回路(60)の出力電圧に基づいて前記直列分岐回路(60)が重負荷動作状態にあると判定した場合、入力された前記PWM信号を第1の出力端子から前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に出力し、前記直列分岐回路(60)の出力電圧に基づいて前記直列分岐回路(60)が軽負荷動作状態にあると判定した場合、入力された前記PFM信号を第2の出力端子から前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に出力する第2のサンプリング識別モジュール(50)
をさらに備える請求項1に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項7】
前記第2のサンプリング識別モジュール(50)は、
サンプリング端子が前記直列分岐回路(60)内の最後のmini-LEDのカソードに接続され、前記直列分岐回路(60)の出力電圧をサンプリングして第2の電圧サンプリング信号(FB2)を出力する第2の電圧サンプリング回路(51)と、
第1の入力端子が前記第2の電圧サンプリング回路の出力端子に接続され、第2の入力端子に第2の所定基準電圧(Vref2)が入力され、前記第2の電圧サンプリング信号(FB2)と前記第2の基準電圧(Vref2)との比較結果に応じて、前記直列分岐回路(60)が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1のスイッチング制御信号を出力し、前記直列分岐回路(60)が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2のスイッチング制御信号を出力する第2の比較回路(52)と、
第1の入力端子、第2の入力端子、第1の出力端子及び第2の出力端子がそれぞれ前記第2のサンプリング識別モジュール(50)の第1の入力端子、第2の入力端子、第1の出力端子及び第2の出力端子であり、被制御端子が前記第2の比較回路(52)の出力端子に接続された第2のスイッチング回路(53)であって、前記第1のスイッチング制御信号を受信したときに、入力された前記PWM信号を第1の出力端子から出力し、前記第2のスイッチング制御信号を受信したときに、入力された前記PFM信号を第1の出力端子から出力する第2のスイッチング回路(53)と、
を含む請求項6に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項8】
前記第2のスイッチング回路(53)は、第2のN型薄膜トランジスタ(T3)と第2のP型薄膜トランジスタ(T4)とを含み、
前記第2のN型薄膜トランジスタ(T3)の被制御端子と第2のP型薄膜トランジスタ(T4)の被制御端子とは、前記第2のスイッチング回路(53)の被制御端子を構成するように相互接続され、前記第2のP型薄膜トランジスタ(T4)の入力端子は、前記第2のスイッチング回路(53)の第1の入力端子であり、前記第2のP型薄膜トランジスタ(T4)の出力端子は、前記第2のスイッチング回路(53)の第1の出力端子であり、前記第2のN型薄膜トランジスタ(T3)の入力端子は、前記第2のスイッチング回路(53)の第2の入力端子であり、前記第2のN型薄膜トランジスタ(T3)の出力端子は、前記第2のスイッチング回路(53)の第2の出力端子である
請求項7に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項9】
前記PWMモジュールは、被制御端子が第1の切替信号を受信したときに動作し、動作時に周波数が固定でデューティ比が調整可能なPWM信号を生成し、
第2の切替信号を受信したときに動作しないように構成可能である
請求項1に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項10】
前記PWMモジュール(20)はさらに、表示装置内のタイミングコントローラと通信することで、動作時に現在の表示画面に応じてタイミングコントローラが出力するデューティ比設定信号が入力され、デューティ比設定信号に従ってPWM信号のデューティ比パラメータを決定し、対応するデューティ比パラメータを有するPWM信号を第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に出力するように自身の内蔵PWM信号生成ユニットを制御することにより、それに応じて前記第1のスイッチング回路(71)がチャージポンプモジュール(70)の出力電圧を調節できるようにすることが可能である
請求項9に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項11】
前記PFMモジュール(30)は、被制御端子が第2の切替信号を受信したときに動作し、動作時にデューティ比が固定で周波数が調整可能なPFM信号を生成し、
第1の切替信号を受信したときに動作しないように構成可能である
請求項1に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項12】
前記PFMモジュール(30)は、所定周波数パラメータを予め記憶しておき、動作時に所定周波数パラメータに従って、対応する周波数パラメータを有するPFM信号を第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に出力するように自身の内蔵PFM信号生成ユニットを制御することにより、それに応じて前記第1のスイッチング回路(71)がチャージポンプモジュール(70)の出力電圧を調節できるようにすることが可能である
請求項11に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項13】
前記PFMモジュール(30)はさらに、動作時に表示装置内のタイミングコントローラと通信することで、現在の表示画面に応じてタイミングコントローラが出力する周波数設定信号が入力され、周波数設定信号に従ってPFM信号の周波数パラメータをリアルタイムに設定することができる
請求項11に記載のチャージポンプ制御回路。
【請求項14】
表示パネルであって、
直列に接続されて設置された複数のmini-LEDを含む直列分岐回路(60)と、
出力端子が前記直列分岐回路(60)の入力端子に接続され、出力電圧を調節する第1のスイッチング回路(71)を有するチャージポンプモジュール(70)と、
前記直列分岐回路(60)と前記第1のスイッチング回路(71)とにそれぞれ接続されているチャージポンプ制御回路と、
を含む表示パネル。
【請求項15】
前記チャージポンプ制御回路は、
サンプリング端子が前記直列分岐回路(60)に接続された第1のサンプリング識別モジュール(10)であって、前記直列分岐回路(60)の入力電圧をサンプリングし、前記直列分岐回路(60)の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路(60)が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1の切替信号を出力し、前記直列分岐回路(60)の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2の切替信号を出力する第1のサンプリング識別モジュール(10)と、
被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュール(10)の出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に接続されたPWMモジュール(20)であって、前記第1の切替信号を受信したときに、PWM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路(71)を動作させるPWMモジュール(20)と、
被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュール(10)の出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路(71)の被制御端子に接続されたPFMモジュール(30)であって、前記第2の切替信号を受信したときに、PFM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路(71)を動作させるPFMモジュール(30)と、
を含む請求項14に記載表示パネル。
【請求項16】
表示パネルを含む表示装置であって、
前記表示パネルは、
直列に接続されて設置された複数のmini-LEDを含む直列分岐回路(60)と、
出力端子が前記直列分岐回路(60)の入力端子に接続され、出力電圧を調節する第1のスイッチング回路(71)を有するチャージポンプモジュール(70)と、
前記直列分岐回路(60)と前記第1のスイッチング回路(71)とにそれぞれ接続されているチャージポンプ制御回路と、
を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は2022年4月24日に出願された、出願番号が202210434013.4である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【0002】
本願は、mini-LED駆動の技術分野に関し、特にチャージポンプ制御回路、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、mini-LEDのサイズが50から200μmまであるため、LCDのバックライト光源として利用できるため、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコンなどの分野で大きな市場性が期待されている。LCDやOLEDによる表示に比べて、mini-LEDは高輝度、低電力、長寿命、優れた熱安定などのメリットがあるが、複数のmini-LEDが直列に設置されるため、表示パネルの消費電力が大きいという問題点がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の主な目的は、表示パネルに適用されるチャージポンプ制御回路を提供することであり、第1のサンプリング識別モジュールと、PWMモジュールと、PFMモジュールと、を備え、
前記表示パネルは、
直列に接続されて設置された複数のmini-LEDを含む直列分岐回路と、
出力端子が前記直列分岐回路の入力端子に接続され、出力電圧を調節する第1のスイッチング回路を有するチャージポンプモジュールと、を含み、
前記第1のサンプリング識別モジュールは、サンプリング端子が前記直列分岐回路に接続されており、前記直列分岐回路の入力電圧をサンプリングし、前記直列分岐回路の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1の切替信号を出力し、前記直列分岐回路の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2の切替信号を出力し
前記PWMモジュールは、被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュールの出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路の被制御端子に接続され、前記第1の切替信号を受信したときに、PWM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路を動作させ、
前記PFMモジュールは、被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュールの出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路の被制御端子に接続され、前記第2の切替信号を受信したときに、PFM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路を動作させる。
【0005】
本願は、表示パネルをさらに提案し、前記表示パネルは、
直列に接続されて設置された複数のmini-LEDを含む直列分岐回路と、
出力端子が前記直列分岐回路の入力端子に接続されたチャージポンプモジュールであって、前記チャージポンプモジュールの出力電圧を調節する第1のスイッチング回路を有するチャージポンプモジュールと、を含む。
【0006】
上記のようなチャージポンプ制御回路において、前記チャージポンプ制御回路は、前記直列分岐回路と前記第1のスイッチング回路とにそれぞれ接続されている。
【0007】
本願は、上記のような表示パネルを含む表示装置をさらに提案する。
【0008】
本願の技術案は、第1のサンプリング識別モジュール、PWMモジュール及びPFMモジュールを採用することにより、第1のサンプリング識別モジュールを使用して、直列分岐回路の入力電圧をサンプリングして対応する電圧サンプリング信号を生成し、電圧サンプリング信号に基づいて直列分岐回路が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1の切替信号を出力することにより、PWM信号を出力するようにPWMモジュールを制御して、第1のスイッチング回路を動作させ、電圧サンプリング信号に基づいて直列分岐回路が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2の切替信号を出力することにより、PFM信号を出力するようにPFMモジュールを制御して、第1のスイッチング回路を動作させる。本願のチャージポンプ制御回路は、PWM制御機能とPFM制御機能とを統合することにより、表示装置が映像を再生し続けている間、直列分岐回路の重負荷動作状態と軽負荷動作状態とに応じて、PWMモジュール又はPFMモジュールへ随時切り替えて動作させることができるため、軽負荷動作状態において第1のスイッチング回路に対してPFM制御を行うことで、第1のスイッチング回路をPWM制御下で長時間動作させる必要がなく、第1のスイッチング回路の導通損失を低減させるため、チャージポンプモジュールの動作消費電力を低減させて、mini-LED表示パネルの消費電力が大きいという問題を解決することができる。
【0009】
本願の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行うことなく、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本願のチャージポンプ制御回路の一実施例のモジュール模式図である。
図2】本願のチャージポンプ制御回路の一実施例の回路模式図である。
図3】本願のチャージポンプ制御回路の別の実施例の回路模式図である。
図4】本願の表示パネルの一実施例の回路模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【0012】
以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく得られる全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0013】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明は説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定された特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、各実施例の技術案は互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその前提である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在せず、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
第1の実施例
【0014】
本願は、mini-LED表示パネルに適用可能なチャージポンプ制御回路を提案する。
【0015】
表示パネルは、複数のmini-LEDが直列に接続されてなる直列分岐回路60と、出力端子が直列分岐回路60の入力端子に接続されたチャージポンプモジュール70であって、チャージポンプモジュール70が直列分岐回路60に出力する入力電圧を調節する第1のスイッチング回路71を有するチャージポンプモジュール70と、を含んでもよい。なお、直列分岐回路60は複数のmini-LEDが直列に接続されてなるため、各mini-LEDに流れる入力電圧が同じであり、各mini-LED両端の端子間電圧は入力電圧の伝達方向に沿って段階的に減少していくので、直列分岐回路60内の1つ目のmini-LEDのアノード電圧、すなわち直列分岐回路60の入力電圧、すなわちチャージポンプモジュール70の出力電圧が高いため、チャージポンプモジュール70の消費電力が高く、ひいては表示パネルの消費電力が高くなる。
【0016】
上記の問題に対して、図1を参照し、一実施例において、前記チャージポンプ制御回路は、
サンプリング端子が前記直列分岐回路60に接続された第1のサンプリング識別モジュール10であって、前記直列分岐回路60の入力電圧をサンプリングし、前記直列分岐回路60の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1の切替信号を出力し、前記直列分岐回路60の入力電圧に基づいて前記直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2の切替信号を出力する第1のサンプリング識別モジュール10と、
被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュール10の出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に接続されたPWMモジュール20であって、前記第1の切替信号を受信したときに、PWM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路71を動作させるPWMモジュール20と、
被制御端子が前記第1のサンプリング識別モジュール10の出力端子に接続され、出力端子が前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に接続されたPFMモジュール30であって、前記第2の切替信号を受信したときに、PFM信号を出力することで前記第1のスイッチング回路71を動作させるPFMモジュール30と、を含む。
【0017】
本実施例において、第1のサンプリング識別モジュール10のサンプリング端子は、直列分岐回路60の入力端子に接続されてもよく、又は、チャージポンプ回路の出力端子に接続されてもよい。現在の画面に必要なバックライト輝度が異なるため、各mini-LEDの動作状態は重負荷動作状態と軽負荷動作状態に分けることができ、各mini-LEDが重負荷動作状態にある場合、正常な表示画面に比べて、直列分岐回路60内の入力電圧が大きくなり、各mini-LEDが軽負荷動作状態にある場合、正常な表示画面に比べて、直列分岐回路60内の入力電圧が小さくなるので、第1のサンプリング識別モジュール10は、入力電圧のサンプリング結果に応じて、対応する第1の電圧サンプリング信号FB1を生成し、直列分岐回路60の現在置かれている動作状態を判定することができる。第1のサンプリング識別モジュール10は、対応するハードウェア回路、ソフトウェアプログラム又はアルゴリズムを実行することで、第1の電圧サンプリング信号FB1を、第1の所定電圧閾値/第1の所定基準電圧Vref1とリアルタイムに比較でき、比較の結果、電圧サンプリング信号FBが、第1の所定電圧閾値/第1の所定基準電圧Vref1よりも大きい場合、直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定し、第1の切替信号を出力することができ、比較の結果、第1の電圧サンプリング信号FB1が第1の所定電圧閾値/第1の基準電圧Vref1よりも小さい場合、直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定し、第2の切替信号を出力することができる。なお、第1の所定電圧閾値/第1の所定基準電圧Vref1は、正常な画面表示時の入力電圧に対応するように設定されてもよく、第1の切替信号と第2の切替信号とはレベル信号であってもよく、この場合、両者の一方はハイレベル信号であり、他方はローレベル信号である。
【0018】
PWM(パルス幅変調)モジュールは、被制御端子が第1の切替信号を受信したときに動作し、動作時に周波数が固定でデューティ比が調整可能なPWM信号を生成し、第2の切替信号を受信したときに動作しないように構成されてもよい。PWMモジュール20はさらに、表示装置内のタイミングコントローラと通信することで、動作時に現在の表示画面に応じてタイミングコントローラが出力するデューティ比設定信号が入力され、デューティ比設定信号に従ってPWM信号のデューティ比パラメータを決定し、対応するデューティ比パラメータを有するPWM信号を第1のスイッチング回路71の被制御端子に出力するように自身の内蔵PWM信号生成ユニットを制御することにより、それに応じて第1のスイッチング回路71がチャージポンプモジュール70の出力電圧を調節できるようにして、チャージポンプモジュール70の出力電圧が直列分岐回路60の重負荷動作状態を満たすことができるようにすることが可能である。
【0019】
PFM(パルス周波数変調)モジュールは、被制御端子が第2の切替信号を受信したときに動作し、動作時にデューティ比が固定で周波数が調整可能なPFM信号を生成し、第1の切替信号を受信したときに動作しないように構成されてもよい。PFMモジュール30は、所定周波数パラメータを予め記憶しておき、動作時に所定周波数パラメータに従って、対応する周波数パラメータを有するPFM信号を第1のスイッチング回路71の被制御端子に出力するように自身の内蔵PFM信号生成ユニットを制御することにより、それに応じて第1のスイッチング回路71がチャージポンプモジュール70の出力電圧を調節できるようにして、チャージポンプモジュール70の出力電圧が直列分岐回路60の軽負荷動作状態を満たすことができるようにすることが可能である。もちろん、PFMモジュール30はさらに、動作時に表示装置内のタイミングコントローラと通信することで、現在の表示画面に応じてタイミングコントローラが出力する周波数設定信号が入力され、周波数設定信号に従ってPFM信号の周波数パラメータをリアルタイムに設定することができる。
【0020】
こうして、表示装置が映像を再生し続けている間、第1のサンプリング識別モジュール10は、直列分岐回路60の重負荷動作状態と軽負荷動作状態とに応じて、PWMモジュール20又はPFMモジュール30へ随時切り替えて動作させることができ、軽負荷動作状態において第1のスイッチング回路71に対してPFM制御を行うことで、第1のスイッチング回路71をPWM制御下で長時間動作させる必要がなく、第1のスイッチング回路71の導通損失を低減させるため、チャージポンプモジュール70の動作消費電力を低減させて、mini-LED表示パネルの消費電力が大きいという問題を解決することができる。
【0021】
図2及び図3を参照し、一実施例において、前記第1のサンプリング識別モジュール10は、
サンプリング端子が前記直列分岐回路60内の1つ目のmini-LEDのアノードに接続され、前記直列分岐回路60の入力電圧をサンプリングして第1の電圧サンプリング信号FB1を出力する第1の電圧サンプリング回路(図示せず)と、
第1の入力端子が前記第1の電圧サンプリング回路の出力端子に接続され、第2の入力端子に第1の所定基準電圧Vref1が入力され、前記第1の電圧サンプリング信号FB1と前記第1の基準電圧Vref1との比較結果に応じて、前記第1の切替信号又は前記第2の切替信号を出力する第1の比較回路11と、をさらに含む。
【0022】
第1の電圧サンプリング回路は、抵抗素子からなる分流回路又は分圧回路を使用して実現されてもよく、又は、専用の電圧検出素子を使用してもよく、本明細書では限定されない。第1の電圧サンプリング回路は、抵抗による分圧又は抵抗による分流の原理を利用して、直列分岐回路60内の1つ目のmini-LEDのアノード電圧をサンプリングし、電圧形式又は電流形式の第1の電圧検出信号を出力することができる。
【0023】
比較回路12は、オペアンプからなる比較回路12を用いて実現してもよく、又は、専用の比較チップを用いて実現してもよい。比較回路12は、第1の入力端子と第2の入力端子とにそれぞれ入力された第1の電圧サンプリング信号FB1と第1の所定基準電圧Vref1とをリアルタイムに比較し、比較の結果、第1の電圧サンプリング信号FB1が第1の基準電圧Vref1よりも大きい場合、直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定し、第1の切替信号を出力し、比較の結果、第1の電圧サンプリング信号FB1が第1の基準電圧Vref1よりも小さい場合、直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定し、第2の切替信号を出力することができる。なお、比較の結果、電圧サンプリング信号FBが第1の基準電圧Vref1に等しい場合、比較回路12は、現在出力されている第1の切替信号又は第2の切替信号を維持する。
【0024】
図2及び図3に示す実施例において、第1の比較回路11は、第1のオペアンプU1を含み、前記第1のオペアンプU1は、非反転入力端子に前記第1の電圧サンプリング信号FB1が入力され、反転入力端子に前記第1の基準電圧Vref1が入力され、出力端子が前記PWMモジュール20の被制御端子と前記PFMモジュール30の被制御端子にそれぞれ接続されている。換言すれば、第1の切替信号は即ちハイレベル信号であり、第2の切替信号は即ちローレベル信号である。この実施例によれば、比較回路12を完全なハードウェア回路の方式で実現することにより、ソフトウェア障害で比較結果に影響を与える状況を回避することができ、制御の安定性を高めやすく、また、ハードウェア回路は反応速度が速く、高いリフレッシュレートの制御要求により適している。
【0025】
図2及び図3を参照し、一実施例において、前記PFM識別モジュール30は、
入力端子が前記第1のサンプリング識別モジュール10の出力端子に接続され、前記第2の切替信号を位相反転処理して出力する位相反転モジュール31と、
第1の入力端子が前記反転モジュール31の出力端子に接続され、第2の入力端子が前記第1のサンプリング識別モジュール10の出力端子に接続され、出力端子が前記PFMモジュール30の出力端子であり、第2の入力端子から前記第2の切替信号を受信したときに、第1の入力端子から受信した位相反転処理後の前記第2の切替信号に基づいて、対応するPFM信号を生成して出力するフリップフロップモジュール32と、を含む。
【0026】
本実施例において、位相反転モジュール31は、少なくとも1つの位相反転器を用いて実現されてもよい。反転モジュール31は、「1」として示されるハイレベル信号を受信したときに、「0」として示されるローレベル信号に位相反転処理して出力することができ、「0」として示されるローレベル信号を受信したときに、「1」として示されるハイレベル信号に位相反転処理して出力することができる。
【0027】
フリップフロップモジュール32の第1の入力端子は、位相反転モジュール31の入力端子と相互接続されて、PFMモジュール30の被制御端子を構成する。こうして、位相反転モジュール31に第2の切替信号が入力された場合、フリップフロップモジュール32の第1の入力端子と第2の入力端子とから受信されるレベル信号が逆であり、この場合、フリップフロップモジュール32は、第1の入力端子から受信されるレベル信号と同じレベルのPFM信号を出力することができる。図2及び図3に示す実施例において、フリップフロップモジュール32はRSフリップフロップU3を用いて実現できる。RSフリップフロップU3は、CLK入力端子、S入力端子、R入力端子、Q出力端子及びQ非出力端子を有することができる。ここで、S入力端子は、フリップフロップモジュール32の第1の入力端子とすることができ、R入力端子は、フリップフロップモジュール32の第2の入力端子とすることができ、Q出力端子は、フリップフロップモジュールの出力端子とすることができる。こうして、位相反転モジュール31の入力端子から第2の切替信号が受信された場合、RSフリップフロップU3のR入力端子が「0」にセットされ、S入力端子が「1」にセットされ、Q出力端子から「1」として示されるハイレベル信号を出力し、位相反転モジュール31の入力端子から第1の切替信号が受信されると、RSフリップフロップU3のR入力端子が「1」にセットされ、S入力端子が「0」にセットされ、Q出力端子から「0」として示されるローレベル信号を出力する。
【0028】
図2及び図3を参照し、一実施例において、前記チャージポンプ制御回路は、
被制御端子が前記PFMモジュール30の出力端子に接続され、入力端子にゲートオン電圧が入力され、出力端子が前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に接続され、前記ゲートオン電圧に応じて前記PFM信号を信号増幅してから、前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に出力する増幅モジュール40をさらに含む。
【0029】
フリップフロップモジュール32の出力電圧振幅が小さいので、第1のスイッチング回路71に対する駆動能力が弱い。この問題に対して、本願の技術案によれば、スイッチング素子からなる増幅回路により実現できる増幅モジュール40がさらに設けられ、増幅モジュール40の入力端子は、表示装置内の電源管理回路のゲートオン/オフ電圧出力端子に接続することができる。増幅モジュール40は、PFM信号を受信したときに、PFM信号に従って、対応するスイッチング素子のオン又はオフを制御して、オンしたスイッチング素子にゲートオン電圧が入力可能になるようにし、増幅されたPWM信号内のハイレベル信号として第1のスイッチング回路71の被制御端子に出力して、PFM信号の信号増幅を実現する。このように構成することで、第1のスイッチング回路71に対するPFM信号の駆動能力を強化しやすくなる。なお、ゲートオン電圧VGHは通常30Vまで達することができるので、第1のスイッチング回路71に対する駆動の要求を完璧に満たすことができ、且つ、本願の技術案に専用の電圧発生回路を設ける必要がなくなり、回路基板上の本願のチャージポンプ制御回路による占有面積を減少させることができ、表示装置の狭額縁設計に有利であり、また、ゲートオン電圧VGHの高電圧値により、第1のスイッチング回路71の導通損失をさらに減少させることにも有利である。
【0030】
一実施例において、前記増幅モジュール40は、第1のN型薄膜トランジスタT1と第1のP型薄膜トランジスタT2とを含み、
前記第1のN型薄膜トランジスタT1の入力端子が前記増幅モジュール40の入力端子であり、前記第1のN型薄膜トランジスタT1の被制御端子と前記第1のP型薄膜トランジスタT2の被制御端子とが、前記増幅モジュール40の被制御端子を構成するように相互接続され、前記第1のN型薄膜トランジスタT1の出力端子と前記第1のP型薄膜トランジスタT2の入力端子とが、前記増幅モジュール40の出力端子を構成するように相互接続され、前記第1のP型薄膜トランジスタT2の出力端子が接地されている。
【0031】
本実施例において、第1のN型薄膜トランジスタT1と第1のP型薄膜トランジスタT2とがプッシュプル増幅回路を構成している。こうして、フリップフロップモジュール32がハイレベル信号を出力する場合、第1のN型薄膜トランジスタT1がオンし、第1のP型薄膜トランジスタT2がオフすることで、ゲートオン信号が入力されて、増幅されたPFM信号として出力され、フリップフロップモジュール32がローレベル信号を出力する場合、第1のN型薄膜トランジスタT1がオフし、第1のP型薄膜トランジスタT2がオンし、このとき、増幅モジュール40がローレベル信号を出力する。このように構成することにより、増幅モジュール40は、PFM信号の周波数及び周期に影響を与えることなく、ゲートオン電圧のみを利用して、PFM信号内のハイレベル信号の信号振幅を増幅することができる。また、第1のN型薄膜トランジスタT1と第1のP型薄膜トランジスタT2とは、毎回そのうちの一方のみがオンするので、導通損失が小さく効率が高く、第1のスイッチング回路71に対する駆動能力及びスイッチング速度を向上させつつ、自身の損失を低減させることができる。
【0032】
図3を参照し、一実施例において、前記チャージポンプ制御回路は、第1の入力端子が前記PWMモジュール20の出力端子に接続され、第2の出力端子が前記PFMモジュール30の出力端子に接続され、サンプリング端子が前記直列分岐回路60に接続され、第1の出力端子と第2の出力端子とがそれぞれ前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に接続された第2のサンプリング識別モジュール50であって、前記直列分岐回路60の出力電圧をサンプリングし、前記直列分岐回路60の出力電圧に基づいて前記直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定した場合、入力された前記PWM信号を第1の出力端子から前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に出力し、前記直列分岐回路60の出力電圧に基づいて前記直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定した場合、入力された前記PFM信号を第2の出力端子から前記第1のスイッチング回路71の被制御端子に出力する第2のサンプリング識別モジュール50をさらに含む。
【0033】
単一の入力電圧では直列分岐回路60の負荷動作状態を正確に表すことができない。例えば、直列分岐回路60が重負荷動作状態にあるが入力電圧が小さい場合や、軽負荷動作状態にあるが入力電圧が大きい場合がある。この問題に対して、本願によれば、第2路のサンプリング識別モジュール、すなわち、第2のサンプリング識別モジュール50が設けられる。第2のサンプリング識別モジュール50は、サンプリング端子が直列分岐回路60の入力端子に接続されて、直列分岐回路60の出力電圧をサンプリングしてもよい。なお、直列分岐回路60が重負荷動作状態にある場合、正常な表示画面に比べて、出力電圧が大きく、直列分岐回路60が軽負荷動作状態にある場合、正常な表示画面に比べて、出力電圧が小さいので、第2のサンプリング識別モジュール50は、出力電圧のサンプリング結果に応じて、対応する第2の電圧サンプリング信号FB2を生成し、直列分岐回路60の現在置かれている動作状態を判定することができる。
【0034】
第2のサンプリング識別モジュール50は、対応するハードウェア回路、ソフトウェアプログラム又はアルゴリズムを実行することで、第2の電圧サンプリング信号FB2と第2の所定電圧閾値/第2の所定基準電圧Vref2とリアルタイムに比較することができる。比較の結果、第2の電圧サンプリング信号FB2が第2の所定電圧閾値/第2の所定基準電圧Vref2よりも大きい場合、直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定でき、この場合、第2のサンプリング識別モジュール50は、PWMモジュール20の出力するPWM信号を第1のスイッチング回路71に出力することにより、第1のスイッチング回路71に対するPWM制御を実現することができる。これにより、直列分岐回路60が重負荷動作状態にあり、入力電圧が小さい場合、PWMモジュール20は、第1のスイッチング制御回路に対するPWM制御を正常に行って、直列分岐回路60の重負荷動作状態の需要を満たすことができる。比較の結果、第2の電圧サンプリング信号FB2が第2の所定電圧閾値/第2の基準電圧Vref2よりも小さい場合、直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定でき、この場合、第2のサンプリング識別モジュール50は、PFMモジュール30の出力するPFM信号を第1のスイッチング回路71に出力することにより、第1のスイッチング回路71に対するPFM制御を実現することができる。これにより、直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあり、入力電圧が大きい場合、PFMモジュール30は、第1のスイッチング制御回路に対するPFM制御を正常に行って、直列分岐回路60の軽負荷動作状態の需要を満たすことができる。なお、第2の所定電圧閾値/第2の所定基準電圧Vref2は、正常な画面表示時の出力電圧に対応するように設定されてもよい。このように構成することにより、本願における第1のスイッチング回路の制御を、直列分岐回路60の負荷状況にさらに適合させ、制御の安定性を向上させやすくなる。
【0035】
図3を参照し、一実施例において、前記第2のサンプリング識別モジュール50は、
サンプリング端子が前記直列分岐回路60内の最後のmini-LEDのカソードに接続され、前記直列分岐回路60の出力電圧をサンプリングして第2の電圧サンプリング信号FB2を出力する第2の電圧サンプリング回路(図示せず)と、
第1の入力端子が前記第2の電圧サンプリング回路の出力端子に接続され、第2の入力端子に第2の所定基準電圧Vref2が入力され、前記第2の電圧サンプリング信号FB2と前記第2の所定基準電圧Vref2との比較結果に応じて、前記直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定した場合、第1のスイッチング制御信号を出力し、前記直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定した場合、第2のスイッチング制御信号を出力する第2の比較回路51と、
第1の入力端子、第2の入力端子、第1の出力端子及び第2の出力端子がそれぞれ前記第2のサンプリング識別モジュール50の第1の入力端子、第2の入力端子、第1の出力端子及び第2の出力端子であり、被制御端子が前記第2の比較回路51の出力端子に接続された第2のスイッチング回路52であって、前記第1のスイッチング制御信号を受信したときに、入力された前記PWM信号を第1の出力端子から出力し、前記第2のスイッチング制御信号を受信したときに、入力された前記PFM信号を第1の出力端子から出力する第2のスイッチング回路52と、を含む。
【0036】
第2の電圧サンプリング回路の実現方法は、第1の電圧サンプリング回路を参照することができ、ここでは説明を省く。第2の電圧サンプリング回路は、抵抗による分圧又は抵抗による分流の原理を利用して、直列分岐回路60内の最後のmini-LEDのアノード電圧をサンプリングし、電圧形式又は電流形式の第2の電圧検出信号を出力することができる。
【0037】
第2の比較回路51の実現方法は、第1の比較回路11を参照することができ、ここでは説明を省く。第2の比較回路51は、第1の入力端子と第2の入力端子とにそれぞれ入力された第2の電圧サンプリング信号FB2と第2の所定基準電圧Vref2とをリアルタイムに比較し、比較の結果、第2の電圧サンプリング信号FB2が第2の基準電圧Vref2よりも大きい場合、直列分岐回路60が重負荷動作状態にあると判定し、第1のスイッチング制御信号を出力し、比較の結果、第2の電圧サンプリング信号FB2が第2の基準電圧Vref2よりも小さい場合、直列分岐回路60が軽負荷動作状態にあると判定し、第2のスイッチング制御信号を出力することができる。なお、比較の結果、第2の電圧サンプリング信号FB2が第2の基準電圧Vref2に等しい場合、第2の比較回路5112は、現在出力されている第1のスイッチング制御信号又は第2のスイッチング制御信号を維持する。第1のスイッチング制御信号と第2のスイッチング制御信号との両者のうち一方はハイレベル信号であってもよく、他方はローレベル信号であってもよい。図3に示す実施例において、第2の比較回路51は第2のオペアンプU2を含み、第2のオペアンプU2は、反転入力端子に前記第2の電圧サンプリング信号FB2が入力され、非反転入力端子に前記第2の所定基準電圧Vref2が入力される。換言すれば、第1のスイッチング制御信号は即ちローレベル信号であり、第2のスイッチング制御信号はハイレベルの信号である。本実施例によれば、完全なハードウェア回路を採用して比較回路12を実現するため、制御の安定性及び高いリフレッシュレートへの適合性を向上させるのに有利である。
【0038】
第2のスイッチング回路52は、複数のスイッチング素子により実現することができる。第2のスイッチング回路52は、第1のスイッチング制御信号を受信したときに、第1の入力端子と第1の出力端子とを接続させ、第2の入力端子と第2の出力端子との接続を切断するように自身の対応するスイッチング素子のオン/オフを制御することにより、PWM信号の入出力を実現し、第2のスイッチング制御信号を受信したときに、第1の入力端子と第1の出力端子との接続を切断し、第2の入力端子と第2の出力端子とを連通させるように自身の対応するスイッチング素子のオン/オフを制御することにより、PWM信号の入出力を実現することができる。
【0039】
一実施例において、前記第2のスイッチング回路52は、第2のN型薄膜トランジスタT3と第2のP型薄膜トランジスタT4とを含み、
前記第2のN型薄膜トランジスタT3の被制御端子と第2のP型薄膜トランジスタT4の被制御端子とは、前記第2のスイッチング回路52の被制御端子を構成するように相互接続され、前記第2のP型薄膜トランジスタT4の入力端子は、前記第2のスイッチング回路52の第1の入力端子であり、前記第2のP型薄膜トランジスタT4の出力端子は、前記第2のスイッチング回路52の第1の出力端子であり、前記第2のN型薄膜トランジスタT3の入力端子は、前記第2のスイッチング回路52の第2の入力端子であり、前記第2のN型薄膜トランジスタT3の出力端子は、前記第2のスイッチング回路52の第2の出力端子である。
【0040】
第2のスイッチング回路52の被制御端子がローレベル信号である第1のスイッチング制御信号を受信したときに、第2のP型薄膜トランジスタT4がオンし、第2のN型薄膜トランジスタT3がオフすることにより、第2のスイッチング回路52の第1の入力端子と第1の出力端子とを接続させると同時に、その第2の入力端子と第2の出力端子との接続を切断することを実現し、第2のスイッチング回路52の被制御端子がハイレベル信号である第2のスイッチング制御信号を受信したときに、第2のP型薄膜トランジスタT4がオフし、第2のN型薄膜トランジスタT3がオンすることにより、第2のスイッチング回路52の第2の入力端子と第2の出力端子とを接続させると同時に、その第1の入力端子と第1の出力端子との接続を切断することを実現する。
第2の実施例
【0041】
図4を参照し、本願は直列分岐回路60と、チャージポンプモジュール70と、チャージポンプ制御回路とを含む表示パネルをさらに提案する。このチャージポンプ制御回路の具体的な構造については、上記実施例を参照できる。本表示パネルは、上記全ての実施例の全ての技術案を採用したので、少なくとも上記実施例の技術案がもたらす全ての有益効果を有し、ここでは説明を省く。
【0042】
ここで、直列分岐回路60は、直列に接続されて設置された複数のmini-LEDを含んでもよく、mini-LEDの数は、実際のニーズにより決定され、ここでは限定されない。チャージポンプモジュール70は第1のスイッチング回路71を有し、前記チャージポンプモジュール70は、出力端子が前記直列分岐回路60の入力端子に接続され、前記第1のスイッチング回路71は、動作時に、前記チャージポンプモジュール70から前記直列分岐回路に出力される出力電圧を調節する。チャージポンプ制御回路は、前記直列分岐回路60と前記第1のスイッチング回路71とにそれぞれ接続されている。
【0043】
図4に示す実施例において、第1のスイッチング回路71は第1のスイッチング素子Q1を含み、チャージポンプモジュール70は、入力容量Ciと、第1のインダクタンスL1と、第1のダイオードD1と、出力容量Coとをさらに含む。入力容量Ciは、第1の端子が前記第1のインダクタンスL1の第1の端子に接続され、チャージポンプ回路の入力端子でもあり、入力電圧が入力される。第1のインダクタンスL1は、第2の端子が第1のスイッチング素子Q1の入力端子と第1のダイオードD1のアノードとにそれぞれ接続されている。第1のダイオードD1は、カソードが出力容量Coの第1の端子に接続され、チャージポンプ回路の出力端子でもあり、出力電圧を直列分岐回路60に出力する。入力容量Ciの第2の端子と、第1のスイッチング素子Q1の出力端子と、出力容量Coの第2の端子との三者が接続されて接地されている。第1のスイッチング素子Q1は、チャージポンプ制御回路の制御下で、入力容量Ci、第1のインダクタンスL1及び出力容量Coの充放電状態を制御することにより、入力電圧を昇圧又は降圧して出力電圧として直列分岐回路60に出力することを実現する。本実施例において、直列分岐回路60は、最後のmini-LEDのカソードとグランドとの間に接続可能な第1の抵抗R1をさらに含む。
【0044】
本願は表示パネルを含む表示装置をさらに提案する。この表示パネルの具体的な構造については、上記実施例を参照できる。本表示装置は上記全ての実施例の全ての技術案を採用したので、少なくとも上記実施例の技術案がもたらす全ての有益効果を有し、ここでは説明を省く。
【0045】
以上に述べたのは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許範囲を制限するわけではない。本願の出願構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた均等構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】